JP2003275866A - リフローはんだ付け装置 - Google Patents

リフローはんだ付け装置

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JP2003275866A JP2002075329A JP2002075329A JP2003275866A JP 2003275866 A JP2003275866 A JP 2003275866A JP 2002075329 A JP2002075329 A JP 2002075329A JP 2002075329 A JP2002075329 A JP 2002075329A JP 2003275866 A JP2003275866 A JP 2003275866A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフローはんだ付け装置においては、はんだ
と併せて使用されているフラックスが蒸発してフラック
スヒュームとなり、加熱炉の搬入口や搬出口にエアカー
テンを形成する金属部材でなる吹き口体の表面に結露し
てプリント配線板上に滴下して、このプリント配線板を
汚染してその回路の動作に障害を与えたり、その信頼性
を低下させることになる。 【解決手段】 ガスカーテンを形成する吹き口体21,
34の素材としてフラックスに対する耐腐食性を有する
高熱抵抗の樹脂部材を用いて、吹き口体21,34の表
面温度をフラックスヒュームの露点以上に保つようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板等
の被はんだ付けワークをリフローはんだ付けする装置に
関する。 【0002】プリント配線板上に電子部品をはんだ付け
する際にリフローはんだ付け装置が使用されている。リ
フローはんだ付け装置は、予めはんだが供給された被は
んだ付け部を加熱してこのはんだを溶融させ、プリント
配線板に形成された回路パターンと電子部品とのはんだ
付けを行う装置である。 【0003】このリフローはんだ付け装置の搬入口や搬
出口にはガスカーテンを形成して加熱炉内の雰囲気が漏
洩しないように構成されているが、前記はんだと併せて
使用されているフラックスの固形分が多いと、このガス
カーテンを形成する吹き口体にフラックスヒュームが結
露して滴下し、プリント配線板を汚染する場合があっ
た。 【0004】 【従来の技術】リフローはんだ付け装置の加熱方式とし
ては、赤外線等による熱線加熱、熱風加熱、蒸気加熱、
伝熱加熱、これらを併用した加熱等の方式がある。これ
ら何れの方式においても、高温の雰囲気を維持するため
にチャンバ形式の加熱炉内においてプリント配線板を加
熱し、リフローはんだ付けが行われる。 【0005】これらの加熱は窒素ガス等の不活性ガスを
供給して低酸素濃度の雰囲気中で行われることもあり、
加熱炉内の雰囲気を封止して不活性ガスの消費量を抑制
するとともにこの加熱炉内の高温の雰囲気を封止して加
熱効率の向上を図るために、その搬入口や搬出口に加熱
炉外の大気や窒素ガス等を吹き口体から噴出させてガス
カーテンを形成することが行われている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このはんだ付
けの際のはんだと併せて使用されているフラックスが蒸
発し気化してフラックスヒュームとなり、加熱炉内やそ
の搬入口や搬出口にもフラックスヒュームを含む雰囲気
が形成される。なお、このフラックスヒュームの加熱炉
内における蓄積を防止するために、このフラックスヒュ
ームを排出し除去するための手段を設けて構成したリフ
ローはんだ付け装置も存在する。しかし、フラックスヒ
ュームの蓄積は解消されるものの加熱炉内やその搬入口
や搬出口にフラックスヒュームの雰囲気が形成されるこ
とには変わりがない。 【0007】そのため、固形分の多いフラックス等が使
用された場合においては、ガスカーテンを形成する吹き
口体の表面にフラックスヒュームが結露し易くなって、
