JP2003257068A - 受発光ユニット、光ピックアップおよび受発光ユニットの製造方法 - Google Patents

受発光ユニット、光ピックアップおよび受発光ユニットの製造方法

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JP2003257068A
JP2003257068A JP2002052120A JP2002052120A JP2003257068A JP 2003257068 A JP2003257068 A JP 2003257068A JP 2002052120 A JP2002052120 A JP 2002052120A JP 2002052120 A JP2002052120 A JP 2002052120A JP 2003257068 A JP2003257068 A JP 2003257068A
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JP2002052120A
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Inventor
Kazuhiko Yamanaka
一彦 山中
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立および位置調整が容易な光ピックアップ
を提供すること。 【解決手段】 【解決手段】 底面部に放熱板12が配されてなる光学
基台11内には、受発光モジュール50、光束分離素子
1等が配置される。受発光モジュール50は、光学基台
11の段部13と放熱板12とにより形成される凹部1
30の底面(放熱板上)に実装される。光束分離素子1
には、反射面2と透過型回折格子3が形成されており、
凹部130を覆うようにして座面131上に配置され
る。受発光モジュール50と光束分離素子1は、レンズ
保持部材14を取着する前に、光学基台11の開口部を
介し当該凹部130を臨む方向から装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、特に
コンパクトディスク(CD)やCD−ROM、DVD等
の光ディスクの情報の再生や記録を行う光ピックアップ
および当該光ピックアップに搭載される受発光ユニット
並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】このような光ピックアップとしては、従
来から、例えば対物レンズ、発光部(半導体レーザ素子
など)および受光部(フォトダイオードなど)を同一の
筐体に搭載し(以下、対物レンズ、発光部および受光部
を同一の筐体に搭載したデバイスを「受発光ユニット」
という。)、その受発光ユニットをフォーカス方向およ
びトラッキング方向に移動させて、フォーカシング等を
行うものが知られている(例えば、特開平8−2874
99号公報)。
【0003】図21は、当該公報に開示された光ピック
アップにおける受発光ユニットの構成を示す図である。
同図に示すように、受発光ユニット1000は、筐体1
010に、発光素子1001、受光素子1002、ホロ
グラム光学素子1003、1/4波長板1004、反射
ミラー1005および対物レンズ1006を搭載してな
る。
【0004】発光素子1001と受光素子1002は、
筐体1010の対物レンズ1006の光軸に平行な内壁
に取り付けられた放熱板1012上に実装されている。
発光素子1001は、水平方向に光ビーム(以下、「出
射光ビーム」という。)を出射する。発光素子1001
からの出射光ビームは、ホログラム光学素子1003と
1/4波長板1004を透過した後、反射ミラー100
5によりほぼ垂直方向に上方に向けて反射され、対物レ
ンズ1006により光ディスク1050の情報記録面に
集光される。集光された出射光ビームは、光ディスク1
050の記録、位置情報に応じた強度分布を有する光ビ
ームとなって反射される(以下、この反射された光ビー
ムを「反射光ビーム」という。)。
【0005】この反射光ビームは、再び対物レンズ10
06を経て、反射ミラー1005で水平方向に反射さ
れ、1/4波長板1004を透過した後、ホログラム光
学素子1003で回折され、受光素子1002に導かれ
る。筐体1010は、不図示の弾性支持部材により光デ
ィスク装置内に保持されており、筐体1010の外側に
は当該筐体1010をフォーカス方向およびトラッキン
グ方向に移動させるための可動部駆動用コイル1007
が付設されている。
【0006】このような構成にすれば、フォーカシング
およびトラッキングの際には筐体1010自体がトラッ
キング方向等に移動するため、対物レンズ1006、発
光素子1001および受光素子1002の位置関係が一
切変化しない。したがって、出射光ビームの主光線と対
物レンズ1006の光軸との間のずれにより生じるコマ
収差の発生を防止でき、精度良く光ディスクの情報を再
生、記録することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような受発光ユニットの構成では、組立が困難であるた
め組立作業性が悪いという問題がある。すなわち、特に
コマ収差の発生を阻止すると共に反射光ビームをホログ
ラム光学素子1003を介して受光素子1002に精度
良く導くためには、出射光ビームの主光線、反射光ビー
ムの主光線、対物レンズ1006の光軸およびホログラ
ム光学素子1003の中心座標を10μm単位で一致さ
せる必要がある。そのため発光素子1001、受光素子
1002の設置工程は顕微鏡などを覗きながらの10μ
mオーダの細かい作業となるが、従来の構成では、筐体
1010の上方から、顕微鏡等を覗きながら発光素子1
001、受光素子1002を垂直方向に立設された放熱
板1012の面上に向けて斜め下方向に差し入れ、ホロ
グラム光学素子1003に対する位置を上記高精度で調
整した上で実装しなければならず、組立および位置調整
が大変困難である。これにより作業効率が大変悪くな
り、その分だけコストアップは避けられない。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、組立が容易でその作業性が良い受発
光ユニット、当該受発光ユニットを備える光ピックアッ
プ、および受発光ユニットの製造方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る受発光ユニットは、筐体に、少なくと
も発光素子、受光素子、反射面を有する光路変更素子お
よび対物レンズを備える受発光ユニットであって、前記
筐体は、開口部を有し、前記発光素子と受光素子は、前
記筐体内の、開口部と対向する取着面上に配置され、前
記光路変更素子は、前記取着面と対向する位置に配置さ
れ、前記光路変更素子の反射面を前記取着面から所定の
距離だけ離れた位置に離隔させる離隔手段を備えている
ことを特徴とする。
【0010】これにより、発光素子、光路変更素子等
を、筐体内の、開口部から臨む位置に装着できるように
なり、その作業を簡易かつ効率的に行うことができる。
そして、光路変更素子を2次元的に移動させることによ
りその位置調整を行えるので、位置調整作業も容易にな
る。また、前記光路変更素子は、前記発光素子と対向す
る第1の面と、その第1の面と所定の角度を有する第2
の面を備え、当該第1の面に入射した前記発光素子から
の光ビームを前記反射面で反射させて、当該第2の面を
介して前記対物レンズの方向に出射するように構成され
ており、前記筐体内の、開口部と対向する面には、凹部
が設けられ、前記発光素子および受光素子は、当該凹部
の底面を前記取着面としてその底面に配置されており、
前記離隔手段は、当該凹部による段部であり、前記光路
変更素子は、その第1の面が当該凹部を塞ぐようにして
前記開口部と対向する面上に配置されていることを特徴
とする。
【0011】したがって、発光素子と受光素子が外部雰
囲気と遮断されることになり、それらが空気中の水分の
吸収や埃の付着等により劣化するのを防止することがで
きる。また、前記受光素子は、複数の副受光素子を備え
ており、前記対物レンズから前記受光素子に至る光路中
