JP2003276472A - 目標車速決定装置 - Google Patents

目標車速決定装置

Info

Publication number
JP2003276472A
JP2003276472A JP2002086197A JP2002086197A JP2003276472A JP 2003276472 A JP2003276472 A JP 2003276472A JP 2002086197 A JP2002086197 A JP 2002086197A JP 2002086197 A JP2002086197 A JP 2002086197A JP 2003276472 A JP2003276472 A JP 2003276472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle speed
road environment
vehicle
target
traveling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002086197A
Other languages
English (en)
Inventor
Takero Hongo
武朗 本郷
Shinichi Kojima
真一 小島
Yuji Uchiyama
祐司 内山
Nobumasa Shiraki
伸征 白木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2002086197A priority Critical patent/JP2003276472A/ja
Publication of JP2003276472A publication Critical patent/JP2003276472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天候や日照状態等に応じて好適な目標車速を
自動的に出力する。 【解決手段】 トレースモードは、走行履歴データから
成る走行履歴DB10を構築するための専用のモードで
ある。道路環境パラメータYは、道路環境実時間情報X
に基づいて導出される。再生モードでは、現在位置座標
rと道路環境実時間情報Xから、ブロック番号BKNと
道路環境パラメータYを特定し、走行履歴検索手段13
0を用いて走行履歴DB10の中からこれらのキー(B
KN,Y)が一致する走行履歴データを検索する。両方
のキーが共に一致した場合には、車速の素データの平均
値uを目標車速V0としてそのまま用いることができ
る。更に、道路環境パラメータYに対するヒット率の維
持と、道路環境パラメータYの定義の細分化との間のト
レードオフを解消する手段としては、好適値推定手段1
50による道路環境実時間情報Xに基づいた好適推定処
理が有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行中の車両の現
在位置に基づいてその車両の目標速度を決定する車載用
の目標車速決定装置に関する。したがって、本発明の目
標車速決定装置は、車両の速度を自動的に制御する、例
えばアダプティブ・クルーズ・コントロール・システム
等の車速制御装置や、或いは、オーバースピード警報装
置等に有用である。
【0002】
【従来の技術】走行中の車両の現在位置に基づいてその
車両の目標速度を決定する車載用の目標車速決定装置に
関する従来技術としては、例えば「United States P
atent6161072:AUTOMATIC CRUISE CONTROL」
(以下、公知例1と言う。)に記載されているものや、
或いは公開特許公報「特開平8−290728:オート
クルーズ制御方法」(以下、公知例2と言う。)に記載
されているもの等が一般に広く知られている。
【0003】図9に、例えば上記の公知例1に代表され
る様な、従来技術による目標車速決定装置300と、周
知の一般的なACCシステム200のシステム構成図を
例示する。図中のユーザDBには、ユーザが過去に走行
した際の走行履歴(トレースデータ)が格納されてい
る。この走行履歴を構成するデータとしては、車両の走
行位置r1とその地点を通過した際の車速v1が関連付
けて記憶されており、目標車速決定装置300を使用中
に走行位置r1と略一致する走行位置rを、その車両が
通過すると、その時の走行位置rが検索キーとなって、
過去に位置r1を通過した際の車速v1が読み出され、
その値が現在の目標車速V0としてアダプティブ・クル
ーズ・コントロール・システム(ACCシステム20
0)に対して出力される。
【0004】上記の検索動作を実施中に上記の目標速度
決定手段(図9)において、該当するトレースデータが
存在しなかった場合(即ち、ヒットしなかった場合)に
は、図中の制限速度DBから走行中の該当地点における
法定制限速度Vsが読み出され、その値が現在の目標車
速V0としてACCシステム200に対して出力され
る。また、例えば上記の公知例2には、法定制限速度V
sを用いる場合においても、法定制限速度Vsをそのま
ま目標車速V0として出力せずに、道路の地図上での曲
率半径Rを加味した上で、より望ましい目標車速V0を
算定する手法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自然かつ経時的に変化
し得る天候や日照状態により、路面状態や運転者の視界
状態等の道路環境も動的に変化する。しかしながら、上
記の様な従来技術においては、この様な観点に立って何
ら特段の配慮が成されておらず、したがって、従来装置
においては以下の様な問題が発生する恐れがあった。
【0006】(問題1)あらゆる状況に対して十分に安
全な一定の車速を常時目標車速として採用すると、日中
晴天時の見晴らしの良い乾いた道路等では、所望の値と
比べて目標車速が比較的遅くなりがちになってしまう。 (問題2)したがって、本来は、自然かつ経時的に変化
し得る天候(晴れ/雨/雪等)や日照状態に対しては、
目標車速を随時変更することが望ましいが、これらの変
更は手動設定等により随時実行しなければならない。こ
のため、ACCシステムを利用する際に必ずしも十分な
利便性を確保することができない。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的は、目標車速決定装置にお
いて、自然かつ経時的に変化し得る天候や日照状態等に
応じて、最適化或いは好適化された目標車速を自動的に
出力する手段を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段、並びに、作用及び発明の
効果】上記の課題を解決するためには、以下の手段が有
効である。即ち、第1の手段は、走行中の車両の現在位
置に基づいて車両の目標速度を決定する車載用の目標車
速決定装置において、自然かつ経時的に変化し得る天候
や日照状態等に関連する道路環境実時間情報を取得する
環境情報取得手段と、その道路環境実時間情報や現在位
置基づいて、車両の目標速度を決定する道路環境勘案手
段とを備えることである。
【0009】アダプティブ・クルーズ・コントロール・
システム等の車速自動制御システムにおいて設定される
べき車両の目標速度は、各車両の運動性能やハンドル操
作の容易性等に基づいて決定することが望ましい。ま
た、車両の運動性能は、走行中の道路の路面状態(摩擦
係数)に大きく依存し、更にハンドル操作の容易性は、
走行中の道路の視界状態(視認性)に大きく依存する。
しかしながら、上記の道路環境実時間情報を的確に利用
