JP2003323138A - 回路基板、電気光学装置、電子機器 - Google Patents

回路基板、電気光学装置、電子機器

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JP2003323138A
JP2003323138A JP2003022029A JP2003022029A JP2003323138A JP 2003323138 A JP2003323138 A JP 2003323138A JP 2003022029 A JP2003022029 A JP 2003022029A JP 2003022029 A JP2003022029 A JP 2003022029A JP 2003323138 A JP2003323138 A JP 2003323138A
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electro
optical device
circuit board
layer
group
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JP2003022029A
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English (en)
Inventor
Takashi Miyazawa
貴士 宮澤
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランジスタ等の能動素子が安定に動作し、
大画面化と長期にわたって安定した表示動作とを可能に
する。 【解決手段】 陰極(222)と陽極(23)とに狭持
され、基板(2)の上方に配置された電気光学素子と、
電気光学素子を駆動する能動素子(24)と、陰極(2
22)及び陽極(23)のうち少なくとも一方と基板
(2)との間に配置された誘電率が所定の値以下の絶縁
材料からなる絶縁膜(283、284)とから電気光学
装置(1)を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、能動素子を含む複
数の材料層からなる、電気光学装置や半導体装置に好適
な回路基板、電気光学素子と能動素子とを含む複数の材
料層からなる回路基板を備えた電気光学装置、この電気
光学装置を備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置として液晶素子、有機EL(El
ectro Luminescence)素子を備えた液晶表示装置や有機
EL表示装置などの電気光学装置がある。特に、有機EL
表示装置は、高輝度で自発光であること、直流低電圧駆
動が可能であること、応答が高速であること等から表示
性能に優れている。また、表示装置の薄型化、軽量化、
低消費電力化が可能である。
【0003】有機EL表示装置は、発光物質を含む発光
層を陽極及び陰極の電極層で挟んだ構成を有している。
そして、陽極側から注入された正孔と、陰極側から注入
された電子とを発光能を有する発光層内で再結合し、励
起状態から失括する際に発光する現象を利用している。
有機EL表示装置の輝度はデータ信号に応じて有機EL
素子に供給される駆動電流によって制御される(例え
ば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】国際公開第WO98/36407号パン
フレット
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気光学装
置では配線や電極等の導電性部位間に生じる寄生容量に
よりデータの書き換え動作などに支障をきたすことが知
られている。この配線間容量は、配線長に依存し、配線
が長くなるにつれて大きくなるため、例えば、電気光学
装置を表示装置として利用する場合、大画面化を妨げる
原因となっていた。
【0005】また、近年、メモリなどの半導体装置では
高度集積化と同時に動作の高速化の要求されている現状
において、配線などの導電部の間に生ずる容量が問題と
なっている。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、トランジスタやダイオード等の能動素子を安定に
動作することのできる回路基板、大画面化が可能で、か
つ長期にわたって安定に動作する電気光学装置及びこれ
らを用いた電子機器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、絶縁性を有する基板と、該基板の上方に配置された
能動素子と、該能動素子を駆動する電気的信号又は駆動
電力を供給する配線と、絶縁材料からなる絶縁膜と、を
含み、前記絶縁材料の誘電率は前記基板の誘電率より低
いことを特徴とする。
【0008】この発明によれば、能動素子の電極間、又
は該電極と接続された配線間を絶縁する絶縁膜が、所定
の値以下の誘電率を有する絶縁材料からなる絶縁膜を含
んでいるので、電極間又は配線間に生じる寄生容量を小
さくすることができる。これにより、能動素子に供給さ
れる駆動信号間のアイソレーションが確保され、能動素
子を精度良く駆動することができる。また、寄生容量が
小さくなることにより、より高い周波数の駆動信号によ
り能動素子を動作させることができる。能動素子として
は、例えば、トランジスタなどの半導体素子や、MIMな
どの2端子素子等が挙げられる。
【0009】上記の回路基板の能動素子はトランジスタ
としてもよい。
【0010】上記の回路基板において前記絶縁材料の誘
電率は4以下であることが好ましく、誘電率が3以下、
さらには2.5以下であるとより好ましい。
【0011】また本発明の回路基板は、上記発明におい
て、絶縁材料は多孔質体、エアロゲル、多孔質シリカ、
フッ化マグネシウムあるいはこれを含む材料、フッ化マ
グネシウムの微粒子を分散したゲル、フッ素系ポリマー
あるいはこれを含む材料、分岐構造を有するような多孔
性ポリマー、シリカガラス、アルキルシロキサンポリマ
ー、アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化アル
キルシルセスキオキサンポリマー、ポリアリールエーテ
ルのうち少なくとも1つを含むスピンオンガラス膜、所
定の材料に無機微粒子及び有機微粒子の少なくともいず
れか一方を含有した材料等である。
【0012】また本発明の回路基板は、上記発明におい
て、能動素子を被覆するように形成された保護層を含む
ことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、能動素子を覆うように
保護層が形成されているので、金属成分、大気中のガ
ス、水分等の侵入による能動素子の劣化を防止すること
ができる。
【0014】また本発明の回路基板は、上記発明におい
て、保護層は乾燥剤及び化学吸着剤のうち少なくともい
ずれか一方を含有した材料、セラミック、窒化珪素、酸
化窒化珪素、酸化珪素のうち少なくとも1つを含む材
料、ホウ素、炭素、窒素のうち少なくとも1つと、アル
ミニウム、リン、珪素のうち少なくとも1つとを含む材
料、セリウム、イッテルビウム、サマリウム、エルビウ
ム、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロ
シウム、ネオジウムのうち少なくとも1つと、アルミニ
ウム、珪素、窒素、酸素を含む材料、酸化バリウム、酸
化カルシウム、活性炭、ゼオライトのうち少なくとも1
つを含む材料等からなる。
【0015】本発明の電気光学装置は、陰極と陽極とに
狭持された、基板の上方に配置された電気光学素子と、
を含む電気光学装置であって、前記陰極及び前記陽極の
うち少なくとも一方と前記基板との間に誘電率が所定の
値以下の絶縁材料からなる絶縁膜が配置されていること
を特徴とする。
【0016】この発明によれば、電気光学素子を狭持す
る陰極及び陽極のうち少なくとも一方と前記基板との間
に誘電率が所定の値以下の絶縁材料からなる絶縁膜が配
置されているので、これらの電極間に生じる寄生容量を
小さくすることができる。これにより、電気光学素子に
供給される駆動信号間のアイソレーションが確保され、
電気光学素子を精度良く駆動することができる。また、
寄生容量が小さくなることにより、より高い周波数の駆
動信号により電気光学素子を駆動することができる。な
お、この電気光学装置の駆動方式としてはパッシブ駆動
方式及びアクティブ駆動方式のいずれも採用可能であ
る。電気光学素子としては、例えば、有機EL素子、無機
EL素子、液晶素子、電気泳動素子、レーザーダイオー
ド、電子放出素子等が上がられる。
【0017】また、本発明の電気光学装置は、上記発明
において、電気光学素子を駆動する能動素子を含むこと
を特徴とする。
【0018】この発明によれば、能動素子を用いたアク
ティブマトリクス方式の電気光学装置を構成することが
でき、より明るく、応答性に優れた電気光学装置を実現
できる。能動素子としては、例えば、トランジスタなど
の半導体素子や、MIMなどの2端子素子等が挙げられ
る。
【0019】上記の電気光学装置の基板を絶縁体材料に
より形成してもよい。
【0020】上記の電気光学装置の能動素子はトランジ
スタとしてもよい。
【0021】上記の電気光学装置の絶縁膜の誘電率は4
以下であることが好ましく、誘電率が3以下、さらには
2.5以下であるとより好ましい。
【0022】また、上記の電気光学装置において、絶縁
材料として多孔質体、エアロゲル、多孔質シリカ、フッ
化マグネシウムあるいはこれを含む材料、フッ化マグネ
シウムの微粒子を分散したゲル、フッ素系ポリマーある
いはこれを含む材料、分岐構造を有するような多孔性ポ
リマー、シリカガラス、アルキルシロキサンポリマー、
アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化アルキル
シルセスキオキサンポリマー、ポリアリールエーテルの
うち少なくとも1つを含むスピンオンガラス膜、所定の
材料に無機微粒子及び有機微粒子の少なくともいずれか
一方を含有した材料等を用いることができる。
【0023】また本発明の電気光学装置は、上記発明に
おいて、能動素子を被覆するように形成された第1の保
護層を含むことを特徴とする。
【0024】この発明によれば、能動素子を覆うように
第1の保護層が形成されているので、能動素子に対する
外部からの金属成分、大気中のガス、水分等の侵入を防
ぎ、能動素子の劣化を防止することができる。
【0025】また本発明の電気光学装置は、上記発明に
おいて、陰極を被覆するように形成された第2の保護層
を含むことを特徴とする。
【0026】この発明によれば、陰極の上方を覆うよう
に第2の保護層が形成されているので、電気光学素子に
対する外部からの金属成分、大気中のガス、水分等の侵
入を防ぎ、電気光学素子の劣化を防止することができ
る。
【0027】また本発明の電気光学装置は、上記発明に
おいて、第1及び第2の保護層のうち少なくとも何れか
は、乾燥剤及び化学吸着剤のうち少なくともいずれか一
方を含有した材料、セラミック、窒化珪素、酸化窒化珪
素、酸化珪素のうち少なくとも1つを含む材料、ホウ
素、炭素、窒素のうち少なくとも1つと、アルミニウ
ム、リン、珪素のうち少なくとも1つとを含む材料、セ
リウム、イッテルビウム、サマリウム、エルビウム、イ
ットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウ
ム、ネオジウムのうち少なくとも1つと、アルミニウ
ム、珪素、窒素、酸素を含む材料、酸化バリウム、酸化
カルシウム、活性炭、ゼオライトのうち少なくとも1つ
を含む材料等からなる。
