JP2003282190A - モジュラジャック - Google Patents

モジュラジャック

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JP2003282190A
JP2003282190A JP2002087086A JP2002087086A JP2003282190A JP 2003282190 A JP2003282190 A JP 2003282190A JP 2002087086 A JP2002087086 A JP 2002087086A JP 2002087086 A JP2002087086 A JP 2002087086A JP 2003282190 A JP2003282190 A JP 2003282190A
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wiring board
printed wiring
contact
electrostatic coupling
side end
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Application number
JP2002087086A
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English (en)
Inventor
Futoshi Nishimura
太 西村
Hirohisa Okuno
裕寿 奥野
Koji Yamashita
耕司 山下
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近端漏話減衰量の周波数特性を容易に調節する
ことができるモジュラジャックを提供する。 【解決手段】コンタクト11a〜11hと端子板16と
の間が印刷配線基板12を用いて接続される。印刷配線
基板12は多層配線基板であり、印刷配線基板12に形
成した伝送路におけるコンタクト11a〜11h側の端
部と端子板16側の端部とにそれぞれ伝送路間で静電結
合を生じさせる静電結合パターンが形成される。また、
印刷配線基板12に形成した伝送路におけるコンタクト
11a〜11h側の端部と端子板16側の端部との中間
部には伝送路間で電磁結合を生じさせる電磁結合パター
ンが形成される。さらに、静電結合パターンと伝送路と
の間は伝送路から分岐した引出パターンにより接続され
る。引出パターンの長さを調節すれば漏話量の周波数特
性が調節される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として情報通信
に用いるモジュラジャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、情報通信においてはモジュラ
ジャックとモジュラプラグとからなるコネクタが普及し
ている。この種のコネクタに接続する電線には一般にツ
イストペアケーブルが用いられており、ツイストペアケ
ーブルは同軸ケーブルに比較すると柔軟性ないし可撓性
が大きいから、電線の引き回しが容易になる点で優れて
いる。ところで、この種のコネクタを情報通信に用いる
際にはツイストペアケーブルのうちの2ペアまたは4ペ
アを送受信に用いており、送受信に用いるペア間で誘導
性結合(電磁結合)や容量性結合(静電結合)による漏
話が生じると通信品質が低下し、情報伝送に障害が生じ
ることがある。また、モジュラジャックないしモジュラ
プラグのインピーダンスがツイストペアケーブルとは異
なっていると伝送される信号に反射が生じて信号が減衰
することになる。要するに、この種のコネクタでは漏話
および反射を低減することが重要である。
【0003】ところで、漏話には信号源側(近端側)に
おいて他ペアに信号が漏れる近端漏話と信号源に対して
遠方側(遠端側)において他ペアに信号が漏れる遠端漏
話とがあるが、とくに近端漏話による漏話量を低減する
ことが重要である。信号源から送信した信号の大きさに
対する近端漏話の信号の比は近端漏話減衰量(以下、
「NEXT」と略称する)と呼ばれている。つまり、漏
話を低減させるに際しては、NEXTの低減を考慮する
ことが必要である。なお、反射については信号源から与
えた信号に対する反射による損失の比である反射減衰量
(以下、「RL」と略称する)によって表す。
【0004】ここに、モジュラプラグはモジュラジャッ
クに差し込まれるからモジュラジャックに比較すると小
型であって部材の配置変更が難しく、しかもモジュラジ
ャックに対して電気的に接続される接触子が並設されて
容量性結合が生じやすい構造になっているから、結果的
に漏話が比較的大きくなるという問題がある。そこで、
モジュラプラグをモジュラジャックに結合した状態での
コネクタの全体としての漏話が低減されるようにモジュ
ラジャック側において漏話を調節することが提案されて
いる。
【0005】モジュラジャックにおいて漏話を調節する
技術としては、たとえば、特開平6−243937号公
報に記載されているように、NEXTを低減させようと
するペア間にコンデンサに相当する部材を設けてペア間
の容量成分を補償する技術が考えられている。また、特
開平6−84562号公報に記載されているように、モ
ジュラジャックにおける導電部材の一部を交差させるこ
とによってNEXTを低減させる技術も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では通
信速度が高速化されてきており、通信速度の向上に伴っ
てモジュラジャックに要求される帯域幅も大きくなって
きている。しかしながら、上述したようなコンデンサに
相当する部材を用いたり導電部材の一部を交差させる技
術だけでは漏話を補償できる範囲が狭く、通信速度の高
速化に伴って要求されている帯域幅の全体にわたって漏
話を十分に調節することは困難である。つまり、上述し
た構成ではモジュラプラグの漏話を広い帯域幅において
モジュラジャック側で補償することは困難である。
【0007】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、近端漏話減衰量の周波数特性を容易
に調節することができるモジュラジャックを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、モジ
ュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジン
グと、プラグ挿入口の中に複数ペアが並行して配列され
プラグ挿入口に挿入されたモジュラプラグの接触子に弾
接可能なコンタクトと、コンタクトが植設されハウジン
グに結合された印刷配線基板を備えるコンタクト保持基
板と、コンタクト保持基板に植設され各コンタクトに一
対一に対応する複数個の端子とを備え、印刷配線基板が
複数の導電層を形成した多層配線基板からなり、印刷配
線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部と
端子側の端部とにそれぞれ各2個の伝送路間で静電結合
を生じさせる第1および第2の静電結合部が形成される
とともに、印刷配線基板に形成した伝送路におけるコン
タクト側の端部と端子側の端部との中間部には各2個の
伝送路間を電磁結合が生じる程度に近接させた電磁結合
部が形成され、伝送路と第1および第2の静電結合部と
の間には伝送路から分岐し漏話量の周波数特性に応じて
長さが設定される引出パターンが形成されていることを
特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、モジュラプラグを挿入
するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入
口の中に複数ペアが並行して配列されプラグ挿入口に挿
入されたモジュラプラグの接触子に弾接可能なコンタク
トと、コンタクトが植設されハウジングに結合された印
刷配線基板を備えるコンタクト保持基板と、コンタクト
保持基板に植設され各コンタクトに一対一に対応する複
数個の端子とを備え、印刷配線基板が複数の導電層を形
成した多層配線基板からなり、印刷配線基板に形成した
伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部とに
それぞれ各2個の伝送路間で静電結合を生じさせる第1
および第2の静電結合部が形成されるとともに、印刷配
線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部と
端子側の端部との中間部には各2個の伝送路間を電磁結
合が生じる程度に近接させた電磁結合部が形成され、第
1および第2の静電結合部がそれぞれ異なる導電層に互
いに重複する形で形成されかつ漏話量の周波数特性に応
じて面積が設定される複数の静電結合パターンにより形
成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、モジュラプラグを挿入
するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入
口の中に複数ペアが並行して配列されプラグ挿入口に挿
入されたモジュラプラグの接触子に弾接可能なコンタク
トと、コンタクトが植設されハウジングに結合された印
刷配線基板を備えるコンタクト保持基板と、コンタクト
保持基板に植設され各コンタクトに一対一に対応する複
数個の端子とを備え、印刷配線基板が複数の導電層を形
成した多層配線基板からなり、印刷配線基板に形成した
伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部とに
それぞれ各2個の伝送路間で静電結合を生じさせる第1
および第2の静電結合部が形成されるとともに、印刷配
線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部と
端子側の端部との中間部には各2個の伝送路間を電磁結
合が生じる程度に近接させた電磁結合部が形成され、さ
らに伝送路と第2の静電結合部との間に形成した漏洩パ
ターンと他の伝送路に形成した漏洩パターンとを電磁結
合が生じる程度に近接させた第2の電磁結合部が形成さ
れていることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記端子のうちペアになる端子は隣
接して配置され、複数ペアの端子が並ぶ方向において各
端子が千鳥状に配列されていることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記印刷配線基板の要所に伝送路間
の静電結合による漏話量を低減させるように基材の一部
を切除した離間溝が形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記印刷配線基板の要所に伝送路間
の静電結合による漏話量を増加させるように基材の一部
に基材よりも比誘電率の高い材料からなる結合部が形成
されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
では、NEXTの周波数特性に関する調節を容易にした
構成を例示するが、漏話量の調節に伴ってRLについて
も低減するように調節することが可能である。図1およ
び図2に示すように、8極8芯のモジュラジャックを示
す。図示するモジュラジャックは、8本のコンタクト1
1a〜11hを保持するコンタクト保持基板1を備え
る。コンタクト保持基板1の厚み方向の一面には支持基
板2が当接し、コンタクト保持基板1の厚み方向の他面
には端子台3が被着される。コンタクト保持基板1と支
持基板2と端子台3とは一体に結合されるとともにハウ
ジング4に結合される。
【0015】ハウジング4は、図示しないモジュラプラ
グを挿入するためのプラグ挿入口41が前面(図2の左
面)に開口した角筒状のカバー体42と、カバー体42
の後面下部(図2の右面下部)から後方に延設された台
板43とを連続一体に備える形状に合成樹脂成形品によ
り形成されている。カバー体42に設けたプラグ挿入口
41の上縁内周面にはモジュラプラグを係止する係止突
部44が形成される。プラグ挿入口41はカバー体42
の前面の下部に立ち上がり片45を残す形で開口する。
台板43の中央部には組立孔46が開口し、後述するよ
うに支持基板2に設けた組立突起21を組立孔46に係
合させることによって、コンタクト保持基板1と支持基
板2と端子台3とを一体に結合した部材がハウジング4
に結合される。さらに、カバー体42の後面下部にはプ