すれば、最適或いは好適な目標車速の決定に有用となる
これらの路面状態や視界状態が測定或いは推定できるた
め、その測定結果又は推定結果に基づいて、車両の目標
速度を最適化或いは好適化することができる。したがっ
て、本発明によれば、従来よりも容易に(自動的に)目
標車速を道路環境に順応させることができる。
【0010】また、第2の手段は、上記の第1の手段の
環境情報取得手段を、「上記の道路環境実時間情報とし
て、ワイパー作動信号、雨滴感知信号、外気温度信号、
路面温度信号、前照灯作動信号、光センサ出力信号、現
在日時信号、ABS作動信号、車輪回転数信号、車載カ
メラ撮影画像、又は無線装置の受信信号を取得する手
段」から構成することである。
【0011】上記の各種の信号は、天候や日照状態等を
観測或いは推定するのに大いに有用であり、これらの信
号の内の少なくとも幾つかから、路面状態や視界状態を
判定することができる。例えば、ワイパーや雨滴感知装
置の出力信号に基づいて、現在の降水量を推定すること
ができるし、更に外気温や路面温度からその降水が雨に
よるものか雪によるものかを推定することも可能であ
る。また、前照灯の作動状態に基づいて、昼夜或いは日
照状態の判定をすることができるため、視界の状態の善
し悪し(即ち、ハンドルの操作容易性)が判定できる。
【0012】また、光センサは例えば車外環境の明度を
判定するのに利用することができるので、この出力信号
は日照条件や視界状態を推定するのに有用となる。例え
ば、現在日時が判れば、標準的な屋外での明度が推定で
きるため、その推定値と光センサ出力信号とを比較する
ことにより、現在の日照状態や天候を推定することがで
きる。例えば、通常よりも暗く、且つワイパーが動作し
ていれば、雨か雪か霧であり、通常よりも暗く、且つワ
イパーが動作していなければ、曇りであると推定するこ
とができる。
【0013】また、路面温度は、例えば赤外線カメラで
路面を撮影し、その撮影画像の画像解析結果に基づいて
測定或いは推定することができる。これにより、路面の
凍結状態や積雪状態等を推定することができる。また、
ABSが比較的頻繁に作動する場合や、各車輪の回転数
のバラツキが大きい場合等には、自車両が積雪路面上を
走行中であると推定できる場合が在る。また、自車両の
各車速に対するABS作動信号(ABSの作動頻度)等
に応じて、路面状態(摩擦係数等)を推定することが可
能である。
【0014】また、一般的な周知レベルの画像解析技術
を用いれば、車載カメラの撮影画像に基づいて、その場
の日照状態、降雨状態、降雪状態、積雪状態等を、車速
制御に十分有用な検知レベルで検出することができる。
【0015】また、第3の手段は、上記の第1又は第2
の手段の道路環境勘案手段において、車両の走行時の位
置と道路環境実時間情報と車速Vとが関連付けて記録さ
れている走行履歴データの中から、現在走行中の車両の
現在位置と道路環境実時間情報とが略一致する該当デー
タを検索する走行履歴検索手段を設け、この走行履歴検
索手段により検索された該当データに記録されている車
速Vに基づいて、現在走行中の車両の目標速度を決定す
ることである。
【0016】ただし、ある通過点に関して記録可能な車
速Vは、1台の車両においても同一地点の走行回数によ
り複数存在し得る。このような場合、上記の車速Vは、
複数の素データ(車速V)をそのままそれぞれ記録して
も良いし、それらの平均値のみを記録する様にしても良
いし、或いは平均値や分散等の統計値と素データ等を全
て記録する様にしても良い。また、上記の何らかの統計
値を求める場合、計測された車速に対する個々の統計値
を算出するタイミングは任意でよく、例えばデータ記録
時でもデータ検索時でも良い。上記の該当データに記録
されるべき車速Vは、これらの統計操作に関する任意性
が排除されたものではない。即ち、上記の該当データに
は、少なくとも1つ以上の車速又は車速関連値が記録さ
れる。
【0017】上記の手段によれば、位置と道路環境実時
間情報の両方が一致する過去の走行履歴に基づいて、目
標速度が決定できるため、道路環境に関する諸条件の近
い、過去の走行履歴を記録していた時の運転者にとって
最も現実的な車速を目標速度に設定できる。また、走行
履歴データを記録した際の運転者と、その走行履歴デー
タに基づいて目標車速を再現しようとする際の運転者と
が相異なり、両者の間でハンドル操作等に関する運転技
量が異なる場合においても、その技量レベルの差異を定
量的に加味する手段を追加すれば、上記の手段により、
後者の運転者にとっても理想的な目標速度を設定(再
現)することが可能となる。この様な技量レベルの差異
を定量化(換算)する手段としては、例えば、公開特許
公報「特開平7−306998:車両の安全走行制御シ
ステム及び車両の安全走行制御方法」に記載されている
もの等が公知である。
【0018】また、第4の手段は、上記の第1乃至第3
の何れか1つの手段において、車両の現在の道路環境実
時間情報、位置、及び車速Vを関連付けて記録すること
により、走行履歴データを作成する走行履歴記録手段を
設けることである。この様な手段を用いれば、上記の各
手段に置ける作用・効果を受託した上で、更に、自ら上
記の走行履歴データを作成(トレース)することが可能
となる。したがって、自ら走行履歴データの作成によ
り、上記の様な「技量レベルの差異を定量化(換算)す
る手段」が不要となり、かつ、自分の技量や好みに最も
適合した目標速度を設定(再現)することが可能とな
る。
【0019】また、第5の手段は、上記の第1乃至第4
の何れか1つの手段の道路環境勘案手段において、道路
環境実時間情報に基づいて車両の目標速度の好適値を理
論的或いは決定論的に推定する好適値推定手段を備える
ことである。ただし、ここで言う「理論的或いは決定論
的に推定する」とは、所定の数式又は手順と車速の演算
基準となる所定の値に基づいて、その値の前提条件(道
路環境)に対する現在の道路環境(変動分)を加味・換
算することにより、所望の目標速度を算定することであ
る。また、ここで言う「車速の演算基準となる所定の
値」とは、走行履歴データの中の車速であっても、該当
地点における法定制限速度で有っても、その他の基準値
であっても良い。
【0020】この手段によれば、換算可能な基準値(車
速の演算基準となる所定の値)とその基準値が前提とし
ている道路環境に関する条件が既知であれば、現在の道
路環境と略一致する走行履歴データを有していない場合
にも、該当地点における車両の目標速度の好適値を推定
することができる。
【0021】また、第6の手段は、上記の第5の手段の
好適値推定手段において、検知又は推定された路面状態
に依存する減速係数α、或いは検知又は推定された視界
状態に依存する減速係数βを算出する減速要因分析手段
と、減速係数α又は減速係数βに基づいて好適値を算出
する減速要因反映手段とを備えることである。この手段
の作用・効果については、以下に示す実施例において、
具体的或いは断片的に例示される。以上の本発明の手段
により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例
に限定されるものではない。 〔実施例〕図1は、本発明の実施例の目標車速決定装置
100のシステム構成図である。DVD105には、地
図情報や法定制限速度等のデータと、プログラムが格納
されている。この目標車速決定装置100の中心に位置
付けられるコンピュータは、CPU101、RAM10
2、ROM103の他に、メモリカード104や図略の
