JP2003241410A - 電子写真感光体、該電子写真感光体の製造方法、電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、該電子写真感光体の製造方法、電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003241410A
JP2003241410A JP2002043128A JP2002043128A JP2003241410A JP 2003241410 A JP2003241410 A JP 2003241410A JP 2002043128 A JP2002043128 A JP 2002043128A JP 2002043128 A JP2002043128 A JP 2002043128A JP 2003241410 A JP2003241410 A JP 2003241410A
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electrophotographic
resin
resin layer
electrophotographic photosensitive
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JP2002043128A
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Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返しコピーしても画像濃度、解像度及び
クリーニング性が良好で、起動トルクが小さく、クリー
ニングブレードめくれの発生が無く、且つ感光層の膜厚
減耗量が少ない耐久性に優れた電子写真感光体、該電子
写真感光体の製造方法、画像形成方法、画像形成装置及
びプロセスカートリッジの提供。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも樹脂層を設
けてなる電子写真感光体において、該樹脂層が熱可塑性
有機ポリマー成分及び架橋構造を有するシロキサン縮合
体成分を有する樹脂を含有し、且つ該熱可塑性有機ポリ
マー成分が炭素数4個以上の長鎖アルキル基を有するこ
とを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体に関
し、詳しくは特定の構造を有する樹脂を含有する樹脂層
を有する電子写真感光体、該電子写真感光体の製造方
法、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成
装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体(以下単に、感光
体とも云う)は有機光導電物質を含有する有機電子写真
感光体(以下単に、有機感光体とも云う)が最も広く用
いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種
露光光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染
のない材料を選択出来ること、製造コストが安いことな
どが他の感光体に対して有利な点であるが、欠点として
は機械的強度が弱く、多数枚のコピーやプリント時に感
光体表面の劣化や傷が発生しやすいことである。
【0003】前記のような要求される様々な特性を満た
すため、これまで種々のことが検討されてきた。
【0004】上記のような有機感光体の耐久性を向上す
るための課題としてクリーニングブレード等の擦過によ
る摩耗を抑制することが強く求められてきた。そのため
のアプローチとして、感光体の表面に高強度の保護層を
設置するなどの技術が検討されてきた。例えば特開平6
−118681号公報では感光体の保護層として、コロ
イダルシリカ含有硬化性シロキサン樹脂を用いることが
報告されている。しかし、シロキサン結合(Si−O−
Si結合)が三次元的に繰り返されてなるシリカのみか
らなる保護層では、表面にクラック(亀裂)が発生した
り、感光層との接着性が悪化したり、感光層の静電特性
が低下して問題となっていた。
【0005】又、耐摩耗性と感光層との接着性を改善す
る試みとして有機ポリマーと架橋されたシロキサン成分
の両特性を併せ持つ、有機−無機のハイブリッドポリマ
ーが提案されている。例えば特開2000−22172
3公報には電子写真感光体の保護層としてポリシロキサ
ンとシリル基を有するビニル系ポリマーとが化学的に結
合した重合体を含有する保護層が報告されている。しか
しながら、このような保護層を有する感光体は機械的な
耐摩耗特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真
特性が不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやす
く、このような保護層を有する感光体はカールソンプロ
セス等の最も広く使用されている電子写真方式の感光体
としては不適であった。
【0006】そこで、機械的な耐摩耗性と繰り返し使用
時の電子写真特性を同時に満足する電子写真感光体の保
護層として、本研究者等は電荷輸送性能付与基を有し、
且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を感光体の保
護層として提案してきた(特願平11−70308号公
報)。この保護層を有する感光体は従来の重要な課題で
あった耐摩耗特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性
(帯電、感度、残留電位特性等)が改善され、高耐久の
有機電子写真感光体として十分に実用性を有している。
しかしながら、この保護層も又、シロキサン系樹脂特有
の高次に架橋された樹脂が生成するため、弾性的挙動の
強い保護層となり、ブレードクリーニングを用いたクリ
ーニング装置を用いると、感光体とクリーニングブレー
ド間の起動トルクが上昇し、トナーのクリーニング性能
やクリーニングブレードのめくれに対する安定性が低下
するといった問題が発生しやすいことが明らかになっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、
繰り返しコピーしても画像濃度、解像度及びクリーニン
グ性が良好で、起動トルクが小さく、クリーニングブレ
ードめくれの発生が無く、且つ感光体の膜厚減耗量が少
ない耐久性に優れた電子写真感光体、該電子写真感光体
の製造方法、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、
画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために、鋭意検討を行った結果、炭素数4以上
の長鎖アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマー成分を
樹脂構造に組み込んだ樹脂を有する樹脂層を導電性支持
体上に形成することにより、著しい効果を見出し、本発
明を完成した。即ち本発明の目的は以下の構成により達
成される。
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 1.導電性支持体上に少なくとも樹脂層を設けてなる電
子写真感光体において、該樹脂層が熱可塑性有機ポリマ
ー成分及び架橋構造を有するシロキサン縮合体成分を有
する樹脂を含有し、且つ該熱可塑性有機ポリマー成分が
炭素数4個以上の長鎖アルキル基を有することを特徴と
する電子写真感光体。
【0010】2.前記樹脂が、更に電荷輸送性構造成分
を有することを特徴とする前記1項に記載の電子写真感
光体。
【0011】3.前記熱可塑性有機ポリマー成分に含ま
れる長鎖アルキル基の炭素数が、8個以上であることを
特徴とする前記1或いは2項に記載の電子写真感光体。
【0012】4.前記熱可塑性有機ポリマー成分が、ビ
ニル系樹脂成分であることを特徴とする前記1〜3項の
何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0013】5.前記熱可塑性有機ポリマー成分が、側
鎖にヒンダードアミン構造若しくはヒンダードフェノー
ル構造を有するビニル系樹脂成分であることを特徴とす
る前記1〜4項の何れか1項に記載の電子写真感光体。
【0014】6.前記樹脂層が、更に酸化防止剤を含有
することを特徴とする前記1〜5項の何れか1項に記載
の電子写真感光体。
【0015】7.導電性支持体上に少なくとも樹脂層を
設けてなる電子写真感光体の製造方法において、該樹脂
層が、シリル基を側鎖に持ち、且つ炭素数4個以上の長
鎖アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマーと反応性電
荷輸送物質を有する塗布液を塗布した後、塗布層を硬化
し、該樹脂層を形成することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法。
【0016】8.導電性支持体上に少なくとも樹脂層を
設けてなる電子写真感光体の製造方法において、該樹脂
層が、シロキサン縮合物を側鎖に持ち、且つ炭素数4個
以上の長鎖アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマーと
反応性電荷輸送物質を有する塗布液を塗布した後、塗布
層を硬化し、該樹脂層を形成することを特徴とする電子
写真感光体の製造方法。
【0017】9.前記塗布液が、更に有機ケイ素化合物
を含有することを特徴とする前記7或いは8項に記載の
電子写真感光体の製造方法。
【0018】10.前記塗布液が、更に金属キレートを
含有することを特徴とする前記7〜9項の何れか1項に
記載の電子写真感光体の製造方法。
【0019】11.前記金属キレートの含有量が、塗布
液固形分の全質量に対して0.01〜20質量%である
ことを特徴とする前記10項に記載の電子写真感光体の
製造方法。
【0020】12.前記金属キレートが、アルミニウム
キレートであることを特徴とする前記10或いは11項
に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0021】13.前記金属キレートが、チタンキレー
トであることを特徴とする前記10或いは11項に記載
の電子写真感光体の製造方法。
【0022】14.前記1〜6項のいずれか1項に記載
の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、像露光、
現像、ブレードクリーニングの各工程を経て画像を形成
することを特徴とする電子写真画像形成方法。
【0023】15.前記1〜6項のいずれか1項に記載
の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、像露光、
現像、ブレードクリーニングの各手段を経て画像を形成
することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【0024】16.樹脂層を有する電子写真感光体と少
なくとも帯電、像露光、現像、ブレードクリーニングの
各工程を有する電子写真画像形成装置に用いられるプロ
セスカートリッジにおいて、前記1〜6項のいずれか1
項に記載の感光体を用い、帯電器、像露光器、現像器、
クリーニング器のいずれか1つとを一体に有しており、
且つ、該電子写真画像形成装置に出し入れ自由に設計さ
れていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0025】本発明に係る樹脂層とは、導電性支持体上
に樹脂を用いて形成された層であり、その樹脂層の機能
とは直接関係しないものである。
【0026】ここで、熱可塑性有機ポリマー成分(有機
重合体成分)とは重合体主骨格が有機化合物の繰り返し
単位で構成された重合体を云う。
【0027】例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂等を構成する重合体成分を
云う。本発明に係る樹脂はこの熱可塑性有機ポリマー成
分が部分構造として炭素数4以上の長鎖アルキル基を有
し、且つシロキサン成分と化学的な結合をして、均一化
している。ここで化学的な結合とは、化学反応によって
生成する共有結合、イオン結合を含む。
【0028】上記のような樹脂構造は重合反応に関与で
きる重合性モノマー、炭素数4以上の長鎖アルキル基を
有するモノマー、重合性シラン化合物を用いて炭素数4
以上の長鎖アルキル基含有ビニル成分を有し且つシリル
基を有する熱可塑性有機ポリマーを形成し、その後該熱
可塑性有機ポリマーのシリル基にシロキサン成分を形成
することにより達成出来る。
【0029】以後、上記熱可塑性有機ポリマー成分にビ
ニル系ポリマー成分を用いて説明する。
【0030】本発明に係るビニル系ポリマー成分が炭素
数4以上の長鎖アルキル基を有するとはビニル系ポリマ
ー成分がその部分構造として炭素数4以上の長鎖アルキ
ル基を有していることを意味する。炭素数4以上の長鎖
アルキル基を有するビニル系ポリマーは炭素数4以上の
長鎖アルキル基を有するモノマーを重合することにより
得られる。
【0031】炭素数4以上の長鎖アルキル基を有するモ
ノマーの具体例としては、例えばアクリル酸又はメタク
リル酸のブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、エコデシル等を挙げる
ことができるがこれらに限定されるものではない。これ
らの中では炭素数8以上のアクリル酸オクタデシル、メ
タクリル酸オクタデシルが好ましい。
【0032】炭素数4以上の長鎖アルキル基を有する熱
可塑性有機ポリマーを用いて樹脂層を形成すると、樹脂
層のクリーニング性が改善され、起動トルクも小さくな
り、クリーニング不良やクリーニングブレードメクレの
発生をおさえることが出来る。
【0033】一方、炭素数4未満のアルキル基を有する
