JP2003269767A - 換気空調システムおよび建物 - Google Patents

換気空調システムおよび建物

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JP2003269767A
JP2003269767A JP2003068378A JP2003068378A JP2003269767A JP 2003269767 A JP2003269767 A JP 2003269767A JP 2003068378 A JP2003068378 A JP 2003068378A JP 2003068378 A JP2003068378 A JP 2003068378A JP 2003269767 A JP2003269767 A JP 2003269767A
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room
air
ventilation
supply device
air supply
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JP2003068378A
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English (en)
Inventor
Takayuki Hayashi
孝幸 林
Motoi Kitazumi
基 北住
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の換気空調システムは新築の高気密高断
熱の住宅等には設置できるが、既存の住宅のリハウス時
や集合住宅等においては、コスト高やダクトスペースが
確保できないなどの理由から設置できないことが多いと
いう課題があった。 【解決手段】 Aの部屋を空気調和する空気調和機1
と、Aの部屋へ室外の空気を供給する給気装置2aと、
Bの部屋から室外へ排気する排気装置3aと、Aの部屋
とBの部屋とを連通する風路部材4a〜4cとを備え、
給気装置2aと排気装置3aとにより空気の圧力差を発
生させてAの部屋からBの部屋へ送られる風量が、Aの
部屋からBの部屋までの総自然換気量よりも大きくなる
よう給気装置2aおよび排気装置3aの換気風量を設定
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高気密高断熱の
住宅等建物において換気及び空調を行う換気空調システ
ムのシステム構成並びに制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の住宅等の建物は、建具の隙間等か
ら適当な換気が得られるが、これは時として冷暖房ロス
につながり、所望の空気調和が図れるというものではな
かった。また、最近では冷暖房を効率的に行うために住
宅等の建物の高気密高断熱化が進んでおり、生活環境を
保つための充分な換気空調システムが望まれていた。
【0003】このような課題を解消するための換気空調
システムとして、例えば特公平7−35912号公報に
示されるような、換気空調専用の装置を設け、各部屋に
ダクトを介して換気及び空調を行うシステムがある。
【0004】また、例えば特開平7−151363号公
報に示されるような、台所やサニタリに局所排気換気扇
を備え、各部屋に外気を取り入れるための給気口を設け
るとともに、各部屋の空気を台所やサニタリまで流す通
気口を設けて、局所排気換気扇を弱運転することによ
り、住宅1フロア全体の換気をする換気システムがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の換気空調システ
ムは以上のように構成されていたので、新築の高気密高
断熱の住宅等には設置できるが、既存の住宅のリハウス
時や集合住宅等においては、コスト高やダクトスペース
が確保できないなどの理由から設置できないことが多い
という問題点があった。
【0006】また、従来の換気システムは以上のように
構成されていたので、低コストでダクトスペースをとら
ずに設置できるが、冷暖房ロスを解消するための高気密
高断熱化住宅でありながら、建物内が通気口で連通され
るため、フロア全体のトータル的な換気は行えても冷暖
房が効率的に行われないという問題点があった。また、
局所排気換気扇から離れた部屋と近い部屋とでは風量、
風速に差があるという問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、既存の住宅のリハウス時や集合
住宅等においても換気空調システムの設置を可能とし、
新築の住宅等においても低コストで設置可能で、空調及
び換気を効率的に行える換気空調システムを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る換気空調
システムは、Aの部屋を空気調和する空気調和機と、A
の部屋へ室外の空気を供給する給気装置と、Bの部屋か
ら室外へ排気する排気装置と、前記Aの部屋と前記Bの
部屋とを連通する風路とを備え、前記給気装置と前記排
気装置とにより空気の圧力差を発生させて前記Aの部屋
から前記Bの部屋へ送られる風量が、前記Aの部屋から
前記Bの部屋までの総自然換気量よりも大きくなるよう
前記給気装置および前記排気装置の換気風量を設定した
ものである。
【0009】また、前記給気装置と前記排気装置との間
で、前記給気装置による給気と前記排気装置による排気
との熱交換を行なう熱交換装置を備えたものである。
【0010】また、この発明に係る建物は、互いをダク
ト配管によって連通することなく壁によって区画したA
の部屋およびBの部屋と、前記Aの部屋と前記Bの部屋
を連通する風路とを備え、前記Aの部屋には給気装置に