ラグ挿入口41に連通する結合孔47が開口する。コン
タクト保持基板1と支持基板2と端子台3とを一体に結
合した部材は結合孔47に挿入され、コンタクト保持基
板1に設けたコンタクト11a〜11hがカバー体42
の内部に挿入される。
【0016】コンタクト保持基板1は、後述するように
導電パターンの形成されている導電層を4層備えた印刷
配線基板12を有し、印刷配線基板12に8本のコンタ
クト11a〜11hの一端部を植設してある。コンタク
ト11a〜11hは金属の線材を用いてもよいが、金属
板を打ち抜き形成した部材(リードフレーム)を用いる
ほうが実装が容易である。図3および図4に示すよう
に、印刷配線基板12は前後方向が左右方向よりも長い
矩形状であって、長手方向の一端部(前端部)にはコン
タクト11a〜11hの他端部を保持する合成樹脂成形
品の櫛部材14が固着され、さらにコンタクト11a〜
11hの中間部を支持するために合成樹脂成形品の分離
基台15が印刷配線基板12上に固定される。
【0017】櫛部材14は印刷配線基板12の下面に当
接する受け片14aが延設されるとともに、印刷配線基
板12の上面に係止される挟み片14bが延設されるこ
とにより、印刷配線基板12に対する上下方向への移動
が抑制されている。印刷配線基板12と受け片14aと
が重複する部位には印刷配線基板12と受け片14aと
を貫通する位置決め孔12aが開口する。櫛部材14に
は各コンタクト11a〜11hの先端部(前記他端部)
がそれぞれ挿入される8個の櫛溝14cが形成され、櫛
溝14cにより各コンタクト11a〜11hの先端部同
士が互いに接触することが防止され、しかも印刷配線基
板12の厚み方向に可撓となるようにコンタクト11a
〜11hの先端部が保持される。櫛部材14の下部は印
刷配線基板12の左右幅と略等しく形成され、櫛部材1
4において印刷配線基板12の上面よりも上方に突出す
る部位の左右幅(図4における上下幅)は下部よりも狭
幅に形成されているのであって、櫛部材14の左右両側
部には段差部14dが形成されている。印刷配線基板1
2の前端部および櫛部材14の左右両側部はカバー体4
2の内周面に形成した位置決め溝(図示せず)に噛み合
うことによって、コンタクト保持基板1はハウジング4
に対して上下方向および左右方向への移動が規制され
る。また、カバー体42の結合孔47にコンタクト保持
基板1を挿入すると、櫛部材14の前面が立ち上がり片
45の後面に対向し、印刷配線基板12の左右両側部に
設けた係止段部12bがカバー体42の後面に当接する
とともに、上述した組立突起21が台板43の組立孔4
6に係合し、ハウジング4に対してコンタクト保持基板
1の前後方向への移動が規制される。
【0018】いま、図4に示すように、各コンタクト1
1a〜11hが下から順に並んでいるものとすれば、コ
ンタクト11a,11bとコンタクト11c,11fと
コンタクト11d,11eとコンタクト11g,11h
との2個ずつがそれぞれペアになる。各ペアを構成する
コンタクト11a〜11hのうちの一方は一般にチップ
と呼ばれ、他方はリングと呼ばれており、本実施形態で
は、チップになるコンタクト11a,11c,11e,
11gと、リングになるコンタクト11b,11d,1
1f,11hとで形状を異ならせてある。また、チップ
になるコンタクト11a,11c,11e,11gの印
刷配線基板12への実装位置は、リングになるコンタク
ト11b,11d,11f,11hの実装位置よりも櫛
部材14から離れる(たとえば、2mm程度後方にな
る)ように配置してあり、各コンタクト11a〜11h
の印刷配線基板12への実装位置は千鳥状に配列され
る。
【0019】分離基台15の下面には固定脚15cが突
設され、印刷配線基板12に形成した固定孔12cに固
定脚15cを挿入することにより分離基台15が印刷配
線基板12に固定される。分離基台15には各コンタク
ト11a〜11hが互いに接触しないように分離する分
離溝15a、15bが形成されており、チップになるコ
ンタクト11a,11c,11e,11gに対応する分
離溝15aは、リングになるコンタクト11b,11
d,11f,11hに対応する分離溝15bよりも浅く
形成されている。つまり、分離基台15に対応する部位
では、チップになるコンタクト11a,11c,11
e,11gは、リングになるコンタクト11b,11
d,11f,11hよりも印刷配線基板12からの距離
が大きくなっている。ただし、コンタクト11a〜11
hにおいてモジュラプラグの接触子と接触する部位(櫛
部材14の近傍)では印刷配線基板12からの距離が等
しくなる形状に形成してある。したがって、コンタクト
11a〜11hの折曲部位については、印刷配線基板1
2への実装部位の近傍において略90度に折曲された部
位が最大の曲げ角度になる。
【0020】上述した説明から明らかなように、各コン
タクト11a〜11hは印刷配線基板12に実装した部
位の近傍において分離基台15に支持されて分離基台1
5との当接部位を固定端とし、他端部は櫛部材14に挿
入されて上下方向に移動可能な自由端となった片持ち梁
構造を有している。また、各コンタクト11a〜11h
においてモジュラプラグに接触する部位と印刷配線基板
12に実装される部位との間では、チップになるコンタ
クト11a,11c,11e,11gとリングになるコ
ンタクト11b,11d,11f,11hとの間の距離
が比較的大きくなるように配置してある。具体的には、
モジュラプラグに接触する部位と分離基台15との間で
は、チップになるコンタクト11a,11c,11e,
11gとリングになるコンタクト11b,11d,11
f,11hとは左右方向だけではなく上下方向において
も離れて配置され、さらに印刷配線基板12に対する実
装部位もチップになるコンタクト11a,11c,11
e,11gがリングになるコンタクト11b,11d,
11f,11hよりも後方に位置している。このよう
に、コンタクト11a〜11h同士の距離を比較的大き
くとることによって、コンタクト11a〜11hの間の
誘導性結合(電磁結合)が小さくなり、またコンタクト
11a〜11hの間の容量成分が小さくなることによっ
て容量性結合(静電結合)も小さくなる。
【0021】印刷配線基板12には各コンタクト11a
