JP2003282322A - 走間脱磁方法及び装置 - Google Patents

走間脱磁方法及び装置

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JP2003282322A JP2002082003A JP2002082003A JP2003282322A JP 2003282322 A JP2003282322 A JP 2003282322A JP 2002082003 A JP2002082003 A JP 2002082003A JP 2002082003 A JP2002082003 A JP 2002082003A JP 2003282322 A JP2003282322 A JP 2003282322A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな設備を追加することなく、鋼材を停止
させずに、残留磁気を確実に除去できるようにする。 【解決手段】 脱磁コイルの前後に配設されている搬送
手段により鋼材を目標搬送速度で移動させ、該脱磁コイ
ルに目標励磁電流を供給して発生させた交番磁界中に該
鋼材を通過させながら脱磁する走間脱磁装置において、
前記脱磁コイル内を通過中の鋼材が、該鋼材の尾端部に
対する磁界の作用により停止する前に、該脱磁コイルに
供給する励磁電流を減少させる制御を行う励磁電流弱め
部24と、前記搬送手段による鋼材の搬送速度を、前記
励磁電流の減少制御に応じて脱磁可能な速度に減速する
制御を行う搬送減速制御部26とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走間脱磁方法、特
に脱磁に強い磁場を必要とする大型鋼材を移動させなが
ら走間脱磁する際に適用して好適な走間脱磁方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】スラブや丸棒鋼等の鋼材は製造された後
に、磁石により吸着させて持ち上げることにより運搬す
ることがよく行われる。そして、この処理が終った後に
鋼材に大きな残留磁束が発生して、鋼材に鉄粉が付着し
たりする不具合を生じさせる原因となる。このため、残
留磁束を消磁する、いわゆる脱磁処理が行なわれてい
る。
【0003】このような脱磁処理は、図7にその設備の
横方向から見た状態を模式的に示すように、交番磁界を
発生させる脱磁コイル10内に、該コイル10の前後に
配設されている搬送テーブルローラ12によって、図中
右方向に搬送され、移動される鋼材1を通過させること
により行なわれている。この設備では、上記脱滋コイル
10に対応させてその下方にイメージを示すように、鋼
材1の任意の位置が、該コイル10の中心で最大の磁場
の強さを受けた後、該中心から遠ざかるほど交番磁界か
ら受ける磁場の強さが減衰するようにできることによっ
て脱磁(消磁)されるようになっている。但し、図7に
示す磁場の強さは、鋼材1がコイルを通過した以降に鋼
材1が受ける磁場の強さを、コイル中心から遠ざかるに
つれてどのように変化するのかを、イメージ的に表現し
たものである。
【0004】このような走間脱磁設備を用いて、例えば
100mmφ以上の丸棒鋼等のような大型の鋼材を走間
で脱磁するには、強磁場をかける必要があるが、このよ
うな強磁場の下で脱磁コイル10内に鋼材1を通過させ
る場合には、長さ方向の途中までは問題なく搬送できる
が、該コイル10を尾端部が抜け出るときに、該尾端部
に最大の引力が作用することになる。
【0005】その際、脱磁コイル10で発生させる磁場
により尾端部に作用する電磁力(引力)の強さより鋼材
1を搬送する力が小さい場合には、該尾端部が脱磁コイ
ル10の位置に留まった状態で停止することになるた
め、走間で脱磁処理を続けることができなくなる。そこ
で、鋼材1が停止しないように該鋼材1を搬送する力を
向上させるために、テーブルローラ12との間に鋼材1
を挟み付けるためのピンチローラや、搬送方向に押し出
すプッシャー等の搬送補助設備を配置し、外力を付与す
る方法が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなピンチロールやプッシャーのように鋼材1に外力
を与えて搬送を行なう場合には、これらの搬送補助設備
を脱磁設備に新たに付設する必要があるために費用がか
