JP2003297351A - ニッケル水素電池用の正極活物質、正極極板並びにニッケル水素電池及びニッケル水素電池の製造方法 - Google Patents

ニッケル水素電池用の正極活物質、正極極板並びにニッケル水素電池及びニッケル水素電池の製造方法

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JP2003297351A
JP2003297351A JP2002100962A JP2002100962A JP2003297351A JP 2003297351 A JP2003297351 A JP 2003297351A JP 2002100962 A JP2002100962 A JP 2002100962A JP 2002100962 A JP2002100962 A JP 2002100962A JP 2003297351 A JP2003297351 A JP 2003297351A
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nickel
positive electrode
hydrogen battery
foil
electrode plate
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JP2002100962A
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English (en)
Inventor
Yusuke Ozaki
祐介 尾▲ざき▼
Yasuhiro Kamiyama
康博 上山
Ichiro Takeuchi
一郎 竹内
Yoichiro Tsuji
庸一郎 辻
Toru Inagaki
徹 稲垣
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のニッケル水素電池は、電池放電時にコ
バルト成分が溶出するため、急速充放電時の容量特性や
深放電回復特性に問題があった。加工箔を芯材とする正
極極板を用いるニッケル水素電池は、極板の厚み方向の
集電力が弱く、正極極板の導電性が低下し急速放電時の
電池容量が低下するという問題があった。また急速充電
時に水素ガスによる電池内圧が上昇するという課題があ
った。 【解決手段】 表面が酸化スズ系導電性物質で被覆され
ているニッケル水素電池用正極活物質又は表面がニッケ
ルメッキで被覆されているニッケル水素電池用正極活物
質を用いる。また、ニッケル被覆活物質の表面の被覆層
に、ゴム成分を含ませたニッケル水素電池用正極活物質
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル水素電池
用の正極活物質、正極極板、ニッケル水素電池及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型、軽量、高容量で、繰り返し
充放電が可能な各種二次電池が実用化されているが、そ
のなかでもニッケル水素二次電池は、大電流放電が可能
で環境面でも比較的クリーンなため、電動工具等のパワ
ーツール用電源としての開発、実用化が進められてい
る。
【0003】従来、ニッケル水素電池に用いられる正極
活物質は次のような工程で作成されていた。
【0004】ニッケル水素二次電池に用いられる正極活
物質としては水酸化ニッケルが用いられてきた。水酸化
ニッケルには電子伝導性がほとんどない。よって、正極
の電子伝導性を確保するために、水酸化ニッケルからな
る正極中にコバルト系物質を共存させたり、水酸化ニッ
ケル粒子の表面をコバルト系物質で被覆した正極活物質
が用いられてきた。これらのコバルト系物質は、当初か
ら導電性を持つ場合もあり、ニッケル水素電池が最初に
充電される際に酸化されて導電性を持つ場合もある。
【0005】また、ニッケル水素電池に用いられる正極
極板は次のような工程で作成されていた。
【0006】まず、正極活物質や導電物質を塗料化し、
芯材に塗布したのち乾燥し、必要に応じてプレス処理を
行い、所定の活物質充填密度を持ったシート材を得る。
このシート材を適当な大きさに裁断することにより、短
冊状の正極極板としていた。正極極板の芯材としては、
焼結式芯材、発泡状金属多孔体芯材が用いられてきた
が、孔開き波状加工芯材、パンチングメタル芯材、エキ
スパンドメタル芯材などの加工箔芯材についても提案さ
れていた。
【0007】次に、ニッケル水素電池に用いられる負極
極板は次のような工程で作成されていた。
【0008】まず、所定粒径の水素吸蔵合金粉末と所定
粒径のカーボン粉末等からなる導電剤粉末とを混合させ
て塗料化し、パンチングメタルのような集電性芯剤の両
面に塗布した後に乾燥する。これを必要に応じてプレス
処理を行うことにより、所定の活物質充填密度を持った
シート材を得る。このシート材を適当な大きさに裁断し
て負極極板としていた。
【0009】さらに、ニッケル水素電池は次のような工
程で作成されていた。
【0010】得られた正極極板と負極極板との間には、
短絡を防止するための樹脂製シート材からなるセパレー
タが挟まれた状態で極板の長手方向に捲回されて極板群
とされる。この極板群が電解液と共にケースに挿入され
