JP2003289052A - 半導体の結晶化方法及びそれに用いるレーザ照射装置 - Google Patents

半導体の結晶化方法及びそれに用いるレーザ照射装置

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JP2003289052A
JP2003289052A JP2002092470A JP2002092470A JP2003289052A JP 2003289052 A JP2003289052 A JP 2003289052A JP 2002092470 A JP2002092470 A JP 2002092470A JP 2002092470 A JP2002092470 A JP 2002092470A JP 2003289052 A JP2003289052 A JP 2003289052A
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laser beam
semiconductor film
homogenizer
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Norihito Kawaguchi
紀仁 河口
Takahiko Murayama
隆彦 村山
Mikito Ishii
幹人 石井
Kenichiro Nishida
健一郎 西田
Miyuki Masaki
みゆき 正木
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶粒サイズが大きく、短時間で結晶化処理
が可能な半導体の結晶化方法、及びレーザ集光のための
光学系の装置構成が簡易なレーザ照射装置を提供するも
のである。 【解決手段】 本発明に係る半導体の結晶化方法は、ア
モルファス半導体膜にレーザビームL3を照射してレー
ザアニールを行い、アモルファス半導体膜22を結晶化
する方法であって、強度分布が不均一なレーザビームL
1を複数台のレーザ出射装置11a〜11eからそれぞ
れ出射し、各レーザビームL1をホモジナイザ12に通
して各ビームL1の強度分布を均一化・合成すると共
に、均一化・合成されたレーザL3を集光レンズ15な
どを使って集光させて上記アモルファス半導体膜22に
照射し、結晶粒サイズが1μm以上の多結晶半導体膜を
形成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の結晶化方
法及びそれに用いるレーザ照射装置に係り、特に、大型
の半導体基板の結晶化方法及びそれに用いるレーザ照射
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン、携帯情報端末、及びテ
レビ等の表示手段として液晶ディスプレイの需要が高ま
っている。この液晶ディスプレイの駆動回路・制御回路
等を構成する薄膜トランジスタは、多結晶シリコン(特
に、低温ポリシリコン)で形成されている。
【0003】液晶ディスプレイ用の大型の基板上に形成
される多結晶シリコンは、一般に、基板上にCVD法に
よりアモルファスシリコン膜を成長させると共に、その
アモルファスシリコン膜を融解・再結晶化させることで
形成される。この融解・再結晶には、融解・再結晶を行
うアモルファスシリコン膜以外は比較的低温に保つこと
が可能で、3次元集積回路の作製に適しているレーザア
ニールが用いられている。このレーザアニールに用いる
レーザとしては、エキシマレーザ等が挙げられる。
【0004】エキシマレーザによるレーザアニールで
は、レーザビームはホモジナイザと呼ばれる光学系によ
り、図6(a)に示すトップハット状の形状に整形さ
れ、アモルファスシリコンに照射される。トップハット
形状のビームをアモルファスシリコンに照射すると、結
晶化シリコンの粒径は数百nm程度となる。ここで、図
6(a)における横軸は光軸方向及び/又は光軸と垂直
な方向の長さ、縦軸はエネルギーの強さを示している。
【0005】具体的には、図7に示すように、レーザ出
射装置(図示せず)から出射されたレーザビームは、焦
点距離f1を持つ第1直交シリンドリカルレンズアレイ
71に入射される。焦点面を通過した各ビーム群は再び
広がり、焦点距離f2を持つ第2直交シリンドリカルレ
ンズアレイ72に入射する。各シリンドリカルレンズア
レイ71,72は、所定距離a(f1<a<f1+f2
を隔てて配置される。次に、レンズアレイ72通過後の
各ビーム群L2は、焦点距離ffを持つコンデンサレン
