JP2003309843A - 障害物警報装置 - Google Patents

障害物警報装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現在の対象物が過去の対象物と同一であるか
否かを適切に認識し、運転者の正確な対象物認識を妨げ
る対象物表示を防止する障害物警報装置を提供する。 【解決手段】 画像処理ユニットは、対象物の特徴量と
して、各時刻における実空間での最端左エッジ座標、最
端右エッジ座標を算出する(S31)。次に、時刻t=
N−1から、時刻t=1までの間で、算出した対象物の
エッジ座標値から、最も左及び最も右の位置座標を算出
する(S32)。最後に、時刻t=0における対象物の
左右の座標と、算出された最も左及び最も右の位置座標
とから、過去の対象物と現在の対象物とが重なっている
か否かを判定する(S33)。そして、過去に記録され
た対象物と現在の対象物とが重なっている場合、対象物
を進入対象物とはせず(S34)、両者が重なっていな
い場合、対象物を進入対象物とする(S35)。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、撮像手段により
撮影された画像から車両の走行に影響を与えそうな対象
物を検出して警報を発する障害物警報装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、赤外線カメラ等の撮像手段により
捉えられた車両周辺の画像から、車両との衝突の可能性
がある歩行者等の対象物を抽出し、その情報を車両の運
転者に提供する装置としては、例えば特開2001−6
096号公報に記載のものがある。この装置では、赤外
線カメラが撮影した車両周辺の画像を2値化処理するこ
とにより得られる2値化対象物について、その面積重心
の3次元位置を算出し、面積重心の3次元位置の時間変
化から、2値化対象物の相対移動ベクトルを求める。ま
た、求められた相対移動ベクトルより、車両と歩行者等
の対象物との相対距離や相対速度を判断し、車両との衝
突の可能性が判定される。そして、車両と衝突する可能
性があると判定された対象物は、画像表示装置に強調表
示を伴う実映像として表示され、運転者に通知される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置で
は、画像から抽出される対象物形状は、撮像手段の素子
分解能や背景の影響等により、必ずしも安定していると
はいえなかった。特に、赤外線画像を2値化することに
より対象物を抽出する方法の場合、車両と対象物との距
離が近づくにしたがって、該対象物の各部の熱特性の違
いから、撮影された赤外線画像において1つの対象物が
複数に分離し、異なる物体として捉えられる場合があ
る。この時、分離して捉えられた物体のいずれか1つを
目的の対象物として認識し、分離したことによる面積重
心位置のずれから、その3次元位置の時間変化を追跡し
て相対移動ベクトルを求めた場合、静止した対象物にも
係わらず、相対移動ベクトルに相対距離及び相対速度の
変化が発生する。 【0004】すなわち、具体的には例えば図9に示すよ
うな原点Oの自車両10に対する相対的な対象物位置の
時間変化を上からみた図を用いて説明すると、図9にお
いて、赤外線カメラにより得られた画像から抽出した対
象物を、OBJ[t]、{t=0、1、・・・N−1}
とし、t=0の場合を現在、t=N−1の場合を過去に
抽出された対象物とする。また、図9では、時刻0にお
いて対象物がAとBとに分離し、時系列データとしてA
がOBJ[0]として認識されたものとする。そして、
相対移動ベクトル11が、OBJ[t]、{t=0、
1、・・・N−1}の面積重心12の3次元位置の時間
変化から算出された相対移動ベクトルを示す。この時、
相対移動ベクトル11は、進入する内向きの成分を有し
ているため、たとえOBJ[t]、{t=0、1、・・
・N−1}が静止対象物であっても、進入する動きを持
った対象物として判断される場合が生じるという問題が
あった。 【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、現在の対象物が過去の対象物と同一であるか否かを
適切に認識し、運転者の正確な対象物認識を妨げる対象
物表示を防止することができる障害物警報装置を提供す
ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る障害物警報装置は、撮像手段
