JP2003265776A - 遊技機用シンボル表示装置 - Google Patents
遊技機用シンボル表示装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遊技者に煩わしさを感じさせることなく、当
たりに対する期待感を増大させるとともに、遊技に対す
る興味を持続させる。 【解決手段】 表示エリア11〜16は、下段の表示エ
リア11〜13からなる第1表示エリア列18と、上段
の表示エリア14〜16からなる第2表示エリア列19
とを構成する。各表示エリア列18、19のうちシンボ
ルを可変表示させる表示エリア列を抽選して決定し、こ
の抽選結果に基づいて表示エリア11〜16のシンボル
を可変表示させる。第1表示エリア列18のみが可変表
示される場合は、表示エリア11〜13のシンボルを可
変表示させる。第1、第2表示エリア列18、19が可
変表示される場合は、第1表示エリア列18のシンボル
が停止表示された後、表示エリア14〜16のシンボル
が可変表示される。このとき、シンボルが可変表示され
る表示エリア列に属する表示エリアおよびシンボルを拡
大して表示する。
たりに対する期待感を増大させるとともに、遊技に対す
る興味を持続させる。 【解決手段】 表示エリア11〜16は、下段の表示エ
リア11〜13からなる第1表示エリア列18と、上段
の表示エリア14〜16からなる第2表示エリア列19
とを構成する。各表示エリア列18、19のうちシンボ
ルを可変表示させる表示エリア列を抽選して決定し、こ
の抽選結果に基づいて表示エリア11〜16のシンボル
を可変表示させる。第1表示エリア列18のみが可変表
示される場合は、表示エリア11〜13のシンボルを可
変表示させる。第1、第2表示エリア列18、19が可
変表示される場合は、第1表示エリア列18のシンボル
が停止表示された後、表示エリア14〜16のシンボル
が可変表示される。このとき、シンボルが可変表示され
る表示エリア列に属する表示エリアおよびシンボルを拡
大して表示する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示画面内に所定
の表示エリア列を構成する複数の表示エリアが割り当て
られた画像表示器を備え、各々の表示エリアでシンボル
を可変表示して、可変表示が停止したときのシンボルの
組み合わせによってゲーム上の特典が与えられる遊技機
用シンボル表示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときに各シンボルの組み合わせによって
当たりの有無を決定し、当たりになるとゲーム上の特典
が与えられるいわゆる図柄合わせタイプの遊技機が知ら
れている。このような遊技機としては、表示エリアを2
行×3列に配列した液晶表示器を用いたパチンコ機が、
特開平9−75517号公報に記載されている。このパ
チンコ機は、パチンコ球が所定の始動穴に入ると、液晶
表示器が作動して全てのシンボルが一斉に可変表示され
る。また、当たりシンボルが揃う可能性のあるシンボル
の配置状態、いわゆるリーチ時の演出に音響や照明を用
いるなどして、遊技者の当たりに対する期待感を増大さ
せている。さらに、このようなパチンコ機には、複数の
表示エリア列を関連付けして全て揃うことにより当たり
となる仕様もある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパチンコ機には、始動穴にパチンコ球が入ると、
全てのシンボルが一斉に可変表示されるので、遊技者に
とって長時間注視し続けることは眼精疲労の原因にな
り、煩わしさを感じさせるという欠点があった。また、
複数の表示エリア列を関連付けして全て揃うことにより
当たりとなるものは、遊技者に当たりが出にくいという
印象を与えるため、当たりに対する期待感が薄れるとい
う欠点があった。 【0004】本発明は、遊技者に煩わしさを感じさせる
ことなく、当たりに対する期待感を増大させるととも
に、遊技に対する興味を持続させる遊技機用シンボル表
示装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときのシンボルの組み合わせによってゲ
ーム上の特典が与えられる遊技機用シンボル表示装置に
おいて、前記表示画面内に前記表示エリア列を複数配列
し、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて
抽選を行い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア
列のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された表
示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示さ
せることを特徴とする。 【0006】また、本発明は、表示画面内に所定の表示
エリア列を構成する複数の表示エリアが割り当てられた
画像表示器を備え、各々の表示エリアでシンボルを可変
表示して、可変表示が停止したときのシンボルの組み合
わせによってゲーム上の特典が与えられる遊技機用シン
ボル表示装置において、前記表示画面内に前記表示エリ
ア列を複数配列するとともに、各々の表示エリア列ごと
にこれに属する表示エリアのシンボルを可変表示させる
ように画像表示器の動作を制御する画像表示制御手段
と、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて
抽選を行い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア
列のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された表
示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示さ
せるように前記画像表示制御手段に表示切替え信号を入
力する表示エリア列選択・切替え手段とを備えたことを
特徴とする。 【0007】なお、前記画像表示制御手段は、前記表示
切替え信号によりシンボルが可変表示される表示エリア
列に属する表示エリアおよびシンボルを拡大して表示す
ることが好ましい。もしくは、前記表示切替え信号によ
りシンボルが可変表示されない表示エリア列を表示画面
内から消去、または表示画面内でマスキングにより隠蔽
することが好ましい。 【0008】また、前記抽選により選択された表示エリ
ア列を予告する表示器を備えることが好ましく、この表
示器は、シンボルの可変表示中に前記所定の入賞穴に入
賞したパチンコ球の個数を表示する保留球表示器を兼ね
ることがより好ましい。さらに、前記画像表示器は前記
表示器を兼ね、前記予告の表示を前記表示画面内で行う
ことが好ましい。 【0009】 【発明の実施の形態】図1に、本発明の遊技機用シンボ
