JP2003300334A - 光学式検出装置、インクタンク及びインクジェットプリンタ - Google Patents

光学式検出装置、インクタンク及びインクジェットプリンタ

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JP2003300334A
JP2003300334A JP2002105691A JP2002105691A JP2003300334A JP 2003300334 A JP2003300334 A JP 2003300334A JP 2002105691 A JP2002105691 A JP 2002105691A JP 2002105691 A JP2002105691 A JP 2002105691A JP 2003300334 A JP2003300334 A JP 2003300334A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーム式インクタンクのインクエンドを正
確かつ確実に検出可能なインクタンクの光学式検出装置
を提案すること。 【解決手段】 フォーム式のインクタンク1の主インク
室とインク取出し孔の間には副インク室30が形成さ
れ、ここに進入する空気量が増加すると、インク界面と
なっているプリズム62のプリズム反射面61が反射面
に復帰してインクエンドを検出可能である。プリズム反
射面61は、インクジェットプリンタ側の光学式センサ
80を矢印方向Aに走査して、3箇所の検出ポイント8
0(1)〜80(3)で検出動作を行うことのできる反
射面形状になっている。よって、一箇所の検出ポイント
を規定している第1反射部110(1)〜110
(3)、第2反射部120(1)〜120(3)の背面
部分のいずれかに気泡Bが付着あるいは浮遊して反射面
として機能しない場合でも、他の検出ポイントにおいて
インクエンドを確実に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子から射出
されてプリズム反射面で反射した光を受光素子で検出す
るように構成されたプリズムを用いた光学式検出装置に
関するものである。また、本発明は、かかる光学式検出
装置を用いてインクタンクがインクジェットプリンタな
どに装着されているか否か、インクタンクのインクエン
ドなどを検出するインクタンクの光学式検出装置に関す
るものである。さらに、本発明は、かかるインクタンク
をインク供給源とするインクジェットプリンタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタのインク供給源
としてはカートリッジ式のインクタンクが一般に採用さ
れている。カートリッジ式のインクタンクを用いる場合
には、インクタンクがインクジェットプリンタのタンク
装着部に装着されているか否か、および装着されている
インクタンクのインクエンドを検出するための検出機構
が必要である。
【0003】このような検出機構としては、プリズムを
用いた光学式検出機構が知られている。図11(b)に
示すように、プリズムを用いた光学式検出機構は、一般
に、直交する一対のプリズム反射面201、202を備
えた被検出部200と、発光素子211および受光素子
212を備えた検出部210とを備えている。インクジ
ェットプリンタのタンク装着部の近傍位置に検出部21
0を配置し、インクタンクの側面などにプリズム反射面
201、202を配置しておけば、インクタンクが装着
されている場合に、検出部210の発光素子211から
の射出光Lが一対のプリズム反射面201、202で反
射されて受光素子212に戻る光学経路が形成され、イ
ンクタンクが装着されていない場合にはかかる光学経路
が遮断される。よって、受光素子212の受光量に基づ
きインクタンクが装着されているか否かを検出できる。
【0004】また、プリズムを用いた光学式検出機構は
インクエンド検出にも適用されている。この場合には、
インクタンクに配置した一対のプリズム反射面の背面を
インク界面としておき、インクが無くなり、プリズム反
射面の背面がインク液面から露出して空気界面になると
プリズム反射面が本来の反射面に戻るという光学特性を
利用して、インクタンクのインクエンド検出を行ってい
る。
【0005】このようなプリズムを用いた光学式検出機
構は、例えば、特開平10−323993号公報、およ
び米国特許第5,616,929号公報に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、プリズムを用
いた光学式検出機構では、その検出部の発光素子および
受光素子は一定間隔で配置されている。従って、発光素
子からの射出光が直交する一対のプリズム反射面で反射
して受光素子に戻る光学経路は、検出部と被検出部とが
特定の相対位置関係となった場合にのみ形成される。す
なわち、図11(b)に示すように、発光素子211お
よび受光素子212の光軸中心線213が一対のプリズ
ム反射面201、202の中心線に一致した時にのみ形
成される。これ以外の相対位置関係の場合には受光素子
212への戻り光Lrの光学経路が形成されないので、
検出を行うことができない。
【0007】このように検出箇所が1箇所のみであるの
で、例えばインクタンクの装着の有無を検出する場合
に、インクジェットプリンタ側に固定されている検出部
に対して、装着されたインクタンクの側に配置されてい
るプリズム反射面の位置が僅かでもずれると、受光素子
での受光量が減少してしまい、インクタンクが装着され
ているにもかかわらず装着されていない旨の誤検出を行
うおそれがある。
【0008】ここで、インクジェットヘッドをヘッドキ
ャリッジにより印字幅方向に往復移動させる形式のイン
クジェットプリンタでは、ヘッドキャリッジに検出部を
搭載しておけば、検出部は、ヘッドキャリッジの移動方
向にプリズム反射面を走査するので、ヘッドキャリッジ
