JP2003266716A - インクジェットヘッド及びヘッドクリーニング方法並びに画像形成装置 - Google Patents

インクジェットヘッド及びヘッドクリーニング方法並びに画像形成装置

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JP2003266716A
JP2003266716A JP2002070885A JP2002070885A JP2003266716A JP 2003266716 A JP2003266716 A JP 2003266716A JP 2002070885 A JP2002070885 A JP 2002070885A JP 2002070885 A JP2002070885 A JP 2002070885A JP 2003266716 A JP2003266716 A JP 2003266716A
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ink
ink ejection
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head
cleaning
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JP2002070885A
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English (en)
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Yuji Yakura
雄次 矢倉
Shota Nishi
正太 西
Masato Ando
真人 安藤
Hiroshi Tokunaga
洋 徳永
Shinichi Horii
伸一 堀井
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吐出孔から記録媒体上にインクを吐出
するインクジェットヘッドにおいて、インク吐出面を傷
つけずにそのクリーニング効果を向上すると共に、クリ
ーニング部材の混色を防止する。 【解決手段】 複数色のインクを吐出するインク吐出孔
の列が設けられたプリントヘッド4のヘッドクリーニン
グ方法であって、弾性を有する材料で円柱状に形成さ
れ、その断面周囲の長さπDが上記プリントヘッド4の
インク吐出面6に設けられたインク吐出孔の最初の列Y
と最後の列Kとの間隔Lよりも長く形成されたクリーニ
ングローラ7を上記インク吐出面6に対し接触させて移
動させる際のインク吐出孔内の圧力変化により、インク
吐出孔内のインクを吸引するものである。これにより、
インク吐出面6を傷つけずにそのクリーニング効果を向
上すると共に、クリーニング部材の混色を防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク吐出孔から
記録媒体上に画像形成のためのインクを吐出するインク
ジェットヘッド及びヘッドクリーニング方法並びに画像
形成装置に関し、詳しくは、インク吐出面を傷つけず、
かつインク吐出孔付近のクリーニング効果の向上を図る
と共に、クリーニング時のインクの混色を防止しようと
するインクジェットヘッド及びヘッドクリーニング方法
並びに画像形成装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式の画像形成装置、例
えばインクジェットプリンタは、ランニングコストが低
く、プリント画像のカラー化、装置の小型化が容易であ
る等の点から広く普及されている。このインクジェット
プリンタは、プリントヘッドのインク吐出面に設けられ
た微小なインク吐出孔から微量なインクを吐出させて画
像記録を行うようになっており、長時間続けて印刷動作
を行わず、プリントヘッドのインク吐出孔からインクを
吐出させていない場合には、前回の印刷動作によりイン
ク吐出面のインク吐出孔付近に付着したインクが蒸発乾
燥して増粘、固化してしまうことがあり、正常なインク
吐出が困難となる。
【0003】このため、従来では、やや硬めのゴム製等
のブレードをプリントヘッドのインク吐出面に押し当
て、該インク吐出面上をスライドさせることにより、上
記インク吐出面に付着して増粘、固化したインクを除去
する(ワイプする)ことでプリントヘッドのクリーニン
グを行っていた。これに関連して、特開昭57−349
69号公報には、複数のブレードを回転軸に取り付けて
回転させ、ワイピング効果をさらに高める技術が開示さ
れている。
【0004】また、特開昭56−101866号公報に
は、吸引ポンプを用いてインク吐出孔内のインクやゴミ
等を吸引して除去し、インクの不吐出を防止する技術が
開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の技術では、やや硬めのゴム製等のブレードをプリン
トヘッドのインク吐出面に押し当てて該インク吐出面上
をスライドさせることにより、上記インク吐出面に付着
したインクをワイピングするようにしているので、上記
ブレードによりインク吐出面に大きな力が加わり、該イ
ンク吐出面を傷つけてしまう場合があった。また、上記
ブレードでは、ワイピング効果にのみ頼らざるを得ない
が、ワイピングするだけではインク吐出孔にインクが残
ってしまうことがあった。なお、複数のブレードを用い
た場合でも、上記と同様に、インク吐出面を傷つけてし
まう場合があると共に、インク吐出孔付近にインクが残
ってしまう問題があった。
【0006】また、吸引ポンプを用いてインク吐出孔内
のインクやゴミ等を吸引して除去する場合は、インク吐
出孔内のインクをやや多めに吸引する必要があり、イン
クジェットヘッドのインクを無駄に消費してしまう場合
があった。
【0007】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、インク吐出面を傷つけず、かつインク吐出孔付近
のクリーニング効果の向上を図ると共に、クリーニング
時のインクの混色防止を図ろうとするインクジェットヘ
ッド及びヘッドクリーニング方法並びに画像形成装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるインクジェットヘッドは、複数色のイ
ンクを各色毎に吐出するインク吐出孔の列が設けられた
インク吐出面を有するプリントヘッドを備え、上記イン
ク吐出孔から記録媒体上に画像形成のためのインクを吐
出するインクジェットヘッドであって、弾性を有する材
料で円柱状に形成され、その断面周囲の長さが上記プリ
ントヘッドのインク吐出面に設けられたインク吐出孔の
列方向に直交する方向にて最初の列と最後の列との間隔
よりも長く形成されたクリーニング部材と、このクリー
ニング部材を上記プリントヘッドのインク吐出面に対し
接触させた状態で相対的に回転移動させる移動手段とを
備え、上記クリーニング部材の外周面が上記インク吐出
面に接触した状態で回転移動する際のインク吐出孔内の
圧力変化により該インク吐出孔内のインクを吸引するよ
うにしたものである。
【0009】このような構成により、弾性を有する材料
で円柱状に形成され、その断面周囲の長さが上記プリン
トヘッドのインク吐出面に設けられたインク吐出孔の列
方向に直交する方向にて最初の列と最後の列との間隔よ
りも長く形成されたクリーニング部材をプリントヘッド
のインク吐出面に対し接触させた状態で相対的に回転移
動させ、該クリーニング部材の外周面が上記インク吐出
面に接触した状態で回転移動する際のインク吐出孔内の
圧力変化により該インク吐出孔内のインクを吸引して除
去する。これにより、上記プリントヘッドのインク吐出
面を傷つけず、かつインク吐出孔付近のクリーニング効
果の向上を図ることができると共に、一度所定の色のイ
ンク吐出孔をクリーニングした接触部位で再度他の色の
インク吐出孔のクリーニングを行うことがなくなる。
【0010】そして、上記クリーニング部材は、その外
周面に多数の小孔が形成されている。これにより、上記
クリーニング部材の外周面がプリントヘッドのインク吐
