JP2003273799A - 無線アクセスシステム - Google Patents

無線アクセスシステム

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JP2003273799A
JP2003273799A JP2002075432A JP2002075432A JP2003273799A JP 2003273799 A JP2003273799 A JP 2003273799A JP 2002075432 A JP2002075432 A JP 2002075432A JP 2002075432 A JP2002075432 A JP 2002075432A JP 2003273799 A JP2003273799 A JP 2003273799A
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JP2002075432A
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English (en)
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Katsuhiro Asano
勝洋 浅野
Satoshi Konishi
聡 小西
Shinichi Nomoto
真一 野本
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Hitachi Kokusai Electric Inc
KDDI Research Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
KDDI R&D Laboratories Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信機が設定された複数の周波数を切り替え
て用いて無線により通信することで、高い通信品質を確
保する無線アクセスシステムを提供する。 【解決手段】 通信機では、受信手段11、12が無線
信号を受信し、受信周波数切替手段14〜16が受信手
段11、12により受信する無線信号の周波数を設定さ
れた複数の周波数の中で切り替え、干渉状況検出手段1
3が各周波数毎に受信手段11、12により受信される
信号に関する干渉の状況を検出する。そして、通信機の
干渉状況検出手段13の検出結果に基づいて当該通信機
による無線通信に用いる周波数を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に複数の通信機
によって構成される加入者系無線アクセスシステムに関
し、特に、通信機による無線通信に用いる周波数を切り
替えて高い通信品質を確保する無線アクセスシステムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化の進展に伴い、通信網
の高度化が課題となっている。しかしながら、従来のメ
タリックケーブルを主体とした通信網では、需要にこた
え得る十分な通信容量の確保は困難である。また、より
大容量な通信網として光ファイバーケーブルを用いたも
のがあるが、敷設コストや土地利用等の面で制約が多い
ことから必ずしも整備が迅速に進むとは限らない。
【0003】例えば、WLL(Wireless Local Loop)
或いはFWA(Fixed Wireless Access)などと称せら
れる加入者系無線アクセスシステム(本明細書では、こ
のようなシステムを単に「無線アクセスシステム」とも
呼ぶ)は、有線ネットワークを用いた通信システムと比
べて整備が容易であり、地域網整備を早期促進するもの
としてその普及が期待されている。
【0004】一般に、無線アクセスシステムの方式とし
ては、基地局装置とユーザ(加入者局装置)とを1対1
に接続して無線通信を行うP−P(Point to Point)方式
と、1つの基地局装置と複数のユーザとが同時に無線通
信を行うP−MP(Point toMultip1e Point)方式がある
が、近年、これらの既存のシステムをネットワーク構築
の柔軟性や耐障害性の観点から高度化したメッシュ型の
無線アクセスシステムが検討等されており、研究が進め
られている。
【0005】ここで、図8には、メッシュ型の無線アク
セスシステムの構成例を示してある。図8(a)には、
メッシュ型無線アクセスシステムの全体構成の一例を示
してあり、同図(a)に示されるように、メッシュ型無
線アクセスシステムは、複数の無線局装置21、22を
無線リンク23で接続することによりメッシュ型のネッ
トワークトポロジーを構築するものである。ネットワー
クを構成する一つ以上の無線局装置22は基幹網24と
接続される。
【0006】また、図8(b)には、上記した無線局装
置21、22の構成例を示してあり、同図(b)に示さ
れるように、無線局装置21、22は、ルータ31と、
隣接する各方向との無線通信に使用する複数(本例で
は、4方向の4個)の無線機32と、これら各無線機3
2に設けられて隣接する各方向に向けて指向性が絞られ
た同数のアンテナ33とを備えており、各アンテナ33
によって隣接する無線局装置に備えられた対向する無線
機と無線接続される。
【0007】また、上記したルータ31は、ローカルI
Pネットワーク34と接続され、当該ローカルIPネッ
トワーク34とのデータ授受を行うとともに、他の無線
局装置宛てのデータについては中継処理を行い、つまり
送信すべき対象となる無線局装置の存在する方向の無線
機により中継対象となるデータを送出する。このよう
に、メッシュ型無線アクセスシステムの構成では、一つ
一つの無線リンク23はP−P方式であるが、全体とし
てはメッシュ型のネットワークトポロジーとなる。
【0008】なお、上記図8(a)では、複数の無線局
装置に対して同一の符号“21”を付してあり、基幹網
24と接続された無線局装置に対して異なる符号“2
2”を付してある。また、同図(a)では、複数の無線
リンクに対して同一の符号“23”を付してある。ま
た、上記図8(b)では、複数の無線機に対して同一の
符号“32”を付してあり、複数のアンテナに対して同
一の符号“33”を付してある。また、無線局装置2
1、22としては、例えば基地局装置や加入者局装置が
固定的に設置されて用いられる。
