JP2003283224A - 携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造 - Google Patents

携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造

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JP2003283224A
JP2003283224A JP2002089403A JP2002089403A JP2003283224A JP 2003283224 A JP2003283224 A JP 2003283224A JP 2002089403 A JP2002089403 A JP 2002089403A JP 2002089403 A JP2002089403 A JP 2002089403A JP 2003283224 A JP2003283224 A JP 2003283224A
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frequency
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アンテナの伸長時及び収納時に、2つの周波
数帯域で共振するデュアルバンド用アンテナを提供す
る。 【解決手段】 携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ
構造において、筐体30と、給電部32と、筐体に支持
されて、収納時に給電部に電気的に接続される第1金属
部33と伸長時に給電部に電気的に接続される第2金属
部34とアンテナ特性を調節する筐体外に設けられる先
端部35及び第1金属部と第2金属部との間に設けられ
た棒状金属部とを有し、第1周波数帯域及び第2周波数
帯域で送受信するためのデュアルバンド用アンテナ37
と、給電部に接続されてインピーダンス整合をする整合
回路38と、筐体に支持されてデュアルバンド用アンテ
ナの収納時に棒状金属部と一定距離離間して対向する導
体パターン39とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型無線機のデ
ュアルバンド用アンテナ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機では、小型化して携帯性を向
上させるために、ホイップアンテナが筐体に収容される
構造となっている。図20は従来のホイップアンテナを
示す図である。図20に示すように、ホイップアンテナ
2は、先端部4、上部金属部6、棒状金属部8及び下部
金属部10から構成される。ホイップアンテナ2は筐体
20に支持されて、上下に移動可能となっている。筐体
20には給電接点22が設けられて、ホイップアンテナ
2が伸長時には下部金属部10に接続され、収納時には
上部金属部6に接続される。給電接点22は、整合回路
24を通して無線部26に接続される構成となってい
る。先端部4はコイルの巻線数や間隔により指向性や利
得を制御している。先端部4及び上部金属部8はアンテ
ナの小型化のために容量結合されている。棒状金属部8
は、上部金属部6及び下部金属部10に接続されてお
り、その長さを調整することにより利得が制御される。
【0003】携帯電話の普及及び技術の進歩によって、
種々の新しいシステムが構築され、一つ携帯電話機で複
数のシステムに対応できるものが要求されるようになっ
た。このためには1個のアンテナ装置で2種類の周波
数、(800MHz帯域と1.5GHz帯域)に共振で
きるアンテナが必要になる。アンテナの伸長及び収納時
において、それぞれ2種類の周波数で共振できる必要が
あるが、ホイップアンテナ等では、小型化の要請よりア
ンテナ長を短くせざるを得なく、先端部4のコイルの巻
線数及び間隔、棒状金属部8の長さ並びに整合回路24
によるインピーダンス整合によっては、アンテナの伸長
時及び収縮時の一方の周波数(例えば、800MHz)
では所望の特性を得ることができるが、他方の周波数
(例えば、1.5GHz)では所望の特性を得ることが
困難であった。これは、アンテナの伸長時に利得及び指
向性が良好になるように設計されること、先端部のコイ
ルの間隔はアンテナの小型化の観点より800MHzで
特性が良好となるように設計されているからである。
【0004】図21はホイップアンテナを伸長した状態
でのリターンロスを示す図であり、横軸が周波数(MH
z)、縦軸がリターンロス(dB)を表している。図2
2はホイップアンテナを収納した状態でのリターンロス
を示す図であり、横軸が周波数(MHz)、縦軸がリタ
ーンロス(dB)を表している。図21及び図22中の
