JP2003340551A - 無枠式鋳型の造型方法及び無枠式鋳型造型機 - Google Patents

無枠式鋳型の造型方法及び無枠式鋳型造型機

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JP2003340551A JP2002148826A JP2002148826A JP2003340551A JP 2003340551 A JP2003340551 A JP 2003340551A JP 2002148826 A JP2002148826 A JP 2002148826A JP 2002148826 A JP2002148826 A JP 2002148826A JP 2003340551 A JP2003340551 A JP 2003340551A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造型空間内に圧縮空気と共に供給される鋳物
砂を、造型空間内に、より十分に且つ効率的に充填する
ことが出来る技術を提供する。 【解決手段】 型枠10,12の両側開口部がパター
ンプレート30とスクイズプレート19とにて閉塞せし
められることにより形成される造型空間32内に、鋳物
砂38を砂供給口36から圧縮空気と共に供給する際
に、スクイズプレート19に設けられた複数の圧縮空気
供給口46の中から、パターンプレート30の表面に一
体形成される模型28の形状に応じて選択された圧縮空
気供給口46を通じて、かかる模型28の形状に応じて
決定された圧縮空気の供給順序に従って、圧縮空気をパ
ターンプレート30に向かって吹き出させることによ
り、造型空間32内に供給された鋳物砂38を、パター
ンプレート30に向かって吹き付けつつ、造型空間32
内に充填するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、型枠を有しない無枠式の鋳型の
造型方法とそのような無枠式鋳型の造型機に係り、特
に、造型空間内に鋳物砂を圧縮空気と共に吹込充填し
て、締め固めることによって、目的とする無枠式鋳型を
製造するようにした無枠式鋳型の造型方法の改良された
方法と、そのような方法に好適に用いられる無枠式鋳型
造型機に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、鋳型の造型方法の一種として、
筒状の枠体形状を呈する型枠の一方の開口側端部に、表
面に模型が一体的に設けられたパターンプレート重ね合
わせて、かかる一方の開口部を閉塞すると共に、型枠の
他方の開口部にスクイズプレートを嵌め込むことによ
り、型枠内に所定の造型空間を形成し、この造型空間内
に、型枠の周壁部に設けられた砂供給口を通じて、鋳物
砂を圧縮空気と共に供給して、吹込充填した後、造型空
間内に充填された鋳物砂をスクイズプレートにて締め固
めることにより鋳型を造型し、その後、かかる鋳型を型
枠から抜き取ることによって、無枠式の鋳型を得るよう
にした無枠式鋳型の造型方法が、知られている。また、
かかる無枠式鋳型造型方法では、二つの型枠を用い、そ
れら二つの型枠を、パターンプレートを間に挟みつつ、
突き合わせて保持せしめると共に、それら各型枠の外側
開口部からスクイズプレートをそれぞれ嵌め込んで、両
型枠内に造型空間をそれぞれ形成することにより、互い
に型合せされる二つの鋳型を一挙に造型することも、可
能となるのである。
【0003】ところで、このような無枠式鋳型の造型方
法においては、鋳物砂と共に砂供給口から造型空間内に
吹き込まれる圧縮空気の空気圧によって、造型空間内で
の鋳物砂の流動性を高めつつ、鋳物砂を造型空間内に充
填するようになっているのであるが、砂供給口が型枠の
周壁部に設けられていることにより、かかる圧縮空気
が、造型空間内で、パターンプレートに平行な方向に向
かって流通せしめられるようになっているため、パター
ンプレートに平行な方向における鋳物砂の流動性は十分
に高められるものの、パターンプレートに向かう方向に
おける鋳物砂の流動性を向上させることが出来なかった
のである。
【0004】それ故、かかる従来の無枠式鋳型造型方法
では、例えば、パターンプレートに一体形成される模型
の周辺部において、パターンプレートの表面と模型の表
面との間に形成される角部、或いは模型の表面に凹所が
設けられている場合には、その凹所の隅部等において鋳
物砂の充填不足が生じ、その結果として、目的とする鋳
型を所望の形状に造型することが困難となったり、造型
された鋳型の締固め強度や硬度が不十分なものとなった
りするといった問題が内在していたのである。
【0005】かかる状況下、特開昭56−14051号
公報等には、型枠に嵌め込んだ状態下で、パターンプレ
ートに向かって開口する圧縮空気噴射口が複数設けられ
たスクイズプレートを用い、鋳物砂を、砂供給口から造
型空間内に圧縮空気と共に供給する際に、それら複数の
圧縮空気噴射口から圧縮空気を噴射することによって、
造型空間内に供給される鋳物砂をパターンプレートに向
かって流動せしめるようにした鋳型の造型手法が、開示
されている。また、そこには、かくの如き造型手法を採
用することによって、パターンプレートの表面と模型の
表面との間に形成される角部や模型表面の凹所の隅部
等、従来手法では鋳物砂の充填不足が生じることとなる
部分に、鋳物砂が十分に充填され得ることも、明らかに
されているのである。
【0006】ところが、前記公報に開示された造型手法
について、本発明者等が種々検討を加えたところ、かか
る鋳型造型手法にあっては、パターンプレートに一体形
成される模型の形状とは無関係に、圧縮空気を、スクイ
ズプレートに設けられた全ての圧縮空気噴射口からパタ
ーンプレートに向かって一斉に噴射するようにしたもの
