JP2003285074A - 微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法 - Google Patents

微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法

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JP2003285074A
JP2003285074A JP2002090624A JP2002090624A JP2003285074A JP 2003285074 A JP2003285074 A JP 2003285074A JP 2002090624 A JP2002090624 A JP 2002090624A JP 2002090624 A JP2002090624 A JP 2002090624A JP 2003285074 A JP2003285074 A JP 2003285074A
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waste liquid
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silica
soluble polymer
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JP2002090624A
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Takaaki Komatsu
孝章 小松
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カチオン性物質を分散助剤としてインクジェッ
ト用途に分散した微粒子シリカスラリー由来の酸性水系
廃液の凝集・沈殿処理方法を提供する。 【解決手段】廃液をpH6.5以上9.5未満の範囲と
なるようにアルカリ性化合物で調整する第一工程、廃液
にイオン性が両性、コロイド当量が2.5meq/g以
下のカチオン性、コロイド当量が−1.0meq/g以
下であるアニオン性、の何れか1条件を満たす水溶性高
分子凝集剤を添加する第二工程を含む凝集・沈殿処理方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン性物質を
分散助剤として分散した微粒子シリカスラリー由来の酸
性水系廃液の凝集・沈殿処理方法に関するものであり、
特にインクジェット記録材料に使用される微粒子シリカ
スラリー由来の酸性水系廃液の凝集・沈殿処理方法であ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小な液滴を紙等の記録材料に飛ばして付着させ、記録す
る方式である。高速、低騒音、多色記録の容易性、安価
等の長所を有している。記録材料に要求される特性は、
印字濃度、色調の鮮明性、ハジキやムラからインク吸収
性、汚れからインク乾燥性等である。
【0003】インクジェット記録方式に使用される記録
材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称さ
れる支持体上に非晶質シリカ等の顔料をポリビニルアル
コール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク吸
収層を設けてなる記録材料が知られている。
【0004】例えば、特開昭55−51583号、同5
6−157号、同57−107879号、同57−10
7880号、同59−230787号、同62−160
277号、同62−184879号、同62−1833
82号、及び同64−11877号公報等に開示のごと
く、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支
持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0005】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同平10−81064号、同平10
−119423号、同平10−175365号、同平1
0−193776号、同10−203006号、同10
−217601号、同平11−20300号、同平11
−20306号、同平11−34481号、同平11−
48602号公報等には、気相法による合成シリカ微粒
子(以降、気相法シリカと称す)を用いることが開示さ
れている。この気相法シリカは、一次粒子の平均粒径が
数nm〜数十nmの超微粒子であり、高い光沢が得られ
るという特徴がある。近年、フォトライクの記録シート
が要望される中、益々光沢性が重要視されてきており、
ポリオレフィン樹脂被覆紙(紙の両面にポリエチレン等
のポリオレフィン樹脂をラミネートしたもの)やポリエ
ステルフィルム等の耐水性支持体上に気相法シリカを主
体とするインク受容層が塗設された記録材料が提案され
ている。
【0006】気相法シリカの分散方法は特開平10−1
81190号、同平10−181191号、同平11−
321079号、特開2000−94830号、同20
00−239536号、同2000−211235号公
報等にカチオン性ポリマーを分散剤として好適に用いる
ことが提案されている。