マーキングは、819MHz,949MHz,1441
MHz,1489MHzである。リターンロスは、ホイ
ップアンテナ20を収納した状態において、整合回路2
4の入力端で測定したものである。リターンロスは、次
式(1)により定義されるものである。
【0005】 R.L=10×log10ret/Pin (1) 但し、 R.L:リターンロス Pret:出力電力 Pin:入力電力 図21に示すように、ホイップアンテナの伸長時では、
800MHz帯及び1.5GHz帯のデュアルバンドで
リターンロスが一定以下(−5dB)となり、良好であ
る。しかし、図22に示すように、ホイップアンテナの
収納時では、800MHz帯ではリターンロスが一定
(−5dB)以下となり、比較的良好であるが、1.5
GHZ帯ではリターンロスが−3dB程度となり、良好
な特性は得られない。そこで、アンテナの伸長及び収納
時に両周波数で共振するための整合回路を2つ設けてデ
ュアルバンドに対応するものが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、整合回
路を2つ設けてデュアルバンドに対応する場合、回路部
が複雑になり、これに伴うコストアップが問題となる。
一方、特開平4−336803号公報には、携帯無線機
筐体内にアンテナ片を設け、アンテナ収納時にアンテナ
下端を機会的に接触し、アンテナ収納時のインピーダン
ス整合を取るものが提案されている。しかし、この構造
では、アンテナ片がホイップアンテナ下端に機械的に接
触するため、2つの周波数帯域で同時にインピーダンス
整合を取ることが困難となる。つまり、デュアルバンド
用アンテナには不向きである。
【0007】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、アンテナの伸長時及び収納時に、2つの周波数帯域
で共振するデュアルバンド用アンテナを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
ある。図1に示すように、携帯電話機のデュアルバンド
アンテナ構造では、筐体30と、給電部32と、筐体3
0に支持されて、収納時に給電部32に電気的に接続さ
れる第1金属部33と伸長時に給電部32に電気的に接
続される第2金属部34とアンテナ特性を調節する筐体
30外に設けられる先端部35及び第1金属部33と第
2金属部34との間に設けられた棒状金属部36とを有
し、第1周波数帯域及び第2周波数帯域で送受信するた
めのデュアルバンド用アンテナ37と、給電部32に接
続されてインピーダンス整合をする整合回路38と、筐
体30に支持されてデュアルバンド用アンテナ37の収
納時に棒状金属部36と一定距離離間して対向する導体
パターン39とを具備する。
【0009】第1周波数帯域及び第2周波数帯域で伸長
時及び収納時に送受信可能とするために、先端部35の
コイルの間隔や巻線数、棒状金属部36の長さや整合回
路38により、アンテナ特性が調整されている。特に、
伸長時のアンテナ特性が良好になるように設計されてい
るのが一般的である。導体パターン39は、デュアルバ
ンド用アンテナ37の収納時に棒状金属部36と一定距
離離間して対向しているので、導体パターン39と棒状
金属部36との間にコンデンサが形成される。コンデン
サは棒状金属部36に流れる電流の周波数によりインピ
ーダンスが変化する。
【0010】一方、導体パターン39はコンデンサ及び
インダクタを含む回路と等価と見なすことができるの
で、デュアルバンド用アンテナ37の収納時に第1周波
数帯域と第2周波数帯域とで導体パターン39のインピ
ーダンスが変化する。これにより、デュアルバンド用ア
ンテナ37の収納時に第2周波数帯域でのアンテナ特性
が十分でないとき、導体パターン39によりアンテナ特
性を良好にすると共に第1周波数帯域でのアンテナ特性
に悪影響を及ぼさないようにすることができる。よっ
て、デュアルバンド用アンテナ37の収納時及び伸長時
で所望のアンテナ特性を得ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】図2は本発明の実施形態による携
帯電話機の概観図であり、図2(a)は開いた状態の平
面図、図2(b)は閉じた状態の平面図、図2(c)は
閉じた状態の側面図、図2(d)は閉じた状態の裏面図
である。携帯電話機として折り畳み式を一例としている
のは、折り畳み式は携帯電話機の小型化の要求が顕著な
ものであり、かかる携帯電話機に使用される小型アンテ
ナ構造に本発明を適用することによりその効果が顕著で
あるからであり、他の携帯電話機であってもよい。図2
(a)に示すように、携帯電話機は、アンテナ50、筐
