JP2003297634A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP2003297634A
JP2003297634A JP2003038946A JP2003038946A JP2003297634A JP 2003297634 A JP2003297634 A JP 2003297634A JP 2003038946 A JP2003038946 A JP 2003038946A JP 2003038946 A JP2003038946 A JP 2003038946A JP 2003297634 A JP2003297634 A JP 2003297634A
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electronic component
present
conductor
resin
composite
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JP2003038946A
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English (en)
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Minoru Takatani
稔 高谷
Toshiichi Endo
敏一 遠藤
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粒子の分散性が良好となる材料により、所望の
特性が容易に得られ、小型化が達成できる電子部品を提
供する。 【解決手段】ブロックフィルタ、共振器またはパッチア
ンテナのいずれか1つを構成する電子部品であって、平
均粒径が0.1〜10μmで、ほぼ球形の金属粒子また
は磁性金属粒子1の表面全部あるいは一部を、誘電体層
または絶縁体層2により被覆し、該被覆粒子を1種類以
上樹脂15中に分散してなる複合誘電体材料を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリプレグや基板
を用いた積層電子部品または注型、モールド等の工法に
よって製造される電子部品に係り、特に誘電性あるいは
磁気特性を利用した用途や磁気シールドを目的とした電
子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンデンサや圧電素子等の樹脂を
含む誘電体材料を使用する電子部品は、その材料として
のモールド材(トランスファ成形やインジェクション成
形等による成形材料)、キャスティング材(ポッティン
グ等により注型成形のための液状材料)や印刷ペースト
等の塗料、圧粉成形粉末材料(加圧して成形するための
材料)、プリプレグや基板等を材料として使用する。こ
れらの樹脂系誘電体材料として、従来は誘電体粒子の粉
末を樹脂に分散した複合誘電体材料が使用される。この
複合誘電体材料を例えば積層基板に使用する場合は、ガ
ラスクロスに前記複合誘電体材料を含浸塗工することで
積層基板の中間加工品としてのプリプレグを作る。そし
てこのプリプレグに銅箔を貼ることで積層板を作製し、
プリント基板の製造工程を経て所望の導体パターンを形
成している。この複合誘電体材料に使用する誘電体粉末
は、粉末を焼成するか、あるいは焼結した誘電体を粉砕
することで得られる。ここで使用する焼結誘電体の特性
は、最終的にできあがった複合誘電体材料の特性と密接
な関係があるため、誘電率およびtanδ等を考慮して選
択される。
【0003】コンデンサ、圧電素子等の電子部品は、前
記複合誘電体材料の成形体の両面に外部電極を固着して
構成される。
【0004】磁性材を用いるインダクタやトランス、ま
たはシールド部品等電子部品は、その磁性材料として、
フェライト粉末を有機材料中に分散混合してなる(特願
平9-76341号)。また、この複合磁性材料をガラスクロ
スに塗工することでプリプレグを作製した後、このプリ
プレグに銅箔を貼り銅張り積層板を成形している。この
積層板に所望のパターンを形成することにより、高周波
特性のすぐれたインダクタンス素子を得ていた。
【0005】また、多層基板あるいはプリプレグを用い
る磁性基板の材料として、磁性金属粒子を樹脂中に分散
混合したものがある。(特開平8-78798号、特開平10-79
593号)。また、特開平8-204486号では、球状カーボニ
ル鉄を樹脂に分散した複合磁性材料が開示されている。
【0006】複合磁性材料を用いた成形材料としては、
特開平7-235410号に平均粒径が50μm程度の球状鉄粉の
表面を絶縁化、これを樹脂によって結合してモーター、
トランスのコア材として用いたものがある。
【0007】電磁気シールド材に関する記載としては、
応用磁気学会誌Vol.22,No.4-2,1998,885〜888頁に小さ
なサイズの磁性金属粒子を用いることにより、立方晶フ
ェライトよりも複素透磁率の値が高周波まで高い値を示
しており、シールド効果も高い周波数まで期待できると
したものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(誘電体材料を用いた
電子部品について)従来の複合誘電体材料を使用して構
成される電子部品の場合、外部電極間には樹脂中にこれ
と異なる材料である誘電体粒子が分散して存在する。こ
の場合の合成比誘電率は2種類の材料の体積比率で決定
される。
【0009】比誘電率の高い誘電体材料を混合してもさ
ほど高い比誘電率が得られない。例えば比誘電率が90
の粉末をエポキシ樹脂に分散させたものでは、60vol%
で合成比誘電率が約20であり、約1/5に低下する。
また、比誘電率が9,000の粉末をエポキシ樹脂に4
0vol%分散したものの比誘電率は約15であり、一方比
誘電率が90の粉末をエポキシ樹脂に40vol%分散した
ものの比誘電率は約12であって、両者間にそれほど大
きな差はない。
【0010】ガラスクロスに複合誘電体材料を含浸させ
る場合、ガラスクロスがない場合よりも、複合誘電体材
料の分散粉末の比誘電率の違いがでてこない。これは基
板のなかに占めるガラスクロスの体積が無視できなくな
り、体積比率で決定される合成比誘電率に、比誘電率が
7.0のガラスクロスが影響を与えているためである。
【0011】このように、従来の複合誘電体材料で高い
比誘電率を得るには、比誘電率9000の粉末を60vo
l%以上とする必要がある。しかし薄い基板を作成するに
は、銅箔との密着や層間の剥離を考慮すると、複合誘電
体材料の含有率を50vol%以下にしなければならないの
で、高価な誘電体粉末を混合しても、あまり誘電率の向
上が達成できない。また、従来の誘電体粉末は、焼結誘
電体の破砕により得ており、凹凸があり、かつ粒径が大
きいために分散性が悪く、薄型のコンデンサ、圧電素子
等の電子部品や基板の特性を安定させることが困難であ
るという問題点がある。
【0012】(ガラスクロス入りプリプレグおよび銅張
り磁性基板を用いた電子部品について) (a) フェライト粉末を有機材料中に分散混合してなる複
合磁性銅張り基板を用い、インダクタンス素子を作製し
た場合では、高透磁率のフェライト粉末を使用すると高
周波特性が悪くなる傾向にあり、逆に高周波特性に優れ
た低透磁率フェライト材を使用すると当然の事ながら十
分な透磁率がとれず、いずれにしても満足のいく特性が
得られていなかった。
【0013】(b) フェライト粉末の代わりに金属磁性体
たとえばカーボニル鉄のようなものを用いた場合では、
比較的高透磁率で、高周波特性のよい複合磁性基板が得
られるが、絶縁性が低く、銅箔のパターニング工程にお
いて素体(複合磁性材料)の絶縁不良により、パターン
以外の部分へもめっきが付着し、パターン間のショート
を生じ不具合が発生していた。また、シリコン鉄の場合
には、透磁率と飽和磁束密度の高い複合磁性基板が得ら
れるが、高周波域では使用ができない上、絶縁性が低い
という問題があった。
【0014】(磁性成形材料を用いた電子部品につい
て) (1)シート成形材 (a) カーボニル鉄やシリコン鉄等の軟磁性金属粉末を樹
脂に分散混合し、シート状に成形しシールド材として使
用した場合では、金属粉末表面のカップリング処理、酸
化処理等により10Ω・cm程度の体積抵抗は得られ
るものの、耐電圧を測定してみると厚さ1.0mmで1
50V程度であり、電圧を印加した場合においては絶縁
材料とみなすことができず、電気的なショートの危険を
抱えている。
【0015】(b) カーボニル鉄やシリコン鉄等の軟磁性
金属粉末の代わりにフェライト粉末を分散させたシール
ド材では、体積抵抗は高く電気的ショートの可能性はほ
とんどないが、電界シールドには効果がないばかりか、
磁気シールドにおいても低周波数側では効果が少ない。
【0016】(2)モールド材 部品が搭載されたプリント配線板の輻射ノイズ対策とし
て、部品搭載面をフェライトが樹脂に混合された複合磁
性材料で部品全体を覆うようにモールド材を成形する方
法が使用されていた。フェライト粉末を分散させたモー
ルド材では、電界シールドには効果がないばかりか、磁
気シールドにおいても低周波数側では効果が少ない。カ
ーボニル鉄やシリコン鉄等の軟磁性金属粉末を分散させ
たモールド材では、シールド効果は高まるが絶縁性が低
く、配線板のパターン間の絶縁不良により特性不良を招
いてしまっていた。
【0017】(3)複合磁性コア材 チョークコイル、トランス等の磁芯として使用する複合
磁性材料は、数百nmから数十μmの平均粒径のフェラ
イト、もしくは表面を絶縁処理した磁性金属粒子を液晶
ポリマー、PPS樹脂,エポキシ樹脂等の樹脂材料中に
分散させたものを使用していた。それを所望の形に成形
し磁芯とするが、フェライトを分散した場合には、飽和
磁束密度が小さく、大電流のハイパワー用途には使用が
難しく、また、磁性金属材料を用いた場合には絶縁性を
十分に確保できず、信頼性上の課題があった。
【0018】本発明は、粒子の分散性が良好となる材料
により、所望の特性が容易に得られ、かつ小型化が達成
できる電子部品を提供することを目的とする。
【0019】また、本発明は、絶縁性や耐圧性が高く、
かつ腐食発生の問題がなく、高周波特性も良好となる電
子部品を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品は、ブ
ロックフィルタ、共振器またはパッチアンテナのいずれ
か1つを構成する電子部品であって、平均粒径が0.1
〜10μmで、ほぼ球形の金属粒子の表面全部あるいは
一部を、誘電体層により被覆し、該被覆粒子を1種類以
上樹脂中に分散してなる複合誘電体材料を有することを
特徴とする。
【0021】ここで、誘電体層とは、樹脂より高い誘電
率を持つ物質でなる層を意味し、好ましくは比誘電率が
20以上のものである。このように、金属粒子の表面の
全部または一部を誘電体層で被覆した小径の球形の粒子
は、例えば特公平3−68484号公報に記載のような
噴霧熱分解法により得ることができる。この噴霧熱分解