てニッケル水素電池を構成していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のニッケル水素電池用の正極活物質、正極極板及びニ
ッケル水素電池に関しては以下の技術的課題があった。
【0012】第1の課題は、ニッケル水素電池の充放電
サイクルに伴いコバルト系物質の析出の分布が不均一に
なり、容量特性やレート特性の劣化をもたらしていたこ
とである。コバルト系物質が正極活物質の被覆層や導電
剤に用いられているようなニッケル水素電池の場合に
は、放電時に還元によりコバルト成分が溶出して充電時
には再析出するからである。
【0013】ここで、一般的な二次電池におけるレート
特性について説明する。一般的な電池の容量は一定の放
電電流で連続して放電した場合の容量であり、放電電流
が大きいほど電池の容量は低い値となる。一方、二次電
池同士を比較する場合には、比較の対象となる二次電池
の設計容量がそれぞれ異なる場合が多いため、放電電流
それ自体を揃えて比較しても電池の特性を比較すること
ができない。そこで、二次電池では、放電レートという
値を用いて電池の特性を比較する場合がある。
【0014】放電レートは放電電流に比例する値であ
り、ある基準放電条件において、レート(C)=放電電
流値(mA)/電池容量(mAh)と定義される。
【0015】例えば、ある基準放電条件における1C
(レート=1)の放電は、ある容量の電池を1時間で放
電することであり、ある基準放電条件における0.2C
(レート=0.2)の放電は、ある容量の電池を5時間
で放電することである。
【0016】基準条件以外の放電条件での充放電レート
は、基準条件における放電レート値に、放電電流の基準
条件における電流値に対する比率を乗じた値となる。
【0017】なお、充電レートについても放電レートと
同様に定義される。
【0018】一般的に、急速放電する場合、すなわちレ
ートが高い場合には放電容量が低下する。よって、レー
トに対する放電容量の依存性が低い二次電池ほど出力特
性が良い電池といえる。しかし、従来のニッケル水素電
池は急速放電時の容量の低下、すなわちレートに対する
容量の依存性が高いという問題があった。
【0019】第2の課題は、深放電試験における容量回
復率である。ニッケル水素電池の放電時間を長くして、
規定の放電容量を越える放電を行った場合、再度充電し
たときの容量が制約され、このときの容量が放電前の容
量にまで回復しない場合がある。その程度を評価する試
験を深放電試験と呼んでいる。ニッケル水素電池の正極
活物質としてコバルト系導電性物質を含んでいる場合に
は、深放電試験したときにコバルト成分の溶出が激しく
なるため、容量回復率が低いという問題があった。
【0020】正極活物質に導電性の被覆層を設ける場
合、非コバルト系の被覆層としては、全体の5〜30重
量%のニッケルで被覆されたもの(特開平11−233
110号公報)が提案されているが、ニッケルの比率が
高いため、電池を構成したときの正極活物質の充填量が
制約され、大電流大容量のニッケル水素電池を実現する
うえでは課題となっていた。また、この場合には、ニッ
ケルからなる被覆層は水酸化ニッケルを還元することに
により形成されている。
【0021】しかし、水酸化ニッケルからなる正極活物
質の表面を直接還元するときには、導電性物質からなる
被覆層に他の成分を共存させたり被覆層のニッケルの密
度を制御することは困難であり、また還元の際に不純物
の混入が生じてしまうという課題があった。
【0022】第3の課題は、従来の加工箔からなる芯材
用いた場合に生じる急速放電時の容量の低下、あるいは
急速充電時のニッケル水素電池の膨れ等である。
【0023】従来の平面的な加工箔を芯材とした正極極
板を用いるニッケル水素電池は、極板の厚み方向の集電
力が低く、正極極板の導電性は低く、芯材の活物質保持
力が低くなる傾向にある。よって、正極極板中の活物質
結着剤の量を多くする必要があり、それに伴い正極極板
の導電性が低下するという問題があった。正極極板の導
電性が低下した場合には、ニッケル水素電池の容量、特
に急速放電時の容量が低下することとなる。
【0024】さらに、ニッケル水素電池の大容量化に伴
い、正極活物質の充填率を高くすることが必要になる。
そのため、ニッケル水素電池の内部の空間に余裕がなく
なり、水素ガスの発生に吸蔵が追いつきにくくなる。よ
って、急速充電時には水素ガスによってニッケル電池の
内圧が上昇し、ニッケル水素電池の膨れや漏液を招くと
いう課題があった。
【0025】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、ニッケル水素電池の充放電サイクルによる容量特
性、レート特性の劣化を防止し、深放電試験時の容量回
復率の向上、急速放電時の電池容量の向上を図るもので
ある。また、急速充電時におけるニッケル水素電池の内
圧の上昇や、それに伴うニッケル水素電池の膨れの抑制
を目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の発明におけるニッケル水素電池用の
正極活物質は、水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