体52、表示部54、及びキー部56から構成される。
アンテナ50は筐体52のリアケース60に支持され
る。筐体52は、アンテナ50、表示部54、キー部5
6及び図示しないCPU等の電子部品を収納するもので
ある。表示部54は、文字や映像を表示する表示装置で
ある。キー部56はキー入力をするものである。
【0012】第1実施形態 図3は、本発明の第1実施形態によるアンテナ50の構
成部品を示す図である。図4はアンテナ50の組み立て
図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図で
ある。図5はホイップアンテナ70を収納した時の平面
図を模式的に表した図、図6はホイップアンテナ70を
収納した時の側面図を模式的に表した図である。図7は
ホイップアンテナ70を伸長した時の平面図を模式的に
表した図である。図3に示すように、アンテナ50は、
ホイップアンテナ70、ホルダ72、アンテナ金具7
4、樹脂チューブ76及び導体パターン78から構成さ
れる。
【0013】ホイップアンテナ70は、先端部80、上
部金属部82、棒状金属部84、下部金属部86及び支
持部88より構成される。先端部80は、デュアルバン
ドでのアンテナ利得及び指向性を調整するコイルが内部
に間隔で一定数巻かれており、プラスティック樹脂によ
り覆われており、図5〜図7に示すように、ホイップア
ンテナ70がリアケース60に固定されるとリアケース
70外に設けられるものである。例えば、800MHz
と1.5GHzであるとき、先端部80のサイズを小さ
くするべく800MHzに合わせたコイル間隔となって
いる。上部金属部82は、棒状金属部84より大きい径
を有し、先端部80と容量結合をすると共に棒状金属部
84の上部に機械的・電気的に接続されており、図5〜
図6に示すように、収納時に給電接点74に接続され
る。棒状金属部84は、上部金属部82及び下部金属部
86に電気的に接続されたアンテナ主要部である。その
長さは、デュアルバンドで反射波が少なくなるよう設計
されている。下部金属部86は、上部金属部82と同じ
径を有し、棒状金属部84の下部に機械的・電気的に接
続されており、図7に示すように、伸長時に給電接点7
4に接続される。
【0014】支持部88は、棒状金属部84が上下に移
動することにより、下部金属部86や上部金属部84を
電気的に接続して下部金属部86や上部金属部84をア
ンテナ金具(給電接点)74に電気的に接続すると共に
ホイップアンテナ70をリアケース60に支持するため
のものであり、図4に示すように、ホルダ72に固定さ
れる。ホルダ72は、リアケース60にホイップアンテ
ナ70を固定するための金属からなるものであり、リア
ケース60に固定されると共に支持部88がホルダ72
に固定されることによりホイップアンテナ70がリアケ
ース60に固定される。
【0015】アンテナ金具74は、図5〜図7に示すよ
うに、ホイップアンテナ70とリアケース60に固定さ
れる整合回路100が搭載された基板98を接触させる
ための金属で構成されるものであり、図4に示すよう
に、ホルダ72と電気的に接続される。樹脂チューブ7
6は、ホイップアンテナ70を収納時にアンテナを固定
するための絶縁体で構成されるものであり、図4に示す
ように、ホルダ72に固定されてその内部に棒状金属部
84が挿入される。
【0016】導体パターン78は、ホイップアンテナ7
0の収納時にデュアルバンドの一方の周波数帯域(例え
ば、800MHz)には利得に悪影響を及ぼさず且つ他
方の周波数帯域(例えば、1.5MHz)において利得
を向上させて所望の利得を得るためのものであり、図4
〜図7に示すように、下端がリアケース60に固定され
て接地され、上端が開放されている。図6に示すよう
に、樹脂チューブ76と一定距離離間して対向するよう
にリアケース60の背面に取り付けられている。
【0017】図8は、図4中の導体パターン78の一例
を示す図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は平
面図である。図8に示すように、導体パターン78は一
定の幅と長さを有する導体のパターンであり、本実施形
態ではフレキシブル基板により形成されている。尚、導
体パターン78はリアケース60の背面上に導体を蒸着
して実現しても良い。図8中の丸穴は導体パターン78
をリアケース60にネジ固定すると共に接地するための
ものである。導体パターン78の幅は、インダクタや容
量を形成するに必要とされる幅、例えば、2mmとして
いる。導体パターン78の長さは、ホイップアンテナ7
0の収納時の共振周波数に応じて決定されるものであ
り、導体パターン78と収納時に樹脂チューブ76に収
