JP2003249671A - 被覆樹脂層を有する基板の製造方法および製造装置 - Google Patents

被覆樹脂層を有する基板の製造方法および製造装置

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JP2003249671A JP2002367223A JP2002367223A JP2003249671A JP 2003249671 A JP2003249671 A JP 2003249671A JP 2002367223 A JP2002367223 A JP 2002367223A JP 2002367223 A JP2002367223 A JP 2002367223A JP 2003249671 A JP2003249671 A JP 2003249671A
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秀則 塩塚
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一郎 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候性及び耐久性に優れた樹脂封止構造を有す
る基板の製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層
前駆体を吐出するための吐出手段(202)、前記基板
を固定するための固定台(204)、及び前記吐出手段
または前記固定台の何れかを水平方向に移動させるため
の移動手段(203)を有する塗布装置を用いて前記基
板上に樹脂層を形成することからなる被覆樹脂層を有す
る基板の製造方法であって、前記吐出手段から前記樹脂
層前駆体を吐出させて前記基板上に樹脂層前駆体層形成
する際に前記基板の一対の端辺に前記樹脂層前駆体が滞
留するように前記基板の端辺近傍に堰部材(205)を
配置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐久性に
優れ、且つ生産性に優れた被覆樹脂層を有する基板の製
造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスティック板、鋼板、メッキ鋼板な
どの基板を屋外で使用する場合、該基板に化粧用塗装を
行い耐候性、耐久性を向上させて使用することが多い。
この場合、例えば前記基板が鋼板又はメッキ鋼板である
場合、化粧用塗装材料の耐候性及び耐久性は勿論のこ
と、前記鋼板又は前記メッキ鋼板のメッキ層と塗装との
界面を被覆保護することが重要である。屋外用途のそう
した基板の具体例の一つとして、金属鋼板を用いた看板
部材、屋根材、及び金属基板上に設けた光起電力素子を
用いた太陽電池等がある。
【0003】そうした屋外に設置する太陽電池は、一般
に光起電力素子が樹脂材料で表面部材と裏面部材との間
に封止された構造を有している。図4は、このような太
陽電池に一例の構造を示す模式的断面図である。図4に
示す太陽電池400は、例えば図4に示すように最表面
側から表面部材402、表面封止材403、光起電力素
子401、裏面封止材404、裏面部材405を順次積
層したラミネート積層体を加熱圧着することにより製造
できる。このようにして太陽電池を製造する一般的な方
法としては、例えば特公平4−65556号公報及び実
登録3017231号公報に記載された二重真空方式ラ
ミネート装置を用いた製造方法や特開平9―36405
号公報に記載された一重真空方式ラミネート装置を用い
た製造方法が挙げられる。しかしながら、このようなラ
ミネート装置を用いた太陽電池の製造方法では、複数の
ラミネート材料を使用する必要があることの他、多大の
設備投資が必要であり、得られる太陽電池はコスト高の
ものとなり、このことは該太陽電池の発電コストを上げ
る要因となっている。
【0004】最近、太陽電池の発電コストの削減に着目
し、発電機能だけに特化させた太陽電池を管理環境下で
設置し、小規模な発電所として利用する試みがなされて
いる。ここで言う管理環境とは、設置した太陽電池を柵
や塀で囲い施錠をすることにより特定の取り扱い者以外
は立ち入ることができないように管理された状態を指
す。このような管理環境下で設置する太陽電池は、従来
の汎用的な使用目的の太陽電池について考慮された偶発
的な事象にも耐えうる安全設計の一部を省略することで
発電コストを低減できる可能性がある。例えば、従来の
太陽電池では、取り扱いに不慣れな者が誤って引っ掻く
などして生ずる表面傷等に対しても十分に絶縁性が保持
できるような被覆材構成が設計されている。管理環境下
で設置する太陽電池ではこのようなことを考慮する必要
が無いので、該太陽電池についての被覆材を大幅に削減
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】管理環境下で設置する
上述したような被覆構造を有する太陽電池の一例とし
て、その光起電力素子が直接雨などの水分が接触しない
ような最低限の被覆構成を有する薄膜の樹脂層を該光起
電力素子の発電領域に設けた構成が考えられる。このよ
うな構成を有する光起電力素子の耐候性及び耐久性を向
上させる為には、該光起電力素子の表面だけではなく該
光起電力素子の端面に露出した該光起電力素子の透明電
極層、光電変換層、裏面反射層および基板の各界面を樹
脂封止することが重要である。このように光起電力素子
の端部を樹脂封止できる簡易な方法としては、液体およ
び粉体の樹脂材料を用いた塗装による樹脂封止方法が挙
げられる。そうした樹脂封止方法としては、例えば、特
開平6―338627号公報には、カーテンコート法に
よる樹脂封止方法が開示されている。また、特開平6―
151936号公報には、スロットオリフィスコーター
を用いた樹脂封止方法が開示されている。これらの樹脂
封止方法は、コンベアベルト上に配置された光起電力素
子をカーテン状に吐出された樹脂材料中に通過させなが
ら搬送させ、該光起電力素子上に樹脂層を形成するもの
である。この技術によれば、前記光起電力素子の周りの
コンベアベルト上にも樹脂材料が一様に付着するため、
該光起電力素子の端部を樹脂封止することが可能であ
る。しかしながら、当該樹脂封止方法には、次のような
問題がある。即ち、樹脂封止処理の際、コンベアベルト
が吐出された樹脂材料で汚染され、そのため、該コンベ
アベルトを連続的に使用する場合、塗布工程とは別工程
でコンベアベルトの洗浄工程が必要となり装置が煩雑に
なり、その為の設備投資も必要である。
【0006】特開平6−085299号公報には、静電
塗装による光起電力素子の封止技術が開示されている。
ここで言う静電塗装とは、コロナ帯電方式或いは摩擦帯
電方式のいずれかの静電粉体塗装機を用い、帯電した樹
脂粉体材料をコンベアベルトなどで搬送された光起電力
素子の全面に均一に静電気的に塗着させた後、加熱して
該樹脂粉体材料を溶融、硬化させることにより該光起電
力素子を樹脂封止する技術である。この技術によれば、
接地された光起電力素子の端部を含むその表面全体を樹
脂封止することができる。また、前記コンベアベルトな
どの搬送手段を樹脂粉体材料と同じ極性に帯電させるこ
とにより該搬送手段の該樹脂紛体材料からの汚染を防ぐ
ことができる。しかしながら、この場合、前記光起電力
素子を接地するためには該光起電力素子と接している前
記コンベアベルトの部分も接地されてなければならな
い。そのため、前記光起電力素子に接している前記コン
ベアベルトの部分にも帯電した樹脂紛体材料が付着する
ところとなり、このように搬送手段が汚染される点を無
視して光起電力素子の樹脂封止を連続して行うと、製品
の歩留まりが低下してしまう。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明は、本発明者らが上記課
題を解決をすべく鋭意研究開発を重ねた結果、完成に至
ったものである。本発明は、被覆樹脂層を有する基板の
製造方法(以下、単に「基板の製造方法」と略称する)
