JP2003239192A - 透き入れ模様付き抄紙網の作製方法、同抄紙網及び同抄紙網の作製装置 - Google Patents

透き入れ模様付き抄紙網の作製方法、同抄紙網及び同抄紙網の作製装置

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JP2003239192A
JP2003239192A JP2002038544A JP2002038544A JP2003239192A JP 2003239192 A JP2003239192 A JP 2003239192A JP 2002038544 A JP2002038544 A JP 2002038544A JP 2002038544 A JP2002038544 A JP 2002038544A JP 2003239192 A JP2003239192 A JP 2003239192A
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JP2002038544A
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Kimio Hiyoshi
公男 日吉
Katsumi Takada
勝己 高田
Toshiyuki Onoda
利行 小野田
Muneharu Omori
宗春 大森
Katsumi Kuboshima
勝巳 久保嶋
Masamichi Toyofuku
正道 豊福
Hiroshi Haneda
博司 羽根田
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FUKUIZMI SANGYO KK
SANO KIKAI KK
SHIZUOKAKEN GIJUTSU CONSULTANT
SHIZUOKAKEN GIJUTSU CONSULTANT JIGYO KYODO KUMIAI
Shizuoka Prefecture
Original Assignee
FUKUIZMI SANGYO KK
SANO KIKAI KK
SHIZUOKAKEN GIJUTSU CONSULTANT
SHIZUOKAKEN GIJUTSU CONSULTANT JIGYO KYODO KUMIAI
Shizuoka Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 格別の技術及び経験を要することなく透き入
れ模様付き抄紙網を容易に得るとともに、透き入れ模様
を剥離することで抄紙網を繰り返し使用できるようにす
る。 【解決手段】コンピュータ1を用いて蓄積した透き入れ
模様から任意に透き入れ模様を選択し、選択した透き入
れ模様5aを3次元駆動ロボットにより転写材5上に描
画する。該描画した転写材5を位置決めマークを付した
配置シート6上に配置して抄紙網7に取り付け、その状
態で透き入れ模様5aを抄紙枠7に熱転写し透き入れ模
様のみを着像する。使用後は、抄紙枠から剥離剤により
透き入れ模様5aを剥離して再使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、「透かし模様紙」
を製造するための透き入れ模様を抄紙網上に形成する透
き入れ模様付き抄紙網の作製方法、同抄紙網及びに同抄
紙網を作製する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抄紙は大量の水に分散した繊維(パル
プ)を透き上げてシート化することで製造されている
が、この透き上げの際に透かし模様を付与することが従
来から行われている。「透かし模様紙」には、偽造防止
を目的にしたものと主に装飾を目的としたものがある
が、偽造防止を目的として「紙幣」、「印紙」等に適用
される「透かし模様」は、いわゆる「黒透かし模様」と
称せられるもので、その形成のために、抄紙網上に繊維
(パルプ)を周辺に対して過剰に付着するように抄紙網
に凹処理等を施す特殊技法が用いられている。ただ、こ
の技法は「造幣法」により産業紙への適用が規制されて
いる。これに対し、主に装飾を目的として「障子紙」、
「襖紙」、「包装紙」、「書籍装丁」等の装飾紙に適用
される透かし模様はいわゆる白透かし模様と称され、
「抄紙網」上に「模様切り抜き型紙」を当て、切り抜き
箇所に水不溶性物質(有機溶剤可溶性樹脂類、化学架橋
性高分子化合物など)を塗り込めて抄紙網の網目を封鎖
する方法が採られている。この場合、前記封鎖された箇
所では通水が阻害されるため、原料繊維(パルプ)の吸
引力が弱まり、水に分散された原料繊維は封鎖された網
目箇所には吸引されず、付着量が少なくなり、他の箇所
に比較して薄くなる、つまり、抄紙網上に「網目封鎖」
処理をすることで、周辺に比較して繊維の付着量を少な
くして、その結果、繊維付着量が少ない箇所が「透かし
模様」として表現される。 前者の「黒透かし模様」と
後者の「白透かし模様」は、いわゆる「写真画像」にお
ける「陽画:ポジ画像」と「陰画:ネガ画像」に相当す
る。
【0003】従来の透かし模様紙の作製方法については
以下のものが知られている。 (1)「型紙法」 原料繊維(パルプ)を抄き上げる抄紙網上に透かし模様
を形成するのに型紙を用いる方法である。この方法は、
「型紙」の作製、抄紙網上への「型紙」の配置・添
着、型紙の切り抜き箇所への網目封鎖材の塗り込め、
等の工程から成り、その実施に当たっては、紙の伸縮に
対する模様の調整、連続抄紙の場合の模様の均等配置、
など高度な技法が求められるため、俗に「マーク家」と
云われる技能者の作業に委ねられてきた。しかしなが
ら、技能者の高齢化と後継者の払底とともに、一般産業
紙では既に消滅した技法となっている。
【0004】(2)「ス板」を抄紙網上に設置する方法 抄紙に透かし模様紙を形成するための「透き入れ模様」
が付けられた「金属ス」、「竹製ス」等を既設の抄紙網
上に巻き付ける方法も採られる。しかし、「スの子」上
に「透き入れ模様」を構成する技法は上記(1)記載の
技術と同じである。
【0005】(3)「抄紙網」上に網目封鎖物を固定す
る方法 切り抜き模様板(合成樹脂、耐水性紙またはシート)を
接着剤にて接着固定する方法。または、金属模様板をハ
ンダ付け、もしくは溶接する方法などが採られるが、本
発明が意図する技術的思想とは全く異なるものである。
【0006】(4)抄紙網に直接的に凹凸を付ける方法 抄紙網を打変型し、網目に粗/密性を与える方法であっ
て、主に「黒透かし」に適用される技法である。この方
法では極めて高度な技能が求められ、複製は不可能であ
るため、一旦製作された抄紙網を保管しておくことが必
要となるため、特殊分野を除き、今日では全く消滅した
技法となっている。
【0007】以上の透かし模様紙の製造は現在では産業
紙の分野では行われていない。その理由は既に述べたと
おり、直接には技能者の高齢化と技能後継者の払底があ
るが、それとともに、特殊技能者による単品製作である
が故にその製造コスト即ち経済性に問題があったからで
ある。つまり、従来行われている機械抄紙における透か
し模様の付与は、透き入れ模様付円筒状網(円網)によ
る直接抄紙法か、抄紙された湿潤状態のシート面に透き
入れ模様付ロール(整形ロール網:ダンディーロール)