【0007】このように製造されたシリカスラリーはn
mオーダーでコロイド状の微細かつ安定な粒子を形成し
ており、そこから発生する気相法シリカを含有する廃液
は凝集沈殿させるのが非常に困難である。
【0008】一方、用廃水処理の手法は古くから検討さ
れており、高分子刊行会刊「高分子凝集剤」やシーエム
シー刊「水溶性高分子の開発技術」等に詳細に記述され
ている様に、無機凝集剤及び高分子凝集剤の使用が効果
的であることが広く知られている。
【0009】近年、前記のインクジェット分野のみなら
ず、半導体工業分野でCMPスラリーとして微粒子シリ
カが多く用いられることから廃水処理の被処理対象物と
して特に微粒子シリカについて、処理法の確立の必要性
が高くなってきている。特開2001−170656号
公報にはCMPスラリー由来のシリカ等懸濁微粒子の処
理方法として粉末状石灰と高分子凝集剤の利用による固
液分離プロセスが開示されている。
【0010】しかしながらこの様な手法においても、調
整するpHが適正範囲からずれていたり、高分子凝集剤
の選択を誤ったりすると効果的な凝集・沈殿が生成しな
かったり、生成した場合でもフロックが脆弱でスラッジ
回収が困難であったりするのが実状である。また、イン
クジェット用途のシリカ分散液はインクジェット記録材
料としての適性を持たせるためにカチオン性物質を分散
助剤として酸性で分散を行うのが一般的であり、廃水も
当然カチオン性酸性廃水として排出される。よってこの
様な系に適合する処理系を構築する必要があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、カチオン性物質を分散助剤として分散した微粒子シ
リカスラリー由来の酸性水系廃液の処理方法の提供であ
り、効果的な凝集・沈殿を得るための手法の構築であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、微
粒子シリカのpH調整条件、選択する高分子凝集剤の条
件を鋭意検討した結果、以下の方法により良好な凝集・
沈殿が得られることを見出した。
【0013】(1)カチオン性物質を分散助剤として分
散した微粒子シリカスラリー由来の酸性水系廃液の凝集
・沈殿処理方法であり、廃液をpH6.5以上9.5未
満の範囲となるようにアルカリ性化合物で調整する第一
工程、廃液にイオン性が以下のa〜c記載の何れか1条
件を満たす水溶性高分子凝集剤を添加する第二工程を含
む微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法。 a.両性 b.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
で溶解し、ポリビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴
定を行ったときのコロイド当量が0.5〜2.5meq
/gであるカチオン性 c.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
で溶解し、過剰のメチルグリコールキトサンを添加後ポ
リビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴定を行ったと
きのコロイド当量が−1.0〜−10meq/gである
アニオン性
【0014】(2)前記アルカリ性化合物及び水溶性高
分子凝集剤の添加に先立って水溶性アルミニウム化合物
による予備処理を行うことを特徴とする前記(1)記載
の微粒子シリカ含有酸性廃液の処理方法。
【0015】(3)前記微粒子シリカが気相法シリカで
あることを特徴とする前記(1)〜(2)の何れかに記
載の微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法。
【0016】(4)微粒子シリカの分散助剤である該カ
チオン性物質がポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライドであることを特徴とする前記(1)〜(3)の何
れかに記載の微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処
理方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の処理対象となる微粒子シリカは、平均一次粒
径。及び水に分散した状態での平均二次粒径が1μm以
下であり、元来インクジェット記録材料のインク受容層
に用いられている合成シリカである。
【0018】合成シリカには、湿式法によるものと気相
法によるものがある。湿式法シリカとしては、ケイ酸
ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を
通して得られるシリカゾル、またはこのシリカゾルを
加熱熟成して得られるコロイダルシリカ、シリカゾル
をゲル化させ、その生成条件を変えることによって数ミ
クロンから10ミクロン位の一次粒子がシロキサン結合
をした三次元的な二次粒子となったシリカゲル、更には
シリカゾル、ケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウ
ム等を加熱生成させて得られるもののようなケイ酸を主
体とする合成ケイ酸化合物等がある。本発明の処理対象
としては、使用機会の多さから気相法シリカとなる場合
