JP2003279215A - 空気冷却システム及びガスタービン発電システム - Google Patents

空気冷却システム及びガスタービン発電システム

Info

Publication number
JP2003279215A
JP2003279215A JP2002080395A JP2002080395A JP2003279215A JP 2003279215 A JP2003279215 A JP 2003279215A JP 2002080395 A JP2002080395 A JP 2002080395A JP 2002080395 A JP2002080395 A JP 2002080395A JP 2003279215 A JP2003279215 A JP 2003279215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
air
heat
cooling
low temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002080395A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Araki
秀文 荒木
Mitsugi Nakahara
中原  貢
Koichi Chino
耕一 千野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2002080395A priority Critical patent/JP2003279215A/ja
Publication of JP2003279215A publication Critical patent/JP2003279215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧力損失の増加を抑制しながら、経済性を高め
た空気冷却システムを提供する。 【解決手段】空気を冷却する熱交換器系統が第1の熱交
換器系と第2の熱交換器系からなり、第1の熱交換器系
は熱交換器70a,b、第2の熱交換器系は熱交換器7
1からなる。熱交換器70は除霜運転用と冷却運転用に
四方弁72等により切り替え可能に構成され、熱交換器
70a,bの空気流路は直列に、LNGの流路は並列に
接続するように構成される。第1の熱交換器系では−4
5〜−70℃程度まで空気を冷却し、第2の熱交換器7
1では−130℃程度に空気を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気の圧縮動力や
液化動力を削減するための空気冷却システム、その熱交
換器、及びガスタービン発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】特開2001−116198号公報には、液化天然
ガス(以下、LNGと称する)により冷却した混合アル
コールなどの液体冷媒を循環させ、空気冷却器により間
接的に空気を冷却する構成が記載されている。この空気
冷却器の内部での着霜を抑制するため、空気冷却器の上
流に、空気を予冷して水分を凝縮する空気予冷器および
ドレン分離器や、さらに低温まで冷却して水分を低減さ
せる氷着除去器を設置することが提案されている。この
公知例では、並列に複数設置した氷着除去器の流路を切
り替えることにより、加熱した液体冷媒を熱源として、
内部に氷着した水分を融解させる方法を提示している。
【0003】また、特開2001−289057号公報には、LN
Gを用いてガスタービンの吸気冷却を行うための空気冷
却方法が提案されている。この公知例では、空気中の水
分の凝縮や固化の対策として、熱交換器を直列に接続
し、空気流に対し上流側となる一方の熱交換器では空気
自身の保有熱により着霜の融解・除去を行い、下流側と
なる他方の熱交換器では、LNGの冷熱により空気を冷
却する。下流側の熱交換器に水分が着霜した場合、これ
らの熱交換器の接続順序を逆順に変えることにより、そ
れぞれの熱交換器で空気の冷却と除霜が交互になされ、
外部の熱源を必要とせずに着霜の除去がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開2001−116198号公
報に記載された公知例では、空気とLNGとを熱交換さ
せる媒介として、別の冷媒物質を利用しているので、L
NGと液体冷媒の熱交換器のほか、液体冷媒と空気の熱
交換器が必要となり、機器の物量が増加する。
【0005】また、特開2001−289057号公報に記載され
た公知例では、別の冷媒物質を利用しない単純な構成で
あるものの、−162℃の低温のLNGにより、空気を
目的の温度(実施例では−150℃程度)まで冷却してい
る。その熱交換器全体を直列に二基接続しているため、
熱交換器の物量は切り替え無しの場合の二倍程度にな
り、流体の圧力損失も二倍程度となることから、設備コ
ストと運転コストの増大を招く。また、除霜運転を開始
した直後は、湿分を含む空気がLNGの温度近くまで冷
却された伝熱管内の低温部を逆流することから、新たな
着霜を生じることになり、除霜に必要な時間が長くな
る。これも、運転コストを増大させる要因である。
【0006】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点に鑑み、設備コストや運転コストを増大することなく
空気の圧縮動力や液化動力を削減するための空気冷却シ
ステムを提供することにある。また、水分の除去と除霜
に対して有利な形状の熱交換器を提供することにある。
さらに、この冷却システムを用いたガスタービン発電シ
ステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空気冷却システムは、空気を冷却する熱交
換器系統が高温熱交換器系と低温熱交換器系からなり、
前記高温熱交換器系は冷却対象の空気と前記低温熱交換
器系から供給される低温流体とを熱交換させるよう配管
され、前記低温熱交換器系は前記高温熱交換器系で冷却
された空気と冷熱源である低温流体とを熱交換させるよ
う配管されており、さらに前記高温熱交換器系は除霜運
転用と冷却運転用に互いに切り換え可能に構成された複
数の熱交換器からなり、かつ除霜運転用と冷却運転用の
熱交換器の空気流路は直列に、前記低温流体の流路は並
列に接続するように構成されることを特徴とする。
【0008】あるいは、前記高温熱交換器系は、低温流
体の流路が並列に接続された複数の熱交換器から構成さ
れ、これら複数の熱交換器は、運転の状況に応じた弁機
構の切り替えにより、任意の組み合わせで第1の熱交換
器群と第2の熱交換器群に選択して区分することがで
き、選択して区分された第1の熱交換器群の空気流路と
第2の熱交換器群の空気流路は互いに直列に接続できる
ように配管されていることを特徴とする。
【0009】また、前記高温熱交換器系から前記低温熱
交換器系に供給される空気の温度が−45〜−70℃の
範囲となるように構成されていること特徴とする。
【0010】高温熱交換器系の空気の出口温度を上記の
範囲としたのは発明者らの実験から得た知見である。こ
れによれば、空気を高温熱交換器系で−45〜−70℃
に冷却し、低温熱交換器系で−150℃程度まで冷却す
るので、熱交換器での圧力損失が少なく運転コストも低
減できる。また除霜に必要な時間も短くなる。
【0011】上記目的を達成する本発明の熱交換器は、
低温流体を流通する複数の伝熱管によって構成される伝
熱管群と、前記伝熱管の外表面に設置され空気と熱交換
する伝熱フィンと、前記伝熱管群を収納する胴体と、前
記伝熱管群の両端部側に夫々設置され該端部を夫々保持
する管板と、前記胴体内部の空間に熱交換器内で発生し
た水の流路を形成するように設置されるバッフル板とを
備えていることを特徴とする。これによれば、熱交換器
内部で発生する水分の除去が可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】図2に、本発明による空気冷却シ
ステムを備えたガスタービン発電システムの一実施例を
