JP2003343914A - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

ヒートポンプ給湯装置

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JP2003343914A
JP2003343914A JP2002155325A JP2002155325A JP2003343914A JP 2003343914 A JP2003343914 A JP 2003343914A JP 2002155325 A JP2002155325 A JP 2002155325A JP 2002155325 A JP2002155325 A JP 2002155325A JP 2003343914 A JP2003343914 A JP 2003343914A
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heat pump
heat
hot water
water supply
water heater
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JP2002155325A
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English (en)
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Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Takeji Watanabe
竹司 渡辺
Ryuta Kondo
龍太 近藤
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Koji Oka
浩二 岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/07Details of compressors or related parts
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い能力幅を有し、制御性と効率のよい給湯
ができるヒートポンプ給湯装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】 圧縮機2、放熱器3、減圧手段4、吸熱
器5、熱交換器10などの冷媒循環回路7の構成要素の
少なくともいずれかひとつが複数設けられた構成として
いるので、幅広い給湯負荷や外気条件に応じて構成要素
の運転台数や運転条件を変更することで対応でき、給湯
温度の応答性がよく、効率もよいヒートポンプ給湯装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ給湯
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のヒートポンプ給湯装置としては、
特開平2−223767号公報に記載されているような
給湯装置が提案されていた。このヒートポンプ給湯装置
は図10に示すように、閉回路に構成される冷媒流路1
で圧縮機2、放熱器3、減圧手段4、吸熱器5が接続さ
れた冷媒循環回路7と、放熱器3の冷媒流路a8と熱交
換を行う水流路9を備えた熱交換器10と、この水流路
9に水道水を供給する給水管11と、前記水流路9とシ
ャワーや蛇口等の給湯端末12とを接続する給湯回路1
3と、給湯回路13に設け給湯温度を検出する温度セン
サ14と、圧縮機2の回転数を制御するインバータ15
を備え、圧縮機2を温度センサ14の検出温度と設定温
度との差に応じてインバータ15の出力周波数を変換す
るようにしていた。すなわち従来の給湯装置では設定温
度に対して給湯温度が低い場合は圧縮機2の回転数を上
げ、給湯温度が高い場合は回転数を下げるように制御す
るようにしていた。
【0003】しかし、上記従来例の給湯装置の構成で
は、給湯時における給湯負荷が一定ではない。特に流量
は使用者が給湯目的によってさまざまに変化させるため
に給湯負荷は大きく変ってしまう。例えば家庭用の給湯
の場合、シャワーや風呂への湯張りに給湯する場合は1
0〜20L/minの大流量となるが、台所で食器を洗
う場合や洗面への給湯では3〜5L/minと少流量で
ある。また、季節による給水温度の変化によっても給湯
負荷は大きく変る。
【0004】こうした流量や水温の変化により大きくか
わる給湯負荷を、従来のヒートポンプ給湯装置のように
単一の熱交換器や吸熱器に対して単一の圧縮機の回転数
を変えるだけで給湯熱量を制御しようとした場合に、ま
ずシャワー等の大流量の給湯負荷に対応するために大型
の圧縮機に大型の熱交換器や吸熱器が必用になる。しか
し、こうした大型の装置では温度や圧力の立ち上がりが
遅く、さらに小さな給湯負荷に対して能力を低くしよう
とする場合に限界があり、こうした低負荷に対応しにく
くなる不都合が生じてくる。
【0005】このように、従来のヒートポンプ給湯装置
では、大型の装置で単一の圧縮機の回転数を変えるだけ
の制御では能力変更幅に限界があり、例えば冬場のシャ
ワーと風呂の湯張りの同時使用といった大能力から、夏
場の食器洗いなどの微小能力までの幅広い給湯能力をカ
バーできなかった。そのためシャワー温度が低下した
り、食器洗いで熱い湯がでたりするなどの不都合がでる
可能性があった。
【0006】また、気温や水温や給湯負荷によりヒート
ポンプサイクルの運転条件が変ると、運転効率も変化す
るが、従来のヒートポンプ給湯装置では給湯温度に応じ
て大型の圧縮機の回転数を変えるだけなので、温度立上
りが遅くなるだけでなく、給湯負荷が小さい場合でも大
型圧縮機を運転するために機械損失が大きく運転効率の
悪い条件で運転されていた。したがって条件によっては
極端に効率が悪化し、能力が発揮できなくなるばかりで
なく、ランニングコストも高いものなる可能性もあっ
た。
【0007】以上のように従来のヒートポンプ給湯装置
では給湯負荷や外気条件の大小に関わりなく単一の熱交
換器や吸熱器に対して単一の圧縮機により運転を行うた
