JP2003292401A - 赤潮プランクトン駆除剤 - Google Patents

赤潮プランクトン駆除剤

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JP2003292401A
JP2003292401A JP2002099841A JP2002099841A JP2003292401A JP 2003292401 A JP2003292401 A JP 2003292401A JP 2002099841 A JP2002099841 A JP 2002099841A JP 2002099841 A JP2002099841 A JP 2002099841A JP 2003292401 A JP2003292401 A JP 2003292401A
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tide plankton
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weight
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JP2002099841A
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Kenji Uemura
健治 植村
Yukihisa Mitsuya
恭久 三矢
Mikio Nakanishi
幹雄 中西
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New Japan Chemical Co Ltd
Nichimen Co Ltd
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New Japan Chemical Co Ltd
Nichimen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた海水への分散性と赤潮プランクトン駆
除効果を持ち、貯蔵安定性の優れ、魚毒性が低く、更に
は、海洋への散布の規制とならない赤潮プランクトン駆
除剤を提供する。 【解決手段】 一般式(1) RCOOH (1) [式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基を表す。]
で表される脂肪酸の1種又は2種以上を1〜99重量
%、及び、脂肪酸の分散剤の1種又は2種以上を99〜
1重量%含有する赤潮プランクトン駆除剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、実用的な赤潮プラ
ンクトン駆除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】赤潮プランクトンを駆除する方法とし
て、これまでに高度不飽和脂肪酸(海洋天然物化学,N
o111,p69−70(1987)、化学同人)、高
度不飽和脂肪酸、同脂肪酸を含む油を繊維状物に固定化
したもの(特開平6−1701)、高級脂肪酸又はその
塩(特開昭63−10704)、多不飽和脂肪酸のポリ
エチレングリコールエステル(特開平1−4770
1)、脂肪族アルコールのエチレンオキシド付加物(特
開昭50−100228,特開昭50−12382
1)、脂肪酸アミドのエチレンオキシド付加物(特開昭
50−117923)、アルキルアミンのエチレンオキ
シド付加物(特開昭50−123822)、脂肪族アル
コールのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸のアルキレ
ンオキシド付加物、脂肪酸アミドのアルキレンオキシド
付加物、アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物
(特開平6−16504)などを用いる方法が知られて
いる。
【0003】しかしながら、これらの物質の殆どは「海
洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令」別表第
一の二に記載されておらず、実用上、海洋への散布時に
は官公庁の認定が必要となる。また、高度不飽和脂肪
酸、多不飽和脂肪酸などは、酸化安定性に欠け(A.J.St
riton等,Oil & Soap,22,81(1945)、R.T.Holman等,J.Am.
Oil Chem.Soc.,24,127(1947))、貯蔵安定性の面で満足
できるものではない。
【0004】また、飽和脂肪酸には、「海洋汚染及び海
上災害の防止に関する法律施行令」別表第一の二に記載
され海洋への散布が許可されているものもあるが、海水
中への溶解度が小さく、実用可能な赤潮プランクトン駆
除剤を得るには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実用的な赤潮プランク
トン駆除剤であるためには、以下の諸要件を充足するこ
とが望まれる。 (1)低濃度の散布で有効であること、(2)魚類、貝
類、藻類等への悪影響が少ないこと、(3)散布された
薬剤が短時間に分解されること、(4)薬剤が安価で容
易に入手し得ること、(5)船舶からの排出などの規制
の対象とならないこと。
【0006】このうち、(5)については、特に実用的
に海水域における赤潮プランクトン駆除を行う際に使用
するためには重要な点である。
【0007】本発明は、優れた海水への分散性と赤潮プ
ランクトン駆除効果を持ち、貯蔵安定性の優れ、魚毒性
が低く、更には、海洋への散布の規制とならない赤潮プ
ランクトン駆除剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討の結果、特定の脂肪酸と分散剤を
含有させることにより、該脂肪酸が海水中に容易に分散
し、海水領域で発生する赤潮プランクトンとして知られ
ているヘテロカプサ・サーキュラリスカマ、シャトネ