〜11hに対応する端子としての8枚の端子板16が左
右4個ずつ実装される。端子板16は圧接端子であって
U字状に切欠された圧接スリット(図示せず)を有し、
ツイストペアケーブルの絶縁被覆電線を圧接スリットに
圧入することにより絶縁被覆を切って芯線を端子板16
に接触させるものである。印刷配線基板12の上面に被
着される端子台3の上面は、左右両側に突基台31が突
設され、突基台31の間は端子台3の前後方向の略全長
に亘る溝部32を形成する。各突基台31には印刷配線
基板12に実装した端子板16を差し込む4個ずつのス
リット孔33が形成される。また、各突基台31の上面
には各端子板16の圧接スリットに対応する部位にそれ
ぞれ端子板16に交差する方向の導入溝34が形成され
る。導入溝34は左右方向に形成されるが、端子板16
は導入溝34に対して斜めに交差し、左右に並ぶ2個ず
つの端子板16は前端部から後方に向かって互いの距離
を広げるように配置されている。しかして、導入溝34
に上方から絶縁被覆電線を圧入すると、導入溝34に露
出する圧接スリットにより絶縁被覆が切られ、端子板1
6に芯線が接続されるのである。また、導入溝34内で
の絶縁被覆電線の保持強度を高めるために、端子板16
の厚み方向の両側において導入溝34の内周面には導入
溝34の上下方向(つまり、深さ方向)の全長に亘る保
持リブ34aが突設されている。したがって、保持リブ
34aを設けた部位では導入溝34の幅が狭くなり、幅
の狭くなった部位に絶縁被覆電線が圧入されることにな
る。ツイストペアケーブルの各ペアを構成する2本ずつ
の絶縁被覆電線は、それぞれ前後方向において隣り合う
2個の端子板16に接続される。また、各ペアを接続す
る2個の端子板16の間には四角錐状に突出する分線突
起35が形成される。つまり、各ペアを構成する2本の
絶縁被覆電線は撚られているから、絶縁被覆電線を導入
溝34に導入する際に2本の絶縁被覆電線の間に分線突
起35を差し込むことによって、2本の絶縁被覆電線の
撚りを解きながら導入溝34に導入することができ、端
子板16への絶縁被覆電線の接続作業が容易になるので
ある。
【0022】ところで、印刷配線基板12および櫛部材
14の受け片14aを貫通するように形成した位置決め
孔12aには、支持基板2の上面に突設した位置決め突
起22が挿通される。位置決め突起22は端子台3の前
端部にも挿通される。また、支持基板2の後端縁には組
立爪23が上向きに突設され、印刷配線基板12および
端子台3の後端縁にそれぞれ形成された組立切欠17,
36に組立爪23が係合するとともに、組立爪23の先
端部に設けたフック23aが端子板3の上面に係止され
る。したがって、位置決め突起22が位置決め孔12a
に挿入され、組立爪23が組立切欠17,36に係合す
ることによって、コンタクト保持基板1と支持基板2と
端子台3とが一体に結合される。また、上述のように、
コンタクト保持基板1と支持基板2と端子台3とを一体
に結合した部材はハウジング4に結合されるのであっ
て、コンタクト保持基板1と支持基板2と端子台3との
結合後にハウジング4を結合することによって容易に組
み立てることができる。
【0023】次に、本発明の要旨である印刷配線基板1
2の構成について具体的に説明する。本実施形態に用い
る印刷配線基板12は導電パターンを形成した導電層を
表裏の各面に備えるほかに内部にも2層備える。つま
り、印刷配線基板12には4層の導電層が形成される。
以下では、各導電層を最上層から順に第1層F1、第2
層F2、第3層F3、第4層F4として説明する。つま
り、第2層F2と第3層F3とは印刷配線基板12の内
部に形成されている導電層を意味する。この種の印刷配
線基板12は多層配線基板として形成される。また、以
下に説明する印刷配線基板12では誘導性結合(電磁結
合)は1つの導電層の内部で生じる場合と他の導電層と
の間で生じる場合とがあり、容量性結合(静電結合)は
他の導電層との間で生じ1つの導電層の内部では無視で
きるように設計されているものとする。各導電層におけ
る導電パターンを重ねて見ることができるように、第1
層F1〜第4層F4を示す図5〜図8においては、すべ
ての導電層を上方から見た形で表している。したがっ
て、最下層である第4層F4を示す図8は印刷配線基板
12の下面(半田を適用する面)に形成されている導電
パターンの左右を反転させた形になっている。
【0024】さらに、本実施形態に用いる印刷配線基板
12はすべての導電層を通る18個のスルーホールTa
〜Th,T1〜T8,T11,T12を有し、スルーホ
ールTa〜Thにはコンタクト11a〜11hがそれぞ
れ実装され、スルーホールT1〜T8には端子板16が
それぞれ実装される。スルーホールT1〜T8は左列に
おいては前からT1,T2,T3,T6の順で並び、右
列においては前からT8,T7,T4,T5の順で並
ぶ。ここで、左列のスルーホールT1,T2,T3,T
6ではペアである2個ずつのスルーホール(T1,T
2)、(T3,T6)のうちチップ側(T1,T3)が
左側に配置されて千鳥状に配列される。また、右列のス
ルーホールT8,T7,T4,T5ではペアである2個
ずつのスルーホール(T8,T7)、(T4,T5)の
うちリング側(T8,T4)が右側に配置されて千鳥状
に配列される。要するに、左列と右列とのいずれにおい
てもスルーホールT1〜T8は左側がチップ側になり、
右側がリング側になるように千鳥状に配列される。この
ように端子板16を千鳥状に配列することによって、端
子板16を直線上に配列する場合に比較すると、ペアで
はない端子板16間の漏話量を一層低減することができ
る。なお、隣接する各一対の端子板16については、ペ
アとならない端子板16間の距離をペアとなる端子板1
6間の距離よりも広げてあり、このことによってもペア
ではない端子板16間の漏話量が低減される。上述のよ
うな端子板16の配列によって、ペアではない端子板1
6間の漏話量を低減することができ、後述する印刷配線
基板12による漏話量の調節の際に端子板16で生じる
漏話の影響を軽減させて漏話量の調節が容易になる。
【0025】スルーホールT11,T12は左右に並ぶ
2個のスルーホールT3,T4の中間付近に形成され
る。スルーホールTa〜ThとスルーホールT1〜T8