ズ73で屈折し、焦点面(基板)74上で光軸Oから距
離D/2の範囲内に収束して重なり合う。つまり、全て
のビーム群L2が縦幅(又は横幅)Dの領域内で重なり
合い、エネルギー分布が均一なレーザビームとなる。
【0006】ここで、エキシマレーザは、その平均出力
が最大で100〜300W程度(1パルス当たりのパル
スエネルギーが0.5〜1.5J程度)と高いことか
ら、レーザアニールを行うためのレーザ出射装置の台数
は1台で十分であると共に、ビームをあまり小さく絞る
必要がなく、ビームサイズは、例えば横幅(長さ)30
0mm、縦幅0.2〜0.4mm(200〜400μ
m)と大きくなる(ビームの照射領域が広くなる)。こ
のため、例えば、600mm×720mmの大型基板を
レーザアニールする場合、その処理に要する時間は短く
て済む(例えば、約3分)。
【0007】ところが、従来のエキシマレーザによるレ
ーザアニールでは、得られる結晶化シリコンの粒径はせ
いぜい数百nm程度である。1μmを超える粒径の結晶
化シリコンを得るためには、図6(b)に示すような半
値幅が50μm程度の急峻なエネルギー勾配を持ったビ
ームを形成する必要がある。しかし、従来のエキシマレ
ーザでは、トップハット形状のビームを形成しているこ
と、また、自身のビーム品質により、図6(b)に示す
ビームを得ることは難しいことから、エキシマレーザに
よってレーザアニールを行うと、多結晶シリコンの結晶
粒サイズが1μm以下、即ち数百nm程度に制限されて
しまう。得られた多結晶シリコンの結晶粒サイズが小さ
いと電子移動度が小さくなってしまい、延いては薄膜ト
ランジスタの特性低下を招いてしまう。
【0008】そこで、結晶粒が1μmを超える結晶化シ
リコンを得るレーザ源として、YAGレーザの光第2高
調波(532nm)等が注目されてきている。発振方式
は、パルス発振でも連続発振(以下、CWと示す)でも
よいが、CWレーザの方が粒径の大きい結晶化シリコン
を得ることができる。
【0009】CWレーザを用いてアモルファスシリコン
のレーザアニールを行うことで、多結晶シリコンの融解
・固化の時間を十分に確保できるため、結晶粒サイズが
1μm以上の多結晶シリコン、特に好ましくは結晶粒サ
イズが10μm以上の多結晶シリコンが得られる。CW
レーザとしては、アークランプ励起のものとLD励起
(半導体レーザ励起)のものが挙げられるが、LD励起
のCWレーザの方がアークランプ励起のCWレーザより
も、レーザアニールにより得られる多結晶シリコンの結
晶粒サイズが大きくなり、多結晶シリコンの品質も良好
となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LD励
起のCWレーザであるYAGレーザをレーザアニールに
用いる場合、パワーの大きな基本波(波長:1064n
m)ではなく、光第2高調波(波長:532nm)が用
いられるが、光第2高調波の平均出力は最大で約10W
程度と低いことから、アモルファスシリコンのレーザア
ニールを行うためのレーザ出射装置を複数台必要とす
る。ここで、各レーザ出射装置からそれぞれ出射された
レーザビームを集光する必要があるが、この集光のため
に各レーザ出射装置と同数の光学系を必要としていた。
即ち、エキシマレーザを用いる場合と比較して装置構成
が複雑になり、装置コストが大幅に上昇するという問題
があった。
【0011】また、YAGレーザの平均出力が低いこと
から、レーザアニールに必要なエネルギーを得るために
は、ビームを小さく絞る必要があり、ビームサイズは、
例えば横幅(長さ)0.4mm、縦幅0.02mm(2
0μm)と非常に小さくなる(ビームの照射領域が非常
に狭くなる)。このため、例えば、600mm×720
mmの大型基板をレーザアニールする場合、その処理に
要する時間は、エキシマレーザを用いる場合と比較し
て、非常に長くなるという問題があった。
【0012】以上の事情を考慮して創案された本発明の
一の目的は、結晶粒サイズが大きく、短時間で結晶化処
理が可能な半導体の結晶化方法を提供することにある。
【0013】一方、本発明の他の目的は、レーザ集光の
ための光学系の装置構成が簡易なレーザ照射装置を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る半導体の結晶化方法は、基板上のアモルファ
ス半導体膜にレーザビームを照射してレーザアニールを
行い、アモルファス半導体膜を結晶化する方法におい
て、強度分布が不均一なレーザビームを複数台のレーザ
出射装置からそれぞれ出射し、各レーザビームをホモジ