熱可塑性有機ポリマーを用いて樹脂層を形成すると、起
動トルクが大きくなり、クリーニングブレードメクレが
発生してしまう。
【0034】本発明で用いる樹脂はビニル系ポリマー成
分とシロキサン成分を有している。ビニル系ポリマー成
分にシロキサン成分を形成するには、ビニル系ポリマー
の重合時に、炭素−炭素不飽和結合の重合性不飽和基を
有する下記一般式(1)のシランモノマーを共存させ、
これらのモノマーをビニル系ポリマーの重合の進行と共
に反応させることにより、ビニル系ポリマー中にシリル
基を導入したシリル変性ビニル系ポリマーを形成し、そ
の後、このシリル基にシロキサン成分を形成するか、既
に形成されたシロキサン成分を結合させる。
【0035】
【化1】
【0036】一般式(1)において、R3は水素原子、
炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアラ
ルキル基、R4は重合性二重結合を有する有機基、Xは
ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、アミノキ
シ基又はフェノキシ基を示し、nは1〜3の整数であ
る。
【0037】上記一般式(1)のシランモノマーとして
は、シリル基、特に加水分解性を有するシリル基を有
し、後述の各種ビニル系モノマーと重合可能なモノマー
であれば特に制限されず、例えば、CH2=CHSi
(CH3)(OCH32、CH2=CHSi(OC
33、CH2=CHSi(CH3)Cl2、CH2=CH
SiCl 3、CH2=CHCOO(CH22Si(C
3)(OCH32、CH2=CHCOO(CH22Si
(OCH33、CH2=CHCOO(CH23Si(C
3)(OCH32、CH2=CHCOO(CH23Si
(OCH33、CH2=CHCOO(CH22Si(C
3)Cl2、CH2=CHCOO(CH22SiCl3
CH2=CHCOO(CH23Si(CH3)Cl2、C
2=CHCOO(CH23SiCl3、CH2=C(C
3)COO(CH22Si(CH3)(OCH32、C
2=C(CH3)COO(CH22Si(OCH33
CH2=C(CH3)COO(CH23Si(CH3
(OCH32、CH2=C(CH3)COO(CH23
i(OCH33、CH2=C(CH3)COO(CH22
Si(CH3)Cl 2、CH2=C(CH3)COO(CH
22SiCl3、CH2=C(CH3)COO(CH23
Si(CH3)Cl2、CH2=C(CH3)COO(C
23SiCl3
【0038】
【化2】
【0039】等が挙げられる。これらのシランモノマー
は単独で又は2種以上を混合して使用することが出来
る。
【0040】本発明に係る樹脂は、上記炭素数4以上の
長鎖アルキル基を有するモノマーと、以下に示す様なビ
ニルモノマーの共重合体からなるビニル系樹脂であるこ
とが好ましい。
【0041】ビニル系ポリマーとしては、例えば(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、シクロヘキシル(メタ)アクリレートな
どの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸及び無水マ
レイン酸などの酸無水物;グリシジル(メタ)アクリレ
ートなどのエポキシ化合物;ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどの
アミノ化合物;(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジ
アミド、α−エチルアクリルアミド、クロトンアミド、
フマル酸ジアミド、マレイン酸ジアミド、N−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド化合物;ア
クリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどからなる
グループから選ばれる1又はそれ以上のビニル系モノマ
ーを重合又は共重合したビニル系ポリマーが好ましい。
又、水酸基を含むビニル系モノマー、例えば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシビニルエ
ーテル、N−メチロールアクリルアミドなども用いるこ
とが出来る。
【0042】炭素数4以上の長鎖アルキル基を含有する
ビニル基を有し、且つシリル基を有するビニル系ポリマ
ーの合成は公知の合成方法で得ることが出来る。具体的
には、例えば重合性不飽和基を有するビニル系モノマ
ー、炭素数4以上の長鎖アルキル基含有ビニルモノマー
及びシランモノマーを共存させ重合することにより、側
鎖に炭素数4以上の長鎖アルキル基を含有する基を有
し、且つシリル基を有するビニル系ポリマーを合成する
ことが出来る。
【0043】上記ビニル系ポリマーのビニルモノマーと
炭素数4以上の長鎖アルキル基含有ビニルモノマーの質
量比はビニルモノマー1対し、炭素数4以上の長鎖アル
キル基含有ビニルモノマー0.01〜2で構成されてい
ることが好ましい。
【0044】上記ビニル系ポリマーの重合度は特に制限
されないが、100〜500であることが望ましい。
【0045】次に、上記ビニル系ポリマーにシロキサン
成分を形成することにより、本発明に係る樹脂構造を有
する樹脂を形成出来る。即ち、上記炭素数4以上の長鎖
アルキル基を含有する基を有し、且つシリル基を有する
ビニル系ポリマーと以下に記すような有機ケイ素化合物
を用いて、シリル変性ビニル系ポリマーのシリル基にシ
ロキサン成分を形成する。このシロキサン成分の形成は
樹脂層形成と同時に行っても良いが、予め樹脂溶液でシ
リル基末端にシロキサン成分を形成して、樹脂層形成を
行っても良い。
【0046】又、シロキサン成分とはシロキサン結合が
複数個、三次元的に連なった構造を有し、下記一般式
(2)で示す有機ケイ素化合物の重縮合により得られる
樹脂構造を有している。
【0047】一般式(2) RnSi(Z)4-n 一般式(2)において、Rは式中のケイ素に炭素が直接
結合した形の有機基、Zは水酸基又は加水分解性基、n
は0〜3の整数を表す。
【0048】上記一般式(2)中のZは加水分解性基で
あり、例えばメトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケ
トオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロ
ペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエト
キシ基等が挙げられる。Rに示されるケイ素に炭素が直
接結合した形の有機基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリ
ル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシ
ドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピ
ル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリ
ロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロ
キシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プ
ロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の
含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−ク
ロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノ
ナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の
含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等
を挙げることが出来る。Rnのnが2又は3の時はこれ
ら同一ケイ素原子に結合する複数の有機基は互いに同一
でも良く、異なっていても良い。
【0049】又、本発明で用いるシロキサン成分を製造
するに際し、前記一般式(2)で示される有機ケイ素化
合物を2種以上用いる場合はそれぞれの有機ケイ素化合
物のRは同一でも良く、異なっていても良い。
【0050】上記一般式(2)で示される有機ケイ素化
合物の具体例としては以下のような化合物が挙げられ
る。
【0051】即ち、nが0の化合物例としては、テトラ
クロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、テトラメト
キシシラン、フェノキシトリクロロシラン、テトラアセ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアリロキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポ
キシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、
テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス
(2−エチルヘキシロキシ)シラン等が挙げられる。
【0052】nが1の化合物例としては、トリクロロシ
ラン、クロロメチルトリクロロシラン、メチルトリクロ
ロシラン、1,2−ジブロモエチルトリクロロシラン、
ビニルトリクロロシラン、1,2−ジクロロエチルトリ
クロロシラン、1−クロロエチルトリクロロシラン、2
−クロロエチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシ
ラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシ
ラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、アリルトリ
クロロシラン、3−ブロモプロピルトリクロロシラン、
クロロメチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピル
トリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、エ
トキシメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルクロロ
シラン、トリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリ
クロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、イソブチ
ルトリクロロシラン、クロロメチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリ
メトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、トリメト
キシビニルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,
3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシ
ルトリクロロシラン、4−クロロフェニルクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリク
ロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、トリス(2−
クロロエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリメト
キシシラン、トリエトキシクロロシラン、3−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメ
チルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラン、
p−トリルトリクロロシラン、6−トリクロロシリル−
2−ノルボルネン、2−トリクロロシリルノルボルネ
ン、メチルトリアセトキシシラン、ヘプチルトリクロロ
シラン、クロロメチルトリエトキシシラン、ブチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リス(2−アミノエトキシ)シラン、β−フェネチルト
リクロロシラン、トリアセトキシビニルシラン、2−
(4−シクロヘキシルエチル)トリクロロシラン、エチ
ルトリアセトキシシラン、3−トリフルオロアセトキシ
プロピルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラ
ン、トリエトキシビニルシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメ
トキシシラン、クロロメチルフェニルエチルトリクロロ
シラン、2−フェニルプロピルトリクロロシラン、4−
クロロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、ノニルトリクロロシラン、2−シアノエチ
ルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3
−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピ
ルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキ
シシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、メ
チルトリイソプロペノキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、デシルトリクロロシラ