出面に接触した状態で回転移動する際のインク吐出孔内
の圧力変化により該インク吐出孔内から吸引したインク
を、上記外周面の多数の小孔の毛管現象により該小孔内
に捕らえて、インク吐出面に残すことなく確実に除去し
てクリーニングする。
【0011】また、本発明によるヘッドクリーニング方
法は、複数色のインクを各色毎に吐出するインク吐出孔
の列が設けられたインク吐出面を有するプリントヘッド
のヘッドクリーニング方法であって、弾性を有する材料
で円柱状に形成され、その断面周囲の長さが上記プリン
トヘッドのインク吐出面に設けられたインク吐出孔の列
方向に直交する方向にて最初の列と最後の列との間隔よ
りも長く形成されたクリーニング部材の外周面を上記プ
リントヘッドのインク吐出面に対し接触させた状態で相
対的に回転移動させ、上記クリーニング部材の外周面が
上記インク吐出面に接触して移動する際のインク吐出孔
内の圧力変化により該インク吐出孔内のインクを吸引す
るものである。
【0012】このような方法の実施により、上記クリー
ニング部材の外周面が上記プリントヘッドのインク吐出
面に対し接触した状態で回転移動する際のインク吐出孔
内の圧力変化により、該インク吐出孔内のインクを吸引
して除去する。これにより、上記プリントヘッドのイン
ク吐出面を傷つけず、かつインク吐出孔付近のクリーニ
ング効果の向上を図ると共に、上記クリーニング時のイ
ンクの混色を防止することができる。
【0013】さらに、本発明による画像形成装置は、複
数色のインクを各色毎に吐出するインク吐出孔の列が設
けられたインク吐出面を有するプリントヘッドと、弾性
を有する材料で円柱状に形成され、その断面周囲の長さ
が上記プリントヘッドのインク吐出面に設けられたイン
ク吐出孔の列方向に直交する方向にて最初の列と最後の
列との間隔よりも長く形成されたクリーニング部材と、
このクリーニング部材を上記プリントヘッドのインク吐
出面に対し接触させた状態で相対的に回転移動させる移
動手段とを具備し、上記クリーニング部材の外周面が上
記インク吐出面に接触した状態で回転移動する際のイン
ク吐出孔内の圧力変化により該インク吐出孔内のインク
を吸引するようにしたインクジェットヘッドと:このイ
ンクジェットヘッドを装置本体の所定箇所に装着して固
定すると共に、その固定を解除するヘッド着脱機構と;
を備えたものである。
【0014】このような構成により、上記インクジェッ
トヘッドで、弾性を有する材料で円柱状に形成され、そ
の断面周囲の長さが上記プリントヘッドのインク吐出面
に設けられたインク吐出孔の列方向に直交する方向にて
最初の列と最後の列との間隔よりも長く形成されたクリ
ーニング部材をプリントヘッドのインク吐出面に対し接
触させた状態で相対的に回転移動させ、上記クリーニン
グ部材の外周面が上記インク吐出面に接触した状態で回
転移動する際のインク吐出孔内の圧力変化により、該イ
ンク吐出孔内のインクを吸引して除去する。これによ
り、上記プリントヘッドのインク吐出面を傷つけず、か
つインク吐出孔付近のクリーニング効果の向上を図ると
共に、上記クリーニング時のインクの混色を防止するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるイ
ンクジェットヘッド1及びこのインクジェットヘッド1
を装着するプリンタ本体2の実施の形態を示す斜視図で
ある。図1は、インクジェットヘッド1が独立した形態
を有してプリンタ本体2に直接装着される形式のものを
示している。そして、上記インクジェット1を矢印Hの
ように収納してプリンタ本体2に固定状態でセットして
画像形成装置、例えばインクジェットプリンタを構成す
る。
【0016】上記インクジェットヘッド1は、液体イン
クを例えば電気熱変換式又は電気機械変換式などで微細
に粒子化して吐出し、記録紙(記録媒体)上にインクド
ットを吹付けるもので、図1及び図2に示すように、イ
ンクカートリッジ3と、プリントヘッド4と、ヘッドキ
ャップ5とを備えて成る。
【0017】上記インクカートリッジ3は、内部に1色
又は複数色のインクを収容するもので、その筐体が図1
に示すプリンタ本体2の幅方向、すなわち記録紙の幅方
向に全幅にわたって細長く伸びている。上記筐体の内部
には、図示省略したが、例えば四つに分かれたインク室
があり、イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラック
Kの4色のインクが充填されている。なお、上記インク
カートリッジ3は、硬質樹脂等で形成されている。
【0018】上記インクカートリッジ3の底面部には、
図2(図1に示すインクジェットヘッド1の拡大横断面
図)に示すように、プリントヘッド4が設けられてい
る。このプリントヘッド4は、上記インクカートリッジ
3から供給されるインクを微細に粒子化して吐出させる
もので、微小な孔から成るインク吐出孔が該インクカー
トリッジ3の長手方向に沿って記録紙の全幅に対応して
設けられたインク吐出面6を有している。
【0019】そして、このインク吐出面6は、例えばニ
ッケル及びニッケルを含む材質でニッケル電鋳法により
薄いシート状に形成され、上記インクカートリッジ3の
長手方向に伸び、イエローY,マゼンタM,シアンC,
ブラックKの4色のインク吐出孔の列がそれぞれ設けら
れており、4色一体型のラインヘッドとされている。な
お、図示は省略したが、上記インク吐出面6のY,M,
C,Kの各色のインク吐出孔の列のある部分と、該イン
ク吐出孔を挟む両側にてヘッド電極を樹脂で覆った凸部
が形成された部分とは、波打ち面状に形成されている。
【0020】上記インクカートリッジ3の底面側には、
ヘッドキャップ5が取り付けられている。このヘッドキ
ャップ5は、上記プリントヘッド4のインク吐出面6を
覆い、インク吐出孔の乾燥と目詰まりを防ぐために保護
するキャップ部材となるもので、上記インクカートリッ
ジ3の筐体と同じ長さで細長く伸び、上面が開口した浅
い箱状に形成されており、該プリントヘッド4に対し相
対的に回転移動し且つ着脱可能に装着されている。そし
て、上記ヘッドキャップ5は、プリントヘッド4のイン
ク吐出面6の長手方向に直交する方向に矢印A,Bのよ
うにモータ等の移動手段により移動され、矢印A方向に
移動した状態で上記インクカートリッジ3から外され、
矢印B方向に戻った状態で再びインクカートリッジ3に
装着されるようになっている。なお、上記ヘッドキャッ
プ5は、硬質樹脂等で形成されている。
【0021】上記ヘッドキャップ5の内側には、クリー
ニングローラ7が設けられている。このクリーニングロ
ーラ7は、上記プリントヘッド4のインク吐出面6をク
リーニングするクリーニング部材となるもので、弾性を
有する材料で円柱状に形成されており、上記ヘッドキャ
ップ5内の一側部にて該ヘッドキャップ5の長手方向に
取り付けられている。したがって、上記プリントヘッド
4のインク吐出面6の長手方向と平行となる。そして、
上記クリーニングローラ7は、上記ヘッドキャップ5と
共に矢印A方向に回転移動してプリントヘッド4のイン
ク吐出面6をクリーニングするようになっている。この
ことから、上記ヘッドキャップ5は、クリーニングロー
ラ7を上記プリントヘッド4のインク吐出面6に対し接
触させた状態で相対的に回転移動させる移動手段ともな
る。
【0022】また、上記クリーニングローラ7は、その
断面周囲の長さが上記プリントヘッドのインク吐出面に
設けられたインク吐出孔の列方向に直交する方向にて最
初の列と最後の列との間隔よりも長く形成されている。
すなわち、図2において、インクカートリッジ3のイン
ク吐出面6に設けられたインク吐出孔の列方向に直交す
る方向にて最初の列となるイエローYのインク吐出孔の
列と、最後の列となるブラックKのインク吐出孔の列と
の間隔をLとし、また上記クリーニングローラ7の直径
の長さをDとすると、該クリーニングローラ7の断面周
囲の長さはπDとなる。したがって、この場合は、L≦
πDの式が成り立ち、D≧L/πとなる。すなわち、ク
リーニングローラ7の直径Dは、D≧L/πを満たすよ
うに形成されている。なお、図2ではD=L/2πの場