及び被覆樹脂層を有する基板の製造装置(以下、単に
「基板の製造装置」と略称する)を提供する。本発明の
基板の製造方法は、以下に述べる五つの態様を包含す
る。
【0008】本発明の基板の製造方法の第一の態様は、
少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層前駆体を吐出
するための吐出手段、前記基板を固定するための固定
台、前記吐出手段または前記固定台の何れかを水平方向
に移動させるための移動手段、前記基板を前記固定台に
搬入するための搬入手段、及び前記基板を前記固定台か
ら搬出するための搬出手段を備えた塗布装置を使用し、
前記基板を前記搬入手段を介して前記固定台に搬入固定
し、前記吐出手段または前記固定台の何れかを前記移動
手段により水平方向に移動させながら前記吐出手段から
前記樹脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基
板に塗布して該基板上に樹脂層前駆体層を形成し、前記
樹脂層前駆体層を有する前記基板を前記搬出手段を介し
て前記固定台から搬出し、搬出された前記基板上の前記
樹脂層前駆体層を乾燥硬化させて前記基板上に被覆樹脂
層を形成することからなる被覆樹脂層を有する基板の製
造方法であって、前記樹脂層前駆体を前記基板を塗布す
る際に少なくとも前記基板の一対の端辺に前記樹脂層前
駆体が滞留するように前記基板の端辺近傍に堰部材を配
置することを特徴とする。本発明の基板の製造方法の第
二の態様は、少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層
前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定する
ための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れか
を水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を前
記固定台に搬入するための搬入手段、前記基板を前記固
定台から搬出するための搬出手段、及び前記基板上以外
で前記吐出手段から吐出された前記樹脂層前駆体を受け
る廃液皿を備えた塗布装置を使用し、前記基板を前記搬
入手段を介して前記固定台に搬入固定し、前記吐出手段
または前記固定台の何れかを前記移動手段により水平方
向に移動させながら前記吐出手段から前記樹脂層前駆体
を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗布して該基
板上に樹脂層前駆体層を形成し、前記樹脂層前駆体層を
有する前記基板を前記搬出手段を介して前記固定台から
搬出し、搬出された前記基板上の前記樹脂層前駆体層を
乾燥硬化させて前記基板上に被覆樹脂層を形成すること
からなる被覆樹脂層を有する基板の製造方法であって、
前記樹脂層前駆体を前記基板を塗布する際に前記廃液皿
を上昇させることにより少なくとも前記基板の一対の端
辺と前記廃液皿の間に前記樹脂層前駆体が滞留し該樹脂
層前駆体が前記基板端辺を被覆することを特徴とする。
本発明の基板の製造方法の第三の態様は、少なくとも塗
布対象の基板に対して樹脂層前駆体を吐出するための吐
出手段、前記基板を固定するための固定台、前記吐出手
段または前記固定台の何れかを水平方向に移動させるた
めの移動手段、前記基板を前記固定台に搬入するための
搬入手段、前記基板を前記固定台から搬出するための搬
出手段、及び前記基板上以外で前記吐出手段から吐出さ
れた前記樹脂層前駆体を受ける廃液皿を備えた塗布装置
を使用し、前記基板を前記搬入手段を介して前記固定台
に搬入固定し、前記吐出手段または前記固定台の何れか
を前記移動手段により水平方向に移動させながら前記吐
出手段から前記樹脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆
体を前記基板に塗布して該基板上に樹脂層前駆体層を形
成し、前記樹脂層前駆体層を有する前記基板を前記搬出
手段を介して前記固定台から搬出し、搬出された前記基
板上の前記樹脂層前駆体層を乾燥硬化させて前記基板上
に被覆樹脂層を形成することからなる被覆樹脂層を有す
る基板の製造方法であって、前記樹脂層前駆体を前記基
板を塗布する際に前記固定台を下降させることにより少
なくとも前記基板の一対の端辺と前記廃液皿の間に前記
樹脂層前駆体が滞留し樹脂前駆体が前記基板の端辺を被
覆することを特徴とする。本発明の基板の製造方法の第
四の態様は、樹脂層前駆体を基板に塗布することにより
被覆樹脂層を有する基板を製造する方法であって、前記
基板の端辺に吐出される樹脂層前駆体が滞留するように
前記基板の端辺近傍に堰部材を配置し、前記樹脂層前駆
体を前記基板に対して吐出することを特徴とする。本発
明の基板の製造方法の第五の態様は、樹脂層前駆体を基
板に塗布することにより被覆樹脂層を有する基板を製造
する方法であって、前記樹脂層前駆体を吐出するための
ノズルと、該ノズルに対向し、吐出された樹脂層前駆体
を受ける傾斜した外縁部を備えた廃液皿との空間に、塗
布対象の基板をその塗布対象の面が前記ノズルに対向す
るように配置し、前記基板の端辺と前記廃液皿の前記傾
斜した外縁部との間に、吐出された樹脂層前駆体が滞留
する程度の空隙が形成されるように少なくとも前記基板
及び前記廃液皿のいずれかを移動し、前記ノズルから樹
脂層前駆体を前記基板に対して吐出することを特徴とす
る。
【0009】本発明の基板の製造装置は、詳しくは基板
上に被覆樹脂層を形成するための樹脂層前駆体層形成を
形成する塗布装置であって、以下に述べる三つの態様を
包含する。
【0010】本発明の基板の製造装置の第一の態様は、
少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層前駆体を吐出
するための吐出手段、前記基板を固定するための固定
台、前記吐出手段または前記固定台の何れかを水平方向
に移動させるための移動手段、前記基板を前記固定台に
搬入するための搬入手段、及び前記基板を前記固定台か
ら搬出するための搬出手段を備えていて、前記基板は前
記搬入手段を介して前記固定台に搬入固定する工程、前
記吐出手段または前記固定台の何れかを前記移動手段に
より水平方向に移動させながら前記吐出手段から前記樹
脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗
布して該基板上に樹脂層前駆体層を形成する工程、及び
前記固定台上の前記樹脂層前駆体層を有する前記基板を
前記搬出手段を介して系外に搬出する工程を順次行う前
記基板上に被覆樹脂層を形成するための樹脂層前駆体層
形成を形成する塗布装置であって、前記樹脂層前駆体を
前記基板を塗布する際に少なくとも前記基板の一対の端
辺に前記樹脂層前駆体が滞留するように前記基板の端辺
近傍に堰部材を配置することを特徴とする。本発明の基
板の製造装置の第二の態様は、少なくとも塗布対象の基
板に対して樹脂層前駆体を吐出するための吐出手段、前
記基板を固定するための固定台、前記吐出手段または前
記固定台の何れかを水平方向に移動させるための移動手
段、前記基板を前記固定台に搬入するための搬入手段、
前記基板を前記固定台から搬出するための搬出手段、及
び前記基板上以外で前記吐出手段から吐出された前記樹
脂層前駆体を受ける廃液皿を備えていて、前記基板を前
記搬入手段を介して前記固定台に搬入固定する工程、前
記吐出手段または前記固定台の何れかを前記移動手段に
より水平方向に移動させながら前記吐出手段から前記樹
脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗
布して該基板上に樹脂層前駆体層を形成する工程、及び
前記固定台上の前記樹脂層前駆体層を有する前記基板を
前記搬出手段を介して系外に搬出する工程を順次行う前
記基板上に被覆樹脂層を形成するための樹脂層前駆体層
形成を形成する塗布装置であって、前記樹脂層前駆体を