法は、金属塩を含む溶液を噴霧して液滴にし、その液滴
を該金属塩の分解温度より高くかつ金属の融点より高い
温度で空中で加熱することにより、金属粉末を作る方法
である。この金属粉末の表面に誘電体層を形成する場
合、例えばチタン酸バリウム層を形成する場合は、バリ
ウム塩やチタニル塩等の化合物を前記ニッケル塩と共に
溶解した溶液を噴霧加熱すると共に、これらの誘電体用
塩の分解温度よりも高い温度で加熱する。これにより、
実質的に単結晶の球形金属粒子の表面に誘電体層が形成
される。
【0022】この場合、前記粒子が実質的に単結晶であ
るとする根拠は、透過型電子顕微鏡を使った電子回折結
果の回折像からも結晶性が非常に高いことが確認された
ことによる。
【0023】また、この粒子は、噴霧熱分解法により生
成させる場合、粒径の下限は0.05μm、上限は20
μm程度である。実質的には、平均粒径が0.1〜10
μm程度であり、粒径が0.05〜20μmの粒子が9
5wt%を占めるような粒子の集合体となっている。
【0024】このような誘電体被覆金属粒子は、樹脂中
に分散混合することにより、従来のように焼結誘電体を
破砕して粉末にした片状あるいは凹凸のあるブロック状
のものに比較して球形でありかつ小径であるため、樹脂
中に分散性よく混合される。このため、加工が容易で所
望の特性が得やすくなる。また、この粒子を樹脂に分散
させた場合、誘電体層が金属粒子に対して例えば1wt%
の添加量のときは誘電率の向上に寄与することができな
いが、複合誘電体材料の絶縁抵抗や耐電圧を向上させる
ことができる。誘電体層が金属粒子に対して例えば1wt
%の添加量を越える場合は誘電率の向上に寄与する。ま
た、金属粒子が被覆層により覆われるため、腐食しにく
い。
【0025】このような誘電体被覆金属粒子は、前記の
ような噴霧熱分解法で製造できるから、従来のような誘
電体の焼結、粉砕等の多数の工程を経る場合に比較して
廉価に提供可能となる。
【0026】なお、本発明において、複合誘電体材料
は、樹脂中に誘電体被覆金属粒子の他に、酸化物誘電体
粉末を1種以上さらに含ませたものであっても良い。
【0027】本発明において、金属粒子の表面に形成す
る誘電体層は、その厚みが0.005〜2μmであるこ
とが好ましい。
【0028】誘電体層の厚みが0.005μm以上であ
れば誘電率あるいは耐電圧の向上に寄与することができ
る。また、2μmを超えると、粒子の製造が困難とな
る。
【0029】なお、この場合の厚みとは、被覆の最大厚
みを意味し、その被覆は必ずしも金属粒子の表面のすべ
てを覆っている必要はなく、金属粒子の表面の50%程
度を占めていればよい。
【0030】また、前記被覆金属粒子を30〜98wt%
樹脂中に混合することが好ましい。被覆金属粒子が30
wt%未満であると、基板、電子部品、シールド材などを
構成した際にそれぞれ所望の特性を得ることが困難とな
り、一方、98wt%を越えるといずれの場合も成形が困
難となる。
【0031】また、前記金属粒子としては、銀、金、白
金、パラジウム、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、モ
リブデン、タングステンのうちの一種以上のものからな
るものを用いることができる。さらに本発明において
は、前記金属どうしの合金または他の金属との合金を用
いることができる。
【0032】また、金属粒子の表面に形成する誘電体層
としては、チタン−バリウム−ネオジウム系、チタン−
バリウム−スズ系、鉛−カルシウム系、二酸化チタン
系、チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸スト
ロンチウム系、チタン酸カルシウム系、アルミナ系、チ
タン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン−
バリウム−ストロンチウム系、チタン−バリウム−鉛
系、チタン−バリウム−ジルコニウム系、BaTiO
−SiO系、BaO−SiO系、CaWO系、B
a(Mg,Nb)O系、Ba(Mg,Ta)O系、
Ba(Co,Mg,Nb)O系、Ba(Co,Mg,
Ta)O系のセラミックス等があげられる。
【0033】本発明の電子部品においては、製造工程に
おいては、表面に誘電体層を形成した金属粒子を樹脂中
に分散させた複合誘電体材料を、成形材料、圧粉成形粉
末材料、塗料、プリプレグ、基板として用いることがで
きる。また、本発明の複合誘電体材料は、誘電体層に圧
電材を用いることより、圧電材料として用いることがで
きる。また、本発明の複合誘電体材料は、誘電体層の厚
みや粒子の含有率を調整することにより、半導体材料と
して用いることができる。
【0034】このような複合誘電体材料を用いれば、粒
子が球形であるために分散性がよく、また、前記噴霧熱
分解法により小径の粒子が得られるから、小型にしても
特性の良好な電子部品が得られる。また、表面に目的に
合致した誘電体層が形成されることにより、誘電体層が
有効に働き、高価な誘電体の量を少なくすることができ
る。
【0035】また、コンデンサ材料として前記誘電体被
覆金属粒子を用いれば、誘電体層の厚みや粒子の樹脂に
対する含有率を変えることにより、種々の誘電率を得る
ことができる。また、使用する複合誘電体材料は粒子が
小径でありかつ球形であるため分散性が良好であり、小
型に構成する場合であっても特性が安定する。
【0036】また、積層基板に前記複合誘電体材料を用
いれば、積層基板内にコンデンサを形成することがで
き、また、誘電体層の厚みや粒子の樹脂に対する混合率
を変えることにより、種々の誘電率の層を得ることがで
き、特性が異なる種々の受動素子を積層基板内に形成す
ることができる。
【0037】また、シールド材として前記複合誘電体材
料を用いれば、絶縁性を必要とするシールド製品の成形
材として使用できるので、絶縁材を介することなく取付
けができ、実装が容易である。
【0038】このような球形金属粒子の表面誘電体層を
設けて樹脂中に分散混合してなる複合誘電体材料を用い
て構成される本発明による電子部品としては、一般的な
コンデンサ、積層コンデンサ、円盤コンデンサ、貫通コ
ンデンサ等がある。
【0039】また、誘電体層に半導体セラミックを用い
た本発明による電子部品として、リングバリスタ、チッ
プバリスタ、NTCサーミスタ、PTCサーミスタ、温
度フューズ、角度センサ、回転センサ、サーマルヘッド
等があげられる。
【0040】また、本発明において、前記誘電体層に圧
電材料を用いることにより、電子部品として圧電素子、
弾性表面波素子等を構成することができ、またその応用
製品である圧電アクチュエータ、サウンダ、マイク、レ
シーバ、焦電センサ、超音波センサ、ショックセンサ、
加速度センサ、圧電振動ジャイロ、弾性表面波フィル
タ、圧電トランス、レゾネータ、セラミックフィルタ等
が得られる。
【0041】また、本発明の電子部品は、ブロックフィ
ルタ、共振器またはパッチアンテナのいずれか1つを構
成する電子部品であって、実質的に単結晶となる球形で
かつ平均粒径が0.1〜10μmである金属粒子または
磁性金属粒子の表面の全部あるいは一部を絶縁体層によ
り被覆し、該1種以上の被覆金属粒子を樹脂中に分散し
てなることを特徴とする。
【0042】このように、金属粒子の表面を絶縁体層で
被覆した小径の実質的に単結晶の球状の粒子は、前記特
公平3-68484号公報に記載にような噴霧熱分解法より得
ることができる。
【0043】このような絶縁体被覆金属は、樹脂中に分
散混合することにより、従来のフェライトを破砕して粉
末にした片状、あるいは凹凸のあるブロック状のものに
比較して球状でありかつ小径であるため樹脂中に分散性
よく混合される。また、この粒子を樹脂に分散させた場
合、絶縁体層が金属粒子に対して1wt%の少量の添加量
であっても絶縁抵抗の向上に寄与することができ、かつ
耐電圧をも向上させることができる。
【0044】さらに、複合磁性材料中においても被覆金
属粒子の形状は複合磁性材料に混合させる前の形状を保
持しており、かつ、被覆絶縁体層も破壊されず保持され
ている。このことが、前記に示したような耐電圧の向上
の一因をなしている。また、金属粒子の表面が絶縁体層
によって被覆されているので、錆等の腐食の発生の問題
がない。
【0045】この粒子は、噴霧熱分解法により生成され
る場合、粒径の下限は0.05μm、上限は20μm程
度である。実質的には、平均粒径が0.1〜10μm程
度であり、粒径が0.05〜20μmの粒子が95wt%
を占めるような粒子の集合体となっている。
【0046】このように小径でありかつ表面が絶縁体に
より被覆されていることにより、金属粒子を用いた複合
磁性材料でありながら磁性材としての損失のひとつであ
る渦電流損が小さく、高周波特性が良好となる。さら
に、小径であることにより薄い電子部品の製造も容易と
なる。
【0047】また、金属が実質的に単結晶の強磁性金属
とすることにより、磁性を要する磁性基板を用いた電子
部品および電磁気シールド材、一般的なコイル、チョー
クコイル、偏向コイル、高周波コイル等のコイルのコア
に用いることができる。また、一般的なトランス、パル
ストランス、データ通信用トランス、広帯域SMDトラ
ンス、方向性結合器,電力合成器、電力分配器のコアと
して用いることができる。また、磁気識別センサー、電
位センサー、トナーセンサー、電流センサー、磁気パネ
ル、電波吸収シート、薄型電波吸収体、電磁シールド、
磁気ヘッドに用いることができる。また、モールド材等
の成形材、プラスチック磁石を提供できる。
【0048】このような金属粒子または磁性金属粒子の
周囲を絶縁体層により覆った複合磁性材料を有する電子
部品は、前記絶縁体層の厚みが0.005〜2μmであ
ることが好ましい。絶縁体層の厚みが0.005μm以
上であれば誘電率、絶縁性および耐電圧性の向上に寄与
することができる。また、2μmを越えると均一な絶縁
体層の膜形成が困難となる。
【0049】なお、この場合の厚みとは、被覆の最大厚
みを意味し、その被覆は必ずしも金属粒子の表面のすべ
てを覆っている必要はなく、金属粒子の表面の50%程
度を占めていればよい。また、被覆金属粒子の含有率は
前記の通り30〜98wt%であることが好ましい。
【0050】このように、微小磁性金属粒子を絶縁体層
で被覆することにより、絶縁抵抗が高く、耐電圧も高く
なる。また、シールド材、モールド材においては絶縁処
理の必要がないので、他の部材との組み合わせが絶縁処
理を行うことなく可能となり、構造が簡略化できる。チ
ョークコイルの磁芯の場合でも絶縁処理を行うことなし
に巻線することが可能となり、同じく構造の簡略化がは
かれる。
【0051】また、本発明において、加熱加圧による成
形方法をとる電子部品の場合は、被覆金属粒子の樹脂中
の含有率は90〜98wt%であることが好ましい。この
ような加熱加圧による場合は、被覆金属粒子の樹脂材料
中への添加量を容易に増やすことができるので、透磁率
を高くとることが可能となる。さらに、絶縁体被覆金属