移動方向にプリズム反射面が多少ずれたとしても問題は
ない。しかしながら、戻り光の光学経路が形成されるプ
リズム反射面の反射位置に異物、インクなどが付着して
汚れている場合には誤検出のおそれがある。
【0009】次に、フォーム式のインクタンクにおける
インクエンドを検出するためにプリズムを用いた光学式
検出機構を採用する場合には、さらに次のような問題が
ある。
【0010】フォーム式のインクタンクは、インクを吸
収保持したフォームが収納されているフォーム収納部
と、このフォーム収納部に連通したインク取出し孔と、
フォーム収納部を大気開放している通気孔とを有してい
る。インク取出し孔から、インクジェットヘッドの吐出
圧力によってインクを吸引すると、吸引したインク量に
対応する空気が通気孔からフォーム収納部に流入するよ
うになっている。本願人はフォーム式インクタンクのイ
ンクエンド検出機構として次の構成を提案している。フ
ォーム収納部とインク取出し孔の間に小容量のインク室
を形成してプリズム反射面の背面がインク界面となるよ
うにし、インクがインク室に充満している状態ではプリ
ズム反射面が反射面として機能せず、インクが無くなる
とプリズム反射面がインク液面から露出して空気界面と
なり再び反射面として機能する。このインク減少に伴う
反射状態の変化を検出部で検出することにより、フォー
ム式インクタンクのインクエンドを検出する。
【0011】この構成のインクエンド検出機構では、イ
ンクの減少に伴って、フォーム収納部の側からインク室
内に空気が進入して気泡を形成し、形成された気泡がプ
リズム反射面の背面に付着あるいはその近傍に浮遊す
る。図11(b)に示すように戻り光Lrの光学経路が
形成されるプリズム反射面201、202の反射位置2
03、204に気泡Bが付着あるいは浮遊していると、
気泡間に保持されているインクによって当該反射位置で
発光素子からの射出光が反射しなくなってしまい、イン
クエンド検出ができなくなるおそれがある。
【0012】このように、従来のプリズムを用いた光学
式検出機構では、発光素子からの射出されてプリズム反
射面で反射された後に受光素子に戻る戻り光の光学経路
が一箇所でしか形成されない。換言すると、検出ポイン
トが一箇所のみである。このために、組み付け誤差など
により検出部と被検出部の相対位置関係にずれが発生し
た場合、検出ポイントのプリズム反射面の部分に汚れな
どが付着したり、当該検出ポイントのプリズム反射面の
背面が気泡で覆われた場合などにおいては、精度の良い
検出を行うことができない可能性がある。
【0013】本発明の課題は、このような弊害を解消す
るために、プリズム反射面の形状を工夫して、複数の検
出ポイントを備えたプリズムを用いた光学式検出装置を
提案することにある。
【0014】また、本発明の課題は、インクタンクの装
着の有無、インクタンクのインクエンドを精度良く検出
するために、複数の検出ポイントを備えたプリズムを用
いた光学式検出装置を適用することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の光学式検出装置は、プリズム反射面から
なる被検出部と、前記プリズム反射面に光を照射すると
共に当該反射面からの反射光を受光する検出部とを有
し、前記検出部は、発光素子および受光素子を備え、前
記受光素子は、前記発光素子から射出された射出光に対
して一定の間隔で平行に入射する検出光を受光可能であ
り、前記プリズム反射面は、第1反射部および第2反射
部の対を複数含んでおり、各対における前記第1の反射
部は、前記発光素子からの射出光を対応する前記第2の
反射部に向けて反射し、当該第1の反射部に対する前記
発光素子からの射出光の入射角をθ1とし、この第1の
反射部で反射されて対応する前記第2の反射部に入射す
る反射光の入射角をθ2とした場合に、これら入射角の
和(=θ1+θ2)が90度であることを特徴としてい
る。
【0016】上記のように、第1反射部および第2反射
部の対を複数含むようにプリズム反射面の形状を規定す
れば、各対の第1反射部に対して検出部の発光素子から
の射出光を照射すると、当該射出光を第1、第2反射部
で反射された後に、射出光と平行な戻り光として受光素
子に戻すことができる。すなわち、対の数だけ検出ポイ
ントを備えた検出装置を実現できる。よって、検出ポイ
ントが単一であった従来のプリズムを用いた光学式検出
装置に比べて、検出精度を高めることができる。
【0017】ここで、各対の前記第1および第2反射部
は、楕円曲線上の点として規定することができる。
【0018】また、前記プリズム反射面は、複数対の前
記第1および第2反射部を含んでいればよいので、曲線
により規定してもよいし、多角形により規定してもよ
い。
【0019】さらに、前記検出部と前記被検出部は相対
移動するように構成することができる。
【0020】次に、本発明は、インクタンクがインクジ
ェットプリンタに装着されているか否かの検出や、イン
クタンクのインクエンドの検出を行うためのインクタン
クの光学式検出装置に関するものであり、上記構成の複
数の検出ポイントを備えた光学式検出装置と、インクが
貯留されているインクタンクとを有し、このインクタン
クに前記プリズム反射面が形成されていることを特徴と
している。
【0021】インクタンクの装着の有無を検出する場合
には、前記プリズム反射面の背面が常に空気界面となる
ように構成すればよい。
【0022】これに対して、インクエンドを検出する場
合には、前記プリズム反射面の背面をインク界面とし、
前記インクタンク内のインク残量の減少に伴って当該プ
リズム反射面をインク液面から徐々に空気中に露出させ
るように構成すればよい。
【0023】ここで、一般に、インクタンク内のインク
が殆ど無くなった状態を「リアルエンド」と呼び、イン
クタンク内のインクの残量が一定量よりも少なくなった
状態を「ニアエンド」と呼んでいるが、本明細書で用い
