JP2003291170A - 射出成形品の内部に成形部を同時に一体成形する方法及びこの成形方法に用いられる金型並びにこの成形方法と金型により成形された成形品 - Google Patents

射出成形品の内部に成形部を同時に一体成形する方法及びこの成形方法に用いられる金型並びにこの成形方法と金型により成形された成形品

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JP2003291170A
JP2003291170A JP2002100181A JP2002100181A JP2003291170A JP 2003291170 A JP2003291170 A JP 2003291170A JP 2002100181 A JP2002100181 A JP 2002100181A JP 2002100181 A JP2002100181 A JP 2002100181A JP 2003291170 A JP2003291170 A JP 2003291170A
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Abstract

(57)【要約】 【技術課題】 コア層内に異種又は異色の成形部を同一
の金型内において同時に一体成形する成形方法とこの金
型及び成形品を得る。 【解決手段】 金型キャビティ3内に第1射出ユニット
16から第1成形材料1を充填し、このコア層内の第1
成形材料1が溶融状態の間に前記コア層内に第1成形材
料1とは異なる第2成形材料2を第2射出ユニット17
から充填して第1成形材料1をキャビティ3外に押し出
すことにより、コア層内を第2成形材料2に置換して成
形品の内部に異種材料から成る成形部を同時に一体形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂を材
料とする成形品の内部に、別の熱可塑性樹脂を材料とす
る成形部を同一の金型キャビティ内において同時に一体
成形する方法及びこの金型並びにこの方法と金型を用い
て成形された成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形品において、スキン層と
コア層を異なる成形材料で成形する場合には、2台の射
出ユニットを有する成形機を使用してそれぞれからスキ
ン層用又はコア層用として同一のゲートからキャビティ
内に成形材料を射出する成形方法がとられている。この
方法は、スキン層用成形材料を所定量キャビティに充填
した後でコア層用成形材料を射出することにより、スキ
ン層を表皮側に、コア層を中心側に組み合わせた成形品
を得る方法である。
【0003】しかし、この方法においては、成形品形状
の複雑化に伴ってコア層用の成形材料の充填分布が不均
一となりやすく、コア層用成形材料の充填率も低下する
傾向があり、単純形状の成形品への適用が主流である。
また、スキン層用成形材料とコア層用成形材料の充填ゲ
ートが同一であることから、成形品におけるコア層の形
状には制約が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの点
に鑑みて提案されるものであって、その第1の目的は、
成形品の内部に異種材料の成形部を同一の金型キャビテ
ィ内において同時に一体成形する方法とこの金型及び成
形品を提供することである。更に、本発明の第2の目的
は、成形品の内部に成形する成形部の形状は可成り複雑
なものであっても成形可能な成形方法とこの金型及び成
形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、射出成形方法に
おいて、金型キャビティ内に第1成形材料を充填すると
共に、この第1成形材料のコア層が溶融状態の間に、前
記コア層内に第1成形材料とは異なる第2成形材料を充
填してこの充填圧によりコア層内から第1成形材料をキ
ャビティの外に押し出すことにより、コア層内を第2成
形材料に置換して第1成形材料で成形された成形品の内
部に第2成形材料を用いて成形部を同時に一体形成する
ことを特徴とするものである。
【0006】更に、請求項2に記載の発明においては、
射出成形方法において、複数のゲートを有する金型キャ