めに幅広い給湯負荷への対応が困難であったり、応答性
が悪化したり、効率が悪化するなどの問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するもので、広い能力幅を有し、制御性と効
率のよい給湯ができるヒートポンプ給湯装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、本発明のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機
と放熱器と減圧手段と吸熱器と熱交換器と水流路の少な
くともいずれかひとつが複数設けられたヒートポンプ給
湯装置とする。
【0010】また、圧縮機と放熱器と減圧手段と吸熱器
とを含む冷媒循環回路が複数設けられたヒートポンプ給
湯装置とする。
【0011】この発明によれば、幅広い給湯負荷や外気
条件に応じて構成要素の運転台数や運転条件あるいは冷
媒循環経路の運転条件を変更することで対応できる。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明のヒートポ
ンプ給湯装置は、圧縮機と放熱器と減圧手段と吸熱器と
を含む冷媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水流
路を備えた熱交換器と、前記水流路に水道水を供給する
給水管と、前記水流路から給湯端末へと通水するように
接続する給湯回路とを備え、前記圧縮機と放熱器と減圧
手段と吸熱器と熱交換器と水流路の少なくともいずれか
ひとつが複数設けられたヒートポンプ給湯装置とする。
【0013】この発明によれば、冷媒循環回路および熱
交換器の構成要素の少なくともひとつが複数設けられて
いるので、たとえば圧縮機を複数備え、この運転台数を
変えることにより冷媒循環回路の冷媒循環量や吐出圧力
を幅広く可変できる。また、放熱器を複数備えた場合
は、この放熱器の運転台数を可変すれば、熱交換器での
放熱量を幅広く可変できるので、給湯負荷の変化に幅広
く対応できる。さらに、減圧手段を複数備えた場合は、
この減圧手段を切換えて用いれば、給湯運転状況に素早
く対応して最適なヒートポンプサイクルが設定できる。
たとえば給湯温度を高温にしたい場合は、減圧手段の減
圧量を増した減圧手段に切り替えれば、圧縮機の吐出圧
力の上昇に伴って吐出温度が上昇し、熱交換器からの出
湯温度が素早く上昇する。また、吸熱器を複数備えた場
合は、この吸熱器の運転台数を変えることにより、大気
や太陽熱などからのエネルギーを効率よく吸熱してヒー
トポンプサイクルの効率を上げたり、大きな給湯負荷に
対応したりできる。さらに熱交換器を複数備え、この運
転台数を切換えることで、幅広い給湯温度や給湯熱量や
給湯流量に対応できるようになる。これらの結果、熱交
換器での水路の加熱量や加熱温度が幅広く制御できるだ
けでなく、加熱時間を短縮したり、加熱の効率を上げる
ことができる。したがって、例えば冬場のシャワーと風
呂の湯張りの同時使用といった大能力から、夏場の食器
洗いなどの微小能力までの幅広い給湯負荷に対応した給
湯制御ができる。
【0014】請求項2に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、圧縮機と放熱器と減圧手段と吸熱器とを含む冷
媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水流路を備え
た熱交換器と、前記水流路に水道水を供給する給水管
と、前記水流路から給湯端末へと通水するように接続す
る給湯回路とを備え、前記冷媒循環回路が複数設けられ
たヒートポンプ給湯装置とする。
【0015】この発明によれば、冷媒循環回路を複数組
合わせているので部品の共用化が可能となる。また、更
に大きな給湯負荷に対応させる場合に、冷媒循環回路の
数を増やすことで、容易に大能力化が可能となる。
【0016】請求項3に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項1または2に記載の圧縮機を複数備えた
ものである。
【0017】この発明によれば、圧縮機が複数設けられ
ているので、この運転台数を変えることにより冷媒循環
回路の冷媒循環量や吐出圧力を幅広く可変でき、その結
果熱交換器での水路の加熱量が幅広く制御できる。した
がって、例えば冬場のシャワーと風呂の湯張りの同時使
用といった大能力から、夏場の食器洗いなどの微小能力
までの幅広い給湯負荷に対応した給湯制御ができる。
【0018】請求項4に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項3に記載の各圧縮機に対応した放熱器を
複数備えたものである。
【0019】この発明によれば、圧縮機に対応した放熱
器を複数備えているので、特別な切換手段がなくとも圧
縮機の運転台数に応じて放熱量を増減することができる
ので、簡単な構成で運転効率の向上が可能である。
【0020】請求項5に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項3に記載の各圧縮機に対応した減圧手段
を複数備えたものである。
【0021】この発明によれば、圧縮機に対応した減圧
手段を複数備えているので、各圧縮機毎の運転条件に最
適な減圧駆動条件の設定ができる。たとえば、各圧縮機
毎に異なった冷媒吐出温度が得られるので、複数給湯温
度出湯や、熱交換器における放熱器の部位に応じた温度
設定が可能となるので、ヒートポンプサイクルの効率向
上につながる。
【0022】請求項6に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項3に記載の各圧縮機に対応した熱交換器
を複数備えたものである。
【0023】この発明によれば、圧縮機に対応した熱交
換器を複数備えているので、圧縮機の運転台数に応じて
熱交換器容量を適正な大きさにすることができるので、
運転効率の向上が可能である。すなわち、給湯負荷が小
さな時には冷媒循環量を減少させると共に使用熱交換器
を減らせるので、作用する熱交換器の熱容量が小さくな
