JP2003241545A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003241545A
JP2003241545A JP2002040403A JP2002040403A JP2003241545A JP 2003241545 A JP2003241545 A JP 2003241545A JP 2002040403 A JP2002040403 A JP 2002040403A JP 2002040403 A JP2002040403 A JP 2002040403A JP 2003241545 A JP2003241545 A JP 2003241545A
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Atsushi Takehara
淳 竹原
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Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来から生じていたコストアップを抑えつ
つ、ニップ直前の放電による画質低下を抑えることがで
きる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 4つの転写バイアス印加ローラ65Y、
M、C、Kのうち、65Y、M、Cの3つについては、
同じ電気抵抗のものを採用することで、既に黒一色の単
色画像形成装置において十分に実績があり且つ大量生産
されている汎用のものを適用可能にした。一方、最下流
側に配設される転写バイアス印加ローラ65Kについて
は、他の3つよりも電気抵抗の低い特殊なものを適用し
た。かかる構成では、転写搬送ベルト60がY、M、C
転写ニップで順次チャージアップしても定電流制御され
る転写バイアスの増大を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、可
視像が形成される複数の像担持体と、各像担持体に可視
像を形成する可視像形成手段と、各像担持体に順次接触
するように表面移動してそれぞれニップを形成する表面
移動体と、各ニップにそれぞれ個別に対応する位置で表
面移動体の裏面に転写バイアスを印加する複数の転写バ
イアス印加部材とを備える画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】いわゆるタンデム方式と呼ばれるこの種
の画像形成装置は、それぞれ専用色の可視像を形成する
ための複数の像担持体を備えており、電子写真プロセス
を用いて各像担持体上にそれぞれ異なる色の可視像を形
成する。また、中間転写ベルトや紙搬送ベルトなどとい
った表面移動体を備えており、これを各像担持体に接触
させながら表面移動させて転写ニップを形成している。
各転写ニップには、表面移動体の裏面に当接して転写バ
イアスを印加する転写ローラ等の転写バイアス印加部材
が設けられており、これによって各転写ニップ内に転写
電界を形成する。各像担持体上に形成された可視像は、
各転写ニップにおいて転写電界の影響によって中間転写
ベルトや転写紙上に重ね合わせて転写されて多色画像と
なる。例えば、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックのトナー像を形成するための4つの像担持体を
備える画像形成装置では、4色の重ね合わせによってフ
ルカラー画像が形成される。
【0003】かかる構成の画像形成装置では、重ね合わ
せ転写の度に中間転写ベルト等の表面移動体に対して転
写バイアスが印加されるため、表面移動体や転写紙を徐
々に可視像とは逆極性にチャージアップしていく。この
ようなチャージアップが生じても各転写ニップにおける
転写電界の強度を十分に維持させるために、転写バイア
スを定電流制御して各転写バイアス印加部材から表面移
動体に一定の定電流を流すのが一般的である。ところ
が、後段の転写ニップでは定電流制御によって転写バイ
アスがかなり高くなってしまい、像担持体と表面移動体
とが接触する寸前のニップ入口付近で両者間に放電が発
生することがあった。特に、この放電は、環境の低温低
湿化に伴って表面移動体や転写紙の電気抵抗が通常より
も高くなったり、トナー像の定着によって電気抵抗が高
まった転写紙を両面プリントのために使用したりする場
合に、3色目や4色目の転写ニップの転写バイアスが過
剰に高まって発生し易い。そして、このことにより、3
色目や4色目の重ね合わせ転写時に画像が著しく乱れて
しまう。かかる画像の乱れを抑え得る画像形成装置とし
て、特開平7−210004号、特開平9−15279
1号、特開平6−95536号、特開平9−50197
号、特開平9−114181号公報のものがある。
【0004】上記特開平7−210004号公報の画像
形成装置は、像担持体たる感光体ドラムに接触してニッ
プを形成する表面移動体としての記録材担持シートに対
し、その裏面に転写前押上部材を押し当てることでニッ
プ幅をニップ入口側に広げている。このようにニップ幅
広げると、ニップ直前における放電閾値を引き下げて上
述のような放電を抑えることができる。
【0005】また、上記特開平9−152791号や特
開平6−95536号公報の画像形成装置は、互いに異
なる色のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム
を用いてフルカラー画像を形成するいわゆる4連タンデ
ム方式の装置であり、各像担持体と各転写ローラとの相
対位置に工夫がなされている。具体的には、従前では転
写ローラの軸中心が、感光体ドラム中心から転写ニップ
中心(表面移動方向の中心)に向けての線分の延長線上
に位置するようになっていた。これに対し、同公報の画
像形成装置では、ベルト(表面移動体)の表面移動方向
において転写ニップをより下流側に広げるように、転写
ローラの軸中心を上記延長線(但し転写ローラがないと
仮定した場合の線)よりも下流側に位置させている。こ
のように位置させると、従前の構成に比べて転写ニップ
入口から転写ローラの表面までの最短距離を長くして、
転写ニップ入口直前における電圧値を低減することにな
る。そして、このことにより、上述のような放電を抑え
ることができる。
【0006】また、上記特開平9−50197号公報の
画像形成装置も4連タンデム方式の装置であり、各色用
の4つの転写ローラとして、1色目から4色目に向けて
電気抵抗値が順次低くなるものを備えている。かかる構
成では、転写ローラの電気抵抗値を1色目から4色目に
向けて順次低くすることで、上述のチャージアップによ
る転写電流の増加を抑えることができる。
【0007】また、上記特開平9−114181号公報
の画像形成装置も4連タンデム方式の装置であり、各色
用の4つの転写ローラとして、1色目から4色目に向け
てドラムとの当接圧や径が順次大きくなるものを備えて
いる。かかる構成では、ドラムとの当接圧や径が順次大