であるところから、模型の形状からして、圧縮空気をパ
ターンプレートに向かって噴射する必要のない部分にま
で、圧縮空気が無駄に噴射されることになるばかりでな
く、模型の形状によっては、無駄に噴射された圧縮空気
が、却って、造型空間内の特定部分への鋳物砂の集中的
な流動を阻害してしまうことがあり、そうした場合に
は、目的とする鋳型の強度や硬度を十分に満足し得る程
度に高めることが困難となることが、判明したのであ
る。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その第一の解決
課題とするところは、筒状の枠体形状を呈する型枠の両
側開口部がパターンプレートとスクイズプレートとにて
閉塞せしめられることにより形成される造型空間内に圧
縮空気と共に供給される鋳物砂を、パターンプレートに
一体形成される模型の形状に拘わらず、造型空間内の全
体に、十分に且つ効率的に充填することが出来、以て十
分な強度や硬度を有する無枠式鋳型を造型することが出
来る方法を提供することにある。また、本発明にあって
は、そのような無枠式鋳型造型方法の実施に際して有利
に用いられる無枠式鋳型造型機を提供することを、その
第二の解決課題とするものである。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる第一の
課題の解決のために、筒状の枠体形状を呈する型枠の一
方の開口側端部に、表面に模型が一体的に設けられたパ
ターンプレート重ね合わせて、該一方の開口部を閉塞す
ると共に、該型枠の他方の開口部にスクイズプレートを
嵌め込むことにより、該型枠内に所定の造型空間を形成
し、更に、該造型空間内に、かかる型枠の周壁部に設け
られた砂供給口を通じて、鋳物砂を圧縮空気と共に供給
して、吹込充填した後、該造型空間内に充填された鋳物
砂を前記スクイズプレートにて締め固めることにより無
枠式鋳型を造型するに際して、前記スクイズプレートと
して、圧縮空気を前記パターンプレートに向かって吹き
出させつつ、前記造型空間内に供給する圧縮空気供給口
が複数設けられたものを用い、該パターンプレートの表
面に一体形成された前記模型の形状に応じて、圧縮空気
を該造型空間内に供給する該圧縮空気供給口を選択する
と共に、それら選択された圧縮空気供給口のうちで、圧
縮空気を該造型空間内に供給する順序を決定し、前記砂
供給口から前記鋳物砂を供給する際に、該選択された複
数の圧縮空気供給口から、該決定された順序通りに圧縮
空気を吹き出させて、該造型空間内に供給することによ
り、該砂供給口から供給された鋳物砂を、該パターンプ
レートに向かって吹き付けつつ、該造型空間内に充填す
るようにしたことを特徴とする無枠式鋳型の造型方法
を、その要旨とするものである。
【0009】すなわち、この本発明に従う無枠式鋳型の
造型方法にあっては、筒状の枠体形状を呈する型枠の両
側開口部がパターンプレートとスクイズプレートとにて
閉塞せしめられることにより形成される造型空間内に圧
縮空気を供給する圧縮空気供給口を、スクイズプレート
に設けられた複数のものの中から、パターンプレートの
表面に一体形成される模型の形状に応じて選択し、鋳物
砂を、型枠の周壁部に設けられた砂供給口から圧縮空気
と共に供給する際に、選択された圧縮空気供給口を通じ
て、圧縮空気を造型空間内に吹き出させるようにしたも
のであるところから、模型の形状とは無関係に、スクイ
ズプレートに設けられた全ての圧縮空気供給口を通じ
て、圧縮空気を造型空間内に吹き出させるようにした従
来の造型手法とは異なって、模型の形状からして、圧縮
空気をパターンプレートに向かって吹き出させる必要の
ある部分、つまり、鋳物砂の充填不足が懸念される部分
に限って、圧縮空気を吹き出させることが出来るのであ
る。
【0010】また、本発明に係る無枠式鋳型の造型方法
においては、上述の如くして選択された圧縮空気供給口
のうちで、圧縮空気を造型空間内に供給する順序を、模
型の形状に応じて決定し、鋳物砂を造型空間内に吹込充
填する際に、選択された圧縮空気供給口を通じて、決定
された圧縮空気の供給順序に従って、圧縮空気をパター
ンプレートに向かって吹き出させることにより、造型空
間内に供給された鋳物砂を、パターンプレートに向かっ
て吹き付けつつ、造型空間内に充填するようにしたもの
であるため、例えば、模型の形状によって鋳物砂の充填
不足が懸念される部分が幾つか存在する場合に、それら
の部分に対して圧縮空気を順に吹き付けることが出来、
それによって、そのような鋳物砂の充填不足が懸念され
る部分のそれぞれに向かって吹き出される圧縮空気以外
の圧縮空気の流れにて、それらの部分への鋳物砂の集中
的な流動が乱されるようなことが効果的に回避され得る
のである。
【0011】従って、このような本発明に従う無枠式鋳
型の造型方法によれば、筒状の枠体形状を呈する型枠の
両側開口部がパターンプレートとスクイズプレートとに
て閉塞せしめられることにより形成される造型空間内に
圧縮空気と共に供給される鋳物砂を、パターンプレート
に一体形成される模型の形状に拘わらず、造型空間内の
全体に、十分に且つ効率的に充填することが出来るので
あり、その結果として、十分な強度や硬度を有する無枠
式鋳型を、極めて有利に造型することが可能となるので
ある。
【0012】そして、本発明にあっては、前記第二の技
術的課題を解決するために、筒状の枠体形状を呈する型
枠の一方の開口側端部に、表面に模型が一体的に設けら
れたパターンプレート重ね合わせて、該一方の開口部を
閉塞すると共に、該型枠の他方の開口部にスクイズプレ
ートを嵌め込むことにより、該型枠内に所定の造型空間
を形成し、更に、該造型空間内に、かかる型枠の周壁部
に設けられた砂供給口を通じて、鋳物砂を圧縮空気と共
