JP2003343996A - 熱交換器および冷媒流量制御方法 - Google Patents

熱交換器および冷媒流量制御方法

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JP2003343996A
JP2003343996A JP2002154522A JP2002154522A JP2003343996A JP 2003343996 A JP2003343996 A JP 2003343996A JP 2002154522 A JP2002154522 A JP 2002154522A JP 2002154522 A JP2002154522 A JP 2002154522A JP 2003343996 A JP2003343996 A JP 2003343996A
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refrigerant
heat exchanger
inlet
outlet
tubes
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JP2002154522A
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English (en)
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Yasutaka Aoki
泰高 青木
Katsuhiro Saito
克弘 齋藤
Hiroshi Mizutani
寛 水谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換された外部流体の温度ムラを低減させ
ることのできる熱交換器および冷媒流量制御方法を提供
すること。 【解決手段】 内部に冷媒が流れる冷媒流路を備える複
数本のチューブと、上流側から流れ込んできた冷媒を、
前記複数本のチューブにそれぞれ分配する入口ヘッダ部
11と、前記複数本のチューブを通過した冷媒を収集す
る出口ヘッダ部12と、を具備する熱交換器10におい
て、前記チューブの前記入口ヘッダ部11の側には、冷
却機能および/または加熱機能を有する温度変更手段1
4が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器および冷
媒流量制御方法に関し、熱交換器としては特に蒸発器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、空気調和機、特に車両用の空気
調和機に使用される従来の1ターン・全パスタイプ(下
タンクタイプ)の熱交換器(たとえば、蒸発器)の一例
を示す概略全体斜視図である。このような熱交換器10
0では、入口ヘッダ部101の入口側(冷媒入口)10
1aに近い側のチューブは冷媒流量が少なくかつ乾き度
が高くなる。また逆に、入口ヘッダ部101の入口側1
01aから遠い側のチューブは冷媒流量が多くかつ乾き
度が低くなる。なお、図6において符号102,103
はそれぞれ、出口ヘッダ部、コルゲートフィンを示して
いる。また、矢印Fは外部流体(たとえば空気)の流れ
方向を示している。
【0003】この状態を模式的に図示すると図7のよう
になる。図7において白抜き矢印は冷媒の流れ方向、実
線矢印は液流量、破線矢印は蒸気流量、および斜線部は
過熱蒸気領域を示している。なお、実線矢印および破線
矢印の長さは各流量に比例している。すなわち、図7に
示すように冷媒を流すと、入口ヘッダ部101内におい
て入口側101aから遠い側(奥側)が行き止まりとな
るため、内圧が高くなり、入口側101aに近い側のチ
ューブt1に少量でかつ乾き度の高い冷媒が供給され、
逆に入口側101aから遠い側のチューブt5に多量で
かつ乾き度の低い冷媒が供給されてしまうことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、各チュー
ブに分配される冷媒の流量および乾き度が異なることに
より、各チューブにおける過熱蒸気領域にも違いが生じ
ることになる。
【0005】図7に示すような過熱蒸気領域の分布は熱
交換効率が非常に悪く、熱交換効率が低下するととも
に、この熱交換器を通過した外部流体(たとえば空気)
の温度にムラ(温度の高いところと低いところができて