により得られた画像から、車両の走行に影響を与える可
能性のある対象物を検知して警報を発する車両用の障害
物警報装置において、過去に捉えた過去対象物と現在捉
えている現在対象物とについて、両者の左右エッジの位
置座標を比較し、前記車両の進行方向における両者の重
なり具合から、前記過去対象物と前記現在対象物とが同
一物体であるか否かを判断する同一物体判断手段(例え
ば実施の形態のS24、S31〜S35)を備えたこと
を特徴とする。以上の構成を備えた障害物警報装置は、
同一物体判断手段を用いて、時系列で捉えられた対象物
の左右エッジの位置座標から、過去に追跡してきた対象
物と現在抽出した対象物とが同一の物体であるか否かを
判断することにより、両者が同一の物体であればこれら
を1つの対象物として認識し、車両の走行に影響を与え
る可能性について検証することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の
形態の障害物警報装置の構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施の形態の障害物警報装
置を制御するCPU(中央演算装置)を備えた画像処理
ユニットであって、遠赤外線を検出可能な2つの赤外線
カメラ2R、2Lと当該車両のヨーレートを検出するヨ
ーレートセンサ3、更に、当該車両の走行速度(車速)
を検出する車速センサ4とブレーキの操作を検出するた
めのブレーキセンサ5が接続される。これにより、画像
処理ユニット1は、車両の周辺の赤外線画像と車両の走
行状態を示す信号から、車両前方の歩行者や動物等の動
く物体を検出し、衝突の可能性が高いと判断したときに
警報を発する。 【0008】また、画像処理ユニット1には、音声で警
報を発するためのスピーカ6と、赤外線カメラ2R、2
Lにより撮影された画像を表示し、衝突の危険性が高い
対象物を車両の運転者に認識させるための、例えば自車
両の走行状態を数字で表すメータと一体化されたメータ
一体Displayや自車両のコンソールに設置される
NAVIDisplay、更にフロントウィンドウの運
転者の前方視界を妨げない位置に情報を表示するHUD
(Head Up Display )7a等を含む画像表示装置7が接
続されている。 【0009】また、画像処理ユニット1は、入力アナロ
グ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路、デ
ィジタル化した画像信号を記憶する画像メモリ、各種演
算処理を行うCPU(中央演算装置)、CPUが演算途
中のデータを記憶するために使用するRAM(Random A
ccess Memory)、CPUが実行するプログラムやテーブ
ル、マップなどを記憶するROM(Read Only Memor
y)、スピーカ6の駆動信号、HUD7a等の表示信号
などを出力する出力回路を備えており、赤外線カメラ2
R、2L及びヨーレートセンサ3、車速センサ4、ブレ
ーキセンサ5の各出力信号は、ディジタル信号に変換さ
れてCPUに入力されるように構成されている。 【0010】また、図2に示すように、赤外線カメラ2
R、2Lは、自車両10の前部に、自車両10の車幅方
向中心部に対してほぼ対称な位置に配置されており、2
つの赤外線カメラ2R、2Lの光軸が互いに平行であっ
て、かつ両者の路面からの高さが等しくなるように固定
されている。なお、赤外線カメラ2R、2Lは、対象物
の温度が高いほど、その出力信号レベルが高くなる(輝
度が増加する)特性を有している。また、HUD7a
は、自車両10のフロントウインドウの運転者の前方視
界を妨げない位置に表示画面が表示されるように設けら
れている。 【0011】次に、本実施の形態の動作について図面を
参照して説明する。図3は、本実施の形態の障害物警報
装置の画像処理ユニット1における歩行者等の対象物検
出・警報動作を示すフローチャートである。まず、画像
処理ユニット1は、赤外線カメラ2R、2Lの出力信号
である赤外線画像を取得して(ステップS1)、A/D
変換し(ステップS2)、グレースケール画像を画像メ
モリに格納する(ステップS3)。なお、ここでは赤外
線カメラ2Rにより右画像が得られ、赤外線カメラ2L
により左画像が得られる。また、右画像と左画像では、
同一の対象物の表示画面上の水平位置がずれて表示され
るので、このずれ(視差)によりその対象物までの距離