が多い。
【0019】気相法シリカは、乾式法シリカ、或いはヒ
ュームドシリカとも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法
によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び
酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られている
が、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランや
トリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケ
イ素と混合した状態で使用することができる。気相法シ
リカは日本アエロジル株式会社からアエロジル、株式会
社トクヤマからレオロシールQSタイプとして市販され
ており入手することができる。気相法シリカは平均一次
粒径が5〜50nmのものが主に処理対象となる。
【0020】本発明で処理対象となる微粒子シリカは、
分散安定性を持たせるため、インクジェット塗工液
の液性を安定化させるため、インクジェット記録材料
の適性(特にインク定着性、耐水性等)を阻害しないた
め、といった理由から分散助剤としてカチオン性化合物
が用いられている。従って必然的に微粒子シリカ廃液も
表面はカチオン性を帯びている。かかるカチオン性化合
物としては、カチオン性ポリマーや水溶性金属化合物が
挙げられる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレ
ンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、ア
ルキルアミン重合物、特開昭59−20696号、同5
9−33176号、同59−33177号、同59−1
55088号、同60−11389号、同60−838
82号、同60−109894号、同62−19849
3号、同63−49478号、同63−115780
号、同63−280681号、特開平1−40371
号、同6−234268号、同7−125411号、同
10−193776号、特開2000−211235号
公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウ
ム塩基を有するポリマーが用いられ、特にポリジメチル
ジアリルアンモニウムクロライドがしばしば用いられて
いる。
【0021】本発明の微粒子シリカ廃液はインクジェッ
ト記録材料用のシリカ分散を行う際に洗浄等で発生する
ものであり、廃液の固形分濃度は状況によって大きく変
動するが、概ね0.01〜5質量%である。
【0022】この様なカチオン性物質を分散助剤として
分散した微粒子シリカスラリー由来の酸性水系廃液を凝
集・沈殿処理するにあたり、第一の工程として必要とな
るのは廃液pHの調整である。pHは6.5以上9.5
未満の範囲となるように調整することが必要であり、p
Hがこの範囲をはずれると良好な凝集・沈殿が生成しな
い。pH調整はアルカリ性化合物を用いて行う。
【0023】本発明でpH調整のために用いるアルカリ
性化合物は、水溶性、水分散性を有するものであれば特
に制限はなく、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム(消石灰)、水酸化
ストロンチウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属
の水酸化物、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸カリウ
ム等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水
素塩、酢酸ナトリウム、クエン酸カリウム等の有機酸塩
類、アンモニア、アミン類等が挙げられる。但し、本発
明の目的は廃水処理であるから、アンモニアやアミン類
等の含窒素化合物や有機酸塩類を用いるよりはアルカリ
金属やアルカリ土類金属の水酸化物・炭酸塩・炭酸水素
塩を用いる方が好ましい。
【0024】これらアルカリ性化合物はそのまま投与し
ても良いが、添加量の微調整や系内でより均一かつ迅速
に反応を進めるには予め水に溶解乃至分散した状態で投
与する方がより良い。アルカリ性化合物は、予め微粒子
シリカ廃液を貯めた槽内に投与するが、投入後はpHが
系内で均一になるように撹拌機等で撹拌することが好ま
しい。
【0025】本発明において、pH調整に続く第二の工
程は水溶性高分子凝集剤の添加である。水溶性高分子凝
集剤としては、カチオン変性ポリアクリルアミド、カチ
オン性ビニルラクタム/アクリルアミド共重合体、ジア
リルアンモニウムハロゲン化物の環化重合物、ポリビニ
ルピリジン、ニトロ化アクリル樹脂、イソブチレン/無
水マレイン酸共重合体の半アミド化物、スチレン/無水
マレイン酸共重合体の第4級アンモニウム塩、ポリビニ
ルイミダゾリン、ポリ(ジアルキルアミノエチル)アク
リレート(又はメタクリレート)、ポリ(トリアルキル
アミノエチル)アクリレート(又はメタクリレート)4
級塩、キト酸及びその塩類、カチオン化澱粉、ポリエチ
レンイミン、アルキレンジクロライド/アルキレンポリ
アミン重縮合物、アニリン/ホルマリン重縮合物、アン
モニア/エピクロルヒドリン重縮合物、アルキレンジア