ラ、ギムノジニウム等のプランクトンに対して有効に作
用し、かつ、魚毒性が弱く、所期の目的を達成し得る赤
潮プランクトン駆除効果を有するものであることを見い
だし、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち、本発明の赤潮プランクトン駆除剤
は、一般式(1) RCOOH (1) [式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基を表す。]
で表される脂肪酸の1種又は2種以上を1〜99重量
%、及び、脂肪酸の分散剤の1種又は2種以上を99〜
1重量%含有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の赤潮プランクトン駆除剤
に係る一般式(1)で表される脂肪酸(以下、「本脂肪
酸」と略す。)は、炭素数8〜24の飽和脂肪酸であ
る。その具体例としては、オクタン酸、デカン酸、ドデ
カン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカ
ン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラコン酸等が挙げ
られる。炭素数が7以下の脂肪酸は、魚毒性が強く、散
布時魚介類への悪影響が出る可能性があり、また、25
以上の脂肪酸は水溶性が良くなく、赤潮プランクトン駆
除効果が小さく好ましくない。
【0011】これらの本脂肪酸の中でも、赤潮プランク
トン駆除効果に優れ、且つ、「海洋汚染及び海上災害の
防止に関する法律施行令」別表第一の二に記載されてお
り、船舶からの排出などの規制の対象とならない物質で
ある点で、Rが炭素数13〜17のアルキル基である
脂肪酸が好ましく、特に、テトラデカン酸、ヘキサデカ
ン酸、オクタデカン酸が推奨される。
【0012】本発明の赤潮プランクトン駆除剤は、本脂
肪酸1〜99重量部と、脂肪酸の分散剤(以下、「本分
散剤」と称す。)99〜1重量%を含有するものであ
る。本分散剤としては、一般式(2) [式中、Rは炭素数11〜19のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。EOはオキシエチレン基を表す。l、
m、nは、それぞれ、1〜30の整数を表し、l+m+
nは4〜30である。]で表されるモノ脂肪酸ポリオキ
シエチレンソルビタン、グリセリン、エチルアルコー
ル、ジプロピレングリコール、ソルビトール溶液、トリ
アセチルグリセリン、トリプロピレングリコール、プロ
ピルアルコール、プロピレングリコール、ブチルアルコ
ール、ヘキシレングリコール、ポリグリセリン及び一般
式(3) HO(CHCHO)kH (3) [式中、kは2〜20の範囲の数を示す。]で表される
ポリエチレングリコールが挙げられる。
【0013】これらの本分散剤の中でも、それ自体が赤
潮プランクトン駆除効果を有する一般式(2) [式中、Rは炭素数11〜19のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。EOはオキシエチレン基を表す。l、
m、nは、それぞれ、1〜30の整数を表し、l+m+
nは4〜30である。]で表されるモノ脂肪酸ポリオキ
シエチレンソルビタンが好ましい。
【0014】一般式(2)におけるRは、炭素数11
〜19のアルキル基又はアルケニル基である。一般式
(2)のモノ脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンの構
成成分となる脂肪酸としては、具体的には、ドデカン
酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン
酸、オクタデセン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等
が例示される。エチレンオキシドの付加モル数l、m、
nはそれぞれ1〜30の整数を表し、総付加モル数l+
m+nは4〜30である。
【0015】一般式(2)で表されるモノ脂肪酸ポリオ
キシエチレンソルビタンの具体例としては、以下のもの
を挙げることが出来る。 ・モノドデカン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン
(R=炭素数11のアルキル基、l+m+n=6) ・モノテトラデカン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタン(R=炭素数13のアルキル基、l+m+n=
20) ・モノヘキサデカン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタン(R=炭素数15のアルキル基、l+m+n=
20) ・モノオクタデカン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビ
タン(R=炭素数17のアルキル基、l+m+n=
6) ・モノオクタデカン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタン(R=炭素数17のアルキル基、l+m+n=
20) ・モノオクタデセン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビ
タン(R=炭素数17のアルケニル基、l+m+n=
6) ・モノオクタデセン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタン(R=炭素数17のアルケニル基、l+m+n
=20)
【0016】これらの中でも、「海洋汚染及び海上災害
の防止に関する法律施行令」別表第一の二に記載され、
船舶からの排出などの規制の対象とならない物質である
ため、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタンが特に好ましい。
【0017】上記の本脂肪酸とモノ脂肪酸ポリオキシエ
チレンソルビタンの中でも、一般式(1)におけるR
