JP2003309988A - 熱発電装置 - Google Patents

熱発電装置

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JP2003309988A JP2002104778A JP2002104778A JP2003309988A JP 2003309988 A JP2003309988 A JP 2003309988A JP 2002104778 A JP2002104778 A JP 2002104778A JP 2002104778 A JP2002104778 A JP 2002104778A JP 2003309988 A JP2003309988 A JP 2003309988A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小形軽量の可搬形であって、低騒音、高効
率、環境汚染のおそれが少なく、さらにメンテナンスが
容易な熱発電装置を提供すること。 【解決手段】 複数組のサブモジュール11を直列にリ
ング状に接続して半導体変換器2を構成する。サブモジ
ュールは、一対のp形半導体素子15とn形半導体素子
16と、熱伝導が良好な金属製の加熱および冷却の各部
材13,14とから成る。内通路21には、高温度排ガ
スを供給する。外通路23には、常温空気を供給する。
半導体変換器からの出力は、第1および第2入力スイッ
チング素子51,52の交互のオン/オフのプッシュプ
ル動作で、センタタップ形1次巻線42を有するトラン
ス41に与え、そのセンタタップ形2次巻線43の出力
は全波整流回路57を経て、3組の第1および第2出力
スイッチング素子83,84;85,86;87,88
のパルス幅変調制御回路94による動作によって50ま
たは60Hzの交流電力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼーベック効果で
ある熱電現象を利用した熱発電装置に関し、特に携帯形
の用途に好適な熱発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力を供給するには電力線が必要である
が、電力の使用頻度が少ない場所では、電力線を布設す
ることができず、したがってそのような電力線が布設さ
れていない場所では、可搬形の発電装置が必要になる。
【0003】先行技術は、内燃機関によって発電機を駆
動する構成を有する。この先行技術では、内燃機関およ
び発電機の重量が大きく、内燃機関の騒音が著しく、ま
た内燃機関の排ガスによる環境の汚染が生じ、さらに内
燃機関の回転状態を良好に維持するためのメンテナンス
が繁雑である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、構成
を小形にすることができ、低騒音であり、環境汚染が少
なく、メンテナンスが容易な熱発電装置を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱エネルギを
電気エネルギに直接変換して熱起電力を発生する半導体
変換器と、半導体変換器の出力を交流に変換するスイッ
チング電源回路とを含むことを特徴とする熱発電装置で
ある。
【0006】また本発明は、一対のp形半導体素子とn
形半導体素子とが一端部で電気的に接続されて構成され
たサブモジュールを、複数組、直列に接続したモジュー
ルによって実現され、サブモジュールは、熱伝導が良好
な金属製加熱部材と、熱伝導が良好な金属製冷却部材と
を含み、加熱部材と冷却部材との間に、p形またはn形
の一方導電形式の半導体素子が介在されて配置され、加
熱部材と冷却部材のいずれか一方には、前記一方導電形
式の半導体素子とは反対側で、他方導電形式の半導体素
子が配置されて構成され、隣接して配置される一方のサ
ブモジュールの前記他方導電形式の半導体素子に、他方
のサブモジュールの加熱部材または冷却部材のいずれか
他方が配置されることを特徴とする熱発電装置である。
【0007】本発明に従えば、ゼーベック効果である熱
電現象を利用した半導体変換素子によって熱起電力を発
生する。この半導体変換器の出力をスイッチング電源回
路によって交流に変換してもよい。したがって商用交流
電力の電力線が設けられていない場所であっても、本件
熱発電装置を携帯し、交流負荷に電力を供給することが
容易に可能となる。このような熱発電装置は、小形軽量
に実現することができ、低騒音であり、排ガスなどによ
る環境の悪化が少なく、メンテナンスが容易である。
【0008】また本発明は、半導体変換器は、一対のp
形半導体素子とn形半導体素子とが一端部で電気的に接
続されて構成されたサブモジュールを、複数組、直列に
接続したモジュールによって実現されることを特徴とす
る。
【0009】また本発明は、半導体変換器のサブモジュ
ールは、熱伝導が良好な金属製加熱部材と、熱伝導が良
好な金属製冷却部材とを含み、加熱部材と冷却部材との
間に、p形またはn形の一方導電形式の半導体素子が介
在されて配置され、加熱部材と冷却部材のいずれか一方
には、前記一方導電形式の半導体素子とは反対側で、他
方導電形式の半導体素子が配置されて構成され、隣接し
て配置される一方のサブモジュールの前記他方導電形式
の半導体素子に、他方のサブモジュールの加熱部材また
は冷却部材のいずれか他方が配置されることを特徴とす
る。
【0010】本発明に従えば、半導体変換器であるモジ
ュールを構成するサブモジュールは、一対のp,n形の
各半導体素子を用い、これらのサブモジュールを複数
組、直列接続することによって、熱起電力を発生する熱
電対を用い、熱エネルギから電気エネルギへの直接変換
を行って熱発電することができる。p,nの各導電形式
の半導体素子の一端部を、たとえば加熱部材によって接
続し、他端部をたとえば冷却部材に接続し、こうして温
度差を実現して、発電を行うことができる。
【0011】また本発明は、モジュールは、その全体の
形状が内通路を形成するリング状であり、そのリング状
のモジュールの半径方向外方を囲んで外通路を形成する
筒体と、加熱流体を供給する加熱源と、冷却流体を供給
する冷却源とを含み、加熱部材は、内通路または外通路
のいずれか一方に突出し、冷却部材は、内通路または外
通路のいずれか他方に突出し、加熱源からの加熱流体
を、内通路または外通路の前記一方に導き、冷却源から
の冷却流体を、内通路または外通路の前記他方に導くこ
とを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、半導体変換器をリング状
に形成して、内通路を形成し、その半導体変換器の外方
に筒体によって外通路を形成し、内通路と外通路とに、
加熱源および冷却源からの加熱流体および冷却流体を、
たとえば向流で供給し、こうして熱起電力を容易に得る
ことができる。加熱流体は、たとえばガス燃料または液
体燃料を燃焼するバーナによって得られる排ガスなどの
気体であってもよく、あるいはまた温水などの液体であ
ってもよい。冷却流体は、たとえば常温空気などの気体
であってもよく、あるいはまた水道水などの水、そのほ
かの液体であってもよい。こうして本発明の実現が容易
となる。
【0013】また本発明は、加熱部材は、半導体素子の
半径方向全長にわたって延びることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、加熱部材と冷却部材と
は、半導体素子における前記リングの半径方向全長にわ
たって延び、電気的に接続されるので、半導体素子の加
熱、冷却を効率よく行うことができるとともに、電気抵
抗を小さくし、電源としての内部抵抗を低くすることが
できる。
【0015】また本発明は、加熱源からの加熱流体を、
内通路に導き、加熱部材は、内通路に突出し、冷却源か