よって室外の空気が供給され、前記Bの部屋は室内の空
気が排気装置によって室外へ排気され、前記給気装置と
前記排気装置とにより空気の圧力差を発生させて前記A
の部屋から前記Bの部屋へ送られる風量が、前記Aの部
屋から前記Bの部屋までの総自然換気量よりも大きくな
るよう前記給気装置および前記排気装置の換気風量を設
定したものである。
【0011】また、互いをダクト配管によって連通する
ことなく壁によって区画した複数の部屋と、前記複数の
部屋のうち給気装置によって室外の空気が供給されるA
の部屋とAの部屋以外の複数の部屋とを直接連通する風
路とを備え、前記Aの部屋以外の複数の部屋には排気装
置によって室内の空気が室外へ排気されると共に、前記
Aの部屋と連通するトイレおよび浴室にはそれぞれ個別
排気装置を備えたものである。
【0012】また、前記給気装置と前記排気装置との間
で、前記給気装置による給気と前記排気装置による排気
との熱交換を行なう熱交換装置を備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を図について説明する。図1はこの発明の換
気空調システムを示す概念図であり、図において、A〜
Dはそれぞれが壁等で仕切られ独立した部屋であり、1
はAの部屋に設けられた空気調和装置であるエアコン、
2aはAの部屋に設けられ、室外の空気をAの部屋へ給
気する給気装置、3aはBの部屋に設けられ、Bの部屋
の室内空気を室外へ排気する排気装置である。
【0014】4aはAの部屋とCの部屋とを連通する風
路部材、4bはCの部屋とDの部屋とを連通する風路部
材、4cはDの部屋とBの部屋とを連通する風路部材
で、これら風路部材4a〜4cによってAの部屋とB部
屋とが連通状態となっている。また、エアコン1と給気
装置2aとは互いに近接して配置され、風路部材4aは
エアコン1及び給気装置2aとAの部屋内において、対
称の位置に配置されている。
【0015】次に動作について説明する。給気装置2a
によって室外からの空気が給気されると、Aの部屋の空
気が加圧される。また、排気装置3aによって室内の空
気が室外へと排気されると、Bの部屋の空気が減圧され
る。この結果、Aの部屋とBの部屋との間には空気の圧
力差が生まれる。例えば、給気装置2aから100m3
/hrの空気がAの部屋へ給気され、排気装置3aから
100m3/hrの空気がBの部屋から排気されるとし
て、A、B、C、Dの各部屋の容積を30m3、A、
B、C、Dの各部屋毎の自然換気回数を0.5回/hr
とする。
【0016】このとき、Aの部屋では、給気装置2aか
ら100m3/hrの空気が給気され、30×0.5=
15m3/hrの空気が自然に排気され、エアコン1に
よって冷暖房されたAの部屋の空気100−15=85
m3/hrが風路部材4aを介してCの部屋へ送られ
る。Cの部屋では、85m3/hrが風路部材4aを介
してAの部屋から送られ、15m3/hrの空気が自然
に排気され、85−15=70m3/hrの空気が風路
部材4bを介してDの部屋に送られる。
【0017】Dの部屋では、70m3/hrの空気が風
路部材4bを介してCの部屋から送られ、15m3/h
rの空気が自然に給気され、70+15=85m3/h
rの空気が風路部材4cを介してBの部屋に送られる。
Bの部屋では、85m3/hrの空気が風路部材4cを
介してDの部屋から送られ、15m3/hrの空気が自
然に給気され、85+15=100m3/hrの空気が
排気装置3aから室外へと排気される。
【0018】上記のような構成によれば、Aの部屋とB
の部屋との圧力差を利用し、給気装置2aによってAの
部屋にて給気された新鮮な空気をAの部屋に備えられた
エアコン1によって空気調和し、この新鮮で空気調和さ
れた空気をB、C、Dの各部屋へ風量に大きな差を付け
ることなく風速も均一に送ることができ、ダクト配管を
することなく建物全体の効率的な換気空調が行える。こ
のため、ダクト配管が困難な従来の住宅等のリフォーム
や天井裏のスペースがとれないような建物においても建
物全体の換気空調システムを構築でき、しかもダクト配
管がないので、低コストで実現できる。
【0019】尚、上記実施の形態においては、Bの部屋
に排気装置3aを設け、Aの部屋を給排気の上流、Bの
部屋を下流となるように風路部材4a〜4cによって連
通する構成としたが、給気装置を備えたAの部屋に空気
調和装置を備え、各部屋を風路部材で連通する構成と
し、排気を自然排気により行うものとしても、給気装置
によってAの部屋の圧力が高くなるので、圧力分布がA
の部屋からBの部屋へ向かって徐々に低くなり、Aの部
屋に取り込まれた新鮮で空気調和された空気を建物内の
各部屋へと供給することができる。
【0020】また、建物内に特に換気や空調が要求され
ない部屋がある場合には、Aの部屋からBの部屋までの
風路部材で連通される部屋に組み込まなくてもよい。上
記実施の形態は換気空調を最も効率的に行うために、排
気装置3aを備えた部屋Bが風路部材によって連通され
る部屋の最下流になるようシステムを構成したものであ
る。従って、排気装置を例えばAの部屋に設け、各部屋
を風路部材で連通する構成とし、給気装置の給気量を排
気装置の排気量より大きくすれば、Aの部屋の圧力は高
くなるので、Bの部屋に排気装置がなく、自然排気させ
るものでもある程度の効率的な換気空調を行うことがで
きる。この場合には、Aの部屋で排気をするから、より
新鮮な空気が各部屋へ移行し、特に最下流のBの部屋の
空気の汚れが少なくなる。
【0021】また、換気空調が特に必要な部屋と、とり
あえず換気空調システムに組み入れたい部屋とがあるよ
うな場合には、換気空調が特に必要な部屋の一つをAの
部屋とし、他の換気空調が特に必要な部屋をBの部屋と