【0009】ここで、無線アクセスシステムの例とし
て、特開2001−169338号公報に記載された
「基地局装置及び無線アクセスシステム」では、周波数
を切り替えながら周波数毎に受信電界強度に基づいて受
信電波内の干渉波の有無を検出して、機器の設置の適性
を図ることが行われている。なお、この文献の技術で
は、後述する本発明と比較すると、例えば各周波数に関
する干渉波のレベルを検出することや、当該検出結果に
基づいて通信品質のよい周波数を判定することや、当該
判定結果に基づいて通信機による無線通信に用いる周波
数を切り替えることや、当該切替を無線通信中に適宜実
行することや、無線フレーム中にヌルシンボルを含めて
当該ヌルシンボルを用いて干渉波のレベルを検出するこ
となどは行われていない。
【0010】また、後述する本発明の要旨とは関係ない
が、例えば特許第3087836号の「加入者無線アク
セスシステム」や、特許第3045161号の「ISD
N対応の加入者無線アクセスシステム及びBチャネルパ
ケット伝送方法」や、特許第3022864号の「加入
者系無線アクセスシステムにおける自局内接続の制御方
法及び加入者系無線アクセスシステム」のように、無線
アクセスシステムについての種々な検討がなされてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例で示したような従来の無線アクセスシステムでは、
例えば無線局装置が設置される時点では干渉が発生しな
いように最適な回線状態が実現され得るものの、その後
において無線局装置の周辺に新たに設置された建造物に
よる伝搬環境の変化や、他の事業者による新たな無線回
線の設置などにより、回線品質が劣化してしまうことが
あるといった不具合があった。
【0012】具体的に、無線アクセスシステムでは、通
信事業者に対して数十MHz単位の帯域が割り当てら
れ、その範囲内で通信事業者が独自の通信チャネルを割
り当てるのが一般的である。例えば、図9には、下限の
周波数fL〜上限の周波数fUまでのシステム帯域幅を
有していて当該帯域幅の中に周波数f1〜周波数f5の
5つの通信チャネルを配置して使用するシステムにおい
て周波数f1や周波数f5に影響を及ぼす干渉波が存在
する場合における信号波形の一例を示してある。なお、
同図の横軸は周波数を示しており、縦軸は信号の電力を
示している。
【0013】同図に示されるように、従来では、例えば
自局(無線局装置)が周波数f1のチャネルで受信を行
っている場合には、当該周波数f1における干渉につい
てはFER(Frame Error Rate)やBER(Bit Error
Rate)等により判定可能な通信品質と受信電力の関係に
より検出することが可能であるが、他の周波数f5の近
傍に存在する干渉波については自局の通信品質からは予
測することができない。なお、以上のような問題は、P
−P方式、P−MP方式、メッシュ型などの全ての無線
アクセスシステムに共通する技術課題である。
【0014】そこで、本発明では、上記のような不具合
を解消するために、例えば各無線局装置が干渉波を避け
るように無線通信に用いる周波数を自動設定するような
システムを構成することを考えた。このような構成で
は、システムが占有する周波数帯域の中で干渉の少ない
周波数帯域を見極めることが必要となると考えられる。
【0015】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するためになされたもので、通信機が複数の周波数を切
り替えて用いて無線により通信するに際して、例えば或
る周波数において干渉波が存在するような場合において
も、高い通信品質を確保することができる無線アクセス
システムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線アクセスシステムでは、次のよう
にして、通信機が設定された複数の周波数を切り替えて
用いて無線により通信する。すなわち、通信機では、受
信手段が無線信号を受信し、受信周波数切替手段が受信
手段により受信する無線信号の周波数を上記した設定さ
れた複数の周波数の中で切り替え、干渉状況検出手段が
当該切り替えられる各周波数毎に受信手段により受信さ
れる信号に関する干渉の状況を検出する。そして、無線
アクセスシステムでは、前記通信機の干渉状況検出手段
の検出結果に基づいて、当該通信機による無線通信に用
いる周波数を切り替えることを行う。
【0017】従って、無線アクセスシステムにおいて、
通信機により受信する無線信号の周波数が切り替えられ
て各周波数毎に干渉の状況が検出され、当該検出結果に
基づいて当該通信機による無線通信に用いる周波数が切
り替えられるため、例えば或る周波数に干渉波が存在す
るような場合においても、干渉波が無い若しくは少ない
周波数を通信機による無線通信に用いるように切り替え
ることにより、高い通信品質を確保することができる。
【0018】具体例として、2以上の通信機が互いに無
線通信する場合には、これら2以上の通信機の中の1以
上の通信機により検出された干渉状況に基づいて、これ
ら2以上の通信機による無線通信に用いる周波数を通信
品質が良好な周波数へ切り替えることが行われ、このよ
うな構成では、これら2以上の通信機の間で通信される
情報信号が切り替えられた周波数を用いて無線通信され
る。
【0019】なお、周波数としては、例えば1点の値
(周波数値)が用いられてもよく、或いは、例えば幅を
有した周波数帯域が用いられてもよい。通常の無線通信
では、1点の周波数値である中心周波数を中心として高
帯域側及び低帯域側のそれぞれに所定の広がりを有する
ような周波数帯域が通信に用いられる。
【0020】ここで、無線アクセスシステムとしては、
種々な構成のものが用いられてもよい。また、通信機と
しては、種々な構成のものが用いられてもよく、例えば
固定的に設置される基地局装置や、固定的に設置される
加入者局装置に適用される。また、通信機により行われ
る無線通信の通信方式としては、種々な通信方式が用い
られてもよい。
【0021】また、設定された複数の周波数としては種
々な周波数が用いられてもよく、また、当該複数として
は種々な数が用いられてもよい。また、当該複数の周波
数は、例えばシステムにおいて予め設定される。また、
複数の周波数を切り替えて用いて無線により通信する態
様としては、例えば1つずつの周波数を無線通信に用い
