JP2003342588A - バイオマスガス化装置 - Google Patents
バイオマスガス化装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の技術では、バイオマスのガス化に当た
り、低温下でのガス化転換率が小さく、タール分の発生
が大きく、効率が悪い。また、ガス化において触媒を使
用するとき、触媒が高価である場合が多い。 【解決手段】本発明では、バイオマスのガス化におい
て、触媒として安価で、我が国で容易に入手できる天然
白色粘土、天然ゼオライト、ベントナイトなどを用いる
ことにより触媒のローコスト化をはかっている。バイオ
マスガス化原料は、30×30×3mm程度のチップ状
の破砕物と触媒を混合してガス化反応部へ供給する。ガ
ス化反応部は、加熱炉を貫通する同心軸上のロータリー
キルン、またはスクリューコンベヤにより構成し、ガス
化反応部より排出するガス化未反応残渣を主燃料として
加熱炉へ供給する。ガス化反応部は外気と遮断して、バ
イオ原料、触媒、及び水蒸気を供給し、ガス化反応温度
は500〜750℃にてバイオマスのガス化反応を進行
させる。また加熱炉内で、触媒を加熱再生し、再循環使
用するものとして、系外への廃棄物排出を極力低減した
ものとしている。
り、低温下でのガス化転換率が小さく、タール分の発生
が大きく、効率が悪い。また、ガス化において触媒を使
用するとき、触媒が高価である場合が多い。 【解決手段】本発明では、バイオマスのガス化におい
て、触媒として安価で、我が国で容易に入手できる天然
白色粘土、天然ゼオライト、ベントナイトなどを用いる
ことにより触媒のローコスト化をはかっている。バイオ
マスガス化原料は、30×30×3mm程度のチップ状
の破砕物と触媒を混合してガス化反応部へ供給する。ガ
ス化反応部は、加熱炉を貫通する同心軸上のロータリー
キルン、またはスクリューコンベヤにより構成し、ガス
化反応部より排出するガス化未反応残渣を主燃料として
加熱炉へ供給する。ガス化反応部は外気と遮断して、バ
イオ原料、触媒、及び水蒸気を供給し、ガス化反応温度
は500〜750℃にてバイオマスのガス化反応を進行
させる。また加熱炉内で、触媒を加熱再生し、再循環使
用するものとして、系外への廃棄物排出を極力低減した
ものとしている。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】木質系、及び植物質繊維系などの
未利用資源をガス化して電気・熱供給用分散型電源の燃
料などの高度利用をはかるためのバイオマスガス化装置
である。 【0002】 【従来の技術】木質系、及び植物質繊維系などを乾溜し
て、ガス化利用する場合、ガス転換率を大きくするに
は、ガス化温度を900〜1000℃程度に高温を要
し、また400〜600℃程度では、タール、有機酸の
発生が多く、ガス転換率が少ない。ガス化温度を900
〜1000℃とするとき、乾溜のための外部加熱は実用
機としては高温耐熱性で問題があった。そのため、木質
系バイオマスで活性炭などを製造するための炭化炉は普
及しているが、ガス利用は付随的なものとして取り扱わ
れてきた。ガス化炉内部に燃焼ガスを吹き込む、内部加
熱方式では高温化は容易であるが、生成ガスの単位熱量
が低いため、バイオガスの多目的利用は不適であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】バイオマスのガス化に
当っては、次の課題の解決が実用化への必須となる。 低温下でのガス化転換率が大きいこと。 タール分の生成が少ないこと。 バイオマスガス化において、触媒を使用するとき、そ
の触媒がローコストであること。 以上の課題の解決が求められる。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的、及び課題を解
決するため、本発明は以下のようになるものである。バ
イオマスのガス化において、触媒として安価で、我が国
で容易に入手できる、天然の白色粘土、天然ゼオライ
ト、硅砂を用いて、バイオマス原料の等価試料として、
セルロースのガス化特性を次記に示す。(引用文献「流
動層によるバイオマス接触分解ガス化」流動層シンポジ
ウム2001.12 淡路、「粘土触媒を用いたバイオ
マスの流動層接触分解ガス化」化学工学会 2002.