ビティに溶融した第1成形材料を少なくともひとつ以上
のゲートよりキャビティ内へ充填し、次に、前記第1成
形材料を充填するのに使用したゲートとは異なるゲート
から第1成形材料とは異なる第2成形材料を第1成形材
料で形成された成形品の溶融状態にあるコア層内に充填
して第1成形材料で成形された成形品のコア層内に第2
成形材料で所望する形状の成形部を同時に一体成形する
ことを特徴とするものである。
【0007】さらに、請求項3に記載の発明において
は、請求項1又は2に記載の発明において、透明成形材
料を第1成形材料に、また第2成形材料には第1成形材
料よりも屈折率が高い透明成形材料を選択することによ
り、光導波路のコア−クラッド組成物を成形することを
特徴とするものである。
【0008】次に、請求項4に記載の発明においては、
請求項1又は2に記載の発明において、不透明成形材料
を第1成形材料に、透明成形材料を第2成形材料として
選択することにより、導光品を成形することを特徴とす
るものである。
【0009】次に、請求項5に記載の発明においては、
射出成形用金型において、金型キャビティ内に溶融成形
材料を充填および排出するためのゲートを複数配置する
と共に、これらのゲート又はゲートに続くランナー部に
流路開閉機構を設けたこと、前記流路開閉機構を制御し
てひとつ以上のゲートからキャビティ内に溶融した第1
成形材料を充填した後、このゲートとは別のゲートから
第2成形材料を充填して、第1成形材料で成形された成
形品の内部に第2成形材料で成形された所望する形状の
成形部を同時に一体成形するための制御回路を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0010】次に、請求項6に記載の発明においては、
射出成形品は、請求項1、2、3、4、5に係る発明の
実施によって成形された成形品であることを特徴とする
ものである。
【0011】
【作用】金型キャビティに第1成形材料を充填すると、
キャビティ面と接する樹脂の表面が固化し、いわゆるス
キン層が形成される。次に、第1成形材料を充填したゲ
ートとは異なるゲートから第1成形材料で成形された成
形品のコア層内の樹脂が溶融状態にある間に第2成形材
料を充填して、コア層内から第1次成形材料を、第1成
形材料を充填したゲートからランナー側に押し出すこと
により、コア層内を第2成形材料に置換する。その後、
冷却して固化することにより、第1成形材料で成形され
た成形品の内部に第2成形材料で成形された成形部を一
体成形する。このようにして成形された成形品は、成形
時に異なった種類あるいは色彩の成形材料を組み合わせ
ることでさまざまな用途を持った成形品を得ることがで
きる。
【0012】本発明に用いることが出来る成形材料は、
熱可塑性樹脂である。たとえば、光ファイバーやオプテ
ィカルカプラー、あるいはプラスチック集光体のよう
な、第1透明樹脂からなるコアと、コアよりも屈折率の
低い第2樹脂からなりコアを包囲するように形成された
クラッドを備えた成形品も、透明熱可塑性樹脂であるポ
リスチレン、ポリメチルメタクリレートなどの組み合わ
せにより同時に一体成形が可能である。
【0013】また、固有の性質としてあるいは顔料の添
加などにより着色を施されたような不透明な材料とポリ
スチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネー
トなどのような透明材料を組み合わせることで、光ファ
イバーのような導光品を成形することが可能である。以
上に記述した本発明の特徴は、以下に説明する例によっ
て、より具体的に理解できる。
【0014】
【実施例1】(請求項1〜5に対応)はじめに射出成形
用金型について説明する。図1および図2において、金
型には固定型20bと可動型20aにより十字状の突出
端3aを有するキャビティ3が形成され、このキャビテ
ィ3の各突出端3aには図2に示すように対向するゲー
ト4とゲート5からなる一対と、このゲート4と5に直
交するゲート6とゲート7からなる一対のゲートが存在
する。それぞれのゲートには溶融成形材料の流路開閉機
構8、9、10、11が存在し、この流路開閉機構8、
9、10、11は、それぞれが後述する制御回路によ