が炭素数13〜17のアルキル基である本脂肪酸と、一
般式(2)におけるRが炭素数17のアルケニル基で
あり、l+m+nが20であるモノ脂肪酸ポリオキシエ
チレンソルビタンとの組み合わせが、赤潮プランクトン
駆除効果、及び、海洋散布時に規制を受けない化合物で
ある点から好ましく、その中でも、一般式(1)におけ
るRが炭素数13〜15のアルキル基である本脂肪酸
との組み合わせが、特に好ましい。
【0018】本脂肪酸と一般式(2)で表されるモノ脂
肪酸ポリオキシエチレンソルビタンの混合比率として
は、本脂肪酸の少なくとも1種を1〜99重量%、好ま
しくは、10〜80重量%、モノ脂肪酸ポリオキシエチ
レンソルビタンの少なくとも1種を99〜1重量%、好
ましくは、90〜20重量%を含有させるのがよい。モ
ノ脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンへの分散が容易
である点で、本脂肪酸は80重量%より少ない量が好ま
しい。
【0019】本脂肪酸と一般式(2)で表されるモノ脂
肪酸ポリオキシエチレンソルビタンを併用する場合、本
脂肪酸を加熱溶解させてモノ脂肪酸ポリオキシエチレン
ソルビタンとの混合物を調製するのがよい。このとき、
モノ脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンに本脂肪酸を
加えたものを加熱溶解してもよく、モノ脂肪酸ポリオキ
シエチレンソルビタンにあらかじめ融解させた本脂肪酸
を加えて混合してもよい。また、加える相手を逆にして
もよい。
【0020】また、本分散剤の中では、一般式(3) HO(CHCHO)kH (3) [式中、kは2〜20の範囲の数を示す。]で表される
ポリエチレングリコールも好ましい。一般式(3)にお
けるkは、エチレンオキシドの重合モル数を示すが、通
常平均重合度で表されるため必ずしも整数でなくともよ
い。kが2より小さい場合、「海洋汚染及び海上災害の
防止に関する法律施行令」別表第一の二に記載されてい
ないため船舶からの排出などの規制の対象となり、ま
た、kが20より大きい場合、液状性が失われ好ましく
ない。これらの中でも、kが3〜15のものが本脂肪酸
の分散性が特に良い点で好ましい。
【0021】本脂肪酸と一般式(3)で表されるポリエ
チレングリコールの混合比率として、好ましくは、本脂
肪酸の少なくとも1種を10〜80重量%、更に好まし
くは30〜70重量%、ポリエチレングリコールの少な
くとも1種を90〜20重量%、更に好ましくは70〜
30重量%を含有させるのがよい。本脂肪酸が10重量
%より多い場合は、有効成分濃度が高くなるため駆除剤
の使用量が少なくて済み、より実用的である。また、ポ
リエチレングリコールへの分散性が良い点で、本脂肪酸
が80重量%より少ない場合が好ましい。
【0022】本脂肪酸と一般式(3)で表されるポリエ
チレングリコールを配合する場合、本脂肪酸を加熱溶解
させてポリエチレングリコールとの混合物を調製するの
がよい。このとき、ポリエチレングリコールの中へ脂肪
酸を加えたものを加熱溶解してもよく、ポリエチレング
リコールの中へあらかじめ融解させた脂肪酸を加えて混
合してもよい。又、加える相手を逆にしてもよい。
【0023】本発明の赤潮プランクトン駆除剤は、アル
ミノけい酸ナトリウム、カオリン、水酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム及び粘土から選ばれる吸着剤の1種
又は2種以上に吸着させて用いることが可能である。吸
着剤に吸着させることで、粉末状の駆除剤組成物とする
ことができ、取り扱いが容易になり、また、散布後、吸
着剤により海面付近で直ちに拡散せず、沈降しながら駆
除剤が徐々に拡散され、更に深い位置の赤潮にも効果を
発揮させることが可能である。
【0024】吸着剤への赤潮プランクトン駆除剤の吸着
量は、吸着剤と赤潮プランクトン駆除剤の総量に対し1
0〜80重量%、好ましくは、10〜60重量%であ
る。10重量%より少ない場合、有効成分濃度が小さく
なり、大量の駆除剤組成物を使用しなければならず、実
用に劣る。また、80重量%より多い場合、粉体化が難
しくなり好ましくない。
【0025】本発明の赤潮プランクトン駆除剤組成物
は、吸着剤を撹拌しておき、この中へ赤潮プランクトン
駆除剤を、そのまま、或いは、必要であれば加熱して液
状化させてから、徐々に加えることで製造できる。ま
た、赤潮プランクトン駆除剤をそのまま、或いは、必要
であれば加熱して液状化させてから撹拌しておき、そこ
へ吸着剤を徐々に加えて製造してもよい。
【0026】本発明の赤潮プランクトン駆除剤及び赤潮
プランクトン駆除剤組成物は、赤潮プランクトン発生域
へそのまま散布してもよいし、水または海水へ分散させ
てから散布してもよい。散布方法としては、ひしゃく、
散布機などによる散布、ヘリコプター等による空中散布
などが例示される。また、赤潮プランクトン駆除剤を木
材などに含浸させたものや布状物等に入れたものなどを
予め赤潮プランクトン発生域に置いておくことで、赤潮
プランクトンの大量発生を防ぐこともできる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を掲げ、本発明を詳しく説明す
る。尚、各混合物の特性は、以下の方法により評価し
た。
【0028】細胞破壊テスト 空気が出入りでき雑菌を通さない発泡シリコン栓を有す
る200mlのガラス製容器に、熱殺菌した海水で所定の
濃度になるよう調製した赤潮プランクトン駆除剤90m
lとプランクトンの培養液10mlを入れ、20℃で3
0分間放置した後、細胞カウント用の目盛り付きスライ
ドグラス上で、運動が停止した細胞と細胞液が溶出して
破壊された細胞の数をカウントし、これらの合計数が細
胞全体の98%に達したときの赤潮プランクトン駆除剤
の最小濃度を細胞破壊最小濃度(ppm)とした。尚、試
験に供したプランクトンは、ヘテロカプサ・サーキュラ
リスカマであり、下記の組成のEMS培地(pH=8.
