JP2003249872A - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JP2003249872A
JP2003249872A JP2002046896A JP2002046896A JP2003249872A JP 2003249872 A JP2003249872 A JP 2003249872A JP 2002046896 A JP2002046896 A JP 2002046896A JP 2002046896 A JP2002046896 A JP 2002046896A JP 2003249872 A JP2003249872 A JP 2003249872A
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interrogator
signal
wave reflection
reflection plate
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Application number
JP2002046896A
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English (en)
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Tomozo Ota
智三 太田
Toru Inosaki
徹 猪崎
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Priority to EP03706978A priority patent/EP1487126A4/en
Priority to AU2003211338A priority patent/AU2003211338A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号の散乱を防止し、信号を有効に利用する
無線通信システムを提供する。 【解決手段】 RFIDシステム1は、質問器11と、
質問器11に接続され、信号を送信する質問器アンテナ
12と、質問器アンテナ12が送信した信号を反射する
放物曲線またはそれに類似した曲線の一部を含む電波反
射板21と、質問器アンテナ12からの信号を少なくと
も電波反射板21を介して受信して応答し、質問器11
との間で通信を行う無線タグ13とを有する。無線タグ
13に照射されずに素通りした信号は、電波反射板21
によって、電波反射板21の内方に反射される。したが
って、信号の散乱が防止され、質問器アンテナ12から
の信号が有効に利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質問器と応答器と
の間で通信を行う無線通信システムに関する。
【0002】本発明において、「焦点付近」は焦点を含
む。本発明において、「反射板」は板状以外の形状の反
射体を含む。
【0003】
【従来の技術】無線通信システムの1つに、移動体識別
(RFID)システムがある。RFIDシステムは、読
出し・書込み機能を有する質問器と、質問器の指示に従
い情報を蓄え、送信する応答器とから構成される。応答
器は、無線タグと呼ばれる。従来、特にマイクロ領域で
は、無線タグとして、バッテリを内蔵したタグがよく利
用されてきた。最近では、半導体の進展によって、質問
器からの送信信号を駆動電力にするバッテリレスタグが
登場し、多くの分野で様々な活用が検討されている。R
FIDシステムは、構成が簡単であるため、生産ライン
または倉庫での物品管理、品物を自動選別するピッキン
グシステム、郵便配達、および宅配など、ファクトリオ
ートメーション、流通および物流分野などの幅広い分野
における応用が検討されている。
【0004】図16は、RFIDシステム15の基本構
成を示す図である。RFIDシステム15は、質問器1
1と、質問器アンテナ12と、無線タグ13とを備え
る。質問器アンテナ12は、質問器11と接続されてい
る。
【0005】RFIDシステム15において、質問器1
1からの信号は、質問器アンテナ12を介して、無線タ
グ13に向かって送信される。この信号は、無線タグ1
3で受信されると、無線タグ13内のタグIC(Integr
ated Circuit)によって変調される。変調された信号
は、質問器アンテナ12に向かって送信される。この信
号は、質問器アンテナ12を介して質問器11で受信さ
れると、質問器11内の復調器で検波される。このよう
にして、タグ情報が取り出される。またRFIDシステ
ム15は、質問器11からの情報を、無線タグ13に書
込み蓄積することができる。
【0006】質問器アンテナ12と無線タグ13との間
の通信距離は、質問器11の送信電力と、無線タグ13
および質問器11の受信感度によって異なる。バッテリ
レスタグの場合、通信距離は、数cmから2m程度の範
囲である。
【0007】多くのRFIDシステムにおいては、質問
器アンテナの前方に、たとえば、ベルトコンベアなどの
搬送装置が設置される。この搬送装置の上に、無線タグ
が装着された物体が置かれる。搬送装置は、無線タグが
装着された物体を移動させる。このとき、質問器アンテ
ナからの信号が強い領域において、質問器と無線タグと
の間の通信が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】無線タグが装着された
物体を搬送装置によって移動させながら識別を行う場
合、限られた送信電力を用いて、いかに通信距離を延ば
すかが重要な問題となる。
【0009】信号は散乱するので、質問器アンテナから
離れるほど信号は弱くなり、質問器と無線タグとの間に
おける通信確度は低下する。また、質問器アンテナが小
型になるほどアンテナの指向特性が広くなり、無線タグ
に作用しない信号が増大する。限られた送信電力で通信
距離を延ばすには、信号の散乱をなくし、所望の領域に
信号を集めればよい。
【0010】特開平5−128289号公報には、位相
を制御してミリ波を集中させるシステムが開示されてい
る。このシステムでは、フェイズドアレイアンテナが用
いられる。しかしながら、フェイズドアレイアンテナ
は、個々のアンテナに移相器を接続する必要があり、コ
ストが高くなる。
【0011】本発明の目的は、信号の散乱を防止し、信
号を有効に利用する無線通信システムを提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、質問器と、前
記質問器に接続され、信号を送信する質問器アンテナ
と、前記質問器アンテナが送信した信号を反射する放物
曲線またはそれに類似した曲線の一部を含む反射面で形
成される電波反射板と、前記質問器アンテナからの信号
を少なくとも前記電波反射板を介して受信可能であり、
質問器との間で通信を行う応答器とを有することを特徴
とする無線通信システムである。
【0013】本発明に従えば、質問器アンテナが送信し
た信号を反射する放物曲線またはそれに類似した曲線の
一部を含む反射面で形成される電波反射板が設けられ
る。質問器アンテナから送信された信号のうち応答器に
照射されずに素通りした信号は、この電波反射板の反射
面によって、電波反射板の反射面の内方に反射される。
進行方向がこの反射面の軸に対して平行な信号は、反射
面によって反射されると、反射面の焦点に集まる。した
がって、反射面の焦点付近の信号が強くなる。また、反
射面の焦点を通過した後に反射面で反射された信号は、
反射面の軸に対して平行に進む。すなわち、質問器アン
テナからの信号は、反射面に対向する領域にのみ照射さ
れる。したがって、信号の散乱を防止することができ
る。また質問器アンテナから直接照射された信号だけで
なく、電波反射板によって反射された信号、すなわち一
度素通りした信号も、応答器で受信される。したがっ
て、質問器アンテナが送信した信号を有効に利用するこ
とができる。
【0014】また本発明は、前記質問器アンテナは、前
記反射面の焦点付近に配置されることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、質問器アンテナが、反射
面の焦点付近に配置されるので、質問器アンテナからの
信号は、反射面によって反射されると、反射面の軸に対
して平行に進む。すなわち、質問器アンテナからの信号
は、反射面に対向する領域にのみ照射される。したがっ
て、質問器アンテナの指向特性が低い場合でも、電波反
射板を用いることで、信号が照射される領域を限定する
ことができる。
【0016】また本発明は、前記応答器は、前記反射面
の焦点付近に配置されることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、応答器が、反射面の焦点