容される棒状金属部84との間で形成されるコンデンサ
容量により決まる。
【0018】図9は、導体パターン78と樹脂チューブ
76の間隔と819MHz,1441MHzにおけるリ
ターンロスとの関係を示す図である。ここでは、共振周
波数を1489MHzとしている。図9に示すように、
間隔が2.0mmであるとき、リターンロスが、819
MHzで−5.0dB,1441MHzで−8.0dB
となっており、ホイップアンテナ70の収納時にデュア
ルバンドで良好な特性となっている。
【0019】図5に示すように、導体パターン78はホ
イップアンテナ70の背面側のリアケース60に接地端
子がネジ固定され、取り付けられる。また、図6に示す
ように、ホイップアンテナ70の収納時に導体パターン
78とホイップアンテナ70が一定距離離間して対向し
ている。このように、ホイップアンテナ70の収納時に
導体パターン78とホイップアンテナ70が対向してい
ることから、導体パターン78とホイップアンテナ70
との間でコンデンサが形成される。
【0020】コンデンサの容量は、導体パターン78と
ホイップアンテナ70の間隔により決定され、ホイップ
アンテナ70に流れる信号の周波数に応じてインピーダ
ンスが変化するので、この間隔を調整することにより、
デュアルバンドにおいて、収納時に導体パターン78を
取り付けない場合に特性が比較的良好な一方の周波数帯
域(800MHz)に影響を及ぼさない、あるいは更に
良好にし、且つ導体パターン78を取り付けない場合に
特性が不十分である他方の周波数帯域(1.5GHz)
でアンテナ特性が良好となる間隔を決定する。
【0021】アンテナ金具(接触金具)74は、ホイッ
プアンテナ70と基板98を接触させるための金属で構
成されるものであり、図6に示すようにリアケース60
に固定される基板98に接続される。この基板98には
インダクタやコンデンサにより構成される整合回路10
0がパターンにより形成されて、同軸ケーブルを介して
無線部110に接続される。整合回路100は、ホイッ
プアンテナ70の伸長時にデュアルバンドにおいて、リ
ターンロスが一定以下となるように設計されている。無
線部110は、キー部56を収容するケースに実装され
る。整合回路100は、ホイップアンテナ70の伸長時
において、デュアルバンド(800MHz,1.5GH
z)でリターンロスが所望のものとなるようにインピー
ダンス整合を取るためのものである。
【0022】図10は無線部110を含むブロック図で
ある。図10に示すように、無線部110は、アンテナ
切り換えスイッチ130、アイソレータ132、電力増
幅器134、帯域通過フィルタ136、周波数変換器1
38、帯域通過フィルタ140、高周波増幅器142及
び周波数変換部144から構成される。アイソレータ1
32、電力増幅器134、帯域通過フィルタ136、及
び周波数変換器138が送信系であり、帯域通過フィル
タ140、高周波増幅器142及び周波数変換部144
が受信系である。無線部110は変調部146及び復調
部148に接続される。変調部146及び復調部148
はディジタル信号処理部150に接続され、ディジタル
信号処理部150は更に制御部152に接続される。送
受信兼用アンテナ120は、ホイップアンテナ70や整
合回路120を含む。受信専用アンテナ122はデュア
ルバンドの受信専用の内蔵アンテナである。以下、ホイ
ップアンテナ70の伸長時と収納時について、アンテナ
特性の説明をする。
【0023】(a) ホイップアンテナ70の伸長時図
11はホイップアンテナ70の伸長時の等価回路を示す
図である。図7に示すように、ホイッアンテナ70の伸
長時には、ホイップアンテナ70の下部金属部86が給
電接点74と接続されて、ホイップアンテナ70と導体
パターン78が対向しないので、コンデンサを形成する
ことはなく、図11に示すように、等価回路がホイップ
アンテナ70のみによって構成されるLC回路なので、
導体パターン78がホイップアンテナ70の特性に影響
を及ぼすことはない。
【0024】図12はホイップアンテナ70の伸長時の
リターンロスを示す図であり、横軸に周波数(MH
z)、縦軸にリターンロス(dB)が示されている。こ
のホイップアンテナ70は、800MHz帯及び1.5
GHz帯でリターンロスが少なくなるように、ホイップ
アンテナ70中の先端部80のコイルの巻線、及び間隔
が決定され、整合回路100でインピーダンス整合が取
られていることから、デュアルバンドでリターンロスが
一定以下(−5dB)となっている。マーキングは、8
19MHz,949MHz,1441MHz,1489
MHzでのリターンロスである。
【0025】(b) ホイップアンテナ70の収納時 図13はホイップアンテナ70の伸長時の等価回路を示