滴下することもある。この結露すなわち液化したフラッ
クスがプリント配線板上に滴下すると、このプリント配
線板を汚染してその回路の作動に障害を与えたり、その
信頼性を低下させるので好ましくない。 【0008】すなわち、従来はこのガスカーテンを形成
する吹き口体にフラックスの腐食作用に耐え得るステン
レス部材等の金属部材が使用されていた為に、この吹き
口体に常温の大気や窒素ガスを供給するとその表面温度
がフラックスヒュームの露点以下の温度に低下し、この
吹き口体の表面にフラックスヒュームの結露を促進させ
てしまうのである。 【0009】本発明の目的は、リフローはんだ付け装置
に使用されるガスカーテンの吹き口体にフラックスヒュ
ームが結露しないようにこの吹き口体を構成することに
よって、プリント配線板の品質や機能を阻害し低下させ
たり信頼性を低下させることなくリフローはんだ付けを
行うことができるようにすることにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明のリフローはんだ
付け装置は、ガスカーテンを形成する吹き口体を、フラ
ックスに対する耐腐食性を備える素材であってその表面
温度がフラックスヒュームの露点以下にならないような
熱伝導率と厚さにひいては熱抵抗を備えて構成したとこ
ろに特徴がある。 【0011】すなわち、被はんだ付け部に予めはんだが
供給された被はんだ付けワークの少なくとも前記被はん
だ付け部を加熱してリフローはんだ付けを行う加熱炉の
搬入口と搬出口とに前記加熱炉内の雰囲気温度よりも低
い温度の雰囲気を吹き出してガスカーテンを形成する場
合の吹き口体の素材としてフラックスに対する耐腐食性
を有する樹脂部材を使用するとともに前記樹脂部材で構
成された吹き口体は表面温度がフラックスヒュームの露
点以上の温度に保持される厚さに構成されたリフローは
んだ付け装置である。 【0012】樹脂部材は一般的にフラックスに使用され
る酸やアルカリさらには溶剤に対して耐腐食性を有し、
その熱伝導率も金属部材の1/100〜1/数1000
以下の極めて小さな値である。 【0013】そのため、ガスカーテンを形成する吹き口
体がフラックスヒュームに侵されることがない。また、
熱伝導率が極めて小さくその値は一般的に0.5W/
(m・K)以下であり、その厚さを数mm程度の厚さに
構成することにより、加熱炉内の雰囲気温度よりも低い
温度の常温の大気や窒素ガス等を吹き口体から吹き出し
てガスカーテンを形成しても、この吹き口体の表面温度
がフラックスヒュームの露点以下に低下することが無
い。したがって、この吹き口体の表面にフラックスヒュ
ームが結露しさらには滴下することを防止することがで
きるようになる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明のリフローはんだ付け装置
は、次のような実施形態例において実現することができ
る。 【0015】(1)構成 図1は、本発明のリフローはんだ付け装置の実施形態例
の側断面すなわち縦断面を示す図である。なお、窒素ガ
ス供給系およびフラックスヒューム除去系そしてガスカ
ーテン形成系はシンボル図で描いてある。 【0016】この例は、加熱炉13(すなわち加熱手段
4を備えた炉体1)を3つの領域に区画して形成したい
わゆる3ゾーン構成のリフローはんだ付け装置で、プリ
ント配線板2を搬送する搬送コンベア3を境にして加熱
手段4を設けた加熱室を上下対称に設けた構造であり、
この加熱室が6室設けてある。そして、プリント配線板
2の搬送方向Aに沿って1ゾーン目が昇温部加熱室5、
2ゾーン目が均温部加熱室6、3ゾーン目がリフロー部
加熱室7である。なお、この例の他にも4ゾーン構成や
多いものでは8ゾーン構成の装置もある。 【0017】加熱手段4としては、公知の熱風加熱手段
や赤外線加熱手段を使用するか、またはこれらの加熱手
段を併用して使用する。プリント配線板2への供給熱量
は、熱風加熱手段では熱風温度により最終供給熱量が決
まり、熱風の風速で単位時間当たりの供給熱量が決ま