る周波数として切り替えるような態様ばかりでなく、同
時に2以上の周波数を無線通信に用いる周波数として切
り替えるような場合があってもよい。
【0022】また、受信手段により受信する無線信号の
周波数を設定された複数の周波数の中で切り替える態様
としては、種々な態様が用いられてもよく、一例とし
て、干渉状況を検出するときにはこれら複数の周波数を
1つずつ順番に切り替え、干渉状況の検出結果に基づい
て無線通信に用いる周波数を固定するときには当該周波
数を無線通信に用いるように切り替えるような態様を用
いることができる。
【0023】また、各周波数毎に受信信号により受信さ
れる信号に関する干渉の状況を検出する態様としては、
種々な態様が用いられてもよく、例えば設定された複数
の周波数の全てについて、各周波数の受信信号毎に関す
る干渉の状況を検出するような態様を用いるのが好まし
い。また、受信信号に関する干渉状況としては、例えば
各周波数毎の通信品質の良し悪しを判定することができ
るようなものであれば種々なものが検出されてもよく、
具体的には、干渉波電力などを検出することができる。
【0024】また、通信機の干渉状況検出手段の検出結
果に基づいて当該通信機による無線通信に用いる周波数
を切り替える態様としては、例えば通信品質が最も良い
周波数を無線通信に用いるように切り替える態様や、或
いは、通信品質を表す値が所定の閾値を超える周波数を
無線通信に用いるように切り替える態様などを用いるこ
とができる。また、このような干渉状況の検出処理や無
線通信に用いる周波数の切替処理を行う時期としては、
例えば常に行うような態様や、或いは、無線通信に用い
ている周波数の通信品質を表す値が所定の閾値未満とな
った場合に行うような態様などを用いることができる。
【0025】また、通信機の干渉状況検出手段の検出結
果に基づいて当該通信機による無線通信に用いる周波数
を切り替える機能としては、無線アクセスシステムのい
ずれの所に備えられてもよく、例えば当該機能の全部或
いは一部を通信機に備えて、通信機が自動的に無線通信
に用いる周波数を良好な周波数へ切り替えて設定するよ
うな構成とすることが可能である。
【0026】また、本発明に係る無線アクセスシステム
では、通信機による無線通信は、信号レベルがゼロであ
るヌルシンボルを所定の間隔で含む無線フレームを用い
て行われ、そして、通信機の干渉状況検出手段は、受信
手段により受信される信号に含まれるヌルシンボルにお
いて干渉の状況を検出する。従って、信号レベル(例え
ば、信号の振幅)がゼロであるヌルシンボルを用いて受
信信号に関する干渉状況が検出されるため、干渉状況を
精度良く検出することが可能となる。
【0027】ここで、無線フレームとしては、種々な構
成を有するフレームが用いられてもよい。また、ヌルシ
ンボルが無線フレームに含まれる所定の間隔としては、
種々な間隔が用いられてもよく、例えば一定の間隔が用
いられるのが好ましい。また、無線フレーム中の1つの
所に含まれるヌルシンボルとしては、例えば1つのシン
ボルであってもよく、或いは、2以上のシンボルであっ
てもよい。なお、無線フレーム中のヌルシンボル以外の
所には、例えば通信対象となる情報のシンボル(情報シ
ンボル)や、制御を行うための情報のシンボル(制御シ
ンボル)などが含まれる。
【0028】また、ヌルシンボルにおいて受信信号に関
する干渉状況を検出する態様としては、種々な態様が用
いられてもよく、例えば無線フレーム中に一定の間隔で
設けられた各ヌルシンボル毎に通信機が周波数を切り替
えて干渉状況を検出するような態様や、例えば予め無線
フレーム中の各ヌルシンボル毎に切り替えるべき周波数
を割り当てておいて通信機が当該割り当てに従って周波
数を切り替えて干渉状況を検出するような態様などを用
いることができる。
【0029】次に、本発明の更に具体的な構成例を示
す。本発明に係る無線アクセスシステムでは、好ましい
構成例として、次のようにして、通信機が設定された複
数の周波数を切り替えて用いて無線により通信する。す
なわち、通信機では、アンテナが無線信号を入力し、受
信処理手段がアンテナにより入力される信号からローカ
ル周波数信号に対応した周波数の信号を受信して当該受
信した信号のレベルを検出し、干渉信号レベル検出手段
が受信処理手段により検出される受信信号レベルに基づ
く干渉信号レベルを検出し、ローカル周波数信号切替供
給手段が受信処理手段に対するローカル周波数信号の周
波数を設定された複数の周波数(ローカル周波数)の中
で切り替えて当該ローカル周波数信号を当該受信処理手
段へ供給する。そして、無線アクセスシステムでは、通
信機の干渉信号レベル検出手段の検出結果に基づいて、
当該通信機による無線通信に用いる周波数を切り替え
る。
【0030】なお、この構成例では、アンテナ及び受信
処理手段から受信手段が構成され、ローカル周波数信号
切替供給手段から受信周波数切替手段が構成され、干渉
信号レベル検出手段から干渉状況検出手段が構成され
る。
【0031】ここで、アンテナとしては、種々なアンテ
ナが用いられてもよく、例えば指向性が無い(全方位型
の)アンテナが用いられてもよく、或いは、指向性を有
したアンテナが用いられてもよい。また、アンテナによ
り入力される信号からローカル周波数信号に対応した周
波数の信号を受信する機能としては、例えばアンテナに
より空中から入力される当該アンテナにより入力可能な
全ての周波数の信号とローカル周波数信号とを混合する
ことにより当該ローカル周波数信号に対応した周波数の
信号を受信する信号として生成するミキサや当該周波数
の信号を抽出するフィルタを用いて構成することができ
る。
【0032】また、受信信号のレベルや干渉信号のレベ
ルとしては、例えば電力や振幅などの種々なレベルが検
出されてもよい。また、通信機の干渉信号レベル検出手
段の検出結果に基づいて当該通信機による無線通信に用
いる周波数を切り替える態様としては、例えば検出され
た干渉信号レベルが最も小さい周波数を無線通信に用い
るように切り替える態様や、或いは、検出された干渉信
号レベルが所定の閾値未満となる周波数を無線通信に用
いるように切り替える態様などを用いることができる。
また、このような干渉信号レベルの検出処理や無線通信
に用いる周波数の切替処理を行う時期としては、例えば
常に行うような態様や、或いは、無線通信に用いている