して、Aの部屋からBの部屋までを換気空調が特に必要
な各部屋を中継するよう風路部材で連通し、Bの部屋に
給気装置の給気風量より排気風量が小さい排気装置を設
け、圧力差によって換気空調を行うとともに、とりあえ
ず換気空調システムに組み入れたい部屋を風路部材によ
って換気空調が特に必要な部屋と連通することにより、
とりあえず換気空調システムに組み入れたい部屋へは自
然排気によるレベルで新鮮で空気調和された空気を供給
することもできる。
【0022】実施の形態2.図2は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示す概念図であり、図におい
て、1〜4までの構成は実施の形態1と同様であり、そ
の説明を省略する。5aはAの部屋とBの部屋との間に
設けられた熱交換装置で、Aの部屋へ室外からの空気を
供給する給気装置2aとBの部屋から室内空気を室外へ
排出する排気装置3aとの間で、この給気装置2aによ
る給気と排気装置3aによる排気との熱交換を行ってい
る。
【0023】次に動作について説明する。室外空気が給
気装置2aによってAの部屋に供給されてから、排気装
置3aに至るまでの動作は実施の形態1と同様なので、
その説明を省略する。本実施の形態において特徴的なこ
とは、給気装置2aによる給気と排気装置3aによる排
気との熱交換を行っている点であり、これによって換気
空調された室内空気と室外空気との間で熱交換が行われ
るから、冷暖房等の空調ロスが低減され、建物全体の効
率的な換気空調が行える。
【0024】実施の形態3.図3は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示す概念図であり、図におい
て、1〜4までの構成は実施の形態1と同様であり、そ
の説明を省略する。6aはBの部屋とAの部屋とを連通
し、Bの部屋からAの部屋へ室内空気を送風する送風手
段を有する循環装置で、この循環装置6aによってBの
部屋とAの部屋とが連通状態となり、室内空気が循環す
る。
【0025】次に動作について説明する。室外空気が給
気装置2aによってAの部屋に供給されてから、排気装
置3aによって室外に排出されるまでの動作は実施の形
態1と同様なので、その説明を省略する。
【0026】本実施の形態において特徴的なことは、循
環装置6aによってBの部屋からAの部屋への空気流が
形成されるから、部屋間の空気の移行が加速され、ま
た、空気の流れが、給気装置2aによる給気が排気装置
3aによって排気されていくという一筋の流れだけでな
く、空気調和された空気の一部がBの部屋から循環装置
6aを経て再度Aの部屋で空気調和されて循環するた
め、換気空調システムによって結合された部屋を素早く
空気調和することが可能になる。本実施の形態によるシ
ステムは、このように全体として大きな空間を換気空調
するような場合に非常に効果的である。
【0027】実施の形態4.図4は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示す概念図であり、図におい
て、1〜5までの構成は実施の形態2と同様であり、6
の構成は実施の形態3と同様であり、その説明を省略す
る。本実施の形態において特徴的なことは、給気装置2
aによる給気と排気装置3aによる排気との熱交換を行
うとともに、この排気装置3aが設けられたBの部屋か
ら循環装置6aによってAの部屋への空気流が形成され
る点である。
【0028】これによって換気空調された室内空気と室
外空気との間で熱交換が行われるから、冷暖房等の空調
ロスが低減され、建物全体の効率的な換気空調が行え、
また、部屋間の空気の移行が加速され、空気の流れが、
給気装置2aによる給気が排気装置3aによって排気さ
れていくという一筋の流れだけでなく、空気調和された
空気の一部がBの部屋から循環装置6aを経て再度Aの
部屋で空気調和されて循環するため、換気空調システム
によって結合された部屋を素早く空気調和することが可
能になる。
【0029】循環装置は必ずしも本実施の形態のように
Bの部屋を空気の流れの末端の部屋とする必要はない
が、特に本実施の形態のように、Bの部屋がAの部屋か
ら最も下流にあり、最も換気及び空気調和が遅くされる
部屋とすれば、換気空調運転の初期段階においては、循
環装置6aによって部屋間を循環する空気は温度差の大
きな状態でBの部屋からAの部屋へと導かれて空調さ
れ、空調が進むにつれて排気装置によって排出される空
気は熱交換装置5aによって効率的に熱が回収されるの
で、末端の部屋にて効率的な空気調和を促すようにな
る。
【0030】実施の形態5.図5は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示すシステム構成図であり、図
において、A〜E及び台所、トイレ、洗面所、浴室はそ
れぞれが壁等で仕切られ独立した部屋であり、1はAの
部屋に設けられたエアコン、2aはAの部屋に設けら
れ、室外の空気をAの部屋へ給気する給気装置、3aは
Bの部屋に設けられ、Bの部屋の室内空気を室外へ排気
する排気装置、5aはAの部屋とBの部屋との間に設け
られた熱交換装置、6aはBの部屋とAの部屋とを連通
し、Bの部屋からAの部屋へ室内空気を送風する送風手
段を有する循環装置で、それぞれの構成は実施の形態4
の同一符号のものと同様なものである。
【0031】4aはAの部屋とCの部屋とを連通する風
路部材、4bはCの部屋とDの部屋とを連通する風路部
材、4cはDの部屋とEの部屋とを連通する風路部材、
4dはEの部屋とBの部屋とを連通する風路部材で、こ
れら風路部材4a〜4dによってAの部屋とB部屋とが
連通状態となっている。また、エアコン1と給気装置2
aとは互いに近接して配置され、風路部材4aはエアコ