を算出することができる。 【0012】ステップS3においてグレースケール画像
が得られたら、次に、赤外線カメラ2Rにより得られた
右画像を基準画像とし、その画像信号の2値化処理、す
なわち、輝度閾値ITHより明るい領域を「1」(白)
とし、暗い領域を「0」(黒)とする処理を行う(ステ
ップS4)。図4(a)は、赤外線カメラ2Rにより得
られたグレースケール画像を示し、これに2値化処理を
行うことにより、図4(b)に示すような画像を得る。
なお、図4(b)において、例えばP1からP4の枠で
囲った物体を、表示画面上に白色として表示される対象
物(以下「高輝度領域」という)とする。赤外線画像か
ら2値化された画像データを取得したら、2値化した画
像データをランレングスデータに変換する処理を行う
(ステップS5)。ランレングスデータにより表される
ラインは、2値化により白となった領域を画素レベルで
示したもので、いずれもy方向には1画素の幅を有して
おり、またx方向にはそれぞれランレングスデータを構
成する画素の長さを有している。 【0013】次に、ランレングスデータに変換された画
像データから、対象物のラベリングをする(ステップS
6)ことにより、対象物を抽出する処理を行う(ステッ
プS7)。すなわち、ランレングスデータ化したライン
のうち、y方向に重なる部分のあるラインを1つの対象
物とみなすことにより、例えば図4(b)に示す高輝度
領域P1からP4が、それぞれ対象物(2値化対象物)
として把握されることになる。対象物の抽出が完了した
ら、次に、抽出した対象物の重心G、面積S及び外接四
角形の縦横比ASPECTを算出する(ステップS
8)。 【0014】ここで、面積Sは、ラベルAの対象物のラ
ンレングスデータを(x[i]、y[i]、run
[i]、A)(i=0,1,2,・・・N−1)とする
と、ランレングスデータの長さ(run[i]−1)を
同一対象物(N個のランレングスデータ)について積算
することにより算出する。また、対象物Aの重心Gの座
標(xc、yc)は、各ランレングスデータの長さ(r
un[i]−1)と各ランレングスデータの座標x
[i]、またはy[i]とをそれぞれ掛け合わせ、更に
これを同一対象物について積算したものを、面積Sで割
ることにより算出する。更に、縦横比ASPECTは、
対象物の外接四角形の縦方向の長さDyと横方向の長さ
Dxとの比Dy/Dxとして算出する。なお、ランレン
グスデータは画素数(座標数)(=run[i])で示
されているので、実際の長さは「−1」する必要がある
(=run[i]−1)。また、重心Gの位置は、外接
四角形の重心位置で代用してもよい。 【0015】対象物の重心、面積、外接四角形の縦横比
が算出できたら、次に、対象物の時刻間追跡、すなわち
サンプリング周期毎の同一対象物の認識を行う(ステッ
プS9)。時刻間追跡は、アナログ量としての時刻tを
サンプリング周期で離散化した時刻をkとし、例えば時
刻kで対象物A、Bを抽出したら、時刻(k+1)で抽
出した対象物C、Dと対象物A、Bとの同一性判定を行
う。そして、対象物A、Bと対象物C、Dとが同一であ
ると判定されたら、対象物C、Dをそれぞれ対象物A、
Bというラベルに変更することにより、時刻間追跡が行
われる。また、このようにして認識された各対象物の
(重心の)位置座標は、時系列位置データとしてメモリ
に格納され、後の演算処理に使用される。 【0016】なお、以上説明したステップS4〜S9の
処理は、2値化した基準画像(本実施の形態では、右画
像)について実行する。次に、車速センサ4により検出
される車速VCAR及びヨーレートセンサ3より検出さ
れるヨーレートYRを読み込み、ヨーレートYRを時間
積分することにより、自車両10の回頭角θrを算出す
る(ステップS10)。 【0017】一方、ステップS9とステップS10の処
理に平行して、ステップS11〜S13では、対象物と
自車両10との距離zを算出する処理を行う。この演算
はステップS9、及びステップS10より長い時間を要
するため、ステップS9、S11より長い周期(例えば
ステップS1〜S10の実行周期の3倍程度の周期)で
実行される。まず、基準画像(右画像)の2値化画像に
よって追跡される対象物の中の1つを選択することによ
り、右画像から探索画像R1(ここでは、外接四角形で
囲まれる領域全体を探索画像とする)を抽出する(ステ
ップS11)。 【0018】次に、左画像中から探索画像R1に対応す