合を示している。これにより、クリーニングローラ7の
外周面において、一度所定の色のインク吐出孔をクリー
ニングした接触部位で再度他の色のインク吐出孔のクリ
ーニングを行うことがないため、インクの混色を防止す
ることができる。
【0023】また、同じく上記ヘッドキャップ5の内側
には、インク受部8が設けられている。このインク受部
8は、上記プリントヘッド4のインク吐出孔からの予備
吐出インクを受けるもので、浅い箱状のヘッドキャップ
5の底面の一部又は全体で予備吐出されたインクを受け
るようになっている。
【0024】次に、上記ヘッドキャップ5及びクリーニ
ングローラ7の具体例について、図3〜図5を参照して
説明する。まず、図4において、ヘッドキャップ5は、
図1に示すインクカートリッジ3の幅と長さに合わせて
細長状に形成され、図3に示すように、下部に底面を有
し全周囲に側壁が立ち上部が開口した浅い箱状に形成さ
れている。そして、前述のように、ヘッドキャップ5は
プリントヘッド4のインク吐出面6の長手方向に直交す
る方向に矢印A,Bのように移動されるが、矢印B方向
に戻った状態で再びインクカートリッジ3に装着される
際の位置決め手段として、図3に示すように、クリーニ
ングローラ7と反対側の側壁の上端部に位置決め爪12
が設けられている。この位置決め爪12がインクカート
リッジ3の下部側縁部に係止してヘッドキャップ5を位
置決めするようになっている。
【0025】そして、上記ヘッドキャップ5の上記プリ
ントヘッド4側にて長手方向の一側の側壁近傍には、上
記プリントヘッド4のインク吐出面6の全長にわたって
接触する円柱状に形成されたクリーニングローラ7が着
脱可能に保持されている。すなわち、上記クリーニング
ローラ7の両端部には、図4に示すようにピン9が突出
して設けられ、このピン9が図3に示すように略U字状
の形状で立ち上がる保持部材10で保持されている。こ
の保持部材10の上部のピン受入れ部は弾性的に開閉可
能とされており、上記のピン9を上方からピン受入れ部
に押し付けることにより該ピン受入れ部が開いてピン9
を受け入れ、その後閉じて保持する。逆に、上記のピン
9を上方に持ち上げることにより、該ピン受入れ部が開
いてピン9を取り外すことができるようになっている。
【0026】なお、上記クリーニングローラ7の円柱状
の形状は、図4及び図5に示すように、その長手方向の
中央部分が緩やかに太くなったいわゆるクラウン形状に
形成されている。これは、クリーニングローラ7が長手
方向の中央部分で下方に撓むことがあるので、その撓み
によりインク吐出面6と非接触になることを防止するた
めである。
【0027】また、上記クリーニングローラ7の前記イ
ンク吐出面6に接触する部分は、弾性を有するゴム等の
材質で形成されている。すなわち、上記クリーニングロ
ーラ7の芯材は、例えば金属や硬質樹脂等で形成されて
いるが、その芯材より外側の周面部分はゴム等の弾性部
材で形成されている。なお、上記クリーニングローラ7
の全体がゴム等の弾性部材で形成されていてもよい。
【0028】そして、上記クリーニングローラ7をヘッ
ドキャップ5に保持する部分には、図3に示すように、
フローティングスプリング11が介在されている。この
フローティングスプリング11は、上記クリーニングロ
ーラ7をプリントヘッド4のインク吐出面6側に付勢す
る手段となるもので、例えば側面視で略U字状に形成さ
れた板バネから成り、前記保持部材10の近傍にてピン
9の下方に挿入されている。そして、上記フローティン
グスプリング11の付勢力が両端部のピン9に働くこと
により、クリーニングローラ7をプリントヘッド4のイ
ンク吐出面6に略均一な力で押圧する。
【0029】これにより、図2に示すように、インクカ
ートリッジ3の底面側にヘッドキャップ5が取り付けら
れた状態で、上記フローティングスプリング11の付勢
力と、クリーニングローラ7の弾性力と、クラウン形状
とで、上記クリーニングローラ7は、プリントヘッド4
のインク吐出面6の全長にわたって接触するようにな
る。なお、上記フローティングスプリング11は、略U
字状の板バネに限られず、コイルスプリングであっても
よい。
【0030】また、上記クリーニングローラ7は、上記
プリントヘッド4のインク吐出面6との接触により従動
回転するようになっている。したがって、図2に示すよ
うに、ヘッドキャップ5が矢印A方向に移動することに
より、クリーニングローラ7はプリントヘッド4のイン
ク吐出面6の全長にわたって適度な圧力で密着しながら
回転し、その回転移動によりインク吐出面6に付着して
いるインクをクリーニングする。
【0031】ここで、上記クリーニングローラ7による
プリントヘッド4のインク吐出面6のクリーニング作用
及びヘッドクリーニング方法について、図6を参照して
説明する。なお、図6では、説明を分かり易くするた
め、インク吐出面6とインク吐出孔13とクリーニング
ローラ7とを拡大した断面図で示している。まず、図6
において、クリーニングローラ7は、図2に示すヘッド
キャップ5と共に矢印A方向に移動しながら、インク吐
出面6との接触により矢印C方向に従動回転する。そし
て、上記クリーニングローラ7が、図2に示すプリント
ヘッド4のインク吐出面6の或る列のインク吐出孔13
の位置を通過するとする。
【0032】図6(a)は、矢印C方向に従動回転しな
がら矢印A方向に移動してきたクリーニングローラ7
が、或る列のインク吐出孔13の位置に差しかかった状
態を示している。このとき、上記インク吐出孔13の部
位には、インク室14からのインク15が充満されてお
り、該インク吐出孔13の内部には上記インク15の表
面の界面張力により凹状曲面のメニスカス16が形成さ
れている。そして、図6(a)に示すように、上記クリ
ーニングローラ7が矢印C方向に従動回転しながら矢印
A方向に移動することにより、上記インク吐出孔13を
一方側縁部から他方側縁部に向けて塞いで行き、その間
に該インク吐出孔13内の空気が他方側縁部の隙間から
矢印Dのように押し出されて行く。
【0033】次に、図6(b)に示すように、上記クリ
ーニングローラ7が更に矢印C方向に従動回転しながら
矢印A方向に移動して、丁度インク吐出孔13の位置に
来ると、該インク吐出孔13を完全に塞いだ状態にな
る。このとき、クリーニングローラ7は上記インク吐出
面6に押圧して接触されているので、微視的には、該ク
リーニングローラ7の表面の一部がその弾性により上記
インク吐出孔13の一方側縁部と他方側縁部との間で該
インク吐出孔13内に少し入り込み、その分だけインク
吐出孔13内の空気を押し出した状態で該インク吐出孔
13の入口を塞ぎ、内部を密封している。
【0034】その後、図6(c)に示すように、上記ク
リーニングローラ7が更に矢印C方向に従動回転しなが
ら矢印A方向に移動して、上記インク吐出孔13の他方
側縁部を塞いだ状態で一方側縁部だけを開いて行く。こ
のとき、微視的には、上記インク吐出孔13内に少し入
り込んだクリーニングローラ7の表面の一部がインク吐
出孔13の一方側縁部から離れる際に、該インク吐出孔
13内の密封された空気が引かれて一方側縁部の隙間か
ら矢印Eのように吸引される。
【0035】すなわち、図6(b)に示すようにインク
吐出孔13内の空気が少し押し出されて密封された状態
(正圧)から、図6(c)に示すように上記インク吐出
孔13内の空気が引き出された際(負圧)のインク吐出
孔13内の圧力変化により、該インク吐出孔13内のイ
ンクが吸引されるようになる。これにより、上記インク
吐出孔13内に残ったインクが図2においてプリントヘ
ッド4の外側に引っ張られる吸引力が作用し、該インク
吐出孔13内のインクを吸引して確実に除去することが
できる。
【0036】なお、この場合、ゴム等の弾性を有する材
料で円柱状に形成されたクリーニングローラ7をインク
吐出面6上で移動させるので、該インク吐出面6のヘッ
ド電極を樹脂で覆った状態の保護層を損傷させることな
く、上記インク吐出面6のクリーニングを行うことがで
きる。
【0037】図7は、上記クリーニングローラ7の他の