3 福岡) 試料は、セルロース製のカプセルにセルロース微結晶粉
末を充填したものを試料Aとし、セルロース製カプセル
にセルロース微結晶粉末と鋼球(2mmφ)を充填し
て、カプセルの見掛け比重を大きくしたものを試料Bと
した。 【0005】バイオマスガス化反応の実験装置は、内径
43mmφ、高さ250mmの流動層反応器を管状電気
炉で加熱し、粒状化した触媒の粒径を90〜120μm
に調整して、触媒を流動層媒体として、水蒸気とN2を
流動層下部より流通させて、所定の温度を保持した状態
において、試料を流動層内に上部より投入して、流動層
接触分解ガス化特性を測定評価した。その試験結果を、
図−1に、ガス化温度とガス、チャー(液成分)、及び
残渣物への転化率を示す。温度条件として、550℃、
650℃、750℃とした場合、ガス転化率は、触媒機
能としては粘土、硅砂とも差異はなく、ガス転化率は温
度依存性が顕著であった。液成分(Tar)転化率は硅
砂では上記の温度領域において、550℃のとき30%
(wt)程度に低温になると増加するが、粘土において
は上記の温度領域では2%(wt)以下であった。残渣
率については、550℃において粘土では40%(w
t)、硅砂では20%(wt)であり、750℃におい
てはいずれも10%(wt)程度であり差異は生じな
い。試料A、Bを比較すると、層内滞留時間を長くさせ
るため、試料Bの見掛け比重を大きくしたものがガス化
転化率が大きくなる。650℃における生成ガスの成分
を図−2に示す。 【0006】以上の、バイオマスガス反応試験より、次
の結果を得た。 バイオマス原料を微粉砕することは、経済性が得られ
ないことより、30×30×3m/m程度のチップ状の
破砕品とする。 原料を破砕物とした場合、ガス化炉内滞留時間は0.
2〜1.0時間程度となる。 触媒としては、天然白色粘土、または天然ゼオライト
が適する。以上の結果より、本発明のバイオマスガス化
装置は以下のようなものである。 【0007】円筒形状の加熱炉には、流動層燃焼部を有
し、その加熱炉の同心円軸上に加熱炉内を貫通するロー
タリーキルン、またはスクリューコンベヤをガス化反応
部として、内部は密閉構造とし、加熱炉内で加熱する、
ガス化反応部は外部加熱により乾溜するバイオマスガス
化方式である。ガス化反応部の端部は加熱炉の外部にあ
って、その一端は原料投入口とし、他端はガス吐出口、
及びガス化未反応残渣排出口として、各々は外気との遮
断構造とする。 【0008】原料投入口より、被ガス化原料として木質
系、植物系繊維、廃棄物硬化燃料(RDF)などをチッ
プ状(30×30×3mm)に破砕した原料と、酸化ア
ルミニウム(Al2O3)、及び酸化硅素(SiO2)
を供給し得る天然ゼオライト、粘土、カオリン、ベント
ナイト、ポーキサイトなどの天然鉱物をガス化触媒とし
て、混合してガス化反応部へ供給する。 【0009】ガス化反応部は加熱炉で外部加熱される
が、加熱炉には流動層燃焼部を有していて、燃料には起
動時以外は、ガス化反応炉より排出するガス化未反応残
渣、及びチャー(液状残渣)と触媒との混合物を供給
し、流動層燃焼する。その燃焼ガスにより、ガス化反応
部は500〜750℃に加熱され、また、焼成された触
媒及び灰分は、燃焼ガスに随伴して加熱炉より排出し、
集塵装置に捕集され、焼成された触媒、及び灰分はガス
化反応部に再循環使用し、また一部は系外へ排出する。
その排出量に見合う量の触媒を補充する。 【0010】以上をまとめて整理すると、本発明はバイ
オ資源をチップ状の破砕物と天然ゼオライト、白色粘
土、ベントナイトなどの天然鉱物を触媒にして混合し、
ガス化反応部に供給し、ガス反応部を外部加熱する加熱
炉の燃料には、ガス化未反応残渣を利用し、また加熱炉
の排熱回収による蒸気を、ガス化反応用に使用する、バ
イオマスガス化装置である。 【0011】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるも
のではない。実施例を図−3、図−4により説明する。
図−3は、ガス化反応部にロータリーキルンを適用した
場合であり、また図−4はスクリューコンベヤを適用
し、タテ型構造としたものである。図−3において、加
熱炉1の同心円軸上に配置した、ガス化反応用ロータリ
ーキルン2−1は加熱炉1の内部を貫通した構造となっ
ていて、ガス化反応部を構成し、加熱炉1にはガス化未
反応の残渣燃焼部1aを有しており、起動時には灯油供
給部1bより、灯油燃焼によるものとし、起動完了後、
通常の運転時はガス化反応用ロータリーキルン2より排
出する、ガス化未反応の残渣燃焼によるものとし、また