す図である。図6に示すように、ホイッアンテナ70の
収納時には、ホイップアンテナ70の上部金属部82が
給電接点74と接続されて、ホイップアンテナ70と導
体パターン78が対向するので、ホイップアンテナ70
及び導体パターン78との間にコンデンサC1が形成さ
れる。図13に示すように、コンデンサC1、導体パタ
ーン78のインダクタL2及び容量C2からなる整合用
スタブが構成される。L,Cはホイップアンテナ70の
インダクタ及び容量である。このとき、ホイップアンテ
ナ70、並びに導体パターン78の距離及び長さをデュ
アルバンドでリターンロスが小さくなるように設計され
ているので特性が良好となる。例えば、導体パターン7
8の共振周波数を1489MHz、樹脂チューブ76と
導体パターン78との間隔を2.0mm、導体パターン
78の幅を3.0mm、導体パターン78の長さを70
mmとしている。
【0026】図14はホイップアンテナ70の収納時の
リターンロスを示す図である。図14に示すように、8
19MHzでリターンロスが−5.0dB、1441M
Hzでリターンロスが−8.0dBとなっており、ホイ
ップアンテナ70の収納時にデュアルバンドで良好な特
性を有する。マーキングは、819MHz,949MH
z,1441MHz,1489MHzでのリターンロス
である。これは、導体パターン78が1.5GHz帯で
整合用スタブとして動作することにより、800MHz
帯に影響を与えることなく、1.5GHz帯において整
合可能としてするのである。
【0027】以上説明した第1実施形態によれば、導体
パターンを筐体内背面に接合させ、ある周波数帯で共振
する整合用スタブとして動作させることにより、アンテ
ナの伸長、収納いずれの場合にも単一の整合回路でデュ
アルバンドに対応したインピーダンス整合が可能とな
り、回路構造の複雑化とコストアップが避けられる。
【0028】 本実施形態では、先端部と棒状金属部
が容量結合をすることにより小型化が実現されているホ
イップアンテナの場合を例に説明したが、ホイップアン
テナに限らず、伸長時と収納時で機能が分離されるロッ
ドアンテナに適用することも可能である。但し、ホイッ
プアンテナに適用した場合には、小型化の要請よりアン
テナ長を長くできない場合に本発明の効果が著しい。
【0029】 本実施形態では、アンテナの先端部の
コイルが1.5GHz帯で良好となるようなものを用い
た場合は、ホイップアンテナの収納時での800MHz
帯域のリターンロスが小さくなるように導体パターンを
設計しても良い。
【0030】第2実施形態 図15は本発明の第2実施形態によるアンテナ構造を示
す図であり、図6中の構成要素と実質的に同一の構成要
素には同一の符号を附している。図14に示すように導
体パターン150の先端とグラウンド間にコンデンサ1
60を接続している。第1実施形態ではホイップアンテ
ナ70と導体パターン78との間にコンデンサを形成す
る構成としていたが、この場合、デュアルバンドでリタ
ーンロスを一定以下とするには、この間隔が2mm程度
必要であった。しかし、薄型化が求められる携帯電話で
は2mmの間隔は大きすぎる。そこで、対向間隔を短く
するが、短くすることによるコンデンサの容量が増加す
るため、導体パターン150とグラウンド間にコンデン
サ160を設けることにより合成容量を所望の値として
いる。
【0031】図16は図15中の導体パターン150の
構成図であり、図16(a)は導体パターンの側面図で
あり、図16(b)は導体パターンの平面図である。図
16に示すように、導体パターン150とグラウンド間
にコンデンサ160が設けられている。コンデンサ16
0は、導体パターン150とホイップアンテナ70間の
距離を短く、例えば、0.5mm程度としたときの、デ
ュアルバンドでリターンロスが一定以下となるようによ
うな容量値、例えば、1.5pFとしている。コンデン
サ160は、図15に示すように部品を用いても良い
し、導体パターン150にギャップを構成することによ
り容量を実現しても良い。コンデンサ160が搭載され
るフレキシブル基板の裏面は補強板162により補強さ
れている。
【0032】図17は導体パターン長による共振周波数
の変化を示す図であり、図17(a)は表に表したも
の、図17(b)はグラフに表したものであり、横軸に
スタブ長(導体パターン長)、縦軸に共振周波数(MH
z)を示している。これは、導体パターン150とホイ
ップアンテナ70間の距離を0.5mm、コンデンサ1
60を1.5pFとしてリターンロスより実測したもの
である。図17に示すように、例えば、導体パターン1
50を短くすることにより、共振周波数が大きくなり、
導体パターン150長が60mm〜30mmの間では、