実施形態を示す側面図である。この実施形態は、上記ク
リーニングローラ7を、その外周面に多数の小孔17,
17,…が形成された部材としたものである。そして、
上記小孔17の内径は、毛管現象により内部にインクを
捕らえて保持できる程度の寸法とされている。この場合
は、図6で説明したようにクリーニングローラ7で吸引
除去されたインク、及びそのクリーニングローラ7の外
周面によって拭き取られたインクを、上記クリーニング
ローラ7の外周面に形成された多数の小孔17,17,
…の毛管現象により捕らえて保持できるので、インク吐
出面6上にインクを残すことなくきれいにクリーニング
を行うことができる。
【0038】なお、上記クリーニングローラ7を、弾性
を有するスポンジ状の材料で円柱状に形成し、その外周
面に多数の小孔17,17,…を有する部材としてもよ
い。この場合は、上記多数の小孔17,17,…の毛管
現象により捕らえて保持されたインクが中心部のスポン
ジ状の部分に吸収されるので、一度クリーニングしたイ
ンクを該クリーニングローラ7内に保持した状態で次の
クリーニングを行うことができる。
【0039】図8は、他の実施形態によるクリーニング
ローラ7の構成を示す側面図である。この実施形態は、
上記クリーニングローラ7の外周面上にて隣り合う色の
インク吐出孔に接触する領域間に、該クリーニングロー
ラ7の回転軸9から外周面側にかけて円柱状の弾性を有
する材料を仕切る仕切り板61a〜61dが形成された
ものである。このような構成により、上記インク吐出面
6に設けられた吐出孔13内のインクを吸引除去するク
リーニングローラ7は、その弾性を有する部材が上記仕
切り板61a〜61bによって四つに仕切られ、この四
つに仕切られたそれぞれの部位が、イエローY、マゼン
タM、シアンC及びブラックKのインク吐出孔の列をク
リーニングする部位となる。これにより、図7に示す構
成においては、上記クリーニングローラ7の外周面に形
成された多数の小孔17,17,…の毛管現象により捕
らえて吸収された各色のインクが該クリーニングローラ
7内に保持された状態で混色してしまうことを防止する
ことができる。
【0040】図9は、更に他の実施形態によるクリーニ
ングローラ7の構成を示す側面図である。この実施形態
は、上記クリーニングローラ7の外周面上にて隣り合う
色のインク吐出孔に接触する領域間に、該クリーニング
ローラ7の外周面から回転軸9側にかけて所定の深さの
溝62a〜62dが切り込まれたものである。これによ
り、図8に示す実施例の場合と同様に四つの部位に分断
され、上記クリーニングローラ7の外周面に形成された
多数の小孔17,17,…の毛管現象により捕らえて吸
収された各色のインクが該クリーニングローラ7内に保
持された状態で混色してしまうことを防止することがで
きる。
【0041】次に、図2に示すクリーニングローラ7の
移動及び従動回転の具体的な機構について、図10及び
図11を参照して説明する。図10は、図1に示すヘッ
ドキャップ開閉機構20の詳細を示す側面図である。ま
ず、図2に示すクリーニングローラ7は、図3に示すよ
うにヘッドキャップ5に取り付けられており、このヘッ
ドキャップ5は、図10に示すように下辺部に直線状の
ラック22が形成された移動用ラック板40に連結して
支持されている。
【0042】上記移動用ラック板40は、上記ヘッドキ
ャップ5を矢印A,B方向に移動させるもので、該移動
用ラック板40の内側側面の上部両端に設けられた2本
のガイドピン41a,41bを、図1に示すプリンタ本
体2の一方の外側板42に形成された直線状の移動ガイ
ド溝43に係合させ、下辺部に形成されたラック22
を、上記一方の外側板42に取り付けられた移動用モー
タ44の回転軸上のウォームギア45によって回転され
るピニオン23に噛み合わせて、支持されている。
【0043】また、上記ヘッドキャップ5の一方の外側
面には、上記移動用ラック板40側に向けて前後2本の
キャップガイドピン46a,46bが突出して設けられ
ている。また、前記プリンタ本体2の一方の外側板42
の中間部には、上記ヘッドキャップ5の移動軌跡を形成
するため所定形状に湾曲した2本のキャップガイド溝4
7,48が形成されている。そして、上記ヘッドキャッ
プ5の前後2本のキャップガイドピン46a,46b
は、それぞれ上記プリンタ本体2の外側板42のキャッ
プガイド溝47,48に係合され、更に前部のキャップ
ガイドピン46aだけは上記移動用ラック板40の前端
部に縦長に形成されたガイド溝49に係合されている。
【0044】このような機構により、上記移動用モータ
44の駆動によりウォームギア45を介してピニオン2
3が矢印F,G方向に回転し、これと噛み合うラック2
2により移動用ラック板40が矢印A,B方向に移動す
る。このとき、上記ヘッドキャップ5の前部のキャップ
ガイドピン46aが上記移動用ラック板40の前端部の
ガイド溝49に係合しているので、該ヘッドキャップ5
は上記移動用ラック板40と共に矢印A,B方向に移動
する。そして、そのときのヘッドキャップ5の移動軌跡
は、前後2本のキャップガイドピン46a,46bが係
合するキャップガイド溝47,48の形状によって決め
られる。
【0045】図11は、図10の要部拡大側面図であ
り、クリーニングローラ7の従動回転の具体的な構造を
示している。すなわち、ヘッドキャップ5の内部にて、
クリーニングローラ7の両端部のピン9を保持する保持
部材10の内側にスプリング支持部材50を立設し、こ
のスプリング支持部材50にコイルスプリング51を巻
き付けて装着し、該コイルスプリング51の上端部を、
上記クリーニングローラ7のピン9を回転可能に支持す
る軸受部52の下面に押し当てている。
【0046】したがって、上記コイルスプリング51の
弾性力でクリーニングローラ7を常時上向きに付勢し
て、プリントヘッド4のインク吐出面6に押し付けるこ
とができる。これにより、図8において、ヘッドキャッ
プ5が矢印A方向に移動する際に、上記インク吐出面6
に押し付けられたクリーニングローラ7は、該インク吐
出面6との押圧接触により矢印C方向に従動回転する。
【0047】図12は、上記クリーニングローラ7の移
動機構の他の実施形態を示す要部拡大側面図である。こ
の実施形態は、上記クリーニングローラ7の外周面にお
ける所定の接触部位を上記インク吐出面6に形成された
所定のインク吐出孔の列に対応して接触させる回転移動
機構を備え、該クリーニングローラ7が上記回転移動機
構により上記クリーニングローラ7の外周面と上記プリ
ントヘッド4のインク吐出面6との対応する部位が一対
一に接触して回転移動するようにしたものである。上記
回転移動機構は、図12に示すように、クリーニングロ
ーラ7のピン9に一体的に固着されたピニオンギア63
と、このピニオンギア63に噛み合うように上記プリン
トヘッド4の端部に設けられたラック64とから成る。
【0048】これにより、図10に示す移動用モータ4
4の駆動によりピニオン23が例えば矢印F方向に回転
し、これと噛み合うラック22により移動用ラック板4
0が矢印A方向に移動するときには、上記クリーニング
ローラ7のピン9に固着されたピニオンギア63が矢印
Cの方向に回転し、このピニオンギア63と上記プリン
トヘッド4に設けられたラック64とが噛み合うことに
よって、該クリーニングローラ7の外周面とプリントヘ
ッド4のインク吐出面6との対応する部位が一対一に接
触した状態で相対的に回転移動するようになっている。
【0049】この場合は、上記クリーニングローラ7の
断面周囲の長さπDが、図2に示すように、上記プリン
トヘッド4のインク吐出面6に設けられたインク吐出孔
13の列方向に直交する方向にて最初の列と最後の列と
の間隔Lよりも長く形成されているので、一度所定の色
のインク吐出孔をクリーニングした接触部位で再度他の
色のインク吐出孔のクリーニングを行うことがなく、ク
リーニングローラ7の混色を防止することができる。な
お、上記回転移動機構は、図12に示す構造に限られ
ず、上記クリーニングローラ7の外周面と、上記プリン
トヘッド4のインク吐出面6との対応する部位が一対一