不均一となる)が生じることとなる。すなわち、吹き出
し空気温度が均一にならないという問題点があった。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、熱交換された外部流体の温度ムラを低減させるこ
とのできる熱交換器および冷媒流量制御方法を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱交換器および
冷媒流量制御方法では、上記課題を解決するため、以下
の手段を採用した。すなわち、請求項1記載の熱交換器
によれば、内部に冷媒が流れる冷媒流路を備える複数本
のチューブと、上流側から流れ込んできた冷媒を、前記
複数本のチューブにそれぞれ分配する入口ヘッダ部と、
前記複数本のチューブを通過した冷媒を収集する出口ヘ
ッダ部と、を具備する熱交換器において、前記チューブ
の前記入口ヘッダ部の側には、冷却機能および/または
加熱機能を有する温度変更手段が設けられていることを
特徴とする。
【0008】この熱交換器においては、チューブの入口
側に設けられた温度変更手段によりこのチューブ内を通
過する冷媒が冷却あるいは加熱されることとなる。
【0009】請求項2記載の熱交換器によれば、絞り加
工の施された一対の平板が重ね合わされて、互いに隣接
対向したこれら平板どうし間に該平板の長手方向軸線と
略平行となる入口側冷媒流路および出口側冷媒流路を形
成する熱交換器セグメントが複数連接されてなり、前記
平板には、前記入口側冷媒流路の一端および他端にそれ
ぞれ連通する第1冷媒入口および第2冷媒入口が形成さ
れ、かつ前記出口側冷媒流路の一端および他端にそれぞ
れ連通する第1冷媒出口および第2冷媒出口が形成され
ており、前記熱交換器セグメントが互いに積層されるこ
とにより、前記第1冷媒入口どうし、前記第2冷媒入口
どうし、前記第1冷媒出口どうし、および前記第2冷媒
出口どうしが互いに連通されて、それぞれ第1入口ヘッ
ダ部、第2入口ヘッダ部、第1出口ヘッダ部、および第
2出口ヘッダ部を形成して、前記入口側冷媒流路、前記
第1入口ヘッダ部、および前記第2入口ヘッダ部により
冷媒の入口系経路を構成するとともに、前記出口側冷媒
流路、前記第1出口ヘッダ部、および前記第2出口ヘッ
ダ部により冷媒の出口系経路を構成し、前記第1入口ヘ
ッダ部、前記第2入口ヘッダ部、前記第1出口ヘッダ
部、および前記第2出口ヘッダ部のうち少なくとも1つ
のヘッダ部内に少なくとも1枚の仕切板を設けることに
より前記入口系経路および/または前記出口系経路を複
数個のブロックに分割する熱交換器において、前記熱交
換器セグメントの、前記入口側冷媒流路および/または
出口側冷媒流路の冷媒が流入する側には、冷却機能およ
び/または加熱機能を有する温度変更手段が設けられて
いることを特徴とする。
【0010】この熱交換器においては、熱交換器セグメ
ントの入口側冷媒流路および/または出口側冷媒流路の
入口側に設けられた温度変更手段によりこの冷媒流路内
を通過する冷媒が冷却あるいは加熱されることとなる。
【0011】請求項3記載の熱交換器によれば、請求項
1または2に記載の熱交換器において、前記温度変更手
段が設けられた前記チューブの前記出口ヘッダ部の側、
または前記温度変更手段が設けられた前記熱交換器セグ
メントの、前記入口側冷媒流路および/または出口側冷
媒流路の冷媒が流出する側には、温度検知手段が設けら
れていることを特徴とする。
【0012】この熱交換器においては、温度検知手段に
より冷媒の温度が測定され、この測定された温度に基づ
いて温度変更手段による冷却量または加熱量が決定され
ることとなる。
【0013】請求項4記載の熱交換器によれば、請求項
3に記載の熱交換器において、前記温度変更手段および
前記温度検知手段は、すべてのチューブまたはすべての
熱交換器セグメントに対して設けられていることを特徴
とする。
【0014】この熱交換器においては、すべての冷媒流
路に対して温度変更手段および温度検知手段がそれぞれ
設けられているので、各冷媒流路毎にそこを通過する冷
媒が冷却あるいは加熱されるとともに、温度検知手段に
より冷媒の温度が測定されることとなる。
【0015】請求項5記載の熱交換器によれば、請求項
3に記載の熱交換器において、前記温度変更手段および
前記温度検知手段は、前記チューブのうち、前記入口ヘ