に、一の光束を分離して前記複数の副受光素子に対応す
る複数の光束を生成する光束分離手段が配設されている
ことを特徴とする。
【0012】これらの複数の副受光素子からの出力信号
を演算することにより、フォーカス誤差信号やトラッキ
ング誤差信号を得ることができる。ここで、前記光束分
離手段が前記第2の面に配設されていることを特徴とす
る。これにより、光束分離素子に光束分離手段を兼ねさ
せることができ、部品点数の低減化と組み立て工数の簡
易化が図れる。
【0013】また、前記光路変更素子の第1の面には、
前記開口部を介し前記凹部を臨む方向から認識可能なパ
ターンが形成されていることを特徴とする。これによ
り、前記開口部を介して前記パターンを見ながら光路変
更素子の位置を正確かつ効率的に調整することができる
ようになる。また、前記発光素子は、特定波長のレーザ
光を発光する半導体レーザ素子からなり、前記反射面
は、当該特定波長以外の波長の光を透過させるものであ
り、前記パターンは、前記第1の面の、前記開口部を介
し前記凹部を臨む方向から当該特定波長以外の波長の光
を当該反射面に照射したときに、当該反射面を介して認
識可能な位置に形成されていることを特徴とする。
【0014】さらに、前記光路変更素子は、前記第1の
面と相対向する第3の面を備え、当該第3の面には、前
記開口部を介し前記凹部を臨む方向から認識可能なパタ
ーンが形成されていることを特徴とする。また、前記発
光素子及び受光素子と、外部回路とを電気的に接続する
複数の配線部材を備え、当該配線部材が前記筐体に一体
的に保持されてなることを特徴とする。
【0015】このように配線部材が筐体に一体的に保持
されることにより、発光素子・受光素子の配線が容易に
なる。特に組立段階において、当該配線部材を介して外
部回路などに直ぐに接続できるので、新たな配線を行う
ことなく、実際に光ビームを発光させながら光路変更素
子の位置調整を容易に行うことができる。本発明に係る
受発光ユニットは、筐体内に、光学素子として少なくと
も対物レンズ、発光素子、受光素子および光路変更素子
を備える受発光ユニットであって、光路変更素子は、前
記発光素子からの光ビームを反射させて前記対物レンズ
に導くように構成されており、前記筐体内に備えられる
光路変更素子以外の光学素子は、当該筐体内の予め決め
られた所定位置に配置され、前記光路変更素子は、前記
発光素子に対し位置決めがなされた状態で前記発光素子
と前記対物レンズ間の光路中に配置されていることを特
徴とする。
【0016】これにより、受発光ユニットの製造時に光
路変更素子の位置調整だけを行うだけで済み、組み立て
作業、調整作業がより簡易かつ効率的になる。また、本
発明に係る光ピックアップは、受発光ユニットを弾性支
持部材を介して保持し、当該受発光ユニットを駆動手段
により所定方向に駆動させる構成を有する光ピックアッ
プであって、前記受発光ユニットとして、上記のいずれ
かの受発光ユニットが用いられていることを特徴とす
る。
【0017】これにより、上記受発光ユニットにおける
効果と同様な効果を有する光ピックアップを得ることが
できる。本発明に係る受発光ユニットの製造方法は、少
なくとも発光素子、受光素子および反射面を有する光路
変更素子を備える受発光ユニットの製造方法であって、
開口部を有する筐体を準備する第1の行程と、その筐体
の開口部を介し、筐体内の開口部と対向する取着面を臨
む方向から前記発光素子および受光素子を当該取着面に
装着する第2の行程と、前記筐体の開口部を介し、前記
光路変更素子を、その反射面が前記発光素子と対向する
と共に、離隔手段を介して当該反射面が前記取着面から
所定の距離だけ離隔する位置に至るまで差し入れる第3
の工程と、前記光路変更素子を前記発光素子から出射さ
れる光ビームの主光線の方向に対しほぼ直交する方向に
移動させることにより、当該光路変更素子の位置を調整
する第4の行程と、を含むことを特徴とする。
【0018】このように発光素子、受光素子、光路変更
素子が、筐体内の、開口部から臨む位置に装着されるの
で、正確な位置への装着が容易になる。また、光路変更
素子を2次元的に移動させてその位置調整を行うので位
置調整作業が容易になる。また、前記第2の工程と第3
の工程の間に、前記発光素子から出射され、前記光路変
更素子の反射面で反射された光ビームを、さらに反射さ
せることにより当該反射面を介して前記受光素子に戻す
ように構成された所定の冶具に前記筐体を固定する工程
を含み、前記第4の工程は、前記発光素子を発光させた
ときに、前記受光素子に戻って来る光ビームを当該受光
素子により検出し、その検出結果に基づいて当該光路変
更素子を前記ほぼ直交する方向に移動させることによ
り、当該光路変更素子の位置を調整することを特徴とす
る。
【0019】このように実際に発光素子を発光させなが
ら光路変更素子の位置調整を行うことにより、より高精
度の位置調整を実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の好ましい実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態) (光ピックアップ500の全体構成)図1は、第1の実
施の形態にかかる光学系一体型の光ピックアップ500
の全体外観図である。
【0021】光ピックアップ500は、受発光ユニット
100と、保持ユニット200と、基台ユニット300
と、補助ヨーク400とからなる。受発光ユニット10
0は、対物レンズ9や発光素子および受光素子などを備
えている。保持ユニット200は、受発光ユニット10
0をフォーカス方向とトラッキング方向に可動な状態で
保持するものである。ここで、フォーカス方向とは、後
述の対物レンズ9の光軸の方向をいい、トラッキング方
向とは、光ピックアップの記録・再生対象である光ディ
スクのトラック方向と交差する方向をいう。X、Y、Z
の直交座標系を同図に示すようにとった場合の、Z方向
がフォーカス方向に該当し、X方向がトラッキング方向
に該当する。
【0022】基台ユニット300は、保持ユニット20
0との電磁気作用で、受発光ユニット100をフォーカ
ス方向とトラッキング方向に駆動する。図2は、図1の
光ピックアップ500を、受発光ユニット100と、保
持ユニット200と、基台ユニット300と、補助ヨー
ク400に分解した図である。同図に示すように、保持
ユニット200は、固定部210と、保持部220と、
弾性支持部材230および駆動コイルユニット240か
らなる。
【0023】固定部210は、基台ユニット300のベ
ース305に取り付けられる。保持部220は、受発光
ユニット100を保持しており、弾性支持部材230の
みを介して固定部210に支持されている。これによ
り、保持部220がフォーカス方向とトラッキング方向
に移動可能になる。保持部220の内側の形状は、受発
光ユニット100の外形の形状とほぼ同じであって、受
発光ユニット100をこの保持部220の内側に嵌合さ
せることにより簡易かつ確実に組立ができるように工夫
されている。
【0024】駆動コイルユニット240は、フォーカス
コイル241およびトラッキングコイル242により構
成され、保持部220に形成された穴部2201内に配
設される。弾性支持部材230は、本実施の形態では、
受発光ユニット100に関して対称な位置であって、そ
れぞれの側(左右)で11本ずつ、フォーカス方向に並
ぶようにして設けられている。弾性支持部材230は、
導電性の材料で形成されており、受発光ユニット100
や駆動コイルユニット240への配線リードを兼ねるよ
うに構成されている。
【0025】弾性支持部材230の内、左右4本ずつが
保持部220側で上に屈曲し、その端部230cが、駆
動コイルユニット240のフォーカスコイル241およ
びトラッキングコイル242に接続される。弾性支持部
材230の他の左右7本ずつは、保持部220側で下方
に曲げられ、その端部230bが受発光ユニット100
の配線部材10と接続される。これらの配線間の接続
は、主に半田を用いてなされる。
【0026】一方、弾性支持部材230の固定部210
側の端部230aは、図示しない外部回路に接続される