とは一対一に対応付けられて電気的に接続される。ま
た、以下では各スルーホールT1〜T8にそれぞれ電気
的に接続された伝送路をそれぞれスルーホールT1〜T
8を表している数字と同じ番号で呼ぶこととし、各伝送
路を1番、2番、……、8番として説明する。なお、各
導電層の導電パターン間では、スルーホールTa〜T
h,T1〜T8,T11,T12にスルーホールメッキ
ないしビアホールメッキを施すことによって電気的接続
がなされる。以下の説明においては、スルーホールメッ
キないしビアホールメッキに対して電気的に接続してい
ることの意味で、スルーホールTa〜Th,T1〜T
8,T11,T12に電気的に接続するという表現を用
いる。
【0026】本実施形態では、主として3番−6番のペ
アと4番−5番のペアとの間の漏話について考慮した構
成例を説明する。最上層である第1層F1では図5に示
すように、3番と6番とに対応するスルーホールTc,
Tfに引出パターンD11,D12,D13を介して静
電結合パターンC11,C12,C13を接続してあ
る。さらに、第1層F1においてはスルーホールT12
にも引出パターンD14を介して静電結合パターンC1
4が接続される。この静電結合パターンC14はスルー
ホールT12とスルーホールT4との間に位置するよう
に形成される。静電結合パターンC11〜C14はコン
デンサの一方の電極として機能する導電パターンであっ
て、静電結合を補償するための容量成分の大きさに応じ
て適宜の面積に設定される。スルーホールTcにはそれ
ぞれ引出パターンD11,D12を介して2個の静電結
合パターンC11,C12が接続され、各静電結合パタ
ーンC11〜C14は後述する第2層F2の静電結合パ
ターンC21〜C24と静電結合する位置に配置され
る。
【0027】第2層F2では図6に示すように、1番、
3番、6番、8番についてそれぞれスルーホールTa,
Tc,Tf,ThとスルーホールT1,T3,T6,T
8とを接続する接続パターンP21,P23,P26,
P28が形成される。各接続パターンP21,P23,
P26,P28は前後方向および左右方向に引き回さ
れ、1番−3番の接続パターンP21,P23と、6番
−8番の接続パターンP26,P28とについては、そ
れぞれ電磁結合が生じるように前後方向に沿う部分の少
なくとも一部を近接させて配置してある。すなわち、1
番、3番、6番、8番の接続パターンP21,P23,
P26,P28の一部には電磁結合パターンL21,L
23,L26,L28が形成され、電磁結合パターンL
21,L23の間と電磁結合パターンL26,L28の
間とにそれぞれ電磁結合が生じる。さらに、第2層F2
では4番に対応するスルーホールT4に引出パターンD
24を介して静電結合パターンC24が接続される。引
出パターンD24と接続パターンP26とは、電磁結合
が生じるように前後方向に沿う部分の一部を近接させて
配置してある。つまり、引出パターンD24と接続パタ
ーンP26との近接部位が前後方向に沿った漏洩パター
ンK24,K26になり、漏洩パターンK24,K26
によって電磁結合部が形成される。また、静電結合パタ
ーンC24は第1層F1の静電結合パターンC14に対
向する。第2層F2においては、スルーホールTa,T
e,Thに引出パターンD21,D22,D23を介し
て静電結合パターンC21,C22,C23が接続さ
れ、各静電結合パターンC21〜C23は第1層F1の
静電結合パターンC11〜C13に対向する。なお、第
2層F2では電磁結合パターンL26と漏洩パターンK
26との中間部が引出パターンD26を介してスルーホ
ールT11に接続される。
【0028】第3層F3では図7に示すように、2番、
4番、5番、7番についてそれぞれスルーホールTb,
Td,Te,TgとスルーホールT2,T4,T5,T
7とを接続する接続パターンP32,P34,P35,
P37が形成される。2番−5番の接続パターンP3
2,P35と4番−7番の接続パターンP34,P37
とについては、それぞれ電磁結合が生じるように、電磁
結合パターンL32,L34,L35,L37が形成さ
れている。これらの電磁結合パターンL32,L34,
L35,L37は第2層F2の電磁結合パターンL2
1,L23,L26,L28にそれぞれ重なる位置に形
成され、L21−L32、L23−L35、L26−L
34、L28−L37の間でそれぞれ電磁結合が生じる
ようにしてある。また、スルーホールTeとスルーホー
ルT5との間の接続パターンP35には、スルーホール
T11,T12とスルーホールT3との間の部位で分岐
した引出パターンD31を介して静電結合パターンC3
1が接続される。さらに、スルーホールTfにも引出パ
ターンD32を介して静電結合パターンC32が接続さ
れ、静電結合パターンC32は後述する第4層F4の静
電結合パターンC42と対向するように配置される。さ
らに、スルーホールTdとスルーホールT4との間の接
続パターンP34の一部と第2層F2に設けた接続パタ
ーンP26とは比較的長い範囲に亘って対向して電磁結
合を生じ、またスルーホールTeとスルーホールT5と
の間の接続パターンP35の一部と第2層F2に設けた
接続パターンP23とについても比較的長い範囲に亘っ
て対向して電磁結合を生じる。
【0029】第4層F4では図8に示すように、スルー
ホールT3とスルーホールT12とを接続する接続パタ
ーンP43が形成され、スルーホールT11,T12と
スルーホールT3との間に設けた静電結合パターンC4
1が引出パターンD41を介してスルーホールT11に
接続され、スルーホールTdには引出パターンD42を
介して静電結合パターンC42が接続される。静電結合
パターンC41は第3層F3の静電結合パターンC31
との間で静電結合を生じ、静電結合パターンC42は第
3層F3の静電結合パターンC32との間で静電結合を
生じる。
【0030】上述の構成から明らかなように、3番−6
番のペアの接続パターンP23,P26は第2層F2に
形成され、4番−5番のペアの接続パターンP34,P
35は第3層F3に形成され、チップである3番と5番
とは電磁結合パターンL23,L35が重複することに
より電磁結合を生じ、リングである4番と6番とは電磁
結合パターンL26,L34に重複することにより電磁
結合を生じる。