きくなることで、ニップ幅が1色目から4色目に向けて
徐々に大きくなる。このようにニップ幅が大きくなる
と、転写ローラの芯金と、ニップ入口点との距離が徐々
に大きくなる。上述のチャージアップに起因する電圧増
加が著しく認められるのは転写ローラの芯金と感光体ド
ラムとが対向するニップ領域であるため、芯金とニップ
入口点との距離が大きくなるほど、電圧増加が抑えられ
る。よって、上述のチャージアップに起因するニップ入
口直前での放電を抑えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
7−210004号公報の画像形成装置では、転写ロー
ラ等の転写バイアス印加部材の他に、記録材担持シート
等の表面移動体をニップ入口側に向けて押し上げる転写
前押上部材を配設することによってコストアップを招く
という問題があった。また、上記特開平9−15279
1号や特開平6−95536号公報の画像形成装置で
は、転写ローラの軸中心を上記延長線よりも下流側に位
置させることで、ベルトを介した転写ローラと感光体ド
ラムとの確実な当接状態を確保することが困難になる。
具体的には、転写ローラを水平方向に僅かに傾けて組み
付けただけで、ベルトを介した両者の当接領域を著しく
低減してしまう(図5と図6の違いを参照)。このよう
に当接領域を低減すると、ベルトへの転写電流の流れを
部分的に不安定にしてしまうため、全ての転写ローラに
高精度の組付が要求されてコストアップを招来するとい
う問題があった。また、上記特開平9−50197号公
報の画像形成装置では、互いに電気抵抗値の異なる4つ
の転写ローラを設けるため、少なくとも3つの転写ロー
ラについては単色の画像形成装置で十分に実績のある汎
用(以下、単に汎用という)の転写ローラを適用するこ
とができなくなってコストアップを招来するという問題
があった。また、上記特開平9−114181号公報の
画像形成装置において、4つの転写ローラをそれぞれ異
なる当接圧で組み付ける場合には、組付作業の煩雑化に
よるコストアップを招来するという問題があった。ま
た、互いに径の異なる4つの転写ローラを設ける場合に
は、少なくとも3つの転写ローラについては単色の画像
形成装置で使用されている汎用の転写ローラを適用する
ことができなくなってコストアップを招来するという問
題があった。
【0009】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、これまでに生じて
いたコストアップを抑えつつ、ニップ直前の放電による
画質低下を抑えることができる画像形成装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、可視像を担持する3つ以上の像
担持体と、各像担持体に可視像を形成する可視像形成手
段と、各像担持体に順次接触するように表面移動してそ
れぞれニップを形成する表面移動体と、各ニップにそれ
ぞれ個別に対応する位置で該表面移動体の裏面に転写バ
イアスを印加する3つ以上の転写バイアス印加部材とを
備え、該表面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニ
ップに移動させる過程で各ニップにて像担持体上の可視
像を表面移動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する
画像形成装置において、上記最下流ニップに対応する最
下流転写バイアス印加部材を除く少なくとも2つ以上の
転写バイアス印加部材として、それぞれ電気抵抗値が互
いに同じで且つ該最下流転写バイアス印加部材よりも高
いものを用いたことを特徴とするものである。この画像
形成装置においては、全ての転写バイアス印加部材(転
写ローラ)について電気抵抗値を互いに違えていた上記
特開平9−50197号公報の装置とは異なり、最下流
転写バイアス印加部材を除く少なくとも2つ以上の転写
バイアス印加部材については、その電気抵抗値を互いに
同じで且つ最下流転写バイアス印加部材よりも高いもの
を用いる。かかる構成では、ニップ直前での放電が特に
生じ易い最下流ニップや、その近くのニップについてだ
け電気抵抗のより低い転写バイアス印加部材を用いて該
放電を抑える一方で、該放電が比較的生じ難いその他の
少なくとも2つ以上のニップについては、転写バイアス
印加部材として汎用のものを用いることが可能になる。
よって、汎用の転写バイアス印加部材を適用することが
できないことによるコストアップという従来の不具合を
抑えつつ、ニップ直前の放電による画質低下を抑えるこ
とができる。請求項2の発明は、可視像を担持する複数
の像担持体と、各像担持体に可視像を形成する可視像形
成手段と、各像担持体に順次接触するように表面移動し
てそれぞれニップを形成する表面移動体と、各ニップに
それぞれ個別に対応する位置で該表面移動体の裏面に転
写バイアスを印加する複数の転写バイアス印加部材とを
備え、該表面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニ
ップに移動させる過程で各ニップにて像担持体上の可視
像を表面移動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する
画像形成装置において、像担持体とそれに対応する転写
バイアス印加部材との相対位置について、少なくとも最
下流ニップにおける該相対位置と最上流ニップにおける
該相対位置とで異ならせることで、ニップ入口から、そ
のニップに対応する転写バイアス印加部材の表面までの
最短距離について、少なくとも上記最下流ニップにおけ
る該最短距離を上記最上流ニップにおける該最短距離よ
りも大きくすることを特徴とするものである。この画像
形成装置においては、転写バイアス印加部材たる転写ロ
ーラを全てのニップで同様の位置に配設して上記最短距
離の増大化を図っていた上記特開平9−152791号
や特開平6−95536号公報の装置とは異なり、像担
持体と転写バイアス印加部材との相対位置を少なくとも
最下流ニップと最上流ニップとで異ならせる。そして、
少なくとも最下流ニップにおける上記最短距離を上記最
上流ニップにおける上記最短距離よりも大きくする。か
かる構成では、ニップ直前での放電が特に生じ易い最下
流ニップや、その近くのニップについてだけ転写バイア
ス印加部材を上記延長線よりも下流側に配設して上記最
短距離の増大化を図ることが可能になる。そして、この
増大化によって最下流ニップやその近くのニップについ
てだけ上記放電に起因する画質低下を抑える一方で、上
記放電が比較的生じ難いその他のニップについては転写
バイアス印加部材を上記延長線上に配設することで、高
精度の組付が要求されるといった事態を回避することが
できる。よって、全てのニップで転写バイアス印加部材
を上記延長線よりも下流側に配設することによるコスト
アップという従来の不具合を抑えつつ、ニップ直前の放
電による画質低下を抑えることができる。請求項3の発