周波数の干渉信号レベルが所定の閾値を超えた場合に行
うような態様などを用いることができる。なお、通常
は、干渉信号レベルが小さいほど、通信品質が良いと言
うことができる。
【0033】また、本発明に係る無線アクセスシステム
では、好ましい構成例として、ローカル周波数信号切替
供給手段では、固定周波数信号出力手段が固定的に設定
された周波数の信号を出力し、可変周波数信号出力手段
が前記設定された複数の周波数(ローカル周波数)に対
応した複数の周波数の信号を切り替えて出力し、混合手
段が固定周波数信号出力手段からの信号と可変周波数信
号出力手段からの信号とを混合して当該混合により得ら
れるローカル周波数信号を受信処理手段へ出力して供給
する。
【0034】ここで、固定的に設定された周波数として
は、種々な周波数が用いられてもよい。また、前記設定
された複数の周波数(ローカル周波数)に対応した複数
の周波数としては、例えば混合手段による混合結果とし
て当該設定された複数の周波数(ローカル周波数)のロ
ーカル周波数信号を取得することができるような周波数
が用いられる。
【0035】また、本発明に係る無線アクセスシステム
では、好ましい構成例として、通信機による無線通信
は、信号レベルがゼロであるヌルシンボルを一定の間隔
で含む無線フレームを用いて行われ、そして、通信機で
は、受信処理手段がアンテナにより入力される信号に基
づいてヌルシンボルの受信タイミングを検出し、干渉信
号レベル検出手段が受信処理手段により検出されるヌル
シンボルの受信タイミングに基づいてローカル周波数信
号切替供給手段を制御して、各ヌルシンボルにおいて受
信処理手段により受信される信号の周波数を順番に切り
替え、当該各ヌルシンボルにおいて受信処理手段により
検出される受信信号レベルに基づく干渉信号レベルを検
出する。
【0036】ここで、ヌルシンボルが無線フレームに含
まれる一定の間隔としては、種々な間隔が用いられても
よい。また、ヌルシンボルの受信タイミングとしては、
一例として、1以上のヌルシンボルの受信タイミング
と、ヌルシンボルが無線フレームに含まれる周期により
特定することが可能である。
【0037】また、ヌルシンボルにおいて受信信号レベ
ルに基づく干渉信号レベルを検出する仕方としては、種
々な仕方が用いられてもよく、一例として、ヌルシンボ
ルでは(例えば送信時における)信号レベルがゼロであ
ることから、受信信号レベルから干渉信号以外の雑音に
よるレベルを減算した結果を干渉信号によるレベル(干
渉信号レベル)とみなして検出するような仕方を用いる
ことができる。
【0038】また、受信処理手段により検出されるヌル
シンボルの受信タイミングに基づいてローカル周波数信
号切替供給手段を制御して、各ヌルシンボルにおいて受
信処理手段により受信される信号の周波数を順番に切り
替える態様としては、例えば各ヌルシンボルのタイミン
グにおいて各周波数の信号を受信して当該各周波数の干
渉信号レベルを検出することができるように、ローカル
周波数信号切替供給手段により受信処理手段へ供給する
ローカル周波数信号の周波数を制御するような態様を用
いることができる。
【0039】また、本発明に係る無線アクセスシステム
では、好ましい構成例として、通信機では、干渉信号レ
ベル検出結果記憶手段が干渉信号レベル検出手段の検出
結果を各周波数毎に記憶する。これにより、無線アクセ
スシステムでは、通信機により記憶された各周波数毎の
干渉状況検出結果を種々な用途に利用することが可能と
なる。ここで、干渉信号レベル検出結果記憶手段として
は、例えばメモリを用いて構成することができる。
【0040】また、以上に示したような本発明に係る技
術は、無線アクセスシステム以外にも、例えば無線アク
セスシステムに設けられる加入者局装置や基地局装置と
いった通信装置や、このような通信装置に備えられる通
信機や、このような無線アクセスシステムや通信装置や
通信機において行われる処理の方法などとして実現する
ことが可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施例を図面を参照
して説明する。図1には本発明の実施例に係る送受信機
の構成例を示してある。本例の送受信機は、本発明に係
る通信機を適用したものであり、本発明に係る無線アク
セスシステムを適用した加入者系無線アクセスシステム
に設けられている。
【0042】同図に示されるように、本例の送受信機に
は、送信側(送信部)の構成として、フレーム構成回路
1と、無線送信機2と、アンテナ3とが備えられてい
る。また、同図に示されるように、本例の送受信機に
は、受信側(受信部)の構成としてアンテナ11と、無
線受信機12と、干渉波電力検出記憶回路13と、ダイ
レクトデジタルシンセサイザ(DDS:Direct Digital
Synthesizer)14と、局部発振器15と、ミキサ16
とが備えられている。
【0043】まず、本例の送受信機の送信側の動作例を
示す。すなわち、送信対象となるデータ(送信データ)
がフレーム構成回路1に入力される。フレーム構成回路
1では、入力される送信データに対して通信に適用する
変調方式に応じたシンボルマッピング処理を施し、更に
制御信号や同期信号などを付加することにより無線フレ
ームを構成し、当該無線フレームの中に情報を持たない
振幅0(ゼロ)のヌルシンボルを一定の間隔毎に1シン
ボル以上の長さで挿入して送信べ一スバンド信号aを生
成し、生成した送信ベースバンド信号aを無線送信機2
へ出力する。
【0044】ここで、図2には、本例の無線アクセスシ
ステムに設けられた本例の送受信機により行われる無線
通信に用いられる無線フレームの構成例を示してある。
同図に示した無線フレームでは、ヌルシンボルの挿入間
隔に相当する一定の時間間隔T毎にヌルシンボルNの信
号が挿入されており、他の部分には例えば信号レベルが
変動し得る情報(データ)シンボルや制御シンボルなど
の信号が配置される。
【0045】また、図3には、本例のヌルシンボル等の
マッピングの一例を示してあり、本例では、変調方式の
一例としてQPSK(Quadrature Phase Shift Keyin
g)方式を用いている。変調方式としてQPSK方式を
用いる場合には、通常のデータは同図(a)に示される
コンステレーション上の4つのシンボル点Sd1〜Sd