かる上に、鋼材1に変形や表面傷を発生させ易いという
問題がある。
【0007】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、新たな設備を追加する必要がなく、
しかも鋼材に変形や表面傷を生じさせずに、残留磁気を
確実に除去することができる走間脱磁方法及び装置を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱磁コイルの
前後に配設されている搬送手段により鋼材を目標搬送速
度で移動させ、該脱磁コイルに目標励磁電流を供給して
発生させた交番磁界中に該鋼材を通過させながら脱磁す
る走間脱磁方法において、前記脱磁コイル内を通過中の
鋼材が、該鋼材の尾端部に対する磁界の作用により停止
する前に、該脱磁コイルに供給する励磁電流を減少させ
る制御を行うとともに、前記搬送手段による鋼材の搬送
速度を、前記励磁電流の減少制御に応じて脱磁可能な速
度に減速する制御を行うことにより、前記課題を解決し
たものである。
【0009】本発明は、又、脱磁コイルの前後に配設さ
れている搬送手段により鋼材を目標搬送速度で移動さ
せ、該脱磁コイルに目標励磁電流を供給して発生させた
交番磁界中に該鋼材を通過させながら脱磁する走間脱磁
装置において、前記脱磁コイル内を通過中の鋼材が、該
鋼材の尾端部に対する磁界の作用により停止する前に、
該脱磁コイルに供給する励磁電流を減少させる制御を行
う励磁電流制御手段と、前記搬送手段による鋼材の搬送
速度を、前記励磁電流の減少制御に応じて脱磁可能な速
度に減速する制御を行う搬送速度制御手段とを備えたこ
とにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0010】即ち、搬送手段が搬送テーブルローラであ
る場合について説明すると、本発明においては、走間脱
磁を行なうために、鋼材を搬送する力である搬送動力
(鋼材重量×ローラ摩擦係数)より、脱磁コイルが発生
する磁場の強さ(コイル巻数×電流)による該鋼材の尾
端部に対する電磁力の方が大きくなり、該鋼材が搬送テ
ーブルローラとスリップを起こして停止する前に、脱磁
コイルに供給する励磁電流を自動的に減少させる(弱め
る)ことにより、磁場を弱くするとともに、その弱め程
度に応じて鋼材の移動速度を減速させる制御に切換える
ようにしたので、搬送補助設備等の新たな設備を追加す
ることなく、鋼材が停止することを確実に防止できる上
に、鋼材に加える磁場を、脱滋に好適な条件を選択して
減衰させることができるため、脱磁不良が発生すること
も防止でき、しかも鋼材に変形や表面傷が発生すること
も防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に係る一実施形態の走間脱
磁設備の概要を模式的に示す概略側面図である。
【0013】本実施形態の走間脱磁設備(装置)では、
前記図7の場合と同様に、脱磁コイル10の前後に配設
されている搬送テーブルローラ(搬送手段)12によ
り、図中右方向に長尺状の鋼材(丸棒)1を移動させ、
該鋼材1を脱磁コイル10内に発生させた交番磁界中を
通過させながら脱磁することが行なわれている。
【0014】上記脱磁コイル10は、接続されている励
磁電流用インバータ14により供給される単相交流の励
磁電流の強さを変更することにより、発生する交番磁界
の強さを変更可能になっている。又、同様に上記搬送テ
ーブルローラ12は、接続されている駆動モータ用イン
バータ16により搬送テーブル駆動用モータ18に対す
るVVVF制御することにより、鋼材1の搬送(移動)
速度を変更可能になっている。
【0015】上記脱磁設備では、鋼材1の寸法や材質等
により予め基準化して決定してある脱磁に好適な目標励
磁電流を、脱磁コイル10に供給することにより得られ
る交番磁界の下で、同様に寸法等により基準化して予め
決定してある目標搬送速度で該鋼材1を移動させながら
脱磁処理を行っている。
【0016】この脱磁処理に際しては、鋼材1の先端部
に対しては、搬送方向に磁界による引力が作用するため
容易に脱磁コイル10内に導入することができ、その後
もしばらくは前後方向の引力のバランスがとれるため、
図示されているような位置状態では該鋼材1を容易に移
動させることができる。ところが、この鋼材1の尾端部
