JP2003306479A - 固結防止を施した過酸化尿素の製造方法 - Google Patents

固結防止を施した過酸化尿素の製造方法

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JP2003306479A
JP2003306479A JP2002114811A JP2002114811A JP2003306479A JP 2003306479 A JP2003306479 A JP 2003306479A JP 2002114811 A JP2002114811 A JP 2002114811A JP 2002114811 A JP2002114811 A JP 2002114811A JP 2003306479 A JP2003306479 A JP 2003306479A
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urea peroxide
urea
peroxide
fatty acid
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Takashi Konishi
隆 小西
Kiyoshi Yoshida
浄 吉田
Katsushige Hayashi
勝茂 林
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酸化尿素の固結を抑制してハン
ドリング特性に優れた、かつ過酸化尿素の活性酸素の低
下抑制による経済効率にも優れた過酸化尿素の工業的製
法を提供する。 【解決手段】 過酸化水素と尿素とを反応させて
過酸化尿素を製造する方法において、ソルビタン脂肪酸
エステル化合物を反応系に添加することを特徴とする過
酸化尿素の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、過酸化水素と尿素
から過酸化尿素を製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】過酸化尿素は、医療用、農業、繊維など
の漂白等多岐にわたる分野での利用が期待されている。
その製造方法は過酸化水素と尿素を反応させて容易に得
ることができ、しかも中性領域で酸素を放出できる唯一
の過酸化水素の固形物として機能的にも有用な化合物で
ある。しかしながら、この過酸化尿素は尿素を原料とす
ることから吸湿性に富み、非常に固結しやすいという欠
点を有する。工業的スケールで使用する際には、容易に
固結することからハンドリング特性に問題点が生じ、有
用な物質にもかかわらず、その利用は非常に限られたも
のとなっているのが現状である。 【0003】過酸化尿素の固結防止対策の一部は過酸化
尿素の吸湿性を改良する方法として検討が行われてお
り、特公昭62−12789号公報では反応系に石こう
を添加する方法が公表されている。しかしながら、石こ
うが過酸化尿素に対して30重量%以上使用されてお
り、得られた結晶は過酸化尿素と称するよりも過酸化尿
素と石こうの混合物と称すべきものであり、かつ長期間
の保存に適したものではなかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術における課題を解決し、過酸化尿素の固結を抑制
し、ハンドリング特性を向上させた過酸化尿素の製造方
法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、ソルビタン脂
肪酸エステル化合物を反応系に添加することで、得られ
た結晶を長期保存した場合、固結現象がみられないこと
を見いだした。また、これらのソルビタン脂肪酸エステ
ル化合物を添加しても、過酸化尿素の活性酸素の低下抑
制にも効果があることを見いだし本発明に到達した。 【0006】すなわち、本発明は過酸化水素と尿素とを
反応させて過酸化尿素を製造する方法において、ソルビ
タン脂肪酸エステル化合物を反応系に添加することを特
徴とする過酸化尿素の製造方法に関するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】過酸化水素の濃度は、1〜98重
量%の範囲であり、効率的に過酸化尿素を取得するには
高濃度の過酸化水素を使用することが望ましいが、過酸
化水素水の取り扱い、安全面を考慮すると、20〜75
重量%の過酸化水素水を使用することが好ましい。 【0008】本発明のソルビタン脂肪酸エステル化合物
は、脂肪酸の炭素数に係わらず、いずれも効果があり、
使用可能である。ソルビタン脂肪酸エステル化合物の例
として、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
ジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビ
タンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタ
ンイソステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノヤシ脂肪酸エステル等が好適に挙げられ、これらは1
種又は2種以上の組み合わせで使用できる。 【0009】ソルビタン脂肪酸エステル化合物の添加量
は、使用する尿素に対して0.005〜20.0重量%
で十分に効果が得られるが、好ましくは2.5〜10.
0%である。 【0010】過酸化尿素の製造方法としては、あらかじ
め尿素を溶解した液に過酸化水素水を加えて晶析を行い
過酸化尿素の結晶を取得する方法が一般的であるが、尿
素の結晶に過酸化水素水を添加し混練りすることにより
過酸化尿素を取得する方法、尿素の結晶に過酸化水素水
を噴霧して反応を行うスプレードライ法などの技術も適
用できる。過酸化尿素の反応温度は、特に限定されるも
のではなく任意の温度を選ぶことが可能であるが、好ま
しくは0〜50℃が好ましい。 【0011】過酸化尿素の結晶を乾燥させる方法は、熱
風乾燥、真空乾燥、流動乾燥など一般的な乾燥方法を用
いることができる。乾燥温度は、過酸化尿素の分解温度
が75〜85℃であることから、それ以下であることが
望ましいが、工業的な処理時間を考慮すると30〜60
℃が好ましく、さらに35〜50℃が好適である。 【0012】ソルビタン脂肪酸エステル化合物の添加方
法は、反応前にあらかじめ尿素の結晶や過酸化水素と混
合させておく方法、反応途中に加える方法のいずれの方
法も可能である。また、過酸化尿素の結晶が得られた後
の製造工程でソルビタン脂肪酸エステル化合物を添加す
る方法も有効であり、たとえば造粒工程、乾燥工程、被
覆工程などで添加する方法が挙げられる。しかし、これ
らの後工程においては過酸化尿素の結晶中にミクロ分散
させることは困難であり、固結防止の効果はあるもの
の、反応工程においてソルビタン脂肪酸エステル化合物
を添加することがより望ましい。 【0013】本発明では、過酸化尿素に添加するソルビ
タン脂肪酸エステル化合物以外の成分として、公知の過
酸化尿素の安定剤・安定化助剤である無機酸や有機酸及
びカルボン酸基を有するキレート剤などを添加すること
ができる。具体的には、オルソリン酸、ピロリン酸、ポ
リリン酸、アルキルアリルポリエトキシリン酸、リン酸
アルキルの酸及びその塩、酢酸、プロピオン酸、クエン
酸、酒石酸、サリチル酸、エチレンジアミン4酢酸、プ
ロピレンジアミン4酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジ
アミン3酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミ
ン5酢酸、トリエチレンテトラミン6酢酸、ポリヒドロ
キシカルボン酸、ビス(2−ヒドロキシフェニル酢
酸)、エチレンジアミンなどが挙げられる。これらは、
1種類又は2種類以上組み合わせて任意の量を添加して
もよい。 【0014】 【実施例】次の実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。 【0015】実施例1 1000mlのガラス製ビーカーに尿素300g、ソル
ビタン脂肪酸エステル化合物としてソルビタンジステア
レート13.5gを仕込み、十分に混合する。混合しな
がら、60重量%過酸化水素295gを5分かけて添加
した。添加終了後1時間十分に混合を行った。スラリー
を減圧濾過にて濾別して、濾過物を40℃の流動乾燥機
で2時間乾燥させる。1/10N過マンガン酸滴定によ
り測定した結果、得られた乾燥粉末の活性酸素量は1
5.7%であった。得られた乾燥粉末を20℃/55%
RHの恒温恒湿器にいれ、2ヶ月放置したところ、活性
酸素量の保持率は98.8%であった。さらに、結晶状
態を目視観察すると、固結現象は確認されなかった。 【0016】実施例2 ソルビタンジステアレートを24.0g仕込んだ以外は
実施例1と同様の操作を行ったところ、得られた乾燥粉
末の活性酸素量は15.2%であった。得られた乾燥粉
末を実施例1と同様に放置したところ、活性酸素量の保
持率は98.5%であった。さらに、結晶状態を目視観
察すると、固結現象は確認されなかった。 【0017】実施例3 ソルビタン脂肪酸エステル化合物として、ソルビタンモ
ノラウレートを使用した以外は実施例1と同様の操作を
行ったところ、得られた乾燥粉末の活性酸素量は15.
8%であった。得られた乾燥粉末を実施例1と同様に放
置したところ、活性酸素量の保持率は98.9%であっ
た。さらに、結晶状態を目視観察すると、固結現象は確
認されなかった。 【0018】実施例4 ソルビタン脂肪酸エステル化合物として、ソルビタンモ
ノラウレートを24.0g使用した以外は実施例1と同
様の操作を行ったところ、得られた乾燥粉末の活性酸素
量は15.4%であった。得られた乾燥粉末を実施例1
と同様に放置したところ、活性酸素量の保持率は98.
4%であった。さらに、結晶状態を目視観察すると、固
結現象は確認されなかった。 【0019】比較例1 ソルビタン脂肪酸エステル化合物を加えない以外は実施
例1と同様の操作を行ったところ、得られた乾燥粉末の
活性酸素量は15.8%であった。得られた乾燥粉末を
実施例1と同様に放置したところ、活性酸素量の保持率
は94.5%であった。しかし、結晶状態を目視観察す
ると、固結現象が確認された。 【0020】比較例2 ソルビタン脂肪酸エステル化合物を加えず、安定剤とし
てピロリン酸ソーダを60mg使用した以外は実施例1
と同様の操作を行ったところ、得られた乾燥粉末の活性
酸素量は15.7%であった。得られた乾燥粉末を実施
例1と同様に放置したところ、活性酸素量の保持率は9
6.5%であった。しかし、結晶状態を目視観察する
と、固結現象が確認された。 【0021】 【発明の効果】本発明により、過酸化尿素の固結を抑制
してハンドリング特性に優れた、かつ過酸化尿素の活性
酸素の低下抑制による経済効率にも優れた過酸化尿素の
工業的製法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 勝茂 三重県四日市市日永東2丁目4番16号 三 菱瓦斯化学株式会社四日市工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC42 BA50 BB31 BC10 BC30 BC34 BE32 4H039 CA64 CC60