【0028】また本発明の電気光学装置は、上記発明に
おいて、前記電気光学素子は、有機エレクトロルミネッ
センス素子であることを特徴とする。
【0029】この発明によれば、電気光学素子として有
機エレクトロルミネッセンス素子を用いることにより低
電圧駆動及び視野角に制限されない表示装置を実現でき
る。
【0030】本発明の電子機器は、上記の回路基板また
は上記の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
【0031】この発明によれば、寄生容量を減ずること
により、例えば、周波数の高い入力信号に対して追従性
の良い安定した表示動作を行うことのできる電子機器を
実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。
【0033】図1は本実施形態による表示装置として好
適な電気光学装置の配線構造の平面模式図を示す。
【0034】本実施形態による電気光学装置は、能動素
子及び電気光学素子として、それぞれ薄膜トランジスタ
(TFT:Thin Film Transistor、以下、TFTと称
す。)及び有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、
有機EL素子と称す。)を用いたアクティブマトリクス
方式の有機EL表示装置である。
【0035】この図において電気光学装置1は、複数の
走査線131(配線)と、走査線131に対して交差す
る方向に延びる複数の信号線132(配線)と、信号線
132に並列に延びる複数の発光用電源配線133(配
線)とがそれぞれ配線された構成を有するとともに、走
査線131及び信号線132の各交点に対応して、画素
領域Aが設けられている。
【0036】各信号線132には、シフトレジスタ、レ
ベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備え
るデータ線駆動回路90が接続されている。一方、各走
査線131には、シフトレジスタ及びレベルシフタを備
える走査線駆動回路80が接続されている。
【0037】また、画素領域Aの各々には、走査線13
1を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチ
ングTFT22と、このスイッチングTFT22を介し
て信号線132から供給される画像信号を保持する保持
容量capと、保持容量capによって保持された画像信号が
ゲート電極に供給されるカレントTFT24と、このカ
レントTFT24を介して発光用電源配線133に電気
的に接続したときに発光用電源配線133から駆動電流
が流れ込む画素電極23(陽極)と、この画素電極23
と陰極222との間に挟み込まれる有機EL素子3とが
設けられている。
【0038】上記構成された電気光学装置1では、走査
線131により駆動されてTFT22がオンすると、そ
のときの信号線132の電位が保持容量capに保持さ
れ、該保持容量capに状態に応じて、TFT24の導通
状態が決まる。そして、カレントTFTの導通状態に応
じた電流量が画素電極23を介して、発光用電源配線1
33から有機EL素子3に駆動電流が流れ供給される。
この有機EL素子3に供給される電流量に応じて有機E
L素子3の発光強度が決まる。
【0039】図2は、陰極222や有機エレクトロルミ
ネッセンス素子3が取り除かれた状態における画素領域
Aの拡大平面図である。この図において、各画素領域
は、平面形状が長方形の画素電極23の四辺が、走査線
131、信号線132、発光用電源配線133及び他の
画素電極用の走査線131によって囲まれた配置となっ
ている。なお、画素電極23の形状は長方形に限らず、
その他の形状のものであってもよい。例えば、有機EL
素子3を構成する発光層や電子または正孔輸送層などの
電荷輸送層をインクジェット法などの液相プロセスを用
いて形成する場合は、画素電極23の上方に均一に上記
の層を形成するためには角が取れた円形や長円形などの
形状であることが好ましい。
【0040】次に、電気光学装置1の断面構造を図3を
参照しながら説明する。
【0041】図3は図2のA−A線に沿う断面図であ
る。この図において、電気光学装置1は、基板2と、イ
ンジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)等の透
明電極材料からな画素電極23と、画素電極23上に配
置された有機EL素子3と、画素電極23との間で有機
EL素子3を挟み込むように配置されている陰極222
と、基板2上に形成され、画素電極23に対する通電を
制御する通電制御部としてのカレントTFT24とを有
している。更に、陰極222の上層には封止層20(第
2の保護層)が設けられている。陰極222は、アルミ
ニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、金(Au)、
銀(Ag)、カルシウム(Ca)から選ばれる少なくと
も1つの金属から構成されている。陰極222は上述し
た各材料の合金や積層したものをも含む。カレントTF
T24は、走査線駆動回路80及びデータ線駆動回路9
0からの作動指令信号に基づいて作動し、画素電極23
への通電制御を行う。
【0042】発光素子3は、陽極23から正孔を輸送可
能な正孔輸送層70と、電気光学物質の1つである有機
EL物質を含む発光層60と、発光層60の上面に設け
られている電子輸送層50とから概略構成されている。
そして、電子輸送層50の上面に陰極(対向電極)22
2が配置されている。
【0043】TFT24は、SiOを主体とする下地
保護層281を介して基板2の表面に設けられている。
このTFT24は、下地保護層281の上層に形成され
たシリコン層241と、シリコン層241を覆うように
下地保護層281の上層に設けられたゲート絶縁層28
2と、ゲート絶縁層282の上面のうちシリコン層24
1に対向する部分に設けられたゲート電極242と、ゲ
ート電極242を覆うようにゲート絶縁層282の上層
に設けられた第1層間絶縁層283(絶縁膜)と、ゲー
ト絶縁層282及び第1層間絶縁層283にわたって開
孔するコンタクトホールを介してシリコン層241と接
続するソース電極243と、ゲート電極242を挟んで
ソース電極243と対向する位置に設けられ、ゲート絶
縁層282及び第1層間絶縁層283にわたって開孔す
るコンタクトホールを介してシリコン層241と接続す
るドレイン電極244と、ソース電極243及びドレイ
ン電極244を覆うように第1層間絶縁層283の上層
に設けられたバリア層285(保護層、第1の保護層)
と、更にその上層に設けられた第2層間絶縁層284
(絶縁膜)とを備えている。
【0044】そして、第2層間絶縁層284の上面に画
素電極23が配置され、画素電極23とドレイン電極2
44とは、第2層間絶縁層284とバリア層285とに
わたって開孔するコンタクトホール23aを介して接続
されている。また、第2層間絶縁層284の表面のうち
有機EL素子が設けられている以外の部分と陰極222
との間には、合成樹脂などからなる第3絶縁層221が
設けられている。
【0045】なお、シリコン層241のうち、ゲート絶
縁層282を挟んでゲート電極242と重なる領域がチ
ャネル領域とされている。また、シリコン層241のう
ち、チャネル領域のソース側にはソース領域が設けられ
ている一方、チャネル領域のドレイン側にはドレイン領
域が設けられている。このうち、ソース領域が、ゲート
絶縁層282と第1層間絶縁層283とにわたって開孔
するコンタクトホールを介して、ソース電極243に接
続されている。一方、ドレイン領域が、ゲート絶縁層2
82と第1層間絶縁層283とにわたって開孔するコン
タクトホールを介して、ソース電極243と同一層から
なるドレイン電極244に接続されている。画素電極2
3はドレイン電極244を介して、シリコン層241の
ドレイン領域に接続されている。
【0046】基板2として用いられる材料は特に限定さ
れないが、本例では発光層60からの発光光をTFT2
4が設けられている基板2側から取り出す構成(バック
エミッション型)であるため、光を透過可能な透明ある
いは半透明材料、例えば、透明なガラス、石英、サファ
イア、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルケトンなどの透明な合成樹
脂などが用いられる。特に、基板2を形成する材料とし
ては、安価なソーダガラスが好適に用いられる。ソーダ
ガラスを用いた場合、これにシリカコートを施すのが、
酸アルカリに弱いソーダガラスを保護する効果を有し、
更に基板2の平坦性をよくする効果も有するため好まし
い。
【0047】また、基板2に色フィルター膜や発光性物
質を含む色変換膜、あるいは誘電体反射膜を配置して、
発光色を制御するようにしてもよい。
【0048】一方、TFT22が設けられている基板2
とは反対側から発光光を取り出す構成(トップエミッシ
ョン型)である場合には、基板2は不透明であってもよ
く、その場合、アルミナ等のセラミック、ステンレス等
の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したもの、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができ
る。
【0049】下地保護層281を形成する際には、基板
2に対し、TEOS(テトラエトキシシラン)や酸素ガ
スなどを原料としてプラズマCVD法によって製膜する
ことにより、下地保護層281として厚さ約200〜5
00nmのシリコン酸化膜が形成される。
【0050】シリコン層241を形成する際には、ま
ず、基板2の温度を約350℃に設定して、下地保護膜
281の表面にプラズマCVD法あるいはICVD法に
より厚さ約30〜70nmのアモルファスシリコン層を
形成する。次いで、このアモルファスシリコン層に対し
てレーザアニール法、急速加熱法、または固相成長法な
どによって結晶化工程を行い、アモルファスシリコン層
をポリシリコン層に結晶化する。レーザアニール法で
は、例えばエキシマレーザでビームの長寸が400mm
のラインビームを用い、その出力強度は例えば200m
J/cm2とする。ラインビームについては、その短寸
方向におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する
部分が各領域に重なるようにラインビームを走査する。
次いで、ポリシリコン層をフォトリソグラフィ法によっ
てパターンニングして、島状のシリコン層241とす
る。
【0051】なお、シリコン層241は、図1に示した
カレントTFT24のチャネル領域及びソース・ドレイ
ン領域となるものであるが、異なる断面位置においては
スイッチングTFT22のチャネル領域及びソース・ド
レイン領域となる半導体膜も形成されている。つまり、
二種類のTFT22、24は同時に形成されるが、同じ
手順で作られるため、以下の説明において、TFTに関
しては、カレントTFT24についてのみ説明し、スイ
ッチングTFT22についてはその説明を省略する。
【0052】ゲート絶縁層282を形成する際には、シ
リコン層241の表面に対して、TEOSや酸素ガスな
どを原料としてプラズマCVD法を用いて製膜すること
により、厚さ約60〜150nmのシリコン酸化膜また
は窒化膜からなるゲート絶縁層282が形成される。ゲ
ート絶縁層282の材料としては、誘電率が大きい高誘
電体材料が好ましい。
【0053】ゲート電極242は、ゲート絶縁層282
上にアルミニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タ