ン1及び給気装置2aとAの部屋内において、対称の位
置に配置されている。同様に各部屋の風路部材4aと4
b、4bと4c、4cと4dも対称の位置に配置されて
いる。
【0032】3bは浴室に設けられ、浴室内の空気を室
外へと排気する個別排気装置、3cは洗面所に設けら
れ、洗面所内の空気を室外へと排気する個別排気装置、
3dはトイレに設けられ、トイレ内の空気を室外へと排
気する個別排気装置、3eは台所に設けられ、台所内の
空気を室外へと排気する個別排気装置である。また、4
eはBの部屋と洗面所とを連通する個別風路部材、4f
は洗面所と浴室とを連通する個別風路部材、4gはBの
部屋とトイレとを連通する個別風路部材、4hはBの部
屋と台所とを連通する個別風路部材である。
【0033】次に動作について説明する。室外空気が給
気装置2aにて室内へと供給され、Bの部屋から排気装
置3aにて排気されるまでの動作及び熱交換装置5aに
て熱交換される動作、循環装置6aにて室内空気を循環
させる動作については実施の形態4と同様であり、その
説明を省略する。
【0034】今、洗面所が使用状態にあり、個別排気装
置3cが運転されると、Aの部屋で換気空調された空気
は圧力差によりBの部屋へ移行し、Bの部屋の室内空気
の一部は風路部材4eを介して洗面所へと供給される。
これによって、洗面所を換気空調することができる。洗
面所は、通常の部屋と違い、常時換気空調する必要性が
ない。この洗面所をAの部屋からBの部屋へと至る一連
の流れの中に組み入れると、常時換気空調システムによ
る運転状態の中に入ってしまう。
【0035】本実施の形態のように別個の流れをつくる
ようにすれば、洗面所の使用時のみ換気空調することが
でき、Aの部屋からBの部屋へと至るシステムを小さく
できるから、Aの部屋からBの部屋の換気空調を素早く
行うことができ、効率がよい。また、通常洗面所は小さ
な空間なので、使用時にのみ換気空調を行っても即座に
換気空調を行い環境を整えることができる。
【0036】次にトイレが使用状態にあり、個別排気装
置3dが運転されると、Aの部屋で換気空調された空気
は圧力差によりBの部屋へ移行し、Bの部屋の室内空気
の一部は風路部材4gを介してトイレへと供給される。
これによって、トイレを換気空調することができる。ト
イレも洗面所と同様、通常の部屋と違い、常時換気空調
する必要性がない。従って、Aの部屋からBの部屋へと
至る一連の流れの中に組み入れることなく、トイレの使
用時のみ換気空調すれば、Aの部屋からBの部屋へと至
るシステムを小さくできるから、Aの部屋からBの部屋
の換気空調を素早く行うことができ、効率がよい。
【0037】また、通常洗面所は小さな空間なので、使
用時にのみ換気空調を行っても即座に換気空調を行い環
境を整えることができる。しかも、トイレの空気は臭気
の点などから、他の部屋の空気と混ざることが嫌われる
ので、空気の流れの末端にあることが望ましく、熱交換
器を介したり、循環装置にて循環されることなくそのま
ま排気されることが望まれる。本実施の形態によれば、
部屋A〜Eの空気は熱交換、循環され、素早く換気空調
でき、結果的にトイレ等の部屋も効率的に換気空調が行
える。
【0038】次に浴室が使用状態にある場合について説
明する。浴室が使用されるときは、通常脱衣等のために
洗面所を使用し、また、洗面所を経由して浴室に出入り
するため、浴室の使用=浴室及び洗面所の使用というこ
とになる。浴室が使用状態にあり、個別排気装置3c及
び3bが同時に運転されると、Aの部屋で換気空調され
た空気は圧力差によりBの部屋へ移行し、Bの部屋の室
内空気の一部は風路部材4eを介して洗面所へと供給さ
れる。また、洗面所の室内空気の一部は風路部材4fを
介して洗面所へと供給される。
【0039】これによって、浴室及び浴室使用時に同時
に使用される洗面所を換気空調することができる。この
ように浴室は通常の部屋と違い、常時換気空調する必要
性がない。この浴室をAの部屋からBの部屋へと至る一
連の流れの中に組み入れると、常時換気空調システムに
よる運転状態の中に入ってしまう。本実施の形態のよう
に別個の流れをつくるようにすれば、浴室の使用時のみ
換気空調することができ、Aの部屋からBの部屋へと至
るシステムを小さくできるから、Aの部屋からBの部屋
の換気空調を素早く行うことができ、効率がよい。
【0040】また、通常浴室及び洗面所は小さな空間な
ので、使用時にのみ換気空調を行っても即座に換気空調
を行い環境を整えることができる。しかも、浴室は使用
時に湿度が高くなるため、他の部屋の空気と混ざること
が嫌われるので、空気の流れの末端にあることが望まし
く、熱交換器を介したり、循環装置にて循環されること
なくそのまま排気されることが望まれる。本実施の形態
によれば、部屋A〜Eの空気は熱交換、循環され、素早
く換気空調でき、結果的に浴室も効率的に換気空調が行
える。
【0041】実施の形態6.図6は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示すシステム構成図であり、図
において、A〜E及び台所、トイレ、洗面所、浴室はそ
れぞれが壁等で仕切られ独立した部屋であり、1はAの
部屋に設けられたエアコン、2aはAの部屋に設けら
れ、室外の空気をAの部屋へ給気する給気装置で、室外
側の吸込口に風路を開閉可能なダンパー7aを有してい
る。3aはAの部屋に設けられ、Bの部屋の室内空気を
室外へ排気する排気装置で、室内側の吸込口に風路を開
閉可能なダンパー7bを有している。
【0042】5aはAの部屋とBの部屋との間に設けら
れた熱交換装置、6aはBの部屋とAの部屋とを連通
し、Bの部屋からAの部屋へ室内空気を送風する送風手
段を有する循環装置で、風路を開閉可能なダンパー7c
を有している。4aはAの部屋とCの部屋とを連通する