と、微粒子の表面を被覆する酸化スズ系導電性物質から
なる被覆層とを有する。また、第2の発明におけるニッ
ケル水素電池用の正極活物質は、水酸化ニッケルを主成
分とする微粒子と、ニッケルメッキにより微粒子の表面
にニッケルが生成された被覆層とを有し、水酸化ニッケ
ルと前記被覆層との体積比が2%以下となる構成であ
る。
【0027】また、本発明の第3の発明におけるニッケ
ル水素電池用の正極活物質は、上記第1の発明又は第2
の被覆層にゴム成分を含む構成である。
【0028】本発明の第1〜3の発明におけるニッケル
水素電池用の正極活物質によれば、表面がコバルト系導
電性物質で被覆されていないため、ニッケル水素二次電
池を構成した場合、コバルト系導電剤の溶出に起因する
充放電サイクルによる容量劣化や、深放電時の容量回復
率の低下を解消することができる。さらに、本発明の第
2の発明によれば、ニッケル被覆層の体積比が全体の5
%未満と小さいため、電池内での活物質充填量を大きく
することができるため、電池のさらなる大容量化を実現
することができる。
【0029】本発明の第3の発明における正極活物質に
よれば、正極活物質の被覆層にゴム成分が含まれるた
め、被覆層が柔軟性を持つこととなり、正極活物質の収
縮膨張に伴う被覆層の亀裂の発生や被覆層の脱落を防止
することができる。
【0030】本発明の第4の発明におけるニッケル水素
電池用の正極極板は、水酸化ニッケルを主成分とする微
粒子と、微粒子の表面を覆う酸化スズ系導電性物質から
なる被覆層と、平面的な箔を加工することにより厚さ方
向に凹凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さよ
り厚くした加工箔とを有し、加工箔には前記微粒子が加
工箔の表面に固着された構成である。また、第5の発明
におけるニッケル水素電池用の正極極板は、水酸化ニッ
ケルを主成分とする微粒子と、ニッケルメッキにより微
粒子の表面にニッケルが生成された被覆層とを有し、平
面的な箔を加工することにより厚さ方向に凹凸形状を形
成して加工後の厚さを加工前の厚さより厚くした加工箔
とを有し、被覆層にはゴム成分を含み、微粒子が前記加
工箔の表面に固着され、水酸化ニッケルと被覆層との体
積比を2%以下となる構成である。
【0031】本発明の第4、5の発明におけるニッケル
水素電池用の正極極板によれば、従来であれば電子導電
性が低くなる傾向のあった箔芯材型極板を用いた場合と
比較して、正極極板の導電性を向上させることができ
る。
【0032】本発明の第6の発明におけるニッケル水素
電池は、水酸化ニッケルを主成分とする微粒子と、ニッ
ケルメッキにより微粒子の表面に生成されたニッケル被
覆層と、平面的な箔を加工することにより厚さ方向に凹
凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さより厚く
した加工箔と、加工箔には微粒子が加工箔の表面に固着
されたニッケル水素電池正極極板とを有し、正極極板と
負極極板との間にセパレータを介在させて電解液の入っ
たケースに封入されている構成である。
【0033】発明の第7の発明におけるニッケル水素電
池は、水酸化ニッケルを主成分とする微粒子と、ニッケ
ルメッキにより前記微粒子の表面に生成されたニッケル
被覆層と、平面的な箔を加工することにより厚さ方向に
凹凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さより厚
くした加工箔と、前記加工箔には前記微粒子が前記加工
箔の表面に固着されたニッケル水素電池正極極板とを有
し、前記正極極板と負極極板との間にセパレータを介在
させて電解液の入ったケースに封入されている構成であ
る。
【0034】本発明の第6、7の発明のニッケル水素電
池によれば、酸化スズ系導電性物質又は導電性に優れる
ニッケルで表面が被覆された正極活物質を用いることに
より、少量の導電性物質で正極極板の導電性を向上させ
ることができるため、ニッケル水素電池の内部の空間に
余裕を持たせることができる。よって、大電流大容量の
ニッケル水素電池を構成した場合、急速充電時にニッケ
ル水素電池の内部に生じる水素ガスによるニッケル水素
電池の内圧の上昇や膨れを抑制することができる。な
お、従来においては、充電後の特性として、1Cまでの
充電でしか容量を満足することができなかったが、本発
明は3Cまでの急速充電においても容量を満足させるも
のである。
【0035】本発明の第8の発明におけるニッケル水素
電池の製造方法は、水酸化ニッケルを主成分とする微粒
子の表面に、前記水酸化ニッケルとニッケルからなる被
覆層との体積比を2%以下となるようにニッケルメッキ
を施して、平面的な箔を加工することにより厚さ方向に
凹凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さより厚
くした加工箔の表面に前記微粒子を固着させてニッケル
水素電池の正極極板を形成し、前記ニッケル水素電池の
正極極板と負極極板との間にセパレータを介在させて電
解液の入ったケースに封入する。
【0036】本発明の第8発明のニッケル水素電池用正