前記基板を塗布する際に前記固定台が下降するか若しく
は前記廃液皿が上昇し、少なくとも前記基板の一対の端
辺と前記廃液皿の間に前記樹脂層前駆体が滞留し前記樹
脂層前駆体が前記基板の端辺を被覆することを特徴とす
る。本発明の基板の製造装置の第三の態様は、被覆樹脂
層を有する基板を製造するに際して塗布対象の基板に樹
脂層前駆体を塗布する塗布装置であって、前記塗布装置
は、前記塗布対象の基板に樹脂層前駆体を吐出するため
のノズルと、前記ノズルに対向し、前記ノズルから吐出
された樹脂層前駆体を受ける傾斜した外縁部を有する廃
液皿と、前記塗布対象の基板を、その塗布対象の面が前
記ノズルに対向するように前記ノズルと前記廃液皿との
間に配置するための固定台と、少なくとも前記廃液皿及
び前記固定台のいずれかを昇降させる昇降装置とを備え
ており、前記基板の端辺と前記廃液皿の前記傾斜した外
縁部との間に、吐出された樹脂層前駆体が滞留する程度
の空隙が形成されるように少なくとも前記基板及び前記
廃液皿のいずれかを移動させることを特徴とする。
【0011】本発明においては、前記堰部材は移動手段
を有することができる。前記固定台は前記基板より小さ
いことが好ましい。また、前記搬送系は前記基板の幅よ
り小さいことが好ましい。前記基板は、該基板上に少な
くとも一層の金属層または金属酸化物層を有しているこ
とが好ましい。前記樹脂層前駆体は、10乃至1000
mPa・sの粘度を有するものであることが好ましい。
前記基板は、光起電力素子であることができる。該前記
光起電力素子は、基板上に金属層または金属酸化物層、
光電変換層、透明電極層を順次設けてなるものであるこ
とができる。この場合、該光起電力素子の端辺に前記基
板、光電変換層、及び透明電極層の界面の少なくとも一
つ以上が露出していることが好ましい。
【0012】本発明は、従来技術から容易に予測するこ
とのできない作用及び効果を奏する。即ち、例えば、屋
外で使用する基板として代表的な光起電力素子を有する
基板を樹脂封止するについて、上述したように、上記固
定台や搬送系を該基板より小さくすることにより、該基
板の塗布時に樹脂層前駆体で該固定台や搬送系が汚染さ
れない為、装置メンテナンス回数を削減し装置稼働率を
向上させることができる。また、このように前記固定台
及び搬送系が汚染されないため、前記光起電力素子に汚
染物などが転写し歩留まりを悪化させることがない。更
に、上述したように上記樹脂層前駆体が10乃至100
0mPa・sの粘度を有することにより前記光起電力素
子の端部を望ましい状態に樹脂封止することができる。
更にまた、上記廃液皿に上記堰部材としての機能を持た
せることにより、装置部材及びメンテナンスの簡略化が
でき、樹脂封止された光起電力素子の製造コストを低減
することができる。このように本発明は、光起電力素子
を有する基板を効率的に樹脂封止して耐候性及び耐久性
に優れた樹脂封止構造を有する光起電力素子の連続的製
造を可能にする。
【0013】
【発明の実施態様例】以下、図を用いて本発明の好まし
い実施態様例を説明する。本発明は当該実施態様例に限
定されるものではない。図1は、本発明において製造さ
れる樹脂封止構造を有する設置基板としての光起電力素
子の一例の概略構成図である。図1(a)は、塗布対象の設
置基板としての光起電力素子の受光面側の構成を示す模
式的平面図である。図1(b)は、図1(a)に示す光起電力素
子を樹脂封止した状態を示すものであって、図1(a)にお
ける線A-A'に沿った模式的断面図である。図1(a)及び図
1(b)において、101は基板、102は裏面反射層、1
03は半導体層(光電変換層)、104は透明電極層、
105は集電電極、106は絶縁体、107は樹脂層、
をそれぞれ示す。以下、図1(a)及び図1(b)に示す樹脂封
止した光起電力素子を構成する各部材について説明す
る。
【0014】(基板101)基板101は光起電力素子
を支持する基体として機能するものである。基板101
は、光起電力素子を支持する基体として機能する材料で
構成される。基板101を光起電力素子の下部電極を兼
ねるようにすることができる。この場合、基板101の
構成材料としては、導電性であることが望ましい。そう
した導電性材料の具体例としては、シリコン、タンタ
ル、モリブデン、タングステン、ステンレス、アルミニ
ウム、銅、及びチタンが挙げられる。基板101は、カ
ーボンシート或いは鉛メッキ鋼板からなるものであるこ
とができる。この他、導電層が形成してある樹脂フィル
ム或いはセラミックス・ガラス部材を基板101として
使用することができる。
【0015】(裏面反射層102)裏面反射層102は
基板101上に設けられるものである。裏面反射層10
2は、金属層或いは金属酸化物層であることができる。
この他、裏面反射層102は、金属層と金属酸化物層と
を積層した構成のものであることができる。基板101
が樹脂フィルムやセラミック・ガラス部材などの絶縁材
料で構成される場合、該基板101上に設けられる裏面
反射層102は、光起電力素子の下部電極として機能す
るようにその厚み等を考慮して設けることもできる。
【0016】(半導体層103)半導体層103(光電
変換層)は、裏面反射層102上に設けられるものであ
る。半導体層103は、結晶系半導体材料、非晶質(ア
モルファス)系半導体材料、或いは化合物系半導体系材
料で構成されたものであることができる。こうした半導
体材料の中、アモルファスシリコン半導体材料は、製造
コストの観点で、他の半導体材料より有利である。ま
た、半導体層103を、アモルファスシリコン(a-Si)
半導体材料で構成する場合、該半導体層を有する光起電
力素子は可とう性を有し、剪断などの加工もし易い等の
利点を有する。更に、このようにし加工もし易い光起電
力素子は、それを使用して様々な太陽電池モジュール形
態を設計することができる。半導体層103は、p-n接
合、p-i-n接合、或いはショットキー接合などの半導体
接合を有する構造を持つことが必要である。半導体層1
03は、単一の半導体接合を有するシングルセル構造だ
けでなく、複数のpin接合またはpn接合を有するタ
ンデムセル構造或いはトリプルセル構造を有するもので
あることができる。前記タンデムセル構造は、例えば、
a−Siからなるi型層を有するp-i-nのトップセルと
ボトムセルとを積層した構成、a−Siからなるi層を
有するpinのトップセルとa−SiGeのi層を有す
るpinのボトムセルを積層した構成が挙げられる。ま
た、前記トップセルをa−Siのi型層を有するp-i-n
構造のものとし、前記ボトムセルを薄膜多結晶のp-n構
造のものにしてもよい。前記トリプルセル構造は、例え
ば、a−Siからなるi型層を有するp-i-n構造のトッ
プセルとミドルセル、そしてa−SiGeからなるi型
層を有するp-i-n構造のボトムセルを積層した構成、或
いはa−Siからなるi型層を有するp-i-n構造のトッ
プセル、a−SiGeからなるi型層を有するp-i-n構
造のミドルセル、そしてa−SiGeからなるi型層を
有するp-i-n構造のボトムセルを積層した構成のもので
あることができる。以上のような構成を有する半導体層
103は、シランガスなどを原料とするプラズマCVD
法、真空蒸着法、スパッタ法、或いは熱分解法により形
成することができる。
【0017】(透明電極層104)透明電極層104は
半導体層103(光電変換層)上に設けられ、光起電力
素子の上部電極の役目を果たすものである。透明電極層
104は、金属酸化物からなる層或いは金属酸化物に不
純物を高濃度ドープして得られる結晶性半導体層で構成
することができる。前記金属酸化物としては、例えば、
In23、SnO2、In23−SnO2(ITO)、Z
nO、TiO2、及びCd2SnO2を挙げることができ
る。透明電極層104は、抵抗加熱蒸着法、スパッタ
法、スプレー法、CVD法、或いは不純物拡散法により
形成することができる。尚、ロール・ツウ・ロール法に
より帯状の基板上に形成された大面積光起電力素子を分
