JP2003300145A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2003300145A
JP2003300145A JP2002106707A JP2002106707A JP2003300145A JP 2003300145 A JP2003300145 A JP 2003300145A JP 2002106707 A JP2002106707 A JP 2002106707A JP 2002106707 A JP2002106707 A JP 2002106707A JP 2003300145 A JP2003300145 A JP 2003300145A
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polishing
roller
support shaft
pressure adjusting
tape
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JP2002106707A
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English (en)
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Kaname Morikawa
要 森川
Hiroshi Nakada
弘 中田
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I M T KK
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I M T KK
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】より細やかな研磨加工が行えて、平滑性を向上
できる研磨加工を可能とする研磨装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】研磨ヘッド本体3の押圧部8に装着した研
磨テープを研磨台に設置した被研磨材に接触させて被研
磨材を研磨するようにした研磨装置において、押圧部8
が、研磨テープが摺動可能に掛け渡される回転可能なロ
ーラー部81と、ローラー部81を軸方向にスライド可
能に支持する支持軸82から構成され、ローラー部81
を支持軸82に対して軸方向に往復動作させて微振動を
起こす振動機構9を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨台に設置した
被研磨材を、研磨ヘッド本体の押圧部に装着した研磨テ
ープにより研磨する研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶ディスプレイやプリント
基板、シリコンウエハー等の板状部材の表面を研磨する
装置として図7および図8に示す研磨装置Aがある。
【0003】この研磨装置Aは、特開平11−1985
9号公報にも記載されているように、研磨テープBが装
着される研磨ヘッド本体Cと、研磨ヘッド本体Cを支持
する支持部材Dと、研磨ヘッド本体Cの下方に設置され
被研磨材が装着される研磨台(図示せず)とを備えてい
る。
【0004】研磨ヘッド本体Cは、研磨台の被研磨材設
置面と直交する方向に延びる軸線を中心に回転可能にな
っている。さらに、研磨ヘッド本体Cの内部に、研磨テ
ープBが巻かれたテープリールが取り付けられる供給ロ
ーラーFと、供給ローラーFから引き出された研磨テー
プBを巻き取るための巻取りリールが取付られる巻取り
ローラーGとが設けられていて、研磨テープBを走行さ
せながら被研磨材を研磨するようにもなっている。
【0005】具体的には、研磨ヘッド本体C内に設ける
研磨テープ搬送用モータHにより巻取りローラーGを回
転駆動させることにより、研磨テープBをテープリール
から引き出して複数の走行ローラーEで案内させなが
ら、研磨ヘッド本体Cの下端に設けられ、押圧部となる
押え付けローラーE1を通過させた後、巻取りリールに
巻き取るようになっている。
【0006】さらに、図7および図8に示す研磨装置A
は、研磨ヘッド本体Cの押え付けローラーE1を、押え
付けローラーE1の軸線が研磨ヘッド本体Cの回転中心
と直交するように研磨ヘッド本体Cに取り付けておい
て、研磨ヘッド本体Cを、押え付けローラーE1のロー
ラー面が研磨台の設置面と平行するように支持部材Dに
回転可能に支持させている。
【0007】そして、図7及び図8に示す研磨装置Aに
よれば、研磨テープBを押え付けローラーE1により研
磨台上に設置される被研磨材に接触させた状態で、研磨
テープBを走行させながら、支持部材Dに設ける研磨ヘ
ッド本体回転用モータJの回転駆動により、研磨ヘッド
本体Cを回転させて、被研磨材の表面を自動的に研磨す
るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7及び図
8に示す研磨装置Aは、研磨ヘッド本体Cを研磨台上の
被研磨材に対して回転させながら研磨テープBで被研磨
材を研磨するようにしているため、被研磨材の研磨は、
研磨テープBのテープ面を研磨ヘッド本体Cの回転軸心
を中心として回転動作させるだけの研磨となる。
【0009】その結果、研磨テープBの周方向の滑りに
よる研磨しか行えないため、高速回転による研磨といえ
ども細やかな研磨加工が行えないという不具合がある。
即ち、研磨テープBの研磨面は、回転軸心から離れるほ