が脱磁コイル10を抜け出そうとすると、逆方向の引力
のみが作用することになるため、設定励磁電流による磁
界が強い場合には鋼材1が停止してしまうことになる。
【0017】本実施形態では、上記脱磁コイル10を鋼
材1の尾端部が通過するとき以外は、該脱磁コイル10
では目標励磁電流による交番磁界が発生され、該鋼材1
は搬送テーブルローラ12によって目標搬送速度で搬送
され、尾端部が通過するときにのみ、後述するように鋼
材1が停止することなく適切に脱磁する制御が行なわれ
るようになっている。
【0018】図2には、本実施形態の走間脱磁設備に適
用される制御系の要部を示す。
【0019】この走間脱磁設備では、上述した如く、尾
端部以外については、前記脱磁コイル10の前後に配設
されている搬送テーブルローラ12により鋼材1を目標
搬送速度で移動させ、該鋼材1を脱磁コイル10内に目
標励磁電流により発生させた交番磁界中を通過させなが
ら脱磁することができるようになっている。そのために
脱磁装置設定部20が設けられ、該設定部20に対象と
する鋼材1の寸法と材質を入力することにより、脱磁コ
イル10に目標励磁電流を供給するための励磁電流設定
値、及びモータ18を目標搬送速度で回転させるための
搬送速度設定値を、それぞれ前記励磁電流用(脱磁コイ
ル用)インバータ14及び駆動モータ用(搬送モータ
用)インバータ16へ出力することができるようになっ
ている。
【0020】一方、尾端部については、点線で囲んだ構
成からなる制御装置22により以下のように制御される
ようになっている。この制御装置22は、前記脱磁コイ
ル10内を通過中の鋼材1が、尾端部に対する磁界の作
用により停止する前に、該脱磁コイル10に供給する励
磁電流を減少させる制御を行なう励磁電流弱め部(励磁
電流制御手段)24と、前記搬送テーブルローラ12に
よる鋼材1の搬送速度を、前記励磁電流の減少制御に応
じて脱磁可能な速度に減速する制御を行なう搬送減速制
御部(搬送速度制御手段)26とを備えている。
【0021】又、制御装置22には、鋼材の寸法、位置
及び前記脱磁装置設定部20から出力される前記励磁電
流設定値がそれぞれ入力されると、前記励磁電流弱め部
24と搬送減速制御部26に電磁力(計算値)を出力す
る電磁力計算部28と、鋼材寸法が入力されると、同じ
く上記励磁電流弱め部24と搬送減速制御部26に搬送
動力最大値を出力する搬送伝達動力計算部30とが備え
られている。そして、前記励磁電流弱め部24は、各計
算部28及び30からそれぞれ入力される電磁力及び搬
送動力最大値に基づいて励磁電流補正値を算出し、前記
励磁電流用インバータ14に入力される励磁電流設定値
に対する乗算器32に出力し、同様に搬送減速制御部2
6は搬送速度補正値を算出し、前記駆動モータ用インバ
ータ16に入力される搬送速度設定値に対する乗算器3
4に出力されるようになっている。
【0022】即ち、本実施形態においては、鋼材1の寸
法と材質に基づいて、前記脱磁装置設定部20が出力す
る励磁電流設定値と搬送速度設定値に対して、乗算器3
2と34によりそれぞれの補正値を乗算することによ
り、脱磁コイル10による磁界の強さと搬送テーブルロ
ーラ12による搬送速度とを自動的に制御する。これら
励磁電流及び搬送速度の各補正値は、いずれも脱磁コイ
ル10内を尾端部が通過中の場合に、1以下で0.6以
上の範囲とし、それ以外では1に設定する。
【0023】本実施形態の脱磁設備について更に詳述す
ると、前記脱磁装置設定部20においては、鋼材1の寸
法や材質に基づいて従来と同様の方法により脱磁に適し
た目標励磁電流が得られる励磁電流設定値と、目標搬送
速度が得られる搬送速度設定値を算出し、それぞれ電気
信号に変換して前記乗算器32、34を介して前記イン
バータ14、16にそれぞれ出力する。
【0024】前記搬送伝達動力計算部30では、鋼材1
を搬送する動力の最大値を計算する。即ち、前記駆動モ
ータ18から鋼材1に伝達される動力が、前記搬送テー
ブルローラ12と鋼材1との間のスリップにより制限さ
れるので、その搬送動力最大値を、鋼材1の寸法から算
出される鋼材重量と摩擦係数を用いて、次式 搬送動力最大値=摩擦係数×鋼材重量 ・・・(1) により計算する。
【0025】又、前記電磁力計算部28は、鋼材の尾端
部に対して搬送方向とは逆向きに働く電磁力を計算す
る。
【0026】一般に、鋼材に作用する電磁力(F)は、