ナイザ及び集光レンズなどの光学系に通して、アモルフ
ァス半導体膜上で均一化、かつ、合成させることで、結
晶粒サイズが1μm以上の多結晶半導体膜を形成するも
のである。
【0015】また、上記レーザビームとして連続発振レ
ーザを用いることが好ましい。
【0016】以上の方法によれば、結晶粒サイズが大き
な多結晶半導体膜が得られ、また、短時間で結晶化処理
が可能となる。
【0017】一方、本発明に係る半導体の結晶化に用い
るレーザ照射装置は、基板上のアモルファス半導体膜に
レーザビームを照射してレーザアニールを行い、アモル
ファス半導体膜を結晶化するレーザ照射装置において、
強度分布が不均一なレーザビームを出射する複数台のレ
ーザ出射装置と、各レーザ出射装置から出射された各レ
ーザビームの強度分布を均一化・合成するホモジナイザ
と、均一化・合成されたビームを集光する集光レンズと
を備えたものである。
【0018】また、上記各レーザ出射装置と上記ホモジ
ナイザとの間に、各レーザ出射装置から出射されたレー
ザビームをホモジナイザに導くためのミラー又は光ファ
イバを有している。
【0019】以上の構成によれば、複数台のレーザ出射
装置からそれぞれ出射されたレーザビームを集光するた
めの光学系の装置構成が簡易なレーザ照射装置となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0021】第1の実施の形態に係るレーザ照射装置の
概略図を図1に示す。
【0022】図1に示すように、半導体の結晶化に用い
る第1の実施の形態に係るレーザ照射装置10は、強度
分布が不均一なレーザビームL1を出射する複数台(図
1中では5台を図示)のレーザ出射装置11a〜11e
と、各レーザ出射装置11a〜11eから出射された各
レーザビームL1の強度分布を合成・均一化するホモジ
ナイザ12と、合成・均一化されたビームL3を集光す
る集光レンズ15とを備えたものである。ここで、ホモ
ジナイザ12は、垂直(又は水平)シリンドリカルレン
ズアレイ13と、レンズアレイ13の後段側に配置され
るコンデンサレンズ14とで構成される。また、レーザ
出射装置の台数と、レンズアレイ13の片面側(図1中
では上面側)の凸レンズ13aの数とは、同じ数となっ
ている。
【0023】また、各レーザ出射装置11とホモジナイ
ザ12との間には、レーザ導入光学系としてミラー16
が配置されている。このミラー16によって、各レーザ
出射装置11から出射されたレーザビームL1はホモジ
ナイザ12に導かれる。
【0024】各レーザ出射装置11から出射されるレー
ザビームL1としては、可視波長域(400〜700n
m)又は紫外波長域(400nm未満)のCWレーザ
や、低出力の(1台のレーザ出射装置では出力が十分で
ない)ため従来はレーザアニールに適用困難であった可
視波長域又は紫外波長域のパルスレーザ等が適用可能で
あるが、好ましくは可視波長域のCWレーザがよい。C
Wレーザとしては、例えば、YAGレーザ(光第2高調
波(波長:532nm),光第3高調波(波長:355
nm),光第4高調波(波長:266nm))、He−
Neレーザ(波長:632.8nm)、Arレーザ(波
長:514.5nm,488nm)、及びHe−Cdレ
ーザ(波長:441.6nm)等が挙げられる。また、
パルスレーザとしては、例えば、エキシマレーザ(Xe
Fレーザ(波長:308nm),XeClレーザ(波
長:351nm))、金属蒸気レーザ(銅蒸気レーザ
(波長:510nm,578nm),金蒸気レーザ(光
第2高調波(波長:312nm),光第1高調波(波
長:624nm)),マンガン蒸気レーザ(波長:53
4nm))等が挙げられる。
【0025】次に、図1に示した第1の実施の形態のレ
ーザ照射装置を用いて、本発明に係る半導体の結晶化方
法を説明する。
【0026】先ず、強度分布が不均一な(凸形のビーム
分布(図6(b)参照)の)レーザビームL1をレーザ
出射装置11a〜11eからそれぞれ出射し、ミラー1
6を介してホモジナイザ12に入射する。
【0027】各レーザビームL1をホモジナイザ12の
レンズアレイ13に入射することで、各レーザビームL
1は光軸方向(又は光軸と垂直な方向)における強度分
布が均一な(略フラットなビーム分布(図6(a)参
照)の)ビーム群L2に分割される。ビーム群L2は、
ホモジナイザ12のコンデンサレンズ14によって、パ
ワーが合成される。
【0028】ホモジナイザ12によって、均一化及び合
成された合成レーザビームL3が、集光レンズ15を介
して基板21上のアモルファスシリコン膜(アモルファ