付近に配置される。進行方向が反射面の軸に対して平行
な信号は、反射面で反射されると、反射面の焦点に集ま
る。そのため、反射面の焦点付近は、信号が強い領域と
なる。信号の強いこの領域に応答器を配置することによ
って、質問器と応答器との間における通信確度を高める
ことができる。
【0018】また本発明は、前記質問器アンテナは、前
記反射面に対向して複数配置され、個々の質問器アンテ
ナは、反射面の焦点付近を指向するように設定されるこ
とを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、複数の質問器アンテナ
が、それぞれ反射面に対向して、反射面の焦点付近を指
向するように設定される。この場合、反射面の軸からず
れた位置に配置された質問器アンテナから反射面に送信
される信号は、進行方向が反射面の軸に対して平行では
ないので、反射面で反射されると、反射面の焦点とは異
なる位置に曖昧な焦点を形成する。質問器アンテナが複
数ある場合、曖昧な焦点が複数形成される。したがっ
て、信号の強い領域を拡大することができる。
【0020】また本発明は、前記質問器アンテナは、前
記反射面の焦点付近に複数配置され、個々の質問器アン
テナから送信された信号が反射面で反射し、それぞれ異
なる指向方向に進行する位置に配置されることを特徴と
する。
【0021】本発明に従えば、複数の質問器アンテナ
が、反射面の焦点付近に配置される。反射面の焦点から
ずれた位置にある質問器アンテナからの信号は、反射面
で反射された後、反射面に対向する領域からずれた領域
にも照射される。
【0022】また本発明は、前記反射面は、放物曲線ま
たはそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点および
前記曲線を含む回転放物面または放物柱面であることを
特徴とする。
【0023】本発明に従えば、反射面は、放物曲線また
はそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点および前
記曲線を含む回転放物面または放物柱面である。したが
って、反射面は、進行方向が反射面の軸に対して平行な
信号を反射面の焦点に効率よく集めることができ、ま
た、反射面の焦点を通過して反射面に送信された信号を
反射面の軸に対して平行に反射させることができる。
【0024】また本発明は、前記反射面は、放物曲線ま
たはそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点からず
れた部分の前記曲線を含む回転放物面または放物柱面で
あることを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、反射面は、放物曲線また
はそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点からずれ
た部分の前記曲線を含む回転放物面または放物柱面であ
る。進行方向が反射面の軸に対して平行な信号は、反射
面によって反射されると、質問器アンテナから反射面に
届くまでに通過した経路からずれた位置にある反射面の
焦点に集まる。したがって、信号の強い領域を拡大する
ことができる。
【0026】質問器アンテナを反射面の焦点付近に設け
た場合、質問器アンテナが送信した信号は、反射面で反
射されると、反射面の軸に対して平行に進む。反射面で
反射された信号の進む経路は、反射面の焦点から、すな
わち質問器アンテナからずれている。したがって、質問
器アンテナが反射面で反射された信号を遮蔽しないの
で、質問器アンテナが送信した信号を、効率よく応答器
に照射することができる。
【0027】また本発明は、複数の前記質問器アンテナ
は、1つの前記質問器に接続されることを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、複数の質問器アンテナ
が、1つの質問器に接続される。したがって、障害物の
ために、各質問器アンテナの通信確度が異なる場合、最
も通信確度の高い質問器アンテナからの情報を質問器に
よって選択することで、システム全体としての通信確度
を高めることができる。
【0029】また本発明は、複数の前記質問器アンテナ
は、それぞれ異なる前記質問器に接続されることを特徴
とする。
【0030】本発明に従えば、複数の質問器アンテナ
が、それぞれ異なる質問器に接続される。したがって、
個々の質問器およびそれに接続される質問器アンテナに
おいて、それぞれ処理が行われるので、システム全体と
しての処理能力を高めることができる。
【0031】また本発明は、前記反射面に対向する反射
面を有する他の電波反射板が配置され、他の電波反射板
の反射面は、到来した信号を他の電波反射板の反射面の
焦点付近に、または到来した方向に反射させることを特
徴とする。
【0032】本発明に従えば、前記反射面に対向する反
射面を有する他の電波反射板が配置される。他の電波反
射板の反射面は、到来した信号を他の電波反射板の反射
面の焦点付近に、または到来した方向に反射させるの
で、質問器アンテナから送信される信号が、電波反射板
に挟まれた領域の外に散乱することを防ぐことができ
る。したがって、質問器アンテナからの信号を有効に利
用することができる。また、同じ無線通信システムが並
べて配置されている場合でも、他の無線通信システムと
の信号の干渉を防止することができる。
【0033】また本発明は、前記2つの電波反射板の反
射面は、回転放物面または放物柱面であり、軸を合わせ
て対向して配置され、前記質問器アンテナは、いずれか
一方の電波反射板の反射面の焦点付近に配置され、前記
応答器は、少なくとも他方の電波反射板の反射面の焦点
付近に配置されることを特徴とする。
【0034】本発明に従えば、回転放物面または放物柱
面である2つの電波反射板の反射面が、軸を合わせて対
向して配置され、質問器アンテナは、いずれか一方の電
波反射板の反射面の焦点付近に配置される。質問器アン
テナから一方の電波反射板に送信された信号は、一方の
電波反射板の反射面で反射され、反射面の軸に対して平
行に、他方の電波反射板に向かって進む。この信号は、
他方の電波反射板の反射面で再び反射され、他方の電波
反射板の反射面の焦点に集まるので、他方の電波反射板
の反射面の焦点付近は、質問器アンテナから離れている
にもかかわらず、信号の強い領域となる。したがって他
方の電波反射板の反射面の焦点付近に応答器を配置する
ことで、質問器アンテナと応答器とが通信可能な距離を
大きくすることができる。
【0035】また本発明は、前記2つの電波反射板の反
射面は、回転放物面または放物柱面であり、軸を合わせ
て対向して配置され、前記質問器アンテナは、2つ設け
られ、各質問器アンテナは、両方の電波反射板の反射面
のそれぞれの焦点付近に配置されることを特徴とする。
【0036】本発明に従えば、回転放物面または放物柱
面である2つの電波反射板の反射面が、軸を合わせて対
向して配置され、質問器アンテナは、2つ設けられ、各
質問器アンテナは、両方の電波反射板の反射面のそれぞ
れの焦点付近に配置される。一方の質問器アンテナから
送信された信号は、一方の電波反射板の反射面で反射さ
れ、軸に対して平行に、他方の電波反射板に向かって進
む。他方の質問器アンテナから送信された信号は、他方
の電波反射板の反射面で反射され、軸に対して平行に、
一方の電波反射板に向かって進む。したがって、一方の
質問器アンテナからの信号では通信が不可能な領域で
も、他方の質問器アンテナからの信号によって通信が可
能な領域となる。このように、通信可能な領域を拡大す
ることができる。
【0037】また本発明は、前記2つの電波反射板は、
各反射面の焦点の位置を合わせて配置されることを特徴
とする。
【0038】本発明に従えば、2つの電波反射板は、各
反射面の焦点の位置を合わせて配置される。2つの電波
反射板の反射面が、放物曲線またはそれに類似した曲線
と、該曲線の軸との交点および前記曲線を含む回転放物
面または放物柱面である場合、質問器アンテナが送信し
た信号は、一方の電波反射板で反射され、軸に対して平
行に、他方の電波反射板に向かって進む。この信号は、
他方の電波反射板の反射面で再び反射され、両方の電波
反射板の焦点に集まる。さらに、この信号は、一方の電
波反射板に向かって進み、再利用される。したがって、
質問器アンテナが送信した信号を有効に利用することが
できる。
【0039】また本発明は、前記電波反射板の反射面
は、回転放物面または放物柱面であり、前記他の電波反
射板の反射面は、円曲線またはそれに類似した曲線の一
部を含む曲面であり、前記電波反射板および前記他の電
波反射板は、各反射面の焦点の位置を合わせて配置され
ることを特徴とする。