極活物質の製造方法によれば、ニッケルメッキにより表
面にニッケル層を形成することを特徴としているため、
被覆層に他の成分を共存させたり、被覆層のニッケル密
度を制御することができる。また、被覆層の柔軟性を調
節することにより、ニッケル水素電池内で、被覆層に生
じる亀裂の発生や、被覆層の脱落を抑制することが可能
である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0038】(実施の形態1)実施の形態1では本発明
のニッケル水素電池用の正極活物質について説明する。
【0039】本発明のニッケル水素電池用正極活物質と
しては、例えば、水酸化ニッケルを主成分とするものが
好ましいが、水酸化ニッケルにコバルト系成分や、酸化
イットリウム成分等を含むものなどでもよい。水酸化ニ
ッケルの粒子径は100μm以下のものが好ましいが、
この粒径に限定されるものではない。
【0040】また、本発明において、水酸化ニッケルに
含まれるコバルト系物質としては、例えば、オキシ水酸
化コバルト、水酸化コバルト、三酸化コバルト、四酸化
コバルト、一酸化コバルト、その他のコバルト化合物、
又はこれらのコバルト系化合物と金属コバルトとの混合
物が好ましい。
【0041】本発明における酸化スズ系導電物質からな
る被覆層としては、例えば、酸化スズにアンチモンをド
ープした物質、酸化スズ単体からなる物質が好ましい
が、酸化スズ単体からなる物質、酸化スズにアンチモン
をドープした物質、酸化スズ単体、又は酸化スズで他の
微粒子を被覆した物質などが挙げられる。
【0042】酸化スズ系導電性物質を被覆する方法とし
ては、例えば、被覆される粉体と酸化スズ系導電性物質
粉体を混合し、せん断力を与えることにより複合化する
メカノケミカル的な手法や、イオンスパッタリング法な
どを用いる。なお、メカノケミカル的な手法等のような
機械的な粉体の複合化手法を用いた場合、化学的な手法
等と比較すると、プロセスが簡易であるために低コスト
化を図ることが可能で、不純物の混入を抑制することも
可能である。
【0043】酸化スズ系導電性物質の被覆量は、活物質
と導電性物質の体積比(以下、対活物質体積比と略す
る)で20%未満であることが好ましい。また、水酸化
ニッケルの表面の一部には、酸化スズ系導電性物質で被
覆されていない部分が存在してもよい。
【0044】次に、本発明におけるニッケルメッキから
なる被覆層について説明する。水酸化ニッケルにニッケ
ルを被覆する方法としては、例えば、無電解ニッケルめ
っき法、被覆される粉体の表面を導電処理した後に電気
めっきを行う手法、被覆される粉体とニッケル粉体を混
合してせん断力を与えることにより複合化するメカノケ
ミカル的な手法、又はイオンスパッタリング法などを用
いる。
【0045】ニッケルの被覆量は、対活物質体積比で2
%未満であることが好ましいが、これに限定されるもの
ではない。また、正極活物質の表面の一部には、ニッケ
ルメッキで被覆されていない部分が存在してもよい。
【0046】本発明において酸化スズ系導電性物質から
なる被覆層、およびニッケルメッキからなる被覆層にそ
れぞれ含まれるゴム成分としては、例えば、EPDMゴ
ム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ素系ゴム等が好
ましい。これらのゴム成分は、対活物質体積比で10%
未満であることが好ましいが、これに限定されるもので
はない。
【0047】(実施の形態2)実施の形態2では本発明
のニッケル水素電池用の正極極板について説明する。
【0048】本発明のニッケル水素電池用の正極極板に
用いる正極活物質としては、実施の形態1で説明したも
のと同様のものを用いる。
【0049】本発明のニッケル水素電池用の正極極板
は、集電特性を持つ芯材上に実施の形態1で説明した正
極活物質を形成する形態をとる。芯材として用いる加工
箔としては、例えば、孔開き波状加工芯材、パンチング
メタル芯材、エキスパンドメタル芯材等が挙げられる。
加工箔の厚さは50μm以下であることが好ましいが、
これに限定されるものではない。
【0050】加工箔への正極活物質の付着性、ニッケル
水素電池用の正極極板の柔軟性を確保するため、ポリテ
トラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、
その他の高分子成分を活物質層に含ませることが好まし
い。また、電子伝導性を確保するため、コバルト系等の
導電成分を活物質層に加えることが好ましい。
【0051】芯材上に活物質層を形成する方法として
は、例えば、正極活物質である水酸化ニッケルと高分子
成分とを、水または溶剤と混合し活物質ペーストとした
後、そのペーストを芯材上に塗布する方法等が有効であ
る。この場合、ペースト粘度を確保するため、上記高分
子成分には、カルボキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース等の増粘成分が加
えることが好ましい。
【0052】活物質層が形成されたシートは、所定の活
物質充填密度を得るため、さらにロールプレス処理され
ることもある。
【0053】(実施の形態3)実施の形態3では本発明
のニッケル水素電池について説明する。