らの冷却流体を、外通路に導き、冷却通路は、外通路に
突出し、加熱部材の内通路に突出した部分における前記
リングの周方向の厚みは、半径方向内方になるにつれて
薄く形成されることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、内通路に加熱源からの加
熱流体が供給され、その内通路に突出した加熱部材の部
分の厚みを、半径方向内方につれて薄く形成し、これに
よって内通路の加熱流体のための流路抵抗を小さくする
とともに、その内通路における加熱流体の流速を高めて
加熱流体から加熱部材への熱の移動を円滑に行い、効率
を高めることができる。
【0017】外通路は、半導体変換器の半径方向外方で
あって、内通路に比べて大きな断面積を形成することが
容易であり、したがって冷却部材の外通路に突出した部
分の厚みは、半径方向外方になるにつれて薄く形成する
必要はなく、半径方向に一様であってもよい。
【0018】また本発明は、全体の形状が、鉛直軸線を
有するリング137に形成され、複数組のサブモジュー
ル11が周方向に直列に接続され、各サブモジュール1
1は、前記リングの半径方向内方に突出する第1突出部
分25を有し、熱伝導が良好な金属製第1熱伝導部材1
3と、前記リングの軸線方向に延びて突出する第2突出
部分28を有し、熱伝導が良好な金属製第2熱伝導部材
14と、第1および第2熱伝導部材13,14の各基端
部26,29間に介在されて配置され、p形またはn形
の一方導電形式の第1半導体素子15と、第1および第
2熱伝導部材13,14のいずれか一方の基端部26,
29に、第1半導体素子15とは反対側で配置され、p
形またはn形の他方導電形式の第2半導体素子16とを
含むことを特徴とする熱発電装置用モジュールである。
【0019】本発明に従えば、複数のサブモジュールを
直列接続して構成された熱発電装置用モジュール12を
用いることによって、小形化され、しかも構成が簡単な
熱発電装置を容易に実現することができる。
【0020】熱発電装置は、たとえば、前述の熱発電装
置用モジュール12と、前記リングの半径方向内方で第
1熱伝導部材13の突出部分25が突出する内通路21
の下方に配置され、内通路21に排ガスを供給するバー
ナ35とを含み、バーナ35の燃焼用空気が、第2熱伝
導部材14の相互間を通過して、バーナ35の炎141
に、供給されることを特徴とする。
【0021】また本発明は、全体の形状が、鉛直軸線1
43を有する円筒144に形成され、複数組のサブモジ
ュール211が上下に直列に接続され、各サブモジュー
ル211は、(a)第1熱伝導部材213であって、前
記円筒と同軸の第1環状部分226と、第1環状部分2
26から半径方向内方に突出する第1突出部分225と
を有し、熱伝導が良好な金属製第1熱伝導部材213
と、(b)第2熱伝導部材214であって、前記円筒と
同軸の第2環状部分229と、第2環状部分229から
半径方向外方に突出する第2突出部分228とを有し、
熱伝導が良好な金属製第2熱伝導部材214と、(c)
第1および第2環状部分226,229間に介在され、
周方向に間隔をあけて配置され、p形またはn形の一方
導電形式の複数の第1半導体素子215と、(d)第1
および第2環状部分226,229のいずれか一方に、
第1半導体素子215とは反対側で配置され、p形また
はn形の他方導電形式の複数の第2半導体素子216と
を含み、(e)上下に隣接して配置される一方のサブモ
ジュール211aの第2半導体素子216aに、他方の
サブモジュール211cの第2環状部分229cが配置
されることを特徴とする熱発電装置用モジュールであ
る。
【0022】本発明に従えば、小形化され、構成が簡略
化された熱発電装置を容易に実現することができる。熱
発電装置はたとえば、前述の熱発電装置用モジュール2
12と、前記円筒144の半径方向内方で、第1突出部
分225が突出する内通路221の下方に配置され、内
通路221に排ガスを供給するバーナ35と、バーナ3
5の燃焼用空気が前記円筒144の半径方向外方で、第
2突出部材228が突出する外通路223を形成する案
内部材246とを含むことを特徴とする。
【0023】また本発明は、前述の熱発電装置用モジュ
ールと、内通路の下方に配置され、内通路に排ガスを供
給するバーナを含み、バーナの炎に供給される燃焼用空
気が、第2突出部分が突出する外通路を経て流れること
を特徴とする熱発電装置である。
【0024】本発明に従えば、加熱源は前述のバーナで
あってもよいが、そのほかの構成を有する加熱源であっ
てもよい。前述の構成では、内通路を加熱し、外通路を
冷却するように構成されたが、本発明の実施の他の形態
では、内通路を冷却し、外通路を加熱するように構成し
てもよい。
【0025】熱発電装置用モジュールは、図1〜図18
に示される各実施の形態のようにリング状に構成されて
もよいが、図19および図20に示されるように細長く
延びる筒状に構成されてもよく、さらに図21および図
22に示されるように直線状(図21の上下方向、図2
2の紙面に垂直な方向)に延びるように構成されてもよ
く、そのほかの構成によって実現されてもよい。
【0026】また本発明は、(a)トランスであって、
半導体変換器の出力が与えられるセンタタップ形1次巻
線であって、1次巻線のセンタタップは、半導体変換器
の一方極性の出力端子に接続され、1次巻線の両端子
は、半導体変換器の他方極性の出力端子に接続される1
次巻線と、1次巻線よりも巻数が多いセンタタップ形2
次巻線とを有するトランスと、(b)1次巻線の一方の
端子と半導体変換器の前記他方極性の出力端子との間に
介在される第1入力スイッチング素子と、(c)1次巻
線の他方の端子と半導体変換器の前記他方極性の出力端
子との間に介在される第2入力スイッチング素子と、
(d)第1および第2入力スイッチング素子を、交互
に、オン/オフ制御するプッシュプル制御回路と、
(e)全波整流回路であって、2次巻線の両端子に接続
される入力端子を有する全波整流ブリッジと、全波整流
ブリッジの出力端子間に接続される一対の直列接続され
たコンデンサであって、コンデンサの相互の接続点は、
2次巻線のセンタタップに接続されるコンデンサとを有
する全波整流回路と、(f)全波整流回路の出力端子間
に接続される3組の出力スイッチング回路であって、各
組のスイッチング回路は、一対の直列接続された第1お
よび第2出力スイッチング素子を有し、各組の第1およ
び第2出力スイッチング素子の接続点から、3相交流出
力を導出する出力スイッチング回路と、(g)第1およ
び第2出力スイッチング素子を、パルス幅変調制御して
3相正弦波を得るパルス幅変調制御回路とを含むことを
特徴とする。
【0027】本発明に従えば、昇圧トランスの1次巻線
に、第1および第2入力スイッチング素子を介してプッ
シュプル形で、半導体変換器の熱起電力の出力を与え、
この1次巻線は、たとえばセンタタップの両側に各1タ
ーンであってもよく、トランスのコアの磁路が飽和しな
いように、オン/オフ制御され、たとえば20〜300
kHz、好ましくはたとえば200kHzでスイッチン
グ制御されてもよい。
【0028】本発明に従えば、トランスのセンタタップ
接続でプッシュプル動作で交流を作り、2次側の整流
は、1次側から見て全波整流と同等であり、あるいはま
た2相半波整流であってもよく、こうしていわば2倍の
電力を扱うことができ、さらに2次巻線の巻数は、比較
的少なくてよく、たとえば後述の実施の形態ではセンタ
タップの両側に28ターンであってもよい。
【0029】本発明に従えば、トランスには、正、負の
電圧が印加されるので利用率が良好であり、全波整流後
の波形の平滑のためのコンデンサは、比較的小容量であ
ってもよい。こうして本発明によれば、高効率で3相正