粒子を使用していることで絶縁性が高い信頼性の良い電
子部品が得られる。また、本発明の複合材料を用いれ
ば、絶縁体層が強固に被覆されているので、加圧の際に
該被覆金属粒子が変形されても絶縁体層が破壊されにく
くなる。
【0052】本発明の電子部品は、前記磁性金属粒子の
周囲を絶縁体層により覆った複合磁性材料を印刷等によ
り電子部品の内部または表面に形成したものとして構成
することができる。このような絶縁体層被覆金属粒子を
用いることにより高周波域まで高い透磁率を得ることが
できる。また、絶縁体層の被覆により高い絶縁抵抗と高
い耐電圧が得られる。
【0053】本発明において、プリプレグおよび磁性基
板を用いた電子部品を構成する場合、このような微小の
絶縁体層被覆金属粒子を用いることにより、高周波域ま
で高い透磁率を得ることができる。また、絶縁体層の被
覆により高い絶縁抵抗と高い耐電圧が得られる。
【0054】また、複合磁性材料をインジェクション成
形、トランスファー成形、押し出し等の成形方法によっ
て成形する電子部品の場合、部品が搭載されたプリント
基板のモールド材、半導体のパッケージ材料、巻線コイ
ルのモールド材あるいはトランスまたはチョークコイル
のコア、もしくはトロイダル、クランプフィルタ用コア
材料、コネクターのハウジングおよびカバー材、各種ケ
ーブルの被覆材、各種電子機器の筐体等を提供できる。
いずれの場合においても絶縁性に優れ、かつ磁気特性を
有していることから非常に有用な電子部品を提供でき
る。
【0055】さらに、磁性金属粒子を微粉化することに
より保持力が向上することを生かして、プラスチック磁
石を提供できる。その場合の金属材料としては、Nd−
Fe−B系合金、Sm−Co系合金、Al-Ni-Co系
合金のような硬質磁性材料が用いられ、表面が絶縁体で
コートされているので錆にくい磁石を提供可能となる。
【0056】本発明において、樹脂材料をガラス質の材
料に置き換え、成形および焼成にて粒子を結合し、用途
に応じた形状とすることも当然の事ながら可能であり、
耐熱性を重視した成形材を有する電子部品の実現も可能
である。
【0057】また、樹脂中に被覆金属粒子のみならずガ
ラス成分を添加するか、あるいは被覆絶縁層をガラス成
分とし、成形後、焼成を行い、耐熱性の優れた複合磁性
材料とすることも可能である。
【0058】本発明において用いる複合材料には、樹脂
として、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の双方が
使用可能であり、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
オレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリフェニレンオキサイド樹脂、メラミン樹脂、シアネ
ートエステル系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリビ
ニルベンジルエーテル化合物樹脂、液晶ポリマー、フッ
素系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセ
タール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリ
アミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エ
チルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、アクリル
樹脂のうちの少なくとも1種類以上のものが単独または
混合して使用できる。
【0059】本発明の電子部品は、前記複合誘電体材料
または/および複合材料を複合化させて備えたものとし
て構成することができる。このような電子部品として
は、クランプフィルタ、コモンモードフィルタ、EMC
フィルタ、電源用フィルタ、電源ユニット、DC-DC
コンバータ、DC-ACコンバータ、インバータ、ディ
レイライン、ダイプレクサ等がある。また、携帯電話等
の通信機器におけるデュプレクサ、アンテナスイッチモ
ジュール、PLLモジュール、フロントエンドモジュー
ル、チューナユニット、ダブルバランスドミキサ等に用
いることができる。
【0060】さらに本発明の電子部品において、前記複
合誘電体材料または複合材料が、樹脂中にガラスクロス
を埋設した層を少なくとも一層以上含むものからなるも
のとして構成することができる。このようにガラスクロ
スを埋設することにより、部品強度を向上させることが
できる。
【0061】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明において用い
る金属粒子を示す断面図である。1は金属粒子であり、
2はその表面に形成された被覆層である。この被覆金属
粒子は噴霧熱分解法によって製造される。噴霧熱分解法
とは、図2に示すような装置を使用して実施される。す
なわち、外部に加熱装置3を有する炉心管4の上端に噴
霧する溶液の導入管5につながる噴霧式ノズル6を配置
する。該ノズル6の周囲には、キャリアガスの導入管7
につながるガイド筒8が同心状に配置される。炉心管4
の下端には、製造粒子の収容部9が設けられる。
【0062】この装置において、ノズル6から金属塩
と、誘電体層形成のための塩とを含む溶液を噴霧すると
同時に、ガイド筒8から酸化性または還元性等目的に応
じた特性のキャリアガスを流出させながら、炉心管4内
において被覆金属粒子を形成する。
【0063】前記金属粒子1、被覆層2の材料として
は、誘電体層として被覆層2を形成する場合は、前述し
た各材料を用いることができる。
【0064】また、金属粒子1や被覆層2形成のための
塩の種類としては、硝酸塩、硫酸塩、オキシ硝酸塩、オ
キシ硫酸塩、塩化物、アンモニウム錯体、リン酸塩、カ
ルボン酸塩、金属アルコラート、樹脂酸塩、ホウ酸、珪
酸等の熱分解性化合物の1種または2種以上が使用され
る。
【0065】これらの塩等の化合物を、水や、アルコー
ル、アセトン、エーテル等の有機溶剤あるいはこれらの
混合液中に溶解する。加熱装置3により設定される加熱
温度は、金属粒子1の溶融温度より高い温度に設定され
る。
【0066】図1(B)に示すように、前記噴霧熱分解
法により製造した誘電体被覆金属粒子1を、ボールミル
等を使用して樹脂15中に分散混合することにより、複
合誘電体材料を得る。樹脂15としては、前述した各材
料を使用することができる。
【0067】前記金属粒子の材料としては、磁性を持つ
ものを用いれば、複合磁性材料となり、磁性電子部品を
構成できる。この複合磁性材料を作るための金属とし
て、特に、ニッケル、鉄あるいは鉄と他の金属(ニッケ
ル、モリブデン、珪素、アルミニウム、コバルト、ネオ
ジウム、白金、サマリウム、亜鉛、硼素、銅、ビスマ
ス、クロム、チタン等)のうち1種以上より選択された
合金が用いられる。その他にも鉄を含まないものとして
Mn−Al、Co−Pt、Cu−Ni−Co系等の合金
も使用できる。
【0068】また、被覆層2を絶縁体層形成の目的で設
けるための材料としては、絶縁性を有する酸化物組成で
あれば良く、例えばガラス質を形成するような珪素、硼
素、燐、錫、亜鉛、ビスマス、アルカリ金属、アルカリ
土類金属ゲルマニウム、銅、亜鉛、アルミニウム、チタ
ン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ク
ロム、マンガン、タングステン、鉄、クロム、コバル
ト、希土類金属、モリブデン等の元素を少なくとも1種
類以上含む酸化物がある。
【0069】また、複合磁性材料を得る場合であって
も、例えば以下に挙げるような誘電性を示す酸化物によ
って被覆層2を形成しても良い。具体的には、チタン−
バリウム−ネオジウム系、チタン−バリウム−錫系、チ
タン−バリウム−ストロンチウム系、チタン−バリウム
−鉛系、チタン−バリウム−ジルコニウム系、鉛−カル
シウム系、二酸化チタン系、チタン酸バリウム系、チタ
ン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸カルシ
ウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系
のセラミックスが挙げられる。さらに、CaWO系、
Ba(Mg,Nb)O系、Ba(Mg,Ta)O
系、Ba(Co,Mg,Nb)O系、Ba(Co,
Mg,Ta)O系、BaTiO−SiO系、Ba
O−SiO系のセラミックスやアルミナ等が挙げられ
る。
【0070】さらに、複合磁性材料を得る場合の被覆層
2は、次に示すような磁性酸化物であっても良い。組成
としては、Mn−Zn系フェライト、Nn−Zn系フェ
ライト、Mn−Mg−Zn系フェライト、Ni-Cu-Z
n系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Mnフェラ
イト、Coフェライト、Liフェライト、Mgフェライ
ト、Niフェライトなどがある。また、Baフェライト
等の六方晶フェライトであっても良い。それ以外にもF
、Fe等の酸化鉄でも差し支えない。
【0071】以上に挙げた塩を水やアルコール、アセト
ン、エーテル等の有機溶剤あるいは、それらの混合溶液
中に溶解する。加熱装置3により設定される加熱温度
は、金属粒子1の溶融温度より高い温度に設定される。
【0072】以上により得られた複合磁性材料は、その
磁気特性を利用して、後述する各電子部品に用いられ
る。製造においては、各種の成形方法により、ガラスク
ロス入りプリプレグおよび銅張り磁性基板、磁性成形材
料、磁性塗料、圧粉磁性粉末成形材料の形態にする。
【0073】また、本発明により得られた複合磁性材料
に、被覆されていない金属粒子や偏平化した金属粒子、
および酸化物磁性体、酸化物誘電体粒子を目的とする特
性に合わせて添加することも可能である。
【0074】本発明による電子部品の製造に使用するプ
リプレグは、図72または図73に示すような方法によ
り製造することができる。この場合、図72の方法は比
較的量産に適しており、図73の方法は、膜厚制御を行
い易く、特性の調整が比較的容易に行えるという特徴を
有している。図72において、(a)に示すように、ロ
ール状に巻回されたガラスクロス101aは、このロー
ル90から繰り出され、ガイドローラ91を介して塗工
槽92に搬送される。この塗工槽92には、複合誘電体
材料あるいは複合磁性材料がスラリー状に調整されてお
り、この塗工槽92をガラスクロスが通過すると、上記
スラリー中に浸漬され、ガラスクロスに塗工されるとと
もに、その中のすきまが埋められることになる。
【0075】塗工槽92を通過したガラスクロスは、ガ
イドローラー93a、93bを介して乾燥炉120に導
入される。乾燥炉に導入された複合誘電体材料あるいは
複合磁性材料含浸ガラスクロスは、所定の温度と時間乾
燥され、Bステージ化されるとともに、ガイドローラー
95により方向転換して巻取ローラ130に巻回され
る。
【0076】そして、所定の大きさに切断されると、