る「インクエンド」とは、特に断りのない限り両者を含
むものである。
【0024】次に、インクタンクとしてはフォーム式イ
ンクタンクがあり、本発明によるフォーム式インクタン
クは、インクが吸収保持されたフォームと、このフォー
ムが収納されている大気開放された主インク室と、イン
ク取出し孔と、前記主インク室および前記インク取出し
孔の間に形成されており、前記インク取出し孔に作用す
るインク吸引力によって、前記主インク室の側からイン
クおよび気泡を導入可能な副インク室と、前記主インク
室から前記副インク室に進入した空気量に基づきインク
が無くなったか否かを光学的に検出可能な被検出部とを
有し、前記被検出部は、前記副インク室内において背面
がインク界面となっているプリズム反射面を備え、この
プリズム反射面は、上記構成の複数対の前記第1および
第2反射部を備えたプリズム反射面としたことを特徴と
している。
【0025】この構成のフォーム式インクタンクでは、
プリズム反射面の背面に気泡が付着し、あるいはその近
傍に気泡が浮遊した状態が形成されても、プリズム反射
面の検出スポットが複数箇所あるので、いずれかの検出
スポットにおいて確実にインクエンドを検出できる。
【0026】次に、本発明はかかる構成のフォーム式イ
ンクタンクをインク供給源とするインクジェットプリン
タに関するものであり、複数対の前記第1および第2反
射部を備えたプリズム反射面からなる被検出部からの反
射光量に基づきインクタンクのインクエンドを検出する
ための検出部を備えていることを特徴としている。
【0027】本発明のインクジェットプリンタによれ
ば、常に精度良くインクエンドを検出することができ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した実施の形態を説明する。なお、以下の実施例
はインクジェットプリンタのタンク装着部に対して着脱
可能に装着されるインクタンクに対して本発明を適用し
た例である。しかし、本発明は、インクジェットプリン
タに予め配置されたインクタンクに対しても同様に適用
可能である。
【0029】(全体構成)図1(a)および(b)は本
発明を適用したフォーム式インクタンクを示す平面図お
よび正面図であり、図2は当該インクタンクを底面側か
ら見た場合の斜視図であり、図3は当該インクタンクの
分解斜視図である。
【0030】本例のインクタンク1は、インクジェット
プリンタ(図示せず)に形成されているタンク装着部
(図示せず)に対して着脱可能に装着して使用される。
このインクタンク1は、上側が開口した直方体の容器本
体2と、この上側開口3を封鎖している容器蓋4とを有
し、これらの内部に主インク室5が形成され、ここに、
インクが吸収保持された全体として直方体形状のフォー
ム6が収納されている。
【0031】容器本体2の底面にはインク取出し部7が
形成されており、このインク取出し部7は、容器底面に
形成した開口部に装着した円盤状のゴムパッキンを備
え、この中心に開けた貫通孔8aがインク取出し孔とさ
れている。インク取出し部7におけるゴムパッキン8よ
りも奥の部分には、インク取出し孔8aを封鎖可能な弁
9が配置されており、この弁9は常にコイルばね10に
よってゴムパッキン8に押し付けられ、インク取出し孔
8aを封鎖している。
【0032】主インク室5は、第1のフィルタ11およ
び第2のフィルタ12によって仕切られている副インク
室30を介してインク取出し孔8aに連通している。ま
た、容器蓋4に形成された大気連通孔13を介して大気
開放されている。従って、主インク室5に装着したフォ
ーム6に吸収保持されているインクが、インク取出し孔
8aを介して吸引されると、吸引されたインクに対応す
る分の空気が、大気連通口13から主インク室5に入り
込む。
【0033】なお、容器蓋4の大気連通孔13は、容器
蓋表面に刻まれた屈曲状の溝13aに繋がっており、こ
の溝13aの端13bは容器蓋4の縁端近傍まで延びて
いる。インクタンク1の出荷時には、容器蓋4の大気連
通孔13および溝13aが形成されている部分はシール
14が貼り付けられており、使用時には、当該シール1
4の切り取り線14aに沿って当該シール14の一部1
4bを剥がすことにより、溝13aの端13bが露出
し、大気連通孔13が大気開放状態になる。
【0034】また、容器底面のインク取出し孔8aの部
分もシール15が貼り付けられており、インクタンク1
をインクジェットプリンタのタンク装着部に装着すると
タンク装着部に取り付けられているインク供給針(図4
参照(b)参照)がシール15を破って当該インク取出
し孔8aに差し込まれて、当該インクタンク1が装着状
態になる。
【0035】次に、図4(a)および(b)はそれぞれ
図1のIV−IV線で切断した部分のインクタンク1の
断面図および部分拡大断面図であり、図5は図1のV−
V線で切断した部分のインクタンク1の断面図であり、
図6は図1のVI−VI線で切断した部分のインクタン
ク1の断面図である。
【0036】これらの図を参照して、インク取出し孔8
aと主インク室5の間に形成されている副インク室30
を含むインク通路部分の構造を説明する。まず、容器本
体2の底板部分21には、矩形断面の筒状枠22が当該
底板部分21を貫通して上下に垂直に延びている。この
筒状枠22における主インク室5内に垂直に起立してい
る上側筒状枠部分23の上端には長方形の連通口25
(主インク室側連通口)が形成されている。この連通口
25には長方形の第1のフィルタ11が取り付けられて
いる。
【0037】この筒状枠22の容器底板部分21から下
方に垂直に突出している下側筒状枠部分24の下端開口
は、これに一体形成されている枠底板部分24aによっ
て封鎖されており、当該枠底板部分24aの略中央から
は、全体として円筒状の突出部分26が上方に垂直に延
びる状態で一体形成されている。この突出部分26の中
心孔はインク取り出し孔8aに連通したインク通路27