る画像(以下「対応画像」という)を探索する探索領域
を設定し、相関演算を実行して対応画像を抽出する(ス
テップS12)。具体的には、探索画像R1の各頂点座
標に応じて、左画像中に探索領域R2を設定し、探索領
域R2内で探索画像R1との相関の高さを示す輝度差分
総和値C(a,b)を算出し、この総和値C(a,b)
が最小となる領域を対応画像として抽出する。なお、こ
の相関演算は、2値化画像ではなくグレースケール画像
を用いて行う。また同一対象物についての過去の位置デ
ータがあるときは、その位置データに基づいて探索領域
R2より狭い領域R2aを探索領域として設定する。 【0019】ステップS12の処理により、基準画像
(右画像)中に探索画像R1と、左画像中にこの対象物
に対応する対応画像R4とが抽出されるので、次に、探
索画像R1の重心位置と対応画像R4の重心位置と視差
Δd(画素数)を求め、これから自車両10と対象物と
の距離zを算出する(ステップS13)。次に、ステッ
プS10における回頭角θrの算出と、ステップS13
における対象物との距離算出が完了したら、画像内の座
標(x,y)及び距離zを実空間座標(X,Y,Z)に
変換する(ステップS14)。ここで、実空間座標
(X,Y,Z)は、図2に示すように、赤外線カメラ2
R、2Lの取り付け位置の中点の位置(自車両10に固
定された位置)を原点Oとして、図示のように定め、画
像内の座標は、画像の中心を原点として水平方向をx、
垂直方向をyと定めている。 【0020】また、実空間座標が求められたら、自車両
10が回頭することによる画像上の位置ずれを補正する
ための回頭角補正を行う(ステップS15)。回頭角補
正は、時刻kから(k+1)までの期間中に自車両10
が例えば左方向に回頭角θrだけ回頭すると、カメラに
よって得られる画像上では、画像の範囲がΔxだけx方
向にずれるので、これを補正する処理である。なお、以
下の説明では、回頭角補正後の座標を(X,Y,Z)と
表示する。 【0021】実空間座標に対する回頭角補正が完了した
ら、次に、同一対象物について、ΔTのモニタ期間内に
得られた、回頭角補正後のN個(例えばN=10程度)
の実空間位置データ、すなわち時系列データから、対象
物と自車両10との相対移動ベクトルに対応する近似直
線LMVを求める(ステップS16)。次いで、最新の
位置座標P(0)=(X(0),Y(0),Z(0))
と、(N−1)サンプル前(時間ΔT前)の位置座標P
(Nー1)=(X(N−1),Y(N−1),Z(N−
1))を近似直線LMV上の位置に補正し、補正後の位
置座標Pv(0)=(Xv(0),Yv(0),Zv
(0))及びPv(N−1)=(Xv(N−1),Yv
(N−1),Zv(N−1))を求める。 【0022】これにより、位置座標Pv(N−1)から
Pv(0)に向かうベクトルとして、相対移動ベクトル
が得られる。このようにモニタ期間ΔT内の複数(N
個)のデータから対象物の自車両10に対する相対移動
軌跡を近似する近似直線を算出して相対移動ベクトルを
求めることにより、位置検出誤差の影響を軽減して対象
物との衝突の可能性をより正確に予測することが可能と
なる。 【0023】また、ステップS16において、相対移動
ベクトルが求められたら、次に、検出した対象物との衝
突の可能性を判定し、自車両10と衝突の可能性のある
対象物が存在する場合は、例えばスピーカ6を介して音
声による警報を発するとともに、画像表示装置7に対し
て、例えば赤外線カメラ2Rにより得られる画像を出力
し、接近してくる対象物を自車両10の運転者に対する
強調映像として表示する警報判定処理を行う(ステップ
S17)。また、ステップS17の警報判定処理が終了
したら、ステップS1へ戻り、上述の処理を繰り返す。
なお、警報判定処理については、詳細を後述する。 【0024】以上が、本実施の形態の障害物警報装置の
画像処理ユニット1における対象物検出・警報動作であ
るが、次に、図5に示すフローチャートを参照して、図
3に示したフローチャートのステップS17における警
報判定処理について更に詳しく説明する。図5は、本実
施の形態の警報判定処理動作を示すフローチャートであ
る。警報判定処理は、以下に示す衝突判定処理、接近判
定領域内か否かの判定処理、進入衝突判定処理、重なり
判定処理、警報出力判定処理、及び映像入力処理によ
り、自車両10と検出した対象物との衝突の可能性を判
定し、衝突の可能性のある対象物を運転者に対して通知