り温度立ち上がりが早くできる。また、各熱交換器での
熱交換条件を変えれば複数の給湯温度での出湯も可能と
なる。
【0024】請求項7に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項3に記載の圧縮機を、少なくとも並列に
接続して配置したもので、たとえば運転負荷に応じて運
転圧縮機を可変することにより冷媒循環流量が制御でき
る。したがって、放熱器での循環量が大幅に可変できる
ので、これに伴って熱交換器での加熱量も大幅に可変で
きる。
【0025】請求項8に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧縮機の
冷媒の逆流防止手段を備えたもので、各圧縮機の吐出圧
に差が生じても圧縮機の冷媒や潤滑油が逆流することを
防止できる。
【0026】請求項9に記載の発明のヒートポンプ給湯
装置は、請求項3に記載の圧縮機を、少なくとも直列に
接続して配置したもので、運転負荷に応じて運転圧縮機
を増減する場合に冷媒吐出圧力を大幅に制御できる。し
たがって冷媒循環量を減少させることなく冷媒吐出温度
を広範に可変でき、たとえば高温で大流量の給湯が効率
よく行える。
【0027】請求項10に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項3〜9のいずれかに記載の圧縮機内の
潤滑油の量を平準化する平準化手段を備えたもので、各
圧縮機の吐出圧に差が生じても圧縮機の冷媒や潤滑油が
逆流することを防止できる。
【0028】請求項11に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項3〜10のいずれか1項に記載の圧縮
機の運転台数を変更する制御手段を設けたもので、給湯
負荷や外気条件に応じて圧縮機の運転台数を制御でき、
幅広い給湯負荷に対応することができる。
【0029】請求項12に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項3〜11のいずれか1項に記載の少な
くとも1台の圧縮機を回転数制御する制御手段を設けた
ものである。
【0030】この発明によれば、給湯負荷や外気条件の
変化に応じて圧縮機の運転台数が変更できかつ、少なく
とも1台の圧縮機を回転数制御ができるので、幅広い給
湯負荷に対応しながら、微細な湯温設定にも対応するこ
とができる。
【0031】請求項13に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項3〜12のいずれか1項に記載の複数
の圧縮機を起動する場合、それぞれに時間差を設けて起
動するもので、圧縮機の起動時の突入電流のピークを平
準化することができる。
【0032】請求項14に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項3〜10のいずれか1項に記載の複数
の圧縮機の運転を同期させる制御手段を設けたもので、
各圧縮機の冷媒循環量や吐出圧力をほぼ同等にすること
によって、圧縮機の潤滑油の量を平準化することができ
る。
【0033】請求項15に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜14のいずれか1項に記載の熱交
換器を複数備えたもので、給湯温度を熱交換器毎に変え
て複数の給湯温度の出湯ができるようにしたり、異なっ
た給湯個所毎に各熱交換器を割り当てたり、熱交換器の
使用数によって微小な給湯負荷から大きな給湯負荷まで
対応したりすることができる。
【0034】請求項16に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜15のいずれか1項に記載の熱交
換器に放熱器を複数備えたもので、放熱器の運転数を変
更することによって熱交換器への放熱量が大幅に変更で
きるので、同一の熱交換器で広い範囲の給湯負荷に対応
できるようになる。また異なる部位に放熱器を配置する
ことによって、熱交換器における高温度部位が使用放熱
器によって変えることができる。これによって、水流路
内に発生するスケール成分の付着部位が分散して、スケ
ールによる目詰まりを軽減させることができる。
【0035】請求項17に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜16のいずれか1項に記載の熱交
換器に水流路を複数備えたもので、水流路の数を変更す
ることによって熱交換器での熱交換量が大幅に変更でき
るので、同一の熱交換器で広い範囲の給湯負荷に対応で
きるようになる。また各水流路毎に給湯端末を割り当て
ることによって、単一の熱交換器によって複数の給湯が
可能になる。
【0036】請求項18に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜17のいずれか1項に記載の吸熱
器を複数備えたもので、給湯負荷や自然条件の変化に応
じて運転する吸熱器の数を変更することによって、大気
や太陽熱などの自然エネルギーを広い範囲で効率よく取
り込むことができる。
【0037】請求項19に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜18のいずれか1項に記載の吸熱
器に送風機を備え、前記送風機を複数備えたもので、給
湯負荷や自然条件の変化に応じて運転する送風機の数を
変更することによって大気からのエネルギーを広い範囲
で効率よく取り込むことができる。また複数の送風機を
用いた方が吸熱器に対して均一に送風できるため効率が
よくなる。また、単一の送風機により構成するよりも広
い面積の送風が可能になるため、吸熱器と送風機の組合
わせ形状が薄型にできるので、施工性がよくなる。
【0038】請求項20に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜19のいずれか1項に記載の冷媒
循環回路を複数備えたもので、広範に変化する給湯負荷
や自然条件に対して、運転する冷媒循環回路の数を変更
