JP2003299278A - 回転電機回転子とその製造法及び回転電機並びにガスタービン発電プラント - Google Patents

回転電機回転子とその製造法及び回転電機並びにガスタービン発電プラント

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JP2003299278A
JP2003299278A JP2003011739A JP2003011739A JP2003299278A JP 2003299278 A JP2003299278 A JP 2003299278A JP 2003011739 A JP2003011739 A JP 2003011739A JP 2003011739 A JP2003011739 A JP 2003011739A JP 2003299278 A JP2003299278 A JP 2003299278A
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rotor
electric machine
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permanent magnet
ring
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JP2003011739A
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English (en)
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Akiyoshi Komura
昭義 小村
Miyoshi Takahashi
身佳 高橋
Kazumasa Ide
一正 井出
Mamoru Kimura
守 木村
Shigenobu Mori
誉延 森
Kiyoshi Yamaguchi
潔 山口
Takashi Matsunobu
隆 松信
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定子鉄損及び回転時の振動を低減し、高出力
化及び小型化が可能な回転電機回転子とその製造法及び
回転電機並びにガスタービン発電プラントを提供する。 【解決手段】シャフトと、シャフト外周に配置された円
筒状の永久磁石と、永久磁石外周に配置された円筒状の
保持リングで構成される回転電機回転子において、永久
磁石はハルバック着磁されており、保持リングは磁性材
料と非磁性材料とが前記外周の周方向に対して交互に形
成されていること、又、中実円筒状の永久磁石と、永久
磁石外周に配置された円筒状の保持リングで構成される
回転電機回転子において、永久磁石はハルバック着磁さ
れており、保持リングは磁性材料と非磁性材料が外周の
周方向に対して交互に形成されていることを特徴とし、
更にその製造法、それを用いた回転電機並びにガスター
ビン発電プラント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石を有する
新規な回転電機回転子とその製造法及び回転電機並びに
ガスタービン発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の回転電機回転子の断面図
である(従来例1)。この従来例では、シャフト1の外
周側に永久磁石2を有し、さらにその外周に保持リング
3aを焼嵌め、あるいは圧入等で固定された構造になっ
ている。ここで、永久磁石2は、中空円筒形状の一体
物、または複数個の磁石を組み合わせて中空円筒形状に
した物が使用されている。保持リング3aは遠心力によ
る永久磁石の飛散を防止するためのリングで、一般にN
i基合金やチタン合金,ガラス繊維強化プラスチック
(CFRP)などの非磁性材料が適用されている。
【0003】また、図11は特開平10−23695号
公報に記載された回転電機回転子の断面図である(従来
例2)。この従来例2では、永久磁石2bの着磁方式が
ラジアル着磁であり、かつ保持リングが磁性材料3bと
非磁性材料3aで構成されることを特徴としている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−23695号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10の従来例1で
は、非磁性材料で構成される保持リング3a分だけ固定
子(図示せず)から永久磁石2bまでの距離、即ち磁気