する処理である。以下、図6に示すように、自車両10
の進行方向に対してほぼ90°の方向から、速度Vpで
進行してくる対象物20がいる場合を例に取って説明す
る。 【0025】図5において、まず、画像処理ユニット1
は衝突判定処理を行う(ステップS21)。衝突判定処
理は、図6において、対象物20が時間ΔTの間に距離
Zv(N−1)から距離Zv(0)に接近した場合に、
自車両10とのZ方向の相対速度Vsを求め、両者が高
さH以内で相対速度Vsを維持して移動すると仮定し
て、余裕時間T以内に両者が衝突するか否かを判定する
処理である。ここで、余裕時間Tは、衝突の可能性を予
測衝突時刻より時間Tだけ前に判定することを意図した
ものである。従って、余裕時間Tは例えば2〜5秒程度
に設定される。またHは、高さ方向の範囲を規定する所
定高さであり、例えば自車両10の車高の2倍程度に設
定される。 【0026】次に、ステップS21において、余裕時間
T以内に自車両10と対象物20とが衝突する可能性が
ある場合(ステップS21のYES)、更に判定の信頼
性を上げるために、画像処理ユニット1は対象物20が
接近判定領域内に存在するか否かの判定処理を行う(ス
テップS22)。接近判定領域内か否かの判定処理は、
図7に示すように、赤外線カメラ2R、2Lで監視可能
な領域を太い実線で示す外側の三角形の領域AR0とす
ると、領域AR0内の、Z1=Vs×Tより自車両10
に近い領域であって、対象物20が自車両10の車幅α
の両側に余裕β(例えば50〜100cm程度とする)
を加えた範囲に対応する領域AR1、すなわち対象物2
0がそのまま存在し続ければ自車両10との衝突の可能
性がきわめて高い接近判定領域AR1内に存在するか否
かを判定する処理である。なお、接近判定領域AR1も
所定高さHを有する。 【0027】更に、ステップS22において、対象物2
0が接近判定領域内に存在しない場合(ステップS22
のNO)、画像処理ユニット1は対象物20が接近判定
領域内へ進入して自車両10と衝突する可能性があるか
否かを判定する進入衝突判定処理を行う(ステップS2
3)。進入衝突判定処理は、上述の接近判定領域AR1
よりX座標の絶対値が大きい(接近判定領域の横方向外
側の)領域AR2、AR3を進入判定領域と呼び、この
領域内にある対象物20が、移動することにより接近判
定領域AR1に進入すると共に自車両10と衝突するか
否かを判定する処理である。なお、進入判定領域AR
2、AR3も所定高さHを有する。 【0028】また、ステップS23において、対象物2
0が接近判定領域内へ進入して自車両10と衝突する可
能性があると判定された場合(ステップS23のYE
S)、対象物20の左右エッジの実空間座標と、過去に
記録された対象物の左右エッジの実空間座標と比較し、
両者の重なり具合から、現在の対象物20を進入対象物
とするか否かを判定する重なり判定処理を行う(ステッ
プS24)。なお、重なり判定処理については、詳細を
後述する。一方、ステップS22において、対象物20
が接近判定領域内に存在している場合(ステップS22
のYES)、またはステップS24において、過去に記
録された対象物と現在の対象物20とが重なっておら
ず、対象物20を進入対象物とする場合(ステップS2
4のYES)、警報出力判定処理を行う(ステップS2
5)。 【0029】ここで、警報出力判定処理は、ブレーキセ
ンサ5の出力BRから自車両10の運転者がブレーキ操
作を行っているか否かを判別することにより、警報出力
を行うか否かの判定を行う処理であって、もし、自車両
10の運転者がブレーキ操作を行っている場合には、そ
れによって発生する加速度Gs(減速方向を正とする)
を算出し、この加速度Gsが所定閾値GTH以下である
とき、または自車両10の運転者がブレーキ操作を行っ
ていなければ、直ちにステップS26へ進み(ステップ
S25のYES)、運転者に対して、例えばスピーカ6
を介して音声による警報を発すると共に、対象物20の
存在を自車両10の運転者に認識させるための強調映像
を画像表示装置7へ出力する(ステップS26)と共
に、画像表示装置7に表示対象の映像を入力する映像入
力処理を行い(ステップS27)、警報判定処理を終了
する。なお、所定閾値GTHは、ブレーキ操作中の加速
度Gsがそのまま維持された場合に、対象物20と自車
両10との距離Zv(0)以下の走行距離で自車両10
が停止する条件に対応する値である。 【0030】また、ステップS21において、余裕時間
