JP2003283025A - 二波長レーザー装置 - Google Patents

二波長レーザー装置

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JP2003283025A
JP2003283025A JP2002083774A JP2002083774A JP2003283025A JP 2003283025 A JP2003283025 A JP 2003283025A JP 2002083774 A JP2002083774 A JP 2002083774A JP 2002083774 A JP2002083774 A JP 2002083774A JP 2003283025 A JP2003283025 A JP 2003283025A
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laser
light
crystal
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pbwo
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JP2002083774A
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Tetsuei Hamano
哲英 濱野
Yoshiyuki Usu
善行 薄
Takashige Omatsu
尾松  孝茂
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Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの固体結晶から二波長のレーザー光を同
時に得ることのできる、小型で信頼性があり低価格で効
率の良い二波長レーザー装置を提供する。 【解決手段】 レーザー媒質の固体結晶と、レーザー媒
質を励起させてレーザー光を発生させる励起用の半導体
レーザー発振器6、集光レンズ5、及び1/2波長板8
と、レーザー媒質から発生した光を共振させる反射鏡1
及びレーザー出力鏡4とQスイッチ3とを備えたレーザ
ー装置において、レーザー媒質の固体結晶にラマン結晶
であるPbWO4 単結晶2を使用し、Qスイッチ3にA
OQスイッチを使用して、一つの固体結晶で同時に二波
長のレーザー発振を行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー発振と同
時にラマン変換の結果生じるストークス光ならびに反ス
トークス光を発振する二波長レーザー装置に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】蛍光顕微鏡では、二波長のレーザー光を
利用し色素発光の非線型性を利用して、見かけの空間分
離性を向上させる試みが行われている。従来、二波長の
レーザー光を同時に得るためには、二種類のレーザー装
置が必要であった。しかし、二種類のレーザー装置を使
用すると、蛍光顕微鏡は装置全体が大きくなり、コスト
も増加することになる。 【0003】一般のレーザー装置で二波長のレーザー光
を得るために、波長可変レーザー装置も実用化されてい
るが、このレーザー装置は、波長変更のための回折格子
や複屈折板を機械的に動かすため、装置が複雑で大きく
なる。また、波長可変レーザー装置を使用しても一台の
装置で同時に二波長のレーザー発振を得ることはできな
い。 【0004】一方、ラマン結晶を使用し二波長を得られ
るレーザー装置も検討されている。しかし、このレーザ
ー装置は、レーザー発振させる結晶(例えばNd:YA
G)から発振したレーザー光を二つに分け、一つはその
まま、他の一つはラマン結晶を通しラマンシフト分だけ
ずれた発振を得るという方法なので、レーザー光を分け
る装置や、分けた光をラマン結晶に導くための光学系
や、ラマン結晶等が余分に必要になり、装置が複雑化し
大きくならざるを得ない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記の通り、一つの固
体結晶で、二波長のレーザー光が同時に得られるレーザ
ー装置は実用化されていなかった。この問題を解決する
ためにPbWO4 結晶にNdをドープし、これをレーザ
ー媒質の固体結晶として使用する二波長レーザー装置
(特願2001−51575)が開発された。 【0006】しかし、この二波長レーザー装置では、出
力増幅手段としてCr:YAG等通常のQスイッチを用
いていたため発振効率が悪く高出力を要する分野では能
力が不足する場合があった。本発明は、レーザー装置に
おける上記問題を解決するものであって、一つの固体結
晶から二波長のレーザー光を同時に得ることのできる、
小型で信頼性があり安価で効率の良い二波長レーザー装