ス半導体膜)22に照射される。この合成レーザビーム
L3の照射によって、アモルファスシリコン膜(例え
ば、膜厚が約50〜100nm)22にレーザアニール
処理が施され、結晶粒サイズが1μm以上、好ましくは
10μm以上の多結晶シリコン膜(多結晶半導体膜)が
形成される。
【0029】ここで、レーザビームL1として、紫外波
長域のレーザビーム、例えばエキシマレーザや、可視波
長域のレーザビーム、例えば光第2高調波を用いるYA
Gレーザを用いることで、シリコンに対する吸収係数は
それぞれ異なる。
【0030】具体的には、エキシマレーザ等の紫外波長
域のレーザビームは、光第2高調波を用いるYAGレー
ザ等の可視波長域のレーザビームと比較して波長が短い
ことから、例えば、エキシマレーザを、図5に示す基板
51表面のアモルファスシリコン膜52に照射すると、
エキシマレーザはアモルファスシリコン膜52の表面で
殆ど吸収される。即ちエキシマレーザによる融解(図中
の領域53の部分)は主にアモルファスシリコン膜52
の表面で進行し、アモルファスシリコン膜52の内部の
融解は、熱伝導により生じるためあまり進行しない。
【0031】これに対して、光第2高調波を用いるYA
Gレーザ等の可視波長域のレーザビームは、エキシマレ
ーザ等の紫外波長域のレーザビームと比較して波長が長
く、このYAGレーザ等のシリコンに対する吸収係数
は、エキシマレーザ等の吸収係数の約1/10以下であ
る。例えば、光第2高調波を用いるYAGレーザを、図
4に示す基板41表面のアモルファスシリコン膜42に
照射すると、YAGレーザはアモルファスシリコン膜4
2の内部まで透過し、即ちYAGレーザによる融解(図
中の領域43の部分)はアモルファスシリコン膜42の
全体で起こる。このように、アモルファスシリコン膜4
2全体が融解するので、得られる多結晶シリコン膜の結
晶粒サイズがより大きくなる。
【0032】よって、結晶粒サイズが大きな多結晶シリ
コン膜を得るという観点から、レーザビームL1として
は、紫外波長域のレーザビームよりも可視波長域のレー
ザビームの方がより好ましく、また、パルスレーザより
もCWレーザの方がより好ましい。
【0033】また、従来のレーザ照射装置(図7参照)
においては、シリンドリカルレンズアレイ71,72及
びコンデンサレンズ73からなるホモジナイザを、レー
ザビームの強度分布を均一にするためだけに用いてい
た。これに対して、本実施の形態のレーザ照射装置10
は、ホモジナイザ12を、各レーザ出射装置11a〜1
1eから出射される各レーザビームL1の強度分布の均
一化及びパワーの合成に用いることに特長を有してい
る。このため、本実施の形態のレーザ照射装置10によ
れば、結晶粒サイズの大きな多結晶半導体を得ることは
できるものの実用上の出力が十分でなく、従来はレーザ
アニールに適用することができなかったレーザビームで
あっても、レーザアニールに適用することが可能とな
る。
【0034】さらに、本実施の形態のレーザ照射装置1
0においては、アモルファスシリコン膜22のレーザア
ニールを行うためのレーザ出射装置を複数台有している
が、各レーザ出射装置11a〜11eからそれぞれ出射
されたレーザビームL1を集光するための光学系は、1
組のホモジナイザ12及び集光レンズ15だけである。
よって、レーザ出射装置と同数の光学系を必要としてい
た従来のレーザ照射装置と比較して、装置構成が簡易に
なり、装置コストの上昇を抑えることができる。
【0035】また、本実施の形態のレーザ照射装置10
においては、レーザビームとして平均出力の低いYAG
レーザ等のCWレーザを用いても、複数本のCWレーザ
のパワーを合成して用いることで、ビームを小さく絞る
ことなく、レーザアニールに必要なエネルギーを得るこ
とができる。よって、例えば、600mm×720mm
の大型基板を、複数本のCWレーザのパワーを合成して
レーザアニールする場合、1本のCWレーザを用いる場
合と比較して、その処理に要する時間は非常に短くな
る。
【0036】さらに、レーザビームとして、YAGレー
ザのようなコヒーレント性の高いレーザビームをホモジ
ナイザ12に入射する場合、ホモジナイズ面(結像面)
で重なることで干渉縞が発生する。この干渉縞の発生し
たレーザビームをアモルファスシリコン膜22に照射し
て結晶化させると、結晶粒サイズの小さな多結晶シリコ
ン膜しか得られなかった。しかし、本実施の形態のレー
ザ照射装置10においては、ホモジナイザ12の各凸レ
ンズ12aに、独立した光源(各レーザ出射装置11a