【0054】本発明におけるニッケル水素電池は、20
℃で、30A放電が可能で、その場合の容量密度が17
0Wh/L以上の特性を有する電池のことを意味する。
また、従来は1Cでの充電までしか可能でなかったが、
本発明では3Cでの急速充電が可能となっている。
【0055】本発明のニッケル水素電池の正極極板とし
ては、実施の形態2で説明したものと同様のものを用い
る。但し、正極板芯材は、実施の形態2で説明した加工
箔に限定されるわけでなく、例えば、焼結式芯材、発泡
状金属多孔体芯材であってもよい。
【0056】本発明のニッケル水素電池は、封口体で封
口されたケース、ケースに封入された正極極板、負極極
板、セパレータ、および電解液を少なくとも備える。
【0057】負極極板には水素吸蔵合金を含む負極を用
い、セパレータにはスルホン化したポリプロピレン不織
布などを用いることが好ましい。また、電解液には主な
溶質として水酸化カリウムを用い、水酸化カリウムの濃
度は、30wt%〜40wt%とすることが好ましい。
【0058】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0059】(実施例1)導電性物質の被覆層のない球
状水酸化ニッケル正極活物質微粒子(平均粒径:15μ
m)100重量部(200g)と、アンチモンドープ酸
化スズ微粒子(平均粒径:0.02μm)16重量部
(32g)とを、粉体複合化処理装置(三井鉱山製ヘン
シェルミキサFM10C/I)を用いて複合化し、酸化
スズ系導電成分で被覆された水酸化ニッケル粒子を作成
した。
【0060】その際、粉体複合化処理装置の処理条件と
しては、羽根先端速度を80m/分、処理時間を10分
とした。
【0061】得られた粉体の粒度分布を測定したとこ
ろ、0.02μm近傍の分布は観測されなかったため、
複合化は完全に進み、酸化スズ系導電物質と水酸化ニッ
ケル粒子の体積比が10:100で、酸化スズ系導電物
質が水酸化ニッケル粒子を被覆した材料が得られたと考
えられる。
【0062】得られた粉体の粉体抵抗率は、407kg
/cm2の圧力印加時で3.0×103Ω・cmとなっ
た。この粉体を粉体1−1とした。粉体の仕込比を変
え、同様にして、酸化スズ系導電物質と水酸化ニッケル
粒子の体積比が20:100、5:100で、酸化スズ
系導電成分が水酸化ニッケル粒子を被覆した材料を得
た。得られた粉体の粉体抵抗率は、407kg/cm2
の圧力印加時で、それぞれ、7.0×102Ω・cm、
1.0×107Ω・cm以上となった。これらの粉体を
粉体1−2、1−3とした。粉体1−3は導電性がほと
んどないため、他の導電剤の添加なしでは、正極に用い
ることはできなかった。
【0063】(実施例2)導電性物質の被覆層のない球
状水酸化ニッケルからなる正極活物質微粒子(平均粒
径:15μm)に無電解ニッケルメッキを行ない、ニッ
ケルにより表面が被覆された水酸化ニッケル粒子からな
る正極活物質を得る方法について以下に説明する。
【0064】まず、活物質微粒子表面への、メッキ反応
触媒核としての金属パラジウムの担持処理を行った。
【0065】活物質微粒子30gをアミノシランカップ
リング剤0.3g/l水溶液1lに添加し、20分間攪
拌して充分に分散させた後、ろ別、乾燥して粉末の状態
にした。この粉末を塩化パラジウム0.3g/lおよび
塩酸0.3ml/lからなる1lの液に添加し、10分
間攪拌して充分に分散させた後、ろ別、乾燥して粉末の
状態にした。
【0066】さらに、この粉末を、1lの酒石酸ナトリ
ウム水溶液6g/lに添加、分散させ温度を75℃に加
温した。さらに、次亜りん酸ソーダ粉末3gを添加して
溶解させ、パラジウムイオンの還元に伴う発泡現象が終
了した時点で、担持処理を完了して懸濁体を得た。
【0067】次に、活物質微粒子表面へのニッケルメッ
キを行った。
【0068】金属パラジウムの担持処理により得られた
懸濁体を75℃で10分間攪拌して充分に分散させた。
その後、次亜りん酸ソーダ230g/l、苛性ソーダ9
0g/l、及び硫酸ニッケル溶液220g/lの濃度か
らなる75℃のメッキ液を、攪拌しながら10ml/分
の添加速度にて加え、水素ガスの発生が停止するまで活
物質微粒子表面へのメッキ反応を行った。
【0069】メッキ反応後の液をろ別することにより得
られた固体を水洗及び乾燥することにより、ニッケルに
より活物質微粒子の表面が被覆された水酸化ニッケル粉
末を得た。
【0070】このような手法により、ニッケルメッキか
らなるニッケル被覆層と水酸化ニッケルの重量比が5:
100、体積比が2:100となる粒子を調製した。な
お、重量比は元素分析法により確認した。
【0071】得られた粉体の粉体抵抗率は、407kg
/cm2の圧力印加時で3.0Ω・cmであり、非常に
低い値となった。この粉体を2−1とした。同様にし
て、ニッケル被覆層と水酸化ニッケルとの体積比が1
0:100、15:100、1:100である正極活物
質を得た。得られた正極活物質の粉体抵抗率は、407
kg/cm2の圧力印加時でそれぞれ、5.0×1
-2、3.0×10-3Ω・cm、1.0×107Ω・c
m以上となった。これらの粉体を粉体2−2、2−3、
2−4とした。粉体2−4は導電性がほとんどないた