入出力インターフェイス等から構成されている。例えば
メモリカード104は、各ユーザ毎に別個に用意・携帯
・入れ換え等をすることが容易な構成となっており、ハ
ンドル操作に関する各個人の技量や、横G等に関連する
安定感の度合いについての好み等の個人差を解決するた
めの手段として有効である。
【0023】GPS装置170は、人工衛星から送られ
る現在の車両の位置情報を提供する。環境情報取得手段
120は、ワイパーの切換スイッチ、制御配線、又は駆
動配線(以下、単に「ワイパー121」と言う)と、前
照灯の切換スイッチ、制御配線、又は駆動配線(以下、
単に「前照灯122」と言う)と、温度センサ123と
から構成されている。温度センサ123としては、路面
温度を計測する赤外線センサを設けることが望ましい
が、一般に普及している外気温センサ等で代用すること
も可能である。即ち、環境情報取得手段120は、ワイ
パー作動信号、前照灯作動信号、及び路面温度(又は外
気温度)を提供する。符号180は、車速信号を出力す
る車速センサである。
【0024】目標車速決定装置100は、ACCシステ
ム200と接続されており、ACCシステム200に目
標車速V0を出力したり、ACCシステム200から各
種の制御信号を受け取ったりする。ただし、図1は、論
理的な機能構成を示すものであって、勿論、目標車速決
定装置100とACCシステム200とを1台の物理的
には同一のコンピュータ等から構成することも可能であ
る。
【0025】図2は、上記の目標車速決定装置100の
動作概要を例示するデータフロー関連図である。主に走
行履歴記録手段140等により実現される図中のトレー
スモードを持たない目標車速決定装置を構成することも
十分に可能であり、その様な目標車速決定装置において
も、前述の本発明の手段による本発明の作用・効果を大
いに受託することができるが、以下の実施例では、「ト
レースモード」と「再生モード」の両方を有する実現方
式について開示する。
【0026】走行履歴記録手段140と道路環境勘案手
段110は、それぞれ上記のコンピュータ上で作動する
ソフトウェアにより実現されている。道路環境勘案手段
110は、走行履歴検索手段130と好適値推定手段1
50を有する。トレースモードは、走行履歴データから
成る走行履歴DB10を構築するための専用のモードで
あり、このトレースモード実施中においては、目標車速
V0は出力されず、上記のACCシステムは使用されな
いものとする。ただし、本実施例においては後から言及
する様に、再生モードにおいても、状況により走行履歴
データの追加、更新を行う場合がある。
【0027】〔トレースモード〕トレースモードにおい
ては、走行履歴記録手段140は、GPS170からの
位置情報(現在位置座標r)を取得し、走行中の道路上
にて走行方向に約20m毎に区分けして定義されている
走行ブロックの位置(ブロック番号)を特定する。走行
ブロックDB20は、この走行ブロックのブロック番号
BKNを特定するために使用されるデータベースであ
り、ここには各走行ブロックのブロックの範囲座標(r
1,r2)や、走行ブロックの法定制限速度Vsや走行
ブロックの最小曲率半径R等がそのブロック番号BKN
と関連付けられて格納されている。
【0028】走行履歴記録手段140は、その他にも、
環境情報取得手段120から得られる道路環境実時間情
報X(ワイパー作動信号、前照灯作動信号、路面温度)
と、車速センサ180から得られる現在の車速Vも随時
入力する。
【0029】図3は、走行履歴DB10に記録される走
行履歴データ11のレコード形式を例示するテーブル表
である。先頭から2番目の項目「方向又は車線区分」
は、走行中の道路上における現在の進行方向(上り/下
り等)を区分するためのものであるが、走行ブロックの
ブロック番号BKNを進行方向毎に別個に定義する場合
には必要ない。その場合等にはここに車線区分等を格納
しても良い。ただし、車線区分は、追い越し車線と走行
車線とがGPSの精度により区別できない時には必要な
く、また、必ずしも、追い越し車線と走行車線との間で
目標速度の設定値に差をつける必要はない。
【0030】図2中の道路環境パラメータYは、走行履
歴記録手段140により、上記の道路環境実時間情報X
に基づいて導出されるものであり、図3の走行履歴デー
タ11の「天候コードy1と日照コードy2」がこのパ
ラメータYに相当する。天候コードy1と日照コードy
2の定義例は以下の通りである。 〔定義例1〕 (天候コードy1) ”ハレ” : 晴の時 ”アメ” : 雨の時 ”ユキ” : 雪の時 (日照コードy2) ”ヒル” : 明るい時 ”ヨル” : 暗い時
【0031】また、図3の走行履歴データ11の自然数
nは、有効な車速データの数を表しており、有効な車速
の素データは、複数記録できる様に成っている(本図3
ではv1〜v5の5つ)。uは有効な車速データの平均
値であり、この値を本モードにて予め演算しておけば、
後の再生モードにて平均値uを目標車速V0としてその
まま用いることができる。また、σ2 はn個の車速デー
タの分散であり、車速データの信頼性を評価する等の周
知の各種統計操作を実施する際に用いることができる。
また、自然数n等も同様に車速データの信頼性の評価に
用いることができる。勿論、分散等を用いない(CPU
オーバヘッドの比較的小さい)その他の評価手法を用い
ても良い。
【0032】〔再生モード〕再生モードでは、上記の走
行履歴記録手段140と同等の方法により、現在位置座
標rと道路環境実時間情報Xから、ブロック番号BKN
と道路環境パラメータYを特定し、走行履歴検索手段1
30を用いて走行履歴DB10の中からこれらのキー
(BKN,Y)が一致する走行履歴データ11を検索す
る。ただし、BKNの代わりに直接r(座標)をキーに
して検索しても良い。
【0033】i)2つのキーがヒットした場合 両方のキー(BKN,Y)が共に一致する走行履歴デー
タ11が存在した場合には、平均値uを目標車速として
そのまま用いることができる。ただし、上記の分散σ2
が大きい場合等、データの信頼性が低い場合には、平均
値uから掛け離れた素データ(v1〜v5の何れか)を
除外する等の処理を行った上で、改めて平均値uを再計
算する等の統計操作を実施しても良い。
【0034】道路環境パラメータYに対するヒット率を
ある程度の値に維持するためには、天候コードy1や日
照コードy2を余り細分化しない方が良いが、これらを
細分化することにより、実際の道路環境にきめ細かく対
応することができる。これらのトレードオフを解消する
手段としては、例えば、以下に例示する図2の好適値推
定手段150に相当する処理が有効である。
【0035】ii)ブロック番号BKNだけがヒットした
場合 例えば、次式(1)により、目標車速V0を算出する。
【数1】 V0=u×(α2 /α1 )×(β2 /β1 ) …(1) ただし、α,βは、図4に例示される減速係数であり、
本図4に例示する様に、αは検知又は推定された天候
(即ち、路面状態⇒車両の運動性能)に依存する係数で
あり、βは検知又は推定された日照状態(即ち、視界状
態⇒運転者の視認性)に依存する係数である。また、下
付きの添字の1は検索されたレコード(走行履歴データ
11)から上記の道路環境パラメータY(天候コードy
1と日照コードy2)に基づいて求めた係数値を指し、
下付きの添字の2は再生モードで観測した道路環境実時
間情報Xから求めた各減速係数の係数値を指す。図4の
定義に従えば、道路環境パラメータYは6通り有り得る
ため、BKNが一致し、Yが一致しない場合の、BKN
