JP2003246973A - ガスバリアー性接着テープ - Google Patents

ガスバリアー性接着テープ

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JP2003246973A
JP2003246973A JP2002048246A JP2002048246A JP2003246973A JP 2003246973 A JP2003246973 A JP 2003246973A JP 2002048246 A JP2002048246 A JP 2002048246A JP 2002048246 A JP2002048246 A JP 2002048246A JP 2003246973 A JP2003246973 A JP 2003246973A
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container
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gas barrier
adhesive
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Masahiko Kawashima
政彦 川島
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス置換効果を効果的に長時間持続すること
ができるガスバリアー性接着テープを提供する。 【解決手段】 ガスバリアー基材層と接着剤層からなる
ガスバリアー性接着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリアー性を
有する接着テープに関し、特にガス置換包装された容器
を封緘するに適したガスバリアー性接着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、食品等を入れた容器を封緘する場
合の材料には、一般に樹脂製の容器と樹脂製のフィルム
や蓋等が使用されている。これらの一般的な封緘方法と
しては、まず容器に内容物を入れたあとで、容器開口部
の上にフィルム(あるいは蓋)を被せて固定し、次ぎに
シールする部分すなわち容器のフランジ部をシール装置
のシール型具にはまるように置き、シール型具と相当す
る当て板が上面から下降してフランジ部を挟持しながら
フランジ部を当て板もしくはシール型具の両方もしくは
片方より加熱(または押圧)して容器と蓋とをヒートシ
ールでシールするのである。またヒートシールしない、
例えば、接着剤シールの場合は挟持する前にあらかじめ
容器と蓋の間のフランジ部に接着剤等を塗布しておき、
同様にシール型具を用いて押圧して容器と蓋をシールさ
せているのである。
【0003】特開平4−189721号公報には、板状
体に数個あけられた穴の縁に発熱体を配設した絶縁台板
があり、その板状体上に容器のフランジ部を対応させて
容器を配置し、内容物を挿入し、台紙(蓋)を被せて、
コンベア装置で搬送して、次に上部から押圧板が下降し
てフランジ部を上下で挟持して、加熱されたシール装置
の型具により容器と台紙(蓋)とを熱融着する方法が開
示されている。この方法は、台紙(蓋)側を加熱しない
ために蓋材の熱による変形(歪み)が発生しないので、
見栄え良く包装できるところが優れている。
【0004】しかしながら、特開平4−189721号
公報で代表されるような方法や装置は、大きさやデザイ
ンの違う多種多様の容器毎に、それぞれに対応する発熱
体が配設されたシール型具が必要であり、このような容
器毎の専用シール型具を作製するには多額の費用がかか
る問題があり、これらの交換に手間や労力がかかる上、
保管・管理するのも難しくなっている。このように業者
にとっては金銭的にも場所的にも人員的にもかなりの負
担となり、今後ますます多様化する様々な種類の容器に
対応しきれないという問題が残されている。
【0005】このため、容器の開口部を接着テープによ
り封緘する方法が実施されている。しかしながら従来、
封緘に使用されている接着テープは紙テープ、塩化ビニ
ルテープ、ポリプロピレンテープ、セロハンテープ等の
ガスバリアー性が劣る接着テープであるため、ガス置換
包装を行った容器の封緘では接着テープの基材を透過し
て置換ガスが流出したり、容器の外より酸素が流入して
ガス置換効果を損ねる問題が残されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題に対し、多様化する様々な大きさ・形状の容器に対
応できる封緘方法である接着テープ、特にガス置換包装
