JP2003339198A - 誘導電動機の電動機定数測定方法 - Google Patents

誘導電動機の電動機定数測定方法

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JP2003339198A
JP2003339198A JP2002144950A JP2002144950A JP2003339198A JP 2003339198 A JP2003339198 A JP 2003339198A JP 2002144950 A JP2002144950 A JP 2002144950A JP 2002144950 A JP2002144950 A JP 2002144950A JP 2003339198 A JP2003339198 A JP 2003339198A
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Shuichi Fujii
秋一 藤井
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導電動機定数の測定には回転子を拘束して
の測定と電動機単体での測定が必要であり、回転子の固
定と解除、回転子が負荷に結合されていると負荷からの
切り離しも必要となり、作業効率が悪いという問題があ
る。 【解決手段】 電動機定数演算器1が2つの周波数fh1
とfh2、周波数fh1とfh2の各電圧成分の大きさ比率K、任
意の固定位相θv、前記電圧成分を増減させる係数vamp
とにより線間電圧指令をv_ref=vamp・{sin(2π・fh1・
t)+K・sin(2π・fh2・t)}として演算し、ベクトル演
算器2が各相電圧指令をv_ref・(1/√3)・sin(θ
v)、v_ref・(1/√3)・sin(θv−2・π/3)、v_ref・
(1/√3)・sin(θv+2・π/3)として演算し、この演算
値を誘導電動機4に電圧印加し、印加電圧値と電動機電
流値とを用いて誘導電動機定数を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機の電動
機定数のうち二次抵抗および漏れインダクタンスを測定
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】第1の従来例として、誘導電動機の二次
抵抗の測定を、JEC−37に示されるような拘束試験
により行うか、あるいはそれと同等の動作を電動機制御
装置の制御ソフトウェアに組込んで行う方法がある。ま
た第2の従来例として、特開平7−55899に示すよ
うに誘導電動機を停止したままの状態で、誘導電動機の
定数を測定する方法がある。この方法では、単相交流を
誘導電動機に供給し、d軸電流検出値あるいはq軸電流
検出値をフーリエ級数展開し、誘導電動機の定数を求め
ていた。ここで、d−q軸座標は電動機の回転磁界と同
じ速度で回転する回転座標である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記第1の従来例で
は、拘束試験と無負荷電流試験の間に誘導電動機の回転
子の固定および固定の解除といった作業が必要であり、
電動機制御装置の駆動による自動計測には向いていない
面がある。また、無負荷電流試験では、誘導電動機単体
で運転する必要があり、負荷が既に結合されている場合
には、一旦切り離し電動機単体にするという作業が必要
となり、効率が悪いという問題があった。また前記第2
の従来例では、単相交流を印加し、フーリエ級数展開を
利用して求めているので誘導電動機定数測定の為のプロ
グラムが複雑になり、プログラムの処理時間が長くな
り、プログラムに大きな記憶容量を要するといった問題
があった。そこで本発明は、誘導電動機に負荷が結合さ
れた状態でも誘導電動機の定数を高精度に測定すること
が可能であり、かつ、このための演算が簡単な、誘導電
動機の電動機定数測定方法を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の発明では、誘導電動機に第1の周波数を
有する所定電圧を印加し、前記第1の周波数を有する所
定印加電圧に対応した誘導電動機電流の大きさ、および
前記第1の周波数を有する所定印加電圧との位相差を測
定し、前記誘導電動機に前記第1の周波数とは異なる第
2の周波数を有する所定電圧を印加し、前記第2の周波
数を有する所定印加電圧に対応した誘導電動機電流の大
きさ、および前記第2の周波数を有する所定印加電圧と
の位相差を測定し、前記第1の周波数を有する所定印加
電圧の大きさと、前記第1の周波数を有する所定印加電
圧に対応した誘導電動機電流の大きさおよび前記第1の
周波数を有する所定印加電圧との位相差と、前記第2の
周波数を有する所定印加電圧の大きさと、前記第2の周
波数を有する所定印加電圧に対応した誘導電動機電流の
大きさおよび前記第2の周波数を有する所定印加電圧と
の位相差とを用いて誘導電動機定数を算出する誘導電動
機の定数測定方法において、前記第1の周波数を有する
所定電圧と前記第2の周波数を有する所定電圧とを重畳
して同時に前記誘導電動機に印加することを特徴として
おり、従来は周波数条件を変えて2度測定していたが、
これを1度の測定で完了することを可能としている。ま
た後述するが、前記第1の周波数と第2の周波数、およ
び前記第1の周波数を有する所定電圧と第2の周波数を
有する所定電圧の大きさとを所定の条件に設定すること
で、前記誘導電動機を固定したまま誘導電動機定数を算
出することを可能としている。また請求項2記載の発明
では、請求項1記載の誘導電動機の電動機定数測定方法
において、前記第1、第2の周波数を有する所定の電圧
を、任意の位相で固定し、かつ振幅値のみが前記第1、
第2の周波数で変化する三相交流電圧にしたことを特徴
としている。前記誘導電動機に印加される三相交流電圧
の位相を固定し、その印加電圧振幅値のみが変化する交
番磁界としたものであり、磁界の回転が無いことから誘
導電動機を停止したままで、その電動機定数を1度の測
定で行おうとするものである。本発明においては、三相
交流電圧の振幅は前記第1の周波数成分および第2の周
波数成分に伴って変動する為、誘導電動機を流れる電流
の振幅も変動する。従って、前記第1の周波数成分およ
び第2の周波数成分についての三相交流電圧の振幅と誘
導電動機を流れる電流の振幅との各比率、および各変動
成分に対応する電圧と電流との位相差を測定すれば、誘
導電動機を停止したままで、しかも誘導電動機を負荷へ
接続しているか否かに関わりなく、かつ1度の測定で誘
導電動機定数を算出することが可能となる。また請求項
3記載の発明では、請求項2記載の誘導電動機の電動機
定数測定方法において、前記第1の周波数をfh1、前記
第2の周波数をfh2としてそれぞれ異なる2つの周波数
を設定し、前記第1の周波数を有する所定電圧と前記第
2の周波数を有する所定電圧との大きさの比率を変化さ
せるための係数Kを設定し、任意の固定位相θvを設定
し、前記2つの所定電圧を同時に増減させる為の係数va
mpを設定し、時間をtとし、前記誘導電動機に印加する
線間電圧指令v_refをv_ref=vamp・{sin(2π・fh1・t)
+K・sin(2π・fh2・t)}とし、各相への相電圧指令を
それぞれ v_ref・(1/√3)・sin(θv) v_ref・(1/√3)・sin(θv−2・π/3) v_ref・(1/√3)・sin(θv+2・π/3) として前記誘導電動機に電圧印加し、前記による印加電