が一致するエントリーの数は、最大5つ有り得る。した
がって、式(1)を用いる場合、それらの5通りの目標
車速V0に基づいて、最終的に出力すべき目標車速V0
を選択的に決定したり、再計算したりしても良い。
【0036】iii)ブロック番号BKNがミスした場合 例えば、次式(2)により、目標車速V0を算出する。
【数2】 V0=(Vs×γ)×α2 ×β2 , γ=f(R,Vs) …(2) ただし、ここで、Vsは法定制限速度であり、α2 ,β
2 は再生モードで観測した道路環境実時間情報Xから求
めた各減速係数の値(図4)を指す。
【0037】また、γの値は該当する走行ブロックの曲
率半径(の最小値)Rに基づいて、所定の関数fにより
与えられる。例えば、R≒∞の時(道路が真っ直ぐ伸び
ている時)は、γ=1であり、γの値はRと共に単調に
増減する。勿論、R→0のときγ→0である。この関数
fは、コーナリング時の遠心力に起因する車両の横滑り
の度合いや、或いは横G(横方向の加速度)に関して運
転者や乗員が期待する安定感の度合い等により経験的に
適当な形の関数を定めることができる。この関数を定め
る際には、例えば、公開特許公報「特開平5−1419
79:オーバースピード予測装置」や、「特開平8−2
90728:オートクルーズ制御方法」や、「特開平8
−263729:車両制御装置」等に記載されている手
法などが参考になる。
【0038】また、γ又は(Vs×γ)の値は予め走行
ブロックDB20の中か、走行履歴DB10の走行履歴
データ11の中に格納しておいても良い。例えばこの様
な手法により、再生モードでの実時間制御におけるCP
Uオーバヘッドを削減することができる。
【0039】また、α,βは、トンネル等の特殊な環境
下にない限り走行ブロックにより、急変する恐れが無い
が、曲率半径Rは車両の進行と共に急変し得るパラメー
タであるため、必要件数を予め先読みしておき、その中
で最も小さい値に照準を合わせて関数fの引数(独立変
数R)を決定することが望ましい。また、この時の先読
み件数の決定方法としては、この先読み件数を、走行ブ
ロックのブロック長の逆数や現在の車両速度Vに略比例
させる等の予見対策が有効である。
【0040】図5は、ワイパーや前照灯の作動状態から
降水量や視界の明暗等を推定する際の感知レベル判定基
準表である。例えばこの様な判定基準表に基づいて、前
述の天候コードy1と日照コードy2の定義例1を以下
の定義例2の様に、具体的に書き換えることができる。 〔定義例2〕 (天候コードy1) ”ハレ” : x1=0の時 ”アメ” : x1>0、かつ、路面温度が0℃より高い時 ”ユキ” : x1>0、かつ、路面温度が0℃以下の時 (日照コードy2) ”ヒル” : x2≦1の時 ”ヨル” : x2>1の時 したがって、例えば、路面状態に依存する前記の減速係
数αの値は、x1>0、かつ、路面温度が0℃以下の時
(図4(b))、α=0.5とする。
【0041】勿論、これらのy1,y2等の道路環境パ
ラメータYの定義や判定は、例えば図5の各感知レベル
等に応じて更に細分化しても良い。また、その他の各種
のセンサーを用いても良い。例えば、前照灯の代わりに
光センサを用いれば、より高い精度の判定が実施可能と
なる。即ち、上記の道路環境パラメータYの定義(感知
レベルの組み合わせ)や、環境情報取得手段120とし
て導入する各種センサは、所望の判定精度や期待される
コスト等に応じて決定すれば良い。
【0042】これらの各種のセンサとして有用なものと
しては、例えば、「上記の道路環境実時間情報として、
ワイパー作動信号、雨滴感知信号、外気温度信号、路面
温度信号、前照灯作動信号、光センサ出力信号、現在日
時信号、ABS作動信号、車輪回転数信号、車載カメラ
撮影画像、或いは無線装置の受信信号を取得する手段」
等を挙げることができる。
【0043】図6は、主に図2の道路環境勘案手段11
0を、図1のコンピュータシステムを用いてソフトウェ
アに基づいて実現する際の手順(処理実行手順400)
を例示するフローチャートである。この処理実行手順4
00では、まず最初に、ステップ410において、GP
S170から現在位置rを入力する。
【0044】次に、ステップ415では、入力した現在
位置rに基づいて、走行中のブロックを特定する。ブロ
ックを特定するためのブロックの範囲座標(r1,r
2)は、直接前述の走行ブロックDB20から読み出し
ても良いが、基本的には、取り敢えず先に走行履歴DB
10から読み出し、そこでヒットしなければ、次に走行
ブロックDB20から読み出す様にした方が、アクセス
性能上望ましい場合が多い。
【0045】次に、ステップ420では、現在位置rが
速度自動制御の対象として指定(定義)されている道路
か否かを判定する。即ち、走行ブロックDB20の中
に、該当する範囲座標(r1,r2)を持つ走行ブロッ
クのエントリーが存在しなければ、処理(処理実行手順
400)を終了する。この場合には例えば、稼動中のA
CCシステムをoff状態に移行させる所定の終了処理
を実行する様にしても良い。
【0046】現在位置rが速度自動制御の対象として指
定(定義)されている道路上にある時は、ステップ42
5に移行する。ステップ425では、今回の走行ブロッ
クと前回の走行ブロックの両ブロック番号BKNを比較
し、ブロック番号BKNが変化していれば(前進してい
れば)ステップ430へ、そうでなければステップ41
0へ処理を移す。
【0047】ステップ430では、現在の車速Vと道路
環境実時間情報Xを車速センサ180と環境情報取得手
段120から入力する。ただし、実際の物理的な入力動
作は、本処理(処理実行手順400)とは非同期に実行
しても良い。また、環境情報取得手段120の情報入力
周期は、GPS170や車速センサ180の情報入力周
期よりも長くても良い。例えばこの様なセンサ入力の周
期設定は、道路環境実時間情報Xが急変しにくい性質の
物理量から成る時等に、入力処理オーバヘッドの削減策
として有効となる。
【0048】ステップ440では、図1のACCシステ
ム200の稼動状況を判定し、on(稼動中)であれば
ステップ450へ、そうでなければステップ600に処
理を移す。このステップ600は、前述のトレースモー
ドを実現する走行履歴記録手段140に概ね相当する処
理で、この処理は後述のサブルーチン”RECORD
2”(図8)により実行される。
【0049】ステップ450では、更にACCシステム
200の稼動状況を判定し、追従制御(前方車両との車
間距離の自動制御)を実行中であればステップ410
へ、そうでなければステップ460に処理を移す。
【0050】ステップ460では、図2の走行履歴検索
手段130を用いて、走行履歴DB10に記録されてい
る走行履歴データ11を検索する。検索キーは前述の
(BKN,Y)で良い。この検索結果に応じて、以下の
処理を選択的に実行する。
【0051】(a)ヒットした場合 ヒットした場合には、ステップ470において、前述の
〔再生モード〕のi)の処理を実行する。
【0052】(b)ブロック番号BKNだけがヒットし
た場合 この場合には、ステップ480において、図2の好適値
推定手段150により前述の〔再生モード〕のii)の処
理を実行する。即ち、式(1)により、目標速度V0を
算定する。
【0053】(c)ブロック番号BKNがミスした場合 この場合には、ステップ480において、図2の好適値
推定手段150により前述の〔再生モード〕の iii)の
処理を実行する。即ち、式(2)により、目標速度V0
を算定する。