ミン/エピクロルヒドリン重縮合物、アスパラギン酸/
ヘキサメチレンジアミン重縮合物、ポリビニルアミジ
ン、カチオン変性ピット等のカチオン性高分子凝集剤、
ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、グアーガ
ム、澱粉等のノニオン性高分子凝集剤、ポリアクリル酸
ソーダ、アクリルアミド/アクリル酸ソーダ共重合体、
アクリルアミド/アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸ソーダ共重合体、ポリアクリルアミドの部分
加水分解物、スルホメチル化ポリアクリルアミド、アク
リルアミド/ビニルスルホン酸ソーダ共重合体、アルギ
ン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロースのナトリウム
塩等のアニオン性高分子凝集剤、アクリルアミド/アミ
ノアルキルアクリレート(又はメタクリレート)4級塩
/アクリル酸(又はアクリル酸エステル)共重合体等の
両性高分子凝集剤等が知られているが、本発明で重要と
なるのは水溶性高分子凝集剤の骨格構造ではなく、イオ
ン性であり、以下のa〜c記載の何れか1つの条件を満
たすことが必要である。該条件さえ満たせば構造に関し
ては特に制限されず使用することが可能である。
【0026】a.両性 b.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
で溶解し、ポリビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴
定を行ったときのコロイド当量が0.5〜2.5meq
/gであるカチオン性 c.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
で溶解し、過剰のメチルグリコールキトサンを添加後ポ
リビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴定を行ったと
きのコロイド当量が−1.0〜−10meq/gである
アニオン性 ここで、コロイド滴定はトルイジンブルーを指示薬とし
て用いた公知の手法で測定できるものであり、コロイド
当量はカチオン性ではプラス、アニオン性ではマイナス
として表され、各々絶対値が大きいほどイオン性が強
い。従って本発明で選択されるカチオン性水溶性高分子
凝集剤はイオン性が弱い方が好ましく、アニオン性水溶
性高分子凝集剤はイオン性が強い方が好ましい。
【0027】水溶性高分子凝集剤の分子量は骨格構造に
よっても異なるが100万〜2500万程度と多様であ
る。一般的に知られる通り、同様の骨格構造を有する水
溶性高分子凝集剤同士で比較すると分子量は高い程凝集
能力が大きくなるため好ましい。一方、分子量が大きく
なり過ぎると溶解に時間がかかったり均一に溶解しにく
くなるため実際の工業的使用には好ましくない。以上の
理由より効能的には分子量は大きい方が良いとしても実
際には500万〜1500万程度の分子量を有する水溶
性高分子凝集剤が好適に用いられる。
【0028】本発明に用いる様なイオン性を有する水溶
性高分子凝集剤の効力は、溶解に用いる水中に存在する
低分子量イオンの影響を受けるため、水溶性高分子凝集
剤の溶解は上水や工業用水を用いるのではなく、イオン
交換水で行う方が好ましい。溶解後は分子量の低下等に
よる効力低下が起こり始めるので、溶解後1〜2日以内
に使用することが好ましい。適正な溶解濃度は水溶性高
分子凝集剤の種類によっても異なるが、概ね0.05〜
0.5質量%である。溶解は1時間以上かけて行い、溶
解時にあまり強い剪断力を与えると分子切断による効力
低下の原因となるため、弱い撹拌を行いながらの溶解が
好ましい。
【0029】水溶性高分子凝集剤の添加量は、微粒子シ
リカ廃液中の懸濁シリカ固形分に対する固形分比で好ま
しくは0.3質量%〜1.5質量%、より好ましくは
0.5質量%〜1質量%の範囲である。これより添加量
が少ない場合には良好な凝集・沈殿が生成しない。又、
これより添加量を増やしても凝集・沈殿の生成効果に変
化がなくなるため、総処理量の増加やBOD、CODの
増大となる恐れがあり、好ましくない。
【0030】水溶性高分子凝集剤の添加方法は特に限定
されるものではなく、例えばpH調整を施した微粒子シ
リカ廃液を含む槽中に直接添加・撹拌して凝集・沈殿を
発生させてもよいし、微粒子シリカ廃液を連続式遠心分
離機を通して処理しながら連続添加してもよい。
【0031】本発明においては、第一工程(pH調
整)、第二工程(水溶性高分子凝集剤添加)に先立って
水溶性アルミニウム化合物を添加する予備処理を行うこ
とができる。水溶性アルミニウム化合物は凝集助剤とし
ての役割を果たし、系に予め添加しておくことによって
水溶性高分子凝集剤の添加量を減らすことができる。
【0032】水溶性アルミニウム化合物が効果を発現す
るpH領域は一般的に弱酸性側であるため、本発明の処
理対象となるような酸性側の廃液では第一工程(pH調
整)に先立って添加する方が好ましい。水溶性アルミニ
ウム化合物の添加量の好ましい範囲は廃水中の微粒子シ
リカ固形分に対して0.1〜5質量%であり、結晶水を
除いた純アルミニウム化合物含有量に換算すると0.0
3〜2質量%である。
【0033】本発明における水溶性アルミニウム化合物
としては、例えば塩化アルミニウムまたはその水和物、