封緘用ガスバリアー接着テープを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至
った。すなわち、本発明は下記の通りである。 1)ガスバリアー基材層と接着剤層からなるガスバリア
ー性接着テープ。 2)ガスバリアー基材層が、ガスバリアー樹脂を含む樹
脂層もしくは無機系物質を層状に具備している樹脂層で
あることを特徴とする上記1)に記載のガスバリアー性
接着テープ。 3)接着剤が、アクリル系接着剤またはゴム系接着剤で
あることを特徴とする上記1)または2)に記載のガス
バリアー性接着テープ。 4)接着強度が0.1〜10N/cmであり、酸素ガス
透過量が1.0〜1974.0ml/m2・day/M
Paであることを特徴とする上記1)〜3)のいずれか
に記載のガスバリアー性接着テープ。 5)ガスバリアー性接着テープの長手方向にカットテー
プを具備することを特徴とする上記1)〜4)のいずれ
かに記載のガスバリアー性接着テープ。 6)樹脂からなる容器および蓋の中に内容物を収容し、
容器内の空気を他のガスと置換し、容器と蓋のフランジ
部を上記1)記載のガスバリアー性接着テープにより封
緘することを特徴とするガス置換包装体の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい態様につ
き詳細に説明する。本発明が従来技術と最も相違すると
ころは、従来技術の接着テープがガスバリアー性に乏し
く、ガス置換包装の封緘には適さないのに対し、本発明
はガスバリアー性を有する接着テープである。上記、従
来技術と相違するところの本発明でいう構成要件に基づ
く効果は、ガス置換効果を効果的に長時間持続すること
ができる他、容器外からの酸素の流入を防ぎ、内容物の
酸化を防止でき、食品の保存性を飛躍的に向上すること
ができ、さらに老人等にも容器から蓋を開けやすい封緘
方法であることである。
【0009】本発明でいうガスバリアー性接着テープと
は、ガス置換包装された容器を封緘し、容器内と容器外
とを気体の出入りを妨げるため機能(ガスバリアー性)
を有する接着テープをいう。本発明でいう容器とは、内
容物を入れて、密封することさえできれば何でも良い
が、例として袋、密閉容器等が挙げられる。袋の場合の
一例を挙げると、袋の開口部より内容物及び置換ガスを
袋内に導入し、該テープにて袋の開口部すべてを封緘
し、外の空気と袋内の置換ガスとを遮断するのである。
また、密封容器の場合、容器と蓋の重合するフランジ部
を該テープにて封緘するのである。密封容器の場合、蓋
は、容器の上部を覆うものであり、材質は樹脂であれば
内容物を入れた容器を覆うことができれば何でも良い
が、内容物を目視確認するという観点より上部を覆う蓋
は透明であること、また、美粧性の観点よりも透明で光
沢に優れる樹脂であることが良い。
【0010】さらに容器と蓋の高さの関係において、内
容物ボリューム感を容器のディスプレイ効果により発揮
するという観点より、容器の高さが上部を覆う蓋の高さ
よりも低い方が良い。本発明でいうフランジ部とは容器
開口面の縁を言う意味であり、縁の形状が直線状でも曲
線状でも支障はない。また、本発明の容器開口部の形状
は円形、三角形、四角形(長方形、正方形)、その他多
角形であっても、菱形、楕円形、曲線からなる無定形、
であっても支障はない。また、前記重合とは容器のフラ
ンジ部が重なり合うことを意味し、容器と蓋のフランジ
部の辺が重合し、本発明のガスバリアー性接着テープに
よって封緘され、容器内部を密封することができれば、
必ずしもフランジ部の全辺が重合しなくても良い。
【0011】例えば容器と蓋の一辺がヒンジ部を介して
接合されたいわゆるフードパック等でも容器と蓋のフラ
ンジ部の辺が重合し、帯状テープによって封緘し、容器
内部を密封することができれば支障はない。さらに、該
テープによる封緘とは、テープが容器と蓋を跨いだ状態
で双方に接着していることをいう。袋および容器や蓋に
用いられる樹脂とは熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂をいう
が、一般的に容器や蓋に使用される樹脂であれば何でも
良い。例えば、熱可塑性樹脂ではポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂、セルロースアセテート樹
脂、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EV
OH等)等が挙げられ、熱硬化性樹脂ではユリア樹脂、
メラニン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂等が挙げられこれらの単独樹脂または