【0040】本発明に従えば、反射面が回転放物面また
は放物柱面である電波反射板と、反射面が円曲線または
それに類似した曲線の一部を含む曲面である他の電波反
射板とが、それらの反射面の焦点、中心の位置を合わせ
て配置される。他の電波反射板の反射面の中心を通過し
てきた信号は、他の電波反射板の反射面で反射される
と、到来してきた方向、すなわち他の電波反射板の反射
面の中心に向かって進む。したがって、他の電波反射板
の反射面の中心付近、すなわち電波反射板の焦点付近の
信号を強くすることができる。
【0041】また本発明は、前記電波反射板の反射面
は、回転放物面または放物柱面であり、前記他の電波反
射板の反射面は、平面状で、前記電波反射板の反射面の
軸に直交して配置されることを特徴とする。
【0042】本発明に従えば、反射面が回転放物面また
は放物柱面である電波反射板の反射面の軸に直交して、
反射面が平面状の他の電波反射板の反射面が配置され
る。質問器アンテナから送信された信号は、電波反射板
の反射面で反射され、他の電波反射板の反射面に向かっ
て進む。この信号は、他の電波反射板の反射面で再び反
射される。したがって、電波反射板および他の電波反射
板に挟まれた領域から信号が散乱することを防ぐことが
できる。
【0043】また本発明は、前記質問器アンテナは複数
配置され、質問器アンテナが送信する信号は、互いに旋
回方向が異なる円偏波信号であることを特徴とする。
【0044】本発明に従えば、複数の質問器アンテナか
ら送信される信号は、互いに旋回方向が異なる円偏波信
号であるので、複数の質問器アンテナ間で到来する信号
は互いに旋回方向が異なり、質問器アンテナ間における
信号の干渉を回避することができる。
【0045】また本発明は、前記応答器を移動させる装
置を有し、質問器と移動する応答器との間で通信を行う
ことを特徴とする。
【0046】本発明に従えば、応答器を移動させる装置
が設けられ、幅広い信号の強い領域で質問器と、移動す
る応答器との間で通信が行われる。したがって質問器
は、高い通信確度で次々に異なる応答器と通信すること
ができる。
【0047】また本発明は、前記応答器は、少なくとも
変調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有する処理回路
と、信号を送受信するアンテナとを備え、処理回路は、
アンテナで信号を受信したとき、その信号に基づいて、
メモリ部に蓄積される情報に関連する信号を変調部で変
調して、アンテナから送信するようにアンテナを制御す
ることを特徴とする。
【0048】本発明に従えば、応答器は、少なくとも変
調部およびメモリ部を含む処理回路を有し、アンテナで
信号を受信したとき、その信号に基づいて、メモリ部に
蓄積される情報に関連する信号を、変調部で変調して、
アンテナから送信するようにアンテナを制御するので、
読出し可能なRFIDシステムに適用可能である。
【0049】また本発明は、前記応答器は、少なくとも
復調部と、情報を蓄積するメモリ部を有する処理回路
と、信号を受信するアンテナとを備え、処理回路は、ア
ンテナで信号を受信したとき、その信号に基づいて情報
をメモリ部に書込むことを特徴とする。
【0050】本発明に従えば、応答器は、少なくとも復
調部およびメモリ部を含む処理回路を有し、アンテナで
信号を受信したとき、その信号に基づいて情報をメモリ
部に書込むので、書込み可能なRFIDシステムに適用
可能である。
【0051】
【発明の実施の形態】無線通信システムは、質問器と、
質問器に接続される質問器アンテナと、応答器とを有す
る。質問器は、質問を生成し、質問器アンテナは、質問
を表す信号を送信する。応答器は、この信号を受信し、
質問に対する回答を生成して、その回答を表す信号を送
信する。応答器からの信号は、質問器アンテナからきた
信号の経路にしたがって、質問器アンテナに届く。無線
通信システムにおいては、このように、質問器と応答器
との間で通信が行われる。
【0052】以下、図面を参照しながら、本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態で
ある移動体識別(RFID)システム1の構成を示す図
である。RFIDシステム1は、質問器11と、質問器
11に接続される質問器アンテナ12と、応答器である
無線タグ13と、反射面が形成される電波反射板21と
を備える。図1において、電波反射板21は、その断面
が示されている。電波反射板21の反射面は、放物曲線
と、その曲線の軸20との交点および前記曲線を含む回
転放物面または放物柱面などである。したがって、進行
方向が電波反射板21の軸20に対して平行な信号は、
電波反射板21の反射面によって反射されると、電波反
射板21の反射面の焦点Fに集まる。
【0053】質問器11は、質問を生成する質問生成部
と、搬送波を生成する送信源と、質問を表す信号を搬送
波で変調して、変調された信号を生成する変調器と、変
調器で変調された信号と質問器アンテナ12で受信され
た信号とを分離するサーキュレータなどからなる信号分
離器と、質問器アンテナ12で受信した信号を復調する
同期検波器などからなる復調器とを有する。質問器11
は、変調器で変調された信号を質問器アンテナ12に送
るとともに、質問器アンテナ12で受信された信号を質
問器アンテナ12から受け取って復調器で復調し、回答
を得るように構成されている。
【0054】質問器アンテナ12は、相互に直交する2
つのダイポールアンテナと、移相器とを有し、移相器か
ら各ダイポールアンテナに、相互に90度の位相差を与
えて信号がそれぞれ与えられ、これによって円偏波の信
号を送信することができる。また、質問器アンテナ12
は、各ダイポールアンテナから得られる相互に90度の
位相差を有する信号を移相器によって相互に位相差のな
い信号に変換した後、合成する。これによって円偏波の
信号を受信することができるように構成されている。な
お、質問器11と質問器アンテナ12は一体化してもよ
い。
【0055】質問器アンテナ12は平面アンテナなど通
常の円偏波または直線偏波アンテナでよい。
【0056】質問器アンテナ12は、電波反射板21の
開口面に対向して配置される。ただし、質問器アンテナ
12と電波反射板21との間の距離は、電波反射板21
とその焦点Fとの間の距離より大きい。無線タグ13
は、質問器アンテナ12と電波反射板21との間に配置
される。
【0057】質問器アンテナ12から送信された信号
は、質問器アンテナ12の前方にある無線タグ13に照
射される。無線タグ13に照射されず、素通りした信号
は、電波反射板21によって反射される。反射された信
号は、電波反射板21の焦点Fに集まる。
【0058】このように、無線タグ13間を素通りした
信号が電波反射板21で反射されるので、信号の散乱が
防止され、信号が有効に利用される。また電波反射板2
1で反射された信号は、電波反射板21の焦点Fに集ま
るので、電波反射板21の焦点F付近の信号が強くな
る。ここでいう付近とは、無線タグ13が質問器による
質問に対し応答する応答処理可能な範囲を表わすもので
ある。したがって、質問器11と、電波反射板21の焦
点F付近にある無線タグ13との間において、受信感度
が高く、通信すべき情報の受け渡しの正確さを表す通信
確度が高まる。
【0059】図2は、無線タグ13の代表例を示す図で
あり、図2(a)は主に直線偏波信号を送受信する無線
タグ13aの平面図であり、図2(b)は主に円偏波信
号を送受信する無線タグ13bの平面図であり、図2
(c)は無線タグ13bの切断面線I−Iから見た断面
図である。
【0060】図2(a)に示される無線タグ13aは、
平板状の誘電体基板30上にダイポールアンテナ31お
よび処理回路であるタグIC(Integrated Circuit)3
2が実装されたタグである。タグIC32は、復調部
と、変調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有する。タ
グIC32は、ダイポールアンテナ31で受信した信号
を復調部で復調する。復調した信号が応答命令を表す場
合、タグIC32は、その命令に基づいてメモリ部に蓄
積される情報に関連する信号を、変調部で変調し、変調
した信号をダイポールアンテナ31から送信するように
ダイポールアンテナ32を制御する。また、復調した信
号が書込み命令を表す場合、タグIC32は、指定され
た情報をメモリ部に書込む。タグIC32は、応答命令
および書込み命令の両方に対応する機能を有する必要は
なく、応答命令に対応する機能のみを有するとしてもよ
い。
【0061】図2(a)および図2(c)に示される無
線タグ13bは、本件出願人が特願2001−1573
08として提案している無線タグである。この無線タグ