することで、個後の冷媒循環回路に対する負荷変化が小
さくできるので高効運転が維持できる。
【0039】請求項21に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜20のいずれか1項に記載の給湯
負荷と外気条件の少なくとも何れかの条件に応じて冷媒
循環回路の運転条件を変更する制御手段を設けたもので
ある。
【0040】この発明によれば、給湯負荷と外気条件に
応じてヒートポンプサイクルの最適な運転条件を設定す
ることができる。すなわち、外気温度、給水温度、給湯
流量、給湯設定温度などの条件とこれらに付随する圧縮
機の冷媒吐出温度、放熱器の冷媒出口温度などに対し
て、湯温の立ち上がりや、制御安定性、運転効率、シス
テムの信頼性などの面から圧縮機、放熱器、減圧手段、
吸熱器の運転条件を予め定めて、この条件に基づいて最
適条件で運転制御するようにしたものである。
【0041】請求項22に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜21のいずれか1項に記載の運転
開始時は通常と異なった運転条件により冷媒循環回路を
運転するもので、圧縮機や熱交換器が冷えているような
場合は通常の運転条件よりも加熱量を増すことによっ
て、給湯温度を素早く所定の温度に立ち上げることがで
きる。また断続運転などのような圧縮機や熱交換器が加
熱されている場合は通常の運転条件よりも加熱量を減少
させて運転を開始することにより、給湯温度の立上りの
遅れを少なくすると共に、出湯温度の変動を抑えること
ができる。
【0042】請求項23に記載の発明のヒートポンプ給
湯装置は、請求項1〜22のいずれか1に記載の冷媒循
環回路は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒー
トポンプサイクルであり、前記臨界圧力以上に昇圧され
た冷媒により熱交換器の水流路の流水を加熱する構成で
ある。
【0043】そして、熱交換器の放熱器を流れる冷媒
は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、熱交
換器の水流路の流水により熱を奪われて温度低下しても
凝縮することがない。したがって熱交換器全域で冷媒と
水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、
かつ熱交換効率を高くできる。
【0044】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。なお、従来例および各実施例におい
て、同じ構成、同じ動作をする部分については同一符号
を付与し、詳細な説明を省略する。
【0045】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
けるヒートポンプ式給湯装置の構成図である。図1にお
いて、7は冷媒循環回路で、圧縮機2、放熱器3、減圧
手段4、吸熱器5が冷媒流路1により閉回路に接続され
ている。この圧縮機2は、複数の圧縮機2a、2b、2
cを並列に配置して構成している。冷媒循環回路7は、
例えば炭酸ガス(CO2)を冷媒として使用し、高圧側
の冷媒圧力が冷媒の臨界圧以上となる超臨界ヒートポン
プサイクルを使用している。そして圧縮機2は、それぞ
れに内蔵する電動モータ(図示しない)によって駆動さ
れ、吸引した冷媒を臨界圧力まで圧縮して吐出する。減
圧手段4はステッピングモータ(図示しない)により駆
動する絞り弁で、冷媒流路抵抗を制御している。
【0046】また、10は放熱器3の冷媒流路a8と熱
交換を行う水流路9を備えた熱交換器である。この水流
路9に水道水を直接供給する給水管11と、水流路9か
ら出湯される湯をシャワー16や蛇口17等より成る給
湯端末12へ通水させるための給湯回路13が接続され
ている。
【0047】14a、14b、14cは、圧縮機2の冷
媒の逆流を防止するための逆流防止手段で、それぞれの
圧縮機2a、2b、2cの吐出側に設けた逆止弁より成
っている。これは圧縮機2a、2b、2cの運転台数を
変更する際に、停止している圧縮機に冷媒が逆流して吐
出圧が低下するのを防止したり、各圧縮機2a、2b、
2c内の潤滑油が不均一になるのを防止することができ
る。なお、ここでは逆止弁を用いたが、電磁弁や、モー
タ駆動の電動弁でもよい。
【0048】そして18、19は、給湯負荷と外気条件
の少なくとも何れかの条件に応じて冷媒循環回路7の運
転条件を変更する制御手段で、この制御手段は、熱交換
器10での所要加熱量を設定する負荷設定手段18と、
負荷設定手段18の設定値に応じて熱交換器10の加熱
量を制御する加熱制御手段19とで構成される。
【0049】給水管11には、給湯回路13の流量を検
出する流量検知手段20と、熱交換器10への給水温度
を検出する水温検知手段21が設けられている。そして
給湯回路13には水流路9からの出湯温度を検出する湯
温検知手段22が設けられている。23は給湯の目標温
度を設定する温度設定手段で、使用者が任意に温度を設
定する。24a、24bは吸熱器5に設けられた複数の
送風機で、吸熱器5に大気熱を供給するように送風す
る。
【0050】熱交換器10は、冷媒流路a8の流れ方向
と水流路9の流れ方向を対向流とし、各流路間を熱移動
が容易になるように密着して構成している。この構成に
より冷媒流路a8と水流路9の伝熱が均一化し、熱交換
効率がよくなる。また、高温の出湯も可能になる。
【0051】負荷設定手段18は、湯温検知手段22と
温度設定手段23とのそれぞれが出力する出湯温度と目
標温度との偏差からフィードバック加熱量を算定すると
共に、水温検知手段21と温度設定手段23と流量検知
手段20の各値からフィードフォワード加熱量を算定
し、これらフィードバック加熱量とフィードフォワード
加熱量を加算した値を所要加熱量として出力する。
【0052】加熱制御手段19は、圧縮機2a、2b、
2cの運転台数を切リ変えると共に圧縮機2aの回転数
を変更し、減圧手段4の流路抵抗を変えると共に送風機
24a、24bの運転台数を切換えて、負荷設定手段1
8により設定された所要加熱量に応じてこれらを制御す