に接触して回転移動できるものであるならば、他の構造
であってもよい。
【0050】次に、以上のように構成されたインクジェ
ットヘッド1のクリーニングローラ7による一連のクリ
ーニング動作について、図13を参照して説明する。こ
こでは、図2に示すインクジェットヘッド1において、
矢印A方向にヘッドキャップ5が移動し、プリントヘッ
ド4のインク吐出面6のクリーニングを行い、その実施
後にインクの予備吐出を行うものとする。まず、図13
(a)は、インクカートリッジ3に対してヘッドキャッ
プ5が閉じた初期状態を示している。そして、この状態
で図1において、インクジェットヘッド1はプリンタ本
体2に収納されてセットされる。
【0051】次に、上記プリンタ本体2にセットされた
状態で、ヘッドキャップ開信号により、図13(b)に
示すように、ヘッドキャップ5がインクカートリッジ3
に対して相対的に矢印A方向に移動される。すると、上
記インクカートリッジ3に対してヘッドキャップ5と共
にクリーニングローラ7が矢印A方向に移動し、プリン
トヘッド4のインク吐出面6に押圧接触した状態で該イ
ンク吐出面6をクリーニングする。このとき、上記クリ
ーニングローラ7は、インク吐出面6との接触状態で従
動回転し、或いはブレーキ機構又は固定機構により回転
が制限され、又は回転駆動機構により正方向或いは逆方
向に回転されて移動する。
【0052】この状態で、図2において、プリントヘッ
ド4のインク吐出面6のうち、例えばイエローYのイン
ク吐出面6がクリーニングされたとする。すると、ヘッ
ドキャップ5の下面側に設けられた位置検出手段(図示
省略)により、イエローYのインク吐出面6のクリーニ
ングが終了したことを検出する。これにより、上記イエ
ローYのインク吐出面6のインク吐出孔に対し予備吐出
開始信号が送られる。
【0053】次に、図13(c)に示すように、イエロ
ーYのインク吐出面6のインク吐出孔から予備吐出イン
ク18が噴射される。その後、上記イエローYのインク
吐出面6のインク吐出孔に対し予備吐出終了信号が送ら
れ、予備吐出インク18の噴射が停止される。以後同様
にして、図2において、順次M,C,Kのインク吐出面
6のクリーニングローラ7によるクリーニングが終わる
都度、当該インク吐出面6のクリーニング終了を位置検
出手段で検出して、それぞれのインク吐出孔に対し予備
吐出開始信号及び予備吐出終了信号が送られる。これに
より、各インク吐出孔からの予備吐出のタイミングが制
御され、インクの予備吐出が順次実行される。
【0054】このようにして、各色のインク吐出面6の
クリーニングと予備吐出が終了すると、図13(d)に
示すように、ヘッドキャップ5は、矢印A方向に一杯に
移動してやや上方に移り、退避位置に収まる。この状態
で、記録紙に印字、印画を行う。
【0055】次に、所要の頁数の印字、印画が終了する
と、ヘッドキャップ閉信号が送られ、ヘッドキャップ5
は、上記の退避位置から、図13(e)に示すように、
インクカートリッジ3に対して相対的に矢印B方向に移
動される。すると、上記インクカートリッジ3に対して
ヘッドキャップ5と共にクリーニングローラ7が矢印B
方向に移動し、この復路では上記クリーニングローラ7
はプリントヘッド4のインク吐出面6に接触しないでそ
のまま戻る。
【0056】その後、図13(f)に示すように、イン
クカートリッジ3に対してヘッドキャップ5が矢印B方
向に一杯に移動して閉じた状態となり、初期状態に戻
る。そして、次の印字、印画の指示を待つ。
【0057】なお、以上の動作は、プリントヘッド4の
インク吐出面6のクリーニングの実施後にインクの予備
吐出を行うものとしたが、クリーニングローラ7による
上記インク吐出面6のクリーニングの実施前にインクの
予備吐出を行ってもよい。この場合は、上記位置検出手
段によるY,M,C,Kの各色のインク吐出孔からの予
備吐出のタイミングを制御する必要はない。
【0058】次に、上記インクジェットヘッド1の関連
発明としての画像形成装置、例えばインクジェットプリ
ンタについて、図1及び図14〜図20を参照して説明
する。このインクジェットプリンタは、インクジェット
ヘッドからインクを微細に粒子化して吐出し、記録紙上
にインクドットを吹付けて印刷するもので、図1に示す
ように、インクジェットヘッド1と、プリンタ本体2
と、ヘッド着脱機構19と、ヘッドキャップ開閉機構2
0とを備えて成る。なお、このインクジェットプリンタ
は、インクジェットヘッド1をプリンタ本体2に直接装
着する形式のものを示している。
【0059】上記インクジェットヘッド1は、液体イン
クを例えば電気熱変換式又は電気機械変換式などで微細
に粒子化して吐出し、記録紙上にインクドットを吹付け
るもので、前述の図1〜図13において説明したものと
同様に構成されている。
【0060】プリンタ本体2は、上記インクジェットヘ
ッド1を所定箇所に装着してインクジェットプリンタと
しての機能を発揮するためのもので、記録紙トレイ、記
録紙の搬送系、動作駆動系、全体の制御回路部等を備え
ている。なお、図1において、符号21は印刷後に排紙
される排紙受けを示している。
【0061】ヘッド着脱機構19は、上記インクジェッ
トヘッド1をプリンタ本体2の所定箇所に装着して固定
すると共にその固定を解除するもので、例えばプリンタ
本体2の中央部に設けられた凹所から成る所定箇所にイ
ンクジェットヘッド1を挿入してその上面部を押さえる
ように構成された横長のバー部材から成る。すなわち、
上記プリンタ本体2の全幅方向に伸び、例えば垂直方向
と水平方向とに起倒するようになっている。そして、図
1に示すようにバー部材が垂直方向に起立した状態でイ
ンクジェットヘッド1を矢印H方向に収納して装着し、
図14に示すようにバー部材が水平方向に倒された状態
でインクジェットヘッド1を上記所定箇所に固定するよ
うになっている。
【0062】ヘッドキャップ開閉機構20は、上記イン
クジェットヘッド1がプリンタ本体2の所定箇所に固定
される状態でヘッドキャップ5をプリントヘッド4(図
2参照)に対して相対的に移動しインク吐出面6(図2
参照)を解放すると共に、印刷終了後に上記ヘッドキャ
ップ5を閉じるもので、例えばプリンタ本体2の側面に
設けられたラック22と、ピニオン23との噛み合わせ
から成る。その詳細な構造は、図10を参照して既に説
明したとおりである。
【0063】そして、図14に示すように、インクジェ
ットヘッド1をヘッド着脱機構19でプリンタ本体2の
所定箇所に固定した状態で、上記ピニオン23を図10
に示す移動用モータ44で所定方向に回転することによ
り、図15に示すようにラック22が矢印A方向に移動
し、これと共に図1に示すヘッドキャップ5を矢印A方
向に移動して開き、退避位置に収めるようになってい
る。
【0064】なお、上記ヘッドキャップ開閉機構20
は、上述のラック22とピニオン23との噛み合わせに
限られず、例えばゴムローラをヘッドキャップ5の両側
面に押し当て、このゴムローラの回転軸にモータを結合
し、該モータを回転して上記ゴムローラの摩擦により上
記ヘッドキャップ5を矢印A方向に移動して開くように
してもよい。
【0065】次に、図1に示すプリンタ本体2の所定箇
所にインクジェットヘッド1を固定してヘッドキャップ
5をプリントヘッド4(図2参照)に対して相対的に移
動しインク吐出面6(図2参照)を解放する具体的な機
構と動作について、図16〜図20を参照して説明す
る。
【0066】まず、図16は、図1においてインクジェ
ットヘッド1をプリンタ本体2の所定箇所に矢印H方向
に挿入して収納した状態を示す。この状態では、インク
ジェットヘッド1内でその両側端部に設けられたキャッ
プロックフック24の下端部が、つる巻きバネ25の弾
性力によりヘッドキャップ5の両側部の係止片部26に
係合している。これにより、上記ヘッドキャップ5はイ
ンクカートリッジ3に対して一体的に装着されている。
【0067】この状態で、図16において、ヘッド着脱
機構19を矢印J方向に押し下げて固定する。すると、
上記ヘッド着脱機構19の下辺部に設けられたキャップ