【0031】上述したように、コンタクト11a〜11
hの一端が挿入されるスルーホールTa〜Thの近傍に
は端子板16が挿入されるスルーホールT1〜T8から
離れる向きに延設された引出パターンD12,D22,
D32,D42を介して静電結合パターンC12,C2
2,C32,C42が接続され、静電結合パターンC1
2,C22,C32,C42の組合せにより第1の静電
結合部が構成されている。一方、端子板16が挿入され
るスルーホールT1〜T8の近傍には静電結合パターン
C14,C24,C31,C41がそれぞれ引出パター
ンD14,D41,D31,D41に接続された第2の
静電結合部が構成されている。漏話量の周波数特性を調
節するには、引出パターンD11,D21,D31,D
41,D12,D22,D32,D42の長さを調節す
るか、静電結合パターンC12,C22,C32,C4
2,C14,C24,C31,C41の面積を調節す
る。これらの要素を調節すれば、所望の周波数帯域にお
ける漏話量の周波数特性が調節可能になる。
【0032】さらに、第2の静電結合部を構成する静電
結合パターンC24と接続されている引出パターンD2
4には上述のように漏洩パターンK24が形成され、接
続パターンP26において漏洩パターンK24に隣接す
る部位も漏洩パターンK26として機能するから、両漏
洩パターンK24,K26の間での漏話量を調節するこ
とによっても漏話量の周波数特性が調節可能である。
【0033】(第2の実施の形態)第1の実施の形態と
して説明したように、端子板16を実装するスルーホー
ルT1〜T8のうちの2個のスルーホールT1,T8
は、コンタクト11a〜11hが実装されるスルーホー
ルTa〜Thの左右に配置され、たとえば第1層F1で
は図5に示したように、スルーホールTa〜Thの左右
に静電結合パターンC11,C13が形成されている。
そこで、本実施形態では図10に示すように、端子板1
6を実装する2個のスルーホールT1,T8と各スルー
ホールT1,T8に隣接する各静電結合パターンC1
1,C13との間において、それぞれ印刷配線基板12
に表裏に貫通するように切除した離間溝18を形成して
ある。すなわち、印刷配線基板12を形成する基材の一
部を除去することによって、2個のスルーホールT1,
T8と各スルーホールT1,T8に隣接する各静電結合
パターンC11,C13との間で比誘電率が小さくなる
から、スルーホールT1,T8と静電結合パターンC1
1,C13との結合度を小さくし、この間での漏話を抑
制することができる。つまり、第1の実施の形態におい
て説明した各要素による漏話量の周波数特性の調節を容
易に行うことが可能になる。他の構成および機能は第1
の実施の形態と同様である。
【0034】(第3の実施の形態)本実施形態は、第1
の実施の形態において説明した第2層F2に形成してい
る電磁結合パターンL21,L23,L26,L28は
電磁結合を生じるように形成しているものであるが、本
実施形態では、1番−2番のペアと3番−6番のペアと
のチップ同士および7番−8番のペアと3番−6番のペ
アとのリング同士の結合度を調節するために、図10に
示すように、第2層F2において電磁結合パターンL2
1,L23の隣接部位および電磁結合パターンL26,
L28の隣接部位にそれぞれ比誘電率が印刷配線基板1
2の基材よりも高い誘電材料からなる結合部19を設け
たものである。要するに、電磁結合パターンL21,L
23の間と電磁結合パターンL26,L28の間とにそ
れぞれ結合部19を設けることによって、1番と3番と
のチップ間の漏話量を調節し、6番と8番とのリング間
の漏話量を調節することが可能になる。他の構成および
機能は第1の実施の形態と同様である。
【0035】なお、上述した実施形態では第1の静電結
合部および第2の静電結合部を多層配線基板からなる印
刷配線基板12の導電層を用いて実現する例を示した
が、個別部品のコンデンサに代えてもよい。また、上述
した各実施形態は本発明の具体例として例示したもので
あり、本発明の技術思想を限定する趣旨ではない。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明は、モジュラプラグを挿
入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿
入口の中に複数ペアが並行して配列されプラグ挿入口に
挿入されたモジュラプラグの接触子に弾接可能なコンタ
クトと、コンタクトが植設されハウジングに結合された
印刷配線基板を備えるコンタクト保持基板と、コンタク
ト保持基板に植設され各コンタクトに一対一に対応する
複数個の端子とを備え、印刷配線基板が複数の導電層を
形成した多層配線基板からなり、印刷配線基板に形成し
た伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部と
にそれぞれ各2個の伝送路間で静電結合を生じさせる第
1および第2の静電結合部が形成されるとともに、印刷
配線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部
と端子側の端部との中間部には各2個の伝送路間を電磁
結合が生じる程度に近接させた電磁結合部が形成され、
伝送路と第1および第2の静電結合部との間には伝送路
から分岐し漏話量の周波数特性に応じて長さが設定され
る引出パターンが形成されているものであり、コンタク
ト側と端子側との2箇所に静電結合部を設けるとともに
コンタクトと端子との中間部において電磁結合部を設け
ていることにより、静電結合部および電磁結合部での結
合量の調節によって漏話量を調節することができるのは
もちろんのこと、伝送路と静電結合部との間に伝送路か
ら分岐した引出パターンを形成していることにより、引
出パターンの長さを調節することで漏話量の周波数特性
を調節することが可能になり、目的とする周波数帯域に
おいて漏話量の周波数特性を所望量に調節することが容
易になる。
【0037】請求項2の発明は、モジュラプラグを挿入
するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入
口の中に複数ペアが並行して配列されプラグ挿入口に挿
入されたモジュラプラグの接触子に弾接可能なコンタク
トと、コンタクトが植設されハウジングに結合された印