4の何れかに当該データに応じてマッピングされるが、
ヌルシンボルについては振幅0のシンボル点Snにマッ
ピングする。なお、同図(a)の横軸はI相成分(In P
hase)を示しており、縦軸はQ相成分(Quadrature Pha
se)を示している。
【0046】また、同図(b)に示されるように、時間
軸上で見ると、他の(つまり、ヌルシンボル以外の)シ
ンボルが±A(Aは、ゼロではない所定の値)の振幅と
なるのに対して、ヌルシンボルSnだけが振幅0とな
る。なお、同図(b)の横軸は時刻(Time)tを示
しており、縦軸は信号の振幅のレベルを示している。
【0047】また、上記図2に示したヌルシンボルNの
挿入間隔Tとしては、例えば適用するシステムの運用上
において必要と考えられる干渉波の検出間隔を設定する
のが好ましいが、簡単な設定方法としては、例えばヌル
シンボルNが無線フレームに同期させて当該無線フレー
ムの制御信号部分に挿入されることからヌルシンボルN
の挿入間隔Tを当該無線フレームの周期の整数倍とする
ような方法や、例えば複数の無線フレームで構成するス
ーパーフレームを単位としてヌルシンボルNの挿入間隔
Tを設定するような方法を用いることができる。
【0048】上記のようにフレーム構成回路1から無線
送信機2へ送信ベースバンド信号aが出力されると、次
に、無線送信機2では、入力される送信べ一スバンド信
号aを直交変調して、当該信号をシステムで使用可能な
所望の無線周波数帯域へ周波数変換した後に、当該周波
数変換後の無線周波数信号を電力増幅してアンテナ3に
より空間へ無線出力する。
【0049】次に、本例の送受信機の受信側の動作例を
示す。すなわち、空間からの電波をアンテナ11により
受信した後に、無線受信機12では、当該受信された電
波の信号から所望の周波数帯域の信号を抽出して直交検
波や復調等の処理を行い、これにより取得される受信デ
ータを出力するとともに、前記抽出信号に関する無線フ
レームの同期タイミングを再生してヌルシンボルNの位
置を推定し、当該推定位置とシンボルタイミングをヌル
シンボルタイミングの情報bとして干渉波電力検出記億
回路13へ出力し、また、前記抽出信号に関する受信電
力を検出し、検出した受信電力の情報(受信電力情報)
cを干渉波電力検出記億回路13へ出力する。
【0050】なお、上記した受信電力情報cとしては、
例えばRSSI(Received SignalStrength Indicator)
を用いた情報や、送受信機において既知であるシンボル
の絶対値を求めた情報などのように、種々な情報を用い
ることが可能である。また、上記したヌルシンボルタイ
ミング情報bで示されるヌルシンボルタイミングは、例
えば検出方式の遅延に応じて調整されているとする。
【0051】また、上記した無線受信機12では、所望
の周波数帯域の信号を抽出するために、アンテナ11か
ら入力される信号に対して周波数変換が行われる。この
ような周波数変換に用いられるローカル周波数は、本例
では、局部発振器15が固定的な周波数で信号を発振
し、DDS14が可変な周波数で信号を発生させ、ミキ
サ16が局部発振器15からの出力とDDS14からの
出力とを合成(混合)することにより生成され、無線受
信機12へ供給される。
【0052】ここで、DDS14は、例えば数10ns
ec程度の短期間で周波数を切り替えることが可能なデ
バイスであり、本例のような構成によって無線受信機1
2へのローカル周波数信号の周波数(ローカル周波数)
を生成することにより、無線受信機12により受信する
周波数を短時間で切り替えることができる。例えば、伝
送速度が10Msymbol/secである場合には、
シンボル間隔は100nsecとなることから、シンボ
ル毎に受信周波数を切り替えることが十分に可能であ
る。
【0053】本例では、無線通信に用いられる送信側
(例えば、送信機2など)と受信側(例えば、受信機1
2など)が通信に使用する周波数における干渉と、無線
アクセスシステムに割り当てられた当該周波数の近傍の
使用可能な周波数における干渉を検出するために、受信
側においてDDS14を用いて受信周波数を切り替える
構成としてある。
【0054】ここで、図4には、本例の無線アクセスシ
ステムにおいて用いられる無線チャネルの構成の一例を
示してあり、同図の横軸は周波数を示しており、縦軸は
信号の電力のレベルを示している。同図に示されるよう
に、本例では、適用するシステムが下限の周波数fL〜
上限の周波数fUの範囲の帯域の中に5つの無線チャネ
ルを持つとしてあり、これら5つの無線チャネルに対応
して5つの中心周波数f1〜f5を設定してある。
【0055】この場合、無線通信に用いる中心周波数を
周波数f1、f2、f3、f4、f5のそれぞれに設定
できるようにDDS14を制御することにより、システ
ム内における全ての無線チャネルにおいて干渉状況を把
握することが可能となり、また、同様に、全ての無線チ
ャネルにおいて無線通信することが可能となる。
【0056】干渉波電力検出記憶回路13では、無線受
信機12から入力されるヌルシンボルタイミング情報b
により示されるヌルシンボルタイミングに従って、DD
S14に対して所望の周波数設定を行なうための制御信
号dを出力することにより当該DDS14を制御しつ
つ、無線受信機12から入力される受信電力情報cに基
づいて干渉波の電力を検出し、検出した干渉波電力の情
報(干渉波電力情報)を記憶回路により記億保持する。
【0057】なお、当該記億回路の容量は、例えば適用
するシステムの運用形態に応じて適宜用意される。ま
た、当該記憶回路に記憶される情報の内容は、例えば、
無線アクセスシステムの運用において、使用する無線チ
ャネルの変更や送信電力の制御のために利用することが
できる。
【0058】次に、図5を参照して、本例の送受信機の
受信側により干渉波電力を検出する方法の一例を概念的
に説明する。図5(a)には上記図2に示したような無
線フレームを用いて送信側から送信される信号(送信信
号)の一例を示してあり、図5(b)には干渉波が無い
とした時に当該送信信号を受信側で受信した場合におけ
る受信信号の一例を示してあり、図5(c)には干渉波
が無いとした時に当該受信信号に基づいて受信側の無線
受信機12により検出される受信電力の一例を示してあ
り、図5(d)には受信側により受信される干渉波信号
の一例を示してあり、図5(e)には当該干渉波信号が