1.7GHz〜2.3GHzの範囲まで共振周波数を変
えることができることが分かる。このように導体パター
ン150の長さを変えることにより、共振周波数を変え
ることができる。
【0033】図18はホイップアンテナの収納時の等価
回路を示す図である。図18に示すようにホイップアン
テナを収納した状態では、導体パターン150とホイッ
プアンテナ70との間に形成されるコンデンサC10、
コンデンサ160、及び導体パターン150により形成
される容量C2及びインダクタL2からなるスタブが構
成される。ホイップアンテナ70の伸長時及び収納時の
動作は第1実施形態と同様なので説明を省略する。
【0034】図19は2.2GHzに共振周波数を合わ
せた場合の特性例を示す図であり、横軸が周波数(MH
z)、縦軸がホイップアンテナ70を収納した状態での
リターンロス(dB)を示している。マーキングは、8
10MHz,985MHz,2185MHz,2284
MHzでのリターンロスである。この場合の導体パター
ン150の長さが35mm、コンデンサ160は1.5
pF、樹脂チューブ76と導体パターン150との間の
距離は0.2mmである。図19に示すように、2.2
GHz帯において、リターンロスの小さく(−10dB
以下)、良好な特性となっている。一方、800MHz
帯におけるリターンロスについても一定以下(−5d
B)であり、良好である。以上説明した第2実施形態に
よれば、第1実施形態と同様の効果がある上に、導体パ
ターンとホイップアンテナ間の距離を短くすることがで
き、携帯電話の薄型化に支障をきたすことがない。
【0035】本発明は以下の付記を含むものである。
【0036】(付記1) 携帯電話機のデュアルバンド
用アンテナ構造において、筐体と、給電部と、前記筐体
に支持されて、収納時に前記給電部に電気的に接続され
る第1金属部と伸長時に前記給電部に電気的に接続され
る第2金属部とアンテナ特性を調節する前記筐体外に設
けられる先端部及び前記第1金属部と前記第2金属部と
の間に設けられた棒状金属部とを有し、第1周波数帯域
及び第2周波数帯域で送受信するためのデュアルバンド
用アンテナと、前記給電部に接続されてインピーダンス
整合をする整合回路と、前記筐体に 支持されて前
記デュアルバンド用アンテナの収納時に前記棒状金属部
と一定距離離間して対向する導体パターンと、を具備し
たことを特徴とする携帯電話機のデュアルバンド用アン
テナ構造。
【0037】(付記2) 前記導体パターンの前記デュ
アルバンド用アンテナの伸長方向長さ及び前記一定距離
は、前記第1周波数帯域及び第2周波数帯域において、
前記デュアルバンド用アンテナの収納時に前記整合回路
の送信信号の入力端でのリターンロスが一定以下となる
ものであることを特徴とする付記1記載の携帯電話機の
デュアルバンド用アンテナ構造。
【0038】(付記3) 前記導体パターンは、前記デ
ュアルバンド用アンテナの収納時に位置する前記第2金
属部に近接する側の一端が接地され、他端が開放されて
いることを特徴とする付記1記載の携帯電話機のデュア
ルバンド用アンテナ構造。
【0039】(付記4) 一方の電極がデュアルバンド
用アンテナの収納時の前記第2金属部に近接する側の前
記導体パターンの一端に接続され、他方の電極が接地さ
れたコンデンサを更に具備したことを特徴とする付記1
記載の携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造。
【0040】(付記5) 前記第1周波数帯域の周波数
が前記第2周波数帯域の周波数よりも小さく、前記導体
パターンの前記デュアルバンド用アンテナの伸長方向長
さは、前記デュアルバンド用アンテナの共振周波数が前
記第2周波数帯域となるものであることを特徴とする付
記3記載の携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構
造。
【0041】(付記6) 前記デュアルバンド用アンテ
ナは、前記先端部と前記第2金属部が容量結合をするホ
イップアンテナであることを特徴とする付記3記載の携
帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造。
【0042】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、導体パタ
ーンを筐体内背面に接合させ、ある周波数帯で所望のア
ンテナ特性となるように電気的に結合させて整合用スタ
ブとして動作させることにより、アンテナの伸長、収納
いずれの場合にも単一の整合回路でデュアルバンドに対
応したインピーダンス整合が可能となり、回路構造の複
雑化とコストアップが避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の実施形態による携帯電話機を示す図で