とされており、ここにゴムパッキン8、弁9およびコイ
ルばね10が装着されており、当該コイルばね10のば
ね受け28が突出部分26の内周面に一体形成されてい
る。
【0038】この突出部分26は、上記の第1のフィル
タ11よりも所定距離だけ下の位置までに延びており、
その上端に形成されている円形の連通口29(取り付け
孔側連通口)には第2のフィルタ12が取り付けられて
いる。
【0039】本例の第1のフィルタ11は、インクを通
すと共に、インク取出し孔8aに作用するインク吸引力
によって、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されて
いる。すなわち、インク吸引力によってメニスカスが破
壊する毛管引力となる孔サイズの多孔質材料から形成さ
れている。この第1のフィルタ11は、例えば、メッシ
ュフィルタから形成されている。
【0040】これに対して、第2のフィルタ12は、イ
ンクを通すが、インク取出し孔に作用するインク吸引力
によっては気泡が通過することのない多孔質材料から形
成されている。すなわち、インク吸引力によってはメニ
スカスが破壊しない毛管引力となる細かな孔サイズの多
孔質材料から形成されている。また、この第2のフィル
タ12は、インクに混入している異物を捕捉可能な孔サ
イズのものである。この第2のフィルタ12もメッシュ
フィルタから形成することができる。
【0041】ここで、インク吸引力とは、インク供給対
象のインクジェットヘッド(図示せず)でのインク吐出
圧力によりインク取出し孔8aに作用するインク吸引力
である。
【0042】次に、本例の副インク室30には、インク
吸い上げ用のコップ状キャップ31が配置されている。
このコップ状キャップ31によって、副インク室30の
底に溜まっているインクを上方に位置している第2のフ
ィルタ12が取り付けられている連通口29まで吸い上
げるようにしている。
【0043】図7(a)および(b)は、このコップ状
キャップ31を示す斜視図および断面図である。図4な
いし図7を参照して説明すると、このコップ状キャップ
31は、円筒状胴部32と、この上端開口を封鎖してい
る天板部分33とを備えており、その下端開口34の円
形端面35には、所定角度間隔で形成された複数の突起
が垂直に突出している。本例では90度間隔で同一高さ
の4個の突起36が形成されている。円筒状胴部32の
内周面は、その下端側内周面部分37と、この上側に連
続して僅かに内側にせり出したテーパ付き内周面部分3
8と、この上側に連続している小径の上端側内周面部分
39を備えている。
【0044】この形状のコップ状キャップ31は、イン
ク室30の中に形成されている円筒状の突出部分26に
対して上側からキャッピングした状態で取り付けられて
いる。突出部分26の外周面は、下端側部分が僅かに大
きな大径外周面部分41とされ、この上端側部分が小径
外周面部分42とされ、これらの間には環状段面43が
形成されている。図6に示すように、小径外周面部分4
2には、所定の角度間隔で外方に突出したリブ44が形
成されている。本例では90度間隔で4本のリブ44が
形成されており、これらのリブ44の突出量は同一であ
り、上下方向に所定の長さとされている。また、これら
のリブ44の突出量は、これらがコップ状キャップ31
の上端側外周面部分39にちょうど嵌り込むように設定
されている。
【0045】コップ状キャップ31を突出部分26にキ
ャッピングすると、4本のリブ44によってコップ状キ
ャップ31が位置決めされ、コップ状キャップ31の内
周面と突出部分26の外周面の間には4本のインク吸い
上げ用の円弧状断面の隙間45が形成される。また、コ
ップ状キャップ31における下端の円形端面35に形成
した突起36の下面から天板部分33の裏面までの高さ
寸法は、突出部分26の高さ寸法よりも所定量だけ大き
く設定されている。従って、キャッピング状態では、突
出部分26の上端に取り付けた第2のフィルタ12とコ
ップ状キャップ31の天板部分33の裏面の間には、所
定間隔のインク通路用の隙間46が形成され、この隙間
46が隙間45に連通している。さらには、キャッピン
グ状態においては、コップ状キャップ31の下端に形成
された4個の突起36の間には、一定幅の4本の円弧状
断面の隙間47が形成される。この円弧状断面の隙間4
7は上記の円弧状断面の隙間45に連通している。
【0046】ここで、隙間45、46、47を適切な幅
に設定しておくことにより、隙間47から隙間45を通
ってインクが吸い上げられて、隙間46を通って第2の
フィルタ12を経由して突出部分上端の連通口29に到
るインク吸い上げ用通路を形成することができる。この
ようにすると、副インク室30に溜まっているインク量
が減って、その液面が第2のフィルタ12よりも低くな
った場合においても、副インク室30内のインクを第2
のフィルタ12の位置まで吸い上げて、インク通路27
からインク取出し孔8aに供給することができる。
【0047】また、本例では、コップ状キャップ31の
外周面32aが副インク室30を形成している筒状枠2
2の内側側面22aから所定幅だけ離間した状態となる
ようにしてある。コップ状キャップ31の外周面32a
が筒状枠22の内側側面22aに接触すると、副インク
室30の内部が接触位置を境として左右に分断されてし
まい、副インク室30内に溜まっているインクを効率良
く吸い上げることができなくなるおそれがある。本例で
は、コップ状キャップ31によって副インク室30に溜
まっているインクを効率良く吸い上げることができる。
【0048】(検出機構)次に、本例のインクタンク1
には、当該インクタンク1がインクジェットプリンタの
装着部に装着されたか否かを光学的に検出するために用
いるプリズム反射面51を備えた被検出部50が配置さ
れている。また、副インク室30に溜まっているインク
残量が所定量を下回ったことを光学的に検出するために
用いるプリズム反射面61を備えた被検出部60が配置
