JP2003279496A - シート体とその検査装置及び検査方法 - Google Patents

シート体とその検査装置及び検査方法

Info

Publication number
JP2003279496A
JP2003279496A JP2002083165A JP2002083165A JP2003279496A JP 2003279496 A JP2003279496 A JP 2003279496A JP 2002083165 A JP2002083165 A JP 2002083165A JP 2002083165 A JP2002083165 A JP 2002083165A JP 2003279496 A JP2003279496 A JP 2003279496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottomed hole
sheet
film
light
sheet body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002083165A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuo Yamamoto
睦夫 山本
Takahiro Sometsugu
孝博 染次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2002083165A priority Critical patent/JP2003279496A/ja
Publication of JP2003279496A publication Critical patent/JP2003279496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、積層部品の製造で用いられるシー
ト体において、それに設けられた有底孔の深さを精度良
く測定できるように構成されるシート体を提供すること
を目的としている。加えて本発明は、その有底孔の形状
を信頼性が高くかつ効率的に検査できる検査装置及び検
査方法を提供することを目的としている。 【解決手段】 積層型電子部品の製造で使用されるキャ
リアフィルム上にグリーンシートが形成されたシート体
は、グリーンシート側から、グリーンシートは貫通し、
キャリアフィルムは貫通しないように設けられた有底孔
を有し、キャリアフィルムの光学濃度がJISK760
5により定められる0.5〜2.0の範囲であることを
特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型電子部品の
製造で用いるシート体、詳しくはキャリアフィルム上に
グリーンシートが形成され、グリーンシートは貫通する
が、キャリアフィルムは貫通しないように設けられる有
底孔を有するシート体とその検査装置及び検査方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】L、C及びRなどの導体を内蔵する積層
チップ型コンデンサ、積層チップインダクタ、積層トラ
ンスまたはLCR複合部品などの積層型電子部品(以下
積層部品と称する)は、セラミックスからなるグリーン
シート(以下シートと称する)の一面に導体パターンを
印刷し、そのシートを積層して製造される。
【0003】積層されたシートの導体パターン間を電気
的に接続するため、導電ペーストが充填されるスルーホ
ール(貫通孔)が導体パターン印刷前のシートに形成さ
れる。スルーホールは、直径が数十〜数百μmであり、
1シート当たり数千〜数万個形成される。スルーホール
の配置パターンは、積層される部位の仕様や積層部品の
仕様によって設定される導体パターンによるため、それ
には多様なバリエーションがある。従来スルーホールの
形成には、穿孔を高速で行うことができ、スルーホール
の配置パターンにより設定されるプログラムで穿孔を行
うことができるパンチプレスが用いられてきた。パンチ
プレスではピン状のパンチが工具として使用されるた
め、形成されるスルーホールの形状は略円筒形状とな
る。
【0004】前記シートは、シート製造工程において、
通常ポリエチレンテレフタレート(PET)などからな
る可撓性と透光性とを有し、厚みが数十〜百数十μm程
度のキャリアフィルム(以下フィルムと称する)の一面
にセラミックスラリーを塗工して製造される。その後、
スルーホールの形成工程及び導体パターンの印刷工程を
経て、シート積層工程でフィルムがシートから剥がされ
るまで、シートはその一面がフィルムに支持されてお
り、つまりシートとフィルムとは一体となりシート体を
形成している。
【0005】よって、導体パターン印刷前のシートに前
記のような方法でスルーホールを形成すると、それに連
なった貫通孔がフィルムにも形成される。貫通孔への導
電ペーストの充填は、導体パターンが印刷される際に同
時に行われる。シート積層時にフィルムはシートから剥
離されるが、その際スルーホール内の導電ペーストがフ
ィルムの貫通孔内の導電ペーストにより引き込まれ、ス
ルーホール内の導電ペースト量が減少するという現象が
発生することがある。
【0006】近年積層部品の小型化が進み、導体パター
ンの狭線化及び狭ピッチ化のためスルーホールはより小
径となり、また低背化のためシートの厚みはより薄くな
る傾向にある。従来より導体パターンの印刷には、謄写
版方式の印刷装置が用いられている。その印刷装置にお
いては、導電ペーストはスキージにより塗り込めるよう
にしてスルーホールに充填される。スルーホールが小径
になると導電ペーストを充填することが難しくなり、ス
ルーホールの体積に対する導電ペーストの充填率が低下
しやすくなる。よってスルーホールが小径化するとそれ
自体の体積が小さくなる上に、上記のように導電ペース
トの充填率も低下し、スルーホール内の導電ペースト量
が少量となる。そこに上記のような現象が発生すると、
スルーホール内に残存する導電ペースト量が不足し、導