示す。本システムは空気を高圧に圧縮する圧縮機51、
圧縮された空気とLNG等の燃料50を燃焼させる燃焼
器5、高温高圧の燃焼ガスの膨張により駆動されるガス
タービン7を備えている。さらに、ガスタービン7と同
一軸上に配置される発電機8、ガスタービン7の排気ガス
の熱を回収する再生熱交換器9を備えている。
【0013】本実施例の特徴的な構成要素は空気冷却シ
ステムにある。すなわち、空気導入配管42から導入し
た空気を加圧する空気ブロア80、ブロア80から送出
される空気を下流側の熱交換器70aと70bに切り替
えて供給する四方弁72がある。四方弁72の位置に応
じ、空気ブロア80から供給された空気により熱交換器
を加熱して除霜あるいは、後述する熱交換器71から供
給される低温天然ガスにより空気を冷却する熱交換器7
0aと70bがる。また、四方弁72の位置に応じ熱交
換器70aまたは70bの空気流路から除去された水分
を捕集する水分分離器81、LNG貯蔵タンク43から
配管40を経由して供給されるLNGと四方弁72から
供給される乾燥空気とを熱交換させる熱交換器71があ
る。熱交換器70aおよび70bは、後で図を用いて説
明する方式の熱交換器であり、熱交換器71は、例えば
プレートフィン方式熱交換器など、コンパクトなものが
望ましい。
【0014】熱交換器71で熱交換した天然ガス(以
下、NGと称する)の流路には、調整弁78a、78b
が設置されており、運転状況に応じて、熱交換器70a
と70bとに供給されるNGの流量を独立して設定可能
となっている。熱交換器70aあるいは70bで熱交換
したNGは、逆止弁79aあるいは79bを経由し、天
然ガス流路19により、NGを利用する設備に送出され
る。逆止弁79を設置する理由は、運転モードの切り替
えでNGの供給を停止した際、熱交換器の温度が上昇し
て伝熱管の内部圧力が上昇することを防止するためであ
る。
【0015】他に、熱交換器71に供給される空気の温
度を測定する温度センサ84、温度センサ84の信号を
もとに、LNGの流量を制御する信号を発生する制御回
路83、配管40に設置され、制御回路83からの信号
によりLNGの流量を調整する調整弁85が設けられ
る。また、LNG熱交換器70aおよび70bの空気流
路の入口部分と出口部分とを連絡する配管の途中に設置
されたバイパス弁90aおよび90b、LNG熱交換器
70aおよび70bの空気流路の出入り口の差圧をそれ
ぞれ計測する差圧計86aおよび86bが設けられる。
また、熱交換器70の空気流量を調整する調整弁76a
および76b、水分分離器81で分離された水分を、凝
縮水配管47により導いて一時的に貯蔵する凝縮水タン
ク46などが設けられている。
【0016】さらに、図2には示していないが、熱交換
器70aおよび70bには、熱交換器内部で生成した凝
縮水や、除霜運転で融解した水を排水する排水配管16
が設けられており、この排水も凝縮水タンク46の凝縮
水と同様の処理がなされるよう構成する。
【0017】本実施例では、四方弁72の切り替えはヘ
ッダ73aと73bが連通し、ヘッダ73cと73dが
連通する状態となっており、熱交換器70aが除霜運転
モードとして動作、熱交換器70bが冷却運転モードと
して動作する場合を示している。
【0018】図1は、本発明による空気冷却システムの
概略と、除霜と冷却の切替運転を示す説明図である。図
1(A)(B)においては、調整弁76aと76b、バ
イパス弁90aと90bなどの詳細部分、温度センサ8
4、制御回路83、ガスタービンなど、各運転モードで
共通動作する部分の記載は省略した。
【0019】(A)は左側の熱交換器70aが除霜運
転、右側の熱交換器70bが冷却運転を行なっている場
合である。四方弁72が図示の向きに切り替えられ、熱
い空気が熱交換器70aを流通して除霜運転が行なわれ
る。このとき、調整弁78aは閉じられて、低温流体で
あるNGは熱交換器70aには流れないので、除霜が効
率的に行なわれる。一方、熱交換器70bは熱交換器7
0aを出た空気と熱交換器71を出たNGが調整弁78
bを介して流通し、熱交換が行なわれる。熱交換した低
温の空気は四方弁72の他方を図示のように流れて熱交
換器71でLNGと熱交換される。
【0020】(B)は左側の熱交換器70aが冷却運
転、右側の熱交換器70bが除霜運転を行なっている場
合である。四方弁72が図示のように切り替えられる
と、熱交換器70a,bに対する空気の流れは(A)の
場合と逆向きとなり、調整弁78a,bも切り替えられ
てNGは調整弁78aから熱交換器70aに流れる。
【0021】図3に、本発明の一実施例による熱交換器
の概略図を示す。図では熱交換器70の動作状況に応じ
て(A)除霜運転モード、(B)冷却運転モードに分け
て示してあり、それぞれの状態での流体の向きを矢印で
示してある。
【0022】熱交換器70は、NGを流動させる複数の
銅合金製の伝熱管24を収容する鋼製の胴30と、複数
の伝熱管24の管端部をまとめる鋼製の管板27、鋼製
のふた32などから構成される。伝熱管24の外面に
は、管軸と垂直な向きに面をもつアルミニウム合金製の
板状フィン22が複数枚取り付けられている。板状フィ
ン22の中に混じって適切な間隔で、鋼製のバッフル板
31が配置されている。バッフル板31は、図3(A)
と(B)のそれぞれに流れの向きを示すように、ノズル
11bまたは11aから供給された空気が、胴30内を
板状フィンの表面に沿って蛇行しながら流路を形成し、
ノズル11aまたは11bへ向けて流動するような開口
部を有している。
【0023】本実施例では、熱交換器70の胴30の側
面を、(B)の冷却運転モードの空気の進行方向に対し
て、5度程度上向きになるように傾斜して支持する架台
13を設置している。傾斜した胴30の下部側面内部
に、バッフル板31と胴30の間隙を通過して連続的に
形成される水流路17、水流路17の下部空間に連通
し、胴30内部で凝縮あるいは融解した水分を外部に取
り出す排水配管16がある。胴30の傾斜は、図3
(A)の運転モードでは空気の流れの向きが逆になるの
で、空気の進行方向に対して5度程度下向きになる。
【0024】図4に、熱交換器70の胴30をバッフル
板31と平行な面で切断した断面図を示す。水流路17
は、胴30の内壁面に付着した水分が、重力により胴3
0の下部に移動できる経路である。例えば図4(A)の
ように、バッフル板31と胴30内面の境界面全面に間
隙として水流路17を設けても良いし、図4(B)のよ
うに、胴30とほぼ密着したバッフル板31に対して切
り欠き部として水流路17を設けても良い。
【0025】熱交換器70の伝熱要素部分の製作方法を
以下に説明する。伝熱管24が銅合金製の場合は、伝熱
管24の外面に、予め孔開け加工された板状フィン22
とバッフル板31をはめ込み、伝熱管を機械拡管あるい
は液圧拡管することによってフィンと伝熱管、バッフル
板と伝熱管をそれぞれ接合する。また、本実施例と異な
り、例えばステンレス鋼製の伝熱管を用いた場合、材料
の性質により拡管が難しい。そのため、伝熱管の外面
に、予め孔開け加工された板状フィン22を、管端部か
ら順次圧挿入して製作することも可能である。この場
合、板状フィン22の孔形状は、圧入しやすいように、
切り込みを入れるなど、弾力性を持たせておくことが望
ましい。
【0026】バッフル板31も同様に孔加工するが、バ
ッフル板31は胴内の流れの向きを制限するために設置
され、熱伝導作用は必ずしも必要でないので、バッフル
板31の孔には、弾力性があるゴムや、テフロン(登録
商標)などのパッキンを設置してもよい。その場合は気
密性を向上させることができる。ステンレス鋼製の伝熱
管を用いた場合の利点は、銅合金よりも耐食性が良く、
耐用年数を長くすることができる。一方、ステンレス鋼
の熱伝達率は銅合金と比較して小さいため、総括熱抵抗
が大きくなり、必要な伝熱面積が増加して、熱交換器が
大型化する傾向がある。
【0027】次に本実施例の動作を説明する。図示しな
いフィルタにより塵埃などを除去された外気は、空気導
入配管42から導入され、空気ブロア80により、0.