明は、可視像を担持する3つ以上の像担持体と、各像担
持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像担持体
に順次接触するように表面移動してそれぞれニップを形
成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に対応す
る位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印加する
3つ以上の転写バイアス印加ローラとを備え、該表面移
動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移動させ
る過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面移動体
側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成装置に
おいて、上記最下流ニップを除く少なくとも2つ以上の
ニップにそれぞれ対応する転写バイアス印加ローラとし
て、径が互いに同じで且つ上記最下流ニップに対応する
最下流転写バイアス印加ローラよりも小さいものを用い
たことを特徴とするものである。この画像形成装置にお
いては、全ての転写バイアス印加部材(転写ローラ)に
ついて互いに径を違えていた上記特開平9−11418
1号公報の装置とは異なり、最下流転写バイアス印加ロ
ーラを除く少なくとも2つ以上については径を互いに同
じで且つ該最下流転写バイアス印加ローラよりも小さく
する。かかる構成では、ニップ直前での放電が特に生じ
易い最下流ニップや、その近くのニップについてだけよ
り径の大きい特殊な転写バイアス印加ローラを用いて該
放電を抑える一方で、該放電が比較的生じ難いその他の
少なくとも2つ以上のニップについては汎用の転写バイ
アス印加ローラを用いることが可能になる。よって、互
いに径を異ならせるために汎用の転写バイアス印加ロー
ラを適用することができなくなることに起因するコスト
アップという従来の不具合を抑えつつ、ニップ直前の放
電による画質低下を抑えることができる。請求項4の発
明は、可視像を担持する3つ以上の像担持体と、各像担
持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像担持体
に順次接触するように表面移動してそれぞれニップを形
成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に対応す
る位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印加する
3つ以上の転写バイアス印加ローラとを備え、該表面移
動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移動させ
る過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面移動体
側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成装置に
おいて、上記最下流ニップを除く少なくとも2つ以上の
ニップにそれぞれ対応する転写バイアス印加ローラとし
て、硬度が互いに同じで且つ上記最下流ニップに対応す
る最下流転写バイアス印加ローラよりも高いものを用い
たことを特徴とするものである。この画像形成装置にお
いては、ニップ直前での放電が特に生じ易い最下流ニッ
プや、その近くのニップについてだけ汎用のものより硬
度の低い特殊な転写バイアス印加ローラを用いて該放電
を抑える一方で、該放電が比較的生じ難いその他の少な
くとも2つ以上のニップについては互いに硬度の同じ汎
用の転写バイアス印加ローラを用いることが可能にな
る。よって、汎用の転写バイアス印加ローラを適用する
ことができなくなることに起因するコストアップという
従来の不具合を抑えつつ、ニップ直前の放電による画質
低下を抑えることができる。請求項5の発明は、可視像
を担持する3つ以上の像担持体と、各像担持体に可視像
を形成する可視像形成手段と、各像担持体に順次接触す
るように表面移動してそれぞれニップを形成する表面移
動体と、各ニップにそれぞれ個別に対応する位置で該表
面移動体の裏面に転写バイアスを印加する3つ以上の転
写バイアス印加部材とを備え、該表面移動体の表面を最
上流ニップから最下流ニップに移動させる過程で各ニッ
プにて像担持体上の可視像を表面移動体側に転写して重
ね合わせ画像を形成する画像形成装置において、各転写
バイアス印加部材としてそれぞれ弾性を発揮するものを
用い、且つ、各転写バイアス印加部材と上記表面移動体
との当接圧について、上記最下流ニップを除く少なくと
も2つ以上のニップを互いに同じで且つ上記最下流ニッ
プよりも小さくしたことを特徴とするものである。この
画像形成装置においては転写バイアス印加部材たる転写
ローラと表面移動体たるベルトとの当接圧を、全てニッ
プで互いに違えていた上記特開平9−114181号公
報の装置とは異なり、最下流ニップを除く少なくとも2
つ以上のニップについては該当接圧を同じで且つ該最下
流ニップよりも小さくする。かかる構成では、ニップ直
前での放電が特に生じ易い最下流ニップやその近くのニ
ップについてだけ、上記当接圧を小さくして同公報と同
様に該放電を抑える一方で、該放電が比較的生じ難いそ
の他の少なくとも2つ以上のニップについては同じ当接
圧で転写バイアス印加ローラを組付することが可能にな
る。よって、各ニップで上記当接圧を異なるために組付
作業を煩雑化させてしまうことに起因するコストアップ
を抑えつつ、ニップ直前の放電による画質低下を抑える
ことができる。しかも、かかる画質低下を抑えるべく、
上記特開平7−210004号公報の装置のように転写
前押上部材を設けたり、上記特開平9−152791号
や特開平6−95536号公報の装置のように転写バイ
アス印加部材をより下流側に配設したり、上記特開平9
−50197号や特開平9−114181号公報の装置
のように転写バイアス印加部材(転写ローラ)の電気抵
抗値や径を互いに異ならせたりといった工夫を凝らす必
要がなくなる。よって、これまでに生じていた各種のコ
ストアップを抑えつつ、ニップ直前の放電による画質低
下を抑えることができる。請求項6の発明は、請求項
1、2、3、4又は5の画像形成装置において、上記最
下流転写バイアス印加部材又は転写バイアス印加ローラ
についてだけ、上記電気抵抗値、最短距離、径、硬度又
は当接圧を異ならせたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した画像形成
装置の第1実施形態として、タンデム方式のカラーレー
ザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)について
説明する。まず、本レーザプリンタの基本的な構成につ