弦波の電力を、第1および第2出力スイッチング素子の
パルス幅変調制御によって、容易に得ることができる。
【0030】単相正弦波を得るには、後述の図12の実
施の形態のように星形結線のトランスを用いてもよい
が、Y形結線のトランスを用いてもよく、さらに実施の
他の形態では、1組の第1および第2出力スイッチング
素子を、パルス幅変調制御回路によってオン/オフ制御
し、第1および第2出力スイッチング素子の接続点と2
次巻線のセンタタップとの間で、単相交流出力を得るこ
とができる。
【0031】また本発明は、パルス幅変調制御回路は、
(a)フェイズロックループ回路であって、50または
60Hzの基準信号を発生する基準信号発生源と、基準
信号発生源の出力と、入力信号との位相差に対応する電
圧を発生する位相比較器と、位相比較器の電圧が与えら
れ、その電圧に対応する周波数Fで発振する電圧制御形
発振回路と、電圧制御形発振回路の出力を、予め定める
分周比Nで分周し、位相比較器の前記入力信号として与
える第1分周器とを含み、位相比較器からの電圧は、第
1分周器の出力の位相が基準信号の位相に一致するよう
に電圧制御形発振回路の発振周波数Fを制御する値であ
るフェイズロックループ回路と、(b)電圧制御形発振
回路の出力を、120度ずらす第1遅延回路と、(c)
第1遅延回路の出力を、前記予め定める分周比Nで分周
する第2分周器と、(d)第1遅延回路の出力を、12
0度ずらす第2遅延回路と、(e)第2遅延回路の出力
を、前記予め定める分周比Nで分周する第3分周器と、
(f)第1〜第3分周器の出力に応答し、前記3組の各
組毎の第1および第2出力スイッチング素子をパルス幅
変調制御するパルス幅変調制御信号発生回路とを含むこ
とを特徴とする。
【0032】また本発明は、第1および第2出力スイッ
チング素子は、導電形式が相互に同一のトランジスタで
あり、パルス幅変調制御信号発生回路からの制御信号
を、そのまま、および反転回路を介して、第1および第
2出力スイッチング素子の制御端子にそれぞれ与えるこ
とを特徴とする。
【0033】また本発明は、第1および第2遅延回路
は、縦続接続される1つの遅延回路部分を有し、各遅延
回路部分は、直列コンデンサと、並列コンデンサとから
成る60度だけ位相を遅らせることを特徴とする。
【0034】本発明に従えば、フェイズロックループ
(略称PLL)回路を用いて、希望する交流出力周波数
50Hzまたは60Hzの自然数N(ただしNは2以上
の値)倍の交流信号を発生し、この交流信号を、第1お
よび第2遅延回路で120度ずつ順次的にずらし、こう
して第1〜第3分周器を用いて、第1および第2出力ス
イッチング素子の各組のオン/オン制御のための制御信
号を得ることができる。この交流信号は、前述の50H
zまたは60Hzよりも自然数N倍だけ高く、したがっ
て第1および第2遅延回路の直列コンデンサおよび並列
抵抗を小形化することができ、このことは特に可搬形の
小形軽量とするために、必要である。
【0035】本発明の実施の他の形態では、第1および
第2出力スイッチング素子の導電形式を同一のトランジ
スタで実現し、たとえばPNPパイポーラトランジスタ
だけで、またはNPN形パイポーラトランジスタだけで
実現し、あるいはまたP形MOSだけで実現し、または
N形MOSだけで実現するようにし、このとき第1およ
び第2出力スイッチング素子のいずれか一方の制御端子
には、制御信号をそのまま与え、他方の制御端子には制
御信号を反転回路によって反転して与え、こうして第1
および第2出力スイッチング素子を交互にオン/オフ動
作させ、同時にオン動作することを防ぐ。実施の他の形
態では、第1および第2出力スイッチング素子は、導電
形式が相互に逆のトランジスタであり、たとえばPNP
形およびNPN形のバイポーラトランジスタであっても
よく、あるいはまたPチャネル形およびNチャネル形の
金属酸化膜電界効果トランジスタ(略称MOS FE
T)などであってもよい。このような導電形式が相互に
逆のトランジスタのベースまたはゲートなどの制御端子
には、パルス幅変調制御信号発生回路からの制御信号を
そのまま与え、これによって第1および第2出力スイッ
チング素子は、交互にオン/オフを繰返し、同時にオン
状態が達成されて短絡する恐れはない。
【0036】また本発明は、基準信号発生源は、商用交
流電源系統であることを特徴とする。
【0037】本発明に従えば、基準信号発生源からの基
準信号は、商用交流電源系統の出力であり、これによっ
て商用交流電源に同期した交流電力を熱発電によって得
ることができるようになる。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
熱発電装置1の全体の構成を簡略化して示すブロック図
である。この熱発電装置1には基本的に、半導体変換器
2と、この半導体変換器2によって得られた熱起電力が
与えられるスイッチング電源回路3とを含む。
【0039】図2は、半導体変換器2の熱起電力を簡略
化して示す図である。半導体変換器2の正極性の出力端
子4と負極性の出力端子5との間からは、直流の熱起電
力が得られる。たとえばこれらの出力端子4,5間に一
例として8Ωの負荷6を接続したとき、電圧計7によっ
て、たとえば5Vが得られ、電流計8によって、たとえ
ば0.625Aが計測され、したがって出力電力P0
3W(=5×0.625)が得られることになる。本発
明の熱発電装置1では、この半導体変換器2の出力端子
4,5から得られる熱起電力を、スイッチング電源回路
3に与え、このスイッチング電源回路3のたとえば20
〜300kHzのパルス幅変調動作によって、1.2〜
17.9kWの出力電力P0を得ることができるように
なる。
【0040】図3は半導体変換器2の簡略化した正面図
であり、図4は半導体変換器の一部を周方向に展開して
簡略化して示す図である。半導体変換器2は、複数組の
サブモジュール11を直列に接続したモジュール12に
よって実現される。以下の説明では、参照符の数字に個
別的には添え字a,b,cを付して示し、総括的には数
字だけで示すことがある。サブモジュール11は、加熱
部材13と、冷却部材14と、これらの加熱および冷却
の各部材13,14の間に介在されて配置されるp形半
導体素子15と、加熱部材13にp形半導体素子15と
は反対側(図4の下方)で配置されるn形半導体素子1
6とを有して構成される。
【0041】隣接して配置されるサブモジュール11
a,11cのうち、一方のサブモジュール11aのn形
半導体素子16aに、他方のサブモジュール11cの冷
却部材14cが配置される。また同様にサブモジュール
11bのn形半導体素子16bには、サブモジュール1
1aの冷却部材14aが配置される。こうしてサブモジ
ュール11が直列に接続される。
【0042】図5はサブモジュール11aの原理的構成
を示す図であり、図6は図5に示されるサブモジュール
11のエネルギ帯を示す図である。加熱部材13aは、
冷却部材14a,14cよりも高い温度を有し、このよ
うな温度差が存在すると、各半導体素子15a,16a
の中に高温の部分と低温の部分ができる。これらの半導
体素子15a,16aでは、図6の黒丸で示される自由
電子の密度は、温度によって変化し、高温の部分では高
く、低温の部分では低い。したがって自由電子の密度に
差が生ずるので、高温部分から低温部分に向かって電子
の拡散が生ずる。したがって低温部分では、マイナスの
電荷が過剰となり、高温部分では図6の白丸で示される
ドナーのプラス電荷が取り残されるので、熱接点がプラ
スとなるような電位差が生じ、この電界が、拡散して行
こうとする電子を妨げる。これら2つの作用が等しくな
るところで、平衡状態に達する。高温部分では、フェル
ミ準位がエネルギ間隙の中央に近づいて来ることにな
り、これによって熱起電力が得られる。p形半導体素子