ル表示装置を実施したパチンコ機の正面概観を示す。パ
チンコ機2の盤面3には、シンボル表示装置4が組み込
まれている。シンボル表示装置4の下方には、盤面3の
ほぼ中央に位置するように始動穴5が設けられている。
また、盤面3には、適数個の通常入賞穴6、アタッカ
7、アウト穴8が設けられ、さらに図示は省略してある
が、障害釘や風車などが設けられている。 【0010】球発射装置によってパチンコ球は一個ずつ
盤面3に打ち出され、始動穴5、通常入賞穴6、アウト
穴8のいずれかに入る。また、アタッカ7が開いている
ときには、ここにも入るようになる。始動穴5に入った
ときには、シンボル表示装置4が作動し、詳しくは後述
するように、入賞ライン上で所定のシンボルが揃うと当
たりになり、アタッカ7が開いてパチンコ球が入りやす
くなる。シンボル表示装置4が作動している期間中に始
動穴5に入ったパチンコ球は、4個程度を限度に保留球
として記憶される。そして、シンボル表示装置4が1回
の作動を終了した後に保留球がある場合には、引き続き
シンボル表示装置4が作動を開始する。 【0011】始動穴5、通常入賞穴6、アタッカ7にパ
チンコ球が入ると入賞となり、景品球の払い出しが行わ
れる。アタッカ7は一定個数(例えば10個)のパチン
コ球が入るまではほとんど開いたままとなっており、一
定個数のパチンコ球が入った後でも合計16回を限度に
再び開放される。したがって、シンボル表示装置4で当
たりが得られた場合には多くの景品球が得られるように
なる。 【0012】図2に、シンボル表示装置4の正面パネル
を示す。シンボル表示装置4には、画像表示器10が組
み込まれている。画像表示器10の表示画面10aに
は、6個の表示エリア11〜16が割り当てられてい
る。この表示エリア11〜16には、「7」の「当たり
シンボル」と、グレープ、バナナ、チェリーなどを表す
「フルーツシンボル」とから構成されるシンボルが可変
表示される。なお、シンボルの種類および数、配列順序
については、表示エリアごとに適宜に変更可能である。 【0013】全ての表示エリア11〜16のシンボルが
停止した初期状態では、表示エリア14〜16からは1
個のエリアごとに1個ずつ、表示エリア11〜13から
は1個のエリアごとに3個ずつ、合計12個のシンボル
が遊技者に表示される。表示エリア11〜16のシンボ
ルは、ドライバ35(図3参照)からの信号により可変
表示される。 【0014】画像表示器10の上方には、保留球表示器
17が設けられている。この保留球表示器17には、例
えばLEDなどの発光素子が用いられ、シンボル表示装
置4が作動している期間中に始動穴5に入った保留球の
有無を表示する。また、保留球表示器17は、保留球の
有無を表示すると同時に、後述する表示エリア列抽選の
結果についても表示する。 【0015】表示エリア11〜16は、下段の表示エリ
ア11〜13からなる第1表示エリア列18と、上段の
表示エリア14〜16からなる第2表示エリア列19と
を構成する。第1表示エリア列18の横3列、斜め2
列、第2表示エリア列19の横1列に組み合わせるよう
に、図中破線で示す合計6本の入賞ラインが設定されて
いる。いずれか一本の入賞ライン上に「7」の「当たり
シンボル」が揃うと通常当たりとなる。一方、第1表示
エリア列18の入賞ラインのうち、2本以上の入賞ライ
ン上に「当たりシンボル」が揃ったとき、第1表示エリ
ア列18に「フルーツシンボル」が揃ったときには大当
たりとなる。それ以外のシンボルの組み合わせは全てハ
ズレとなる。なお、各表示エリア列の入賞ラインの本数
は、上記に限らず任意に設定することができる。 【0016】通常当たりではアタッカ7が所定回数の開
閉を繰り返して一回の処理が終了する。一方、大当たり
(確率変動当たり)では、同様にアタッカ7を作動させ
るほかに、その一回の処理が終了した後には、シンボル
表示装置4の当たりの確率が高められる。この状態は次
回の当たりも大当たりであれば継続され、通常当たりが
出ると自動的に解除される。なお、シンボル表示装置4
の当たりの確率が高められた状態の解除は、上記に限ら
ず、所定回数の当たりが出るまで、またはシンボル表示
装置4の作動回数が一定回数になるまで継続されるよう
にしてもよい。 【0017】図3に、パチンコ機2の電気的構成を表す
ブロック図を示す。CPU31はプログラムROM32
に格納されたシーケンスプログラムにしたがってパチン
コ機2の動作を制御する。 【0018】始動穴5に組み込まれた始動穴入賞センサ
33によって入賞が検知されると、スタート信号発生部
34からCPU31にスタート信号が入力される。CP
U31は、スタート信号に応答してドライバ35を駆動
させ、後述する表示エリア列抽選の結果に基づいて表示
エリア11〜16のシンボルを可変表示させる。これら
CPU31およびドライバ35は、画像表示制御手段を
構成し、各々の表示エリア列18、19ごとにこれに属
する表示エリアのシンボルを可変表示させるように画像
表示器10の動作を制御する。CPU31は、さらにス
タート信号の入力により乱数発生部36を作動させ、こ
れにより1個の乱数値がランダムにサンプリングされ、
入賞判定部37に送られる。 【0019】入賞判定部37は、サンプリングされた乱
数値を入賞確率テーブル38と照合する。入賞確率テー
ブル38は、乱数発生部36で発生される全乱数値に対
し、通常当たりを発生させる数値範囲と大当たりを発生
させる数値範囲とを割り当てるとともに、それぞれの当
たり役を成立させる入賞ラインを決めるラインデータと
を組み合わせたデータテーブルで構成されている。これ
ら入賞判定部37と入賞確率テーブル38により、乱数
値がサンプリングされた時点で当たりを出すか否か、そ
して当たりを出す場合にはどの入賞ライン上で当たりを
成立させるかを決定する。なお、乱数発生部36および
入賞判定部37は、表示エリア列選択・切替え手段を構
成し、パチンコ球が始動穴5に入賞したことに応じて抽
選を行い、この抽選結果に基づいて表示エリア列18、
19のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された
表示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示
させるようにCPU31に表示切替え信号を入力する。 【0020】入賞判定部37は、前述の当たりの有無や
種類を決定すると同時に、各表示エリア列18、19の
うちシンボルを可変表示させる表示エリア列を抽選して
決定する。すなわち、第1表示エリア列18のシンボル
のみを可変表示させるか、あるいは第1、第2表示エリ
ア列18、19のシンボルを可変表示させるかの抽選を
行う。CPU31およびドライバ35は、この抽選結果
に基づいて表示エリア11〜16のシンボルを可変表示
させる。 【0021】第1表示エリア列18のシンボルのみが可