ようになっており、これにより22本の弾性支持部材2
30が受発光ユニット100の発光素子や受光素子およ
び駆動コイルユニット240への電力供給や信号経路を
兼ねるようになっている。一方、受発光ユニット100
は、光学基台11の上側にレンズ保持部材14を介して
対物レンズ9が装着されると共に、後に説明するように
その底面側には放熱板が装着されており、当該放熱板の
上に主だった光束分離素子1等の光学素子が配置される
構成となっている。配線部材10は、後述するように内
部側が、発光素子や受光素子と接続される。
【0027】基台ユニット300は、ベース305、外
側ヨーク310、311、内側ヨーク312および永久
磁石320、321等からなる。外側ヨーク310、3
11および内側ヨーク312は、ベース305上に立設
されており、永久磁石320、321は、外側ヨーク3
10、311の内側ヨーク312を挟んで対向する面に
同じ極を対向させ、その対向部でほぼ平行な磁力線が形
成されるように保持されている。さらに、後述するよう
に、補助ヨーク400を外側ヨーク310、311上部
に取り付けることにより、効率よく磁力線が形成される
ようになっている。これにより、基台ユニット300と
保持ユニット200が組み立てられた状態で、フォーカ
スコイル241、トラッキングコイル242のそれぞれ
に駆動電流を供給すると、永久磁石320、321によ
り生成される磁界との電磁気作用により、当該弾性支持
部材230のうち中央部230dが変形し、受発光ユニ
ット100がフォーカス方向およびトラッキング方向に
所定量移動するようになっている。
【0028】ベース305は、公知の移動機構(不図
示)により、光ディスクの回転に伴い、当該光ディスク
の半径方向の内側から外側に移動するように構成されて
いる。図3は、光ピックアップ500の図1におけるC
−C線における矢視断面図であり、ここでは特に受発光
ユニット100の内部構成を説明することを目的として
いるので、図2における駆動コイルユニット240や外
側ヨーク310等は図示を省略している。
【0029】同図に示すように、受発光ユニット100
は、枠状の光学基台11の底面部に金属製の放熱板12
を配すると共に上面に対物レンズ9の保持と光学基台1
1の蓋を兼ねるレンズ保持部材14を配してなる。そし
て、当該光学基台11の、固定部210と反対側の部分
には、段部13が設けられており、当該段部13と放熱
板12とにより形成される凹部130の底面(放熱板1
2の表面)上に発光部および受光部等からなる受発光モ
ジュール50が実装される。
【0030】光学基台11の内部には、さらに光束分離
素子1、1/4波長板7、反射ミラー8および対物レン
ズ9などが配されている。光束分離素子1は、その面2
1が当該凹部130を上から覆うようにして、段部13
の上側の面(以下、「座面」という。)131上に面接
触した状態で配置されている。ここで、座面131は、
受発光モジュール50から光束分離素子1に向かう出射
光ビームL1の主光線と直交する平面(以下、「基準
面」という。)とほぼ平行な面になっている。
【0031】このような構成において、受発光モジュー
ル50から出射された出射光ビームL1は、光束分離素
子1に設けられた反射面2にて光学基台11の長手水平
方向に光路変更された後、1/4波長板7を通過して、
さらに反射ミラー8により反射されて、その主光線が対
物レンズ9の光軸に一致する状態で対物レンズ9に入射
する。
【0032】そして、対物レンズ9により光ディスク6
00の情報記録面610の所定の位置に集光され、当該
情報記録面610で反射して、反射光ビーム(L2)と
して受発光モジュール50の受光素子に向かって逆進す
る。図4は、反射光ビームL2が1/4波長板7を通過
してから受発光モジュール50に至るまでの光路を説明
するための概略斜視図であり、出射光ビームL1等につ
いては、その主光線だけを示している。
【0033】光束分離素子1は、樹脂からなる透明の光
学素子であって、上記基準面に対してほぼ45°に傾斜
した反射面2を有すると共に、1/4波長板7よりの面
22には、透過型回折格子3が形成されている。透過型
回折格子3は、例えば図5に示すような4つに分割され
た構造(図中A、B、C、D領域を有する構造)となっ
ている。各A、B、C、D領域は、それぞれがさらに4
つの短冊状の回折格子領域に分割されており、その各短
冊状の領域は、2種類の回折格子パターン、例えばA領
域の場合、A1とA2の回折格子パターンが交互に配置
される。
【0034】各回折格子パターンの複数の曲線は、例え
ば、次の(式1)で示される回折格子関数f(t、u)
がf(t、u)=0を満たす点(T、U)の集合からな
る曲線群であり、領域ごとに任意定数を変更することに
より得られる。 α(t+ζ)2+β(u+ξ)2=nλ(γ+nλ)・・・(式1) (ただし、α、β、γ、ζ、ξは任意定数、λはレーザ
光の波長、nは自然数を表す。)図4に戻って、受発光
モジュール50は、基板52を備えており、この基板5
2の略中央に形成された凹部には、半導体レーザなどの
発光部51と、基板52表面に対して45°に傾斜した
ミラー55が形成されており、発光部51から水平方向
に射出されたレーザ光が、ミラー55によりほぼ垂直方
向に進むように構成されている。なお、本明細書におい
ては、「垂直方向」とは対物レンズ9の光軸の方向(Z
方向と平行な方向)であり、「水平方向」とはY方向に
平行な方向)を言うものとする。
【0035】基板52の上記発光部51を挟んで左右の
対称な位置には、フォトダイオード等の受光素子を複数
備えた受光部53、54が形成され、その周辺には、不
図示の演算回路とパッドが形成される。各受光素子から
の出力信号は、当該演算回路でおいて後述するように演
算された後、パッドからワイヤー56を介して配線部材
10に伝達される。
【0036】図6は、この受光部53、54における受
光素子の配列状態を詳しく示す平面図である。同図に示
すように、発光部51の左側に61〜68までの計8
個、右側に69〜72までの計4個、合計12個の受光
素子が配設されており、これらの出力信号を演算するこ
とによりフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、
および情報信号を出力するようになっている。
【0037】図4に戻り、受発光モジュール50の発光
部51から水平方向に射出された出射光ビームL1は、
ミラー55によりほぼ垂直方向に反射され、光束分離素
子1の面21から入射され、反射面2によりほぼ水平方
向に光路変更される。光束分離素子1を通過した出射光
ビームL1は、1/4波長板7(図3参照)を通過して
円偏光のレーザ光となり、さらに反射ミラー8で、ほぼ
対物レンズ9の光軸と一致した垂直方向に反射され、こ
の対物レンズ9により光ディスク600における情報記
録面610の所定の位置に集光される。
【0038】集光された出射光ビームL1は、光ディス
ク600上の記録・位置情報に応じた強度分布を有する
光ビームとなって反射される。この反射光ビームL2
は、再び対物レンズ9を通過し、反射ミラー8で反射さ
れ、1/4波長板7を透過して円偏光から直線偏光のレ
ーザ光に戻り、光束分離素子1に入射される。
【0039】反射光ビームL2の一部は、透過型回折格
子3で回折されて±1次回折光ビームL21となり、こ
の±1次回折光ビームL21は、反射面2でほぼ垂直方
向下方に反射され、受発光モジュール50の受光部5
3、54に導かれる。 (演算方法)光ピックアップ500において、発光部5
1からの出射光ビームL1は、光ディスクの所定の位置
に常に集光させなければならない。このため、光ディス
クからの反射光ビームL2の強度分布、つまり±1次回
折光ビームL21の強度分布を検出し、これらにより位
置情報(フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差情
報)を得て駆動コイルユニット240を駆動制御し、受
発光ユニット100の出射光ビームL1が光ディスク上
の正しい位置に集光するようにする必要がある。
【0040】本実施の形態において、フォーカス誤差信