に供給して、吹込充填する一方、該造型空間内に充填さ
れた鋳物砂を前記スクイズプレートにて締め固めること
により無枠式鋳型を造型するようにした無枠式鋳型造型
機であって、(a)前記スクイズプレートを貫通して、
前記パターンプレートに向かって開口する複数の圧縮空
気供給口を含んで構成された、圧縮空気が流通せしめら
れる圧縮空気流通路と、(b)該圧縮空気流通路を通じ
て、圧縮空気を前記複数の圧縮空気供給口に送り込むこ
とにより、かかる圧縮空気を、該複数の圧縮空気供給口
から、前記パターンプレートに向かって吹き出させつ
つ、前記造型空間内に供給する圧縮空気供給手段と、
(c)前記圧縮空気流通路上において、前記複数の圧縮
空気供給口のそれぞれに対応して設けられ、該複数の圧
縮空気供給口から前記造型空間内への圧縮空気の供給と
その停止の切替えを、それら各圧縮空気供給口について
個別に行なわしめる切替手段と、(d)前記パターンプ
レートの表面に一体形成された前記模型の形状に応じ
て、圧縮空気を該造型空間内に供給する該圧縮空気供給
口を選択すると共に、それら選択された圧縮空気供給口
のうちで、圧縮空気を該造型空間内に供給する順序を決
定し、該選択された複数の圧縮空気供給口に対応して設
けられた前記切替手段を、該決定された順序通りに操作
することにより、該複数の圧縮空気供給口から該造型空
間内への圧縮空気の供給を制御する制御手段とを含むこ
とを特徴とする無枠式鋳型造型機をも、また、その要旨
とするものである。
【0013】要するに、この本発明に従う無枠式鋳型造
型機にあっては、圧縮空気供給手段から、圧縮空気流通
路を通じて、スクイズプレートに設けられた複数の圧縮
空気供給口に送り出される圧縮空気の造型空間内への供
給とその停止を行なわしめる切替手段の切替操作が、制
御手段にて制御されて、造型空間内に圧縮空気を供給す
る圧縮空気供給口が、スクイズプレートに設けられた複
数のものの中から、パターンプレートの表面に一体形成
される模型の形状に応じて選択されると共に、それら選
択された複数の圧縮空気供給口からの圧縮空気の供給順
序が決定されるようになっており、そして、造型空間内
に鋳物砂を供給する際に、選択された複数の圧縮空気供
給口から、決定された供給順序に従って、圧縮空気がパ
ターンプレートに向かって吹き出されるようになってい
るのである。
【0014】それ故、このような本発明に係る無枠式鋳
型造型機を用いれば、前述せる如き優れた特徴を発揮す
る無枠式鋳型の造型方法を有利に実施することが出来る
のである。
【0015】従って、かくの如き本発明に従う無枠式鋳
型造型機にあっては、パターンプレートに一体形成され
る模型の形状に何等制限されることなく、造型空間内に
吹き込まれる鋳物砂が、造型空間内の全体に、十分に且
つ効率的に充填され得るのであり、以て十分な強度や硬
度を有する無枠式鋳型が、極めて有利に造型され得るこ
ととなるのである。
【0016】なお、このような本発明に従う無枠式鋳型
造型機の好ましい態様の一つによれば、前記圧縮空気流
通路における前記複数の圧縮空気供給口が、前記砂供給
口から前記造型空間内への前記鋳物砂の供給方向に対応
した前記スクイズプレートの縦方向と、それに直角な横
方向とに、それぞれ複数の列を形成するように配置され
て、該スクイズプレートに設けられると共に、それら複
数の圧縮空気供給口のうち、該スクイズプレートの横方
向の同一の列に配設されたもの同士は、圧縮空気の前記
造型空間内への供給と停止とが前記切替手段により連動
して行なわれて、常に同一の切替状態とされるようにな
っている一方、該横方向の互いに異なる列に配設された
もの同士の間では、圧縮空気の造型空間内への圧縮空気
の供給と停止とが前記切替手段により各列毎に独立して
行なわれて、任意の切替状態とされるように構成される
こととなる。
【0017】かかる構成を採用することによって、造型
空間内において、パターンプレートに向かって吹き出さ
れる圧縮空気の流れを、より確実に且つ有利に制御する
ことが出来、以て、造型空間内に吹き込まれる鋳物砂
が、造型空間内の全体に、更に一層十分に充填され得る
こととなるのである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る無枠式鋳型の造型方法と
無枠式鋳型造型機の構成ついて、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0019】先ず、図1には、本発明に従う構造を有す
る無枠式鋳型造型機が、概略的に示されている。かかる
図1において、10と12は、型枠としての上枠と下枠
であり、それらは、略矩形枠体形状を呈し、支持台16
に設けられたガイドバー14によって、互いに接近/離
隔方向に移動可能に支持せしめられている。そして、そ
のような上枠10及び下枠12を支持する支持台16
は、反転シリンダ18によって、図中の矢印方向におい
て略90度、往復回動せしめられるようになっている。
【0020】また、ここでは、図1中に二点鎖線で示さ
れている如く、上枠10と下枠12とが水平方向に重ね
合わされることとなる支持台16の回動位置において、
それら上枠10と下枠12の重ね合わせ方向両側に位置
して、それぞれスクイズプレート19を備えた上スクイ
ズ装置20及び下スクイズ装置22が、それぞれ配設さ
れていると共に、それら上枠10及び下枠12の上方に
位置して、ブロー装置23が配設されている。さらに、
図1中に実線で示されているように、上枠10と下枠1
2とが鉛直方向に重ね合わされることとなる支持台16
の回動位置において、それら上枠10と下枠12との重
ね合わせ方向両側に位置して、鋳型抜装置24及び鋳型
受装置26が、それぞれ配設されている。
【0021】そして、このような構造の無枠式鋳型造型