共重合樹脂等が挙げられる。袋および容器や蓋は、これ
らの樹脂より構成される単層または多層構成等のフィル
ムおよびシートからなる。
【0012】また、本発明でいうガスバリアー性接着テ
ープとは幅をもって長くのびている形状であって容器お
よび蓋と接触する面は接着剤が存在し、その接着剤を介
して容器と蓋を隙間なく封緘(密封)をすることができ
ればガスバリアー性接着テープの幅はテープ全てが一定
であっても、太いところや細いところがあっても支障は
ない。また、ガスバリアー性接着テープに意図的に細い
部分(切り込み等)を作成すれば、その細い部分が機械
的強度が乏しく、この強度の差を利用して易開封を付与
することができる。また、ガスバリアー性接着テープの
材質として、紙、金属薄膜、樹脂等より構成される単層
または多層構成等が挙げられるが、分別回収の観点より
容器と同じ材質である樹脂からなることがより好まし
い。また、電子レンジ加熱時において電子の衝突による
スパーク防止の観点より金属薄膜や金属蒸着等の金属を
含まない材質、ガスの散逸防止の観点よりガスバリアー
樹脂であることがさらに好ましい。
【0013】また、本発明でいうガスバリアー性接着テ
ープは機械によりテープを貼る時の機械的適性の観点よ
り、ある程度の強度と伸びを有することが好ましい。J
IS−Z−0237の粘着テープ試験法に基づく測定に
おいて、引張強度が10〜120N/10mmであるこ
とが好ましく、より好ましくは20〜110N/10m
mであり、さらに好ましくは25〜95N/10mmで
ある。さらに、10mm幅の接着テープ長さ10mmあ
たりに0.1Nの荷重をかけたときの伸びが1〜50%
であることが好ましく、より好ましくは2〜45%であ
り、さらに好ましくは2〜40%である。
【0014】本発明でいうガスバリアー性接着テープは
おおきく区別するとガスバリアー基材層、接着剤層の2
層に分けられる。本発明でいうガスバリアー基材層はガ
スバリアー性を有していることが必要であり、二酸化炭
素ガス透過量が1.0〜4935.0ml/m2・da
y/MPa、酸素ガス透過量が1.0〜3948.0m
l/m2・day/MPa、窒素ガス透過量が1.0〜
1480.5ml/m2・day/MPaを有するもの
が好ましく、より好ましくは二酸化炭素ガス透過量が1
0.0〜4500.0ml/m2・day/MPa、酸
素ガス透過量が10.0〜2500.0ml/m2・d
ay/MPa、窒素ガス透過量が10.0〜1300.
0ml/m2・day/MPaを有するものであり、さ
らに好ましくは二酸化炭素ガス透過量が20.0〜40
00.0ml/m2・day/MPa、酸素ガス透過量
が20.0〜1300.0ml/m2・day/MP
a、窒素ガス透過量が20.0〜1000.0ml/m
2・day/MPaを有するものである。さらにより好
ましくは二酸化炭素ガス透過量が20.0〜1000.
0ml/m2・day/MPa、酸素ガス透過量が2
0.0〜300.0ml/m2・day/MPa、窒素
ガス透過量が20.0〜250.0ml/m2・day
/MPaを有するものである。
【0015】本発明に用いられるガスバリアー基材層の
厚さは、用いられる樹脂の酸素ガス透過量によって異な
り、前述の酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml
/m 2・day/MPaである厚さを確保することが好
ましい。例えば、酸素ガス透過量の少ないエチレン−ビ
ニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH)の場合、酸
素ガス透過量の観点からは数μm程度で酸素ガス透過量
を達成することは可能であるが、接着テープとしての腰
が乏しいため、該テープの作業効率が悪く、該テープの
取り扱いの観点より他の腰を有する樹脂である例えばポ
リプロピレン系樹脂(PP)と積層する必要がある。P
PとEVOHの積層構成であるガスバリアー基材層の場
合、酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2
・day/MPaであることが好ましく、ガスバリアー
基材層の厚さは接着テープの腰の観点より15〜100
μmが好ましい。また、より好ましくは20〜90μ
m、さらに好ましくは25〜85μmである。
【0016】本発明の接着テープに用いられるガスバリ
アー基材層に用いられる樹脂とは、酸素ガス透過量が
1.0〜1974.0ml/m2・day/MPaであ
ることが好ましく、食品包装用途に用いられる樹脂であ
れば支障がなく、該樹脂を用いたフィルムを帯状に裁断