め、他の導電剤の添加なしでは、正極に用いることはで
きなかった。
【0072】(実施例3)導電性物質の被覆層のない球
状水酸化ニッケルからなる正極活物質微粒子(平均粒
径:15μm)の無電解複合ニッケルメッキを行ない、
表面にゴム成分を含むニッケル被覆層を形成する方法に
ついて以下に説明する。
【0073】まず、実施例2と同様にして、活物質微粒
子表面へのメッキ反応触媒核としての金属パラジウムの
担持処理を行った。
【0074】次に、活物質微粒子表面への無電解複合ニ
ッケルメッキを行った。ゴム成分としては、EPDMゴ
ムの微粒子(平均粒子径:0.5μm)を用いた。
【0075】金属パラジウムの担持処理後に得られた懸
濁体に、所定量のEPDMゴム微粒子(平均粒子径:
0.5μm)水分散体(濃度:40%)を加え、75℃
で10分間攪拌して充分に分散させた。
【0076】その後、実施の形態2と同じメッキ液で同
じ処理を施し、活物質微粒子表面でのメッキ反応を行っ
た。この際、EPDMゴム微粒子は、その添加分がほぼ
完全にニッケルメッキ層に取り込まれることになる。
【0077】メッキ反応後の液をろ別することにより得
られた固体を水洗及び乾燥することにより、ニッケルに
より活物質微粒子の表面が被覆された水酸化ニッケル粉
末を得た。
【0078】得られた粉体の組成を元素分析で確認し、
ニッケルメッキ、ゴム成分、及び水酸化ニッケルの体積
比がそれぞれ10:1:100、10:3:100、及
び10:10:100となる粉体を得た。
【0079】得られた粉体の粉体抵抗率は、407kg
/cm2の圧力印加時でそれぞれ、7.0×10-1Ω・
cm、7.0Ω・cm、1.0×107Ω・cm以上と
なった。これらの粉体を粉体3−1、3−2、3−3と
した。粉体3−3は導電性がほとんどないため、他の導
電剤の添加なしでは、正極に用いることはできなかっ
た。
【0080】(実施例4)実施例1、2、3で得られた
それぞれの正極活物質について、水酸化ニッケル100
重量部に対し、カルボキシメチルセルロース1%水溶液
20重量部と、ポリテトラフロオロエチレンの60重量
%ディスパージョン0.5重量部、酸化イットリウム1
重量部とを加え、プラネタリーミキサーで混合して正極
ペーストを作成した。
【0081】得られた正極ペーストを発泡状ニッケル金
属多孔体芯材に充填した後に、乾燥、プレスすることに
より活物質を含有するシートを形成した。その後、この
シートを所定の大きさ(幅34mm、長さ520mm)
に切断し、3500mAhの理論容量を有する正極極板
を得た。
【0082】負極極板については、ミッシュメタル(M
m)を用いた水素吸蔵合金(MmNi3.6、Co0.
7、Mn0.4、Al0.3)100重量部に対し、カ
ルボキシメチルセルロース1%水溶液20重量部と、ス
チレンブタジエンゴムの50重量%ディスパージョン
1.5重量部、酸化イットリウム1重量部とを加え、プ
ラネタリーミキサーで混合して負極ペーストを作成し
た。
【0083】得られた負極ペーストを、パンチングメタ
ルニッケル芯材に塗布、乾燥、プレスすることにより活
物質を含有するシートを形成し、その後、シートを所定
の大きさ(幅34mm、長さ570mm)に切断し、5
700mAhの理論容量を有する負極極板を得た。
【0084】上記の正極極板と負極極板とを組み合わせ
て、図1に示す容量3500mAhの電池を構成した。
【0085】まず、正極極板101と負極極板102と
をセパレータ103と共に渦巻き状に巻回し、負極端子
を兼ねるケース104に挿入した。そして、正極と接続
される封口板105に安全弁106を取り付け、4ml
のアルカリ電解液(水酸化カリウム35wt%、比重
1.3)を注入した後、封口板105を用いてケース1
04を密閉封口してニッケル水素電池を構成した。
【0086】正極活物質として粉体1−1、1−2、2
−1、2−2、2−3、3−1及び3−2を用いたニッ
ケル水素電池をそれぞれ電池1−1−A、1−2−A、
2−1−A、2−2−A、2−3−A、3−1−A及び
3−2−Aとした。
【0087】(実施例5)実施例1、2、3で得られた
それぞれの正極活物質ついて、水酸化ニッケル100重
量部に対し、カルボキシメチルセルロース1%水溶液2
0重量部と、ポリテトラフロオロエチレンの60重量%
ディスパージョン5重量部とを加え、プラネタリーミキ
サーで混合して正極ペーストを作成した。次に正極ペー
ストをニッケル加工箔芯材に塗布し、乾燥することによ
り活物質を含有するシートを形成し、その後、シートを
所定の大きさに切断することによりニッケル水素電池用
の正極極板を得た。
【0088】本実施例において用いた図2に示す加工箔
芯材は、厚さ25μmのニッケル箔に凸状に突出する短
冊状の湾曲部201と湾曲部202とが、それぞれ互い
に平行な配置で一方向Xに沿って加工形成され、加工後
の厚さtを350μmとした芯材である。
【0089】なお、本実施例においては、加工の容易で
ある上記の形状の加工芯材を用いたが、加工による形状
は短冊状には限定されるものではない。また、湾曲部2
01と湾曲部202とは必ずしも平行である必要はな
く、ニッケル箔の厚さ、加工後の厚さtについては、ニ
ッケル水素電池の仕様に応じて適宜変更することもでき