機によって、目的とする無枠式鋳型を造型する際には、
先ず、図1中に実線で示される如き支持台16の回動位
置において、図2に示されるように、上枠10と下枠1
2との対向面間に、図示しないパターン移行装置によ
り、要求される鋳造品形状に成型された模型28,28
が略中央部分に一体的に形成されてなるパターンプレー
ト30が、導かれて位置せしめられ、このパターンプレ
ート30を挟み、且つパターンプレート30にて一方の
開口部が閉塞されるように、上枠10と下枠12とが、
突き合わされる。
【0022】次ぎに、図3に示される如く、支持台16
が、図1中に仮想線で示されている如き回動位置に回動
せしめられ、更に、上枠10及び下枠12の外側開口部
(パターンプレート30にて閉塞される側とは反対側の
開口部)に対して、それぞれ上スクイズ装置20及び下
スクイズ装置22のスクイズプレート19、19が嵌め
込まれて、かかる開口部が覆蓋されることにより、それ
ら上枠10及び下枠12の内部に所定の造型空間32,
32が形成される。また、そこにおいて、上スクイズ装
置20のスクイズプレート19には、湯口棒34が立設
されており(図1参照)、図3には示されてはいないも
のの、この湯口棒34が、造型空間32内で、その先端
面においてパターンプレート30に当接せしめられて、
位置せしめられるようになっている。
【0023】その後、かかる状態下において、上枠10
及び下枠12の周壁部にそれぞれ設けられた砂供給口3
6、36を通じて、それらの造型空間32,32内に、
ブロー装置23から、鋳物砂38が、圧縮空気と共に吹
き込み、充填される。このとき、上枠10及び下枠12
の各周壁部における砂供給口36,36の形成部位と、
その対向部位とに、それぞれ複数個ずつ設けられたベン
トホール39から、造型空間32,32内に吹き込まれ
た圧縮空気が、排出される。
【0024】そして、この鋳物砂38の充填後、上下の
スクイズ装置20、22における両スクイズプレート1
9、19が、所定の圧力をもって互いに接近方向に変位
せしめられて、鋳物砂38が圧縮型込めされることによ
り、鋳型としての上型40及び下型42が、それぞれ、
造型されるのである(図4参照)。
【0025】次いで、上型40及び下型42の造型後、
上下のスクイズ装置20、22におけるスクイズプレー
ト19、19が離型せしめられる。また、かかるスクイ
ズプレート19、19の離型と同時に、前記湯口棒34
も型抜きされ、それによって、図には明示されてはいな
いものの、上型40の内部に、湯口棒34に対応した形
状の湯口が形成される。
【0026】引き続き、スクイズプレート19、19の
離型後、支持台16が、図1中に実線で示されている如
き回動位置に回動せしめられて、図4に示されるよう
に、上枠10と下枠12とが離隔せしめられることによ
り、前記模型28を有するパターンプレート30が、上
型40及び下型42から型抜きされる。
【0027】そして、パターンプレート30を取り去
り、更に必要に応じて、中子を納めた後、図5及び図6
に示されているように、再び、上枠10と下枠12とを
重ね合わせ、前記鋳型抜装置24にて、上型40及び下
型42を重ね合わせた状態で、これら上枠10及び下枠
12から、造型された鋳型40,42を、鋳型受装置2
6上に抜き取る。これによって、図7に示される如く、
所定形状の鋳造キャビティ44と、該鋳造キャビティ4
4に連通する湯口(図示せず)が、それぞれ、内部に形
成されて成る、目的とする無枠式の鋳型が得られるので
ある。なお、本実施形態では、成形された上下型40,
42の抜型性を良好とするために、上下枠10,12の
内周面のうち、パターンプレート30に重ね合わされる
方の開口側端部の所定長さに亘って、抜きテーパが付さ
れている。
【0028】ところで、このような構造とされた本実施
形態の無枠式鋳型造型機にあっては、その一部の断面を
拡大して示す図8に示されるように、二つのスクイズプ
レート19,19に対して、圧縮空気供給口46が、そ
れぞれ複数個ずつ設けられている。
【0029】より具体的には、圧縮空気供給口46は、
図8と各スクイズプレート19の正面形態を示す図9か
ら明らかな如く、上下方向と左右方向、つまり、造型空
間32内への鋳物砂38の供給方向に対応したスクイズ
プレート19の縦方向とそれに直角な横方向に、それぞ
れ複数の列(ここでは、縦方向に5列で、横方向に7
列)を形成するように配置された状態で、スクイズプレ
ート19を厚さ方向に貫通して、スクイズプレート19
の造型空間32側においてパターンプレート30に向か
って開口するように、設けられている。また、そのよう
な圧縮空気供給口46の造型空間32側の開口部には、
空気は通過させるものの、鋳物砂38は容易には通過さ
せないスリット構造を有する公知のベントプラグ48
が、嵌入されている。
【0030】さらに、この複数の圧縮空気供給口46の
それぞれのものにあっては、造型空間32側の開口部と
は反対側の開口部において、圧縮空気供給手段として
の、図示しないブロー装置やコンプレッサ等から延出せ
しめられたエアホース50に対して、それぞれ連通下で
接続されており、これによって、ブロー装置やコンプレ
ッサ等から各エアホース50を通じて送り込まれた圧縮
空気を、パターンプレート30に向かって吹き出させつ
つ、造型空間32内に供給し得るようになっている。こ
のことから明らかなように、ここでは、複数の圧縮空気
供給口46とそれらにそれぞれ接続された複数のエアホ
ース50にて、圧縮空気流通路が構成されている。
【0031】また、そのような圧縮空気供給口46とエ
アホース50との接続部には、切替手段としての電磁弁
52が、それぞれ一つずつ取り付けられて、圧縮空気供
給口46から造型空間32内への圧縮空気の供給とその