ある時に前記送信信号を受信側で受信した場合における
受信信号の一例を示してあり、図5(f)には当該干渉
波信号がある時に当該受信信号に基づいて受信側の無線
受信機12により検出される受信電力の一例を示してあ
り、図5(g)には受信側で受信される信号についての
ヌルシンボルNのタイミングt0、t1、t2、t3、
…の一例を示してある。なお、図5(a)〜図5(g)
の横軸は時刻(Time)を示している。
【0059】また、図5には、同図(f)に示した受信
電力(干渉波有り)について、時刻t0のヌルシンボル
タイミングにおける受信電力と、時刻t3のヌルシンボ
ルタイミングにおける受信電力を拡大して示してあり、
横軸は時刻(Time)を示しており、縦軸は電力[d
B]を示している。
【0060】図5(a)に示されるようなヌルシンボル
Nが挿入された送信信号を受信側の無線受信機により受
信すると、干渉波が存在しない場合には、図5(b)に
示されるようなヌルシンボル部分の電力がノイズ(雑
音)成分のみとなる受信信号が得られ、図5(c)に示
されるようにその受信電力としては一定の受信電カレベ
ルの合間にヌルシンボル挿入周期Tで電力の落込みが観
測される。
【0061】次に、干渉波が存在する環境を想定してみ
る。図5(d)に示されるような干渉波信号がある場合
における受信側による受信信号は図5(e)に示される
ように受信信号に干渉波信号が重畳された状態となり、
受信電力もその影響を受けて図5(f)に示されるよう
に干渉波信号の電力分の増加が見られるようになる。
【0062】例えば、雑音電力がn[dB]であるとし
て、干渉波が存在する時間帯におけるヌルシンボルタイ
ミングt1、t2、t3において図5に拡大して示した
ように受信電力(干渉波有り)がI[dB]であると観
測された場合には、干渉波電力は(I−n)[dB]で
あると表すことができ、これにより干渉波の状況を把握
することができる。
【0063】一方、干渉波が存在しないヌルシンボルタ
イミングt3、t4では、図5に拡大して示したよう
に、受信電力(干渉波無し)としてはノイズレベルその
ものであるn[dB]が観測され、干渉波電力は(n−
n)=0[dB](つまり、干渉波無し)であると判断
することができる。このような干渉波電力の検出方法
は、例えば通信中の無線チャネル以外の観測したい無線
チャネルの状況を検出するような方法としても有効に用
いることができる。
【0064】次に、干渉波状況を検出するために行われ
るDDS制御の方法の例を示す。まず、図6を参照し
て、受信側のDDS14を制御する方法の一例を示す。
なお、図6(a)〜図6(d)の横軸は時刻(Tim
e)を示しており、t1〜t7は所定の時刻を示してい
る。本例では、システムで使用可能な無線チャネルとし
て3つの周波数帯域f1、f2、f3の無線チャネルが
あるとし、周波数帯域f1を用いて通常のデータ通信が
行われる場合を示す。
【0065】まず、送信側では、図6(a)に示される
ように、連続して配置される3つのヌルシンボルN1、
N2、N3を一定の周期で無線フレームに挿入して情報
の送信を行う。ここで、複数のヌルシンボルの数として
は、例えば観測したい無線チャネルと同数分を用意する
ことが行われ、また、ヌルシンボルの挿入の周期として
は、例えばシステムに応じて適宜設定されればよい。
【0066】次に、受信側では、図6(b)に示される
ように、無線受信機12により検出されるヌルシンボル
N1、N2、N3のタイミングに従って、3つの周波数
帯域f1、f2、f3を順番に受信周波数として受信を
行うように干渉波電力検出記憶回路13からの制御信号
によりDDS14を制御する。ここで、ヌルシンボルN
1の開始位置の時刻をt1とし、ヌルシンボルN1の終
了位置であってヌルシンボルN2の開始位置の時刻をt
2とし、ヌルシンボルN2の終了位置であってヌルシン
ボルN3の開始位置の時刻をt3とし、ヌルシンボルN
3の終了位置の時刻をt4としてある。なお、図6
(b)では、シンボルタイミングとしてはヌルシンボル
に該当するシンボルタイミングのみを明示してあり、他
の情報シンボルなどのシンボルタイミングについては図
示を省略してある。
【0067】図6(c)に示したヌルシンボルN1〜N
3の挿入位置及び図6(d)に示したシンボルタイミン
グt5、t6、t7を参照して、更に具体的に示す。な
お、本例では、時間幅を有した各シンボルの中心などの
時刻を当該各シンボルのシンボルタイミングt5〜t7
とみなす。
【0068】まず、ヌルシンボルN1の先頭の時刻t1
の直後のシンボルタイミングt5において、現在通信中
の無線チャネル(周波数帯域f1)に関する干渉波電力
を検出して干渉波電力検出記憶回路13の内部に保持す
る。次に、前記シンボルタイミングt5から次のヌルシ
ンボルN2の先頭の時刻t2まで通常の情報データの受
信を行う。
【0069】その後、ヌルシンボルN2の先頭の時刻t
2において、周波数帯域f2の信号を受信するようにD
DS14の周波数を切り替え、その直後のシンボルタイ
ミングt6において周波数帯域f2における干渉波電力
を検出して記憶する。次に、ヌルシンボルN3の先頭の
時刻t3において、周波数帯域f3の信号を受信するよ
うにDDS14の周波数を切り替え、その直後のシンボ
ルタイミングt7において周波数帯域f3における干渉
波電力を検出して記億する。
【0070】ここまでの処理により、システムで使用す
る全ての無線チャネル(3つの周波数帯域f1〜f3)
について、干渉状況を把握することができることとな
る。次に、ヌルシンボルN3の終了時刻t4のタイミン
グにおいて周波数帯域f1の信号を受信するようにDD
S14の周波数を切り替えて、次のヌルシンボル位置ま
での間、通常の情報データの受信を行う。
【0071】以降は、上記と同様な処理をヌルシンボル
挿入周期の単位で繰り返して行う。なお、干渉波電力検
出記憶回路13の内部に干渉波電力に関する情報を保持
する方法としては、例えばシステムにおけるレベル変動
の状態に応じて、毎回新しい各周波数帯域の干渉波電力
検出値により記憶内容を更新するような方法や、例えば
各無線チャネル毎に複数のメモリを装備して干渉波電力
検出値の平均化等の処理が可能なようにする方法などを
用いることができる。
【0072】次に、図7を参照して、受信側のDDS1
4を制御する方法の他の一例を示す。なお、図7(a)