ある。
【図3】本発明の第1実施形態によるアンテナの構成部
品を示す図である。
【図4】アンテナを携帯電話機に組み立てた図である。
【図5】ホイップアンテナを収納した時の平面図であ
る。
【図6】ホイップアンテナを収納した時の側面図であ
る。
【図7】ホイップアンテナを伸長した時の平面図であ
る。
【図8】導体パターンの一例を示す図である。
【図9】間隔とリターンロスの関係を示す図である。
【図10】無線部を含むブロック図である。
【図11】ホイップアンテナの伸長時の等価回路図であ
る。
【図12】ホイップアンテナ伸長時のリターンロスを示
す図である。
【図13】ホイップアンテナ収納時の等価回路図であ
る。
【図14】ホイップアンテナ収納時のリターンロスを示
す図である。
【図15】本発明の第2実施形態によるアンテナ構造を
示す図である。
【図16】導体パターンの一例を示す図である。
【図17】導体パターン長による共振周波数の変化を示
す図である。
【図18】ホイップアンテナ収納時の等価回路図であ
る。
【図19】2.2GHzに共振周波数を合わせた場合の
特性例を示す図である。
【図20】従来のホイップアンテナを示す図である。
【図21】従来のホイップアンテナ伸長時のリターンロ
スを示す図である。
【図22】従来のホイップアンテナ収納時のリターンロ
スを示す図である。
【符号の説明】
30 筐体 32 給電部 33 第1金属部 34 第2金属部 35 先端部 36 棒状金属部 37 デュアルバンド用アンテナ 38 整合回路 39 導体パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 雅朋 北海道札幌市北区北七条西四丁目3番地1 富士通東日本ディジタル・テクノロジ株 式会社内 Fターム(参考) 5J047 AA04 AB06 FA09 FA12 5K011 AA03 AA06 AA16 EA06 JA01 KA01 5K027 AA11 BB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ
    構造において、 筐体と、 給電部と、 前記筐体に支持されて、収納時に前記給電部に電気的に
    接続される第1金属部と伸長時に前記給電部に電気的に
    接続される第2金属部とアンテナ特性を調節する前記筐
    体外に設けられる先端部及び前記第1金属部と前記第2
    金属部との間に設けられた棒状金属部とを有し、第1周
    波数帯域及び第2周波数帯域で送受信するためのデュア
    ルバンド用アンテナと、 前記給電部に接続されてインピーダンス整合をする整合
    回路と、 前記筐体に支持されて前記デュアルバンド用アンテナの
    収納時に前記棒状金属部と一定距離離間して対向する導
    体パターンと、 を具備したことを特徴とする携帯電話機のデュアルバン
    ド用アンテナ構造。
  2. 【請求項2】 前記導体パターンの前記デュアルバンド
    用アンテナの伸長方向長さ及び前記一定距離は、前記第
    1周波数帯域及び第2周波数帯域において、前記デュア
    ルバンド用アンテナの収納時に前記整合回路の送信信号
    の入力端でのリターンロスが一定以下となるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機のデュアル
    バンド用アンテナ構造。
  3. 【請求項3】 前記導体パターンは、前記デュアルバン
    ド用アンテナの収納時に位置する前記第2金属部に近接
    する側の一端が接地され、他端が開放されていることを
    特徴とする請求項1記載の携帯電話機のデュアルバンド
    用アンテナ構造。
  4. 【請求項4】 一方の電極がデュアルバンド用アンテナ
    の収納時の前記第2金属部に近接する側の前記導体パタ
    ーンの一端に接続され、他方の電極が接地されたコンデ
    ンサを更に具備したことを特徴とする請求項1記載の携
    帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造。
  5. 【請求項5】 前記第1周波数帯域の周波数が前記第2
    周波数帯域の周波数よりも小さく、前記導体パターンの
    前記デュアルバンド用アンテナの伸長方向長さは、前記
    デュアルバンド用アンテナの共振周波数が前記第2周波
    数帯域となるものであることを特徴とする請求項3記載
    の携帯電話機のデュアルバンド用アンテナ構造。
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