次式 電磁力 F=K11SB2 ・・・(2) ここで、F:電磁力 B:磁束密度 S:鋼材端面の面積 K11:常数 に示されるように、有効な磁束密度Bの二乗と面積Sと
の積に比例する。
【0027】上記磁束密度(B)は、透磁率(μ)と磁
界(H)の積で、次式 B=μH ・・・(3) ここで、μ:透磁率 H:磁界 により与えられる。
【0028】又、磁界の強さ(H)[A/m]は、図4
に示すように近似すれば、コイル電流(I)と寸法
(a)、(b)を用いて、次式 H=(Ia2)/[2(a2+b2)]3/2 ・・・(4) ここで、I=コイル電流 a:脱磁コイル半径(励磁電流) b:脱磁コイル中心からの距離 により表わされる。
【0029】従って、上記(2)〜(4)式から電磁力
(F)は、次式 電磁力 F=K12・S・I2・a4/(a2+b23 ・・・(5) により近似できる。
【0030】本実施形態では、前記電磁力計算部28
は、具体的にはその詳細を図3に示すように、鋼材1の
尾端位置を、基準電磁力に変換する基準電磁力関数36
と、鋼材1の寸法を寸法補正値に変換する寸法補正テー
ブル38と、前記脱磁装置設定部20から入力される励
磁電流設定値を励磁電流補正値に変換する励磁電流補正
関数40と共に、変換された基準電磁力に寸法補正値を
乗算する乗算機42と、その乗算値に励磁電流補正値を
乗算して、尾端部に作用すると推定される電磁力を求め
る乗算器44とを備えている。
【0031】ここで使用する基準電磁力関数36として
は、基準となる断面積の鋼材に基準励磁電流(固定値)
により発生させた磁界を作用させた場合の尾端位置と電
磁力との関係を、予め実験的に求めて作成した、例えば
折れ線近似の関数を使用する。又、寸法補正テーブル3
8としては、基準励磁電流において、鋼材の寸法(断
面)を変化させて、電磁力を実験的に測定し、基準電磁
力との比率として求めて作成したものを使用する。又、
前記(5)式から明らかなように電磁力は励磁電流の2
乗に比例するので、励磁電流補正関数40は入力される
励磁電流設定値に対して、次式 励磁電流補正値=(励磁電流設定値/基準励磁電流)2 ・・・(6) にて励磁電流補正値を演算させている。
【0032】又、前記励磁電流弱め部24では、計算誤
差を考慮して、前記電磁力計算部28から入力される電
磁力計算値が搬送動力最大値の0.9倍になると、鋼材
1が停止するとみなし、電磁力計算値≧搬送動力最大値
×0.9の場合は、次式 励磁電流補正値=√{(搬送動力最大値×0.9)/電磁力計算値} ・・・(7) により励磁電流補正値(減少程度)を算出して出力し、
電磁力計算値<搬送動力最大値×0.9の場合は、 励磁電流補正=1 とする。
【0033】又、前記搬送減速制御部26では、励磁電
流を弱めることによる脱磁性の悪化を防止するために、
励磁電流弱め部24による補正が脱磁コイル10に作用
する前に搬送速度を下げるようにする。そのために、搬
送動力最大値の0.9倍より小さい、0.8倍以上にな
った時点を基準とし、電磁力計算値≧搬送動力最大値×
0.8の場合は、次式 搬送速度補正値=√{(搬送動力最大値×0.8)/電
磁力計算値} により搬送速度補正値を算出して出力し、電磁力計算値
<搬送動力最大値×0.8の場合は、 搬送速度補正値=1 とする。
【0034】今、鋼材1の尾端部が脱磁コイル10内を
通過しつつある場合を考える。通常、鋼材1の尾端部に
作用する搬送方向と逆向きの電磁力は、励磁電流が一定
である場合には、図5に示すように脱磁コイル10の中
心付近で最大となる。そして、この電磁力が、図中水平
方向の点線で示す搬送動力最大値を超える場合に、該鋼
材1の搬送が不能となる。
【0035】ところが、本実施形態によれば、鋼材1の
尾端部に作用する搬送方向と逆向きの電磁力計算値が、
上記図5に示したように搬送動力を超える(この例で
は、図6(A)に示すように電磁力計算値が搬送動力最
大値の90%を超える)場合に、前記(6)式により図
6(B)に示すように励磁電流を低減し、同図(A)に
示すように電磁力が搬送動力最大値を超えないように制
御することができ、これにより、鋼材1の搬送が電磁力
により停止されるのを防ぐことができる。又、前記
(7)式により同図(C)に示すように、励磁電流を弱
める前から(この例では電磁力が搬送動力最大値の80