体パターン間の接続不良が増加するため、その現象を無
視することができなくなってきた。
【0007】上記の現象を防止するため、図14に示す
ような状態で、シート体80にスルーホールを形成する
方法が提案されている。図14は、フィルム82の上面
にシート81が形成されたシート体80において、スル
ーホールを形成するためシート81は貫通するが、フィ
ルム82は貫通しないように、つまり全体としては凹状
になるように設けられた有底孔83の軸方向断面形状を
示したものである。有底孔83は、通常シート体80の
シート81側の面からレーザー加工により形成される。
【0008】上記の方法によりシート体80に形成され
る有底孔83の形状は、レーザーが照射されるシート体
80のシート81側の面に形成された開口面841を底
面とする略円錐形状をなしている。有底孔83は、シー
ト81を貫通する部分である貫通孔部84とフィルム8
2の部分である底部85を有している。貫通孔部84
は、図14において上側の前記開口面841に相対して
下側に形成される開口面842(底部85の開口面85
1)を有している。レーザーによる材料の除去状態は、
熱伝導率や光の反射率などその材料の有する物性にも影
響を受ける。シート81及びフィルム82の熱伝導率や
光の反射率は、有底孔83が設けられる程度のミクロな
大きさではバラツキやすい。よって同一の加工条件で有
底孔83を形成してもその形状、大きさは一定しにくい
傾向にある。
【0009】有底孔83の底部85の深さが設定された
深さに対し深すぎる場合には、フィルム82を貫通した
場合と同様に上記の現象が発生する。加えて、浅すぎる
場合にもフィルム82自身が導電ペーストを引き込むた
めスルーホール内の導電ペースト量が減少する。よっ
て、底部85の深さには許容される範囲がある。その範
囲は、厚み数十〜百数十μmのフィルム82に対し数十
μm程度である。上述したようにシート81は薄くなる
傾向にある。シート積層時には、加圧することによりシ
ート81どうしを密着させる。シート81の厚みに対し
フィルム82が厚すぎると加圧力が不足し、その密着度
が低下する。よって密着度の向上のためフィルム82に
も薄いものが使用される傾向にあり、有底孔83の底部
85の深さの許容される範囲はさらに狭くなる方向にあ
る。
【0010】有底孔83のシート81を貫通する部分で
ある貫通孔部84の形状は略円錐形の一部をなしてい
る。よって、貫通孔部84の下側の開口面842の大き
さは上側の開口面841に比べ小さく、有底孔の形状が
一定しないためその大きさにはバラツキが発生しやす
い。特に下側の開口面842が小さすぎる場合には、ス
ルーホール内に充填される導電ペーストの量が少なくな
るため積層部品の放熱効率が低下する。積層部品の上面
にはICなど熱を発生し、それ自体は熱に弱い電子部品
が搭載される場合も多い。導電ペースト量が少ない場合
には放熱不足による、それら電子部品の動作不良が発生
し易くなる。よって、貫通孔部84のシート下面側の開
口面842の大きさにも許容される最小の大きさがあ
る。以上のことにより、有底孔83に導電ペーストが充
填される印刷工程の前に、有底孔83の形状の良否を検
査することが望ましい。
【0011】シートの表面の凸凹を検出する欠陥検査装
置について、その技術的事項が特開平7−260706
号公報(公知例1)に開示されている。公知例1の欠陥
検査装置は、シート対し垂直に光を照射する第1の光照
射装置と、第1の光照射装置とシートに対して相対して
設けられ、シートを透過した光を検出する光検出装置
と、第1の光照射装置の近くに設けられ、シートに対し
20°〜70°の角度で光を照射する第2の光照射装置
を有しており、第2の光照射装置により照射された光
が、シート表面の凸凹に当たると、光は乱反射し、乱反
射された光を光検出装置にて検出し、シート表面の凸凹
の有無を検査するものである。
【0012】シート体の有底孔の深さを測定する方法と
して、図13に示すようなレーザー変位計を備えた測定
装置を用いる方法が考えられる(公知例2)。公知例2
の測定装置9は、上記で説明したものと同様なシート体
80の有底孔83を測定する測定装置であって、シート
体80が載置されるX−Yテーブル92と、X−Yテー
ブル92の上部に配設され、シート体80に対して略垂
直にレーザー光Wを照射するレーザー変位計91と、そ
のレーザー変位計91によって得られた測定値を処理す
る演算部を有している。公知例2の測定装置9では、レ
ーザー光Wの走査経路は、有底孔83を包含するように
シート体80の上面に設けられる領域内を精密に走査す
るように設定され、その設定によりX−Yテーブル92
を動作させ、有底孔83の深さの測定を行うものであ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知例
1の欠陥検出装置においては、シート表面の凸凹の有無
は検出できるものの、その深さを測定することは困難で
ある。公知例2の測定装置においては、有底孔の深さを
精度良く判別するためには、上述したような方法で測定
しなればならないため、測定に時間がかかるという問題
がある。また、有底孔の配置パターンが変るたびにX−
Yテーブルの動作設定が必要なため、測定の準備にも手
間がかかるという問題もある。また公知例1及び2共
に、シート81とフィルム82とが一体の状態にあるシ
ート体80の貫通孔部84の下側の開口面842の大き
さを測定することはできない。本発明は、上記の問題に
鑑みてなされたものであり、積層部品の製造で用いられ
るシート体において、それに設けられた有底孔の深さを
精度良く測定できるように構成されるシート体を提供す
ることを目的としている。加えて本発明は、その有底孔
の形状を信頼性が高くかつ効率的に検査できる検査装置
及び検査方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型電子部品
の製造で使用されるキャリアフィルム上にグリーンシー
トが形成されたシート体は、グリーンシート側から、グ