〜11e)から発振(出射)されるレーザビームL1を
それぞれ入射していることから、これらのレーザビーム
がホモジナイズ面で重なっても干渉縞が発生するという
ことはない。つまり、YAGレーザのようなコヒーレン
ト性の高いレーザビームを用いる場合は従来必要であっ
たコヒーレンス性を補正するような光学系(例えば、光
路補正レンズなど)を、本実施の形態のレーザ照射装置
10は必要としなくなるという新たな作用効果を発揮す
る。
【0037】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0038】第2の実施の形態に係るレーザ照射装置の
概略図を図2に示す。
【0039】図2に示すように、半導体の結晶化に用い
る第2の実施の形態に係るレーザ照射装置20は、基本
的な装置構成はレーザ照射装置10と同じまま、ホモジ
ナイザ32を、図7に示したように所定距離を隔てて配
置された垂直(又は水平)シリンドリカルレンズアレイ
13及び水平(又は垂直)シリンドリカルレンズアレイ
23と、コンデンサレンズ14とで構成したものであ
る。ここで、レンズアレイ13,23は、光軸方向に対
して鏡面対称となるように配置されている。
【0040】本実施の形態のレーザ照射装置20によれ
ば、各レーザ出射装置11a〜11eから出射された各
レーザビームL1は、ホモジナイザ32のレンズアレイ
13,23によって光軸方向及び光軸と垂直な方向にお
ける強度分布が均一となり、その均一化されたビーム群
L4がコンデンサレンズ14によって合成され、均一化
及び合成された合成レーザビームL5が、集光レンズ1
5を介して基板21上のアモルファスシリコン膜(アモ
ルファス半導体膜)22に照射される。
【0041】本実施の形態のレーザ出射装置20におい
ても、前述した第1の実施の形態のレーザ照射装置10
と同様の作用効果が得られる。
【0042】また、本実施の形態のレーザ出射装置20
においては、合成されたレーザビームL5の強度分布
は、前実施の形態のレーザ照射装置10における合成レ
ーザビームL3の強度分布と比較してより均一であるこ
とから、この合成レーザビームL5を基板21上のアモ
ルファスシリコン膜22に照射することで、その照射部
分をより均一に融解することができる。その結果、前実
施の形態のレーザ照射装置10と比較して、より結晶粒
サイズの大きな多結晶半導体膜を得ることができるよう
になる。ここで、ホモジナイザによる各レーザビームL
1の強度分布の均一化を、光軸方向(又は光軸と垂直な
方向)の一方向に対して行うか、光軸方向及び光軸と垂
直な方向の二方向に対して行うかは、合成によって得ら
れたレーザビームに要求される強度分布の均一性に応じ
て適宜選択されるものである。
【0043】第3の実施の形態に係るレーザ照射装置の
概略図を図3に示す。ここで、図1と同様の部材には同
じ符号を付している。
【0044】図1に示した第1の実施の形態のレーザ照
射装置10は、レーザ出射装置11a〜11eから出射
された各レーザビームL1をホモジナイザ12に入射す
るためのレーザ導入光学系として、ミラー16を用いて
いた。
【0045】これに対して、図3に示すように、第3の
実施の形態に係るレーザ照射装置30は、基本的な装置
構成はレーザ照射装置10と同じまま、CWレーザを出
射するレーザ出射装置31a〜31eと、レーザ導入光
学系として光ファイバ36a〜36eを備えたものであ
る。ここで、各光ファイバ36a〜36eの先端にはコ
リメータ37がそれぞれカップリングされている。この
コリメータ37によって、各光ファイバ36a〜36e
を伝播したレーザビームL1がコリメートされ、ホモジ
ナイザ12に入射される。
【0046】本実施の形態のレーザ出射装置30におい
ても、前述した第1の実施の形態のレーザ照射装置10
と同様の作用効果が得られる。
【0047】また、本実施の形態のレーザ出射装置30
においては、各レーザ出射装置31a〜31eとホモジ
ナイザ12との間のレーザ導入光学系として光ファイバ
36a〜36eを用いることで、レーザ出射部分(レー
ザ出射装置31a〜31e)とレーザ照射部分(ホモジ
ナイザ12、集光レンズ15、及び基板21)とを、別
々の場所に分離配置することができる。よって、レーザ
照射部分にレーザ出射装置を複数台設置するスペースが
ないような場合でも、レーザ照射部分から離れた場所に
各レーザ出射装置を設置し、対応することができる。
【0048】以上、本発明の実施の形態は、上述した実
施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のもの