0)を用い、20〜25℃、3000〜6000Lux
(14L/10〜15D)の条件下で継代培養し、プラ
ンクトンを約1000細胞/ml含む培養液を用いた。
【0029】EMS培地の組成 濾過海水 1000ml NaNO3 120mg K2HPO4 5mg 土壌抽出液 50ml ビタミンB1 100μg ビタミンB12 1μg ビオチン 1μg EDTA−Fe 259μg EDTA−Mn 332μg トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 1g
【0030】貯蔵安定性 所定の吸着剤に赤潮プランクトン駆除剤を吸着させて得
られた赤潮プランクトン駆除剤組成物を、40℃で3ヶ
月間静置し、ケーキングの有無を観察した。ケーキング
が無いものを「○」、ケーキングが認められるものを
「×」とした。
【0031】実施例1 テトラデカン酸70重量%を加熱溶解してモノオレイン
酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン30重量%と
混合し、赤潮プランクトン駆除剤(1)を得た。得られ
た駆除剤の細胞破壊最小濃度の測定結果を第1表に示
す。
【0032】実施例2〜9 第1表に記載の脂肪酸及び組成を用いた以外は実施例1
と同様にして赤潮プランクトン駆除剤(2)〜(9)を
調製した。得られた駆除剤の細胞破壊最小濃度の測定結
果を第1表に示す。
【0033】
【0034】実施例10 テトラデカン酸50重量%を加熱溶解して、分子量15
0(k=3.0)のポリエチレングリコール50重量%
と混合し、赤潮プランクトン駆除剤(10)を得た。得
られた駆除剤の細胞破壊最小濃度の測定結果を第3表に
示す。
【0035】実施例11〜18 第2表に記載の脂肪酸、ポリエチレングリコール及び組
成を用いた以外は実施例10と同様にして赤潮プランク
トン駆除剤(11)〜(18)を調製した。得られた駆
除剤の細胞破壊最小濃度の測定結果を第2表に示す。
【0036】
【0037】実施例19 実施例1で調製した赤潮プランクトン駆除剤(1)20
重量%を、攪拌中のアルミノけい酸ナトリウム80重量
%に加え、赤潮プランクトン駆除剤組成物(1)を得
た。得られた駆除剤組成物の貯蔵安定性の評価結果を第
2表に示す。
【0038】実施例20〜28 第3表に示した赤潮プランクトン駆除剤、吸着剤及び組
成を用いた以外は実施例19と同様にして、赤潮プラン
クトン駆除剤組成物(2)〜(9)を調製した。得られ
た駆除剤組成物の貯蔵安定性の評価結果を第3表に示
す。
【0039】
【0040】実施例29 実施例10で調製した赤潮プランクトン駆除剤(10)
20重量%を、攪拌中のアルミノけい酸ナトリウム80
重量%に加え、赤潮プランクトン駆除剤組成物(10)
を得た。得られた駆除剤組成物の貯蔵安定性の評価結果
を第4表に示す。
【0041】実施例30〜38 第4表に示した赤潮プランクトン駆除剤、吸着剤及び組
成を用いた以外は実施例29と同様にして、赤潮プラン
クトン駆除剤組成物(11)〜(19)を調製した。得
られた駆除剤組成物の貯蔵安定性の評価結果を第4表に
示す。
【0042】
【0043】比較例1 オクタデカン酸のみを用いて、細胞破壊最小濃度を測定
した。この時、オクタデカン酸はプランクトン培養液と
均一に混合されず、培養液表面に浮いた状態であった。
また、オクタデカン酸20重量%を攪拌中のアルミノけ
い酸ナトリウム80重量%に混合し、得られた組成物に
ついて貯蔵安定性の評価を行った。これらの結果を第5
表に示す。
【0044】比較例2 5,8,11,14−エイコサテトラエン酸50重量
%、分子量200(k=4.1)のポリエチレングリコ
ールを用いた以外は、実施例10と同様にして脂肪酸と
ポリエチレングリコールの混合物を調製した。この混合
物の細胞破壊最小濃度を第5表に示す。また、この混合
物20重量%を攪拌中のアルミノけい酸ナトリウム80
重量%に混合し、得られた組成物について貯蔵安定性の
評価を行った。得られた結果を第5表に示す。
【0045】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、これまで実用化されて