を当てる方法のいずれかが採られているが、いずれの方
法を採るにしても、生産実機では透き入れ模様付抄紙網
は巨大であり、価格も高いため、紙の種類の増加ととも
に透き入れ模様付き抄紙網の保管量および保管経費の負
荷が増大した。また、透き入れ模様付抄紙網の製造は、
前述のように、「型紙」の作製、抄紙網上への「型
紙」の配置・添着、型紙の切り抜き箇所への網目封鎖
材の塗り込め、等の各工程を、紙の伸縮に対する模様の
調整、連続抄紙の場合の模様の均等配置を考慮しながら
手作業で行っていたため、抄紙網に形成した透き入れ模
様の一部のみの描き直しは到底不可能であり、透き入れ
模様が部分的に痛んだ場合でも抄紙網全体を破棄しなけ
ればならなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来の問題を解決すべくなされたものであって、機械抄
紙の分野において、特殊技能を必要とすることなく抄紙
網に希望する絵柄の透き入れ模様を画像データとして蓄
積しておき、必要なときに読み出して必要に応じて編集
等の処理を施し転写材上に何時でも容易に透き入れ模様
を形成でき、しかも、一度作製した透き入れ模様を抄紙
網から剥離自在にすることで抄紙網を再利用を可能にし
て保管のためのコストを無くし、更に、転写された透き
入れ模様の部分修正を可能にすることで透き入れ模様付
抄紙網の製造コストを大幅に低減し、機械抄紙において
透き入れ模様を容易かつ安価に得ることができるように
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
達成するために、コンピュータで作製した画像、イメー
ジスキャナ等で読み込んだ画像、或いはネットワークを
通して受信した画像情報を元に作製した透き入れ模様の
画像情報に基づき、コンピュータ制御による3次元ロボ
ットアームに取り付けた描画手段で転写紙上に透き入れ
模様画像を描き、該転写紙を抄紙網に位置決めして取り
付け、該抄紙網に熱転写することで透き入れ模様画像を
設定し、更に、抄紙網から転写紙及び透き入れ模様を剥
離可能とするものである。本発明を請求項に従って説明
すれば以下のとおりである。請求項1の発明は、転写材
上に透き入れ模様を形成する工程、該透き入れ模様を抄
紙網に転写する工程、を備えたことを特徴とする透き入
れ模様付き抄紙網の作製方法である。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記転写
材に透き入れ模様を形成する工程は、透き入れ模様画像
データを形成する工程、形成された透き入れ模様画像デ
ータを蓄積する工程、蓄積された前記画像データを読み
出す工程、読み出した画像から描画画像を選択する工
程、選択された画像を転写材に描画する工程、を備えて
いることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方
法である。
【0011】請求項3の発明は、請求項2に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、抄紙網の
面積、透き入れ模様画像間の間隔から意図した透き入れ
模様画像の抄紙網上の位置情報を算出する工程、前記読
み出した透き入れ模様画像情報に抄紙網上における位置
情報を付加する工程、前記位置情報に基づき前記透き入
れ模様画像を表示する工程、及び前記配置情報に基づき
前記透き入れ模様画像を配置シートに印刷する工程、を
更に備えたことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の
作製方法である。
【0012】請求項4の発明は、請求項2に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記表示
画像に基づき該画像を転写材上に描画する工程は、前記
表示された透き入れ模様画像毎に個別の転写材に描画す
ることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方法
である。
【0013】請求項5の発明は、請求項4に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記透き
入れ模様画像が描画された転写材を、透き入れ模様画像
を配置シートに付された配置位置に付着する工程を更に
備えたことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製
方法である。
【0014】請求項6の発明は、請求項5に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記配置
シートを抄紙網に取り付ける工程、前記透き入れ模様を
前記抄紙網に熱転写する工程、を更に備えていることを
特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方法である。
【0015】請求項7の発明は、請求項6に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記転写
材を剥離する工程を更に備えたことを特徴とする透き入
れ模様付き抄紙網の作製方法である。
【0016】請求項8の発明は、請求項7に記載された
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記転写
材を剥離する工程は、転写材を水で湿潤させることで行
うことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方法
である。
【0017】請求項9の発明は請求項1乃至8のいずれ
かに記載された透き入れ模様付き抄紙網の作製方法にお
いて、前記転写された透き入れ模様を剥離する工程を更
に備えた、透き入れ模様付き抄紙網の作製方法である。
【0018】請求項10の発明は、請求項9に記載され
た透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、前記転
写された透き入れ模様を剥離する工程は、透き入れ模様
に剥離剤を適用して透き入れ模様を膨潤することで行う
透き入れ模様付き抄紙網の作製方法である。
【0019】請求項11の発明は、請求項1乃至10の
いずれかの方法で作製され透き入れ模様付き抄紙網を用
いたことを特徴とする抄紙方法である。
【0020】請求項12の発明は、転写材上に透き入れ
模様を形成する手段、該形成された透き入れ模様を抄紙
網に転写する手段、を備えたことを特徴とする透き入れ
模様付き抄紙網の作製装置である。
【0021】請求項13の発明は、請求項12に記載さ
れた透き入れ模様付き抄紙網の作製装置において、前記
転写材に透き入れ模様を形成する手段は、透き入れ模様
画像データを形成する手段、形成された透き入れ模様画
像データを蓄積する手段、蓄積された前記画像データを
読み出す手段、読み出した画像から描画画像を選択する
手段、選択された画像を転写材に描画する手段、を備え
ていることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製
装置である。
【0022】請求項14の発明は、請求項13に記載さ