いて説明する。 [全体構成]図1は、本第1実施形態に係るレーザプリ
ンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエ
ロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)
の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1
Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、
C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用
の部材であることを示す)が、図示しない転写紙の移動
方向における上流側から順に配置されている。トナー像
形成部1Y、1M、1C、1Kは、像担持体としての感
光体ドラム11Y、11M、11C、11Kなどを備え
ている。本レーザプリンタは、これらトナー像形成部1
Y、1M、1C、1Kの他、光書込ユニット2、給紙カ
セット3,4、レジストローラ対5、転写ユニット6、
ベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8や、図
示しない手差しトレイ、トナー補給容器、廃トナーボト
ル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども備えてい
る。
【0012】[光書込ユニット]上記光書込ユニット2
は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー
等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11
Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査し
ながら照射する。
【0013】[感光体ドラム等]図2は、上記トナー像
形成部1Y、1M、1C、1Kのうち、イエローのトナ
ー像形成部1Yの概略構成を示す拡大図である。なお、
他のトナー像形成部1M、1C、1Kについてもそれぞ
れ同じ構成となっているので、これらの説明については
省略する。図2において、トナー像形成部1Yは、感光
体ユニット10Yと現像装置20Yとを備えている。感
光体ユニット10Yは、感光体ドラム11Yの他、ドラ
ム表面に対し、潤滑剤を塗布するブラシローラ12Y、
クリーニングを施す揺動可能なカウンタブレード13
Y、除電処理を施す除電ランプ14Y、一様帯電処理を
施す帯電ローラ15Y等を備えている。
【0014】上記感光体ユニット10Yにおいて、交流
電圧が印加された帯電ローラ15Yによって一様帯電せ
しめられた感光体ドラム11Yの表面に、上記光書込ユ
ニット2で変調及び偏向されたレーザ光が走査されなが
ら照射されると、ドラム表面に静電潜像が形成される。
【0015】[現像装置]上記現像装置20Yは、現像
ケース21Yの開口から一部露出させるように配設され
た現像ローラ22Y、第1搬送スクリュウ23Y、第2
搬送スクリュウ24Y、現像ドクタ25Y、トナー濃度
センサ(Tセンサ)26Y、粉体ポンプ27Y等を備え
ている。
【0016】上記現像ケース21Yには、磁性キャリア
とマイナス帯電性のYトナーとを含む現像剤が内包され
ている。この現像剤は上記第1搬送スクリュウ23Y、
第2搬送スクリュウ24Yによって撹拌搬送されながら
摩擦帯電せしめられた後、現像剤担持体としての現像ロ
ーラ22Yの表面に担持される。そして、上記現像ドク
タ25Yによってその層厚が規制されてから感光体ドラ
ム11Yと対向する現像領域に搬送され、ここで感光体
ドラム11Y上の上記静電潜像にYトナーを付着させ
る。この付着により、感光体ドラム11Y上にYトナー
像が形成される。現像によってYトナーを消費した現像
剤は、現像ローラ22Yの回転に伴って現像ケース21
Y内に戻される。一方、現像されたYトナー像は、後述
の転写搬送ベルト60によって搬送される転写紙に転写
される。
【0017】第1搬送スクリュウ23Yと、第2搬送ス
クリュウ24Yとの間には仕切り壁28Yが設けられて
おり、これにより、現像ローラ22Y、第1搬送スクリ
ュウ23Y等を収容する第1供給部29Yと、第2搬送
スクリュウ24Yを収容する第2供給部30Yとが上記
現像ケース21Y内で分かれている。第1搬送スクリュ
ウ23Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せし
められ、第1供給部29Y内の現像剤を現像ローラ22
Yの表面に沿って図中手前側から奥側へと搬送しながら
現像ローラ22Yに供給する。第1搬送スクリュウ23
Yによって第1供給部29Yの端部付近まで搬送された
現像剤は、仕切り壁28Yに設けられた図示しない開口
部を通って第2供給部30Y内に進入する。第2供給部
30Y内において、第2搬送スクリュウ24Yは、図示
しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給
部29Yから進入してきた現像剤を第1搬送スクリュウ
23Yとは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ24
Yによって第2供給部30Yの端部付近まで搬送された
現像剤は、仕切り壁28Yに設けられた図示しない開口
部を通って第1供給部29Y内に戻る。
【0018】透磁率センサからなる上記Tセンサ26Y
は、第2供給部30Yの中央付近の底壁に設けられ、そ
の上を通過する現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力
する。現像剤の透磁率は、現像剤のトナー濃度とある程
度の相関を示すため、Tセンサ26YはYトナー濃度に
応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の
値は、図示しない制御部に送られる。
【0019】上記制御部は、記憶手段であるRAMを備
えており、この中にTセンサ26Yからの出力電圧の目
標値であるY用Vtrefや、他の現像装置に搭載され
たTセンサ26M、26C、26Kからの出力電圧の目
標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vt
refのデータを格納している。現像装置20Yについ
ては、Tセンサ26Yからの出力電圧の値とY用Vtr
efを比較し、図示しないYトナーカートリッジに連結
する上記粉体ポンプ27Yを比較結果に応じた時間だけ
駆動させて、Yトナーカートリッジ内のYトナーを第2
供給部30Y内に補給させる。このように粉体ポンプ2
7Yの駆動が制御(トナー補給制御)されることで、現
像によってYトナーを消費してYトナー濃度を低下させ
た現像剤に第2供給部30Y内で適量のYトナーが補給
され、第1供給部29Yに供給される現像剤のYトナー
濃度が所定の範囲内に維持される。他の現像装置20