風路部材、4bはCの部屋とDの部屋とを連通する風路
部材、4cはDの部屋とEの部屋とを連通する風路部
材、4dはEの部屋とBの部屋とを連通する風路部材
で、これら風路部材4a〜4dによってAの部屋とB部
屋とが連通状態となっている。尚、風路部材4a、4
b、4c、4dはそれぞれ風路を開閉可能なダンパー7
k、7l、7m、7nを有している。
【0043】また、エアコン1と給気装置2aとは互い
に近接して配置され、風路部材4aはエアコン1及び給
気装置2aとAの部屋内において、対称の位置に配置さ
れている。同様に各部屋の風路部材4aと4b、4bと
4c、4cと4dも対称の位置に配置されている。3b
は浴室に設けられ、浴室内の空気を室外へと排気する個
別排気装置である。
【0044】3cは洗面所に設けられ、洗面所内の空気
を室外へと排気する個別排気装置、3dはトイレに設け
られ、トイレ内の空気を室外へと排気する個別排気装
置、3eは台所に設けられ、台所内の空気を室外へと排
気する個別排気装置、3f、3g、3hはそれぞれCの
部屋、Dの部屋、Eの部屋に設けられ、各部屋の空気を
室外へと排気する個別排気装置で、これら個別排気装置
3b〜3hは、風路を開閉可能なダンパー7d、7e、
7f、7g、7h、7i、7jを有している。
【0045】また、4eはBの部屋と洗面所とを連通す
る個別風路部材、4fは洗面所と浴室とを連通する個別
風路部材、4gはBの部屋とトイレとを連通する個別風
路部材、4hはBの部屋と台所とを連通する個別風路部
材、4iはAの部屋とEの部屋とを連通する個別風路部
材、4jはAの部屋とD部屋とを連通する個別風路部
材、4kはAの部屋とCの部屋とを連通する個別風路部
材で、これら個別風路部材4e〜4kは、風路を開閉可
能なダンパー7o、7p、7q、7r、7s、7t、7
uを有している。
【0046】そして、上述のダンパー7a〜7uは、図
示しないシステム制御装置によって個別に開閉制御でき
るようになっており、更に、給気装置2a、排気装置3
a、循環装置6a、個別排気装置3b〜3eはダンパー
の開時にファンやプロペラ等が作動して動作状態とな
り、ダンパー閉時には停止状態となるよう構成されてい
る。このシステム制御装置は、図示しない個々の部屋に
設けられたコントロールパネルによって運転・停止が行
われ、場合によっては、各部屋から他の部屋の運転制御
をできるようにしたり、特定の部屋に集中コントロール
パネルを設けて、他の部屋ではそれぞれの部屋のみ運転
・停止等の制御を行えるようにしてもよい。
【0047】次に動作について説明する。通常は、個別
排気装置3f、3g、3hの運転を停止し、ダンパー7
h、7i、7j、7s、7t、7uを閉じて換気及び冷
暖房等の空調を行う。ここで、例えば、ダンパー7k、
7l、7m、7o、7q、7r、7tの開度をB、C、
E、洗面所、浴室、トイレ、台所の各々に最低限必要な
換気及び空調が行えるように調節し、ダンパー7i、7
uを開き、個別排気装置3gを運転させることにより、
Dの部屋だけ急速換気及び急速冷暖房等の空気調和が行
える。
【0048】この制御方法によれば、ダンパーの開度を
適宜制御することにより、部屋毎の換気空調の度合が調
節でき、また、ダンパーを閉じることにより、風路を封
鎖でき、換気・空調を必用としない部屋をシステムから
除外できるから、気密性が向上し、建物全体の換気及び
空気調和を効率よく行える。上記Dの部屋の場合と同様
にして、他の部屋についても、各々に対応したダンパー
の開度を調整することによって、各部屋毎の急速換気及
び急速空調が効率よく行え、しかも急速換気及び急速空
調していない部屋も最低限必要な換気及び空気調和が行
え、建物全体の換気及び空気調和を効率よく行える。
【0049】尚、それぞれのダンパーの開度は、温度セ
ンサー等の各部屋の環境を検出する検出装置を設け、そ
の検出結果に基いてシステム制御装置が決定するか、各
部屋の大きさや、日当たり等の個別の条件に対応させて
予め開度のデータをシステム制御装置に記憶させ、これ
に基いて制御するか、更には、これらを組み合わせ、基
準となる部屋の開度との比で各部屋の開度が予め設定さ
れていて、基準となる部屋の環境を検出して算出される
開度に各部屋の比をかけてシステム制御装置が決定した
り、或はその他の制御方法によって、快適な環境を維持
するよう制御される。
【0050】ダンパーの制御については、急速換気及び
急速空調が必要な部屋或は換気空調が必要な部屋をコン
トロールパネルから入力だけすれば、どのダンパーを開
き、どのダンパーを閉じれば所望の部屋が換気空調され
るかをシステム制御装置が判断して行えば、使用者はい
ちいちダンパーの開閉を考える必要がない。また、換気
だけ行う場合には循環装置6aのダンパー7cを閉じれ
ば急速換気が行え、換気空調或は空調だけを行う場合に
はダンパー7cを開けば空調が素早く行えるようにな
る。
【0051】実施の形態7.図7は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示すシステム構成図である。図
において、基本的な構成は実施の形態6と同様であり、
同一又は相当する部分には同一符号を付してその説明を
省略する。8a、8b、8c、8d、8e、8f、8
g、8h、8i、8j、8kは、風路部材4a、4b、
4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、4j、4
kの各々に設けられ、それぞれ、Aの部屋からCの部
屋、Cの部屋からDの部屋、Dの部屋からEの部屋、A
の部屋から洗面所、洗面所から浴室、Aの部屋からトイ
レ、Aの部屋から台所、Aの部屋からBの部屋、Aの部
屋からEの部屋、Aの部屋からDの部屋へと空気を送風
する送風手段である。