り、任意にその開閉を制御することが可能である。キャ
ビティ3と射出成形機の第1射出ユニット16の間は、
ゲート4とゲート6、及びそれぞれの流路開閉機構8と
10、及びそれぞれのランナー12と14を経て接続さ
れている。一方、キャビティ3と射出成形機の第2射出
ユニット17の間は、ゲート5とゲート7、及びそれぞ
れの流路開閉機構9と11、およびそれぞれのランナー
13と15を経て接続されている。
【0015】図2において、Aは制御回路であって、前
記流路開閉機構8、9、10、11及び第1射出ユニッ
ト16、第2射出ユニット17を制御する。このような
金型を用いてスキン層内にコア層を有する成形品を成形
するときの手順を次に説明する。まず、図3に示すよう
に、制御回路Aは、流路開閉機構8、10を開状態に
し、流路開閉機構9、11を閉状態に制御する。この状
態で、溶融した第1成形材料1を第1射出ユニット16
よりランナー12、14、ゲート4、6を経て、キャビ
ティ3内へ充填する。この工程を第1次充填工程と呼
ぶ。
【0016】この後、キャビティ3内においてスキン層
が形成され、コア層内が溶融状態の間に、図4に示すよ
うに、流路開閉機構9、11を開状態にし、第2射出ユ
ニット17内のスクリュー19を前進させることによ
り、ゲート5および7からキャビティ3内へ第2成形材
料2を充填する。それにより、ゲート5からゲート6お
よびゲート7からゲート4の方向に、キャビティ3内に
存在する第1成形材料1の中でまだ十分に固化が進行し
ていないコア層の溶融樹脂が第2成形材料2によりゲー
ト4、6側に夫々押し出されてコア層内が第2成形材料
に置換される。この結果、第1成形材料1で形成された
成形品の中に、貫通した第2成形材料2の流路が形成さ
れる。このとき、キャビティ3内の固化していない第1
成形材料1はゲート4、6、ランナー12、14を経て
第1射出ユニット16まで逆流し、スクリュー18を後
退させる。同時に、第2成形材料2の流頭はゲート4、
6又はランナー12、14の一部まで侵入してくる。こ
の工程を第2次充填工程と呼ぶ。その後、成形品を十分
に固化させた後に、金型20を開き、成形品を取り出
す。
【0017】この成形方法により、図5に示すように、
第1成形材料1で形成された十字状の成形品21のコア
層内に不交差型の第2次成形材料2で形成された成形部
22が一体に形成された成形品が得られる。なお、第2
次充填工程において、ゲート5、7から第2成形材料2
を充填したときに、この第2成形材料2が交わらないで
夫々ゲート4、6側に流動するのは、充填された材料が
開かれているゲート5、7であって、圧力の低いゲート
側に流動すると云う性質と、流動部は射出圧により高圧
なので、流路が互いに重なることは無いと云う流体の性
質による。
【0018】
【実施例2】(請求項1〜5に対応)本実施例2は、実
施例1と同じ構造をもつ金型を使用して、欧文字のT字
状に分岐した成形部を成形品内に同時に一体形成する成
形方法である。第1次充填工程までは実施例1と同じ工
程で行う。次に、第1成形材料1をキャビティ3に充填
した後、図6に示すように、流路開閉機構11を開状態
にし、第2射出ユニット17内のスクリュー19を前進
させることにより、ゲート7からキャビティ3内へ第2
成形材料を充填する。それにより、ゲート7からゲート
4およびゲート6の方向に、キャビティ3内に存在する
第1成形材料1の中でまだ十分に固化が進行していない
コア層内の溶融樹脂が押し出されてコア層内が第2成形
材料2に置換され、第1成形材料1で形成された成形品
の中に、T字状に分岐貫通した第2成形材料2で成形さ
れた成形部24が形成される。このとき、キャビティ3
内の固化していない第1成形材料1はゲート4、 6、
ランナー12、 14を経て第1射出ユニット16まで
逆流し、スクリュー18を後退させる。同時に第2成形
材料2の流頭はゲート4、6、ランナー12、14の一
部まで進入してくる。その後、成形品を十分に固化させ
た後に、金型20を開き、成形品を取り出す。この成形
方法により、図7に示すT字状に分岐した成形部24を
内部に一体成形した成形品23が得られる。
【0019】
【実施例3】(請求項1〜5に対応)本実施例3は、実
施例1と同じ構造をもつ金型を使用して、成形品内部に