%を超える時点で)搬送速度を下げるようにしているの
で、鋼材への磁束減衰が急激にならずに脱磁効果の悪化
を防ぐことができる。
【0036】従って、本実施形態によれば、走間脱磁設
備に新たな設備を追加することなく、鋼材に変形や表面
傷を生じさせずに、残留磁気を確実に除去することがで
きる。
【0037】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
【0038】例えば、前記走間脱磁設備に適用される制
御系の具体的な構成は、前記実施形態に示したものに限
定されない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
走間脱磁設備に新たな設備を追加することなく、鋼材を
停止させずに、残留磁気を確実に除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の概要を模式的に示す
側面図
【図2】本実施形態の走間脱磁設備に適用される制御系
の概要を示す制御ブロック図
【図3】制御系を構成する電磁力計算部の構成の詳細を
示すブロック図
【図4】電磁力の計算原理を説明するため線図
【図5】脱磁コイルを通過する鋼材の尾端位置と電磁力
の強度との関係を示す線図
【図6】本実施形態の作用効果を示す線図
【図7】従来の走間脱磁に適用される脱磁設備を模式的
に示す説明図
【符号の説明】
1…鋼材 10…脱磁コイル 12…搬送テーブルローラ 14…励磁電流用インバータ 16…駆動モータ用インバータ 18…搬送テーブル駆動用モータ 20…脱磁装置設定部 22…制御装置 24…励磁電流弱め部 26…搬送減速制御部 28…電磁力計算部 30…搬送伝達動力計算部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱磁コイルの前後に配設されている搬送手
    段により鋼材を目標搬送速度で移動させ、該脱磁コイル
    に目標励磁電流を供給して発生させた交番磁界中に該鋼
    材を通過させながら脱磁する走間脱磁方法において、 前記脱磁コイル内を通過中の鋼材が、該鋼材の尾端部に
    対する磁界の作用により停止する前に、該脱磁コイルに
    供給する励磁電流を減少させる制御を行うとともに、 前記搬送手段による鋼材の搬送速度を、前記励磁電流の
    減少制御に応じて脱磁可能な速度に減速する制御を行う
    ことを特徴とする走間脱磁方法。
  2. 【請求項2】前記鋼材の搬送速度を減速する制御を、前
    記膜磁コイルに供給する励磁電流を減少させる制御より
    前に開始することを特徴とする請求項1に記載の走間脱
    磁方法。
  3. 【請求項3】脱磁コイルの前後に配設されている搬送手
    段により鋼材を目標搬送速度で移動させ、該脱磁コイル
    に目標励磁電流を供給して発生させた交番磁界中に該鋼
    材を通過させながら脱磁する走間脱磁装置において、 前記脱磁コイル内を通過中の鋼材が、該鋼材の尾端部に
    対する磁界の作用により停止する前に、該脱磁コイルに
    供給する励磁電流を減少させる制御を行う励磁電流制御
    手段と、 前記搬送手段による鋼材の搬送速度を、前記励磁電流の
    減少制御に応じて脱磁可能な速度に減速する制御を行う
    搬送速度制御手段とを備えたことを特徴とする走間脱磁
    装置。
  4. 【請求項4】前記鋼材の寸法、材質、尾端位置を含む鋼
    材情報と励磁電流の強さとから、該鋼材の尾端部に、搬
    送方向と逆方向に作用する脱磁コイルからの電磁力を推
    定する電磁力計算手段と、 前記搬送手段と鋼材の重量とを基に該鋼材に作用する搬
    送動力の最大値を推定する搬送伝達動力計算手段を更に
    備え、 前記励磁電流制御手段が、推定された前記鋼材の尾端部
    に作用する電磁力と前記搬送動力の最大値とから、該鋼
    材の搬送不能を防ぐに必要な励磁電流減少程度を計算す
    ると共に、 前記搬送速度制御手段が、該励磁電流減少程度に応じて
    脱磁性能低下を防ぐことが可能な搬送速度に減速するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の走間脱磁装置。
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