圧値と前記電圧印加により現われる電動機電流値とを用
いて誘導電動機定数を算出することを特徴としている。
これは前記請求項2記載の発明を具体化したものである
が、前記第1の周波数を有する所定電圧と第2の周波数
を有する所定電圧との大きさの比率、および前記第1の
周波数を有する所定電圧と第2の周波数を有する所定電
圧の大きさとを変更調整可能にして、誘導電動機定数の
算出を容易にしたものである。また請求項4記載の発明
では、請求項3記載の誘導電動機の電動機定数測定方法
において、前記誘導電動機の各相電流または任意の2つ
の二相電流を検出し、前記検出電流を固定子に固定した
二相(α−β)座標または回転子に固定した直交(d−q)
座標に変換してこれを出力電流i_fbとし、前記出力電流
i_fbの各座標成分の2乗和の平方根を求めてこれをi_fb
の大きさとし、前記vampを加減調整して前記i_fbの大き
さを予め設定された電流設定値と一致させ、前記により
一致したのち前記線間電圧指令v_refをフィルタリング
して前記第1の周波数fh1に相当する電圧成分v_ref1およ
び第2の周波数fh2に相当する電圧成分v_ref2を抽出し、
前記検出電流i_fbをフィルタリングして前記第1の周波
数fh1に相当する電流成分i_fb1および前記第2の周波数f
h2に相当する電流成分i_fb2を抽出し、前記v_ref1、v_r
ef2、i_fb1、およびi_fb2を所定の時間計測して前記所
定時間中における前記v_ref1の絶対値の平均値もしくは
実効値をv_ref1_ave、前記v_ref2の絶対値の平均値もし
くは実効値をv_ref2_ave、前記i_fb1の絶対値の平均値
もしくは実効値をi_fb1_ave、前記i_fb2の絶対値の平均
値もしくは実効値をi_fb2_ave、前記v_ref1を基準とし
た前記i_fb1との位相差をθ1、前記v_ref2を基準とした
前記i_fb2との位相差をθ2としてそれぞれ測定し、前記
により測定したv_ref1_aveおよびi_fb1_aveを用いて、
第1の周波数成分に対するインピーダンスZx1をZx1=(v_
ref1_ave/√3)/i_fb1_aveとして算出し、前記Zx1およ
び前記により測定したθ1を用いて、インピーダンスZx1
のcos成分をZr1=Zx1・cosθ1、sin成分をZi1=Zx1・si
nθ1として算出し、前記により測定したv_ref2_aveおよ
びi_fb2_aveを用いて、第2の周波数成分に対するイン
ピーダンスZx2をZx2=(v_ref2_ave/√3)/i_fb2_aveと
して算出し、前記Zx2および前記により測定したθ2を用
いて、インピーダンスZx2のcos成分をZr2=Zx2・cosθ
2、sin成分をZi2=Zx2・sinθ2として算出し、周波数fh
0を周波数fh1とfh2とを用いて、fh0=fh1・fh2/(fh1+
fh2)として定め、前記により算出したZr1およびZr2を用
いて、周波数fh0におけるインピーダンスZx0のcos成分
をZr0={(Zr2−Zr1)/(fh2−fh1)}・(fh0−fh1)+Zr1と
して算出し、前記により算出したZr0と既知の前記誘導
電動機の一次抵抗R1を用いて、前記誘導電動機の二次抵
抗R2をR2=Zr0−R1として算出することを特徴としてい
る。これは請求項3記載の発明による誘導電動機定数測
定方法の具体的実施手順を示したものである。まず第
1、第2の周波数成分を有する電圧を重畳して誘導電動
機に印加し、これによって流れる誘導電動機電流の大き
さを所定値になるよう前記vamp値を調整し、調整完了
後、i_fbをフィルタリングして第1の周波数成分に対応
する電流成分i_fb1を抽出(このとき第2の周波数成分
に対応する電流成分はフィルタリングにより除去され
る)し、またi_fbを前記とは別のフィルタリングにより
第2の周波数成分に対応する電流成分i_fb2を抽出(こ
のとき第1の周波数成分に対応する電流成分はフィルタ
リングにより除去される)する。なお、この各フィルタ
リングによる電流成分のゲイン減衰と位相遅れとをキャ
ンセルする為、前記第1の周波数を有するv_ref1および
第2の周波数を有するv_ref2も前記同様に前記v_refを
フィルタリングして得たものとしている。このようにし
て求めたi_fb1、 i_fb2、 v_ref1、 v_ref2、およびこ
れら相互間の位相差θ1、θ2を用いて前記誘導電動機
の二次抵抗R2を算出することが可能となる。また周波数
f0をfh0=fh1・fh2/(fh1+fh2)として定め、この周波
数f0におけるインピーダンスZx0を求めたのは以下の理
由による。まず、図4の誘導機の等価回路において、誘
導電動機の方は停止しており、第1、第2の周波数は、
相互インダクタンスMを無視できるだけの十分な大きさ
の周波数であるため、誘導電動機は図5のような等価回
路で示すことができる。この場合、第1の周波数に対応
した角周波数をω1、第2の周波数に対応した角周波数
をω2、真の1次抵抗値と2次抵抗値との和をR、真の
漏れインダクタンス値をL、第1、第2の周波数での印
加電圧と電流との真の位相差θ1、θ2とすれば、 R=√{R2+(ω1・L)}・cosθ1 R=√{R2+(ω2・L)}・cosθ2 となる。ところが前記第1および第2の各周波数で測定
した位相差をθ1およびθ2、1次抵抗値と2次抵抗値と
の和をR1’およびR2’とすると、R1’やR2’には読み込
みの時間遅れ、表皮効果など周波数に依存する誤差要因
が含まれている。この誤差要因による各周波数での位相
差への影響量は、周波数に比例すると考えられる。そこ
で前記第1の周波数における位相差の誤差量をdθとす
ると、 θ1=θ1+dθ θ2=θ2+(ω2/ω1)・dθ となり、 R1’=√{R2+(ω1・L)}・cos(θ1+dθ) =R・cos(dθ)−ω1・L・sin(dθ) …式(1) R2’=√{R2+(ω2・L)}・cos{θ1+(ω2/ω1)・dθ} =R・cos(dθ)−ω2・L・sin{(ω2/ω1)・dθ} …式(2) となる。ここでdθは小さな値である為、 R・cos(dθ)≒ R sin(dθ)≒ dθ sin{(ω2/ω1)・dθ ≒ (ω2/ω1)・dθ となり、これを式(1)、式(2)に代入すると、 R1’= R−ω1・L・dθ R2’= R−(ω2/ω1)・L・dθ となる。各周波数での測定データから得られる1次抵抗
値と2次抵抗値との和は、周波数に対応した図8に示す
ような直線近似(但し、Zr1をR1’、 Zr2をR2’、 Zr0
をR0’に置き換える)になると考えられる。そこで第1
の周波数、および第2の周波数での測定データから求ま
る直線近似式は、
【数1】 のようになる。この直線近似式により、1次抵抗値と2
次抵抗値との和R0’が真のRになるときの角周波数ω0を
求めると、 ω0=ω1・ω2/(ω1+ω2) となる。従って周波数fh0( fh0=fh1・fh2/(fh1+fh
2) )におけるインピーダンスZx0を算出しそのcos成分Z
r0を算出すれば、真の1次抵抗値と2次抵抗値との和を
得ることが可能となる。また請求項5記載の発明は、請
求項4記載の誘導電動機の電動機定数測定方法におい
て、前記誘導電動機の漏れインダクタンスの値Lを、L=
Zi1/(2・π・fh1)、L=Zi2/(2・π・fh2)、L={√(Zx
1−Zr0)}/(2・π・fh1)、またはL={√(Zx2−Zr
0)}/(2・π・fh2)のうち、いずれかの算出式を用い
て算出することを特徴としている。請求項4記載の方法
