JP2003265892A - 家電製品の防音装置 - Google Patents

家電製品の防音装置

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JP2003265892A
JP2003265892A JP2002068663A JP2002068663A JP2003265892A JP 2003265892 A JP2003265892 A JP 2003265892A JP 2002068663 A JP2002068663 A JP 2002068663A JP 2002068663 A JP2002068663 A JP 2002068663A JP 2003265892 A JP2003265892 A JP 2003265892A
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weight
damping sheet
chlorinated paraffin
polymer material
chlorine content
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JP2002068663A
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Takashi Sawara
敬 佐原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Electric Suction Cleaners (AREA)
  • Washing And Drying Of Tableware (AREA)
  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンプルな構造であって生産性が高く、製品
の小型化、軽量化の要望にも合致し、しかも、防音性に
優れる家電製品の防音装置を提供する。 【解決手段】 塩素化ポリエチレン100重量部と炭素
数14の塩素化パラフィン150重量部からなる厚さ
1.0mmの制振シートを得た。tan δは3.0。
制振シートに拘束部材として厚み0.4mmの鋼板を粘
着剤なしで貼り合わせ、防音装置8 を作製した。洗濯機
1 の外箱2 の内側面全面に、制振シート3 と拘束部材4
からなる防音装置5 を制振シート3 側で貼り付けた。6
は駆動モータ、7 、8 および9 は撹拌体、脱水かごおよ
び外槽である。こうして防音洗濯機を作製した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食器洗浄機、洗濯
機、掃除機、送風機等のように、運転中に、騒音、例え
ばモーターなどの駆動音、ファン等の回転音、洗浄水な
どの流動音が発生する家電製品の防音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品の騒音を抑えるには、外
壁部に水、塩水等の液体を封入してこれに騒音を吸収さ
せる構造が知られている。例えば、特開2000−21
0241号公報には、食器洗浄機の洗浄室の底部、周側
部および蓋部に液体収容部を設け、ここに水を封入して
洗浄室内で発生する騒音を水に吸収させる構造が提案さ
れ、特開平5−64699号公報には、洗濯機の外箱内
側面に液体収容部を設け、ここに塩水を封入して外箱内
部で発生する騒音を塩水に吸収させる構造が提案されて
いる。
【0003】しかし、これらの構造はいずれも複雑で、
製造に手間がかかり、製品の生産性を低下させる上に、
製品の小型化、軽量化の要望に反するものである。
【0004】また、特開2001−120471号公報
には、掃除機の送風機をウレタンフォームからなる吸音
材で覆ってこれのクッション性によって騒音を吸収させ
る構造が提案されている。しかし、この構造は、十分な
吸音効果を得るためには吸音材の厚みを大きくする必要
があり、やはり小型化の要望に反するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
記の点に鑑み、シンプルな構造であって生産性が高く、
製品の小型化、軽量化の要望にも合致し、しかも、防音
性に優れる家電製品の防音装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による家電製品の
防音装置は、騒音発生源を内装した家電製品の筺体にお
いて、筺体の少なくとも一部に設けられ、且つ、損失正
弦(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分
子材料からなる制振シートと、同シートの上に設けら
れ、且つ、縦弾性係数が1GPa以上である拘束部材と
で構成されていることを特徴とするものである。
【0007】本明細書において、「筺体」とは、家電製
品の駆動機構その他の機器類を収める箱、カバー等であ
る。
【0008】上記制振シートを構成する有機高分子材料
は、有機高分子材料が、塩素含有量20〜70重量%の
塩素系高分子材料と、炭素数12〜50で且つ塩素含有
量30〜70重量%の少なくとも1種の塩素化パラフィ
ンとからなる樹脂組成物であることが好ましい。
【0009】有機高分子材料は、塩素含有量20〜70