刷配線基板を備えるコンタクト保持基板と、コンタクト
保持基板に植設され各コンタクトに一対一に対応する複
数個の端子とを備え、印刷配線基板が複数の導電層を形
成した多層配線基板からなり、印刷配線基板に形成した
伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部とに
それぞれ各2個の伝送路間で静電結合を生じさせる第1
および第2の静電結合部が形成されるとともに、印刷配
線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部と
端子側の端部との中間部には各2個の伝送路間を電磁結
合が生じる程度に近接させた電磁結合部が形成され、第
1および第2の静電結合部がそれぞれ異なる導電層に互
いに重複する形で形成されかつ漏話量の周波数特性に応
じて面積が設定される複数の静電結合パターンにより形
成されているものであり、コンタクト側と端子側との2
箇所に静電結合部を設けるとともにコンタクトと端子と
の中間部において電磁結合部を設けていることにより、
静電結合部および電磁結合部での結合量の調節によって
漏話量を調節することができるのはもちろんのこと、静
電結合部を印刷配線基板に形成した静電結合パターンに
より構成しているから、静電結合パターンの面積を調節
することで漏話量の周波数特性を調節することが可能に
なり、目的とする周波数帯域において漏話量の周波数特
性を所望量に調節することが容易になる。
【0038】請求項3の発明は、モジュラプラグを挿入
するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入
口の中に複数ペアが並行して配列されプラグ挿入口に挿
入されたモジュラプラグの接触子に弾接可能なコンタク
トと、コンタクトが植設されハウジングに結合された印
刷配線基板を備えるコンタクト保持基板と、コンタクト
保持基板に植設され各コンタクトに一対一に対応する複
数個の端子とを備え、印刷配線基板が複数の導電層を形
成した多層配線基板からなり、印刷配線基板に形成した
伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部とに
それぞれ各2個の伝送路間で静電結合を生じさせる第1
および第2の静電結合部が形成されるとともに、印刷配
線基板に形成した伝送路におけるコンタクト側の端部と
端子側の端部との中間部には各2個の伝送路間を電磁結
合が生じる程度に近接させた電磁結合部が形成され、さ
らに伝送路と第2の静電結合部との間に形成した漏洩パ
ターンと他の伝送路に形成した漏洩パターンとを電磁結
合が生じる程度に近接させた第2の電磁結合部が形成さ
れているものであり、コンタクト側と端子側との2箇所
に静電結合部を設けるとともにコンタクトと端子との中
間部において第1の電磁結合部を設けていることによ
り、静電結合部および電磁結合部での結合量の調節によ
って漏話量を調節することができるのはもちろんのこ
と、伝送路と第2の静電結合部との間に形成した漏洩パ
ターンと他の伝送路に形成した漏洩パターンとを電磁結
合が生じる程度に近接させた第2の電磁結合部を形成し
ているから、漏洩パターンを調整要素とすることで漏話
量の周波数特性を調節することが可能になり、目的とす
る周波数帯域において漏話量の周波数特性を所望量に調
節することが容易になる。
【0039】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記端子のうちペアになる端子は隣
接して配置され、複数ペアの端子が並ぶ方向において各
端子が千鳥状に配列されているものであり、端子を直線
状に配列している場合に比較してペアではない端子間で
の漏話が一層少なくなり、漏話量の周波数特性を印刷配
線基板において調節するのが容易になる。
【0040】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記印刷配線基板の要所に伝送路間
の静電結合による漏話量を低減させるように基材の一部
を切除した離間溝が形成されているので、離間溝の寸法
を適宜に設定することによって漏話量を容易に調節する
ことができる。
【0041】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記印刷配線基板の要所に伝送路間
の静電結合による漏話量を増加させるように基材の一部
に基材よりも比誘電率の高い材料からなる結合部が形成
されているので、結合部の寸法ないし材料を適宜に設定
することにより漏話量を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す一部破断した
平面図である。
【図2】同上の縦断面図である。
【図3】同上に用いるコンタクト保持基板を示す側面図
である。
【図4】同上に用いるコンタクト保持基板を示す平面図
である。
【図5】同上に用いる印刷配線基板の第1層を示す図で
ある。
【図6】同上に用いる印刷配線基板の第2層を示す図で
ある。
【図7】同上に用いる印刷配線基板の第3層を示す図で
ある。
【図8】同上に用いる印刷配線基板の第4層を示す図で
ある。
【図9】本発明の第2の実施の形態に用いる印刷配線基
板の第1層を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に用いる印刷配線
基板の第2層を示す図である。
【符号の説明】
1 コンタクト保持基板 4 ハウジング 11a〜11h コンタクト 12 印刷配線基板 16 端子板 18 離間溝 19 結合部 41 プラグ挿入口 C11,C12,C13,C14 静電結合パターン C21,C22,C23,C24 静電結合パターン C31,C32 静電結合パターン C41,C42 静電結合パターン D11,D12,D13,D14 引出パターン D21,D22,D23,D24 引出パターン D31,D32 引出パターン D41,D42 引出パターン F1 第1層 F2 第2層 F3 第3層 F4 第4層 K24,K26 漏洩パターン L21,L23,L26,L28 電磁結合パターン L32,L34,L35,L37 電磁結合パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 耕司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5E021 FA05 FA10 FA16 FB14 FB15 FC20 FC21 MA09 MA31 MB08 5E023 AA04 AA24 AA27 BB01 BB11 BB22 EE07 HH15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口