により求めた各測定値を使用して、誘導電動機の漏れイ
ンダクタンスの値Lを算出するものである。また請求項
6記載の発明は、請求項1記載の誘導電動機の電動機定
数測定方法において、予め第1の電流設定値および第2
の電流設定値を設定し、前記vampを加減調整して前記i_
fbの大きさを予め設定された第1の電流設定値と一致さ
せ、前記方法により第1の電流設定値に対応したv_ref1
_ave、v_ref2_ave、i_fb1_ave、i_fb2_ave、θ1、およ
びθ2とを測定し、前記方法により第1の電流設定値に対
応したZx1およびZx2を算出し、前記vampを加減調整して
前記i_fbの大きさを予め設定された第2の電流設定値と
一致させ、前記方法により第2の電流設定値に対応した
v_ref1_ave、v_ref2_ave、i_fb1_ave、i_fb2_ave、θ
1、およびθ2とを測定し、前記方法により第2の電流設
定値に対応したZx1およびZx2を算出し、前記第1の電流
設定値に対応したZx1、 θ1、 Zx2、θ2および前記第2
の電流設定値に対応したZx1、θ1、 Zx2、θ2とを用い
てZr0を算出することを特徴としている。第1、第2の
それぞれの周波数において、2つの電流設定値によりデ
ータ取得し、測定精度を高めることを目的としたもので
ある。また請求項7記載の発明は、請求項5記載の誘導
電動機の電動機定数測定方法において、請求項6記載の
方法により求めた前記第1の電流設定値に対応したZx
1、 θ1、 Zi1、 Zx2、θ2およびZi2と前記第2の電流
設定値に対応したZx1、θ1、 Zi1、 Zx2、θ2およびZi2
と、Zr0とを用いて,前記誘導電動機の漏れインダクタン
スの値Lを算出することを特徴としている。これも請求
項6記載の発明と同様に第1、第2のそれぞれの周波数
において、2つの電流設定値によりデータ取得し、測定
精度を高めることを目的としたものである。また請求項
8記載の発明では、請求項1記載の誘導電動機の電動機
定数測定方法において、前記第1、第2の周波数を有す
る所定の電圧は、三相交流電圧であって前記各三相交流
電圧によって発生する回転磁界が互いに逆方向であるこ
とを特徴としている。互いに逆方向の回転磁界を発生す
ることで、それぞれの回転磁界から発生するトルクが互
いに打ち消される為、誘導電動機を停止させたままで電
動機定数を測定することが可能となる。また請求項9記
載の発明では、請求項8記載の誘導電動機の電動機定数
測定方法において、時間をtとし、任意の第1の固定位
相をθ01とし、任意の第2の固定位相をθ02とし、所定
の定数をKとし、第1の位相θv1をθv1=2π・fh1・t
+θ01とし、第2の位相θv2をθv2=2π・(−fh2)・t
+θ02として、誘導電動機に印加される各相の電圧指令
v_ref_u、v_ref_v、v_ref_wを、周波数fh1に対応する第
1の電圧成分 v_ref_u1=sin(θv1) v_ref_v1=sin(θv1−2π/3) v_ref_w1=sin(θv1+2π/3) および、周波数fh2に対応する第2の電圧成分 v_ref_u2=K・sin(θv2) v_ref_v2=K・sin(θv2−2π/3) v_ref_w2=K・sin(θv2+2π/3) θv2=2π・(−fh2)・t+θ02 とをそれぞれ重畳し、かつ、前記2つの電圧成分の振幅
を同時に変化させる係数として設定したvampを乗じて、 v_ref_u = vamp・(v_ref_u1+v_ref_u2) v_ref_v = vamp・(v_ref_v1+v_ref_v2) v_ref_w = vamp・(v_ref_w1+v_ref_w2) とし、前記各相電圧指令に一致する各相電圧を前記誘導
電動機に印加し、前記による印加電圧値と前記電圧印加
により現われる電動機電流値とを用いて誘導電動機定数
を算出することを特徴としている。これは前記請求項8
記載の発明を具体化したものであるが、前記第1の周波
数を有する所定電圧と第2の周波数を有する所定電圧と
の大きさの比率、および前記第1の周波数を有する所定
電圧と第2の周波数を有する所定電圧の大きさとをそれ
ぞれ独立して変更調整可能にして、誘導電動機定数の算
出を容易にしたものである。請求項4の場合に対し、前
記第1の周波数を有する所定電圧と第2の周波数を有す
る所定電圧との大きさの比率は別の重要な意義をも有し
ている。この比率を適切に設定することで、誘導電動機
を停止したまま誘導電動機定数を測定することが可能と
なる。誘導電動機の発生トルクは印加電圧の周波数や大
きさによって変動する為、第1の周波数を有する印加電
圧により発生するトルクと第2の周波数を有する印加電
圧により発生するトルクとを前記比率の設定によりバラ
ンスさせる必要があるからである。また請求項10記載
の発明は、請求項9記載の誘導電動機の電動機定数測定
方法において、前記誘導電動機の各相電流または任意の
2つの相電流を検出し、前記検出電流を固定子に固定し
た二相(α−β)座標または回転子に固定した直交(d−
q)座標に変換してこれを出力電流i_fbとし、前記出力電
流i_fbの各座標成分の2乗和の平方根を求めてこれをi_
fbの大きさとし、前記vampを加減調整して前記i_fbの大
きさを予め設定された電流設定値と一致させ、前記によ
り一致したのち任意の1つの相の前記相電圧指令を選択
し、前記により選択された相電圧指令をフィルタリング
して前記第1の周波数に相当する電圧成分v_ref_1および
第2の周波数に相当する電圧成分v_ref_2を抽出し、前記
出力電流i_fbをフィルタリングして前記第1の周波数に
相当する電流成分i_fb1、および前記第2の周波数に相当
する電流成分i_fb2を抽出し、前記v_ref_1、v_ref_2、i
_fb1、およびi_fb2を所定の時間計測して前記所定時間
中における前記v_ref_1の絶対値の平均値もしくは実効
値をv_ref_1_ave、前記v_ref_2の絶対値の平均値もしく
は実効値をv_ref_2_ave、前記i_fb1の絶対値の平均値も
しくは実効値をi_fb1_ave、前記i_fb2の絶対値の平均値
もしくは実効値をi_fb2_ave、前記v_ref_1を基準とした
前記i_fb1との位相差をθ1、前記v_ref_2を基準とした
前記i_fb2との位相差をθ2としてそれぞれ測定し、前記
により測定したv_ref_1_aveおよびi_fb1_aveを用いて、
第1の電圧成分に対するインピーダンスZx1をZx1=v_ref
_1_ave/i_fb1_aveとして算出し、前記Zx1および前記に
より測定したθ1を用いて、インピーダンスZx1のcos成
分をZr1=Zx1・cosθ1、sin成分をZi1=Zx1・sinθ1と
して算出し、前記により測定したv_ref_2_aveおよびi_f
b2_aveを用いて、第2の周波数成分に対するインピーダ
ンスZx2をZx2=v_ref_2_ave/i_fb2_aveとして算出し、
前記Zx2および前記により測定したθ2を用いて、インピ
ーダンスZx2のcos成分をZr2=Zx2・cosθ2、sin成分をZ
i2=Zx2・sinθ2として算出し、周波数fh0を周波数fh1
とfh2とを用いて、fh0=fh1・fh2/(fh1+fh2)として定
め、前記により算出したZr1およびZr2を用いて、周波数
fh0におけるインピーダンスZx0のcos成分をZr0={(Zr2
−Zr1)/(fh2−fh1)}・(fh0−fh1)+Zr1として算出し、
前記により算出したZr0と既知の前記誘導電動機の一次