リーンシートは貫通し、キャリアフィルムは貫通しない
ように設けられた有底孔を有し、キャリアフィルムの光
学濃度がJISK7605により定められる0.5〜
2.0の範囲であることを特徴としている。なお、フィ
ルムの光学濃度は0.75〜1.3の範囲にあれば、な
お好適である。
【0015】本発明の検査装置は、積層型電子部品の製
造で用いるキャリアフィルム上にグリーンシートが形成
されたシート体の、グリーンシートは貫通し、キャリア
フィルムは貫通しないように設けられた有底孔の形状を
検査する検査装置であって、シート体が載置される透光
性を有するテーブルと、シート体に光を照射する光源
と、シート体を透過した光を受光する複数の光検出素子
を備える光検出器と、光検出器により得られた光強度分
布情報をもとに有底孔の形状の良否を判定する演算部と
を有すること特徴としている。
【0016】本発明の検査方法は、積層型電子部品の製
造で用いるキャリアフィルム上にグリーンシートが形成
されたシート体に、そのグリーンシート側から、グリー
ンシートは貫通し、キャリアフィルムは貫通しないよう
に設けられた有底孔の形状を検査する検査方法であっ
て、シート体を透過した光を受光し、光強度分布に基づ
いて有底孔の形状の良否を判定することを特徴としてい
る。
【0017】本発明によれば、シート体を構成するフィ
ルムの光学濃度を測定に適する数値範囲に限定すること
により、シート体に形成される有底孔の深さを精度良く
測定できる。また、有底孔を含むシート体を透過した光
の強度を複数の光検出素子を備えた光検出器により測定
することによって有底孔の形状を精度良く測定できる。
加えて、光検出器により得られた光強度分布情報をもと
に有底孔の形状の良否を判定するので、判定を短時間に
行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明について、以下、1)シー
ト体検査装置の構造、2)シート体の構造、3)有底孔
形状の判定方法の順序で説明する。
【0019】[シート体検査装置]本発明の一実施態様
について、図1に基づき説明する。図1は、シート体の
有底孔の深さと貫通孔部の下側の開口面の大きさを検査
する検査装置10の概略構成図である。検査装置10で
検査されるシート体40は、上記で説明したものと同様
なものである。図1の部分拡大図である図2に示すよう
に、フィルム42の上面にシート41が形成されたシー
ト体40には、シート41は貫通し、フィルム42は貫
通しないよう有底孔43aが設けられている。有底孔4
3aは、シート41の部分に形成された貫通孔部44と
フィルム42の部分に形成された底部45を有してい
る。貫通孔部44は、図2において上側の開口面441
と下側の開口面442(底部45の開口面451)を有
している。下記で詳細に説明するが、フィルム42は透
光性を有するものが使用される。またシート41もその
厚みが数十μmと薄いので透光性を有している。
【0020】図1に示される検査装置10は、シート体
40が載置される、例えばガラスなど透光性を有する材
料からなる載置部をその上面に有するX−Yテーブル5
0と、X−Yテーブル50の下方に配置され、複数の有
底孔43を含むシート体40の一領域に対し略垂直に入
射光L1を照射する光源20と、シート体40を挟みか
つ光源20に相対してX−Yテーブル50の上方に配置
され、前記領域を透過した光L2を受光する光検出器3
0と、光検出器30から出力された透過光L2の強度情
報をもとに有底孔43の深さを判定するとともに、その
受光面積情報をもとに貫通孔部44の下側の開口面44
2の大きさを判定する演算部と、X−Yテーブルの動作
を制御するX−Yテーブル制御部(図示せず)とを有し
ている。図1においては左右方向がX軸であり、前後方
向がY軸となる。
【0021】なお検査装置10によって、ある有底孔4
3が不良と判定された場合、通常は後の工程でその有底
孔43を含む領域は製品には使用されないので、検査速
度と有底孔43の不良発生率とを勘案してその領域の大
きさは設定される。光検出器30には、シート体40の
一領域を透過した光L2のX−Y平面における強度分布
を、X、Y軸方向それぞれに一定の精度で測定できるセ
ンサーが用いられる。本実施態様の場合には、光検出素
子がX、Y軸方向に複数配列される、例えば数μm/画
素程度の性能を有するCCDカメラが使用されている。
光検出器30には、光検出素子が1軸方向に複数配列さ
れるラインセンサーを使用することもできる。ラインセ
ンサーを用いる場合には、例えば、ラインセンサーの軸
をX−Yテーブル50のY軸と平行になるようX−Yテ
ーブル50の上方に配設し、X−Yテーブル50をX軸
方向に移動させながら、シート体40の透過光L2を受
光することにより、有底孔43の形状を測定することが
できる。
【0022】検査装置10の動作について、シート体4
0の領域401及び402を例として説明する。シート
体40は、シート41側の面が上面になるようにX−Y
テーブル50に載置される。領域401には光源20よ
り入射光L1が略垂直に照射され、領域401を透過し
た光L2は光検出器30により受光され、光検出器30
から出力された透過光L2の強度値を基準値と比較して
有底孔43の深さが判定されるとともに、その受光面積
値を基準値と比較して貫通孔部44の下側の開口面44
2の大きさが判定される。その後、X−Yテーブル50
はX軸方向に設定された距離、本例の場合は領域401
のX軸方向の大きさだけ移動し、前記と同様な方法で領
域402の検査を行う。以上の動作を繰り返すことによ
り、シート体40の有底孔43の検査を行うものであ
る。以上の説明のように、検査装置10では、シート体
40に設定される領域ごとに検査を行うので、領域の間
を移動する際のX−Yテーブル50の動作はXまたはY
軸いずれかの単軸の動作となる。よってX−Yテーブル
50の動作設定を単純化することができ、例えば領域の
大きさによるX,Y軸の一回当たりの移動量とシート体