されている。
【0049】図3、図5および図6を参照して説明する
と、容器本体2の側板部分53の下端部分には、横長の
矩形板54が接着固定されており、この矩形板54の内
側面にはプリズム52および62が一定の間隔で一体形
成されている。これらプリズム52、62はそれぞれ後
述のように規定されたプリズム反射面51、61を備え
ている。
【0050】一方のプリズム52は、一定隙間の空気層
55を介して容器本体2の側板部分53に対峙してい
る。すなわち、側板部分53にはプリズム52に対応し
た形状の凹部56が形成されており、これによりプリズ
ム反射面51の背面は一定隙間の空気層55を介して主
インク室5の側板部分53に対峙している。
【0051】これに対して、他方のプリズム62は、副
インク室30を形成している筒状枠22に開けた開口部
22bから直接に副インク室30の内部に露出してい
る。すなわち、プリズム反射面61の背面がインク界面
となっている。従って、副インク室30のインク液面が
プリズム62の取り付け位置よりも上側にある場合に
は、プリズム反射面61はインクに接して反射面として
機能しない。しかるに、インク液面が下方に下がると、
プリズム反射面61は本来の反射面として機能を徐々に
取り戻す。
【0052】次に、図6に示すように、インクタンク1
が装着されるインクジェットプリンタ(図示せず)の側に
は、反射型の光学式センサ70、80が取り付けられて
いる。これらの光学式センサ70、80は、インクジェ
ットヘッド(図示せず)を印字幅方向に走査するための
ヘッドキャリッジ220に搭載され、インクタンク装着
部に装着されてインクタンク1のプリズム反射面51、
61を印字幅方向A(図6の矢印方向)に走査して検出
を行う。
【0053】これらの光学式センサ70、80は、発光
素子71、81と受光素子72、82を備えている。光
学式センサ80は、その発光素子81および受光素子8
2の間隔(光軸間隔)がDであり、発光素子81から射
出された射出光Lがプリズム反射面61で反射されて受
光素子82に戻り光Lrとして戻ると、当該受光素子の
受光量に基づき、インクタンク1のインクエンドを検出
する。他方の反射型の光学式センサ70も同様に構成さ
れている。
【0054】(プリズム反射面の形状)ここで、本例に
おける各プリズム50、60のプリズム反射面51、6
1の形状の規定方法について説明する。双方の反射面の
規定方法は同一であるので、インクエンド検出用のプリ
ズム反射面61の規定方法を説明する。
【0055】本例では、発光素子81からの射出光Lが
プリズム反射面61で反射して受光素子82に戻り光と
して戻る光学経路がセンサ走査方向Aにおける複数の箇
所で形成されるようにプリズム反射面形状を規定してい
る。換言すると、センサによる検出ポイントが複数箇所
となるようにプリズム反射面形状を規定している。
【0056】図8を参照して説明すると、一般的に用い
られている直角プリズムの場合、直交する一対のプリズ
ム反射面201、202は、発光素子81からの射出光
Lに対して45度傾斜した状態に配置される。この場
合、一対のプリズム反射面201、202によって発光
素子81からの射出光が、当該発光素子81からDの距
離だけ離れた受光素子82に対して射出光と平行な戻り
光Lr状態で戻る検出ポイントは、プリズム反射面20
1、202の中心線に、発光素子81および受光素子8
2の光軸間の中心線83が一致した時点のみである。こ
の状態において、一方のプリズム反射面201に対する
発光素子81からの射出光の入射角θ1は45度であ
り、直角プリズム201で反射した反射光Lr1が他方
のプリズム反射面202に入射する入射角も45度であ
る。
【0057】ここで、各プリズム反射面201、202
を任意の曲面とした場合、プリズム反射面201におけ
る射出光Lの反射部(以下、第1反射部と呼ぶ)110
に対する入射角θ1は、この第1反射部110に立てた
法線111と射出光Lとのなす角度である。同様に、プ
リズム反射面201で反射した反射光Lr1のプリズム
反射面202における反射部(以下、第2反射部と呼
ぶ)120に対する入射角θ2も、この第2反射部12
0に立てた法線121と反射光Lr1とのなす角度であ
る。
【0058】双方の入射角θ1、θ2が45度であると
いうことは、法線111、121は互いに直交するとい
うことであり、従って、各反射部110、120に引い
た接線113、123のなす角度も直角に交わることに
なる。従って、接線が直交し、しかも、射出光Lと戻り
光Lrの間隔が一定値Dになるという条件を満たす第1
反射部および第2反射部を平面上にプロットし、複数対
の第1および第2反射部110、120の位置を求め、
これらを含むような曲線あるいは多角形を求め、このよ
うな曲線あるいは多角形をプリズム反射面形状として採
用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム反射面を
得ることができる。
【0059】図9にはより一般化した場合のプリズム反
射面形状の算出方法を示してある。プリズム反射面形状
として任意の曲線を想定した場合、発光素子81からの
射出光Lが第1反射部110に任意の入射角θ1で入射
し、ここからの反射光Lr1が任意の入射角θ2で第2
反射部120に入射して、センサ80の側に戻り光Lr
として戻る。このとき、受光素子82に、戻り光Lrを
射出光Lに平行な光線として戻すためには、図8の場合
と同様に、第1、第2反射部110、120に引いた接
線113、123が直角に交わるようにすればよい。す
なわち、入射角θ1とθ2の和が90度になるようにす
ればよい。
【0060】従って、この場合においても、接線11
3、123が直交し、しかも、射出光Lと戻り光Lrの
間隔が一定値Dになるという条件を満たす第1反射部お
よび第2反射部110、120を平面上にプロットし、