る。また、赤外線加熱手段では、赤外線ヒータの表面温
度の概ね4乗に比例して供給熱量を増加させることがで
きる。そして、これらの熱風温度や熱風の風速、赤外線
ヒータの表面温度を調節することによりプリント配線板
2の加熱温度を調節し、目的とする加熱温度プロファイ
ルを得る仕組みとなっている。 【0018】また、搬送コンベア3の詳細は図示しない
が、通常使用されている搬送コンベアであり、平行2条
の搬送チェーンによりプリント配線板2の両側端部を保
持して搬送する構成となっている。なお、搬入口8およ
び搬出口9には並設した抑止板10によりラビリンスシ
ール部すなわち入口ラビリンス部11と出口ラビリンス
部12とを構成し、各加熱室5,6,7の内部と外部す
なわち炉体1の外部との封止性を確保している。 【0019】はんだを溶融させるリフロー部加熱室7に
は窒素ガスが供給され、このリフロー部加熱室7に最も
酸素濃度の低い窒素ガス雰囲気を形成している。すなわ
ち、ボンベやPSA方式等の窒素ガス供給装置14から
開閉弁15を通ってフィルタ16で不要物を除去した後
圧力制御弁17で目的の圧力に維持し、流量調節弁18
と流量計19とで目的とする流量に調節して供給され
る。圧力計20は圧力モニタ用である。 【0020】リフロー部加熱室7に窒素ガスが供給され
ることにより、このリフロー部加熱室7内の低酸素濃度
の窒素ガス雰囲気は隣接する均温部加熱室6→昇温部加
熱室5→入口ラビリンス部11へと移動して搬入口8か
ら周囲に放出される。また、このリフロー部加熱室7内
の低酸素濃度の窒素ガス雰囲気は隣接する出口ラビリン
ス部12へと移動して搬出口9から周囲に放出される。 【0021】このように、加熱炉13内の雰囲気が窒素
ガスに置換されて低酸素濃度の窒素ガス雰囲気を形成す
る。しかし、搬入口8や搬出口9の外側には、温度の低
いすなわち密度の高い大気が存在するため、どうしても
この大気がこの搬入口8や搬出口9から加熱炉13内へ
進入する。また、それに伴って加熱炉13内の雰囲気が
搬入口8や搬出口9から放出されることになる。すなわ
ち、加熱炉13内への大気の侵入と加熱炉13内からの
雰囲気の漏出が生じる。 【0022】この大気の侵入と雰囲気の漏出を防止する
ために、入口ラビリンス部11と出口ラビリンス部12
には、エアカーテンすなわちガスカーテンを形成するよ
うに構成している。すなわち、エアカーテンを形成する
吹き口体21が入口ラビリンス部11と出口ラビリンス
部12に設けられ、これらの吹き口体21からエアすな
わち大気を吹き出すように構成してある。 【0023】エアカーテンを形成する大気すなわち空気
は圧縮空気供給装置22から供給され、開閉弁23を通
ってフィルタ24で不要物を除去した後圧力制御弁25
で目的の圧力に維持し、流量調節弁26と流量計27と
で目的とする流量に調節して供給される。圧力計28は
圧力モニタ用である。 【0024】また、本実施形態例のリフローはんだ付け
装置では、リフロー部加熱室7内で発生したフラックス
ヒュームを除去するフラックスヒューム捕集装置30を
設けてあり、フラックス捕集後の雰囲気すなわち低酸素
濃度の窒素ガス雰囲気を出口ラビリンス部12にガスカ
ーテンを形成するための雰囲気として使用している。す
なわち、出口ラビリンス部12に2段のガスカーテンを
形成し、しかもリフロー部加熱室7に隣接する側のガス
カーテンにはこのリフロー部加熱室7内の低酸素濃度の
窒素ガス雰囲気を使用しているので、大気の侵入を阻止
して搬出口9に近い位置にあるこのリフロー部加熱室7
内の酸素濃度の上昇を極めて良好に抑止することができ
るようになる。 【0025】なお、フラックスヒューム捕集装置30
は、冷却部31でフラックスヒュームを冷却して露点以
下(約70℃程度)の雰囲気温度に降温させることでこ
のフラックスヒュームを霧滴化し、その後にフィルタ部
32の粒子フィルタで捕集するように構成してある。す
なわち、冷却部31とフィルタ部32とを隣接して設け
て構成してある。ブロワ33は雰囲気循環用の手段で、