重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜16で且つ
塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィンお
よび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重量
%の第2塩素化パラフィンの混合物(ただし第1塩素化
パラフィンの割合が第2塩素化パラフィンの割合より大
きい)とからなる樹脂組成物であることも好ましい。
【0010】本発明による家電製品の防音装置におい
て、制振シート用の有機高分子材料は、100Hzで計
測した損失正弦(tanδ)のピーク値が1.5以上で
あるものであれば、特に限定されないが、極性基を有す
る高分子材料が好ましい。このような高分子材料の例と
して、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム、フッ素系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール、クロロスルフォン化ポリエ
チレン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル系樹脂、塩素
化塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ハロゲン化ポリマー、フ
ッ素系ポリマー、臭素系ポリマー、ポリウレタン系熱可
塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられ
る。
【0011】有機高分子材料のハロゲン含有量は、少な
すぎると制振性が低下し、多すぎると制振シートが硬く
なりすぎて成形が難しくなるので、好ましくは20〜7
0重量%である。
【0012】有機高分子材料には必要に応じて可塑剤が
添加されてもよい。特に有機高分子材料が硬過ぎる場
合、可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤としては、
通常、塩化ビニル系樹脂に使用されるものが使用でき、
例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジイソノニル、テトラブロモフタル酸ジ−2−エチ
ルヘキシル等のフタル酸系可塑剤;トリクレジンホスフ
ェート、トリス(1,3−ジシクロ−2−プロピル)ホ
スフェート等のリン酸エステル系可塑剤;トリ−2−エ
チルヘキシルトリメリテート等のトリメリット酸エステ
ル系可塑剤;エポキシ系可塑剤;ポリエステル系可塑剤
などが挙げられる。植物油系の可塑剤も好ましい。塩素
化パラフィンのブリードアウトを抑制するには、フタル
酸系可塑剤が好ましい。これらは単独で用いても、2種
類以上組み合わせ用いてもよい。フタル酸系可塑剤以外
の可塑剤を用いる場合には、これにフタル酸系可塑剤を
併用するのが好ましい。
【0013】可塑剤の配合量は、有機高分子材料100
重量部に対し50〜200重量部、好ましくは60〜1
80重量部、より好ましくは100重量部以下である。
この範囲でブリードアウトが抑制でき、制振効果も発現
できる。
【0014】有機高分子材料には必要に応じて充填材が
添加されてもよい。特に、樹脂組成物にある程度の硬さ
を付与したいときは、充填材を添加するのがよい。充填
材としては、鉄粉、アルミニウム粉、銅粉等の金属粉;
マイカ、カオリン、モンモリロナイト、シリカ、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
リン酸マグネシウム、結晶性炭素(グラファイト等)、
バーミキュライト等の無機質充填材などが例示される。
これらは、単独で用いられても、2種類以上併用されて
もいい。充填材の量は、多すぎると樹脂組成物の制振性
が低下するので、有機高分子材料100重量部に対し
て、好ましくは300重量部以下である。
【0015】有機高分子材料からなる制振シートの作製
方法は、特に限定されず、例えば押出成形法、カレンダ
ー成形法、溶剤キャスト法等の一般的なシート成形方法
であってよい。得られたシートを所要サイズにカットし
て防音装置の構成に供する。
【0016】本発明による家電製品の防音装置のもう1
つの構成材である拘束部材は、縦弾性係数が1GPa以
上であるものであれば特に限定されないが、制振シート
用の有機高分子材料より縦弾性係数が大きい材料がよ
い。
【0017】このような拘束部材の例として、鉛、鉄、
鋼材(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム等の金属材
料;コンクリート、石膏ボード、大理石、スレート板、
砂板、ガラス等の無機材料;ポリカーボネート、ポリサ
ルフォン等のビスフエノールA変性樹脂;ポリ(メタ)
アクリレートなどのアクリル樹脂;塩化ビニル系樹脂、
塩素化塩化ビニル系樹脂等の塩素系樹脂;アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン系ゴム等のゴム系材料;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
等の飽和ポリエステル;スチレン系樹脂;ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂;ナイロン