15aの熱起電力はVpで示され、n形半導体素子16
aの熱起電力はVnで示される。p形半導体素子15a
では、電子の代りに正孔の密度に差が生じ、n形半導体
素子16aとは高温部分と低温部分との間の熱起電力の
向きが逆となって、熱発電が行われる。
【0043】これらの半導体素子15a,16aは、た
とえば単結晶であって、その半導体材料としては、たと
えばBi2Ti3を基本成分とする合金であってもよく、
PbTeであってもよく、またZnSbであってもよ
く、そのほかの半導体材料が用いられてもよい。加熱部
材13aおよび冷却部材14a,14cは、熱伝導が良
好な金属製であり、たとえばCuまたはAlなどであっ
てもよいが、そのほかの金属であってもよい。
【0044】図7は半導体変換器2の熱起電力を説明す
るための簡略化した図であり、図8は図7に示される電
気的構成をさらに簡略化して示す図である。各サブモジ
ュール11の熱起電力が発生されることによって、参照
符17で示される電流が流れる。
【0045】図9は、半導体変換器2に電圧計7を接続
した状態を示す。半導体変換器2から得られる熱起電力
は、電圧計7によって測定される。
【0046】図10は、半導体変換器2の簡略化した電
気回路図である。半導体変換器2の熱起電力によって流
れる電流は、電流計8によって測定することができる。
【0047】再び図3を参照して、半導体変換器2は、
その全体の形状がリング状であり、内通路21が形成さ
れる。この半導体変換器2の半径方向外方を囲む筒体2
2が同心に形成される。半導体変換器2の外周面と筒体
22の内周面との間には、外通路23が形成される。
【0048】加熱部材13aは、内通路21に突出した
部分25aを有し、その加熱部材13aの半径方向外方
の基端部分26aは、半導体素子15a,16aの半径
方向(図4の左右方向)全長にわたって延びる。加熱部
材13aの内通路21に突出した部分25aは、傾斜面
27を有し、したがってその突出部分25aの厚み(す
なわち図4の上下方向の厚み、図3の周方向の厚み)
は、半径方向内方(図4の右方)になるにつれて薄く形
成される。加熱部材13aの突出部分25aが傾斜面2
7を有し、半径方向内方になるにつれて薄く形成されて
いるので、内通路21における流路抵抗を減少し、内通
路21における排ガスの流れを円滑にし、その速度を向
上し、これによって熱伝達を向上することができる。
【0049】冷却部材14aは、外通路23に突出した
突出部分28aを有する。この冷却部材14aの突出部
分28aから半径方向内方(図4の右方)に延びる基端
部分29は、半導体素子15a,16bの半径方向全長
にわたって延びる。半導体素子15,16の外形は、同
一形状を有する。
【0050】加熱源31からの高温度の排ガスは、管路
32から内通路21の軸線方向一端部に供給され、内通
路21の他端部から、一方向33に流れて排出される。
加熱源31は、都市ガスなどのガス燃料または液体燃料
などの燃料供給源34からの燃料が、バーナ35に与え
られて、その燃料が燃焼され、燃焼ガスが前述のように
管路32に供給される。バーナ35に代えて、高温度の
スチーム、または内燃機関の高温度の排ガスが用いられ
てもよく、さらにそれらのスチーム、排ガスなどの高温
度流体が輸送される伝熱管が加熱源として用いられても
よい。冷却源36は、ファンによって実現され、管路3
7から外通路23に他方向38に流れるように供給され
る。こうして内通路21内の排ガスである加熱流体と外
通路23の冷却流体である常温空気との流れる方向3
3,38は相互に逆であり、向流で熱の移動が行われ
る。これによって熱効率の向上を図ることができる。
【0051】再び図1を参照して、スイッチング電源回
路3は、トランス41を含む。このトランス41は、セ
ンタタップ形1次巻線42と、センタタップ形2次巻線
43とが、コア44に巻回されて構成される。1次巻線
42のセンタタップ45は、半導体変換器2の正極性の
出力端子4に接続される。1次巻線42の両端子46,
47は、半導体変換器2の負極性の出力端子5に共通に
接続される。1次巻線42は、センタタップ45の両側
にたとえば1ターンであってもよい。2次巻線43は、
そのセンタタップ49の両側に、1次巻線42のセンタ
タップ45の一方の巻線よりも多い巻数を有し、たとえ
ば28ターンであってもよい。
【0052】1次巻線42の一方の端子46と半導体変
換器2の負極性の出力端子5との間には、第1入力スイ
ッチング素子51が介在される。1次巻線42の他方の
端子47と半導体変換器2の負極性の出力端子5との間
には、第2入力スイッチング素子52が介在される。こ
れらの第1および第2入力スイッチング素子51,52
はいずれも、たとえばPNP形パイポーラトランジスタ
によって実現されてもよく、またはNPN形パイポーラ
トランジスタによって実現されてもよく、あるいはまた
Pチャネル形金属酸化膜電界効果トランジスタ(略称M
OS FET)によって実現されてもよく、またはNチ
ャネル形MOS FETによって実現されてもよく、こ
れらの第1および第2入力スイッチング素子51,52
は、同一の導電形式である。
【0053】図11は、第1および第2入力スイッチン
グ素子51,52の動作を説明するための波形図であ
る。プッシュプル制御回路53はライン54に図11
(1)に示される波形を有する制御信号を導出して第1
入力スイッチング素子51のベースまたはゲートなどの
制御端子に与える。このプッシュプル制御回路53から
ライン54に導出される制御信号はまた、反転回路55
によって反転され、図11(2)に示される波形を有す
る信号は、第2入力スイッチング素子52のベースまた
はゲートなどの制御端子に与えられる。こうして一対の
第1および第2入力スイッチング素子51,52は、た
とえば20〜300kHzで、コア44が飽和しないよ
うに、交互にオン/オフ制御されてプッシュプル動作を
行う。
【0054】トランス41の2次巻線43には、全波整
流回路57が接続される。この全波整流回路57は、全
波整流ブリッジ58と、一対のコンデンサ59,60
と、チョーク61とを含む。全波整流ブリッジ58の入
力端子62,63には、2次巻線43の両端子44,4
5がそれぞれ接続される。全波整流ブリッジ58の出力
端子56,57には、一対の直列接続されたコンデンサ
59,60がライン68,69間で接続される。コンデ
ンサ59,60の相互の接続点71は、2次巻線43の
センタタップ49に接続されて接地される。こうして全
波整流ブリッジ58から導出される全波整流波形77
は、コンデンサ59,60によって平滑される。全波整
流回路57のライン68,69に接続される出力端子7
2,73間には、3相交流出力を導出するための3組の
出力スイッチング回路74,75,76が接続される。
【0055】図12は、出力スイッチング回路74,7
5,76の具体的な電気的な構成を示す図である。全波
整流回路57の出力端子72,73には直列にチョーク
78,79を介してライン81,82が接続される。こ
れらのライン81,82には、3相交流出力の各相に対
応した合計3組の各出力スイッチング回路74,75,
76が接続される。各出力スイッチング回路74,7
5,76は、一対の直列接続された第1および第2出力
スイッチング素子83,84;85,86;87,88
をそれぞれ有し、各組74,75,76の接続点91〜
93から、各相の電力が取出される。これらの第1およ
び第2出力スイッチング素子83〜88は、前述の第1
および第2入力スイッチング素子51,52と同様な構
成を有する。
【0056】パルス幅変調制御回路94は、これらの第
1および第2出力スイッチング素子83〜88に制御信
号を与える。これによって接続点91〜93から導出さ