変表示される場合は、表示エリア11〜13のシンボル
が、ドライバ35を介して画像表示器10の表示画面1
0a上で可変表示され、当たりの抽選結果に応じて停止
表示される。一方、第1、第2表示エリア列18、19
のシンボルが可変表示される場合は、表示エリア11〜
13のシンボルが停止表示された後、表示エリア14〜
16のシンボルが、ドライバ35を介して画像表示器1
0の表示画面10a上で可変表示され、当たりの抽選結
果に応じて停止表示される。このとき、図4に示すよう
に、CPU31およびドライバ35は、シンボルが可変
表示される表示エリア列に属する表示エリアおよびシン
ボルを拡大して表示する。ここで図4(A)は、第1表
示エリア列18が拡大表示されている状態、(B)は、
第2表示エリア列19が拡大表示されている状態をそれ
ぞれ示している。 【0022】入賞確率テーブル38には、第1入賞確率
テーブル38aと第2入賞確率テーブル38bとの2種
類が用意されている。第1入賞確率テーブル38aは通
常モード下で用いられ、第2入賞確率テーブル38bは
確率変動モード下で用いられる。第1入賞確率テーブル
38aでは、通常当たりおよび大当たりに割り当てられ
た数値範囲が第2入賞確率テーブル38bよりも低く、
例えば1/316程度に設定される。一方、第2入賞確
率テーブル38bでは、当たり役の発生確率が、例えば
1/60程度に設定されている。これらの第1、第2入
賞確率テーブル38a、38bは、CPU31からの指
令によりその一方のみが選択され、乱数値のサンプリン
グが行われたときにそのデータが入賞判定部37によっ
て照合される。また、表示エリア列抽選で第2表示エリ
ア列19が当選する確率は、例えば1/4に設定され
る。この場合、第1、第2表示エリア列18、19の当
たり確率を1/395とすれば、通常当たり確率は、1
/395+1/395×1/4=1/316となる。 【0023】電源投入後、第1入賞確率テーブル38a
が通常に選択されるのに対し、第2入賞確率テーブル3
8bは、シンボル表示装置4によって大当たりが発生し
た後の確率変動モード下で選択される。確率変動モード
は、次回の当たりが通常当たりであったときに解除され
通常モードに戻るが、次回の当たりが大当たりであった
ときにはさらに継続される。確率変動モード下では当た
り役の発生率が高い第2入賞確率テーブル38bが利用
されるため当たり役が出やすく、しかも大当たりが出て
いる限り継続されるので、遊技者にとっては非常に有利
な特典が与えられることになる。なお、確率変動モード
に移行したことを、パチンコ機2に組み込まれた表示器
や内蔵されたスピーカーからの効果音などにより遊技者
に報知するようにすれば、遊技に対する興味を持続させ
ることができる。 【0024】サンプリングされた乱数値と入賞確率テー
ブル38との照合により、入賞判定部37は、当たり役
の有無と当たり役を成立させる場合のラインデータとに
基づいて、ドライバ35を介して画像表示器10の表示
画面10aでシンボルを停止表示させる。 【0025】アタッカ開閉制御部39は、全ての表示エ
リア11〜16のシンボルが停止表示され、シンボル表
示装置4によって当たりが出たときに作動してアタッカ
7を開放する。そして、アタッカ7に入ったパチンコ球
の数が一定個数に達するとアタッカ7は一旦閉じられた
後、再度開放され、16回の開閉が繰り替えされた時点
で一回の当たり発生に対する処理が終わる。 【0026】次に、上記実施形態による作用について、
図5のフローチャートを参照して説明する。始動穴5に
パチンコ球が入賞すると、スタート信号発生部34から
CPU31にスタート信号が入力される。CPU31は
ドライバ35を介してシンボル表示装置4を駆動し、表
示エリア列抽選の結果に基づいて表示エリア11〜16
のシンボルを可変表示する。 【0027】乱数発生部36による抽選が行われ、一つ
の乱数値がサンプリングされる。入賞判定部37は、こ
の乱数値を入賞確率テーブル38の第1入賞確率テーブ
ル38aと照合し、この乱数値が通常当たり、大当た
り、ハズレのいずれに該当するかを判定する。また、こ
れと同時にシンボルを可変表示させる表示エリア列の抽
選を行う。 【0028】表示エリア列抽選で第2表示エリア列19
が当選した場合は、まず第1表示エリア列18のシンボ
ルが可変表示される。そして、第1表示エリア列18の
シンボルが抽選の結果に応じて停止表示された後、第2
表示エリア列19のシンボルが可変表示され、抽選の結
果に応じて停止表示される。そして、CPU31により
ハズレ、通常当たり、大当たりの各処理が行われる。第
2表示エリア列19のが当選しなかった場合は、第1表
示エリア列18のシンボルのみが可変表示され、同様の
処理が行われる。このとき、シンボルが可変表示される
表示エリア列に属する表示エリアおよびシンボルが拡大
して表示される。 【0029】保留球表示器17は、保留球の有無を表示
すると同時に、表示エリア列抽選の結果についても表示
する。図4に示すように、第1表示エリア列18のみが
可変表示される場合は、例えば青色で表示し、第1、第
2表示エリア列18、19が可変表示される場合は、例
えば赤色で表示する。保留球がない場合には何も表示し
ない。このようにすると、第2表示エリア列19の当選
の有無や、何回目にどの表示エリア列が可変表示される
かなどを予見しながら遊技を行えるので、遊技に対する
興味を持続させることができる。なお、保留球表示器1
7の表示方法は、遊技者が視認しやすい方法であればよ
く、上記の色による識別の他に、キャラクター形状を用
いて、例えば第1表示エリア列18のみが可変表示され
る場合は表示なし、第1、第2表示エリア列18、19
が可変表示される場合は○印などを表示するようにして
もよい。また、保留球の個数は4個に限定されている
が、例えば10個に増えた場合には視認性がより良好に
なる。さらに、第1、第2表示エリア列18、19が可
変表示される場合に、通常とは異なる演出、例えば保留
球の表示を点滅させたり、効果音を発するようにすれ
ば、より当たりに対する期待感を高めることができる。 【0030】入賞判定部37による判定結果がハズレで
あるときには、CPU31およびドライバ35は、表示
エリア11〜16のいずれの入賞ライン上でも当たり役
が出ないようにシンボルを停止表示する。 【0031】入賞ライン上に2個の「当たりシンボル」
が停止した状態、または第1表示エリア列18の入賞ラ
イン上に8個の「フルーツシンボル」が停止した状態、
すなわちリーチ目を伴うハズレが抽選される場合には、
CPU31およびドライバ35は、入賞ライン上に2個
の「当たりシンボル」が揃うシンボルパターン、または
入賞ライン上に8個の「フルーツシンボル」が揃うシン
ボルパターンとなるように停止表示を行う。 【0032】通常当たりが抽選されたときには、入賞判
定部37は第1入賞確率テーブル38aからのデータに
