JP2003283827A - 画像処理装置およびそれを備える画像形成装置、ならびに画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置およびそれを備える画像形成装置、ならびに画像処理方法、プログラムおよび記録媒体

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JP2003283827A
JP2003283827A JP2002079440A JP2002079440A JP2003283827A JP 2003283827 A JP2003283827 A JP 2003283827A JP 2002079440 A JP2002079440 A JP 2002079440A JP 2002079440 A JP2002079440 A JP 2002079440A JP 2003283827 A JP2003283827 A JP 2003283827A
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dither matrix
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JP2002079440A
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Akito Yoshida
章人 吉田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディザ処理の設定および設定の変更が容易
で、設定の間違いおよび間違いに起因する誤動作を防ぐ
ことが可能である画像処理方法、画像処理装置およびそ
れを備える画像形成装置、ならびにプログラムおよび記
録媒体を提供する。 【解決手段】 画像処理装置20の中間調処理部29
に、ディザマトリックス形状記憶部201とマトリック
スシフトベクトル記憶部202とディザ処理パラメータ
変換部203とを設け、ディザマトリックス形状記憶部
201にてディザマトリックスの予め定められる形状を
記憶し、マトリックスシフトベクトル記憶部202にて
ディザマトリックスを2次元平面上で移動させるべき方
向と距離とを規定するマトリックスシフトベクトルを記
憶し、ディザ処理パラメータ変換部203にてディザマ
トリックスを構成する複数のマトリックス要素のうちか
ら選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在す
るマトリックス要素を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データに対し
てディザ処理を施して階調補正処理および中間調生成処
理を行う画像処理方法、画像処理装置およびそれを備え
る画像形成装置、ならびにプログラムおよび記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル複写機、ファクシミリおよびス
キャナなどの画像を扱うハードウェアシステムでは、画
像処理装置によって画像データに対して画像を再現する
ための処理が行われ、処理が施された画像データが画像
出力装置から出力される。このようなハードウェアシス
テムにおいて、画像出力装置として、銀塩写真のような
連続階調を再現することができない装置、たとえばイン
クジェット方式のプリンタなどを用いる場合、画像処理
装置の中間調処理部において階調性すなわち画像の濃淡
を表現するための中間調処理が行われる。
【0003】中間調処理部で用いられる中間調処理方式
としては、網点方式およびディザ方式などがある。網点
方式は、いくつかのドットを組合せて網点と呼ばれる大
きさの異なる点を形成し、ドットの組合せ方によって網
点の大きさを変化させて画像の濃淡を表現する技術であ
り、印刷などに用いられている。ディザ方式は、入力画
像の各画素の階調値を予め定められる閾値と比較してそ
の画素の出力画像における階調値を決定し、2値または
多値の画像データを得て階調性を表現する技術であり、
インクジェット方式のプリンタなどで用いられている。
【0004】ディザ方式の1つである組織的ディザ方式
では、複数のマトリックス要素から構成されるディザマ
トリックスを用い、ディザマトリックスに含まれるマト
リックス要素数に一致する数の画素からなるブロックを
処理単位としてディザ処理を行う。ディザマトリックス
の各マトリックス要素には予め閾値が定められる。入力
画像データの各画素と各マトリックス要素とは1対1に
対応し、処理対象となる画素の階調値と、該画素の位置
に対応する位置に存在するマトリックス要素の閾値とを
比較することによって、処理対象画素の出力画像におけ
る階調値を決定する。この操作を入力画像データのすべ
ての画素について行い、2値または多値の出力画像デー
タを得る。出力画像では前述の処理単位としたブロック
各々が1つの仮想的なドットを構成する。
【0005】近年、デジタル複写機およびプリンタなど
の高画質化に伴って、画像処理装置は益々複雑な処理を
行うようになっている。画像処理装置の中間調処理部に
おいても高画質化を目指した複雑な処理が行われるよう
になっており、ディザ処理も複雑化している。
【0006】たとえば、前述の組織的ディザ方式による
ディザ処理では、これまで矩形のディザマトリックスを
2次元平面上で座標軸方向に平行移動させて処理する方
式(以下、「方式(1)」と称す)を用いていたけれど
も、矩形のディザマトリックスを2次元平面上でいずれ
かの座標軸に対して傾斜する方向に平行移動させて処理
する方式(以下、「方式(2)」と称す)や、矩形でな
いディザマトリックスを用い、2次元平面上で両方の座
標軸に対して傾斜する方向に平行移動させて処理する方
式(以下、「方式(3)」と称す)などが用いられるよ
うになっている。
【0007】これらの方式(2)および方式(3)は、
印刷に用いられている網点の点列を水平方向に対して傾
けて配する方式(以下、「方式(0)」と称す)をディ
ザ処理に取入れるものである。網点で構成された印刷用
の版において網点の点列が水平方向に対して傾いていな
いと、版を2つ以上重ねて得た出力画像において、網点
の周期性のために網点同士が干渉し合ってモアレと呼ば
れる規則的な模様が生じ、粒状感を感じさせやすい。こ
のため印刷では、モアレを抑えて粒状感を感じにくい出
力画像を得ることなどを目的として、各版ごとに異なる
角度で網点の点列を水平方向に対して傾けて配し、網点
の点列の方向を人間の目の感度が低い方向に合わせる方
式(0)を用いている。たとえば、シアン、マゼンタ、
イエローおよび黒の4版のカラー印刷では、各版の網点
の点列を水平方向に対して15°、75°、0°、45
°にそれぞれ傾けて配する方式が標準的である。
【0008】これらの各方式(0)〜(3)における網
点の点列角度およびディザマトリックスによる仮想的な
ドットの点列角度の差異について、例を示しながら説明
する。
【0009】図15は、方式(0)の例であるシアンの
標準的な網点の点列角度である15°の場合の網点の点
列を模式的に示す図である。図15において、Pは網点
の1点を示しており、網点Pの点列は、紙面に向かって
右方に水平に延びるX軸に対して15°の角度を成す第
1の方向と、第1の方向に対して90°の角度を成す第
2の方向とに配される。
【0010】図16は、方式(1)において、4×4す
なわち4行4列のディザマトリックスを用いる場合の仮
想的なドットを模式的に示す図である。図16では、紙
面に向かって右方に水平に延びるX軸方向に1行に並ん
だ4画素を、紙面に向かって下方に垂直に延びるY軸方
向に4画素分並べた斜線で示される16画素によって1
つの仮想的なドットQが構成されており、この仮想的な
ドットQはX軸方向およびY軸方向に平行に規則的に配
置されている。この仮想的なドットQの点列は、X軸方
向である第1の方向と、Y軸方向である第2の方向とに
配される。
【0011】図17は、方式(2)において、4×4の
ディザマトリックスを用いる場合の仮想的なドットを模
式的に示す図である。図17では、図16と同様の斜線
で示される16画素によって1つの仮想的なドットQが
構成されており、この仮想的なドットQはX軸方向に隣
接する他のドットQに対してY軸方向に1画素分ずれた
状態で規則的に配置されている。この仮想的なドットQ
の点列は、X軸に対して約14°の角度を成す第1の方
向と、この第1の方向に対して約104°の角度を成す
Y軸方向である第2の方向とに配される。
【0012】図18は、方式(3)において、矩形でな
いディザマトリックスとして17個のマトリックス要素
からなるディザマトリックスを用いる場合の仮想的なド
ットを模式的に示す図である。図18では、斜線で示さ
れる17画素によって1つの仮想的なドットRが構成さ
れている。この仮想的なドットRは、X軸方向に1行に
並んだ4画素をY軸方向に4画素分並べた16画素から
なる正方形に1画素を付加した形状をしており、隣接す
る他のドットRに対してX軸方向に1画素分、Y軸方向
に1画素分ずれた状態で規則的に配置されている。この
仮想的なドットRの点列は、X軸に対して約14°の角
度を成す第1の方向と、この第1の方向に対して90°
の角度を成す第2の方向とに配される。
【0013】図15〜図18から、ディザ処理による方
式(1)〜(3)におけるディザマトリックスによる仮
想的なドットの点列と、網点による方式(0)における
網点の点列とを比較すると、方式(1)および方式
(2)よりも方式(3)の仮想的なドットRの点列の方
が、方式(0)の網点の点列に最も類似することが判
る。したがって、方式(3)を用いれば、網点の点列を
水平方向に対して傾けて配する方式(0)を用いる場合
と同様に粒状感を感じにくい効果が生じることになるの
で、方式(1)および方式(2)よりも好適な中間調処
理を行うことが可能となる。
【0014】このようなディザ処理を行う中間調処理部
には、所望の形状のディザマトリックスを2次元平面上
で所望の方向に平行移動させて処理を行うための構成が
必要である。特に方式(3)を用いる場合には、ディザ
マトリックスの形状が矩形でないので、非矩形のディザ
マトリックスを用いて処理を行うことができる構成が必
要となる。
【0015】非矩形を含めた所望の形状のディザマトリ
ックスを用いてディザ処理を行う先行技術が特開200
1−136385号公報に開示されている。この先行技
術では、ディザマトリックスを構成する各マトリックス
要素が記録されているアドレスを予め格納しておき、カ
ウンタを用いて処理対象画素の位置に対応する位置に存
在するマトリックス要素のアドレスを求め、処理対象画
素のディザ処理に用いるべきマトリックス要素を定めて
いる。ディザマトリックスの形状に応じてカウンタのカ
ウント範囲を指定することによって、任意の形状のディ
ザマトリックスを用いたディザ処理を行うことが可能で
ある。さらに前述した先行技術では、ディザマトリック
スを2次元平面上に配置した状態における各マトリック
ス要素相互の位置関係を予め設定しておくこともでき
る。特に各マトリックス要素の主走査方向および副走査
方向に隣接して存在するマトリックス要素を指示するこ
とによってディザ処理においてマトリックス要素を用い
る順序を指示すことができるので、処理対象画素のディ
ザ処理に用いるべきマトリックス要素を容易に定めるこ
とができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述した先行技術を方