40の大きさによるX,Y軸方向の移動回数を設定する
ことにより検査を行うことができる。
【0023】次に、図2〜4に基づいて、光検出器30
の測定動作について詳細に説明する。図2は、図1の有
底孔43a〜43dを含む領域401のA部の拡大図で
ある。なお有底孔43bは底がないが、これも有底孔と
呼ぶ。図3は、A部の透過光L2を光検出器30で測定
し、出力された波形を三次元的に模式化して示したもの
である。図3においてX、Y軸方向の値は光検出器30
の光検出素子の配列された位置により測定される透過光
L2が通過した領域401上の位置を、高さ方向の値は
その光検出素子から出力された透過光L2の強度を示し
ている。図4は、図2の有底孔43aについての測定状
態を示す軸方向断面と、その出力波形を示している。
【0024】光検出器30から出力された本来の波形に
は、装置に固有のノイズ成分が重積している。ただし、
図3に示す出力波形は、そのノイズ成分をノイズフィル
ターにより除去し、波形を平滑化したものである。以下
の説明で示される光検出器30からの出力波形は、特に
説明しない限り同様な処理を行ったものである。
【0025】A部の透過光L2を光検出器30で測定す
ると、有底孔43a〜43dの三次元的な形状に対応す
る山形の波形Ia〜Idが出力される。すなわち領域4
01の透過光L2を光検出器30で測定することによ
り、領域401に含まれる有底孔43の三次元的な形状
に応じた光強度分布を有する出力波形を得ることができ
る。加えて、領域401に含まれる有底孔43を同時に
測定することが可能となる。上記で説明したように本実
施形態では、有底孔43のフィルム42の部分に形成さ
れる底部45の深さと、貫通孔部44の下側の開口面4
42つまり底部45の開口面451を検査するものであ
る。よって本実施態様においては、図4に示すように、
有底孔43の底部45を、つまりフィルム42部分を透
過する光L2fから得られる光強度分布情報(出力波形
においてハッチング部分)により、光強度情報に基づい
て有底孔43の深さの良否を判定し、X−Y平面方向の
受光面積情報に基づいて底部45の開口面451の大き
さの良否が判定される。
【0026】以上のように、光検出器30により、有底
孔43の三次元的な形状に応じた光強度分布情報を得る
ことができる。ここで、その光強度分布情報のX−Y平
面方向の空間に関する分解能(空間分解能)は、主に光
検出器30の光検出素子の配列数による。よって、要求
される空間分解能により光検出素子の配列数は決定され
れば良い。光強度分布情報の光強度に関する分解能(光
強度分解能)は、有底孔43の2点を透過する光L2の
強度の差を光検出素子が分別できる能力による。すなわ
ち、測定しようとする有底孔43の2点間の深さの差に
応じその2点を透過する光L2の強度の差を光検出素子
が分別(分解)することができなければ、その光強度分
布情報の光強度値の信頼性は低いものとなる。よって信
頼性のある光強度値を得るためには、その光検出素子の
検出能を向上させることや、透過光L2の2点間の強度
差を大きくすることが考えられる。本発明は、下記で詳
細に説明するように、シート体40のフィルム42の透
光性(光学濃度)を最適の数値範囲とすることにより、
フィルム42を透過する光の2点間の強度差を大きくし
信頼性の高い光強度値を得るものである。
【0027】[シート体]以下、信頼性の高い光強度値
を得られるよう構成されるシート体40について、まず
その測定原理を図15に基づいて説明する。図15は、
厚さtのフィルム42に形成された有底孔60の部分
に、上記の説明と同様に光源20より入射光L1を照射
し、有底孔60を透過した光を光検出器30で受光して
いる状態と、光検出器30から出力された波形を示して
いる。有底孔60は、下部の厚みがそれぞれt1、t
2、t3と異なる階段状の断面形状を有している。有底
孔60の上記の各厚み部分を透過した光はそれぞれL
t、Lt1、Lt2、Lt3である。透過光Lt〜Lt
3は、例えば図15(c)に示すように、透過光の強度
レベルにより強度が高いほど明るく低いほど暗く表示さ
れている。図15(a)のフィルム42は仮想的に光学
濃度が0の透明なもの、図15(b)のフィルム42は
光学濃度が無限大の不透明なもの、図15(c)のフィ
ルム42は適度に光を透過できる半透明なものとする。
【0028】ここで図15(a)のように、フィルム4
2が透明である場合を考えてみる。そのような場合に
は、フィルム42は空気のような存在となり、フィルム
42に入射した光L1の強度は有底孔60のどの厚み部
分でも減衰せず、その強度を維持したまま透過光Lt〜
Lt3となる。よって、光検出器30からの出力波形は
単なる矩形波となる。次に図15(b)のように、フィ
ルム42が不透明である場合を考えてみる。そのような
場合には、フィルム42に入射した光L1の強度は有底
孔60のどの厚み部分でも全てが減衰するため、光L1
はフィルム42を透過することができない。よって、光
検出器30から出力波形を得ることができないこととな
る。以上のようにフィルム42が透明な場合や不透明な
場合には、有底孔の形状を透過光により測定することは
出来ない。すなわち、透過光により有底孔の形状を測定
するためには、測定を行なうことのできるフィルム42
の透光性の範囲が存在することとなる。つまり図15
(c)に示すように、フィルム42が半透明であり適度
な透光性を有する場合においては、フィルム42に入射
した光L1の強度は有底孔60の各厚み部分t〜t3に
より異なった減衰量で低下する。よって透過光Lt〜L
t3は異なった光強度となるので、それを受光した光検
出器30からの出力は、有底孔60の形状に応じ階段状
の形状を有する波形となる。
【0029】上記のように半透明で透光性を有するフィ
ルム42の製造方法について、説明する。フィルム42
を構成する樹脂は、透明性の良好な有機樹脂を用いるこ
とが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、テフロン