ギャップが大きくなるため、固定子コイルの誘起電圧あ
るいは発電機の出力といった電気的特性が低下するとい
う欠点がある。
【0006】また、図11の従来例2では、従来例1の
課題を解決するために、保持リングが磁性材料3bと非
磁性材料3aで構成されており、保持リングのうち磁性
材料3bで構成される部分では磁気ギャップを小さくで
きるため、電気的特性の低下を防止する効果がある。し
かし、この従来例2では永久磁石2bの着磁方式がラジ
アル着磁となっているため、ギャップの磁束密度分布は
図12(a)のような方形波状となる。この場合、ギャ
ップの磁束密度分布には高調波成分が多く含まれるた
め、固定子鉄損が増加すること、又回転時の振動が増大
するといった問題が発生する。
【0007】固定子鉄損が増加し、又回転時の振動が増
大するといったこれらの問題に対しては、ギャップの磁
束密度が図12(b)のような正弦波状となるハルバッ
ク着磁と呼ばれる永久磁石の着磁方式が採用される。し
かし、このハルバック着磁を採用した永久磁石を用いる
従来例1の構造では、非磁性材料の保持リングの分だけ
固定子から永久磁石までの距離、即ち磁気ギャップが大
きくなるため、固定子コイルの誘起電圧あるいは発電機
の出力といった電気的特性が低下するという欠点があ
る。
【0008】また、ハルバック着磁された永久磁石を従
来例1のような構造で使用すると、その特性上から図1
3に示すようにA部付近で磁気回路の小さなループが形
成されるため、A部付近ではシャフトの磁束密度が大き
くなり、磁気飽和が生じることがある。この場合、磁気
回路の等価的な磁気抵抗が増加することになり、固定子
コイルの誘起電圧あるいは発電機の出力といった電気的
特性が低下することにつながる。
【0009】本発明の目的は、固定子鉄損及び回転時の
振動を低減し、高出力化及び小型化が可能な回転電機回
転子とその製造法及び回転電機並びにガスタービン発電
プラントを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、シャフト外周
にハルバック着磁を採用した永久磁石を有し、さらにそ
の外周に磁性材料と非磁性材料とを周方向に交互に配置
される保持リングによって固定した構造を持つ回転電機
回転子にあり、この構造によって上述の様々な課題が解
決されるものである。
【0011】即ち、シャフト外周にハルバック着磁を採
用した永久磁石を有し、さらにその外側に磁性材料と非
磁性材料で構成される保持リングを固定した構造を持つ
回転電機回転子を用いることにより、ギャップの磁束密
度が正弦波状となるため、固定子鉄損が増加し、回転時
の振動が増大するといった問題が解決されると共に、又
保持リングのうち磁性材料で構成される部分では磁気ギ
ャップを小さくできるため、電気的特性の低下を防止で
きる。さらに、保持リングのうち磁性材料で構成される
部分には磁束が通りやすくなるため、前述の図13に示
すような磁気回路の小ループが形成されにくくなり、A
部付近でのシャフトの磁気飽和は発生しなくなる。即
ち、磁気回路の等価的な磁気抵抗が増加することがなく
なり、電気的特性の低下を防止できる。この結果、回転
電機の高出力化や高効率化が達成できる。
【0012】本発明は、シャフト外周に円筒状の永久磁
石及び円筒状の保持リングを有する回転電機回転子の製
造法において、前記永久磁石を焼結時にハルバック着磁
用に配向・成形した後、該永久磁石と前記シャフトとを
一体に組み立て、次いで磁性材料と非磁性材料とが周方
向に交互に一体に形成された前記保持リングを前記永久
磁石の外周に圧入又は焼嵌めすることを特徴とする。回
転電機回転子の組立が終了した後、永久磁石はハルバッ
ク着磁される。
【0013】更に、本発明は、シャフト外周に補助リン
グ,円筒状の永久磁石及び円筒状の保持リングを有する
回転電機回転子の製造法において、前記永久磁石を焼結
時にハルバック着磁用に配向・成形した後、前記補助リ
ング,該永久磁石及び磁性材料と非磁性材料とが周方向
に交互に一体に形成された前記保持リングを一体に組み
合わせ、次いで前記シャフトを該補助リング内径に圧入
又は冷し嵌めすることを特徴とする。回転電機回転子の
組立が終了した後、永久磁石はハルバック着磁される。
【0014】又、本発明は、コイルが巻回されたステー
タと、該ステータ内を回転する回転子とを有する回転電
機において、前記回転子は前述のいずれかに記載の回転
子又その製造法によって製造された回転子によって構成
されていることを特徴とする。
【0015】更に、本発明は、ガスタービンと、該ガス
