JP2003254374A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2003254374A
JP2003254374A JP2002053918A JP2002053918A JP2003254374A JP 2003254374 A JP2003254374 A JP 2003254374A JP 2002053918 A JP2002053918 A JP 2002053918A JP 2002053918 A JP2002053918 A JP 2002053918A JP 2003254374 A JP2003254374 A JP 2003254374A
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piston
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hydraulic shock
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Akira Matsuno
亮 松野
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器において、縮み行程時におけるベ
ース部とピストン部の減衰力の負担を最適化して、キャ
ビテーションを抑制しつつ、ピストン速度に対する減衰
力の位相遅れを最小にする。 【解決手段】 シリンダ2内にピストンロッド6を連結し
たピストン5を嵌装し、リザーバ4とシリンダ下室2Bとを
ベースバルブ7を介して連通する。縮み行程時におい
て、シリンダ上下室2A,2B間の差圧(ピストン部負担圧力
Pp)と、シリンダ下室2Aとリザーバ4との差圧(ベース部
負担圧力Pb)との比率Pp:Pbが1:1から1:2になるよう
に、ピストン5の縮み側減衰力発生機構11およびベース
バルブ7の減衰力発生機構15を設定する。これにより、
縮み行程時おけるピストン部およびベースバルブ部の圧
力の負担を最適化することができ、キャビテーションを
抑制しつつ、ピストン速度に対する減衰力の位相遅れを
最小にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車および鉄道車両
等の車両の懸架装置等に装着される油圧緩衝器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、鉄道車両等の車両の懸架装置に
装着される一般的な油圧緩衝器として、複筒式の油圧緩
衝器がある。複筒式の油圧緩衝器は、シリンダ部が二重
筒構造になっており、油液が封入されたシリンダの周囲
に、油液およびガスが封入されたリザーバが形成され、
シリンダの底部に設けられたベースバルブを介してシリ
ンダとリザーバとが互いに接続されている。シリンダ内
には、ピストンロッドが連結されたピストンが摺動可能
に嵌装されており、このピストンによってシリンダ内が
シリンダ上室とシリンダ下室の2室に画成されている。
ピストンには、主に伸び行程時に減衰力を発生させるオ
リフィス、ディスクバルブおよび逆止弁等からなる減衰
力発生機構が設けられ、ベースバルブには、縮み行程時
に減衰力を発生させるオリフィス、ディスクバルブおよ
び逆止弁等からなる減衰力発生機構が設けられている。
【0003】この構成により、伸び行程時には、シリン
ダ上室からシリンダ下室への油液の流れをピストンの減
衰力発生機構によって制御して減衰力を発生させる。こ
のとき、ピストンロッドが退出した分の油液がリザーバ
からベースバルブの逆止弁を通してシリンダ内へ流入
し、リザーバ内のガスが膨張することによってシリンダ
内の容積変化を補償する。
【0004】また、縮み行程時には、シリンダ下室から
シリンダ上室への油液の流れをピストン部の減衰力発生
機構によって制御するとともに、ピストンロッドの侵入
によるシリンダからリザーバへ油液の流れをベースバル
ブの減衰力発生機構によって制御して減衰力を発生させ
る。このとき、リザーバ内のガスが圧縮されることによ
って、シリンダ内の容積変化を補償する。
【0005】複筒式油圧緩衝器では、縮み行程時におい
て、ベースバルブの減衰力発生機構の上下差圧(シリン
ダ室とリザーバとの間の差圧)が、ピストンの減衰力発
生機構の上下差圧(シリンダ上室とシリンダ下室との間
の差圧)よりも小さいと、シリンダ上室が負圧となり、
キャビテーションが発生して安定した減衰力(設定減衰
力)が得られなくなる虞がある。そこで、縮み行程時に
おいて、ベースバルブの減衰力発生機構の上下差圧が、
ピストンの減衰力発生機構の上下差圧よりも大きくなる
ように設定して、シリンダ上室を常時、正圧に維持する