13MPaまで加圧される。この程度まで加圧する理由
は、下流に設置された熱交換器70および71における
圧力損失に打ち勝って外気を安定して供給するためであ
る。この結果、空気の温度は、外気温が25℃の場合、
圧縮により内部エネルギーが増加したことになり、50
℃程度まで上昇する。
【0028】図2で示される四方弁72の状態は、熱交
換器70aが除霜運転モードとして動作、熱交換器70
bが冷却運転モードとして動作する場合を示しており、
ヘッダ73aから73bの向きに空気が流入する。熱交
換器70aのバイパス弁90a、調整弁76aと調整弁
78aは、除霜運転モードの中で、以下の(1)から
(3)の3通りの状態をとる。
【0029】即ち、(1)除霜運転モードにあって、熱
交換器70aの空気流路内に着霜あるいは結露が発生し
ている場合は、バイパス弁90aを閉止し、調整弁76
aを開放し、NGの供給を制御する調整弁78aも閉止
する。これにより、温度50℃程度の空気だけが熱交換
器70aに供給され、流路内の着霜を融解、結露を乾燥
させる動作をなす。(2)除霜運転モードにあって、除
霜と乾燥が完了した場合は、調整弁76aを閉止する一
方、バイパス弁90aを開放し、調整弁78aは閉止す
ることにより空気流路の圧力損失を低減し、冷却運転モ
ードの熱交換器70bに50℃程度の空気を供給する。
(3)除霜運転モードから冷却運転モードに切り替える
直前には、調整弁78aは閉状態、バイパス弁90aは
開状態のまま、調整弁78aを必要なだけ開放する。こ
れにより、低温NGの冷熱により、熱交換器機材の予冷
を行い、冷却運転モードに切り替えた際に直ちに空気の
冷却を開始可能とする。
【0030】除霜運転モードのうち、実際に除霜を行う
上記(1)の状態における熱交換器70aの内部動作
を、図3(A)を用いて詳細に説明する。ノズル11b
から流入した、温度50℃程度の空気は、バッフル板3
1で区画された流路を通過する過程で、フィン22の着
霜表面と強制対流熱伝達により熱交換する。伝熱管24
の内部は調整弁78aを閉止しているためNGが流動せ
ず、フィン22の着霜は時間の経過とともに温度が上昇
し、温度が0℃付近になると融解する。融解した液膜の
一部は、重力により胴30の内壁下面に向かって流下
し、水流路17に到達する。残りの液膜は、空気流から
体積力を受けて液滴となり、空気と同伴して流動する。
バッフル板31で区画された流路は蛇行しているので、
空気と比較して密度が大きい液滴は、流路の旋回部分に
おいて相対的に回転半径が大きくなり、胴30の内壁面
と衝突して再び液膜となる。胴30の内壁面に到達した
液膜は、重力により胴30の内壁面に沿って流下し、や
はり胴30の内壁下面にある水流路17に到達する。水
流路17の水分は、重力により胴30下部に設置された
排水配管16に向かって流動して、外部に排出される。
【0031】フィン22の除霜の進捗状況は、差圧計8
6aで空気流路の圧力損失を計測することにより判断す
る。すなわち、着霜によって上昇した圧力損失が、着霜
前のレベルまで低下すれば、着霜は除去されたと判断で
きる。全てのフィン22の着霜が除去された後は、温度
50℃程度の空気を流動させることにより、胴30内部
を乾燥させる。乾燥が完了した後は、弁の操作により前
記(2)の状態として熱交換器70aをバイパスし、圧
力損失を低減することで、ブロアの動力を節約する。除
霜運転モードから冷却運転モードに切り替える直前に
は、調整弁76a、調整弁78a、バイパス弁90aを
操作して、前記(3)の状態とし、低温NGの冷熱によ
り、熱交換器機材の予冷を行う。
【0032】除霜運転モードにおいて、上記の作用によ
り熱交換器70aの排水配管16から除去しきれなかっ
た液滴分は、空気と同伴してノズル11aから排出され
る。この液滴は、空気出口配管に設置された水分分離器
81によって分離され、凝縮水配管47から凝縮水タン
ク46に収集される。液滴分を除去された空気は、冷却
運転モードとして動作している熱交換器70bに供給さ
れ、調整弁78bから供給される−80℃程度のNGと
向流熱交換し、空気が−50℃程度に冷却される。
【0033】この冷却運転モードにおける熱交換器70
bの内部動作を、図3(B)を用いて詳細に説明する。
ノズル11aから流入した、最高温度50℃、最大相対
湿度100%の湿潤空気は、伝熱管24を流動する低温
のNGにより冷却されたフィン22により強制対流冷却
される。バッフル板31で区画された流路を通過する過
程で、空気の温度が露点より低くなるに従い、伝熱面で
結露し付着する。結露が成長すると液膜となり、一部は
重力により胴30の内壁下面に向かって流下し、水流路
17に到達する。液膜のうち、残りの部分は空気から体
積力を受けて液滴となり、空気と同伴して流動する。バ
ッフル板31で区画された流路は蛇行しているので、空
気と比較して密度が大きい液滴は、流路の旋回部分にお
いて相対的に回転半径が大きくなる。大部分の液滴は胴
30の内壁面と衝突し、再び液膜となって胴30の内壁
面に沿って流下し、やはり胴30の内壁下面にある水流
路17に到達する。
【0034】水流路17の水分は、図3(A)で説明し
た場合と同様に、排水配管16から外部に排出される。
図3(A)の場合と異なる点としては、空気流の向きと
水の流れの向きが逆であるため、胴30内部での空気流
速が非常に速い場合は、水流路17の水の表面がせん断
力を受け、傾斜に逆らって上部に流動する可能性があ
る。そのような条件では、胴30の傾斜を大きくする方
法や、排水配管16を胴30の流れ方向に複数設置する
方法により、大部分の凝縮水を除去可能となる。
【0035】流れに沿って空気の冷却がさらに進行し、
水の凝固点より低温となるにつれ、水分は伝熱面表面に
着霜し、空気の冷却と除湿が徐々になされる。この結露
過程と着霜過程を比較すると、水の飽和圧力曲線の性質
により、空気中に含まれる水分のうちの大部分は結露過
程で除去される。バッフル板31の作用により凝縮水分
を効果的に捕集することで、着霜する水分量を最小に抑
制でき、長時間の空気冷却運転が可能となる。
【0036】熱交換器70bによって空気を−45℃以
下に冷却する理由は、この温度領域まで冷却することに
より、大部分の水分が着霜して除去されるためである。
発明者らは、2体の熱交換器を直列に接続し、低温の液
体窒素により、湿分を含む空気を冷却する実験を行っ
た。この2体の熱交換器は本実施例の熱交換器70bと
熱交換器71にそれぞれ対応する。この接続形態で、空
気入口温度、湿度、流量、圧力などの条件を固定し、液
体窒素の流量を調整することにより、上流(高温)側の
熱交換器の空気出口温度Taを変化させた場合の、下流
(低温)側の熱交換器の空気流路の圧力損失を測定し
た。
【0037】図6に下流(低温)側熱交換器の圧力損失
の増加率を示す。図の横軸は冷却運転開始後の経過時間
であり、縦軸は冷却開始時の圧力損失に対する時間経過
後の圧力損失の比である。図6によると、上流側の熱交
換器で空気を−10℃まで冷却した場合は、下流側熱交
換器の空気流路の圧力損失の増加速度が速く、冷却を開
始してから1時間経過後には、当初の1.4倍以上の圧
力損失となる。一方、上流側の熱交換器で−55℃まで
冷却した場合は、下流側の熱交換器の圧力損失は、2時
間以上経過してもほぼ一定である。
【0038】この実験結果を用いて、単位時間あたりに
伝熱面内部に着霜する厚さを、下流側の熱交換器に供給
する空気の温度で整理して計算した。その結果を用い、
冷却運転を8時間継続した場合の、下流側の熱交換器の
圧力損失の増加率を導いた。
【0039】図7は下流側熱交換器の圧力損失の増加率
を示す。これによると、上流側の熱交換器で−45℃ま