(登録商標)、酢酸セルロース、ポリエステル系の樹脂
などから選択される。フィルム42に半透明性を与える
ため、その樹脂には、例えば二酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、カオリン、タ
ルク、ゼオライト、フッ化リチウム、硫酸バリウム、カ
ーボンブラック、シリカなど無機物粒子の1種以上が含
有される。
【0030】粒子を樹脂に含有させる方法としては、特
に限定されるものではなく、公知の方法を採用でき、例
えばフィルム42の製造する任意の段階で添加すること
ができる。例えばポリエステル系樹脂からフィルム42
を製造する場合には、好ましくはエステル化の段階、も
しくはエステル交換反応終了後重縮合反応開始前の段階
でエチレングリコール等に粒子を分散させたスラリーと
して添加し、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント
付き混錬押出機を用いエチレングリコールまたは水など
に分散させた粒子のスラリーとポリエステル樹脂をブレ
ンドする方法、または、混錬押出機を用い乾燥させた粒
子とポリエステル樹脂とをブレンドする方法などにより
行われ、原料は製造される。
【0031】フィルム42の成形は、従来からしられて
いる製造方法で行なうことができる。例えば乾燥された
上記原料を押出機にて溶融し、ダイから回転冷却ドラム
に押出し、急冷して未延伸フィルムを製造し、ついで未
延伸フィルムを縦横方向に延伸し製造される。
【0032】上記のようにして製造したフィルム42
の、厚みとJISK7605により定められる光学濃度
の関係の一例を図16に示す。本例のフィルム42は、
ポリエチレンテレフタレートに二酸化ケイ素粒子を添加
したものである。フィルム42の厚みは、40、50、
75、100、125、190、250μmと7種のも
のとした。また平均粒子径が0.25μmの二酸化ケイ
素粒子の添加率は、0.5、2.5、5、7.5、1
0、15重量%の6種のものをとした。粒子の平均粒子
径は、好ましくは0.05〜1μmの中から選択され
る。平均粒子径が1μmより大きい場合には、フィルム
42の表面状態が悪化するためシート41の表面状態も
悪化する。また平均粒子径が0.05μm未満の場合に
は、粒子が凝集し粗大粒子となり上記と同様な状態とな
る。なお粒子の大きさが上記の範囲内にあれば、フィル
ム42の光学濃度に及ぼす平均粒子径の影響は少なく、
例えば平均粒子径が0.05と1μmの二酸化ケイ素粒
子を5重量%添加した厚み125μmのフィルム42に
おいて、その光学濃度の差は1%以内となる。その程度
の差は粒子添加率による光学濃度の変化に対し無視でき
るレベルである。
【0033】上記のようにして製造される半透明のフィ
ルム42により、有底孔43に関する光強度分布情報の
光強度分解能が向上する理由について以下説明する。図
5(a)にその厚み方向の断面が示されるシート体40
は、上記で製造された125μmの厚さを有するフィル
ム42の上面に、40μmの厚さのシート41が密着し
て形成されている。粒子添加率の異なるフィルム42の
光学濃度は、それぞれ0.45、0.78、0.98、
1.23、1.61、2.32である。シート41の光
学濃度は0.9である。シート体40には、シート41
は貫通し、フィルム42は貫通しないよう略円筒形状の
有底孔43eが設けられる。ここで有底孔43eのフィ
ルム42部分の深さdは、10μmのピッチで100μ
mまで設けられる。
【0034】以上の条件で形成された有底孔43eを、
上記までと同様な方法で透過光により測定すると、図5
(b)で示されるような、その断面形状に対応するよう
な矩形の出力波形Ieを得ることができる。出力波形I
eはノイズ成分が除去されていないものであり、よって
それはその量がnであるノイズ成分Nが重積する矩形波
をなしている。出力波形Ieの頂上の値を平均化した値
を、最大値Meとする。
【0035】有底孔43eの深さdと、それを透過する
光の強度の最大値Meと、フィルム42の光学濃度との
関係を図6に示す。なお、図6に示される最大値Me
は、フィルム42の光学濃度が0.98で有底孔43e
の深さdが10μmの場合の最大値Meを1として比較
表示している。それによると測定されたノイズ成分Nの
値nの値は0.03であった。
【0036】図6に示すように、有底孔43eの深さd
とそれを透過する光Lの強度の最大値Meとの間には、
フィルム42の光学濃度ごとに勾配の異なる直線で示さ
れる正の比例関係がある。つまり、有底孔43eの深さ
dが深くなると、有底孔43eの底面より下の部分のフ
ィルム42の厚さが薄くなるため、透過する光Lの強度
が増加し、よってその最大値Meは大きくなる。
【0037】2点間の距離を測定する場合、測定によっ
て得られる信号の中からその2点間の距離に相当する信
号量を分別するためには、その信号量と測定値に重積す
るノイズ量との関係、つまりSN比が1以上であること
が必要である。つまり、有底孔43の深さ方向のある2
点間の距離を測定する場合には、それぞれの点を透過す
る光強度の測定値の差が信号量となる。その信号量(2
点の測定値の差)を装置固有のノイズ成分のノイズ量で
割った値、つまりSN比が1以下となる場合には、2点
の測定値の差をノイズ量の中から分別することができな
い。よってそのような場合には、有底孔43の深さを測
定することができないこととなる。
【0038】ここで図6に示されるフィルム42の各光
学濃度の比例直線から求められる、有底孔43eの深さ
dが10μm、5μm、3μm及び1μmだけ変化する
場合に対応する透過光Lの強度の変化量sを表1に示
す。次にその変化量sをノイズ成分Nのノイズ量(n=
0.03)で割った値であるSN比を表2に示す。表2
において、SN比の値が1以上のものに対応する有底孔
43eの深さdの変化量が、それに対応するフィルムの
光学濃度において、光検出器30により測定することの