6、ナイロン66、アラミド(芳香族ポリアミド)等の
ポリアミド系樹脂;メラミン系樹脂;ポリイミド系樹
脂;ウレタン系樹脂;ジシクロペンタジエン、ベークラ
イト等の熱硬化性樹脂;木、紙等のセルロース系材料;
キチン、キトサンなどからなる板材またはシートが挙げ
られる。
【0018】これらは単独で用いても、2以上の組み合
わせで用いてもよい。拘束部材はガラス繊維、カーボン
繊維、液晶などで補強されていてもよく、互いに異なる
材料からなる複合板であってもよく、さらに、これらの
材料からなる発泡体であってもよい。
【0019】拘束部材の形状は特に限定されず、シート
状、板状、棒状、ブロック状などであってもよい。好ま
しくはシート状拘束部材が用いられる。金属製の拘束部
材にはメッキや塗装を施すのが好ましい。平滑な金属板
からなる拘束部材は反射率が大きくなる傾向を有するの
で、表面に凹凸を設ける、孔を開ける、拘束部材を無機
材にする、などにより反射率を低減させるのが好まし
い。孔径は、孔が汚れなどで塞がれないようにまた穴内
に水が浸透しないように、直径3〜20mm程度にする
のがよい。拘束部材が振動していても、拘束部材の縦弾
性係数があまり低下しなければ、表面の凹凸や孔開けな
どで防音効果は増す傾向にある。
【0020】制振シートを構成する有機高分子材料とし
ては、塩素含有量20〜70重量%の塩素系高分子材料
と、炭素数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量
%の第1塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且
つ塩素含有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィン
の混合物(ただし第1塩素化パラフィンの割合が第2塩
素化パラフィンの割合より大きい)とからなる樹脂組成
物が好ましい。
【0021】この塩素化パラフィン混合物を含む有機高
分子材料において、制振シート用の塩素系高分子材料
は、先に例示した制振シート用の有機高分子材料のうち
塩素系のものであってよく、例えば、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩素化ポリエチレン系樹脂、塩素化塩化ビ
ニル系樹脂等が挙げられる。
【0022】塩素系高分子材料の塩素含有量は、少なす
ぎると制振性が低下し、多すぎると制振シートが硬くな
りすぎて成形が難しくなるので、20〜70重量%とす
るのがよい。
【0023】この塩素化パラフィン混合物を含む有機高
分子材料において、好ましい塩素化パラフィンは、炭素
数12〜16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1
塩素化パラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含
有率30〜70重量%の第2塩素化パラフィンの混合物
である。このように炭素数が互いに異なる2種の塩素化
パラフィンを用いることにより、損失正弦(tanδ)
のピーク値をより上昇させ、すぐれた制振性を得ること
ができる。
【0024】この場合、第1塩素化パラフィンの割合を
第2塩素化パラフィンの割合より大きくすると、損失正
弦(tanδ)のピーク値をより上昇させるとともに長
期に亘って維持することができ、且つ、塩素化パラフィ
ンの制振シートからのブリードアウトを抑制させること
ができるので好ましい。
【0025】この塩素化パラフィン混合物を含む有機高
分子材料において、塩素系高分子材料に対する塩素化パ
ラフィン混合物の量は、少なすぎると十分な制振性が得
られず、多すぎると強度が小さくなって樹脂組成物が形
態を保持しにくくなるため、塩素系高分子材料100重
量部に対して50〜400重量部である。
【0026】この塩素化パラフィン混合物を含む樹脂組
成物には必要に応じて可塑剤、充填材等が添加されても
よい。可塑剤、充填材の例示および添加量は上述したも
のと同じであってよい。
【0027】家電製品の筺体を構成する材料は、特に限
定されず、例えば、鉄、鋼材(ステンレス鋼を含む)、
アルミニウム等の金属材料;ポリカーボネート、ポリサ
ルフォン等のビスフェノールA変性樹脂;ポリメタクリ
レート等のアクリル樹脂;塩化ビニル系樹脂、塩素化塩
化ビニル系樹脂等の塩素系樹脂;アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン系ゴム等のゴム材料系;ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の飽和
ポリエステル;スチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプ
レン等のオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6
6、アラミド(芳香族ポリアミド)等のポリアミド系樹
脂;メラミン系樹脂;ポリイミド系樹脂;ウレタン系樹
脂;ジシクロペンタジエン、ベークライト等の熱硬化樹
脂等からなる板材ないしはシートが例示される。これら
は、ガラス繊維、カーボン繊維等の補強繊維、液晶など
で補強されていてもよく、複数の材料からなる複合材料