(b)に示すように、ガラスクロス101の両面に複合
誘電体材料あるいは複合磁性材料102が配置されたプ
リプレグが得られる。
【0077】さらに、(c)に示すように、得られたプ
リプレグの上下両面上に銅箔などの金属箔100を配置
し、これを加熱・加圧プレスすると、(d)に示すよう
な両面金属箔付き基板が得られる。加熱加圧条件は10
0〜200℃の温度、9.8×105〜7.84×106
Pa(10〜80kgf/cm2)の圧力とすればよく、このよ
うな条件下で0.5〜20時間程度成形することが好ま
しい。成形は条件をかえて複数段階に分けて行うことが
できる。なお、金属箔を設けない場合には、金属箔を配
置することなく加熱・加圧プレスすればよい。
【0078】次に、図73の製造方法について説明す
る。図73において、(a)に示すように、複合誘電体
材料あるいは複合磁性材料からなるスラリー102aを
ドクターブレード96等によってクリアランスを一定に
保ちながら銅箔などの金属箔上に塗工する。
【0079】そして、所定の大きさに切断されると、
(b)に示すように、金属箔100の上面に複合誘電体
材料あるいは複合磁性材料102が配置されたプリプレ
グが得られる。
【0080】さらに、得られたプリプレグを、(c)に
示すように、ガラスクロス101の上下両面に、それぞ
れ複合誘電体材料あるいは複合磁性材料102側を内面
にして配置し、これを加熱・加圧プレスすると、(d)
に示すような両面金属箔100付き基板が得られる。加
熱加圧条件は上記と同様でよい。
【0081】積層電子部品を構成する基板、およびプリ
プレグは、上記塗工法以外に材料を混練し、固体状とし
た混練物を成型することによっても得ることができる。
この場合、原料が固体状であるため、厚みをとりやす
く、比較的厚みのある基板、プリプレグを形成する方法
として適している。
【0082】混練は、ボールミル、撹拌、混練機などの
公知の方法で行えばよい。その際、必要により溶媒を用
いてもよい。また、必要に応じてペレット化、粉末化し
てもよい。
【0083】このようにペレット化、粉末化等された混
練物を金型を用いて加熱・加圧成型する。成型条件とし
ては、100〜200℃、0.5〜3時間、4.9×1
5〜7.84×106Pa(5〜80kgf/cm2)圧力とす
ればよい。
【0084】この場合に得られるプリプレグの厚みとし
ては、0.05〜5mm程度である。プリプレグの厚み
は、所望する板厚、誘電体粉や磁性粉の含有率に応じて
適宜調整すればよい。
【0085】さらに、上記同様に得られたプリプレグの
上下両面上に銅箔などの金属箔を配置し、これを加熱・
加圧プレスすると両面金属箔付き基板が得られる。加熱
加圧条件は100〜200℃の温度、9.8×105
7.84×106Pa(10〜80kgf/cm2)の圧力とすれ
ばよく、このような条件下で0.5〜20時間程度成形
することが好ましい。成形は条件をかえて複数段階に分
けて行うことができる。なお、金属箔を設けない場合に
は、金属箔を配置することなく加熱・加圧プレスすれば
よい。
【0086】本発明において用いるプリプレグは銅箔と
重ねて加熱加圧して成形することにより銅箔付基板を形
成することができる。この場合の銅箔の厚さは12〜3
5μm 程度である。このような銅箔付基板には、両面パ
ターンニング基板や多層基板などがある。
【0087】図74、図75は両面パターンニング基板
形成例の工程図である。図74、図75に示されるよう
に、所定厚さのプリプレグ16と所定厚さの銅(Cu)
箔17とを重ねて加圧加熱して成形する(工程A)。次
にスルーホール18をドリリングにより形成する(工程
B)。形成したスルーホール18に銅(Cu)メッキを
施し、メッキ膜25を形成する(工程C)。さらに両面
の銅箔17にパターニングを施し、導体パターン26を
形成する(工程D)。その後、図74に示されるよう
に、外部端子等の接続のためのメッキを施す(工程
E)。この場合のメッキはNiメッキ後にさらにPdメ
ッキを施す方法、Niメッキ後にさらにAuメッキを施
す方法(メッキは電解または無電解メッキ)、半田レベ
ラーを用いる方法により行われる。
【0088】図76、図77には多層基板形成例の工程
図であり、4層積層する例が示されている。図76、図
77に示されるように、所定厚さのプリプレグ16と所
定厚さの銅(Cu)箔17とを重ねて加圧加熱して成形
する(工程a)。次に両面の銅箔17にパターニングを
施し、導体パターン24を形成する(工程b)。このよ
うにして得られた両面パターンニング基板の両面に、さ
らに所定厚さのプリプレグ16と銅箔17とを重ねて、
同時に加圧加熱して成形する(工程c)。次にスルーホ
ール18をドリリングにより形成する(工程d)。形成
したスルーホールに銅(Cu)メッキを施し、メッキ膜
19を形成する(工程e)。さらに両面の銅箔17にパ
ターニングを施し、導体パターン24を形成する(工程
f)。その後図76に示されるように、外部端子との接
続のためのメッキを施す(工程g)。この場合のメッキ
はNiメッキ後にさらにPdメッキを施す方法、Niメ
ッキ後にさらにAuメッキを施す方法(メッキは電解ま
たは無電解メッキ)、半田レベラーを用いる方法により
行われる。
【0089】上記の加熱加圧の成形条件は、100〜2
00℃の温度、9.8×105〜7.84×106Pa(1
0〜80kgf/cm2)の圧力で、0.5〜20時間とする
ことが好ましい。
【0090】本発明では、前記例に限らず、種々の基板
を形成することができる。例えば、成形材料としての基
板や、銅箔付基板とプリプレグとを用い、プリプレグを
接着層として多層化することも可能である。
【0091】また、プリプレグや成形材料としての基板
と銅箔とを接着する態様において、前述の複合誘電体材
料や複合磁性材料と、必要により難燃剤と樹脂とブチル
カルビトールアセテート等の高沸点溶剤とを混練して得
られた複合誘電体材料や複合磁性材料ペーストをパター
ニングした基板の上にスクリーン印刷等にて形成しても
よく、これにより特性の向上を図ることができる。
【0092】このようなプリプレグ、銅箔付き基板、積
層基板等と素子構成パターン、構成材料を組み合わせる
ことにより、後述のような積層電子部品を得ることがで
きる。
【0093】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。 <実施例1>図3、図4は、本発明の第1の実施例であ
るインダクタを示した図であり、図3は透視斜視図、図
4は断面図である。
【0094】図において、インダクタ10は前記複合磁
性材料からなる構成層10a〜10eを有する。すなわ
ち、構成層10a〜10eは実質的に単結晶となる球形
でかつ平均粒径が0.1〜10μmである磁性金属粒子
の表面を、絶縁体層により被覆し、その1種以上の被覆
金属粒子を樹脂中に分散してなる複合磁性材料によって
構成される。
【0095】これらの構成層10a〜10eには、内部
導体(コイルパターン)13と、この内部導体13が形
成される。このを電気的に接続するためのビアホール1
4とを有する。この内部導体13は、各層10a〜10
eの表面に、エッチング、印刷、スパッタリング、蒸
着、めっき等により、銅、金、銀、パラジウム、白金、
アルミニウム、またはこれらを多層に形成したものや合
金等により形成される。また、これらの内部導体13ど
うしはビアホール14により接続され、全体として積層
方向に巻き上げられ、ヘリカル状のインダクタとして構
成される。ビアホール14はドリル、レーザー加工、エ
ッチング等により形成することができる。また、形成さ
れたコイルの終端部は、それぞれインダクタ10の端面
に形成された端子電極12とそれから僅かに上下面方向
に形成されたランドパターン11と接続されている。端
子電極12は、ダイシング、Vカット等により、半分に
切断された構造となっている。端子電極12がこのよう
な構造となる理由は、集合基板で複数の素子を形成し、
最終的に個片に切断する際に貫通ビアの中心から切断す
るためである。
【0096】なお、その等価回路を図12(a)に示
す。図12(a)に示されるように、等価回路ではコイ
ル31を有する電子部品(インダクタ)となっている。
【0097】<実施例2>図5、図6は、本発明の第2
の実施例であるインダクタを示した図であり、図5は透
視斜視図、図6は断面図である。
【0098】この例では、実施例1において上下方向に
巻回されていたコイルパターンと異なり、横方向に巻回
したヘリカル巻とした構成としている。その他の構成要
素は実施例1と同様であり、同一構成要素には同一符号
を付して説明を省略する。実施例2のベース基板材料、
電極構成方法、層構成方法、ビア構成方法、端子構成方
法は実施例1と同じである。
【0099】<実施例3>図7、図8は、本発明の第3
の実施例であるインダクタを示した図であり、図7は透
視斜視図、図8は断面図を表している。この例では、実
施例1において上下方向に巻回されていたコイルパター
ンを、上下面でのスパイラルを連結した構成態様とした
ものとしている。その他の構成要素は実施例1と同様で
あり、同一構成要素には同一符号を付して説明を省略す
る。この実施例3のチップインダクタは、内部導体13
がスパイラル状に構成され、ビアホール14により複数
の内部導体13が接続されるため、大きなインダクタン
ス値が得られる。また、実施例3のベース基板材料、電
極構成方法、層構成方法、ビア構成方法、端子構成方法
は実施例1と同じである。
【0100】<実施例4>図9、図10は、本発明の第
4の実施例であるインダクタを示した図であり、図9は
透視斜視図、図10は断面図を表している。この例で
は、実施例1において上下方向に巻回されていたコイル
パターンを、内部に形成されたミアンダー状(ジグザグ
状)のパターンとして構成したものを表している。その
他の構成要素は実施例1と同様であり、同一構成要素に
は同一符号を付して説明を省略する。また、実施例4の
ベース基板材料、電極構成方法、層構成方法、ビア構成
方法、端子の構成方法は実施例1と同じである。
【0101】<実施例5>図11は本発明の第5の実施
例であるインダクタを示した透視斜視図である。この例
では、実施例1において単独で構成されていたコイル
を、4連とした態様を表している。このような構成とす
ることにより、省スペース化、セットの小型化、部品点
数の削減を達成することができる。その他の構成要素は
実施例1と同様であり、同一構成要素には同一符号を付
して説明を省略する。なお、その等価回路を図10
(b)に示す。図10(b)に示されるように、等価回
路ではコイル31a〜31dが4連装された電子部品
(インダクタ)となっている。
【0102】実施例1〜5に示したインダクタにおいて
は、磁性体として、単結晶で球形の磁性金属粒子の表面
を絶縁層により被覆し、被覆金属粒子を樹脂中に分散混
合しているので、絶縁性が高く、フェライトに比較し、
透磁率が高く、高周波においてもインダクタンス値ある
いはインピーダンス値が高いチップインダクタが得られ
る。また、樹脂中に分散される粒子が球形の金属粒子で