ど周方向の速度が速くなることから、研磨量が研磨テー
プBの幅方向中心と端部で異なり、特に研磨テープBの
幅方向端部においては、微細な研磨加工が行い難い。
【0010】以上の問題に鑑み、本発明は、より細やか
な研磨加工が行えて、平滑性を向上できる研磨加工を可
能とする研磨装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、研磨ヘッド本体の押圧部に装着した研磨テー
プを研磨台に設置した被研磨材に接触させて被研磨材を
研磨するようにした研磨装置において、押圧部は、微振
動を起こす振動機構を備えている構成とした。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の研磨装置において、押圧部が、研磨テープが摺動可能
に掛け渡される回転可能なローラー部と、ローラー部を
軸方向にスライド可能に支持する支持軸から構成され、
振動機構は、当該ローラー部を支持軸に対して軸方向に
往復動作させることにより微振動を起こす構成とした。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の研磨装置において、振動機構は、ローラー部の内面と
支持軸の外面との間に形成される気密状の圧力調整室
と、圧力調整室に開口される2つのポートと、圧力調整
室内に位置するように支持軸の外面に固定されて、支持
軸に対するローラー部のスライド動作により2つのポー
トのどちらか一方を閉鎖可能とする圧力調整弁と、2つ
のポートのどちらか一方から圧力調整室内に流体を送り
込み他方のポートから流体を引き出す動作を交互に行う
流体導入手段とを備え、流体導入手段により一方のポー
トから圧力調整室に流体が導入されることにより導入さ
れた流体で圧力調整弁が他方のポートを閉じる方向にロ
ーラー部がスライドし、ポートの切換えでローラー部が
反対方向にスライドするように構成した。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の研磨装置において、振動機構は、ローラー部の内面と
支持軸の外面との間に空間部を形成し、空間部内におい
て一端が支持軸の外面に固定され他端がローラー部内面
に固定される圧電素子を設けるともに、圧電素子に電圧
をかけるための電圧入力部を備え、電圧入力部による圧
電素子への電圧のオンオフで圧電素子を伸縮させること
によりローラー部を支持軸に対して軸方向に往復動作さ
せる構成とした。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明にかかる研磨装置の全体構
成図を図1および図2に示す。本実施形態の研磨装置
は、シリコンウエハーやプリント基板の表面を研磨する
装置である。
【0016】研磨装置は、箱状の下部フレーム部11
と、下部フレーム部11の上部四隅に取り付けられる4
本の支柱フレーム部12と、4本の支柱フレーム部12
の上部位置で支持される上部フレーム部13とを備える
支持部材1を備えている。
【0017】支持部材1の下部フレーム部11上には、
被研磨材が設置される研磨台2が設けられており、この
研磨台2は、図2に示すように、多数の小さな穴が形成
されたゴム製のエンドレスベルト22と、このエンドレ
スベルト22が掛け渡されてエンドレスベルト22を走
行させるための複数の駆動ローラー23とから構成され
る被研磨材搬送機構21を備えている。駆動ローラー2
3は図示していないがモータにより回転駆動するように
なっている。
【0018】そして、被研磨材が設置される設置面24
がエンドレスベルト22上に設けられている。図2に示
すように、エンドレスベルト22に水平部分が形成され
るように駆動ローラー23でエンドレスベルト22を移
動可能に支持させ、上部側の水平走行部分を設置面24
としている。
【0019】そして、エンドレスベルト22における設
置面24の下面側には、エンドレスベルト22に形成し
た多数の貫通穴(図示せず)を介して被研磨材をエンド
レスベルト22に吸着させるための吸着手段25を設け
ている。吸着手段25は、真空装置により構成されてい
る。なお、被研磨材の固定は吸着手段25に限らず、留
め具により被研磨材を設置面24上に固定するようにし
ても良い。
【0020】以上の研磨台2は、エンドレスベルト22
における上方側水平走行部分の端部に被研磨材を載せる
と、駆動ローラー23による回転駆動でエンドレスベル
ト22が走行し、被研磨材が所定の研磨位置まで運ば
れ、吸着手段25により被研磨材がエンドレスベルト2
2の設置面24に吸着されて被研磨材の動きが阻止され
るようになっている。
【0021】さらに、研磨台2の上方に設ける支持部材
1の上部フレーム部13には、研磨テープTが走行可能
に装着される研磨ヘッド本体3が取り付けられており、
研磨ヘッド本体3は、水平移動装置4および昇降装置5
を介して上部フレーム部13に取り付けられている。
【0022】上部フレーム部13に設ける水平移動装置
4は、研磨ヘッド本体3をX軸方向(図1に示すX方
向)に移動させるためのX軸方向移動機構41およびY
軸方向(図2に示すY方向)に移動させるためのY軸方
向移動機構42とを備えている。
【0023】X軸方向移動機構41は、上部フレーム部
13に固定される2本のX軸方向移動用レール部材41
a,41aと、このX軸方向移動用レール部材41a,
41aに嵌め合わされるX軸方向移動用嵌合部材41
b,41bと、X軸方向移動用嵌合部材41b,41b
が下面に固定されるX軸方向移動用フレーム41cと、
X軸方向移動用フレーム41cをX軸方向移動用レール