る。
【0053】27は冷媒循環回路7の圧縮機2の吐出温
度を検出する吐出温度検知手段で、加熱制御手段18
は、吐出温度検知手段27の検出値に応じてヒートポン
プサイクルの運転条件である減圧手段4の絞りを変更し
て吐出温度を所定の温度に制御する。
【0054】28は外気温度を検出する気温検知手段
で、加熱制御手段18は、気温検知手段28の検出値に
応じてヒートポンプサイクルの運転条件である圧縮機2
の運転台数および回転数を変更して熱交換器の加熱量を
制御する。
【0055】熱交換器10での加熱量は、外気温度と冷
媒吐出温度が定まれば圧縮機2の運転台数および回転数
に比例的に可変できる。そこで、加熱制御手段19は予
め各外気温度毎の熱交換器10の加熱量と圧縮機2の運
転台数及び回転数との関係を記憶しておき、気温に応じ
て負荷設定手段18により設定された所要加熱量と熱交
換器10の加熱量が一致するように運転台数及び回転数
を設定制御する。このことで、気温が変動しても精度よ
い給湯制御が可能になる。また、加熱制御手段19は外
気温度と所要加熱量に応じて送風機24a、24bの運
転台数の設定も行う。
【0056】すなわち、夏場のように気温の高い場合は
送風機24aのみの1台で運転し、気温が低い場合や所
要加熱量の多い場合には送風機24aと送風機24bの
2台を同時に運転するようにしている。これによって夏
場や低負荷時に冷媒圧力の異常上昇を防止すると共に、
効率の高い運転が可能になる。
【0057】以上の構成において、その動作、作用につ
いて説明する。図1に示す実施例において、蛇口17が
開かれると給水管11から水道水が流れ込み始める。こ
れを流量検知手段20が検知し負荷設定部18に信号を
送り、負荷設定部18では所要加熱量が算定され、この
算定値に基づいて加熱制御手段19が圧縮機2b、2c
のオン、オフを判定し圧縮機2aの回転数を設定し制御
する。すなわち、給水管11から水道水が流れ込むのに
連動して圧縮機2が動作し、ヒートポンプサイクルが運
転されるものである。
【0058】図2にその設定例を示す。図2のように、
所要加熱量が設定値Aより小さい場合は圧縮機2aの単
独運転で回転数制御する。そして、所要加熱量が設定値
A〜Bの間であれば圧縮機2bを稼動し、圧縮機2aは
回転数制御する。さらに所要加熱量が設定値Bを超える
場合は圧縮機2b、2cを稼動しながら圧縮機2aは回
転数制御するように動作する。このように所要加熱量に
応じて3台の圧縮機2の運転負荷を滑らかに設定するこ
とができるので、幅広い給湯負荷に対して安定に温度制
御することができる。また、給湯端末12の蛇口17等
をひねれば、瞬間的に所望の温度及び量の湯を出湯させ
ることができる。すなわちいわゆる瞬間湯沸かし型であ
る。
【0059】ただし加熱制御手段19は運転開始時にお
いては通常と異なった運転条件により圧縮機2及び減圧
手段4を制御する。これは、運転開始後所定時間(例え
ば1分間)での吐出温度検知手段27と湯温検知手段2
2の検出温度がそれぞれ所定温度以下(例えば30℃以
下)の場合に圧縮機や熱交換器が冷えていると判断し、
所要加熱量に一定量(例えば2割)の加熱量を増して圧
縮機2の運転をする。また、吐出温度検知手段27と湯
温検知手段22の検出温度がそれぞれ所定温度以上(例
えば設定温度より5℃以上高い)の場合に、圧縮機や熱
交換器が加熱されていると判断し、所要加熱量よりも一
定量(例えば2割)の加熱量を減少させて運転を開始す
ることにより、給湯温度の立上りの遅れを少なくすると
共に、出湯温度の変動を抑えることができる。
【0060】また、加熱制御手段19は複数の圧縮機2
a、2b、2cを同時に起動する際は、それぞれに時間
差を設けて起動するように設定している。具体的には3
台同時に起動する際は、圧縮機2aがまず起動し、所定
時間(例えば2秒)後に圧縮機2bが起動、更に所定時
間(例えば2秒)後に圧縮機2cが起動するように動作
させる。これによって、圧縮機2の突入電流を平準化す
ることができ、制御回路への負担を減少させることがで
きる。
【0061】そして、圧縮機2から吐出される高温高圧
の冷媒ガスは放熱器3へ流入し、水流路9を流れる水を
加熱する。そして、加熱された水は給湯回路13を経て
給湯端末12から出湯する。一方、放熱器3で冷却され
た冷媒は減圧手段4で減圧されて吸熱器5に流入し、こ
こで送風機24a、24bによって送風された大気熱を
吸熱して蒸発ガス化し、圧縮機2に戻る。従って、出湯
を検出して、すぐに圧縮機1からの高温高圧の冷媒ガス
が放熱器3に流入し、水を加熱し、そのまま給湯端末1
2から出湯利用できる。
【0062】給湯中の負荷設定部18では、フィードバ
ック加熱量を、出湯温度と目標温度との偏差から公知の
PID制御を用いて算定する。すなわち、出湯温度のフ
ィードバック制御がおこなわれる。ここでの制御定数で
ある比例ゲインや積分係数や微分係数は、制御の応答性
と安定性を両立するための最適な値を予め設定しておく
必要がある。なおフィードバック制御は、PI制御でも
P制御でもファジーやニューロ制御でもよい。
【0063】一方、フィードフォワード加熱量は、給湯
負荷を算定し、この給湯負荷を所要加熱量とする。すな
わち目標温度と給水温度との差に、流量検知手段20の
検知する流量を乗じて給湯負荷を求めている。これは、
いわゆるフィードフォワードの制御量である。そして、
フィードバック加熱量とフィードフォワード加熱量を加
算して所要加熱量を求めている。このフィードバック加
熱量を加味することによって、出湯温度を目標温度に正
確に制御することができる。とくにPIDやPI制御の
ように積分要素を用いることにより、出湯温度をより目
標温度にあわせることができる。また、比例制御要素を
用いることで給湯開始直後などの出湯温度が低い場合に
大能力で加熱制御するので応答性がよくなる。
【0064】一方、フィードフォワード制御は、給湯の
温度安定時における所要熱量であるので、熱量の過不足
が少なく制御の安定性に優れている。また、給湯流量や
給水温度が急変した場合には直ちに応答して加熱量を変
更制御できるので、この点はフィードバック制御より応