タービンによって駆動する発電機とを有するガスタービ
ン発電プラントにおいて、前記発電機は上述の回転電機
によって構成されていることを特徴とする。特に、本発
明は、ガスタービン発電プラントにおいて、発電機の回
転子の胴部直径が好ましくは50〜300mm、回転速度
が好ましくは20000〜100000rpm と言う高速
回転するものにおいて有効なものである。
【0016】永久磁石は、中空又は中実円筒形状の磁石
を一体物としたものが好ましいが、複数個の磁石を接着
材等により固定し、中空ないし中実円筒形状を形成した
磁石でも同様の効果が得られるのは明白である。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は2極の磁極を
対象とした本発明の回転電機回転子の断面図である。矢
印は着磁方向を示す印である。実施例1では、中心軸の
役割を果たすシャフト1とシャフト外周に配置された円
筒状の永久磁石2aと永久磁石外周に配置された円筒状
の保持リング3で構成される回転電機回転子において、
永久磁石2aは、ギャップの磁束密度が前述の図12
(b)に示す正弦波状となるハルバック着磁されてお
り、保持リングは磁性材料3bと非磁性材料3aで形成
されている。このような構造とすることにより、ギャッ
プの磁束密度が正弦波状となるため、固定子鉄損が増加
する、回転時の振動が増大するといった課題が解決し、
また、磁性材料の保持リング分だけ磁気ギャップを小さ
くできるため、電気的特性の低下を防止できる。さら
に、保持リングのうち磁性材料で構成される部分には磁
束が通りやすくなるため、図13に示すような磁気回路
の小ループが形成されにくくなり、A部付近でのシャフ
トの磁気飽和は発生しなくなる。即ち、磁気回路の等価
的な磁気抵抗が増加することがなくなり、電気的特性の
低下を防止できる。この結果、回転電機の高出力化や高
効率化が達成できる。
【0018】この実施例の回転電機回転子は、前記永久
磁石と前記シャフトとを一体に組み立て、次いで磁性材
料と非磁性材料とが周方向に交互に一体に形成された前
記保持リングを前記永久磁石の外周に圧入又は焼嵌めす
ることにより製造される。回転電機回転子の組み立て終
了後、永久磁石はハルバック着磁される。
【0019】なお、この実施例ではシャフト1を中実円
筒形状としたが、中空円筒形状のシャフトでも同様の効
果が得られるのは明白である。
【0020】図2は、図1の回転電機回転子の長手方向
に切断した断面図である。図2に示すように、シャフト
1の胴部の外周に円筒状の永久磁石2aと永久磁石2a
の外周に配置された円筒状の保持リング3とを有し、両
サイドが止めリング5によって保持されている。シャフ
ト1の胴部の両側には、軸部を有するものである。シャ
フト1には低合金鋼からなる磁性材料、又はNi基合金
からなる非磁性材料のいずれでも良い。
【0021】図3は、ハルバック着磁された永久磁石を
有する回転電機回転子の磁束の流れを示す断面図であ
る。図3に示すように、磁性材料3bに磁力線が集中す
るため、前述の図13に示すA部の磁束密度の高い部分
が無くなるものである。
【0022】図4は、本実施例に記載の回転電機回転子
を用いた回転電機の断面図である。固定子は、珪素鋼板
からなる固定子鉄心6にスロット7が設けられ、そこに
固定子巻線8が巻回されている。他、図示されていない
が、ケースと両端に設けられた軸受けを有する。
【0023】本実施例1の保持リングには、例えば外径
100mm,回転数50000rpm の場合、最大で100
0MPa弱の大きな引張応力が作用する可能性があるた
め、保持リングを形成する材料並びにそれらの材料の接
合部分には1000MPaを超える引張強度が要求され
る。このため、保持リングを形成する磁性材料と非磁性
材料の結合方法としては、拡散接合が有効と考えられ
る。保持リングを形成する磁性材料と非磁性材料を拡散
接合で結合する場合、拡散接合、固溶化処理、時
効処理という手順で作業を実施する。この際、固溶化処
理と時効処理の熱処理条件が磁性材料と非磁性材料の間
でほぼ一致していることが重要である。両者の熱処理条
件がかけ離れていると一度に熱処理できないばかりでな
く、両者の境界付近では他方の熱処理の影響を受けるた
めに各々の強度が低下するといった問題が発生する。こ
のため、磁性材料と非磁性材料の材料は両者の熱処理条
件が近いという観点で選定する必要があり、磁性材料と
してはマルエージング鋼,ステンレス鋼、又はダイス
鋼,非磁性材料としてはNi基合金又はチタン合金が候