ッダに冷媒が流れ込む冷媒入口から最も近いところに位
置するチューブおよび/または前記入口ヘッダに冷媒が
流れ込む冷媒入口から最も遠いところに位置するチュー
ブに対して設けられていることを特徴とする。
【0016】この熱交換器においては、温度変更手段お
よび温度検知手段が、チューブのうち、入口ヘッダに冷
媒が流れ込む冷媒入口から最も近いところに位置するチ
ューブおよび/または入口ヘッダに冷媒が流れ込む冷媒
入口から最も遠いところに位置するチューブに対して設
けられていることとなる。すなわち、流れ込む冷媒流量
が最も少なくなるチューブおよび/または流れ込む冷媒
流量が最も多くなるチューブに、温度変更手段および温
度検知手段がそれぞれ設けられることとなる。これによ
りチューブ内に流れ込む冷媒の最大流量と最小流量との
格差が減少されることとなる。
【0017】請求項6記載の熱交換器によれば、請求項
3に記載の熱交換器において、前記温度変更手段および
前記温度検知手段は、前記複数個のブロックのうち、最
も上流側に位置するブロックおよび/または最も下流側
に位置するブロックのすべての熱交換器セグメントに対
して設けられていることを特徴とする。
【0018】この熱交換器においては、温度変更手段お
よび温度検知手段が、複数個のブロックのうち、最も上
流側に位置するブロックおよび/または最も下流側に位
置するブロックのすべての入口側冷媒流路および/また
は出口側冷媒流路に対して設けられていることとなる。
すなわち、過熱蒸気量が最も少なくなるブロックおよび
/または過熱蒸気量が最も多くなるブロックのすべての
入口側冷媒流路および/または出口側冷媒流路に対して
温度変更手段および温度検知手段がそれぞれ設けられる
こととなる。これにより最も上流側に位置するブロック
における過熱蒸気量と、最も下流側に位置するブロック
における過熱蒸気量との格差が減少されることとなる。
【0019】請求項7記載の熱交換器によれば、請求項
3から6のいずれか一項に記載の熱交換器において、前
記温度変更手段は、ペルチェ素子であることを特徴とす
る。
【0020】この熱交換器においては、温度変更手段
が、冷却および加熱機能を有するとともに、容易に入手
することができて、かつ小型で軽量なペルチェ素子とさ
れている。
【0021】請求項8記載の空気調和機によれば、請求
項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器と、冷媒を
圧縮するための圧縮機と、を備えてなることを特徴とす
る。
【0022】この空気調和機においては、圧縮機により
圧縮された冷媒が各チューブに分配される場合に好適で
ある。
【0023】請求項9記載の冷媒流量制御方法によれ
ば、内部に冷媒が流れる冷媒流路を備える複数本のチュ
ーブと、上流側から流れ込んできた冷媒を、前記複数本
のチューブにそれぞれ分配する入口ヘッダ部と、前記複
数本のチューブを通過した冷媒を収集する出口ヘッダ部
と、を具備する熱交換器の、前記複数本のチューブに流
入する冷媒流量を制御する冷媒流量制御方法であって、
前記複数本のチューブに流入する冷媒流量は、前記チュ
ーブの前記入口ヘッダ部の側を冷却または加熱すること
により制御されることを特徴とする。
【0024】この冷媒流量制御方法においては、チュー
ブの入口側を冷却することにより冷媒の乾き度を小さく
したり、あるいはチューブの入口側を加熱することによ
り冷媒の乾き度を大きくしたりして冷媒中の液相の割合
を変化させ、これにより各チューブに流れ込む冷媒流量
がそれぞれ調整されることとなる。
【0025】請求項10記載の冷媒流量制御方法によれ
ば、請求項8に記載の冷媒流量制御方法において、前記
チューブの前記入口ヘッダ部の側の冷却量または加熱量
は、前記チューブの前記出口ヘッダ部の側の温度に基づ
いて決定されることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、
空気調和機、特に車両用の空気調和機に使用される本発
明による1ターン・全パスタイプ(下タンクタイプ)の
蒸発器(熱交換器)の一実施形態を示す概略全体斜視図
である。図2は図1を模式的に示した図である。なお、
図2には複数本あるチューブtのうち代表的な5本のチ
ューブt1,t2,t3,t4,t5についてのみを描
いている。
【0027】図1および図2に示すように、蒸発器10