M、20C、20Kについても、同様のトナー補給制御
が実施される。
【0020】以上のようにして、各トナー像形成部1
Y、1M、1C、1Kは、光書込ユニット2と共同で各
感光体ドラム11Y、M、C、Kに可視像としてのトナ
ー像を形成する。よって、各トナー像形成部1Y、1
M、1C、1Kと、光書込ユニット2との組合せによ
り、可視像形成手段が構成されている。
【0021】[転写ユニット]上記転写ユニット6は、
感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kのそれぞ
れに接触して4つの転写ニップを形成しながら無端移動
する表面移動体たる転写搬送ベルトを有している。図3
は、上記転写ユニット6の概略構成を示す拡大図であ
る。この転写ユニット6で使用される転写搬送ベルト6
0は、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの感光
体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触して4
つの転写ニップを形成するように、4つの支持ローラ6
1に掛け回されている。これらの支持ローラ61のう
ち、図中最も右側のものには、電源62aから所定電圧
が印加された静電吸着ローラ62が対向するように配置
されており、上記レジストローラ対5によって両ローラ
間に送り込まれた転写紙100は転写搬送ベルト60上
に静電吸着される。図中最も左側の支持ローラ61は、
図示しない駆動手段によって回転して転写搬送ベルト6
0を摩擦駆動する駆動ローラとなっている。図中下側の
2つの支持ローラ61間に位置する転写搬送ベルト60
部分の外周面には、電源63aから所定のクリーニング
バイアスが印加されたバイアスローラ63が接触するよ
うに配置されている。
【0022】各転写ニップの下方には、転写搬送ベルト
60の裏面に接触する転写バイアス印加部材たる転写バ
イアス印加ローラ65Y、65M、65C、65Kが設
けられている。これら転写バイアス印加ローラ65Y、
65M、65C、65Kには、転写バイアス電源9Y、
9M、9C、9Kによって定電流制御される転写バイア
スが印加される。これにより、転写搬送ベルト60に転
写電荷が付与され、各転写ニップにおいて転写搬送ベル
ト60と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界
が形成される。なお、本第1実施形態のレーザプリンタ
においては、転写バイアス印加部材として転写バイアス
印加ローラ65を設けているが、ローラに代えて、ブラ
シやブレード等のものを設けてもよい。
【0023】先に示した図1中の一点鎖線は、転写紙の
搬送経路を示している。給紙カセット3、4から給送さ
れた図示しない転写紙は、図示しない搬送ガイドにガイ
ドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対
5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジ
ストローラ対5によって所定のタイミングで送出された
転写紙は上記転写搬送ベルト60に担持され、トナー像
形成部1Y、1M、1C、1Kに接触し得るY転写ニッ
プ、M転写ニップ、C転写ニップ、K転写ニップを順次
通過する。なお、Y転写ニップは各ニップのうちで最上
流に位置する最上流ニップとなっており、これに対応す
る転写バイアス印加ローラ65Yは各ローラのうちで最
上流に位置する最上流転写バイアス印加部材となってい
る。また、K転写ニップは各ニップのうちで最下流に位
置する最下流ニップとなっており、これに対応する転写
バイアス印加ローラ65Kは各ローラのうちで最下流に
位置する最下流転写バイアス印加部材となっている。
【0024】各トナー像形成部1Y、1M、1C、1K
の感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上で現
像された各トナー像は、それぞれ各転写ニップで転写紙
に重ね合わされ、上記転写電界やニップ圧の作用を受け
て転写紙上に転写される。この重ね合わせの転写によ
り、転写紙上にはフルカラートナー像が形成される。
【0025】[除電]先に示した図2において、トナー
像が転写された後の感光体ドラム11Yの表面は、ブラ
シローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布された後、カウ
ンタブレード13Yでクリーニングされる。そして、除
電ランプ14Yから照射された光によって除電され、次
の静電潜像の形成に備えられる。
【0026】[定着ユニット]先に示した図1におい
て、フルカラートナー像が形成された図示しない転写紙
は、加熱ローラを備える上記定着ユニット7内でこのフ
ルカラートナー像が定着された後、排紙トレイ8上に排
出される。
【0027】次に、本第1実施形態に係るレーザプリン
タの特徴的な構成について説明する。先に示した図3に
おいて、表面移動体たる転写搬送ベルト60はPVDF
(ポリフッ化ビニリデン)などから構成されている。転
写バイアス印加ローラ65Y、M、C、Kは、それぞれ
金属製の芯金に発泡パリウレタンゴムや発泡EPDM
(エチレン−ポリプロピレンターポリマー)等の弾性材
料が3[mm]程度の厚みで設けられている。これらロ
ーラのうち、転写バイアス印加ローラ65Y、M、Cの
3つは、それぞれ電気抵抗が1×10〜1×10
[Ω]の範囲内で同じ値に調整されている。かかるロ
ーラは、既に黒一色の単色画像形成装置において十分に
実績があり大量生産されている汎用のものである。これ
に対し、最下流転写バイアス印加部材たる転写バイアス
印加ローラ65Kは、電気抵抗値が他の3つよりも低い
1×10〜1×10[Ω]の範囲に調整されている
ため、転写搬送ベルト60がY、M、C転写ニップで順
次チャージアップしても定電流制御される転写バイアス
の増大を抑えることができる。転写ニップ直前での放電
が特に生じ易いK転写ニップだけ汎用のものよりも電気
抵抗値の低い特殊な転写バイアス印加ローラ65Kを用
いて放電を抑える一方で、放電が比較的生じ難いその他
の転写ニップについては汎用の転写バイアス印加ローラ
65Y、M、Cを設けているわけである。
【0028】以上の構成においては、互いに電気抵抗値
の異なる4つの転写バイアス印加部材(転写ローラ)を
用いるが故に少なくとも3つについては特殊な転写バイ
アス印加部材を用いる必要があった上記特開平9−50
197号公報の装置とは異なり、特殊な転写バイアス印
加ローラを1つ(65K)だけしか用いていない。それ
でも、特に放電の発生のし易いK転写ニップについて
は、汎用のものよりも電気抵抗値の低い転写バイアス印
加ローラ65Kを用いることにより、ニップ直前の放電
による画質低下を抑えることができる。よって、汎用の
転写バイアス印加ローラを適用することができないこと
によるコストアップという従来の不具合を抑えつつ、ニ