れた透き入れ模様付き抄紙網の作製装置において、抄紙
網の面積、透き入れ模様画像間の間隔から意図した透き
入れ模様画像の抄紙網上の位置情報を算出する手段、前
記読み出した透き入れ模様画像情報に抄紙網上における
位置情報を付加する手段、前記位置情報に基づき前記透
き入れ模様画像を表示する手段、及び前記配置情報に基
づき前記透き入れ模様画像を配置シートに印刷する手
段、を更に備えたことを特徴とする透き入れ模様付き抄
紙網の作製装置である。
【0023】請求項15の発明は、請求項1乃至10の
いずれかの方法で作製されたことを特徴とする透き入れ
模様付き抄紙網である。
【0024】請求項16の発明は、請求項15に記載さ
れた抄紙網を用いたことを特徴とする抄紙装置である。
【0025】請求項17の発明は、蓄積された透き入れ
模様の画像データに基づき移動制御される透き入れ模様
描画手段であって、描画材貯留手段、描画材を前記描画
材貯留手段からノズルに供給する手段、該ノズルが転写
材に接触したときのみ開放して転写材上に描画材を供給
する手段を備えたことを特徴とする、転写材に透き入れ
画像データに基づく透き入れ模様を描画する透き入れ模
様描画手段である。
【0026】請求項18の発明は、請求項17に記載さ
れた透き入れ模様描画手段であって、前記転写材上に描
画材を供給する手段は、ノズル孔内に設けた弁手段、弁
を閉成状態に付勢する弾性手段、ノズルが転写材に接触
したときに前記弾性手段の弾発力に抗して前記弁を開放
する弁作動手段を備えていることを特徴とする透き入れ
模様描画手段である。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明を添付図面を参照して説明
する。図1は、本発明による透き入れ模様を形成し、そ
の透き入れ模様を抄紙網に転写する工程を概略的に示し
た図である。図1Aは、パソコン1から送信される透き
入れ模様データに基づき、転写紙5上に透き入れ模様を
描画する工程を概略的に示した図であって、パソコン1
によりロボット制御手段2を介して3次元駆動制御され
るロボットアームの先端に描画材を充填したタンク3を
取り付け、かつタンク3先端ノズル4の先端を転写材、
例えば転写紙5に当接してロボットアームを移動させ、
それによって転写紙上に所望の透き入れ模様を描画す
る。図1Bは、以上のように描画された複数の透き入れ
模様付き転写紙5を配置シート(マスターペーパー)6
に配置して接着した状態を示している。 図1Cは、前
記透き入れ模様付き転写紙が配置された配置シート(マ
スターペーパー)6を抄紙網7に巻き付け、図示しない
加圧及び加熱手段により透き入れ模様を抄紙網上に熱転
写し、その後配置シート(マスターペーパー)6及び転
写紙5の順に剥離して、抄紙網上に描画材で描かれた透
き入れ模様5aのみを着像する工程を示している。
【0028】本発明は以上の各工程により、抄紙網上に
透き入れ模様を形成し、その透き入れ模様付き抄紙網に
より抄紙を行って透かし模様紙を製造するものである。
以下、本発明の構成を順に説明する。まず、透かし模様
を形成するためのコンピュータを用いた画像処理システ
ムについて説明する。図2は、透き入れ模様画像を作製
するための画像処理システムの基本構成を概略的に示す
図である。図中、透き入れ模様データの作成等を行うパ
ソコン1は、切換器12を介してシステム全体の制御を
司るシーケンサ13及び描画用のX−Yロボット17を
制御するためのロボット制御器16に接続されると共
に、後述のプロッター11に接続されている。シーケン
サ13はオペレータによる制御盤14の操作で作動し、
パソコン1から出力される描画用のコマンドデータに基
づきX軸ロボット制御器15及びX−Y軸ロボット制御
器16に描画を指令する。これにより、X軸ロボット制
御器15は前記X軸ロボットを駆動し、X軸ロボットは
そのスライダ(図示せず)によりZ軸ロボット18及び
X−Y軸ロボット17をX軸に沿って所定位置に移動さ
せ、かつその所定位置において前記Z軸ロボット18は
描画ノズルNを下降させてその先端を転写紙に当接す
る。続いて、X−Y軸ロボット制御器16はX−Y軸ロ
ボット17を移動制御して転写紙上に所望の透き入れ画
像を描画する。
【0029】また、パソコン1はプロッター11を駆動
制御して、透き入れ模様の抄紙網上の配置位置情報に基
づき配置シートに転写紙の配置位置を例えば枠として印
刷する。このように転写紙の配置位置が印刷された配置
シートに、その枠に合わせて転写紙を貼り付け、その後
配置シートを抄紙網に巻き付けることで各透き入れ模様
の抄紙網上における位置決めを行う。なお、転写紙に配
置位置を示す枠の代わりに透き入れ模様を印刷してもよ
い。パソコン1はCADソフトを有し、かつ作製した透
き入れ模様の画像が蓄積されるそれ自体周知の記憶手段
を備えている。該記憶手段は、上述のように、例えばC
ADソフトにより作製された画像の他、スキャナによっ
て取り込んだ画像或いはネットワークを介して外部から
取り込んだ画像を記憶保持しておくことができる。パソ
コン1はまた共通のネットワークに接続した複数のパソ
コンでもよく、共通のネットワークを介して他のパソコ
ン1とリンクさせることで画像データを共有するように
構成することができ、例えば前記ネットワークを介して
取り込んだ画像データを加工すると共に、X−Y軸ロボ
ット制御器16に編集等の処理を施したデータを送信し
て登録(設定)し、別途送信する描画コマンドによりこ
の登録した画像データに基づきシーケンサを介して描画
ノズル20を3次元制御して、そのアームに取り付けた
ノズルにより、転写紙上に透き入れ模様画像を描画す
る。シーケンサ13は、パソコン1からの指令に基づき
X−Y軸ロボット制御器16と連動して装置全体の駆動
(動作)制御を行う。
【0030】次に透き入れ模様画像の形成等について説
明する。まず、図3に示すフロー図に基づいて新規画像
の本システムへの取り込みについて説明する。まず、ス
キャナー等にて透き入れ模様となる画像をBMP(Bit M
ap)(若しくはJPG(Joint Photographic exper Grou
p))のデータとしてパソコンに呼び込み、かつそれに
保存ファイル名を付し(S101)、続いて画像編集ソ
フトにて画像必要な編集を行う(S102)、画像編集
を行った後そのデータを2値化(白黒化)して(S10
3)保存する。次に、描画ノズルの描画スピードを設定
し、更に描画の際に該ノズルによる塗りつぶしを行う場
合は、塗りつぶしのためのノズルの移動距離、つまりピ
ッチの数値を付した画像データをX−Y軸ロボット制御
器16に登録する。このノズルの塗りつぶし動作のた
め、ディスクトップ上から前以て登録したパラメータを
開き表示装置に表示し、そのピッチの数値を確認もしく
は変更して保存する。ここで、前回と同じノズルのスピ
ードで塗りつぶしを行う場合であって、そのピッチの数
値が同一であれば前記操作を行う必要がない。
【0031】次に、この画像データをCADソフトにお
けるデータ(後述のSデータ)とし、X−Y軸ロボット
制御器16に登録する手順について説明する。まず、デ
ィスクトップ上からCADソフトを開き、ビットマップ
(BMP)ファイルを読み込み(S103)、読み込ん