で空気を冷却して着霜させれば、冷却を8時間継続した
場合でも、下流側の熱交換器での圧力損失の増加は2倍
弱程度である。さらに、−55℃まで空気を冷却した場
合の圧力損失の増加は1.1倍程度であり、いずれも閉
塞などを起こすことなく熱交換を維持できる。従って、
本実施例の構成では、熱交換器70によって空気を冷却
する温度は−45℃以下の値である−50℃とした。
【0040】熱交換器70によって冷却する空気の温度
をさらに低下すれば、水分の除去はさらに確実になる。
しかし、より低温に冷却するためには熱交換器70の伝
熱面積がより多く必要となり、熱交換器70は空気流に
対して直列に接続していることから、圧力損失の増加
と、熱交換器の機器コストの上昇に繋がる懸念がある。
【0041】上流側(高温用)の熱交換器で空気を冷却
する温度と、熱交換器全体の圧力損失の関係を調べるた
め、実験結果を基に、圧力損失の計算を行った。計算に
用いた境界条件を図8に示す。50℃の空気を、上流側
(高温用)熱交換器と下流側(低温用)熱交換器により
−130℃まで冷却する。その際、高温用熱交換器で
は、空気を1℃冷却するのに0.1kPaの圧力損失が
生じると想定した。さらに、低温用熱交換器では、空気
の密度が大きくなり、流速が小さくなるため、空気を1
℃冷却するのに0.05kPaの圧力損失が生じると想
定した。また、高温用熱交換器では、着霜により圧力損
失が当初の2.5倍となった時点で除湿と冷却の熱交換
器を切り替える運転制御を考慮した。低温用熱交換器の
圧力損失は、実験結果を基に図7で検討した結果を用い
た。
【0042】これらの境界条件により、上流側(高温
用)熱交換器で空気を冷却する温度の関数として、上流
側(高温用)熱交換器の圧力損失と下流側(低温用)熱
交換器の圧力損失の合計値を計算した結果を図9に示
す。
【0043】上流側(高温用)熱交換器で空気を冷却す
る温度が−30℃程度の場合には、下流側(低温用)熱
交換器の着霜時の圧力損失が大きく、全体の圧力損失
は、80kPa程度となる。空気を−50℃まで冷却し
た場合には、下流側(低温用)熱交換器の着霜による圧
力損失の増大が非常に小さく、全体の圧力損失は、40
kPa程度となる。しかし、さらに低温まで上流側(高
温用)熱交換器で空気を冷却すると、上流側の熱交換器
は空気の直列に接続されており、空気の圧力損失が大き
いので、全体の圧力損失は上昇する傾向にある。従っ
て、上流側の熱交換器で空気を冷却する温度には最適値
が存在する。その範囲は、図9に示したように、−45
℃から−70℃の範囲である。この温度範囲では、全体
の圧力損失は、44kPa以下に抑制できる。
【0044】図10は、熱交換器70と熱交換器71に
よる空気側の圧力損失と、LNGの冷熱利用による空気
圧縮動力の削減効果を比較したものである。グラフの横
軸は空気側の圧力損失であり、縦軸はLNG冷熱の利用
により削減できる圧縮機51の動力を基準として、圧力
損失の増大による空気ブロア80の動力増加分を差し引
いたものである。
【0045】図10によると、熱交換器70と71の圧
力損失の合計が44kPaの場合、圧縮動力の削減効果
は、0.78倍となる。熱交換器の圧力損失が増大する
と、同図で示した圧縮動力の削減効果は、この値より小
さくなる。以上より、熱交換器70によって空気を冷却
する温度の最適な範囲は、−45〜−70℃となる。
【0046】熱交換器70bによって空気を−45〜−
70℃の範囲の温度まで確実に冷却するため、本実施例
では、図2に示す制御回路83により制御を行ってい
る。温度センサ84により、熱交換器70で熱交換され
た空気の温度を検出し、検出温度が目的の温度より高温
な場合は調整弁85の開度を増加させ、低温NGの流量
を増加させて、熱交換器70内部の熱交換流体の温度差
を大きくして、交換熱量を増加させる。検出温度が目的
の温度より低温な場合は、逆の操作を行う。このような
制御により、空気を−45〜−70℃の範囲の温度まで
確実に冷却することができ、熱交換器71の着霜による
圧力損失の増加を防止することができる。
【0047】別の方法として、熱交換器70と熱交換器
71の熱交換能力の設計により、流量などを制御するこ
となく、熱交換器70から払い出される空気の温度を所
定の値に設定することも可能である。即ち、冷却対象と
なる空気の流量と、低温熱源であるLNGの流量を固定
条件とする。熱交換器70から払い出す空気の目標温度
を決定すると、熱交換器71からの出口温度が−130
℃に決まっているので、熱交換器70と熱交換器71で
それぞれ必要な交換熱量が求まる。空気とLNGの熱量
バランスから、熱交換器70および71の各出入り口で
のLNGの温度も自動的に決まり、流体間の対数平均温
度差が求まる。熱交換器の交換熱量は、流体間の対数平
均温度差と熱貫流率、伝熱面積の積で決まるので、残り
の熱貫流率と伝熱面積の積が必然的に決定される。結
局、熱交換器70および71について、熱貫流率と伝熱
面積の積が所定の値となるようにそれぞれ設計製作する
ことにより、熱交換器70で熱交換した空気の温度が所
定の値となる。
【0048】熱交換器70bにより−50℃まで冷却さ
れ、除湿された空気は、四方弁72のヘッダ73dから
73cを経由して、さらに低温のLNGが供給される熱
交換器71へと導かれる。熱交換器71には、LNG貯
蔵タンク43に貯蔵された温度−160℃程度のLNG
がポンプにより加圧され、配管40と調整弁85を経由
して供給されている。このLNGと向流で熱交換するこ
とにより、空気は−130℃程度まで冷却される。
【0049】−130℃程度の低温空気は、配管41を
経由して圧縮機51に供給され、圧縮機51の作用によ
り15気圧程度まで圧縮される。この時、冷却されて密
度が増大した空気を圧縮するので、常温の空気を15気
圧程度まで圧縮するのと比較して、半分以下程度の動力
で圧縮可能である。圧縮された空気は、温度が70℃程
度まで上昇するが、再生熱交換器9により、さらに50
0℃程度まで加熱され、燃焼器5でLNG等の燃料50
とともに燃焼させる。
【0050】ガスタービン7では、この高温高圧の燃焼
ガスの膨張力により、発電機8が駆動され、電力を発生
する。ガスタービン7の排気ガスは、再生熱交換器9に
より熱回収され、スタック55から大気に排出される。
このように、LNGが保有する冷熱を利用することによ
り、通常はガスタービン出力の50〜60%を消費する
空気圧縮機の動力を大幅に削減でき、結果として発電出
力が大幅に増加できる。
【0051】ここまでの動作説明は、四方弁72の状態
が、図1の(A)の状態、すなわち熱交換器70aが除
霜運転モードとして動作、熱交換器70bが冷却運転モ
ードとして動作する場合であった。この運転モードを長
時間継続すると、冷却運転モードとして動作させた熱交
換器70bの伝熱面表面の着霜が成長し、圧力損失の増
大、伝熱抵抗の増大などの弊害が大きくなってくる。こ
れを回復するため、四方弁72を図1の(B)の状態に
切り替える。これにより、空気の流れが熱交換器70a
と熱交換器70bに関して全く逆になるように設定で
き、熱交換器70aを冷却運転モードとして動作させ、
熱交換器70bを除霜運転モードとして動作させること
ができる。
【0052】このときの機器の動作は、熱交換器70a
を70bと読み替え、調整弁76aと76b、調整弁7
8aと78b、逆止弁79aと79b、差圧計86aと
86b、バイパス弁90aと90bも全く同様に読み替
えることにより、説明される。また、このときの空気ブ
ロア80による吸気動作、空気圧縮機51、ガスタービ
ン7による発電動作などは、四方弁72の位置に関わら
ず同一である。
【0053】また、本実施例では四方弁72を用いるこ
とを想定しているが、四方弁72の替わりに単純な止め