式(3)を用いる中間調処理部に適用する場合について
説明する。図19は、図18に示す方式(3)で用いる
ディザマトリックスの一例について、各マトリックス要
素に対してマトリックス要素番号0〜16を割り当てた
状態を示す図である。図20は、図19に示すディザマ
トリックスを画像データに適用する際の配置状態を示す
図である。図19および図20から、各マトリックス要
素相互の位置関係が判る。各マトリックス要素と各マト
リックス要素にそれぞれ隣接する位置に存在するマトリ
ックス要素との関係を、以後変化パターンと呼ぶ。した
がって、主走査方向に隣接して存在するマトリックス要
素同士の関係は、主走査方向の変化パターンとして、ま
た副走査方向に隣接して存在するマトリックス要素同士
の関係は、副走査方向の変化パターンとして求めること
ができる。図21は、図19に示すディザマトリックス
のマトリックス要素の主走査方向および副走査方向の変
化パターンをマトリックス要素番号を用いて示す図であ
る。図21(a)は、主走査方向であるX軸方向の変化
パターンを、図19に示すマトリックス要素番号0〜1
6の各マトリックス要素について示す図である。図21
(b)は、副走査方向であるY軸方向の変化パターン
を、図19に示すマトリックス要素番号0〜16の各マ
トリックス要素について示す図である。ディザ処理の設
定状態、すなわちディザマトリックスの形状および配置
状態は、これらのマトリックス要素の主走査(X軸)方
向および副走査(Y軸)方向の変化パターンで示され
る。
【0017】しかしながら、これらのマトリックス要素
の変化パターンは図19に示すディザマトリックスの形
状を示すものであるにもかかわらず、これらの変化パタ
ーンを見ただけでは用いているディザマトリックスの形
状を想像することは難しい。また、用いるディザマトリ
ックスの形状や配置状態を変更する場合には、マトリッ
クス要素の変化パターンを主走査(X軸)および副走査
(Y軸)の両方向について新たに求め設定し直す必要が
ある。このため、マトリックス要素の変化パターンを設
定するに際し誤りがあっても、誤りを発見できずにその
まま設定を行う可能性が高く、それによって誤動作を引
起こしてしまうという問題がある。
【0018】本発明の目的は、ディザマトリックスの形
状と、ディザマトリックスを2次元平面上で移動させる
べき方向と距離とを規定するマトリックスシフトベクト
ルとによってディザ処理を設定することができ、ディザ
処理の設定および設定の変更が容易で、設定の間違いお
よび間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能である画
像処理方法、画像処理装置およびそれを備える画像形成
装置、ならびにプログラムおよび記録媒体を提供するこ
とである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像データに
対してディザ処理を施して階調補正処理および中間調生
成処理を行う階調再現処理手段を備える画像処理装置に
おいて、前記階調再現処理手段は、前記ディザ処理に用
いるディザマトリックスの予め定められる形状を記憶す
るディザマトリックス形状記憶手段と、前記ディザマト
リックスを2次元平面上で移動させるべき方向と距離と
を規定するマトリックスシフトベクトルを記憶するマト
リックスシフトベクトル記憶手段と、前記ディザマトリ
ックス形状記憶手段と前記マトリックスシフトベクトル
記憶手段とから読出される前記ディザマトリックスの予
め定められる形状とマトリックスシフトベクトルとに基
づいて、前記ディザマトリックスを構成する複数のマト
リックス要素のうちから選択されるマトリックス要素に
隣接する位置に存在するマトリックス要素を求めるディ
ザ処理パラメータ変換手段とを含むことを特徴とする画
像処理装置である。
【0020】本発明に従えば、前記階調再現処理手段
は、ディザマトリックス形状記憶手段によって、前記デ
ィザ処理に用いるディザマトリックスの予め定められる
形状を記憶し、マトリックスシフトベクトル記憶手段に
よって、前記ディザマトリックスを2次元平面上で移動
させるべき方向と距離とを規定するマトリックスシフト
ベクトルを記憶し、ディザ処理パラメータ変換手段によ
って、前記ディザマトリックス形状記憶手段と前記マト
リックスシフトベクトル記憶手段とから読出される前記
ディザマトリックスの予め定められる形状とマトリック
スシフトベクトルとに基づいて、前記ディザマトリック
スを構成する複数のマトリックス要素のうちから選択さ
れるマトリックス要素に隣接する位置に存在するマトリ
ックス要素を求める。このことによって、前記ディザマ
トリックスの形状とマトリックスシフトベクトルとによ
ってディザ処理を設定することができるので、ディザ処
理の設定および設定の変更が容易にでき、設定の間違い
および間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能である
画像処理装置を得ることができる。
【0021】また本発明は、前記ディザ処理パラメータ
変換手段は、前記ディザマトリックスを構成する各マト
リックス要素に付与される2次元座標系の座標値に基づ
いて、前記マトリックスシフトベクトルによって定めら
れる移動位置に存在するマトリックス要素を演算によっ
て求める演算手段を備え、前記演算手段による演算結果
に応答し、前記ディザマトリックスを構成する複数のマ
トリックス要素のうちから選択されるマトリックス要素
に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求めるこ
とを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、前記ディザ処理パラメー
タ変換手段は、演算手段によって前記ディザマトリック
スを構成する各マトリックス要素に付与される2次元座
標系の座標値に基づいて、前記マトリックスシフトベク
トルによって定められる移動位置に存在するマトリック
ス要素を演算によって求め、前記演算手段による演算結
果に応答し、前記ディザマトリックスを構成する複数の
マトリックス要素のうちから選択されるマトリックス要
素に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求め
る。このことによって、前記ディザマトリックスを構成
する複数のマトリックス要素のうちから選択されるマト
リックス要素に隣接する位置に存在するマトリックス要
素を簡単な処理で求めることができるので、前記ディザ
処理パラメータ変換手段を簡易な構成とすることができ
る。
【0023】また本発明は、前記ディザ処理パラメータ
変換手段は、前記ディザマトリックスの予め定められる
形状とマトリックスシフトベクトルとに基づいて複数の
ディザマトリックスが連続して配置される状態を記憶す
るディザマトリックス配置記憶手段を備え、前記ディザ
マトリックス配置記憶手段から読出される前記ディザマ
トリックスの配置状態に基づいて、前記ディザマトリッ
クスを構成する複数のマトリックス要素のうちから選択
されるマトリックス要素に隣接する位置に存在するマト
リックス要素を求めることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、前記ディザ処理パラメー
タ変換手段は、ディザマトリックス配置記憶手段によっ
て前記ディザマトリックスの予め定められる形状とマト
リックスシフトベクトルとに基づいて複数のディザマト
リックスが連続して配置される状態を記憶し、前記ディ
ザマトリックス配置記憶手段から読出される前記ディザ
マトリックスの配置状態に基づいて、前記ディザマトリ
ックスを構成する複数のマトリックス要素のうちから選
択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在するマ
トリックス要素を求める。このことによって、演算する
ことなく前記ディザマトリックスを構成する複数のマト
リックス要素のうちから選択されるマトリックス要素に
隣接する位置に存在するマトリックス要素を求めること
ができるので、回路規模の小さいディザ処理パラメータ
変換手段を構成することができる。
【0025】また本発明は、前記画像処理装置と、画像
データを前記画像処理装置に入力する画像データ入力手
段と、前記画像処理装置によって画像処理された画像デ
ータを出力する画像データ出力手段とを含むことを特徴
とする画像形成装置である。
【0026】本発明に従えば、画像形成装置は、前記画
像処理装置と、画像データを前記画像処理装置に入力す
る画像データ入力手段と、前記画像処理装置によって画
像処理された画像データを出力する画像データ出力手段
とを含んで構成される。このことによって、画像処理装
置におけるディザ処理の設定および設定の変更が容易に
できるので、設定の間違いおよび間違いに起因する誤動
作を防ぐことが可能であり、また容易に高画質の出力画
像が得られる画像形成装置を得ることができる。
【0027】また本発明は、画像データに対してディザ
処理を施して階調補正処理および中間調生成処理を行う
階調再現処理工程を含む画像処理方法において、前記階
調再現処理工程は、前記ディザ処理に用いるディザマト
リックスの予め定められる形状を記憶するディザマトリ
ックス形状記憶工程と、前記ディザマトリックスを2次
元平面上で移動させるべき方向と距離とを規定するマト
リックスシフトベクトルを記憶するマトリックスシフト
ベクトル記憶工程と、前記ディザマトリックス形状記憶
工程と前記マトリックスシフトベクトル記憶工程とにお
いて記憶される前記ディザマトリックスの予め定められ
る形状とマトリックスシフトベクトルとに基づいて、前
記ディザマトリックスを構成する複数のマトリックス要
素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接する位
置に存在するマトリックス要素を求めるディザ処理パラ
メータ変換工程とを含むことを特徴とする画像処理方法
である。
【0028】本発明に従えば、前記階調再現処理工程で
は、ディザマトリックス形状記憶工程において、前記デ
ィザ処理に用いるディザマトリックスの予め定められる
形状を記憶し、マトリックスシフトベクトル記憶工程に
おいて、前記ディザマトリックスを2次元平面上で移動
させるべき方向と距離とを規定するマトリックスシフト
ベクトルを記憶し、ディザ処理パラメータ変換工程にお
いて、前記ディザマトリックス形状記憶工程と前記マト
リックスシフトベクトル記憶工程とにおいて記憶される
前記ディザマトリックスの予め定められる形状とマトリ
ックスシフトベクトルとに基づいて、前記ディザマトリ
ックスを構成する複数のマトリックス要素のうちから選
択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在するマ
トリックス要素を求める。このことによって、前記ディ
ザマトリックスの形状とマトリックスシフトベクトルと
によってディザ処理を設定することができるので、ディ
ザ処理の設定および設定の変更が容易にでき、設定の間
違いおよび間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能で
ある画像処理方法を提供することができる。
【0029】また本発明は、前記ディザ処理パラメータ
変換工程は、前記ディザマトリックスを構成する各マト
リックス要素に付与される2次元座標系の座標値に基づ
いて、前記マトリックスシフトベクトルによって定めら