ことにより、キャビテーションの発生を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の複筒式油圧緩衝器では、次のような問題がある。キ
ャビテーションの発生を防止するため、ベースバルブの
減衰力発生機構の上下差圧を、ピストンの減衰力発生機
構の上下差圧よりも過度に大きくすると、シリンダとリ
ザーバとの差圧が過大になり、油圧緩衝器各部および油
液の体積歪によって、伸縮行程の切換時に減衰力の位相
遅れが生じたり、減衰力のヒステリシスすなわちピスト
ン速度の変化に対する減衰力の応答の遅れが大きくなっ
てしまう。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みて成されたもの
であり、縮み行程時におけるベース部とピストン部の減
衰力の負担を最適化して、キャビテーションを抑制しつ
つ、ピストン速度に対する減衰力の位相遅れを抑制でき
る油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、油液が封入されたシリン
ダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリン
ダ内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が
前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ
延出されたピストンロッドと、前記シリンダ室にベース
バルブ手段を介して連通するリザーバ手段とを備え、前
記ピストンおよび前記ベースバルブ手段に減衰力発生手
段を設けた油圧緩衝器において、前記ピストンロッドの
縮み行程時における前記2つのシリンダ室間の差圧と、
前記ベースバルブ手段を介して互いに連通する前記シリ
ンダ室と前記リザーバ手段との間の差圧との比率が1:1
から1:2になるように、前記ピストンおよび前記ベース
バルブ手段の減衰力発生手段を設定したことを特徴とす
る。このように構成したことにより、縮み行程時おける
ピストンおよびベースバルブ手段の減衰力発生機構の圧
力の負担が最適化される。請求項2の発明に係る油圧緩
衝器は、上記請求項1の構成において、前記リザーバ手
段は、前記シリンダと、該シリンダの外周に設けられた
外筒との間に形成されていることを特徴とする。このよ
うに構成したことにより、複筒式油圧緩衝器において、
縮み行程時おけるピストンおよびベースバルブ手段の減
衰力発生機構の圧力の負担が最適化される。また、請求
項3の発明に係る油圧緩衝器は、上記請求項1の構成にお
いて、前記リザーバ手段は、前記シリンダ内に形成され
た油室およびガス室からなることを特徴とする。このよ
うに構成したことにより、単筒式油圧緩衝器において、
縮み行程時おけるピストンおよびベースバルブ手段の減
衰力発生機構の圧力の負担が最適化される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明の第1実施形態につい
て、図1ないし図10を参照して説明する。図1に示すよう
に、本実施形態に係る油圧緩衝器1は、複筒式油圧緩衝
器であって、シリンダ2の外周に外筒3が設けられ、シリ
ンダ2と外筒3との間にリザーバ4(リザーバ手段)が形成
された二重筒構造をなしている。シリンダ2内には、ピ
ストン5が摺動可能に嵌装され、このピストン5によって
シリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室
に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の
一端がナット6Aによって連結されており、ピストンロッ
ド6の他端側は、シリンダ2および外筒3の上端部に装着
されたロッドガイド(図示せず)およびオイルシール(図
示せず)に挿通されて外部へ延出されている。シリンダ2
の下端部には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを区画す
るベースバルブ7(ベースバルブ手段)が設けられてい
る。そして、シリンダ上下室2A,2B内には、油液が封入
され、リザーバ4内には、油液およびガスが封入されて
いる。
【0010】ピストン5には、シリンダ上下室2A,2B間を
連通させる伸び側および縮み側油路8,9が設けられてい
る。伸び側および縮み側油路8,9には、それぞれその油
液の流動を制御して減衰力を発生させるオリフィスおよ
びディスクバルブからなる伸び側および縮み側減衰力発
生機構10,11が設けられている。また、ベースバルブ10
には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを連通させる伸び
側および縮み側油路12,13が設けられている。伸び側油
路12には、リザーバ4側からシリンダ下室2B側への油液