複数対の第1および第2反射部110、120の位置を
求め、これらを含むような曲線あるいは多角形を求め、
このような曲線あるいは多角形をプリズム反射面形状と
して採用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム反
射面を得ることができる。
【0061】ここで、このような複数の検出ポイントを
備えたプリズム反射面形状を規定する具体的な曲線とし
て楕円曲線を挙げることができる。図10(b)に示す
ように、楕円Eは直交座標系においては次式により規定
される。 x2/a2 +y2/b2 = 1 楕円の任意の点(x1,y1)の傾きα(接線の傾斜角
度)は、上式を1回微分することにより求まり、次のよ
うになる。 α = (−2bx/a2)/2√{(1−(x2
2)} このαのアークタンジェントを取り、さらに単位をラジ
アンから度に変更することにより角度の値が得られる。
【0062】ここで、センサの光軸間距離、すなわち、
発光素子および受光素子の光軸間距離をDとし、係数
a、bとして適切な値を選択すれば楕円E上の2点にお
いて接線が直角に交わることが確認された。従って、こ
のように求めた楕円の一部をプリズム反射面71、81
の反射面形状として採用すれば、連続した検出ポイント
を備えたプリズム反射面を実現できる。
【0063】図10(a)には、具体的な計算結果の一
例を示してある。この計算例は、上記の楕円式における
係数a=3.5、b=5.029とし、センサ70、8
0の光軸間距離D=4mmとした場合の楕円曲線E上の
各点における接線の傾きα、その傾き角(度)θを算出
したものである。
【0064】この図から分かるように、楕円E上の点A
1〜A11の各接線と、点B1〜B11の各接線とは、
90度の交差角度で交わる。従って、これら11組の対
のうちから複数の対を選択し、これら各対の点を含む曲
線あるいは多角形をプリズム反射面71、81の反射面
として採用すれば、検出ポイントを複数備えたプリズム
反射面を実現できる。勿論、点A1から点A11までの
楕円曲線部分および点B1〜B11までの楕円曲線部分
をプリズム反射面71、81の反射面形状として採用す
れば、検出ポイントが連続しているプリズム反射面を実
現できる。
【0065】本例では、例えば、図11に示すように、
検出ポイントが3箇所ある多角形のプリズム反射面形状
を採用している。ここで、検出ポイントを規定している
3対の第1および第2反射部は、それぞれ、点110
(1)および120(1)、点110(2)および12
0(2)、点110(3)および120(3)である。
これらの各点を含む左右対称の6平面からなる多角形状
によりプリズム反射面51、61が規定されている。
【0066】(検出動作)本例のインクタンク1がイン
クジェットプリンタの装着部に装着されたか否かの検
出、およびインクタンク1のインクエンド検出は、次の
ように行われる。
【0067】インクタンク1をインクジェットプリンタ
の装着部に装着すると、図4(b)に示すように、イン
クジェットプリンタの側に配置されているインク供給針
61の先端部分が、インクタンク1のインク取出し孔8
aを貫通して、インク通路27内に位置している弁9を
押し上げた状態になる。
【0068】この結果、インク取出し孔8aが開いた状
態になるので、インクタンク1の主インク室5内のフォ
ーム6に吸収保持されているインクが、第1のフィルタ
11、副インク室30を介してインク通路27に流れ込
み、インク供給針61を通って、インクジェットプリン
タ側のインクジェットヘッドに供給可能となる。このよ
うなインク供給機構は公知であるので、これ以上の説明
は省略する。
【0069】インクタンク1がこのように装着される
と、その側面に形成されているプリズム52がインクジ
ェットプリンタ側の光学式センサ70に対峙可能な位置
になる。インクジェットプリンタの電源が投入される
と、初期動作によりヘッドキャリッジに搭載されている
光学式センサ70が移動してインクタンクの装着の有無
を検出する。光学式センサ70がプリズム反射面51に
対峙した位置に到ると、その発光素子からの射出光Lが
プリズム反射面51で反射されて受光素子72の側で戻
り光Lrが検出される(図6参照)。
【0070】本例では、図11(a)に示すように、キ
ャリッジ走査方向の3箇所の位置が検出ポイントとなっ
ているので、これらの位置において、受光素子72での
戻り光Lrの受光量が最大となる。従って、これらの各
点における受光量を予め設定してあるしきい値と比較す
ることにより、インクタンク装着の有無を検出できる。
【0071】検出ポイントが3箇所あるので、いずれか
の検出ポイントにおいて、戻り光Lrの光学経路を規定
している第1および第2の反射部に汚れが付着して戻り
光の受光量が減少したとしても、その他の検出ポイント
において確実にインクタンクの装着を検出できる。従っ
て、誤検出を防止できる。
【0072】次に、インクジェットヘッドが駆動されて
インク吐出が行われると、インク吐出圧力によってイン
ク取出し孔8aにはインク吸引力が作用して、インクジ
ェットヘッドに向けてインクが供給される。インクが供
給されてフォーム6に保持されているインクが減少する
と、それに伴って、大気連通口13を介して空気が主イ
ンク室5内に入り込む。図4(a)において二点鎖線で
示すように、インクの消費に伴ってフォーム6に含浸さ
れているインクが徐々に減少し、それに代って気泡がフ
ォーム6内に入り込む。フォーム6内のインク残量が少
なくなると、空気が第1のフィルタ11を通って副イン
ク室30に進入して副インク室30内に気泡を生成す
る。副インク室30とインク取出し孔8aの側の間を仕
切っている第2のフィルタ12は気泡を通さないので、
副インク室30の内部に気泡が徐々に溜まっていく。
【0073】さらにインク残量が少なくなると、主イン
ク室5および副インク室30に溜まっているインクの液
面が徐々に下がり、副インク室30内に露出しているプ