ップ直前の放電による画質低下を抑えることができる。
【0029】なお、本第1実施形態では、最下流転写ニ
ップたるK転写ニップにだけ特殊な転写バイアス印加ロ
ーラを用いた例について説明したが、その隣のC転写ニ
ップでもその直前で放電が生ずる場合には、転写バイア
ス印加ローラ65Cも電気抵抗値の低い特殊なものとす
ることができる。かかる構成でも、残りの2つの転写バ
イアス印加ローラ65Y、Mについては、汎用のものを
用いることができるので、最大1つしか汎用のものを用
いることができなかった上記特開平9−50197号公
報の装置よりもコストアップを抑えることができる。
【0030】次に、本発明を適用した第2実施形態のレ
ーザプリンタについて説明する。なお、本第2実施形態
に係るレーザプリンタの基本的な構成については、上記
第1実施形態のレーザプリンタと同様であるので説明を
省略する。図4は、本レーザプリンタの転写ユニット6
の概略構成を示す拡大図である。図において、感光体ド
ラムと転写バイアス印加ローラとの相対位置関係は、転
写バイアス印加ローラ65Y、Mと、転写バイアス印加
ローラ65C、Kとで異なっている。具体的には、図5
に示すように、転写バイアス印加ローラ65Y、65M
はそれぞれ軸中心P1を転写搬送ベルトの直線走行ライ
ン(ローラに接していない部分)xに直交するドラム中
心線y上に位置させるように配置されている。このよう
な配置は、単色の画像形成装置の転写バイアス印加ロー
ラにて一般的に採用されるもので、転写バイアス印加ロ
ーラ65Y、Mを組付誤差によって走行ライン方向に微
妙に傾けても、それによる転写電流の不安定化を生じ難
い。例えば、図中点線a1、a2で示すように、ローラ
の一端が上側周面ピーク点P2をドラム周面から離間さ
せる位置まで図中左方向、右方向に傾いたとしても、ド
ラムとローラとの間接的な当接領域R1、R2が縮小す
るながらも確保される。但し、ニップ入口点P3とロー
ラ表面とは殆ど離れていないため、転写バイアスの増大
によってニップ直前における放電を生じ易い。
【0031】一方、図6に示すように、最下流の転写バ
イアス印加ローラ65K、その1つ上流側にある転写バ
イアス印加ローラ65Cは、それぞれ軸中心P1を上記
ドラム中心線yよりも下流側に位置させるように配置さ
れている(ドラムに対する食込量は全ローラで同じ)。
このような配置では、転写バイアス印加ローラ65K、
Cを組付誤差によって走行ライン方向に微妙に傾ける
と、転写電流の不安定化を生じ難い。例えば、図中点線
a1で示すように、ローラの一端が先に示した図5と同
じ量だけ図中左方向に傾くと、ドラムとローラとの間接
的な当接領域が確保されなくなってしまうからである。
よって、高い組付精度が要求される。但し、ニップ入口
点P3とローラ表面とを大きく離間させる(L2)こと
ができるので、転写バイアスの増大によってニップ直前
における放電を生じ難くなる。
【0032】以上の構成においては、ニップ直前での放
電が特に生じ易い最下流ニップたるK転写ニップや、そ
の1つ上流側のC転写ニップについてだけ転写バイアス
印加ローラ65K、Cを上記ドラム中心線yよりも下流
側に配設してニップ直前の放電に起因する画質低下を抑
えつつ、放電が比較的生じ難いその他のニップについて
はドラム中心線上に配設することで、高精度の組付が要
求されるといった事態を回避することができる。よっ
て、転写バイアス印加ローラをドラム中心線よりも下流
側に配設することによるコストアップという従来の不具
合を抑えつつ、ニップ直前の放電による画質低下を抑え
ることができる。
【0033】なお、最下流ニップたるY転写ニップと、
その1つ上流側のC転写ニップとで、転写バイアス印加
ローラをより下流側に配置した例について説明したが、
後者のニップで放電がそれほど起こらないのであれば、
前者のニップについてだけローラの下流側配置を採用し
てもよい。この場合には、コストアップを更に抑えるこ
とができる。また、2つ上流側のM転写ニップでも放電
が起こり易い場合には、そこでもローラの下流側配置を
採用してもよい。この場合でも、全てのニップについて
ローラの下流側配置を採用していた上記特開平9−15
2791号や特開平6−95536号公報の装置より
も、コストアップを抑えることができる。
【0034】次に、本発明を適用した第3実施形態のレ
ーザプリンタについて説明する。なお、本第3実施形態
に係るレーザプリンタの基本的な構成も、上記第1実施
形態のレーザプリンタと同様であるので説明を省略す
る。図7は、本レーザプリンタの転写ユニット6の概略
構成を示す拡大図である。図において、4つの転写バイ
アス印加ローラのうち、上流側の3つ65Y、M、C
は、それぞれ黒一色の単色画像形成装置において十分に
実績があり大量生産されている汎用のものが用いられて
いる。これに対し、最下流転写バイアス印加部材たる転
写バイアス印加ローラ65Kは、芯金の径は他の3つと
変わらないものの、その上の弾性材料がより厚く形成さ
れ、全体の径が他の3つより大きくなっている。そし
て、図示のように、他の3つに比べて広幅のK転写ニッ
プを形成する。このようなニップ形成では、転写バイア
ス増大の影響を最も強く受けるローラの芯金とドラムと
の対向領域から、ニップ入口点までの距離がより大きく
なるため、転写バイアス増大によるニップ直前での放電
が抑えられる。そして、このことにより、ベルトのチャ
ージアップに起因するニップ入口直前での放電が抑えら
れる。
【0035】以上の構成においては、互いに径の異なる
4つの転写ローラを用いるが故に少なくとも3つについ
ては特殊なローラを用いる必要があった上記特開平9−
114181号公報の装置とは異なり、特殊な転写バイ
アス印加ローラを1つ(65K)だけしか用いていな
い。それでも、特に放電の発生のし易いK転写ニップに
ついては、汎用のものよりも径の大きい転写バイアス印
加ローラ65Kを用いることにより、ニップ直前の放電
による画質低下を抑えることができる。よって、汎用の
転写バイアス印加ローラを適用することができないこと
によるコストアップという従来の不具合を抑えつつ、ニ
ップ直前の放電による画質低下を抑えることができる。
【0036】なお、本第3実施形態では、最下流転写ニ
ップたるK転写ニップにだけ特殊な転写バイアス印加ロ
ーラを用いた例について説明したが、その隣のC転写ニ
ップでもその直前で放電が生ずる場合には、転写バイア
ス印加ローラ65Cも径の大きい特殊なものとすること
ができる。かかる構成でも、残りの2つの転写バイアス
印加ローラ65Y、Mについては、汎用のものを用いる
ことができるので、最大1つしか汎用のものを用いるこ
とができなかった上記特開平9−114181号公報の
装置よりもコストアップを抑えることができる。
【0037】次に、本発明を適用した第4実施形態のレ
ーザプリンタについて説明する。なお、本第3実施形態
に係るレーザプリンタの基本的な構成も、上記第1実施
形態のレーザプリンタと同様であるので説明を省略す