であってもよいし、発泡されていてもよい。
【0028】本発明による防音装置を家電製品筺体に設
置する方法は任意であってよいが、現場での施工性を良
くするためには、予め制振シートと拘束部材を貼合して
防音装置を作製しておき、これを現場で家電製品の筺体
の少なくとも一部に制振シートを設置面と拘束部材とで
挟むようにして貼付けるのがよい。本発明による防音装
置を家電製品筺体に多層状に設置することも好ましい。
【0029】防音装置の設置位置は、洗濯機では外箱の
内側面、食器洗浄機では洗浄槽の側壁と天井壁、掃除機
ではカバーの外側面が好ましい。
【0030】制振シートおよび拘束材料の厚みは任意で
あってよいが、薄すぎると制振性能が劣り、厚すぎると
重量が重くなり施工性が悪くなるので、制振シートの厚
みは好ましくは50μm〜50mm、拘束部材の厚みは
好ましくは50μm〜5mmである。縦弾性係数100
GPa以上の硬い拘束材料の場合は、厚みは好ましくは
50μm〜5mmである。
【0031】塩素化パラフィンを含む樹脂組成物は適度
な粘着性を有し、家電製品筺体に防音装置を制振シート
側で貼り合わせる際、粘着剤や両面テープが必要でなく
施工性が良い。
【0032】(作用)本発明による家電製品の防音装置
は、筺体の少なくとも一部に設けられ、且つ、損失正弦
(tanδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子
材料からなる制振シートと、同シートの上に設けられ、
且つ、縦弾性係数が1GPa以上である拘束部材とで構
成されているので、優れた制振性能を有する制振シート
が筺体内部の発生源で生じる騒音を吸収し、高い防音性
能を示す。しかも、これは軽量(面密度約2.0)であ
って筺体内部に安定的に設置することができ、設置のた
めの施工が容易である。また、防音装置の厚みが薄いの
で、筺体の容積増加を極力抑え、シンプルな構造で、防
音効果を高めることができる。
【0033】有機高分子材料として、塩素含有量20〜
70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜50で
且つ塩素含有量30〜70重量%の少なくとも1種の塩
素化パラフィンとからなる樹脂組成物を用いると、防音
性能を一層高めることができる。
【0034】また、有機高分子材料として、塩素含有量
20〜70重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜
16で且つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パ
ラフィンおよび炭素数20〜50で且つ塩素含有率30
〜70重量%の第2塩素化パラフィンの混合物(ただし
第1塩素化パラフィンの割合が第2塩素化パラフィンの
割合より大きい)とからなる樹脂組成物を用いると、損
失正弦(tanδ)のピーク値をより上昇させるととも
に長期に亘って維持することができ、且つ、塩素化パラ
フィンの制振シートからのブリードアウトを抑制させる
ことができる。
【0035】さらに、塩素化パラフィンを含む樹脂組成
物からなる制振シートは適度な粘着性を有するので、家
電製品筺体に防音装置を制振シート側で貼り合わせる
際、粘着剤や両面テープ、ネジ留め等が必要でない。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明を実施例に基づいてさらに
詳しく説明する。
【0037】実施例1 塩素化ポリエチレン(昭和電工社製、商品名「エラスレ
ン402NA」、塩素含有量40重量%)100重量部
と塩素化パラフィン(旭電化社製、品番「E500」、
塩素含有量50重量%、平均炭素数14、炭素数12〜
16=99重量%)150重量部とをロール練り機で混
練し、得られた混練物を120℃でプレスして厚さ0.
1mmのシートを得た。これを所要サイズにカットして
制振シートを得た。樹脂混練物のtan δは3.0で
あった。
【0038】この制振シートに拘束部材として所要サイ
ズの厚み0.4mmの鋼板(中村商事社製、縦弾性係数
250GPa)を粘着剤なしで貼り合わせた。こうし
て、制振シートと拘束部材からなる全厚0.5mmの防
音装置を作製した。
【0039】図1において、洗濯機(シャープ社製「E
S−SS55」)(1) の外箱(2) の内側面全面に、制振
シート(3) と拘束部材(4) からなる防音装置(5) を制振
シート(3) 側で貼り付けた。(6) は駆動モータ、(7) 、
(8) および(9) は撹拌体、脱水かごおよび外槽である。
こうして防音洗濯機を作製した。
【0040】実施例2 食器洗浄機(松下電工社製「NP33S2」)の洗浄槽
の側壁と天井壁の各外面全面に、実施例1で作製した、
制振シート(3) と拘束部材(4) からなる防音装置(5) を
制振シート(3) 側で貼り付けた。こうして防音食器洗浄
機を作製した。
【0041】実施例3 掃除機(東芝社製「VC−J1X」)のカバーの外側面
全面に、実施例1で作製した、制振シート(3) と拘束部
材(4) からなる防音装置(5) を制振シート(3)側で貼り
付けた。こうして防音掃除機を作製した。
【0042】実施例4 塩素化ポリエチレン(昭和電工社製、商品名「エラスレ
ン402NA」、塩素含有量40重量%)100重量部