割して所定の小面積光起電力素子を得る際に、得られる
光起電力素子の端部の電気的短絡の影響を無くす為に、
該光起電力素子の透明電極層の一部を取り除いて、透明
電極層削除部分104bを形成することにより該光起電
力素子の発電領域部と導電性基板101との絶縁を図っ
ても良い。前記透明電極層削除部分104bの形成方法
としては、例えば、(イ)塩化鉄を含んだエッチングペ
ーストを削除部分にスクリーン印刷により付与して該削
除部分を取り除くことにより所望のパターン(透明電極
層削除部分104b)を形成する方法、及び (ロ)エ
ッチングペーストを削除部分にスクリーン印刷により付
与して熱硬化させ、水洗浄し、硬化したエッチングペー
ストを取り除くことにより所望のパターン(透明電極層
削除部分104b)を形成する方法が挙げられる。
【0018】(集電電極105)透明電極層104上に
は電流を効率よく集電するために、集電電極105とし
てのグリッド電極105aを設けてもよい。グリッド電
極105aは、スパッタリング法、抵抗加熱法、CVD
法、光CVD法、導電性ペーストを印刷する方法、或い
は導電性ペーストを塗布した金属ワイヤーをはりつける
方法により形成することができる。導電性ペーストを印
刷する方法によりグリッド電極105aを形成する場
合、前記導電性ペーストとして、微粉末状の銀、金、
銅、ニッケル、或いはカーボンをバインダーポリマーに
分散させたものを用いることができる。前記バインダー
ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、エポキシ、
アクリル、アルキド、ポリビニルアセテート、ウレタ
ン、フェノールなどの樹脂が挙げられる。また、光起電
力素子外部に電気を取り出しやすいようにするために、
バスバー電極105bを設けることが好ましい。バスバ
ー電極105bは、電気抵抗の低い金属材料または合金
材料で構成される。そうした構成材料の具体例として、
銅、銀、金、白金、アルミニウム、ニッケルなどの金
属、及びこれらの金属の合金が挙げられる。バスバー電
極105bの形状としては、帯状の箔体が好ましい。
【0019】(絶縁体106)絶縁体106は、高分子
フィルムの両面に粘着材を配したものが用いられる。前
記高分子フィルムと前記粘着材は複数積層してもよい。
前記高分子フィルムは、前記粘着材と共にグリッド電極
105aまたはバスバー電極105bを半導体層103
上に配置するための絶縁体106の一部として用いら
れ、バスバー電極105bにより複数の耐候性セルを電
気接続する際、半田の熱やバスバー電極105b部材の
バリや折れ曲がりなどから半導体層103を保護するた
めに耐熱性、強度を有することが望ましい。
【0020】(樹脂層107)樹脂層107は、図1(b)
に示すように、光起電力素子を水分を始めとする劣化環
境因子から保護するために該光起電力素子の少なくとも
端部及び受光面側を封止するように設けられる。樹脂層
107は、該光起電力素子への入射光の光量減少を抑え
るために、400nm以上1000nm以下の波長領域
における全光線透過率が好ましくは80%以上、より好
ましくは90%以上である樹脂材料で構成するのが望ま
しい。また、樹脂層107は、屋外の温度変化に対して
も光起電力素子との密着性を保ち、該樹脂層内の内部応
力が小さい樹脂材料で構成するのが望ましい。更に、樹
脂層107は、透明電極層104、半導体層103、裏
面反射層102及び導電性基板101との接着性に優れ
た樹脂材料で構成するのが望ましい。樹脂層107は、
特に導電性基板101と透明電極層104との初期接着
性に優れ、且つ経時的な接着力変化の少ない樹脂材料で
構成するのが望ましい。
【0021】上述した条件を満たす樹脂材料の具体例と
しては、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シロキサンポリマ
ー、シリコン変性アクリル樹脂、アクリルシリコン樹
脂、フッ素シリコン樹脂、及びこれらのポリマーブレン
ド材料が挙げられる。これらの中、アクリル樹脂及びシ
リコン変性アクリル樹脂が特に好ましい。これらの樹脂
材料は、耐熱性及び耐侯性の向上を目的として、架橋剤
を含有せしめて架橋を行なってもよい。そうした架橋剤
としては、少なくとも1つ以上のイソシアネート基を含
むイソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合
物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。前記
樹脂材料及び前記架橋剤を溶剤に溶解または懸濁するこ
とによって樹脂層前駆体を作製できる。この場合、架橋
剤としてブロックイソシアネート化合物を使用すること
によって、一液型塗料からなる樹脂層前駆体を作製で
き、塗布装置の設備投資を抑えることができる。前記樹
脂層前駆体の粘度は、好ましくは10乃至1000mP
a・s、より好ましくは、300mPa・s程度である
のが望ましい。該樹脂層前駆体の粘度が10mPa・s
以下である場合、光起電力素子の端部断面に薄膜(1μ
m以下)の樹脂層しか作製できない為長期耐久性につい
て十分でない懸念がある。一方、該樹脂層前駆体の粘度
が1000mPa・sより大きい場合、回収用の廃液孔
や廃液用チューブ内で詰まりを起こし、量産性低下の原
因となる場合がある。
【0022】樹脂層107は、光起電力素子の受光面側
に設けられることから、特に耐候性に優れていることが
要求される。この要求を十分満たすために、樹脂層10
7を構成する上記樹脂材料は、紫外線吸収剤(UV
A)、ヒンダードアミン系光安定化剤、酸化防止剤を含
有するのが望ましい。
【0023】樹脂層107の形成方法について説明す
る。樹脂層107の形成方法としては、塗布による方法
が最も安価で且つ容易に所望の形状を得ることができる
ので望ましい。本発明においては、この塗布による樹脂
層107の形成方法は、所定の塗布装置を用いて実施さ
れる。該塗布装置は、上述した樹脂層前駆体を吐出する
ための吐出手段、塗布される光起電力素子を有する基板
を固定するための固定台、前記吐出手段または前記固定
台の何れかを水平方向に移動させるための移動手段、前
記基板を固定台に搬入するための手段、前記樹脂層前駆
体を塗布した前記基板を前記固定台から搬出するための
手段、及び前記樹脂層前駆体からなる層を前記基板に形
成する際に前記基板の一対の端辺に前記樹脂層前駆体が
滞留するように前記基板の端辺近傍に配置される堰部材
を有するものである。該塗布装置は、前記基板上以外で
吐出された前記樹脂層前駆体を受ける廃液皿を有しても
よい。 尚、該廃液皿は、前記堰部材の機能を兼ねるこ
とができる。前記堰部材により、前記基板の光起電力素
子領域以外で吐出された前記樹脂層前駆体を前記基板の
光起電力素子の端部付近に回収することができる。前記
堰部材が傾斜角度(勾配)を持つことにより、該樹脂層
前駆体の回収を効率良く行なうことができる。また、前
記堰部材の傾斜角度とともに前記基板の光起電力素子と
該堰部材の間隔を調整することにより、前記樹脂層前駆
体の滞留時間を任意に設定することができる。このよう
に前記基板の光起電力素子の端部付近に滞留した樹脂層
前駆体によって該光起電力素子端部が被覆される。その
被覆状態は該樹脂層前駆体の粘度、滞留時間等により調
整することが可能である。
【0024】上記堰部材は、耐薬品性を有し且つ酸化さ
れにくい材料からなるものであることが望ましい。そう
した材料の具体例として、フッ素樹脂など耐薬品性樹脂
材料、及びSUSなどの酸化され難い金属材料が挙げら
れる。該堰部材の上記基板に対する設置角度及び該基板
との間隔は、使用される樹脂層前駆体材料の粘度を考慮
して適切に決定される。 例えば、樹脂層前駆体材料
(アクリル系樹脂、固形分30%、粘度10mPa・
s)を光起電力素子を有する基板上に乾燥膜厚40μm
の条件で塗布する場合、前記堰部材の設置角度は小さい
ことが望ましい。好ましくは5乃至45°であり、上記
間隔は、最大1mmである。該間隔が1mm以上ある場