抵抗R1を用いて、前記誘導電動機の二次抵抗R2をR2=Zr
0−R1として算出することを特徴としている。これは請
求項9記載の発明による誘導電動機定数測定方法の具体
的実施手順を示したものである。第1、第2の周波数成
分を有する電圧が互いに逆方向の回転磁界を発生し、こ
の回転磁界によって生ずるトルクが互いに打ち消しあっ
て誘導電動機が停止状態を保つ点を除けば、誘導電動機
定数の測定原理は前記請求項4記載の場合と同様であ
る。また請求項11に記載の発明は、請求項10記載の
誘導電動機の電動機定数測定方法において、前記誘導電
動機の漏れインダクタンスの値Lを、L=Zi1/(2・π・f
h1)、L=Zi2/(2・π・fh2)、L={√(Zx1−Zr0)}/
(2・π・fh1)、またはL={√(Zx2−Zr0)}/(2・π
・fh2)のうち、いずれかの算出式を用いて算出すること
を特徴としている。誘導電動機の漏れインダクタンスの
値Lの測定原理は、請求項5記載の場合と同様である。
【0005】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態について
図面を用いて説明する。まず本発明の第1の実施例につ
いて説明する。図1は、電動機制御装置の本発明の適用
に関わる部分の構成を示したものである。電動機定数演
算器1は所定の電圧指令を作成し、ベクトル演算器2に
指令を与えると共に、この電圧指令と一次電流演算器8
からの一次電流データから電動機定数を演算する処理を
行う。ベクトル演算器2は電圧指令の大きさv_refと電
圧出力位相θvを基に、三相の各相の電圧指令を演算す
る。電力変換器3は、各相の電圧指令に基づき、電力変
換器3のオン、オフ制御を行い、直流電圧を三相交流電
圧に変換して、誘導電動機4に電圧印加する。この三相
をそれぞれU相、V相、W相とし、相順がU、V、Wの順番の
ときを正転とし、電圧出力位相θv=0(rad)のときU相が
最大となる座標系とし、三相二相変換によるα相はU相
に一致しているものとする。誘導電動機4に流れる電流
は、U相に設けられた電流検出器5およびV相に設けられ
た電流検出器6によって検出し、座標変換器7に入力さ
れる。座標変換器7では式(3)の演算を行い三相交流
電流を二相交流電流iα、iβに変換している。
【数2】 式(3)において(2/3)を乗じているのは、変換前と変
換後で振幅の大きさを等しくするためである。電流を検
出する相はU相とV相の組み合わせに限らず任意の二相あ
るいは三相すべてを検出しても良い。また、座標の取り
方も上記は一般的な一例であり、原理上は、V相をα軸
としたり、W相、V相、U相の相順を正としたりしても、
上式の換算を適切に置き換えて行えば問題ない。iα、i
βは電流検出値演算器8に入力され、iα、iβの二乗の
和の平方根として出力電流検出値i_fbの大きさを計算し
ている。図2は、電動機定数演算器1の構成を示したも
のである。同定処理制御・演算器21は、出力信号の作
成およびこれと検出値を用いての演算処理を本発明の内
容に従って処理する部分である。出力電圧指令値v_ref
と電流検出値i_fbは、それぞれのフィルタを通して、平
均値・位相差検出器22により、各周波数成分別に、電
圧の平均値、電流の平均値および電圧と電流との位相差
が測定される。交流の場合,単純に平均を取ると零とな
るので,ここでいう平均値は,電圧,電流の大きさの平
均であり,絶対値を取った値の平均のことである。図3
は、位相差および平均値を求める平均値・位相差検出器
22の構成の1例を示すものである。θxは、入力され
る信号v_refあるいはi_fbの周波数をfx、時間をtとす
るとθx=2π・fx・tで与えられる位相である。v_ref
を例に取ると、v_refとθxの位相差がθv'として得られ
る。i_fb側も同じθxを用いればi_fbとθxの位相差がθ
i'として得られる。これについては、以下に説明する。
例えばK1を任意の定数、i_fbをi_fb=K1・sin(2π・fx
・t+θi')とすると、i_fbとθxとの位相差はθi'であ
るが、 i_fb=K1・{sin(2π・fx・t)・cos(θi')+cos(2π・fx
・t)・sin(θi')}=a・sin(2π・fx・t)+b・cos(2π
・fx・t) となる。(但し、a=K1・cos(θi')、b=K1・sin(θi')と
する) IAは、IA=LPF1{i_fb・sin(θx)}となり,前述のi_fbを
代入した次式において,交流分の項が除去されるので, IA=LPF1{a・sin(2π・fx・t)+b・cos(2π・fx・
t)・sin(2π・fx・t)}=LPF1〔a・{1−cos(4π・fx・
t)}/2+(b/2)・sin(4π・fx・t)〕=a/2=(K1/2)・c
os(θi') となる。同様にIBは、IB=LPF1{i_fb・cos(θx)}となる
が、 IB=LPF1{a・sin(2π・fx・t)・cos(2π・fx・t)+b
・cos(2π・fx・t)}=LPF1〔(a/2)・sin(4π・fx・
t)+(b/2)・{1+cos(4π・fx・t)}〕=b/2=(K1/2)
・sin(θi') となる。従ってtan−1(IB/IA)=θi’となるので、i_fb
とθxとの位相差θi'が得られることになる。v_refとθ
xとの位相差θv'についても、前記同様に得ることがで
きる。v_refとi_fbの位相差θdifはθdif=θv'−θi'
から得られる。平均値は、入力信号の絶対値をローパス
フィルタ(LPF2)を用いて求めている。この平均値・位相
差検出器22は、第1の周波数fh1、第2の周波数fh2の
それぞれについて設けられている。次に、本発明の基本
原理を述べる。図4は、誘導電動機の回転子が停止状態
にある時の誘導電動機の1相あたりの電気的特性を表す
等価回路である。角周波数ωが高くなると相互インダク
タンスMによるインピーダンスωMがR2に比べて大きくな
るため、図5に示すようにR1、L、R2の直列回路で近似
できる。電動機の回転子を回転しないように固定した状
態で、交流電圧を供給すると、電圧と電流の波形は図6
に示すようになり、(電圧÷電流)で求まるインピーダ
ンスZxと電圧と電流との位相差θdifの関係をベクトル
図で示すと図7のようになり、インピーダンスのcos(θ
dif)成分が(R1+R2)、sin(θdif)成分がωLとなる。した
がって、図1から図3に示した構成において所定の電圧
を電動機に供給し、電圧と電流の大きさおよび両者の位
相差を測定することで、抵抗分(R1+R2)とリアクタンス
分ωLが求まる。ここで、cos成分について考える。電動
機に供給する電圧の周波数を変化させて測定した場合、
表皮効果の影響などにより図8に示すように、(R1+R2)
の値は周波数の関数となる。そこで、2つの周波数にお
いて測定を行い、この補正を行う。本発明では、周波数
fh1およびfh2で測定した場合に、この2点データを直線
近似し、fh0=fh1・fh2/(fh1+fh2)で得られる周波数fh0
における値を求めるようにしている。前記第1の実施例
の発明内容をR1=0.87Ω、R2=0.61Ω、L=6.53mH、M=92.1
4mHの電動機定数をもつ誘導電動機に適用した場合を例
にを挙げて説明する。本実施形態では、θvを0(rad)
とし、第1の周波数fh1=15Hz、第2の周波数fh2=30Hzと
し、fh1とfh2の比率を決めるKをK=2としている。ここで
は、予め設定された任意の電流設定値は、0.72(A)とし
ている。この値は、ローパスフィルタを通して得られた