れる交流電力は、3相正弦波となる。
【0057】図13はパルス幅変調制御回路94の一部
の構成を示す電気回路図である。フェイズロックループ
回路96は、基準信号発生源97からの希望する予め定
める周波数f1、たとえば50または60Hzの基準信
号を発生する。基準信号発生源97は、1つの発振回路
によって実現されてもよいが、本発明の実施の他の形態
では、商用交流電源系統であってもよく、その商用交流
電源の電圧波形が、位相比較器98の入力端子99に与
えられるように構成してもよい。この基準信号は、位相
比較器98の入力端子99に与えられる。もう1つの入
力端子100には、入力信号が与えられる。位相比較器
98は、入力端子99,100にそれぞれ与えられる基
準信号と入力信号との位相差に対応する電圧を発生す
る。位相比較器98の出力は、ローパスフィルタ101
を経て、電圧制御形発振回路(略称VCO)102に与
えられる。この電圧制御形発振回路102は、ローパス
フィルタ101を介して位相比較器98から与えられる
電圧に対応する周波数Fで発振する。周波数Fは、基準
信号の周波数f1(たとえば前述の50または60H
z)の自然数N倍(F=N・f1)である。Nは、2以
上の整数である。第1分周器103は、発振回路102
の出力を、予め定める分周比Nで分周し、位相比較器9
8の前述の入力端子100に前記入力信号として与え
る。位相比較器98からの電圧は、第1分周器103の
出力の位相が、基準信号の位相に一致するように、発振
回路102の発振周波数Fを制御する値である。こうし
てフェイズロックループ回路96が構成される。第1分
周器103の出力はライン104から第1相のための制
御信号として導出される。
【0058】電圧制御形発振回路102の出力は、第1
遅延回路105bに与えられて発振回路102の出力が
120度ずらされて遅延される。この第1遅延回路10
5bの出力は、バッファ107bを経て第2分周器10
3bに与えられ、前記予め定める分周比Nで分周され
る。こうしてライン104bから第2相のための制御信
号が導出される。バッファ107bの出力は、もう1つ
の第2遅延回路105cに与えられ、120度ずれて遅
延される。第2遅延回路105cの出力は、バッファ1
07cから第3分周器103cに与えられ、前記予め定
める分周比Nで分周される。こうしてライン104cか
らは、第3相のための制御信号が導出される。第1遅延
回路105bは、2つの縦続接続される遅延回路部分1
05b1,105b2を有する。これらの遅延回路部分
105b1,105b2は、60度だけ位相を遅らせる
働きをする。遅延回路部分105b1は、直列コンデン
サ111と、並列抵抗112とを有し、それらの時定数
によって、遅延される60度の位相が設定される。もう
1つの遅延回路部分105b2は、前述の遅延回路部分
105b1と同様な構成を有する。
【0059】第2遅延回路105cは、前述の第1遅延
回路105bと同様な構成を有する。第1および第2遅
延回路105b,105cは、発振回路102からの比
較的高い周波数Fを遅延するので、それらを構成する直
列コンデンサ111および並列抵抗112の時定数は小
さくてよく、したがって小形化が図られる。
【0060】図14は、パルス幅変調制御信号発生回路
114を示すブロック図である。前述の図13に示され
る第1〜第3分周器103a〜103cからライン10
4a〜104cに導出される出力信号は、各相毎のパル
ス幅変調制御信号発生回路114a,114b,114
cにそれぞれ与えられ、各制御信号は、第1出力スイッ
チング素子83,85,87の制御端子にそれぞれ与え
られるとともに、反転回路116a,116b,116
cをそれぞれ介して第2出力スイッチング素子84,8
6,88の制御端子にそれぞれ与えられる。
【0061】図15は、パルス幅変調制御信号発生回路
114の動作を説明するための波形図である。これらの
各パルス幅変調制御信号発生回路114a,114b,
114cは、図15(1)、図15(2)および図15
(3)に示されるように3相の各相毎の正弦波を得るた
めのパルス幅変調動作を行う。こうして図12に示され
る出力スイッチング回路74,75,76の接続点9
1,92,93からは、図15(4)、図15(5)お
よび図15(6)に示される正弦波が、ライン117,
118,119をそれぞれ介して出力される。単相正弦
波は、ライン117と接地49,71との間で得られ
る。
【0062】図16は、本発明の実施のさらに他の形態
の一部の電気回路図である。この実施の形態は、前述の
実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を
付す。特にこの実施の形態では、ライン117,11
8,119から導出される3相交流電力は、星形接続さ
れたトランス121〜123の1次巻線に与えられる。
各トランス121〜123のセンタタップ形2次巻線か
らは、センタタップとの間でたとえば120Vの交流電
力が得られ、あるいはまた両端子間で240Vの交流電
力が得られる。こうして各トランス121〜123から
は、単相交流電力を得ることができる。
【0063】図17は本発明の実施の他の形態の熱発電
装置の全体の構成を簡略化して示す断面図であり、図1
8は図17の熱発電装置に用いられる熱発電装置用モジ
ュール12の一部の分解斜視図である。これらの図面を
参照して、モジュール12は、ハウジング151の上部
に取付けられ、単一または複数(この実施の形態では2
重)のカバー152によってモジュール12の上方が覆
われ、排気孔153からは、バーナ35からの排ガスが
外部に排出される。モジュール12の突出部分25によ
って囲まれる空間には、蓋154が配置され、バーナ3
5の炎141による高温度排ガスが、突出部分25に確
実に接触して流れることが可能になる。バーナ35の炎
141のための燃焼用空気は、ハウジング151の燃焼
用空気供給孔155から、モジュール12の突出部分2
8に接触して矢符156のように水平方向から鉛直方向
に屈曲して流れ、この燃焼用空気によって突出部分28
が冷却されることになる。ハウジング151内の不所望
な空気は、ハウジング151の底に設けられたファン1
57から外部に排出される。このファン157の付近に
は、モジュール12から得られる直流電力を交流電力に
変換する、たとえばスイッチング電源回路などの直流/
交流変換装置158が設けられる。こうして図17に示
される熱発電装置150が実現される。このような熱発
電装置150は、小形であり、構成が簡単であり、その
運転のための動力などのエネルギが不要であるという優
れた効果が達成される。
【0064】モジュール12は、全体の形状が、鉛直軸
線を有するリング137に形成され、複数組のサブモジ
ュール11が周方向に直列に接続され、る。各サブモジ
ュール11は、前記リングの半径方向内方に突出する第
1突出部分25を有し、熱伝導が良好な金属製第1熱伝
導部材13と、前記リングの軸線方向に延びて突出する
第2突出部分28を有し、熱伝導が良好な金属製第2熱
伝導部材14と、第1および第2熱伝導部材13,14
の各基端部26,29間に介在されて配置され、p形ま
たはn形の一方導電形式の第1半導体素子15と、第1
および第2熱伝導部材13,14のいずれか一方の基端
部26,29に、第1半導体素子15とは反対側で配置
され、p形またはn形の他方導電形式の第2半導体素子
16とを含む。
【0065】複数のサブモジュールを直列接続して構成
された熱発電装置用モジュール12を用いることによっ
て小形化され、しかも構成が簡単な熱発電装置を容易に
実現することができる。熱発電装置は、前述の熱発電装
置用モジュール12と、前記リングの半径方向内方で第
1熱伝導部材13の突出部分25が突出する内通路21