号検出方法としてSSD(Spot Size Detection)法
を、トラッキング誤差信号検出方法としてはDPD(Di
fferential Phase Detection)法もしくはPP(Push P
ull)法を用いている。具体的には、透過型回折格子3
のA1〜D2の各回折格子領域で回折された±1次回折
光ビームL21は、図6において対応するA1〜D2の
部分に入射されるようになっている。したがって、各受
光素子61〜72で得られた回折光の強度をそれぞれS
61〜S72とすると、フォーカス誤差信号FoES
は、 FoES = (S61 + S63 + S66 +
S67)−(S62 + S64 + S65 +
S68) の演算で得ることができる。
【0041】一方、トラッキング誤差信号TrESは、 TrES = (S71 + S70)−(S69 +
S72) の演算で得ることができる。この演算は、本実施の形態
では基板52に形成された演算回路により実行される
が、例えば光ピックアップ500外部に配設された演算
回路により実行する構成とすることもできる。
【0042】また、図4に示すように、光束分離素子1
の面21と対向する面4には、アライメントマーク9
0、91が形成されている。L字状をしたアライメント
マーク90、91の内側部分901、911は、受発光
モジュール50の受光部53、54の最外郭の形状に合
うように設計されており、後述するように光束分離素子
1と受発光モジュール50の第1の位置調整に使用され
る。アライメントマーク90、91は、ここでは光束分
離素子1の成型時に形成されるようになっている。もち
ろん、その成型後に別途付加するとしてもよい。
【0043】(光ピックアップ500の製造方法)以
下、本実施の形態に係る光ピックアップ500の製造方
法について、受発光ユニット100と保持ユニット20
0に分けて説明する。 (1)受発光ユニット100の製造方法 この受発光ユニット100は、光学基台11と放熱板1
2と配線部材10がインサート成形により一体成形され
るようになっている。
【0044】具体的には、まず、導電性の平板部材を、
金型プレスで打ち抜いて図7(a)に示すように放熱板
12と配線部材10がフレーム81でつながれた形状の
リードフレーム部材80を形成する。このとき放熱板1
2は、アース用配線10aに接続されるように形成され
る。なお、この導電性の平板部材の材料は、導電性と熱
伝導性が高く、かつ安価なもので、しかもワイヤボンデ
ィングに使用される金ワイヤーとの接着性が高いものが
望ましく、例えば、銅に金メッキしたものなどが用いら
れる。
【0045】その後、リードフレーム部材80を、光学
基台11の外形に合わせて製作された上金型と下金型
(不図示)で挟持して固定し、当該金型内に樹脂を注入
してインサート成形を行い、光学基台11に放熱板12
の周縁部と配線部材10の一部を埋め込むようにして一
体成形する(図7(b))。その後、リードフレーム部
材80の不要な部分を切除し(図7(c))、これによ
り光学基台11が形成される。
【0046】次に、上述のように一体成形された光学基
台11内に各光学素子を配置する工程を図8に基づき説
明する。まず、受発光モジュール50を、光学基台11
の段部13と放熱板12により形成される凹部130の
底面(放熱板12上)に、図中のD方向から(以下で
は、単に「上方から」という。)、光学基台11の開口
部を介して、設計上の位置に実装し、受発光モジュール
50のパッドと配線部材10を金ワイヤーで電気的に接
続する。このように、受発光モジュール50を光学基台
11の底面に水平に配設された放熱板12に、上方から
その位置を確認しながら装着できるので、組み立て効率
がよくなる。
【0047】なお、アース用配線10aは、放熱板12
と予め接続された状態で形成されており、受発光モジュ
ール50の基板が直接放熱板12に接触して実装されて
いるので、その分だけワイヤボンディングを省略でき
る。続いて、1/4波長板7および反射ミラー8を、光
学基台11の設計上の位置に接着し固定する。
【0048】そして、光束分離素子1を凹部130を覆
うように上方から座面131上に載置し、後述の方法を
用いて受発光モジュール50に対する位置調整を行い、
その光束分離素子1を座面131上に固定する。この固
定方法としては、当該座面131上に予め紫外線硬化樹
脂を塗布しておき、光束分離素子1を配設、位置調整後
に紫外線照射により樹脂硬化を行わせる方法が用いられ
る。これにより受発光モジュール50が外部雰囲気と遮
断されることになる。
【0049】なお、光学基台11の光束分離素子1の収
容部111は、光束分離素子1を座面131上に載置し
た状態でその位置調整が十分に実行できる程度の大きさ
に形成されている。その後、レンズ保持部材14を光学
基台11に接着する。レンズ保持部材14には、対物レ
ンズ9の取り付け穴91が予め設計通りの位置に微調整
の余地(隙間)を残しながら穿設されており、対物レン
ズ9の位置を、対物レンズ9の光軸が出射光ビームL1
の主光線と合うように調整した上で、対物レンズ9を取
り付け穴91に接着・固定する。この調整方法として
は、例えば対物レンズ9の出射側の所定位置にCCDイ
メージセンサを配設し、発光部51を実際に発光させた
ときに、対物レンズ9を通過する出射光ビームL1の主
光線の位置(ビーム強度が一番高い位置)をモニターす
ることによってなされる。これにより受発光ユニット1
00の製造が完了する。
【0050】続いて、図9〜図12を用いて、受発光モ
ジュール50に対する光束分離素子1の位置調整の方法
を説明する。図9(a)は、図4の光束分離素子1のP
−P線における矢視断面図、図9(b)は、Q−Q線に
おける矢視断面図であり、出射光ビームL1と±1次回
折光ビームL21の軌跡も合わせて示している。そし
て、図9(c)は、受発光モジュール50を上方から光
束分離素子1を介して見たときの、アライメントマーク
90、91と受発光モジュール50の受光部53、54
のX方向、Y方向における位置関係を示した図である。
上記したように、L字状をしたアライメントマーク9
0、91の内側の部分901、911は、受発光モジュ
ール50の受光部53、54の最外郭の形状に合うよう
に設計されている。したがって、まず図9(c)に示す
ように、受発光モジュール50を上方から見たときに、
受光部53、54の最外郭の部分がアライメントマーク
90の内側の部分901、911に丁度填まるように、
光束分離素子1を配置する(第1の調整方法)。
【0051】具体的には、光束分離素子1をロボットア
ーム等でチャックし、受発光ユニット100の上方から
CCDカメラ等の画像認識デバイスにより、アライメン
トマーク90、91と受光部53、54の形状を認識
し、アライメントマーク90、91と受光部53、54
との位置関係が上記の(図9(c)に示す)関係になる
ように、座面131上に配置された光束分離素子1を当
該座面131に沿わせながら移動(摺動)させる。
【0052】続いて、光束分離素子1を受光部53、5
4から得られる信号をモニタしながら当該座面131上
を微小移動させることにより高精度の位置調整を行う
(第2の調整方法)。具体的には、光学基台11を所定
の冶具に固定する。なお、当該冶具には、図10に示す
ように、位置調整用対物レンズ650と光ディスク60
0が、光学基台11上における対物レンズ9と光ディス
ク600の設計位置と等価な位置に実際に備えられてい
る。そして、配線部材10を図外の外部回路と接続され
た図示しないピンと電気的に仮接続する。その後、発光
部51を発光させ、光ディスク600からの戻り光の強
度を、受発光モジュール50の受光部53、54で検出
し、その出力信号を配線部材10を介して外部回路でモ
ニタしながら光束分離素子1の位置を調整する。
【0053】この位置調整は、光束分離素子1を座面1
31に沿わせながら図4におけるX、Y、φ方向に移動
(摺動)させることにより行われ、出射光ビームL1と
反射光ビームL2の主光線と透過型回折格子3の光軸と
が一致するようにされる(以下、この状態を「位置ずれ
がない状態」という。)。以下、X、Y、φ方向におけ
る位置調整の方法を説明する。