答性がよくしかも安定性がよい。そして、このフィード
バック制御とフィードフォワード制御を加算して制御す
るので、それぞれの特徴が活かされ応答性がよくしかも
安定性のよい制御が可能になる。
【0065】また、実施例1ではフィードフォワード加
熱量として演算する給湯負荷を、目標温度と給水温度と
の偏差に流量を乗じて求めていたが、概略の給湯負荷設
定をするだけならば流量に所定の定数を乗じた推定値を
用いてもよい。この場合、給湯負荷の計算精度は悪くな
るが、水温検知手段と温度設定手段が不要になるので低
コスト化できる。
【0066】また、熱交換器10と給湯端末12との間
の給湯回路13に、一時的に貯湯するための貯湯タンク
を設けても良い。この場合でも、給水管11から水道水
が流れるのと連動して圧縮機2が動作し、ヒートポンプ
サイクルが運転されるものであって、貯湯タンク内の湯
がなければ貯湯タンクを経て直接給湯端末12へと出湯
される。
【0067】実施例1ではヒートポンプサイクルを、冷
媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイ
クルとしたが、もちろん一般の臨界圧力以下のヒートポ
ンプサイクルでもよい。またこの場合、冷媒としてはフ
ロンガス、アンモニアなどを用いても良い。
【0068】また、実施例1では圧縮機を3台並列に配
置したが、2台でも良いし、3台以上でもよい。台数が
多いほうがより広い範囲で給湯負荷に対応できるように
なる。
【0069】さらに、実施例1では送風機を2台の運転
台数を変更するように用いたが、2台の回転数を変更し
ても良いし、2台以上の送風機の運転台数や回転数を変
更してもよい。
【0070】また、実施例1では吸熱器は単一であった
が、これを複数設けてもよい。この際に吸熱器と対に送
風機を配置すると、各放熱器の吸熱条件が同一と成るの
で設計や制御がしやすくなる。
【0071】(実施例2)図3は本発明の実施例2にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例1の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。
【0072】図3において、実施例1の構成と異なると
ころは、複数の圧縮機2a、2b、2cを冷媒流路1に
対して直列に接続して配置した点にある。これは加熱制
御手段19において出力される所要加熱量に応じて運転
圧縮機2を増加する場合に、各圧縮機を直列に接続して
いるので、冷媒循環量を減少させることなく冷媒吐出温
度を上げられる。したがって、高温の出湯温度で大流量
の給湯が必用な場合に熱交換効率を向上できる。
【0073】熱交換効率は熱交換器10の冷媒流路a8
と水流路9との平均的温度差が大きいほど良くなる。冷
媒流路a8の平均温度は圧縮機2の吐出圧力と冷媒循環
量によって決まる。すなわち吐出圧力が高くても冷媒循
環流量が少なければすぐに冷媒温度は下がってしまい平
均温度は下がってしまう。本実施例によれば冷媒循環流
量を低下させずに吐出圧力を高くできるので冷媒流路a
8の平均温度が高くなり熱交換効率が上がるので、運転
効率もよくなる。
【0074】(実施例3)図4は本発明の実施例3にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例1の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。図4において、実施例1の構成と異な
るところは、複数の圧縮機2a、2b、2cに対応して
複数の熱交換器10a、10b、10cと複数の減圧手
段4a、4b、4cを備えた点である。27a、27
b、27cは各圧縮機2a、2b、2cに対応した吐出
温度を検知するための吐出温度検知手段である。
【0075】この実施例3によれば、圧縮機2a、2
b、2cと熱交換器10a、10b、10cと減圧手段
4a、4b、4cをそれぞれ複数備えているので、負荷
設定手段18で設定される給湯負荷の大きさに適合した
圧縮機の数と回転数に設定され、またこれに適合の熱交
換器数に設定でき、さらにこの条件に適合した減圧手段
の制御ができる。したがって、運転開始時の温度立ち上
がりが早くなると共に運転効率の向上も可能である。す
なわち、給湯負荷が小さな時には使用熱交換器を減らせ
るので、作用する熱交換器の熱容量が小さくなり温度立
ち上がりが早くできる。
【0076】なお、各熱交換器10a、10b、10c
に独立した蛇口等の給湯端末を設けて、それぞれの熱交
換条件を変えれば複数の給湯温度での出湯も可能とな
る。また、熱交換器の1つを風呂の追焚き用いても良
い。
【0077】(実施例4)図5は本発明の実施例4にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例1の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。
【0078】図5において、実施例1の構成と異なると
ころは、複数の圧縮機2a、2b、2c内の潤滑油の量
を平準化する平準化手段30を設けた点と、圧縮機2
a、2b、2cの吐出側に設けていた逆流防止手段を除
き、各圧縮機を同期させて運転する点にある。
【0079】まず平準化手段30について図6を用いて
説明する。図6は圧縮機2a、2b、2cと平準化手段
30の構成図である。図において31はモータ、32は
加圧機構、33は潤滑油である。そして各圧縮機2a、
2b、2cは、ほぼ水平に配置されており、平準化手段
30は、各圧縮機2a、2b、2cの潤滑油33を連通
するパイプより構成している。
【0080】この構成によって、圧縮機間の潤滑油の油
面に差が生じても平準化手段30によって、油面の高い
圧縮機から油面の低い圧縮機へ潤滑油が流れて常に平準
化される。したがって、潤滑油不足によって加圧機構が
焼け付いたりするトラブルが解消される。
【0081】また実施例4における加熱手段19におけ
る圧縮機2a、2b、2cの運転制御は、常に3台を同
期させて運転し、回転数制御も3台同時に同期させて行
うようにしている。この同期運転制御により、各圧縮機