ひいては吹き口体34により出口ラビリンス部12に低
酸素濃度の窒素ガス雰囲気によるガスカーテンを形成す
るための手段となる。 【0026】そして、このエアカーテンを形成する吹き
口体21内へは常温(約25℃)の大気が供給されて吹
き出し、またフラックスヒューム捕集装置30でフラッ
クスヒュームを除去された雰囲気すなわち低酸素濃度の
窒素ガス雰囲気は約30〜40℃程度の温度となって吹
き口体34へ供給され吹き出す。これにより、リフロー
部加熱室7で加熱されたプリント配線板2の冷却も促進
できる。 【0027】なお、リフロー部加熱室7内の雰囲気温度
は通常約200℃〜250℃程度である。そのため、出
口ラビリンス部12内における雰囲気温度も約100℃
〜150℃程度の温度になっている。また、昇温部加熱
室5内の雰囲気温度は通常約150℃〜200℃程度で
ある。そのため、入口ラビリンス部11内における雰囲
気温度も約80℃〜100℃程度になっている。 【0028】図2は、ガスカーテンを形成する吹き口体
の構成例を説明するための図で、(a)は吹き口体2
1,34に多数の透孔35を列条に配設した例を示す斜
視図、(b)は吹き口体21,34にスリット状の透孔
36を設けた例を示す斜視図、(c)は(a)および
(b)に示す吹き口体21,34の横断面を示す図であ
る。 【0029】吹き口体21,34の素材としては、その
熱伝導率が金属部材に対して遙に小さい(例えば、1/
100〜1/数1000程度)樹脂部材を使用する。例
えば、従来使用されていたフラックスやその溶剤に対す
る耐腐食性に優れた18−8ステンレス部材の熱伝導率
は約16W/(m・K)程度である。なお、参考までに
鉄部材は約64W/(m・K)、銅部材は約340W/
(m・K)程度である。 【0030】これに対し、本発明において使用する樹脂
部材としては、もちろんフラックスやその溶剤に対する
耐腐食性に優れた部材であり、例えば、ポリプロピレン
系樹脂でその熱伝導率は約0.08〜0.17W/(m
・K)、ふっ素系樹脂でその熱伝導率は約0.13〜
0.25W/(m・K)、さらにエポキシ系樹脂でその
熱伝導率は約0.17〜0.21W/(m・K)、塩化
ビニル系樹脂でその熱伝導率は約0.13〜0.29W
/(m・K)、アクリル系樹脂でその熱伝導率は約0.
13〜0.25W/(m・K)、フェノール系樹脂でそ
の熱伝導率は約0.17〜0.33W/(m・K)、ポ
リエチレン系樹脂でその熱伝導率は約0.33〜0.5
W/(m・K)、等々である。 【0031】また、これらの吹き口体21,34として
使用する素材の厚さdとしては、その熱伝導率が0.5
W/(m・K)以下であれば、雰囲気温度が150℃以
下では2mm以上、200℃以下では1.8mm以上、
250℃以下では1.7mm以上が必要である。(した
がって、この吹き口体21,34の単位表面積当りの熱
抵抗によって、これらの条件を規定することもでき
る。)これよりも厚さdが薄くなると(熱抵抗が小さく
なると)吹き口体21,34へ供給される大気の温度
(約25℃)が低いためその吹き口体21,34の表面
温度がフラックスヒュームの露点(約70℃)以下に低
下してその表面に結露を生じるようになる。 【0032】このように、ガスカーテンを形成する吹き
口体21,34が設けられる雰囲気の温度に応じて、こ
の吹き口体21,34に必要な最低限の厚さを設定でき
る。このように、樹脂部材の熱伝導率が金属部材と比較
して極めて小さいため、その厚さdを金属部材と同等に
してもその表面温度がフラックスヒュームの露点温度以
下になることはない。 【0033】なお、フラックス捕集装置30から供給さ
れる低酸素濃度の窒素ガス雰囲気の温度は約30〜40
℃程度であるが、これはフラックス捕集装置30の冷却
部31の冷却能力やブロワ33による単位時間当たりの
雰囲気循環流量によって変わるので、最低で常温程度
(約25℃程度)に到達することを考慮して、当該ガス
カーテンを形成する吹き口体34に使用する素材の厚さ