る。図8は、本レーザプリンタの転写ユニット6の概略
構成を示す拡大図である。図において、4つの転写バイ
アス印加ローラのうち、上流側の3つ65Y、M、C
は、それぞれ黒一色の単色画像形成装置において十分に
実績があり大量生産されている汎用のものが用いられて
いる。その硬度は、Ascer−Cで40〜50[°]
である。これに対し、最下流転写バイアス印加部材たる
転写バイアス印加ローラ65Kは、硬度がより低く設定
されている(Ascer−Cで30〜40[°])特殊
なものが用いられている。このため、図示のように、他
の3つに比べて広幅のK転写ニップを形成する。このよ
うなニップ形成でも、転写バイアス増大の影響を最も強
く受けるローラの芯金とドラムとの対向領域から、ニッ
プ入口点までの距離がより大きくなるため、転写バイア
ス増大によるニップ直前での放電が抑えられる。そし
て、このことにより、ベルトのチャージアップに起因す
るニップ入口直前での放電が抑えられる。
【0038】以上の構成においては、互いに規格の異な
る4つの転写ローラを用いるが故に少なくとも3つにつ
いては特殊なローラを用いる必要があった上記特開平9
−50197号や特開平9−114181号公報の装置
とは異なり、特殊な転写バイアス印加ローラを1つ(6
5K)だけしか用いていない。それでも、特に放電の発
生のし易いK転写ニップについては、汎用のものよりも
硬度のより低い転写バイアス印加ローラ65Kを用いる
ことにより、ニップ直前の放電による画質低下を抑える
ことができる。よって、汎用の転写バイアス印加ローラ
を適用することができないことによるコストアップとい
う従来の不具合を抑えつつ、ニップ直前の放電による画
質低下を抑えることができる。
【0039】なお、本第4実施形態では、最下流転写ニ
ップたるK転写ニップにだけ特殊な転写バイアス印加ロ
ーラを用いた例について説明したが、その隣のC転写ニ
ップでもその直前で放電が生ずる場合には、転写バイア
ス印加ローラ65Cも硬度の低い特殊なものとすること
ができる。かかる構成でも、残りの2つの転写バイアス
印加ローラ65Y、Mについては、汎用のものを用いる
ことができるので、最大1つしか汎用のものを用いるこ
とができなかった上記特開平9−50197号や特開平
9−114181号公報の装置よりもコストアップを抑
えることができる。
【0040】次に、本発明を適用した第5実施形態のレ
ーザプリンタについて説明する。なお、本第5実施形態
に係るレーザプリンタの基本的な構成も、上記第1実施
形態のレーザプリンタと同様であるので説明を省略す
る。本レーザプリンタにおいて、4つの転写バイアス印
加ローラ65Y、M、C、Kは、それぞれ黒一色の単色
画像形成装置において十分に実績があり大量生産されて
いる汎用のものが用いられている。但し、最下流転写バ
イアス印加部材たる転写バイアス印加ローラ65Kは、
他のローラに比べてドラムに対する当接圧がより大きく
なるように配設され、より広幅のK転写ニップを形成す
る。このようなニップ形成でも、転写バイアス増大の影
響を最も強く受けるローラの芯金とドラムとの対向領域
から、ニップ入口点までの距離がより大きくなるため、
転写バイアス増大によるニップ直前での放電が抑えられ
る。そして、このことにより、ベルトのチャージアップ
に起因するニップ入口直前での放電が抑えられる。
【0041】以上の構成においては、4つの転写ローラ
の当接圧を互いに異ならせていた上記特開平9−114
181号公報の装置とは異なり、転写バイアス印加ロー
ラ65Kを除く他の3つのローラについては同じ当接圧
で組付することができる。よって、当接圧を異なるため
に組付作業を煩雑化させてしまうことに起因するコスト
アップという従来の不具合を抑えつつ、ニップ直前の放
電による画質低下を抑えることができる。
【0042】なお、以上の各実施形態において、最下流
転写バイアス印加ローラたる転写バイアス印加ローラ6
5Kについてだけ、電気抵抗値、配置、径、硬度、当接
圧を異ならせた場合には、最大限にコストアップを抑え
つつ、ニップ入口直前での放電を抑えることができる。
また、各実施形態では、Bkトナーだけを用いる原稿画
像などを出力する際に、いわゆる単色モードによって多
色モードよりもプロセス線速を速め、且つBk用の転写
バイアスを高める構成を採用している。従来では、転写
バイアスをより高める単色モードにおいて放電に起因す
る画質低下を特に起こし易かったが、各実施形態ではか
かる画質低下も起こし難くしている。
【0043】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、5又は6の発明
によれば、従来のコストアップを抑えつつ、ニップ直前
の放電による画質低下を抑えることができるという優れ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るレーザプリンタの概略構成
図。
【図2】同レーザプリンタのトナー像形成部1Yの概略
構成を示す拡大図。
【図3】同レーザプリンタの転写ユニットの概略構成を
示す拡大図。
【図4】第2実施形態に係るレーザプリンタの転写ユニ
ットの概略構成を示す拡大図。
【図5】同レーザプリンタのY転写ニップ又はM転写ニ
ップの周囲を示す模式図。
【図6】同レーザプリンタのK転写ニップ又はC転写ニ
ップの周囲を示す模式図。
【図7】第3実施形態に係るレーザプリンタの転写ユニ
ットの概略構成を示す拡大図。
【図8】第4実施形態に係るレーザプリンタの転写ユニ
ットの概略構成を示す拡大図。
【符号の説明】
1 トナー像形成部 2 光書込ユニット 3、4 給紙カセット 5 レジストローラ対 6 転写ユニット 7 定着ユニット 8 排紙トレイ 11 感光体ドラム(像担持体) 20 現像装置 22 現像ローラ 27 粉体ポンプ 60 転写搬送ベルト(表面移動体) 65 転写バイアス印加ローラ(転写バイ
アス印加部材)
フロントページの続き Fターム(参考) 2H030 AA01 AB02 AD05 BB02 BB23 BB44 BB46 BB52 BB63 2H200 FA01 FA08 FA13 FA17 FA18 FA19 GA12 GA23 GA34 GA45 GA47 GB02 GB12 GB13 GB25 GB44 HA02 HB12 HB22 JA02 JA03 JA25 JA26 JA27 JA28 JB06 JB20 JB25 JB32 JB45 LA07 LA23 MA01 MA04 MA08 MB06 MC02 MC20 NA16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可視像を担持する3つ以上の像担持体と、
    各像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像
    担持体に順次接触するように表面移動してそれぞれニッ
    プを形成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に