部材41a,41aに沿って移動させるためのX軸方向
移動用モータ41dとから構成される。
【0024】Y軸方向移動機構42は、X軸方向移動用
フレーム41cの上面に固定される2本のY軸方向移動
用レール部材42a,42aと、このY軸方向移動用レ
ール部材42a,42aに嵌め合わされるY軸方向移動
用嵌合部材42b,42bと、Y軸方向移動用嵌合部材
42b,42bが下面に固定されるY軸方向移動用フレ
ーム42cと、Y軸方向移動用フレーム42cをY軸方
向移動用レール部材42a,42aに沿って移動させる
ためのY軸方向移動用モータ42dとから構成される。
【0025】さらに、水平移動装置4に昇降装置5が組
みつけられており、この昇降装置5により研磨ヘッド本
体3を上下方向へ移動させられるようになっている。な
お、昇降装置5は、研磨ヘッド本体3を研磨台2の設置
面24上に配置した被研磨材に接近させ、または遠ざけ
るために用いるものである。
【0026】昇降装置5は、上下移動用エアシリンダー
51と上下方向の移動量の微調整を行うためのコンタク
トシリンダー52とから構成されており、上下移動用エ
アシリンダー51とコンタクトシリンダー52とがY軸
方向移動用フレーム42cに固定され、上下移動用エア
シリンダー51とコンタクトシリンダー52の一部を研
磨ヘッド本体3が支持される箱状のヘッド本体取付け部
材14に固定させている。
【0027】以上のように、本体取付け部材14は、水
平移動装置4におけるY軸方向移動用フレーム42cに
昇降装置5である上下移動用エアシリンダー51とコン
タクトシリンダー52を介して支持されているので、本
体取付け部材14は、上下移動用エアシリンダー51と
コンタクトシリンダー52の駆動により上下方向に移動
できるようになっている。
【0028】そして、本体取付け部材14には、図1に
示すように、研磨ヘッド本体3と研磨ヘッド本体3を回
転させるためのヘッド本体駆動用モータ60とが支持さ
れており、研磨ヘッド本体3は上部フレーム部13に対
して研磨台2の設置面24と直交する線を軸線として回
転できるようにスピンドル機構6を介して本体取付部材
14に支持されている。
【0029】研磨ヘッド本体3が取付けられるスピンド
ル機構6は、図1に示すようにフランジ63を有する筒
体61と、筒体61内部に筒体61に対して回転可能に
装着されるスピンドル62を備えている。
【0030】さらに、スピンドル62の上部先端には、
図1に示すようにスピンドル側プーリー64が取り付け
られており、このスピンドル側プーリー64と、ヘッド
本体駆動用モータ60に設けるモータ側プーリー66と
をベルト65で掛けわたして連結している。
【0031】そして、ヘッド本体駆動用モータ60の回
転駆動によりスピンドル62が回転し、スピンドル62
に連結される研磨ヘッド本体3が回転するようになって
いる。
【0032】なお、研磨ヘッド本体3には、研磨テープ
Tを走行させるためのテープ走行用モータ31を配設し
ているため、このテープ走行用モータ31を駆動させる
ためのリード線を研磨ヘッド本体3内部に研磨ヘッド本
体3の回転に支障がないように配線している。
【0033】そして、スピンドル62の下端には、研磨
ヘッド本体3が固定されており、研磨ヘッド本体3内に
は、研磨テープTを走行させるテープ走行機構が設けら
れている。
【0034】以下、研磨ヘッド本体3の構成について図
3から図5に基づいて説明する。研磨ヘッド本体3は、
スピンドル62に固定される筒部32、筒部32の下端
部に連結されるケース本体部33とを備えている。
【0035】なお、図1および図2に示すように、ケー
ス本体部33は、カバー34で覆うようになっている。
【0036】ケース本体部33には、図3に示すよう
に、未使用の研磨テープが取り付けられるテープリール
71と、巻取りリール72とが回転可能に支持されてい
る。
【0037】本実施形態では、テープリール71が装着
されるテープリール用回転軸71aの両端部分を、ケー
ス本体部33に回転可能に支持することにより、テープ
リール71がテープリール用回転軸71aを介してケー
ス本体部33に回転可能に支持される。なお、図示して
いないが、テープリール用回転軸71aには、テープリ
ール用回転軸71aの回転を制動させるためのフリクシ
ョン部を設けている。このフリクション部により、テー
プリール71から引き出される研磨テープTに常にテン
ションを与えるようにしている。
【0038】また、巻取りリール72が装着される巻取
りリール用回転軸72aの両端部分を、ケース本体部3
3に回転可能に支持することにより、巻取りリール72
が巻取りリール用回転軸72aを介してケース本体部3
3に回転可能に支持される。
【0039】さらに、図3に示すように、ケース本体部
33内の上部に、研磨テープTを走行させるためのテー
プ走行用モータ31を固定している。
【0040】テープ走行用モータ31には駆動軸31a
が接続されており、駆動軸31aをケース本体部33か
ら外部に突出させて先端に駆動軸側プーリー35を設け
ている。ケース本体部33の下部には伝達用軸36の両
端部分が回転可能に支持され、この伝達用軸36の両端
をケース本体部33から突出させて、一方の端部に巻取
りリール側伝達用プーリー37と押圧部側伝達用プーリ
ー38とを設け、他方の端部に巻取りリール用回転軸7
2aに回転を伝達するためのギアを設けている。
【0041】駆動軸側プーリー35と巻取りリール側伝
達用プーリー37にはテープ走行用ベルト39が掛け渡
たされており、テープ走行用モータ31の回転駆動によ