ングステンなどの金属を含む導電膜をスパッタ法により
形成した後、これをパターニングすることにより形成さ
れる。
【0054】シリコン層241にソース領域及びドレイ
ン領域を形成するには、ゲート電極242を形成した
後、このゲート電極242をパターニング用マスクとし
て用い、この状態でリンイオンを注入する。その結果、
ゲート電極242に対してセルフアライン的に高濃度不
純物が導入されて、シリコン層241中にソース領域及
びドレイン領域が形成される。なお、不純物が導入され
なかった部分がチャネル領域となる。
【0055】第1層間絶縁層283は、一般的なシリコ
ン酸化膜(SiO2膜:誘電率=約4)より誘電率の小
さい低誘電率材料からなる低誘電率層であり、ゲート絶
縁層282の上層に形成される。
【0056】この第1層間絶縁層283の形成材料とし
ては、多孔質体、エアロゲル、多孔質シリカ、フッ化マ
グネシウム、フッ素系ポリマー、多孔性ポリマーなどが
挙げられる。例えば、多孔性を有するSiO膜からな
る第1層間絶縁層283は、反応ガスとしてSi
とOとを用いて、CVD法(化学的気相成長法)によ
り形成される。これらの反応ガスを用いると、気相中に
粒子の大きいSiOが形成され、ゲート絶縁層282
の上に堆積する。そのため、第1層間絶縁層283は、
層中に多くの空隙を有し、多孔質体となる。そして、第
1層間絶縁層283は多孔質体となることによって低誘
電率層となる。
【0057】なお、第1層間絶縁層283の表面にH
(水素)プラズマ処理をしてもよい。これにより、空隙
の表面のSi−O結合中のダングリングボンドがSi−
H結合に置き換えられ、膜の耐吸湿性が良くなる。そし
て、このプラズマ処理された第1絶縁層283の表面に
別のSiO層を設けてもよい。
【0058】また、第1層間絶縁層283をCVD法で
形成する際の反応ガスは、Si +O3の他に、S
+O、Si+O、Si+O
としてもよい。更に、上記の反応ガスに加えて、B(ホ
ウ素)含有の反応ガス、F(フッ素)含有の反応ガスを
用いてもよい。
【0059】第1層間絶縁層283を多孔質体として形
成する際、多孔性を有するSiO膜と、通常の減圧化
学的気相成長法により形成されたSiO膜とを積層す
ることにより、膜質の安定した多孔質体としての第1層
間絶縁層283を形成することもできる。そして、これ
らの膜を積層するには、減圧下におけるSiHとO2
の雰囲気中において、プラズマを断続的、又は周期的に
発生させることによって可能となる。具体的には、第1
層間絶縁層283は、基板2を所定のチャンバ内に収容
し、例えば400℃に保持しながら、反応ガスとしてS
iHとOを用い、RF電圧(高周波電圧)をチャン
バに印加することにより形成される。成膜中において
は、SiH流量、O流量が一定であるのに対し、R
F電圧は10秒の周期でチャンバに印加される。これに
ともない、プラズマが10秒の周期で発生、消滅する。
このように、時間変化するプラズマを用いることによ
り、1つのチャンバ内で、減圧CVDを用いるプロセス
と、減圧下におけるプラズマCVDを用いるプロセスと
を繰り返し行うことができる。そして、減圧CVDと減
圧下におけるプラズマCVDとを繰り返し行うことによ
り、膜中に多数の空隙を有するSiO膜が形成され
る。すなわち、第1層間絶縁層283は多孔性を有する
ことになる。
【0060】第1層間絶縁層283は、エアロゲルによ
って構成することもできる。エアロゲルとは、金属アル
コキシドのゾルゲル反応により形成される湿潤ゲルを超
臨界乾燥することによって得られる均一な超微細構造を
持った光透過性の多孔質体である。エアロゲルにはシリ
カエアロゲルやアルミナを基調としたエアロゲルがあ
る。このうち、シリカエアロゲルは、体積の90%以上
を空隙が占め、残りが樹枝状に凝集した数10nmの微
細なSiO2粒子で構成された材料である。このように
空隙率の高いシリカエアロゲルは低誘電率材料として有
効である。
【0061】シリカエアロゲルは、ゾル−ゲル法により
湿潤ゲルを作製する工程、湿潤ゲルを熟成させる工程、
及び超臨界乾燥法により湿潤ゲルを乾燥してエアロゲル
を得る超臨界乾燥工程を経て製造される。超臨界乾燥法
は、固相と液相とからなるゼリー状のゲル物質中の液体
を超臨界流体と置換、除去することにより、ゲルを収縮
させることなくゲル物質を乾燥するのに適した方法であ
って、高い空隙率を有するエアロゲルが得られる。
【0062】例えば第1層間絶縁層283をシリカエア
ロゲルによって形成する際には、ゲート絶縁層282の
上にエアロゲルの原料である湿潤ゲルをスピンコート法
等を用いてコーティングし、超臨界乾燥することにより
形成される。超臨界流体を用いた超臨界乾燥法によっ
て、湿潤ゲル中の溶媒を超臨界流体で置換することによ
り、湿潤ゲル中の溶媒が除去される。なお、超臨界流体
としては、二酸化炭素(CO2)、若しくは、メタノー
ルやエタノールのようなアルコール、NH3、H2O、N
2O、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ペンタ
ン、イソプロパノール、イソブタノール、シクロトリフ
ルオロメタン、モノフルオロメタン、シクロヘキサノー
ルなどを用いることができる。
【0063】低誘電率層をシリカエアロゲルによって形
成する際、基材上にスピンコートなどによって湿潤ゲル
を塗布した後、超臨界乾燥するが、湿潤ゲルに合成樹脂
(有機物)を混合しておいてもよい。この場合の合成樹
脂は、その熱変性温度が超臨界流体の臨界温度よりも高
く光を透過可能な合成樹脂であることが好ましい。超臨
界流体として例えばアルコールを用いた場合、その熱変
性温度がアルコールの臨界温度よりも高く光を透過可能
な合成樹脂としては、ヒドロキシルプロピルセルロース
(HPC),ポリビニルブチラール(PVB),エチル
セルロース(EC)等が挙げられる(なお、PVB及び
ECはアルコールに可溶で水には不溶)。溶媒としてエ
ーテルを用いる場合には樹脂として塩素系ポリエチレン
等を選択し、またCO2を溶媒として用いる場合にはH
PC等を選択することが望ましい。
【0064】低誘電率層としては、シリカエアロゲルの
他にアルミナを基調としたエアロゲルでもよく、一般の
シリコン酸化膜(SiO2膜:誘電率=4)より誘電率
の低い多孔質体であればよい。
【0065】低誘電率層としては、多孔質シリカでもよ
いし、フッ化マグネシウムあるいはこれを含む材料でも
よい。フッ化マグネシウムによる低誘電率層はスパッタ
リングによって形成可能である。あるいは、フッ化マグ
ネシウムの微粒子を分散したゲルでもよい。あるいは、
フッ素系ポリマー又はこれを含む材料、例えば、パーフ
ルオロアルキル−ポリエーテル、パーフルオロアルキル
アミン、またはパーフルオロアルキル−ポリエーテル−
パーフルオロアルキルアミン混合フィルムでもよい。
【0066】また、低誘電率層としては、シリカガラ
ス、アルキルシロキサンポリマー、アルキルシルセスキ
オキサンポリマー、水素化アルキルシルセスキオキサン
ポリマー等のスピンオンガラス膜(SOG)でもよい。
あるいは、ポリアリールエーテル等の有機ポリマー、ダ
イヤモンド膜またはフッ素化アモルファス炭素膜でもよ
い。スピンオンガラス膜による低誘電率層は、ゲート絶
縁層282の上にアルコールを溶媒としたスピンオンガ
ラス膜の原料をスピンコート法等を用いてコーティング
し、熱処理等により溶媒を蒸発させることにより形成可
能である。スピンオンガラス膜を形成する際にも、上記
の超臨界乾燥法を使用することができる。超臨界乾燥法
を用いることにより被覆性や膜質をより向上させること
ができる。
【0067】更に、低誘電率層としては、所定のポリマ
ーバインダーに、可溶性もしくは分散性であるフルオロ
カーボン化合物を混在したものでもよい。
【0068】ポリマーバインダーとしては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルスルホン酸ナトリウム塩、ポリビニルメチル
エーテル、ポリエチレングリコール、ポリα−トリフル
オロメチルアクリル酸、ポリビニルメチルエーテル−コ
−無水マレイン酸、ポリエチレングリコール−コ−プロ
ピレングリコール、ポリメタアクリル酸などが挙げられ
る。
【0069】また、フルオロカーボン化合物としては、
パーフルオロオクタン酸−アンモニウム塩、パーフルオ
ロオクタン酸−テトラメチルアンモニウム塩、C−7と
C−10のパーフルオロアルキルスルホン酸アンモニウ
ム塩、C−7とC−10のパーフルオロアルキルスルホ
ン酸テトラメチルアンモニウム塩、フッ素化アルキル第
4級アンモニウムアイオダイド、パーフルオロアジピン
酸、およびパーフルオロアジピン酸の第4級アンモニウ
ム塩などが挙げられる。
【0070】更には、低誘電率層として空隙を導入する
方法が有効であるため、上記エアロゲルの他に、微粒子
を用いて微粒子間または微粒子内のミクロボイドとして
空隙を形成してもよい。微粒子としては、無機微粒子あ
るいは有機微粒子を低誘電率層に用いることができる。
【0071】無機微粒子は、非晶質であることが好まし
い。無機微粒子は、金属の酸化物、窒化物、硫化物また
はハロゲン化物からなることが好ましく、金属酸化物ま
たは金属ハロゲン化物からなることがさらに好ましく、
金属酸化物または金属フッ化物からなることが最も好ま
しい。金属原子としては、Na、K、Mg、Ca、B
a、Al、Zn、Fe、Cu、Ti、Sn、In、W、
Y、Sb、Mn、Ga、V、Nb、Ta、Ag、Si、
B、Bi、Mo、Ce、Cd、Be、PbおよびNiが
好ましく、Mg、Ca、BおよびSiがさらに好まし
い。二種類の金属を含む無機化合物を用いてもよい。特
に好ましい無機化合物は、二酸化ケイ素、すなわちシリ
カである。
【0072】無機微粒子内ミクロボイドは、例えば、粒
子を形成するシリカの分子を架橋させることにより形成
することができる。シリカの分子を架橋させると体積が
縮小し、粒子が多孔質になる。ミクロボイドを有する
(多孔質)無機微粒子は、ゾル−ゲル法(特開昭53−
112732号、特公昭57−9051号の各公報記
載)または析出法(APPLIED OPTICS、27、3356頁(198
8)記載)により、分散物として直接合成することがで
きる。また、乾燥・沈澱法で得られた粉体を、機械的に
粉砕して分散物を得ることもできる。市販の多孔質無機
微粒子(例えば、二酸化ケイ素ゾル)を用いてもよい。
【0073】有機微粒子も、非晶質であることが好まし
い。有機微粒子は、モノマーの重合反応(例えば乳化重
合法)により合成されるポリマー微粒子であることが好
ましい。有機微粒子のポリマーはフッ素原子を含むこと
が好ましい。含フッ素ポリマーを合成するために用いる
フッ素原子を含むモノマーの例には、フルオロオレフィ
ン類(例、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライ
ド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソール)、アクリル酸またはメタクリル酸のフッ素化ア
ルキルエステル類およびフッ素化ビニルエーテル類が含
まれる。フッ素原子を含むモノマーとフッ素原子を含ま
ないモノマーとのコポリマーを用いてもよい。フッ素原
子を含まないモノマーの例には、オレフィン類(例、エ
チレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン)、アクリル酸エステル類(例、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル)、メタクリル酸エステル類(例、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル)、スチ