値を使っており、絶対値の平均値で表されたものであ
る。また、平均値としたのは、ローパスフィルタを使っ
て演算できるため、実効値よりも演算の処理量が軽減で
きるためであり、原理上は実効値あるいは最大値などこ
れに類するものでも差し支えない。電圧振幅の大きさva
mp=0として、電圧指令v_refの大きさをv_ref=vamp・{si
n(2π・15・t)+2・sin(2π・30・t)}で与えて(tは
時間)運転を開始し、vampの値を徐々に増加させてい
く。電流検出平均値i_fb_aveが0.72(A)になるようにi_f
bを監視しながら電圧振幅vampを加減する。vampの加減
量は、電流が急激に変化しないように適切な大きさとす
る。本実施形態では、誘導電動機定格電圧の0.1(V)ずつ
加減算している。電圧指令値v_refおよび電流検出値i_f
bはそれぞれfh1抽出用フィルタ23、25とfh2抽出フ
ィルタ24、26に入力されており、それぞれの周波数
成分に分離されて、平均値・位相差検出器22に入力さ
れ、それぞれの周波数毎に電圧、電流の平均値と位相差
を演算している。またi_fbの絶対値の平均値i_fb_aveも
平均値・位相差検出器22によって演算し、同定処理制
御・演算器21に入力している。ここでは、周波数は2
つでありfh1<fh2の関係が決まっているので、fh1抽出用
フィルタは2次のローパスフィルタ、fh2抽出用フィル
タは2次のハイパスフィルタとしている。また、フィル
タのカットオフ周波数はfh1抽出用フィルタは15Hz、fh2
抽出用フィルタは30Hz、フィルタのζはどちらも0.5と
し、他方の周波数成分を十分に減衰させるため、それぞ
れ直列に3段つないで用いている。2次フィルタを用い
たのは、1次フィルタではカットオフ周波数付近でもあ
る程度の減衰が有り、多段にすると出力信号のレベルが
小さくなりすぎ、データが失われるためである。fh1抽
出用フィルタの1段あたりの特性を図9に示す。カット
オフ周波数(15Hz)におけるゲインは0(dB)であり入出力
の振幅が一致したものが得られると共にカットオフ周波
数(15Hz)以上は40(dB/decade)の割合で減衰している。
電流検出平均値i_fbが0.72(A)になった後、任意の設定
時間(ここでは5秒とした)経過した後に、前記方法で
演算された第1の周波数成分の電圧指令の絶対値の平均
値v_ref1_ave、電流値の絶対値の平均値i_fb1_ave、電
圧を基準としたときの電流との位相差θ1、第2の周波
数成分の電圧指令の絶対値の平均値v_ref2_ave、電流値
の絶対値の平均値i_fb2_ave、電圧を基準としたときの
電流のと位相差θ2を平均値・位相差検出器22で読み
取る。図10にi_fbが所定の電流値になったときのv_re
fの波形、図11に第1の周波数(15Hz)成分の電圧と
電流波形、図12に第2の周波数(30Hz)成分の電圧と
電流波形を示す。ここで測定されたデータを示すと、 v_ref1_ave=1.09(V)、 i_fb1_ave=0.39(A)、 θ1=0.43
6(rad)、v_ref2_ave=2.26(V)、 i_fb2_ave=0.67(A)、
θ2=0.716(rad)、 となっている。ここで、電圧は線間で表された値であ
る。これから、第1の周波数成分におけるインピーダン
スは、 Zx1=(v_ref1_ave/√3)/i_fb1_ave=(1.09/√3)/0.39=1.6
1(Ω) Zr1=Zx1・cosθ1=1.61・cos 0.436=1.46(Ω) Zi1=Zx1・sinθ1=1.61・sin 0.436=0.68(Ω) となる。同様に、第2の周波数成分について求めると Zx2=1.95(Ω) Zr2=1.47(Ω) Zi2=1.28(Ω) となる。また、fh0=fh1・fh2/(fh1+fh2)=15・30/(15+
30)=10(Hz)fh1、Zr1、fh2、Zr2を一次近似して、fh0に
おけるインピーダンス値Zr0を求めると、 Zr0=1.46(Ω) ここで予め既知のR1を差し引くと、 R2=Zr-R1=1.46-0.87=0.59(Ω) となり、二次抵抗R2の同定が出来る。実際の等価回路と
の値の誤差が(0.59-0.61)/0.61・100=-3(%)程度ある
が、これは、相互インダクタンスMを無視したことや測
定値の読み取り誤差の影響である。また、ここでは、一
次抵抗は正しく同定できているものとして等価回路の値
を用いたが、実際には、直流を流したときの電圧、電流
値から求めるなど既存技術で別途測定を行った値を用い
ることも可能である。また、漏れインダクタンスLは、
【数3】 となる。漏れインダクタンスについても、正しい値に近
い値が求められている。なお、この実施例で示した平均
値・位相差検出器22の内部の構成は、一つの例であ
り、公知の他の技術で実現しても構わない。図13は、
本発明を実施する際に必要となる作業手順の概略を示す
フロー図である。まず、誘導電動機制御装置および電動
機を所定の場所に設置し、電源等の配線を行った後、本
発明を施した処理を含む定数同定モードの運転を行う。
図17は従来技術の例であるがこの場合、途中に電動機
の回転子を固定する作業が必要であった。図17では、
簡単のため定数同定モードの実施前に回転子を固定する
作業を記載しているが、実際には、同定処理の作業途中
で、回転子を固定したり、固定を解除したりする場合も
あり得る。また図18は通常の運転状態において用いら
れるベクトル制御のブロック図であり、このブロック図
の1部を置きかえることで、本発明は実現されている。
すなわち本発明の電動機定数演算時には、電圧指令演算
器13に図1に示す電動機定数演算器1と電流検出値演
算器8の機能を持たせ、電圧指令演算器13からベクト
ル演算器2にv_refおよびθvを与えるようにし、電流座
標変換器(2)10において三相−二相変換した検出電
流を電圧指令演算器13に入力することにより実現して
いる。従って本発明の実施後は、本発明の実施により同
定された電動機定数値を用いるとともに、制御ブロック
を通常制御用のものに戻して、通常運転が出来るもので
ある。以上により、誘導電動機4を停止状態にしたまま
で、すなわち回転子を固定し拘束することもなく電動機
定数を測定し、かつ、従来例では周波数を変えて2度測
定を実施していたところ、これを1度の測定で完了する
ことが可能となる。
【0006】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。前記第1の実施例により測定した所定の電流設定値
に対しそれぞれ接尾辞として_aをつけ、これに前記各対
応する電流測定値を入力し、 v_ref1_ave_a=v_ref1_ave、 i_fb1_ave_a=i_fb1_ave、 θ1_a=θ1、 v_ref2_ave_a=v_ref2_ave、 i_fb2_ave_a=i_fb2_ave、 θ2_a=θ2 とする。次に第1の電流設定値と異なる電流値を第2の電
流設定として定め、第1の電流設定値における測定と同
様に、v_ref1_ave、i_fb1_ave、v_ref2_ave、i_fb2_ave
を測定し、これを前記同様それぞれ接尾辞として_bをつ
けて各対応する電流測定値を入力し、 v_ref1_ave_b=v_ref1_ave、 i_fb1_ave_b=i_fb1_ave、 θ1_b=θ1、 v_ref2_ave_b=v_ref2_ave、 i_fb2_ave_b=i_fb2_ave、 θ2_b=θ2 とする。第1の電流設定値<第2の電流設定値とする