の下方に配置され、内通路21に排ガスを供給するバー
ナ35とを含み、バーナ35の燃焼用空気が、第2熱伝
導部材14の相互間を通過して、バーナ35の炎141
に、供給される。
【0066】図19は、本発明の実施の他の形態の熱発
電装置160の断面図であり、図20は図19に示され
る熱発電装置用モジュール212の一部の分解斜視図で
ある。モジュール212の下方にはバーナ35が配置さ
れ、その炎141の燃焼による排ガスは、モジュール2
12によって形成される内通路221を流れる。このバ
ーナ35の炎141に供給される燃焼用空気は、モジュ
ール212と、そのモジュール212と同軸の直円筒状
案内部材161との間に形成された外通路223を矢符
162のように下向きに流れ、これによって内通路22
1を上向きに流れる高温度の排ガスとの流れる方向が相
互に逆であり、モジュール212を向流熱交換し、半導
体素子215,216の全体が一様な温度分布になるこ
とを防ぎ、発電効率を高めることが可能である。
【0067】モジュール12は、全体の形状が、鉛直軸
線143を有する円筒144に形成され、複数組のサブ
モジュール211が上下に直列に接続される。各サブモ
ジュール211は、(a)第1熱伝導部材213であっ
て、前記円筒と同軸の第1環状部分226と、第1環状
部分226から半径方向内方に突出する第1突出部分2
25とを有し、熱伝導が良好な金属製第1熱伝導部材2
13と、(b)第2熱伝導部材214であって、前記円
筒と同軸の第2環状部分229と、第2環状部分229
から半径方向外方に突出する第2突出部分228とを有
し、熱伝導が良好な金属製第2熱伝導部材214と、
(c)第1および第2環状部分226,229間に介在
され、周方向に間隔をあけて配置され、p形またはn形
の一方導電形式の複数の第1半導体素子215と、
(d)第1および第2環状部分226,229のいずれ
か一方に、第1半導体素子215とは反対側で配置さ
れ、p形またはn形の他方導電形式の複数の第2半導体
素子216とを含む。(e)上下に隣接して配置される
一方のサブモジュール211aの第2半導体素子216
aに、他方のサブモジュール211cの第2環状部分2
29cが配置される。第1および第2突出部分225,
228は、前記円筒144の周方向に同一位置に配置さ
れ、これらの第1および第2突出部分225,228の
周方向に同一位置に第1および第2半導体素子215,
216が配置されることが好ましい。これによって第1
および第2半導体素子215,216への熱の流れが効
率よく行われ、発電効率高まる。本発明に従えば、小形
化され、構成が簡略化された熱発電装置を容易に実現す
ることができる。熱発電装置は、前述の熱発電装置用モ
ジュール212と、前記円筒144の半径方向内方で、
第1突出部分225が突出する内通路221の下方に配
置され、内通路221に排ガスを供給するバーナ35
と、バーナ35の燃焼用空気が前記円筒144の半径方
向外方で、第2突出部材228が突出する外通路223
を形成する案内部材246とを含む。
【0068】図21は本発明の実施のさらに他の形態の
熱発電装置164の平面図であり、図22は図21に示
される熱発電装置164の縦断面図である。熱発電装置
用モジュール12は、サブモジュール11が、たとえば
水平方向に一直線状(図21の上下方向、図22の紙面
に垂直方向)に配置される。このモジュール12の下方
には、そのモジュール12に関して一方側(図21およ
び図22の右方)にバーナ35が配置され、加熱を行
い、他方側(図21および図22の左方)にはファン3
6が設けられて冷却を行う。本発明はこのような熱発電
装置164の考え方も含む。
【0069】図17〜図22に示される各実施例のその
ほかの構成は、前述の図1〜図16の各実施の形態と同
様である。加熱源および冷熱源による加熱領域は、前述
の各実施例とは逆であってもよく、すなわちたとえば前
述の実施例における加熱部材を冷却し、冷却部材を加熱
する構成であってもよい。
【0070】本発明は、自動車の内燃機関と組合せるこ
とができ、その冷却水を加熱源として用い、冷却源の冷
却流体として自動車の走行時の空気を用いる。これによ
って車載電子機器に電力を供給し、本発明をさらに有効
に実現することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、低騒音で、環境の悪化
を抑制し、メンテナンスが容易な小形軽量の可搬形の熱
発電装置が実現される。またこの熱発電装置は、前述の
内燃機関によって発電機を駆動する構成を有する先行技
術に比べて、効率が高い。
【0072】特に本発明によれば、ゼーベック効果であ
る熱電現象を利用した半導体変換素子によって熱起電力
を発生し、この半導体変換器の出力をスイッチング電源
回路によって交流に変換する。したがって商用交流電力
の電力線が設けられていない場所であっても、本件熱発
電装置を携帯し、交流負荷に電力を供給することが容易
に可能となる。このような熱発電装置は、上述のよう
に、小形軽量に実現することができ、低騒音であり、排
ガスなどによる環境の悪化が少なく、メンテナンスが容
易である。
【0073】また本発明によれば、半導体変換器のサブ
モジュールは、一対のp,n形の各半導体素子を用い、
これらのサブモジュールを複数組、直列接続することに
よって、熱起電力を発生する熱電対を用い、熱エネルギ
から電気エネルギへの直接変換を行って熱発電すること
ができる。p,nの各導電形式の半導体素子の一端部
を、たとえば加熱部材によって接続し、他端部をたとえ
ば冷却部材に接続し、こうして温度差を実現して、発電
を行うことができる。
【0074】また本発明によれば、半導体変換器をリン
グ状に形成して、内通路を形成し、その半導体変換器の
外方に筒体によって外通路を形成し、内通路と外通路と
に、加熱源および冷却源からの加熱流体および冷却流体
を、たとえば向流で供給し、こうして熱起電力を容易に
得ることができる。加熱流体は、たとえばガス燃料また
は液体燃料を燃焼するバーナによって得られる排ガスな
どの気体であってもよく、あるいはまた温水などの液体
であってもよい。冷却流体は、たとえば常温空気などの
気体であってもよく、あるいはまた水道水などの水、そ
のほかの液体であってもよい。こうして本発明の実現が
容易となる。
【0075】また本発明によれば、加熱部材と冷却部材
とは、半導体素子に半径方向全長にわたって延び、電気
的に接続されるので、半導体素子の加熱、冷却を効率よ
く行うことができるとともに、電気抵抗を小さくし、電
源としての内部抵抗を低くすることができる。
【0076】また本発明によれば、内通路に加熱源から
の加熱流体が供給され、その内通路に突出した加熱部材
の部分の厚みを、半径方向内方につれて薄く形成し、こ
れによって内通路の加熱流体のための流路抵抗を小さく
するとともに、その内通路における加熱流体の流速を高
めて加熱流体から加熱部材への熱の移動を円滑に行い、
効率を高めることができる。
【0077】外通路は、半導体変換器の半径方向外方で
あって、内通路に比べて大きな断面積を形成することが
容易であり、したがって冷却部材の外通路に突出した部
分の厚みは、半径方向外方になるにつれて薄く形成する
必要はなく、半径方向に一様であってもよい。
【0078】本発明によれば、構成を小形化し、簡略化
した熱発電装置用モジュールを実現することが可能にな
る。
【0079】また本発明によれば、昇圧トランスの1次
巻線に、第1および第2入力スイッチング素子を介して
プッシュプル形で、半導体変換器の熱起電力の出力を与
え、トランスのセンタタップ接続でプッシュプル動作で
交流を作り、2次側の整流は、1次側から見て全波整流
と同等であり、あるいはまた2相半波整流であってもよ
く、こうしていわば2倍の電力を扱うことができる。さ