リズム62のプリズム反射面61が徐々にインク液面か
ら露出する。この結果、プリズム反射面61は反射面と
して徐々に機能し始める。副インク室30のインク液面
が予め定めた液面位置(例えば、図5に示す位置P)を
下回ると、光学式センサ80の受光素子82の受光量が
予め定めた受光量を超える。
【0074】すなわち、ヘッドキャリッジに搭載されて
インクタンクのプリズム反射面61を走査している光学
式センサ80が当該プリズム反射面61に対する3箇所
の検出ポイントを通過する際に、受光素子82の受光量
が予め定めたしきい値を超える。これに基づき、、イン
クタンク1のインクが無くなったこと(インクエンド)
が検出される。
【0075】副インク室30の容積を充分に小さくして
おけば、ここのインク残量が僅かになった時点でインク
エンドが検出されるので、インク残量が極力少ない状態
でインクエンドを検出でき、インクの無駄を抑制でき
る。なお、この状態をニアエンドとみなして、次のよう
に処理すると、更にインクの無駄を無くすことができ
る。すなわち、光学式センサ80によってインクのニア
エンドを検出した後に、以降使用されるインク量をカウ
ントし、その値が副インク室30に溜まっているインク
量に相当する量に達したときにリアルエンドを確定すれ
ば、インク残量が実質的に無くなる時点までインクを使
用可能である。
【0076】ここで、プリズム反射面61による検出ポ
イントは上記のように3箇所あるので、インクタンク1
のインクエンドを確実に検出することができる。
【0077】すなわち、インク残量の減少に伴って空気
が副インク室30に進入して気泡が発生すると、副イン
ク室30の内部においてはインク液面よりも上の空間は
気泡で満たされた状態になり、この状態でインク液面が
低下していく。このために、インク液面がプリズム反射
面61の上端から徐々に低下していく状態では、インク
液面から露出したプリズム反射面61の部分の近傍には
気泡が浮遊している。従って、インク液面がプリズム反
射面61より低くなっても、これらの近傍に浮遊してい
る気泡の間に保持されているインクによって当該プリズ
ム反射面61の背面が部分的に覆われたままの状態に陥
るおそれがある。
【0078】従来におけるプリズム反射面は、図11
(b)に示すように、一般に直角プリズムを構成してい
る直交する一対のプリズム反射面であり、この検出ポイ
ントは1箇所である。従って、この検出ポイントを規定
している第1反射部および第2反射部のいずれかの背面
側に気泡が付着などしていると、この部分が反射面とし
て機能しない。この結果、インクエンドを検出できな
い。
【0079】しかしながら、本例では、図11(a)に
示すように、検出ポイントが80(1)、80(2)お
よび80(3)の3箇所あるので、いずれか一つの検出
ポイントにおいてインクエンドを検出することができ
る。従って、プリズム反射面61の背面に気泡Bが付着
あるいは浮遊していたとしても、インクエンドになった
にも拘わらずそれが検出されないという弊害を防止でき
る。
【0080】(その他の実施の形態)上記の例は、本発
明によるプリズムを用いた光学式検出装置を、フォーム
式インクタンクをインク供給源とするインクジェットプ
リンタにおけるインクタンクの装着の有無、およびイン
クエンド検出のために適用したものである。
【0081】しかしながら、本発明は、インクタンクの
装着の有無やインクエンドを検出する以外の検出機構と
してそのまま適用することができる。
【0082】また、上記の例では、プリズム反射面を検
出部によって走査するようにしている。この代わりに、
双方を固定した位置に対向配置した構成の検出装置とし
てもよいことは勿論である。この場合においては、連続
した検出ポイントが形成されたプリズム反射面を用いる
ことにより、双方の部材の取り付け精度が悪くても検出
精度の低下を防止できるという効果が得られる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリズム
を用いた光学式検出装置では、プリズム反射面による検
出箇所が複数となるように、当該プリズム反射面形状を
設定している。この構成によれば、検出ポイントが単一
であった従来の直角プリズム等を用いた光学式検出装置
に比べて、検出精度を高めることができる。特に、プリ
ズム反射面を備えた被検出部を検出部によって所定の方
向に走査する移動式の場合には、プリズム反射面の汚れ
などに起因する誤検出を防止できるので好ましい。
【0084】また、プリズム反射面形状を、楕円曲線の
一部を採用した曲面形状とした場合には連続した検出ポ
イントを備えたプリズム反射面を実現できるという利点
がある。
【0085】従って、本発明を適用したインクタンクの
光学式検出装置によれば、インクタンクの装着の有無や
インクエンドの検出を正確かつ確実に行うことが可能に
なる。
【0086】特に、本発明をフォーム式インクタンクの
インクエンド検出に適用した場合には、被検出部として
のプリズム反射面の背面に付着あるいは浮遊する気泡に
起因してインクエンドを検出できないという弊害を回避
可能になる。
【0087】従って、かかる構成の被検出部を備えたフ
ォーム式インクタンクをインク供給源とするインクジェ
ットプリンタにおいては、常に精度良くインクタンクの
インクエンドを検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は本発明を適用した実施例
1に係るフォーム式のインクタンクを示す平面図および
正面図である。
【図2】図1のインクタンクを底面側から見た場合の斜
視図である。
【図3】図1のインクタンクの分解斜視図である。
【図4】(a)は図1のIV−IV線で切断した場合に
おけるインクタンクの断面図であり、(b)はインク供
給針が差し込まれた状態を示す部分断面図である。
【図5】図1のV−V線で切断した場合におけるインク