されたものであれば特に制限されない。
【0017】例えば、ポリエチレン系樹脂(HDPE、
LLDPE等)、ポリプロピレン系樹脂(PP)、ポリ
ブテン−1系樹脂(PB)、ポリ−4−メチルペンテン
−1系樹脂をはじめとするポリオレフィン系樹脂(P
O)、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EV
A)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂
(EMA等)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体
樹脂(EVOH等)をはじめとするポリオレフィン系樹
脂変性物(PO変性物)、ポリエチレンテレフタレート
系(含変性)樹脂(PET等)、ポリブチレンテレフタ
レート系(含変性)樹脂(PBT等)をはじめとする芳
香族成分を一部含む、又はポリ乳酸系樹脂、ポリグリコ
ール酸系樹脂をはじめとする脂肪族成分のポリエステル
系樹脂(PEST)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PV
DC)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)をはじめとす
る塩素系樹脂、αオレフィン−一酸化炭素共重合樹脂
(含同水添樹脂)、αオレフィン(エチレン、他)−ス
チレン共重合樹脂(含同水添樹脂)、エチレン−環状炭
化水素系化合物共重合樹脂(含同水添樹脂)、ポリアミ
ド系樹脂(Ny)、カプロラクトン系樹脂、等から少な
くとも一種を主体として選択される樹脂組成物を単層も
しくはこれらの多層またはこの層と異なる樹脂を積層さ
せたもの、もしくはこれらの樹脂からなる延伸もしくは
未延伸のテープが挙げられ、中でも耐熱性、ガスバリア
ー性の点よりポリエチレン系樹脂(特にHDPE)、ポ
リプロピレン系樹脂(PP)、エチレン−ビニルアルコ
ール系共重合体樹脂(EVOH等)、ポリアミド系樹脂
(Ny)、ポリエチレンテレフタレート系(含変性)樹
脂(PET等)、ポリブチレンテレフタレート系(含変
性)樹脂(PBT等)をはじめとする芳香族成分を一部
含む、又はポリ乳酸系樹脂、ポリグリコール酸系樹脂を
はじめとする脂肪族成分のポリエステル系樹脂(PES
T)等が好ましい。
【0018】また、本発明の効果を損なわない範囲内
で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、帯
電防止剤、防曇剤、着色剤、滑剤等を混入したり、公知
の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火焔処理、電子
・プラズマ等を含む放射線照射処理、イオンエッチング
処理等、塩化ビニリデン等をガスバリアー塗工処理をし
てもよい。本発明における本発明の接着テープに用いら
れるガスバリアー基材層として無機系物質を層状に具備
している樹脂層を設け、ガスバリアー基材層としてもよ
い。例えば、ガスバリアー性の乏しい低密度ポリエチレ
ン樹脂層にシリカおよび/またはアルミナの無機系物質
を蒸着処理にてガスバリアー性を付与しても良い。
【0019】次に、本発明でいうガス置換包装封緘用ガ
スバリアー接着テープの接着剤層について説明する。ま
ず、本発明でいう接着とはガス置換包装封緘用ガスバリ
アー接着テープと袋や容器や蓋を貼り合わせることを意
味する。接着強度は適宜、選択されれば良く、所望の接
着強度によって接着剤の種類、塗布量等を選択すれば良
く、接着強度の弱い粘着であってもガス置換包装封緘用
ガスバリアー接着テープと袋や容器や蓋を貼り合わせ、
密封することができれば良い。
【0020】代表的な接着剤として溶剤タイプ、ホット
メルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を
有しているものであれば支障はなく、例えばゴム系接着
剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリ
コン系接着剤やこれらの中から少なくとも一種を主体と
して選択される樹脂組成物が挙げられる。好ましくは所
望の接着強度を設定しやすいという観点より、ゴム系接
着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、さ
らに好ましくはゴム系接着剤、アクリル系接着剤であ
る。
【0021】さらに溶媒抽出物が少なく、不純物の少な
い観点より、アクリル系接着剤がさらにより好ましい。
また、これらの接着剤は、本発明の効果を損なわない範
囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定
剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等を含有していてもよ
い。また、本発明のガス置換包装封緘用ガスバリアー接
着テープのガスバリアー基材層と接着剤層の間に部分剥
離を意図的に生じる様にあらかじめガスバリアー基材層
に剥離効果のあるシリコン等を印刷し、接着剤層がガス
バリアー基材層より剥離して被接着体である袋、容器、
蓋に残る、いわゆる改竄防止印刷を具備しても良い。
【0022】ゴム系接着剤としては、例えば、シス−
1,4−ポリイソプレンを主成分とする天然ゴム、スチ
レン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイソブチレン、
ブチルゴム等を主成分とする合成ゴム、又は、スチレン
・ブタジエン・スチレン共重合ゴム(SBS)、スチレ
ン・イソプレン・スチレン共重合ゴム(SIS)等を主
成分とするブロックゴム等から少なくとも一種選択され
る接着性エラストマーに、常温で液体又は固体で分子量
が数百から約1万までの無定形オリゴマー(2量体以上
の中分子量重合体)の熱可塑性樹脂であるロジン系樹
脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クロマン・インデン樹
脂等の接着付与剤、及び、鉱油、液状ポリブテン、液状
ポリイソブチレン、液状ポリアクリル酸エステル等の軟
化剤等を配合したものが挙げられる。
【0023】アクリル系接着剤としては、例えば、通常
Tgの低いホモポリマーであるアクリル酸アルキルエス
テルに代表される接着性を与える主モノマー、低級アル
キル基のアクリル酸エステル、メタクリル酸アルキルエ
ステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなど
主モノマーと共重合可能でTgが高くなるような凝集性
を与えるコモノマー、アクリル酸やメタクリル酸など
(アクリレートなど)のカルボキシル基含有モノマーや
水酸基、エポキシ基、アミノ基などの接着性を与え架橋
点となる官能基含有モノマーの接着性反応物に、場合に
よっては上記接着付与剤、軟化剤等を配合したものが挙
げられる。
【0024】ビニルエーテル系接着剤としては、例え
ば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテル等のホモポリマー又はアクリレ
ートとのコポリマー(接着性エラストマー)で、場合に
よっては上記接着付与剤、軟化剤等を配合したものが挙
げられる。シリコン系接着剤としては、例えば、高分子
量のポリジメチルシロキサン又はポリジメチルジフェニ
ルシロキサンで代表されるポリマー連鎖の末端に残存シ
ラノール基(SiOH)を持つポリマー(又は接着性エ
ラストマー)と上記接着付与剤、軟化剤等を配合したも
のがある。
【0025】ガスバリアー性、特にガス置換包装の観点
において接着強度を幅広く設定でき、さらに食品衛生の
観点よりアクリル系接着剤が好ましい。本発明における
接着強度はJIS−Z−0237の180度引きはがし
法による測定方法において0.1〜10N/cmである
ことが接着時の接着強度と剥離時の剥離強度の観点よ
り、好ましい。より好ましくは0.2〜9.5N/ c
m、さらにより好ましくは0.3〜7.5N/ cmで
ある。
【0026】本発明に用いられる接着剤層の厚さは用い
られる接着剤によってことなるが接着強度が0.1〜1
0N/cmであれば良く、接着剤層の厚さに依存するも
のではない。例えば、アクリル系接着剤の場合、接着強
度の観点より接着剤層の厚さは3〜50μmが好まし
い。また、より好ましくは5〜40μm、さらに好まし
くは8〜35μmである。本発明のガス置換包装封緘用
ガスバリアー接着テープにカットテープを具備し、易開
封性を付与してもよい。例えば、ガス置換包装封緘用ガ
スバリアー接着テープの幅の中央部にテープの長手方向
と平行にひも状のいわゆるカットテープを具備し、容器
と蓋のフランジ部間を封緘している帯状テープの中央部
をカットテープにて2つに引き裂き(帯状テープの引き
裂かれた上下の端部は容器および蓋についたままであ
る)、容器を簡単に開口する等の易開封性を付与した方
が、開封性のしやすさという観点より、より好ましい。
【0027】本発明でいうガス置換包装について説明す
る。本発明でいうガス置換包装とは密封容器内の空気を
所望のガスに置換した包装を意味し、内容物の保存性向
上や商品の色等に関する外観性等の効果が挙げられ、例
えば、食品等を不活性ガス中に保持することことによっ