T以内に自車両10と対象物20とが衝突する可能性が
ない場合(ステップS21のNO)、またはステップS
23において、対象物20が接近判定領域内へ進入して
自車両10と衝突する可能性がないと判定された場合
(ステップS23のNO)、またはステップS24にお
いて、過去に記録された対象物と現在の対象物20とが
重なっていて、対象物20を進入対象物としない場合
(ステップS24のNO)、更に、ステップS25にお
いて、加速度Gsが所定閾値GTHより大きく、自車両
10の運転者のブレーキ操作により対象物20との衝突
が回避されると判定された場合(ステップS25のN
O)のいずれかの場合は、ステップS27へ進み、画像
表示装置7に表示対象の映像を入力する映像入力処理を
行い(ステップS27)、警報判定処理を終了する。 【0031】次に、図面を参照して、図5に示したフロ
ーチャートのステップS24における重なり判定処理に
ついて説明する。まず、重なり判定処理の概要について
説明すると、重なり判定処理は、対象物20の左右エッ
ジの実空間座標と、過去に記録された対象物20の左右
エッジの実空間座標とを比較し、両者の重なり具合か
ら、現在の対象物20を進入対象物とするか否かを判定
する処理である。具体的には、例えば図9に示すよう
に、対象物20の時系列のデータを対象物OBJ
[t]、{t=0、1、・・・N−1}とした時、実空
間で静止した対象物OBJ[t]、{t=0、1、・・
・N−1}が画像上で分離しても、時系列データの面積
重心12の位置は時間と共に移動するが、対象物20の
実空間上の存在位置自体は変化しない。 【0032】この時、過去の対象物(OBJ[t]、t
≠0)と現在の対象物(OBJ[0]のAまたはB)と
の関係は、過去の対象物20の存在空間に現在の対象物
20が含まれていると考えられる。つまり、図9では、
OBJ[1]=A+Bであると考えられる。従って、過
去の対象物20の存在空間に現在の対象物20が含まれ
ている場合には、該対象物20を進入対象物ではない
(=静止対象物である)と判断し、進入警報対象から除
外することができる。 【0033】この重なり判定処理を、更に図8に示す本
実施の形態の重なり判定処理動作を示すフローチャート
を用いて詳細に説明すると、図8において、まず、画像
処理ユニット1は、対象物20の特徴量として、各時刻
における実空間での最端左エッジ座標(XL[t])、
最端右エッジ座標(XR[t])を式(1)により算出
する(ステップS31)。なお、以下の説明も含めて、
画像処理ユニット1が計算する対象物20の座標値は、
画像正面向かって右方向へ行くほど大きくなるものとす
る。 【0034】 XL[t]=xl[t]・Z[t]・p/f、 XR[t]=xr[t]・Z[t]・p/f ・・・(1) 但し、時刻tにおける対象物20の距離をZ[t]
(m)、画面上での対象物20の左エッジ座標をxl
[t](pixel)、右エッジ座標をxr[t](p
ixel)、カメラ焦点距離 をf(m)、画素ピッチ
をp(m/pixel)とする。 【0035】次に、時刻t=N−1から、時刻t=1ま
での間で、式(1)で算出した対象物20のエッジ座標
値から、最も左の位置座標XL_MAXと、最も右の位
置座標XR_MAXを算出する(ステップS32)。最
後に、時刻t=0(現在)における対象物20の左座標
(XL[0])、及び右座標(XR[0])が式(2)
を満たし、過去に記録された対象物20と現在の対象物
20とが重なっているか否かを判定する(ステップS3
3)。 XL[0]≧XL_MAX、かつXR[0]≦XR_MAX ・・・(2) 【0036】ステップS33において、時刻t=0(現
在)における対象物20の左座標(XL[0])、及び
右座標(XR[0])が式(2)を満たし、過去に記録
された対象物20と現在の対象物20とが重なっている
場合(ステップS33のYES)、該対象物20を進入
対象物とせず、図5のステップS24のNOへ戻る(ス
テップS34)。また、ステップS33において、時刻
t=0(現在)における対象物20の左座標(XL
[0])、及び右座標(XR[0])が式(2)を満た
さず、過去に記録された対象物20と現在の対象物20
とが重なっていない場合(ステップS33のNO)、該
対象物20を進入対象物とし、図5のステップS24の
YESへ戻る(ステップS35)。 【0037】また、本実施の形態では、画像処理ユニッ