り、駆動軸側プーリー35、テープ走行用ベルト39、
巻取りリール側伝達用プーリー37を介して伝達用軸3
6が回転し、この伝達用軸36からギアを介して巻取り
リール用回転軸72aが回転するようになっている。
【0042】この巻取りリール用回転軸72aの回転に
より巻取りリール72が回転し、テープリール71から
研磨テープTを引き出すとともに、巻取りリール72に
研磨テープTを巻き取るようになっている。
【0043】また、ケース本体部33内には、テープリ
ール71から引き出された研磨テープTを巻取りリール
72に案内するための複数の搬送ローラー30が回転可
能に設けられている。
【0044】さらに、ケース本体部33の底部には、図
3から図5に示すように、研磨テープTが掛け渡され、
掛け渡された研磨テープTを研磨台2の設置面24に固
定された被研磨材に接触させる押圧部8が、ケース本体
部33に対して回転可能に取り付けられている。
【0045】押圧部8は、研磨テープTが摺動可能に掛
け渡される回転可能なローラー部81と、ローラー部8
1を軸方向にスライド可能に支持する支持軸82から構
成されている。
【0046】ローラー部81は、軸受メタル83を介し
て支持軸82に挿通されるローラー中心部84a,84
bと、ローラー中心部84a,84bの軸方向両端側で
支持軸82に挿通される溝付軸受85と、ローラー中心
部84a,84bの外周面に圧入状に嵌合される筒状の
ゴムローラー芯86と、ゴムローラー芯86の外周面に
密着させて嵌着される筒状のゴムローラー87とを備え
ている。
【0047】本実施形態では、ローラー中心部84a,
84bの内面に溝付軸受85を圧入することにより溝付
軸受85の支持軸82に対するスライド動作にともなっ
てローラー中心部84a,84bもスライドするように
なっている。さらに、ローラー中心部84a,84bの
外周面に固定されるゴムローラー芯86をゴムローラー
87で覆う構成としており、このゴムローラー87の外
面に研磨テープTを掛け渡すようにしている。
【0048】そして、支持軸82は、図4および図5に
示すように、軸方向両端部に形成される小径軸部82a
と軸方向中央部に形成される大径軸部82bとからな
り、小径軸部82aにおいてケース本体部33に回転可
能に支持されている。
【0049】支持軸82の一方側端部には、支持軸駆動
用プーリー82cが取り付けられており、この支持軸駆
動用プーリー82cと前記した押圧部側伝達用プーリー
38にベルト38aを掛け渡すことにより、テープ走行
用モータ31の駆動に伴い、支持軸82も回転駆動する
ようにしている。
【0050】また、支持軸82の軸方向中央部(大径軸
部82bの軸方向中央部)の外周面には、圧力調整弁と
なるフランジ状のダイヤフラム91を設けている。ダイ
ヤフラム91は、大径軸部82bの軸方向中央部に設け
る嵌合溝82dに嵌合されて支持軸82に固定されるよ
うになっており、2枚のリング板状部材を重ね合わせて
構成されている。ダイヤフラム91の外周部には、2枚
のリング板状部材を重ね合わせた時に、軸方向外方に向
かって延びる環状突起91aが形成されている。
【0051】さらに、支持軸82には、一方が軸方向一
端に開口し、軸方向に延びて他方が大径軸部82bの外
周面に開口するL字状の支持軸側エア通路92a,92
bが、支持軸82の両端から軸中央に向かって2本形成
されている。
【0052】支持軸82における小径軸部82aの端部
に形成する支持軸側エア通路92a,92bの開口のそ
れぞれには、ロータリーコネクター93が接続される。
各ロータリーコネクター93には、図4に示すように、
エアチューブ94が接続され、これらエアチューブ94
は、電磁弁95に接続されている。
【0053】電磁弁95は、図4に示すように、高圧空
気を送り込むか、または、真空引きがされるエア作用部
96が切換え可能に接続される第1弁部95aと第2弁
部95bとを備えている。電磁弁95とエア作用部96
は、図3に示すように、ケース本体部33内の上部で、
かつ、テープ走行用モータ31の側部に設けられてい
る。
【0054】第1弁部95aは、支持軸82の一方の第
1支持軸側エア通路92aに連通させており、第2弁部
95bは、支持軸82の他方の第2支持軸側エア通路9
2bに連通させている。
【0055】そして、第1弁部95aによりエア作用部
96を第1支持軸側エア通路92aに連通させていると
きには、第2弁部95bを介して第2支持軸側エア通路
92bを大気に連通させるようにしており、また、第2
弁部95bによりエア作用部96を第2支持軸側エア通
路92bに連通させているときには、第1弁部95aを
介して第1支持軸側エア通路92aを大気に連通させる
ようにしている。
【0056】さらに、ローラー部81のローラー中心部
84a,84bは、図5に示すように、2つの筒状体か
らなる第1ローラー中心部84aと第2ローラー中心部
84bから構成されている。第1ローラー中心部84a
と第2ローラー中心部84bには、第1ローラー中心部
84aと第2ローラー中心部84bを支持軸82に挿通
させてつき合わせたとき、支持軸82に固定されている
ダイヤフラム91が収納できる圧力調整室97を形成で
きるように、凹部84cが形成されている。
【0057】第1ローラー中心部84aと第2ローラー
中心部84bには、一方が支持軸82の支持軸側エア通
路92a,92bに連通し、他方が凹部84cで形成さ
れる圧力調整室97に連通するL字状のローラー部側エ
ア通路98a,98bが形成されている。
【0058】本実施形態では、支持軸82に対してロー