ン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メトキシメチル
シラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、メチ
ルトリプロポキシシラン、メチルトリス(2−メトキシ
エトキシシラン)、2−(2−アミノエチルチオエチ
ル)トリエトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチ
ルアミノエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラ
ン、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメト
キシシラン、トリイソプロポキシビニルシラン、トリス
(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、ジイソプロポ
キシエチルメチルケトオキシムメチルシラン、3−ピペ
リジノプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエト
キシシラン、4−クロロフェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、ビス(エチルメチルケト
オキシム)メチルイソプロポキシシラン、ビス(エチル
メチルケトオキシム)−2−メトキシエトキシメチルシ
ラン、3−(2−メチルピペリジノプロピル)トリメト
キシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、O,O′−ジエチル−S−(2−トリエ
トキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、ベンジル
トリエトキシシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノ
ルボルネン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シ
ラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)ブトキシメチ
ルシラン、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキ
シ)シラン、テトラデシルトリクロロシラン、オクチル
トリエトキシシラン、フェニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シラン、3−(ビニルベンジルアミノプロピ
ル)トリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、3−(ビニル
ベンジルアミノプロピル)トリエトキシシラン、オクタ
デシルトリクロロシラン、ドデシルトリエトキシシラ
ン、ドコシルトリクロロシラン、オクタデシルトリエト
キシシラン、ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシ
ルシリルプロピルアンモニウムクロライド、1,2−ビ
ス(メチルジクロロシリル)エタン等が挙げられる。
【0053】nが2の化合物例としては、クロロメチル
メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、エチ
ルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、エチ
ルメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルシラン、ジ
メトキシジメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、メ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラ
ン、アリルメチルジクロロシラン、3−クロロプロピル
メチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メチ
ルプロピルジクロロシラン、ジエトキシシラン、3−シ
アノプロピルメチルジクロロシラン、ブチルメチルジク
ロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラ
ン、ジエトキシメチルシラン、フェニルジクロロシラ
ン、ジアリルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,
3,3−トリフルオロプロピルシラン、メチルペンチル
ジクロロシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチル
シラン、クロロメチルジエトキシシラン、ジエトキシジ
メチルシラン、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメ
チルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノ
ナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、メチルフェ
ニルジクロロシラン、ジアセトキシメチルビニルシラ
ン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、ヘキシルメ
チルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、
ヘキシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニ
ルシラン、フェニルビニルジクロロシラン、6−メチル
ジクロロシリル−2−ノルボルネン、2−メチルジクロ
ロシリルノルボルネン、3−メタクリロキシプロピルメ
チルジクロロシラン、ジエトキシジビニルシラン、ヘプ
チルメチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、
ジエトキシジエチルシラン、ジメチルジプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−
(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチル
シラン、アリルフェニルジクロロシラン、3−クロロプ
ロピルフェニルジクロロシラン、メチル−β−フェネチ
ルジクロロシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、
2−(4−シクロヘキセニルエチル)メチルジクロロシ
ラン、メチルオクチルジクロロシラン、ジエトキシエチ
ルメチルケトオキシムメチルシラン、2−(2−アミノ
エチルチオエチル)ジエトキシメチルシラン、O,O′
−ジエチル−S−(2−トリメチルシリルエチル)ジチ
オフォスフェート、O,O′−ジエチル−S−(2−ト
リメトキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、t−
ブチルフェニルジクロロシラン、3−メタクリロキシプ
ロピルジメトキシメチルシラン、3−(3−シアノプロ
ピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2
−アセトキシエチルチオプロピル)ジメトキシメチルシ
ラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラ
ン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラ
ン、ジブトキシジメチルシラン、ジメトキシ−3−(2
−エトキシエチルチオプロピル)メチルシラン、3−ジ
メチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、ジエチ
ル−2−トリメチルシリルメチルチオエチルフォスファ
イト、ジエトキシメチルフェニルシラン、デシルメチル
ジクロロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)エ
トキシメチルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプ
ロピルメチルシラン、3−(3−アセトキシプロピルチ
オ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチ
ル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジプロポキシエチ
ルメチルケトオキシムメチルシラン、ジフェニルジクロ
ロシラン、ジフェニルジフルオロシラン、ジフェニルシ
ランジオール、ジヘキシルジクロロシラン、ビス(エチ
ルメチルケトオキシム)メチルプロポキシシラン、ジメ
トキシメチル−3−(4−メチルピペリジノプロピル)
シラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ジメトキシジ
フェニルシラン、ジメトキシフェニル−2−ピペリジノ
エトキシシラン、ジメトキシメチル−3−(3−フェノ
キシプロピルチオプロピル)シラン、ジアセトキシジフ
ェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジエトキ
シドデシルメチルシラン、メチルオクタデシルジクロロ
シラン、ジフェニルメトキシ−2−ピペリジノエトキシ
シラン、ドコシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメ
チルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0054】架橋構造を有するシロキサン成分の原料と
して用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ
素原子に結合している加水分解性基の数(4−n)のn
が3のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制さ
れる。nが0、1又は2のときは高分子化反応が起こり
やすく、特に1或いは0では高度に架橋反応を進めるこ
とが可能である。従って、これらをコントロールするこ
とにより得られる塗布層液の保存性や塗布膜の硬度等を
制御することが出来る。
【0055】本発明に係わる樹脂層は、炭素数4個以上
の長鎖アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマー成分と
シロキサン成分を有する樹脂を含有するが、樹脂層中の
これらの樹脂は相互に化学結合により結合しており、樹
脂層全体が架橋構造を有する樹脂層で形成されている。
【0056】前記樹脂の熱可塑性有機ポリマー成分とシ
ロキサン成分の質量比は熱可塑性有機ポリマー成分1に
対し、シロキサン成分0.25〜4で構成されているこ
とが好ましい。
【0057】又、本発明に係わる樹脂層中に電荷輸送性
物質を含有することが好ましい。ここで電荷輸送性物質
とは電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を示
す化合物であり、又別の定義としてはTime−Of−
Flight法などの電荷輸送性能を検知出来る公知の
方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる化合
物である。
【0058】本発明に係る樹脂層中に電荷輸送性構造成
分を導入するには、有機ケイ素化合物と反応性電荷輸送
性物質を用い、シロキサン縮合体中に電荷輸送性構造成
分を組み込むことができる。ここで反応性電荷輸送性物
質とは前記有機ケイ素化合物、或いはポリアリレートの
側鎖シリル基と化学結合可能な反応性基を有する電荷輸
送性物質を意味する。以下、反応性電荷輸送性物質につ
いて説明する。
【0059】前記反応性電荷輸送性物質としては水酸
基、メルカプト基、アミン基、シリル基を有する電荷輸
送性物質等が挙げられる。
【0060】水酸基を有する電荷輸送性物質は下記一般
式(3)で表される。 一般式(3) X−(R7−OH)m 一般式(3)において、Xは電荷輸送性構造基、R7
単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリーレン
基、mは1〜5の整数である。
【0061】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物
は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を
電荷輸送性構造基=Xとして有し、前記Xを構成する炭
素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、ア
リーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用
いられる。
【0062】次に、水酸基を有する電荷輸送性物質の合
成例について述べる。 化合物B−1の合成
【0063】
【化3】
【0064】ステップA 温度計、冷却管、撹拌装置、滴下ロートの付いた四頭コ
ルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184
gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルム
アミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85
〜95℃に保ち、約15時間撹拌を行った。次に反応液
を大過剰の温水に徐々に注いだ後、撹拌しながらゆっく
り冷却した。
【0065】析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリ
カゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結
晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30
gであった。 ステップB 化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベン
に投入し撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを
徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時
間撹拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々
にあけ、撹拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗し
て、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであっ
た。
【0066】メルカプト基を有する電荷輸送性物質は下
記一般式(4)で表される。 一般式(4) X−(R8−SH)m 一般式(4)において、Xは電荷輸送性構造基、R8
単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基、
mは1〜5の整数である。
【0067】アミン基を有する電荷輸送性物質は下記一
般式(5)で表される。 一般式(5) X−(R9−NR10H)m 一般式(5)において、Xは電荷輸送性構造基、R9
単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のア
リーレン基、R10は水素原子、置換、無置換のアルキル
基、置換、無置換のアリール基、mは1〜5の整数であ
る。
【0068】アミノ基を有する電荷輸送性物質の中で、
第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原
子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結し
ても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は
1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10はブラ
ンチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基で
も良く、電荷輸送性物質を含む化合物残基でもよい。
【0069】更に、シリル基を有する電荷輸送性物質は
下記一般式(6)で表される。 一般式(6) X−(−R1−Si(R113-a(R12an 一般式(6)において、Xは電荷輸送性構造基、R11
水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アリール
基、R12は加水分解性基又は水酸基、R1は置換若しく
は無置換のアルキレン基、aは1〜3の整数、nは整数
である。
【0070】前記一般式(3)〜(6)の代表例を下記
に示す。
【0071】
【化4】
【0072】
【化5】
【0073】
【化6】
【0074】
【化7】
【0075】本発明で用いる反応性電荷輸送性物質とし
ては同一分子内に複数の反応性基を有する化合物が好ま
しい。このことにより、反応性電荷輸送性物質は有機ケ
イ素化合物との反応性が向上し、本発明の樹脂層に良好
な電荷輸送特性を付与する。
【0076】本発明で用いる樹脂の電荷輸送性構造成分
とは前記一般式(3)〜(6)中の電荷輸送性構造基X
に相当する化学構造成分を示す。電荷輸送性構造基Xの
具体的な化合物構造としては、例えば正孔輸送型電荷輸
送性物質としては、キサゾール、オキサジアゾール、チ
アゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロ
ン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、スチリル、ヒ
ドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、スチルベン化合
物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベンズ
イミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジ
ン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビ
ニルアントラセンなどの化学構造を有する基が挙げられ
る。
【0077】一方、電子輸送型電荷輸送物質としては無
水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロ
メリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロ
ベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼ
ン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノ
ンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノ
ン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、ア
ントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロア
ントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−
ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジ
ニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−
2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニト
ロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、
2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フル
オレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニ
トロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジ
ニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニト
ロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオ
ロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロ
サリチル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を有
する基が挙げられる。
【0078】本発明で用いられる反応性電荷輸送性物質
の分子量は700以下、100以上が好ましい。700
以下の反応性電荷輸送性物質を用いることにより、残電
上昇が小さく電子写真特性が良好で、且つクリーニング
性の優れた樹脂層を形成できる。更に、450以下、1
00以上の分子量の反応性電荷輸送性物質が好ましい。
【0079】前記、電荷輸送性構造基Xは上式中では1
価の基として示されているが、有機ケイ素化合物、シロ
キサン縮合体成分と反応させる反応性電荷輸送性物質が
2つ以上の反応性官能基を有している場合は樹脂中で2
価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペ
ンダント基として接合していてもよい。
【0080】本発明に係わる樹脂層に含有される電荷輸
送性物質の配合量は、樹脂層の総質量100質量部に対
し1〜1000質量部であることが好ましい。
【0081】又、本発明に係る樹脂層中にはヒンダード
フェノール、ヒンダードアミン、チオエーテル又はホス
ファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することが出
来、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的であ
る。
【0082】ヒンダードフェノール構造を持つ酸化防止
剤としては、例えば特開平1−118137号公報(P
7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0083】ヒンダードアミン構造を持つ酸化防止剤と
しては、例えば特開平1−118138号公報(P7〜
P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定
されるものではない。
【0084】以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙
げる。
【0085】
【化8】
【0086】
【化9】
【0087】
【化10】
【0088】
【化11】
【0089】又、商品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えば「イルガノックス24
5」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス
1076」、「イルガノックス1098」、「イルガノ
ックス1330」、「イルガノックス3114」、
「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニ
ル」以上ヒンダードフェノール系、「サノールLS74
4」、「サノールLS765」、「サノールLS77
0」、「サノールLS2626」、「チヌビン14
4」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、
「マークLA62」、「マークLA63」「マークLA
67」、「マークLA68」以上ヒンダードアミン系、
「スミライザーTPS」、「スミライザーTP−D」以
上チオエーテル系、「マーク2112」、「マークPE
P−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP
−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」
以上ホスファイト系が挙げられる。これらの中で特にヒ
ンダードフェノール、ヒンダードアミン系酸化防止剤が
好ましい。酸化防止剤の添加量は樹脂層固形分の総質量
100部に対し、0.1〜10質量部であることが好ま
しい。
【0090】次に、前記樹脂層の製造方法について記載
する。本発明において樹脂層は上記のような樹脂層が形
成されればいかなる方法によって形成されても良い。以
下に、代表的な本発明に係わる樹脂層の製造方法につい
て記載する。
【0091】本発明に係わる樹脂層は炭素数4以上の長
鎖アルキル基含有ビニル成分を有し且つシリル基を有す
る熱可塑性有機ポリマーと、有機ケイ素化合物を含有す
る塗布液を感光層上に塗布した後、硬化することにより
形成することが出来る。
【0092】又、本発明に係わる樹脂層は炭素数4以上
の長鎖アルキル基含有ビニル成分を有し且つシロキサン
成分を有する熱可塑性有機ポリマーを含有する塗布液を
感光層上に塗布した後、硬化することによっても形成す
ることが出来る。
【0093】具体的には、炭素数4以上の長鎖アルキル
基含有ビニル基を有し且つシリル基を有するビニル系ポ
リマーを有機ケイ素化合物と混合した塗布液を塗布、硬
化してもよく、又、炭素数4以上の長鎖アルキル基含有
ビニル基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー
と有機ケイ素化合物を混合し、予めビニル系ポリマーの
側鎖にシロキサン成分を形成し、その後有機ケイ素化合
物と混合した塗布液を塗布、硬化しても良い。
【0094】当該硬化によって、シロキサン成分が3次
元化され、シロキサン成分と側鎖に炭素数4以上の長鎖
アルキル基含有ビニル成分を有するビニル系ポリマーが
シリル基や反応性基を介して化学的に結合し、これによ
って耐摩耗性、感光層との接着性及びクリーニング特性
の良好な樹脂層が形成される。
【0095】上記いずれの製造方法でも、原料となる有
機ケイ素化合物と炭素数4以上の長鎖アルキル基含有ビ
ニル成分及び且つシリル基を有するビニル系ポリマーの
塗布液中の質量比は得られる樹脂層中のビニル系ポリマ
ー成分とシロキサン成分の質量比が前記範囲内になるよ
うな比率であればよく、例えば、有機ケイ素化合物とし
て一般式(2)の化合物を用いた場合、有機ケイ素化合
物と炭素数4以上の長鎖アルキル基含有ビニル基を有し
且つシリル基を有するビニル系ポリマーとの質量比は
1:0.25〜4が好ましい。
【0096】有機ケイ素化合物と、炭素数4以上の長鎖
アルキル基含有ビニル基を有し且つシリル基を有するビ
ニル系ポリマーの反応を促進するためには、塗布液中、
或いは塗布液生成過程で金属キレート化合物を添加する
ことが好ましい。ここで金属キレート化合物は、ジルコ
ニウム、チタン又はアルミニウムの群から選ばれる金属
のキレート化合物である(以下、金属キレート化合物
(3)という)。金属キレート化合物(3)は、前記の
有機ケイ素化合物とシリル基を有するビニル系ポリマー
との加水分解及び/又は部分縮合反応を促進し、3成分
の共縮合物の形成を促進する作用をなすものと考えられ
る。
【0097】このような金属キレート化合物(3)の例
としては、一般式(7)、(8)、(9)で表される化
合物、あるいはこれらの化合物の部分加水分解物が挙げ
られる。
【0098】一般式(7) Zr(OR5p(R6COCHCOR74-p 一般式(8) Ti(OR5q(R6COCHCOR74-q 一般式(9) Al(OR5r(R6COCHCOR73-r 一般式(7)、(8)、(9)において、R5及びR6
それぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基、具体
的には、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基又はフ
ェニル基等を表す。R7は、R5及びR6と同様の炭素数
1〜6の1価の炭化水素基のほか、炭素数1〜16のア
ルコキシ基、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、
sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ
基又はステアリルオキシ基等を表す。又、p及びqは0
〜3の整数、rは0〜2の整数である。
【0099】このような金属キレート化合物(3)の具
体例としては、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセ
テートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチル
アセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリ
ス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキ
ス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テ
トラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、
テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等
のジルコニウムキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・
ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−i−
プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、
ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニ
ウム等のチタンキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・
エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポ
キシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポ
キシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、
i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミ
ニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウ
ム、トリス(エチルアセテート)アルミニウム、トリス
(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチル
アセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム等のアルミニウムキレート化合物等が挙げられ
る。これらの化合物のうち、トリ−n−ブトキシ・エチ
ルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロポキシ
・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−i−
プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ト
リス(エチルアセトアセテート)アルミニウムを挙げる
ことが出来る。これらの金属キレート化合物(3)は、
単独で又は2種以上を混合して使用することが出来る。
【0100】金属キレート化合物(3)の添加量は、有
機ケイ素化合物、シロキサン成分、シリル基を有するビ
ニル系ポリマー、及び電荷輸送性物質等の塗布液固形分
(塗布液固形分とは塗布液を乾燥した後、残留する成
分)の総質量100質量部に対し0.01〜20質量部
が好ましく、0.5〜20質量部がより好ましい。
【0101】樹脂層の塗布液を塗布した後、樹脂層の硬
化反応を行う条件は、使用される有機ケイ素化合物の反
応性に依存するが、60〜150℃で30分〜6時間硬
化処理することが好ましい。
【0102】これらの硬化反応は有機溶媒が存在すると
促進され好ましい。好適な有機溶媒として、アルコール
類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステ
ル類等を挙げることが出来る。有機溶媒の使用量は有機
ケイ素化合物に対して限定されるものではなく、使用目
的に応じて調製される。
【0103】硬化反応を促進させる溶媒としては有機ケ
イ素化合物、シリル基を有するビニル系ポリマーを均一
に溶解させる溶媒が好ましく用いられる。これらの溶媒
としてはアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、ケトン類、エステル類などが用いられるが、特に下
記に例示するような溶媒が好ましい。
【0104】アルコール系溶媒としては炭素数1〜4の
アルコール、即ちメチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、i−プロピルコール、n
−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、sec−
ブチルアルコール、t−ブチルアルコールが好ましく、
非アルコール系溶媒としてはメチルエチルケトン、メチ
ルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等のケ
トン系の溶媒が好ましく用いられる。
【0105】又、上記樹脂層塗布液中には、更に、硬化
促進剤を必要により添加することが出来る。
【0106】硬化促進剤としては、例えばナフテン酸、
オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などの
アルカリ金属塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どのアルカリ性化合物;アルキルチタン酸、リン酸、p
−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性化合物;エ
チレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ピペリジン、ピペラジン、メタフェニレンジアミ
ン、エタノールアミン、トリエチルアミン、エポキシ樹
脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどのア
ミン系化合物、(C492Sn(OCOC11232
(C492Sn(OCOCH=CHCOOCH32
(C492Sn(OCOCH=CHCOOC492
(C8172Sn(OCOC11232、(C8172
Sn(OCOCH=CHCOOCH32、(C8172
Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C817
2Sn(OCOCH=CHCOOC8172、Sn(O
COCC8172、などのカルボン酸型有機スズ化合
物;(C492Sn(SCH2COO)2、(C492
Sn(SCH2COOC8172、(C8172Sn
(SCH2COO)2、(C8172Sn(SCH2CH2
COO)2、(C8172Sn(SCH2COOCH2
2OCOCH 2S)2、(C8172Sn(SCH2CO
OCH2CH2CH2CH2OCOCH2S)2、(C
8172Sn(SCH2COOC8172、(C817
2Sn(SCH 2COOC12252
【0107】
【化12】
【0108】などのメルカプチド型有機スズ化合物;
【0109】
【化13】
【0110】などのスルフィド型有機スズ化合物;(C
492SnO、(C8172SnO、(C492Sn
O、(C8172SnOなどの有機スズオキサイドとエ
チルシリケート、エチルシリケート40、マレイン酸ジ
メチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなど
のエステル化合物との反応生成物などの有機スズ化合物
などが使用される。
【0111】上記塗布液中の硬化促進剤の添加量は、塗
布液固形分(固形分とは塗布液成分中の乾燥後に残留す
る成分を意味する)100質量部に対して0.1〜20
質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好まし
い。
【0112】又、上記塗布液には前記した金属酸化物粒
子、有機微粒子、酸化防止剤、電荷輸送性物質を必要に
応じて添加し、本発明に係わる樹脂層を作製することが
出来る。
【0113】本発明においては、樹脂層塗布液の全固形
分濃度の調製、併せて粘度の調製をするために、有機溶
媒を使用することが出来る。このような有機溶媒として
は、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケ
トン類、エステル類等の有機溶媒を使用することが好ま
しい。前記アルコール類としては、例えば1価又は2価
のアルコールを挙げることが出来、具体的にはメチルア
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n
−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコール
モノn−ブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノ
メチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエ
ーテル等を挙げることが出来る。これらのうち、炭素数
1〜8の1価の飽和脂肪族アルコールが好ましい。又、
前記芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等を挙げることが出来、前記エーテル
類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等を挙げることが出来、前記エステル類の具体例として
は、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、
炭酸プロピレン等を挙げることが出来る。これらの有機
溶媒は、単独又は2種以上を混合して使用することが出
来る。有機溶媒の添加方法は特に限定されるものではな
く、本発明に係わる表面保護液を調製する際及び/又は
調製後の任意の段階で添加することが出来る。
【0114】次に、前記樹脂層以外の本発明に係る感光
体構成について記載する。本発明に係わる樹脂層を有す
る感光体としてはセレンやアモルファスシリコン等を用
いた無機感光体にも適用出来るが、本発明の目的からは
有機感光体に本発明に係る樹脂層を適用することが好ま
しい。本発明において、有機感光体とは電子写真感光体
の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の
いずれか一方の機能を有機化合物に持たせて構成された
電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は
有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能
と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の
有機電子写真感光体を全て含有する。
【0115】有機感光体の層構成は、特に限定はない
が、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送
層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送
の機能を同一層に有する層)等の感光層を設置した層構
成、或いはその上に保護層を更に設置した層構成が良く
知られ、本発明に係る樹脂層は前記したそれぞれの層に
適用することが可能であるが、中でも、表面層を構成す
る保護層に本発明に係る樹脂層を適用した構成をとるの
が好ましい。
【0116】本発明に係わる樹脂層の膜厚は0.03〜
30μm、好ましくは0.03〜10μm、より好まし
くは0.1〜5μmである。特に本発明に係わる樹脂層
を保護層として用いる場合は、膜厚が0.03〜10μ
m、好ましくは0.1〜5μmである。本発明に係わる
樹脂層を保護層とした場合は、保護層の膜厚がこのよう
に比較的厚くても、従来から問題となっていた感度や残
留電位等の静電特性を低下させることなく、耐摩耗特
性、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレード
めくれに対する安定性を向上させることが出来る。更に
高湿環境でも鮮明な画像を得ることが出来る。
【0117】「導電性支持体」本発明の感光体に用いら
れる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを
用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計する
ためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
【0118】本発明で用いることの出来る円筒状導電性
支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成
出来るに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.