レン類(例、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルス
チレン)、ビニルエーテル類(例、メチルビニルエーテ
ル)、ビニルエステル類(例、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル)、アクリルアミド類(例、N−tert−ブチル
アクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミ
ド)、メタクリルアミド類およびアクリルニトリル類が
含まれる。
【0074】有機微粒子内ミクロボイドは、例えば、粒
子を形成するポリマーを架橋させることにより形成する
ことができる。ポリマーを架橋させると体積が縮小し、
粒子が多孔質になる。粒子を形成するポリマーを架橋さ
せるためには、ポリマーを合成するためのモノマーの2
0モル%以上を多官能モノマーとすることが好ましい。
多官能モノマーの割合は、30乃至80モル%であるこ
とがさらに好ましく、35乃至50モル%であることが
最も好ましい。多官能モノマーの例には、ジエン類
(例、ブタジエン、ペンタジエン)、多価アルコールと
アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジア
クリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、多価ア
ルコールとメタクリル酸とのエステル(例、エチレング
リコールジメタクリレート、1,2,4−シクロヘキサ
ンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
メタクリレート)、ジビニル化合物(例、ジビニルシク
ロヘキサン、1,4−ジビニルベンゼン)、ジビニルス
ルホン、ビスアクリルアミド類(例、メチレンビスアク
リルアミド)およびビスメタクリルアミド類が含まれ
る。粒子間のミクロボイドは、微粒子を少なくとも2個
以上積み重ねることにより形成することができる。
【0075】低誘電率層を、微細空孔と微粒子状無機物
とを有する材料によって構成してもよい。この場合、低
誘電率層はコーティングにより形成され、微細空孔は層
の塗布後に活性化ガス処理を行ない、ガスが層から離脱
することによって形成される。あるいは、2種類以上の
超微粒子(例えば、MgF2とSiO2 )を混在させ
て、膜厚方向にその混合比を変化させることによって低
誘電率層を形成してもよい。混合比を変化させることに
より誘電率が変化する。超微粒子は、エチルシリケート
の熱分解で生じたSiO2により接着している。エチル
シリケートの熱分解では、エチル部分の燃焼によって、
二酸化炭素と水蒸気も発生する。二酸化炭素と水蒸気が
層から離脱することにより、超微粒子の間に間隙が生じ
ている。あるいは、多孔質シリカよりなる無機微粉末と
バインダーとを含有して低誘電率層を形成してもよい
し、フッ素ポリマーからなる微粒子を2個以上積み重ね
ることにより、微粒子間に空隙を形成した低誘電率層を
形成してもよい。
【0076】分子構造レベルで空隙率を向上させること
もできる。例えばデンドリマーなどの分岐構造を有する
ポリマーを用いても低誘電率が得られる。
【0077】ソース電極243及びドレイン電極244
を形成するには、まず、第1層間絶縁層283にフォト
リソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、
ソース電極及びドレイン電極に対応するコンタクトホー
ルを形成する。次に、第1層間絶縁層283を覆うよう
に、アルミニウムやクロム、タンタル等の金属からなる
導電層を形成した後、この導電層のうち、ソース電極及
びドレイン電極が形成されるべき領域を覆うようにパタ
ーニング用マスクを設けるとともに、導電層をパターニ
ングすることにより、ソース電極243及びドレイン電
極244が形成される。
【0078】バリア層285は、発光層60を構成する
有機EL素子に含まれる側から金属イオンがTFT24
側に拡散するのを防止するもので、ソース電極243及
びドレイン電極244を覆うように第1層間絶縁層28
3と同様の手段より形成されている。バリア層285の
材料としては、B(ホウ素)、C(炭素)、N(窒素)
から選ばれた少なくとも一つの元素と、Al(アルミニ
ウム)、Si(珪素)、P(リン)から選ばれた少なく
とも一つの元素とを含む絶縁層が挙げられる。
【0079】例えば、窒化アルミニウム(AlxNy)
に代表されるアルミニウムの窒化物、炭化珪素(Six
Cy)に代表される珪素の炭化物、窒化珪素(SixN
y)に代表される珪素の窒化物、窒化ホウ素(BxN
y)に代表されるホウ素の窒化物、リン化ホウ素(Bx
Py)に代表されるホウ素のリン化物を用いることが可
能である。また、酸化アルミニウム(AlxOy)に代
表されるアルミニウムの酸化物は熱伝導率が20Wm-1
ー1であり、放熱効果に優れ、発光素子の熱劣化を防
ぐことも可能であり、好ましい材料の一つと言える。こ
れらの材料には上記効果だけでなく、水分の侵入を防ぐ
効果もある。
【0080】上記化合物に他の元素を組み合わせること
もできる。例えば、酸化アルミニウムに窒素を添加し
て、AlNxOyで示される窒化酸化アルミニウムを用
いることも可能である。この材料にも放熱効果だけでな
く、水分や可動イオン等の侵入を防ぐ効果がある。
【0081】また、Si、Al、N、O、Mを含む絶縁
膜(但し、Mは希土類元素の少なくとも一種、好ましく
はCe(セリウム),Yb(イッテルビウム),Sm
(サマリウム),Er(エルビウム),Y(イットリウ
ム)、La(ランタン)、Gd(ガドリニウム)、Dy
(ジスプロシウム)、Nd(ネオジウム)から選ばれた
少なくとも一つの元素)を用いることもできる。これら
の材料にも放熱効果だけでなく、水分や可動イオンの侵
入を防ぐ効果がある。
【0082】また、少なくともダイヤモンド薄膜又はア
モルファスカーボン膜(特にダイヤモンドに特性の近い
もの、ダイヤモンドライクカーボン等と呼ばれる。)を
含む炭素膜を用いることもできる。これらは非常に熱伝
導率が高く、放熱層として極めて有効である。但し、膜
厚が厚くなると褐色を帯びて透過率が低下するため、な
るべく薄い膜厚(好ましくは5〜100nm)で用いる
ことが好ましい。
【0083】なお、保護層の目的はあくまで可動イオン
や水分からTFTを保護することにあるので、その効果
を損なうものでないことが好ましい。したがって、上記
放熱効果をもつ材料からなる薄膜を単体で用いることも
できるが、これらの薄膜と、可動イオンや水分の透過を
妨げうる絶縁膜(代表的には窒化珪素膜(SixNy)
や窒化酸化珪素膜(SiOxNy))とを積層すること
は有効である。
【0084】第2層間絶縁層284は、第1層間絶縁層
283同様、多孔質体、エアロゲル、多孔質シリカ、フ
ッ化マグネシウム、フッ素系ポリマー、多孔性ポリマー
などによって構成され、第1層間絶縁層283の形成方
法と同様の手順でバリア層285の上層に形成される。
【0085】なお、バリア層285の形成後及び第2層
間絶縁層284の形成後において、それぞれドレイン電
極244に対応する部分にコンタクトホール23aを形
成する。
【0086】また、第1層間絶縁層283、第2層間絶
縁層284の誘電率は、好ましくは3以下、より好まし
くは2.5以下に設定される。
【0087】有機EL素子3に接続する陽極23は、I
TOやフッ素をドープしてなるSnO、更にZnOや
ポリアミン等の透明電極材料からなり、コンタクトホー
ル23aを介してTFT24のドレイン電極244に接
続されている。陽極23を形成するには、前記透明電極
材料からなる膜を第2層間絶縁層284上面に形成し、
この膜をパターニングすることにより形成される。
【0088】第3絶縁層221はアクリル樹脂、ポリイ
ミド樹脂などの合成樹脂によって構成されている。第3
絶縁層221は、陽極23が形成された後に形成され
る。具体的な第3絶縁層221の形成方法としては、例
えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などのレジストを
溶媒に融かしたものを、スピンコート、ディップコート
等により塗布して絶縁層を形成する。なお、絶縁層の構
成材料は、後述するインクの溶媒に溶解せず、しかもエ
ッチング等によってパターニングしやすいものであれば
どのようなものでもよい。更に、絶縁層をフォトリソグ
ラフィ技術等により同時にエッチングして、開口部22
1aを形成することにより、開口部221aを備えた第
3絶縁層221が形成される。
【0089】ここで、第3絶縁層221の表面には、親
液性(例えば親インク性)を示す領域と、撥液性(例え
ば撥インク性)を示す領域とが形成される。本実施形態
においてはプラズマ処理工程により、各領域を形成する
ものとしている。具体的にプラズマ処理工程は、予備加
熱工程と、開口部221aの壁面並びに画素電極23の
電極面を親インク性にする親インク化工程と、第3絶縁
層221の上面を撥インク性にする撥インク化工程と、
冷却工程とを有している。
【0090】すなわち、基材(ここでは第3絶縁層等を
含む基板2)を所定温度(例えば70〜80土程度)に
加熱し、次いで親インク化工程として大気雰囲気中で酸
素を反応ガスとするプラズマ処理(例えばO2プラスマ
処理)を行う。続いて、撥インク化工程として大気雰囲
気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラスマ処理
(例えばCF4プラスマ処理)を行い、プラズマ処理の
ために加熱された基材を室温まで冷却することで、親イ
ンク性及び撥インク性が所定箇所に付与されることとな
る。なお、画素電極23の電極面についても、このCF
4プラスマ処理の影響を多少受けるが、画素電極23の
材料であるITO等はフッ素に対する親和性に乏しいた
め、親インク化工程で付与された水酸基がフッ素基で置
換されることがなく、親インク性が保たれる。
【0091】正孔輸送層70は陽極23の上面に形成さ
れている。ここで、正孔輸送層70の形成材料として
は、特に限定されることなく公知のものが使用可能であ
り、例えばピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、
スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等が挙
げられる。具体的には、特開昭63−70257号、同
63−175860号公報、特開平2−135359
号、同2−135361号、同2−209988号、同
3−37992号、同3−152184号公報に記載さ
れているもの等が例示されるが、トリフェニルジアミン
誘導体が好ましく、中でも4,4’−ビス(N(3−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルが好
適とされる。
【0092】なお、正孔輸送層に代えて正孔注入層を形
成するようにしてもよく、更に正孔注入層と正孔輸送層
を両方形成するようにしてもよい。その場合、正孔注入
層の形成材料としては、例えば銅フタロシアニン(Cu
Pc)や、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンで
あるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−
N,N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、ト