と、第1の周波数設定値における電圧、電流値の関係は
図14に示すようになり、この傾きから、インピーダン
スZxを求めるものである。図14の記号を用いて示す
と、
【数4】 となる。Zr1、Zi1以後は前記第1の実施例と同様にして
求める。θ1については、原理上は、θ1_a、θ1_bのど
ちらも同じ値となるが、ここでは、測定のばらつきを考
慮して、(θ1_a+θ1_b)/2として平均値を用いている。
他の定数についても、同様な方法で平均値を用いてい
る。第2の設定周波数についても第1の周波数と同様に
して求める。二次抵抗R2および漏れインダクタンスLの
求め方は前記第1の実施例の場合と同じである。以上の
ように、第1、第2のそれぞれの周波数において、2つ
の電流設定値によりデータ取得し、これをもとに誘導電
動機定数を算出することで、その測定精度を高めたもの
である。
【0007】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。前記第1、第2の実施例では出力電圧として三相
交流電圧を任意の位相において固定し、その振幅を変化
させたものを電動機に印加しているのに対して、第3の
実施例では、三相交流の位相を変化させて回転磁界を発
生し、かつ、2つの周波数成分の電圧についてその位相
の進行方向を逆にすることでそれぞれの電圧によって発
生する回転磁界の回転方向を互いに逆方向にしたもので
ある。第1の周波数成分と第2の周波数成分の電圧の大
きさを適切に設定することで、それぞれの回転磁界によ
って発生するトルクが互いに打ち消し合って回転子の停
止状態を維持するようにしたものである。第1の周波数
成分fh1を15Hzの正回転、第2の周波数成分fh2を30Hzの
逆回転とし、印加電圧Vとその周波数fについて、トルク
特性がV/fに比例すると仮定すると、前記条件の場
合、第2の周波数成分の振幅を第1の振幅の√2倍とすれ
ば、正負のトルクが打ち消されることになる。図15は
本発明の第3の実施例を適用した構成を示すブロック図
である。この三相をそれぞれU相、V相、W相とし、相順
がU、V、Wの順番のときを正転とし、電圧出力位相θv1=
0(rad)のときU相が最大となる座標系とし、三相二相変
換によるα相はU相に一致しているものとする。電動機
定数演算器9は、下記に示すように各相の電圧指令v_re
f_u、v_ref_v、v_ref_wを電力変換器3に与え、その指
令に基づき、電力変換器3は誘導電動機4に電力を供給
する。誘導電動機4に流れる電流は、U相に設けられた
電流検出器5およびV相に設けられた電流検出器6によ
って検出し、座標変換器7に入力され、座標変換された
電流値iα、iβは電動機定数演算器9に入力され、定数
の演算に用いられる。ここで、第1の周波数成分に対す
る電圧指令成分は θv 1= 2π・15・t、 v_ref_u1=sin(θv1) 、 v_ref_v1 =sin(θv1−2π/3)、 v_ref_w1 =sin(θv1+2π/3)、 第2の周波数成分に対する電圧指令成分は、K=√2とし
て、 θv2= 2π・(-30)・t、 v_ref_u2 =K・sin(θv2) 、 v_ref_v2 =K・sin(θv2−2π/3)、 v_ref_w2 =K・sin(θv2+2π/3) となり、各相の出力電圧指令として、 v_ref_u = vamp・(v_ref_u1+v_ref_u2)、 v_ref_v = vamp・(v_ref_v1+v_ref_v2)、 v_ref_w = vamp・(v_ref_w1+v_ref_w2)、 を与えるようにしている。電圧、電流の測定については
任意の相を用いてよいので、前記第1の実施例に対し、
例えば電圧指令v_refの替わりに相電圧指令値v_ref_u
を、検出電流i_fbの替わりとしてU相電流検出値を用い
ている。ここでは、U相をα相としているのでiα=iuと
なるので、U相電流検出としてiαを用いる。他の相を用
いるときは、iα、iβから逆変換を行い三相座標に戻し
て用いるか、あるいは、三相二相変換器7に入力する前
の各相の電流値を直接用いても良い。図16は、前記図
2に対して、v_refをv_ref_uに、i_fbをiαとして置き
換えたもので、その後の処理は、前記第1の実施例と同
じである。前記第1の実施例と同様の処理にて、第1の
電流設定値におけるU相電圧指令、検出電流およびこれ
らの位相差を測定し、この電圧指令と検出電流の傾きか
らインピーダンスを求め、第1の電流設定値と異なる大
きさの第2の電流設定値においても同様にU相電圧指
令、検出電流およびこれらの位相差を測定し、電圧と電
流の傾きからインピーダンスを求めるようにしたもので
ある。また、演算に用いる位相差は、第1の電流設定値
における値もしくは第2の電流設定値における値または
第1との第2の電流設定値における値の平均値のいずれか
を用いるようにしたものであり、電圧指令の大きさの増
減方法および各測定値から各電動機定数を求める計算方
法は前記第1の実施例と同じである。また、測定を行う
電流の大きさを変えて測定ポイント数を多く取れば、電
流の大きさによる電力変換素子の特性のばらつきによる
影響を小さくできるという効果も期待できる。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、誘導
電動機を高精度に制御するために必要となる誘導電動機
の二次抵抗および漏れインダクタンスを測定算出するに
際し、誘導電動機を負荷から切離す、あるいは回転子を
固定拘束する等の作業をする必要がなく、また回転子を
停止したままの測定ができ、さらに1度の通電のみで測
定を完了でき、しかも高精度に測定ができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である誘導電動機制御装
置の実施部分のブロック図である。
【図2】図1中の電動機定数演算器の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】図2中の平均値・位相差検出器の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】誘導電動機の停止状態(すべりs=1)における等
価回路図である。
【図5】二次抵抗および漏れインダクタンス測定時の等
価回路図である。
【図6】二次抵抗および漏れインダクタンス測定時の電
圧・電流波形である。
【図7】二次抵抗および漏れインダクタンス測定時の等
価回路のインピーダンスのベクトル図である。
【図8】インピーダンスのcos成分の周波数に関する関
係図である。
【図9】本発明の第1の実施例において第1の周波数を
抽出するために使用したローパスフィルタ1段当たりの
周波数特性である。
【図10】本発明の第1の実施例において二次抵抗およ
び漏れインダクタンス測定時の電圧指令値波形を示すタ
イムチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例において抽出された第
1の周波数成分の電圧、電流波形のタイムチャートであ
る。
【図12】本発明の第1の実施例において抽出された第
2の周波数成分の電圧、電流波形のタイムチャートであ
る。
【図13】本発明の第1の実施例を実施する際の手順を
示すフロー図である。
【図14】本発明の第1の実施例における第1の電流定
値および第2の電流設定値における電圧との関係を示す
グラフである。
【図15】本発明の第3の実施例である誘導電動機制御
装置の実施部分のブロック図である。
【図16】図15中の電動機定数演算器の構成を示すブ
ロック図である。