る。
【0090】上記のようにして得られた正極極板を用
い、理論容量3500mAhのニッケル水素電池を作成
した。
【0091】導電コートされた正極活物質として粉体1
−1、1−2、2−1、2−2、2−3、3−1及び3
−2を用いたニッケル水素電池をそれぞれ電池1−1−
B、1−2−B、2−1−B、2−2−B、2−3−
B、3−1−B及び3−2−Bとした。
【0092】(比較例1)実施例1、2と同じ球状水酸
化ニッケルからなる正極活物質微粒子(平均粒径:15
μm)を水酸化コバルト水溶液中に添加し、その表面に
水酸化コバルトを析出させることにより、水酸化コバル
トによる正極活物質微粒子の被覆を行った。
【0093】このようにして水酸化コバルトで被覆され
た正極活物質微粒子において、水酸化コバルトと水酸化
ニッケルの体積比を10:100とした正極活物質を用
い、実施例3、4と同様にして、理論容量3500mA
hのニッケル水素電池を作成した。
【0094】なお、導電性物質で被覆された正極活物質
の粉体抵抗率は、407kg/cm 2の圧力印加時で
3.0×103Ω・cmであった。発泡状ニッケル金属
多孔体芯材を正極極板に用いたニッケル水素電池を0−
A、加工箔芯材を正極極板に用いたニッケル水素電池を
0−Bとした。
【0095】(実施例6)実施の形態1〜5により得ら
れたそれぞれのニッケル水素電池について0.2Cの深
放電試験を実施した後に、無負荷接続状態で65℃−2
週間の自然放置をすることにより、それぞれのニッケル
水素電池を放電した。さらに、それぞれのニッケル水素
電池を1Cで充電したときの容量回復率を(表1)に示
す。
【0096】
【表1】
【0097】本発明の正極活物質を用いたニッケル水素
電池の場合には、従来のコバルト系導電性物質で被覆さ
れている活物質を用いた場合と比較すると、全般的に容
量回復率が優れており、コバルト系導電剤の溶出に起因
する深放電時の容量回復率の低下が抑えられていると考
えられる。
【0098】また、それぞれのニッケル水素電池につい
て、3C条件での急速放電特性の評価も実施した。放電
容量の理論容量に対する比率を(表1)に示す。
【0099】電気抵抗の低いニッケルメッキで被覆され
た正極活物質を用いたニッケル水素電池の場合、従来の
粉体電気抵抗の高い活物質を用いたニッケル水素電池の
場合と比較して、容量が大きくなる傾向が認められた。
【0100】さらに、得られたそれぞれのニッケル水素
電池について、4C−15分での電池の急速充電特性に
ついても評価した。充電容量の理論容量に対する比率と
電池内圧の結果を(表1)に示す。導電性に優れるニッ
ケルメッキで被覆した正極活物質を用いた場合には、従
来のコバルト系導電性物質で被覆された正極活物質の場
合より、容量は高くなる傾向が認められた。
【0101】ただし、表面の導電性物質の被覆量が大き
くなる正極活物質からなる粉体2−3、3−1、3−2
を用いた電池については、相対的に電池内空間の余裕が
なくなるため、電池内での水素ガス吸収が円滑に進行し
なくなり、従来のコバルト系導電性物質で被覆された正
極活物質とほぼ同等の容量であった。表面の被覆量が大
きな正極活物質を用いた場合、ニッケル水素電池内圧は
高くなる傾向が認められた。また、表面の被覆量が小さ
い正極活物質2−1を用いた場合には、従来のコバルト
系導電性物質で被覆された正極活物質用いた場合よりニ
ッケル水素電池の内圧は低くなった。
【0102】得られたそれぞれのニッケル水素電池につ
いて、3Cの急速充放電を繰り返すサイクル試験を行な
った。700サイクル後の放電容量の理論容量に対する
比率を(表1)に示す。
【0103】本発明の正極活物質を用いたニッケル水素
電池において、導電性物質の被覆量が少ないもの、導電
コート層にゴム成分を含ませたものについては、従来の
コバルト系導電性物質で被覆された活物質の場合と比較
すると、容量が高くなった。正極活物質の表面の被覆層
にコバルトを用いるかわりに本発明による正極活物質を
用いることにより、従来から問題となっていたコバルト
系導電性物質の溶出に起因するサイクル試験後の劣化が
抑えられるとともに、活物質被覆層の薄膜化、柔軟化に
より、正極活物質の収縮膨張に伴う、導電性の被覆層の
亀裂発生や脱落が抑制されたためと考えられる。
【0104】なお、(表1)の値はいずれも0−A電
池、0−B電池の値を100とした時の相対値である。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ニッケル水素電池のレート特性を向上させ、深放電試験
後の回復率不良、電池充放電サイクルによる容量劣化を
抑制することが可能となる。さらに、加工箔芯材からな
る正極極板を用いることにより、ハイパワーで高容量の
ニッケル水素電池を提供することが可能となり、同時に
電池の内圧上昇や電池の膨れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において作成した電池の一部を
断面にした斜視図
【図2】本発明において正極活物質を形成する加工箔芯
材の一例を示す図
【符号の説明】