dとしては、前記エアカーテン用の吹き口体21として
使用する素材の厚さdと同程度にするとよい。ちなみ
に、窒素ガスの熱伝導率は約0.024W/(m・K)
程度であり、大気の熱伝導率は約0.023W/(m・
K)程度である。 【0034】(2)作動 次に、本発明のリフローはんだ付け装置の実施形態例の
作動を説明する。搬送コンベア3により搬入口8から搬
入されたプリント配線板2は矢印A方向へ搬送され、昇
温部→均温部→リフロー部の順に各加熱室5,6,7を
通って加熱され、はんだ付けが完了したプリント配線板
2は搬出口9から搬出される。 【0035】各加熱室5,6,7におけるプリント配線
板2の加熱到達温度は、各加熱室5,6,7の加熱手段
4からプリント配線板2へ供給される熱量で調節され、
熱風温度や熱風の風速、さらには赤外線ヒータの表面温
度等々によって調節される。これにより、プリント配線
板2は目的とする所定の加熱温度プロファイルで加熱さ
れてリフローはんだ付けが行われる。 【0036】リフロー部加熱室7には窒素ガスが供給さ
れていて、この窒素ガスは、隣接する均温部加熱室6さ
らに昇温部加熱室5へ流れて行き、これらの各加熱室
5,6,7に低酸素濃度の窒素ガス雰囲気を形成する。
そして、リフロー部加熱室7には最も低酸素濃度の窒素
ガス雰囲気が形成される。 【0037】リフロー部加熱室7に継続して窒素ガスが
供給されることにより、この窒素ガスは最終的には搬入
口8や搬出口9から流れ出るが、この搬入口8および搬
出口9にはそれぞれラビリンス部11,12を設けて大
気の侵入を抑止するように構成してあるので、各加熱室
5,6,7には大気が侵入し難い構成となっている。 【0038】また、各ラビリンス部11,12にはエア
カーテンが形成されるとともに、出口ラビリンス部11
にはフラックスヒューム除去後の低酸素濃度の窒素ガス
雰囲気を媒体とするガスカーテンも併設して形成する構
成としている。そのため、搬出口9に近いリフロー部加
熱室7への大気の侵入が更に抑止され、これら各ラビリ
ンス部11,12やエアカーテンを含むガスカーテンに
より、少ない窒素ガス消費流量で低酸素濃度の窒素ガス
雰囲気を形成することができるようになる。 【0039】このように、プリント配線板2は,低酸素
濃度の窒素ガス雰囲気中でその被はんだ付け部やはんだ
の酸化を抑止され、良好な濡れ性のはんだ付けを行うこ
とができるようになり、さらに微細な被はんだ付け部に
も十分にはんだが濡れて良好なはんだ付け性を得ること
ができる。 【0040】そして、入口ラビリンス部11や出口ラビ
リンス部12に設けられてエアカーテンを形成するため
の吹き口体21、さらにフラックスヒューム除去後の低
酸素濃度窒素ガス雰囲気でガスカーテンを形成するため
の吹き口体34は、フラックスに対して耐腐食性であり
熱伝導率が金属部材と比較して遙に小さい樹脂部材で構
成されているため、これらの吹き口体21,34に常温
程度の大気や窒素ガスが供給されても、その表面温度が
フラックスヒュームの露点温度以下に低下することはな
い。したがって、これらの吹き口体21,34の表面に
フラックスヒュームが結露することはなく、これらの吹
き口体21,34から液化したフラックスヒュームが滴
下してプリント配線板2を汚染することも解消される。 【0041】また、この樹脂部材で構成された吹き口体
21,34の厚さdも金属部材を使用した場合と同等の
厚さでよいため、使い勝手も優れている。なお、リフロ
ーはんだ付け装置においてガスカーテンが使用される雰
囲気の温度は100〜150℃程度であるが、仮に吹き
口体21,34を使用する雰囲気温度が200℃を越え
る場合には、特に耐熱性に優れているふっ素系樹脂を使
用することが好ましい。 【0042】このように、樹脂部材はその熱伝導率が
0.5W/(m・K)以下と金属部材と比較して1/1
00〜1/数1000程度であり、リフローはんだ付け
装置の加熱炉13の封止用として使用するガスカーテン
の吹き口体21,34の部材として好適であり、その厚