の流通のみを許容する逆止弁14が設けられ、縮み側油路
13には、シリンダ下室2B側からリザーバ4側への油液の
流通に抵抗を付与するオリフィスおよびディスクバルブ
からなる縮み側減衰力発生機構15が設けられている。
【0011】油圧緩衝器1は、ピストン5の直径D1が30m
m、ピストンロッド6の直径d2が12.5mmとなっている。ま
た、ピストン5の縮み側減衰力発生機構11(減衰力発生手
段)およびベースバルブ7の減衰力発生機構15(減衰力発
生手段)は、ピストンロッド6の縮み行程時において、シ
リンダ上下室2A,2B間の差圧(以下、ピストン部負担圧力
Ppという)と、シリンダ下室2Aとリザーバ4との差圧(以
下、ベース部負担圧力Pbという)との比率Pp:Pbが1:1
から1:2になるように設定されている。
【0012】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。ピストンロッド6の伸び行程時に
は、シリンダ2内のピストン5の摺動にともない、シリン
ダ上室2Aの油液がピストン5の伸び側油路8を通ってシリ
ンダ下室2Bへ流れ、伸び側減衰力発生機構10の流通抵抗
によってシリンダ上下室2A,2B間に生じる差圧がピスト
ン5の受圧面積S1(ピストン5の断面積とピストンロッド6
の断面積S2との差)に作用することによって減衰力が発
生する。このとき、ピストンロッド6がシリンダ2から退
出した分の油液がリザーバ4からベースバルブ7の逆止弁
14を開いてシリンダ下室2Bへ流れ、リザーバ4内のガス
が膨張することによって、シリンダ2内の容積変化を補
償する。
【0013】縮み行程時には、シリンダ2内のピストン5
の摺動にともない、シリンダ下室2Bの油液が縮み側油路
9を通ってシリンダ上室2Aへ流れ、ピストン5の縮み側減
衰力発生機構11の流通抵抗によってシリンダ上下室2A,2
B間に生じる差圧がピストン5の受圧面積S1に作用するこ
とによって減衰力が発生し、また、ピストンロッド6が
シリンダ2内へ進入することによって、シリンダ下室2B
の油液がベースバルブ7の縮み側油路13を通ってリザー
バ4へ流れ、減衰力発生機構15の流通抵抗によってシリ
ンダ下室2Bとリザーバ4との間に生じる差圧がピストン
ロッド6の受圧面積S2に作用することによって減衰力が
発生し、これらの減衰力の合計が縮み行程時の減衰力と
なる。このとき、ピストンロッド6がシリンダ2内に侵入
した分だけリザーバ4内のガスが圧縮されることによっ
て、シリンダ内の容積変化を補償する。
【0014】次に、上述の縮み行程時におけるピストン
部負担圧力Ppとベース部負担圧力Pbとの比率Pp:Pbが異
なる場合について、実際に測定したピストン速度の変化
に対する減衰力のヒステリシスおよび減衰力の位相遅れ
について図2ないし図10を参照して説明する。
【0015】伸び側および縮み側の減衰力特性が一定と
なるようにして、ピストン部負担圧力Ppとベース部負担
圧力Pbとの比率Pp:Pbが3:1となるようにした場合のピ
ストン速度に対する減衰力線図を図6に示し、比率Pp:P
bが1:1となるようにした場合のピストン速度に対する
減衰力線図を図7に示し、比率Pp:Pbが1:2となるよう
にした場合のピストン速度に対する減衰力線図を図8に
示し、また、比率Pp:Pbが1:5となるようにした場合の
ピストン速度に対する減衰力の線図を図9に示す。
【0016】ベース部負担圧力Pbのピストン部負担圧力
Ppに対する割合Pb/Ppと伸び行程時および縮み行程時の
減衰力の位相遅れの関係を図10に示す。図6ないし図10
から、ピストン速度の変化に対する減衰力のヒステリシ
スが大きい程、減衰力の位相遅れが大きく、ベース部負
担圧力Pbの増大にともない、伸び行程時においては、減
衰力のヒステリシスが減少して位相遅れも小さくなる
が、縮み行程時においては、ヒステリシスが増大して位
相遅れも大きくなることが分かる。また、ピストン部負
担圧力Ppをベース部負担圧力Pbより大きくすると(Pb/P
p<1.0)、伸び行程時および縮み行程時共にヒステリシ
スが増大して位相遅れも大きくなることが分かる。
【0017】以上より、ピストン部負担圧力Ppとベース
部負担圧力Pbとの比率Pp:Pbを1:1から1:2にすること
により、減衰力のヒステリシスおよび位相遅れを共に小
さくして最適化を図ることができる。上記第1実施形態
では、ピストンロッド6の縮み行程時において、ピスト
ン部負担圧力Ppとベース部負担圧力Pbとの比率Pp:Pbが
1:1から1:2になるように、ピストン5の縮み側減衰力
発生機構11およびベースバルブ7の減衰力発生機構15の
減衰力特性を設定しているので、キャビテーションの発
生を抑制しつつ、減衰力のヒステリシスおよび位相遅れ
を共に小さく最適化して、安定した減衰力を得ることが
でき、車両の走行安定性および乗り心地を向上させるこ