【0054】ステップ490では、上記(b)又は
(c)にて算出した目標速度V0をACCシステム20
0に出力する。ステップ500では、図7のサブルーチ
ン”RECORD1”を呼び出して実行する。図7は、
図6の処理実行手順400(ステップ500)から呼び
出されて実行されるサブルーチン”RECORD1”の
処理実行手順を例示するフローチャートである。
【0055】本フローチャートでは、まず最初に、ステ
ップ520により、現在の車速Vが記録すべき車速の下
限値Vmin よりも大きいか否かを判定する。例えば、法
定制限速度が100km/hの高速道路を走行する際等
には、この下限値Vmin は、40km/h程度で良い。
この値以下で走行中の場合は、料金所付近である等の特
殊な場合だと考えられるため、現在の車速Vが記録すべ
き車速(図3のv1)としてふさわしくないからであ
る。
【0056】ステップ540では、図3のレコード形式
に従って、次の(a)又は(b)の何れか一方の要領で
走行履歴データ11を新規に作成し、走行履歴DB10
に記録する。 (a)BKNがミスした場合 まず、現在位置rをキーとして、走行ブロックDB20
上の該当レコードを読み出し、図3のBKNからRまで
の6つのデータ項目を求める。次に、環境情報取得手段
120から入力した道路環境実時間情報Xから道路環境
パラメータY(y1,y2)を求める。最後に、以下の
式(3)を満たす様に、各データ項目を求める。
【数3】 u=V, n=1, σ2 =0, v1=V, vj=0 (j=2,3,4,5) …(3) ただし、ここで、Vは現在の車速である。以上の処理に
より走行履歴データ11を新規に作成する。
【0057】(b)BKNだけヒットした場合 まず、ヒットした走行履歴データ11に基づいて、図3
のBKNからRまでの6つのデータ項目を求める。ただ
し、この部分(6つのデータ項目)は、BKN毎に1通
り存在すれば必要十分であるので、必ずしも走行履歴デ
ータ11毎に作成する必要はなく、例えば走行履歴DB
10上の同一BKNを有するエントリー(走行履歴デー
タ11)単位で共通化する様にしても良い。次に、環境
情報取得手段120から入力した道路環境実時間情報X
から道路環境パラメータY(y1,y2)を求める。最
後に、上記の式(3)を満たす様に、各データ項目を求
める。以上の処理により走行履歴データ11を新規に作
成する。
【0058】一方、トレースモードを実行する際には、
図8のサブルーチン”RECORD2”が呼び出されて
実行される。図8は、図6の処理実行手順400(ステ
ップ600)から呼び出されて実行されるサブルーチ
ン”RECORD2”の処理実行手順を例示するフロー
チャートである。
【0059】本フローチャートでは、まず最初に、ステ
ップ620により、現在位置rをキーとして走行履歴D
B10を検索し、走行ブロック(ブロックの定義範囲又
はBKN)と、環境情報取得手段120から入力した道
路環境実時間情報Xから求めた道路環境パラメータY
(y1,y2)の両者がそれぞれ一致する走行履歴デー
タ11の有無を調べる。この時、ヒットしなければ、図
8のステップ500において、前述のサブルーチン”R
ECORD1”を呼び出して実行する。
【0060】一方、両方(BKN,Y)がヒットした場
合には、ステップ640を前述のステップ520と同様
に実行する。ステップ660では、前述の式(3)のデ
ータ項目の内のv1以外の、該当する各データ項目を更
新する。例えば、同一の走行履歴データ11における3
件目の記録すべき有効な車速v3が得られた場合には、
n=3,v3=Vとし、更に平均値uと分散σ2 を更新
すれば良い。
【0061】ただし、車速を格納する領域が既に満杯の
場合には、次の(a)又は(b)の何れか一方を実行し
ても良い。 (a)6つの車速(v1〜v5、及び現在の車速V)の
中から最も信頼度の低い車速を削除して、現在の車速V
が残った場合には、上記と同様の車速追加の登録処理を
行う。ただし、現在の車速Vが削除対象となった場合に
は、何ら更新処理を行わない。信頼度の評価方法として
は、例えば平均値や或いは前述の式(2)で求めること
ができるデフォルト値からの開き等を指標とすれば良
い。この様な更新処理を行えば、記録される車速データ
の信頼性をより高くすることができる。
【0062】(b)最も古い車速データを削除して、上
記と同様の車速追加の登録処理を行う。この様な更新処
理を行えば、運転者の運転技量の変化や、横Gに対する
好みの変化等に随時対応することができる。
【0063】例えば、以上の様な処理実行手順により、
前述の図2のデータフローを実現することができる。し
たがって、本実施例の目標車速決定装置100によれ
ば、従来よりも容易に(自動的に)目標車速を道路環境
に順応させることができる。
【0064】〔その他の変形例〕デフォルト値を暫定す
る際、即ち前記の係数α,β,γ等を決定する際に、以
下の情報が大いに役立つ。 (1)トンネル情報 このトンネル情報は、現在トンネル内を走行中か否かに
関するものであり、地図情報等と同様にCDやDVD等
に記録しておく方式を採用することが望ましい。或い
は、ラジオやビーコン等から実時間で取得する様にして
も良い。トンネル内は、降水や積雪の恐れがなく、ま
た、昼間の晴天時の屋外よりも暗い等の特殊な環境条件
下にあるため、このトンネル情報は前記の係数αやβの
算定に大いに役立つ。
【0065】(2)タイヤ情報 このタイヤ情報は、走行中の車両のタイヤに関するもの
であり、簡単な手動操作により設定する方式を採用する
ことが望ましい。装着タイヤの種類(夏用/冬用等)
や、チェーン装着の有無等は、制動力やコーナリングパ
ワー等に強く係わるため、このタイヤ情報は前記の係数
αやγの算定に大いに役立つ。
【0066】(3)無線機からの受信情報 この受信情報は、走行中の道路状態、渋滞状況、交通規
制等に関するものである。前記の実施例では法定制限速
度VsをCDやDVD等の所定の記録媒体から随時検索
して求める方式を例示した。しかしながら、例えば法定
制限速度Vs等は、しばしば渋滞状況や交通規制等の諸
般の事情により一時的に変更される場合が有る。通常、
自然渋滞、交通事故、道路工事、道路周辺工事、大型イ
ベント、大型連休等がそれらの変更要因となる。したが
って、無線機からの実時間受信情報は、これらの実時間
的変更に適切に対処する上で有用である。
【0067】また、降雪が止んでも積雪が残る場合や、
逆に降雪が有っても積雪が無い場合等も考えられる。し
かしながら、例え降雪状況(外気温度やワイパーの動作
等)に基づいて路面状態を推定する方式を採用している
場合であっても、更に、実時間配信されてくる積雪情報
等を受信して利用すれば、若干例外的な路面状態にも随
時的確に対処することができる。即ち、この様な情報は
前記の係数αやγの算定にも大いに役立つ。
【0068】例えば以上の様な情報(1)、(2)、
(3)等を前記のデフォルト値の最適化等に用いること
は十分に可能であり、これらの情報の活用によれば、更
により的確な速度制御を実現することができる。
【0069】また、上記の走行履歴DBを他者(或いは
他車)に公開したり、共有したり、統合したりすること
(シェアーリング)が可能な、共用の記録媒体又はシェ
アリングシステムを構成することも有効である。この構
成に従えば、技量が略同レベルの者同士がトレースデー
タ(観測情報)を貸し借り又は共有できる。したがっ
て、この様な方式は、DBが完全なものになる前の段階
でも有効となる。即ち、この様な方式によれば、技量が