できる有底孔43eの深さ方向の2点間の距離であり、
つまり光検出器30の深さ方向の分解能を示している。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表2に示されるSN比と有底孔43eの深
さdの変化量とフィルム42の光学濃度の関係を図7に
示す。本実施態様においては、図7において有底孔43
eの深さdの変化量、つまり光検出器30の深さ方向の
分解能は、フィルム42の光学濃度により異なってい
る。フィルム42の光学濃度が0.45〜2.32程度
の範囲にあれば、光検出器30は10μm程度の分解能
で有底孔43の深さを測定することができる。5μm及
び3μmの分解能で有底孔43の深さを測定するために
は、それを行なうことができるフィルム42の光学濃度
の範囲が存在する。本実施態様の場合には、いずれのフ
ィルム42の光学濃度であっても分解能1μmで有底孔
43の深さを測定することはできない。測定精度は高け
れば高いほど良いが、有底孔43の底部45の深さに対
し許容される範囲は、例えば厚み125μmのフィルム
42の場合には50μm程度であり、今後その範囲がさ
らに狭くなることを考慮しても、測定精度は5μm程度
あれば良い。よって、光検出器30により有底孔43の
深さを測定する為には、フィルム42の光学濃度は0.
5〜2.0の範囲にあれば良い。また、SN比が2以上
となる光学濃度である0.75〜1.3の範囲にあれば
更に精度の高い測定を行うことができるので更に好適で
ある。
【0042】なお、光検出器30の測定精度を向上する
ためには、出力波形に重畳するノイズ成分の量が低減す
るように、または有底孔43の深さの差に対する測定値
の変化量が増加するように検査装置10の機械的及び電
気的構成を設定すればよい。例えば、電気的ノイズを低
減するような電気回路や、光学的ノイズを低減するよう
な光学機器を用いることにより出力波形に重畳するノイ
ズ量を低減することができる。また、検出性能の高い光
検出器を用いることや、測定値を処理することにより測
定値の変化量を増加することができる。
【0043】[有底孔形状の判定方法]次に、上述のよ
うにして光検出器30により得られた有底孔43を透過
した光L2の光強度分布情報に基づいて、有底孔43の
底部45の深さと開口面451の大きさが判定される方
法について図8に基づいて説明する。図8は、その処理
手順を示したフローである。図8に示すように、フロー
の上流であるステップ1〜6では、有底孔43を透過し
た光L2の光強度情報に基づいて有底孔43の深さが判
定される。その下流であるステップ7〜13では、受光
面積情報に基づいて底部45の開口面451の大きさが
判定される。
【0044】まず有底孔43の深さが判定される手順に
ついて、図9、10及び11に基づき詳細に説明する。
図9は有底孔43の軸方向断面形状であり、図10は図
9の有底孔43の断面を透過する光Lを光検出器30で
測定し、得られた出力波形Iを示している。図9、10
で識別子が同じものは、同じ有底孔43に関するもので
あることを示している。それは、下記で述べる図11に
ついても同様である。図10において上部より順に設定
されるラインc、d及びeは、底部45の深さと開口面
451の大きさを判定する基準とするために設けられる
ものである。それらは、シート41とフィルム42の厚
みや透光性に応じ次の様な方法でその値が設定される。
【0045】図12にその厚み方向の断面が示されるシ
ート体40には、シート41及びフィルム42共に貫通
する略円筒形状の貫通孔が形成される領域Cと、前記貫
通孔と同一直径でシート41のみを貫通する有底孔が形
成される領域Dと、孔が形成されない領域Eが設けられ
ている。上述までと同様な方法で透過光により領域C,
D、Eを測定する。それぞれの領域に対応し最大値が値
c1、値d1及び値e1となる矩形状の出力波形を得る
ことができる。ここで、ラインcの値には値c1が、ラ
インdの値には値d1が、ラインeの値には値e1が設
定される。つまり、図10に設定されるラインc、d、
eは、シート体40の厚み方向において、ラインcがフ
ィルム42側の面,ラインdがシート41とフィルム4
2の密着面、ラインeがシート41側の面に相当する。
【0046】図9(a)に示される有底孔43のよう
に、その底面がシート41内にある場合には、図10
(a)に示されるように、出力波形Iの最大値Mはライ
ンdとラインeの間となる。図9(b)及び(c)のよ
うに、有底孔43の底面がフィルム42内にある場合に
は、最大値Mはラインcとラインdの間となる。図9
(d)のように、有底孔43がフィルム42を貫通する
場合には、最大値Mはラインc付近となる。つまり図1
0において、ラインfの値f1には底部45の深さの許
容される最大の値を、ラインgの値g1にはその最小の
値を、c1>f1>g1>d1となるように設定する
と、次のように底部45の深さは判定されることとな
る。光検出器30よりデータを取込み(ステップ1)、
出力波形Iの最大値Mを求め(ステップ2)、最大値M
と値g1を比較し(ステップ3)、最大値Mが値g1未
満であれば不良と判定され(ステップ5)、不良原因と
位置データが記録される(ステップ6)。良品の場合
は、最大値Mと値f1を比較し(ステップ4)、最大値
Mが値f1より大きければ不良と判定され(ステップ
5)、不良原因と位置データが記録される(ステップ
6)。良品であれば、以下で説明する底部45の開口面
451の大きさの判定部に進む。
【0047】次に図11に基づいて、底部45の開口面
451の大きさが判定される手順について説明する。図
11は、図9の有底孔43を透過した光Lを光検出器3
0で測定し得られた三次元的な波形を、下記に説明する
手順により2値化した画像である。図10で説明する
と、底部45の開口面451の大きさは、有底孔43の
出力波形Iをラインdでスライスし、スライス面の面積
を求めることにより算出される。具体的に説明すると、
光検出器30により得られた三次元的な波形を、ライン