〜図7(d)の横軸は時刻(Time)を示しており、
t1〜t12は所定の時刻を示している。本例では、シ
ステムで使用可能な無線チャネルとして3つの周波数帯
域f1、f2、f3の無線チャネルがあるとし、周波数
帯域f1を用いて通常のデータ通信が行われる場合を示
す。
【0073】まず、送信側では、図7(a)に示される
ように、1つのヌルシンボルNを各無線フレームに挿入
して情報の送信を行う。そして、上記図6に示した例で
は無線フレームの周期と同一の一定周期で全ての無線チ
ャネルの干渉波電力を検出したのに対して、本例では、
図7(b)に示されるように、各無線チャネル毎の観測
周期を(当該一定周期×無線キャリア数)とし、これに
より、上記図6に示した例と比較して、DDS14の周
波数切替をゆっくりと行うことを可能とする。
【0074】図7(c)に示したヌルシンボルNの挿入
位置及び図7(d)に示したシンボルタイミングt9〜
t12を参照して、更に具体的に示す。なお、本例で
は、時間幅を有した各シンボルの中心などの時刻を当該
各シンボルのシンボルタイミングt9〜t12とみな
す。
【0075】受信側では、まず、最初のヌルシンボルN
の先頭位置の時刻t1の直後のシンボルタイミングt9
において、現在通信中の無線チャネル(周波数帯域f
1)に関する干渉波電力を検出して干渉波電力検出記憶
回路13の内部に保持する。そして、当該ヌルシンボル
Nの終了位置の時刻t2において、通常の情報データの
受信を再開する。
【0076】次に、2番目のヌルシンボルNの先頭位置
の時刻t3において周波数帯域f2の信号を受信するよ
うにDDS14の周波数を切り替え、その直後のシンボ
ルタイミングt10において、周波数帯域f2における
干渉波電力を検出して記億する。その後、当該ヌルシン
ボルNの終了位置の時刻t4において、周波数帯域f1
の信号を受信するようにDDS14の周波数を切り替え
て、次のヌルシンボルNの開始位置の時刻t5までの
間、通常の情報データの受信を行う。
【0077】次に、3番目のヌルシンボルの開始位置の
時刻t5において周波数帯域f3の信号を受信するよう
にDDS14の周波数を切り替え、その直後のシンボル
タイミングt11において、周波数帯域f3における干
渉波電力を検出して記億する。その後、当該ヌルシンボ
ルNの終了位置の時刻t6において、周波数帯域f1の
信号を受信するようにDDS13の周波数を切り替え
て、次のヌルシンボルNの開始位置Nの時刻t7までの
間、通常の情報データの受信を行う。
【0078】ここまでの処理により、システムで使用す
る全ての無線チャネル(3つの周波数帯域f1〜f3)
について、干渉状況を把握することができることとな
る。以降は、上記と同様な処理を(ヌルシンボルの挿入
周期×無線キャリア数)の単位で繰り返して行う。
【0079】以上のように、本例では、複数の通信機か
ら構成される加入者系無線アクセスシステムにおいて、
通信機の送信部を、シンボルマッピング処理や情報を持
たない振幅0のヌルシンボルを一定の間隔で一シンボル
以上の長さで挿入して送信べ一スバンド信号aを生成し
て出力する処理を行うフレーム構成回路1と、当該送信
べ一スバンド信号aを直交変調して無線帯域への周波数
変換を行った後に電力増幅した無線信号をアンテナヘ出
力する無線送信機2と、当該無線信号を空間に出力する
アンテナ3とから構成した。
【0080】また、本例では、通信機の受信部を、空間
からの電波を受信して受信無線信号を出力するアンテナ
11と、当該受信無線信号から所望の周波数帯域を抽出
して直交検波や復調等の処理を行って受信データを出力
するとともに当該受信無線信号におけるヌルシンボル推
定位置の検出及び受信電力の検出を行ってこれらの情報
b、cを出力する機能を有する無線受信機12と、当該
ヌルシンボル推定位置に従って制御信号dによりDDS
14を制御して受信周波数を切り替えて各周波数帯にお
ける受信電力を観測することにより各周波数帯における
干渉状況を観測して記億保持する干渉波電力検出記億回
路13と、干渉波電力検出記億回路13からの制御に従
って所望の周波数に無線通信の中心周波数を調整するた
めの可変周波数の信号を出力するDDS14と、無線受
信機12における周波数変換のための固定的な周波数の
信号を発生する局部発振器15と、DDS14からの出
力と局部発振器15からの出力とを合成して無線受信機
12における周波数変換に用いられるローカル周波数の
信号を発生するミキサ16とから構成した。
【0081】そして、本例では、例えば無線通信に使用
している無線チャネルの通信品質が干渉波により劣化し
たような場合においても、高速で周波数の切替ができる
DDS14を用いて、システムに割り当てられた周波数
帯内において構成されている複数の通信用の無線チャネ
ルについて各無線チャネルの干渉状況をサーチし、これ
により、通信品質を保つことができる無線チャネルを探
し出して、探し出した無線チャネルを使用するように選
択して無線通信を行う。
【0082】また、本例では、このようなチャネルサー
チとして、送受チャネルにおいて時間的な同期を確立さ
せるためのシンボルとして一定ビット数毎に、π/4Q
PSK方式などの信号点配列の推移とは異なるように振
幅をゼロに落ち込ませたヌルシンボルを挿入して、当該
ヌルシンボルにおいてサーチを行うようにし、これによ
り、割り当てられた周波数帯内における全ての無線チャ
ネルについて干渉波の状況を調査する。
【0083】このような構成により、本例では、例えば
複数の加入者局装置に相当する複数の固定局装置と一つ
の基地局装置に相当する一つの固定局装置とを無線を使
用して結んだようなネットワーク構成などを有する加入
者系無線アクセスシステムにおいて、加入者局装置や基
地局装置などの通信局装置により行われる無線通信の通
信品質を改善することが可能となる。
【0084】また、本例では、例えば加入者系無線アク
セスシステムにおける全ての無線チャネルについて干渉
の状態を監視することができることから、新たな無線局
を設置することや、無線通信に使用する周波数を変更す
ることや、送信電力制御等を行う場合などにおけるパラ
メータの決定を安全且つ迅速に行うことができるなどの
効果を得ることができる。
【0085】なお、本例では、アンテナ11の機能及び
無線受信機12の機能により受信手段が構成されてお