は、入口ヘッダ部11と、出口ヘッダ部12と、複数本
(たとえば20本)のチューブtとを主たる要素として
構成されたものである。複数本のチューブtはそれぞ
れ、その内部に冷媒が流れるとともにUターンする冷媒
流路を有するものである。入口ヘッダ部11は、この蒸
発器10の上流側から流れ込んできた冷媒を、前述した
複数本のチューブtにそれぞれ分配するものである。出
口ヘッダ部12は、複数本のチューブtを通過した冷媒
を収集するためのものである。なお、図1において符号
13はコルゲートフィンである。
【0028】また、本実施形態においては、全チューブ
tの入口ヘッダ部11側の端部、すなわち入口ヘッダ部
11と各チューブとが連結される部分にはそれぞれ、ペ
ルチェ素子(温度変更手段)14が設けられている。ペ
ルチェ素子14は電流の向きを変えることで冷却も加熱
も可能な熱電素子である。一方、全チューブtの出口ヘ
ッダ部12側の端部、すなわち出口ヘッダ部12と各チ
ューブとが連結される部分にはそれぞれ、温度センサ
(温度検知手段)15が設けられている。これらペルチ
ェ素子14および温度センサ15はそれぞれ、制御器1
6に接続されている。
【0029】温度センサ15で得られたデータは、たと
えば配線などを介して制御器16に入力され、この制御
器16でデータ処理された後、各ペルチェ素子14にた
とえば配線などを介して電気信号が出力されるようにな
っている。すなわち、各チューブtの出口付近の温度に
基づいて、それぞれのペルチェ素子14が冷却制御ある
いは加熱制御されるようになっている。
【0030】このように、各チューブtの出口付近にお
ける温度を温度センサ15により検知し、この検知され
た温度に基づいて各チューブtの入口付近に設けられた
ペルチェ素子14が冷却制御あるいは加熱制御されるこ
とにより、たとえば図2に示すような状態を得ることが
できるようになる。図2において白抜き矢印は冷媒の流
れ方向、実線矢印は液流量、破線矢印は蒸気流量、およ
び斜線部は過熱蒸気領域を示している。なお、実線矢印
および破線矢印の長さは各流量に比例している。
【0031】すなわち、図7に示すような冷媒分配の不
均一が生じている場合、たとえば入口ヘッダ部11の入
口側(冷媒入口)11aに近い、冷媒流量が少なくかつ
乾き度が大きいチューブt1では、ペルチェ素子14に
より冷媒を冷却し、チューブt1の入口部における冷媒
の乾き度を小さくする(すなわち液割合を増加させ
る)。これにより、チューブt1の冷媒圧力損失が低下
し、またチューブt1の出口付近の過熱蒸気領域が狭く
なって熱交換効率が増すため、チューブt1に流れる冷
媒循環量が増加する。
【0032】一方、入口ヘッダ部11の入口側11aか
ら最も遠い、冷媒流量が多くかつ乾き度が小さいチュー
ブt5では、ペルチェ素子14により冷媒を加熱するこ
とでチューブt5の出口付近における過熱蒸気領域を増
大させて冷媒圧力損失を増大させることにより冷媒循環
量が減少する。
【0033】このような調整を各チューブtごとにそれ
ぞれ行うことにより、各チューブtに流れる冷媒流量
を、図2に示すように均一にすることができ、これによ
り最適な二相流分配が実現できて、蒸発器の熱交換性能
を向上させることができる。また、この蒸発器を通過す
る外部流体の温度分布も一様にすることができる。さら
に、常に各チューブtの出口付近における冷媒温度を監
視して冷却量または加熱量を制御するようにしているの
で、たとえば運転状況により蒸発器に流入する冷媒流量
および乾き度が変化しても、それに応じて適切な分配調
整が可能となる。
【0034】つぎに、図3を用いて本発明による他の実
施形態を説明する。図3に示す実施形態のものは、入口
ヘッダ部11の入口側11aに最も近いところに位置す
るチューブt1、および入口ヘッダ部11の入口側11
aから最も遠いところに位置するチューブt5の2本に
のみ、前述したペルチェ素子14および温度センサ15
を設けている点で図2に示す実施形態のものと異なる。
【0035】すなわち、図7に示すように、特に分配が
悪いチューブt1,t5にのみペルチェ素子14および
温度センサ15を設け、これらチューブt1,t5の冷
媒流量を前述したように調整することにより冷媒の分配
状態を図7のものよりも改善することができる。これに
より蒸発器全体の性能を向上させることができるととも