【図17】第1の従来例の実施手順を示すフロー図であ
る。
【図18】通常制御時に用いられる誘導電動機制御装置
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電動機定数演算器 2 ベクトル演算器 3 電力変換器 4 誘導電動機 5、6 電流検出器 7 座標変換器(三相−二相変換) 8 電流検出値演算器 9 電動機定数演算器2 10 座標変換器(2)(三相−二相変換およびdq
座標変換) 11 q軸電流制御器 12 d軸電流制御器 13 電圧指令演算器 14 速度制御器 21 同定処理制御・演算器 22 平均値・位相差検出器 23、25 fh1抽出用フィルタ 24、26 fh2抽出用フィルタ 27,28 絶対値変換器 29〜32 乗算器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導電動機に第1の周波数を有する所定電
    圧を印加し、前記第1の周波数を有する所定印加電圧に
    対応した誘導電動機電流の大きさ、および前記第1の周
    波数を有する所定印加電圧との位相差を測定し、前記誘
    導電動機に前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を
    有する所定電圧を印加し、前記第2の周波数を有する所
    定印加電圧に対応した誘導電動機電流の大きさ、および
    前記第2の周波数を有する所定印加電圧との位相差を測
    定し、前記第1の周波数を有する所定印加電圧の大きさ
    と、前記第1の周波数を有する所定印加電圧に対応した
    誘導電動機電流の大きさおよび前記第1の周波数を有す
    る所定印加電圧との位相差と、前記第2の周波数を有す
    る所定印加電圧の大きさと、前記第2の周波数を有する
    所定印加電圧に対応した誘導電動機電流の大きさおよび
    前記第2の周波数を有する所定印加電圧との位相差とを
    用いて誘導電動機定数を算出する誘導電動機の定数測定
    方法において、前記第1の周波数を有する所定電圧と前
    記第2の周波数を有する所定電圧とを重畳して同時に前
    記誘導電動機に印加することを特徴とする誘導電動機の
    電動機定数測定方法。
  2. 【請求項2】前記第1、第2の周波数を有する所定の電
    圧を、任意の位相で固定し、かつ振幅値のみが前記第
    1、第2の周波数で変化する三相交流電圧にしたことを
    特徴とする請求項1記載の誘導電動機の電動機定数測定
    方法。
  3. 【請求項3】前記第1の周波数をfh1、前記第2の周波
    数をfh2としてそれぞれ異なる2つの周波数を設定し、
    前記第1の周波数を有する所定電圧と前記第2の周波数
    を有する所定電圧との大きさの比率を変化させるための
    係数Kを設定し、任意の固定位相θvを設定し、前記2
    つの所定電圧を同時に増減させる為の係数vampを設定
    し、時間をtとし、前記誘導電動機に印加する線間電圧
    指令v_refをv_ref=vamp・{sin(2π・fh1・t)+K・sin
    (2π・fh2・t)}とし、各相への相電圧指令をそれぞれ v_ref・(1/√3)・sin(θv) v_ref・(1/√3)・sin(θv−2・π/3) v_ref・(1/√3)・sin(θv+2・π/3) として前記誘導電動機に電圧印加し、前記による印加電
    圧値と前記電圧印加により現われる電動機電流値とを用
    いて誘導電動機定数を算出することを特徴とする請求項
    2記載の誘導電動機の電動機定数測定方法。
  4. 【請求項4】前記誘導電動機の各相電流または任意の2
    つの相電流を検出し、前記検出電流を固定子に固定した
    二相(α−β)座標または回転子に固定した直交(d−q)
    座標に変換してこれを出力電流i_fbとし、前記出力電流
    i_fbの各座標成分の2乗和の平方根を求めてこれをi_fb
    の大きさとし、前記vampを加減調整して前記i_fbの大き
    さを予め設定された電流設定値と一致させ、前記により
    一致したのち前記線間電圧指令v_refをフィルタリング
    して前記第1の周波数fh1に相当する電圧成分v_ref1およ
    び第2の周波数fh2に相当する電圧成分v_ref2を抽出し、
    前記検出電流i_fbをフィルタリングして前記第1の周波
    数fh1に相当する電流成分i_fb1および前記第2の周波数f
    h2に相当する電流成分i_fb2を抽出し、前記v_ref1、v_r
    ef2、i_fb1、およびi_fb2を所定の時間計測して前記所
    定時間中における前記v_ref1の絶対値の平均値もしくは
    実効値をv_ref1_ave、前記v_ref2の絶対値の平均値もし
    くは実効値をv_ref2_ave、前記i_fb1の絶対値の平均値
    もしくは実効値をi_fb1_ave、前記i_fb2の絶対値の平均
    値もしくは実効値をi_fb2_ave、前記v_ref1を基準とし
    た前記i_fb1との位相差をθ1、前記v_ref2を基準とした
    前記i_fb2の位相差をθ2としてそれぞれ測定し、前記に
    より測定したv_ref1_aveおよびi_fb1_aveを用いて、第1
    の周波数成分に対するインピーダンスZx1をZx1=(v_ref
    1_ave/√3)/i_fb1_aveとして算出し、前記Zx1および前
    記により測定したθ1を用いて、インピーダンスZx1のco
    s成分をZr1=Zx1・cosθ1、sin成分をZi1=Zx1・sinθ1
    として算出し、前記により測定したv_ref2_aveおよびi_
    fb2_aveを用いて、第2の周波数成分に対するインピー
    ダンスZx2をZx2=(v_ref2_ave/√3)/i_fb2_aveとして
    算出し、前記Zx2および前記により測定したθ2を用い
    て、インピーダンスZx2のcos成分をZr2=Zx2・cosθ2、
    sin成分をZi2=Zx2・sinθ2として算出し、周波数fh0を
    周波数fh1とfh2とを用いて、fh0=fh1・fh2/(fh1+fh
    2)として定め、前記により算出したZr1およびZr2を用い
    て、周波数fh0におけるインピーダンスZx0のcos成分をZ
    r0={(Zr2−Zr1)/(fh2−fh1)}・(fh0−fh1)+Zr1として
    算出し、前記により算出したZr0と既知の前記誘導電動
    機の一次抵抗R1を用いて、前記誘導電動機の二次抵抗R2
    をR2=Zr0−R1として算出することを特徴とする請求項
    3記載の誘導電動機の電動機定数測定方法。
  5. 【請求項5】前記誘導電動機の漏れインダクタンスの値
    Lを、L=Zi1/(2・π・fh1)、L=Zi2/(2・π・fh2)、L
    ={√(Zx1−Zr0)}/(2・π・fh1)、またはL={√(Z
    x2−Zr0)}/(2・π・fh2)のうち、いずれかの算出
    式を用いて算出することを特徴とする請求項4記載の誘
    導電動機の電動機定数測定方法。
  6. 【請求項6】予め第1の電流設定値および第2の電流設
    定値を設定し、前記vampを加減調整して前記i_fbの大き
    さを予め設定された第1の電流設定値と一致させ、前記