硫酸アルミニウムまたはその水和物、アルミン酸ソー
ダ、アンモニウムミョウバン、無機系の含アルミニウム
カチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム
化合物等が挙げられる。
【0034】前記塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物
とは、主成分が下記の一般式1、2又は3で示され、例
えば[Al6(OH)153+、[Al8(OH)204+
[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等
のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含ん
でいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
【0035】 [Al2(OH)nCl6-nm 式1 [Al(OH)3nAlCl3 式2 Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n 式3
【0036】これらのものは多木化学(株)よりポリ塩
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの
名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って上市
されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本
発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できるが、
pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調
節して用いることも可能である。
【0037】本発明で提示した手法に従って得られた凝
集・沈殿物は、例えばドラムフィルタ、ベルトフィル
タ、フィルタプレス、ベルトプレス、遠心分離機等の公
知の固液分離手法を用いてシリカスラッジを回収するこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、以下に記載の%は特に断りがない限り質量%を意味
する。
【0039】<微粒子シリカ分散液Aの作製>平均一次
粒径が7nmの気相法シリカ(トクヤマ社製、BET比
表面積300m2/g)2kgをカチオン性ポリマー(ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライドポリマー、分子
量9000)の1%水溶液8kgに添加しながら、2軸
混練用ひねりブレード/1軸ノコギリ歯状ブレード併用
型混練分散機(特殊機化工業社製ハイビスディスパーミ
ックス)により、ノコギリ歯状ブレードの周速が20m
/秒で60分間分散して20%の気相法シリカの粗分散
物を得た。次にここで得られたシリカ粗分散物を高圧ホ
モジナイザーにより処理量40l/時間、圧力350k
g/cm2の条件で3回乳化分散して微粒子シリカ分散
液Aを得た。
【0040】<微粒子シリカ分散液Bの作製>気相法シ
リカとして平均一次粒径が12nmの気相法シリカ(日
本アエロジル社製、BET比表面積200m2/g)を使
用した以外は微粒子シリカ分散液Aと同様の方法に従っ
て微粒子シリカ分散液Bを得た。
【0041】<微粒子シリカ模擬廃液A,Bの作製>微
粒子シリカ分散液A,Bをそれぞれ10倍希釈して固形
分濃度2質量%の微粒子シリカ模擬廃液A,Bを得た。
【0042】実施例1 100mlビーカーに50g計り取った微粒子シリカ模
擬廃液Aに水酸化カルシウムを対シリカ固形分1.5%
添加撹拌した。この時pHは8.3であった。次に市販
のポリアクリルエステル系両性水溶性高分子凝集剤(星
光化学工業社製フロックエースK−850H)をイオン
交換水で0.1%濃度に溶解し、上記pH調整を施した
微粒子シリカ模擬廃液Aに対シリカ固形分1%添加・撹
拌したところ、良好な凝集・沈殿物が生成した。尚、本
実施例1を含めて以下の全ての実施例及び比較例におい
て、pHの測定はアルカリ性化合物を添加後5分以上経
過してpHが安定した後に行い、水溶性高分子凝集剤の
添加はpH測定直後に行った。また、これらの操作は室
温(20±5℃)にて行った。
【0043】実施例2 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルエステル
系両性水溶性高分子凝集剤(ハイモ社製ハイモロックM
S−884)を用いた以外は実施例1と同様の手順に従
い、良好な凝集・沈殿物が生成した。
【0044】実施例3 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
カチオン性水溶性高分子凝集剤(三菱化工機社製MKフ
ロック385−K)を用いた以外は実施例1と同様の手
順に従い、良好な凝集・沈殿物が生成した。ここで用い
た水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定したとこ
ろ、1.3meq/gであった。
【0045】実施例4 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルエステル
系カチオン性水溶性高分子凝集剤(第一工業製薬社製ハ