弁を複数組み合わせて設置することにより、同様の効果
を得られることはいうまでもない。
【0054】これらの運転モードの切り替えは、基本的
に予め設定された切り替え時間で、熱交換器70の空気
流路に設置した差圧計86を監視しながら、図示しない
制御回路が上記に説明した弁類を自動操作することによ
り行なわれる。設計上の切り替え時間間隔は、設備コス
ト低減の観点と、運転コスト低減の観点から、最適値を
選択することができる。
【0055】即ち、設備コストを低減するには、熱交換
器70の単位体積あたりの伝熱面積を大きくし、熱交換
器をコンパクト化することが有効である。しかし、その
場合には空気の流路面積が小さくなることから、着霜し
た場合に流路面積が狭くなる度合いが大きく、圧力損失
の増加が速くなる。圧力損失の増加が速い場合には、熱
交換器の切り替え時間間隔が短くなるため、除霜のため
のエネルギー、予冷のためのエネルギーなどの消費が大
きくなり、システムの熱効率が低下し、運転コストが増
加する要因となる。反対に、熱交換器70の単位体積あ
たりの伝熱面積を大きくすれば、熱交換器が高価になる
が、圧力損失の増加が緩やかになり、切り替え時間間隔
が長くなるため、システムの運転コストは向上する。
【0056】本実施例では、空気を−45℃以下に冷却
する熱交換器70と、空気を−130℃程度まで冷却す
る熱交換器71を直列に接続し、さらに熱交換器70
は、NGの流路が並列に接続された熱交換器70aと7
0bで構成する。熱交換器70aと70bの空気流路は
運転の状況により接続順序を切り替えて直列に接続する
ことにより、上流側に接続されたものは除霜運転させ、
下流側に接続されたものは冷却運転させることができ
る。
【0057】この構成によると、除霜運転に必要な熱
源、流体を別途準備することなく、冷却と除霜を同時に
行うことができる。また、熱交換器70は、熱交換器7
0aと70bの空気流路を直列に接続していため、一方
の熱交換器だけを接続して冷却を行う場合と比較して、
圧力損失や、必要な装置の物量が2倍程度となる。しか
し、熱交換器70による空気の冷却温度の下限範囲を−
70℃までに限定しているため、システム全体の圧力損
失の増加と、必要な機器物量の増加を抑制することがで
きる。
【0058】本実施例では、熱交換器70の胴30を水
平から僅かに(5度程度)傾斜させて配置したが、熱交
換器70の胴30を垂直に設置することも可能である。
図5に縦型配置された熱交換器の概略構造を示す。
(A)は除霜時、(B)は冷却時を示し、記載された矢
印は流体の流れる向きを示している。
【0059】図5の構成による熱交換器70内部の動作
を説明する。(A)の除霜時の場合、胴30の上部のノ
ズル11aから流入した、温度50℃程度の空気は、バ
ッフル板31で区画された流路を通過する過程で、フィ
ン22の着霜表面との強制対流熱伝達により熱交換す
る。フィン22の着霜は時間の経過とともに融解し、液
滴として胴30の内壁面に到達し、再び液膜となる。こ
の液膜は、胴30の内壁面とバッフル板31の間隙に形
成された水流路17内を、重力の作用により下方に流下
する。このとき、胴30を流れる空気の一部が、バッフ
ル板の案内によらず水流路17を経由して、下向きに流
れることが予想される。この空気流から受ける下向きの
せん断力により、水流路17内の液膜は、加速されなが
ら下方に流下する。この水分が、胴30下部に到達して
排水配管16から外部に排出されるのは、図3の実施例
の場合と同様である。
【0060】図5(B)の冷却時の動作を説明する。胴
30の下部のノズル11bから流入した湿潤空気が、バ
ッフル板31で区画された流路を通過しながら、伝熱面
で結露し液膜となる。この液膜は、図3により説明した
実施例の場合と同様に、胴30の内壁面にある水流路1
7に到達する。水流路17の水分は、重力により胴30
の内壁面を下方に流下する体積力を受ける。一方、水流
路17は、胴30を流れる空気の一部がバッフル板の案
内に逆らって上向きに流れるバイパス経路となってい
る。しかしながら、重力により水分が落下する下向きの
力と、空気流から受ける上向きのせん断力では、重力に
より水分が落下する下向きの力が大きくなるように水流
路17の流路断面積が十分大きく確保されているので、
水分は下方に流下する。この水分が、胴30下部に到達
し、胴30下部に設置された排水配管16から外部に排
出されるのは、図3の実施例の場合と同様である。
【0061】このように、熱交換器70を縦置きとする
場合は、横置きにする場合と比較して、熱交換器の設置
面積を小さくできる利点がある。
【0062】なお、図5の実施例では、除霜時に空気が
下降し、冷却時に空気が上昇する向きの構成を例示した
が、逆の向きに流体を供給する構成でも良い。その場合
は、冷却運転時に、上部の高温領域で凝縮した水分が、
水流路17を流下して下部の低温領域に到達した際、水
の凝固点以下となって凍結し、水分を排出できなくなる
懸念がある。一方、図5の実施例の逆向きに流体を流す
場合、NGの流れの向きが上向きになるため、熱交換と
ともにNGの密度が軽くなり、浮力により流れが加速さ
れる向きに体積力が働く。空気に対しても重力により流
れが加速される向きに体積力が働くため、流体の逆流な
どの不安定事象が発生しにくい特徴がある。
【0063】また、熱交換器70として図3または図5
に示す形式の実施例を示したが、他の方式の熱交換器で
も構成可能である。その際、熱交換器内部で水分を除去
できない場合、除霜運転モードでは、除霜の結果として
発生した水分は液滴となり、水分分離器81で分離され
る。冷却運転モードでは、伝熱面への結露が排出されな
いので、着霜する速度を速めることになり、運転時間が
短くなる。そのため、熱交換器内部で水分を除去できな
い熱交換器を選択した場合、上段に凝縮水を捕集する除
湿機構を付加することが望ましい。
【0064】さらに、本実施例では、低温領域で用いる
熱交換器71として通常の熱交換器を想定したが、熱交
換器71には、潜熱あるいは顕熱を貯蔵する蓄冷熱交換
器を用いることができる。その場合は、冷熱源として用
いるLNGの需要の変動に伴う流量変動の影響を緩和で
き、LNGの冷熱をより有効に利用できる。
【0065】本発明による空気冷却システムの他の実施
例を説明する。図11は別の実施例による空気冷却シス
テムの構成図を示す。本実施例は、LNG冷熱利用型ガ
スタービン発電システムに適用できることを始めとし、
図2の実施例の空気冷却システムと大部分は同様である
ので、異なる部分のみを説明する。
【0066】図2の実施例では、熱交換器70が70a
と70bの2系統から構成される場合を示したが、本実
施例の熱交換器70は、70a、70bと70cの3系
統から構成される。また、図2の実施例では四方弁72
により、各熱交換器70に出入りする空気の向きを制御
していた。これに対し、本実施例は調整弁76a、76
bと76cおよび止め弁77a、77bと77cを設置
し、これらの弁状態の組み合わせにより、70a、70
bと70cの3系統の熱交換器の空気流の向きを切り替
える。この時、熱交換器71から導入される低温のNG
の流量は、調整弁78a、78bと78cにより、それ
ぞれ運転状態に応じて調整する。
【0067】また、図2の実施例では、空気流路のバイ
パス弁90は、90aおよび90bという形態で、熱交
換器の系統ごとに別々に取り付けられていた。本実施例
では、バイパス弁90zが、空気ブロア80の下流と水
分分離器81を接続する配管とともに設置されており、
冷却運転モードの系統数よりも除霜運転モードの系統数
が少ない場合にも、充分な流量の空気を冷却運転モード
の系統に導くことが可能となっている。