停止が、電磁弁52にて、圧縮空気供給口46の個々の
ものにおいて切替えられるようになっており、更に、そ
れら各電磁弁52は、制御手段たるコントローラ54に
対して、電気的に接続されている。
【0032】そして、ここでは、スクイズプレート19
に設けられた複数の圧縮空気供給口46のうち、スクイ
ズプレート19の横方向に同一の列を形成するものにそ
れぞれ取り付けられた電磁弁52同士が、コントローラ
54により、連動して、切替操作(開閉操作)されるよ
うになっており、また、スクイズプレート19の縦方向
において互いに異なる列を形成するものにそれぞれ取り
付けられた電磁弁52同士は、コントローラ54によ
り、非連動下で、互いに独立して切替操作されるように
なっている。これにより、かくの如きコントローラ54
による電磁弁52の切替操作(開閉操作)にて、スクイ
ズプレート19の横方向の同一の列に配設された圧縮空
気供給口46の全てのものから、圧縮空気が各造型空間
32内に一斉に供給されるか、若しくはその供給が一斉
に停止せしめられるようになっている一方、スクイズプ
レート19の縦方向の同一の列に配設された圧縮空気供
給口46のうちの任意のもの(一つのものである場合
も、全てのものである場合も含む)から、各造型空間3
2内に、圧縮空気が供給されるようになっているのであ
る。
【0033】また、本実施形態においては、このような
コントローラ54による電磁弁52の切替操作が、パタ
ーンプレート30に一体形成される模型28の形状に応
じて行なわれるようになっている。即ち、ここでは、圧
縮空気供給口46から造型空間32内への圧縮空気の供
給を行なわしるように切替操作される電磁弁52が、模
型28の形状に応じて選択されるようになっており、ま
た、それら選択された電磁弁52のうちで、かかる切替
操作の開始順序も、模型28の形状に応じて決定される
ようになっているのである。
【0034】かくして、本実施形態の無枠式鋳型造型機
では、鋳物砂38が、砂供給口36を通じて造型空間3
2内に圧縮空気と共に供給される際に、コントローラ5
4による電磁弁52の切替操作によって、スクイズプレ
ート19の縦方向(上下方向)の幾つかの位置において
横方向(左右方向)に並んで設けられた圧縮空気供給口
46から、圧縮空気が、造型空間32内に、パターンプ
レート30に向かって一斉に吹き出され、またそれとは
所定の時間差をおいて、スクイズプレート19の縦方向
の別の位置において横方向に並んで設けられた別の圧縮
空気供給口46から、圧縮空気が、造型空間32内に、
パターンプレート30に向かって一斉に吹き出されるよ
うになっている。そして、このような所定の時間差をお
いた造型空間32内への圧縮空気の吹き出しが、パター
ンプレート30の模型28の形状に応じて、1回だけ、
或いは所定の回数だけ行なわれるように、造型空間32
内への圧縮空気の供給が制御され得るように構成されて
いるのである。
【0035】従って、このような構造を有する無枠式鋳
型造型機を用いて、上述せる如き幾つかの工程を経て、
目的とする無枠式鋳型を造型する場合には、鋳物砂38
を砂供給口46を通じて造型空間32内に圧縮空気と共
に供給する際に、圧縮空気を、スクイズプレート19に
設けられた複数の圧縮空気供給口46から、パターンプ
レート30に一体形成された模型28の形状に応じた様
々なパターンで吹き出させて、造型空間32内に供給さ
れた鋳物砂38を、パターンプレート30に向かって吹
き付けつつ、造型空間32内に充填する工程が実施され
ることとなる。
【0036】すなわち、例えば、図8に示されるよう
に、パターンプレート30に一体形成された模型28
が、その中央部に、スクイズプレート19側に向かって
開口する凹所56を備えた形状を有して構成されて、造
型空間32内の高さ方向の中間に位置せしめられている
場合には、スクイズプレート19の縦方向、つまり上下
方向に五つの列を形成し、且つその横方向、つまり左右
方向に7個の列を形成して設けられた圧縮空気供給口4
6のうち、例えば、図10に示されるように、上下5列
のうち、上から1列目と、最も下側に位置する上から5
列目を除いた、上から2列目、3列目、及び4列目の中
間の三つの列をそれぞれ形成する、合計21個の圧縮空
気供給口46を、造型空間32内に圧縮空気を吹き出す
ための圧縮空気供給口46として、選択する。
【0037】そして、鋳物砂38を砂供給口36から造
型空間32内に供給する際に、先ず、その鋳物砂38の
供給開始と同時に、4列目の7個の圧縮空気供給口46
から一斉に圧縮空気を吹き出させ、これを鋳物砂38の
造型空間32内への供給開始から終了までの時間、例え
ばt秒に対して3/5の時間に相当する3/5t秒だけ
継続する。一方、かかる鋳物砂38の供給開始から、1
/5t秒だけ経過した時点で、3列目の7個の圧縮空気
供給口46からも一斉に圧縮空気を吹き出させ、これも
3/5t秒だけ継続する。更に、鋳物砂38の供給開始
から、2/5t秒だけ経過した時点で、2列目の7個の
圧縮空気供給口46からも一斉に圧縮空気を吹き出さ
せ、これも3/5t秒だけ継続する。つまり、上下5列
のうち、上から4列目と3列目と2列目にそれぞれ位置
する圧縮空気供給口46から、その順序で、1/5t秒
の時間差をおきながら、圧縮空気を、各列毎に、3/5
t秒間だけ、一斉に吹き出せるのである。これによっ
て、造型空間32内に供給された鋳物砂38の一部を、
パターンプレート30に設けられた模型28の凹所56
の隅部に向かって吹き付けるようにして、集中的に流動
させ、以てかかる隅部に鋳物砂38を十分に充填せしめ
るのである。なお、図10及び後述する図12、図13
において、○は、圧縮空気供給口46から造型空間32
内への圧縮空気の供給状態を示し、また×は、圧縮空気