あるため、分散性が良好であり、加工性がよく、所望の
特性が得やすい。また、樹脂を用いるため、軽量でかつ
柔軟性がある。また、異なった材料により多層化して
も、セラミックに比較して柔軟性が高いため、クラッ
ク、はがれ、そり等の問題がおきにくく、高性能のイン
ダクタを得ることができる。
【0103】<実施例6>図13、図14は、本発明の
第6の実施例であるキャパシタ(コンデンサ)を示した
図であり、図13は透視斜視図、図14は断面図であ
る。図において、キャパシタ20は本発明の複合誘電体
材料を有する構成層20a〜20gと、この構成層20
b〜20g上に形成されている内部導体(内部電極パタ
ーン)23と、この内部導体23とそれぞれ交互に接続
されるキャパシタの端面に形成された端子電極22とそ
れから僅かに上下面方向に形成された導体パターン21
とから構成されている。
【0104】このキャパシタ20の構成層20a〜20
gは、実質的に単結晶で球形の平均粒径が0.1から1
0μmの金属粒子の表面を誘電体でなる被覆層で被覆
し、その1種以上の被覆金属粒子を樹脂中に分散混合し
てなる複合誘電体材料によって構成される。実施例6の
電極構成方法、層構成方法、端子構成方法は実施例1と
同じである。
【0105】図13のコンデンサの等価回路を図16
(a)に示す。図16(a)に示されるように、等価回
路ではキャパシタ32を有する電子部品(コンデンサ)
となっている。
【0106】<実施例7>図15は本発明の第7の実施
例であるキャパシタを示した透視斜視図である。この例
では、実施例6において単独で構成されていたキャパシ
タを、複数アレイ状に並べて4連とした例である。実施
例6の層構成方法、使用材料、端子構成方法は実施例6
と同じである。図15において、図13と同一構成要素
には同一符号を付して説明を省略する。その等価回路を
図16(b)に示す。図16(b)に示されるように、
等価回路ではキャパシタ32a〜32dが4連装された
電子部品(コンデンサ)となっている。このようにキャ
パシタが複数内蔵された構造とすれば、セットの小型
化、部品点数削減に役立つ。
【0107】実施例6、7のように、球形金属粒子を誘
電体層で被覆したものを樹脂中に分散混合した複合誘電
体材料を誘電体の構成層として用いることにより、セラ
ミック破砕粉を樹脂中に分散した場合に比較し、小型
で、高容量のチップコンデンサを得ることができる。ま
た、樹脂中に分散される粒子が球形の金属粒子であるた
め、分散性が良好であり、加工性がよい。また、金属粒
子が誘電体層によって覆われているため、絶縁性、耐電
圧が向上する。
【0108】<実施例8>図17〜図20は、本発明の
第8の実施例を示したバルントランスを示している。こ
こで図17は透過斜視図、図18は断面図、図19は各
構成層の分解平面図、図20は等価回路図である。
【0109】図17〜19において、バルントランス4
0は、構成層40a〜40oが積層された積層体の上下
および中間に配置された内部GND導体45と、この内
部GND導体45間に形成されている内部導体43を有
する。この内部導体43は、λg /4長のスパイラル状
導体43を、図20の等価回路に示される結合ライン5
3a〜53dを構成するようにビアホール44等で連結
している。
【0110】このバルントランス40の構成層40a〜
40oは、実質的に単結晶で球形の平均粒径が0.1か
ら10μmの金属粒子の表面を誘電体でなる被覆層で被
覆し、その1種以上の被覆金属粒子を樹脂中に分散混合
してなる複合誘電体材料によって構成される。実施例8
の電極構成方法、層構成方法、ビア構成方法、端子構成
方法は実施例1と同じである。
【0111】バルントランスを設計するに当たり、小型
化を考えると、比誘電率はできるだけ高い方が良い。本
発明による複合誘電体材料を構成層40a〜40oに用
いれば、小型で高特性のバルントランスを得ることがで
きる。
【0112】このバルントランスを構成する場合、数百
MHz以下の帯域では、構成層40a〜40o(基体)
として、前記本発明による複合磁性材料を用いることが
できる。磁性体を使用できる範囲では誘電体より磁性体
の方がインダクタンス値を高めることができ、かつ結合
も上げることができる。従って、数百MHz以下の領域
では、基体として複合磁性材料を用いることにより、バ
ルントランスの高特性化、小型化が可能になる。
【0113】<実施例9>図21〜図23は、本発明の
第9の実施例の積層フィルタを示している。ここで図2
1は斜視図、図22は分解斜視図、図23は等価回路図
である。なお、この積層型フィルタは2ポールとして構
成されている。
【0114】図21〜23において、積層型フィルタ6
0は、構成層60a〜60eが積層された積層体のほぼ
中央に一対のストリップ線路68と、一対のコンデンサ
導体67とを有する。コンデンサ導体67は下部構成層
群60d上に形成され、ストリップ線路68はその上の
構成層60c上に形成されている。構成層60a〜60
eの上下端部にはGND導体65が形成されていて、前
記ストリップ線路68とコンデンサ導体67とを挟み込
むようになっている。ストリップ線路68と、コンデン
サ導体67と、GND導体65とはそれぞれ端面に形成
された端部電極(外部端子)62とそれから僅かに上下
面方向に形成されたランドパターン61と接続されてい
る。また、その両側面およびそこから僅かに上下面方向
に形成されたGNDパターン66はGND導体65と接
続されている。
【0115】ストリップ線路68は、図23の等価回路
図に示されるλg /4長またはそれ以下の長さを有する
ストリップ線路74a、74bであり、コンデンサ導体
67は入出力結合容量Ciを構成する。また、それぞれ
のストリップ線路74a、74b間は、結合容量Cmお
よび結合係数Mにより結合されている。
【0116】この積層フィルタ60の構成層60a〜6
0eは、球形金属粒子を誘電体層で被覆したものを樹脂
中に分散混合した複合誘電体材料により構成されてい
る。
【0117】このような積層型フィルタを設計するにあ
たっても、小型化を考慮すると誘電率は高い方が良い。
本発明によれば、前述のように、高い誘電率が得られる
前記複合誘電体材料により構成層を構成しているので、
小型で高特性の積層フィルタを提供可能となる。
【0118】<実施例10>図24〜図26は、本発明
の第10の実施例の積層フィルタを示している。ここで
図24は斜視図、図25は分解斜視図、図26は等価回
路図である。なお、この積層フィルタは4ポールとして
構成されている。
【0119】図24〜26において、積層フィルタ60
は、構成層60a〜60eが積層された積層体のほぼ中
央に4つのストリップ線路68と、一対のコンデンサ導
体67とを有する。その他の構成要素は実施例9と同様
であり、同一構成要素には同一符号を付して説明を省略
する。
【0120】<実施例11>図27〜図32は、本発明
の第11の実施例のブロックフィルタを示している。こ
こで図27は透過斜視図、図28は正面図、図29は側
面断面図、図30は平面断面図、図31は等価回路図、
図32は金型の構造を示した透過側面図である。なお、
このブロックフィルタは2ポールとして構成されてい
る。
【0121】図27〜図32において、ブロックフィル
タ80は、構成ブロック80aに形成された一対の同軸
導体81とコンデンサ同軸導体82とを有する。この同
軸導体81とコンデンサ同軸導体82とは、構成ブロッ
ク80aをくりぬくように中空状に形成された導電体で
構成されている。また、構成ブロック80aの周囲に
は、これを覆うように表面GND導体87が形成されて
いる。そしてコンデンサ同軸導体82に対応する部分に
コンデンサ導体83が形成されている。また、コンデン
サ導体83と表面GND導体87は、入出力端子、およ
び部品固着用端子としても使用される。なお、同軸導体
81とコンデンサ同軸導体82とは、構成ブロック80
aをくりぬくように形成された中空状の孔の内部に、導
電材料を無電解メッキ、蒸着などで付着させ伝送路を形
成する。
【0122】同軸導体81は、図31の等価回路図に示
されるλg /4長またはそれ以下の長さを有する同軸線
路94a、94bであり、それらを囲むようにGND導
体87が形成されている。また、コンデンサ同軸導体8
2とコンデンサ導体83は入出力結合容量Ciを構成す
る。また、それぞれの同軸導体81間は、結合容量Cm
および結合係数Mにより結合されている。このような構
成により、図31に示すような等価回路となり、2ポー
ル型の伝達特性を有するブロックフィルタを得ることが
できる。
【0123】図32はブロックフィルタ80の構成ブロ
ック80aを形成するための金型の一例を示した概略断
面図である。図において、金型は鉄などの金属ベース1
03に、樹脂注入口104および注入孔106が形成さ
れ、これと連結して部品形成部105a,105bが形
成されている。構成ブロック80aを形成するための複
合誘電体材料は、液体の状態で樹脂注入口104から注
入され、注入孔106を通って部品形成部105a、1
05bに達する。そして、この金型の内部に複合誘電体
材料(実質的に単結晶で球形の金属粒子を誘電体層で被
覆したものを樹脂中に分散混合したもの)が満たされた
状態で、冷却または加熱処理を行い、複合誘電体材料を
固化して金型から取り出し、注入口などで硬化した不要
な部分を切断する。こうして、図27〜図30に示され
る構成ブロック80aが形成される。
【0124】このようにして形成された構成ブロック8
0aに、メッキ、エッチング、印刷、スパッタ、蒸着等
の処理を行い、銅、金、パラジウム、白金、アルミニウ
ム等により形成された表面GND導体87、同軸導体8
1とコンデンサ同軸導体82等を形成する。
【0125】ブロック型フィルタについては、基本的に
は積層型フィルタと同様に、小型化を考えると、誘電率
はできるだけ高い方が良いが、本発明のように、誘電体
として、実質的に単結晶で球形の金属粒子を誘電体層で
被覆したものを樹脂中に分散混合したものを用いること
により、小型で高い性能のブロック型フィルタを得るこ
とができる。
【0126】<実施例12>図33〜図37は、本発明
の第12の実施例のカプラを示している。ここで図33
は透過斜視図、図34は断面図、図35は各構成層の分
解平面図、図36は内部結線図、図37は等価回路図で
ある。
【0127】図33〜37において、カプラ110は、
前記複合誘電体材料でなる構成層110a〜110cが
積層された積層体の上下に形成、配置された内部GND
導体115と、この内部GND導体115間に形成され
ている内部導体113を有する。この内部導体113
は、2つのコイルによりトランスが構成されるようにス
パイラル状にビアホール114等で連結している。ま
た。形成されたコイルの終端と、内部GND導体115
とは、図33に示すように、それぞれ端面に形成された
貫通ビア112とそれから僅かに上下面方向に形成され
たランドパターン111と接続されている。このように
構成することにより、図37の等価回路図で示すよう