れる移動位置に存在するマトリックス要素を演算によっ
て求める演算工程を含み、前記演算工程における演算結
果に応答し、前記ディザマトリックスを構成する複数の
マトリックス要素のうちから選択されるマトリックス要
素に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求める
ことを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、前記ディザ処理パラメー
タ変換工程では、演算工程において前記ディザマトリッ
クスを構成する各マトリックス要素に付与される2次元
座標系の座標値に基づいて、前記マトリックスシフトベ
クトルによって定められる移動位置に存在するマトリッ
クス要素を演算によって求め、前記演算工程における演
算結果に応答し、前記ディザマトリックスを構成する複
数のマトリックス要素のうちから選択されるマトリック
ス要素に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求
める。このことによって、前記ディザマトリックスを構
成する複数のマトリックス要素のうちから選択されるマ
トリックス要素に隣接する位置に存在するマトリックス
要素を簡単な処理で求めることができる。
【0031】また本発明は、前記ディザ処理パラメータ
変換工程は、前記ディザマトリックスの予め定められる
形状とマトリックスシフトベクトルとに基づいて複数の
ディザマトリックスが連続して配置される状態を記憶す
るディザマトリックス配置記憶工程を含み、前記ディザ
マトリックス配置記憶工程において記憶される前記ディ
ザマトリックスの配置状態に基づいて、前記ディザマト
リックスを構成する複数のマトリックス要素のうちから
選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在する
マトリックス要素を求めることを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、前記ディザ処理パラメー
タ変換工程では、ディザマトリックス配置記憶工程にお
いて前記ディザマトリックスの予め定められる形状とマ
トリックスシフトベクトルとに基づいて複数のディザマ
トリックスが連続して配置される状態を記憶し、前記デ
ィザマトリックス配置記憶工程において記憶される前記
ディザマトリックスの配置状態に基づいて、前記ディザ
マトリックスを構成する複数のマトリックス要素のうち
から選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在
するマトリックス要素を求める。このことによって、演
算することなく前記ディザマトリックスを構成する複数
のマトリックス要素のうちから選択されるマトリックス
要素に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求め
ることができる。
【0033】また本発明は、前記画像処理方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムである。
【0034】本発明に従えば、前述のようにディザ処理
の設定および設定の変更が容易にでき、設定の間違いお
よび間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能である画
像処理方法をコンピュータに実行させることができる。
【0035】また本発明は、前記プログラムがコンピュ
ータ読取り可能に記録される記録媒体である。
【0036】本発明に従えば、記録されるプログラムを
コンピュータに読取らせて、前述のようにディザ処理の
設定および設定の変更が容易にでき、設定の間違いおよ
び間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能である画像
処理方法をコンピュータに実行させることができる。ま
た記録媒体を介することによって、容易に前記プログラ
ムをコンピュータに供給することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある画像処理装置20を含む画像形成装置1の概略構成
を示すブロック図である。画像形成装置1は、画像デー
タ入力手段である画像入力装置10、画像処理装置2
0、画像データ出力手段である画像出力装置30、画像
メモリ40、中央処理装置(Central Processing Uni
t;略称:CPU)50、画像データバス51、画像編
集部60、外部インタフェース(interface;略称:I
/F)部80および通信インタフェース(I/F)部9
0を含んで構成され、各部との画像データの授受は画像
データバス51を介して行う。画像形成装置1は、たと
えば電子写真方式を用いたデジタル複写機などである。
【0038】画像入力装置10は、電荷結合素子(Char
ge Coupled Device;略称:CCD)11、シェーディ
ング補正部12、ライン合わせ部13、センサ色補正部
14、変調伝達関数(Modulation Transfer Function;
略称:MTF)補正部15およびγ補正部16を含んで
構成される。
【0039】CCD11は、白黒またはカラーの原稿画
像に対して3つのラインセンサを走査して赤(red;略
称:R)、緑(green;略称:G)および青(blue;略
称:B)の各色成分に色分解したRGB信号を読取り、
各ラインセンサ毎の画像ラインデータを出力する3ライ
ンのカラー用CCDなどである。シェーディング補正部
12は、CCD11によって読取られた画像ラインデー
タのライン画像レベルを補正し、CCD11の照明系、
結像系および撮像系などによって生じる画像内の位置に
依存した濃度歪みなどのいわゆるシェーディングを取除
く処理を行う。ライン合わせ部13は、CCD11の各
ラインセンサにて読取られた各色成分の画像ラインデー
タ間のずれを補正するラインバッファなどである。セン
サ色補正部14は、CCD11から出力される各色成分
の画像ラインデータの色データの補正を行う。MTF補
正部15は、CCD11によって読取られた原稿画像の
各画素のRGB信号を画像全体で見たときに鮮鋭性の高
い画像となるように、各画素のRGB信号の画像内での
位置に依存した変化を表す空間周波数特性のうちの振幅
特性を示すMTFの補正を行う。γ補正部16は、CC
D11に依存する画像の明暗を補正して視感度補正を行
うγ補正を行う。
【0040】画像処理装置20は、モノクロデータ生成
部21、入力処理部22、領域分離部23、黒生成部2
4、色補正部25、ズーム処理部26、空間フィルタ処
理部27、プリントデータ入力部28および階調再現処
理手段である中間調処理部29を含んで構成される。
【0041】入力処理部22は、画像入力装置10にて
読取られた原稿画像が白黒原稿画像の場合には、画像入
力装置10から入力されたRGB信号をそのままモノク
ロデータ生成部21に出力する。また入力処理部22
は、画像入力装置10にて読取られた原稿画像がカラー
原稿画像の場合には、画像入力装置10から入力された
RGB信号を画像出力装置30の各部が扱うシアン(cy
an;略称:C)、マゼンタ(magenta;略称:M)およ
びイエロー(yellow;略称:Y)のCMY信号に変換す
る処理、入力されたRGB信号のクロック周波数を画像
処理装置20のクロック周波数に変換するクロック変換
処理および自動露光(Auto Exposure;略称:AE)ヒ
ストグラム処理を行う。モノクロデータ生成部21は、
画像入力装置10から入力されるカラー画像信号である
RGB信号からモノクロデータである黒(black;略
称:K)信号を生成する。領域分離部23は、入力され
た画像データを文字領域、網点写真領域および印画紙写
真領域に分離する処理を行う。黒生成部24は、入力処
理部22から出力されるCMY信号に基づいてK信号を
生成し、得られたK信号を元のCMY信号から差引いて
新たなCMY信号を生成する下色除去処理を行い、CM
YKの4色信号を各色信号毎に出力する。色補正部25
は、黒生成部24から出力されるCMYKの4色信号の
うちのカラー画像信号であるCMY信号に対して、各色
変換テーブルに基づいて各色を調整する処理を行う。ズ
ーム処理部26は、予め設定される倍率に基づいて入力
された画像データの倍率を変換する処理を行う。空間フ
ィルタ処理部27は、領域分離部23にて分離された各
領域に応じたフィルタによって各領域の空間周波数特性
を補正する空間フィルタ処理を行う。プリントデータ入
力部28は、通信インタフェース部90から入力される
CMYK信号の画像データを各色信号毎に受取るもので
ある。中間調処理部29は、画像データに対して、後述
する2値または多値のディザ処理によって階調性を表現
するための階調補正処理および中間調生成処理などの中
間調処理を施す。
【0042】画像メモリ40は、回転記憶媒体であるハ
ードディスク(Hard Disk;略称:HD)装置41a〜
41d、半導体メモリであるRAM(Random Access Me
mory)からなる遅延バッファメモリ42および図示しな
い画像合成用メモリなどを含んで構成される。
【0043】画像メモリ40は、中間調処理部29にて
中間調処理を施され画像処理装置20からシリアル出力
される各色の画像データ、たとえば8ビット4色すなわ
ち32ビットの画像データを順次受取り、図示しないバ
ッファメモリに一時的に記憶するとともに32ビットの
画像データから8ビット4色の画像データに変換し、色
毎の画像データとしてハードディスク装置41a〜41
dに記憶して管理し、画像出力装置30に出力する。画
像出力装置30としてタンデム型の装置を用いる場合に
は、遅延バッファメモリ42に各色の画像データを一時
的に記憶し、各色毎に時間をずらして後述するレーザス
キャナユニット(Laser Scanner Unit;略称:LSU)
32a〜32dに送ってタイミングを合わせ、各色毎に
画像を形成する画像ステーションの位置が異なることに
よる色ずれを防ぐ。図示しない画像合成用メモリは、後
述する画像編集部60にて複数の画像の合成などの画像
の編集を行う際に使用される。
【0044】画像出力装置30は、レーザコントロール
ユニット31およびレーザスキャナユニット(LSU)
32a〜32dなどを含んで構成される。レーザコント
ロールユニット31は、画像処理装置20の中間調処理
部29から出力される各色の画像信号に基づいてパルス
幅変調を行い、パルス幅変調信号を出力する。LSU3
2a〜32dは、レーザコントロールユニット31から
出力される各色の画像信号に応じたパルス幅変調信号に
基づいて各色毎にレーザ光による記録を行う。
【0045】CPU50は、画像入力装置10、画像処
理装置20、画像出力装置30、画像メモリ40、画像
編集部60、外部インタフェース部80および通信イン
タフェース部90などの画像形成装置1内の各部を所定
のシーケンスに基づいて制御する。
【0046】画像編集部60は、画像入力装置10、外
部インタフェース部80または通信インタフェース部9
0から入力され、画像処理装置20を経て一時的に画像
メモリ40に記憶された画像データに対して、画像メモ
リ40内の図示しない画像合成用メモリを用いて所定の
画像編集処理を施す。
【0047】外部インタフェース部80は、画像形成装
置1の外部に設けられた図示しない画像入力装置、たと
えば通信携帯端末、デジタルカメラおよびデジタルビデ
オカメラなどから、無線通信によって画像データを受け