13bは、平板状の誘電体基板30の一方の表面に形成
される放射面34と、前記誘電体基板30の他方の表面
に形成されるアース面35と、放射面34およびアース
面35に電気的に接続されるタグIC32とを含んで構
成される。本実施形態では、左旋、右旋の異なった2枚
の無線タグ13bを張合せた複合タグも有効である。
【0062】無線タグ13は、無線タグ13aや無線タ
グ13bを使った複合タグのように両面から通信可能な
タグであることが望ましい。
【0063】質問器アンテナ12が送信する信号が直線
偏波信号の場合、無線タグ13aを用い、円偏波信号の
場合、無線タグ13bを用いる。
【0064】図3は、本発明の第2の実施形態であるR
FIDシステム2の構成を示す図である。RFIDシス
テム2は、質問器11と、質問器11に接続される質問
器アンテナ12a,12b,12cと、無線タグ13
と、電波反射板21とを備える。本実施形態の無線タグ
13は前述の第1の実施形態の無線タグ13と同様の構
成であるので、その説明は省略する。電波反射板21の
反射面は、放物曲線と、その曲線の軸20との交点およ
び前記曲線を含む回転放物面または放物柱面などであ
る。したがって、進行方向が電波反射板21の軸20に
対して平行な信号は、電波反射板21によって反射され
ると、電波反射板21の焦点Fに集まる。また、進行方
向が電波反射板21の軸20に対して少し傾いた信号
は、電波反射板21によって反射されると、電波反射板
21の焦点F付近の異なる位置に曖昧な焦点を形成す
る。
【0065】質問器アンテナ12a,12b,12c
は、電波反射板21の開口面に対向して配置される。た
だし、質問器アンテナ12a,12b,12cと電波反
射板21との間の距離は、電波反射板21とその焦点F
との間の距離より大きい。質問器アンテナ12a,12
b,12cは、電波反射板21の焦点F付近を指向する
ように設定される。無線タグ13は、質問器アンテナ1
2a,12b,12cと電波反射板21との間に配置さ
れる。
【0066】質問器アンテナ12a,12b,12cか
らの信号は、時間分割して送信されてもよいし、同時に
送信されてもよい。
【0067】質問器アンテナ12a,12b,12cか
ら送信された信号は、質問器アンテナ12a,12b,
12cの前方にある無線タグ13に照射される。無線タ
グ13に照射されず、素通りした信号は、電波反射板2
1によって反射される。反射された信号は、電波反射板
21の焦点Fおよび焦点F付近の異なる位置に集まる。
【0068】このように、無線タグ13間を素通りした
信号が電波反射板21によって反射されるので、信号の
散乱が防止され、信号が有効に利用される。また電波反
射板21によって反射された信号は、電波反射板21の
焦点Fおよび焦点F付近の異なる位置に集まる。したが
って、前述の第1の実施形態のRFIDシステム1に比
べて、信号の強い領域が、幅広く形成され、通信可能な
領域が拡大される。また、障害物のために、質問器アン
テナ12a,12b,12cの通信確度が異なる場合、
質問器11によって最も通信確度の高い質問器アンテナ
からの情報を選択することで、RFIDシステム2全体
としての通信確度が高まる。
【0069】RFIDシステム2において、質問器アン
テナ12a,12b,12cは、1つの質問器11に接
続されているが、それぞれ異なる質問器に接続されても
よい。たとえば、質問器11と同様の構成である質問器
11a,11cが設けられ、質問器アンテナ12aは質
問器11aに、質問器アンテナ12bは質問器11に、
質問器アンテナ12cは質問器11cに接続されてもよ
い。この場合、それぞれの質問器において処理を行うこ
とができるので、システム全体としての処理能力を高め
ることができる。また、質問器アンテナ12a,12
b,12cが送信する信号形式は、異なっていてもよ
い。たとえば、無線タグ13として左旋円偏波タグおよ
び右旋円偏波タグが混在して使われた場合、質問器アン
テナ12a,12bが左旋円偏波信号を送信し、質問器
アンテナ12cが右旋円偏波信号を送信してもよい。こ
の場合、向きが反転していて、質問器アンテナ12a、
12bが送信する左旋円偏波信号では通信できない右旋
円偏波タグでも、質問器アンテナ12cが送信する右旋
円偏波信号で通信可能となる。
【0070】図4は、本発明の第3の実施形態であるR
FIDシステム3の構成を示す図である。本実施形態に
おいて、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する部
分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFIDシ
ステム3は、質問器11と、質問器11に接続される質
問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板21
とを備える。電波反射板21の反射面は、放物曲線と、
その曲線の軸20との交点および前記曲線を含む回転放
物面または放物柱面などである。
【0071】質問器アンテナ12は、電波反射板21の
開口面に対向して、電波反射板21の焦点F付近に配置
される。無線タグ13は、質問器アンテナ12と電波反
射板21との間、質問器アンテナ12を挟んで電波反射
板21の反対側、またはそれら両方に配置される。
【0072】質問器アンテナ12から送信された信号
は、質問器アンテナ12の前方にある無線タグ13に照
射される。無線タグ13に照射されず、素通りした信号
は、電波反射板21によって反射される。反射された信
号は、電波反射板21の軸20に対して平行に進む。焦
点Fと電波反射板21との間に無線タグ13が存在しな
い場合、電波反射板21による信号の増強度は、パラボ
ラアンテナで得られる利得Gと等価で、G=4πA/λ
2(Aは開口面積、λは電波の波長)程度である。
【0073】このように、無線タグ13間を素通りした
信号が電波反射板21によって反射されるので、信号が
照射される領域が限定される。つまり、信号の散乱が防
止され、信号が有効に利用される。
【0074】RFIDシステム3において、質問器アン
テナは1つに限らず、たとえば図4に仮想線で示すよう
な位置に他の質問器アンテナ12aを追加して設けるよ
うにしてもよい。この場合、個々の質問器アンテナから
送信された信号が、電波反射板21で反射されて、それ
ぞれ異なる指向方向に進行し、それぞれ異なる領域を照
射するように、質問器アンテナを配置する。これによっ
て、質問器アンテナが1つの場合より、通信可能な領域
が拡大される。複数の質問器アンテナは、1つの質問器
に接続されてもよいし、それぞれ異なる質問器に接続さ
れてもよい。いずれにしても、複数の質問器アンテナか
らの信号は、時間分割して送信されてもよいし、同時に
送信されてもよい。
【0075】図5は、本発明の第4の実施形態であるR
FIDシステム4の構成を示す図である。本実施形態に
おいて、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する部
分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFIDシ
ステム4は、質問器11と、質問器11に接続される質
問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板22
と、搬送装置16とを備える。電波反射板22の反射面
は、放物曲線と、その曲線の軸20との交点からずれた
部分の前記曲線を含む回転放物面または放物柱面などで
ある。
【0076】質問器アンテナ12は、電波反射板22の
開口面に対向して配置される。無線タグ13は、信号の
進行経路内に配置される。無線タグ13は、搬送装置1
6によって矢符Aの方向に移動される。
【0077】質問器アンテナ12から送信された信号
は、質問器アンテナ12の前方にある無線タグ13に照
射される。無線タグ13に照射されず、素通りした信号
は、電波反射板22によって反射される。反射された信
号は、電波反射板22の焦点Fに集まる。ただし、この
焦点Fは、質問器アンテナ12からの信号が電波反射板
22に届くまでに通過する経路からずれた位置にある。
【0078】このように、無線タグ13間を素通りした
信号が電波反射板22によって反射されるので、信号の
散乱が防止され、信号が有効に利用される。また電波反
射板22によって反射された信号は、質問器アンテナ1
2からの信号が電波反射板22に届くまでに通過する経
路からずれた位置にある焦点F付近に集まる。したがっ
て、信号の強い領域が、RFIDシステム1に比べて広
く、通信可能な領域が拡大される。
【0079】質問器アンテナ12の位置は、電波反射板
22の焦点F付近でもよい。この場合、質問器アンテナ
12が電波反射板22で反射された信号を遮蔽すること