1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の
支持体が好ましい。
【0119】導電性の材料としてはアルミニウム、ニッ
ケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸
化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又
は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用
することが出来る。導電性支持体の比抵抗は常温で10
3Ωcm以下が好ましい。
【0120】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、5〜2
0μmが好ましい。
【0121】「中間層」本発明においては導電性支持体
と感光層との接着性改良、或いは該導電性支持体からの
電荷注入を防止するためにバリヤー機能を備えた中間層
(下引層も含む)を設けることも出来る。該中間層の材
料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの
2つ以上を含む共重合体樹脂、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させ
た硬化性金属樹脂等が挙げられる。これら中間層用の樹
脂の中で好ましい樹脂としてはポリアミド樹脂、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化
合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を挙げることが出来
る。これらの樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜2
μmが好ましい。
【0122】「感光層」本発明の感光体の感光層構成は
前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層
に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ま
しくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送
層(CTL)に分離した構成をとるのが良い。機能を分
離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電
位増加を小さく制御出来、その他の電子写真特性を目的
に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層
の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(C
TL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体
では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆とな
る。本発明に係る最も好ましい感光層構成は前記機能分
離構造を有する負帯電感光体構成である。
【0123】以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成
について説明する。 「電荷発生層」電荷発生層には電荷発生物質(CGM)
を含有する。その他の物質としては必要によりバインダ
ー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0124】電荷発生物質(CGM)としては公知の電
荷発生物質(CGM)を用いることが出来る。例えばフ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニ
ウム顔料などを用いることが出来る。これらの中で繰り
返し使用に伴う残留電位増加を最も小さく出来るCGM
は複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位
構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を
有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙
げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θ
が27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシア
ニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイ
ミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣
化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることが出来
る。
【0125】電荷発生層にCGMの分散媒としてバイン
ダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用
いることが出来るが、最も好ましい樹脂としてはホルマ
ール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコー
ン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バイン
ダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ま
しい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用
に伴う残留電位増加を最も小さく出来る。電荷発生層の
膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0126】「電荷輸送層」電荷輸送層:電荷輸送層に
は電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜する
バインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要
により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0127】電荷輸送物質(CTM)としては公知の電
荷輸送物質(CTM)を用いることが出来る。例えばト
リフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル
化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用
いることが出来る。これら電荷輸送物質は通常、適当な
バインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これら
の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さく出
来るCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMと
のイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性
を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下
の特性を有するものである。
【0128】CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは
表面分析装置AC−1(理研計器株式会社製)で測定さ
れる。
【0129】電荷輸送層(CTL)に用いられるバイン
ダー樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、
メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のう
ちの2つ以上を含む共重合体樹脂等の絶縁性樹脂が挙げ
られる。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニル
カルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
【0130】これらCTLのバインダー樹脂として好ま
しいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネ
ート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にする
ことにおいて、好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物
質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し電荷
輸送性物質10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸
送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
【0131】「保護層」保護層として本発明に係わる樹
脂層を感光体の表面に設けることにより、本発明に係わ
る最も好ましい層構成を有する感光体を得ることが出来
る。
【0132】本発明に係わる中間層、感光層等の層形成
に用いられる溶媒又は分散媒としては、例えばn−ブチ
ルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプ
ロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレ
ンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキソラン、ジオキサン、メチルアルコール、エチル
アルコール、ブチルアルコール、i−プロピルアルコー
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、
メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン
等が好ましく用いられる。又、これらの溶媒は単独或い
は2種以上の混合溶媒として用いることも出来る。
【0133】次に、本発明の電子写真感光体を製造する
ための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗
布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、
感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させな
いため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布
又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表
例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお
本発明に係わる樹脂層は前記円形量規制型塗布加工方法
を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布につ
いては例えば特開昭58−189061号公報に詳細に
記載されている。
【0134】図1は本発明の感光体を用いる画像形成方
法の一例を示す画像形成装置の断面構成図である。
【0135】図1において50は像担持体である感光体
ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、
その上に本発明に係わる樹脂層を塗設した感光体で、接
地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロ
ンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対
し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯
電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体
の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前
露光部51による露光を行って感光体周面の除電をして
も良い。
【0136】感光体への一様帯電の後、像露光器(像露
光手段)53により画像信号に基づいた像露光が行われ
る。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオ
ードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー53
1、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を
曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静
電潜像が形成される。
【0137】ここで本発明に係る反転現像とは帯電器5
2により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行われ