入れるための赤外線(infrared;略称:IR)インタフ
ェースなどの無線通信用のインタフェース手段である。
外部インタフェース部80から入力される画像データ
は、画像入力装置10から入力される画像データと同様
に画像処理装置20に入力され、色空間補正などの各処
理によって画像出力装置30で取扱うことのできるデー
タレベルに変換され、画像メモリ40内のハードディス
ク装置41a〜41dに記憶され管理される。
【0048】通信インタフェース部90は、図示しない
パーソナルコンピュータによって作成された画像データ
を受け入れるためのプリンタインタフェース、および図
示しない白黒またはカラーのファクシミリ装置にて受信
した画像データを受け入れるためのファクシミリインタ
フェースなどである。通信インタフェース部90から入
力される画像データは、すでにCMYK信号であり、プ
リントデータ入力部28から画像処理装置20に入力さ
れ、中間調処理部29にて中間調処理を施され、画像メ
モリ40内のハードディスク装置41a〜41dに記憶
され管理される。
【0049】図2は、図1に示す画像処理装置20の中
間調処理部29の構成を示すブロック図である。中間調
処理部29は、ディザマトリックス形状記憶部201、
マトリックスシフトベクトル記憶部202、ディザ処理
パラメータ変換部203、要素番号主走査変化パターン
記憶部204、要素番号副走査変化パターン記憶部20
5、処理対象画素位置記憶部206、処理マトリックス
要素番号算出部207、行頭マトリックス要素番号記憶
部208、処理マトリックス要素番号記憶部209、処
理対象画素値記憶部210、ルックアップテーブル(lo
ok-up table;略称:LUT)変換部211、ルックア
ップテーブル記憶部212および処理後画素値記憶部2
13を含んで構成される。
【0050】中間調処理部29は、前記中間調処理とし
て、入力画像の各画素の階調値を予め定められる閾値と
比較してその画素の出力画像における階調値を決定する
ディザ処理を行う。本実施形態では、予め閾値が定めら
れた複数のマトリックス要素から構成されるディザマト
リックスを2次元平面上で移動させながら入力画像デー
タに適用し、ディザマトリックスに含まれるマトリック
ス要素数に一致する数の画素からなるブロックを処理単
位としてディザ処理を行う。入力画像データの各画素と
各マトリックス要素とは1対1に対応し、処理対象とな
る画素の階調値と、該画素の位置に対応する位置に存在
するマトリックス要素の閾値とを比較することによっ
て、各処理対象画素の出力画像における階調値を求め
る。この操作を入力画像データのすべての画素について
行い、2値または多値の出力画像データを得る。
【0051】図3は、ディザマトリックスを入力画像デ
ータに適用した状態の一例を示す図である。図3では、
紙面に向かって右方に水平に延びるX軸方向に一行に並
んだ4画素を、紙面に向かって下方に垂直に延びるY軸
方向に4画素分並べた16画素からなる正方形に1画素
を付加した17画素を処理単位とし、斜線で示される非
矩形のディザマトリックスAを用いてディザ処理を行う
場合を示している。ディザマトリックスAの各マトリッ
クス要素には、各マトリックス要素を識別するための識
別番号であるマトリックス要素番号として0〜16が割
り当てられている。本実施形態では、X軸方向を主走査
方向とし、Y軸方向を副走査方向としてディザ処理を行
う。
【0052】たとえば、処理開始画素をディザマトリッ
クスAのマトリックス要素番号9の位置の画素とする
と、処理開始画素はマトリックス要素番号9に対応する
閾値で処理される。次の処理対象画素は、処理開始画素
の主走査方向であるX軸方向に隣接して存在する画素、
すなわちディザマトリックスAのマトリックス要素番号
8の位置の画素であり、この画素はマトリックス要素番
号8に対応する閾値で処理される。その次はディザマト
リックスAのマトリックス要素番号7の位置の画素の処
理、その次はディザマトリックスAのマトリックス要素
番号6の位置の画素の処理、その次はディザマトリック
スBのマトリックス要素番号10の位置の画素の処理と
いうようにX軸方向に向かって各画素の処理を順次行
い、入力画像データの1行目に含まれるすべての画素の
処理を行う。1行目に含まれるすべての画素の処理が終
了すると、次は2行目の最初の画素、すなわち処理開始
画素の副走査方向であるY軸方向に隣接して存在する画
素であるディザマトリックスAのマトリックス要素番号
10の位置の画素の処理を行う。この画素はマトリック
ス要素番号10に対応する閾値で処理される。その次は
ディザマトリックスAのマトリックス要素番号1の位置
の画素の処理、その次はディザマトリックスAのマトリ
ックス要素番号0の位置の画素の処理というように、1
行目と同様にX軸方向に向かって各画素の処理を順次行
い、2行目に含まれるすべての画素の処理を行う。3行
目以降の行についても同様に処理を行う。なお、3行目
の最初の処理対象画素はディザマトリックスAのマトリ
ックス要素番号11の位置の画素、4行目の最初の処理
対象画素はディザマトリックスAのマトリックス要素番
号12の位置の画素、5行目の最初の処理対象画素はデ
ィザマトリックスCのマトリックス要素番号16の位置
の画素というようになる。以上のようにして入力画像デ
ータのすべての画素に対して処理を施す。
【0053】ディザマトリックス形状記憶部201は、
前記ディザ処理の設定を規定するディザ処理パラメータ
の1つである前記ディザ処理に用いるディザマトリック
スの予め定められる形状を記憶するディザマトリックス
形状記憶手段である。ディザマトリックスの形状は、デ
ィザマトリックスの周囲を各マトリックス要素のマトリ
ックス要素番号と区別できる値、たとえば−1で取囲む
形式でディザマトリックス形状記憶部201に格納され
る。図4は、ディザマトリックスの格納形式の一例を示
す図であり、図3に示すディザマトリックスAを格納す
る例を示している。
【0054】マトリックスシフトベクトル記憶部202
は、前記ディザ処理パラメータの1つである前記ディザ
マトリックスを2次元平面上で移動させるべき方向と距
離とを規定するマトリックスシフトベクトルを記憶する
マトリックスシフトベクトル記憶手段である。たとえば
図5は、図3に示す複数のディザマトリックスAを2次
元平面上に連続して配置した状態を模式的に示す図であ
り、図5においてディザマトリックスAを2次元平面上
で移動させるべき方向と距離とは、座標軸の原点Oを始
点とする2つのベクトル(MSVX1,MSVY1)お
よび(MSVX2,MSVY2)によって規定されてい
る。したがって、この2つのベクトル(MSVX1,M
SVY1)および(MSVX2,MSVY2)がマトリ
ックスシフトベクトルとしてマトリックスシフトベクト
ル記憶部202に格納される。図5の場合は、(MSV
X1,MSVY1)=(4,−1)、(MSVX2,M
SVY2)=(1,4)が格納される。
【0055】ディザ処理パラメータ変換部203は、デ
ィザマトリックス形状記憶部201とマトリックスシフ
トベクトル記憶部202とから読出される前記ディザ処
理パラメータである前記ディザマトリックスの予め定め
られる形状とマトリックスシフトベクトルとに基づい
て、前記ディザマトリックスを構成する複数のマトリッ
クス要素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接
する位置に存在するマトリックス要素を求めるディザ処
理パラメータ変換手段である。本実施形態では、各マト
リックス要素と各マトリックス要素にそれぞれ隣接する
位置に存在するマトリックス要素との関係を表すマトリ
ックス要素の変化パターンのうちで、主走査方向の変化
パターンをマトリックス要素番号で表したものを要素番
号主走査変化パターンとして要素番号主走査変化パター
ン記憶部204に出力する。また同様に、副走査方向の
変化パターンをマトリックス要素番号で表したものを要
素番号副走査変化パターンとして要素番号副走査変化パ
ターン記憶部205に出力する。これらのマトリックス
要素の変化パターンは、ディザ処理においてマトリック
ス要素を用いる順序を示しており、前記要素番号主走査
変化パターンを参照すれば、処理対象画素のディザ処理
をあるマトリックス要素番号のマトリックス要素で行っ
たとき、主走査方向の次の処理対象画素のディザ処理に
はどのマトリックス要素番号のマトリックス要素を用い
るかが判る。また前記要素番号副走査変化パターンを参
照すれば、副走査方向の次の処理対象画素のディザ処理
にどのマトリックス要素番号のマトリックス要素を用い
るかが判る。
【0056】要素番号主走査変化パターン記憶部204
は前記要素番号主走査変化パターンを格納し、要素番号
副走査変化パターン記憶部205は前記要素番号副走査
変化パターンを格納する。
【0057】処理対象画素位置記憶部206は処理対象
画素の2次元座標系での座標値である処理対象画素位置
を格納し、処理対象画素値記憶部210は処理対象画素
の階調値すなわち画素値である処理対象画素値を格納す
る。
【0058】処理マトリックス要素番号算出部207
は、処理対象画素が行の先頭の画素である場合には、前
記処理対象画素位置と要素番号副走査変化パターンとに
基づいて、処理対象画素の位置に対応する位置に存在す
るマトリックス要素のマトリックス要素番号を求め、処
理対象画素のディザ処理に用いるべきマトリックス要素
の番号である処理マトリックス要素番号として処理マト
リックス要素番号記憶部209に出力すると同時に、行
頭マトリックス要素番号として行頭マトリックス要素番
号記憶部208に出力する。また処理対象画素位置、行
頭マトリックス要素番号および要素番号主走査変化パタ
ーンに基づいて、次の処理対象画素の処理マトリックス
要素番号を求め、処理マトリックス要素番号記憶部20
9に出力する。処理対象画素が行の先頭の画素でない場
合には、処理対象画素位置、処理対象画素の処理マトリ
ックス要素番号および要素番号主走査変化パターンに基
づいて、次の処理対象画素の処理マトリックス要素番号
を求め、処理マトリックス要素番号記憶部209に出力
する。
【0059】行頭マトリックス要素番号記憶部208は
処理マトリックス要素番号算出部207から出力される
行頭マトリックス要素番号を格納し、処理マトリックス
要素番号記憶部209は処理マトリックス要素番号算出
部207から出力される処理マトリックス要素番号を格
納する。
【0060】ルックアップテーブル記憶部212は、デ
ィザマトリックスを構成する各マトリックス要素に予め
定められた閾値の値を示すルックアップテーブルを格納
する。ルックアップテーブル変換部211は、処理マト
リックス要素番号記憶部209から出力される処理マト
リックス要素番号に対応する閾値をルックアップテーブ
ル記憶部212に格納されたルックアップテーブルから
読み出し、処理対象画素値記憶部210に格納された処
理対象画素の画素値と比較し、処理対象画素の処理後の
画素値である処理後画素値を求める。処理後画素値記憶
部213は、ルックアップテーブル変換部211にて求
められた処理後画素値を格納する。
【0061】以上のように、中間調処理部29は、ディ
ザマトリックス形状記憶部201によって前記ディザマ
トリックスの予め定められる形状を記憶し、マトリック
スシフトベクトル記憶部202によって前記マトリック
スシフトベクトルを記憶し、ディザ処理パラメータ変換
部203によって、前記ディザマトリックス形状記憶部
201と前記マトリックスシフトベクトル記憶部202