ラー中心部84a,84bをスライド可能に構成してい
ることから、ローラー中心部84a,84bのスライド
動作に関係なく、常に支持軸側エア通路92a,92b
とローラー部側エア通路98a,98bとを連通させる
必要がある。
【0059】そのため、支持軸82の外面とローラー中
心部84a,84bの内面との間に隙間を形成するとと
もに、軸受メタル83を複数に分けておいて、ローラー
中心部84a,84bの筒内面に、ローラー部側エア通
路98a,98bの開口を回避し、かつ、ローラー中心
部84a,84bのスライド動作で支持軸側エア通路9
2a,92bが閉鎖されないようにこれら軸受メタル8
3を固定することにより、支持軸82の外面とローラー
中心部84a,84bの内面と軸受メタル83の端面に
よって気密状で環状の中間エア通路99a,99bを形
成している。
【0060】なお、本実施形態では、圧力調整室97の
気密性を出すために、第1ローラー中心部84aと第2
ローラー中心部84bを支持軸82に挿通させてつき合
わせたときの、第1ローラー中心部84aと第2ローラ
ー中心部84bの間にシール用のOリング88を設けて
いる。
【0061】溝付軸受85は、図5に示すように、支持
軸82の両方の小径軸部82aに挿通され、ローラー中
心部84a,84b内に圧入される軸受筒部85aとロ
ーラー中心部84a,84bの外方側端面を覆うフラン
ジ部85bとを備えている。
【0062】さらに、溝付軸受85の筒内面には、周方
向に延びる環状溝85cが複数形成されており、これら
環状溝85cにボール85dが嵌め合わされるようにな
っている。
【0063】また、支持軸82の小径軸部82aには、
ボール85dが嵌め合わされるスライド用溝82eが軸
方向に延びるように複数本形成されている。
【0064】本実施形態では、支持軸82に対して溝付
軸受85を回転自在に挿嵌するとともに、溝付軸受85
の環状溝85cと支持軸82のスライド用溝82eとに
よりボール85dを挟んだ状態にしている。
【0065】このように環状溝85cとスライド用溝8
2eに同時にボール85dが嵌め合わされた状態となっ
ているので、ボール85dを介して溝付軸受85がスラ
イド用溝82eに案内されて支持軸82に対して円滑に
スライドさせることができる。
【0066】しかも、支持軸82の回転動作に伴ってボ
ール85dが環状溝85cに沿って動こうとすることを
利用して、支持軸82の回転数が所定の回転数以上とな
ったときにボール85dが環状溝85cとスライド用溝
82eの抵抗を受けるようにして、所定の回転数以上で
支持軸82に伴って溝付軸受85も回転するようにして
いる。
【0067】この溝付軸受85の回転により、溝付軸受
85が圧入されるローラー中心部84a,84bも同期
回転するようになっている。
【0068】このローラー中心部84a,84bの外周
面には、図5に示すように、金属製で筒状のゴムローラ
ー芯86が挿嵌されている。このゴムローラー芯86の
軸方向両端には、ゴムローラー芯86がローラー中心部
84a,84bから抜けるのを阻止するためのドーナツ
状の固定プレート89がボルト89aにより固定されて
いる。
【0069】この固定プレート89の内径は、ローラー
中心部84a,84bの外径よりも小さくしており、固
定プレート89の内径側をローラー中心部84a,84
bにも当接させた状態でボルト締めすることにより、ゴ
ムローラー芯86がローラー中心部84a,84bから
抜けないようにしている。
【0070】ゴムローラー芯86の外周面には、図5に
示すように、薄肉の筒状のゴムローラー87を密着させ
た状態で挿着している。ゴムローラー87は合成樹脂製
のゴムから形成されている。
【0071】本実施形態では、支持軸82に対してロー
ラー中心部84a,84bを軸方向にスライドさせるこ
とにより、支持軸82の外面とローラー中心部84a,
84bの凹部84cにより形成される圧力調整室97に
設けるダイヤフラム91の環状突起91aが、圧力調整
室97内に開口する第1ローラー部側エア通路98aの
第1ポート98cまたは第2ローラー部側エア通路98
bの第2ポート98dのどちらか一方を塞ぐ構成となっ
ている。
【0072】そして、エア作用部96、電磁弁95、エ
アチューブ94、支持軸側エア通路92a,92b、中
間エア通路99a,99b、ローラー部側エア通路98
a,98bにより、圧力調整室97に流体(空気)を導
入するための流体導入手段を構成している。
【0073】流体導入手段は、エア作用部96から高圧
の空気の導入または真空引きが行われると、電磁弁95
の第1弁部95aと第2弁部95bの切換え操作によ
り、エアチューブ94を介して第1支持軸側エア通路9
2aまたは第2支持軸側エア通路92bのどちらかを介
して圧力調整室97に空気が送られるようになってい
る。
【0074】第1支持軸側エア通路92aにエア作用部
96から空気が送られたときは、第1中間エア通路99
aを介して第1ローラー部側エア通路98aから圧力調
整室97内に空気が導入される。
【0075】そして、第1ポート98cから圧力調整室
97内に空気が導入され、第2ポート98dから第2弁
部95bを介して圧力調整室97内の空気が大気に開放
されるようになっている。
【0076】このとき、第1ポート98cからの圧力調
整室97内への空気の流入、および、第2ポート98d
からの圧力調整室97内の空気の流出で、ダイヤフラム
91と第1ポート98cの間の空間の圧力が増大し、ダ
イヤフラム91と第2ポート98dの間の空間の圧力が