リス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウム等が
挙げられるが、特に銅フタロシアニン(CuPc)を用
いるのが好ましい。
【0093】正孔注入/輸送層70を形成する際には、
インクジェット法が用いられる。すなわち、上述した正
孔注入/輸送層材料を含む組成物インクを陽極23の電
極面上に吐出した後に、乾燥処理及び熱処理を行うこと
により、電極23上に正孔注入/輸送層70が形成され
る。なお、この正孔注入/輸送層形成工程以降は、正孔
注入/輸送層70及び発光層60の酸化を防止すべく、
窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行
うことが好ましい。例えば、インクジェットヘッド(不
図示)に正孔注入/輸送層材料を含む組成物インクを充
填し、インクジェットヘッドの吐出ノズルを陽極23の
電極面に対向させ、インクジェットヘッドと基材(ここ
では基板2)とを相対移動させながら、吐出ノズルから
1滴当たりの液量が制御されたインキ滴を電極面に吐出
する。次に、吐出後のインク滴を乾燥処理して組成物イ
ンクに含まれる極性溶媒を蒸発させることにより、正孔
注入/輸送層70が形成される。
【0094】なお、組成物インクとしては、例えば、ポ
リエチレンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導
体と、ポリスチレンスルホン酸等との混合物を、イソプ
ロピルアルコール等の極性溶媒に溶解させたものを用い
ることができる。ここで、吐出されたインク滴は、親イ
ンク処理された陽極23の電極面上に広がり、開口部2
21aの底部近傍に満たされる。その一方で、撥インク
処理された第3絶縁層221の上面にはインク滴がはじ
かれて付着しない。したがって、インク滴が所定の吐出
位置からはずれて第3絶縁層221の上面に吐出された
としても、該上面がインク滴で濡れることがなく、はじ
かれたインク滴が第3絶縁層221の開口部221a内
に転がり込むものとされている。
【0095】発光層60は、正孔注入/輸送層70上面
に形成される。発光層60の形成材料としては、特に限
定されることなく、低分子の有機発光色素や高分子発光
体、すなわち各種の蛍光物質や燐光物質からなる発光物
質が使用可能である。発光物質となる共役系高分子の中
ではアリーレンビニレン構造を含むものが特に好まし
い。低分子蛍光体では、例えばナフタレン誘導体、アン
トラセン誘導体、ペリレン誘導体、ポリメチン系、キサ
テン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒ
ドロキノリンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミ
ン、テトラフェニルシクロペンタジエン誘導体等、また
は特開昭57−51781、同59−194393号公
報等に記載されている公知のものが使用可能である。
【0096】発光層60の形成材料として高分子蛍光体
を用いる場合には、側鎖に蛍光基を有する高分子を用い
ることができるが、好ましくは共役系構造を主鎖に含む
もので、特に、ポリチオフェン、ポリ−p−フェニレ
ン、ポリアリーレンビニレン、ポリフルオレンおよびそ
の誘導体が好ましい。中でもポリアリーレンビニレンお
よびその誘導体が好ましい。該ポリアリーレンビニレン
およびその誘導体は、下記化学式(1)で示される繰り
返し単位を全繰り返し単位の50モル%以上含む重合体
である。繰り返し単位の構造にもよるが、化学式(1)
で示される繰り返し単位が全繰り返し単位の70%以上
であることが更に好ましい。
【0097】 −Ar−CR=CR’− (1) 〔ここで、Arは、共役結合に関与する炭素原子数が4
個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化
合物基、R、R’はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数
4〜20の複素環化合物、シアノ基からなる群から選ば
れた基を示す。〕該高分子蛍光体は、化学式(1)で示
される繰り返し単位以外の繰り返し単位として、芳香族
化合物基またはその誘導体、複素環化合物基またはその
誘導体、およびそれらを組み合わせて得られる基などを
含んでいてもよい。また、化学式(1)で示される繰り
返し単位や他の繰り返し単位が、エーテル基、エステル
基、アミド基、イミド基などを有する非共役の単位で連
結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役
部分が含まれていてもよい。
【0098】前記高分子蛍光体において化学式(1)の
Arとしては、共役結合に関与する炭素原子数が4個以
上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物
基であり、下記の化学式(2)で示す芳香族化合物基ま
たはその誘導体基、複素環化合物基またはその誘導体
基、およびそれらを組み合わせて得られる基などが例示
される。
【0099】
【化1】 (R1〜R92は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜
20のアルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ
基;炭素数6〜18のアリール基およびアリールオキシ
基;ならびに炭素数4〜14の複素環化合物基からなる
群から選ばれた基である。) これらのなかでフェニレン基、置換フェニレン基、ビフ
ェニレン基、置換ビフェニレン基、ナフタレンジイル
基、置換ナフタレンジイル基、アントラセン−9,10
−ジイル基、置換アントラセン−9,10−ジイル基、
ピリジン−2,5−ジイル基、置換ピリジン−2,5−
ジイル基、チエニレン基および置換チエニレン基が好ま
しい。更に好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン
基、ナフタレンジイル基、ピリジン−2,5−ジイル
基、チエニレン基である。
【0100】化学式(1)のR、R’が水素またはシア
ノ基以外の置換基である場合について述べると、炭素数
1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基などが挙げ
られ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基が好ましい。アリール基として
は、フェニル基、4−C1〜C12アルコキシフェニル
基(C1〜C12は炭素数1〜12であることを示す。
以下も同様である。)、4−C1〜C12アルキルフェ
ニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示さ
れる。
【0101】溶媒可溶性の観点からは化学式(1)のA
rが、1つ以上の炭素数4〜20のアルキル基、アルコ
キシ基およびアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリー
ル基およびアリールオキシ基ならびに炭素数4〜14の
複素環化合物基から選ばれた基を有していることが好ま
しい。
【0102】これらの置換基としては以下のものが例示
される。炭素数4〜20のアルキル基としては、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、ラウリル基などが挙げられ、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
また、炭素数4〜20のアルコキシ基としては、ブトキ
シ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチル
オキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリ
ルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシ
ルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基が好
ましい。炭素数4〜20のアルキルチオ基としては、ブ
チルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチ
ルチオ基、オクチルチオ基、デシルオキシ基、ラウリル
チオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ
基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基が好ましい。アリ
ール基としては、フェニル基、4−C1〜C12アルコ
キシフェニル基、4−C1〜C12アルキルフェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され
る。アリールオキシ基としては、フェノキシ基が例示さ
れる。複素環化合物基としては2−チエニル基、2−ピ
ロリル基、2−フリル基、2−、3−または4−ピリジ
ル基などが例示される。これら置換基の数は、該高分子
蛍光体の分子量と繰り返し単位の構成によっても異なる
が、溶解性の高い高分子蛍光体を得る観点から、これら
の置換基が分子量600当たり1つ以上であることがよ
り好ましい。
【0103】なお、前記高分子蛍光体は、ランダム、ブ
ロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それ
らの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を
帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収
率の高い高分子蛍光体を得る観点からは完全なランダム
共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブ
ロックまたはグラフト共重合体が好ましい。また、ここ
で形成する有機EL素子は、薄膜からの蛍光を利用する
ことから、該高分子蛍光体は固体状態で蛍光を有するも
のが用いられる。
【0104】該高分子蛍光体に対して溶媒を使用する場
合に、好適なものとしては、クロロホルム、塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、
キシレンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や分子
量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1wt%以上
溶解させることができる。
【0105】また、前記高分子蛍光体としては、分子量
がポリスチレン換算で103 〜10 7 であることが好ま
しく、それらの重合度は繰り返し構造やその割合によっ
ても変わる。成膜性の点から一般には繰り返し構造の合
計数で好ましくは4〜10000、更に好ましくは5〜
3000、特に好ましくは10〜2000である。
【0106】このような高分子蛍光体の合成法として
は、特に限定されないものの、例えばアリーレン基にア
ルデヒド基が2つ結合したジアルデヒド化合物と、アリ
ーレン基にハロゲン化メチル基が2つ結合した化合物と
トリフェニルホスフィンとから得られるジホスホニウム
塩からのWittig反応が例示される。また、他の合
成法としては、アリーレン基にハロゲン化メチル基が2
つ結合した化合物からの脱ハロゲン化水素法が例示され
る。更に、アリーレン基にハロゲン化メチル基が2つ結
合した化合物のスルホニウム塩をアルカリで重合して得