応じ、1本の入賞ライン上に「当たりシンボル」が揃う
シンボルパターンとなるように停止表示を行う。 【0033】大当たりが抽選されたときには、入賞判定
部37は第1入賞確率テーブル38aからのデータに応
じ、第1表示エリア列18の全ての入賞ライン上で「フ
ルーツシンボル」が揃うシンボルパターンか、または複
数本の入賞ライン上で「当たりシンボル」が揃うシンボ
ルパターンとなるように停止表示を行う。 【0034】大当たりが出ると、アタッカ7の開閉制御
処理が行われた後、通常モードから確率変動モードに移
行し、入賞判定部37が照合する入賞確率テーブル38
が第1入賞確率テーブル38aから第2入賞確率テーブ
ル38bに切り換えられる。したがって、それ以後はシ
ンボル表示装置4が作動したときの当たりの発生確率が
高くなり、遊技者は短期間のうちに次の当たりを得るこ
とができる。しかも、次回の当たりも大当たりであれば
確率変動モードが維持されるため、遊技者は多くの景品
球を得ることができるようになる。そして、この確率変
動モードに移行した後、通常当たりが出たことがCPU
31によって確認されると、自動的に確率変動モードが
解除され、通常モードに復帰する。 【0035】上記のような構成であると、第1表示エリ
ア列18で当たりとなる場合や、第1、第2表示エリア
列18、19が可変表示されるときには、もし第1表示
エリア列18でハズレとなっても第2表示エリア列19
で当たりとなる場合もあるので、遊技者の当たりに対す
る期待感が高まり、遊技に対する興趣を増す効果があ
る。また、常時全てのシンボルが可変表示されることが
なく、シンボルが可変表示される表示エリア列に属する
表示エリアおよびシンボルが拡大して表示されるので、
遊技者は煩わしさを感ずることなく長時間遊技を続ける
ことができる。 【0036】シンボルが可変表示される表示エリア列と
可変表示されない表示エリア列との区別は、遊技者が明
確に区別することができればよく、例えば図6に示すよ
うに、可変表示されない表示エリア列を表示画面51a
内から消去(C)、または表示画面61a内でマスキン
グにより隠蔽(D)することにより行ってもよい。ま
た、保留球表示器17の表示を表示画面4a内で行うよ
うにすれば、保留球表示器17にかかる部品コストおよ
び設置スペースを低減させることができる。 【0037】なお、表示エリア列の数は2列に限定され
ることなく、例えば3列であってもよい。この場合、保
留球表示器は、第1表示エリア列のみが可変表示される
場合は、例えば青色で表示し、第1、第2表示エリア列
が可変表示される場合は赤色で表示し、全ての表示エリ
ア列が可変表示される場合は緑色で表示する。保留球が
ない場合には何も表示しないようにする。 【0038】上記実施形態では、いずれか1本の入賞ラ
イン上に「当たりシンボル」が揃ったときに通常当たり
とし、2本以上の入賞ライン上に「当たりシンボル」が
揃ったとき、または第1表示エリア列18に「フルーツ
シンボル」が揃ったときに大当たりとしたが、これに限
らず、例えばいずれか1本の入賞ライン上に「フルーツ
シンボル」が揃ったときに通常当たりとし、いずれか1
本の入賞ライン上に「当たりシンボル」が揃ったとき、
または2本以上の入賞ライン上に「フルーツシンボル」
が揃ったときを大当たりとするなど、適宜の変更が可能
である。 【0039】上記実施形態では、第1表示エリア列18
を先に停止表示させた後に、第2表示エリア列19を停
止表示させたが、第2表示エリア列19を先に停止表示
させてから第1表示エリア列18を停止表示させてもよ
い。また、各表示エリア列の当たり確率や、第2表示エ
リア列19が当選する確率は、遊技性を考慮して任意に
設定可能である。さらに、各表示エリア列のサイズや配
置なども、適宜の変更が可能である。 【0040】なお、画像表示器は、例えば液晶表示器、
LEDなどの発光素子を用いたドットマトリクスあるい
は7セグメント方式の表示器、ブラウン管や有機EL素
子などを用いた表示器を用いることができる。また、本
発明は、パチンコ機のほかにもスロットマシンやそのほ
かの遊技機にも同様に適用することができる。 【0041】 【発明の効果】以上のように、本発明の遊技機用シンボ
ル表示装置によれば、画像表示器の表示画面内に表示エ
リア列を複数配列し、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞
したことに応じて抽選を行い、この抽選結果に基づいて
複数の表示エリア列のうちの少なくともいずれかを選択
し、選択された表示エリア列に属する表示エリアのシン
ボルを可変表示させるので、遊技者に煩わしさを感じさ
せることなく、当たりに対する期待感を増大させること
ができる。また、抽選により選択された表示エリア列を
予告する表示器を備えたので、遊技に対する興味を持続
させることができる。
の表示エリア列を構成する複数の表示エリアが割り当て
られた画像表示器を備え、各々の表示エリアでシンボル
を可変表示して、可変表示が停止したときのシンボルの
組み合わせによってゲーム上の特典が与えられる遊技機
用シンボル表示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときに各シンボルの組み合わせによって
当たりの有無を決定し、当たりになるとゲーム上の特典
が与えられるいわゆる図柄合わせタイプの遊技機が知ら
れている。このような遊技機としては、表示エリアを2
行×3列に配列した液晶表示器を用いたパチンコ機が、
特開平9−75517号公報に記載されている。このパ
チンコ機は、パチンコ球が所定の始動穴に入ると、液晶
表示器が作動して全てのシンボルが一斉に可変表示され
る。また、当たりシンボルが揃う可能性のあるシンボル
の配置状態、いわゆるリーチ時の演出に音響や照明を用
いるなどして、遊技者の当たりに対する期待感を増大さ
せている。さらに、このようなパチンコ機には、複数の
表示エリア列を関連付けして全て揃うことにより当たり
となる仕様もある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパチンコ機には、始動穴にパチンコ球が入ると、
全てのシンボルが一斉に可変表示されるので、遊技者に
とって長時間注視し続けることは眼精疲労の原因にな
り、煩わしさを感じさせるという欠点があった。また、
複数の表示エリア列を関連付けして全て揃うことにより
当たりとなるものは、遊技者に当たりが出にくいという
印象を与えるため、当たりに対する期待感が薄れるとい
う欠点があった。 【0004】本発明は、遊技者に煩わしさを感じさせる
ことなく、当たりに対する期待感を増大させるととも
に、遊技に対する興味を持続させる遊技機用シンボル表
示装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときのシンボルの組み合わせによってゲ