に、ペルチェ素子14および温度センサ15の数を減ら
すことができるので、コストを大幅に低減させることが
できる。
【0036】以上説明してきたペルチェ素子14は、た
とえば図4に示すようにしてチューブtの外側面あるい
はチューブtの内側面に取り付けられている。図4は図
1のIV−IV矢視断面図であって、(a)はペルチェ
素子の一配置例、(b)は他の配置例を示す図である。
また、温度センサ15についてもペルチェ素子14同
様、チューブtの外側面あるいはチューブtの内側面に
取り付けられている。
【0037】なお、本発明は上述してきた1ターン・全
パスタイプの蒸発器に限定されるものではなく、たとえ
ば図5に示す従来公知の4ブロックタイプの蒸発器や、
上下タンク式の蒸発器(図示せず)にも適用することが
できる。
【0038】図5に示す4ブロックタイプの蒸発器50
は、第1入口ヘッダ部51と、第2入口ヘッダ部52
と、第1出口ヘッダ部53と、第2出口ヘッダ部54と
を主たる要素として構成されたものである。また、符号
55は第1入口ヘッダ部51内に設けられた仕切板、符
号56は第1出口ヘッダ部53内に設けられた仕切板で
ある。この構成により、冷媒は第1ブロックB1→第2
ブロックB2→第3ブロックB3→第4ブロックB4を
流れていきながら、外部流体と熱交換されるようになっ
ている。このような4ブロックタイプの蒸発器50で
は、チューブ出口で冷媒が過熱蒸気となる、最も下流側
に位置する(たとえば10本のチューブを有する)第4
ブロックB4の各チューブに前述したペルチェ素子14
および温度センサ15を取り付けるようにすることもで
きる。
【0039】また、1ターン・全パスタイプ、4ブロッ
クタイプ、上下タンク式などのいわゆる積層型の蒸発器
以外に、偏平チューブとコルゲートフィンとを有するマ
ルチフロータイプの蒸発器にも適用することができる。
【0040】さらに、上述したような蒸発器としての機
能を有する熱交換器だけでなく、凝縮器としての機能を
有する熱交換器にも適用することができる。この場合も
各チューブの冷媒分配を適切にして、各チューブの出口
における過冷却度を均一にすることにより熱交換器の熱
交換能力を向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明の熱交換器および冷媒流量制御方
法によれば、以下の効果を奏する。請求項1に記載の熱
交換器によれば、チューブの入口側に設けられた温度変
更手段によりこのチューブ内を通過する冷媒が冷却ある
いは加熱されることとなるので、チューブ内を通過する
冷媒の乾き度を変化させることができる。
【0042】請求項2に記載の熱交換器によれば、熱交
換器セグメントの入口側冷媒流路および/または出口側
冷媒流路の入口側に設けられた温度変更手段によりこの
冷媒流路内を通過する冷媒が冷却あるいは加熱されるこ
ととなるので、冷媒流路を通過する冷媒の乾き度を変化
させることができる。
【0043】請求項3に記載の熱交換器によれば、温度
検知手段により冷媒の温度が測定され、この測定された
温度に基づいて温度変更手段による冷却量または加熱量
が決定されることとなるので、冷媒流路を通過する冷媒
の乾き度をより適切に変化させることができる。
【0044】請求項4に記載の熱交換器によれば、すべ
ての冷媒流路に対して温度変更手段および温度検知手段
がそれぞれ設けられており、各冷媒流路毎にそこを通過
する冷媒が冷却あるいは加熱されるとともに、温度検知
手段により冷媒の温度が測定されることとなるので、各
冷媒流路を通過する冷媒流量を均一にすることができ
て、熱交換性能を向上させることができ、この熱交換器
を通過する外部流体の温度分布も一様にすることができ
る。
【0045】請求項5に記載の熱交換器によれば、チュ
ーブ内に流れ込む冷媒の最大流量と最小流量との格差が
減少されることとなるので、各冷媒流路を通過する冷媒
流量の格差を低減させることができて、熱交換性能を向
上させることができ、この熱交換器を通過する外部流体
の温度ムラを低減させることができる。
【0046】請求項6に記載の熱交換器によれば、最も
上流側に位置するブロックにおける過熱蒸気量と、最も
下流側に位置するブロックにおける過熱蒸気量との格差
が減少されることとなるので、各ブロックにおける熱交
換性能の格差を低減させることができて、熱交換性能を
向上させることができ、この熱交換器を通過する外部流