供給口46から造型空間32内への圧縮空気の供給の停
止状態を示している。
【0038】また、図11に示されるように、パターン
プレート30に一体形成された模型28が、矩形ブロッ
ク形状を有して構成されて、造型空間32内の高さ方向
の中間に位置せしめられている場合には、例えば、図1
2に示されるように、上下5列のうち、中央に位置する
上から3列目を除いた、上から1列目、2列目、4列
目、及び5列目の四つの列をそれぞれ形成する、合計2
8個の圧縮空気供給口46を、造型空間32内に圧縮空
気を吹き出すための圧縮空気供給口46として、選択す
る。
【0039】そして、鋳物砂38を砂供給口36から造
型空間32内に供給する際に、先ず、その鋳物砂38の
供給開始と同時に、4列目と5列目の14個の圧縮空気
供給口46から一斉に圧縮空気を吹き出させ、これを鋳
物砂38の造型空間32内への供給開始から終了までの
時間、例えばt秒に対して2/5の時間に相当する2/
5t秒だけ継続する。一方、かかる鋳物砂38の供給開
始から、3/5t秒だけ経過した時点で、1列目と2列
目の14個の圧縮空気供給口46からも一斉に圧縮空気
を吹き出させ、これも2/5t秒だけ継続する。つま
り、上から4列目と5列目にそれぞれ位置する圧縮空気
供給口46からの圧縮空気の吹出しが終了した時点から
1/5t秒の時間差をおいて、上から1列目と2列目に
それぞれ位置する圧縮空気供給口46から、圧縮空気を
一斉に吹き出させ、これを、鋳物砂38の供給が終了す
るまでの間、継続せしめるのである。これによって、造
型空間32内に供給された鋳物砂38の一部を、パター
ンプレート30に設けられた模型28の表面とパターン
プレート30の表面との間に形成される角部に向かって
吹き付けるようにして、集中的に流動させ、以てかかる
角部に鋳物砂38を十分に充填せしめるのである。
【0040】さらに、図13に示されるように、矩形ブ
ロック形状を呈する三つの模型28が、造型空間32内
の高さ方向に所定の間隔をおいて位置せしめられた状態
で、パターンプレート30に一体形成されている場合に
は、例えば、図14に示されるように、上下方向に並ん
で位置する五つの列それぞれ形成する全ての圧縮空気供
給口46を、造型空間32内に圧縮空気を吹き出すため
の圧縮空気供給口46として、選択する。
【0041】そして、鋳物砂38を砂供給口36から造
型空間32内に供給する際に、先ず、その鋳物砂38の
供給開始と同時に、上から5列目の7個の圧縮空気供給
口46から一斉に圧縮空気を吹き出させ、これを鋳物砂
38の造型空間32内への供給終了まで継続する。その
後、1/5t秒経過毎に、4列目、3列目、2列目、1
列目の順序で、それぞれの列を形成する圧縮空気供給口
46から、圧縮空気を、各列毎に一斉に吹き出させ、そ
の圧縮空気の吹き出しを、鋳物砂38の造型空間32内
への供給終了まで継続せしめる。これによって、造型空
間32内に供給された鋳物砂38の一部を、パターンプ
レート30に設けられた三つの模型28の表面とパター
ンプレート30の表面との間に形成される角部のそれぞ
れに向かって吹き付けるようにして、集中的に流動さ
せ、以てそれらの角部の全てに鋳物砂38を十分に充填
せしめるのである。
【0042】このように、本実施形態では、鋳物砂38
を砂供給口36から造型空間32内に圧縮空気と共に供
給する際に、スクイズプレート19に設けられた複数の
圧縮空気供給口46のうちから、圧縮空気パターンプレ
ート30に一体形成された模型28の形状に応じて選択
された幾つかの圧縮空気供給口46を通じて、かかる模
型28の形状に応じて決定された順序で、圧縮空気が、
パターンプレート30に向かって吹き出されて、造型空
間32内に供給された鋳物砂38の一部が、造型空間3
2内において充填不足が懸念される部分に十分に充填せ
しめられ得るようになっているのである。
【0043】従って、かくの如き本実施形態によれば、
例えば、鋳物砂38を砂供給口36から造型空間32内
に供給する際に、スクイズプレート19に設けられた複
数の圧縮空気供給口46の全てのものから、圧縮空気を
パターンプレート30に向かって吹き出させて、鋳物砂
38をパターンプレート30に向かって吹き付けるよう
に為す場合とは異なって、パターンプレート30に一体
形成される模型28の形状の違いにより、鋳物砂38の
充填率の差異が生ずるようなことが効率的且つ効果的に
回避され得、以て目的とする無枠式鋳型造が、十分な強
度や硬度をもって、効率的且つ有利に造型され得ること
となるのである。
【0044】また、この本実施形態においては、複数の
圧縮空気供給口46が、スクイズプレート19の縦方向
と横方向とにそれぞれ複数の列を形成するように設けら
れて、横方向に同一の列を形成する圧縮空気供給口46
から、造型空間32内に、圧縮空気が一斉に吹き出され
るようになっている一方、縦方向に同一の列に配設され
た圧縮空気供給口46のうちの任意のものから、型空間
32内に、圧縮空気が選択的に吹き出されるようになっ
ているため、造型空間32内において、パターンプレー
ト30に向かって吹き出される圧縮空気の流れが、より
確実に且つ有利に制御され得、それによって、造型空間
32内に吹き込まれる鋳物砂38が、造型空間32内の
所望の部分に、更に一層十分に充填され得ることとなる
のである。
【0045】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであ
って、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも
受けるものではない。
【0046】例えば、前記実施形態では、圧縮空気供給
口46から造型空間32内への圧縮空気の供給とその停
止を切替える切替手段が、各圧縮空気供給口46とそれ