と塩素化パラフィン(旭電化社製、品番「E500」、
塩素含有量50重量%、平均炭素数14、炭素数12〜
16=99重量%)200重量部と塩素化パラフィン
(味の素ファインテクノ社製、商品名「エンパラ7
0」、塩素含有率70重量%、平均炭素数26、炭素数
20〜50=99重量%)50重量部とをロール練り機
で混練し、得られた樹脂混練物を120℃でプレスし
て、厚さ1.0mmのシートを得た。これを所要サイズ
にカットして厚さ1.0mmの制振シートを作製した。
樹脂混練物のtan δは3.5であった。
【0043】制振シートとして上記のものを用いた点を
除いて、実施例1と同じ操作を行い、防音洗濯機を作製
した。
【0044】比較例1 図1に示す、実施例1と同じ機種の洗濯機(シャープ社
製「ES−SS55」)において、拘束部材と制振シー
トからなる防音装置を外箱に貼り付けなかった。その他
の構成は実施例1と同じにした。
【0045】比較例2 実施例2と同じ機種の食器洗浄機(松下電工社製「NP
33S2」)において、拘束部材と制振シートからなる
防音装置を洗浄槽の側壁と天井壁に貼り付けなかった。
その他の構成は実施例2と同じにした。
【0046】比較例3 実施例1と同じ機種の掃除機(東芝社製「VC−J1
X」)において、拘束部材と制振シートからなる防音装
置をカバーの外側面に貼り付けなかった。その他の構成
は実施例1と同じにした。
【0047】防音評価試験 a) 実施例1〜3および比較例1〜3で作製した防音
家電製品に対し、下記の方法で防音性能評価を行った。
【0048】JIS A1416に準拠して、音響透過
損失を測定した。すなわち、運転中の家電製品の筺体か
ら1m離れた位置にマイクロホンを設置し、オクターブ
バンド精密騒音計(RION社製、型式「NA−2
9」)を用いて音圧レベルを測定した。
【0049】これらの測定結果を表1にまとめて示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかなように、実施例で作製し
た防音電化製品はいずれも良好な遮音性を示すものであ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、優れた制振性能を有す
る制振シートが、家電製品の運転騒音を吸収し、高い防
音性能を示す。しかも、これは軽量(面密度約2.0)
であって家電製品筺体に安定的に設置することができ、
設置のための施工が容易である。また、防音装置の厚み
が薄いので、筺体の容積増加を極力抑え、シンプルな構
造で、防音効果を高めることができる。こうして、シン
プルな構造であって生産性が高く、製品の小型化、軽量
化の要望にも合致し、しかも、防音性に優れる家電製品
の防音装置を提供することができる。
【0053】有機高分子材料として、請求項2記載の樹
脂組成物を用いると、防音性能を一層高めることができ
る。
【0054】有機高分子材料として、請求項3記載の塩
素化パラフィンの混合物を含むものを用いると、損失正
弦(tanδ)のピーク値をより上昇させるとともに長
期に亘って維持することができ、且つ、塩素化パラフィ
ンの制振シートからのブリードアウトを抑制させること
ができる。
【0055】塩素化パラフィンを含む樹脂組成物からな
る制振シートは適度な粘着性を有するので、家電製品筺
体に防音装置を制振シート側で貼り合わせる際、粘着剤
や両面テープ、ネジ留め等が必要でなく施工性が良い施
工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1による防音装置の設置状態を
示す洗濯機の一部切欠正面図である。
【符号の説明】 (1) :洗濯機 (2) :外箱 (3) :制振シート (4) :拘束部材 (5) :防音装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音発生源を内装した家電製品の筺体に
    おいて、 筺体の少なくとも一部に設けられ、且つ、損失正弦(t
    anδ)のピーク値が1.5以上である有機高分子材料
    からなる制振シートと、 同シートの上に設けられ、且つ、縦弾性係数が1GPa
    以上である拘束部材とで構成されていることを特徴とす
    る家電製品の防音装置。
  2. 【請求項2】 有機高分子材料が、塩素含有量20〜7
    0重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜50で且
    つ塩素含有量30〜70重量%の少なくとも1種の塩素
    化パラフィンとからなる樹脂組成物であることを特徴と
    する請求項1記載の家電製品の防音装置。
  3. 【請求項3】 有機高分子材料が、塩素含有量20〜7
    0重量%の塩素系高分子材料と、炭素数12〜16で且
    つ塩素含有率30〜70重量%の第1塩素化パラフィン
    および炭素数20〜50で且つ塩素含有率30〜70重
    量%の第2塩素化パラフィンの混合物(ただし第1塩素
    化パラフィンの割合が第2塩素化パラフィンの割合より
    大きい)とからなる樹脂組成物であることを特徴とする
    請求項1記載の家電製品の防音装置。
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