【0052】次に動作について説明する。通常の動作及
び例えばDの部屋を急速換気及び急速空調するような特
定の部屋を急速に換気空調する動作は実施の形態6と同
様であるが、本実施の形態において特徴的なことは、風
路部材に送風手段を設けたことにより、室内空気の移行
が加速され、換気空調が迅速に行える点にある。また、
送風手段によって強制的に空気の流れを作り出すので、
実施の形態6における急速換気空調時の急速換気空調の
対象となる部屋と、対象とならず最低限必要な換気及び
空を行う部屋との風量の微調整ができ、建物全体を急速
に且つきめ細かく換気空調することができ、効率的な換
気空調が実現できる。
【0053】勿論、この点については、通常の換気空調
運転時においても部屋間の室内空気の移行が加速される
ことから、建物内の換気空調が短時間で行えるようにな
る。尚、各送風手段の送風量は図示しないシステム制御
装置によって制御されるが、その制御方法は、例えば急
速換気空調を行う部屋については、送風量を多く、その
他の部屋は少なくというように制御したりすればよい。
また、実施の形態6に示されたようにそれぞれのダンパ
ーの開度を制御する場合は、ダンパーの開度に応じて風
量を制御するようにしてもよい。
【0054】実施の形態8.図8は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示すシステム構成図である。図
において、基本的な構成は実施の形態7と同様であり、
同一又は相当する部分には同一符号を付してその説明を
省略する。9a〜9iはA〜Eの部屋、浴室、洗面所、
トイレ、台所の各部屋にそれぞれ設けられたセンサで、
臭気や温度、湿度、人の出入り、人の有無等のいずれ
か、或は複数の組み合わせによる判別対象を検出する。
【0055】10はこれらセンサ9a〜9iと信号接続
されるとともに、上記実施の形態1〜7のシステム制御
手段と同様な換気空調システムの各機器の制御を行うシ
ステム制御手段で、エアコン1や給気装置2a、排気装
置3aも制御している。次に動作について説明する。セ
ンサ9a〜9iによって各部屋の臭気や温度、湿度、人
の出入り、人の有無等が検出され、この検出信号を受け
てシステム制御手段10が換気空調が必要な部屋を判別
する。
【0056】システム制御手段が判別する内容は、換気
空調の必要性の有無だけでなく、各部屋の環境に応じた
負荷の判別や、急速換気空調、通常換気空調、最低限の
換気空調、換気のみ、空調のみ等の判別もおこない、こ
の判別結果に基いて、エアコン1の運転の有無による換
気又は換気空調の切り替えや、実施の形態5〜7のよう
に循環装置6aの運転・停止、ダンパー7の開閉及び開
度の調整、送風手段8の運転・停止及び送風量の調整を
行う。この結果、使用者がいちいち換気空調システムの
細かい制御を設定しなくても効率的できめ細かい換気空
調が行える。
【0057】実施の形態9.図9は他の実施の形態にお
ける換気空調システムを示すシステム構成図である。図
において、実施の形態7と同一又は相当する部分には同
一符号を付してその説明を省略する。2bは室外の空気
をBの部屋へ供給する個別給気装置、2cは室外の空気
をCの部屋へ供給する個別給気装置、2dは室外の空気
をDの部屋へ供給する給気装置個別、2eは室外の空気
をEの部屋へ供給する個別給気装置である。
【0058】5bは排気装置3aの排気と給気装置2b
との間で熱交換する熱交換装置、5cは個別排気装置3
fと個別給気装置2cとの間で熱交換する熱交換装置、
5dは個別排気装置3gと個別給気装置2dとの間で熱
交換する熱交換装置、5eは個別排気装置3hと個別給
気装置2eとの間で熱交換する熱交換装置である。6b
はEの部屋とAの部屋とを連通し、Eの部屋からAの部
屋へ室内空気を送風する送風手段を有する循環装置で、
この循環装置6bによってEの部屋とA部屋とが連通状
態となり、室内空気が循環する。
【0059】6cはDの部屋とAの部屋とを連通し、D
の部屋からAの部屋へ室内空気を送風する送風手段を有
する循環装置で、この循環装置6cによってDの部屋と
Aの部屋とが連通状態となり、室内空気が循環する。6
dはCの部屋とAの部屋とを連通し、Cの部屋からAの
部屋へ室内空気を送風する送風手段を有する循環装置
で、この循環装置6dによってCの部屋とA部屋とが連
通状態となり、室内空気が循環する。
【0060】7v、7w、7x、7y、7z、7α、7
βは、それぞれ個別給気装置2c、2d、2e、循環装
置6b、6c、6d、個別給気装置2bに設けられ、風
路を開閉するダンパーで、これらダンパー7v〜7β
は、実施の形態6と同様、システム制御装置10によっ
て個別に開閉制御できるようになっている。
【0061】次に動作について説明する。通常の換気空
調運転時においては、個別排気装置3f、3g、3h、
個別給気装置2b、2c、2d、2e、循環装置6b、
6c、6d並びに送風装置8i、8j、8kを運転停止
状態にしておき、ダンパー7h、7i、7j、7s、7
t、7u、7v、7w、7x、7y、7z、7α、7β
を閉じておく。これによって、実施の形態6〜8の通常
運転の場合と同様な換気空調が行える。
【0062】ここで、例えばDの部屋だけを急速に換気
空調を行いたい場合、システム制御手段10は、外部か
らの指示を受けると、ダンパー7k、7l、7m、7
o、7q、7r、7tの開度と、送風装置8a、8b、
8c、8e、8f、8g、8h、8jによって送られる
空気の量をB、C、E、洗面所、浴室、トイレ、台所の
各々に最低限必要な換気及び空調が行えるよう調節し、
ダンパー7i、7u、7w、7zを開き、個別排気装置
3g、個別給気装置2d、循環装置6c、送風装置8k
を運転させることにより、Dの部屋だけを急速に換気空
調することができる。