らにそれぞれ接続されるエアホース50との接続部位に
設けられた電磁弁52にて構成されていたが、かかる切
替手段の構造は、何等これに限定されるものではなく、
公知の構造のものが適宜に用いられ得るのであり、ま
た、そのような切替手段の配設位置や配設個数等も、前
記実施形態に示されるものに、特に限定されるものでな
いことは、言うまでもないところである。
【0047】また、各スクイズプレート19,19に設
けられた圧縮空気供給口46からの圧縮空気の吹出しパ
ターン(圧縮空気を供給するのに選択される圧縮空気供
給口46や、かかる選択された圧縮空気供給口46のう
ちでの圧縮空気の供給順序及び供給時間等)も、前記例
示のものに、決して限定されるものではなく、パターン
プレート30に設けられる模型28の形状によって、適
宜に変更され得るものであり、更に、かかる模型28の
形状が前記実施形態において例示されるものであって
も、圧縮空気の吹出しパターンが、任意に変更され得る
ところである。
【0048】更にまた、前記実施形態では、パターンプ
レート30の両面に、同一形状の模型28が、それぞれ
一体形成されていたが、パターンプレート30の両面に
設けられた模型28が、それぞれ異なる形状とされてい
ても、何等差し支えないのであり、そして、その場合に
は、パターンプレート30の両面にそれぞれ対向配置さ
れる各スクイズプレート19,19に設けられた圧縮空
気供給口46からの圧縮空気の吹出しパターンも、各模
型28の形状に応じて、互いに異ならしめられることと
なる。
【0049】また、スクイズプレート19に設けられる
圧縮空気供給口46の形状や配設位置、及び配設個数
も、前記実施形態に示されるものに、何等限定されるも
のでないことは、勿論である。
【0050】さらに、そのような圧縮空気供給口46か
ら造型空間32内への圧縮空気の供給とその停止とを、
全ての圧縮空気供給口46において、それぞれ別々に制
御され得るように構成することも、勿論可能である。
【0051】加えて、前記実施例では、二つの型枠を水
平方向に重ね合わせた状態下で、鉛直上方に開口位置せ
しめられた砂供給口を通じて、重力をも利用しつつ下方
に向かって鋳物砂を、二つの造型空間にそれぞれブロー
充填するようにした、垂直ブロー型の無枠式鋳型造型機
とそれを用いた無枠式鋳型の造型方法とに対して、本発
明を適用したものの具体例を示したが、本発明は、二つ
の型枠を鉛直上下方向に重ね合わせた状態下で、水平方
向に開口位置せしめられた砂供給口を通じて、鋳物砂
を、二つの造型空間にそれぞれブロー充填するようにし
た、水平ブロー型の無枠式鋳型造型機とそれを用いた無
枠式鋳型の造型方法造型機とに対しても、同様に、適用
可能であり、また、一つの型枠に対して、その両側開口
部にスクイズプレートとパターンプレートとを嵌め込む
ことにより形成された一つの造型空間内で、目的とする
鋳型を造型せしめる無枠式鋳型造型機とそれを用いた無
枠式鋳型の造型方法に対しても、有利に適用され得るも
のであることは、勿論である。
【0052】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0053】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う無枠式鋳型の造型方法によれば、造型空間内に
圧縮空気と共に供給される鋳物砂を、パターンプレート
に一体形成される模型の形状に拘わらず、造型空間内の
全体に、十分に且つ効率的に充填することが出来るので
あり、その結果として、十分な強度や硬度を有する無枠
式鋳型を、極めて有利に造型することが可能となるので
ある。
【0054】また、本発明に従う無枠式鋳型造型機にあ
っては、パターンプレートに一体形成される模型の形状
に何等制限されることなく、鋳物砂が、造型空間内に、
十分に且つ効率的に充填され得るのであり、以て十分な
強度や硬度を有する無枠式鋳型が、極めて有利に造型さ
れ得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造を有する無枠式鋳型造型機の
一例を概略的に示す説明図である。
【図2】図1に示された無枠式鋳型造型機による造型の
一工程を説明するための説明図である。
【図3】図2に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図4】図3に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図5】図4に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図6】図5に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図7】図6に示された工程に続く造型工程を説明する
ための説明図である。
【図8】図1に示された無枠式鋳型造型機における要部
を拡大して示す縦断面説明図である。
【図9】図1に示された無枠式鋳型造型機に設けられる
スクイズプレートの正面拡大説明図である。
【図10】図1に示された無枠式鋳型造型機を用いて、
本発明手法に従って無枠式鋳型を造型するに際して、ス
クイズプレートに設けられた複数の圧縮空気供給口から
造型空間内への圧縮空気の吹出しパターンの一例を説明
するための図である。
【図11】本発明に従う構造を有する無枠式鋳型造型機
の別の例を概略的に示す図8に対応する図である。
【図12】図11に示された無枠式鋳型造型機を用い
て、本発明手法に従って無枠式鋳型を造型するに際し
て、スクイズプレートに設けられた複数の圧縮空気供給
口から造型空間内への圧縮空気の吹出しパターンの一例
を説明するための図である。
【図13】本発明に従う構造を有する無枠式鋳型造型機