略同レベルの者同士が、運転技量(主にハンドル操作に
関する操作技量)の個人差に係わる特別な換算処理を実
施することなく、互いに協力しあって上記の走行履歴D
Bを構築することも可能である。ただし、ハンドル操作
等の技量の個人差に関する換算・標準化処理を行えば、
運転技量の相異なる者同士が集まり、互いに協力しあっ
て上記の走行履歴DBを構築することも可能である。
【0070】また、更には、上記の様にして作成された
走行履歴DBに対して、統合/編集/統計処理等を施す
ことにより、複数のドライバーの間で共用可能な形に標
準化された標準DBを構築する様にしても良い。この様
な標準DBを構築する場合、観測情報の収集にあたるド
ライバー(上記の技量が略同レベルの者同士)の人数は
何ら制約を受けず、最低限1名でも良い。この様にして
構築された標準DBに対して、更に個人技量を定量化し
て加味する手段を併用すれば、上記の「技量が略同レベ
ルの者同士」が有する技量レベルを基準とした、個人技
量レベルが既知の任意の他者に対して、この標準DBを
活用させることも可能となる。
【0071】この様な個人技量を測定する技術(個人技
量評価手段)としては、例えば、公開特許公報「特開平
7−306998:車両の安全走行制御システム及び車
両の安全走行制御方法」に記載されているもの等が公知
である。即ち、これらの技術を適当に組み合わせること
により、上記の共用の記録媒体に高い付加価値を与えた
り、上記のシェアリングシステムに高い利用価値を与え
たりすることができる。
【0072】また、この様な技術を用いれば、上記の共
用の記録媒体やシェアリングシステムは、自動車メーカ
ーかその関連企業だけが準備するだけでも良くなる。こ
れによりエンドユーザーは、自分の個人技量をACCシ
ステム等に登録するだけで、常時最適又は好適な目標車
速を得ることが可能となる。
【0073】尚、本発明の目標車速決定装置は、上記の
作用・効果から明らかな様に、走行中の道路環境に不適
切なオーバースピードを自動的に警告するオーバースピ
ード警報装置等にも勿論有用である。例えば、前述の式
(2)で求めた目標速度V0を30%以上も上回る走行
速度で走行中の場合には、警告を与える等の手順が有効
である。また、この様な規定(式(2)等を用いた所定
の判定)に反するオーバースピードについては、前述の
トレースモードを実行する走行履歴記録手段140にお
いても、車速(v1〜v5)の記録対象外にする等の安
全対策が、安全なACCを実現する上で有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる目標車速決定装置10
0のシステム構成図。
【図2】目標車速決定装置100の動作概要を例示する
データフロー関連図。
【図3】走行履歴DB10に記録される走行履歴データ
11のレコード形式を例示するテーブル表。
【図4】日照状態や天候から減速係数β,αを決定する
際の減速係数判定基準表。
【図5】ワイパーや前照灯の作動状態から降水量や視界
の明暗等を推定する際の感知レベル判定基準表。
【図6】道路環境勘案手段110(図2)をソフトウェ
アにより実現する際の処理実行手順400を例示するフ
ローチャート。
【図7】処理実行手順400(図6)から呼び出されて
実行されるサブルーチン”RECORD1”の処理実行
手順(500)を例示するフローチャート。
【図8】処理実行手順400(図6)から呼び出されて
実行されるサブルーチン”RECORD2”の処理実行
手順(600)を例示するフローチャート。
【図9】従来技術による目標車速決定装置300と、A
CCシステム200のシステム構成図。
【符号の説明】
10 … 走行履歴DB 11 … 走行履歴データ 20 … 走行ブロックDB 100 … 目標車速決定装置 101 … CPU(中央演算処理装置) 102 … RAM(随時書き込み可能メモリー) 103 … ROM(読み出し専用メモリー) 104 … メモリカード 105 … DVD読み出し装置 110 … 道路環境勘案手段 120 … 環境情報取得手段 121 … ワイパー 122 … 前照灯 123 … 温度センサ 130 … 走行履歴検索手段 140 … 走行履歴記録手段 150 … 好適値推定手段 170 … GPS(現在位置確認手段) 180 … 車速センサ 200 … ACCシステム r … 現在位置座標 r1,r2 … 走行ブロックの範囲座標 BKN … 走行ブロックのブロック番号 Vs … 走行ブロックの法定制限速度 R … 走行ブロックの最小曲率半径 X … 道路環境実時間情報 Y … 道路環境実時間情報から求めた道路環境パラ
メータ V0 … 目標車速 V … 現在の車速 n … 車速の記録件数 vj … 記録された車速(jは自然数) u … 車速データの平均値 σ2 … 記録された車速vjの分散
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 祐司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 白木 伸征 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3D044 AA01 AA21 AA24 AA35 AA36 AB01 AC26 AC56 AC59 AC61 AC62 AD02 AD21 AE04 AE21 3G093 AA01 BA07 BA23 BA27 DB05 DB09 DB16 EA01 EB04 FA04 5H180 AA01 CC04 CC12 EE13 FF05 LL01 LL02 LL09 LL15 LL16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行中の車両の現在位置に基づいて前記車
    両の目標速度を決定する車載用の目標車速決定装置にお
    いて、 自然かつ経時的に変化し得る天候や日照状態等に関連す
    る道路環境実時間情報を取得する環境情報取得手段と、 前記現在位置及び前記道路環境実時間情報に基づいて、
    前記車両の目標速度を決定する道路環境勘案手段とを有
    することを特徴とする目標車速決定装置。
  2. 【請求項2】前記環境情報取得手段は、前記道路環境実
    時間情報として、ワイパー作動信号、雨滴感知信号、外
    気温度信号、路面温度信号、前照灯作動信号、光センサ
    出力信号、現在日時信号、ABS作動信号、車輪回転数
    信号、車載カメラ撮影画像、又は無線装置の受信信号を
    取得する手段であることを特徴とする請求項1に記載の
    目標車速決定装置。
  3. 【請求項3】車両の走行時の位置と前記道路環境実時間
    情報と車速Vとが関連付けて記録されている走行履歴デ
    ータの中から、現在走行中の車両の現在位置と前記道路
    環境実時間情報とが略一致する該当データを検索する走
    行履歴検索手段を有し、 前記道路環境勘案手段は、前記走行履歴検索手段により
    検索された前記該当データに記録されている前記車速V
    に基づいて現在走行中の前記車両の目標速度を決定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の目標車
    速決定装置。
  4. 【請求項4】車両の現在の前記道路環境実時間情報、位
    置、及び車速Vを関連付けて記録することにより、走行
    履歴データを作成する走行履歴記録手段を有することを