に、2つのコイル125a,125bが結合したカプラ
110が得られる。この実施例12における電極構成方
法、層構成方法、ビア構成方法、端子構成方法は実施例
1と同様である。
【0128】このカプラ110の構成層110a〜11
0cは、広帯域化を実現しようとした場合、バルントラ
ンスやフィルタと同様に誘電率はできるだけ小さい方が
好ましい。また、小型化を考えると比誘電率はできるだ
け高い方がよい。本発明のように、実質的に単結晶で球
形の金属粒子を誘電体層で被覆し、これを樹脂中に分散
混合したものを構成層に用いることにより、小型で高性
能のカプラを得ることができる。
【0129】<実施例13>図38〜図40は、本発明
の第13の実施例であるアンテナを示した図であり、図
38は透視斜視図、図39(a)は平面図、(b)は側
面断面図、(c)は正面断面図、図40は各構成層の分
解斜視図を表している。
【0130】図において、アンテナ130は本発明の複
合誘電体材料からなる構成層130a〜130cと、こ
の構成層130bと130c上にそれぞれ形成されてい
る内部導体(アンテナパターン)133を有する。ま
た、この内部導体133の終端部は、アンテナの端面に
形成された端子電極132およびそれから僅かに上下面
方向に形成されたランドパターン131と接続されてい
る。この例では内部導体133は、使用周波数に対し、
約λg /4長となるようなリアクタンス素子として構成
され、ミアンダ状に形成されている。この実施例13に
おける電極構成方法、層構成方法、ビア構成方法、端子
構成方法は実施例1と同様である。
【0131】このアンテナ130の構成層130a〜1
30cには、広帯域化を実現しようとした場合、誘電率
はできるだけ小さい方が好ましい。また、小型化を考え
ると誘電率はできるだけ高い方がよい。
【0132】<実施例14>図41、図42は、本発明
の第14の実施例のアンテナを示している。ここで図4
1は透過斜視図、図42は分解斜視図である。なお、こ
の例のアンテナはヘリカル状の内部電極を有するアンテ
ナとして構成されている。
【0133】図41、42において、アンテナ140
は、本発明の複合誘電体材料を有する構成層140a〜
140cと、この構成層140bと140c上にそれぞ
れ形成されている内部導体(アンテナパターン)143
a、143bを有する。そして、上下の内部導体143
a、143bはビアホール144にて接続され、ヘリカ
ル状のインダクタンス素子を形成するようになってい
る。その他の構成要素は実施例13と同様であり、同一
構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0134】<実施例15>図43、図44は、本発明
の第15の実施例であるパッチアンテナを示した図であ
り、図43は透視斜視図、図44は断面図である。図に
おいて、パッチアンテナ150は本発明の複合誘電体材
料でなる構成層150aと、この構成層150a上に形
成されているパッチ導体159(アンテナパターン)
と、このパッチ導体159に対向するように構成層15
0aの底面に形成されたGND導体155とを有する。
また、パッチ導体159には給電用のスルー導体154
が給電部153で接続され、このスルー導体154はG
ND導体155とは接続されないようにGND導体15
5との間にギャップ156が設けられている。このた
め、GND導体155の下部からスルー導体154を通
って給電が行われるようになっている。
【0135】<実施例16>図45、図46は、本発明
の第16の実施例であるパッチアンテナを示した図であ
り、図45は透視斜視図、図46は断面図である。
【0136】図において、パッチアンテナ160は本発
明の複合誘電体材料を有する構成層160aと、この構
成層160a上に形成されているパッチ導体169(ア
ンテナパターン)と、このパッチ導体169に対向する
ように構成層160aの底面に形成されたGND導体1
65とを有する。また、パッチ導体169の近傍にこれ
と接触しないように給電用の給電導体161が配置さ
れ、給電端子162を介してこれから給電が行われるよ
うになっている。給電端子162は、メッキ、ターミネ
ート、印刷、スパッタ、蒸着等の処理を行い、銅、金、
パラジウム、白金、アルミニウム等により形成すること
ができる。その他の構成要素は実施例15と同様であ
り、同一構成要素には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0137】<実施例17>図47、図48は、本発明
の第17の実施例である多層型のパッチアンテナを示し
た図であり、図47は透視斜視図、図48は断面図であ
る。図において、パッチアンテナ170は本発明の複合
誘電体材料を有する構成層150a、150bと、この
構成層150a、150b上に形成されているパッチ導
体159a,159eと、このパッチ導体159a,1
59eに対向するように構成層150bの底面に形成さ
れたGND導体155とを有する。また、パッチ導体1
59aには給電用のスルー導体154が給電部153a
で接続され、このスルー導体154はGND導体155
およびパッチ導体159eとは接続されないようにGN
D導体155およびパッチ導体159eとの間にギャッ
プ156が設けられている。このため、GND導体15
5の下部からスルー導体154を通ってパッチ導体15
9aに給電が行われるようになっている。このときパッ
チ導体159eにはパッチ導体159aとの容量結合お
よびスルー導体154とのギャップによって形成される
容量により給電される。その他の構成要素は実施例15
と同様であり、同一構成要素には同一符号を付して説明
を省略する。
【0138】<実施例18>図49、図50は本発明の
第18の実施例である多連型のパッチアンテナを示した
であり、図49は透視斜視図、図50は断面図を表して
いる。この例では、実施例17において単独で構成され
ていたパッチアンテナを、複数アレイ状に並べて4連と
した態様を表している。図において、本発明の複合誘電
体材料を有する構成層150a、150bと、この構成
層150a上に形成されているパッチ導体159a、1
59b、159c、159dと、構成層150b上に形
成されているパッチ導体159e、159f、159
g、159hと、このパッチ導体159a,159eに
対向するように構成層150bの底面に形成されたGN
D導体155とを有する。その他の構成要素は実施例1
7と同様であり、同一構成要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0139】このようにアレイ状に形成することによ
り、セットの小型化と部品点数の削減が可能となる。
【0140】実施例13〜18のアンテナに関しては、
小型化を考えると、誘電率はできるだけ高い方が良い。
本発明のように、実質的に単結晶で球形の金属粒子を誘
電体層で被覆し、これを樹脂中に分散混合したものを構
成層に用いることにより、小型で高性能のアンテナを得
ることができる。
【0141】<実施例19>図51〜図53は、本発明
の第19の実施例のVCO(電圧制御発振器)を示して
いる。ここで図51は透過斜視図、図52は断面図、図
53は等価回路図である。
【0142】図51〜53において、VCOは、構成層
210a〜210gが積層された積層体210の上に形
成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、レジ
スタ等の電子部品261と、この構成層210a〜21
0g中およびその上下面に形成されている導体パターン
262、263、264を有する。この実施例19にお
ける電極構成方法、層構成方法、ビア構成方法、端子構
成方法は実施例1と同様である。
【0143】このVCOは図53に示すような等価回路
により構成されているため、共振器、コンデンサ、信号
線、半導体、電源ラインなどを有する。このため、それ
ぞれの機能に適した材料で構成層を形成するのが効率的
である。ここで示す構成はその一例であり、他の構成例
もある。
【0144】この例では、共振器を構成する構成層21
0f、210gには共振周波数に適した誘電率に調整し
た複合誘電体材料を用い、コンデンサ構成層210c〜
210eには誘電率が5〜40となるような複合誘電体
材料を用いる。また、配線、およびインダクタ構成層2
10a、210bには、前記コンデンサより誘電率が低
い複合誘電体材料を用いる。
【0145】そして、上記構成層210a〜210gの
表面には、内部導体であるストリップライン263、G
ND導体262、コンデンサ導体264,配線インダク
タ導体265、および端子導体266を構成する。ま
た、それぞれの内部導体はビアホール214により上下
に接続され、表面にはマウントされた電子部品261が
搭載されて図53の等価回路に示すようなVCOが形成
される。
【0146】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した材料を層毎に構成しているので、高性能
化、小型化、薄型化が可能となる。
【0147】<実施例20>図54〜図56は、本発明
の第20の実施例のパワーアンプ(電力増幅部)を示し
ている。ここで図54は各構成層の分解平面図、図55
は等価回路図、図56は断面図である。
【0148】図54〜56において、パワーアンプは、
構成層300a〜300eが積層された積層体の上に形
成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、レジ
スタ等の電子部品361と、この構成層300a〜30
0e中およびその上下面に形成されている導体パターン
313,315を有する。314は内部導体間を接続す
るビアホールである。
【0149】このパワーアンプは図55に示すような等
価回路により構成されているため、ストリップラインL
11〜L17、コンデンサC11〜C20、信号線、半
導体への電源ラインなどを有する。このため、それぞれ
の機能に適した材料で構成層を形成するのが効率的であ
る。ここで示す構成はその一例であり、他の構成例もあ
る。
【0150】この例では、ストリップラインを構成する
構成層300d,300eには使用周波数に適した誘電
率に調整した複合誘電体材料を使用する。また、コンデ
ンサ構成層300a〜300cには、誘電率が5〜40
となるような複合誘電体材料を用いる。
【0151】この実施例20における電極構成方法、層
構成方法、ビア構成方法、端子構成方法は実施例1と同
様である。
【0152】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した材料を層毎に構成しているので、高性能
化、小型化、薄型化が可能となる。
【0153】<実施例21>図57〜図59は、本発明
の第21の実施例の光ピックアップなどに使用される重
畳モジュールを示している。ここで図57は各構成層の
分解平面図、図58は断面図、図59は等価回路図であ
る。
【0154】図57〜59において、重畳モジュール
は、構成層400a〜400kが積層された積層体の上