た領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を現像
工程(手段)により、顕像化する画像形成方法である。
一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加される現
像バイアス電位により現像されない。
【0138】その静電潜像は次いで現像器(現像手段)
54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーと
キャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設け
られていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転
する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像
器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送
量規制部材等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送
されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬
送量規制部材により制御される。該現像剤の搬送量は適
用される電子写真感光体の線速及び現像剤比重によって
も異なるが、一般的には20〜200mg/cm2の範
囲である。
【0139】現像剤は搬送量規制部材によって層厚を規
制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時
通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直
流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現
像が行われる。又、現像剤は感光体に対して接触あるい
は非接触の状態で現像される。感光体の電位測定は電位
センサー547を図1のように現像位置上部に設けて行
う。
【0140】前記現像剤は、例えばフェライトをコアと
し、その表面に絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、スチレン−アクリル系樹脂を主材料としてカーボン
ブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分子量ポリオレフ
ィンからなる着色粒子に、シリカ又は/及び酸化チタン
等を外部添加したトナーとからなるものである。
【0141】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写
域へと給紙される。
【0142】転写域においてはトナーと逆極性の電荷を
付与する転写電極(転写手段)58により感光体上のト
ナーが、給紙された記録紙Pに転写される。
【0143】次いで記録紙Pは分離電極(分離手段)5
9によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面より
分離して定着装置(定着手段)60に搬送され、熱ロー
ラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によって
トナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外
部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極
59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退
避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0144】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のク
リーニングブレード621の圧接により残留トナーを除
去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器
52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入
る。
【0145】尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0146】本発明の画像形成方法及び画像形成装置は
電子写真複写機、レーザープリンター、LEDプリンタ
ー及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一
般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディス
プレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置
にも幅広く適用することが出来る。
【0147】
【実施例】以下に、実施例を挙げて具体的に説明する
が、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではな
い。尚、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0148】「重合体溶液A」の合成 還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーと
して γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン 25部 4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン 1部 メタクリル酸メチル 50部 メタクリル酸オクタデシル 25部 n−ブチルアクリレート 29部 溶媒として i−プロピルアルコール 150部 メチルエチルケトン 50部 メチルアルコール 25部 を加えて混合し溶解した後、撹拌しながら80℃に加温
した。次いで、この混合液に、アゾビスイソバレロニト
リル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間か
けて滴下した。次いで、前記温度で5時間反応させ、固
形分濃度40質量%の「重合体溶液A」を合成した。
【0149】「重合体溶液B」の合成 還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーと
して γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン 20部 メタクリル酸オクタデシル 75部 n−ブチルアクリレート 20部 アクリル酸 5部 2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5− メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート 2部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 13部 1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド 1部 溶媒として i−プロピルアルコール 150部 メチルエチルケトン 50部 メチルアルコール 25部 を加えて混合し溶解した後、撹拌しながら80℃に加温
した。次いで、この混合液に、アゾビスイソバレロニト
リル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間か
けて滴下した。次いで、前記温度で5時間反応させ、固
形分濃度40質量%の「重合体溶液B」を合成した。 「重合体溶液C」の合成 還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーと
して γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン 25部 メタクリル酸メチル 80部 メタクリル酸2−エチルヘキシル 15部 n−ブチルアクリレート 30部 溶媒として i−プロピルアルコール 150部 メチルエチルケトン 50部 メタノール 25部 を加えて混合し溶解した後、撹拌しながら80℃に加温
した。次いで、この混合液に、アゾビスイソバレロニト
リル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間か
けて滴下した。次いで、前記温度で5時間反応させ、固
形分濃度40質量%の「重合体溶液C」を合成した。
【0150】《感光体1の製造》下記の様にして「感光
体1」を製造した。
【0151】 〈中間層1〉 チタンキレート化合物「TC−750」(松本製薬株式会社製) 30部 シランカップリング剤「KBM−503」(信越化学株式会社製) 17部 i−プロピルアルコール 150部 上記化合物を溶解して中間層用塗布液を調製した。この
塗布液を、円筒形の導電性支持体上に、浸漬塗布法で塗
布し、乾燥膜厚が0.5μmの「中間層1」を作製し
た。
【0152】 〈電荷発生層1〉 Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線回折スペク トル測定で、ブラッグ角2θ(±0.2)の27.2度に最大 ピークを有するチタニルフタロシアニン) 60部 シリコーン変性ブチラール樹脂「X−40−1211M」 (信越化学株式会社製) 700部 メチルエチルケトン 2000部 上記化合物を混合し、サンドミルを用いて10時間分散
して電荷発生層用塗布液を調製した。この塗布液を前記
「中間層」の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚が0.
2μmの「電荷発生層1」を作製した。
【0153】 〈電荷輸送層1〉 電荷輸送性物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α− フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 225部 ポリカーボネート(粘度平均分子量30,000) 300部 酸化防止剤「LS2626」(三共株式会社製) 6部 ジクロロメタン 2000部 上記化合物を混合し、溶解して電荷輸送層用塗布液を調
製した。この塗布液を前記「電荷発生層1」の上に浸漬
塗布法で塗布し、乾燥膜厚が20μmの「電荷輸送層
1」を作製した。
【0154】 〈保護層1〉 「重合体溶液A」 100部 メチルトリメトキシシラン 70部 ジメチルジメトキシシラン 30部 i−ブチルアルコール 100部 ブチルセロソルブ 75部 ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム 10部 上記化合物を混合し、良く撹拌した後、撹拌しながら純
水30部を滴下した。次いで、60℃に加温し4時間反
応させた。次いで、室温まで冷却後、電荷輸送物質(B
−1)50部とアルミニウムトリスアセチルアセトナー
ト5部を添加して保護層用塗布液1を調製した。この塗
布液を前記「電荷輸送層1」の上に円形量規制型塗布装
置により塗布し、次いで120℃で1時間、加熱処理し
て硬化を行い、乾燥膜厚3μmの「保護層1」を作製
し、「感光体1」を製造した。
【0155】《感光体2の製造》「感光体1」の保護層
用塗布液1に、酸化防止剤「LS2626」(三共株式
会社製)2.5部を加えて保護層用塗布液2を調製し
た。「感光体1」の保護層用塗布液をこの保護層用塗布
液2に変更した以外は「感光体1」と同様にして「感光
体2」を製造した。
【0156】《感光体3の製造》「感光体1」の保護層
用塗布液1に用いた電荷輸送性物質(B−1)を電荷輸
送物質(B−2)に変更した以外は「感光体1」と同様
にして「感光体3」を製造した。
【0157】《感光体4の製造》「感光体1」の保護層
用塗布液1に用いた電荷輸送性物質(B−1)を電荷輸
送物質(Si−1)に変更した以外は「感光体1」と同
様にして「感光体4」を製造した。
【0158】《感光体5の製造》「感光体1」の保護層
用塗布液1に用いた「重合体溶液A」を「重合体溶液
B」に変更した以外は「感光体1」と同様にして「感光
体5」を製造した。
【0159】《感光体6の製造》「感光体1」の「電荷
輸送層1」の作製までは同様にして作製した。
【0160】 〈保護層〉 「重合体溶液A」 100部 メチルトリメトキシシラン 100部 i−ブチルアルコール 100部 ブチルセロソルブ 75部 ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム 10部 上記化合物を混合し、良く撹拌した後、撹拌しながら純
水30部を滴下した。次いで、60℃に加温し4時間反
応させた。次いで、室温まで冷却後、電荷輸送物質(B
−1)50部とアルミニウムトリスアセチルアセトナー
ト5部を添加して保護層用塗布液6を調製した。この塗
布液を前記「電荷輸送層1」の上に円形量規制型塗布装
置により塗布し、次いで120℃で1時間、加熱処理し
て硬化を行い、乾燥膜厚3μmの「保護層6」を作製
し、「感光体6」を製造した。
【0161】《感光体7の製造》「感光体1」の「電荷