必要に応じてガス化炉生成ガスを補給する。 【0012】ガス化反応用ロータリーキルン2−1は駆
動モーター3a、及びキルン回転駆動部3bにより回転
し、バイオ原料ホッパー4よりバイオ原料の供給を受
け、原料供給用スクリューコンベヤ5により、バイオ原
料はガス化反応用ロータリーキルン2−1に供給し、ま
た排熱回収ボイラー8で発生する飽和水蒸気(100
℃)は、バイオガス改質用に蒸気供給部8aよりガス化
反応用ロータリーキルンに供給される。バイオ原料及び
水蒸気は、ガス化反応用キルン2−1内で500℃〜7
50℃に加熱され、バイオガス化が進行し、生成したバ
イオガスはガス吐出弁10aより外部へ送出し、バイオ
ガスの一部は、加熱炉燃料として、ガス吐出弁10bよ
り供給され、ガス化未反応の残渣はロータリーバルブ6
より排出し、加熱部燃焼部1aに供給され、加熱炉燃焼
用送風機1cより燃焼空気が給気され、流動層燃焼す
る。ガス化反応部ロータリーキルン1の燃焼排気ガス
は、熱回収ボイラー8、集塵装置9を経て大気へ排出
し、集塵装置9で捕集された、灰、及び触媒の一部はガ
ス化反応部へ触媒・灰循環用ロータリーバルブ9aより
再循環使用し、また一部は触媒・灰排出用ロータリーバ
ルブ9bより系外へ排出し、触媒補給分は触媒供給ホッ
パー11より触媒供給用ロータリーバルブ11aを経て
供給される。 【0013】図−4はガス化反応部にスクリューコンベ
ヤ2−2を適用し、ガス化反応部をタテ型に配置し、そ
の下部よりバイオ原料、及び蒸気を供給し、上部よりバ
イオガス、及びガス化未反応残渣を排出する構造であ
り、図−4に使用されている符号は図−3と共通であ
る。 【0014】 【発明の効果】本発明は上述の通り構成されていて、次
の記載する効果を有する。従来の技術では、ガス化炉内
部に燃焼ガスを吹き込む、内部加熱方式では、生成ガス
の単位熱量が低いため、バイオマスガスの多目的利用に
は不適であった。本発明においては、外気を遮断した乾
溜方式の外部加熱によるバイオガス化装置であり、生成
ガスの主成分はH2、CH4、COであり、単位熱量が
高く、また燃料電池などのH2燃料への改質にも適して
いる。一方、ガス化反応部を外部加熱とするとき、ガス
化反応部容器は高温耐熱性が問題となる。本発明におい
ては、ガス化反応温度を750℃程度以下にして、ガス
転換率を向上させるため、触媒を用いることにした。そ
の触媒は容易に入手し得る白色粘土、天然ゼオライト、
ベントナイト、カオリンなどの天然鉱物を適用して、ロ
ーコスト化をはかっている。また、ガス化反応の加熱熱
源としては、ガス化反応部より排出するガス化未反応残
渣を使用し、また、加熱炉内で触媒を加熱再生し、循環
使用するものとして、系外への廃棄物排出を極力低減し
たものとしている。
未利用資源をガス化して電気・熱供給用分散型電源の燃
料などの高度利用をはかるためのバイオマスガス化装置
である。 【0002】 【従来の技術】木質系、及び植物質繊維系などを乾溜し
て、ガス化利用する場合、ガス転換率を大きくするに
は、ガス化温度を900〜1000℃程度に高温を要
し、また400〜600℃程度では、タール、有機酸の
発生が多く、ガス転換率が少ない。ガス化温度を900
〜1000℃とするとき、乾溜のための外部加熱は実用
機としては高温耐熱性で問題があった。そのため、木質
系バイオマスで活性炭などを製造するための炭化炉は普
及しているが、ガス利用は付随的なものとして取り扱わ
れてきた。ガス化炉内部に燃焼ガスを吹き込む、内部加
熱方式では高温化は容易であるが、生成ガスの単位熱量
が低いため、バイオガスの多目的利用は不適であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】バイオマスのガス化に
当っては、次の課題の解決が実用化への必須となる。 低温下でのガス化転換率が大きいこと。 タール分の生成が少ないこと。 バイオマスガス化において、触媒を使用するとき、そ
の触媒がローコストであること。 以上の課題の解決が求められる。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的、及び課題を解
決するため、本発明は以下のようになるものである。バ
イオマスのガス化において、触媒として安価で、我が国
で容易に入手できる、天然の白色粘土、天然ゼオライ
ト、硅砂を用いて、バイオマス原料の等価試料として、
セルロースのガス化特性を次記に示す。(引用文献「流
動層によるバイオマス接触分解ガス化」流動層シンポジ
ウム2001.12 淡路、「粘土触媒を用いたバイオ
マスの流動層接触分解ガス化」化学工学会 2002.