がない。したがって、質問器アンテナ12が送信した信
号は、効率よく無線タグ13に照射される。
【0080】RFIDシステム4において、質問器アン
テナを複数設け、それぞれから信号を送信するようにし
た場合、質問器アンテナが1つの場合に比べて、信号の
強い領域が拡大される。複数の質問器アンテナは、1つ
の質問器に接続されてもよいし、それぞれ異なる質問器
に接続されてもよい。いずれにしても、複数の質問器ア
ンテナからの信号は、時間分割して送信されてもよい
し、同時に送信されてもよい。
【0081】図6は、電波反射板21を正面から見た図
である。電波反射板21は、図6(a)に示すように、
正面から見たときに楕円形状になるような回転放物面で
あってもよいし、図6(b)に示すように、正面から見
たときに略矩形状になるような放物面であってもよい。
【0082】電波反射板は、回転放物面や放物柱面など
の一部ではなく、放物曲線に類似した曲線の一部を含む
曲面であってもよい。
【0083】図7は、放物柱面である電波反射板23の
斜視図である。この電波反射板23に対向して質問器ア
ンテナ12が配置される。図示しないが、無線タグ13
が質問器アンテナ12と電波反射板23との間に配置さ
れる。
【0084】電波反射板は、放物柱面ではなく、放物柱
面に類似した曲面であってもよい。図8は、本発明の第
5の実施形態であるRFIDシステム5の構成を示す図
である。本実施形態において、前述の第1の実施形態と
同様の構成を有する部分は、同一の符号を付して説明を
省略する。RFIDシステム5は、質問器11と、質問
器11に接続される質問器アンテナ12と、無線タグ1
3と、電波反射板21a,21bとを備える。電波反射
板21a,21bの反射面は、放物曲線と、その曲線の
軸との交点および前記曲線を含む回転放物面または放物
柱面などである。たとえば、電波反射板21a,21b
の反射面は、軸に対して対称に切り出した放物面であ
る。
【0085】電波反射板21a,21bは、軸を合わせ
て対向して配置される。この電波反射板21a,21b
に挟まれた領域に、無線タグ13が配置される。質問器
アンテナ12は、一方の電波反射板21aの焦点F付近
に、一方の電波反射板21aの開口面に対向して配置さ
れる。
【0086】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板21aで反射され、電波反射板2
1a,21bの軸に対して平行に、他方の電波反射板2
1bに向かって進む。この信号は、他方の電波反射板2
1bで再び反射され、他方の電波反射板21bの焦点F
に集まる。
【0087】このように、無線タグ13間を素通りした
信号が電波反射板21a,21bで反射される。したが
って、電波反射板21a,21bに挟まれた領域の外に
信号が散乱することを防ぐことができ、信号を有効に利
用することができる。また他のシステムとの信号の干渉
を改善することができる。
【0088】また他方の電波反射板21bで反射された
信号は、他方の電波反射板21bの焦点Fに集まる。し
たがって、他方の電波反射板21bの焦点F付近は、質
問器アンテナ12から離れているにもかかわらず、信号
の強い領域となる。
【0089】RFIDシステム5において、他方の電波
反射板21bの焦点F付近に、他方の電波反射板21b
の開口面に対向して、さらに別の質問器アンテナ12a
を設けてもよい。この場合、質問器アンテナ12からの
信号では通信が不可能な領域でも、別の質問器アンテナ
12aからの信号によって通信が可能な領域となる。こ
のように、通信可能な領域を拡大することができる。さ
らに、たとえば、質問器アンテナ12からは右旋円偏波
信号を、別の質問器アンテナ12aからは左旋円偏波信
号を送信するようにすると、質問器アンテナ間の信号の
干渉を回避することができる。
【0090】図9は、本発明の第6の実施形態であるR
FIDシステム6の構成を示す図である。本実施形態に
おいて、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する部
分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFIDシ
ステム6は、質問器11と、質問器11に接続される質
問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板22
a,22bとを備える。電波反射板22a,22bの反
射面は、放物曲線と、その曲線の軸との交点からずれた
部分の前記曲線を含む回転放物面や放物柱面などであ
る。
【0091】電波反射板22a,22bは、軸を合わせ
て対向して配置される。この電波反射板22a,22b
に挟まれた領域に、無線タグ13が配置される。質問器
アンテナ12は、一方の電波反射板22aの焦点F付近
に、一方の電波反射板22aに対向して配置される。
【0092】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板22aで反射され、電波反射板2
2a,22bの軸に対して平行に、他方の電波反射板2
2bに向かって進む。この信号は、他方の電波反射板2
2bで再び反射され、他方の電波反射板22bの焦点F
に集まる。
【0093】一方の電波反射板22aの焦点Fは、電波
反射板22a,22bに挟まれた領域の外部に存在し、
質問器アンテナ12は、その電波反射板22aの焦点F
に配置される。したがって、質問器アンテナ12は、一
方の電波反射板22aで反射された信号、すなわち、電
波反射板22a,22b間を進む信号を遮蔽することは
ない。したがって、質問器アンテナ12が送信した信号
は、効率よく無線タグ13に照射される。
【0094】RFIDシステム6において、他方の電波
反射板22bの焦点F付近に、他方の電波反射板22b
の開口面に対向して、さらに別の質問器アンテナ12a
を設けてもよい。この場合、質問器アンテナ12からの
信号では通信が不可能な領域でも、別の質問器アンテナ
12aからの信号によって通信が可能な領域となる。こ
のように、通信可能な領域を拡大することができる。
【0095】図10は、本発明の第7の実施形態である
RFIDシステム7の構成を示す図である。本実施形態
において、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する
部分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFID
システム7は、質問器11と、質問器11に接続される
質問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板2
1,22とを備える。一方の電波反射板21の反射面
は、放物曲線と、その曲線の軸との交点および前記曲線
を含む回転放物面や放物柱面などであり、他方の電波反
射板22の反射面は、放物曲線と、その曲線の軸との交
点からずれた部分の前記曲線を含む放物面である。
【0096】電波反射板21,22は、対向して配置さ
れる。この電波反射板21,22に挟まれた領域に、無
線タグ13が配置される。質問器アンテナ12は、他方
の電波反射板22の焦点F付近に、電波反射板22に対
向して配置される。
【0097】質問器アンテナ12から送信された信号
は、他方の電波反射板22で反射され、電波反射板2
1,22の軸に対して平行に、一方の電波反射板21に
向かって進む。この信号は、一方の電波反射板21で再
び反射され、一方の電波反射板21の焦点Fに集まる。
【0098】質問器アンテナ12が送信した信号は、質
問器アンテナ12に遮蔽されることなく進み、一方の電
波反射板21の焦点Fに集まる。つまり、質問器アンテ
ナ12が送信した信号は、効率よく、一方の電波反射板
21の焦点Fに集まる。
【0099】RFIDシステム7において、一方の電波
反射板21の焦点F付近に、電波反射板21の開口面に
対向して、さらに別の質問器アンテナ12aを設けても
よい。
【0100】図11は、本発明の第8の実施形態である
RFIDシステム8の構成を示す図である。本実施形態
において、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する
部分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFID
システム8は、質問器11と、質問器11に接続される
質問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板2
2,24とを備える。一方の電波反射板22の反射面
は、放物曲線と、その曲線の軸との交点からずれた部分
の前記曲線を含む回転放物面や放物柱面などである。他