【0068】本実施例の動作を説明する。ここでは3系
統の熱交換器70のうち、常に2系統を冷却運転モード
で運転し、残りの1系統は除湿運転モードで運転する。
図11には、流体の流れる向きを矢印で示してある。空
気の流れは、調整弁76aは開状態、調整弁76b、7
6cは閉状態とし、止め弁77aは閉状態、止め弁77
bと77cは開状態としている。空気ブロア80から送
出される空気は熱交換器70aに導入され、熱交換器7
0bと70cで冷却された空気が熱交換器71に供給さ
れる状態に設定されている。これに対応して、NGの流
れは、調整弁78aは閉状態とし、調整弁78bと78
cを必要なだけ開放することにより、熱交換器71から
出てきた低温のNGを、熱交換器70bと70cだけに
供給するように設定されている。この状態では、熱交換
器70aは図2で説明した除霜運転モードとして動作
し、熱交換器70bと70cは冷却運転モードとして動
作する。
【0069】図2の実施例と異なる点は、バイパス弁9
0zの開度を調整して、空気ブロアから送出される空気
の一部を、いずれの熱交換器も通らずに直接、水分分離
器81に供給する点である。このため、熱交換器70a
での圧力損失を最低限に押さえながら、充分な量の空気
を熱交換器70bと70cに供給し、冷却することが可
能となる。また、熱交換器70aで除霜が完了した後
は、調整弁76aを閉止して、全ての空気をバイパス弁
90zを経由して供給することにより、圧力損失を低減
できる。除霜運転モードから冷却運転モードに切り替え
る直前に、調整弁78aを開いてNGを導入し、熱交換
器70aを予冷する動作も、図2の実施例と同様であ
る。
【0070】冷却運転モードの熱交換器70bと70c
の内部での着霜が進行するにつれ、圧力損失が大きくな
ってくる。そこで、調整弁76a、76b、76c、止
め弁77a、77b、77c、調整弁78a、78b、
78cを操作し、熱交換器70bを除霜運転モードとし
て動作させ、熱交換器70aと70cを、冷却運転モー
ドとして動作させる。その時の各弁の操作方法と、熱交
換器70の動作は、基本的には上記したと同様である。
【0071】但し、除霜運転したばかりの熱交換器70
aと、連続して冷却運転を継続する熱交換器70cで
は、内部の着霜状況が異なるので、流量を調整しない場
合、圧力損失が小さい熱交換器70aにより多くの空気
が流入する。これを避けるためには、調整弁76aと7
6cの開度を調整して、流量を均等化することが有効で
ある。時間の経過とともに熱交換器70aの着霜が進行
し、熱交換器70aと70cの圧力損失の差は小さくな
っていく。熱交換器70cの着霜がさらに増大したこ
ろ、再度調整弁76a、76b、76c、止め弁77
a、77b、77c、調整弁78a、78b、78cを
操作し、熱交換器70cを除霜運転モード、熱交換器7
0aと70bを冷却運転モードとして動作させる。
【0072】以下、全く同様なサイクルの繰り返しを行
う。これら冷却運転モードの熱交換器により所定の温度
まで冷却した空気は、下流側の熱交換器71により、さ
らに低温に冷却する。熱交換器70によって空気を所定
の温度まで冷却するように制御する方法は、図2を用い
て説明した実施例と同様である。さらに、熱交換器71
により−130℃程度の低温に冷却された空気を、圧縮
機51に供給して圧縮する動作以降も、図2の実施例と
全く同様である。
【0073】熱交換器70の系統数を3つにした場合の
効果は、冷却運転モードの熱交換器の系統数を、除湿運
転モードの系統数よりも多く設定した運転が可能なこと
である。その場合、設備全体の熱交換器物量に対し、最
大冷却能力が増加し、設備コストの低減を図れる。
【0074】本実施例では熱交換器70を3系統とした
が、同様に系列を追加することにより、熱交換器70を
4系統以上設置しても動作可能である。熱交換器70の
全系統数のうち、同時に冷却運転する系統の比率が増加
すると、冷却能力あたりの機器物量を低減できるので、
設備コストの低減を図れる可能性がある。その際、配管
構成や制御が複雑となる側面もあるので、全体のコスト
を勘案し、最適構成を設計する必要がある。
【0075】以上、2つの実施例により、本発明による
空気冷却システムと、熱交換器と、空気冷却システムを
含んだLNG冷熱利用型ガスタービン発電システムの実
施形態について例示した。しかし、本発明はこれらの他
にも、例えば、LNG冷熱利用型液体空気製造システム
等、LNGの冷熱を利用するシステムに適用可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】本発明の空気冷却システムは、システム
全体の圧力損失の増加と、必要な機器物量の増加を抑制
しながら、空気の冷却と除霜を同時に行うことができ
る。従って、機器物量、必要エネルギーの大幅な増大を
招くことなく、経済性を高めた空気冷却システムを提供
することができる。
【0077】また、本発明の熱交換器は、熱交換器の内
部で結露水分の排出、除霜水分の排出ができるため、着
霜の影響を抑制し、空気の冷却と除霜を経済的に実施で
きる。これにより、経済性を高めた空気冷却システムを
提供することができる。
【0078】本発明の空気冷却システムをLNG冷熱利
用型ガスタービン発電システムに適用することにより、
高効率かつ経済性に優れたガスタービン発電システムを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気冷却システムの除霜モードお
よび冷却モードを示す概略図。
【図2】本発明によるガスタービン発電システムの一実
施例を示す構成図。
【図3】本発明による熱交換器の一実施例を示す縦断面
図。
【図4】図3の熱交換器の横断面図。
【図5】本発明の別の実施例による熱交換器の縦断面
図。
【図6】熱交換器の着霜時の圧力損失の測定結果を示す
グラフ。
【図7】空気の冷却温度と圧力損失の増加率の関係を示
すグラフ。
【図8】熱交換器で空気を冷却する温度と圧力損失の境
界条件を示す説明図。
【図9】高温用熱交換器と低温用熱交換器の圧力損失の
合計値を示すグラフ。
【図10】熱交換器の圧力損失と空気圧縮動力削減効果
の関係を示すグラフ。
【図11】本発明の別の実施例による空気冷却システム
を示す構成図。
【符号の説明】
5…燃焼器、7…ガスタービン、8…発電機、9…再生
熱交換器、11,12…ノズル、13…架台、16…排
水配管、17…水流路、22…フィン、24…伝熱管、
27…管板、30…胴、31…バッフル板、32…ふ
た、40,41…配管、42…空気導入配管、43…L
NG貯蔵タンク、46…凝縮水タンク、47…凝縮水配
管、50…燃料、51…空気圧縮機、55…スタック、
70,71…熱交換器、72…四方弁、73…ヘッダ、
74…蓄冷槽、76…調整弁、77…止め弁、78…調
整弁、79…逆止弁、80…空気ブロア、81…水分分
離器、83…制御回路、84…温度センサ、85…調整
弁、86…差圧計、90…バイパス弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千野 耕一 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 3L044 AA04 BA09 CA02 DB03 KA01 KA04 KA05 3L103 AA32 BB05 CC18 CC24 DD08 DD19 DD33 DD42 DD44 DD63

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温流体により空気を冷却する空気冷却
    システムであって、 空気を冷却する熱交換器系統が高温熱交換器系と低温熱