3 福岡) 試料は、セルロース製のカプセルにセルロース微結晶粉
末を充填したものを試料Aとし、セルロース製カプセル
にセルロース微結晶粉末と鋼球(2mmφ)を充填し
て、カプセルの見掛け比重を大きくしたものを試料Bと
した。 【0005】バイオマスガス化反応の実験装置は、内径
43mmφ、高さ250mmの流動層反応器を管状電気
炉で加熱し、粒状化した触媒の粒径を90〜120μm
に調整して、触媒を流動層媒体として、水蒸気とN2を
流動層下部より流通させて、所定の温度を保持した状態
において、試料を流動層内に上部より投入して、流動層
接触分解ガス化特性を測定評価した。その試験結果を、
図−1に、ガス化温度とガス、チャー(液成分)、及び
残渣物への転化率を示す。温度条件として、550℃、
650℃、750℃とした場合、ガス転化率は、触媒機
能としては粘土、硅砂とも差異はなく、ガス転化率は温
度依存性が顕著であった。液成分(Tar)転化率は硅
砂では上記の温度領域において、550℃のとき30%
(wt)程度に低温になると増加するが、粘土において
は上記の温度領域では2%(wt)以下であった。残渣
率については、550℃において粘土では40%(w
t)、硅砂では20%(wt)であり、750℃におい
てはいずれも10%(wt)程度であり差異は生じな
い。試料A、Bを比較すると、層内滞留時間を長くさせ
るため、試料Bの見掛け比重を大きくしたものがガス化
転化率が大きくなる。650℃における生成ガスの成分
を図−2に示す。 【0006】以上の、バイオマスガス反応試験より、次
の結果を得た。 バイオマス原料を微粉砕することは、経済性が得られ
ないことより、30×30×3m/m程度のチップ状の
破砕品とする。 原料を破砕物とした場合、ガス化炉内滞留時間は0.
2〜1.0時間程度となる。 触媒としては、天然白色粘土、または天然ゼオライト
が適する。以上の結果より、本発明のバイオマスガス化
装置は以下のようなものである。 【0007】円筒形状の加熱炉には、流動層燃焼部を有
し、その加熱炉の同心円軸上に加熱炉内を貫通するロー
タリーキルン、またはスクリューコンベヤをガス化反応
部として、内部は密閉構造とし、加熱炉内で加熱する、
ガス化反応部は外部加熱により乾溜するバイオマスガス
化方式である。ガス化反応部の端部は加熱炉の外部にあ
って、その一端は原料投入口とし、他端はガス吐出口、
及びガス化未反応残渣排出口として、各々は外気との遮
断構造とする。 【0008】原料投入口より、被ガス化原料として木質
系、植物系繊維、廃棄物硬化燃料(RDF)などをチッ
プ状(30×30×3mm)に破砕した原料と、酸化ア
ルミニウム(Al2O3)、及び酸化硅素(SiO2)
を供給し得る天然ゼオライト、粘土、カオリン、ベント
ナイト、ポーキサイトなどの天然鉱物をガス化触媒とし
て、混合してガス化反応部へ供給する。 【0009】ガス化反応部は加熱炉で外部加熱される
が、加熱炉には流動層燃焼部を有していて、燃料には起
動時以外は、ガス化反応炉より排出するガス化未反応残
渣、及びチャー(液状残渣)と触媒との混合物を供給
し、流動層燃焼する。その燃焼ガスにより、ガス化反応
部は500〜750℃に加熱され、また、焼成された触
媒及び灰分は、燃焼ガスに随伴して加熱炉より排出し、
集塵装置に捕集され、焼成された触媒、及び灰分はガス
化反応部に再循環使用し、また一部は系外へ排出する。
その排出量に見合う量の触媒を補充する。 【0010】以上をまとめて整理すると、本発明はバイ
オ資源をチップ状の破砕物と天然ゼオライト、白色粘
土、ベントナイトなどの天然鉱物を触媒にして混合し、
ガス化反応部に供給し、ガス反応部を外部加熱する加熱
炉の燃料には、ガス化未反応残渣を利用し、また加熱炉
の排熱回収による蒸気を、ガス化反応用に使用する、バ
イオマスガス化装置である。 【0011】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるも
のではない。実施例を図−3、図−4により説明する。
図−3は、ガス化反応部にロータリーキルンを適用した
場合であり、また図−4はスクリューコンベヤを適用
し、タテ型構造としたものである。図−3において、加
熱炉1の同心円軸上に配置した、ガス化反応用ロータリ
ーキルン2−1は加熱炉1の内部を貫通した構造となっ
ていて、ガス化反応部を構成し、加熱炉1にはガス化未
反応の残渣燃焼部1aを有しており、起動時には灯油供
給部1bより、灯油燃焼によるものとし、起動完了後、
通常の運転時はガス化反応用ロータリーキルン2より排
出する、ガス化未反応の残渣燃焼によるものとし、また
必要に応じてガス化炉生成ガスを補給する。 【0012】ガス化反応用ロータリーキルン2−1は駆
動モーター3a、及びキルン回転駆動部3bにより回転
し、バイオ原料ホッパー4よりバイオ原料の供給を受
け、原料供給用スクリューコンベヤ5により、バイオ原
料はガス化反応用ロータリーキルン2−1に供給し、ま
た排熱回収ボイラー8で発生する飽和水蒸気(100
℃)は、バイオガス改質用に蒸気供給部8aよりガス化
反応用ロータリーキルンに供給される。バイオ原料及び
水蒸気は、ガス化反応用キルン2−1内で500℃〜7
50℃に加熱され、バイオガス化が進行し、生成したバ
イオガスはガス吐出弁10aより外部へ送出し、バイオ
ガスの一部は、加熱炉燃料として、ガス吐出弁10bよ
り供給され、ガス化未反応の残渣はロータリーバルブ6
より排出し、加熱部燃焼部1aに供給され、加熱炉燃焼
用送風機1cより燃焼空気が給気され、流動層燃焼す
る。ガス化反応部ロータリーキルン1の燃焼排気ガス
は、熱回収ボイラー8、集塵装置9を経て大気へ排出
し、集塵装置9で捕集された、灰、及び触媒の一部はガ
ス化反応部へ触媒・灰循環用ロータリーバルブ9aより
再循環使用し、また一部は触媒・灰排出用ロータリーバ
ルブ9bより系外へ排出し、触媒補給分は触媒供給ホッ
パー11より触媒供給用ロータリーバルブ11aを経て
供給される。 【0013】図−4はガス化反応部にスクリューコンベ
ヤ2−2を適用し、ガス化反応部をタテ型に配置し、そ
の下部よりバイオ原料、及び蒸気を供給し、上部よりバ
イオガス、及びガス化未反応残渣を排出する構造であ
り、図−4に使用されている符号は図−3と共通であ
る。 【0014】 【発明の効果】本発明は上述の通り構成されていて、次
の記載する効果を有する。従来の技術では、ガス化炉内
部に燃焼ガスを吹き込む、内部加熱方式では、生成ガス
の単位熱量が低いため、バイオマスガスの多目的利用に
は不適であった。本発明においては、外気を遮断した乾
溜方式の外部加熱によるバイオガス化装置であり、生成
ガスの主成分はH2、CH4、COであり、単位熱量が
高く、また燃料電池などのH2燃料への改質にも適して
いる。一方、ガス化反応部を外部加熱とするとき、ガス
化反応部容器は高温耐熱性が問題となる。本発明におい
ては、ガス化反応温度を750℃程度以下にして、ガス
転換率を向上させるため、触媒を用いることにした。そ
の触媒は容易に入手し得る白色粘土、天然ゼオライト、
ベントナイト、カオリンなどの天然鉱物を適用して、ロ
ーコスト化をはかっている。また、ガス化反応の加熱熱
源としては、ガス化反応部より排出するガス化未反応残
渣を使用し、また、加熱炉内で触媒を加熱再生し、循環
使用するものとして、系外への廃棄物排出を極力低減し
たものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バイオガス化生成物と温度の関係
【図2】 バイオマスガス化の生成ガスの成分
【図3】 ロータリーキルン使用バイオマスガス化炉装
置系統図と断面図 【図4】 スクリューコンベヤ使用バイオマスガス化炉