方の電波反射板24の反射面は、平面状である。
【0101】他方の電波反射板24は、一方の電波反射
板22に対向して、一方の電波反射板22の軸に直交し
て配置される。電波反射板22,24に挟まれた領域
に、無線タグ13が配置される。質問器アンテナ12
は、一方の電波反射板22の焦点F付近に、一方の電波
反射板22に対向して配置される。
【0102】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板22で反射され、一方の電波反射
板22の軸に対して平行に、他方の電波反射板24に向
かって進む。この信号は、他方の電波反射板24で再び
反射される。
【0103】このように、電波反射板22,24で信号
を反射させることによって、信号の散乱を防止し、信号
を有効に利用することができる。
【0104】図12は、本発明の第9の実施形態である
RFIDシステム9の構成を示す図である。本実施形態
において、前述の第1の実施形態と同様の構成を有する
部分は、同一の符号を付して説明を省略する。RFID
システム9は、質問器11と、質問器11に接続される
質問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反射板2
1,24とを備える。一方の電波反射板21の反射面
は、放物曲線と、その曲線の軸との交点および前記曲線
を含む回転放物面または放物柱面などである。他方の電
波反射板24の反射面は、平面状である。
【0105】他方の電波反射板24は、一方の電波反射
板21に対向して、一方の電波反射板21の軸に直交し
て配置される。電波反射板21,24に挟まれた領域
に、無線タグ13が配置される。質問器アンテナ12
は、一方の電波反射板21の焦点F付近に、一方の電波
反射板21に対向して配置される。
【0106】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板21で反射され、一方の電波反射
板21の軸に対して平行に、他方の電波反射板24に向
かって進む。この信号は、他方の電波反射板24で再び
反射される。
【0107】このように、電波反射板21,24で信号
を反射させることによって、信号の散乱を防止し、信号
を有効に利用することができる。
【0108】図13は、本発明の第10の実施形態であ
るRFIDシステム10の構成を示す図である。本実施
形態において、前述の第1の実施形態と同様の構成を有
する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。RF
IDシステム10は、質問器11と、質問器11に接続
される質問器アンテナ12と、無線タグ13と、電波反
射板22,25とを備える。一方の電波反射板22の反
射面は、放物曲線と、その曲線の軸との交点からずれた
部分の前記曲線を含む回転放物面または放物柱面などで
ある。他方の電波反射板25の反射面は、円曲線の一部
を含む曲面である。
【0109】他方の電波反射板25は、一方の電波反射
板22に対向して、一方の電波反射板22の焦点Fあた
りに中心が位置するように配置される。電波反射板2
2,25に挟まれた領域に、無線タグ13が配置され
る。質問器アンテナ12は、送信する信号の進行方向が
一方の電波反射板22の軸に対して平行になるように、
一方の電波反射板22に対向して配置される。
【0110】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板22で反射され、一方の電波反射
板22の焦点Fに一旦集まり、また分かれて他方の電波
反射板25に向かって進む。この信号は、他方の電波反
射板25で再び反射され、一方の電波反射板22の焦点
Fに集まる。したがって、一方の電波反射板22の焦点
F付近は、信号の強い領域となる。
【0111】図14は、本発明の第11の実施形態であ
るRFIDシステム50の構成を示す図である。本実施
形態のRFIDシステム50は、前述の第5の実施形態
のRFIDシステム5において、電波反射板21a,2
1bのそれぞれの焦点Fの位置を合わせて配置した例で
ある。
【0112】質問器アンテナ12から送信された信号
は、一方の電波反射板21aで反射され、軸に対して平
行に、他方の電波反射板21bに向かって進む。この信
号は、他方の電波反射板21bで再び反射され、電波反
射板21a,21bの焦点Fに集まる。さらに、この信
号は、一方の電波反射板21aに向かって進む。したが
って、質問器アンテナ12が送信した信号を有効に利用
することができる。
【0113】RFIDシステム5〜10,50におい
て、質問器アンテナを複数設けてもよい。質問器アンテ
ナを複数設け、それぞれから信号を送信するようにした
場合、質問器アンテナが1つの場合に比べて、信号の強
い領域が拡大される。複数の質問器アンテナは、1つの
質問器に接続されてもよいし、それぞれ異なる質問器に
接続されてもよい。いずれにしても、複数の質問器アン
テナからの信号は、時間分割して送信されてもよいし、
同時に送信されてもよい。
【0114】図15は、RFIDシステム7の斜視図で
ある。ただし、図15には、図10では省略した搬送装
置16も示される。無線タグ13は、物体17に装着さ
れている。
【0115】無線タグ13が装着されている物体17
は、搬送装置16によって、矢符Bの方向に移動され
る。物体17の移動方向は、矢符Bの方向と反対の方向
でもよい。物体17が電波反射板21,22に挟まれた
領域および質問器アンテナ12の近傍を通過するとき、
質問器11と、無線タグ13との間で効率のよい通信が
行われる。物体17を搬送装置16上に矢符Bの方向に
並べて配置し、搬送装置16を連続して稼動させること
で、質問器11は、次々に無線タグ13と通信すること
ができる。
【0116】図示しないが、信号の散乱を防ぐために、
電波反射板21,22の周辺に金属体または吸収体を配
置してもよい。
【0117】上述の各実施の形態のうち複数の質問器ア
ンテナを用いる構成の実施の形態において、質問器アン
テナから送信される信号を、直接または電波反射板を介
して、無線タグで受信し、無線タグからの信号を、直接
または電波反射板を介して、同一の質問器アンテナで受
信するようにしてもよい。
【0118】また本発明のように電波反射板を使う無線
通信システムでは、電波反射板で信号を反射させること
によって、信号の伝搬方向を変化させることができる。
したがって1つの質問器アンテナを送信専用の質問器ア
ンテナとし、他の質問器アンテナを受信専用の質問器ア
ンテナとして、相互に異なる位置に個別に設けて、送信
専用の質問器アンテナから送信される信号を、直接また
は電波反射板を介して、無線タグで受信し、無線タグか
らの信号を、直接または電波反射板を介して、受信専用
の質問器アンテナで受信する構成としてもよい。
【0119】送信専用の質問器アンテナと受信専用の質
問器アンテナとを個別に設けることによって、無線タグ
および受信専用の質問器アンテナを受信感度の高い位置
にそれぞれ配置することができ、通信確度を高くするこ
とができる。したがって無線通信システム全体の配置の
選択の自由度が高くなる。さらに、質問器アンテナの送
受信の専用化をすることによって、質問器における信号
の復調処理が簡単化される。送受信の専用化をする場
合、各質問器アンテナは、1つの質問器に共通に接続さ
れてもよいし、異なる質問器に接続されてもよい。
【0120】各質問器アンテナが異なる質問器に接続さ
れる場合、各質問器アンテナと質問器とを接続するケー
ブルを短くすることができ、ケーブル損失を小さくする
ことができる。上述の実施の形態では、質問器は、質問
を生成することができ、かつ回答を生成することができ
る構成であってもよいし、質問を生成する送信器と、回
答を生成する受信器とを個別に設けて、送信器に送信専
用の質問器アンテナを接続し、受信器に受信専用の質問
器アンテナを接続してもよい。このように質問器の送受
信機能を分離してもよい。
【0121】上述の各実施の形態では、RFIDシステ
ムの説明をしたが、本発明は、たとえば、ブルートゥー
スおよび無線LAN(Local Area Network)などの無線
通信システムにも適用することができる。
【0122】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、質問器ア
ンテナが送信した信号を反射する放物曲線またはそれに
類似した曲線の一部を含む反射面で形成される電波反射
板が設けられる。質問器アンテナから送信された信号の
うち応答器に照射されずに素通りした信号は、この電波
反射板の反射面によって、電波反射板の反射面の内方に
反射される。進行方向がこの反射面の軸に対して平行な
信号は、反射面によって反射されると、反射面の焦点に