合、前記堰部材と前記光起電力素子との間に樹脂層前駆
体材料が滞留することがない為目的を達成できない。該
堰部材と該光起電力素子の下部が密着してもよい。一
方、樹脂層前駆体材料(シリコン樹脂、粘度1000m
Pa・s)を同様に塗布する場合、上記堰部材の設置角
度は30乃至80°であり、上記間隔は2mm程度であ
ることが好ましい。
【0025】図2(a)は、上述した塗布装置の具体的一
例の構成を模式的に示す略図である。図2(b)は、図2
(a)の線B-B'に沿った略断面図である。図2(a)及び図2
(b)において、202は上記吐出手段を示す。吐出手段
202は、スプレーコート、カーテンコート、Tダイに
よるキャスティング装置から適宜選択される。吐出手段
202から吐出される樹脂層前駆体206の幅は、任意
で設定できる。203は上記移動手段を示す。また、2
00は上記基板(光起電力素子を有する基板)を示す。
移動手段203は、吐出手段202と基板200の間を
一定間隔に保ちながら、該基板200の光起電力素子上
を任意の速度で移動できることが望ましい。具体的に
は、移動手段203としては、単軸、2軸をはじめとす
る多軸ロボット、または多関節ロボットが挙げれられ
る。204は上記固定台を示す。基板200(光起電力
素子を有する基板)を固定する固定台204は、樹脂層
前駆体206を塗布している間、基板200を水平に保
持できるものである。また、固定台204は吐出された
樹脂層前駆体206により汚染されることがないように
基板200(光起電力素子を有する基板)よりも小さい
ことが望ましい。搬送系211は、基板200を下側か
ら支持して固定台204上に搬入し、また固定台204
から基板200を搬出するものである。搬送系211と
しては、従来のコンベアライン、コンベアレール等を使
用できる。本例においては、搬送系211として、コン
ベアレールを使用している。搬送系211は、基板20
0の光起電力素子の幅よりも内側に配置されていること
がより望ましい。それにより、樹脂層前駆体206によ
る汚染が抑えられる。更に、図2(a)に示すように、搬
送系211の搬入口及び搬出口のそれぞれに遮蔽板21
0を設けることで、樹脂層前駆体206が基板200の
光起電力素子上で跳ねて搬送系211を汚染することか
ら保護することができる。固定台204への基板200
の固定は、吸引又は電磁石による固定方法で行うことが
できる。
【0026】図2(a)及び図2(b)に示す態様において
は、搬送系211は間歇的に運転される。即ち、基板2
00(光起電力素子を有する基板)は、搬入側から搬送
系211により固定台204上に搬入される。この場
合、固定台204には、搬送系211が水平・垂直方向
にすり抜けることができるスリットが設けられることが
好ましい。搬送系211を一旦停止し、基板200が固
定台204に配置されるよう下降させ、基板200を固
定台204に固定せしめる。基板200の光起電力素子
に樹脂層前駆体206を塗布後、固定台204は下降
し、前記固定を解除するとともに搬送系211に基板2
00を戻す。205は、上記堰部材に相当する廃液皿を
示す。廃液皿205は、基板200の光起電力素子上以
外で吐出された樹脂層前駆体を回収するものである。廃
液皿205は、吐出手段202の移動範囲、特に吐出領
域全域が含まれるように配置される。廃液皿205によ
り回収された樹脂層前駆体206は、廃棄しても良いが
利用効率を考えた場合回収して再利用することが望まし
い。
【0027】更に、固定台204若しくは上記堰部材
(廃液皿205を含む)は昇降手段を有する。固定台2
04及び堰部材の双方が昇降手段を有してもよい。図2
(a)及び図2(b)に示す態様においては、該堰部材として
廃液皿205を用いている。樹脂層前駆体206の塗布
時においては、図2(b)に示すように、基板200(光
起電力素子を有する基板)の端面と廃液皿205との間
(基板の端面と廃液皿205の傾斜した外縁部205a
との間212)に樹脂層前駆体206が溜まるように廃
液皿205を上昇させる。基板200端部が十分に樹脂
層前駆体206で浸されたタイミングで廃液皿205を
下降させ、溜まった樹脂層前駆体206を廃液孔に流し
込む。同様な操作を固定台204の昇降により行なって
もよい。
【0028】以上のようにして樹脂前駆体206が塗布
された基板200(光起電力素子を有する基板)は、乾
燥・硬化することにより樹脂層が形成される。樹脂前駆
体が溶剤系塗料からなるものである場合、その溶剤を揮
発した後に硬化反応を始めることが望ましい。硬化反応
前の溶剤揮発量の目安としては、好ましくは75%以
上、 より好ましくは95%以上である。硬化条件は、
樹脂層形成用樹脂材料に用いた硬化剤(架橋剤)の種類
により適宜選択される。例えば、架橋剤がブロッキング
タイプのイソシアネート化合物の場合、所定のブロック
剤を使用することにより、硬化温度を調節できる。硬化
時間は5乃至60分間であることが望ましい。60分間
以上である場合、作業効率が悪く好ましくない。
【0029】以上述べた方法により光起電力素子を有す
る基板上に形成される樹脂層 [107,図1(b)参照]の平均
膜厚は、使用する樹脂層形成用樹脂材料の特性によって
多少異なるが、好ましくは1μm乃至200μmであ
り、より好ましくは20乃至150μmである。前記平
均膜厚が200μm以下であれば、上述した塗布方法に
より所望の樹脂層を容易に形成することができる。該樹
脂層を形成する際の乾燥時間を調整することにより硬化
時に発泡することがなく、優れた外観を有し且つ耐候性
及び耐久性に優れた樹脂封止構造を有する光起電力素子
が得ることができる。
【0030】以下の実施例により、本発明の特徴及び効
果を詳細に説明する。尚、以下の実施例は例示目的のた
めのものであり、本発明の技術的範囲はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0031】
【実施例1】1.光起電力素子の作製 図1aおよび図1bに示した樹脂層107を有さない状
態のアモルファスシリコン(a−Si)光起電力素子を
以下のようにして製作する。基板101としての厚さ1
50μmの洗浄したステンレス製の帯状基板(幅355
mm)上に、ロール・ツウ・ロール(roll-to-roll) 法
によるスパッタ法で裏面反射層102としてAl層(膜
厚5000Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順次形
成した。次いで、該裏面反射層102上に、半導体層1
03としてロール・ツウ・ロール 法によるプラズマC
VD法により、SiH4とPH3とH2の混合ガスからn
型a−Si層を、SiH4とH2の混合ガスからi型a−
Si層を、SiH4とBF3とH2の混合ガスからp型微
結晶μc−Si層を形成し、n型層(層厚150Å)/
i型層(層厚4000Å)/p型層(層厚100Å)/
n型層(層厚100Å)/i型層(層厚800Å)/p
型層(層厚100Å)の層構成のタンデム型a−Si半
導体層を形成した。該半導体層103上に、透明導電層
104として、In23薄膜(膜厚700Å)を、O2
雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着することによって形
成する。このようにして帯状基板101上に裏面反射層
102、半導体層103及び透明導電層104がこの順
序で積層されてなる素子を形成する。
【0032】形成された素子を有する帯状基板101
を、上下刃2組の剪断刃(ダイス鋼刃、刃間隔50μ
m)を用いて、該帯状基板の流れ方向に対して垂直方向
に分割して複数の355mm(幅)×240mm(長
さ)のサイズの素子を得る。この際、各素子の一方の切
断端面に高さ48μmの凸部形状が形成される。次に各
素子について、その凸部形状が有効発電領域の外側に配
置されるように該素子の透明電極層104の所定の除去
する部分(透明電極層除去部104bを形成する部分)
に、塩化鉄(III)を主成分とするエッチングペースト