装置系統図と断面図 【符号の説明】 1 ガス化加熱炉 1a 加熱炉燃焼部 1b 灯油供給部 1c 加熱炉燃焼用送風機 2−1 ガス化反応用ロータリーキルン 2−2 ガス化反応用スクリューコンベヤ 3a 駆動モーター 3b キルン回転駆動部 4 バイオ原料ホッパー 4a 原料供給ロータリーバルブ 5 原料供給スクリューコンベヤ 6 残渣排出ロータリーバルブ 7 加熱炉、燃料供給口 8 排熱回収ボイラー 8a 蒸気供給部 9 集塵装置 9a 触媒・灰循環用ロータリーバルブ 9b 触媒・灰排出用ロータリーバルブ 10a ガス吐出弁 10b 〃 11 触媒供給ホッパー 11a 触媒供給用ロータリーバルブ
置系統図と断面図 【図4】 スクリューコンベヤ使用バイオマスガス化炉
装置系統図と断面図 【符号の説明】 1 ガス化加熱炉 1a 加熱炉燃焼部 1b 灯油供給部 1c 加熱炉燃焼用送風機 2−1 ガス化反応用ロータリーキルン 2−2 ガス化反応用スクリューコンベヤ 3a 駆動モーター 3b キルン回転駆動部 4 バイオ原料ホッパー 4a 原料供給ロータリーバルブ 5 原料供給スクリューコンベヤ 6 残渣排出ロータリーバルブ 7 加熱炉、燃料供給口 8 排熱回収ボイラー 8a 蒸気供給部 9 集塵装置 9a 触媒・灰循環用ロータリーバルブ 9b 触媒・灰排出用ロータリーバルブ 10a ガス吐出弁 10b 〃 11 触媒供給ホッパー 11a 触媒供給用ロータリーバルブ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C10J 3/00 C10J 3/00 H
J
3/02 3/02 A
B
E
F
K
L
M
3/22 3/22
3/30 3/30
3/44 3/44
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 円筒形状の加熱炉内の同一軸心上に、加熱炉内を貫通す
る搬送機をガス化反応炉とし、加熱炉が水平または傾斜
している場合は、その搬送機はロータリーキルン、また
はスクリューコンベヤとし、加熱炉が垂直の場合は、そ
の搬送機はスクリューコンベヤとする。その搬送機をガ
ス化反応部として内部は密閉構造とし加熱炉内にて加熱
され、搬送機の端部は加熱炉の外部にあって、その一端
を原料投入口、他端を生成ガス吐出口、及び残渣排出口
として、各々は外気との遮断構造とする。被ガス化原料
には木質系、植物系繊維、廃棄物硬化燃料(RDF)な
どの破砕物と、酸化アルミニウム(Al2O3)、及び
酸化硅素(SiO2)を供給し得る天然ゼオライト、粘
土、カオリン、ベントナイト、ポーキサイトなどの天然
鉱物をガス化触媒として混合し、原料供給端より 10
0℃における飽和蒸気とともに供給する。加熱炉には流
動層燃焼部を有していて、燃料は起動時以外はガス化反
応炉より発生するガス(CH4、H2、CO)、または
ガス化炉より排出するガス化未反応残渣を主なる燃料と
して流動層燃焼部に供給し、その燃焼ガスにより、ガス
化反応部を外部加熱し、500〜750℃に温度制御す
る。以上の天然に産するゼオライト、粘土などを触媒と
してバイオ系原料のガス化、及びガス化未反応残渣物を
ガス化反応部の加熱熱源に利用することを特徴とする、
バイオマスガス化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002191254A JP2003342588A (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | バイオマスガス化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002191254A JP2003342588A (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | バイオマスガス化装置 |
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