低下していくので、ダイヤフラム91に向って第2ポー
ト98dが近接する方向にローラー中心部84a,84
bが支持軸82に対してスライド動作をする。
【0077】そして、スライド動作により第2ポート9
8dがダイヤフラム91で覆われた状態になる。
【0078】次に、第2支持軸側エア通路92bにエア
作用部96から空気が送られたときは、第2中間エア通
路99bを介して第2ローラー部側エア通路98bから
圧力調整室97内に空気が導入される。
【0079】そして、第2ポート98dから圧力調整室
97内に空気が導入され、第1ポート98cから第1弁
部95aを介して圧力調整室97内の空気が大気に開放
される。
【0080】このとき、第2ポート98dからの圧力調
整室97内への空気の流入、および、第1ポート98c
からの圧力調整室97内の空気の流出で、ダイヤフラム
91と第2ポート98dの間の空間の圧力が増大し、ダ
イヤフラム91と第1ポート98cの間の空間の圧力が
低下していくので、ダイヤフラム91に向って第1ポー
ト98cが近接する方向にローラー中心部84a,84
bが支持軸82に対してスライド動作をする。
【0081】そして、スライド動作により第1ポート9
8cがダイヤフラム91で覆われた状態になる。
【0082】本実施形態では、第1ポート98cからの
圧力調整室97への空気の導入と、第2ポート98dか
らの圧力調整室97への空気の導入とを交互に繰り返す
ことにより、支持軸82に対してローラー部81が軸方
向の往復動を繰り返し行えるようにしている。
【0083】本実施形態によれば、以上説明したよう
に、支持軸82に対してローラー部81のローラー中心
部84a,84bと溝付軸受85を軸方向にスライド可
能な構成にすると共に、圧力調整室97にダイヤフラム
91を設けて、圧力調整室97に開口する第1ポート9
8cと第2ポート98dからの高圧空気の導入を電磁弁
95の動作により交互に行うようにして、支持軸82に
対してローラー部81を往復動作させる構成により、押
圧部8に微振動を起こす振動機構9を構成している。
【0084】本実施の形態では、以上の構成により、研
磨ヘッド本体3を昇降装置5により研磨台2の設置面2
4に向けて降下させて、研磨ヘッド本体3の押圧部8に
装着する研磨テープTを設置面24に設置した被研磨材
に接触させた状態で、振動機構9により微振動を起こし
ながら、研磨ヘッド本体3を、水平移動装置4により前
後左右に移動させながら被研磨材を研磨することにがで
きるし、また、さらに微振動を起こしながら研磨ヘッド
本体3を回転させて被研磨材を研磨することもできるよ
うになっている。
【0085】本実施の形態の研磨装置は、まず、研磨テ
ープTをテープリール71にセットした後、搬送ローラ
ー30、押圧部8におけるローラー部81のゴムローラ
ー87に研磨テープTを沿わして巻取りリール72に研
磨テープTを固定することにより研磨テープTを研磨ヘ
ッド本体3にセットする。
【0086】そして、被研磨材の研磨またはクリーニン
グは次のように行われる。まず、平坦な被研磨材を研磨
台2のエンドレスベルト22上の設置面24に配置し駆
動ローラー23による駆動でエンドレスベルト22上の
被研磨材を所定の位置まで運び、吸着手段25により被
研磨材をエンドレスベルト22に吸着させて被研磨材を
研磨台2に固定する。
【0087】次に、水平移動装置4を駆動させて研磨ヘ
ッド本体3を適切な位置まで水平移動させて、昇降装置
5の駆動により研磨ヘッド本体3の押圧部8に装着した
研磨テープTを被研磨材の表面に接触させる。
【0088】そして、テープ走行用モータ31を駆動さ
せて、巻取りリール72、搬送ローラー30、押圧部8
を回転駆動させる。巻取りリール72等の回転駆動によ
り、新しい研磨テープTがテープリール71から引き出
されて押圧部8へと順次供給された後に巻取りリール7
2に巻き取られる。
【0089】そして、研磨テープTの走行を行いなが
ら、振動機構9により支持軸82に対してローラー部8
1を往復動作させて押圧部9に微振動を起こさせて、常
に供給される新しい研磨テープTにより被研磨材を微振
動により滑らかに研磨することができる。
【0090】また、押圧部8に微振動を起こさせなが
ら、ヘッド本体駆動用モータ60の駆動により研磨ヘッ
ド本体3も回転させて、被研磨材を微振動による研磨と
回転による研磨とを行うこともできる。
【0091】本実施形態では、研磨条件に応じて、微振
動のみによる研磨と微振動と回転による研磨とを行うよ
うにしている。
【0092】なお、この研磨作業時においては、研磨作
業を円滑に行うため、図示していないが、被研磨材の研
磨面に水が供給されるようになっている。
【0093】さらに、研磨中に、水平移動装置4により
研磨ヘッド本体3を所望の方向に水平移動させること
で、被研磨材の表面を均等に研磨、クリーニングするこ
とができる。
【0094】本実施の形態では、液晶ガラス板などの平
面な被研磨材を研磨する研磨装置について説明したが、
本発明は、シリコンウエハーの端面の研磨など、板状の
被研磨材の端面を研磨する研磨装置にも適用できる。
【0095】さらに、本実施の形態では、長尺な研磨テ
ープを走行させながら研磨を行うようにしたが、研磨テ
ープを所定の大きさにカットしたものを研磨ヘッド本体
の押圧部に取り付けておいて被研磨材を研磨する研磨装
置にも適用できる。この場合、押圧部は、回転可能なロ
ーラーではなく、ケース本体部に固定された押圧体によ
り構成することが好ましい。
【0096】前記した実施形態では、振動機構9をダイ
ヤフラム91と圧力調整室97による圧力差を利用した