体の温度ムラを低減させることができる。
【0047】請求項7に記載の熱交換器によれば、温度
変更手段が、冷却および加熱機能を有するとともに、容
易に入手できて、かつ小型で軽量なペルチェ素子とされ
ているので、きめ細かい制御を行うことができるととも
に、このような温度変更手段を新たに設計・開発する必
要がなくコストを低減させることができて、かつ熱交換
器自体の重量の増加も抑えることができる。
【0048】請求項8に記載の空気調和機によれば、圧
縮機により圧縮された冷媒が各チューブに略均等に分配
されることとなるので、熱交換器における熱交換性能を
向上させることができて、空気調和機全体の性能を向上
させることができるとともに、熱交換器を通過する外部
流体の温度ムラを低減させることができる。
【0049】請求項9に記載の冷媒流量制御方法によれ
ば、チューブの入口側を冷却することにより冷媒の乾き
度を小さくしたり、あるいはチューブの入口側を加熱す
ることにより冷媒の乾き度を大きくしたりして冷媒中の
液相の割合を変化させ、これにより各チューブに流れ込
む冷媒流量がそれぞれ調整されることとなるので、チュ
ーブ内を通過する冷媒の乾き度を変化させることができ
る。
【0050】請求項10に記載の冷媒流量制御方法によ
れば、チューブの出口側における冷媒の温度に基づいて
チューブ入口側の冷却量または加熱量が決定されること
となるので、冷媒流路を通過する冷媒の乾き度をより適
切に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による熱交換器の一実施形態を示す概
略全体斜視図である。
【図2】 図1を模式的に示した図である。
【図3】 本発明による熱交換器の他の実施形態を示す
図であって、図2と同様の図である。
【図4】 図1のIV−IV矢視断面図であって、
(a)はペルチェ素子の一配置例、(b)は他の配置例
を示す図である。
【図5】 本発明による熱交換器の別の実施形態を示す
概略全体斜視図である。
【図6】 従来の熱交換器の一具体例を示す概略全体斜
視図である。
【図7】 図6を模式的に示した図である。
【符号の説明】
10 熱交換器 11 入口ヘッダ部 11a 入口側 12 出口ヘッダ部 14 ペルチェ素子(温度変更手段) 15 温度センサ(温度検知手段) 20 熱交換器 50 熱交換器 51 第1入口ヘッダ部 52 第2入口ヘッダ部 53 第1出口ヘッダ部 54 第2出口ヘッダ部 55 仕切板 56 仕切板 100 熱交換器 101 入口ヘッダ部 101a 入口側 102 出口ヘッダ部 B1 第1ブロック B2 第2ブロック B3 第3ブロック B4 第4ブロック t チューブ t1 チューブ t2 チューブ t3 チューブ t4 チューブ t5 チューブ
フロントページの続き (72)発明者 水谷 寛 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60番 地の1 中菱エンジニアリング株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に冷媒が流れる冷媒流路を備える複
    数本のチューブと、 上流側から流れ込んできた冷媒を、前記複数本のチュー
    ブにそれぞれ分配する入口ヘッダ部と、 前記複数本のチューブを通過した冷媒を収集する出口ヘ
    ッダ部と、を具備する熱交換器において、 前記チューブの前記入口ヘッダ部の側には、冷却機能お
    よび/または加熱機能を有する温度変更手段が設けられ
    ていることを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 絞り加工の施された一対の平板が重ね合
    わされて、互いに隣接対向したこれら平板どうし間に該
    平板の長手方向軸線と略平行となる入口側冷媒流路およ
    び出口側冷媒流路を形成する熱交換器セグメントが複数
    連接されてなり、 前記平板には、前記入口側冷媒流路の一端および他端に
    それぞれ連通する第1冷媒入口および第2冷媒入口が形
    成され、かつ前記出口側冷媒流路の一端および他端にそ
    れぞれ連通する第1冷媒出口および第2冷媒出口が形成
    されており、 前記熱交換器セグメントが互いに積層されることによ
    り、前記第1冷媒入口どうし、前記第2冷媒入口どう