に形成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導体、
レジスタ等の電子部品461と、この構成層400a〜
400k中およびその上下面に形成されている導体パタ
ーン413,415を有する。この重畳モジュールは図
59に示すような等価回路により構成されているため、
インダクタL21、L23、コンデンサC21〜C2
7、信号線、半導体への電源ラインなどを有する。この
ため、それぞれの機能に適した材料で構成層を形成する
のが効率的である。ここで示す構成はその一例であり、
他の構成例もある。
【0155】この例では、コンデンサ構成層400d〜
400hには、誘電率が10〜40となるように調整さ
れた複合誘電体材料を用いる。また、インダクタなどを
構成する構成層400a〜400c,400j〜400
kには、比較的誘電率が低い材料を用いる。そして、ベ
ース材料400a〜400kの表面には、内部導体41
3、GND導体415等が形成されている。また、それ
ぞれの内部導体はビアホール414により上下に接続さ
れ、表面にはマウントされた電子部品461が搭載され
て図59の等価回路に示すような重畳モジュールが形成
される。この実施例21における電極構成方法、層構成
方法、ビア構成方法、端子構成方法は実施例1と同様で
ある。
【0156】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した材料を層毎に構成しているので、高性能
化、小型化、薄型化が可能となる。
【0157】<実施例22>図60〜図64は、本発明
の第22の実施例のRFユニットを示している。ここで
RFユニットは携帯電話等の無線通信機器に使用される
もので、図60は斜視図、図61は外装部材を外した状
態での斜視図、図62は各構成層の分解斜視図、図63
は断面図、図64はでブロック図ある。RFユニットは
図64に示すように、PLL回路520、VCO52
1、ハイブリッド回路522、ミキサー523、バンド
パスフィルタ524、アンプ525とカプラ526とア
イソレータ527とからなるパワーアンプモジュール5
29、アンテナ530、ローパスフィルタと531とデ
ュプレクサ532とからなるフロントエンドモジュール
533、アンプ534〜536、バンドパスフィルタ5
37、538、ミキサー539、540、弾性表面波フ
ィルタ541を備えている。
【0158】図60〜63において、RFユニットは、
構成層500a〜500iが積層された積層体500の
上に形成、配置されたコンデンサ、インダクタ、半導
体、レジスタ等の電子部品561と、この構成層500
a〜500i中およびその上下面に形成されている導体
パターン513、515、572と、アンテナパターン
573を有する。このRFユニットは、上記のように、
アンテナ、フィルタ、インダクタ、コンデンサ、信号
線、半導体への電源ラインなどを有する。このため、そ
れぞれの機能に適した材料で構成層を形成するのが効率
的である。ここで示す構成はその一例であり、他の構成
例もある。
【0159】この例では、アンテナ構成、ストリップラ
イン構成および配線層500a〜500d、500gに
は、使用周波数に合わせて調整された誘電率の複合誘電
体材料を使用する。コンデンサ構成層500e〜500
fには、誘電率が10〜40程度に高く調整された複合
誘電体材料を使用する。電源ライン層500h〜500
iには、透磁率が3〜20程度に調整された前記被覆磁
性金属粒子を樹脂中に分散混合した複合磁性材料を用い
る。
【0160】そして、これらの構成層500a〜500
iの表面には、内部導体513、GND導体515、ア
ンテナ導体573等が形成されている。また、それぞれ
の内部導体はビアホール514により上下に接続され、
表面にはマウントされた電子部品561が搭載されてR
Fユニットが形成される。
【0161】このように構成することにより、それぞれ
の機能に適した材料を層毎に用いることにより、高性能
化、小型化、薄型化が可能となる。
【0162】<実施例23>図65、図66は、本発明
の第23の実施例の共振器を示している。ここで図65
は透過斜視図、図66は断面図である。図65、66に
おいて、共振器は、本発明による前記複合誘電体材料か
らなるベース材610に貫通孔状の同軸型導電体641
が形成されている。その形成方法は、実施例11のブロ
ックフィルタと同様である。すなわち、金型成形された
ベース材610に、メッキ、エッチング、印刷、スパッ
タ、蒸着等の処理を行い、銅、金、パラジウム、白金、
アルミニウム等により形成された表面GND導体64
7、およびこの表面GND導体647と端部電極682
で接続された同軸導体641と、同軸導体641と接続
されている共振器用HOT端子681等を形成する。そ
して、同軸導体641は、ある特性インピーダンスを有
する同軸型線路であり、これらを囲むように表面GND
導体647が形成されている。
【0163】<実施例24>図67、図68は、本発明
の第24の実施例のストリップ共振器を示している。こ
こで図67は透過斜視図、図68は断面図である。図6
7、68において、ストリップ共振器は、長方形のスト
リップ導体784と、これを前記複合誘電体材料からな
る構成層(基体)710を介して上下面より挟み込むよ
うにして配置された矩形状のGND導体783とを有す
る。また、ストリップ導体784両端には共振器用共振
器用HOT端子781、およびGND端子782が形成
され接続されている。その他の形成方法は、実施例1の
インダクタと同様である。
【0164】<実施例25>図69は、本発明の第25
の実施例の共振器を示す透過斜視図である。図69にお
いて、共振器は実施例23同様に、ベース材810に2
つの貫通孔状の同軸型導電体841,842が形成され
ている。そして、表面GND導体847、およびこの表
面GND導体847と端部電極882で接続された同軸
導体842と、同軸導体842と接続用電極885を介
して接続されている同軸導体841と、この同軸導体8
41と接続されている共振器用HOT端子881等を形
成する。そして、同軸導体841、842は、ある特性
インピーダンスを有する同軸型線路であり、これらを囲
むように表面GND導体847が形成されている。
【0165】<実施例26>図70は、本発明の第26
の実施例のストリップ共振器を示す透過斜視図である。
図70において、ストリップ共振器は実施例24と同様
に、前記複合誘電体材料からなる構成層810を有す
る。実施例26が実施例24と異なるところは、ストリ
ップ導体884を折り返しているところである。ストリ
ップ導体884は、前記同様、ある特性インピーダンス
を持ったストリップ線路である。ストリップ導体884
は、これを挟むように、内部グランド導体883を形成
する。この際、HOT端子881およびグランド端子8
82は基体の一側面に形成され、それらにストリップ導
体884の両端が接続されるように折り曲げた形状を持
ったストリップ導体とする。これによって図71に示す
共振器の等価回路を構成する。図71において、共振器
用HOT端子981は同軸路、またはストリップライン
から構成される共振器984,941の一端に接続さ
れ、その他端にはGND端子982が接続されている。
図71は実施例23〜25の共振器の等価回路としても
表現される。
【0166】共振器については、誘電率はできるだけ大
きい方が小型化が可能となる。本発明のように、実質的
に単結晶となる平均粒径が0.1〜10μmで、球形の
金属粒子の表面を、誘電体層により被覆し、該被覆金属
粒子を樹脂中に分散してなる複合誘電体材料によって構
成することにより、小型化が可能となる。
【0167】これらの他、アイソレータ、サーキュレー
タも多層化された小型のものを作成することが可能であ
る。また、前記した各実施例の部品を適宜に複合化する
ことにより、より集積化、小型化が可能となる。例えば
図64に示したアンテナを含むフロントエンドモジュー
ル533、アイソレータ527を含むパワーアンプモジ
ュール529等の製品も、本発明の複合誘電体材料ある
いは複合磁性材料を用いることにより、小型化、集積化
が可能となる。
【0168】以上の各実施例において、必要によりハロ
ゲン化リン酸エステル、ブロム化エポキシ樹脂等のハロ
ゲン化物、また、リン酸エステルアミド系等の有機化合
物や、三酸化アンチモン、水素化アルミニウム等の無機
材料等の難燃剤を各構成層中に添加してもよい。また、
各実施例において、必要に応じて、構成層中に前記ガラ
スクロスが埋設される。また、すべての層は同じ材質で
ある必要はなく、それぞれの層のうち、一部の層または
全部の層をそれぞれ異なる材質により構成しても良い。
【0169】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、平均粒
径が0.1〜10μmで、ほぼ球形の金属粒子の表面全
部あるいは一部を、誘電体層または絶縁体層により被覆
し、該被覆粒子を1種類以上樹脂中に分散してなる複合
誘電体材料を有する構成としたので、小型で加工性が良
く、比重が軽い柔軟性のある電子部品が提供できる。ま
た、金属粒子の表面を絶縁体層により覆っているので、
絶縁抵抗と耐圧性が高くなる。
【0170】また、磁性金属粒子の表面を絶縁体層によ
り被覆して磁性体を構成した場合には、樹脂中に金属粒
子を分散混合した磁性体に比較し、高周波特性の優れた
電子部品が提供できる。
【0171】また、異なった材料により多層化しても、
セラミックに比較して柔軟性が高いため、クラック、は
がれ、そり等の問題がおきにくく、高性能の電子部品を
得ることができる。
【0172】また、焼成や厚膜印刷等の工程がないた
め、製造しやすく、不具合の起きにくいライン設計が可
能となる。また、基体にガラスクロスを埋設すれば、強
度の高い電子部品が得られる。また、難燃剤を添加すれ
ば、難燃性の高い電子部品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明において用いる粒子の断面図、
(B)は本発明において用いる複合材料の一例を示す断
面図である。
【図2】本発明において噴霧熱分解法による粒子生成に
用いる装置の一例を示す構成図である。
【図3】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図4】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図5】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図6】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図7】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図8】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図9】本発明の積層電子部品の構成例であるインダク