イセットC−815)を用いた以外は実施例1と同様の
手順に従い、良好な凝集・沈殿物が生成した。ここで用
いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定したとこ
ろ、1.5meq/gであった。
【0046】実施例5 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
カチオン性水溶性高分子凝集剤(三井サイテック社製ア
コフロックCX4542)を用いた以外は実施例1と同
様の手順に従い、良好な凝集・沈殿物が生成した。ここ
で用いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定した
ところ、1.9meq/gであった。
【0047】実施例6 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
アニオン性水溶性高分子凝集剤(ハイモ社製ハイモロッ
クSS−130)を用いた以外は実施例1と同様の手順
に従い、良好な凝集・沈殿物が生成した。ここで用いた
水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定したところ、
−1.3meq/gであった。
【0048】実施例7 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
アニオン性水溶性高分子凝集剤(第一工業製薬社製ハイ
セットP−730)を用いた以外は実施例1と同様の手
順に従い、良好な凝集・沈殿物が生成した。ここで用い
た水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定したとこ
ろ、−1.3meq/gであった。
【0049】実施例8 水酸化ナトリウムを対シリカ固形分0.6%添加撹拌し
てpH調整を行った以外は実施例1と同様の手順に従
い、良好な凝集・沈殿物が生成した。pH調整後の微粒
子シリカ廃液のpHは7.2であった。
【0050】実施例9 水酸化ナトリウムを対シリカ固形分1.0%添加撹拌し
てpH調整を行った以外は実施例1と同様の手順に従
い、良好な凝集・沈殿物が生成した。pH調整後の微粒
子シリカ廃液のpHは9.2であった。
【0051】実施例10 水酸化カルシウムの添加量を対シリカ固形分0.9%と
した以外は実施例1と同様の手順に従い、良好な凝集・
沈殿物が生成した。pH調整後の微粒子シリカ廃液のp
Hは6.5であった。
【0052】実施例11 微粒子シリカ模擬廃液Aに水酸化カルシウムを添加する
に先立って硫酸アルミニウムを対シリカ固形分0.5%
添加撹拌した。それに続いて水酸化カルシウムを対シリ
カ固形分1.5%添加撹拌した。この時pHは7.5で
あった。次に実施例1と同様の水溶性高分子凝集剤を、
上記水溶性アルミニウム化合物による予備処理及びpH
調整を施した微粒子シリカ模擬廃液Aに対シリカ固形分
0.5%添加・撹拌したところ、良好な凝集・沈殿物が
生成した。
【0053】実施例12 微粒子シリカ模擬廃液Aに代えて微粒子シリカ模擬廃液
Bを処理対象とした以外は実施例1と同様の手順に従
い、良好な凝集・沈殿物が生成した。pH調整後の微粒
子シリカ廃液のpHは8.8であった。
【0054】比較例1 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
ノニオン性水溶性高分子凝集剤(三井サイテック社製ア
コフロックN−102)を用いた以外は実施例1と同様
の手順に従ったが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかっ
た。
【0055】比較例2 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルエステル
系カチオン性水溶性高分子凝集剤(第一工業製薬社製ハ
イセットC−745)を用いた以外は実施例1と同様の
手順に従ったが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかっ
た。ここで用いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を
測定したところ、3.2meq/gであった。
【0056】比較例3 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルエステル
系カチオン性水溶性高分子凝集剤(ハイモ社製ハイモロ
ックMP−184)を用いた以外は実施例1と同様の手
順に従ったが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかった。
ここで用いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定
したところ、5.1meq/gであった。
【0057】比較例4 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
アニオン性水溶性高分子凝集剤(第一工業製薬社製ハイ
セットP−713)を用いた以外は実施例1と同様の手
順に従ったが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかった。
ここで用いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量を測定