ロック解除片27でキャップロックフック24の上端部
28を押し下げて回動させ、図17に示すように、該キ
ャップロックフック24の下端部を持ち上げ、ヘッドキ
ャップ5の両側部の係止片部26との係合を解除する。
これにより、図14に示すように、インクジェットヘッ
ド1がヘッド着脱機構19でプリンタ本体2の所定箇所
に固定されると共に、ヘッドキャップ5が移動可能とな
る。
【0068】次に、図14に示すヘッドキャップ開閉機
構20を動作させ、ピニオン23を図10に示す移動用
モータ44で回転させてラック22を矢印A方向に移動
させる。すると、図18に示すように、インクカートリ
ッジ3の底面側に装着されたヘッドキャップ5が上記ラ
ック22と共に矢印A方向に移動して開く。そして、図
2に示すようにインクカートリッジ3の底面に設けられ
たプリントヘッド4のインク吐出面6を、フローティン
グスプリング11で付勢されたクリーニングローラ7で
クリーニングを開始する。なお、図18において、符号
Pは上記ヘッドキャップ5の移動の軌跡を示す。
【0069】その後、上記ヘッドキャップ5は、図19
に示すように、移動軌跡Pに従って矢印A方向に順次移
動する。このとき、上記ヘッドキャップ5に取り付けら
れたクリーニングローラ7により、図2に示すY,M,
C,Kの各色のインク吐出面6を順次クリーニングする
と共に、そのクリーニングの実施前又は実施後にインク
の予備吐出を行う。
【0070】そして、上記各色のインク吐出面6のクリ
ーニングと予備吐出が終了すると、図20に示すよう
に、ヘッドキャップ5は、移動軌跡Pに従って矢印A方
向に一杯に移動してやや上方に移り、図15に示すよう
に退避位置に収まる。この状態で、記録紙に印字、印画
を行う。このとき、上記ヘッドキャップ5は、図20に
示すようにやや上方に移ることから、その収納時のスペ
ースを小さくすることができる。また、図20におい
て、インクカートリッジ3の底面に設けられたプリント
ヘッド4の下方を記録紙が通過するが、上記ヘッドキャ
ップ5の下面で記録紙の通過の案内をしてもよい。この
場合、ヘッドキャップ5の下面側には、記録紙の案内の
ためのリブを設けてもよい。また、記録紙に印刷された
状態のインクが付かないように撥水処理をしてもよい。
【0071】この状態で、所要の頁数の印字、印画が終
了すると、ヘッドキャップ5は、図20に示す退避位置
から上記の逆順の動作により矢印B方向に移動し、図1
7に示すように、ヘッドキャップ5がインクカートリッ
ジ3の底面側に戻って初期状態となる。
【0072】そして、図16において、ヘッド着脱機構
19を矢印Jと反対方向に開くことにより、キャップロ
ックフック24がつる巻きバネ25の弾性力によりヘッ
ドキャップ5の両側部の係止片部26に係合し、ヘッド
キャップ5がインクカートリッジ3に対して一体的に装
着される。この状態で、図1に示すように、インクジェ
ットヘッド1をプリンタ本体2から取り外すことができ
る。
【0073】なお、ヘッドキャップ5が図20に示す退
避位置にある状態で、何等かの原因でプリンタの電源を
遮断した場合は、上記ヘッドキャップ5は上記の退避位
置に残ったままの状態となる。そして、この状態で、図
16に示すように、ヘッド着脱機構19を矢印Jと反対
方向に開くと、ヘッドキャップ5を上記の退避位置に残
したままインクカートリッジ3だけを取り外してしまう
こととなる。そこで、これを防止するため、何等かの原
因でプリンタの電源が遮断された場合は退避位置にある
ヘッドキャップ5が図16に示す初期状態の位置に自動
的に戻るようにする、或いは、ヘッドキャップ5が図1
6に示す初期状態の位置に戻っていない場合はヘッド着
脱機構19を矢印Jと反対方向に開くことができないよ
うにする、というインターロック機構を設けてもよい。
【0074】以上の図1及び図14〜図20で説明した
インクジェットプリンタは、インクジェットヘッド1を
プリンタ本体2に直接装着する形式のものを示したが、
本発明はこれに限らず、インクジェットヘッド1をトレ
イを介してプリンタ本体2に装着する他の形式のものに
も同様に適用できる。以下、他の形式のインクジェット
プリンタの概要について、図21を参照して説明する。
【0075】まず、図21(a)に示すように、インク
カートリッジ3にヘッドキャップ5が一体的に装着され
たインクジェットヘッド1を、プリンタ本体2に対し進
退可能に設けられたトレイ29の内側の所定位置に矢印
Qのように装着する。その後、上記トレイ29を矢印R
方向に移動させてプリンタ本体2内にセットする。この
とき、図21(b)に示すように、ヘッドキャップ5は
上記トレイ29の矢印R方向の移動の途中で、プリンタ
本体2内に設けられた適宜の掛止手段に掛止されて停止
する。なお、上記トレイ29は、インクジェットヘッド
1をプリンタ本体2内にセットしたり、交換したりする
ためのものである。
【0076】その後、上記トレイ29は矢印R方向にそ
のまま移動することにより、インクカートリッジ3がヘ
ッドキャップ5に対して相対的に矢印R方向に移動し、
その結果、ヘッドキャップ5が開く。それと同時に、上
記インクカートリッジ3に対してヘッドキャップ5が相
対的に矢印R方向に移動する際に、図13で示すと同様
の動作により、プリントヘッド4のインク吐出面6をク
リーニングすると共に、インクの予備吐出が行われる。
その後、記録紙に対し印字、印画が行われる。なお、図
21において、符号30は記録紙トレイを示し、符号3
1は記録紙を示し、符号32は送りローラを示し、符号
33は送りベルトを示し、符号34は排紙トレイを示
し、符号Sは記録紙の排紙方向を示している。
【0077】なお、以上の説明では、ラインヘッド型の
インクジェットプリンタとして説明したが、本発明はこ
れに限らず、シリアル型のインクジェットプリンタにつ
いても適用可能である。また、以上の説明では、インク
ジェットプリンタの例について述べたが、本発明はこれ
に限らず、記録方式がインクジェット方式のファクシミ
リ装置や複写機等の画像形成装置についても適用可能で
ある。
【0078】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
請求項1及び請求項8,9に係るインクジェットヘッド
によれば、弾性を有する材料で円柱状に形成され、その
断面周囲の長さが上記プリントヘッドのインク吐出面に
設けられたインク吐出孔の列方向に直交する方向にて最
初の列と最後の列との間隔よりも長く形成されたクリー
ニング部材をプリントヘッドのインク吐出面に対し接触
させた状態で相対的に回転移動させ、上記クリーニング
部材の外周面が上記インク吐出面に接触した状態で回転
移動する際のインク吐出孔内の圧力変化により該インク
吐出孔内のインクを吸引して除去することができる。こ
れにより、上記プリントヘッドのインク吐出面を傷つけ
ず、かつインク吐出孔付近のクリーニング効果の向上を
図ることができると共に、一度所定の色のインク吐出孔
をクリーニングした接触部位で再度他の色のインク吐出
孔のクリーニングを行うことがなくなり、クリーニング
部材の外周面におけるインクの混色を防止することがで
きる。また、従来のように吸引ポンプを用いてインク吐
出孔内のインクをやや多めに吸引することはないので、
インクを無駄に消費するのを防止できる。
【0079】また、請求項2に係る発明によれば、上記
クリーニング部材は、その外周面に多数の小孔が形成さ
れていることにより、該クリーニング部材の外周面がプ
リントヘッドのインク吐出面に接触した状態で回転移動
する際のインク吐出孔内の圧力変化により該インク吐出
孔内から吸引したインクを、上記外周面の多数の小孔の
毛管現象により該小孔内に捕らえて、インク吐出面に残
すことなく確実に除去してクリーニングすることができ
る。
【0080】さらに、請求項3に係る発明によれば、上
記クリーニング部材は、その外周面上にて隣り合う色の
インク吐出孔に接触する領域間に、該クリーニング部材
の回転軸から外周面側にかけて上記弾性を有する材料を
仕切る仕切り板が形成されていることにより、上記クリ