    交換器系からなり、前記高温熱交換器系は冷却対象の空
    気と前記低温熱交換器系から供給される低温流体とを熱
    交換させるよう配管され、前記低温熱交換器系は前記高
    温熱交換器系で冷却された空気と冷熱源である低温流体
    とを熱交換させるよう配管されており、さらに前記高温
    熱交換器系は除霜運転用と冷却運転用に互いに切り換え
    可能に構成された複数の熱交換器からなり、かつ除霜運
    転用と冷却運転用の熱交換器の空気流路は直列に、前記
    低温流体の流路は並列に接続するように構成されること
    を特徴とする空気冷却システム。
  2. 【請求項2】 低温流体により空気を冷却する空気冷却
    システムであって、空気を冷却する熱交換器系統が高温
    熱交換器系と低温熱交換器系からなり、前記高温熱交換
    器系は冷却対象の空気と前記低温熱交換器系から供給さ
    れる低温流体とを熱交換させるよう配管され、前記低温
    熱交換器系は前記高温熱交換器系で冷却された空気と冷
    熱源である低温流体とを熱交換させるよう配管されてお
    り、さらに、前記高温熱交換器系は前記低温流体の流路
    が並列に接続された複数の熱交換器から構成され、これ
    ら複数の熱交換器は弁機構の切り換えにより第1の熱交
    換器群と第2の熱交換器群に選択して区分することがで
    き、前記第1の熱交換器群と第2の熱交換器群の空気流
    路は直列に接続されていることを特徴とする空気冷却シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記高温熱交換器系から前記低温熱交換器系に供給され
    る空気の温度が−45〜−70℃の範囲となるように構
    成されていること特徴とする空気冷却システム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記空気の温度が所定値となるように制御する制御回路
    を備えたことを特徴とする空気冷却システム。
  5. 【請求項5】 請求項1−4のいずれかにおいて、 前記高温熱交換器系で直列に接続される熱交換器群の空
    気流路の接続部に、水分分離機構を設置したことを特徴
    とする空気冷却システム。
  6. 【請求項6】 低温流体により空気を冷却する空気冷却
    システムの熱交換器において、 前記低温流体を流通する複数の伝熱管によって構成され
    る伝熱管群と、前記伝熱管の外表面に設置され空気と熱
    交換する伝熱フィンと、前記伝熱管群を収納する胴体
    と、前記伝熱管群の両端部側に夫々設置され該端部を夫
    々保持する管板と、前記胴体内部の空間に熱交換器内で
    発生した水の流路を形成するように設置されるバッフル
    板とを備えていることを特徴とする熱交換器。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記熱交換器は除霜時の空気の流れ方向が僅かに下向き
    になるよう横向きに配置されることを特徴とする熱交換
    器。
  8. 【請求項8】 請求項6において、 前記熱交換器は除霜時の空気の流れが下向きとなるよう
    に縦に配置されることを特徴とする熱交換器。
  9. 【請求項9】 空気を圧縮する空気圧縮機と、圧縮空気
    と燃料を燃焼させる燃焼器と、該燃焼器で発生する燃焼
    ガスによりガスタービンを備えるガスタービン発電シス
    テムにおいて、 前記空気圧縮機に供給される空気を冷却する熱交換器
    に、請求項1−6に記載の空気冷却システムを用いるこ
    とを特徴とするガスタービン発電システム。
JP2002080395A 2002-03-22 2002-03-22 空気冷却システム及びガスタービン発電システム Pending JP2003279215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002080395A JP2003279215A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 空気冷却システム及びガスタービン発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002080395A JP2003279215A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 空気冷却システム及びガスタービン発電システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003279215A true JP2003279215A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29229447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002080395A Pending JP2003279215A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 空気冷却システム及びガスタービン発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003279215A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006046888A (ja) * 2004-07-02 2006-02-16 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 複合伝熱管
JP2008057820A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Denso Corp 熱交換装置
JP2008524494A (ja) * 2004-12-20 2008-07-10 フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン Lngを燃料とする発電所のための構成および方法
JP2008170088A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Chofu Seisakusho Co Ltd 熱交換器
JP2008249218A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 多湿気体の冷却方法及び装置
JP2014052115A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Panasonic Corp 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
US9016354B2 (en) 2008-11-03 2015-04-28 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Method for cooling a humid gas and a device for the same
JP2015165108A (ja) * 2014-02-28 2015-09-17 トヨタ自動車株式会社 タービンハウジング
JP2016506328A (ja) * 2012-11-19 2016-03-03 ターボメカTurbomeca 航空機のための空調方法およびシステム
EP3258082A1 (en) * 2016-06-15 2017-12-20 Linde Aktiengesellschaft A method of operating a power generator unit