集まる。したがって、反射面の焦点付近の信号が強くな
る。また、反射面の焦点を通過した後に反射面で反射さ
れた信号は、反射面の軸に対して平行に進む。すなわ
ち、質問器アンテナからの信号は、反射面に対向する領
域にのみ照射される。したがって、信号の散乱を防止す
ることができる。また質問器アンテナから直接照射され
た信号だけでなく、電波反射板によって反射された信
号、すなわち一度素通りした信号も、応答器で受信され
る。したがって、質問器アンテナが送信した信号を有効
に利用することができる。
【0123】また本発明によれば、質問器アンテナが、
反射面の焦点付近に配置されるので、質問器アンテナか
らの信号は、反射面によって反射されると、反射面の軸
に対して平行に進む。すなわち、質問器アンテナからの
信号は、反射面に対向する領域にのみ照射される。した
がって、質問器アンテナの指向特性が低い場合でも、電
波反射板を用いることで、信号が照射される領域を限定
することができる。
【0124】また本発明によれば、応答器が、反射面の
焦点付近に配置される。進行方向が反射面の軸に対して
平行な信号は、反射面で反射されると、反射面の焦点に
集まる。そのため、反射面の焦点付近は、信号が強い領
域となる。信号の強いこの領域に応答器を配置すること
によって、質問器と応答器との間における通信確度を高
めることができる。
【0125】また本発明によれば、複数の質問器アンテ
ナが、それぞれ反射面に対向して、反射面の焦点付近を
指向するように設定される。この場合、反射面の軸から
ずれた位置に配置された質問器アンテナから反射面に送
信される信号は、進行方向が反射面の軸に対して平行で
はないので、反射面で反射されると、反射面の焦点とは
異なる位置に曖昧な焦点を形成する。質問器アンテナが
複数ある場合、曖昧な焦点が複数形成される。したがっ
て、信号の強い領域を拡大することができる。
【0126】また本発明によれば、複数の質問器アンテ
ナが、反射面の焦点付近に配置される。反射面の焦点か
らずれた位置にある質問器アンテナからの信号は、反射
面で反射された後、反射面に対向する領域からずれた領
域にも照射される。
【0127】また本発明によれば、反射面は、放物曲線
またはそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点およ
び前記曲線を含む回転放物面または放物柱面である。し
たがって、反射面は、進行方向が反射面の軸に対して平
行な信号を反射面の焦点に効率よく集めることができ、
また、反射面の焦点を通過して反射面に送信された信号
を反射面の軸に対して平行に反射させることができる。
【0128】また本発明によれば、反射面は、放物曲線
またはそれに類似した曲線と、該曲線の軸との交点から
ずれた部分の前記曲線を含む回転放物面または放物柱面
である。進行方向が反射面の軸に対して平行な信号は、
反射面によって反射されると、質問器アンテナから反射
面に届くまでに通過した経路からずれた位置にある反射
面の焦点に集まる。したがって、信号の強い領域を拡大
することができる。
【0129】質問器アンテナを反射面の焦点付近に設け
た場合、質問器アンテナが送信した信号は、反射面で反
射されると、反射面の軸に対して平行に進む。反射面で
反射された信号の進む経路は、反射面の焦点から、すな
わち質問器アンテナからずれている。したがって、質問
器アンテナが反射面で反射された信号を遮蔽しないの
で、質問器アンテナが送信した信号を、効率よく応答器
に照射することができる。
【0130】また本発明によれば、複数の質問器アンテ
ナが、1つの質問器に接続される。したがって、障害物
のために、各質問器アンテナの通信確度が異なる場合、
最も通信確度の高い質問器アンテナからの情報を質問器
によって選択することで、システム全体としての通信確
度を高めることができる。
【0131】また本発明によれば、複数の質問器アンテ
ナが、それぞれ異なる質問器に接続される。したがっ
て、個々の質問器およびそれに接続される質問器アンテ
ナにおいて、それぞれ処理が行われるので、システム全
体としての処理能力を高めることができる。
【0132】また本発明によれば、前記反射面に対向す
る反射面を有する他の電波反射板が配置される。他の電
波反射板の反射面は、到来した信号を他の電波反射板の
反射面の焦点付近に、または到来した方向に反射させる
ので、質問器アンテナから送信される信号が、電波反射
板に挟まれた領域の外に散乱することを防ぐことができ
る。したがって、質問器アンテナからの信号を有効に利
用することができる。また、同じ無線通信システムが並
べて配置されている場合でも、他の無線通信システムと
の信号の干渉を防止することができる。
【0133】また本発明によれば、回転放物面または放
物柱面である2つの電波反射板の反射面が、軸を合わせ
て対向して配置され、質問器アンテナは、いずれか一方
の電波反射板の反射面の焦点付近に配置される。質問器
アンテナから一方の電波反射板に送信された信号は、一
方の電波反射板の反射面で反射され、反射面の軸に対し
て平行に、他方の電波反射板に向かって進む。この信号
は、他方の電波反射板の反射面で再び反射され、他方の
電波反射板の反射面の焦点に集まるので、他方の電波反
射板の反射面の焦点付近は、質問器アンテナから離れて
いるにもかかわらず、信号の強い領域となる。したがっ
て他方の電波反射板の反射面の焦点付近に応答器を配置
することで、質問器アンテナと応答器とが通信可能な距
離を大きくすることができる。
【0134】また本発明によれば、回転放物面または放
物柱面である2つの電波反射板の反射面が、軸を合わせ
て対向して配置され、質問器アンテナは、2つ設けら
れ、各質問器アンテナは、両方の電波反射板の反射面の
それぞれの焦点付近に配置される。一方の質問器アンテ
ナから送信された信号は、一方の電波反射板の反射面で
反射され、軸に対して平行に、他方の電波反射板に向か
って進む。他方の質問器アンテナから送信された信号
は、他方の電波反射板の反射面で反射され、軸に対して
平行に、一方の電波反射板に向かって進む。したがっ
て、一方の質問器アンテナからの信号では通信が不可能
な領域でも、他方の質問器アンテナからの信号によって
通信が可能な領域となる。このように、通信可能な領域
を拡大することができる。
【0135】また本発明によれば、2つの電波反射板
は、各反射面の焦点の位置を合わせて配置される。2つ
の電波反射板の反射面が、放物曲線またはそれに類似し
た曲線と、該曲線の軸との交点および前記曲線を含む回
転放物面または放物柱面である場合、質問器アンテナが
送信した信号は、一方の電波反射板で反射され、軸に対
して平行に、他方の電波反射板に向かって進む。この信
号は、他方の電波反射板の反射面で再び反射され、両方
の電波反射板の焦点に集まる。さらに、この信号は、一
方の電波反射板に向かって進み、再利用される。したが
って、質問器アンテナが送信した信号を有効に利用する
ことができる。
【0136】また本発明によれば、反射面が回転放物面
または放物柱面である電波反射板と、反射面が円曲線ま
たはそれに類似した曲線の一部を含む曲面である他の電
波反射板とが、それらの反射面の焦点、中心の位置を合
わせて配置される。他の電波反射板の反射面の中心を通
過してきた信号は、他の電波反射板の反射面で反射され
ると、到来してきた方向、すなわち他の電波反射板の反
射面の中心に向かって進む。したがって、他の電波反射
板の反射面の中心付近、すなわち電波反射板の焦点付近
の信号を強くすることができる。
【0137】また本発明によれば、反射面が回転放物面
または放物柱面である電波反射板の反射面の軸に直交し
て、反射面が平面状の他の電波反射板の反射面が配置さ
れる。質問器アンテナから送信された信号は、電波反射
板の反射面で反射され、他の電波反射板の反射面に向か
って進む。この信号は、他の電波反射板の反射面で再び
反射される。したがって、電波反射板および他の電波反
射板に挟まれた領域から信号が散乱することを防ぐこと
ができる。
【0138】また本発明によれば、複数の質問器アンテ
ナから送信される信号は、互いに旋回方向が異なる円偏
波信号であるので、複数の質問器アンテナ間で到来する
信号は互いに旋回方向が異なり、質問器アンテナ間にお
ける信号の干渉を回避することができる。
【0139】また本発明によれば、応答器を移動させる
装置が設けられ、幅広い信号の強い領域で質問器と、移
動する応答器との間で通信が行われる。したがって質問
器は、高い通信確度で次々に異なる応答器と通信するこ
とができる。
【0140】また本発明によれば、応答器は、少なくと
も変調部およびメモリ部を含む処理回路を有し、アンテ
ナで信号を受信したとき、その信号に基づいて、メモリ
部に蓄積される情報に関連する信号を、変調部で変調し