したところ、−0.4meq/gであった。
【0058】比較例5 水溶性高分子凝集剤として市販のポリアクリルアミド系
アニオン性水溶性高分子凝集剤(三井サイテック社製ア
コフロックA−95H)を用いた以外は実施例1と同様
の手順に従ったが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかっ
た。ここで用いた水溶性高分子凝集剤のコロイド当量の
測定を試みたが、弱アニオンのため数値として検出でき
なかった。
【0059】比較例6 水酸化ナトリウムを対シリカ固形分0.5%添加撹拌し
てpH調整を行った以外は実施例1と同様の手順に従っ
たが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかった。pH調整
後の微粒子シリカ廃液のpHは6.3であった。
【0060】比較例7 水酸化カルシウムを対シリカ固形分3.0%添加撹拌し
てpH調整を行った以外は実施例1と同様の手順に従っ
たが、良好な凝集・沈殿物は生成しなかった。pH調整
後の微粒子シリカ廃液のpHは9.6であった。
【0061】評価項目:実施例1〜12、比較例1〜7
はpH調整後のpH、アニオン性及びカチオン性水溶性
高分子凝集剤を使用した場合においてはそれらのコロイ
ド当量、水溶性高分子凝集剤添加後の上澄み率(上澄み
として現れた分離水の量)、凝集・沈殿状態を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0062】<pHの測定>微粒子シリカ模擬廃液にア
ルカリ性化合物にてpH調整を行った後の模擬廃液のp
Hをガラス電極式pHメータ(堀場製作所社製F22)
を用いて測定した。
【0063】<コロイド当量の測定> カチオン性水溶性高分子凝集剤;予め溶解したカチオン
性凝集剤を適当な濃度(0.005%程度)に希釈し、
一定量取り分けてトルイジンブルーを数滴滴下した。次
に、この液をスターラーで撹拌しながらN/400ポリ
ビニル硫酸カリウムによって滴定、トルイジンブルーが
青から赤紫に変色した点を滴定の終点とした。カチオン
性水溶性高分子凝集剤1g当たりに対するポリビニル硫
酸カリウムの当量をコロイド当量とした。凝集剤の溶解
及び希釈には電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオ
ン交換水を用いた。
【0064】アニオン性水溶性高分子凝集剤;予め溶解
したアニオン性凝集剤を適当な濃度(0.005%程
度)に希釈し、一定量取り分けてトルイジンブルーを数
滴滴下した。この液に過剰量のN/200メチルグリコ
ールキトサンをスターラーで撹拌しながら添加した。次
に、この液をスターラーで撹拌しながらN/400ポリ
ビニル硫酸カリウムによって滴定、トルイジンブルーが
青から赤紫に変色した点を滴定の終点とした。余剰のメ
チルグリコールキトサンに対するポリビニル硫酸カリウ
ムの必要量から逆算してアニオン性水溶性高分子凝集剤
1g当たりに対するメチルグリコールキトサンの当量を
コロイド当量とした。凝集剤の溶解及び希釈には電気伝
導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水を用いた。
【0065】<上澄み率>水溶性高分子凝集剤の添加・
撹拌まで全ての操作が終了してから室温(20±5℃)
で1時間静置後の上澄み率を測定した。上澄み率は下記
式4に従って算出した。上澄み率の数値が大きくなるほ
ど効果的に凝集・沈殿が生成している。 上澄み率(%)=上澄み高さ/全液高さ×100 式4
【0066】<凝集・沈殿状態>上澄み率を測定する
際、併せて凝集・沈殿の状態を目視観察した。評価基準
は下記の8段階とした。但し、各段階の中間状態にある
と判断された場合においては小数点で、例えば7.5と
いうように表記した。数値が大きいほど凝集・沈殿の状
態が良好である。 1:懸濁 2:重湯状に増粘 3:全体的または部分的に軟ゲル化 4:小フロックの凝結物浮遊 5:大フロックの凝結物浮遊 6:塊状(小)凝集物沈殿 7:塊状(中)凝集物沈殿 8:塊状(大)凝集物沈殿
【0067】
【表1】 ───────────────────────────────── 実施例又 pH 凝集剤のイオン性及び 上澄み 凝集・沈殿 は比較例 コロイド当量 meq/g 率 % 状態 ───────────────────────────────── 実施例1 8.3 両性 n.t. 50 8 実施例2 8.3 両性 n.t. 50 8 実施例3 8.3 カチオン性 1.3 50 8 実施例4 8.3 カチオン性 1.5 50 8 実施例5 8.3 カチオン性 1.9 50 8 実施例6 8.3 アニオン性 −1.3 46 8 実施例7 8.3 アニオン性 −1.3 50 8 実施例8 7.2 両性 n.t. 50 8 実施例9 9.2 両性 n.t. 50 8 実施例10 6.5 両性 n.t. 50 8 実施例11 7.5 両性 n.t. 50 8 実施例12 8.8 両性 n.t. 50 8 ───────────────────────────────── 比較例1 8.3 ノニオン性 n.t. 0 1 比較例2 8.3 カチオン性 3.2 34 7.5 比較例3 8.3 カチオン性 5.1 20 7 比較例4 8.3 アニオン性 −0.4 12 3 比較例5 8.3 アニオン性 n.d. 0 2 比較例6 6.3 両性 n.t. 9 6 比較例7 9.6 両性 n.t. 32 7.5 ───────────────────────────────── 注)表中、n.t.は未測定を表し、n.d.はイオン性が弱く検出不能であ ったことを示す。