とから読出される前記ディザマトリックスの予め定めら
れる形状とマトリックスシフトベクトルとに基づいて、
前記ディザマトリックスを構成する複数のマトリックス
要素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接する
位置に存在するマトリックス要素を求める。したがっ
て、前述のマトリックス要素の変化パターンではなく、
前記ディザマトリックスの形状とマトリックスシフトベ
クトルとによってディザ処理を設定することができるの
で、ディザ処理の設定を容易に行うことができる。また
ディザ処理の設定を変更する場合には、ディザマトリッ
クスの形状またはマトリックスシフトベクトルを設定し
直すだけでよいので、設定の変更が容易にでき、設定の
間違いおよび間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能
である。
【0062】図6は、4×4の16個のマトリックス要
素からなるディザマトリックスQの配置状態を模式的に
示す図であり、図中の数字はマトリックス要素番号であ
る。図6(a)において、斜線で示されるディザマトリ
ックスQは、紙面に向かって右方に水平に延びるX軸方
向および紙面に向かって下方に垂直に延びるY軸方向に
平行に規則的に配置されている。この配置状態は、マト
リックス要素番号の変化パターンでは、主走査方向の変
化パターン0→5,1→0,…,4→11,5→10,
…、および副走査方向の変化パターン0→3,1→2,
2→13,…で表される。ここで「j→k」はマトリッ
クス要素番号jの変化パターンがマトリックス要素番号
kであることを示している。またマトリックスシフトベ
クトルでは(4,0)および(0,4)で表される。こ
のディザマトリックスQの配置状態を図6(b)に示す
ようにX軸方向に隣接する他のドットQに対してY軸方
向に1画素分ずれた状態に変更する際、マトリックス要
素番号の変化パターンによってディザ処理を設定する場
合には、主走査方向の変化パターンを0→5,1→0,
…,4→12,5→11,…と、各マトリックス要素番
号について求め直さなくてはならないけれども、本発明
による画像処理装置20ではマトリックスシフトベクト
ルを(4,−1)および(0,4)に変更するだけでよ
い。また図6(c)に示すように図6(b)の状態から
さらに1画素分ずれた状態に変更する際にもマトリック
スシフトベクトルを(4,−2)および(0,4)に変
更するだけでよい。このように、本発明による画像処理
装置20ではディザ処理の設定の変更が容易である。
【0063】また、このようにディザ処理の設定および
設定の変更が容易な画像処理装置20を備えることによ
って、設定の間違いおよび間違いに起因する誤動作を防
ぐことが可能であり、また容易に高画質の出力画像が得
られる画像形成装置1を得ることができる。
【0064】本実施形態におけるディザ処理パラメータ
変換部203は、前記ディザマトリックスを構成する各
マトリックス要素に付与される2次元座標系の座標値に
基づいて、前記マトリックスシフトベクトルによって定
められる移動位置に存在するマトリックス要素を演算に
よって求める演算手段を含んで構成される。
【0065】ディザ処理パラメータ変換部203は、前
記演算手段によって前記ディザマトリックスを構成する
各マトリックス要素に付与される2次元座標系の座標値
に基づいて、前記マトリックスシフトベクトルによって
定められる移動位置に存在するマトリックス要素を演算
によって求め、前記演算手段による演算結果に応答し、
前記ディザマトリックスを構成する複数のマトリックス
要素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接する
位置に存在するマトリックス要素を求める。したがっ
て、前記ディザマトリックスを構成する複数のマトリッ
クス要素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接
する位置に存在するマトリックス要素を簡単な処理で求
めることができるので、ディザ処理パラメータ変換部2
03を簡易な構成とすることができる。
【0066】前記ディザマトリックスを構成する複数の
マトリックス要素のうちから選択されるマトリックス要
素に隣接する位置に存在するマトリックス要素は、以下
のようにして求めることができる。具体例として図3に
示すディザマトリックスAを用いてディザ処理を行う場
合を示す。
【0067】図7は、ディザマトリックスAを2次元平
面上に配置した状態の一部を示す図である。図7ではデ
ィザマトリックスUの左上の斜線で示されるマトリック
ス要素を原点Oに配置している。
【0068】前述のように、ディザマトリックスの2次
元平面上における配置状態は2つのマトリックスシフト
ベクトル(MSVX1,MSVY1)および(MSVX
2,MSVY2)によって規定されるので、2次元平面
上に配置される各ディザマトリックスの位置は、2つの
マトリックスシフトベクトル(MSVX1,MSVY
1)および(MSVX2,MSVY2)をそれぞれ整数
倍した2つのベクトルの合成ベクトルによって表すこと
ができる。またディザマトリックスの各マトリックス要
素の位置は、マトリックス要素番号iを用いて、ディザ
マトリックス内の任意のマトリックス要素の位置を基準
とする座標(MXi,MYi)によって表すことができ
る。したがって、2次元平面上に配置される各ディザマ
トリックスに含まれる各マトリックス要素の位置は、2
つのマトリックスシフトベクトル(MSVX1,MSV
Y1)および(MSVX2,MSVY2)をそれぞれ整
数倍した2つのベクトルの合成ベクトルと、ディザマト
リックス内の基準となるマトリックス要素を始点とし各
マトリックス要素を終点とするベクトル(MXi,MY
i)との和によって表すことができる。
【0069】図7のもう1つの斜線で示されるマトリッ
クス要素Cを求める場合について説明する。図7におい
て、破線で示されるディザマトリックスVの位置は、2
つのマトリックスシフトベクトル、すなわち第1の方向
を表す(MSVX1,MSVY1)および第2の方向を
表す(MSVX2,MSVY2)をそれぞれ整数倍した
2つのベクトルの合成ベクトルによって表すことができ
るけれども、点線で示されるディザマトリックスWの位
置は2つのマトリックスシフトベクトルをそれぞれ整数
倍した2つのベクトルの合成ベクトルによって表すこと
ができない。前述のように、2次元平面上に配置される
各ディザマトリックスの位置は、2つのマトリックスシ
フトベクトルをそれぞれ整数倍した2つのベクトルの合
成ベクトルによって表すことができるので、ディザマト
リックスWの位置にはディザマトリックスAは存在しな
いことが判る。したがって、マトリックス要素Cはディ
ザマトリックスVに含まれるマトリックス要素であり、
マトリックス要素Cに対して、適切な整数kおよびlを
用いて、下記ベクトル式(1)が成り立つ。
【0070】
【数1】
【0071】マトリックス要素Cの座標値を(PX,P
Y)、マトリックス要素Dを基準としたときのディザマ
トリックスV内での座標値を(MXi,MYi)とし、
前記ベクトル式(1)をX座標およびY座標の等式の形
にすると、下記式(2)および式(3)で示される連立
方程式を得ることができる。 PX=k×MSVX1+l×MSVX2+MXi …(2) PY=k×MSVY1+l×MSVY2+MYi …(3)
【0072】この連立方程式をkおよびlについて解く
と、下記式(4)および式(5)を得ることができる。 k={(PX−MXi)×MSVY2−(PY−MYi)×MSVX2} /(MSVX1×MSVY2−MSVX2×MSVY1) …(4) l={(PX−MXi)×MSVY1−(PY−MYi)×MSVX1} /(MSVX2×MSVY1−MSVX1×MSVY2) …(5)
【0073】前記式(4)および式(5)において、 a=MSVX1×MSVY2−MSVX2×MSVY1 …(6)、 bxi=PX−MXi …(7)、 byi=PY−MYi …(8)、 ci=bxi×MSVY2−byi×MSVX2 …(9)、 di=byi×MSVX1−bxi×MSVY1 …(10) とおくと、下記式(11)および式(12)となる。 k=ci/a …(11) l=di/a …(12)
【0074】前述のようにkおよびlは整数であるの
で、前記式(11)および式(12)が成り立つために
はciおよびdiがともにaで割り切れることが必要で
ある。すなわち、ciおよびdiがともにaで割り切れ
るようなマトリックス要素番号iのマトリックス要素が
求めるマトリックス要素Cである。以上のようにするこ
とによって、任意の位置に存在するマトリックス要素を
求めることができる。
【0075】ディザ処理パラメータ変換部203の演算
手段は、前記a、ciおよびdiを各マトリックス要素
番号iについて計算し、ciおよびdiがともにaで割
り切れるようなiを求め、任意の位置に存在するマトリ
ックス要素のマトリックス要素番号を算出する。ディザ
処理パラメータ変換部203は、この演算結果に基づい
て、前記ディザマトリックスを構成する複数のマトリッ
クス要素のうちから選択されるマトリックス要素に隣接
する位置に存在するマトリックス要素を求めることがで
きる。これによって、前述のマトリックス要素の主走査
方向および副走査方向の変化パターンを求めることがで
きる。
【0076】本発明の実施の一形態である画像処理方法
は、画像データに対して前述のディザ処理を施して階調
補正処理および中間調生成処理を行う階調再現処理工程
を含む画像処理方法である。この画像処理方法は前述の
画像処理装置20によって実行される。前記階調再現処
理工程は、ディザマトリックス形状記憶部201によっ
て実行されるディザマトリックス形状記憶工程と、マト
リックスシフトベクトル記憶部202によって実行され
るマトリックスシフトベクトル記憶工程と、ディザ処理
パラメータ変換部203によって実行されるディザ処理
パラメータ変換工程とを含む。この画像処理方法を用い
ることによって、前述のマトリックス要素の変化パター
ンではなく、前記ディザマトリックスの形状とマトリッ
クスシフトベクトルとによってディザ処理を設定するこ
とができるので、ディザ処理の設定および設定の変更が
容易にでき、設定の間違いおよび間違いに起因する誤動
作を防ぐことが可能である。
【0077】本実施形態におけるディザ処理パラメータ
変換工程は、前記演算手段によって実行される演算工程
を含む。
【0078】図8は、ディザ処理パラメータ変換部20
3におけるディザ処理パラメータ変換動作を説明するフ
ローチャートである。
【0079】ステップs1では、ディザマトリックス形
状記憶部201から受取ったディザマトリックス形状に
基づいて、マトリックス要素の数を示すマトリックス要
素数nおよびマトリックス要素のディザマトリックス内
での位置を示す座標値であるマトリックス要素位置(M
Xi,MYi)(i=0,1,…,n−1)を求めて記
憶し、ステップs2に進む。
【0080】ステップs2では、マトリックスシフトベ
クトル記憶部202から受取ったマトリックスシフトベ
クトル(MSVX1,MSVY1)および(MSVX
2,MSVY2)を用いて、前記式(6)の計算を行っ
て除数aを求め、ステップs3に進む。
【0081】ステップs3では、変化パターンを求めよ
うとしているマトリックス要素番号のマトリックス要素
に隣接する位置、すなわち要素番号主走査変化パターン
を求める場合は主走査方向の隣接位置、要素番号副走査