    方法により第1の電流設定値に対応したv_ref1_ave、v_
    ref2_ave、i_fb1_ave、i_fb2_ave、θ1、およびθ2とを
    測定し、前記方法により第1の電流設定値に対応したZx1
    およびZx2を算出し、前記vampを加減調整して前記i_fbの
    大きさを予め設定された第2の電流設定値と一致させ、
    前記方法により第2の電流設定値に対応したv_ref1_av
    e、v_ref2_ave、i_fb1_ave、i_fb2_ave、θ1、およびθ
    2とを測定し、前記方法により第2の電流設定値に対応し
    たZx1およびZx2を算出し、前記第1の電流設定値に対応
    したZx1、 θ1、 Zx2、θ2および前記第2の電流設定値
    に対応したZx1、 θ1、Zx2、θ2とを用いてZr0を算出す
    ることを特徴とする請求項4記載の誘導電動機の電動機
    定数測定方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の方法により求めた前記第1
    の電流設定値に対応したZx1、 θ1、 Zi1、 Zx2、θ2お
    よびZi2と前記第2の電流設定値に対応したZx1、θ1、Z
    i1、 Zx2、θ2およびZi2と、Zr0とを用いて,前記誘導電
    動機の漏れインダクタンスの値Lを算出することを特徴
    とする請求項5記載の誘導電動機の電動機定数測定方
    法。
  8. 【請求項8】前記第1、第2の周波数を有する所定の電
    圧は、三相交流電圧であって前記各三相交流電圧によっ
    て発生する回転磁界が互いに逆方向であることを特徴と
    する請求項1記載の誘導電動機の電動機定数測定方法。
  9. 【請求項9】時間をtとし、任意の第1の固定位相をθ0
    1とし、任意の第2の固定位相をθ02とし、所定の定数
    をKとし、第1の位相θv1をθv1=2π・fh1・t+θ01
    とし、第2の位相θv2をθv2=2π・(−fh2)・t+θ02
    として、誘導電動機に印加される各相の電圧指令v_ref_
    u、v_ref_v、v_ref_wを、周波数fh1に対応する第1の電
    圧成分 v_ref_u1=sin(θv1) v_ref_v1=sin(θv1−2π/3) v_ref_w1=sin(θv1+2π/3) および、周波数fh2に対応する第2の電圧成分 v_ref_u2=K・sin(θv2) v_ref_v2=K・sin(θv2−2π/3) v_ref_w2=K・sin(θv2+2π/3) とをそれぞれ重畳し、かつ、前記2つの電圧成分の振幅
    を同時に変化させる係数として設定したvampを乗じて、 v_ref_u = vamp・(v_ref_u1+v_ref_u2) v_ref_v = vamp・(v_ref_v1+v_ref_v2) v_ref_w = vamp・(v_ref_w1+v_ref_w2) とし、前記各相電圧指令に一致する各相電圧を前記誘導
    電動機に印加し、前記による印加電圧値と前記電圧印加
    により現われる電動機電流値とを用いて誘導電動機定数
    を算出することを特徴とする請求項8記載の誘導電動機
    の電動機定数測定方法。
  10. 【請求項10】前記誘導電動機の各相電流または任意の
    2つの相電流を検出し、前記検出電流を固定子に固定し
    た二相(α−β)座標または回転子に固定した直交(d−
    q)座標に変換してこれを出力電流i_fbとし、前記出力電
    流i_fbの各座標成分の2乗和の平方根を求めてこれをi_
    fbの大きさとし、前記vampを加減調整して前記i_fbの大
    きさを予め設定された電流設定値と一致させ、前記によ
    り一致したのち任意の1つの相の前記相電圧指令を選択
    し、前記により選択された相電圧指令をフィルタリング
    して前記第1の電圧成分に対応する信号v_ref_1および第
    2の電圧成分に対応する信号v_ref_2を抽出し、前記出力
    電流i_fbをフィルタリングして前記第1の電圧成分に対
    応するi_fb1、および前記第2の電圧成分に対応する信号
    i_fb2を抽出し、前記v_ref_1、v_ref_2、i_fb1、および
    i_fb2を所定の時間計測して前記所定時間中における前
    記v_ref_1の絶対値の平均値もしくは実効値をv_ref_1_a
    ve、前記v_ref_2の絶対値の平均値もしくは実効値をv_r
    ef_2_ave、前記i_fb1の絶対値の平均値もしくは実効値
    をi_fb1_ave、前記i_fb2の絶対値の平均値もしくは実効
    値をi_fb2_ave、前記v_ref_1を基準とした前記i_fb1と
    の位相差をθ1、前記v_ref_2を基準とした前記i_fb2と
    の位相差をθ2としてそれぞれ測定し、前記により測定
    したv_ref_1_aveおよびi_fb1_aveを用いて、第1の電圧
    成分に対するインピーダンスZx1をZx1=v_ref_1_ave/i
    _fb1_aveとして算出し、前記Zx1および前記により測定
    したθ1を用いて、インピーダンスZx1のcos成分をZr1=
    Zx1・cosθ1、sin成分をZi1=Zx1・sinθ1として算出
    し、前記により測定したv_ref_2_aveおよびi_fb2_aveを
    用いて、第2の周波数成分に対するインピーダンスZx2
    をZx2=v_ref_2_ave/i_fb2_aveとして算出し、前記Zx2
    および前記により測定したθ2を用いて、インピーダン
    スZx2のcos成分をZr2=Zx2・cosθ2、sin成分をZi2=Zx
    2・sinθ2として算出し、周波数fh0を周波数fh1とfh2と
    を用いて、fh0=fh1・fh2/(fh1+fh2)として定め、前記
    により算出したZr1およびZr2を用いて、周波数fh0にお
    けるインピーダンスZx0のcos成分をZr0={(Zr2−Zr1)/
    (fh2−fh1)}・(fh0−fh1)+Zr1として算出し、前記によ
    り算出したZr0と既知の前記誘導電動機の一次抵抗R1を
    用いて、前記誘導電動機の二次抵抗R2をR2=Zr0−R1と
    して算出することを特徴とする請求項9記載の誘導電動
    機の電動機定数測定方法。
  11. 【請求項11】前記誘導電動機の漏れインダクタンスの
    値Lを、L=Zi1/(2・π・fh1)、L=Zi2/(2・π・fh
    2)、L={√(Zx1−Zr0)}/(2・π・fh1)、またはL=
    {√(Zx2−Zr0)}/(2・π・fh2)のうち、いずれかの
    算出式を用いて算出することを特徴とする請求項10記
    載の誘導電動機の電動機定数測定方法。
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CN104459536A (zh) * 2013-09-20 2015-03-25 三垦电气株式会社 感应电动机的常数测量装置及常数测量方法
JP2020010433A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 オムロン株式会社 モータ制御装置

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