【0063】本実施の形態の構成によれば、各部屋に設
けられた個別給気装置により、新鮮な空気を各部屋へ直
接取り込め、各部屋とAの部屋とを連通する風路部材及
び送風装置並びに個別排気装置により、急速な換気空調
の際における空気の経路が短くなるとともに、各部屋に
設けられた循環装置によって空気の移行が加速される。
また、熱交換装置により、各部屋の個別排気装置と個別
給気装置との排気と給気との間で熱交換するので、冷暖
房時等のロスが少なくて済み、急速にしかも効率的に換
気空調が行え、しかも他の部屋の換気空調も最低限必要
なレベルで行われるから、建物全体の環境が損なわれる
こともない。
【0064】上記Dの部屋における急速な換気空調の場
合と同様な手順によって、他の部屋においても各部屋毎
の急速換気及び空調が行え、A〜Eの各部屋において新
鮮な空気によって急速な換気空調が実現される。更に、
センサ9とシステム制御手段10とによって、実施の形
態8の場合と同様、これら一連の制御、動作が使用者か
ら要求を出すだけで自動的に行え、建物全体の換気空調
が自動的に行えるようになる。
【0065】実施の形態10.図10は他の実施の形態
における換気空調システムを示すシステム構成図であ
る。図において、実施の形態9と同一又は相当する部分
には同一符号を付してその説明を省略する。3iはAの
部屋に設けられ、Aの部屋の室内空気を室外へ排気する
個別排気装置で、風路を開閉可能なダンパー7γを有し
ている。5fは個別排気装置3iと給気装置2aとの間
に設けられた熱交換装置で、給気装置2aと排気装置3
iとの間で、この給気装置2aによる給気と排気装置3
iによる排気との熱交換を行っている。
【0066】次に動作について説明する。通常の換気空
調運転時においては、個別排気装置3iのい運転を停止
し、ダンパー7γを閉じておく。その他のついては実施
の形態9における通常運転時と同様であり、実施の形態
9の通常運転の場合と同様な換気空調が行える。
【0067】ここで、例えばAの部屋だけを急速に換気
空調を行いたい場合、システム制御手段10は、ダンパ
ー7c、7k、7o、7q、7rの開度、循環装置6
a、送風手段8a、8b、8c、8e、8f、8g、8
hからの送風量をB、C、D、E、洗面所、浴室、トイ
レ、台所の各々に最低限必要な換気空調が行えるように
調節し、ダンパー7γを開き、個別排気装置3iを運転
させる。
【0068】上記構成によれば、個別排気装置3iによ
り、Aの部屋から直接排気ができるので、Aの部屋の急
速な換気空調が行え、さらに、新鮮な空気を取り込むこ
とができる。そして、熱交換装置5fによって、排気に
よる冷暖房ロス等が抑えられ、A意外の部屋についても
最低限必要な換気空調を行うことができるから、建物全
体の換気空調が素早く且つ効率的に、しかもきめ細かく
行えるようになる。
【0069】更に、このシステムの制御は、例えばセン
サ9aによってAの部屋の臭気や温度、湿度、人の出入
りや人の存在の有無等のいずれか一つ或は複数の要素を
検出して、この検出結果に基いてシステム制御手段10
がAの部屋の急速換気及び急速空調の必用の有無を判断
して、上記一連の動作を自動的に行うようにすれば、建
物全体の必用な換気空調が自動的に行える。
【0070】実施の形態11.図11は他の実施の形態
における換気空調システムを示すシステム構成図であ
る。図において、実施の形態10と同一又は相当する部
分には同一符号を付してその説明を省略する。11はA
の部屋に設けられ、室内を加湿する加湿装置である。こ
の加湿装置11はエアコン1の近傍に配置されている。
【0071】次に動作について説明する。通常の換気空
調や所定の部屋の急速換気空調等の制御動作は実施の形
態10と同様である。今室内の湿度が低いとセンサ9に
よって検出された場合、或は加湿の要求がコントロール
パネル等からなされた場合、システム制御手段10は、
加湿装置11を運転させ、Aの部屋内を加湿する。そし
て、通常の空調換気の場合と同様なシステム動作によっ
て、Aの部屋にて加湿された空気は他の部屋へと移行
し、他の部屋も加湿されていく。
【0072】このように、建物全体を加湿する方法や所
定の部屋を急速に加湿させる方法はそれぞれ、通常の換
気空調や所定の部屋の急速換気空調等の制御動作と同様
の動作によって実現でき、他の空気調和についても同様
にして行える。即ち、上記実施の形態にならえば、本発
明のシステムによってさまざまな換気空調を効率的にし
かもきめ細かく行うことができる。
【0073】実施の形態12.図12は他の実施の形態
における換気空調システムを示すシステム構成図であ
る。図において、実施の形態11と同一又は相当する部
分には同一符号を付してその説明を省略する。12はB
の部屋に設けられ、室内を除湿する除湿装置である。こ
の除湿装置12は排気装置3aの近傍に配置されてい
る。
【0074】次に動作について説明する。通常の換気空
調や所定の部屋の急速換気空調等の制御動作は実施の形
態11と同様である。今室内の湿度が高いとセンサ9に
よって検出された場合、或は除湿の要求がコントロール
パネル等からなされた場合、システム制御手段10は、
除湿装置12を運転させ、Bの部屋内を除湿する。そし
て、通常の空調換気の場合と同様なシステム動作による
室内空気が建物全体へと移行していく。
【0075】その際、熱交換装置5aを公知の熱湿交換
型にしておくことにより、Aの部屋に給気される室外か
らの空気は給気段階で湿度の低い空気が得られ、やが
て、建物全体が効率よく除湿される。このように、建物
全体を除湿する方法や所定の部屋を急速に除湿する方法
はそれぞれ、通常の換気空調や所定の部屋の急速換気空
調等の制御動作と同様の動作によって実現できる。
【0076】尚、各実施の形態において示したように、