変化パターンを求める場合は副走査方向の隣接位置のX
−Y座標系での座標値(PX,PY)を求めて記憶し、
ステップs4に進む。
【0082】ステップs4では、前記式(7)〜(1
0)の計算を各マトリックス要素番号i(i=0,1,
…,n−1)毎に行い、各マトリックス要素番号i(i
=0,1,…,n−1)に対応するciおよびdiの値
を求め、ステップs5に進む。
【0083】ステップs5では、各マトリックス要素番
号i(i=0,1,…,n−1)についてステップs4
にて求めたciおよびdiの値がステップs2で求めた
除数aの値で割り切れるか否かを判断し、ciおよびd
iの値がともに除数aの値で割り切れるマトリックス要
素番号iを求め、ステップs6に進む。
【0084】ステップs6では、ステップs5にて求め
たマトリックス要素番号iを要素番号主走査変化パター
ンまたは要素番号副走査変化パターンとして要素番号主
走査変化パターン記憶部204または要素番号副走査変
化パターン記憶部205に出力し、ステップs7に進
む。
【0085】ステップs7では、すべてのマトリックス
要素番号について主走査方向および副走査方向の変化パ
ターンを求める処理が終了したか否かを判断し、判断結
果が肯定であり終了したと判断すると一連のディザ処理
パラメータ変換動作を終了し、判断結果が否定であり処
理が終了していないと判断するとステップs3に戻り、
以降のステップを繰返す。
【0086】ディザ処理パラメータ変換部203におけ
るディザ処理パラメータ変換処理の具体例として、図3
に示すディザマトリックスAのマトリックス要素番号4
の主走査方向の変化パターンを求める場合を説明する。
図9は、図3に示すディザマトリックスAのマトリック
ス要素番号4の主走査方向の変化パターンを表すマトリ
ックス要素番号のマトリックス要素が存在する位置を示
す図である。マトリックス要素番号4の主走査方向の変
化パターンは、マトリックス要素番号4に対して紙面に
向かって右方に水平に延びるX軸方向である主走査方向
に隣接する位置に存在するマトリックス要素すなわちマ
トリックス要素pのマトリックス要素番号である。
【0087】図10は、ディザマトリックスAの各マト
リックス要素の位置を、ディザマトリックスAの左上端
のマトリックス要素O、すなわちマトリックス要素番号
9のマトリックス要素の位置を基準とする座標値で表し
た状態を示す図である。図10では、紙面に向かって右
方に水平に延びる軸をX′軸とし、紙面に向かって下方
に垂直に延びる軸をY′軸としている。図10から、マ
トリックス要素番号0,1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13,14,15,16の
X′−Y′座標系における座標値(MXi,MYi)
は、それぞれ(2,1),(1,1),(1,2),
(2,2),(3,2),(3,1),(3,0),
(2,0),(1,0),(0,0),(0,1),
(0,2),(0,3),(1,3),(2,3),
(3,3),(4,3)である。またマトリックス要素
数nは、17である。
【0088】また図5から、マトリックスシフトベクト
ル(MSVX1,MSVY1),(MSVX2,MSV
Y2)はそれぞれ(4,−1),(1,4)であるの
で、これらの値を除数aを求める計算式である前記式
(6)に代入して除数aの値を計算すると17となる。
【0089】いま、マトリックス要素番号9のマトリッ
クス要素Oが図7に示すようにX−Y座標系の原点Oに
配置されているとする。このとき、各マトリックス要素
のX−Y座標系における座標値(PX,PY)は、X′
−Y′座標系における座標値(MXi,MYi)に一致
する。したがって、図9に示すマトリックス要素pのX
−Y座標系における座標値(PX,PY)は(4,2)
である。
【0090】各マトリックス要素番号i(i=0,1,
…,n−1)について、前記式(7)〜(10)の計算
を行い、bxi、byi、ciおよびdiの値を求める
と図11に示すようになる。
【0091】各マトリックス要素番号i(i=0,1,
…,n−1)について、求めたciおよびdiの値が除
数aの値すなわち17で割り切れるか否かを判断する
と、図11に示すようにマトリックス要素番号12のと
きにのみciおよびdiの値がともに除数aの値で割り
切れることが判る。したがって、マトリックス要素番号
4の要素番号主走査変化パターンはマトリックス要素番
号12となる。
【0092】以上に示した処理と同様の処理をすべての
マトリックス要素番号の主走査方向および副走査方向に
ついて行うことによって、ディザマトリックスAのすべ
てのマトリックス要素番号の要素番号主走査変化パター
ンおよび要素番号副走査変化パターンを求めることがで
きる。その結果を図12に示す。図12(a)は要素番
号主走査変化パターンを示す図であり、図12(b)は
要素番号副走査変化パターンを示す図である。図12に
おいて、矢符の終点に位置するマトリックス要素番号
は、矢符の始点に位置するマトリックス要素番号の変化
パターンである。たとえば、図12(a)の「4→1
2」はマトリックス要素番号4の主走査方向の変化パタ
ーンがマトリックス要素番号12であることを示してい
る。
【0093】以上のように、本実施形態による画像処理
方法を用いることによって、前記ディザマトリックスを
構成する複数のマトリックス要素のうちから選択される
マトリックス要素に隣接する位置に存在するマトリック
ス要素を簡単な処理で求めることができる。
【0094】本実施形態では要素番号主走査変化パター
ン記憶部204と要素番号副走査変化パターン記憶部2
05とを別々に設ける構成となっているけれども、要素
番号主走査変化パターン記憶部204および要素番号副
走査変化パターン記憶部205に代えて要素番号変化パ
ターン記憶部を設ける構成とし、要素番号主走査変化パ
ターンおよび要素番号副走査変化パターンの両方を要素
番号変化パターン記憶部1つに格納するようにしてもよ
い。
【0095】また本実施形態では、X軸方向を主走査方
向とし、Y軸方向を副走査方向として処理を行っている
けれども、Y軸方向を主走査方向とし、X軸方向を副走
査方向として処理を行ってもよい。
【0096】この場合、処理マトリックス要素番号算出
部207は、処理対象画素が列の先頭の画素である場合
には、前記処理対象画素位置と要素番号副走査変化パタ
ーンとに基づいて、処理対象画素の位置に対応する位置
に存在するマトリックス要素のマトリックス要素番号を
求め、処理対象画素の処理マトリックス要素番号として
処理マトリックス要素番号記憶部209に出力すると同
時に行頭マトリックス要素番号記憶部208に出力す
る。また処理対象画素位置、行頭マトリックス要素番号
記憶部208に格納されたマトリックス要素番号および
要素番号主走査変化パターンに基づいて、次の処理対象
画素の処理マトリックス要素番号を求め、処理マトリッ
クス要素番号記憶部209に出力する。処理対象画素が
列の先頭の画素でない場合には、処理対象画素位置、処
理対象画素の処理マトリックス要素番号および要素番号
主走査変化パターンに基づいて、次の処理対象画素の処
理マトリックス要素番号を求め、処理マトリックス要素
番号記憶部209に出力する。
【0097】本発明の他の実施形態である画像形成装置
について以下に説明する。本発明の他の実施形態では、
図2に示すディザ処理パラメータ変換部203は、前記
ディザマトリックスの予め定められる形状とマトリック
スシフトベクトルとに基づいて複数のディザマトリック
スが連続して配置される状態を記憶するディザマトリッ
クス配置記憶手段を含んで構成される。本実施の形態の
画像形成装置は、ディザ処理パラメータ変換部203以
外のその他の構成は図1に示す実施形態の画像形成装置
1と同様であるので説明は省略する。
【0098】ディザ処理パラメータ変換部203は、デ
ィザマトリックス形状記憶部201とマトリックスシフ
トベクトル記憶部202とから読出される前記ディザマ
トリックスの予め定められる形状とマトリックスシフト
ベクトルとに基づいて、前記ディザマトリックスを構成
する複数のマトリックス要素のうちから選択されるマト
リックス要素に隣接する位置に存在するマトリックス要
素を求めるディザ処理パラメータ変換手段であり、本実
施形態においても同様に、前述の要素番号主走査変化パ
ターンおよび要素番号副走査変化パターンを求め、要素
番号主走査変化パターン記憶部204および要素番号副
走査変化パターン記憶部205にそれぞれ出力する。
【0099】本実施形態におけるディザ処理パラメータ
変換部203は、前記ディザマトリックス配置記憶手段
によって前記ディザマトリックスの予め定められる形状
とマトリックスシフトベクトルとに基づいて複数のディ
ザマトリックスが連続して配置される状態を記憶し、前
記ディザマトリックス配置記憶手段から読出される前記
ディザマトリックスの配置状態に基づいて、前記ディザ
マトリックスを構成する複数のマトリックス要素のうち
から選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在
するマトリックス要素を求める。したがって、演算する
ことなく前記ディザマトリックスを構成する複数のマト
リックス要素のうちから選択されるマトリックス要素に
隣接する位置に存在するマトリックス要素を求めること
ができるので、回路規模の小さいディザ処理パラメータ
変換部203を構成することができる。
【0100】具体的には、前記ディザマトリックス配置
記憶手段は、前記マトリックスシフトベクトル(MSV
X1,MSVY1)および(MSVX2,MSVY2)
をそれぞれ1倍、0倍または−1倍したベクトルの合成
ベクトルを求め、求めた合成ベクトルによって表される
位置にディザマトリックスをそれぞれ配置し、その配置
状態を記憶する。前記マトリックスシフトベクトル(M
SVX1,MSVY1)および(MSVX2,MSVY
2)をそれぞれ1倍、0倍または−1倍したベクトルの
組合せによって最大で9個の位置を得ることができるけ
れども、必ずしも9個の位置すべてにディザマトリック
スを配置する必要はなく、マトリックスシフトベクトル
(MSVX1,MSVY1)および(MSVX2,MS
VY2)をそれぞれ0倍したベクトルの合成ベクトルに
よって表される位置に中心となるディザマトリックスを
配置し、この中心に配置されるディザマトリックスに含
まれるすべてのマトリックス要素の変化パターンが、主
走査方向および副走査方向に出現する状態となるまで他
のディザマトリックスを配置すればよい。ディザ処理パ
ラメータ変換部203は、この配置状態を参照すること
によって、前記ディザマトリックスを構成する複数のマ
トリックス要素のうちから選択されるマトリックス要素
に隣接する位置に存在するマトリックス要素を求めるこ
とができる。これによって、前述のマトリックス要素の
主走査方向および副走査方向の変化パターンを求めるこ
とができる。
【0101】具体例として、図3に示すディザマトリッ
クスAを用いてディザ処理を行う場合を説明する。図1
3は、ディザマトリックス配置記憶手段のディザマトリ
ックス配置用メモリ領域に複数のディザマトリックスA
を連続して配置した状態を示す図である。図13におい
て、右下がりの斜線で示されるディザマトリックスAを
中心とする。図13では、中心のディザマトリックスA
に対して他のディザマトリックスAが接するように配置
されている。この配置状態を参照することによってすべ
てのマトリックス要素の主走査方向であるX軸方向およ
び副走査方向であるY軸方向の変化パターンを求めるこ