の更に別の例を概略的に示す図8に対応する図である。
【図14】図13に示された無枠式鋳型造型機を用い
て、本発明手法に従って無枠式鋳型を造型するに際し
て、スクイズプレートに設けられた複数の圧縮空気供給
口から造型空間内への圧縮空気の吹出しパターンの一例
を説明するための図である。
【符号の説明】
10 上枠 12 下枠 19 スクイズプレート 23 ブロー装置 28 模型 30 パターンプ
レート 32 造型空間 36 砂供給口 38 鋳物砂 40 上型 42 下型 46 圧縮空気供
給口 50 エアホース 52 電磁弁 54 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 卓司 愛知県丹羽郡大口町余野1丁目60番地 東 久株式会社内 Fターム(参考) 4E094 AA02 AA12 AA33 AA43

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の枠体形状を呈する型枠の一方の開
    口側端部に、表面に模型が一体的に設けられたパターン
    プレート重ね合わせて、該一方の開口部を閉塞すると共
    に、該型枠の他方の開口部にスクイズプレートを嵌め込
    むことにより、該型枠内に所定の造型空間を形成し、更
    に、該造型空間内に、かかる型枠の周壁部に設けられた
    砂供給口を通じて、鋳物砂を圧縮空気と共に供給して、
    吹込充填した後、該造型空間内に充填された鋳物砂を前
    記スクイズプレートにて締め固めることにより無枠式鋳
    型を造型するに際して、 前記スクイズプレートとして、圧縮空気を前記パターン
    プレートに向かって吹き出させつつ、前記造型空間内に
    供給する圧縮空気供給口が複数設けられたものを用い、
    該パターンプレートの表面に一体形成された前記模型の
    形状に応じて、圧縮空気を該造型空間内に供給する該圧
    縮空気供給口を選択すると共に、それら選択された圧縮
    空気供給口のうちで、圧縮空気を該造型空間内に供給す
    る順序を決定し、前記砂供給口から前記鋳物砂を供給す
    る際に、該選択された複数の圧縮空気供給口から、該決
    定された順序通りに圧縮空気を吹き出させて、該造型空
    間内に供給することにより、該砂供給口から供給された
    鋳物砂を、該パターンプレートに向かって吹き付けつ
    つ、該造型空間内に充填するようにしたことを特徴とす
    る無枠式鋳型の造型方法。
  2. 【請求項2】 筒状の枠体形状を呈する型枠の一方の開
    口側端部に、表面に模型が一体的に設けられたパターン
    プレート重ね合わせて、該一方の開口部を閉塞すると共
    に、該型枠の他方の開口部にスクイズプレートを嵌め込
    むことにより、該型枠内に所定の造型空間を形成し、更
    に、該造型空間内に、かかる型枠の周壁部に設けられた
    砂供給口を通じて、鋳物砂を圧縮空気と共に供給して、
    吹込充填する一方、該造型空間内に充填された鋳物砂を
    前記スクイズプレートにて締め固めることにより無枠式
    鋳型を造型するようにした無枠式鋳型造型機であって、 前記スクイズプレートを貫通して、前記パターンプレー
    トに向かって開口する複数の圧縮空気供給口を含んで構
    成された、圧縮空気が流通せしめられる圧縮空気流通路
    と、 該圧縮空気流通路を通じて、圧縮空気を前記複数の圧縮
    空気供給口に送り込むことにより、かかる圧縮空気を、
    該複数の圧縮空気供給口から、前記パターンプレートに
    向かって吹き出させつつ、前記造型空間内に供給する圧
    縮空気供給手段と、 前記圧縮空気流通路上において、前記複数の圧縮空気供
    給口のそれぞれに対応して設けられ、該複数の圧縮空気
    供給口から前記造型空間内への圧縮空気の供給とその停
    止の切替えを、それら各圧縮空気供給口について個別に
    行なわしめる切替手段と、 前記パターンプレートの表面に一体形成された前記模型
    の形状に応じて、圧縮空気を該造型空間内に供給する該
    圧縮空気供給口を選択すると共に、それら選択された圧
    縮空気供給口のうちで、圧縮空気を該造型空間内に供給
    する順序を決定し、該選択された複数の圧縮空気供給口
    に対応して設けられた前記切替手段を、該決定された順
    序通りに操作することにより、該複数の圧縮空気供給口
    から該造型空間内への圧縮空気の供給を制御する制御手
    段とを、含むことを特徴とする無枠式鋳型造型機。
  3. 【請求項3】 前記圧縮空気流通路における前記複数の
    圧縮空気供給口が、前記砂供給口から前記造型空間内へ
    の前記鋳物砂の供給方向に対応した前記スクイズプレー
    トの縦方向と、それに直角な横方向とに、それぞれ複数
    の列を形成するように配置されて、該スクイズプレート
    に設けられると共に、それら複数の圧縮空気供給口のう
    ち、該スクイズプレートの横方向の同一の列に配設され
    たもの同士は、圧縮空気の前記造型空間内への供給と停
    止とが前記切替手段により連動して行なわれて、常に同
    一の切替状態とされるようになっている一方、該横方向
    の互いに異なる列に配設されたもの同士の間では、圧縮
    空気の造型空間内への圧縮空気の供給と停止とが前記切
    替手段により各列毎に独立して行なわれて、任意の切替
    状態とされるようになっている請求項2に記載の無枠式
    鋳型造型機。
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