【0068】評価:微粒子シリカ廃液をpH8.3に調
整後、実施例1〜2は両性水溶性高分子凝集剤、実施例
3〜5は電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交
換水で溶解し、ポリビニル硫酸カリウムを用いてコロイ
ド滴定を行ったときのコロイド当量が2.5meq/g
以下であるカチオン性水溶性高分子凝集剤、実施例6〜
7は電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
で溶解し、過剰のメチルグリコールキトサンを添加後ポ
リビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴定を行ったと
きのコロイド当量が−1.0meq/g以下であるアニ
オン性水溶性高分子凝集剤を用いて凝集・沈殿処理を行
ったものであるが、良好な凝集・沈殿が生成し、上澄み
率も高い値を示した。また、実施例1、8、9、10は
アルカリ性化合物の添加量を変化させることで、微粒子
シリカ含有廃液のpHを本発明のpH範囲内で変化さ
せ、さらに両性水溶性高分子凝集剤で凝集・沈殿処理を
行ったものであるが、良好な凝集・沈殿が生成し、上澄
み率も高い値を示した。実施例11はpH調整に先立っ
て水溶性アルミニウム化合物を添加した場合であるが、
両性水溶性高分子凝集剤の添加量を半減させたにもかか
わらず良好な凝集・沈殿が生成し、上澄み率も高い値を
示した。実施例12は微粒子シリカの種類を代えて凝集
・沈殿処理を行ったものであるが、同様に良好な凝集・
沈殿が生成し、上澄み率も高い値を示した。
【0069】一方、比較例1はノニオン性水溶性高分子
凝集剤を用いた場合であるが、良好な凝集は全く得られ
なかった。比較例2〜3はコロイド当量が2.5meq
/gより大きいカチオン性水溶性高分子凝集剤を用いた
場合であるが、上澄み率及び凝集・沈殿の状態が実施例
よりやや劣るものであった。比較例4〜5はコロイド当
量が−1.0meq/gより大きいアニオン性水溶性高
分子凝集剤を用いた場合であるが、上澄み率及び凝集・
沈殿の状態が実施例よりかなり劣るものであった。比較
例6〜7は微粒子シリカ含有廃液のpH調整を行う際、
6.5未満、又は9.5以上にpH制御した場合である
が、いずれも上澄み率及び凝集・沈殿の状態が実施例よ
り劣った。
【0070】
【発明の効果】本発明の微粒子シリカ含有酸性廃液の凝
集・沈殿処理方法に従えば、カチオン性物質を分散助剤
としてインクジェット用途に分散した微粒子シリカスラ
リー由来の酸性水系廃液から微粒子シリカを効果的に凝
集・沈殿させることが可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性物質を分散助剤として分散し
    た微粒子シリカスラリー由来の酸性水系廃液の凝集・沈
    殿処理方法であり、廃液をpH6.5以上9.5未満の
    範囲となるようにアルカリ性化合物で調整する第一工
    程、廃液にイオン性が以下のa〜c記載の何れか1条件
    を満たす水溶性高分子凝集剤を添加する第二工程を含む
    微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法。 a.両性 b.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
    で溶解し、ポリビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴
    定を行ったときのコロイド当量が0.5〜2.5meq
    /gであるカチオン性 c.電気伝導率が1.0μS/cm以下のイオン交換水
    で溶解し、過剰のメチルグリコールキトサンを添加後ポ
    リビニル硫酸カリウムを用いてコロイド滴定を行ったと
    きのコロイド当量が−1.0〜−10meq/gである
    アニオン性
  2. 【請求項2】 前記アルカリ性化合物及び水溶性高分子
    凝集剤の添加に先立って水溶性アルミニウム化合物によ
    る予備処理を行うことを特徴とする請求項1記載の微粒
    子シリカ含有酸性廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記微粒子シリカが気相法シリカである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子シリ
    カ含有酸性廃液の凝集・沈殿処理方法。
  4. 【請求項4】 前記微粒子シリカの分散助剤である前記
    カチオン性物質がポリジメチルジアリルアンモニウムク
    ロライドであることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    1項に記載の微粒子シリカ含有酸性廃液の凝集・沈殿処
    理方法。
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