2a、2b、2cの吐出圧力は同一となつため、冷媒や
潤滑油の逆流や偏りがなくなるので、逆流防止手段など
の特別な機構が不要となり低コスト化につながる。
【0082】(実施例5)図7は本発明の実施例5にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例3の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。図7において、実施例3の構成と異な
るところは、圧縮機2が単一で有る点と、圧縮機2から
吐出される冷媒が分岐して複数の熱交換器10a、10
b、10cに流れる構成とした点である。また、減圧手
段4a、4b、4cは各熱交換器10a、10b、10
c毎に配置して、熱交換器に流す冷媒の分配を調整する
働きも持たせている。
【0083】この実施例5によれば、負荷設定手段18
で設定される給湯負荷の大きさが例えば少ない場合は、
加熱制御手段19が圧縮機2を低回転数で運転し、減圧
手段4b、4cを閉じて減圧手段4aだけを適正な開度
に調整する。このことによって、加熱される熱交換器の
熱容量がちいさくなるので、熱交換器10aの温度上昇
が早くなる。
【0084】また、熱交換器からの放熱ロスも少なくな
る。このように、低負荷時であっても運転開始時の温度
立ち上がりが早くなると共に運転効率の向上も可能であ
る。
【0085】また給湯負荷が大きい場合は、圧縮機2を
高速回転で運転し、減圧手段4a、4b、4cを全て適
正な開度に調整する。このことによって、全ての熱交換
器10a、10b、10cが加熱されるので大能力にも
対応できる。
【0086】なお、実施例3または5では、熱交換器を
複数配置したが、単一の熱交換器に、放熱器を複数配置
してもよい。この場合は部品点数が減らせるので材料や
組立のコストダウンになる。
【0087】(実施例6)図8は本発明の実施例6にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例1の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。
【0088】図8において、実施例1の構成と異なると
ころは、圧縮機2を単一として回転数制御するものとし
た点と、熱交換器10に対して複数の水流路9a、9b
を備えた点である。水流路9aは実施例1の水流路9と
同様の作用をするが、水流路9bは、浴槽40み水を流
水して、風呂の追焚きや保温を行うように構成してい
る。41は浴槽40と水流路9bとを連通する水循環回
路、42はこの水循環回路41の水を循環するための循
環ポンプである。
【0089】この構成において、風呂の追焚きを行う場
合は、加熱制御手段19が、所定の加熱量(例えば10
kW)になるように圧縮機2、送風機24a、24b、
減圧手段4を制御する。この時同時に循環ポンプ42を
駆動して水流路9bの風呂水を加熱する。そして水循環
回路の戻り温度検知手段43の検知温度が所定値(例え
ば42℃)になったら運転を停止するように作用する。
【0090】この実施例6によれば、熱交換器10に水
流路9a、9bを複数備えているので、水流路毎に給湯
端末が割り当てることができるので、実施例のように一
般の給湯と、風呂追焚きが同じ熱交換器によりできる。
【0091】(実施例7)図9は本発明の実施例7にお
けるヒートポンプ給湯装置の構成図である。なお、実施
例1の給湯装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。
【0092】図9において、実施例1の構成と異なると
ころは、冷媒循環回路7a、7bを複数備えた点と、圧
縮機2a、2bおよび送風機24a、24bは、それぞ
れ単一で構成している点である。そして、単一の熱交換
器10に放熱器3aと放熱器3bの二つを備え、水流路
9は単一で構成している。
【0093】この構成において、給湯負荷の大きさに応
じて運転する冷媒循環回路7a、7bの運転数や運転状
態を変更するように作用する。例えば給湯負荷が大きけ
れば冷媒循環回路7aおよび7bを大能力で運転し、給
湯負荷が少なければ、冷媒循環回路7bを停止し、7a
の加熱量を可変して運転する。
【0094】この実施例7によれば、同一の冷媒循環回
路を複数組合わせているので部品の共用化が可能とな
る。また、更に大きな給湯負荷に対応させる場合に、冷
媒循環回路の数を増やすことで、容易に大能力化が可能
となる。
【0095】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、広い能
力幅を有し、給湯制御の応答性と安定性が両立し、効率
のよい給湯ができるヒートポンプ給湯装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図2】同ヒートポンプ給湯装置における圧縮機制御特
性図
【図3】本発明の実施例2におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図4】本発明の実施例3におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図5】本発明の実施例4におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図6】同ヒートポンプ給湯装置の平準化手段の構成図
【図7】本発明の実施例5におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図8】本発明の実施例6におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図9】本発明の実施例7におけるヒートポンプ給湯装
置の構成図
【図10】従来のヒートポンプ給湯装置の構成図
【符号の説明】