構成として、支持軸82に対してローラー部81をスラ
イド動作させるようにしたが、図6に示す他の実施形態
のように、振動機構9を、圧電素子90の伸縮を利用し
て行う構成としてもよい。
【0097】図6に示す第2実施形態は、ローラー部8
1の内面と支持軸82の外面との間に空間部80を形成
して、この空間部80内に、一端が支持軸82の外面に
固定され他端がローラー部81の内面に固定される圧電
素子90を設けるとともに、圧電素子90に電圧をかけ
るための電圧入力部10を備えるようにして振動機構9
を構成している。
【0098】そして、電圧入力部10による圧電素子9
0への電圧のオンオフで圧電素子90を伸縮させること
によりローラー部81を支持軸82に対して軸方向に往
復動作させるようにしている。
【0099】具体的に説明すると、ローラー部81は、
前記した第1実施形態と同様に、ローラー中心部84
d,84eと、溝付軸受85と、ゴムローラー芯86
と、ゴムローラー87、固定プレート89を備えてい
る。
【0100】なお、溝付軸受85と、ゴムローラー芯8
6と、ゴムローラー87、固定プレート89については
第1実施形態と構成が同じなので説明を省略する。
【0101】また、支持軸82は、軸方向両端部の小径
軸部82aと軸方向中央部の大径軸部82bとから構成
されており、ケース本体部33への支持および回転の機
構については、第1実施形態と同じであるので省略す
る。
【0102】ローラー中心部84d,84eは、支持軸
82に挿通される3つの筒状部材がなり、軸方向中心部
に配設される薄肉筒状の空間部形成用ローラー中心部8
4dと、空間部形成用ローラー中心部84dの軸方向両
側に配設される厚肉の厚肉ローラー中心部84eとから
構成されている。
【0103】空間部形成用ローラー中心部84dは、厚
肉ローラー中心部84eの間を所定の長さに保つための
スペーサーとして用いられる。
【0104】本実施形態では、空間部形成用ローラー中
心部84dの内面と支持軸82の大径軸部82bの外面
との間に、圧電素子90を配設するための空間部80を
形成している。
【0105】厚肉ローラー中心部84eは、軸受メタル
83を介して支持軸82の大径軸部82bに対してスラ
イド動作および回転動作できるように支持軸82に挿通
され、かつ、厚肉ローラー中心部84eの筒内面に溝付
軸受85が圧入される。
【0106】支持軸82には、一方の小径軸部82aの
軸端面に開口し、かつ、大径軸部82bの外面で空間部
80に開口するリード線10aを挿通させるための挿通
用通路82fを形成している。
【0107】支持軸82の挿通用通路82fが開口する
軸端には、ロータリーコネクター93が接続され、ロー
タリーコネクター93にリード線10aを挿通させて、
リード線10aの一端をケース本体部33内に設ける電
源10bに接続し、他端を挿通用通路82fを挿通させ
て空間部80内に設ける圧電素子90に接続している。
【0108】本実施形態では、リード線10aと電源1
0bにより電圧入力部10を構成している。
【0109】さらに、空間部80内に設ける圧電素子9
0は、長尺な板部材からなり、この圧電素子90は、長
手方向一端側が支持軸82の大径軸部82bの外面に取
付部材90aを介して固定され、また、長手方向他端側
が厚肉ローラー中心部84eの端面に取付部材90aを
介して固定されている。
【0110】そして、圧電素子90の中心部にリード線
10aを接続し、電源10bのオン動作によりリード線
10aを介して圧電素子90に電圧がかかって圧電素子
90が収縮し、また、電源10bをオフすると収縮が解
除されてもとの長さに戻るようになっている。
【0111】本実施形態では、圧電素子90の一端が支
持軸82に固定され、他端がローラー部81に固定され
ていることから、圧電素子90が収縮するとローラー部
81が支持軸82に対して一方向にスライドし、また、
電圧が解除されて圧電素子90が元の状態に戻ろうとす
ると、ローラー部81が支持軸82に対して反対方向に
スライドするようになっている。
【0112】本実施形態では、圧電素子90への電圧の
オンオフを繰り返すことにより、圧電素子90の伸縮動
作を繰り返し行うようにして、ローラー部81の支持軸
82に対する往復動作を繰り返し行って押圧部8に微振
動を生じさせるようにしている。
【0113】第2実施形態によれば、第1実施形態と同
様に微振動による微細な研磨が行えるとともに、第1実
施形態のようにローラー部81と支持軸82のとの間に
気密状の空間部(圧力調整室)を形成する必要がなくな
るので、気密性を保持するためのシール材および高い加
工精度が必要なくなる。
【0114】
【発明の効果】このように、本発明の請求項1に記載の
発明によれば、研磨ヘッド本体の押圧部に装着した研磨
テープを研磨台に設置した被研磨材に接触させて被研磨
材を研磨するようにした研磨装置において、押圧部は、
微振動を起こす振動機構を備えている構成としたから、
細やかな研磨加工が行えて、平滑性を向上できる。
【0115】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の研磨装置において、押圧部が、研磨テープが摺動可能
に掛け渡される回転可能なローラー部と、ローラー部を
軸方向にスライド可能に支持する支持軸から構成され、
振動機構は、当該ローラー部を支持軸に対して軸方向に
往復動作させることにより微振動を起こす構成としたか
ら、簡単な構成で振動機構を構成できながら、細やかな
研磨加工が行える。