dの値d1をしきい値として2値化する(ステップ
7)。次に図11に示すように、d1以上の部分が白部
Sとし、d1未満の部分が黒部Kとする画像を作成する
(ステップ8)。画像の白部Sは、底部45の開口面4
51に相当するものである。次に白部Sの面積S1を算
出し(ステップ9)、その面積S1と図11(f)で示
される下側の開口面442に許容される最小値の大きさ
である白部Sの面積S0を比較し(ステップ10)、白
部S1の面積が基準面積S0より大きければ良品と判定
され(ステップ11)、以下であれば不良と判定され
(ステップ12)、不良原因と位置データが記録される
(ステップ13)。
【0048】上記の判定方法によれば、図10、11の
(a)に示される出力波形、2値化画像に対する判定
は、出力波形Iの最大値Mはg1未満であるため不良と
なる。(b)に対する判定は、最大値Mはg1以上かつ
f1以下であり、白部Sの面積S1はS0以上であるの
で合格となる。(c)に対する判定は、最大値Mはg1
以上かつf1以下であるが、白部Sの面積S1はS0よ
り小さいため不良となる。(d)に対する判定は、最大
値Mがf1より大きいので不良となる。以上のように、
光検出器30により得られた底部45を透過した光L2
の光強度分布情報により、その光強度情報に基づいて底
部45の深さを判定し、その面積情報に基づいて底部4
5の開口面451の大きさを判定することができる。
【0049】なお本実施態様では、底部45の開口面4
51の判定を行っているが、ラインeの値e1をしきい
値とし測定値を2値化することにより貫通孔部44の上
側の開口面441の大きさの判定を行うこともできる。
底部45の深さの検査と開口面451の大きさの検査は
それぞれ単独に行うこともできる。また、光検出器30
により測定される有底孔43の透過光Lの強度分布の有
する情報により、有底孔43、その貫通孔部44または
底部45の体積を測定することもできる。例えば、有底
孔43の底部45の体積を測定する場合には、図10に
おいてラインcとラインdの間に複数のラインを設ける
ように値を設定し、それぞれラインにおける受光面積情
報とそれぞれのラインの深さにより、底部45の体積の
近似値を求めることが可能となる。
【0050】
【発明の効果】上記で説明したように、本発明のフィル
ム及びそれを用いたワークの有底孔検査装置及び有底孔
検査方法は下記の効果を有する。 1)中間体を構成するフィルムの光学濃度を測定に適す
る範囲に設定することにより、有底孔の深さを精度良く
測定できるので、信頼性の高い検査を行うことができ
る。 2)複数の有底孔を含む領域を透過した光の強度を複数
の光検出素子を備えた光検出器により測定することによ
って、有底孔の形状を精度良く測定できるので、信頼性
の高い検査を行うことができる。加えて領域に含まれる
有底孔を同時に測定することができるので、効率的な検
査を行うことが可能となる。 3)光検出器で得られた測定値と基準値とを比較して有
底孔の深さを判定し、画像処理部において2値化した測
定値と基準値とを比較して貫通孔部の開口面の大きさの
良否を判定するので、判定を短時間で行うことができ、
検査を効率的に行うことが可能となる。 4)設定される領域ごとに検査を行うことによりX−Y
テーブルの動作設定が単純化され、検査の準備の手間が
低減されるので、検査を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有底孔検査装置の全体斜視図である。
【図2】シート体を説明する図である。
【図3】本発明の有底孔検査装置の出力波形の概念図で
ある。
【図4】透過光による有底孔検査方法の概念を示す図で
ある。
【図5】フィルムによる測定精度の変化を測定する方法
を示した図である。
【図6】フィルムの光学濃度と測定精度の関係を示した
図である。
【図7】フィルムの光学濃度とS/Nの関係を示した図
である。
【図8】画像処理部及び演算処理部の処理フローを示し
た図である。
【図9】有底孔の、断面図である。
【図10】検査装置による有底孔の測定値を示した図で
ある。
【図11】画像処理部で、測定値が2値化処理された画
像を示した図である。
【図12】深さを判定する基準値を定める方法を示した
図である。
【図13】公知例2の測定装置を示す図である。
【図14】従来の有底孔の形状を示す図である。
【図15】有底孔の深さを測定する原理図である。
【図16】キャリアフィルムの厚さ、粒子添加率とキャ
リアフィルムの光学濃度の関係を示す図である。
【符号の説明】
10:有底孔検査装置、20:光源、30:光検出器、
40:ワーク、41:グリーンシート、42:キャリア
フィルム、43:有底孔44:、貫通孔、50:X−Y
テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA41 AA68 AB02 AC15 CA04 CB02 DA15 EA11 EA12 EA16 EB01 4F100 AD00A AK01B BA02 DC12B DC15A EJ91B GB41 JN30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層型電子部品の製造で用いるキャリア
    フィルム上にグリーンシートが形成されたシート体であ
    って、グリーンシートは貫通し、キャリアフィルムは貫
    通しないように設けられた有底孔を有し、キャリアフィ
    ルムの光学濃度がJISK7605により定められる
    0.5〜2.0の範囲であることを特徴とするシート
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシート体において、キ
    ャリアフィルムの光学濃度がJISK7605により定
    められる0.75〜1.3の範囲であることを特徴とす
    るシート体。
  3. 【請求項3】 積層型電子部品の製造で用いるキャリア
    フィルム上にグリーンシートが形成されたシート体の、