とができる。
【0018】次に、本発明の第2実施形態として、本発
明をサスペンションストラットに適用した場合につい
て、図11および図12を参照して説明する。なお、上記第
1実施形態に対して、同様の部分には同一の符号を付し
て、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0019】図11に示すように、サスペンションストラ
ット16は、油圧緩衝器をサスペンションのリンク部材と
して利用するものであり、外筒3の強度を高め、また、
ピストンロッド6の直径D2を大きくしてある。このた
め、ピストン5の直径D1が32mmに対して、ピストンロッ
ド6の直径D2が22mmとなっており、上記第1実施形態に対
して、ピストンロッド6の断面積S2が大きく、その分、
ピストン5の受圧面積S1が小さくなっている。
【0020】この場合におけるベース部負担圧力Pbのピ
ストン部負担圧力Ppに対する割合Pb/Ppと、伸び行程時
および縮み行程時の減衰力の位相遅れとの関係を図12に
示す。図12から分かるように、ピストン5とピストンロ
ッド6との直径の比率が変っても、上記第1実施形態の場
合と同様、ピストン部負担圧力Ppとベース部負担圧力Pb
との比率Pp:Pbが1:1から1:2になるように、ピストン
5の縮み側減衰力発生機構11およびベースバルブ7の減衰
力発生機構15の減衰力を設定することにより、キャビテ
ーションの発生を抑制しつつ、減衰力のヒステリシスお
よび位相遅れを最適化して、安定した減衰力を得ること
ができる。
【0021】次に、本発明の第3実施形態として、本発
明を単筒式の油圧緩衝器に適用した場合について、図13
を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対し
て、同様の部分には同一の符号を付して、異なる部分に
ついてのみ詳細に説明する。
【0022】図13に示すように、単筒式油圧緩衝器17で
は、上記複筒式油圧緩衝器に対して、外筒、リザーバお
よびベースバルブが省略され、代りに、シリンダ2内に
フリーピストン18が摺動可能に嵌装されて、シリンダ2
の底部に高圧ガスが封入されたガス室19(リザーバ手段)
が形成されている。また、シリンダ2内において、ピス
トン5とフリーピストン18との間に仕切部材20(ベースバ
ルブ手段)が嵌合、固定されており、この仕切部材20と
フリーピストン18との間に油室21(リザーバ手段)が形成
されている。仕切部材20には、シリンダ下室2Aと油室21
とを互いに連通させるオリフィス通路22(減衰力発生手
段)が設けられている。
【0023】この構成により、ピストンロッド6の伸び
行程時には、ピストン5の伸び側減衰力発生機構10によ
って減衰力を発生する。縮み行程時には、ピストン5の
縮み側減衰力発生機構11によって減衰力を発生し、ま
た、仕切部材20が上記複筒式油圧緩衝器のベースバルブ
と同様に機能して、オリフィス通路22がシリンダ下室2A
から油室21への油液の流れを制御して減衰力を発生し、
これらの減衰力の合計が縮み側の減衰力となる。なお、
ピストンロッド6の侵入、退出によるシリンダ2内の容積
変化をガス室19の高圧ガスの圧縮、膨張によって補償す
る。
【0024】したがって、単筒式油圧緩衝器17の場合
も、上記第1実施形態の場合と同様、ピストン部負担圧
力Ppとベース部負担圧力Pbとの比率Pp:Pbが1:1から
1:2になるように、ピストン5の縮み側減衰力発生機構1
1および仕切部材20のオリフィス通路22による減衰力を
設定することにより、キャビテーションの発生を抑制し
つつ、減衰力のヒステリシスおよび位相遅れを最適化し
て、安定した減衰力を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
係る油圧緩衝器によれば、ピストン部負担圧力とベース
部負担圧力との比率Pp:Pbを1:1から1:2にしたことに
より、縮み行程時おけるピストン部およびベースバルブ
部の減衰力の負担を最適化することができ、キャビテー
ションの発生を抑制しつつ、ピストン速度に対する減衰
力の位相遅れを最小にすることができる。請求項2の発
明に係る油圧緩衝器によれば、複筒式油圧緩衝器におい
て、縮み行程時おけるピストン部およびベースバルブ部
の圧力の負担を最適化することができ、安定した減衰力
を得ることができる。また、請求項3の発明に係る油圧
緩衝器によれば、単筒式油圧緩衝器において、縮み行程
時おけるピストン部およびベースバルブ部の圧力の負担
を最適化することができ、安定した減衰力を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る油圧緩衝器の要部
の縦断面図である。