ーム上の特典が与えられる遊技機用シンボル表示装置に
おいて、前記表示画面内に前記表示エリア列を複数配列
し、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて
抽選を行い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア
列のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された表
示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示さ
せることを特徴とする。 【0006】また、本発明は、表示画面内に所定の表示
エリア列を構成する複数の表示エリアが割り当てられた
画像表示器を備え、各々の表示エリアでシンボルを可変
表示して、可変表示が停止したときのシンボルの組み合
わせによってゲーム上の特典が与えられる遊技機用シン
ボル表示装置において、前記表示画面内に前記表示エリ
ア列を複数配列するとともに、各々の表示エリア列ごと
にこれに属する表示エリアのシンボルを可変表示させる
ように画像表示器の動作を制御する画像表示制御手段
と、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて
抽選を行い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア
列のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された表
示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示さ
せるように前記画像表示制御手段に表示切替え信号を入
力する表示エリア列選択・切替え手段とを備えたことを
特徴とする。 【0007】なお、前記画像表示制御手段は、前記表示
切替え信号によりシンボルが可変表示される表示エリア
列に属する表示エリアおよびシンボルを拡大して表示す
ることが好ましい。もしくは、前記表示切替え信号によ
りシンボルが可変表示されない表示エリア列を表示画面
内から消去、または表示画面内でマスキングにより隠蔽
することが好ましい。 【0008】また、前記抽選により選択された表示エリ
ア列を予告する表示器を備えることが好ましく、この表
示器は、シンボルの可変表示中に前記所定の入賞穴に入
賞したパチンコ球の個数を表示する保留球表示器を兼ね
ることがより好ましい。さらに、前記画像表示器は前記
表示器を兼ね、前記予告の表示を前記表示画面内で行う
ことが好ましい。 【0009】 【発明の実施の形態】図1に、本発明の遊技機用シンボ
ル表示装置を実施したパチンコ機の正面概観を示す。パ
チンコ機2の盤面3には、シンボル表示装置4が組み込
まれている。シンボル表示装置4の下方には、盤面3の
ほぼ中央に位置するように始動穴5が設けられている。
また、盤面3には、適数個の通常入賞穴6、アタッカ
7、アウト穴8が設けられ、さらに図示は省略してある
が、障害釘や風車などが設けられている。 【0010】球発射装置によってパチンコ球は一個ずつ
盤面3に打ち出され、始動穴5、通常入賞穴6、アウト
穴8のいずれかに入る。また、アタッカ7が開いている
ときには、ここにも入るようになる。始動穴5に入った
ときには、シンボル表示装置4が作動し、詳しくは後述
するように、入賞ライン上で所定のシンボルが揃うと当
たりになり、アタッカ7が開いてパチンコ球が入りやす
くなる。シンボル表示装置4が作動している期間中に始
動穴5に入ったパチンコ球は、4個程度を限度に保留球
として記憶される。そして、シンボル表示装置4が1回
の作動を終了した後に保留球がある場合には、引き続き
シンボル表示装置4が作動を開始する。 【0011】始動穴5、通常入賞穴6、アタッカ7にパ
チンコ球が入ると入賞となり、景品球の払い出しが行わ
れる。アタッカ7は一定個数(例えば10個)のパチン
コ球が入るまではほとんど開いたままとなっており、一
定個数のパチンコ球が入った後でも合計16回を限度に
再び開放される。したがって、シンボル表示装置4で当
たりが得られた場合には多くの景品球が得られるように
なる。 【0012】図2に、シンボル表示装置4の正面パネル
を示す。シンボル表示装置4には、画像表示器10が組
み込まれている。画像表示器10の表示画面10aに
は、6個の表示エリア11〜16が割り当てられてい
る。この表示エリア11〜16には、「7」の「当たり
シンボル」と、グレープ、バナナ、チェリーなどを表す
「フルーツシンボル」とから構成されるシンボルが可変
表示される。なお、シンボルの種類および数、配列順序
については、表示エリアごとに適宜に変更可能である。 【0013】全ての表示エリア11〜16のシンボルが
停止した初期状態では、表示エリア14〜16からは1
個のエリアごとに1個ずつ、表示エリア11〜13から
は1個のエリアごとに3個ずつ、合計12個のシンボル
が遊技者に表示される。表示エリア11〜16のシンボ
ルは、ドライバ35(図3参照)からの信号により可変
表示される。 【0014】画像表示器10の上方には、保留球表示器
17が設けられている。この保留球表示器17には、例
えばLEDなどの発光素子が用いられ、シンボル表示装
置4が作動している期間中に始動穴5に入った保留球の
有無を表示する。また、保留球表示器17は、保留球の
有無を表示すると同時に、後述する表示エリア列抽選の
結果についても表示する。 【0015】表示エリア11〜16は、下段の表示エリ
ア11〜13からなる第1表示エリア列18と、上段の
表示エリア14〜16からなる第2表示エリア列19と
を構成する。第1表示エリア列18の横3列、斜め2
列、第2表示エリア列19の横1列に組み合わせるよう
に、図中破線で示す合計6本の入賞ラインが設定されて
いる。いずれか一本の入賞ライン上に「7」の「当たり
シンボル」が揃うと通常当たりとなる。一方、第1表示
エリア列18の入賞ラインのうち、2本以上の入賞ライ
ン上に「当たりシンボル」が揃ったとき、第1表示エリ
ア列18に「フルーツシンボル」が揃ったときには大当
たりとなる。それ以外のシンボルの組み合わせは全てハ
ズレとなる。なお、各表示エリア列の入賞ラインの本数
は、上記に限らず任意に設定することができる。 【0016】通常当たりではアタッカ7が所定回数の開
閉を繰り返して一回の処理が終了する。一方、大当たり
(確率変動当たり)では、同様にアタッカ7を作動させ
るほかに、その一回の処理が終了した後には、シンボル
表示装置4の当たりの確率が高められる。この状態は次
回の当たりも大当たりであれば継続され、通常当たりが
出ると自動的に解除される。なお、シンボル表示装置4
の当たりの確率が高められた状態の解除は、上記に限ら
ず、所定回数の当たりが出るまで、またはシンボル表示
装置4の作動回数が一定回数になるまで継続されるよう