を市販の印刷機により付与することにより該部分を除去
して透明電極層除去部104bを形成する。このように
処理した各素子について、欠陥除去処理を行なう。即
ち、電導度が50乃至70mSとなるように調整した塩
化アルミニウムの水溶液中に、前記素子と、該素子の透
明導電層と対向するように電極板を浸漬し、該素子に、
電極板を介して3.5ボルトの正電位を2秒間印加する
ことにより該素子のシャントしている部分の透明導電層
を選択的に分解する。このように欠陥除去処理した各素
子について、その透明電極層104上に、集電電極10
5としてのグリッド電極105aとバスバー電極105
bを設け、その透明電極層除去部104b及びその外側
に粘着体を有する絶縁体106を配置する。この点具体
的には、複数の導電性コートした直径100ミクロンの
銅線からなるグリッド電極105aを6mm間隔で配置
しそれらの末端を絶縁体106の粘着材上に仮固定し、
該グリッド電極105aの末端部と接合するようにバス
バー電極105bを絶縁体106上に配置し、加熱圧着
することで集電電極を形成する。かくして、光起電力素
子を得る。このようにして複数の光起電力素子を作製す
る。
【0033】2.樹脂層の形成 上記1で得られた各光起電力素子に図2a及び図2bに
示した塗布装置を用いて樹脂層107を以下のようにし
て形成する。 (1)樹脂層前駆体の調製 アクリル樹脂にMEKオキシムでブロックしたHDIイ
ソシアヌレートをNCO/OH 1.5となるように添
加し、固形分が45wt%となるようキシレン、MIB
K、及び酢酸エチルで希釈することにより樹脂層前駆体
を調製する。該樹脂層前駆体の粘度は、126mPa・
sである。
【0034】(2)塗布装置 上記塗布装置の吐出手段として、エアレススプレー装置
201を用いた。吐出孔(吐出ノズル)202の位置
は、樹脂層前駆体206が吐出幅が15±1mmとなる
状態で塗布対象の上記光起電力素子の表面に着弾するよ
うに、エアレススプレー装置201の設定を調整するこ
とにより調節される。この吐出手段はその移動手段であ
る2軸ロボット203に固定されている。該光起電力素
子に対する吐出孔202からの樹脂層前駆体206の吐
出動作を図3に示すように該光起電力素子上を10往復
することにより該光起電力素子の所望の面積を塗布する
ことができるよう2軸ロボット203に教示する。尚、
図3において、301は光起電力素子、302は吐出
孔、303はバスバー電極、304は樹脂層前駆体、を
それぞれ示す。
【0035】(3)樹脂層107の形成 上記塗布装置使用した上記光起電力素子(200)への
樹脂層107の形成は、以下に述べる手順で行う。 イ.光起電力素子200を上記塗布装置の固定台204
に固定する。この時、固定台204上で光起電力素子2
00を水平にする。 ロ.廃液皿205を光起電力素子200の端部との間隔
が0.5mmとなる位置まで上昇させる。 ハ.吐出孔202から樹脂層前駆体206を吐出しなが
ら、光起電力素子200上を図3に示すように移動させ
る。 ニ.塗布後、廃液皿205を下降させると共に、光起電
力素子200の固定台204への固定を解除し、系外に
排出する。 ホ.排出された光起電力素子200を60℃のオーブン
にて10分間乾燥する。更に、該光起電力素子を100
℃のオーブンに10分間投入し、該オーブン内を180
℃まで10分間で昇温し、該光起電力素子を180℃に
て5分間加熱して硬化する。 以上の操作で、光起電力素子200上に、樹脂層樹脂層
107(平均膜厚40μm)を図1(b)に示すような状
態で形成する。このようにして、図1(b)に示すような
樹脂封止構造を有する光起電力素子を3個作製する。
【0036】3.評価 上記で得られた樹脂封止構造を有する光起電力素子(以
下、単に「光起電力素子」と略称する)について、以下
に述べるように評価する。
【0037】(1)端面観察 光起電力素子の端面の断面を観察した。観察結果を以下
の基準で表1に示す。 A:全ての光起電力素子の端面が全域にわたって望まし
い状態に樹脂被覆されている場合。 B:少なくとも1個の光起電力素子の端部の一部に樹脂
封止されてない部分が存在する場合。
【0038】(2)電食試験 光起電力素子と対向電極を5mm間隔に配置し、電解液
を光電極素子と対向電極を跨ぐように滴下し、光起電力
素子の基板を+側、対向電極を―側となるようにして
2.0Vを3時間印加し、該光起電力素子の内部状態を
観察した。観察結果を以下の基準で表1に示す。 A:全ての光起電力素子について、内部状態の変化が認
められない場合。 B:少なくとも1個の光起電力素子について、内部の膜
剥がれが認められる場合。
【0039】
【実施例2】吐出手段としてカーテンコート装置を使用
し、光起電力素子上に着弾する樹脂層前駆体の吐出幅を
300mmとした以外は、実施例1と同様にして樹脂封
止構造を有する光起電力素子を3個作製する。得られた
樹脂封止構造を有する光起電力素子を実施例1における
と同様に評価し、評価結果を表1に示す。
【0040】
【比較例1】実施例1において、廃液皿を上昇させず光
起電力素子端部からの距離が20mmの状態で、樹脂層
前駆体を塗布した以外は実施例1と同様にして樹脂封止
構造を有する光起電力素子を3個作製する。得られた樹
脂封止構造を有する光起電力素子を実施例1におけると
同様に評価し、評価結果を表1に示す。
【0041】
【比較例2】実施例2において、廃液皿を上昇させず光
起電力素子端部からの距離が20mmの状態で、樹脂層
前駆体を塗布した以外は実施例2と同様にして樹脂封止
構造を有する光起電力素子を3個作製する。得られた樹
脂封止構造を有する光起電力素子を実施例1におけると
同様に評価し、評価結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1および実施例2では、光起電力素子の端部が望まし
い状態に樹脂封止されているため、電食試験においても
良好な結果が得られる。また、実施例1及び実施例2に
おいては、樹脂層前駆体層形成工程中での搬送経路の樹
脂層前駆体による汚染等は無い。一方、比較例1及び比
較例2では、光起電力素子の端部が十分に樹脂封止され
ていない。従って、電食試験においては、樹脂被覆がさ
れていない部分から裏面反射層からの酸化亜鉛の溶解が
認められる。
【0044】
【発明の効果】以上のべたように、本発明は、従来技術
からは容易に予測することの出来ない作用及び効果を奏
する。即ち、上述したように、塗布装置の固定台及び搬
送系が塗布処理する基板より小さいことにより、該基板
の塗布時に該固定台及び該搬送系が樹脂層前駆体で汚染
されない為、装置メンテナンス回数を削減し装置稼働率
を向上させることができる。更に、このように前記固定
台及び前記搬送系が汚染されない為、塗布処理する基板
としての光起電力素子に汚染物などが転写し歩留まりを
悪化させることがない。また、上述したように、廃液皿
に堰部材としての機能を持たせることにより、装置構成
部材及び装置メンテナンスの簡略化ができ、樹脂封止製
品の製造コストを削減することができる。更にまた、上
述したように、樹脂層前駆体の粘度が10乃至1000
mPa・sであることで塗布処理する基板としての光起
電力素子の端部を望ましい状態に樹脂封止することがで
きる。即ち、優れた外観を有し且つ耐候性及び耐久性に
優れた樹脂封止構造を有する光起電力素子を効率よく製
造することができる。
【簡単な図面説明】
【図1(a)】本発明における塗布対象の基板としての光
起電力素子の概略正面図である。
【図1(b)】本発明により樹脂層で被覆された図1(a)に
示す光起電力素子の、線A-A'に沿った断面の概略図であ
る。
【図2(a)】本発明における塗布装置の一例の構成を模
式的に示す略図である。
【図2(b)】図2aの線B-B'に沿った略断面図である。
【図3】実施例1における塗布作業の模式図である。
【図4】従来の光起電力素子の一例の構成を示す略断面
図である。
【符号の説明】