とができる。すなわち、図13の紙面に向かって各マト
リックス要素の右隣の位置に存在するマトリックス要素
のマトリックス要素番号が要素番号主走査変化パターン
を示し、図13の紙面に向かって下隣の位置に存在する
マトリックス要素のマトリックス要素番号が要素番号副
走査変化パターンを示している。図13の例では、中心
のディザマトリックスAと、中心のディザマトリックス
Aの最右列端に位置する各マトリックス要素の右隣の位
置に存在する右上がりの斜線で示される4つのマトリッ
クス要素と、中心のディザマトリックスAの最下行端に
位置する各マトリックス要素の下隣の位置に存在する右
上がりの斜線で示される4つのマトリックス要素とのマ
トリックス要素番号が判るようにディザマトリックスA
を配置することによって、要素番号主走査変化パターン
および要素番号副走査変化パターンを求めることができ
る。
【0102】本発明の他の実施形態である画像処理方法
は、前述の画像処理方法と同様に、ディザマトリックス
形状記憶部201によって実行されるディザマトリック
ス形状記憶工程と、マトリックスシフトベクトル記憶部
202によって実行されるマトリックスシフトベクトル
記憶工程と、ディザ処理パラメータ変換工程とを含む階
調再現処理工程を含む画像処理方法であり、前記ディザ
処理パラメータ変換工程は前記ディザマトリックス配置
記憶手段によって実行されるディザマトリックス配置記
憶工程を含む。この画像処理方法は前記ディザマトリッ
クス配置記憶手段を含むディザ処理パラメータ変換部2
03を備える画像処理装置20によって実行される。
【0103】図14は、ディザ処理パラメータ変換部2
03におけるディザマトリックス配置記憶動作を説明す
るフローチャートである。
【0104】ステップs11では、マトリックスシフト
ベクトルをそれぞれ整数倍したベクトル、すなわち(M
SVX1,MSVY1)を整数倍したベクトル(fi×
MSVX1,fi×MSVY1)および(MSVX2,
MSVY2)を整数倍したベクトル(gi×MSVX
2,gi×MSVY2)の倍率(fi,gi)として、
(0,0),(1,0),(0,1),(1,1),
(−1,1),(1,−1),(−1,0),(0,−
1),(−1,−1)の9個の値を設定しi=0〜8の
順位をそれぞれ付して、ステップs12に進む。
【0105】ステップs12では、i=0すなわち(f
i,gi)=(0,0)と設定し、ステップs13に進
む。
【0106】ステップs13では、マトリックスシフト
ベクトル(MSVX1,MSVY1)をfi倍したベク
トル(fi×MSVX1,fi×MSVY1)と、マト
リックスシフトベクトル(MSVX2,MSVY2)を
gi倍したベクトル(gi×MSVX2,gi×MSV
Y2)との合成ベクトルを計算し、ステップs14に進
む。
【0107】ステップs14では、ステップs13にて
求めた合成ベクトルによって表される位置にディザマト
リックスを配置し、配置状態を記憶し、ステップs15
に進む。i=0のときにここで配置されるディザマトリ
ックスが中心のディザマトリックスとなる。
【0108】ステップs15では、iの値が9よりも小
さいか否かを判断し、判断結果が肯定でありiの値が9
よりも小さいとステップs16に進み、判断結果が否定
でありiの値が9以上であるとディザマトリックスの配
置を終了する。
【0109】ステップs16では、中心のディザマトリ
ックスに含まれるすべてのマトリックス要素の主走査方
向および副走査方向の隣接位置にマトリックス要素が存
在するか否かを判断し、判断結果が否定でありマトリッ
クス要素が存在しないとステップs17に進み、判断結
果が肯定でありマトリックス要素が存在するとディザマ
トリックスの配置を終了する。
【0110】ステップs17では、i=i+1と設定し
てステップs13に戻り、以降のステップを繰返す。
【0111】以上のように、本実施形態による画像処理
方法を用いることによって、演算することなく前記ディ
ザマトリックスを構成する複数のマトリックス要素のう
ちから選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存
在するマトリックス要素を求めることができる。
【0112】本発明の実施の形態による画像処理方法
は、該画像処理方法をコンピュータに実行させるための
プログラムがコンピュータ読取り可能に記録される記録
媒体によって、画像形成装置または画像処理装置を含ん
で構成されるコンピュータシステムに供給し、実行させ
るようにしてもよい。このことによって、記録されるプ
ログラムをコンピュータに読取らせて、前記画像処理方
法をコンピュータに実行させることができる。また前記
記録媒体を介することによって、容易にかつ持ち運び自
在に前記プログラムをコンピュータに供給することがで
きる。
【0113】前記記録媒体に記録されるプログラムは、
マイクロプロセッサがアクセスすることによって実行さ
れる構成であってもよく、またマイクロコンピュータに
よって読出されてマイクロコンピュータのプログラム記
憶領域にダウンロードされて実行される構成であっても
よい。このダウンロード用のプログラムは予めマイクロ
コンピュータ本体に格納しておく。
【0114】前記記録媒体としては、マイクロコンピュ
ータで処理が行われる際に用いられるメモリ、たとえば
ROM(Re ad Only Memory)でもよく、また外部記憶
装置として設けられたプログラム読取り装置に挿入する
ことによって読取り可能な記録媒体であってもよい。
【0115】前記記録媒体は、コンピュータ本体と分離
可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセッ
トテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハー
ドディスクなどの磁気ディスクおよびCD−ROM(Co
mpact Disk-Read OnlyMemory)、MO(Magneto Optica
l)ディスク、MD(Mini Disk)、DVD(Digital Ve
rsatile Disk)などの光ディスクなどのディスク系、な
らびにメモリカードなどのIC(Integrated Circuit)
カードおよび光カードなどのカード系の記録媒体であっ
てもよく、またマスクROM、EPROM(ErasablePr
ogrammable Read Only Memory)、EEPROM(Electr
ically ErasableProgrammable Read Only Memory)およ
びフラッシュROMなどの半導体メモリなどの固定的に
プログラムを担持する記録媒体であってもよい。
【0116】また本実施の形態における画像形成装置は
インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシ
ステムで構成することができるので、前記記録媒体は、
前記システムに含まれるコンピュータが必要なときに通
信ネットワーク上に記録されたプログラムをダウンロー
ドするというように、前記プログラムを複数のコンピュ
ータで共用することのできる形式で担持する媒体であっ
てもよい。このように通信ネットワークからプログラム
をダウンロードする場合、ダウンロード用のプログラム
は、予めコンピュータ本体に格納しておくものであって
もよく、また別の記録媒体からインストールされるもの
であってもよい。
【0117】前記システムは、フラットベッドスキャ
ナ、フィルムスキャナおよびデジタルカメラなどの画像
入力装置、所定のプログラムがロードされることによっ
て前述の画像処理方法などの種々の処理を行うコンピュ
ータ、コンピュータの処理結果を表示するCRT(Cath
ode−Ray Tube)ディスプレイおよび液晶ディスプレイ
などの画像表示装置、コンピュータの処理結果を紙など
に出力するプリンタなどの画像出力装置、ならびに通信
ネットワークを介してサーバなどに接続するための通信
手段であるモデムなどを含んで構成される。
【0118】本実施の形態による画像形成装置では、た
とえば、操作者によって画像形成装置に設けられる操作
パネルを用いてディザ処理の設定が行われたり、前記プ
ログラムが記録される記録媒体、たとえばROMを交換
することによってディザ処理の設定の変更が行われる。
また画像形成装置がコンピュータシステムで実現される
場合には、たとえば操作者が設定画面からキーボードお
よびマウスなどの入力装置を用いて値などの設定に係る
信号を入力することによってディザ処理の設定が行われ
る。
【0119】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ディザマ
トリックスの形状とマトリックスシフトベクトルとによ
ってディザ処理を設定することができるので、ディザ処
理の設定および設定の変更が容易にでき、設定の間違い
および間違いに起因する誤動作を防ぐことが可能である
画像処理装置を得ることができる。
【0120】また本発明によれば、ディザマトリックス
を構成する複数のマトリックス要素のうちから選択され
るマトリックス要素に隣接する位置に存在するマトリッ
クス要素を簡単な処理で求めることができるので、ディ
ザ処理パラメータ変換手段を簡易な構成とすることがで
きる。
【0121】また本発明によれば、演算することなくデ
ィザマトリックスを構成する複数のマトリックス要素の
うちから選択されるマトリックス要素に隣接する位置に
存在するマトリックス要素を求めることができるので、
回路規模の小さいディザ処理パラメータ変換手段を構成
することができる。
【0122】また本発明によれば、画像処理装置におけ
るディザ処理の設定および設定の変更が容易にできるの
で、設定の間違いおよび間違いに起因する誤動作を防ぐ
ことが可能であり、また容易に高画質の出力画像が得ら
れる画像形成装置を得ることができる。
【0123】また本発明によれば、ディザマトリックス
の形状とマトリックスシフトベクトルとによってディザ
処理を設定することができるので、ディザ処理の設定お
よび設定の変更が容易にでき、設定の間違いおよび間違
いに起因する誤動作を防ぐことが可能である画像処理方
法を提供することができる。
【0124】また本発明によれば、ディザマトリックス
を構成する複数のマトリックス要素のうちから選択され
るマトリックス要素に隣接する位置に存在するマトリッ
クス要素を簡単な処理で求めることができる。
【0125】また本発明によれば、演算することなくデ
ィザマトリックスを構成する複数のマトリックス要素の
うちから選択されるマトリックス要素に隣接する位置に
存在するマトリックス要素を求めることができる。
【0126】また本発明によれば、ディザ処理の設定お
よび設定の変更が容易にでき、設定の間違いおよび間違
いに起因する誤動作を防ぐことが可能である画像処理方
法をコンピュータに実行させることができる。
【0127】また本発明によれば、記録されるプログラ
ムをコンピュータに読取らせて、ディザ処理の設定およ
び設定の変更が容易にでき、設定の間違いおよび間違い
に起因する誤動作を防ぐことが可能である画像処理方法
をコンピュータに実行させることができる。また記録媒
体を介することによって、容易に前記プログラムをコン
ピュータに供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である画像処理装置20
を含む画像形成装置1の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示す画像処理装置20の中間調処理部2