にしてもよい。 【0017】図3に、パチンコ機2の電気的構成を表す
ブロック図を示す。CPU31はプログラムROM32
に格納されたシーケンスプログラムにしたがってパチン
コ機2の動作を制御する。 【0018】始動穴5に組み込まれた始動穴入賞センサ
33によって入賞が検知されると、スタート信号発生部
34からCPU31にスタート信号が入力される。CP
U31は、スタート信号に応答してドライバ35を駆動
させ、後述する表示エリア列抽選の結果に基づいて表示
エリア11〜16のシンボルを可変表示させる。これら
CPU31およびドライバ35は、画像表示制御手段を
構成し、各々の表示エリア列18、19ごとにこれに属
する表示エリアのシンボルを可変表示させるように画像
表示器10の動作を制御する。CPU31は、さらにス
タート信号の入力により乱数発生部36を作動させ、こ
れにより1個の乱数値がランダムにサンプリングされ、
入賞判定部37に送られる。 【0019】入賞判定部37は、サンプリングされた乱
数値を入賞確率テーブル38と照合する。入賞確率テー
ブル38は、乱数発生部36で発生される全乱数値に対
し、通常当たりを発生させる数値範囲と大当たりを発生
させる数値範囲とを割り当てるとともに、それぞれの当
たり役を成立させる入賞ラインを決めるラインデータと
を組み合わせたデータテーブルで構成されている。これ
ら入賞判定部37と入賞確率テーブル38により、乱数
値がサンプリングされた時点で当たりを出すか否か、そ
して当たりを出す場合にはどの入賞ライン上で当たりを
成立させるかを決定する。なお、乱数発生部36および
入賞判定部37は、表示エリア列選択・切替え手段を構
成し、パチンコ球が始動穴5に入賞したことに応じて抽
選を行い、この抽選結果に基づいて表示エリア列18、
19のうちの少なくともいずれかを選択し、選択された
表示エリア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示
させるようにCPU31に表示切替え信号を入力する。 【0020】入賞判定部37は、前述の当たりの有無や
種類を決定すると同時に、各表示エリア列18、19の
うちシンボルを可変表示させる表示エリア列を抽選して
決定する。すなわち、第1表示エリア列18のシンボル
のみを可変表示させるか、あるいは第1、第2表示エリ
ア列18、19のシンボルを可変表示させるかの抽選を
行う。CPU31およびドライバ35は、この抽選結果
に基づいて表示エリア11〜16のシンボルを可変表示
させる。 【0021】第1表示エリア列18のシンボルのみが可
変表示される場合は、表示エリア11〜13のシンボル
が、ドライバ35を介して画像表示器10の表示画面1
0a上で可変表示され、当たりの抽選結果に応じて停止
表示される。一方、第1、第2表示エリア列18、19
のシンボルが可変表示される場合は、表示エリア11〜
13のシンボルが停止表示された後、表示エリア14〜
16のシンボルが、ドライバ35を介して画像表示器1
0の表示画面10a上で可変表示され、当たりの抽選結
果に応じて停止表示される。このとき、図4に示すよう
に、CPU31およびドライバ35は、シンボルが可変
表示される表示エリア列に属する表示エリアおよびシン
ボルを拡大して表示する。ここで図4(A)は、第1表
示エリア列18が拡大表示されている状態、(B)は、
第2表示エリア列19が拡大表示されている状態をそれ
ぞれ示している。 【0022】入賞確率テーブル38には、第1入賞確率
テーブル38aと第2入賞確率テーブル38bとの2種
類が用意されている。第1入賞確率テーブル38aは通
常モード下で用いられ、第2入賞確率テーブル38bは
確率変動モード下で用いられる。第1入賞確率テーブル
38aでは、通常当たりおよび大当たりに割り当てられ
た数値範囲が第2入賞確率テーブル38bよりも低く、
例えば1/316程度に設定される。一方、第2入賞確
率テーブル38bでは、当たり役の発生確率が、例えば
1/60程度に設定されている。これらの第1、第2入
賞確率テーブル38a、38bは、CPU31からの指
令によりその一方のみが選択され、乱数値のサンプリン
グが行われたときにそのデータが入賞判定部37によっ
て照合される。また、表示エリア列抽選で第2表示エリ
ア列19が当選する確率は、例えば1/4に設定され
る。この場合、第1、第2表示エリア列18、19の当
たり確率を1/395とすれば、通常当たり確率は、1
/395+1/395×1/4=1/316となる。 【0023】電源投入後、第1入賞確率テーブル38a
が通常に選択されるのに対し、第2入賞確率テーブル3
8bは、シンボル表示装置4によって大当たりが発生し
た後の確率変動モード下で選択される。確率変動モード
は、次回の当たりが通常当たりであったときに解除され
通常モードに戻るが、次回の当たりが大当たりであった
ときにはさらに継続される。確率変動モード下では当た
り役の発生率が高い第2入賞確率テーブル38bが利用
されるため当たり役が出やすく、しかも大当たりが出て
いる限り継続されるので、遊技者にとっては非常に有利
な特典が与えられることになる。なお、確率変動モード
に移行したことを、パチンコ機2に組み込まれた表示器
や内蔵されたスピーカーからの効果音などにより遊技者
に報知するようにすれば、遊技に対する興味を持続させ
ることができる。 【0024】サンプリングされた乱数値と入賞確率テー
ブル38との照合により、入賞判定部37は、当たり役
の有無と当たり役を成立させる場合のラインデータとに
基づいて、ドライバ35を介して画像表示器10の表示
画面10aでシンボルを停止表示させる。 【0025】アタッカ開閉制御部39は、全ての表示エ
リア11〜16のシンボルが停止表示され、シンボル表
示装置4によって当たりが出たときに作動してアタッカ
7を開放する。そして、アタッカ7に入ったパチンコ球
の数が一定個数に達するとアタッカ7は一旦閉じられた
後、再度開放され、16回の開閉が繰り替えされた時点
で一回の当たり発生に対する処理が終わる。 【0026】次に、上記実施形態による作用について、
図5のフローチャートを参照して説明する。始動穴5に
パチンコ球が入賞すると、スタート信号発生部34から
CPU31にスタート信号が入力される。CPU31は
ドライバ35を介してシンボル表示装置4を駆動し、表
示エリア列抽選の結果に基づいて表示エリア11〜16
のシンボルを可変表示する。 【0027】乱数発生部36による抽選が行われ、一つ
の乱数値がサンプリングされる。入賞判定部37は、こ
の乱数値を入賞確率テーブル38の第1入賞確率テーブ
ル38aと照合し、この乱数値が通常当たり、大当た
り、ハズレのいずれに該当するかを判定する。また、こ
れと同時にシンボルを可変表示させる表示エリア列の抽
選を行う。 【0028】表示エリア列抽選で第2表示エリア列19
が当選した場合は、まず第1表示エリア列18のシンボ