    し、前記第1冷媒出口どうし、および前記第2冷媒出口
    どうしが互いに連通されて、それぞれ第1入口ヘッダ
    部、第2入口ヘッダ部、第1出口ヘッダ部、および第2
    出口ヘッダ部を形成して、 前記入口側冷媒流路、前記第1入口ヘッダ部、および前
    記第2入口ヘッダ部により冷媒の入口系経路を構成する
    とともに、前記出口側冷媒流路、前記第1出口ヘッダ
    部、および前記第2出口ヘッダ部により冷媒の出口系経
    路を構成し、 前記第1入口ヘッダ部、前記第2入口ヘッダ部、前記第
    1出口ヘッダ部、および前記第2出口ヘッダ部のうち少
    なくとも1つのヘッダ部内に少なくとも1枚の仕切板を
    設けることにより前記入口系経路および/または前記出
    口系経路を複数個のブロックに分割する熱交換器におい
    て、 前記熱交換器セグメントの、前記入口側冷媒流路および
    /または出口側冷媒流路の冷媒が流入する側には、冷却
    機能および/または加熱機能を有する温度変更手段が設
    けられていることを特徴とする熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の熱交換器にお
    いて、 前記温度変更手段が設けられた前記チューブの前記出口
    ヘッダ部の側、または前記温度変更手段が設けられた前
    記熱交換器セグメントの、前記入口側冷媒流路および/
    または出口側冷媒流路の冷媒が流出する側には、温度検
    知手段が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の熱交換器において、 前記温度変更手段および前記温度検知手段は、すべての
    チューブまたはすべての熱交換器セグメントに対して設
    けられていることを特徴とする熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の熱交換器において、 前記温度変更手段および前記温度検知手段は、前記チュ
    ーブのうち、前記入口ヘッダに冷媒が流れ込む冷媒入口
    から最も近いところに位置するチューブおよび/または
    前記入口ヘッダに冷媒が流れ込む冷媒入口から最も遠い
    ところに位置するチューブに対して設けられていること
    を特徴とする熱交換器。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の熱交換器において、 前記温度変更手段および前記温度検知手段は、前記複数
    個のブロックのうち、最も上流側に位置するブロックお
    よび/または最も下流側に位置するブロックのすべての
    熱交換器セグメントに対して設けられていることを特徴
    とする熱交換器。
  7. 【請求項7】 請求項3から6のいずれか一項に記載の
    熱交換器において、 前記温度変更手段は、ペルチェ素子であることを特徴と
    する熱交換器。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    熱交換器と、 冷媒を圧縮するための圧縮機と、を備えてなることを特
    徴とする空気調和機。
  9. 【請求項9】 内部に冷媒が流れる冷媒流路を備える複
    数本のチューブと、 上流側から流れ込んできた冷媒を、前記複数本のチュー
    ブにそれぞれ分配する入口ヘッダ部と、 前記複数本のチューブを通過した冷媒を収集する出口ヘ
    ッダ部と、を具備する熱交換器の、前記複数本のチュー
    ブに流入する冷媒流量を制御する冷媒流量制御方法であ
    って、 前記複数本のチューブに流入する冷媒流量は、前記チュ
    ーブの前記入口ヘッダ部の側を冷却または加熱すること
    により制御されることを特徴とする冷媒流量制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の冷媒流量制御方法に
    おいて、 前記チューブの前記入口ヘッダ部の側の冷却量または加
    熱量は、前記チューブの前記出口ヘッダ部の側の温度に
    基づいて決定されることを特徴とする冷媒流量制御方
    法。
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