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 過酸化水素と尿素とを反応させて過酸化
    尿素を製造する方法において、ソルビタン脂肪酸エステ
    ル化合物を反応系に添加することを特徴とする過酸化尿
    素の製造方法。
JP2002114811A 2002-04-17 2002-04-17 固結防止を施した過酸化尿素の製造方法 Pending JP2003306479A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7470390B2 (en) 2004-10-29 2008-12-30 Denso Corporation Production method of polycrystalline ceramic body
DE102008042955A1 (de) 2007-11-08 2009-05-14 Denso Corp., Kariya-shi Verfahren zum Herstellen einer Keramik mit Kristallorientierung
DE102010000783A1 (de) 2009-01-12 2010-09-16 Denso Corporation, Kariya-City Piezokeramik, kristallorientierte Keramik, mehrlagiges Piezoelement sowie Verfahren zu dessen Herstellung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7470390B2 (en) 2004-10-29 2008-12-30 Denso Corporation Production method of polycrystalline ceramic body
DE102008042955A1 (de) 2007-11-08 2009-05-14 Denso Corp., Kariya-shi Verfahren zum Herstellen einer Keramik mit Kristallorientierung
DE102010000783A1 (de) 2009-01-12 2010-09-16 Denso Corporation, Kariya-City Piezokeramik, kristallorientierte Keramik, mehrlagiges Piezoelement sowie Verfahren zu dessen Herstellung

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