ルが可変表示される。そして、第1表示エリア列18の
シンボルが抽選の結果に応じて停止表示された後、第2
表示エリア列19のシンボルが可変表示され、抽選の結
果に応じて停止表示される。そして、CPU31により
ハズレ、通常当たり、大当たりの各処理が行われる。第
2表示エリア列19のが当選しなかった場合は、第1表
示エリア列18のシンボルのみが可変表示され、同様の
処理が行われる。このとき、シンボルが可変表示される
表示エリア列に属する表示エリアおよびシンボルが拡大
して表示される。 【0029】保留球表示器17は、保留球の有無を表示
すると同時に、表示エリア列抽選の結果についても表示
する。図4に示すように、第1表示エリア列18のみが
可変表示される場合は、例えば青色で表示し、第1、第
2表示エリア列18、19が可変表示される場合は、例
えば赤色で表示する。保留球がない場合には何も表示し
ない。このようにすると、第2表示エリア列19の当選
の有無や、何回目にどの表示エリア列が可変表示される
かなどを予見しながら遊技を行えるので、遊技に対する
興味を持続させることができる。なお、保留球表示器1
7の表示方法は、遊技者が視認しやすい方法であればよ
く、上記の色による識別の他に、キャラクター形状を用
いて、例えば第1表示エリア列18のみが可変表示され
る場合は表示なし、第1、第2表示エリア列18、19
が可変表示される場合は○印などを表示するようにして
もよい。また、保留球の個数は4個に限定されている
が、例えば10個に増えた場合には視認性がより良好に
なる。さらに、第1、第2表示エリア列18、19が可
変表示される場合に、通常とは異なる演出、例えば保留
球の表示を点滅させたり、効果音を発するようにすれ
ば、より当たりに対する期待感を高めることができる。 【0030】入賞判定部37による判定結果がハズレで
あるときには、CPU31およびドライバ35は、表示
エリア11〜16のいずれの入賞ライン上でも当たり役
が出ないようにシンボルを停止表示する。 【0031】入賞ライン上に2個の「当たりシンボル」
が停止した状態、または第1表示エリア列18の入賞ラ
イン上に8個の「フルーツシンボル」が停止した状態、
すなわちリーチ目を伴うハズレが抽選される場合には、
CPU31およびドライバ35は、入賞ライン上に2個
の「当たりシンボル」が揃うシンボルパターン、または
入賞ライン上に8個の「フルーツシンボル」が揃うシン
ボルパターンとなるように停止表示を行う。 【0032】通常当たりが抽選されたときには、入賞判
定部37は第1入賞確率テーブル38aからのデータに
応じ、1本の入賞ライン上に「当たりシンボル」が揃う
シンボルパターンとなるように停止表示を行う。 【0033】大当たりが抽選されたときには、入賞判定
部37は第1入賞確率テーブル38aからのデータに応
じ、第1表示エリア列18の全ての入賞ライン上で「フ
ルーツシンボル」が揃うシンボルパターンか、または複
数本の入賞ライン上で「当たりシンボル」が揃うシンボ
ルパターンとなるように停止表示を行う。 【0034】大当たりが出ると、アタッカ7の開閉制御
処理が行われた後、通常モードから確率変動モードに移
行し、入賞判定部37が照合する入賞確率テーブル38
が第1入賞確率テーブル38aから第2入賞確率テーブ
ル38bに切り換えられる。したがって、それ以後はシ
ンボル表示装置4が作動したときの当たりの発生確率が
高くなり、遊技者は短期間のうちに次の当たりを得るこ
とができる。しかも、次回の当たりも大当たりであれば
確率変動モードが維持されるため、遊技者は多くの景品
球を得ることができるようになる。そして、この確率変
動モードに移行した後、通常当たりが出たことがCPU
31によって確認されると、自動的に確率変動モードが
解除され、通常モードに復帰する。 【0035】上記のような構成であると、第1表示エリ
ア列18で当たりとなる場合や、第1、第2表示エリア
列18、19が可変表示されるときには、もし第1表示
エリア列18でハズレとなっても第2表示エリア列19
で当たりとなる場合もあるので、遊技者の当たりに対す
る期待感が高まり、遊技に対する興趣を増す効果があ
る。また、常時全てのシンボルが可変表示されることが
なく、シンボルが可変表示される表示エリア列に属する
表示エリアおよびシンボルが拡大して表示されるので、
遊技者は煩わしさを感ずることなく長時間遊技を続ける
ことができる。 【0036】シンボルが可変表示される表示エリア列と
可変表示されない表示エリア列との区別は、遊技者が明
確に区別することができればよく、例えば図6に示すよ
うに、可変表示されない表示エリア列を表示画面51a
内から消去(C)、または表示画面61a内でマスキン
グにより隠蔽(D)することにより行ってもよい。ま
た、保留球表示器17の表示を表示画面4a内で行うよ
うにすれば、保留球表示器17にかかる部品コストおよ
び設置スペースを低減させることができる。 【0037】なお、表示エリア列の数は2列に限定され
ることなく、例えば3列であってもよい。この場合、保
留球表示器は、第1表示エリア列のみが可変表示される
場合は、例えば青色で表示し、第1、第2表示エリア列
が可変表示される場合は赤色で表示し、全ての表示エリ
ア列が可変表示される場合は緑色で表示する。保留球が
ない場合には何も表示しないようにする。 【0038】上記実施形態では、いずれか1本の入賞ラ
イン上に「当たりシンボル」が揃ったときに通常当たり
とし、2本以上の入賞ライン上に「当たりシンボル」が
揃ったとき、または第1表示エリア列18に「フルーツ
シンボル」が揃ったときに大当たりとしたが、これに限
らず、例えばいずれか1本の入賞ライン上に「フルーツ
シンボル」が揃ったときに通常当たりとし、いずれか1
本の入賞ライン上に「当たりシンボル」が揃ったとき、
または2本以上の入賞ライン上に「フルーツシンボル」
が揃ったときを大当たりとするなど、適宜の変更が可能
である。 【0039】上記実施形態では、第1表示エリア列18
を先に停止表示させた後に、第2表示エリア列19を停
止表示させたが、第2表示エリア列19を先に停止表示
させてから第1表示エリア列18を停止表示させてもよ
い。また、各表示エリア列の当たり確率や、第2表示エ
リア列19が当選する確率は、遊技性を考慮して任意に
設定可能である。さらに、各表示エリア列のサイズや配
置なども、適宜の変更が可能である。 【0040】なお、画像表示器は、例えば液晶表示器、
LEDなどの発光素子を用いたドットマトリクスあるい
は7セグメント方式の表示器、ブラウン管や有機EL素
子などを用いた表示器を用いることができる。また、本
発明は、パチンコ機のほかにもスロットマシンやそのほ
かの遊技機にも同様に適用することができる。 【0041】 【発明の効果】以上のように、本発明の遊技機用シンボ
ル表示装置によれば、画像表示器の表示画面内に表示エ
リア列を複数配列し、パチンコ球が所定の入賞穴に入賞