だ画像についてCADソフトの画像編集機能で画像調整
(編集)を行う(S104)。次に調整(編集)した画
像にSデータとしてのファイル名(例えば,「S003
し文字」(但し、「し文字」の部分は透き入れ模様自体
を表す名称である))を付してハードディスク等の記憶
装置内の所定のフォルダに格納する(S104)ここで
格納された画像データをSデータといい、アルファベッ
トSの後に番号の若い方から自動番号割付されて保存さ
れる。Sデータを更新する際には、画像の読み込み時に
使用したBMPのファイル名の先頭にSデータの3文字
をSと同時に、「S○○○」のように付して更新し、変更
(更新)したファイル名を「S○○○し文字」に名称変更
する(このファイル名は後に透き入れ模様ソフト内にお
いてZ番号との付き合わせ時に必要である。)なお、以
前の番号で登録するのであればそのまま上書き保存すれ
ばよい。次にこのSデータ番号の画像データをX−Y軸
ロボット制御器16(図2、図3)に送信して登録をす
る。このように、パソコン1からX−Y軸ロボット制御
器16に送信される画像には送信毎に固有の名称を自動
的に付し、この先頭4文字の名称が画像加工ソフト(透
き入れ模様ソフト)でも共通名称として認識されるよう
にする。それによって画像加工ソフト(透き入れ模様ソ
フト)より、この先頭4文字にてシーケンサに描画指令
(描画コマンド)を送信することで、シーケンサからX
−Y軸ロボット制御器16へ描画を指令することができ
る。
【0032】次に、図4に示すフロー図に基づいて、透
き入れ模様ソフトを用いて透き入れ模様ソフト用のデー
タを新規作成する場合の処理手順について説明する。ま
ず、ディスクトップ上から透き入れ模様ソフトを開き
(S201)、形成パターン選択にて新しいファイル名
を作成する(S202)。次に画像データ選択にて、多
数のBMPデータの中から上記新ファイル名中に構成す
べきBMPデータを選択し、図5に示す表示画面上のZ
枠(Z01〜Z10)へドラッグアンドドロップしてZ
01〜Z10までの番号を付与する(S203)。Z番
号はここでは10個に限定してあるので、上記新ファイ
ル名にて一度に使用出来るBMPデータは10個までで
ある。表示画面(図5)上において、表示画像(BMP
データ)をドラッグアンドドロップで画面右側の10個
の枠(つまりZ01〜Z10までの枠)に入れると、B
MPデータに付した数字3文字がS番号として自動的に
付与され、表示画像の右上に例えばS002と表示され
て、同画像の下に表示されたZ01との付合わせが完了
する。つまりS002の画像データが透き入れ模様ソフ
ト用のZ01画像データとして設定つまり登録されるこ
とになる。
【0033】次に、図6に示すフロー図に基づいて、透
き入れ模様ソフトによって登録済みの透き入れ模様を再
現する場合の手順について説明する。ディスクトップ上
から透き入れ模様ソフトを開き(S301)、表示画面
上の「形成パターン選択」にて以前のファイル名を呼び
出し(S302)、「画像データ選択」にて、画像デー
タを選択表示し、画像データ(例えば、Z03)が所定
の画像(例えば、S035)になっているか確認の上
(S304)、所定の画像であれば、画像データ選択画
面内の「決定ボタン」を押す。描画用ソフトを起動して
画面上で描画する(S305)(図7)。更にプロッタ
用ソフトを起動することで、図8に示す画面上に表示さ
れた形成データ(X−pos、Y−posデータ)に基
づき実際に配置シート(マスターペーパー)に印刷する
のと同じレイアウトで透き入れ模様の画像配置を表示す
る(S306)(図8)。これにより、画面上において
プロット画像を事前に確認又は修正することができる。
プロッタの操作は、図8図の「枠で印刷」のボタンを押
すとプロッタが動き、配置シート(マスターペーパー、
レイアウト用紙)に例えば120mm角もしくは220
mm角の転写紙の外形サイズの枠線が表示レイアウトど
おりに印刷される。
【0034】次に、図9を参照して画像データ(例え
ば、Z03)を選択しそれを描く処理について説明す
る。まず、透き入れ模様ソフトの通信をONにする。こ
れによってシーケンサ13はX軸ロボット19に移動命
令を発出し、X軸ロボット19のスライダ(図示せず)
は例えば図9で(91)から(92)へ110mmだけ高
速移動する。移動後X軸ロボットは移動完了信号をシー
ケンサ13に送信する。シーケンサ13は完了信号を受
信するとX−Y軸ロボット制御器16へS001描画準
備を命令し、これによってX−Y軸ロボット17は図9
(94)の位置へ高速移動する。移動後X−Y軸ロボッ
ト制御器16はシーケンサ13にX−Y軸ロボット17
が(94)の位置までの移動が完了したことを示す移動
完了信号を発出する。続いて、シーケンサ13はZ軸ロ
ボット19を下降させ、Z軸下限シリンダースイッチ
(図示せず)がONし、シーケンサ13がその信号を受
け取ると、シーケンサ13はX−Y軸ロボット制御器1
6へS001描画を命令し、これによってX−Y軸ロボ
ット17は図9(94)から(95)の位置まで描画を
行う。X−Y軸ロボット17が(95)の位置に達する
と、X−Y軸ロボット制御器16はシーケンサ13に
(95)の位置までの移動完了信号を発出する。これに
よりシーケンサ13はZ軸ロボット19を上昇させ、Z
軸ロボット19が上限シリンダースイッチ(図示せず)
をONし、その信号をシーケンサ13が受信すると、シ
ーケンサ13はX−Y軸ロボット制御器16にX−Y軸
ロボット17原点(92)位置へ戻れの信号を発出し、
X−Y軸ロボット17は(95)から(92)の位置ま
で移動する。
【0035】次に、シーケンサ13はX軸ロボットへ移
動命令を発出し、X軸ロボットは220mm右へ、つま
り(92)から(93)へ高速移動する。移動後X軸ロ
ボットはシーケンサ13に移動完了信号を発出し、シー
ケンサ13はX−Y軸ロボット制御器16にS035の
描画準備命令を出すと、X−Y軸ロボット17は(9
6)の位置へ高速移動し、移動後X−Y軸ロボット制御
器16はシーケンサ13へX−Y軸ロボット17の(9
6)の位置への移動完了信号を発出し、シーケンサ13
はZ軸ロボット19を下降させる。これによってZ軸下
限シリンダスイッチ(図示せず)がONすると、シーケ
ンサ13はこれを受信し、シーケンサ13はX−Y軸ロ
ボット制御器16にS035の描画命令を出し、X−Y
軸ロボット17は(96)の位置から(97)の位置ま
で描画する。続いてX−Y軸ロボット制御器16はシー
ケンサ13へX−Y軸ロボット17の(97)の位置へ
の移動完了信号を発出し、シーケンサ13はZ軸ロボッ
ト19を上昇させる。それによってZ軸上限シリンダー
スイッチがONするとシーケンサ13はこれを受信し、
シーケンサ13はX−Y軸ロボット制御器16にS03
5の描画命令を出し、これによって、X−Y軸ロボット
17は(98)の位置へ高速移動し、移動後X−Y軸ロ
ボット制御器16はシーケンサ13へX−Y軸ロボット
17の(98)の位置への移動完了信号を発出し、シー
ケンサ13はZ軸ロボット19を下降させる。これによ
ってZ軸下限シリンダスイッチがONすると、シーケン
サ13はこれを受信し、シーケンサ13はX−Y軸ロボ