【図2】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力の比率を3:1にした場合のピ
ストン速度に対するこれらの圧力を示す図である。
【図3】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力の比率を1:1にした場合のピ
ストン速度に対するこれらの圧力を示す図である。
【図4】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力の比率を1:2にした場合のピ
ストン速度に対するこれらの圧力を示す図である。
【図5】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力の比率を1:5にした場合のピ
ストン速度に対するこれらの圧力を示す図である。
【図6】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力との比率を3:1にした場合の
ピストン速度に対する減衰力線図である。
【図7】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力との比率を1:1にした場合の
ピストン速度に対する減衰力線図である。
【図8】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力との比率を1:2にした場合の
ピストン速度に対する減衰力線図である。
【図9】図1に示す油圧緩衝器において、ピストン部負
担圧力とベース部負担圧力との比率を1:5にした場合の
ピストン速度に対する減衰力線図である。
【図10】図1に示す油圧緩衝器におけるピストン部負
担圧力のベース部負担圧力に対する割合と伸び行程時お
よび縮み行程時の減衰力の位相遅れとの関係を示すグラ
フ図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るサスペンション
ストラットの要部の縦断面図である。
【図12】図11に示すサスペンションストラットにおけ
るピストン部負担圧力のベース部負担圧力に対する割合
と伸び行程時および縮み行程時の減衰力の位相遅れとの
関係を示すグラフ図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る油圧緩衝器の要
部の縦断面図である。
【符号の説明】
1,17 油圧緩衝器 2 シリンダ 3 外筒 4 リザーバ(リザーバ手段) 5 ピストン 6 ピストンロッド 7 ベースバルブ(ベースバルブ手段) 11 縮み側減衰力発生機構(減衰力発生手段) 15 減衰力発生機構(減衰力発生手段) 19 ガス室 21 油室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を2つのシ
    リンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに
    連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出されたピス
    トンロッドと、前記シリンダ室にベースバルブ手段を介
    して連通するリザーバ手段とを備え、前記ピストンおよ
    び前記ベースバルブ手段に減衰力発生手段を設けた油圧
    緩衝器において、 前記ピストンロッドの縮み行程時における前記2つのシ
    リンダ室間の差圧と、前記ベースバルブ手段を介して互
    いに連通する前記シリンダ室と前記リザーバ手段との間
    の差圧との比率が1:1から1:2になるように、前記ピス
    トンおよび前記ベースバルブ手段の減衰力発生手段を設
    定したことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 前記リザーバ手段は、前記シリンダと、
    該シリンダの外周に設けられた外筒との間に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 前記リザーバ手段は、前記シリンダ内に
    形成された油室およびガス室からなることを特徴とする
    請求項1に記載の油圧緩衝器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100458210C (zh) * 2003-09-22 2009-02-04 坦尼科汽车操作有限公司 具有成直线安装的阀的可调阻尼器
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JPWO2021192779A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30

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