られる中間体から熱処理により該高分子蛍光体を得るス
ルホニウム塩分解法が例示される。いずれの合成法にお
いても、モノマーとして、アリーレン基以外の骨格を有
する化合物を加え、その存在割合を変えることにより、
生成する高分子蛍光体に含まれる繰り返し単位の構造を
変えることができるので、化学式(1)で示される繰り
返し単位が50モル%以上となるように加減して仕込
み、共重合してもよい。これらのうち、Wittig反
応による方法が、反応の制御や収率の点で好ましい。
【0107】更に具体的に、前記高分子蛍光体の1つの
例であるアリーレンビニレン系共重合体の合成法を説明
する。例えば、Wittig反応により高分子蛍光体を
得る場合には、例えばまず、ビス(ハロゲン化メチル)
化合物、より具体的には、例えば2,5−ジオクチルオ
キシ−p−キシリレンジブロミドをN,N−ジメチルホ
ルムアミド溶媒中、トリフェニルホスフィンと反応させ
てホスホニウム塩を合成し、これとジアルデヒド化合
物、より具体的には、例えば、テレフタルアルデヒドと
を、例えばエチルアルコール中、リチウムエトキシドを
用いて縮合させるWittig反応により、フェニレン
ビニレン基と2,5−ジオクチルオキシ−p−フェニレ
ンビニレン基を含む高分子蛍光体が得られる。このと
き、共重合体を得るために2種類以上のジホスホニウム
塩および/または2種類以上のジアルデヒド化合物を反
応させてもよい。
【0108】これらの高分子蛍光体を発光層の形成材料
として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与える
ため、合成後、再沈精製、クロマトグラフによる分別等
の純化処理をすることが望ましい。
【0109】また、前記の高分子蛍光体からなる発光層
の形成材料としては、フルカラー表示をなすため、赤、
緑、青の三色の発光層形成材料が用いられ、それぞれが
所定のパターニング装置(インクジェット装置)によっ
て予め設定された位置の画素ARに射出され、パターニ
ングされる。
【0110】なお、前記の発光物質としては、ホスト材
料にゲスト材料を添加した形態のものを用いることもで
きる。
【0111】このような発光材料としては、ホスト材料
として例えば高分子有機化合物や低分子材料が、またゲ
スト材料として得られる発光層の発光特性を変化させる
ための蛍光色素、あるいは燐光物質を含んでなるものが
好適に用いられる。
【0112】高分子有機化合物としては、溶解性の低い
材料の場合、例えば前駆体が塗布された後、以下の化学
式(3)に示すように加熱硬化されることによって共役
系高分子有機EL層となる発光層を生成し得るものがあ
る。例えば、前駆体のスルホニウム塩の場合、加熱処理
されることによりスルホニウム基が脱離し、共役系高分
子有機化合物となるもの等がある。
【0113】また、溶解性の高い材料では、材料をその
まま塗布した後、溶媒を除去して発光層にし得るものも
ある。
【0114】
【化2】 前記の高分子有機化合物は固体で強い蛍光を持ち、均質
な固体超薄膜を形成することができる。しかも、形成能
に富みITO電極との密着性も高く、更に、固化した後
は強固な共役系高分子膜を形成する。
【0115】このような高分子有機化合物としては、例
えばポリアリーレンビニレンが好ましい。ポリアリーレ
ンビニレンは水系溶媒あるいは有機溶媒に可溶で第2の
基体11に塗布する際の塗布液への調製が容易であり、
更に一定条件下でポリマー化することができるため、光
学的にも高品質の薄膜を得ることができる。
【0116】このようなポリアリーレンビニレンとして
は、PPV(ポリ(パラ−フェニレンビニレン))、M
O−PPV(ポリ(2,5−ジメトキシ−1,4−フェ
ニレンビニレン))、CN−PPV(ポリ(2,5−ビ
スヘキシルオキシ−1,4−フェニレン−(1−シアノ
ビニレン)))、MEH−PPV(ポリ[2−メトキシ
−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)]−パラ−フェ
ニレンビニレン)、等のPPV誘導体、PTV(ポリ
(2,5−チエニレンビニレン))等のポリ(アルキル
チオフェン)、PFV(ポリ(2,5−フリレンビニレ
ン))、ポリ(パラフェニレン)、ポリアルキルフルオ
レン等が挙げられるが、なかでも化学式(4)に示すよ
うなPPVまたはPPV誘導体の前駆体からなるもの
や、化学式(5)に示すようなポリアルキルフルオレン
(具体的には化学式(6)に示すようなポリアルキルフ
ルオレン系共重合体)が特に好ましい。
【0117】PPV等は強い蛍光を持ち、二重結合を形
成するπ電子がポリマー鎖上で非極在化している導電性
高分子でもあるため、高性能の有機EL素子を得ること
ができる。
【0118】
【化3】
【化4】
【化5】 なお、前記PPV薄膜の他に発光層を形成し得る高分子
有機化合物や低分子材料、すなわち本例においてホスト
材料として用いられるものは、例えばアルミキノリノー
ル錯体(Alq3)やジスチリルビフェニル、更に化学
式(7)に示すBeBqやZn(OXZ)2 、そして
TPD、ALO、DPVBi等の従来より一般的に用い
られているものに加え、ピラゾリンダイマー、キノリジ
ンカルボン酸、ベンゾピリリウムパークロレート、ベン
ゾピラノキノリジン、ルブレン、フェナントロリンユウ
ロピウム錯体等が挙げられ、これらの1種または2種以
上を含む有機EL素子用組成物を用いることができる。
【0119】
【化6】 一方、このようなホスト材料に添加されるゲスト材料と
しては、前記したように蛍光色素や燐光物質が挙げられ
る。特に蛍光色素は、発光層の発光特性を変化させるこ
とができ、例えば、発光層の発光効率の向上、または光
吸収極大波長(発光色)を変えるための手段としても有
効である。すなわち、蛍光色素は単に発光層材料として
ではなく、発光機能そのものを担う色素材料として利用
することができる。例えば、共役系高分子有機化合物分
子上のキャリア再結合で生成したエキシトンのエネルギ
ーを蛍光色素分子上に移すことができる。この場合、発
光は蛍光量子効率が高い蛍光色素分子からのみ起こるた
め、発光層の電流量子効率も増加する。したがって、発
光層の形成材料中に蛍光色素を加えることにより、同時
に発光層の発光スペクトルも蛍光分子のものとなるの
で、発光色を変えるための手段としても有効となる。
【0120】なお、ここでいう電流量子効率とは、発光
機能に基づいて発光性能を考察するための尺度であっ
て、下記式により定義される。
【0121】ηE =放出されるフォトンのエネルギー/
入力電気エネルギー そして、蛍光色素のドープによる光吸収極大波長の変換
によって、例えば赤、青、緑の3原色を発光させること
ができ、その結果フルカラー表示体を得ることが可能と
なる。
【0122】更に蛍光色素をドーピングすることによ
り、有機EL素子の発光効率を大幅に向上させることが
できる。
【0123】蛍光色素としては、赤色の発色光を発光す
る発光層を形成する場合、レーザ色素のDCM−1、あ
るいはローダミンまたはローダミン誘導体、ペニレン等
を用いるのが好ましい。これらの蛍光色素をPPVなど
ホスト材料にドープすることにより、発光層を形成する
ことができるが、これらの蛍光色素は水溶性のものが多
いので、水溶性を有するPPV前駆体であるスルホニウ
ム塩にドープし、その後、加熱処理すれば、より均一な
発光層の形成が可能になる。このような蛍光色素として
具体的には、ローダミンB、ローダミンBベース、ロー
ダミン6G、ローダミン101過塩素酸塩等が挙げら
れ、これらを2種以上混合したものであってもよい。
【0124】また、緑色の発色光を発光する発光層を形
成する場合、キナクリドン、ルブレン、DCJTおよび
その誘導体を用いるのが好ましい。これらの蛍光色素に
ついても、前記の蛍光色素と同様、PPVなどホスト材
料にドープすることにより、発光層を形成することがで
きるが、これらの蛍光色素は水溶性のものが多いので、
水溶性を有するPPV前駆体であるスルホニウム塩にド
ープし、その後、加熱処理すれば、より均一な発光層の
形成が可能になる。
【0125】更に、青色の発色光を発光する発光層を形
成する場合、ジスチリルビフェニルおよびその誘導体を
用いるのが好ましい。これらの蛍光色素についても、前
記の蛍光色素と同様、PPVなどホスト材料にドープす
ることにより、発光層を形成することができるが、これ
らの蛍光色素は水溶性のものが多いので、水溶性を有す
るPPV前駆体であるスルホニウム塩にドープし、その
後、加熱処理すれば、より均一な発光層の形成が可能に
なる。
【0126】また、青色の発色光を有する他の蛍光色素
としては、クマリンおよびその誘導体を挙げることがで
きる。これらの蛍光色素は、PPVと相溶性がよく発光
層の形成が容易である。また、これらのうち特にクマリ
ンは、それ自体は溶媒に不溶であるものの、置換基を適
宜に選択することによって溶解性を増し、溶媒に可溶と
なるものもある。このような蛍光色素として具体的に
は、クマリン−1、クマリン−6、クマリン−7、クマ
リン120、クマリン138、クマリン152、クマリ
ン153、クマリン311、クマリン314、クマリン
334、クマリン337、クマリン343等が挙げられ
る。
【0127】更に、別の青色の発色光を有する蛍光色素
としては、テトラフェニルブタジエン(TPB)または
TPB誘導体、DPVBi等を挙げることができる。こ
れらの蛍光色素は、前記赤色蛍光色素等と同様に水溶液
に可溶であり、またPPVと相溶性がよく発光層の形成
が容易である。
【0128】以上の蛍光色素については、各色ともに1
種のみを用いてもよく、また2種以上を混合して用いて
もよい。
【0129】なお、このような蛍光色素としては、化学
式(8)に示すようなものや、化学式(9)に示すよう
なもの、更に化学式(10)に示すようなものが用いら
れる。
【0130】
【化7】
【化8】
【化9】 これらの蛍光色素については、前記共役系高分子有機化
合物等からなるホスト材料に対し、後述する方法によっ
て0.5〜10wt%添加するのが好ましく、1.0〜
5.0wt%添加するのがより好ましい。蛍光色素の添
加量が多過ぎると得られる発光層の耐候性および耐久性
の維持が困難となり、一方、添加量が少な過ぎると、前
述したような蛍光色素を加えることによる効果が十分に
得られないからである。
【0131】また、ホスト材料に添加されるゲスト材料
としての燐光物質としては、化学式(11)に示すIr
(ppy)3 、Pt(thpy)2 、PtOEPなど
が好適に用いられる。
【0132】
【化10】 なお、前記の化学式(11)に示した燐光物質をゲスト
材料とした場合、ホスト材料としては、特に化学式(1
2)に示すCBP、DCTA、TCPBや、前記したD
PVBi、Alq3が好適に用いられる。
【0133】また、前記蛍光色素と燐光物質について
は、これらを共にゲスト材料としてホスト材料に添加す
るようにしてもよい。
【0134】
【化11】 なお、このようなホスト/ゲスト系の発光物質によって
発光層60を形成する場合、例えば予めパターニング装
置(インクジェット装置)にノズル等の材料供給系を複
数形成しておき、これらノズルからホスト材料とゲスト
材料とを予め設定した量比で同時に吐出させることによ
り、ホスト材料に所望する量のゲスト材料が添加されて
なる発光物質による、発光層60を形成することができ
る。
【0135】発光層60は、正孔注入/輸送層70の形
成方法と同様の手順で形成される。すなわち、インクジ
ェット法によって発光層材料を含む組成物インクを正孔
注入/輸送層70の上面に吐出した後に、乾燥処理及び
熱処理を行うことにより、第3絶縁層221に形成され
た開口部221a内部の正孔注入/輸送層70上に発光