L字形に曲折した成形部を一体形成する成形方法であ
る。第1次充填工程までは実施例1と同じ工程で行う。
第1成形材料1をキャビティ3に充填した後、図8に示
すように、流路開閉機構11を開状態にし、かつ流路開
閉機構10を閉状態にし、第2射出ユニット17内のス
クリュー19を前進させることにより、ゲート7からキ
ャビティ3内へ第2成形材料2を流入させる。それによ
り、ゲート7からゲート4の方向に、キャビティ3内に
存在する第1成形材料1の中でまだ十分に固化が進行し
ていないコア層内の溶融樹脂が押し出されてコア層内が
第2成形材料2に置換され、第1成形材料1で形成され
た成形品25の中に、欧文字のL字状に屈曲貫通した第
2成形材料2で成形された成形部26が形成される。こ
のとき、キャビティ3内の固化していない第1成形材料
1はゲート4、ランナー12を経て第1射出ユニット1
6まで逆流し、スクリュー18を後退させる。同時に、
第2成形材料2の流頭はゲート4又はランナー12の一
部まで侵入してくる。その後、成形品を十分に固化させ
た後に、金型20を開き、成形品を取り出す。この工法
により、図9に示すL字状に屈曲した成形部26を内部
に一体成形した成形品25が得られる。
【0020】
【実施例4】(請求項1〜5に対応)本実施例4は、実
施例1と同じ構造をもつ金型を使用して、成形品内部に
直線状の成形部を一体形成する成形方法である。第1次
充填工程までは実施例1と同じ工程で行う。第1成形材
料1をキャビティ3に充填した後、図10に示すよう
に、流路開閉機構11を開状態にし、かつ流路開閉機構
8、9を閉状態にし、第2射出ユニット17内のスクリ
ュー19を前進させることにより、ゲート7からキャビ
ティ3内へ第2成形材料を充填する。それにより、ゲー
ト7からゲート6の方向に、キャビティ3内に存在する
第1成形材料1の中でまだ十分に固化が進行していない
コア層内の溶融樹脂が押し出されてコア層内が第2成形
材料2に置換され、第1成形材料で形成された成形品2
7の中に、直線状の第2成形材料2で成形された成形部
28が形成される。このとき、キャビティ3内の固化し
ていない第1成形材料1はゲート6、ランナー14を経
て第1射出ユニット16まで逆流し、スクリュー18を
後退させる。同時に第2成形材料2の流頭はゲート6又
はランナー14の一部まで侵入してくる。その後、成形
品を十分に固化させた後に、金型20を開き、成形品を
取り出す。この工法により、図11に示す十字状の成形
品27の内部に一直線状の成形部品28を一体成形した
成形品27が得られる。
【0021】
【実施例5】本実施例5は、実施例1と同じ構造をもつ
金型において、図12に示すように、第1成形樹脂1を
充填する側に、制御回路Bにより制御される流路開閉機
構32、36を介して捨てキャビティ29、33を設け
て、成形品内部に十字状の成形部を一体形成する成形方
法である。第1次充填工程までは実施例1と同じ工程で
行う(図12)。第1成形材料1をキャビティ3に充填
した後、図13に示すように、流路開閉機構9、11及
び32、36を開状態にし、かつ流路開閉機構8、10
を閉状態にし、第2射出ユニット17内のスクリュー1
9を前進させることにより、ゲート5、7からキャビテ
ィ3内へ第2成形材料を充填する。それにより、捨てキ
ャビティ29、33の方向に、キャビティ3内に存在す
る第1成形材料1の中でまだ十分に固化が進行していな
いコア層内の溶融樹脂が押し出されてコア層内が第2成
形材料2に置換され、第1成形材料で形成された成形品
21の中に、図5に示す不交差型の第2成形材料2で成
形された成形部22が形成される。このとき、キャビテ
ィ3内の固化していない第1成形材料1は流路開閉機構
32、36から捨てキャビティ29、33内に流入す
る。その後、成形品を十分に固化させた後に、金型20
を開き、成形品を取り出す。この工法により、図5に示
す十字状の成形部22を内部に一体成形した成形品21
が得られる。なお、本実施例6の金型を用いて、図7の
T字状又は図9に示すL字状の成形部26を成形する場
合には、流路開閉機構9又は11を開に、流路開閉機構
32又は36を閉又は開(図7の成形品の場合は双方を
開)に制御することにより行うことができる。同時に、