【0054】まず、X方向における位置調整を図9を用
いて説明する。光束分離素子1が、位置ずれがない状態
から受発光モジュール50に対してX方向にずれている
場合には、透過型回折格子3の光軸L1a、L2aと反
射光ビームL2の主光線とがその分X方向にずれるた
め、±1次回折光ビームL21の強度分布も位置ずれが
ない状態の分布に対して変化する。したがって、受光部
53、54により得られる出力信号から±1次回折光ビ
ームL21の強度分布の状態をモニタし、受光部53に
より検出される±1次回折光ビームL21の強度と受光
部54により検出される±1次回折光ビームL21の強
度がほぼ同じ状態(以下、「最適分布」という。)にな
るように光束分離素子1をX方向に移動させる。これに
より、光束分離素子1は、X方向における最適位置に配
置されることになる。
【0055】なお、同図に示すように、ここでは反射面
2のX方向の幅T2を、±1次回折光ビームL21の反
射面2上における幅T1よりも大きく、受光部53、5
4の端部531、541間の距離T3よりも狭くするこ
とにより、第1と第2の調整を双方とも実行できるよう
にしている。次に、Y方向における位置調整を図11を
用いて説明する。
【0056】光束分離素子1が、位置ずれがない状態か
ら受発光モジュール50に対してY方向にずれている場
合には、透過型回折格子3の光軸L1a、L2aと、出
射光ビームL1すなわち反射光ビームL2の主光線とが
そのずれに対応する分だけZ方向にずれる。そのため、
透過型回折格子3による±1次回折光ビームL21の回
折角が変化し、受光部53、54により検出される強度
分布も位置ずれがない状態の分布に対して変化する。し
たがって、上記X方向における位置調整と同様に、受光
部53、54により得られる出力信号から±1次回折光
ビームL21の強度分布の状態をモニタし、受光部5
3、54により検出される強度分布が最適分布になるよ
うに光束分離素子1をY方向に移動させる。これによ
り、光束分離素子1は、Y方向における最適位置に配置
されるが、実質的にはZ方向、すなわち垂直方向におい
て最適位置に配置されたことになる。
【0057】続いて、φ方向における位置調整を図12
を用いて説明する。光束分離素子1が、位置ずれがない
状態から受発光モジュール50に対してφ方向にずれて
いる場合には、反射面2の位置および透過型回折格子3
の光軸L1a、L2aの位置がその分だけφ方向にずれ
る。そのため、透過型回折格子3による±1次回折光ビ
ームL21が反射面2で反射され、その反射された±1
次回折光ビームL21の受光部53、54上での照射位
置もずれ(例えば、同図の反射面2が2aの位置に、透
過型回折格子3が3aの位置にずれている場合には、±
1次回折光ビームL21がL21aの位置にずれ
る。)、受光部53、54により検出される強度分布も
位置ずれがない状態の分布に対して変化する。したがっ
て、上記X方向における位置調整と同様に、受光部5
3、54により得られる出力信号から±1次回折光ビー
ムL21の強度分布の状態をモニタし、受光部53、5
4により検出される強度分布が最適分布になるように光
束分離素子1をφ方向に移動させる。
【0058】これにより、光束分離素子1は、φ方向に
おける最適位置に配置される。この第1および第2の位
置調整により、受発光モジュール50に対する光束分離
素子1の位置を設計上最適な位置に合わすことができ
る。すなわち、出射光ビームL1(反射光ビームL2)
の主光線と透過型回折格子3の光軸とを一致させること
ができる。
【0059】(2)保持ユニット200の製造方法 まず、導電性の平板部材を、金型プレスにより打ち抜い
て、図13(a)に示すように、複数の弾性支持部材2
30がその端部でフレーム2302に繋がったリードフ
レーム部材2301を生成する。このリードフレーム部
材2301の素材は、弾性支持部材230の弾性が経時
的に変化しないような腐食しにくい金属、例えば、燐青
銅、チタン銅、ベリリウム銅などを用いる方が望まし
い。
【0060】そして、プレス加工により、まず、一点鎖
線S、Tの位置でそれぞれ山折り、谷折りし、横から見
たときに図13(b)に示すように中央部230dに対
して230eの部分が所定の角度を持つように加工す
る。上記打ち抜き用の金型にこのような屈曲部を設けて
おき、打ち抜きと同時に斜辺部230eを設けるように
してもよい。
【0061】そして、プレス加工により弾性支持部材2
30全体をRの位置で手前方向に垂直に立ち上がるよう
に折り曲げて複数の弾性支持部材230が紙面に垂直な
方向に並ぶようにする(図13(b))。そして、この
リードフレーム部材2301を、保持部220と固定部
210の形状を有する上金型、横金型、下金型(不図
示)で挟持して固定し、当該金型内に樹脂を注入してイ
ンサート成形を行い、保持部220と固定部210のそ
れぞれに弾性支持部材230の所定箇所を埋め込むよう
にして一体形成する(図14)。
【0062】その後、リードフレーム部材2301の不
要な部分を切除し、フォーカスコイル241、トラッキ
ングコイル242を装着し、そのコイル端(不図示)を
弾性支持部材230の端部230cに半田などで接続す
ることにより、図2に示すような保持ユニット200の
完成品を得る。以上のようにして製造された保持ユニッ
ト200の保持部220に上記受発光ユニット100を
嵌合させて接着剤により固定し、配線部材10および弾
性支持部材230の端部230bとをそれぞれ半田など
で接続する。
【0063】一方、基台ユニット300は、図2に示す
ように、ベース305上の設計位置に外側ヨーク31
0、311、内側ヨーク312が形成され、外側ヨーク
310、311に永久磁石320、321が取着される
ことにより製造される。そして、外側ヨーク310、3
11に取着された永久磁石320、321間にフォーカ
スコイル241とトラッキングコイル242が位置する
ように、保持ユニット200に取着された受発光ユニッ
ト100の保持部220の穴部2201に、基台ユニッ
ト300の外側ヨーク310、311、内側ヨーク31
2を挿入し、その状態で、保持ユニット200の固定部
210を基台ユニット300のベース305上の設計位
置で接着する。さらに、外側ヨーク310、311の上
部に形成された凸部に補助ヨーク400を取着する(図
1参照)。これにより、光ピックアップ500の製造が
終了する。
【0064】以上、説明したように本実施の形態によれ
ば、枠状の光学基台11の底面部に放熱板12を配し、
受発光モジュール50、光束分離素子1その他の光学素
子を、筐体としての光学基台11の開口部を介し放熱板
12を臨む同一の方向、ここでは上方から装着するよう
にしているので、受発光ユニット100の組み立て作業
を簡易かつ効率的に行うことができる。
【0065】また、光束分離素子1をCCDカメラ等の
画像認識デバイスで認識して位置調整する場合、光束分
離素子1を真上から捉えることができるので、光束分離
素子1の受発光ユニット100に対する位置を正確に検
出でき、位置調整を高精度に行うことができる。そし
て、光束分離素子1を座面131に沿わせてスムーズに
移動させることができるので、ミクロン単位での微調整
を正確に実行することができる。これより、例えば第1
の調整で位置精度を確保できれば、第2の調整を行わな
いで光束分離素子1の位置調整を完了することもでき
る。従来の構成では、斜め方向からしか発光素子等を画
像認識デバイスで捉えることができず位置調整が困難で
あったが、本実施の形態ではこのような問題が生じな
い。
【0066】さらに、Y方向に移動させることにより、
光束分離素子1の受発光モジュール50に対する垂直方
向の位置調整を行うことができ、すなわち座面131上
での2次元の移動により実質的に3次元的な位置調整を
行うことができ、位置調整作業が簡易かつ効率的に行え
る。これに加えて、受発光モジュール50が外部雰囲気
と遮断されているので、受発光モジュール50が空気中
の水分の吸収や埃の付着等により劣化するのを防止する
ことができる。
【0067】また、受発光ユニット100に外部回路と
の仲介役となる配線部材10を一体成型しているので、