導電性基板 101 裏面反射層 102 半導体層 103 透明電極層 104 透明電極層除去部分 104b グリッド電極 105a バスバー電極 105b、303 絶縁体 106 樹脂層 107 光起電力素子 200、301、401 エアレススプレー装置本体 201 吐出孔 202、302 2軸ロボット 203 固定台 204 廃液皿 205 廃液皿の傾斜した外縁部 205a 樹脂層前駆体 206、304 廃液皿昇降装置 207 遮蔽版 210 搬送系 211 基板の端辺と廃液皿の傾斜した外縁部との間の間隙 2
12 表面部材 402 表面封止材 403 裏面封止材 404 裏面部材 405
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月10日(2003.1.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における塗布対象の基板としての光起電
力素子の概略図であり、(a)は概略正面図であり、(b)は
本発明により樹脂層で被覆された(a)に示す光起電力素
子の線A-A'に沿った断面の概略図である。
【図2】本発明における塗布装置の一例を模式的に示す
図であり、(a)は装置構成を模式的に示す略図であり、
(b)は(a)に示す線B-B'に沿った略断面図である。
【図3】実施例1における塗布作業の模式図である。
【図4】従来の光起電力素子の一例の構成を示す略断面
図である。
【符号の説明】 導電性基板 101 裏面反射層 102 半導体層 103 透明電極層 104 透明電極層除去部分 104b グリッド電極 105a バスバー電極 105b、303 絶縁体 106 樹脂層 107 光起電力素子 200、301、401 エアレススプレー装置本体 201 吐出孔 202、302 2軸ロボット 203 固定台 204 廃液皿 205 廃液皿の傾斜した外縁部 205a 樹脂層前駆体 206、304 廃液皿昇降装置 207 遮蔽版 210 搬送系 211 基板の端辺と廃液皿の傾斜した外縁部との間の間隙 2
12 表面部材 402 表面封止材 403 裏面封止材 404 裏面部材 405
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 3/00 B05D 3/02 Z 3/02 7/00 H 7/00 H01L 31/04 F (72)発明者 高林 明治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC08 AC78 AC84 BB24Z BB26Z DA06 DC21 EA05 EB47 4F041 AA05 AB01 BA59 4F042 AA06 CC01 CC07 DA08 DF15 5F051 AA05 BA18 CA02 CA03 CA04 CA15 DA04 EA18 FA02 FA23 GA02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層
    前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定する
    ための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れか
    を水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を前
    記固定台に搬入するための搬入手段、及び前記基板を前
    記固定台から搬出するための搬出手段を備えた塗布装置
    を使用し、前記基板を前記搬入手段を介して前記固定台
    に搬入固定し、前記吐出手段または前記固定台の何れか
    を前記移動手段により水平方向に移動させながら前記吐
    出手段から前記樹脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆
    体を前記基板に塗布して該基板上に樹脂層前駆体層を形
    成し、前記樹脂層前駆体層を有する前記基板を前記搬出
    手段を介して前記固定台から搬出し、搬出された前記基
    板上の前記樹脂層前駆体層を乾燥硬化させて前記基板上
    に被覆樹脂層を形成することからなる被覆樹脂層を有す
    る基板の製造方法において、前記樹脂層前駆体を前記基
    板を塗布する際に少なくとも前記基板の一対の端辺に前
    記樹脂層前駆体が滞留するように前記基板の端辺近傍に
    堰部材を配置することを特徴とする被覆樹脂層を有する
    基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記堰部材が移動手段を有する請求項1に
    記載の被覆樹脂層を有する基板の製造方法。
  3. 【請求項3】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層
    前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定する
    ための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れか
    を水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を前
    記固定台に搬入するための搬入手段、前記基板を前記固
    定台から搬出するための搬出手段、及び前記基板上以外
    で前記吐出手段から吐出された前記樹脂層前駆体を受け
    る廃液皿を備えた塗布装置を使用し、前記基板を前記搬
    入手段を介して前記固定台に搬入固定し、前記吐出手段
    または前記固定台の何れかを前記移動手段により水平方
    向に移動させながら前記吐出手段から前記樹脂層前駆体
    を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗布して該基
    板上に樹脂層前駆体層を形成し、前記樹脂層前駆体層を
    有する前記基板を前記搬出手段を介して前記固定台から
    搬出し、搬出された前記基板上の前記樹脂層前駆体層を
    乾燥硬化させて前記基板上に被覆樹脂層を形成すること
    からなる被覆樹脂層を有する基板の製造方法において、
    前記樹脂層前駆体を前記基板を塗布する際に前記廃液皿
    を上昇させることにより少なくとも前記基板の一対の端
    辺と前記廃液皿の間に前記樹脂層前駆体が滞留し該樹脂
    層前駆体が前記基板端辺を被覆することを特徴とする被
    覆樹脂層を有する基板の製造方法。
  4. 【請求項4】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂層
    前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定する
    ための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れか
    を水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を前
    記固定台に搬入するための搬入手段、前記基板を前記固
    定台から搬出するための搬出手段、及び前記基板上以外
    で前記吐出手段から吐出された前記樹脂層前駆体を受け
    る廃液皿を備えた塗布装置を使用し、前記基板を前記搬
    入手段を介して前記固定台に搬入固定し、前記吐出手段
    または前記固定台の何れかを前記移動手段により水平方
    向に移動させながら前記吐出手段から前記樹脂層前駆体
    を吐出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗布して該基
    板上に樹脂層前駆体層を形成し、前記樹脂層前駆体層を
    有する前記基板を前記搬出手段を介して前記固定台から
    搬出し、搬出された前記基板上の前記樹脂層前駆体層を