9の構成を示すブロック図である。
【図3】ディザマトリックスを入力画像データに適用し
た状態の一例を示す図である。
【図4】ディザマトリックスの格納形式の一例を示す図
である。
【図5】図3に示す複数のディザマトリックスAを2次
元平面上に連続して配置した状態を模式的に示す図であ
る。
【図6】4×4の16個のマトリックス要素からなるデ
ィザマトリックスQの配置状態を模式的に示す図であ
る。
【図7】ディザマトリックスAを2次元平面上に配置し
た状態の一部を示す図である。
【図8】ディザ処理パラメータ変換部203におけるデ
ィザ処理パラメータ変換動作を説明するフローチャート
である。
【図9】図3に示すディザマトリックスAのマトリック
ス要素番号4の主走査方向の変化パターンを表すマトリ
ックス要素番号のマトリックス要素が存在する位置を示
す図である。
【図10】ディザマトリックスAの各マトリックス要素
の位置を、ディザマトリックスAの左上端のマトリック
ス要素Oの位置を基準とする座標値で表した状態を示す
図である。
【図11】ディザ処理パラメータ変換部203における
演算結果の一例を示す図である。
【図12】ディザマトリックスAのマトリックス要素番
号の主走査方向および副走査方向の変化パターンを示す
図である。
【図13】ディザマトリックス配置記憶手段のディザマ
トリックス配置用メモリ領域に複数のディザマトリック
スAを連続して配置した状態を示す図である。
【図14】ディザ処理パラメータ変換部203における
ディザマトリックス配置記憶動作を説明するフローチャ
ートである。
【図15】方式(0)の例であるシアンの標準的な網点
の点列角度である15°の場合の網点の点列を模式的に
示す図である。
【図16】方式(1)において、4×4のディザマトリ
ックスを用いる場合の仮想的なドットを模式的に示す図
である。
【図17】方式(2)において、4×4のディザマトリ
ックスを用いる場合の仮想的なドットを模式的に示す図
である。
【図18】方式(3)において、矩形でないディザマト
リックスとして17個のマトリックス要素からなるディ
ザマトリックスを用いる場合の仮想的なドットを模式的
に示す図である。
【図19】図18に示す方式(3)で用いるディザマト
リックスの一例について、各マトリックス要素に対して
マトリックス要素番号0〜16を割り当てた状態を示す
図である。
【図20】図19に示すディザマトリックスを画像デー
タに適用する際の配置状態を示す図である。
【図21】図19に示すディザマトリックスのマトリッ
クス要素の主走査方向および副走査方向の変化パターン
をマトリックス要素番号を用いて示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 10 画像入力装置 11 電荷結合素子(CCD) 12 シェーディング補正部 13 ライン合わせ部 14 センサ色補正部 15 変調伝達関数(MTF)補正部 16 γ補正部 20 画像処理装置 21 モノクロデータ生成部 22 入力処理部 23 領域分離部 24 黒生成部 25 色補正部 26 ズーム処理部 27 空間フィルタ処理部 28 プリントデータ入力部 29 中間調処理部 30 画像出力装置 31 レーザコントロールユニット 32a,32b,32c,32d レーザスキャナユニ
ット(LSU) 40 画像メモリ 41a,41b,41c,41d ハードディスク(H
D)装置 42 遅延バッファメモリ 50 中央処理装置(CPU) 51 画像データバス 60 画像編集部 80 外部インタフェース(I/F)部 90 通信インタフェース(I/F)部 201 ディザマトリックス形状記憶部 202 マトリックスシフトベクトル記憶部 203 ディザ処理パラメータ変換部 204 要素番号主走査変化パターン記憶部 205 要素番号副走査変化パターン記憶部 206 処理対象画素位置記憶部 207 処理マトリックス要素番号算出部 208 行頭マトリックス要素番号記憶部 209 処理マトリックス要素番号記憶部 210 処理対象画素値記憶部 211 ルックアップテーブル変換部 212 ルックアップテーブル記憶部 213 処理後画素値記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C187 AC07 AD03 AD04 AF03 GA01 GB03 GB04 JA05 5B057 BA11 CA08 CA16 CB07 CB16 CE13 CE16 CH01 CH11 5C077 MM03 MP08 NN09 PP15 PP32 PP33 PP38 PQ08 PQ12 PQ22 RR16 TT05 TT06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに対してディザ処理を施して
    階調補正処理および中間調生成処理を行う階調再現処理
    手段を備える画像処理装置において、 前記階調再現処理手段は、 前記ディザ処理に用いるディザマトリックスの予め定め
    られる形状を記憶するディザマトリックス形状記憶手段
    と、 前記ディザマトリックスを2次元平面上で移動させるべ
    き方向と距離とを規定するマトリックスシフトベクトル
    を記憶するマトリックスシフトベクトル記憶手段と、 前記ディザマトリックス形状記憶手段と前記マトリック
    スシフトベクトル記憶手段とから読出される前記ディザ
    マトリックスの予め定められる形状とマトリックスシフ
    トベクトルとに基づいて、前記ディザマトリックスを構
    成する複数のマトリックス要素のうちから選択されるマ
    トリックス要素に隣接する位置に存在するマトリックス
    要素を求めるディザ処理パラメータ変換手段とを含むこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ディザ処理パラメータ変換手段は、 前記ディザマトリックスを構成する各マトリックス要素
    に付与される2次元座標系の座標値に基づいて、前記マ
    トリックスシフトベクトルによって定められる移動位置
    に存在するマトリックス要素を演算によって求める演算
    手段を備え、 前記演算手段による演算結果に応答し、前記ディザマト
    リックスを構成する複数のマトリックス要素のうちから
    選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在する
    マトリックス要素を求めることを特徴とする請求項1記
    載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ディザ処理パラメータ変換手段は、 前記ディザマトリックスの予め定められる形状とマトリ
    ックスシフトベクトルとに基づいて複数のディザマトリ
    ックスが連続して配置される状態を記憶するディザマト
    リックス配置記憶手段を備え、 前記ディザマトリックス配置記憶手段から読出される前
    記ディザマトリックスの配置状態に基づいて、前記ディ
    ザマトリックスを構成する複数のマトリックス要素のう
    ちから選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存
    在するマトリックス要素を求めることを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の画像処
    理装置と、 画像データを前記画像処理装置に入力する画像データ入
    力手段と、 前記画像処理装置によって画像処理された画像データを
    出力する画像データ出力手段とを含むことを特徴とする
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 画像データに対してディザ処理を施して
    階調補正処理および中間調生成処理を行う階調再現処理
    工程を含む画像処理方法において、 前記階調再現処理工程は、 前記ディザ処理に用いるディザマトリックスの予め定め
    られる形状を記憶するディザマトリックス形状記憶工程
    と、 前記ディザマトリックスを2次元平面上で移動させるべ
    き方向と距離とを規定するマトリックスシフトベクトル
    を記憶するマトリックスシフトベクトル記憶工程と、 前記ディザマトリックス形状記憶工程と前記マトリック
    スシフトベクトル記憶工程とにおいて記憶される前記デ
    ィザマトリックスの予め定められる形状とマトリックス
    シフトベクトルとに基づいて、前記ディザマトリックス
    を構成する複数のマトリックス要素のうちから選択され
    るマトリックス要素に隣接する位置に存在するマトリッ
    クス要素を求めるディザ処理パラメータ変換工程とを含
    むことを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記ディザ処理パラメータ変換工程は、 前記ディザマトリックスを構成する各マトリックス要素
    に付与される2次元座標系の座標値に基づいて、前記マ
    トリックスシフトベクトルによって定められる移動位置
    に存在するマトリックス要素を演算によって求める演算
    工程を含み、 前記演算工程における演算結果に応答し、前記ディザマ
    トリックスを構成する複数のマトリックス要素のうちか
    ら選択されるマトリックス要素に隣接する位置に存在す
    るマトリックス要素を求めることを特徴とする請求項5
    記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記ディザ処理パラメータ変換工程は、 前記ディザマトリックスの予め定められる形状とマトリ
    ックスシフトベクトルとに基づいて複数のディザマトリ
    ックスが連続して配置される状態を記憶するディザマト
    リックス配置記憶工程を含み、 前記ディザマトリックス配置記憶工程において記憶され
    る前記ディザマトリックスの配置状態に基づいて、前記
    ディザマトリックスを構成する複数のマトリックス要素
    のうちから選択されるマトリックス要素に隣接する位置
    に存在するマトリックス要素を求めることを特徴とする
    請求項5記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の画像処
    理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のプログラムがコンピュー
    タ読取り可能に記録される記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100766081B1 (ko) 2006-08-30 2007-10-12 삼성전자주식회사 영상신호처리장치 및 그의 영상신호처리방법
US7911656B2 (en) 2006-03-13 2011-03-22 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image processing apparatus, image processing method, and computer readable recording medium storing program

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