り、DDS14の機能と局部発振器15の機能とミキサ
16の機能により受信周波数切替手段が構成されてお
り、干渉波電力検出記憶回路13の機能により干渉状況
検出手段が構成されている。
【0086】ここで、本発明に係る無線アクセスシステ
ムや通信機などの構成としては、必ずしも以上に示した
ものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。ま
た、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示した
ものに限られず、本発明は、種々な分野に適用すること
が可能なものである。なお、本発明に係る技術は、例え
ば複数の通信機が無線通信を行う種々な無線通信システ
ムに適用することも可能なものである。
【0087】また、本発明に係る無線アクセスシステム
や通信機などにおいて行われる各種の処理としては、例
えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源に
おいてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納
された制御プログラムを実行することにより制御される
構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行
するための各機能手段が独立したハードウエア回路とし
て構成されてもよい。また、本発明は上記の制御プログ
ラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD
(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み
取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把
握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体から
コンピュータに入力してプロセッサに実行させることに
より、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
アクセスシステムでは、通信機が、受信する無線信号の
周波数を設定された複数の周波数の中で切り替えて無線
信号を受信し、当該切り替えられる各周波数毎に受信さ
れる信号に関する干渉の状況を検出し、当該検出結果に
基づいて選択される周波数を無線通信に用いるような態
様で、前記設定された複数の周波数を切り替えて用いて
無線により通信するようにしたため、例えば或る周波数
に干渉波が存在するような場合においても、干渉波が無
い若しくは少ない周波数を通信機による無線通信に用い
るように切り替えることにより、通信機による無線通信
において高い通信品質を確保することができる。
【0089】また、本発明に係る無線アクセスシステム
では、信号レベルがゼロであるヌルシンボルを所定の間
隔で含む無線フレームを用いて通信機による無線通信を
行い、そして、通信機では受信される信号に含まれるヌ
ルシンボルにおいて干渉の状況を検出するようにしたた
め、送信側からの信号レベルが一定のゼロとなる無線フ
レーム部分を用いて、干渉状況を精度良く検出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る送受信機の構成例を
示す図である。
【図2】 無線フレームの構成例を示す図である。
【図3】 ヌルシンボルのマッピングの一例を示す図で
ある。
【図4】 無線アクセスシステムにおける無線チャネル
の構成の一例を示す図である。
【図5】 干渉波電力の検出方法の一例を説明するため
の図である。
【図6】 干渉波電力を検出する周波数を切り替える態
様の一例を説明するための図である。
【図7】 干渉波電力を検出する周波数を切り替える態
様の他の一例を説明するための図である。
【図8】 メッシュ型の無線アクセスシステムの構成例
を示す図である。
【図9】 干渉波の発生例を示す図である。
【符号の説明】
1・・フレーム構成回路、 2・・無線送信機、3、1
1、33・・アンテナ、 12・・無線受信機、13・
・干渉波電力検出記憶回路、 14・・DDS、 15
・・局部発振器、16・・ミキサ、 Sd1〜Sd4・
・シンボル点、Sn・・ヌルシンボル点、 21、22
・・無線局、 23・・無線リンク、24・・基幹網、
31・・ルータ、 32・・無線機、34・・ローカ
ルIPネットワーク、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 聡 埼玉県上福岡市大原二丁目1番15号 株式 会社ケイディーディーアイ研究所内 (72)発明者 野本 真一 埼玉県上福岡市大原二丁目1番15号 株式 会社ケイディーディーアイ研究所内 Fターム(参考) 5K022 EE21 EE31 5K067 AA03 BB02 CC02 CC04 DD11 DD41 DD51 EE02 EE10 JJ11 JJ31 JJ37 JJ38

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信機が設定された複数の周波数を切り
    替えて用いて無線により通信する無線アクセスシステム
    であって、 通信機には、無線信号を受信する受信手段と、 受信手段により受信する無線信号の周波数を設定された
    複数の周波数の中で切り替える受信周波数切替手段と、 各周波数毎に受信手段により受信される信号に関する干
    渉の状況を検出する干渉状況検出手段と、を備え、 通信機の干渉状況検出手段の検出結果に基づいて当該通
    信機による無線通信に用いる周波数を切り替えることを
    特徴とする無線アクセスシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線アクセスシステム
    において、 通信機による無線通信は、信号レベルがゼロであるヌル
    シンボルを所定の間隔で含む無線フレームを用いて行わ
    れ、 通信機の干渉状況検出手段は、受信手段により受信され
    る信号に含まれるヌルシンボルにおいて干渉の状況を検
    出する、 ことを特徴とする無線アクセスシステム。
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