受発光ユニット100内部で発光素子・受光素子と配線
部材をワイヤボンディングするだけで配線が行え、上述
の第2の調整方法を実行する際にも、当該配線部材に外
部回路をピンで接続するだけで済み容易に実行できる。
【0068】なお、上記構成では、レンズ保持部材14
が光学基台11の開口部を全て塞ぐカバーとしての機能
も備えていたが、例えばレンズ保持部材14の光束分離
素子1の上方に位置する部分を削除する(すなわち、そ
の位置に開口部を設ける)構成にすることもできる。こ
のようにすれば、光学基台11にレンズ保持部材14お
よび対物レンズ9が取着された後でも、当該開口部を介
して受発光モジュール50の実装、光束分離素子1の配
置、位置調整を行うことができる。この場合、位置調整
用対物レンズ650の代わりに対物レンズ9を用いて位
置調整を行う。このように受発光ユニットの筐体に開口
部を設け、その開口部を介して、筐体内の、その開口部
に対向する取着面を臨む方向から受発光モジュール50
等の光学素子を当該取着面に配置する構成にすれば、上
記効果を得ることが可能になる。
【0069】(第2の実施の形態)上記実施の形態で
は、トラッキング誤差信号検出方法としてDPD法を用
いた場合の構成例を説明したが、本実施の形態では、3
ビーム法を用いており、そのため受発光モジュール50
と光束分離素子1が第1の実施の形態と異なっている。
以下、第1の実施の形態の構成と異なる部分を中心に説
明することとし、同じ構成要素については原則として同
符号を付すると共にその説明を省略するものとする。
【0070】図15は、本実施の形態の受発光モジュー
ル900と光束分離素子800の構成を説明するための
図である。同図に示すように、光束分離素子800の、
発光部51から出射された出射光ビームL51が入射す
る面805には、グレーティング801が形成されてお
り、光ディスクからの反射光ビームL61〜L63が入
射する面806には、透過型回折格子803が形成され
ている。
【0071】グレーティング801は、例えば図16
(a)に示すような直線状の回折格子パターンが形成さ
れており、透過型回折格子803には、図16(b)に
示すような曲線上の回折格子パターンが形成される。こ
の複数の曲線は、上記の(式1)で示される回折格子関
数f(s、u)がf(s、u)=0を満たす点(S、
U)の集合からなる曲線群であるが、任意定数α、β、
γ、ζ、ξおよび波長λ、自然数nは、本実施の形態に
合わせて決定される。
【0072】図15に戻って、光束分離素子800の反
射面802は、上記基準面に対してほぼ45°に傾斜し
ており、その面には特定の波長のみを反射させる反射特
性を有する誘電体多層膜がコーティングされている。こ
こでは、例えば図17に示す反射特性を有するものが用
いられる。すなわち、同図に示すように、波長が800
(nm)前後の光をほとんど反射し、波長が550(n
m)前後の光をほとんど透過させるものである。発光部
51は半導体レーザ素子からなり、例えば波長が790
(nm)のレーザビームが出射光ビームL51として出
射される。したがって、発光部51から出射される光ビ
ームは、そのほとんどが反射面802で反射されて透過
型回折格子803に向かうことになる。このような特性
の誘電体多層膜をコーティングした反射面802を用い
る理由については後述する。
【0073】受発光モジュール900は、図18に示す
ように、発光部51の左側の受光部905に911、9
12、913、917および918と、右側の受光部9
06に914、915、916、919および920の
合計10個の受光素子が配設されてなる。図15に戻
り、このような構成において、発光部51から水平方向
に出射された出射光ビームL51は、ミラー55でほぼ
垂直方向に反射され、グレーティング801に入射し、
グレーティング801によりその一部が±1次回折光ビ
ームL52、L53に分離される。
【0074】出射光ビームL51、±1次回折光ビーム
L52、L53は、反射面802でほぼ水平方向に反射
され、透過型回折格子803を通過した後、図示しない
1/4波長板7、反射ミラー8を介して対物レンズ9に
至り、対物レンズ9により光ディスクの情報記録面の所
定位置に集光される。集光された出射光ビームL51、
±1次回折光ビームL52、L53は、光ディスク60
0上の記録・位置情報に応じた強度分布を有する反射光
ビームL61、L62、L63となって反射される。
【0075】この反射光ビームL61、L62、L63
は、再び対物レンズ9を通過し、反射ミラー8で反射さ
れ、1/4波長板7を透過して透過型回折格子803に
入射される。反射光ビームL61、L62、L63は、
再び透過型回折格子803で回折されて±1次回折光ビ
ームL71、L72、L73となり、反射面2でほぼ垂
直方向下方に反射され、受発光モジュール900の受光
部905、906に導かれる。
【0076】フォーカス誤差信号およびトラッキング誤
差信号は、第1の実施の形態と同様に、受光部905、
906による±1次回折光ビームL71、L72、L7
3の強度を示す信号を演算することにより得ることがで
きる。具体的には、受光素子911〜920において得
られた回折光の強度をそれぞれS911〜S920とす
ると、フォーカス誤差信号FoESは、 FoES = (S912 + S914 + S91
6)−(S911+ S913 + S915) の演算で得ることができる。
【0077】一方、トラッキング誤差信号TrESは、 TrES = (S917 + S919)−(S91
8 + S920) の演算で得ることができる。次に、受発光ユニットの製
造方法について説明する。第1の実施の形態では、光束
分離素子1に形成されたアライメントマーク90、91
を用いて第1の調整を行っていたが、本実施の形態では
第1の調整をグレーティング801を用いて行うように
しており、その点が第1の実施の形態と異なっている。
【0078】以下、第1の調整方法を説明する。まず光
束分離素子800を座面131(図8)上に置き、波長
550(nm)の光をその上方からグレーティング80
1に向けて照射させる。上記したように、反射面802
は波長550(nm)の光を透過するように構成されて
いるので、その波長の光は反射面802を透過してグレ
ーティング801と発光部51を照射することになる。
【0079】次に、CCDカメラ等の画像認識デバイス
を用いて、上方からグレーティング801と発光部51
を捉え、発光部51に対するグレーティング801の位
置関係が所定の(設計上の)位置関係になるように光束
分離素子800を座面131に沿わせて移動させる。こ
のように3ビーム法に対応して用いられるグレーティン
グをアライメントマークとして代用することにより、光
束分離素子にアライメントマークを形成する必要がなく
なる。したがって、例えばアライメントマークの形成の
ために光束分離素子を成型するための金型に変更を加え
る必要がなく、金型製作が容易でその分コスト負担も少
なくなる。
【0080】なお、本実施の形態では、3ビーム法によ
る構成のため、受発光モジュール900の構成、透過型
回折格子803の形状等が第1の実施の形態と異なる
が、受光部905、906に導かれる±1次回折光ビー
ムL71、L72、L73の強度分布が異なるだけなの
で、第1の実施の形態と同様の方法で第2の調整を実行
でき、当該第2の調整の後に光束分離素子800が座面
131上に固定されることになる。
【0081】(変形例)以上、本発明を実施の形態に基
づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に
限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考
えられる。 (1)上記実施の形態では、光束分離素子1を受発光モ
ジュール50から垂直方向に一定の距離をおくための手
段(離隔手段)として、筐体101に段部13を設ける
ようにしたが、これに限定されることはない。例えば、
図19に示すように光束分離素子850に、離隔手段と
しての固定脚851を形成し、その固定脚851を放熱
板12上に載置した状態で、上記第1および第2の調整