2 圧縮機 3 放熱器 4 減圧手段 5 吸熱器 7 冷媒循環回路 9 水流路 10 熱交換器 11 給水管 12 給湯端末 13 給湯回路 14a、14b、14c 逆流防止手段 18 制御手段(負荷設定手段) 19 制御手段(加熱制御手段) 24a、24b 送風機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 龍太 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松本 聡 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機と放熱器と減圧手段と吸熱器とを
    含む冷媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水流路
    を備えた熱交換器と、前記水流路に水道水を供給する給
    水管と、前記水流路から給湯端末へと通水するように接
    続する給湯回路とを備え、前記圧縮機と放熱器と減圧手
    段と吸熱器と熱交換器と水流路の少なくともいずれかひ
    とつが複数設けられたヒートポンプ給湯装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機と放熱器と減圧手段と吸熱器とを
    含む冷媒循環回路と、前記放熱器と熱交換を行う水流路
    を備えた熱交換器と、前記水流路に水道水を供給する給
    水管と、前記水流路から給湯端末へと通水するように接
    続する給湯回路とを備え、前記冷媒循環回路が複数設け
    られたヒートポンプ給湯装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機を複数備えた請求項1または2記
    載のヒートポンプ給湯装置。
  4. 【請求項4】 各圧縮機に対応した放熱器を複数備えた
    請求項3記載のヒートポンプ給湯装置。
  5. 【請求項5】 各圧縮機に対応した減圧手段を複数備え
    た請求項3記載のヒートポンプ給湯装置。
  6. 【請求項6】 各圧縮機に対応した熱交換器を複数備え
    た請求項3記載のヒートポンプ給湯装置。
  7. 【請求項7】 各圧縮機を並列に接続して配置した請求
    項3記載のヒートポンプ給湯装置。
  8. 【請求項8】 圧縮機の冷媒の逆流防止手段を備えた請
    求項1〜7のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装
    置。
  9. 【請求項9】 圧縮機を直列に接続して配置した請求項
    3に記載のヒートポンプ給湯装置。
  10. 【請求項10】 圧縮機内の潤滑油の量を平準化する平
    準化手段を備えた請求項3〜9のいずれか1項に記載の
    ヒートポンプ給湯装置。
  11. 【請求項11】 圧縮機の運転台数を変更する制御手段
    を設けた請求項3〜10のいずれか1項に記載のヒート
    ポンプ給湯装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも1台の圧縮機を回転数制御
    する制御手段を設けた請求項3〜11のいずれか1項に
    記載のヒートポンプ給湯装置。
  13. 【請求項13】 複数の圧縮機を起動させる際に、それ
    ぞれに時間差を設けて起動させる制御手段を設けた請求
    項3〜12のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装
    置。
  14. 【請求項14】 複数の圧縮機の運転を同期させる制御
    手段を設けた請求項3〜10のいずれか1項に記載のヒ
    ートポンプ給湯装置。
  15. 【請求項15】 熱交換器を複数備えた請求項1〜14
    のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  16. 【請求項16】 熱交換器に放熱器を複数備えた請求項
    1〜15のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装
    置。
  17. 【請求項17】 熱交換器に水流路を複数備えた請求項
    1〜16のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装
    置。
  18. 【請求項18】 吸熱器を複数備えた請求項1〜17の
    いずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  19. 【請求項19】 吸熱器に送風機を備え、前記送風機を
    複数備えた請求項1〜18のいずれか1項に記載のヒー
    トポンプ給湯装置。
  20. 【請求項20】 冷媒循環回路を複数備えた請求項1〜
    19のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  21. 【請求項21】 給湯負荷と外気条件の少なくとも何れ
    かの条件に応じて冷媒循環回路の運転条件を変更する制
    御手段を設けた請求項1〜20のいずれか1項に記載の
    ヒートポンプ給湯装置。
  22. 【請求項22】 運転開始時は通常と異なった運転条件
    により冷媒循環回路を運転する請求項1〜21のいずれ
    か1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  23. 【請求項23】 冷媒循環回路は、冷媒の圧力が臨界圧
    力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルであり、前記
    臨界圧力以上に昇圧された冷媒により熱交換器の水流路
    の流水を加熱する請求項1〜22のいずれか1項に記載
    の給湯装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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WO2011136064A1 (ja) 2010-04-28 2011-11-03 三菱重工業株式会社 Co2冷媒を用いたヒートポンプ給湯装置
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