置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の二波長レーザー
装置は、レーザー媒質の固体結晶にラマン結晶であるP
bWO4 単結晶を使用し、レーザー媒質を励起させてレ
ーザー光を発生させる励起用の光源手段と、レーザー媒
質から発生した光を共振させる光共振手段とを備え、同
時に二波長のレーザー発振を行う二波長レーザー装置に
おいて、出力増幅手段としてAOQスイッチを使用する
ことにより上記課題を解決している。 【0008】この二波長レーザー装置では、レーザー媒
質の固体結晶にラマン結晶であるPbWO4 単結晶を使
用し、レーザー活性物質としてNd,Yb,Er,P
r,Eu,Tb,Sm等を固体結晶に含有させること
で、固体結晶から発振したレーザー光と、ラマンシフト
量が約900cm-1のラマン変換されたストークス光並
びに反ストークス光を同時に発振し、出力増幅手段とし
てAOQスイッチを使用することで、パルス幅の狭い尖
頭値の大きいパルスレーザー光を得る。 【0009】レーザー活性物質にNdを使用した場合
は、1058nm(9451.8cm -1)と、900c
-1ずれた1170nm(8547.0cm-1)とにそ
れぞれピークを持った発光が認められ、同時に二波長の
レーザー発振光が生じる。固体結晶中のレーザー活性物
質は、一般的には含有量の多い方が効率が上がるので望
ましい。しかし、PbWO4 単結晶ではレーザー活性物
質濃度が10モル%を越えると切断や研磨等の加工がで
きなくなる。また、PbWO4 中のレーザー活性物質濃
度が18モル%を越えると単結晶ができなくなる。従っ
て、PbWO4 中のレーザー活性物質濃度は10モル%
以下とすることが必要であり、5モル%以下にすること
が好ましい。 【0010】一方、PbWO4 単結晶中のレーザー活性
物質濃度が0.01モル%以下になると、レーザー発振
が生じなくなるので、レーザー活性物質濃度が0.01
モル%以上とすることが必要であり、0.05モル%以
上とすることがより好ましい。蛍光顕微鏡に使用する場
合は、500nmから600nm付近の波長のレーザー
光が望ましい。レーザー活性物質としてNdを使用した
場合は、PbWO4 単結晶から生じたレーザー発振及び
ラマンシフトした光をLN等のSHG素子や高調波発生
装置に通すことで、2倍高調波が得られるので、529
nmと585nmの光を同時に得ることができる。 【0011】さらに短波長の光を得たいときは、SHG
素子や高調波発生装置からの3倍高調波や4倍高調波等
を利用すればよい。従って、二波長のレーザー光を同時
に得る場合でも、レーザー発振装置以外の余分な設備は
不要になり、レーザー装置の小型化、低価格化が実現で
きる。 【0012】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態を示
す二波長レーザー装置の構成図、図2は二波長レーザー
装置の出力レーザー光のスペクトルを示す図である。こ
のレーザー装置には、レーザー媒質の固体結晶としてラ
マン結晶であるPbWO4 単結晶2が使用されている。
また、レーザー媒質を励起させてレーザー光7を発生さ
せる励起用の光源手段として半導体レーザー発振器6、
集光レンズ5及び光の偏光方向を整える1/2波長板
8、レーザー媒質から発生した光を共振させる光共振手
段として反射鏡1及びレーザー出力鏡4を備えている。
更に、レーザー光7の光軸上にはQスイッチ3が設けら
れている。 【0013】PbWO4 単結晶2にはレーザー活性物質
としてNdが含有されている。半導体レーザー発振器6
は、20Hzのパルス発振型半導体レーザー発振器であ
り、Ndの吸収波長である802nmの半導体レーザー
光(励起光)を発振する。集光レンズ5は、この励起光
を集光してPbWO4 単結晶2にその光軸と90度の方
向から入射させる。 【0014】PbWO4 単結晶2の励起光が入射する面
2Bには802nmの励起光に対する反射防止コートが
施してあり、それと対向する面2Aには802nmの励
起光に対する鏡面コートが施してある。この鏡面コート
は802nmの励起光を反射させ、PbWO4 単結晶2
の経路を増やし有効に利用するためのものである。ま
た、PbWO4 単結晶2の光軸面2Cには、レーザー活
性物質Ndの発振波長1.06μmに対する反射防止コ
ートが施されている。 【0015】なお、PbWO4 単結晶2に含有されるレ
ーザー活性物質がNdと異なる場合には、PbWO4
結晶2の励起光が入射する面2Bには、そのレーザー活
性物質の吸収波長に対する反射防止コート、それと対向
する面2Aにはそのレーザー活性物質の吸収波長に対す
る鏡面コートを施す必要がある。更に、PbWO4 単結
晶2の光軸面2Cには、そのレーザー活性物質の発振波