により光束分離素子850の位置調整を行う構成とする
こともできる。この固定脚851は、放熱板12上に配
置された受発光モジュール50の周囲を取り囲むように
形成されており、これにより受発光モジュール50が外
部雰囲気と遮断される。また、例えば放熱板12自体に
受発光モジュール50の周囲を取り囲むような壁部等を
設け、その上に光束分離素子を配置する構成とすること
もできる。
【0082】なお、これまでは、受発光モジュール50
を外部雰囲気と遮断するとしたが、本発明はこれに限定
されるものでもない。発光部51から発せられる熱の排
出効果をより高めるために、例えば図19の構成の場
合、複数の棒状の固定脚851を光束分離素子850の
下面側に設け、それを離隔手段とすることもできる。ま
た、逆に、例えば放熱板12上に複数の凸部等を離隔手
段として受発光モジュール50の周囲に設け、その凸部
等の上に光束分離素子を配置するとしてもよい。
【0083】(2)上記実施の形態では、座面131を
基準面とほぼ平行な面としたが、これに限られず、基準
面に対し所定の角度だけ傾斜する面とすることもでき
る。このようにしても、光束分離素子をその面に沿って
移動できることに代わりがなく、上記した調整容易化の
効果を得ることができる。 (3)上記第1の実施の形態では、アライメントマーク
90、91を光束分離素子1の面4に形成するようにし
たが、例えば当該面4に代えて、受発光モジュール50
と対向する面21に形成することもできる。光束分離素
子1が透明の光学素子であれば、当該面21にアライメ
ントマーク90、91を形成するようにしても、上方か
らこれを捉えることができる。
【0084】(4)上記実施の形態では、光束分離素子
の1/4波長板7よりの面に透過型回折格子を形成する
としたが、本発明は、この構成に限定されず、例えば透
過型回折格子を別に単独で配置する構成とすることもで
きる。この場合、光束分離素子に回折格子が形成されな
くなるので、光束分離素子は、受発光モジュール50か
ら垂直方向に出射される出射光ビームL1が入射される
面と、その面を通過した出射光ビームL1を反射させて
その進行方向を対物レンズ9の方向に導く反射面とを有
する光路変更素子として用いられることができる。この
ように構成した場合でも、当該別に配置される透過型回
折格子を設計上の位置に固定した後に、当該光路変更素
子を、座面131上に仮配置し上記第1、第2の調整方
法において受発光モジュール50に対する位置を微調整
した上で固定することにより、出射光ビームL1(反射
光ビームL2)の主光線と当該別の透過型回折格子の光
軸とを一致させることができる。
【0085】このような構成にする場合、さらに光路変
更素子を図20に示すような、両側に固定脚861を有
する反射ミラー860(受発光モジュールと対向する面
および1/4波長板7よりの面を有しておらず反射面8
62だけを有するもの)とすることもできる。固定脚8
61が座面131上に配置される構成となるが、この構
成でも反射ミラー860を座面131上で移動させて位
置調整を行うことができ、上記同様の調整容易化の効果
を得ることができる。また、図19に示すような光学基
台11に凹部を設けない構成の場合、固定脚861を放
熱板12上に配置する構成とすることもできる。
【0086】(5)上記実施の形態では、光束分離素子
1の素材を樹脂としたが、当該素子の機能を備えるもの
であればこれに限定されることはなく、例えばガラスか
ら構成することができる。また、発光部51と受光部5
3、54を一体的に構成した受発光モジュール50を用
いたが、発光素子と受光素子を別部材とした構成とする
こともできる。発光素子と受光部を別々に構成するとし
ても、それらを上方から光学基台11の開口部を介して
凹部130の底面に取着することができ、従来のような
組立の困難性は生じない。また、光学基台の底面部とし
て放熱板12を用いたが、これに限られず光学基台を底
面部を含めて樹脂だけで形成するとしてもよい。
【0087】(6)上記実施の形態では、受発光ユニッ
トの製造方法において対物レンズ9の位置調整を行うよ
うにしたが、例えば対物レンズ9も反射ミラー8等と同
様に所定の設計位置に固定する構成にすれば、受発光ユ
ニットの製造時に光束分離素子の位置調整だけを行うだ
けで済み(すなわち、光束分離素子以外の他の光学素子
については位置調整を行わなくて済み)、組み立て作
業、調整作業がより簡易かつ効率的になる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る受発
光ユニットは、筐体に、少なくとも発光素子、受光素
子、反射面を有する光路変更素子および対物レンズを備
える受発光ユニットであって、前記筐体は、開口部を有
し、前記発光素子と受光素子は、前記筐体内の、開口部
と対向する取着面上に配置され、前記光路変更素子は、
前記取着面と対向する位置に配置され、前記光路変更素
子の反射面を前記取着面から所定の距離だけ離れた位置
に離隔させる離隔手段を備えていることを特徴とする。
【0089】これにより、発光素子等を、前記取着面上
の、開口部から臨む位置に装着することができるように
なり、その作業を簡易かつ効率的に行うことができる。
そして、光路変更素子を2次元的に移動させることによ
りその位置調整を行えるので、位置調整作業も容易にな
るという効果を奏する。また、本発明に係る光ピックア
ップは、上記構成の受発光ユニットを備えているので、
上記受発光ユニットにおける効果と同様な効果を得るこ
とができる。
【0090】さらに、本発明に係る受発光ユニットの製
造方法は、少なくとも発光素子、受光素子および反射面
を有する光路変更素子を備える受発光ユニットの製造方
法であって、開口部を有する筐体を準備する第1の行程
と、その筐体の開口部を介し、筐体内の開口部と対向す
る取着面を臨む方向から前記発光素子および受光素子を
当該取着面に装着する第2の行程と、前記筐体の開口部
を介し、前記光路変更素子を、その反射面が前記発光素
子と対向すると共に、離隔手段を介して当該反射面が前
記取着面から所定の距離だけ離隔する位置に至るまで差
し入れる第3の工程と、前記光路変更素子を前記発光素
子から出射される光ビームの主光線の方向に対しほぼ直
交する方向に移動させることにより、当該光路変更素子
の位置を調整する第4の行程と、を含むことを特徴とす
る。
【0091】発光素子等が、前記取着面上の、開口部か
ら臨む位置に装着されるので、正確な位置への装着が容
易になる。また、光路変更素子を2次元的に移動させて
その位置調整を行うので位置調整作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる光学系一体型の光ピ
ックアップ500の全体外観図である。
【図2】図1の光ピックアップ500を、受発光ユニッ
ト100と、保持ユニット200と、基台ユニット30
0と、補助ヨーク400に分解した図である。
【図3】光ピックアップ500の図1におけるC−C線
における矢視断面図である。
【図4】反射光ビームL2が1/4波長板7を通過して
から受発光モジュール50に至るまでの光路を説明する
ための概略斜視図である。
【図5】透過型回折格子3に形成される回折格子パター
ンの例を示す図である。
【図6】受光部53、54における受光素子の配列状態
を示す平面図である。
【図7】(a)(b)(c)はそれぞれ、第1の実施の
形態における受発光ユニット100の製造方法を示す図
である。
【図8】光学基台11内に各光学素子を配置する工程を
説明するための図である。
【図9】(a)は、図4の光束分離素子1のP−P線に
おける矢視断面図であり、(b)は、Q−Q線における
矢視断面図であり、(c)は、受発光モジュール50を
上方から光束分離素子1を介して見たときの、アライメ
ントマーク90、91と受発光モジュール50の受光部
53、54のX方向、Y方向における位置関係を示した
図である。
【図10】筐体101を所定の冶具に固定したときの、
受発光ユニット100と、位置調整用対物レンズ650
と光ディスク600の位置関係を示す図である。
【図11】光束分離素子1のY方向における位置調整の
方法を説明するための図である。