    対応する位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印
    加する3つ以上の転写バイアス印加部材とを備え、該表
    面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移動
    させる過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面移
    動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成装
    置において、上記最下流ニップに対応する最下流転写バ
    イアス印加部材を除く少なくとも2つ以上の転写バイア
    ス印加部材として、それぞれ電気抵抗値が互いに同じで
    且つ該最下流転写バイアス印加部材よりも高いものを用
    いたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】可視像を担持する複数の像担持体と、各像
    担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像担持
    体に順次接触するように表面移動してそれぞれニップを
    形成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に対応
    する位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印加す
    る複数の転写バイアス印加部材とを備え、該表面移動体
    の表面を最上流ニップから最下流ニップに移動させる過
    程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面移動体側に
    転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成装置におい
    て、像担持体とそれに対応する転写バイアス印加部材と
    の相対位置について、少なくとも最下流ニップにおける
    該相対位置と最上流ニップにおける該相対位置とで異な
    らせることで、ニップ入口から、そのニップに対応する
    転写バイアス印加部材の表面までの最短距離について、
    少なくとも上記最下流ニップにおける該最短距離を上記
    最上流ニップにおける該最短距離よりも大きくすること
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】可視像を担持する3つ以上の像担持体と、
    各像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像
    担持体に順次接触するように表面移動してそれぞれニッ
    プを形成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に
    対応する位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印
    加する3つ以上の転写バイアス印加ローラとを備え、該
    表面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移
    動させる過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面
    移動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成
    装置において、上記最下流ニップを除く少なくとも2つ
    以上のニップにそれぞれ対応する転写バイアス印加ロー
    ラとして、径が互いに同じで且つ上記最下流ニップに対
    応する最下流転写バイアス印加ローラよりも小さいもの
    を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】可視像を担持する3つ以上の像担持体と、
    各像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像
    担持体に順次接触するように表面移動してそれぞれニッ
    プを形成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に
    対応する位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印
    加する3つ以上の転写バイアス印加ローラとを備え、該
    表面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移
    動させる過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面
    移動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成
    装置において、上記最下流ニップを除く少なくとも2つ
    以上のニップにそれぞれ対応する転写バイアス印加ロー
    ラとして、硬度が互いに同じで且つ上記最下流ニップに
    対応する最下流転写バイアス印加ローラよりも高いもの
    を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】可視像を担持する3つ以上の像担持体と、
    各像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、各像
    担持体に順次接触するように表面移動してそれぞれニッ
    プを形成する表面移動体と、各ニップにそれぞれ個別に
    対応する位置で該表面移動体の裏面に転写バイアスを印
    加する3つ以上の転写バイアス印加ローラとを備え、該
    表面移動体の表面を最上流ニップから最下流ニップに移
    動させる過程で各ニップにて像担持体上の可視像を表面
    移動体側に転写して重ね合わせ画像を形成する画像形成
    装置において、各転写バイアス印加ローラと上記表面移
    動体との当接圧について、上記最下流ニップを除く少な
    くとも2つ以上のニップを互いに同じで且つ上記最下流
    ニップよりも小さくしたことを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5の画像形成装
    置において、上記最下流転写バイアス印加部材又は最下
    流転写バイアス印加ローラについてだけ、上記電気抵抗
    値、最短距離、径、硬度又は当接圧を異ならせたことを
    特徴とする画像形成装置。
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