101 正極極板 102 負極極板 103 セパレータ 104 ケース 105 封口板 106 安全弁 201 湾曲部 202 湾曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 辻 庸一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 稲垣 徹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G048 AA02 AB04 AC06 AD04 AE05 5H028 AA05 EE01 EE05 EE06 EE10 HH01 5H050 AA04 AA08 BA11 CA03 CB16 DA02 DA09 DA10 EA12 EA23 FA17 FA18 GA25 HA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、前記微粒子の表面を被覆する酸化スズ系導電性物質
    からなる被覆層とを有するニッケル水素電池用の正極活
    物質。
  2. 【請求項2】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、ニッケルメッキにより前記微粒子の表面にニッケル
    が生成された被覆層とを有し、前記水酸化ニッケルと前
    記被覆層との体積比が2%以下であるニッケル水素電池
    用の正極活物質。
  3. 【請求項3】 前記被覆層にゴム成分を含む請求項1又
    は請求項2のいずれか1項に記載のニッケル水素電池用
    の正極活物質。
  4. 【請求項4】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、前記微粒子の表面を覆う酸化スズ系導電性物質から
    なる被覆層と、平面的な箔を加工することにより厚さ方
    向に凹凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さよ
    り厚くした加工箔とを有し、前記被覆層にはゴム成分を
    含み、前記加工箔には前記微粒子が前記加工箔の表面に
    固着されたニッケル水素電池用の正極極板。
  5. 【請求項5】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、ニッケルメッキにより前記微粒子の表面にニッケル
    が生成された被覆層とを有し、平面的な箔を加工するこ
    とにより厚さ方向に凹凸形状を形成して加工後の厚さを
    加工前の厚さより厚くした加工箔とを有し、前記被覆層
    にはゴム成分を含み、前記微粒子が前記加工箔の表面に
    固着され、水酸化ニッケルと前記被覆層との体積比を2
    %以下としたニッケル水素電池用の正極極板。
  6. 【請求項6】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、前記微粒子の表面に形成された酸化スズ系導電性物
    質からなる酸化スズ系被覆層と、平面的な箔を加工する
    ことにより厚さ方向に凹凸形状を形成して加工後の厚さ
    を加工前の厚さより厚くした加工箔と、前記加工箔には
    前記微粒子が前記加工箔の表面に固着された正極極板と
    を有し、前記正極極板と負極極板との間にセパレータを
    介在ささせて電解液の入ったケースに封入されたニッケ
    ル水素電池。
  7. 【請求項7】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子
    と、ニッケルメッキにより前記微粒子の表面に生成され
    たニッケル被覆層と、平面的な箔を加工することにより
    厚さ方向に凹凸形状を形成して加工後の厚さを加工前の
    厚さより厚くした加工箔と、前記加工箔には前記微粒子
    が前記加工箔の表面に固着された正極極板とを有し、前
    記正極極板と負極極板との間にセパレータを介在させて
    電解液の入ったケースに封入されたニッケル水素電池。
  8. 【請求項8】 水酸化ニッケルを主成分とする微粒子の
    表面に、前記水酸化ニッケルとニッケルからなる被覆層
    との体積比を2%以下となるようにニッケルメッキを施
    して、平面的な箔を加工することにより厚さ方向に凹凸
    形状を形成して加工後の厚さを加工前の厚さより厚くし
    た加工箔の表面に前記微粒子を固着させてニッケル水素
    電池正極極板を形成し、前記ニッケル水素電池の正極極
    板と負極極板との間にセパレータを介在させて電解液の
    入ったケースに封入するニッケル水素電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006525645A (ja) * 2003-05-02 2006-11-09 テキサコ オヴォニック バッテリー システムズ エルエルシー アルカリ蓄電池における水酸化ニッケル正電極用の性能向上添加材料
CN108054441A (zh) * 2017-12-29 2018-05-18 泉州劲鑫电子有限公司 一种大电流镍氢电池及其制备方法

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