タンクの断面図である。
【図6】図1のVI−VI線で切断した場合におけるイ
ンクタンクの断面図である。
【図7】図1のインクタンクにおけるコップ状キャップ
を示す図である。
【図8】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形
状を決定するための方法を示す説明図である。
【図9】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面形
状を決定するための一般的な方法を示す説明図である。
【図10】複数の検出ポイントを備えたプリズム反射面
形状の一例が楕円曲線であることを示す説明図である。
【図11】(a)は、図1のインクタンクにおいて採用
したプリズム反射面形状の一例を示す説明図であり、
(b)は従来の直角プリズムの反射面形状を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 インクタンク 2 容器本体 3 容器本体の上側開口 4 容器蓋 5 主インク室 6 フォーム 7 インク取出し部 8 ゴムパッキン 8a インク取出し孔 9 弁 10 コイルばね 11 第1のフィルタ 12 第2のフィルタ 13 大気連通孔 21 容器本体の底板部分 27 インク通路 30 副インク室 31 キャップ 32 胴部 50、60 被検出部 51、61 プリズム反射面 52、62 プリズム 70、80 光学式センサ 71、81 発光素子 72、82 受光素子 80(1)〜80(3) 検出ポイント 110、110(1)〜110(3) 第1反射部 120、120(1)〜120(3) 第2反射部 111、121 法線 113、123 接線 θ1 第1反射部への入射角 θ2 第2反射部への入射角 L 発光素子からの射出光 Lr1 第1反射部からの反射光 Lr 受光素子への戻り光 D 発光素子および受光素子の光軸間距離

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリズム反射面からなる被検出部と、 前記プリズム反射面に光を照射すると共に当該反射面か
    らの反射光を受光する検出部とを有し、 前記検出部は、発光素子および受光素子を備え、前記受
    光素子は、前記発光素子から射出された射出光に対して
    一定の間隔で平行に入射する検出光を受光可能であり、 前記プリズム反射面は、第1反射部および第2反射部の
    対を複数含んでおり、 各対における前記第1の反射部は、前記発光素子からの
    射出光を対応する前記第2の反射部に向けて反射し、当
    該第1の反射部に対する前記発光素子からの射出光の入
    射角をθ1とし、この第1の反射部で反射されて対応す
    る前記第2の反射部に入射する反射光の入射角をθ2と
    した場合に、これら入射角の和(=θ1+θ2)が90
    度であることを特徴とする光学式検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 各対の前記第1および第2反射部は楕円曲線上の点であ
    ることを特徴とする光学式検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記プリズム反射面は曲線あるいは多角形によって規定
    されていることを特徴とする光学式検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のうちのいずれかの項
    において、 前記検出部と前記被検出部は相対移動することを特徴と
    する光学式検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のうちのいずれかに記
    載の光学式検出装置と、 インクが貯留されているインクタンクとを有し、 このインクタンクに前記プリズム反射面が形成されてい
    ることを特徴とするインクタンクの光学式検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記プリズム反射面の背面は空気界面となっていること
    を特徴とするインクタンクの光学式検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 前記プリズム反射面の背面はインク界面となっており、
    前記インクタンク内のインク残量の減少に伴ってインク
    液面から徐々に空気中に露出することを特徴とするイン
    クタンクの光学式検出装置。
  8. 【請求項8】 インクが吸収保持されたフォームと、 このフォームが収納されている大気開放された主インク
    室と、 インク取出し孔と、 前記主インク室および前記インク取出し孔の間に形成さ
    れており、前記インク取出し孔に作用するインク吸引力
    によって、前記主インク室の側からインクおよび気泡を
    導入可能な副インク室と、 前記主インク室から前記副インク室に進入した空気量に
    基づきインクが無くなったか否かを光学的に検出可能な
    被検出部とを有し、 前記被検出部は、前記副インク室内において背面がイン
    ク界面となっているプリズム反射面を備え、 このプリズム反射面は、請求項1ないし4のうちのいず
    れかの項に記載の光学式装置に用いる前記プリズム反射
    面であることを特徴とするインクタンク。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のインクタンクをインク
    供給源とするインクジェットプリンタであって、前記被
    検出部からの反射光量に基づき前記インクタンクのイン
    クエンドを検出するための前記検出部を備えていること
    を特徴とするインクジェットプリンタ。
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