    特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の
    目標車速決定装置。
  5. 【請求項5】前記道路環境勘案手段は、前記道路環境実
    時間情報に基づいて、前記車両の目標速度の好適値を理
    論的或いは決定論的に推定する好適値推定手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に
    記載の目標車速決定装置。
  6. 【請求項6】前記好適値推定手段は、 検知又は推定された路面状態に依存する減速係数α、或
    いは、 検知又は推定された視界状態に依存する減速係数βを算
    出する減速要因分析手段と、 前記減速係数α又は前記減速係数βに基づいて、前記好
    適値を算出する減速要因反映手段とを有することを特徴
    とする請求項5に記載の目標車速決定装置。
JP2002086197A 2002-03-26 2002-03-26 目標車速決定装置 Pending JP2003276472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086197A JP2003276472A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 目標車速決定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086197A JP2003276472A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 目標車速決定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003276472A true JP2003276472A (ja) 2003-09-30

Family

ID=29207250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002086197A Pending JP2003276472A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 目標車速決定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003276472A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092159A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Nissan Motor Co Ltd 車両用情報提供システムとその車両用情報の提供方法
JP2006349637A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Denso Corp 車載霧状態判定装置、およびオートフォグランプシステム
JP2009061904A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Toyota Motor Corp 車両制御装置
WO2009021477A3 (de) * 2007-08-10 2009-12-17 Navigon Ag Verfahren zum betrieb eines navigationssystems in einem fahrzeug und navigationssystem
JP2010015496A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Denso Corp 車両走行支援装置
WO2010122666A1 (ja) * 2009-04-24 2010-10-28 トヨタ自動車株式会社 車載機及び情報処理センター
CN103072483A (zh) * 2013-02-04 2013-05-01 江苏科技大学 工程车辆超速制止装置及其控制方法
CN105292106A (zh) * 2014-07-24 2016-02-03 丰田自动车株式会社 车辆行驶控制装置
JP2017021682A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 住友電気工業株式会社 推奨走行速度提供プログラム、推奨走行速度提供方法、推奨走行速度提供装置、車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、自動走行車両および車両制御システム
WO2017017725A1 (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 三菱電機株式会社 車両定速走行制御装置及び車両定速走行制御方法及び車両定速走行制御プログラム
JP2017129943A (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 日本電気通信システム株式会社 情報提供装置及び情報提供方法、並びにコンピュータ・プログラム
CN110962854A (zh) * 2019-12-13 2020-04-07 北汽福田汽车股份有限公司 车辆及其控制方法和***
CN111611902A (zh) * 2020-05-15 2020-09-01 北京百度网讯科技有限公司 车辆违章检测方法、装置、设备以及存储介质

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092159A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Nissan Motor Co Ltd 車両用情報提供システムとその車両用情報の提供方法
JP4639720B2 (ja) * 2004-09-22 2011-02-23 日産自動車株式会社 車両用情報提供システム及びそのセンタ
JP2006349637A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Denso Corp 車載霧状態判定装置、およびオートフォグランプシステム
JP4506576B2 (ja) * 2005-06-20 2010-07-21 株式会社デンソー 車載霧状態判定装置、およびオートフォグランプシステム
WO2009021477A3 (de) * 2007-08-10 2009-12-17 Navigon Ag Verfahren zum betrieb eines navigationssystems in einem fahrzeug und navigationssystem
US8510010B2 (en) 2007-09-06 2013-08-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control device and method of controlling vehicle
JP2009061904A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Toyota Motor Corp 車両制御装置
JP2010015496A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Denso Corp 車両走行支援装置
JP4513909B2 (ja) * 2008-07-07 2010-07-28 株式会社デンソー 車両走行支援装置