て、油脂成分の酸化防止、ビタミン等の有効成分の
保存、かびや菌類や酵母の繁殖による腐敗防止、色
素の変色・退色防止、香気の飛散防止等に効果が得ら
れる。また、更に炭酸ガス等の制菌作用を有するガスに
て置換することで内容物の保存性をさらに向上すること
もできる場合がある。
【0028】上記ガスは、一般に知られているガスであ
ればいずれのものを使用しても良い。例えば、窒素、二
酸化炭素(炭酸ガス)、酸素、アルゴン等が挙げられ、
単独またはこれらの組み合わせて使用することができ
る。また、積極的にかびや菌類や酵母の殺菌目的で一般
に知られるオゾンや天然および合成抗菌性物質(例えば
ヒノキチオール等)を用いても良い。一般的にガス置換
装置のガス置換方法はチャンバー式、ガスフラッシュ式
等が挙げられる。チャンバー式のガス置換方法とはチャ
ンバー内部全体を一旦、真空状態に脱気し、そのままの
状態で置換ガスを送り込みガス置換を行う方法であり、
一般的にチャンバー式のガス置換は置換ガスを置換率が
高く、確実にガス置換をすることができる特徴を有す
る。
【0029】一方、ガスフラッシュ式のガス置換方法と
は内容物を入れた容器内に置換ガスを直接フラッシュし
て、容器内の空気を置換ガスによって追い出すことによ
ってガス置換を行う。一般的にガスフラッシュ式はチャ
ンバー式よりも置換率が低いといわれているがガスフラ
ッシュ時間を調節することで所望のガス置換率が得られ
る。ガスフラッシュ式はチャンバー式に比べ設備的に安
価であり、業者の設備投資コストを抑えることが可能で
ある。本発明でいうガス置換装置のガス置換方法は上記
に挙げられたガス置換方法やその他のいずれの方法によ
って容器内の内容物(種類や形状)、包装スピード、設
置スペース、ガス置換率等に応じて適宜選択すれば良
い。
【0030】容器と蓋の間を重合する際に重なり合う鍔
状の結合部分を容器のフランジ部という。フランジ部に
は嵌合機能を付与しても良い。嵌合機能とは容器と蓋の
フランジ部に容器と蓋の間を嵌め合わせるための溝を有
してる形状を有氏、蓋と容器を留める(嵌合)効果を発
揮する。その嵌合形状は大きく分けて、外嵌合と内嵌合
と内外嵌合の3種類に分けられる。外嵌合は、容器を成
形する際の金型の精度があまり必要が無く安価で簡単に
作成できる形状である。一方、内嵌合は外嵌合に比べ容
器を成形する際の金型精度が必要であり、コスト的に高
価になるが内容物が汁分を含む惣菜等の場合、汁分の容
器外への流出を防ぐことができる。さらに内外嵌合は容
器を成形する際の金型の精度が要求されコスト的にかな
り効果になるが、嵌合部の嵌合強度が強く、多少の衝撃
が加わっても容器と蓋が外れることが無く最も高級な嵌
合形状である。
【0031】本発明でいう内容物とは主として食品であ
り、生鮮3品と呼ばれる鮮魚、生肉、生野菜の他、例え
ば、スーパーやコンビニエンスストア等で販売される惣
菜(煮物、焼き物、蒸し物、炒め物)、弁当等挙げられ
る。 (1)接着強度 JIS−Z−0237の180度引きはがし法により測
定した。測定方法の概略を下記に示す。幅25mmのテ
ープをステンレス板に貼りつけ、テープの一端をもう一
方の一端に向かって剥離速度300m/minで試験板
から180度方向に引き剥がすのに要する力を用いた。
【0032】(2)接着強度の官能テスト ポリプロピレン樹脂(PP)とエチレン−ビニルアルコ
ール系共重合体樹脂(EVOH)からなる層構成がPP
/EVOH/PPの800μmのシートを用いて成形し
たフランジ部がほぼ垂直の容器(図3)に図4のように
封緘し、種々のガス置換包装封緘用ガスバリアー接着テ
ープを貼り、該テープを剥がした。その剥がした時の接
着強度を3段階にて評価した。 ○:しっかり接着しているが、容器変形もなく剥離でき
る。 △:接着はしているが弱い。もしくは接着しすぎで剥離
時に容器変形を伴う。 ×:接着強度不足。もしくはしっかり接着しすぎで剥が
れない。
【0033】(3)酸素ガス透過量測定 ASTM−D−3985に準じて測定した(測定温度2
3℃)。 (4)容器内空間の酸素組成比率測定 PBI Dansensor(株)社製チェックポイン
トを用いて23℃、50%RHにおける容器内空間の酸
素組成比率(%)を測定した。 ○:30日後の容器内酸素組成比率が1%未満。 △:30日後の容器内酸素組成比率が1%以上、2%未
満。 ×:30日後の容器内酸素組成比率が2%以上。
【0034】
【実施例1〜9】ポリプロピレン樹脂(PP)とエチレ
ン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH)から
なる層構成PP/EVOH/PPの800μmのシート
(酸素透過度4.9ml/m2・day/MPa )を用