【図12】光束分離素子1のφ方向における位置調整の
方法を説明するための図である。
【図13】(a)(b)は、第1の実施の形態における
保持ユニット200の製造方法を示す図である。
【図14】図13の製造方法の続きを示す図である。
【図15】第2の実施の形態の受発光モジュール900
と光束分離素子800の構成を説明するための図であ
る。
【図16】(a)は、グレーティング801の回折格子
パターンの形成例を示す図であり、(b)は、透過型回
折格子803の回折格子パターンの形成例を示す図であ
る。
【図17】光束分離素子800の反射面802にコーテ
ィングされている誘電体多層膜の反射特性の例を示す図
である。
【図18】受光部905、906における受光素子の配
列状態を示す平面図である。
【図19】離隔手段としての固定脚851が形成された
光束分離素子850の構成例を示す図である。
【図20】光路変更素子として用いられる反射ミラー8
60の構成を示す図である。
【図21】従来の光ピックアップ1000の構成を示す
概略縦断面図である。
【符号の説明】
1、800、850 光束分離素子 2、802 反射面 3、803 透過型回折格子 4、21、22、805、806 面 7 1/4波長板 8、860 反射ミラー 9 対物レンズ 10 配線部材 11 光学基台 12 放熱板 13 段部 14 レンズ保持部材 50、900 受発光モジュール 51 発光部 52 基板 53、54、905、906 受光部 61〜72、911〜920 受光素子 90、91 アライメントマーク 100 受発光ユニット 111 収容部 130 凹部 131 座面 200 保持ユニット 210 固定部 220 保持部 230 弾性支持部材 500 光ピックアップ 650 位置調整用対物レンズ 801 グレーティング 851、861 固定脚

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体に、少なくとも発光素子、受光素
    子、反射面を有する光路変更素子および対物レンズを備
    える受発光ユニットであって、 前記筐体は、開口部を有し、 前記発光素子と受光素子は、前記筐体内の、開口部と対
    向する取着面上に配置され、 前記光路変更素子は、前記取着面と対向する位置に配置
    され、 前記光路変更素子の反射面を前記取着面から所定の距離
    だけ離れた位置に離隔させる離隔手段を備えていること
    を特徴とする受発光ユニット。
  2. 【請求項2】 前記光路変更素子は、前記発光素子と対
    向する第1の面と、その第1の面と所定の角度を有する
    第2の面を備え、当該第1の面に入射した前記発光素子
    からの光ビームを前記反射面で反射させて、当該第2の
    面を介して前記対物レンズの方向に出射するように構成
    されており、 前記筐体内の、開口部と対向する面には、凹部が設けら
    れ、 前記発光素子および受光素子は、当該凹部の底面を前記
    取着面としてその底面に配置されており、 前記離隔手段は、当該凹部による段部であり、 前記光路変更素子は、その第1の面が当該凹部を塞ぐよ
    うにして前記開口部と対向する面上に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の受発光ユニット。
  3. 【請求項3】 前記受光素子は、複数の副受光素子を備
    えており、 前記対物レンズから前記受光素子に至る光路中に、一の
    光束を分離して前記複数の副受光素子に対応する複数の
    光束を生成する光束分離手段が配設されていることを特
    徴とする請求項2に記載の受発光ユニット。
  4. 【請求項4】 前記光束分離手段が前記第2の面に配設
    されていることを特徴とする請求項3に記載の受発光ユ
    ニット。
  5. 【請求項5】 前記光路変更素子の第1の面には、前記
    開口部を介し前記凹部を臨む方向から認識可能なパター
    ンが形成されていることを特徴とする請求項2乃至4の
    いずれかに記載の受発光ユニット。
  6. 【請求項6】 前記発光素子は、特定波長のレーザ光を
    発光する半導体レーザ素子からなり、前記反射面は、当
    該特定波長以外の波長の光を透過させるものであり、前
    記パターンは、前記第1の面の、前記開口部を介し前記
    凹部を臨む方向から当該特定波長以外の波長の光を当該
    反射面に照射したときに、当該反射面を介して認識可能
    な位置に形成されていることを特徴とする請求項5に記
    載の受発光ユニット。
  7. 【請求項7】 前記光路変更素子は、前記第1の面と相
    対向する第3の面を備え、 当該第3の面には、前記開口部を介し前記凹部を臨む方
    向から認識可能なパターンが形成されていることを特徴
    とする請求項2乃至4のいずれかに記載の受発光ユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 前記発光素子及び受光素子と、外部回路
    とを電気的に接続する複数の配線部材を備え、当該配線
    部材が前記筐体に一体的に保持されてなることを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれかに記載の受発光ユニッ
    ト。
  9. 【請求項9】 筐体内に、光学素子として少なくとも対
    物レンズ、発光素子、受光素子および光路変更素子を備
    える受発光ユニットであって、 光路変更素子は、前記発光素子からの光ビームを反射さ
    せて前記対物レンズに導くように構成されており、 前記筐体内に備えられる光路変更素子以外の光学素子
    は、当該筐体内の予め決められた所定位置に配置され、 前記光路変更素子は、前記発光素子に対し位置決めがな
    された状態で前記発光素子と前記対物レンズ間の光路中
    に配置されていることを特徴とする受発光ユニット。
  10. 【請求項10】 受発光ユニットを弾性支持部材を介し
    て保持し、当該受発光ユニットを駆動手段により所定方
    向に駆動させる構成を有する光ピックアップであって、 前記受発光ユニットとして、請求項1乃至9に記載のい
    ずれかの受発光ユニットが用いられていることを特徴と
    する光ピックアップ。
  11. 【請求項11】 少なくとも発光素子、受光素子および
    反射面を有する光路変更素子を備える受発光ユニットの
    製造方法であって、 開口部を有する筐体を準備する第1の行程と、 その筐体の開口部を介し、筐体内の開口部と対向する取
    着面を臨む方向から前記発光素子および受光素子を当該
    取着面に装着する第2の行程と、 前記筐体の開口部を介し、前記光路変更素子を、その反
    射面が前記発光素子と対向すると共に、離隔手段を介し
    て当該反射面が前記取着面から所定の距離だけ離隔する
    位置に至るまで差し入れる第3の工程と、 前記光路変更素子を前記発光素子から出射される光ビー
    ムの主光線の方向に対しほぼ直交する方向に移動させる
    ことにより、当該光路変更素子の位置を調整する第4の
    行程と、 を含むことを特徴とする受発光ユニットの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の工程と第3の工程の間に、 前記発光素子から出射され、前記光路変更素子の反射面
    で反射された光ビームを、さらに反射させることにより
    当該反射面を介して前記受光素子に戻すように構成され
    た所定の冶具に前記筐体を固定する工程を含み、 前記第4の工程は、前記発光素子を発光させたときに、
    前記受光素子に戻って来る光ビームを当該受光素子によ
    り検出し、その検出結果に基づいて当該光路変更素子を
    前記ほぼ直交する方向に移動させることにより、当該光
    路変更素子の位置を調整することを特徴とする請求項1
    1に記載の受発光ユニットの製造方法。
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