CN107747576A (zh) * 2017-11-23 2018-03-02 宁波迪奥机械有限公司 一种具有新型散热结构的散热器
JP2019158332A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 ボルジヒ ゲーエムベーハー 急冷システム及び急冷システム用プロセス
CN115790210A (zh) * 2022-10-09 2023-03-14 中国电力工程顾问集团中南电力设计院有限公司 适用于压缩空气储能电站的一体式气水分离换热器及方法
WO2024108998A1 (zh) * 2022-11-21 2024-05-30 青海黄河上游水电开发有限责任公司新能源分公司 应用于多晶硅生产的立式换热器

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006046888A (ja) * 2004-07-02 2006-02-16 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 複合伝熱管
EP1828570A4 (en) * 2004-12-20 2015-03-04 Fluor Tech Corp DESIGNS AND METHODS FOR POWER PLANTS POWERED BY LNG
JP2008524494A (ja) * 2004-12-20 2008-07-10 フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン Lngを燃料とする発電所のための構成および方法
JP4664376B2 (ja) * 2004-12-20 2011-04-06 フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン Lngを燃料とする発電所のための構成および方法
JP2008057820A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Denso Corp 熱交換装置
JP2008170088A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Chofu Seisakusho Co Ltd 熱交換器
JP2008249218A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 多湿気体の冷却方法及び装置
US9016354B2 (en) 2008-11-03 2015-04-28 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Method for cooling a humid gas and a device for the same
JP2014052115A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Panasonic Corp 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
JP2016506328A (ja) * 2012-11-19 2016-03-03 ターボメカTurbomeca 航空機のための空調方法およびシステム
JP2015165108A (ja) * 2014-02-28 2015-09-17 トヨタ自動車株式会社 タービンハウジング
EP3258082A1 (en) * 2016-06-15 2017-12-20 Linde Aktiengesellschaft A method of operating a power generator unit
CN107747576A (zh) * 2017-11-23 2018-03-02 宁波迪奥机械有限公司 一种具有新型散热结构的散热器
JP2019158332A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 ボルジヒ ゲーエムベーハー 急冷システム及び急冷システム用プロセス
JP7364346B2 (ja) 2018-03-09 2023-10-18 ボルジヒ ゲーエムベーハー 急冷システム及び急冷システム用プロセス
CN115790210A (zh) * 2022-10-09 2023-03-14 中国电力工程顾问集团中南电力设计院有限公司 适用于压缩空气储能电站的一体式气水分离换热器及方法
CN115790210B (zh) * 2022-10-09 2023-10-17 中国电力工程顾问集团中南电力设计院有限公司 适用于压缩空气储能电站的一体式气水分离换热器及方法
WO2024108998A1 (zh) * 2022-11-21 2024-05-30 青海黄河上游水电开发有限责任公司新能源分公司 应用于多晶硅生产的立式换热器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100747841B1 (ko) 축열식 공기조화 장치
KR100949638B1 (ko) 냉동 사이클 장치
JP5203702B2 (ja) 熱交換機能を強化した冷媒式蓄熱冷却システム
JP2003279215A (ja) 空気冷却システム及びガスタービン発電システム
KR20030029882A (ko) 히트 펌프 장치
CN2916529Y (zh) 热汽脱落板冰机
CN100455942C (zh) 空调器用室外机的防止排水结构结冰装置
CN2916530Y (zh) 回收热脱落板冰机
FR2778970A1 (fr) Procede et dispositif de degivrage par condensation et/ou sous-refroidissement de fluide frigorigene
JPH11132582A (ja) 空気冷媒式冷凍装置
JP2004361053A (ja) 氷蓄熱装置及び氷蓄熱方法
KR100662115B1 (ko) 축열식 공기조화 시스템
CN2611840Y (zh) 蓄冷式压缩空气冷冻干燥机
CN105928320B (zh) 一种蓄冷型生物质气中硅氧烷脱除装置
CN105841292A (zh) 多联机***及其补液控制方法
WO2006022541A1 (en) A method and a cooling system in which a refrigerant is used as a cooling agent and as a defrosting agent
CN214250234U (zh) 水冷式冷库机组热氟除霜***及制冷设备
JP2004132606A (ja) ヒートポンプ給湯機
CN1719144B (zh) 空调器的室外机的排水结冰防止装置
KR20070019275A (ko) 축열식 공기조화 장치
KR100727126B1 (ko) 축열식 공기조화 장치
KR100727125B1 (ko) 축열식 공기조화 장치
KR100727124B1 (ko) 축열식 공기조화 장치
CN116605076A (zh) 一种大功率充电站冷却***
CN116839247A (zh) 热源塔热泵***

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060330

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20060330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060425