らに2次巻線の巻数は、比較的少なくてよく、たとえば
後述の実施の形態ではセンタタップの両側に28ターン
であってもよい。
【0080】また本発明によれば、トランスには、正、
負の電圧が印加されるので利用率が良好であり、全波整
流後の波形の平滑のためのコンデンサは、比較的小容量
であってもよい。こうして本発明によれば、高効率で3
相正弦波の電力を、第1および第2出力スイッチング素
子のパルス幅変調制御によって、容易に得ることができ
る。
【0081】単相正弦波を得るには、後述の図12の実
施の形態のように星形結線のトランスを用いてもよい
が、Y形結線のトランスを用いてもよく、さらに実施の
他の形態では、1組の第1および第2出力スイッチング
素子を、パルス幅変調制御回路によってオン/オフ制御
し、第1および第2出力スイッチング素子の接続点と2
次巻線のセンタタップとの間で、単相交流出力を得るこ
とができる。
【0082】また本発明によれば、フェイズロックルー
プ(略称PLL)回路を用いて、希望する交流出力周波
数50Hzまたは60Hzの自然数N(ただしNは2以
上の値)倍の交流信号を発生し、この交流信号を、第1
および第2遅延回路で120度ずつ順次的にずらし、こ
うして第1〜第3分周器を用いて、第1および第2出力
スイッチング素子の各組のオン/オン制御のための制御
信号を得ることができる。この交流信号は、前述の50
Hzまたは60Hzよりも自然数N倍だけ高く、したが
って第1および第2遅延回路の直列コンデンサおよび並
列抵抗を小形化することができ、このことは特に可搬形
の小形軽量とするために、必要である。
【0083】本発明の実施の他の形態では、第1および
第2出力スイッチング素子の導電形式を同一のトランジ
スタで実現し、たとえばPNPパイポーラトランジスタ
だけで、またはNPN形パイポーラトランジスタだけで
実現し、あるいはまたP形MOSだけで実現し、または
N形MOSだけで実現するようにし、このとき第1およ
び第2出力スイッチング素子のいずれか一方の制御端子
には、制御信号をそのまま与え、他方の制御端子には制
御信号を反転回路によって反転して与え、こうして第1
および第2出力スイッチング素子を交互にオン/オフ動
作させ、同時にオン動作することを防ぐ。実施の他の形
態では、第1および第2出力スイッチング素子は、導電
形式が相互に逆のトランジスタであり、たとえばPNP
形およびNPN形のバイポーラトランジスタであっても
よく、あるいはまたPチャネル形およびNチャネル形の
金属酸化膜電界効果トランジスタ(略称MOS FE
T)などであってもよい。このような導電形式が相互に
逆のトランジスタのベースまたはゲートなどの制御端子
には、パルス幅変調制御信号発生回路からの制御信号を
そのまま与え、これによって第1および第2出力スイッ
チング素子は、交互にオン/オフを繰返し、同時にオン
状態が達成されて短絡する恐れはない。
【0084】基準信号発生源からの基準信号は、商用交
流電源系統の出力であり、これによって商用交流電源に
同期した交流電力を熱発電によって得ることができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の熱発電装置1の全体の
構成を簡略化して示すブロック図である。
【図2】半導体変換器2の熱起電力を簡略化して示す図
である。
【図3】半導体変換器2の簡略化した正面図である。
【図4】半導体変換器の一部を周方向に展開して簡略化
して示す図である。
【図5】サブモジュール11aの原理的構成を示す図で
ある。
【図6】図5に示されるサブモジュール11のエネルギ
帯を示す図である。
【図7】半導体変換器2の熱起電力を説明するための簡
略化した図である。
【図8】図7に示される電気的構成をさらに簡略化して
示す図である。
【図9】半導体変換器2に電圧計7を接続した状態を示
す。
【図10】半導体変換器2の簡略化した電気回路図であ
る。
【図11】第1および第2入力スイッチング素子51,
52の動作を説明するための波形図である。
【図12】出力スイッチング回路74,75,76の具
体的な電気的な構成を示す図である。
【図13】パルス幅変調制御回路94の一部の構成を示
す電気回路図である。
【図14】パルス幅変調制御信号発生回路114を示す
ブロック図である。
【図15】パルス幅変調制御信号発生回路114の動作
を説明するための波形図である。
【図16】本発明の実施のさらに他の形態の一部の電気
回路図である。
【図17】本発明の実施の他の形態の熱発電装置の全体
の構成を簡略化して示す断面図である。
【図18】図17の熱発電装置に用いられる熱発電装置
用モジュール12の一部の分解斜視図である。
【図19】本発明の実施の他の形態の熱発電装置160
の断面図である。
【図20】図19に示される熱発電装置用モジュール2
12の一部の分解斜視図である。
【図21】本発明の実施のさらに他の形態の熱発電装置
164の平面図である。
【図22】図21に示される熱発電装置164の縦断面
図である。
【符号の説明】
1 熱発電装置 2 半導体変換器 3 スイッチング電源回路 11 サブモジュール 12 モジュール 13 加熱部材 14 冷却部材 15 p形半導体素子 16 n形半導体素子 21 内通路 22 筒体 23 外通路 25,28 突出部分 31 加熱源 36 冷却源 41 トランス 42 1次巻線 43 2次巻線 51 第1入力スイッチング素子 52 第2入力スイッチング素子 53 プッシュプル制御回路 55 反転回路 57 全波整流回路 58 全波整流ブリッジ 59,60 コンデンサ 74,75,76 出力スイッチング回路 83,85,87 第1出力スイッチング素子 84,86,88 第2出力スイッチング素子 94 パルス幅変調制御回路 96 フェイズロックループ回路 97 基準信号発生源 98 位相比較器 101 ローパスフィルタ 102 電圧制御形発振回路 103a 第1分周器 103b 第2分周器 103c 第3分周器 105b 第1遅延回路 105b1 第1遅延回路部分 105b2 第2遅延回路部分 105c 第2遅延回路 111 直列コンデンサ 112 並列抵抗 114a,114b,114c パルス幅変調制御信号
発生回路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱エネルギを電気エネルギに直接変換し
    て熱起電力を発生する半導体変換器と、 半導体変換器の出力を交流に変換するスイッチング電源
    回路とを含むことを特徴とする熱発電装置。
  2. 【請求項2】 半導体変換器は、一対のp形半導体素子
    とn形半導体素子とが一端部で電気的に接続されて構成
    されたサブモジュールを、複数組、直列に接続したモジ
    ュールによって実現されることを特徴とする請求項1記
    載の熱発電装置。
  3. 【請求項3】 半導体変換器のサブモジュールは、 熱伝導が良好な金属製加熱部材と、 熱伝導が良好な金属製冷却部材とを含み、 加熱部材と冷却部材との間に、p形またはn形の一方導
    電形式の半導体素子が介在されて配置され、 加熱部材と冷却部材のいずれか一方には、前記一方導電
    形式の半導体素子とは反対側で、他方導電形式の半導体
    素子が配置されて構成され、 隣接して配置される一方のサブモジュールの前記他方導
    電形式の半導体素子に、他方のサブモジュールの加熱部
    材または冷却部材のいずれか他方が配置されることを特
    徴とする請求項2記載の熱発電装置。
  4. 【請求項4】 一対のp形半導体素子とn形半導体素子
    とが一端部で電気的に接続されて構成されたサブモジュ
    ールを、複数組、直列に接続したモジュールによって実