層60が形成される。この発光層形成工程も上述したよ
うに不活性ガス雰囲気化で行われる。吐出された組成物
インクは撥インク処理された領域ではじかれるので、イ
ンク滴が所定の吐出位置からはずれたとしても、はじか
れたインク滴が第3絶縁層221の開口部221a内に
転がり込む。
【0136】電子輸送層50は発光層60の上面に形成
される。電子輸送層50も発光層60の形成方法と同
様、インクジェット法により形成される。電子輸送層5
0の形成材料としては、特に限定されることなく、オキ
サジアゾール誘導体、アントラキノジメタンおよびその
誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノン
およびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、
テトラシアノアンスラキノジメタンおよびその誘導体、
フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよ
びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシ
キノリンおよびその誘導体の金属錯体等が例示される。
具体的には、先の正孔輸送層の形成材料と同様に、特開
昭63−70257号、同63−175860号公報、
特開平2−135359号、同2−135361号、同
2−209988号、同3−37992号、同3−15
2184号公報に記載されているもの等が例示され、特
に2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノ
ン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アル
ミニウムが好適とされる。
【0137】なお、前述した正孔注入/輸送層70の形
成材料や電子輸送層50の形成材料を発光層60の形成
材料に混合し、発光層形成材料として使用してもよく、
その場合に、正孔注入/輸送層形成材料や電子輸送層形
成材料の使用量については、使用する化合物の種類等に
よっても異なるものの、十分な成膜性と発光特性を阻害
しない量範囲でそれらを考慮して適宜決定される。通常
は、発光層形成材料に対して1〜40重量%とされ、更
に好ましくは2〜30重量%とされる。
【0138】なお、正孔注入/輸送層70や電子輸送層
50などは、インクジェット法に限らず、マスク蒸着法
を用いて形成することも可能である。
【0139】陰極222は、電子輸送層50及び第3絶
縁層221の表面全体、あるいはストライプ状に形成さ
れている。陰極222については、もちろんAl、M
g、Li、Caなどの単体材料やMg:Ag(10:1
合金)の合金材料からなる1層で形成してもよいが、2
層あるいは3層からなる金属(合金を含む。)層として
形成してもよい。具体的には、Li2 O(0.5nm
程度)/AlやLiF(0.5nm程度)/Al、Mg
F2 /Alといった積層構造のものも使用可能であ
る。陰極222は上述した金属からなる薄膜であり、光
を透過可能である。
【0140】封止層20は、外部から有機EL素子に対
して大気が侵入するのを遮断するものであって、バリア
層285と陰極222の表面を覆うように形成されてい
る。封止層20を構成する材料としては、セラミックや
窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化珪素などが用いられ、ま
た、封止層20は、第1層間絶縁層283と同様の手段
により形成される。封止層20は、バリア層285と同
様の材料を用いて構成することも有効である。
【0141】以上説明したように、TFT22、24の
各電極間や、これらの電極と接続された各配線(例えば
走査線131、信号線132、発光用電源配線133
等)間に低誘電率材料からなる絶縁膜を設けたので、各
電極間又は各配線間に生じる寄生容量を小さくすること
ができる。これにより、TFT22、24に供給される
駆動信号のアイソレーションが確保され、発光層60を
精度良く駆動することができる。また、寄生容量が小さ
くなることにより、より高い周波数の駆動信号によりT
FT22、24を動作させることができる。
【0142】特に画素電極に対向する共通電極(上記の
例では、陰極222)などのように所定の電位に固定さ
れた電極 または配線と、信号線または走査線など、変
化する電気信号を供給する信号配線と、の間に低誘電率
層を配することにより当該信号配線に対する容量の寄与
が低減され、電気信号の信号の鈍りまたは遅延等の問題
を克服することが可能となる。
【0143】したがって、電気光学装置1では、安定し
た表示動作と表示領域の大型(大画面)化を実現でき
る。
【0144】また、TFT22、24を覆うようにバリ
ア層285を形成したことにより、金属成分、大気中の
ガス、水分等の侵入による能動素子の劣化を防止するこ
とができ、電気光学装置1では、長期にわたって安定し
た表示動作を実現できる。
【0145】特に、上記の低誘電率層は概して多孔性で
あるので、金属成分、大気中のガス、水分等の素子劣化
の因子の侵入が起こりやすいので、上記の例のように素
子劣化の発生源(例えば、上記の例では陰極222)と
能動素子との間にバリア層と低誘電率層とを配置するこ
とにより、電気信号の信号の鈍りまたは遅延等の低減と
いう効果と、電気光学装置の長期間安定性という効果を
両立することができる。
【0146】また、陰極222の上方を覆うように封止
層20を形成したことにより、発光層60に対する外部
からの金属成分、大気中のガス、水分等の侵入を防ぎ、
陰極222及び発光層60の劣化を防止することがで
き、電気光学装置1では、長期にわたって安定した表示
動作を実現できる。
【0147】なお、上記実施形態においては、第1層間
絶縁層283、第2層間絶縁層284のそれぞれを多孔
質体等の低誘電体材料で形成したが、これら全ての層を
低誘電体材料で形成する必要はなく、少なくともいずれ
か1つの層だけ低誘電体材料で形成してもよい。
【0148】また、本実施形態では、バリア層285を
第1層間絶縁層283の上方に形成したが、第2層間絶
縁層284の上方に形成しても同様の効果が得られる。
【0149】更に、バリア層285の配置と、第1層間
絶縁層283及び第2層間絶縁層284を形成する材料
の種類を適宜組み合わせることにより電気光学装置1を
構成することができる。
【0150】なお、前記の正孔注入/輸送層70、発光
層60、電子輸送層50に加えて、ホールブロッキング
層を例えば発光層60の対向電極222側に形成して、
発光層60の長寿命化を図ってもよい。このようなホー
ルブロッキング層の形成材料としては、例えば化学式
(13)に示すBCPや化学式(14)で示すBAlq
が用いられるが、長寿命化の点ではBAlqの方が好ま
しい。
【0151】
【化12】
【化13】 次に、上記実施形態による電気光学装置を備えた電子機
器の例について説明する。
【0152】図4は、携帯電話の一例を示した斜視図で
ある。この図において、符号1000は携帯電話本体を
示し、符号1001は上記の電気光学装置を用いた表示
部を示している。
【0153】図5は、腕時計型電子機器の一例を示した
斜視図である。この図において、符号1100は時計本
体を示し、符号1101は上記の電気光学装置を用いた
表示部を示している。
【0154】図6は、ワープロ、パソコン等の携帯型情
報処理装置の一例を示した斜視図である。この図におい
て、符号1200は情報処理装置、符号1202はキー
ボード等の入力部、符号1204は情報処理装置本体、
符号1206は上記の電気光学装置を用いた表示部を示
している。
【0155】図4〜図6に示す電子機器は、上記実施形
態による電気光学装置を備えているので、配線間や電極
間の寄生容量が低減され、安定した表示動作が可能な電
子機器を実現できる。
【0156】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態では、有機EL素子の構成として発
光層と正孔輸送層とを一対の電極で挟持した例を挙げた
が、発光層や正孔輸送層の他、電子輸送層、正孔注入
層、電子注入層等の各種の機能を有する有機層を挿入し
てもよい。その他、実施の形態で挙げた具体的な材料等
はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0157】また、本実施形態による表示装置1の構成
において、発光層60を液晶層等、その他の光学表示物
質に置き換えることが可能である。
【0158】また、本実施形態においては、表示装置1
がTFT22、24が配置された基板2側から光を取り
出すいわゆるバックエミッション型について説明した
が、これに限定されず、TFT22、24が配置された
基板2とは反対側から光を取り出すいわゆるトップエミ
ッション型の表示装置であっても良い。
【0159】
【発明の効果】本発明によれば、能動素子の電極間、又
は該電極と接続された配線間を絶縁する絶縁膜が、所定
の値以下の誘電率を有する絶縁材料からなる絶縁膜を含
んでいるので、電極間又は配線間に生じる寄生容量を小
さくすることができる。これにより、各能動素子に供給
される駆動信号間のアイソレーションが確保され、各能
動素子により電気光学素子を精度良く駆動することがで
きる。また、寄生容量が小さくなることにより、より高
い周波数の駆動信号により各能動素子を動作させること
ができる。したがって、安定した表示動作が可能であ
り、かつ表示領域の大きな電気光学装置を実現できる。
【0160】また、能動素子を覆うように保護層(第1
の保護層)が形成するようにすれば、金属成分、大気中
のガス、水分等の侵入による能動素子の劣化を防止する
ことができ、長期にわたって安定した動作が可能な回路
基板や電気光学装置を実現できる。
【0161】また、陰極を覆うように第2の保護層を形
成するようにすれば、電気光学素子に対する外部からの
金属成分、大気中のガス、水分等の侵入を防ぎ、電気光
学素子の劣化を防止することができ、長期にわたって安
定した表示動作が可能な電気光学装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気光学装置の一実施形態を示す図で
あって、有機EL表示装置に適用した例を示す概略構成
図である。
【図2】図1の表示装置における画素部の平面構造を示
す拡大図である。
【図3】本発明の電気光学装置の一実施形態を示す図で
あって、図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例
を示す図である。
【図5】本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例
を示す図である。
【図6】本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 電気光学装置 2 基板 3 有機エレクトロルミネッセンス素子(電気光学