いて図1(容器)、図2(蓋)、図3(蓋を容器に被せ
た図)に示す形状に成形し、そのほぼ垂直なフランジ部
を実施例に示すガス置換包装封緘用ガスバリアー接着テ
ープを用いて図4のように封緘した。容器内容量は20
0cm3であり、この容器内を高純度窒素ガス(純度9
9.99%)にガス置換を行い、容器のフランジ部を表
1記載のガス置換包装封緘用ガスバリアー性接着テープ
を用いて封緘した。その後、封緘直後と封緘後30日経
過の容器内の酸素組成比率測定した。また、酸素組成比
率測定とは別に接着強度の官能テストを行い、結果を表
1および表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は従来技術の接着テープがガスバ
リアー性が乏しく、ガス置換包装の封緘には適さないの
に対し、本発明はガスバリアー性を有する接着テープで
あり、本発明の効果は、ガス置換効果を効果的に長時間
持続することができる他、容器外からの酸素の流入を防
ぎ、内容物の酸化を防止でき、食品の保存性が飛躍的に
向上することができ、さらに老人等にも容器から蓋を開
けやすい封緘方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で用いた蓋の斜視図であ
る。
【図2】実施例および比較例で用いた容器の斜視図であ
る。
【図3】実施例および比較例で用いた容器と蓋を重ねた
状態の斜視図である。
【図4】図3のA−B線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 蓋 2 容器 3 ガス置換包装封緘用ガスバリアー性接着テープ 4 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 121/00 C09J 121/00 133/00 133/00 Fターム(参考) 3E053 AA02 BA05 DA02 DA03 DA04 FA10 JA04 3E067 AB01 BA01A EA24 GA19 GD10 3E094 AA02 BA12 CA33 DA02 HA08 4J004 AA04 AA05 AA08 AA10 AA11 AB03 CA03 CA04 CA05 CA06 CA07 CC02 FA06 4J040 CA001 CA011 CA081 CA091 DA141 DD051 DE021 DF041 DF051 DM011 JA09 JB01 LA06 LA11 NA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスバリアー基材層と接着剤層からなる
    ガスバリアー性接着テープ。
  2. 【請求項2】 ガスバリアー基材層が、ガスバリアー樹
    脂を含む樹脂層もしくは無機系物質を層状に具備してい
    る樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載のガス
    バリアー性接着テープ。
  3. 【請求項3】 接着剤が、アクリル系接着剤またはゴム
    系接着剤であることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のガスバリアー性接着テープ。
  4. 【請求項4】 接着強度が0.1〜10N/cmであ
    り、酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2
    ・day/MPaであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のガスバリアー性接着テープ。
  5. 【請求項5】 ガスバリアー性接着テープの長手方向に
    カットテープを具備することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のガスバリアー性接着テープ。
  6. 【請求項6】 樹脂からなる容器および蓋の中に内容物
    を収容し、容器内の空気を他のガスと置換し、容器と蓋
    のフランジ部を請求項1のガスバリアー性接着テープに
    より封緘することを特徴とするガス置換包装体の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005307124A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Asahi Kasei Life & Living Corp 接着テープ

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