輸送層1」の作製までは同様にして作製した。
【0162】 〈保護層〉 「重合体溶液A」 100部 メチルトリメトキシシラン 80部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 20部 i−ブチルアルコール 100部 ブチルセロソルブ 75部 ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム 10部 上記化合物を混合し、良く混合した後、撹拌しながら純
水30部を滴下した。次いで、60℃に加温し4時間反
応させた。次いで、室温まで冷却後、電荷輸送物質(B
−1)50部とアルミニウムトリスアセチルアセトナー
ト5部を添加して保護層用塗布液7を調製した。この塗
布液を前記「電荷輸送層1」の上に円形量規制型塗布装
置により塗布し、次いで120℃で1時間、加熱処理し
て硬化を行い、乾燥膜厚3μmの「保護層7」を作製
し、「感光体7」を製造した。
【0163】《感光体8の製造》(比較例用感光体) 「感光体1」の保護層用塗布液1に用いた「重合体溶液
A」を「重合体溶液C」(熱可塑性有機ポリマー成分及
び架橋構造を有するシロキサン縮合体成分を有さない)
に変更した以外は「感光体1」と同様にして「感光体
8」を製造した。
【0164】《感光体9の製造》(比較例用感光体) 「感光体1」の「電荷輸送層1」の作製までは同様にし
て作製した。その後、保護層用塗布液を塗布せず、12
0℃で1時間の加熱処理を行い、保護層を有しない「感
光体9」を製造した。
【0165】《評価》評価機は本発明に係るプロセスカ
ートリッジが組み込まれたデジタル複写機「Konic
a7050」(コニカ株式会社製)を用い、評価は該評
価機に感光体1〜9を搭載して行った。
【0166】評価機「Konica7050」の設定条
件は、 帯電条件 帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電圧を−750
Vに設定 露光条件 露光部電位を−50Vにする露光量に設定 現像条件 DCバイアス;−550Vに設定 転写条件 転写極;コロナ帯電方式 クリーニング条件 クリーニング部に硬度70°、反発弾性54%、厚さ2
mm、自由長9mmのクリーニングブレードをカウンタ
ー方向に線圧180mN/cmとなるように重り荷重方
式で当接した。
【0167】現像剤は、フェライトコアに絶縁性樹脂を
被覆して作製したキャリアとスチレン−アクリル樹脂を
主材料とし、カーボンブラック、荷電制御剤及び低分子
量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ微粒子及
び酸化チタン微粒子を外部添加したトナーとで調製し
た。
【0168】コピー原稿は、画素率7%の文字画像、人
物画像、ベタ白画像及びベタ黒画像がそれぞれ1/4等
分にあるオリジナル画像を用いた。コピー用紙は、A4
版の中性紙を用いた。コピー条件は、最も厳しい条件と
思われる高温高湿環境(30℃、80%RH)で行っ
た。コピーは、連続で20万枚行った。
【0169】画像濃度は、初期、10万枚及び20万枚
のベタ黒画像濃度を「マクベスRD−918濃度計」
(マクベス株式会社製)で測定し評価した。
【0170】解像度は、文字の判別性の容易性を初期と
20万枚の文字画像で比較し評価した。
【0171】クリーニング性は、10万枚コピー及び2
0万枚コピー終了後にA3版用紙のベタ黒画像4枚、ベ
タ白画像1枚のコピーを行い、ベタ白部でのクリーニン
グ不良(トナーのすり抜け)の発生の有無を目視にて評
価した。
【0172】クリーニングブレードめくれは、20万枚
コピー中に発生したクリーニングブレードめくれ回数及
び20万枚コピー後のクリーニングブレードの状態を目
視観察し評価した。
【0173】クリーニングブレードの起動トルクは、2
0万枚コピー終了後に、評価機本体のドラム軸へ連結し
た「トルクゲージMODEL 6BTG」(TOHNI
CHI株式会社製)でドラム軸の起動トルクを5回測定
し、その平均値を用いた。
【0174】感光体の膜厚減耗量は、初期の感光体膜厚
と20万枚コピー後の感光体膜厚の差より求め、その値
を用いた。感光体膜厚は、渦電流式測定器「EDDY5
60C」(HELMUT FISCHER GMBTE
CO製)を用い、均一な膜厚部分をランダムに10カ
所測定し、その平均値から求めた。
【0175】表1に画像濃度、解像度、クリーニング
性、クリーニングブレードめくれ、クリーニングブレー
ドの起動トルク及び感光体の膜厚減耗量の評価結果を示
す。
【0176】評価基準 〈画像濃度〉 ◎ 20万枚コピーを通して画像濃度が1.2を越え良
好 ○ 20万枚コピー中に画像濃度が1.2〜1.0のも
のが1枚以上発生するが実用上問題無いレベル × 20万枚コピー中に画像濃度が1.0未満のものが
1枚以上発生し実用上問題となるレベル 〈解像度〉 ○ 初期と20万枚コピー後で差が無い △ 20万枚コピー後で軽微な低下有り × 20万枚コピー後で顕著な低下有り 〈クリーニング性〉 ◎ 20万枚コピー後でもトナーすり抜け無し ○ 10万枚コピーまでトナーすり抜け無し 20万枚コピー後でトナーすり抜け発生 × 10万枚コピーまでにトナーすり抜け発生 〈クリーニングブレードめくれ〉 ◎ 20万枚コピー終了までめくれ発生無し ○ 20万枚コピー終了までに軽微な部分めくれ発生 × 20万枚コピーの途中でめくれが1回以上発生
【0177】
【表1】
【0178】表1から明らかなように保護層に本発明に
係わる樹脂層を有する感光体1〜7は、画像濃度、解像
度等の画像特性、クリーニング性、クリーニングブレー
ドめくれ等のクリーニング特性及び膜厚減耗量がバラン
スを持って改善されている。
【0179】一方、比較例の保護層を有する感光体8
は、クリーニングブレードめくれが発生しており、本発
明の感光体と比較して起動トルクが大きいことからクリ
ーニングブレードと感光体表面との摩擦抵抗が大きいこ
とを示している。又、保護層を有しない比較例の感光体
9は、膜厚減耗量が本発明感光体より大きく、本発明感
光体より耐久性が低いことを示している。
【0180】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明は上記問
題点を鑑み提案されたものであり、本発明の電子写真感
光体、該電子写真感光体の製造方法、電子写真画像形成
方法、電子写真画像形成装置及びプロセスカートリッジ
は、繰り返しコピーしても画像濃度、解像度及びクリー
ニング性が良好で、起動トルクが小さく、クリーニング
ブレードめくれの発生が無く、且つ感光体の膜厚減耗量
が少ない耐久性に優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体を用いる画像形成方法の一例を
示す画像形成装置の断面構成図である。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体) 51 帯電前露光部 52 帯電器 53 像露光器 54 現像器 541 現像スリーブ 543、544 現像剤攪拌搬送部材 547 電位センサー 57 給紙ローラー 58 転写電極 59 分離電極(分離器) 60 定着装置 61 排紙ローラー 62 クリーニング器 624 クリーニングブレード 70 プロセスカートリッジ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも樹脂層を設
    けてなる電子写真感光体において、該樹脂層が熱可塑性
    有機ポリマー成分及び架橋構造を有するシロキサン縮合
    体成分を有する樹脂を含有し、且つ該熱可塑性有機ポリ
    マー成分が炭素数4個以上の長鎖アルキル基を有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記樹脂が、更に電荷輸送性構造成分を
    有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性有機ポリマー成分に含まれ
    る長鎖アルキル基の炭素数が、8個以上であることを特
    徴とする請求項1或いは2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性有機ポリマー成分が、ビニ
    ル系樹脂成分であることを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性有機ポリマー成分が、側鎖
    にヒンダードアミン構造若しくはヒンダードフェノール
    構造を有するビニル系樹脂成分であることを特徴とする
    請求項1〜4の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記樹脂層が、更に酸化防止剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の
    電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 導電性支持体上に少なくとも樹脂層を設
    けてなる電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層
    が、シリル基を側鎖に持ち、且つ炭素数4個以上の長鎖
    アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマーと反応性電荷
    輸送物質を有する塗布液を塗布した後、塗布層を硬化
    し、該樹脂層を形成することを特徴とする電子写真感光
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】 導電性支持体上に少なくとも樹脂層を設
    けてなる電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層
    が、シロキサン縮合物を側鎖に持ち、且つ炭素数4個以
    上の長鎖アルキル基を有する熱可塑性有機ポリマーと反
    応性電荷輸送物質を有する塗布液を塗布した後、塗布層
    を硬化し、該樹脂層を形成することを特徴とする電子写
    真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記塗布液が、更に有機ケイ素化合物を
    含有することを特徴とする請求項7或いは8に記載の電
    子写真感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記塗布液が、更に金属キレートを含
    有することを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記金属キレートの含有量が、塗布液
    固形分の全質量に対して0.01〜20質量%であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の電子写真感光体の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記金属キレートが、アルミニウムキ
    レートであることを特徴とする請求項10或いは11に
    記載の電子写真感光体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記金属キレートが、チタンキレート
    であることを特徴とする請求項10或いは11に記載の
    電子写真感光体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、像露光、現
    像、ブレードクリーニングの各工程を経て画像を形成す
    ることを特徴とする電子写真画像形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、像露光、現
    像、ブレードクリーニングの各手段を経て画像を形成す
    ることを特徴とする電子写真画像形成装置。
  16. 【請求項16】 樹脂層を有する電子写真感光体と少な
    くとも帯電、像露光、現像、ブレードクリーニングの各
    工程を有する電子写真画像形成装置に用いられるプロセ
    スカートリッジにおいて、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の感光体を用い、帯電器、像露光器、現像器、ク
    リーニング器のいずれか1つとを一体に有しており、且
    つ、該電子写真画像形成装置に出し入れ自由に設計され
    ていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281984A (ja) * 2007-03-16 2008-11-20 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、及び画像形成方法
US8679719B2 (en) 2007-03-16 2014-03-25 Ricoh Company, Ltd. Carrier, developer and electrophotographic developing method and image forming method

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