ット制御器16にS035の描画命令を出し、X−Y軸
ロボット17は(98)の位置から(99)の位置まで
描画する。
【0036】X−Y軸ロボット制御器16はシーケンサ
13へX−Y軸ロボット17の(99)の位置への移動
完了信号を発出し、シーケンサ13はZ軸ロボット19
を上昇させる。それによってZ軸上限シリンダースイッ
チがONするとシーケンサ13はこれを受信し、シーケ
ンサ13はX−Y軸ロボット制御器16にS035の描
画命令を出し、X−Y軸ロボット17は(100)の位
置へ高速移動する、移動後X−Y軸ロボット制御器16
はシーケンサ13へX−Y軸ロボット17の(100)
の位置への移動完了信号を発出し、シーケンサ13はZ
軸ロボット19を下降させる。これによってZ軸下限シ
リンダスイッチがONすると、シーケンサ13はこれを
受信し、シーケンサ13はX−Y軸ロボット制御器16
にS035の描画命令を出し、X−Y軸ロボット17は
(100)の位置から(110)の位置まで描画する。
X−Y軸ロボット制御器16はシーケンサ13へX−Y
軸ロボット17の(111)の位置への移動完了信号を
発出し、シーケンサ13はZ軸ロボット19を上昇させ
る。それによってZ軸上限シリンダースイッチがONす
るとシーケンサ13はこれを受信し、シーケンサ13は
X−Y軸ロボット制御器16にX−Y軸ロボット17の
原点(93)位置への復帰を命令し、X−Y軸ロボット
17は(110)から(93)の位置まで移動し、移動
後X−Y軸ロボット制御器16はシーケンサ13にX−
Y軸ロボット17が(93)の位置までの移動が完了し
たことを示す移動完了信号を発出する。続いて、シーケ
ンサ13はX軸ロボットへ移動命令を出し、X軸ロボッ
トは(93)から(91)つまりX軸左の原点へ移動す
る。X軸ロボットはこの時移動完了信号をシーケンサ1
3に送信して描画処理を終了する。
【0037】実際の描画では透き入れ模様を転写紙に1
枚づつ描くが、描き初めは描画材の液溜まりができやす
いので、試し書き用紙と転写紙を左右に2枚用意し左側
で試し描きをさせた後続いて右側で本番を描く。左側の
試し描きは同じ絵柄でなくとも縦棒一本を描いてもよい
が、試し描きは必ずしも必須ではない。Xデータ(描画
する左右のポジション)は固定でもよいが、この実施形
態では可変となっている。実際の処理では、通信ボタン
を押すと前述のようにX−Y軸ロボット17およびZ軸
ロボット(Z軸(上下)駆動手段)19が動いて描画が
始まり、120mm角若しくは220mm角の転写紙一枚毎
に画像を描画する。このように一枚づつ描画した転写紙
を、既に述べたようにプロッタにより転写紙の配置位置
が印刷された配置シート(レイアウト用紙)に貼り、そ
のまま抄紙網(丸網)に巻き付けて例えば粘着テープで
貼付することで、抄紙網上での透き入れ模様の配置が完
了する。
【0038】以上描画処理について説明したが、実際の
描画に当たっては更に次のような操作を行う。空気圧を
利用して描画材をノズルから押しだすことで描画を行う
装置を用いる場合は、まず、X−Y軸ロボット17アー
ムに取り付けた描画材のカートリッジタンク中に空気圧
を作用させるため、まず、空気圧の元栓を開けて適正な
圧力が来ていることをゲージにて確認する。続いて、盤
内の漏電遮断機をONにし、操作盤面の自動手動切替ス
イッチを手動側にし、原点復帰ボタンをONすると、X
−Y軸ロボット17が自動的に原位置に復帰する。
【0039】次に、図10を参照して透き入れ模様作成
のためのソフトウエアの機能について説明する。透き入
れ模様作成のためのソフトウエアの機能は大きく2つに
大別できる。ひとつは描画用であり、もうひとつはプロ
ッタ用である。描画用は転写紙に画像を描画させる機能
であり、プロッタ用は配置シートに転写紙を貼る為の例
えば枠をレイアウトするものである。機能構成は環境
設定A、形成パターン選択B、画像データ選択C、
描画用処理D、制御部(通信)E、プロッタ用処
理Fからなっている。
【0040】次に、以上で述べた透き入れ模様のソフト
ウエアの機能をより詳細に説明する。 (1) 環境設定(図10:A) 環境設定では、各種フォルダ(登録画像用ホルダ、選択
画像用フォルダ等)のパス名称を設定する。図11はこ
の操作を行うためのディスプレイの表示画面の1例を示
している。この表示画面中、登録画像用フォルダとは、
図5の画像データ選択画面の左側部分にあたるデータ選
択時に扱う多数のBMPデータをファイルしてあるフォ
ルダである。このフォルダの中にあるファイル名には例
えばS035し文字.BMPのように半角のSに続きC
AD上において付したS番号を半角の数字3文字を先頭
に付す条件をつけてある。選択画像用フォルダとは、例
えば図5の画像データ選択画面の右側部分にあたる選択
完了データの内容を保存しておくフォルダ、例えば「Z
01」である。FDドライブとは、各種データをハード
ディスクにおかずにフレキシブルディスク等の外部保存
用記録媒体に取り込む時に使うドライブ名を登録してお
く。
【0041】(2)形成パターン選択(図10:B) この機能では、新規に「透き入れ模様」の画像パターン
を形成するか、以前に作製し、記録媒体(ディスク、
FD等)に保管してある画像パターンを呼び出すか、い
ずれかを選択するプロセスである。図12はこの操作を
行うためのディスプレイの表示画面の1例を示してい
る。最初にデータの保管場所の選択を行う。具体的に
は、例えば○ディスク、○FDいずれかを選択(クリッ
ク)する。新規作成の場合には、名称欄に新しいファイ
ル名を打ち込む。以前に作製したものを呼び出す時には
名称欄右側にある▼印をクリックすることで一覧リスト
を表示させて選択することができる。操作の終了は、表
示画面の「決定」ボタンをクリックすることで完了し、後
述の画像データ選択に進むことができる。なお、「取消」
ボタンをクリックすることで、行った操作を反映せずに
処理を終了することとなる。
【0042】(3)画像データ選択(図10:C) この機能では、以前に作製した画像パターンを呼び出し
た場合には、確認するだけでもよいし、また一部変更す
ることも可能である。また新規に画像パターンを形成す
る場合においては新規登録作業を行う。図5はこの操作
を行うためのディスプレイの表示画面の1例を示してい
る。画面左側は画像フォルダ内に収録されている選択可
能画像をすべて表示してある。例えば、1画面につき2
5種類まで表示でき、さらに画像データが登録されてい
る場合には、欄中に表示される▼または▲印をクリック
することで、表示は上下に移動し選択可能である。続い
て、画面右側は形成パターンとして登録されている若し
くは新規登録をする選択完了画像を表示している。この
選択完了画像は後述する描画用画像処理またはプロッタ
用画像処理のために10個に限定し、操作の便宜上Z0
1〜Z10と称す。画面左側選択可能画像(BMPデー
タ)をドラッグアンドドロップで画面右側の10個の枠
(つまりZ01〜Z10までの枠)に入れると、BMP
データに付した数字3文字がS番号として自動的に付与
され、表示画像の右上に例えばS002と表示されて、
同画像の下に表示されたZ01との付合わせが完了す
る。つまりS002の画像データがZ01の画像データ