が想定されることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0050】(1) 本発明に係る半導体の結晶化方法
によれば、結晶粒サイズが大きな多結晶半導体膜が得ら
れ、また、短時間で結晶化処理が可能となる。
【0051】(2) 本発明に係る半導体の結晶化に用
いるレーザ照射装置によれば、複数台のレーザ出射装置
からそれぞれ出射されたレーザビームを集光するための
光学系の装置構成が簡易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るレーザ照射装置の概略
図である。
【図2】第2の実施の形態に係るレーザ照射装置の概略
図である。
【図3】第3の実施の形態に係るレーザ照射装置の概略
図である。
【図4】可視波長域のレーザビームをアモルファスシリ
コン膜に照射した状態を示す断面図である。
【図5】紫外波長域のレーザビームをアモルファスシリ
コン膜に照射した状態を示す断面図である。
【図6】レーザビームの強度分布を示す図である。図6
(a)は均一化した後のビーム分布を、図6(b)は均
一化する前のビーム分布を示している。
【図7】レーザビームのホモナイゼーションを説明する
ための図である。
【符号の説明】
10,20,30 レーザ照射装置 11a〜11e,31a〜31e レーザ出射装置 12,32 ホモジナイザ 13,23 シリンドリカルレンズアレイ 14 コンデンサレンズ 15 集光レンズ 16 ミラー 21 基板 22 アモルファスシリコン膜(アモルファス半導体
膜) 36a〜36e 光ファイバ L1 強度分布が不均一なレーザビーム L2,L4 強度分布が均一なビーム群 L3,L5 合成レーザビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 隆彦 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 石井 幹人 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 西田 健一郎 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 正木 みゆき 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 Fターム(参考) 5F052 AA02 BA11 BB01 BB04 BB07 DA02 5F110 AA16 AA28 AA30 BB02 GG02 GG13 GG16 GG25 PP03 PP04 PP06 PP07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アモルファス半導体膜にレーザビームを
    照射してレーザアニールを行い、アモルファス半導体膜
    を結晶化する方法において、強度分布が不均一なレーザ
    ビームを複数台のレーザ出射装置からそれぞれ出射し、
    各レーザビームをホモジナイザに通して各ビームの強度
    分布を均一化・合成すると共に、均一化・合成されたレ
    ーザビームを集光レンズなどで集光させて上記アモルフ
    ァス半導体膜に照射し、結晶粒サイズが1μm以上の多
    結晶半導体膜を形成することを特徴とする半導体の結晶
    化方法。
  2. 【請求項2】 上記レーザビームとして連続発振レーザ
    を用いる請求項1記載の半導体の結晶化方法。
  3. 【請求項3】 基板上のアモルファス半導体膜にレーザ
    ビームを照射してレーザアニールを行い、アモルファス
    半導体膜を結晶化するレーザ照射装置において、強度分
    布が不均一なレーザビームを出射する複数台のレーザ出
    射装置と、各レーザ出射装置から出射された各レーザビ
    ームの強度分布を合成・均一化するホモジナイザと、均
    一化・合成されたレーザビームを集光する集光レンズと
    を備えたことを特徴とする半導体の結晶化に用いるレー
    ザ照射装置。
  4. 【請求項4】 上記各レーザ出射装置と上記ホモジナイ
    ザとの間に、各レーザ出射装置から出射されたレーザビ
    ームをホモジナイザに導くためのミラー又は光ファイバ
    を有する請求項3記載の半導体の結晶化に用いるレーザ
    照射装置。
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