タを示す図である。
【図10】本発明の積層電子部品の構成例であるインダ
クタを示す図である。
【図11】本発明の積層電子部品の構成例であるインダ
クタを示す図である。
【図12】本発明の積層電子部品の構成例であるインダ
クタを示す等価回路図である。
【図13】本発明の積層電子部品の構成例であるキャパ
シタを示す図である。
【図14】本発明の積層電子部品の構成例であるキャパ
シタを示す図である。
【図15】本発明の積層電子部品の構成例であるキャパ
シタを示す図である。
【図16】本発明の積層電子部品の構成例であるキャパ
シタを示す等価回路図である。
【図17】本発明の積層電子部品の構成例であるバルン
トランスを示す図である。
【図18】本発明の積層電子部品の構成例であるバルン
トランスを示す図である。
【図19】本発明の積層電子部品の構成例であるバルン
トランスを示す図である。
【図20】本発明の積層電子部品の構成例であるバルン
トランスを示す等価回路図である。
【図21】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す図である。
【図22】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す図である。
【図23】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す等価回路図である。
【図24】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す図である。
【図25】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す図である。
【図26】本発明の積層電子部品の構成例である積層フ
ィルタを示す等価回路図である。
【図27】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタを示す図である。
【図28】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタを示す図である。
【図29】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタを示す図である。
【図30】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタを示す図である。
【図31】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタの等価回路を示す図である。
【図32】本発明の積層電子部品の構成例であるブロッ
クフィルタの金型を示す図である。
【図33】本発明の積層電子部品の構成例であるカプラ
を示す図である。
【図34】本発明の積層電子部品の構成例であるカプラ
を示す図である。
【図35】本発明の積層電子部品の構成例であるカプラ
を示す図である。
【図36】本発明の積層電子部品の構成例であるカプラ
の内部結線を示す図である。
【図37】本発明の積層電子部品の構成例であるカプラ
の等価回路を示す図である。
【図38】本発明の積層電子部品の構成例であるアンテ
ナを示す図である。
【図39】本発明の積層電子部品の構成例であるアンテ
ナを示す図である。
【図40】本発明の積層電子部品の構成例であるアンテ
ナを示す図である。
【図41】本発明の積層電子部品の構成例であるアンテ
ナを示す図である。
【図42】本発明の積層電子部品の構成例であるアンテ
ナを示す図である。
【図43】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図44】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図45】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図46】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図47】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図48】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図49】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図50】本発明の積層電子部品の構成例であるパッチ
アンテナを示す図である。
【図51】本発明の積層電子部品の構成例であるVCO
を示す図である。
【図52】本発明の積層電子部品の構成例であるVCO
を示す図である。
【図53】本発明の積層電子部品の構成例であるVCO
を示す等価回路図である。
【図54】本発明の積層電子部品の構成例であるパワー
アンプを示す図である。
【図55】本発明の積層電子部品の構成例であるパワー
アンプを示す等価回路図である。
【図56】本発明の積層電子部品の構成例であるパワー
アンプを示す図である。
【図57】本発明の積層電子部品の構成例である重畳モ
ジュールを示す図である。
【図58】本発明の積層電子部品の構成例である重畳モ
ジュールを示す図である。
【図59】本発明の積層電子部品の構成例である重畳モ
ジュールを示す等価回路図である。
【図60】本発明の積層電子部品の構成例であるRFユ
ニットを示す図である。
【図61】本発明の積層電子部品の構成例であるRFユ
ニットを示す図である。
【図62】本発明の積層電子部品の構成例であるRFユ
ニットを示す図である。
【図63】本発明の積層電子部品の構成例であるRFユ
ニットを示す図である。
【図64】本発明の積層電子部品の構成例であるRFユ
ニットを示すブロック図である。
【図65】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図66】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図67】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図68】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図69】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図70】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
を示す図である。
【図71】本発明の積層電子部品の構成例である共振器
の等価回路を示す図である。
【図72】本発明に用いる銅箔付基板の形成例を示す工
程図である。
【図73】本発明に用いる銅箔付基板の形成例を示す他
の工程図である。
【図74】銅箔付基板の形成例を示す工程図である。
【図75】銅箔付基板の形成例を示す他の工程図であ
る。
【図76】多層基板の形成例を示す工程図である。
【図77】多層基板の形成例を示す工程図である。
【符号の説明】
1:金属粒子 2:被覆層 10 インダクタ 10a〜10e 構成層 11 ランドパターン 12 貫通ビア 13 内部導体(コイルパターン) 14 ビアホール 15:樹脂 20 キャパシタ 20a〜20g 構成層 21 導体パターン 22 貫通ビア 23 内部導体(内部電極パターン) 40 バルントランス 40a〜40o構成層 45 GND導体 43 内部導体 60 積層フィルタ 80 ブロックフィルタ 110 カプラ 130、140 アンテナ 150、160、170 パッチアンテナ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01P 1/205 H01P 7/04 5J045 5/10 7/08 5J046 7/04 H01Q 1/38 7/08 1/40 H01Q 1/38 13/08 1/40 21/06 13/08 H01G 4/38 A 21/06 H01F 15/00 C Fターム(参考) 5E001 AB03 AE02 AE03 AE05 AF06 AH01 AH05 AH09 AJ02 5E070 AA01 AA05 AB02 BB03 CB13 5E082 AA01 AB03 BB01 BC14 CC01 CC03 EE23 FG06 FG26 FG54 GG10 LL02 MM24 PP09 PP10 5J006 HA04 HA12 HA15 HA19 HA26 HB05 HB13 JA01 NA04 NC03 5J021 AA04 AB06 5J045 DA10 EA07 5J046 AB06 AB11 AB12 AB13 PA01 PA04 PA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロックフィルタ、共振器またはパッチア
    ンテナのいずれか1つを構成する電子部品であって、 平均粒径が0.1〜10μmで、ほぼ球形の金属粒子の
    表面全部あるいは一部を、誘電体層により被覆し、該被
    覆粒子を1種類以上樹脂中に分散してなる複合誘電体材
    料を有することを特徴とする電子部品。
  2. 【請求項2】請求項1の電子部品において、 前記誘電体層の厚みが0.005〜2μmであることを
    特徴とする電子部品。
  3. 【請求項3】ブロックフィルタ、共振器またはパッチア
    ンテナのいずれか1つを構成する電子部品であって、 実質的に単結晶となる球形でかつ平均粒径が0.1〜1
    0μmである金属粒子の表面の全部あるいは一部を絶縁
    体層により被覆し、該被覆金属粒子を1種類以上樹脂中
    に分散してなる複合材料を有することを特徴とする電子
    部品。
  4. 【請求項4】ブロックフィルタ、共振器またはパッチア
    ンテナのいずれか1つを構成する電子部品であって、 実質的に単結晶となる球形でかつ平均粒径が0.1〜1
    0μmである磁性金属粒子の表面の全部あるいは一部を
    絶縁体層により被覆し、該被覆金属粒子を1種類以上樹
    脂中に分散してなる複合材料を有することを特徴とする
    電子部品。
  5. 【請求項5】請求項3または4の電子部品において、前
    記絶縁体層の厚みが0.005〜2μmであることを特
    徴とする電子部品。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかの電子部品
    において、前記複合誘電体材料または/および複合材料
    を複合化させて備えたことを特徴とする電子部品。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかの電子部品
    において、前記複合誘電体材料または複合材料は、樹脂
    中にガラスクロスを埋設した層を少なくとも一層以上含
    むことを特徴とする電子部品。
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