補材料として挙げられる。特に、磁性材料3bにはマル
エージング鋼,非磁性材料3aにはチタン合金を用いる
組み合わせが好ましい。また、円筒状の永久磁石2aに
は、NdFeB,SmCo等の希土類元素を有する金属
間化合物の焼結体が用いられる。
【0024】一方、保持リングを形成する磁性材料と非
磁性材料の結合方法として接着を採用すれば、各々の材
料ごとに固溶化処理、時効処理の後、接着という
手順で作業ができるため、上記のような熱処理条件の違
いが問題になることがない。
【0025】また、磁性材料と非磁性材料のこのような
結合の問題を回避するために、保持リングに熱処理によ
り局所的な非磁性化が可能な複合磁性材料を使用すると
いう方法がある。例えば、フェライトステンレス系複合
材料は、フェライト(α)相領域の温度以下で熱処理す
ると強磁性を示すが、オーステンナイト(γ)相領域の
温度以上で溶体化処理によって急冷すると非磁性を示
す。保持リングにこのような複合磁性材料を用いれば、
磁性材料と非磁性材料間の結合の問題が発生せず、結合
面での欠陥等による強度低下を懸念する必要がない。
【0026】(実施例2)図5は2極の磁極を対象とし
た本発明の回転電機回転子の断面図である。実施例2で
は、中実円筒状の永久磁石2aと永久磁石外周に配置さ
れた円筒状の保持リングで構成される回転電機回転子に
おいて、永久磁石2aはハルバック着磁されており、保
持リングは磁性材料3bと非磁性材料3aで形成されて
いる。このような構造とすることにより、実施例1と同
様にギャップの磁束密度が正弦波状となるため、固定子
鉄損が増加する,回転時の振動が増大する、といった問
題が解決し、また、磁性材料の保持リング分だけ磁気ギ
ャップを小さくできるため、電気的特性の低下を防止で
きる。この結果、回転電機の高出力化や高効率化が達成
できる。本実施例2においても、実施例1と同様に材
料,製造法及び着磁の方法等同様であり、磁束の流れは
図5に示すようにシャフト1の軸に対して垂直に交わる
方向に形成されている。
【0027】(実施例3)図6は2極の磁極を対象とし
た本発明の回転電機回転子の断面図である。実施例3で
は、磁性材料3bと非磁性材料3aで形成された保持リ
ングの外周に非磁性の補助リング4を有している。この
ような構造とすることにより、磁性材料と非磁性材料の
結合部分に欠陥があり、仮に磁性材料と非磁性材料の結
合が壊れた場合でも回転子の構成部材が外部に飛散せず
に補助リング内に留まるため、周囲への安全性を確保す
ることができる。補助リング4の材料としては、Ni基
合金,チタン合金,ガラス繊維強化プラスチック(CF
RP)等の非磁性材料が好ましい。又、回転子の構成及
び回転電機の構成も実施例1と同様である。
【0028】この実施例の回転電機回転子は、前記補助
リング,前記永久磁石及び磁性材料と非磁性材料とが周
方向に交互に一体に形成された前記保持リングを一体に
組み合わせ、次いで前記シャフトを該補助リング内径に
圧入又は冷し嵌めすることにより製造される。回転電機
回転子の組み立て終了後、永久磁石はハルバック着磁さ
れる。
【0029】本実施例3においても、実施例1と同様に
補助リング4以外の材料は同様であり、磁束の流れは図
6に示すようにシャフト1の軸に対して垂直に交わる方
向に形成されている。
【0030】(実施例4)図7は2極の磁極を対象とし
た本発明の回転電機回転子の断面図である。実施例4で
は、磁性材料3bと非磁性材料3aで形成された保持リ
ングの内周及び外周に非磁性の補助リング4を有してい
る。このような構造とすることにより、補助リングで囲
まれた保持リングを一体で製作できるため、補助リング
を含めた保持リングの強度は保持リングのみの場合に比
べて大きく増加する。また、実施例3と同様に、磁性材
料と非磁性材料の結合部分に欠陥があり、仮に磁性材料
と非磁性材料の結合が壊れた場合でも回転子の構成部材
が外部に飛散せずに補助リング内に留まるため、周囲へ
の安全性を確保することができる。補助リング4の材料
としては、Ni基合金やチタン合金,ガラス繊維強化プ
ラスチック(CFRP)等の非磁性材料が考えられる。
【0031】この実施例の回転電機回転子は、前記永久
磁石と前記シャフトとを一体に組み立て、次いで磁性材
料と非磁性材料とが周方向に交互に一体に形成された前
記保持リングと保持リングの内周及び外周に非磁性の補
助リングが組み合わされたリングを前記永久磁石の外周
に圧入又は焼嵌めすることにより製造される。なお、回
転電機回転子の組立が終了した後、永久磁石はハルバッ
ク着磁される。