ーニングローラにより捕らえて吸収された各色のインク
が該クリーニングローラ内に保持された状態で混色して
しまうことを防止することができる。
【0081】また、請求項4に係る発明によれば、上記
クリーニング部材は、その外周面上にて隣り合う色のイ
ンク吐出孔に接触する領域間に、該クリーニング部材の
外周面から回転軸側にかけて上記弾性を有する材料に所
定の深さの溝が切り込まれていることにより、上記クリ
ーニングローラにより捕らえて吸収された各色のインク
が該クリーニングローラ内に保持された状態で混色して
しまうことを防止することができる。
【0082】さらに、請求項5に係る発明によれば、上
記クリーニング部材は、その中央部が緩やかに太くなっ
たクラウン形状に形成されていることにより、該クリー
ニング部材が長手方向の中央部分で下方に撓んでもイン
ク吐出面と非接触にならないようにできる。
【0083】さらにまた、請求項6に係る発明によれ
ば、上記クリーニング部材は、上記インク吐出面に接触
した状態で従動回転しながら該インク吐出面上を移動す
るものとしたことにより、プリントヘッドのインク吐出
面を傷つけず、かつインク吐出孔付近のクリーニング効
果の向上を図ることができる。
【0084】また、請求項7に係る発明によれば、上記
クリーニング部材の外周面における所定の接触部位を上
記インク吐出面に形成された所定のインク吐出孔の列に
対応して接触させる回転移動機構を備え、該クリーニン
グ部材は、上記回転移動機構により上記クリーニング部
材の外周面と上記プリントヘッドのインク吐出面との対
応する部位が一対一に接触して回転移動するものとした
ことにより、一度所定の色のインク吐出孔をクリーニン
グした接触部位で再度他の色のインク吐出孔のクリーニ
ングを行うことがなくなり、該クリーニング部材の外周
面におけるインクの混色を防止することができる。
【0085】また、請求項10及び11,12に係るヘ
ッドクリーニング方法によれば、弾性を有する材料で円
柱状に形成され、その断面周囲の長さが上記プリントヘ
ッドのインク吐出面に設けられたインク吐出孔の列方向
に直交する方向にて最初の列と最後の列との間隔よりも
長く形成されたクリーニング部材の外周面を上記プリン
トヘッドのインク吐出面の対応する部位に対し一対一に
接触させた状態で相対的に回転移動する際のインク吐出
孔内の圧力変化により、該インク吐出孔内のインクを吸
引して除去することができる。これにより、上記プリン
トヘッドのインク吐出面を傷つけず、かつインク吐出孔
付近のクリーニング効果の向上を図ると共に、上記クリ
ーニング時のインクの混色を防止することができる。
【0086】さらに、請求項13及び14,15に係る
画像形成装置によれば、インクジェットヘッドで、弾性
を有する材料で円柱状に形成され、その断面周囲の長さ
が上記プリントヘッドのインク吐出面に設けられたイン
ク吐出孔の列方向に直交する方向にて最初の列と最後の
列との間隔よりも長く形成されたクリーニング部材をプ
リントヘッドのインク吐出面の対応する部位に対し一対
一に接触させた状態で相対的に回転移動させ、上記クリ
ーニング部材の外周面が上記インク吐出面に接触した状
態で回転移動する際のインク吐出孔内の圧力変化によ
り、該インク吐出孔内のインクを吸引して除去すること
ができる。これにより、上記プリントヘッドのインク吐
出面を傷つけず、かつインク吐出孔付近のクリーニング
効果の向上を図ると共に、上記クリーニング時のインク
の混色を防止することができる。また、従来のように吸
引ポンプを用いてインク吐出孔内のインクをやや多めに
吸引することはないので、インクを無駄に消費するのを
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェットヘッド及びこの
インクジェットヘッドを装着するプリンタ本体の実施の
形態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すインクジェットヘッドの拡大横断
面図である。
【図3】 図2に示すヘッドキャップ及びクリーニング
ローラの具体例を示す側面図である。
【図4】 上記ヘッドキャップ及びクリーニングローラ
の具体例を示す平面図である。
【図5】 図4のE−E線断面図である。
【図6】 上記クリーニングローラによるプリントヘッ
ドのインク吐出面のクリーニング作用及びヘッドクリー
ニング方法を説明するための拡大断面図である。
【図7】 上記クリーニングローラの他の実施形態を示
す側面図である。
【図8】 上記クリーニングローラに混色を防止するた
めの仕切り板が形成された状態を示す側面図である。
【図9】 上記クリーニングローラに混色を防止するた
めの溝が形成された状態を示す側面図である。
【図10】 図2に示すクリーニングローラの回転移動
の具体的な機構を説明するもので、図1に示すヘッドキ
ャップ開閉機構の詳細を示す側面図である。
【図11】 図10の要部拡大側面図であり、クリーニ
ングローラの従動回転の具体的な構造を示している。
【図12】 上記クリーニングローラの回転移動機構の
実施形態を示す要部拡大側面図である。
【図13】 インクジェットヘッドのヘッドキャップ及
びクリーニングローラによるクリーニング動作を示す説
明図である。
【図14】 本発明による画像形成装置の一例としての
インクジェットプリンタの実施形態を示す斜視図であ
り、インクジェットヘッドを装着した状態を示す図であ
る。
【図15】 同じくインクジェットプリンタの実施形態
を示す斜視図であり、ヘッドキャップを開いた状態を示
す図である。
【図16】 図1においてインクジェットヘッドをプリ
ンタ本体の所定箇所に矢印H方向に挿入して収納した具
体的な機構と動作を示す説明図である。
【図17】 インクジェットヘッドがヘッド着脱機構で
プリンタ本体の所定箇所に固定されると共に、ヘッドキ
ャップが移動可能となった具体的な機構と動作を示す説
明図である。
【図18】 インクカートリッジの底面側に装着された
ヘッドキャップが矢印A方向に移動して開いた状態の具
体的な機構と動作を示す説明図である。
【図19】 上記ヘッドキャップが移動軌跡Pに従って
矢印A方向に順次移動する状態の具体的な機構と動作を
示す説明図である。
【図20】 ヘッドキャップが移動軌跡Pに従って矢印
A方向に一杯に移動して退避位置に収まった状態の具体
的な機構と動作を示す説明図である。
【図21】 インクジェットヘッドをトレイを介してプ
リンタ本体に装着する他の形式のインクジェットプリン
タを示す概略説明図である。
【符号の説明】
1…インクジェットヘッド 2…プリンタ本体 3…インクカートリッジ 4…プリントヘッド 5…ヘッドキャップ 6…インク吐出面 7…クリーニングローラ 9…クリーニングローラのピン 10…保持部材 11…フローティングスプリング 13…インク吐出孔 14…インク室 15…インク 17…小孔 19…ヘッド着脱機構 20…ヘッドキャップ開閉機構 22…ラック 23…ピニオン 40…移動用ラック板 44…移動用モータ 45…ウォームギア 61…仕切り板 62…溝 63…ピニオンギア 64…仕切り板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 真人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 徳永 洋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 堀井 伸一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA12 EA16 EC22 EC23 EC24 EC54 FA03 FA04 FA13 JA03 JB03 JB08 JC23

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数色のインクを各色毎に吐出するインク
    吐出孔の列が設けられたインク吐出面を有するプリント
    ヘッドを備え、上記インク吐出孔から記録媒体上に画像
    形成のためのインクを吐出するインクジェットヘッドで