したことに応じて抽選を行い、この抽選結果に基づいて
複数の表示エリア列のうちの少なくともいずれかを選択
し、選択された表示エリア列に属する表示エリアのシン
ボルを可変表示させるので、遊技者に煩わしさを感じさ
せることなく、当たりに対する期待感を増大させること
ができる。また、抽選により選択された表示エリア列を
予告する表示器を備えたので、遊技に対する興味を持続
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したパチンコ機の正面概観図であ
る。 【図2】シンボル表示装置の正面パネルを示す図であ
る。 【図3】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であ
る。 【図4】画像表示器の表示状態を示す図であり、(A)
は第1表示エリア列が拡大表示されている状態、(B)
は第2表示エリア列が拡大表示されている状態をそれぞ
れ示す。 【図5】パチンコ機の動作を示すフローチャートであ
る。 【図6】本発明の別の実施形態を示す図であり、(C)
は可変表示されない表示エリア列を表示画面内から消去
する例、(D)は隠蔽する例をそれぞれ示す。 【符号の説明】 2 パチンコ機 4 シンボル表示装置 5 始動穴 7 アタッカ 10 画像表示器 10a 表示画面 11〜16 表示エリア 17 保留球表示器 18 第1表示エリア列 19 第2表示エリア列 31 CPU 35 ドライバ 36 乱数発生部 37 入賞判定部 38 入賞確率テーブル
る。 【図2】シンボル表示装置の正面パネルを示す図であ
る。 【図3】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図であ
る。 【図4】画像表示器の表示状態を示す図であり、(A)
は第1表示エリア列が拡大表示されている状態、(B)
は第2表示エリア列が拡大表示されている状態をそれぞ
れ示す。 【図5】パチンコ機の動作を示すフローチャートであ
る。 【図6】本発明の別の実施形態を示す図であり、(C)
は可変表示されない表示エリア列を表示画面内から消去
する例、(D)は隠蔽する例をそれぞれ示す。 【符号の説明】 2 パチンコ機 4 シンボル表示装置 5 始動穴 7 アタッカ 10 画像表示器 10a 表示画面 11〜16 表示エリア 17 保留球表示器 18 第1表示エリア列 19 第2表示エリア列 31 CPU 35 ドライバ 36 乱数発生部 37 入賞判定部 38 入賞確率テーブル
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときのシンボルの組み合わせによってゲ
ーム上の特典が与えられる遊技機用シンボル表示装置に
おいて、 前記表示画面内に前記表示エリア列を複数配列し、パチ
ンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて抽選を行
い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア列のうち
の少なくともいずれかを選択し、選択された表示エリア
列に属する表示エリアのシンボルを可変表示させること
を特徴とする遊技機用シンボル表示装置。 【請求項2】 表示画面内に所定の表示エリア列を構成
する複数の表示エリアが割り当てられた画像表示器を備
え、各々の表示エリアでシンボルを可変表示して、可変
表示が停止したときのシンボルの組み合わせによってゲ
ーム上の特典が与えられる遊技機用シンボル表示装置に
おいて、 前記表示画面内に前記表示エリア列を複数配列するとと
もに、 各々の表示エリア列ごとにこれに属する表示エリアのシ
ンボルを可変表示させるように画像表示器の動作を制御
する画像表示制御手段と、 パチンコ球が所定の入賞穴に入賞したことに応じて抽選
を行い、この抽選結果に基づいて複数の表示エリア列の
うちの少なくともいずれかを選択し、選択された表示エ
リア列に属する表示エリアのシンボルを可変表示させる
ように前記画像表示制御手段に表示切替え信号を入力す
る表示エリア列選択・切替え手段とを備えたことを特徴
とする遊技機用シンボル表示装置。 【請求項3】 前記画像表示制御手段は、前記表示切替
え信号によりシンボルが可変表示される表示エリア列に
属する表示エリアおよびシンボルを拡大して表示するこ
とを特徴とする請求項2に記載の遊技機用シンボル表示
装置。 【請求項4】 前記画像表示制御手段は、前記表示切替
え信号によりシンボルが可変表示されない表示エリア列
を表示画面内から消去、または表示画面内でマスキング
により隠蔽することを特徴とする請求項2または3のい
ずれかに記載の遊技機用シンボル表示装置。 【請求項5】 前記抽選により選択された表示エリア列
を予告する表示器を備えたことを特徴とする請求項2乃
至4のいずれかに記載の遊技機用シンボル表示装置。 【請求項6】 前記画像表示器は前記表示器を兼ね、前
記予告の表示を前記表示画面内で行うことを特徴とする
請求項5に記載の遊技機用シンボル表示装置。 【請求項7】 前記表示器は、シンボルの可変表示中に
前記所定の入賞穴に入賞したパチンコ球の個数を表示す
る保留球表示器を兼ねることを特徴とする請求項5また
は6に記載の遊技機用シンボル表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002073655A JP2003265776A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 遊技機用シンボル表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002073655A JP2003265776A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 遊技機用シンボル表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003265776A true JP2003265776A (ja) | 2003-09-24 |
Family
ID=29203263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002073655A Pending JP2003265776A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 遊技機用シンボル表示装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2003265776A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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