ト1が、同一物体判断手段を含んでいる。より具体的に
は、図5のS24、図8のS31〜S35が同一物体判
断手段に相当する。 【0038】以上説明したように、本実施の形態の障害
物警報装置は、対象物20の左右エッジの位置座標を時
系列で捉え、現在の対象物20の左右エッジの位置座標
と、過去に記録された対象物20の左右エッジの位置座
標と比較し、過去に記録された対象物20の存在空間
に、現在の対象物20の左右エッジの位置座標が含まれ
てしまう場合、該対象物20を進入対象物ではない(=
静止対象物である)と判断し、進入警報対象から除外す
ることができる。従って、抽出された複数の対象物20
が等距離に存在するものであるか、近接しているか等の
複雑な計算や判断を行わなくても物体判断を容易に行
い、実空間で静止している対象物20については、画像
から得られた対象物20の相対移動ベクトルに相対距離
及び相対速度の変化が発生していても、静止対象物であ
ると正しく判断して運転者には注意を要する対象物とし
て表示しないことで、運転者の正確な対象物認識を妨げ
る対象物表示を防止し、本当に注意を払うことが必要な
警報対象物の位置を正確に運転者に把握させることがで
きるという効果が得られる。 【0039】 【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の障害物警
報装置によれば、過去に追跡してきた対象物と現在抽出
した対象物とが同一の物体であれば、これらを1つの対
象物として認識し、車両の走行に影響を与える可能性に
ついて検証することができる。従って、抽出された複数
の対象物が等距離に存在するものであるか、近接してい
るか等の複雑な計算や判断を行わなくても物体判断を容
易に行い、例えば静止している対象物については、車両
の走行に影響を与える可能性についての検証を省略する
等の適切な処理を行うことができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施の形態の障害物警報装置の構
成を示すブロック図である。 【図2】 車両における赤外線カメラやセンサ、ディス
プレイ等の取り付け位置を示す図である。 【図3】 同実施の形態の障害物警報装置の対象物検出
・警報動作を示すフローチャートである。 【図4】 赤外線カメラにより得られるグレースケール
画像とその2値化画像を示す図である。 【図5】 同実施の形態の警報判定処理動作を示すフロ
ーチャートである。 【図6】 衝突が発生しやすい場合を示す図である。 【図7】 車両前方の領域区分を示す図である。 【図8】 同実施の形態の重なり判定処理動作を示すフ
ローチャートである。 【図9】 1つの物体が分離して抽出された場合に発生
する相対移動ベクトルについて示す図である。 【符号の説明】 1 画像処理ユニット 2R、2L 赤外線カメラ 3 ヨーレートセンサ 4 車速センサ 5 ブレーキセンサ 6 スピーカ 7 画像表示装置 10 自車両 S24、S31〜S35 同一物体判断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 服部 弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5C054 CA05 CD03 CE15 CG02 CG07 EA01 EA05 ED07 FC03 FC14 FE28 FF06 GB18 HA30

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 撮像手段により得られた画像から、車両
    の走行に影響を与える可能性のある対象物を検知して警
    報を発する車両用の障害物警報装置において、 過去に捉えた過去対象物と現在捉えている現在対象物と
    について、両者の左右エッジの位置座標を比較し、前記
    車両の進行方向における両者の重なり具合から、前記過
    去対象物と前記現在対象物とが同一物体であるか否かを
    判断する同一物体判断手段を備えたことを特徴とする障
    害物警報装置。
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JPH0453000A (ja) * 1990-06-20 1992-02-20 Takahiro Miura 車両用安全確認装置
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