として設定されることになる。選択完了画像の削除は、
図5の表示画面によって「選択画像」欄の画像をダブルク
リックすることで、その欄を空欄にすることができる。
作業の終了は、表示画面の「決定」ボタンをクリックする
ことで完了する。なお、「取消」ボタンをクリックするこ
とで、行った操作を反映させずに処理を終了することが
できる。
【0043】(4)描画処理(画像処理)(図10:
D) この処理は、描画ロボットを動かし、転写紙へ画像を描
画させるプロセスである。図7はこの操作を行うための
ディスプレイの表示画面の1例を示している。例えば、
左側に画像データ番号Z01の内容を描き、右側に画像
データ番号Z02の内容を描く。実際の描画は転写紙に
1枚づつ描くが、描き始めは描画材の液溜まりができや
すいので、試し描き用紙と転写紙を左右に2枚用意し左
側で試し描きをさせた後、続いて右側で本番を描く。左
側の試し描きは同じ絵柄でなくてもよいし、必ずしも必
須でもない。図7の表示画面のX−pos欄にXデータ
を入れることによりX軸ロボットが動きその位置へ移動
する。同BMP欄に先程の画像データ選択で決定した画
像データZ01〜Z10のいずれか入れることにより指
定した絵柄を描画する。表示画面中の「形成データ」欄
の「BMP」欄は▼印をクリックすることにより、先程
の画像選択で決定したZ番号のみが表示されるのでクリ
ックして選択してもよし、又、キーボードのZキーを押
す都度に指定されているZ番号が順に表示されるので、
これによって選択してもよい。X−pos欄のXデータ
は、図9でX軸ロボットのスライダー左側の任意の点を
原点として、右側へポジション取りをしている。Xデー
タは固定でもよいが、この実施形態では可変となってい
る。この状態で、機械側の描画準備が完了、つまり、条
件が揃っていれば、通信ボタンを押すことにより描画が
始まる。
【0044】(5)制御部(通信)(図10:E) 画像データを決定すると、画像加工用コンピュータは、
接続されたシーケンサと通信を行い、描画コマンドをシ
ーケンサに送信をする。描画コマンドを受けたシーケン
サは、「描画ロボット」駆動制御システム類へ前記コマン
ドを送り、「描画ロボット」はそのコマンドに従い描画
を完成させる。シーケンサは描画が完成すると同時に画
像加工用コンピュータ側へ完了信号を送り、コンピュー
タ側は通信完了をディスプレイに表示する。
【0045】(6)プロッタ用処理(画像処理)(図1
0:F) この処理はプロッタを動かし、転写紙を抄紙網にイメー
ジレイアウト通りに配置転写させる為の、配置シート
(マスターペーパー)を作製するプロセスである。先
に、1枚づつ描画した転写紙を抄紙網に配置する際の転
写紙の位置決めの重要性について述べる。透かし模様を
連続抄紙をする産業用紙に付与することを目的とする本
発明においては、決定した画像を、抄紙網上に均等に配
置することが必要である。この作業は、精度を要する作
業であり、慎重に行う必要があるためこれまで熟練者の
技能に依存してきた作業である。即ち、円筒型抄紙機の
場合、円周と網幅に対して画像が均等に配置されない
と、連続抄紙において配置ずれが生じ、商品化のための
枚葉断裁工程で透き入れ画像は位置が不均等となり、不
良率の増加の原因となる。本発明では、実測した抄紙網
の周長と網幅長を既知数値として入力し、画像間隔(配
置位置)を入力することで、意図した画像配置状況を視
覚的に検証(シミュレーション)できる機能を備えてい
る。
【0046】図8はこの操作を行うためのディスプレイ
の表示画面の1例を示している。形成イメージの横方向
をXとし網幅方向とする、又、縦方向をYとし網の周長
とする。周長のエンドレスの流れ(抄紙網の回転方向)
が抄紙機における流れ方向となる。初期作業として網幅
及び周長を数値入力する。配置シート(マスターペーパ
ー)に対しインクジェットプロッタにて出力し、かつこ
こでは出力にはA1用紙を用いるため、出力用紙幅は5
94ミリである。そのため、通常は幅Xを500.0ミ
リで入力する。産業用紙用抄紙機の抄紙網の幅は通常1
000ミリ以上あるので500ミリを基準とし、2列、
3列と配置シートを幅方向に並置してカバーする。周長
Yは網の実測値を入力する。次に、表示画面中の「形成
データ」欄の「Y−pos」及び「X−pos」に配置
用のデータを入力する。BMP欄には先程の画像データ
選択で決定したZ01〜Z10のデータを入れ、入力さ
れたY−pos及びX−posに従って指定した絵柄を
全体表示をすることにより、図8の表示画像左端部に示
すように透き入れ模様のレイアウトを視覚的に表示する
ことができる。▼印をクリックすることにより、画像デ
ータ選択で決定したZ番号のみが、表示されるのでクリ
ックして選択してもよいし、又、キーボードのZキーを
押す都度に指定されているZ番号が表示されるので、こ
れによって選択してもよい。本実施例では、前述の画像
データ選択時に120ミリ角であるか220ミリ角であ
るかの情報は予め付与されているので、Z番号を指定す
ることにより、画像がラップすることや、画像が用紙よ
り外れてしまうかを入力の都度に表示し、注意を促すよ
う構成されている。
【0047】次に、本発明では、「Y−pos」に数値
を入力するにあたり、均等割付の計算機能が付加されて
いる。図13は均等割付の数値算出の1例を示してい
る。流れ方向の透き入れ模様の個数を例えば10個と
し、転写紙のサイズが120ミリ角とした場合はそれを
流れ方向に並べて配置するためには、120ミリ×10
にて1200ミリの長さが必要である。抄紙網の周長2
600ミリより1200ミリを引くと、残りは1400
ミリである。この1400ミリを転写紙どうしのスキマ
の数で割る。エンドレスにする際に始点線と終点線をラ
ップさせる為、始点線と1枚目の転写紙とのスキマと、
10枚目の転写紙と終点線のスキマは、他のスキマの1
/2づつの値となる。つまり全スキマ分1400ミリを
スキマ数10箇所で割ると、転写紙と転写紙の間は14
0ミリとなるため、始点線と1枚目の転写紙とのスキマ
は140ミリの1/2の70ミリとなり、一枚目の転写
紙の中心までは始点線より70+60の130ミリとな
る。以降260ミリづつの間隔でポジションの数値が決
まる。
【0048】図8はこの均等割付計算の結果を反映した
表示画面の1例を示している。つまり、最初に画像のZ
番号を入れることにより、先般の画像データ選択画面に
て120ミリ又は220ミリの情報が画像サイズとして
表示される。次に流れ方向の個数を打ち込むと転写紙と
転写紙のスキマが表示される。その結果のY−posが
全て数値として表示される。割り切れない数値の場合
は、少数点第2桁を四捨五入し、少数点第1桁までを表
示する。上記の作業を行い、全体表示と部分表示のボタ
ンのクリックを繰り返し、画像配置状況を視覚的に検証
(シミュレーション)した上で、「枠の印刷」ボタンの
操作にてインクジェットプロッタを動かし、配置シート
(マスターペーパー)の作製をする。
【0049】配置の変更は数値の打ち替えや、図8の表
示画面の「形成データ」欄に表示された行について、
「行の挿入」、「行の削除」ボタンを用いて修正を加え
ていく。既に述べたように、この配置シートに印刷され
ている転写紙枠に転写紙画像を1枚づつ貼着することで