長に対する反射防止コートを施す必要がある。 【0016】また、PbWO4 単結晶2への励起光の入
射方向は、光軸と90度の方向でなくても良いが、90
度の方向より大きくずれると入射面での反射が多くなり
入射エネルギーのロスが多くなるので不利である。従っ
て、励起光の入射方向は光軸と90度±45度以内にす
ることが望ましい。勿論、固体レーザー結晶を励起させ
る一般的な方法である光軸方向からの入射でも差し支え
ない。 【0017】Qスイッチ3にはAOQスイッチを使用し
ている。TeO2 結晶を使用し、電源周波数10kHz
で使用した。パルスジェネレーターにより、励起用半導
体レーザーと同期をかけ励起用半導体レーザーと同じ1
00Hzの周波数でQスイッチ3をかけた。図1の二波
長レーザー装置でPbWO4 単結晶2に、1モル%のN
dを含有するPbWO4 単結晶(3×3×20mm)を
使用し、802nmの波長で100Hzのパルス発振型
半導体レーザー光を励起光として照射したところ、図2
に示すように、レーザー出力鏡4から1058nmと1
170nmの波長のレーザー光7の同時発生が確認され
た。 【0018】表1に示すように、AOQスイッチを使用
方が発振効率が向上することが確認できた。 【0019】 【表1】 励起光:9mJ 波長:802nm 周波数:100H
z パルス幅:200μs 【0020】また、802nmの波長で連続発振の励起
光を使用した場合でも、同様の結果が得られた。発振し
たレーザー光7を解析の結果、1058nmの発振はN
dによるレーザー発振光、1170nmの発振は105
8nmの光が結晶内部でラマン散乱(ラマンシフト約9
00cm-1)し、発振したもの(ラマンレーザー)であ
ることが判明した。 【0021】また、それぞれの光を高調波素子に通す
と、波長が半分の光を取り出せることも確認された。更
に、レーザー活性物質にYb,Eu,Pr,Tb,E
r,Smを使用しても、それぞれレーザー活性物質に応
じた発光とラマン散乱されたストークス光並びに反スト
ークス光の発光が同時に観測された。 【0022】 【発明の効果】本発明の二波長レーザー装置によれば、
一つの固体結晶から二波長のレーザー光を同時に得るこ
とができ、装置の小型化、低価格化が実現できる。レー
ザー活性物質としてNd,Yb,Er,Pr,Eu,T
b,Sm等を、固体結晶に含有させることで、固体結晶
から発振したレーザー光と、ラマンシフト量が約900
cm-1のラマン変換されたストークス光並びに反ストー
クス光を同時に発光させることができる。励起用の光源
手段に半導体レーザーを使用すると、全固体で部品が少
なく小型で信頼性の高い二波長レーザー装置が実現で
き、QスイッチにAOQスイッチを用いているのでパル
ス幅の狭い尖頭値の大きいパルスレーザ光が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態を示す二波長レーザー装
置の構成図である。 【図2】二波長レーザー装置の出力レーザー光を示す図
である。 【符号の説明】 1 反射鏡 2 PbWO4 単結晶 3 Qスイッチ(AOQスイッチ) 4 レーザー出力鏡 5 集光レンズ 6 半導体レーザー発振器 7 レーザー光 8 1/2波長板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薄 善行 茨城県つくば市観音台1−25−13 古河機 械金属株式会社研究開発本部素材総合研究 所内 (72)発明者 尾松 孝茂 神奈川県横浜市戸塚区平戸5−10−9 Fターム(参考) 5F072 AB20 KK01 KK11 KK30 PP07 QQ05 QQ07 SS08 SS10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 レーザー媒質の固体結晶にラマン結晶で
    あるPbWO4 単結晶を使用し、レーザー媒質を励起さ
    せてレーザー光を発生させる励起用の光源手段と、レー
    ザー媒質から発生した光を共振させる光共振手段とを備
    え、同時に二波長のレーザー発振を行う二波長レーザー
    装置において、 出力増幅手段としてAOQスイッチを使用することを特
    徴とする二波長レーザー装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102104231A (zh) * 2011-01-06 2011-06-22 中国科学院上海光学精密机械研究所 石墨烯拉曼锁模激光器
CN103928838A (zh) * 2014-04-21 2014-07-16 中国科学院上海光学精密机械研究所 1216nm的全固态拉曼激光器

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Effective date: 20050607