各部屋の空気の流入と流出とはそれぞれの部屋の中心を
基準に対象の位置においてなされると部屋内に充分な換
気空調された空気が行き渡ってから次の部屋へと移行す
るため、効率よく換気空調が行える。
【0077】また、各実施の形態においては、除湿装置
を除いて、エアコンや加湿装置等の空気調和装置をAの
部屋に配置したが、例えば、加湿装置は性質上、Aの部
屋には必用ないというような場合には、Aの部屋からB
の部屋に至るまでの中で、加湿装置が必用な最も上流の
部屋に配置すれば、無駄に空調を行うことがない。この
ように各部屋において必用な空調装置は異なるので、用
途に応じて複数の空気調和装置がある場合には、それぞ
れの要求に応じて、その空調装置が必用な最も上流の部
屋に設ければ各空調装置が負担する部屋の数を少なくす
ることができる。
【0078】また、どの部屋をA、Bの部屋Aにするか
の選択は、部屋の使用頻度や使用時間、或はどれだけ多
くの部屋と接しているか等の建物のレイアウトいった、
使用者の個別の事情に応じて適宜選択することができる
が、要は空気調和装置がおかれた部屋が給気により陽圧
状態となり、圧力差によりより低い部屋へと空調された
空気が移行することが肝要である。このようなシステム
構成によってダクト配管を不要とすることがきる。そし
て、ダクト配管等がない分、システム構成の自由度も向
上するので、使用者のさまざまな要求に対応することが
できる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、風量
差がなく、風速も均一に空気の移行が行えるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における換気空調シス
テムを示す概念図である。
【図2】この発明の実施の形態2における換気空調シス
テムを示す概念図である。
【図3】この発明の実施の形態3における換気空調シス
テムを示す概念図である。
【図4】この発明の実施の形態4における換気空調シス
テムを示す概念図である。
【図5】この発明の実施の形態5における換気空調シス
テムを示すシステム構成図である。
【図6】この発明の実施の形態6における換気空調シス
テムを示すシステム構成図である。
【図7】この発明の実施の形態7における換気空調シス
テムを示すシステム構成図である。
【図8】この発明の実施の形態8における換気空調シス
テムを示すシステム構成図である。
【図9】この発明の実施の形態9における換気空調シス
テムを示すシステム構成図である。
【図10】この発明の実施の形態10における換気空調
システムを示すシステム構成図である。
【図11】この発明の実施の形態11における換気空調
システムを示すシステム構成図である。
【図12】この発明の実施の形態12における換気空調
システムを示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1 エアコン、 2 給気装置、 3 排気装置、 4
風路部材、 5 熱交換装置、 6 循環装置、 7
ダンパー、 8 送風装置、 9 センサー、10
システム制御手段、 11 加湿装置、 12 除湿装

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Aの部屋を空気調和する空気調和機と、
    Aの部屋へ室外の空気を供給する給気装置と、Bの部屋
    から室外へ排気する排気装置と、前記Aの部屋と前記B
    の部屋とを連通する風路とを備え、前記給気装置と前記
    排気装置とにより空気の圧力差を発生させて前記Aの部
    屋から前記Bの部屋へ送られる風量が、前記Aの部屋か
    ら前記Bの部屋までの総自然換気量よりも大きくなるよ
    う前記給気装置および前記排気装置の換気風量を設定し
    たことを特徴とする換気空調システム。
  2. 【請求項2】 前記給気装置と前記排気装置との間で、
    前記給気装置による給気と前記排気装置による排気との
    熱交換を行なう熱交換装置を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の換気空調システム。
  3. 【請求項3】 互いをダクト配管によって連通すること
    なく壁によって区画したAの部屋およびBの部屋と、前
    記Aの部屋と前記Bの部屋を連通する風路とを備え、前
    記Aの部屋には給気装置によって室外の空気が供給さ
    れ、前記Bの部屋は室内の空気が排気装置によって室外
    へ排気され、前記給気装置と前記排気装置とにより空気
    の圧力差を発生させて前記Aの部屋から前記Bの部屋へ
    送られる風量が、前記Aの部屋から前記Bの部屋までの
    総自然換気量よりも大きくなるよう前記給気装置および
    前記排気装置の換気風量を設定したことを特徴とする建
    物。
  4. 【請求項4】 互いをダクト配管によって連通すること
    なく壁によって区画した複数の部屋と、前記複数の部屋
    のうち給気装置によって室外の空気が供給されるAの部
    屋とAの部屋以外の複数の部屋とを直接連通する風路と
    を備え、前記Aの部屋以外の複数の部屋には排気装置に
    よって室内の空気が室外へ排気されると共に、前記Aの
    部屋と連通するトイレおよび浴室にはそれぞれ個別排気
    装置を備えたことを特徴とする建物。
  5. 【請求項5】 前記給気装置と前記排気装置との間で、
    前記給気装置による給気と前記排気装置による排気との
    熱交換を行なう熱交換装置を備えたことを特徴とする請
    求項3又は4記載の建物。
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