図11に示す直線的な成形部28を成形する場合には、
対向する流路開閉機構9と32又は11と36を開に、
他を閉に制御することにより行うことができる。
【0022】
【実施例6】本実施例6は、実施例1と同じ構造をもつ
金型において、図14に示すように、第1成形樹脂1を
充填するゲート4側に、制御回路Bにより制御される流
路開閉機構32を介して捨てキャビティ29を設けて、
成形品内部にL字状の成形部を形成する工法である。第
1次充填工程までは実施例1と同じ工程で行う(図1
4)。第1成形材料1をキャビティ3に充填した後、図
15に示すように、流路開閉機構11、32を開状態に
し、かつ流路開閉機構8、9、10を閉状態にし、第2
射出ユニット17内のスクリュー19を前進させること
により、ゲート7からキャビティ3内へ第2成形材料を
充填する。それにより、ゲート7から捨てキャビティ2
9の方向に、キャビティ3内に存在する第1成形材料1
の中でまだ十分に固化が進行していないコア層内の溶融
樹脂が押し出されてコア層内が第2成形材料2に置換さ
れ、第1成形材料で形成された成形品25の中に、図9
に示したL字状の第2成形材料2で成形された成形部2
6が形成される。このとき、キャビティ3内の固化して
いない第1成形材料1は開閉機構32を経由して捨てキ
ャビティ29内に流入する。その後、成形品を十分に固
化させた後に、金型20を開き、成形品を取り出す。こ
の工法により、図9に示すL字状の成形部26を内部に
一体成形した成形品25が得られる。なお、本実施例6
は、捨てキャビティ29を一個設けてL字状(図9)及
び直線状(図11)の成形品を得る金型と方法であっ
て、図11に示す直線状の成形品の場合には、流路開閉
機構9、32を開に、流路開閉機構10、11を閉にし
て行う。
【0023】
【実施例7】(請求項3に対応)本実施例7は、ポリメ
チルメタクリレートを使用し、第2成形材料2にポリス
チレンを使用したときの実施例である。ポリメチルメタ
クリレートは屈折率が1.49、ポリスチレンは屈折率
が1.59である。第1成形材料1には無色のポリメチ
ルメタクリレートを、第2成形材料2には無色のポリス
チレンを使用し、それ以外は実施例1と同じ条件にて成
形を行った。得られた成形品の破断面を観察したとこ
ろ、表皮側がポリメチルメタクリレート、中心側がポリ
スチレンであり、コア‐クラッド組成物を得ることがで
きた。
【0024】
【実施例8】(請求項4に対応)本実施例8は、成形材
料に、ポリメチルメタクリレートを使用したときの実施
例である。成形品寸法は直径2mmの円柱状体を90°
間隔で7.5mm放射状に突出させた十字型であり、実
施例1と同じ構造をもつ金型を使用した。また、二つの
射出ユニットにおける樹脂の色を変え、第1射出ユニッ
ト16には黒色、第2射出ユニット17に無色透明の樹
脂を使用した。成形条件は、実施例1に示すものと同じ
第1と第2充填工程において成形し、それぞれの工程の
時間は、第1次充填工程における充填時間0.4秒、休
止時間2秒、第2次充填工程1.5秒とした。得られた
成形品は、表皮側が黒色、中心側が無色透明の構造であ
り、赤色レーザーを照射したところ導光機能が確認され
た。
【0025】
【発明の効果】本発明による成形方法は以上のように、
第1成形材料をキャビティ内に充填し、この充填した第
1成形材料のコア層内が溶融している間に第2成形材料
を前記コア層内に充填することにより、第1成形材料で
成形された成形品の内部に異種又は異色の成形部を同時
に一体成形した。この結果従来のスキン層を成形し、こ
の中にコア層を後から成形して組み合わせる、又はこの
反対の方法によって成形する異種材料同士の成形品を組
み合わせる方式に比較して、生産性の向上と複雑な形状
への対応が可能となる。又、本発明によると、コア層内
を貫通する異種材料の成形品として、例えばコア−クラ
ッド組成物等を簡単に成形して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における金型および射出ユニットの説
明図
【図2】実施例1における金型および射出ユニットの説
明図
【図3】実施例1における第1次充填工程の説明図
【図4】実施例1における第2次充填工程の説明図
【図5】実施例1で得られる成形品の説明図