    あって、 弾性を有する材料で円柱状に形成され、その断面周囲の
    長さが上記プリントヘッドのインク吐出面に設けられた
    インク吐出孔の列方向に直交する方向にて最初の列と最
    後の列との間隔よりも長く形成されたクリーニング部材
    と、 このクリーニング部材を上記プリントヘッドのインク吐
    出面に対し接触させた状態で相対的に回転移動させる移
    動手段とを備え、 上記クリーニング部材の外周面が上記インク吐出面に接
    触した状態で回転移動する際のインク吐出孔内の圧力変
    化により該インク吐出孔内のインクを吸引することを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】上記クリーニング部材は、その外周面に多
    数の小孔が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】上記クリーニング部材は、その外周面上に
    て隣り合う色のインク吐出孔に接触する領域間に、該ク
    リーニング部材の回転軸から外周面側にかけて上記弾性
    を有する材料を仕切る仕切り板が形成されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】上記クリーニング部材は、その外周面上に
    て隣り合う色のインク吐出孔に接触する領域間に、該ク
    リーニング部材の外周面から回転軸側にかけて上記弾性
    を有する材料に所定の深さの溝が切り込まれていること
    を特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】上記クリーニング部材は、その中央部が緩
    やかに太くなったクラウン形状に形成されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】上記クリーニング部材は、上記インク吐出
    面に接触した状態で従動回転しながら該インク吐出面上
    を移動することを特徴とする請求項1又は2記載のイン
    クジェットヘッド。
  7. 【請求項7】上記クリーニング部材の外周面における所
    定の接触部位を上記インク吐出面に形成された所定のイ
    ンク吐出孔の列に対応して接触させる回転移動機構を備
    え、該クリーニング部材は、上記回転移動機構により上
    記クリーニング部材の外周面と上記プリントヘッドのイ
    ンク吐出面との対応する部位が一対一に接触して回転移
    動することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジ
    ェットヘッド。
  8. 【請求項8】上記移動手段は、上記クリーニング部材を
    上記プリントヘッドのインク吐出面の長手方向に直交す
    る方向に相対的に移動させることを特徴とする請求項1
    記載のインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】上記プリントヘッドのインク吐出面を保護
    するためのキャップ部材を有し、上記クリーニング部材
    は、上記キャップ部材と共に移動することを特徴とする
    請求項1記載のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】複数色のインクを各色毎に吐出するイン
    ク吐出孔の列が設けられたインク吐出面を有するプリン
    トヘッドのヘッドクリーニング方法であって、 弾性を有する材料で円柱状に形成され、その断面周囲の
    長さが上記プリントヘッドのインク吐出面に設けられた
    インク吐出孔の列方向に直交する方向にて最初の列と最
    後の列との間隔よりも長く形成されたクリーニング部材
    の外周面を上記プリントヘッドのインク吐出面に対し接
    触させた状態で相対的に回転移動させ、上記クリーニン
    グ部材の外周面が上記インク吐出面に接触して移動する
    際のインク吐出孔内の圧力変化により該インク吐出孔内
    のインクを吸引することを特徴とするヘッドクリーニン
    グ方法。
  11. 【請求項11】上記クリーニング部材は、その外周面に
    多数の小孔が形成されていることを特徴とする請求項1
    0記載のヘッドクリーニング方法。
  12. 【請求項12】上記クリーニング部材は、該クリーニン
    グ部材の外周面と上記プリントヘッドのインク吐出面と
    の対応する部位を一対一に接触して回転移動させること
    を特徴とする請求項10又は11記載のヘッドクリーニ
    ング方法。
  13. 【請求項13】インクジェットヘッドからインクを微細
    に粒子化して吐出し、記録媒体上にインクドットを吹付
    けて画像形成を行う画像形成装置において、 複数色のインクを各色毎に吐出するインク吐出孔の列が
    設けられたインク吐出面を有するプリントヘッドと、弾
    性を有する材料で円柱状に形成され、その断面周囲の長
    さが上記プリントヘッドのインク吐出面に設けられたイ
    ンク吐出孔の列方向に直交する方向にて最初の列と最後
    の列との間隔よりも長く形成されたクリーニング部材
    と、このクリーニング部材を上記プリントヘッドのイン
    ク吐出面に対し接触させた状態で相対的に回転移動させ
    る移動手段とを具備し、上記クリーニング部材の外周面
    が上記インク吐出面に接触した状態で回転移動する際の
    インク吐出孔内の圧力変化により該インク吐出孔内のイ
    ンクを吸引するようにしたインクジェットヘッドと、 上記インクジェットヘッドを装置本体の所定箇所に装着
    して固定すると共に、その固定を解除するヘッド着脱機
    構と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】上記インクジェットヘッドのクリーニン
    グ部材は、その外周面に多数の小孔が形成されているこ
    とを特徴とする請求項13記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】上記クリーニング部材の外周面における
    所定の接触部位を上記インク吐出面に形成された所定の
    インク吐出孔の列に対応して接触させる回転移動機構を
    備え、該クリーニング部材は、上記回転移動機構により
    上記クリーニング部材の外周面と上記プリントヘッドの
    インク吐出面との対応する部位が一対一に接触して回転
    移動することを特徴とする請求項13又は14記載の画
    像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005225146A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Sony Corp クリーニング部材及びクリーニング装置並びに液体吐出装置
KR100642513B1 (ko) 2004-12-07 2006-11-08 삼성전자주식회사 와이핑롤러를 구비한 화상형성장치
JP2007118524A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Brother Ind Ltd インクジェット回復装置
JP2011194622A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Roland Dg Corp ワイパーブレード、同ワイパーブレードを備えたインクジェット式画像形成装置、および同インクジェット式画像形成装置に用いられる付着物の除去方法
JP2013193425A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Seiko Epson Corp メンテナンス装置及び液体噴射装置

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