画像配置作業を自動化するものである。
【0050】描画機構(3次元(X-Y-Z軸)駆動ロボッ
トによる描画機構) 既に述べたコンピュータ画像処理により決定された透き
入れ模様の画像構成要素データ(画像形成パターン及び
位置データ)を、描画ロボットが順次受信して描画を行
う。本発明で使用する描画ロボットそれ自体は公知のも
のであるが、描画は透かし模様紙の特性を考慮して行
う。即ち、透かし模様紙の製造は、既に述べたように抄
紙網を封鎖することで、水に分散された原料パルプ(繊
維)の吸引定着量を制御し、それによって紙シートの厚
/薄により起こる透明度の差による原理に基づく技術で
ある。従って、薄層部において紙シートの形成に必要な
パルプ(繊維)量が定着していなくてはならないが、紙
シート形成に適正なパルプ量以下であると紙シート形成
自体が不可能となる。つまり、透き入れ模様部の形成で
は大きい面積を全面的に封鎖しても、定着パルプ(繊
維)の欠落部を生じることはあってはならなず、抄紙条
件に適合するようパルプは連続していなければならな
い。したがって、幅広画像の透き入れ模様を形成する場
合、画像全面を塗り潰すことは不可能で、境界端(エッ
ジ)を縁取りした画像として画像イメージを構成し、か
つ、このエッジの縁取り部分もパルプが互いに絡まって
連続して存在できる範囲で構成しなければならない。
【0051】次に図14を参照して描画材(抄紙網目封
鎖材)の「細針管」による吐出と液送機構からなる描画
手段について説明する(第1の実施形態)。描画手段
は、コンピュータ画像処理のための基本機構にて決定し
た像構成要素(形成画像パターン)データの指示によ
り、3次元(X-Y-Z軸)駆動機構を有する描画ロボット
と連動して、描画材(抄紙網目封鎖材)を細管ノズルか
ら吐出し、転写紙上に描画する。適用される細管ノズル
は、いわゆる注射針と同様の構成であり、液送装置と連
動して吐出液量の制御、吐出/停止などの連鎖駆動機構
を有している。前記液送装置は公知の微量定量ポンプで
あれば適用可能である。この実施形態は、いわゆるスネ
ーク・インペラー型液送ポンプを適用した事例である。
【0052】細管ノズル針による描画材(抄紙網封鎖
材)吐出描画機構は、ディスペンサ(細管ノズル)3
0、制御盤34及び図示しない微量定量ポンプ等からな
っている。描画材はカートリッジから微量定量ポンプに
より所定圧力で供給され、ディスペンサー30はモータ
30M、該モータ30Mで駆動される回転軸30C、回
転軸30Cに取り付けられた回転翼30bから成り、送
付された描画材(抄紙網封鎖材)を、モータ30Mの回
転による回転翼30bの回転でノズル30dから外部に
送り出すよう構成されている。
【0053】描画手段は、既に述べたX−Y軸ロボット
制御器16に登録した透き入れ模様の画像データに基づ
き駆動制御される3次元(X-Y-Z軸)駆動機構を有する
描画ロボットと連動して、描画材(抄紙網目封鎖材)を
細管ノズル30から吐出し、転写紙上に描画する。
【0054】以上の第1の実施形態では微量定量ポンプ
が必要である。そこで、次に微量定量ポンプを必要とし
ない他の描画手段(第2の実施形態)つまり、細管ノズ
ル針による描画材(抄紙網封鎖材)吐出描画機構を用い
た描画材(抄紙網目封鎖材)の細針壁面液漏流方式によ
る描画について説明する。この実施形態でも、X−Y軸
ロボット制御器16に登録した透き入れ模様の画像デー
タに基づき描画ロボットを駆動するが、第1の実施形態
と異なり、描画材の吐出(細針壁面漏出)は空気圧によ
り行われ、第1の実施形態の如き液送/停止の制御機構
を備えた微量定量液送ポンプを必要としない機構を適用
した例である。図15は、前記機構の一部を断面で示し
た側面図である。細管ノズル針による描画材吐出描画機
構は、図15に示すように、空気供給口40bを一端に
有する描画材槽40bの他端にスリーブ46を設け、こ
のスリーブ46の端部にノズルキャップ44bを取り付
けた構成からなっている。前記スリーブ46とノズルキ
ャップ44bに連通する孔内に描画停止時の液止めチャ
ック42を備えた描画針40eが貫通配置されている。
前記ノズルキャップ44bの内部に設けた段部44aに
は前記チャックのパッキン40dが配置されており、前
記描画針40eがバネ45により外方に突出するよう付
勢された状態で前記チャック42に当接し、それによっ
てノズル44から外部に流出する描画材を遮断してい
る。描画時は、描画針40eを転写紙に接触させること
により、描画針40eはバネ45の弾発力に抗して上方
に押し上げられ、それによって、前記チャック42はパ
ッキン40dから離れるため、その隙間を通り描画材が
ノズルから空気圧によって押し出される。従って、作用
する空気圧を調整することでノズル44の先端から吐出
する描画材の吐出量が調整可能であり、同一の速度で描
画するのであれば、空気圧の調整によりその線幅を自由
に変更することができる。
【0055】一方、3次元(X-Y-Z軸)駆動機構を有す
る描画ロボットにおいて、描画停止時(次の描画作業に
移る時点での描画停止)には描画ロボットはZ軸に沿っ
て描画面から離れる(上部に移動)と、それに伴って前
記描画針40eは転写紙の表面から離れるため、描画針
40eはフリーとなり、バネ45の付勢力でチャック4
2は再びパッキン40dに圧接されて、描画材のノズル
44からの供給が停止される。この方法により、第1の
実施形態の機構を簡略化し、併せて、装置の保守管理対
策(目詰まり等によるトラブル発生に対する措置)を簡
易化することができる。
【0056】次に、透き入れ模様の描画と同模様の抄紙
網上への転写について説明する。既に説明したように、
本発明の基本的な課題は同一抄紙網の繰り返し使用を可
能とする一連の技術を提供することにあり、そのために
は、コンピュータ画像処理機能とロボットによる描画
機能の活用により同一画像(透き入れ模様)を正確に再
生・復元できる技術、この技術を適用する際に、原抄
紙網を損傷することなく、一旦作製された抄紙網上の
「透き入れ模様」を消去しても、再度、同一画像の復元
作製ができる技術、この両技術を連携して機能させなけ
ればならない。抄紙網の内または裏面への描画材の回り
込みがあり、抄紙網内または裏面に描画材の一部が残留
すると、それが透水性(ろ水度)を阻害し、均等な「地
合」を有する紙シートが構成されず、原抄紙網として使
用することが不可能となり、破棄処分せざるを得ない状
況となる。これにより、再生経費の負荷の増大の原因と
なり、実業上の大きな阻害要因となる。
【0057】本発明はこの問題に着目し、抄紙網面上に
膜状の画像を構成するようにしたのであるが、そのた
め、本実施形態では、例えば、窯業分野で焼結画像の着
像に汎用されているそれ自身は公知の転写紙を用いてい
る。この転写紙は水湿潤層が表層に設けられた紙シート
からなり、この層面に着像(印刷)された画像面を被転
写体面に貼着し、水にて湿潤すると、転写紙上に設けら
れた水湿潤層により画像を被転写体面に残して担体であ
る紙シートが剥離されるよう構成されている。この「転
写紙」上に、後述の熱融着性描画材にて描画し、その乾
燥皮膜状の画像を抄紙網面に熱融貼着する。この方法に
よれば、画像は既に膜状に形成された乾燥固化物であっ