    グリーンシートは貫通し、キャリアフィルムは貫通しな
    いように設けられた有底孔の形状を検査する検査装置で
    あって、シート体が載置される透光性を有するテーブル
    と、シート体に光を照射する光源と、シート体を透過し
    た光を受光する複数の光検出素子を備える光検出器と、
    光検出器により得られた光強度分布情報をもとに有底孔
    の形状の良否を判定する演算部とを有することを特徴と
    する検査装置。
  4. 【請求項4】 積層型電子部品の製造で用いるキャリア
    フィルム上にグリーンシートが形成されたシート体に、
    そのグリーンシート側から、グリーンシートは貫通し、
    キャリアフィルムは貫通しないように設けられた有底孔
    の形状を検査する検査方法であって、シート体を透過し
    た光を受光し、光強度分布に基づいて有底孔の形状の良
    否を判定することを特徴とする検査方法。
JP2002083165A 2002-03-25 2002-03-25 シート体とその検査装置及び検査方法 Pending JP2003279496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002083165A JP2003279496A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 シート体とその検査装置及び検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002083165A JP2003279496A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 シート体とその検査装置及び検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003279496A true JP2003279496A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29231061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002083165A Pending JP2003279496A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 シート体とその検査装置及び検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003279496A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266447A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 G D Spa 部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266447A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 G D Spa 部分的切込みにおいて包装材料の多層シートの完全性を制御するための方法および装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000323538A5 (ja)
JP6801843B2 (ja) アライメントマーカの縁部シャープネス評価
KR100796113B1 (ko) 범프 형상 계측 장치 및 그 방법
JPH112611A (ja) シート状部材の製造方法およびシート状部材の検査方法およびシート状部材の欠陥検査装置
KR101420312B1 (ko) 인쇄회로기판 검사장치
CN103134778A (zh) 电路板沉铜质量的检测方法及电路板的制造工艺
CN108943696B (zh) 用于检测3d打印中间层光固化树脂表面质量的装置
JP3173874B2 (ja) 外観検査装置
JP2003279496A (ja) シート体とその検査装置及び検査方法
US6654115B2 (en) System and method for multi-dimensional optical inspection
KR102450824B1 (ko) 3차원 학습모델을 이용한 기판의 휨 검사 방법
KR102459234B1 (ko) 초음파 프로브를 이용한 불량소자 검사방법 및 이를 이용하는 검사장치, 그리고 그 프로세서에 의해 수행되는 불량 소자 분류 방법
JP7498694B2 (ja) 基板情報分析システム及びその方法
JP2004079593A (ja) 異物検査方法及び異物検査装置
JP5422896B2 (ja) 金属基板表面の検査方法及び検査装置
JP4825643B2 (ja) プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び欠陥検査方法
KR101420309B1 (ko) 인쇄회로기판 검사장치
CN114062391A (zh) 自动光学检测设备的检测方法及***
JP2008202989A (ja) 電子部品および電子部品の検査方法
KR100645615B1 (ko) 초음파를 이용한 인쇄회로기판 검사방법
JP2504853B2 (ja) ランド高さの欠陥検出装置
WO2023021290A1 (en) An electronic component authentication system
JP2839411B2 (ja) 不良icの検査装置
JPH0652244B2 (ja) スル−ホ−ル充填状態検査方法
KR101420311B1 (ko) 인쇄회로기판 검사장치의 작동방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070706

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02