    乾燥硬化させて前記基板上に被覆樹脂層を形成すること
    からなる被覆樹脂層を有する基板の製造方法において、
    前記樹脂層前駆体を前記基板を塗布する際に前記固定台
    を下降させることにより少なくとも前記基板の一対の端
    辺と前記廃液皿の間に前記樹脂層前駆体が滞留し樹脂前
    駆体が前記基板の端辺を被覆することを特徴とする被覆
    樹脂層を有する基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記固定台が前記基板より小さいサイズの
    ものである請求項1乃至4のいずれかに記載の被覆樹脂
    層を有する基板の製造方法。
  6. 【請求項6】前記移動手段、前記搬入手段及び前記搬出
    手段が前記基板の幅より小さいサイズのものである請求
    項1乃至5のいずれかに記載の被覆樹脂層を有する基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記基板が少なくとも一層の金属層または
    金属酸化物層を有する請求項1乃至6のいずれかに記載
    の被覆樹脂層を有する基板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記樹脂層前駆体の粘度が、10乃至10
    00mPa・sである請求項1乃至7のいずれかに記載
    の被覆樹脂層を有する基板の製造方法。
  9. 【請求項9】前記基板が光起電力素子である請求項1乃
    至8のいずれかに記載の被覆樹脂層を有する基板の製造
    方法。
  10. 【請求項10】前記光起電力素子が、基板上に光電変換
    層、透明電極層を順次設けてなるものである請求項9に
    記載の被覆樹脂層を有する基板の製造方法。
  11. 【請求項11】前記光起電力素子の端辺に基板、光電変
    換層、透明電極層の界面が少なくとも一つ以上露出して
    いる請求項9または10に記載の被覆樹脂層を有する基
    板の製造方法。
  12. 【請求項12】樹脂層前駆体を基板に塗布することによ
    り被覆樹脂層を有する基板を製造する方法であって、前
    記基板の端辺に吐出される樹脂層前駆体が滞留するよう
    に前記基板の端辺近傍に堰部材を配置し、前記樹脂層前
    駆体を前記基板に対して吐出することを特徴とする被覆
    樹脂層を有する基板の製造方法。
  13. 【請求項13】樹脂層前駆体を基板に塗布することによ
    り被覆樹脂層を有する基板を製造する方法であって、前
    記樹脂層前駆体を吐出するためのノズルと、該ノズルに
    対向し、吐出された樹脂層前駆体を受ける傾斜した外縁
    部を備えた廃液皿との空間に、塗布対象の基板をその塗
    布対象の面が前記ノズルに対向するように配置し、前記
    基板の端辺と前記廃液皿の前記傾斜した外縁部との間
    に、吐出された樹脂層前駆体が滞留する程度の空隙が形
    成されるように少なくとも前記基板及び前記廃液皿のい
    ずれかを移動し、前記ノズルから樹脂層前駆体を前記基
    板に対して吐出することを特徴とする被覆樹脂層を有す
    る基板の製造方法。
  14. 【請求項14】前記樹脂層前駆体を吐出した後、前記廃
    液皿を前記基板から遠ざける請求項13に記載の被覆樹
    脂層を有する基板の製造方法。
  15. 【請求項15】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂
    層前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定す
    るための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れ
    かを水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を
    前記固定台に搬入するための搬入手段、及び前記基板を
    前記固定台から搬出するための搬出手段を備えていて、
    前記基板は前記搬入手段を介して前記固定台に搬入固定
    する工程、前記吐出手段または前記固定台の何れかを前
    記移動手段により水平方向に移動させながら前記吐出手
    段から前記樹脂層前駆体を吐出させて該樹脂層前駆体を
    前記基板に塗布して該基板上に樹脂層前駆体層を形成す
    る工程、及び前記固定台上の前記樹脂層前駆体層を有す
    る前記基板を前記搬出手段を介して系外に搬出する工程
    を順次行う前記基板上に被覆樹脂層を形成するための樹
    脂層前駆体層形成を形成する塗布装置であって、前記樹
    脂層前駆体を前記基板を塗布する際に少なくとも前記基
    板の一対の端辺に前記樹脂層前駆体が滞留するように前
    記基板の端辺近傍に堰部材を配置することを特徴とす
    る。
  16. 【請求項16】少なくとも塗布対象の基板に対して樹脂
    層前駆体を吐出するための吐出手段、前記基板を固定す
    るための固定台、前記吐出手段または前記固定台の何れ
    かを水平方向に移動させるための移動手段、前記基板を
    前記固定台に搬入するための搬入手段、前記基板を前記
    固定台から搬出するための搬出手段、及び前記基板上以
    外で前記吐出手段から吐出された前記樹脂層前駆体を受
    ける廃液皿を備えていて、前記基板を前記搬入手段を介
    して前記固定台に搬入固定する工程、前記吐出手段また
    は前記固定台の何れかを前記移動手段により水平方向に
    移動させながら前記吐出手段から前記樹脂層前駆体を吐
    出させて該樹脂層前駆体を前記基板に塗布して該基板上
    に樹脂層前駆体層を形成する工程、及び前記固定台上の
    前記樹脂層前駆体層を有する前記基板を前記搬出手段を
    介して系外に搬出する工程を順次行う前記基板上に被覆
    樹脂層を形成するための樹脂層前駆体層形成を形成する
    塗布装置であって、前記樹脂層前駆体を前記基板を塗布
    する際に前記固定台が下降するか若しくは前記廃液皿が
    上昇し、少なくとも前記基板の一対の端辺と前記廃液皿
    の間に前記樹脂層前駆体が滞留し前記樹脂層前駆体が前
    記基板の端辺を被覆することを特徴とする。
  17. 【請求項17】前記固定台が前記基板より小さいサイズ
    のものである請求項15または16に記載の塗布装置。
  18. 【請求項18】前記移動手段、前記搬入手段及び前記搬
    出手段が前記基板の幅より小さいサイズのものである請
    求項15または16に記載の塗布装置。
  19. 【請求項19】前記基板が光起電力素子である請求項1
    5または16に記載の塗布装置。
  20. 【請求項20】被覆樹脂層を有する基板を製造するに際
    して塗布対象の基板に樹脂層前駆体を塗布する塗布装置
    であって、前記塗布装置は、前記塗布対象の基板に樹脂
    層前駆体を吐出するためのノズルと、前記ノズルに対向
    し、前記ノズルから吐出された樹脂層前駆体を受ける傾
    斜した外縁部を有する廃液皿と、前記塗布対象の基板
    を、その塗布対象の面が前記ノズルに対向するように前
    記ノズルと前記廃液皿との間に配置するための固定台
    と、少なくとも前記廃液皿及び前記固定台のいずれかを
    昇降させる昇降装置とを備えており、前記基板の端辺と
    前記廃液皿の前記傾斜した外縁部との間に、吐出された
    樹脂層前駆体が滞留する程度の空隙が形成されるように
    少なくとも前記基板及び前記廃液皿のいずれかを移動さ
    せることを特徴とする。
  21. 【請求項21】前記固定台が前記基板より小さいサイズ
    のものである請求項20に記載の塗布装置。
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