さdも2mm程度でよいため金属部材と同じ寸法で使用
することが可能であり、このような条件によりフラック
スヒュームの結露や滴下の発生を防止することができ
る。しかも、フラックスに対する耐腐食性を有してい
る。その結果、ガスカーテンの封止作用を有効に利用し
ながら窒素ガスの消費流量を少なくして、プリント配線
板2を汚染することなく品質と信頼性に優れたプリント
配線板2のリフローはんだ付けを行うことができるよう
になる。 【0043】さらに、ステンレスなどの金属パイプの表
面に、前述の樹脂部材をコーティングして形成した吹き
口体を使用しても良い。 【0044】なお、入口ラビリンス部11や出口ラビリ
ンス部12を構成する部材(たとえば抑止板10など)
として同様の樹脂部材を使用すれば、各ラビリンス部1
1,12が周囲の大気に接触していてもそのプリント配
線板2に臨む面の温度がフラックスヒュームの結露温度
以下に低下することを防止することができる。したがっ
て、当該ラビリンス部11,12にフラックスヒューム
が結露して滴下することも防止することができるように
なる。 【0045】さらに、低酸素濃度の不活性ガス雰囲気中
(例えば窒素ガス雰囲気中)でフローはんだ付けを行う
フローはんだ付け装置においても雰囲気形成用のチャン
バを有しているため、このチャンバ内の高温部(予備加
熱用ヒータの近傍やはんだ槽の近傍)がフラックスヒュ
ームの露点以上すなわち約70℃以上の温度になる場合
においては、当該各部にガスカーテンを形成したり窒素
ガスを供給したりする吹き口体の部材として同様の樹脂
部材を使用することにより、フラックスヒュームの結露
と滴下を防止することができるようになる。 【0046】 【発明の効果】以上のように、本発明のリフローはんだ
付け装置によれば、リフローはんだ付け装置に使用され
るガスカーテンの吹き口体にフラックスヒュームが結露
しなくなり、結露により液化したフラックスヒュームが
プリント配線板に滴下することがなくなる。したがっ
て、被はんだ付けワークであるプリント配線板の品質と
機能を阻害し低下させたり信頼性を低下させることもな
くリフローはんだ付けを行うことができるようになる。
また、窒素ガスの消費流量を増大させる必要もなく、低
コストのリフローはんだ付け実装が可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のリフローはんだ付け装置の実施形態例
の側断面すなわち縦断面を示す図である。 【図2】ガスカーテンを形成する吹き口体の構成例を説
明するための図である。 【符号の説明】 1 炉体 2 プリント配線板 3 搬送コンベア 4 加熱手段 5 昇温部加熱室 6 均温部加熱室 7 リフロー部加熱室 8 搬入口 9 搬出口 10 抑止板 11 入口ラビリンス部 12 出口ラビリンス部 13 加熱炉 14 窒素ガス供給装置 15,23 開閉弁 16,24 フィルタ 17,25 圧力制御弁 18,26 流量調節弁 19,27 流量計 20,28 圧力計 21,34 吹き口体 22 圧縮空気供給装置 30 フラックスヒューム捕集装置 31 冷却部 32 フィルタ部 33 ブロワ 35,36 透孔

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 被はんだ付け部に予めはんだが供給され
    た被はんだ付けワークの少なくとも前記被はんだ付け部
    を加熱してリフローはんだ付けを行う加熱炉の搬入口と
    搬出口とに前記加熱炉内の雰囲気温度よりも低い温度の
    雰囲気を吹き出してガスカーテンを形成する場合の吹き
    口体の素材としてフラックスに対する耐腐食性を有する
    樹脂部材を使用するとともに前記樹脂部材で構成された
    吹き口体は表面温度がフラックスヒュームの露点以上の
    温度に保持される厚さに構成されて成ることを特徴とす
    るリフローはんだ付け装置。
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