【0032】本実施例4においても、実施例1と同様に
補助リング4以外の材料は同様であり、磁束の流れは図
7に示すようにシャフト1の軸に対して垂直に交わる方
向に形成されている。
【0033】(実施例5)図8は、磁極を4極とした本
発明の回転電機回転子の断面図である。本実施例におい
ては、保持リング3として磁性材料3bと非磁性材料3
aとを交互に各々4個ずつ配置したものである。
【0034】本実施例5においても、実施例1と同様に
材料,製造法等は同様である。
【0035】尚、6極,8極などの多極となった場合で
も、それに応じて保持リング3の磁性材料と非磁性材料
の位置関係を本実施例と同様に極数に対応させて交互に
配置させるものであり、それにより同様の効果が得られ
る。
【0036】(実施例6)図9は、実施例1〜5に記載
の回転電機回転子を用いた本発明のガスタービン発電プ
ラントの構成図である。本プラントは、圧縮機9,燃焼
器10,ガスタービン11及び発電機12を備えてお
り、ガスタービン11から出た廃熱は廃熱回収ボイラに
よって水蒸気として回収され、その水蒸気は蒸気タービ
ン又は、暖房等の熱に用いられる。
【0037】本実施例の回転電機回転子においては、前
述のように20000〜100000rpmと言う高速回転の発
電機に有効であり、固定子鉄損及び回転時の振動を低減
し、高出力化及び小型化が可能な発電プラントを提供で
きるものである。
【0038】
【発明の効果】本発明のハルバック着磁された永久磁石
と、その外周に設けられた磁性材料と非磁性材料で構成
される保持リングとを有する回転電機回転子によれば、
ギャップの磁束密度が正弦波状となるため、固定子鉄損
が増加し、回転時の振動が増大するといった従来の問題
が解決され、また、保持リングのうち磁性材料で構成さ
れる部分では磁気ギャップを小さくできるため、電気的
特性の低下を防止できる。更に、保持リングのうち磁性
材料で構成される部分には磁束が通りやすくなるため、
磁気回路の小ループが形成されにくくなり、シャフトの
特定の部分での磁気飽和は発生しなくなる。即ち、磁気
回路の等価的な磁気抵抗が増加することがなくなり、電
気的特性の低下を防止できる。この結果、回転電機の高
出力化や高密度化を実現でき、最終的には回転電機の小
型化あるいは生産性の向上が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転電機回転子の断面図である。
【図2】本発明の回転電機回転子の全体断面図である。
【図3】本発明の回転電機回転子の磁力線を示す断面図
である。
【図4】本発明の回転電機の断面図である。
【図5】本発明の回転電機回転子の断面図である。
【図6】本発明の回転電機回転子の断面図である。
【図7】本発明の回転電機回転子の断面図である。
【図8】本発明の回転電機回転子の断面図である。
【図9】本発明の回転電機を用いたガスタービン発電プ
ラントの全体構成図である。
【図10】従来の回転電機回転子の断面図である。
【図11】従来の回転電機回転子の断面図である。
【図12】回転電機回転子のギャップ位置と磁束密度の
関係を示す線図である。
【図13】図11の従来回転電機回転子周辺での磁力線
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…シャフト、2…永久磁石、2a…永久磁石(ハルバ
ック着磁)、2b…永久磁石(ラジアル着磁)、3a…
保持リング(非磁性材料)、3b…保持リング(磁性材
料)、4…補助リング、6…固定子鉄心、7…スロッ
ト、8…固定子巻線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井出 一正 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 木村 守 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 森 誉延 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山口 潔 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 松信 隆 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 Fターム(参考) 5H615 AA01 BB02 BB07 PP02 PP06 SS18 SS26 TT04 TT23 TT26 5H621 BB07 HH01 JK01 JK02 JK03 JK13 5H622 CA02 CA05 CA12 CB04 DD02 PP03 PP19 QA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャフトと、該シャフト外周に配置された