【0116】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の研磨装置において、振動機構は、ローラー部の内面と
支持軸の外面との間に形成される気密状の圧力調整室
と、圧力調整室に開口される2つのポートと、圧力調整
室内に位置するように支持軸の外面に固定されて、支持
軸に対するローラー部のスライド動作により2つのポー
トのどちらか一方を閉鎖可能とする圧力調整弁と、2つ
のポートのどちらか一方から圧力調整室内に流体を送り
込み他方のポートから流体を引き出す動作を交互に行う
流体導入手段とを備え、流体導入手段により一方のポー
トから圧力調整室に流体が導入されることにより導入さ
れた流体で圧力調整弁が他方のポートを閉じる方向にロ
ーラー部がスライドし、ポートの切換えでローラー部が
反対方向にスライドするように構成したから、支持軸に
対するローラー部の往復動作の反応を素早くでき、細や
かな微振動を生じさせられるので、より細やかな研磨加
工が可能となる。
【0117】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の研磨装置において、振動機構は、ローラー部の内面と
支持軸の外面との間に空間部を形成し、空間部内におい
て一端が支持軸の外面に固定され他端がローラー部内面
に固定される圧電素子を設けるともに、圧電素子に電圧
をかけるための電圧入力部を備え、電圧入力部による圧
電素子への電圧のオンオフで圧電素子を伸縮させること
によりローラー部を支持軸に対して軸方向に往復動作さ
せる構成としたから、気密性を保持するためのシール材
や高い加工精度を必要とすることなく細やかな研磨加工
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨装置の概略全体構成図である。
【図2】図1に示す研磨装置を側面から見た概略全体構
成図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる研磨ヘッド本体
の側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる研磨ヘッド本体
の押圧部と振動機構との関係を示す説明図。
【図5】図4の押圧部の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる研磨ヘッド本体
の押圧部の断面図である。
【図7】従来の研磨装置の研磨ヘッド本体を示す部分断
面図である。
【図8】図7に示す従来の研磨装置の研磨ヘッド本体の
断面図。
【符号の説明】
T 研磨テープ 2 研磨台 3 研磨ヘッド本体 33 ケース本体部 8 押圧部 81 ローラー部 82 支持軸 9 振動機構 91 ダイヤフラム(圧力調整弁) 92a,92b 支持軸側エア通路 94 エアチューブ 95 電磁弁 96 エア作用部 97 圧力調整室 98a,98b ローラー部側エア通路 98c,98d ポート 99a,99b 中間エア通路 80 空間部 90 圧電素子 10 電圧入力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨ヘッド本体の押圧部に装着した研磨テ
    ープを研磨台に設置した被研磨材に接触させて被研磨材
    を研磨するようにした研磨装置において、押圧部は、微
    振動を起こす振動機構を備えていることを特徴としてい
    る研磨装置。
  2. 【請求項2】押圧部が、研磨テープが摺動可能に掛け渡
    される回転可能なローラー部と、ローラー部を軸方向に
    スライド可能に支持する支持軸から構成され、振動機構
    は、当該ローラー部を支持軸に対して軸方向に往復動作
    させることにより微振動を起こす構成としていることを
    特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】振動機構は、ローラー部の内面と支持軸の
    外面との間に形成される気密状の圧力調整室と、圧力調
    整室に開口される2つのポートと、圧力調整室内に位置
    するように支持軸の外面に固定されて、支持軸に対する
    ローラー部のスライド動作により2つのポートのどちら
    か一方を閉鎖可能とする圧力調整弁と、2つのポートの
    どちらか一方から圧力調整室内に流体を送り込み他方の
    ポートから流体を引き出す動作を交互に行う流体導入手
    段とを備え、流体導入手段により一方のポートから圧力
    調整室に流体が導入されることにより導入された流体で
    圧力調整弁が他方のポートを閉じる方向にローラー部が
    スライドし、ポートの切換えでローラー部が反対方向に
    スライドするようにしていることを特徴とする請求項2
    に記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】振動機構は、ローラー部の内面と支持軸の
    外面との間に空間部を形成し、空間部内において一端が
    支持軸の外面に固定され他端がローラー部内面に固定さ
    れる圧電素子を設けるともに、圧電素子に電圧をかける
    ための電圧入力部を備え、電圧入力部による圧電素子へ
    の電圧のオンオフで圧電素子を伸縮させることによりロ
    ーラー部を支持軸に対して軸方向に往復動作させるよう
    にしていることを特徴とする請求項2に記載の研磨装
    置。
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