いなかった飽和脂肪酸を、分散剤と組み合わすことによ
り、赤潮プランクトン駆除性が良好で、さらに、従来知
られている不飽和脂肪酸に比べて貯蔵安定性に優れてお
り、かつ、海洋散布時に法的規制とならない、実用性に
富んだ赤潮プランクトン駆除剤を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三矢 恭久 京都府京都市伏見区葭島矢倉町13番地 新 日本理化株式会社内 (72)発明者 中西 幹雄 大阪府阪南市箱の浦2492番地の161 Fターム(参考) 4H011 AD01 BA01 BB06 BC08 BC20 DA02 DA14 DD01 DF04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) RCOOH (1) [式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基を表す。]
    で表される脂肪酸の1種又は2種以上を1〜99重量
    %、及び、脂肪酸の分散剤の1種又は2種以上を99〜
    1重量%含有する赤潮プランクトン駆除剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1)におけるRが、炭素数1
    3〜17のアルキル基である請求項1に記載の赤潮プラ
    ンクトン駆除剤。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される脂肪酸が、テト
    ラデカン酸、ヘキサデカン酸又はオクタデカン酸である
    請求項1に記載の赤潮プランクトン駆除剤。
  4. 【請求項4】 脂肪酸の分散剤が、一般式(2) [式中、Rは炭素数11〜19のアルキル基又はアル
    ケニル基を表す。EOはオキシエチレン基を表す。l、
    m、nは、それぞれ、1〜30の整数を表し、l+m+
    nは4〜30である。]で表されるモノ脂肪酸ポリオキ
    シエチレンソルビタン、グリセリン、エチルアルコー
    ル、ジプロピレングリコール、ソルビトール溶液、トリ
    アセチルグリセリン、トリプロピレングリコール、プロ
    ピルアルコール、プロピレングリコール、ブチルアルコ
    ール、ヘキシレングリコール、ポリグリセリン及び一般
    式(3) HO(CHCHO)kH (3) [式中、kは2〜20の範囲の数を示す。]で表される
    ポリエチレングリコールからなる群から選ばれる1種又
    は2種以上である請求項1に記載の赤潮プランクトン駆
    除剤。
  5. 【請求項5】 脂肪酸の分散剤が、一般式(2)で表さ
    れるモノ脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンである請
    求項4に記載の赤潮プランクトン駆除剤。
  6. 【請求項6】 一般式(1)におけるRが炭素数13
    〜17のアルキル基であり、一般式(2)におけるR
    が炭素数17のアルケニル基であり、l+m+nが20
    である請求項5に記載の赤潮プランクトン駆除剤。
  7. 【請求項7】 一般式(1)で表される脂肪酸の1種又
    は2種以上を10〜80重量%、一般式(3)で表され
    るポリエチレングリコールの1種又は2種以上を90〜
    20重量%含有する、請求項4に記載の赤潮プランクト
    ン駆除剤。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の赤潮プラ
    ンクトン駆除剤10〜80重量%を、アルミノけい酸ナ
    トリウム、カオリン、水酸化マグネシウム、炭酸カルシ
    ウム及び粘土から選ばれる1種又は2種以上の吸着剤9
    0〜20重量%に吸着させてなる赤潮プランクトン駆除
    剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100791630B1 (ko) 2006-05-09 2008-01-04 신현웅 친환경성 방오제

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