    が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に複数ペア
    が並行して配列されプラグ挿入口に挿入されたモジュラ
    プラグの接触子に弾接可能なコンタクトと、コンタクト
    が植設されハウジングに結合された印刷配線基板を備え
    るコンタクト保持基板と、コンタクト保持基板に植設さ
    れ各コンタクトに一対一に対応する複数個の端子とを備
    え、印刷配線基板が複数の導電層を形成した多層配線基
    板からなり、印刷配線基板に形成した伝送路におけるコ
    ンタクト側の端部と端子側の端部とにそれぞれ各2個の
    伝送路間で静電結合を生じさせる第1および第2の静電
    結合部が形成されるとともに、印刷配線基板に形成した
    伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部との
    中間部には各2個の伝送路間を電磁結合が生じる程度に
    近接させた電磁結合部が形成され、伝送路と第1および
    第2の静電結合部との間には伝送路から分岐し漏話量の
    周波数特性に応じて長さが設定される引出パターンが形
    成されていることを特徴とするモジュラジャック。
  2. 【請求項2】 モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口
    が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に複数ペア
    が並行して配列されプラグ挿入口に挿入されたモジュラ
    プラグの接触子に弾接可能なコンタクトと、コンタクト
    が植設されハウジングに結合された印刷配線基板を備え
    るコンタクト保持基板と、コンタクト保持基板に植設さ
    れ各コンタクトに一対一に対応する複数個の端子とを備
    え、印刷配線基板が複数の導電層を形成した多層配線基
    板からなり、印刷配線基板に形成した伝送路におけるコ
    ンタクト側の端部と端子側の端部とにそれぞれ各2個の
    伝送路間で静電結合を生じさせる第1および第2の静電
    結合部が形成されるとともに、印刷配線基板に形成した
    伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部との
    中間部には各2個の伝送路間を電磁結合が生じる程度に
    近接させた電磁結合部が形成され、第1および第2の静
    電結合部がそれぞれ異なる導電層に互いに重複する形で
    形成されかつ漏話量の周波数特性に応じて面積が設定さ
    れる複数の静電結合パターンにより形成されていること
    を特徴とするモジュラジャック。
  3. 【請求項3】 モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口
    が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に複数ペア
    が並行して配列されプラグ挿入口に挿入されたモジュラ
    プラグの接触子に弾接可能なコンタクトと、コンタクト
    が植設されハウジングに結合された印刷配線基板を備え
    るコンタクト保持基板と、コンタクト保持基板に植設さ
    れ各コンタクトに一対一に対応する複数個の端子とを備
    え、印刷配線基板が複数の導電層を形成した多層配線基
    板からなり、印刷配線基板に形成した伝送路におけるコ
    ンタクト側の端部と端子側の端部とにそれぞれ各2個の
    伝送路間で静電結合を生じさせる第1および第2の静電
    結合部が形成されるとともに、印刷配線基板に形成した
    伝送路におけるコンタクト側の端部と端子側の端部との
    中間部には各2個の伝送路間を電磁結合が生じる程度に
    近接させた第1の電磁結合部が形成され、さらに伝送路
    と第2の静電結合部との間に形成した漏洩パターンと他
    の伝送路に形成した漏洩パターンとを電磁結合が生じる
    程度に近接させた第2の電磁結合部が形成されているこ
    とを特徴とするモジュラジャック。
  4. 【請求項4】 前記端子のうちペアになる端子は隣接し
    て配置され、複数ペアの端子が並ぶ方向において各端子
    が千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項に記載のモジュラジャッ
    ク。
  5. 【請求項5】 前記印刷配線基板の要所に伝送路間の静
    電結合による漏話量を低減させるように基材の一部を切
    除した離間溝が形成されていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモジュラジャ
    ック。
  6. 【請求項6】 前記印刷配線基板の要所に伝送路間の静
    電結合による漏話量を増加させるように基材の一部に基
    材よりも比誘電率の高い材料からなる結合部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れか1項に記載のモジュラジャック。
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JP2008541354A (ja) * 2005-05-02 2008-11-20 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション 強化されたジャックインタフェースを有する電気コネクタ
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