    現され、 サブモジュールは、 熱伝導が良好な金属製加熱部材と、 熱伝導が良好な金属製冷却部材とを含み、 加熱部材と冷却部材との間に、p形またはn形の一方導
    電形式の半導体素子が介在されて配置され、 加熱部材と冷却部材のいずれか一方には、前記一方導電
    形式の半導体素子とは反対側で、他方導電形式の半導体
    素子が配置されて構成され、 隣接して配置される一方のサブモジュールの前記他方導
    電形式の半導体素子に、他方のサブモジュールの加熱部
    材または冷却部材のいずれか他方が配置されることを特
    徴とする熱発電装置。
  5. 【請求項5】 モジュールは、その全体の形状が内通路
    を形成するリング状であり、 そのリング状のモジュールの半径方向外方を囲んで外通
    路を形成する筒体と、 加熱流体を供給する加熱源と、 冷却流体を供給する冷却源とを含み、 加熱部材は、内通路または外通路のいずれか一方に突出
    し、 冷却部材は、内通路または外通路のいずれか他方に突出
    し、 加熱源からの加熱流体を、内通路または外通路の前記一
    方に導き、 冷却源からの冷却流体を、内通路または外通路の前記他
    方に導くことを特徴とする請求項3または4記載の熱発
    電装置。
  6. 【請求項6】 加熱部材は、半導体素子の半径方向全長
    にわたって延びることを特徴とする請求項5記載の熱発
    電装置。
  7. 【請求項7】 加熱源からの加熱流体を、内通路に導
    き、 加熱部材は、内通路に突出し、 冷却源からの冷却流体を、外通路に導き、 冷却通路は、外通路に突出し、 加熱部材の内通路に突出した部分における前記リングの
    周方向の厚みは、半径方向内方になるにつれて薄く形成
    されることを特徴とする請求項5または6記載の熱発電
    装置。
  8. 【請求項8】 全体の形状が、鉛直軸線を有するリング
    137に形成され、 複数組のサブモジュール11が周方向に直列に接続さ
    れ、 各サブモジュール11は、 前記リングの半径方向内方に突出する第1突出部分25
    を有し、熱伝導が良好な金属製第1熱伝導部材13と、 前記リングの軸線方向に延びて突出する第2突出部分2
    8を有し、熱伝導が良好な金属製第2熱伝導部材14
    と、 第1および第2熱伝導部材13,14の各基端部26,
    29間に介在されて配置され、p形またはn形の一方導
    電形式の第1半導体素子15と、 第1および第2熱伝導部材13,14のいずれか一方の
    基端部26,29に、第1半導体素子15とは反対側で
    配置され、p形またはn形の他方導電形式の第2半導体
    素子16とを含むことを特徴とする熱発電装置用モジュ
    ール。
  9. 【請求項9】 全体の形状が、鉛直軸線143を有する
    円筒144に形成され、 複数組のサブモジュール211が上下に直列に接続さ
    れ、 各サブモジュール211は、 (a)第1熱伝導部材213であって、 前記円筒と同軸の第1環状部分226と、 第1環状部分226から半径方向内方に突出する第1突
    出部分225とを有し、 熱伝導が良好な金属製第1熱伝導部材213と、 (b)第2熱伝導部材214であって、 前記円筒と同軸の第2環状部分229と、 第2環状部分229から半径方向外方に突出する第2突
    出部分228とを有し、 熱伝導が良好な金属製第2熱伝導部材214と、 (c)第1および第2環状部分226,229間に介在
    され、周方向に間隔をあけて配置され、p形またはn形
    の一方導電形式の複数の第1半導体素子215と、 (d)第1および第2環状部分226,229のいずれ
    か一方に、第1半導体素子215とは反対側で配置さ
    れ、 p形またはn形の他方導電形式の複数の第2半導体素子
    216とを含み、 (e)上下に隣接して配置される一方のサブモジュール
    211aの第2半導体素子216aに、他方のサブモジ
    ュール211cの第2環状部分229cが配置されるこ
    とを特徴とする熱発電装置用モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の熱発電装置用
    モジュールと、 内通路の下方に配置され、内通路に排ガスを供給するバ
    ーナを含み、 バーナの炎に供給される燃焼用空気が、第2突出部分が
    突出する外通路を経て流れることを特徴とする熱発電装
    置。
  11. 【請求項11】 (a)トランスであって、 モジュールの出力が与えられるセンタタップ形1次巻線
    であって、1次巻線のセンタタップは、モジュールの一
    方極性の出力端子に接続され、1次巻線の両端子は、モ
    ジュールの他方極性の出力端子に接続される1次巻線
    と、 1次巻線よりも巻数が多いセンタタップ形2次巻線とを
    有するトランスと、 (b)1次巻線の一方の端子とモジュールの前記他方極
    性の出力端子との間に介在される第1入力スイッチング
    素子と、 (c)1次巻線の他方の端子とモジュールの前記他方極
    性の出力端子との間に介在される第2入力スイッチング
    素子と、 (d)第1および第2入力スイッチング素子を、交互
    に、オン/オフ制御するプッシュプル制御回路と、 (e)全波整流回路であって、 2次巻線の両端子に接続される入力端子を有する全波整
    流ブリッジと、 全波整流ブリッジの出力端子間に接続される一対の直列
    接続されたコンデンサであって、コンデンサの相互の接
    続点は、2次巻線のセンタタップに接続されるコンデン
    サとを有する全波整流回路と、 (f)全波整流回路の出力端子間に接続される3組の出
    力スイッチング回路であって、各組のスイッチング回路
    は、一対の直列接続された第1および第2出力スイッチ
    ング素子を有し、各組の第1および第2出力スイッチン
    グ素子の接続点から、3相交流出力を導出する出力スイ
    ッチング回路と、 (g)第1および第2出力スイッチング素子を、パルス
    幅変調制御して3相正弦波を得るパルス幅変調制御回路
    とを含むことを特徴とする請求項1〜10のうちの1つ
    に記載の熱発電装置。
  12. 【請求項12】 パルス幅変調制御回路は、 (a)フェイズロックループ回路であって、 50または60Hzの基準信号を発生する基準信号発生
    源と、 基準信号発生源の出力と、入力信号との位相差に対応す
    る電圧を発生する位相比較器と、 位相比較器の電圧が与えられ、その電圧に対応する周波
    数Fで発振する電圧制御形発振回路と、 電圧制御形発振回路の出力を、予め定める分周比Nで分
    周し、位相比較器の前記入力信号として与える第1分周
    器とを含み、 位相比較器からの電圧は、第1分周器の出力の位相が基
    準信号の位相に一致するように電圧制御形発振回路の発
    振周波数Fを制御する値であるフェイズロックループ回
    路と、 (b)電圧制御形発振回路の出力を、120度ずらす第
    1遅延回路と、 (c)第1遅延回路の出力を、前記予め定める分周比N
    で分周する第2分周器と、 (d)第1遅延回路の出力を、120度ずらす第2遅延
    回路と、 (e)第2遅延回路の出力を、前記予め定める分周比N
    で分周する第3分周器と、 (f)第1〜第3分周器の出力に応答し、前記3組の各
    組毎の第1および第2出力スイッチング素子をパルス幅
    変調制御するパルス幅変調制御信号発生回路とを含むこ
    とを特徴とする請求項11記載の熱発電装置。
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