て、アンテナから送信するようにアンテナを制御するの
で、読出し可能なRFIDシステムに適用可能である。
【0141】また本発明によれば、応答器は、少なくと
も復調部およびメモリ部を含む処理回路を有し、アンテ
ナで信号を受信したとき、その信号に基づいて情報をメ
モリ部に書込むので、書込み可能なRFIDシステムに
適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるRFIDシステ
ム1の構成を示す図である。
【図2】無線タグ13の代表例を示す図であり、図2
(a)は主に直線偏波信号を送受信する無線タグ13a
の平面図であり、図2(b)は主に円偏波信号を送受信
する無線タグ13bの平面図であり、図2(c)は無線
タグ13bの切断面線I−Iから見た断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態であるRFIDシステ
ム2の構成を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態であるRFIDシステ
ム3の構成を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施形態であるRFIDシステ
ム4の構成を示す図である。
【図6】電波反射板21を正面から見た図である。
【図7】放物柱面である電波反射板23の斜視図であ
る。
【図8】本発明の第5の実施形態であるRFIDシステ
ム5の構成を示す図である。
【図9】本発明の第6の実施形態であるRFIDシステ
ム6の構成を示す図である。
【図10】本発明の第7の実施形態であるRFIDシス
テム7の構成を示す図である。
【図11】本発明の第8の実施形態であるRFIDシス
テム8の構成を示す図である。
【図12】本発明の第9の実施形態であるRFIDシス
テム9の構成を示す図である。
【図13】本発明の第10の実施形態であるRFIDシ
ステム10の構成を示す図である。
【図14】本発明の第11の実施形態であるRFIDシ
ステム50の構成を示す図である。
【図15】RFIDシステム7の斜視図である。
【図16】RFIDシステム15の基本構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,50 R
FIDシステム 11 質問器 12,12a,12b,12c 質問器アンテナ 13,13a,13b 無線タグ 16 搬送装置 21,21a,21b,22a,22,22b,23,
24,25 電波反射板 31,31a,31b ダイポールアンテナ 32 タグIC F 焦点

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質問器と、 前記質問器に接続され、信号を送信する質問器アンテナ
    と、 前記質問器アンテナが送信した信号を反射する放物曲線
    またはそれに類似した曲線の一部を含む反射面で形成さ
    れる電波反射板と、 前記質問器アンテナからの信号を少なくとも前記電波反
    射板を介して受信可能であり、質問器との間で通信を行
    う応答器とを有することを特徴とする無線通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記質問器アンテナは、前記反射面の焦
    点付近に配置されることを特徴とする請求項1記載の無
    線通信システム。
  3. 【請求項3】 前記応答器は、前記反射面の焦点付近に
    配置されることを特徴とする請求項1記載の無線通信シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記質問器アンテナは、前記反射面に対
    向して複数配置され、個々の質問器アンテナは、反射面
    の焦点付近を指向するように設定されることを特徴とす
    る請求項1記載の無線通信システム。
  5. 【請求項5】 前記質問器アンテナは、前記反射面の焦
    点付近に複数配置され、個々の質問器アンテナから送信
    された信号が反射面で反射し、それぞれ異なる指向方向
    に進行する位置に配置されることを特徴とする請求項1
    記載の無線通信システム。
  6. 【請求項6】 前記反射面は、放物曲線またはそれに類
    似した曲線と、該曲線の軸との交点および前記曲線を含
    む回転放物面または放物柱面であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  7. 【請求項7】 前記反射面は、放物曲線またはそれに類
    似した曲線と、該曲線の軸との交点からずれた部分の前
    記曲線を含む回転放物面または放物柱面であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の無線通信
    システム。
  8. 【請求項8】 複数の前記質問器アンテナは、1つの前
    記質問器に接続されることを特徴とする請求項4または
    5記載の無線通信システム。
  9. 【請求項9】 複数の前記質問器アンテナは、それぞれ
    異なる前記質問器に接続されることを特徴とする請求項
    4または5記載の無線通信システム。
  10. 【請求項10】 前記反射面に対向する反射面を有する
    他の電波反射板が配置され、他の電波反射板の反射面
    は、到来した信号を他の電波反射板の反射面の焦点付近
    に、または到来した方向に反射させることを特徴とする
    請求項1記載の無線通信システム。
  11. 【請求項11】 前記2つの電波反射板の反射面は、回
    転放物面または放物柱面であり、軸を合わせて対向して
    配置され、前記質問器アンテナは、いずれか一方の電波
    反射板の反射面の焦点付近に配置され、前記応答器は、
    少なくとも他方の電波反射板の反射面の焦点付近に配置
    されることを特徴とする請求項10記載の無線通信シス
    テム。
  12. 【請求項12】 前記2つの電波反射板の反射面は、回
    転放物面または放物柱面であり、軸を合わせて対向して
    配置され、前記質問器アンテナは、2つ設けられ、各質
    問器アンテナは、両方の電波反射板の反射面のそれぞれ
    の焦点付近に配置されることを特徴とする請求項10記
    載の無線通信システム。
  13. 【請求項13】 前記2つの電波反射板は、各反射面の
    焦点の位置を合わせて配置されることを特徴とする請求
    項11または12記載の無線通信システム。
  14. 【請求項14】 前記電波反射板の反射面は、回転放物
    面または放物柱面であり、前記他の電波反射板の反射面
    は、円曲線またはそれに類似した曲線の一部を含む曲面
    であり、前記電波反射板および前記他の電波反射板は、
    各反射面の焦点の位置を合わせて配置されることを特徴
    とする請求項10記載の無線通信システム。
  15. 【請求項15】 前記電波反射板の反射面は、回転放物
    面または放物柱面であり、前記他の電波反射板の反射面
    は、平面状で、前記電波反射板の反射面の軸に直交して
    配置されることを特徴とする請求項10記載の無線通信
    システム。
  16. 【請求項16】 前記質問器アンテナは複数配置され、
    質問器アンテナが送信する信号は、互いに旋回方向が異
    なる円偏波信号であることを特徴とする請求項10記載
    の無線通信システム。
  17. 【請求項17】 前記応答器を移動させる装置を有し、
    質問器と移動する応答器との間で通信を行うことを特徴
    とする請求項1〜16のいずれか1つに記載の無線通信
    システム。
  18. 【請求項18】 前記応答器は、少なくとも変調部と、
    情報を蓄積するメモリ部とを有する処理回路と、信号を
    送受信するアンテナとを備え、処理回路は、アンテナで
    信号を受信したとき、その信号に基づいて、メモリ部に
    蓄積される情報に関連する信号を変調部で変調して、ア
    ンテナから送信するようにアンテナを制御することを特
    徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  19. 【請求項19】 前記応答器は、少なくとも復調部と、
    情報を蓄積するメモリ部とを有する処理回路と、信号を
    受信するアンテナとを備え、処理回路は、アンテナで信
    号を受信したとき、その信号に基づいて情報をメモリ部
    に書込むことを特徴とする請求項1記載の無線通信シス
    テム。
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