【図6】実施例2における第2次充填工程の説明図
【図7】実施例2で得られる成形品の説明図
【図8】実施例3における第2次充填工程の説明図
【図9】実施例3で得られる成形品の説明図
【図10】実施例4における第2次充填工程の説明図
【図11】実施例4で得られる成形品の説明図
【図12】実施例5における捨てキャビティ2ケを設け
た金型の説明図。
【図13】実施例5における第2次充填工程の説明図。
【図14】実施例6における捨てキャビティ1ケを設け
た金型の説明図。
【図15】実施例6における第2次充填工程の説明図。
【符号の説明】
1 第1成形材料 2 第2成形材料 3 キャビティ 4、5、6、7 ゲート 8、9、10、11、32、36 流路開閉機構 12、13、14、15 ランナー 16、17 射出ユニット 18、19 スクリュー 20 金型 21 実施例1で成形された成形品 22 実施例1で形成された成形部 23 実施例2で成形された成形品 24 実施例2で形成された成形部 25 実施例3で成形された成形品 26 実施例3で形成された成形部 27 実施例4で成形された成形品 28 実施例4で形成された成形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AG03 AG29 AH77 CA11 CB01 CB22 CK02 CK06 CK07 4F206 AG03 AG29 AH77 JA07 JB22 JN12 JN15 JN25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型キャビティ内に第1成形材料を充填
    すると共に、この第1成形材料のコア層が溶融状態の間
    に、前記コア層内に第1成形材料とは異なる第2成形材
    料を充填してこの充填圧によりコア層内から第1成形材
    料をキャビティの外に押し出すことにより、コア層内を
    第2成形材料に置換して第1成形材料で成形された成形
    品の内部に第2成形材料を用いて成形部を同時に一体成
    形する射出成形方法。
  2. 【請求項2】 複数のゲートを有する金型キャビティに
    おいて、溶融した第1成形材料を少なくともひとつ以上
    のゲートよりキャビティ内へ充填し、次に、前記第1成
    形材料を充填するのに使用したゲートとは異なるゲート
    から第1成形材料とは異なる第2成形材料を第1成形材
    料で形成された成形品の溶融状態にあるコア層内に充填
    して第1成形材料で成形された成形品のコア層内に第2
    成形材料で所望する形状の成形部を同時に一体成形する
    射出成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、透明成形材料
    を第1成形材料に、また第2成形材料には第1成形材料
    よりも屈折率が高い透明成形材料を選択することによ
    り、光導波路のコア−クラッド組成物を成形する射出成
    形方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、不透明成形材
    料を第1成形材料に、透明成形材料を第2成形材料とし
    て選択することにより、導光品を成形する射出成形方
    法。
  5. 【請求項5】 金型キャビティ内に溶融成形材料を充填
    および排出するためのゲートを複数配置すると共に、こ
    れらのゲート又はゲートに続くランナー部に流路開閉機
    構を設けたこと、前記流路開閉機構を制御してひとつ以
    上のゲートからキャビティ内に溶融した第1成形材料を
    充填した後、このゲートとは別のゲートから第2成形材
    料を充填して、第1成形材料で成形された成形品の内部
    に第2成形材料で成形された所望する形状の成形部を同
    時に一体成形するための制御回路を設けたこと、を特徴
    とする射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4、5に係る発明の
    実施によって成形された射出成形品。
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