US8185289B2 (en) 2008-07-07 2012-05-22 Denso Corporation Vehicle driving support apparatus
US8649946B2 (en) 2009-04-24 2014-02-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha In-vehicle apparatus and information processing center
WO2010122666A1 (ja) * 2009-04-24 2010-10-28 トヨタ自動車株式会社 車載機及び情報処理センター
CN103072483A (zh) * 2013-02-04 2013-05-01 江苏科技大学 工程车辆超速制止装置及其控制方法
CN103072483B (zh) * 2013-02-04 2016-01-20 江苏科技大学 工程车辆超速制止装置及其控制方法
CN105292106A (zh) * 2014-07-24 2016-02-03 丰田自动车株式会社 车辆行驶控制装置
JP2016022936A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 トヨタ自動車株式会社 車両走行制御装置
JP2017021682A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 住友電気工業株式会社 推奨走行速度提供プログラム、推奨走行速度提供方法、推奨走行速度提供装置、車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、自動走行車両および車両制御システム
WO2017017725A1 (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 三菱電機株式会社 車両定速走行制御装置及び車両定速走行制御方法及び車両定速走行制御プログラム
JPWO2017017725A1 (ja) * 2015-07-24 2017-07-27 三菱電機株式会社 車両定速走行制御装置及び車両定速走行制御方法及び車両定速走行制御プログラム
US10227004B2 (en) 2015-07-24 2019-03-12 Mitsubishi Electric Corporation Vehicle constant-speed travel control apparatus, vehicle constant-speed travel control method, and computer readable medium
JP2017129943A (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 日本電気通信システム株式会社 情報提供装置及び情報提供方法、並びにコンピュータ・プログラム
CN110962854A (zh) * 2019-12-13 2020-04-07 北汽福田汽车股份有限公司 车辆及其控制方法和***
CN110962854B (zh) * 2019-12-13 2020-10-16 北汽福田汽车股份有限公司 车辆及其控制方法和***
CN111611902A (zh) * 2020-05-15 2020-09-01 北京百度网讯科技有限公司 车辆违章检测方法、装置、设备以及存储介质
CN111611902B (zh) * 2020-05-15 2023-09-05 北京百度网讯科技有限公司 车辆违章检测方法、装置、设备以及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6351698B1 (en) Interactive vehicle control system
US6995663B2 (en) Driving workload estimation
US9631940B2 (en) Method and system for determining a route for efficient energy consumption
US6173231B1 (en) Method and system for collecting data concerning thermal properties of roads for a geographic database and use thereof in a vehicle safety system
US9604648B2 (en) Driver performance determination based on geolocation
US20180164119A1 (en) System and method for generating an environmental condition database using automotive sensors
US7216022B2 (en) Method and device for operating driver information systems
CN104768822B (zh) 检测公路天气状况的方法和***
US20090005929A1 (en) Vehicle behavior learning apparatuses, methods, and programs
JP2003276472A (ja) 目標車速決定装置
CN110789527A (zh) 车辆全地形自动控制方法及装置
US7584050B2 (en) Automobile navigation system
CN106891893A (zh) 车辆模式确定
JP3456399B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
US20200130688A1 (en) Driving feedback based safety system
JPH07192194A (ja) 車載制御システムの制御目標変更装置
CN113135183A (zh) 车辆的控制***、车辆的控制***的控制方法、车辆以及计算机可读记录介质
CN108349500B (zh) 用于分析车辆的驾驶员的驾驶方式的方法和装置
RU2598473C2 (ru) Способ и система для оценки поведения водителя во время управления транспортными средствами
WO2020066303A1 (ja) 道路標識認識装置
CN115179928A (zh) 用于向交通工具的使用者警告危险情况的方法和警告装置
JP4952545B2 (ja) 車両環境情報通知システム及び車両環境情報通知方法
JP2009216400A (ja) ナビゲーション装置、及びナビゲーションプログラム
CN115203536A (zh) 基于驾驶场景推荐智能驾驶参数的方法及装置
JP2006349003A (ja) 車両制御装置及び車両制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050112

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20071030

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080311

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02