素子) 20 封止層(第2の保護層) 22 スイッチングTFT(能動素子) 23 画素電極(陽極) 24 カレントTFT(能動素子) 131 走査線(配線) 132 信号線(配線) 133 発光用電源配線(配線) 222 陰極 283 第1層間絶縁層(絶縁膜) 284 第2層間絶縁層(絶縁膜) 285 バリア層(保護層、第1の保護層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05K 3/28 B H05K 3/28 H01L 29/78 619A Fターム(参考) 3K007 AB05 AB12 AB13 BB05 CA00 DB03 FA01 FA02 5C094 AA09 AA13 AA38 AA53 BA03 BA12 BA27 CA19 CA24 DA13 DA15 DB01 DB04 EA04 EA05 EB02 FA01 FA02 FB01 FB02 FB15 FB16 FB20 JA02 5E314 AA01 AA21 BB02 CC01 FF01 FF21 GG01 GG03 5F110 AA02 AA14 BB01 CC02 DD01 DD02 DD03 DD04 DD13 EE03 EE04 EE44 FF02 FF03 FF30 GG02 GG13 GG25 GG45 HJ01 HJ13 HL03 HL04 NN03 NN22 NN23 NN24 NN27 NN28 NN34 NN35 NN36 NN72 PP03 PP05 PP06 QQ11 QQ25

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有する基板と、該基板の上方に
    配置された能動素子と、該能動素子を駆動する電気的信
    号又は駆動電力を供給する配線と、絶縁材料からなる絶
    縁膜と、を含み、 前記絶縁材料の誘電率は前記基板の誘電率より低いこ
    と、を特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回路基板において、 前記回路基板は、前記能動素子に接続された画素電極を
    備え、 前記画素電極と前記基板との間に前記絶縁膜が配置され
    ていること、を特徴とする回路基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の回路基板におい
    て、 前記能動素子はトランジスタであることを特徴とする回
    路基板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の回路基
    板において、 前記絶縁材料の誘電率が3以下であることを特徴とする
    回路基板。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の回路基
    板において、 前記絶縁材料の誘電率が2.5以下であることを特徴と
    する回路基板。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の回路基
    板において、 前記絶縁材料は、多孔質体、エアロゲル、多孔質シリ
    カ、フッ化マグネシウム、フッ素系ポリマー、多孔性ポ
    リマーのうち少なくとも1つからなることを特徴とする
    回路基板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載の回路基
    板において、 前記絶縁材料は、シリカガラス、アルキルシロキサンポ
    リマー、アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化
    アルキルシルセスキオキサンポリマー、ポリアリールエ
    ーテルのうち何れかを含むスピンオンガラス膜、ダイヤ
    モンド膜、フッ素化アモルファス炭素膜のうち少なくと
    も1つを含むことを特徴とする回路基板。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の回路基
    板において、 前記絶縁材料は、所定の材料に無機微粒子及び有機微粒
    子の少なくともいずれか一方を含有したものであること
    を特徴とする回路基板。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の回路基板において、 前記絶縁材料は、フッ化マグネシウムの微粒子を分散し
    たゲルを含むことを特徴とする回路基板。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9の何れかに記載の回路
    基板において、 さらに前記能動素子を被覆するように形成された保護層
    を含むことを特徴とする回路基板。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の回路基板におい
    て、 前記保護層は、乾燥剤及び化学吸着剤のうち少なくとも
    いずれか一方を含有したものであることを特徴とする回
    路基板。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の回路基板
    において、 前記保護層は、セラミック、窒化珪素、酸化窒化珪素、
    酸化珪素のうち少なくとも1つからなることを特徴とす
    る回路基板。
  13. 【請求項13】 請求項10乃至12の何れかに記載の
    回路基板において、 前記保護層は、ホウ素、炭素、窒素のうち少なくとも1
    つと、アルミニウム、リン、珪素の内の少なくとも1つ
    とを含む、又はセリウム、イッテルビウム、サマリウ
    ム、エルビウム、イットリウム、ランタン、ガドリニウ
    ム、ジスプロシウム、ネオジウムのうち少なくとも1つ
    と、アルミニウム、珪素、窒素、酸素とを含む、あるい
    は、酸化バリウム、酸化カルシウム、活性炭、ゼオライ
    トのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする回路基
    板。
  14. 【請求項14】 陰極と陽極とに狭持された、基板の上
    方に配置された電気光学素子とを含む電気光学装置であ
    って、 前記陰極及び前記陽極のうち少なくとも一方と前記基板
    との間に誘電率が所定の値以下の絶縁材料からなる絶縁
    膜が配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の電気光学装置にお
    いて、 さらに前記電気光学素子を駆動する能動素子を含んでい
    ることを特徴とする電気光学装置。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15に記載の電気光学
    装置において、 前記基板は絶縁体材料からなることを特徴とする電気光
    学装置。
  17. 【請求項17】 請求項14乃至16の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記能動素子はトランジスタであることを特徴とする電
    気光学装置。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至17の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記所定の値が4以下であることを特徴とする電気光学
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項14乃至18の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記所定の値が3以下であることを特徴とする電気光学
    装置。
  20. 【請求項20】 請求項14乃至19の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記所定の値が2.5以下であることを特徴とする電気
    光学装置。
  21. 【請求項21】 請求項14乃至20の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記絶縁材料は、多孔質体、エアロゲル、多孔質シリ
    カ、フッ化マグネシウム、フッ素系ポリマー、多孔性ポ
    リマーのうち少なくとも1つからなることを特徴とする
    電気光学装置。
  22. 【請求項22】 請求項14乃至21の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記絶縁材料は、シリカガラス、アルキルシロキサンポ
    リマー、アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化
    アルキルシルセスキオキサンポリマー、ポリアリールエ
    ーテルのうち何れかを含むスピンオンガラス膜、ダイヤ
    モンド膜、フッ素化アモルファス炭素膜のうち少なくと
    も1つを含むことを特徴とする電気光学装置。
  23. 【請求項23】 請求項14乃至22の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記絶縁材料は、所定の材料に無機微粒子及び有機微粒
    子の少なくともいずれか一方を含有したものであること
    を特徴とする電気光学装置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の電気光学装置にお
    いて、 前記絶縁材料は、フッ化マグネシウムの微粒子を分散し
    たゲルを含むことを特徴とする電気光学装置。
  25. 【請求項25】 請求項14乃至24の何れかに記載の
    電気光学装置において、 さらに前記能動素子を被覆するように形成された第1の
    保護層を含むことを特徴とする電気光学装置。
  26. 【請求項26】 請求項14又は25に記載の電気光学
    装置において、 さらに前記陰極を被覆するように形成された第2の保護
    層を含むことを特徴とする電気光学装置。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記第1及び第2の保護層のうち少なくとも何れかは、
    乾燥剤及び化学吸着剤のうち少なくともいずれか一方を
    含有したものであることを特徴とする電気光学装置。
  28. 【請求項28】 請求項25乃至27の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記第1及び第2の保護層のうち少なくとも何れかは、
    セラミック、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化珪素のうち
    少なくとも1つからなることを特徴とする電気光学装
    置。
  29. 【請求項29】 請求項25乃至28の何れかに記載の
    電気光学装置において、 前記第1及び第2の保護層のうち少なくとも何れかは、
    ホウ素、炭素、窒素のうち少なくとも1つと、アルミニ
    ウム、リン、珪素の内の少なくとも1つとを含む、又は
    セリウム、イッテルビウム、サマリウム、エルビウム、
    イットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウ
    ム、ネオジウムのうち少なくとも1つと、アルミニウ
    ム、珪素、窒素、酸素とを含む、あるいは、酸化バリウ
    ム、酸化カルシウム、活性炭、ゼオライトのうち少なく
    とも1つを含むことを特徴とする電気光学装置。
  30. 【請求項30】 前記電気光学素子は、有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項14
    乃至29の何れかに記載の電気光学装置。
  31. 【請求項31】 請求項1乃至13の何れかに記載の回
    路基板又は請求項14乃至30の何れかに記載の電気光
    学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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