    円筒状の永久磁石と、該永久磁石外周に配置された円筒
    状の保持リングとを有する回転電機回転子において、前
    記永久磁石はハルバック着磁されており、前記保持リン
    グは磁性材料と非磁性材料とが前記外周の周方向に対し
    て交互に形成されていることを特徴とする回転電機回転
    子。
  2. 【請求項2】中実円筒状の永久磁石と、該永久磁石外周
    に配置された円筒状の保持リングとを有する回転電機回
    転子において、前記永久磁石はハルバック着磁されてお
    り、前記保持リングは磁性材料と非磁性材料が前記外周
    の周方向に対して交互に形成されていることを特徴とす
    る回転電機回転子。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記永久磁石は、希土
    類元素を有する金属間化合物系焼結からなることを特徴
    とする回転電機回転子。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記磁性材料がマルエ
    ージング鋼,ステンレス鋼、又はダイス鋼であり、前記
    非磁性材料がNi基合金又はチタン合金であることを特
    徴とする回転電機回転子。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記保持リングの磁性
    材料と非磁性材料とは拡散接合又は接着剤により接合さ
    れた中空円筒であることを特徴とする回転電機回転子。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記保持リングが熱処
    理によって局所的に非磁性化された複合磁性材料である
    ことを特徴とする回転電機回転子。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記複合磁性材料が準
    安定オーステンナイト系ステンレス鋼又はフェライト系
    ステンレス鋼であることを特徴とする回転電機回転子。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記保持リングの外
    周、又はその内周及び外周に円筒状の非磁性補助リング
    が形成されていることを特徴とする回転電機回転子。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記補助リングはガラ
    ス繊維強化プラスチック,Ni基合金,チタン合金及び
    非磁性ステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする
    回転電機回転子。
  10. 【請求項10】シャフト外周に円筒状の永久磁石及び円
    筒状の保持リングを有する回転電機回転子の製造法にお
    いて、前記永久磁石と前記シャフトとを一体に組み立
    て、磁性材料と非磁性材料とが周方向に交互に一体に形
    成された前記保持リングを前記永久磁石の外周に圧入又
    は焼嵌めすることを特徴とする回転電機回転子の製造
    法。
  11. 【請求項11】シャフト外周に補助リング,円筒状の永
    久磁石及び円筒状の保持リングを有する回転電機回転子
    の製造法において、前記補助リング,前記永久磁石及び
    磁性材料と非磁性材料とが周方向に交互に一体に形成さ
    れた前記保持リングを一体に組み合わせ、前記シャフト
    を該補助リング内径に圧入又は冷嵌めすることを特徴と
    する回転電機回転子の製造法。
  12. 【請求項12】鉄心に形成されたスロットにコイルが巻
    回されたステータと、該ステータ内を回転する回転子と
    を有する回転電機において、前記回転子は請求項1に記
    載の回転子を備えることを特徴とする回転電機。
  13. 【請求項13】ガスタービンと、該ガスタービンによっ
    て駆動する発電機とを有する発電プラントにおいて、前
    記発電機は請求項12に記載の回転電機よりなることを
    特徴とする発電プラント。
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