て流動性がないため、転写時に抄紙網内への浸透または
裏面へ回り込む虞はなく、抄紙網面にのみ膜状に固定さ
れ、上記した問題を回避することができる。
【0058】図16は描画機構を説明するための図であ
って、図1Aにタンク及びノズル部分を拡大して示した
模式図である。既に説明したコンピュータ技術を応用し
て送信された透き入れ模様についての位置情報付きの画
像データに応じて、3次元(X-Y-Z軸)駆動機構を有す
る描画ロボットにより、細針管吐出方式或いは細針壁面
液漏流方式によるノズルNを駆動し、該ノズルNから吸
水性の紙50上に載置された前記転写紙5の水膨潤層
(剥離作用部)上に透き入れ模様(透き入れ模様)5a
を描画する。描画される画像(模様)は後に抄紙網面に
転写されるため、反転画像で描かれる。
【0059】図17及び図18はそれぞれ上記の描画機
構の描画の結果を、縦軸に描画材吐出量をまた横軸に圧
送空気圧をとり、描画用のペン(ノズル)の径が2mm、
0.5mmのものについて、異なる速度における描画材吐
出量と圧送空気量との関係を示した図である。これらの
図は、描画針径、圧送空気圧、描画速度を替えることで
吐出量を自在に変化させることができることを示してい
る。つまり、図18及び図19から明らかなように、圧
送空気量の増加と共に描画材吐出量が増加する。そのた
め、ノズル(描画ペン)を等速駆動しながら圧送空気量
を変えることで転写紙に描く透き入れ模様画像の幅を調
整することができる。
【0060】次に、形成された転写紙上の画像を抄紙網
上に画像転写することについて説明する。既に述べたよ
うに、転写紙上に描画された画像は、乾燥により膜状に
固化した状態で形成される。この描画材は後述のよう
に、熱溶融性物質を主材とし、既述した描画機構に対し
て適正な流動特性(描画材の延展性、液送条件に対する
流出適性等、流体力学上の特性:レオロジー特性)を有
するように設計されている。この転写紙上に形成された
画像面を抄紙網面に密着し、転写紙の裏面から加熱・圧
着することで形成された熱溶融性基材からなる画像が抄
紙網面に熱融着する。この段階では転写紙自体が画像と
ともに融着されるが、全体を水にて湿潤すると、転写紙
の水膨潤層の作用により、画像を抄紙網面に残して担体
である転写紙の紙層が剥れる。この方法により、膜状の
画像を抄紙網面に固定することができ、従来法の抄紙網
上への直接画像形成法(型紙塗り込み、切り抜き模様貼
着など)において生じる網目内もしくは裏面への画像形
成材の回り込みを回避することができる。このことによ
り、後述のように画像消去の精度が保証され、該発明の
特長である同一抄紙網の繰り返し使用が可能となる。
【0061】図19は、転写紙上に作製された画像の抄
紙網上への熱融着を説明するための図である。透き入れ
模様5aが形成された転写紙が貼り付けられた配置シー
ト(マスターペーパー)6を円筒状の抄紙網7上に例え
ば粘着テープにより貼り付ける。ここで、各透き入れ模
様が描かれた転写紙は、製造した抄紙を所定サイズに裁
断したときに、その紙葉の所定位置に透き入れ模様が来
るように、配置シート上に例えばX・Yプロッタで描か
れた位置マーク上に貼着される。その際、配置シートの
長手方向つまり円筒状抄紙網の円周に沿う方向における
透き入れ模様の位置は、既に述べたように、その寸法、
数、円筒状抄紙網の円周の長さを基に、所定サイズの紙
葉の所定の位置に透き入れ模様が配置されるように、自
動計算して割り付けられる。抄紙網7は、透き入れ模様
が貼着された配置シート6が巻き付けられた状態で、図
示しない任意の過熱及び加圧手段により転写紙の裏面か
ら200〜230゜Cで約1〜5分間熱圧着され、それ
によって透き入れ模様が転写紙から抄紙網7に転写され
る。
【0062】抄紙網上への着像 次に、形成された転写紙上の画像(透き入れ模様)を抄
紙網上に画像転写する技術について、説明する。転写紙
上に描画された画像は、乾燥により膜状に固化した状態
で形成される。この描画に用いる描画材は、後述のよう
に、熱溶融性物質を主材とし、描画機構に対して適正な
流動特性(描画材の延展性、液送条件に対する流出適性
等、流体力学上の特性:レオロジー特性)を有するよう
に設計されている。この転写紙上に形成された画像面を
抄紙網面に密着し、転写紙の裏面から加熱・圧着するこ
とで形成された熱溶融性基材からなる画像が抄紙網面に
熱融着される。この段階では、転写紙自体が画像ととも
に融着されるが、全体を水にて湿潤すると、転写紙の水
膨潤層の作用により、画像を抄紙網面に残して担体であ
る転写紙の紙層が剥れる。この方法により、膜状の画像
を抄紙網面に固定することができ、従来法の抄紙網上へ
の直接画像形成法(型紙塗り込み、切り抜き模様貼着な
ど)において生じる網目内もしくは裏面への画像形成材
の回り込みを回避することができる。このことにより、
後述する画像消去の精度が保証され、該発明の基本思想
である同一抄紙網の繰り返し使用が可能となる。
【0063】描画材(抄紙網目封鎖材) 次に、本発明の透き入れ模様の描画に用いる描画材(抄
紙網目封鎖材)について説明する。描画材は、「細針
管」による吐出描画および「細針壁面液漏流」による延
展描画を行うため、当該描画機構に対する適正な流動特
性等を備えたものでなければならない。即ち、(1)作
業環境保全・労働衛生安全性のために溶剤系ではなく、
水媒系であること、(2)細間隙における流動適性が描
画機構に合致すること、(3)描画後の液の延展適性
(画質の良否に関係する)が転写紙面の剥離層の性質と
合致すること(濡れ性)、(4)装具の洗浄等の保守管
理が容易であること、(5)経時による流動特性の安定
化、(6)作業環境(温度、湿度)の変化に対して鈍感
な特性を有すること(乾燥/湿潤環境において描画材の
流動性/乾燥性の変動が少ない)、(7)描画後の乾燥
適性を制御できること(乾燥が遅ければベタ付く、乾燥
が早ければ描画始点に描画点が戻った時、先に描かれた
部分の半乾燥皮膜を描画針先端で引っ掻く状態を生じ、
画像破損の原因となる)、(8)描画停止による描画針
先端における描画材の凝固に対する清浄処理が容易であ
ること(当発明の描画材は半乾燥状態では湿潤紙もしく
は布で拭うことで原状を復帰できる)、(9)描画材の
カートリッジ化((5)の経時安定性と関連する)によ
り描画機構部への装着/脱着の簡易化、(10)描画像
の大小に対応できる特性を有すること(描画像の大/
小、太/細により描画材吐出部の針径および吐出間隙の
広/狭に対応する流動特性の制御)でなければならな
い。描画材(抄紙網目封鎖材)は、上記の描画特性に加
えて、前項にて記載したように、間接媒体である「転写
紙」上に描画し、この乾燥皮膜像を、熱融着する方法で
抄紙網面に着像する方法を採ったため、描画材は、描画
時においては水媒体系の液状であるが、描画後の乾燥画
像は、熱溶融性(融着)を有していなければならない。
更に、既に述べたように、本発明では、一旦作製された
「透き入れ模様」を消去し、同一抄紙網の繰り返し使用
を可能とするため、描画材は、後記する「剥離剤」に適
合するものでなくてはならない。
【0064】描画材は、上記の如き技術的思想に基づき
案出したものであって、描画部に適合すること、転
写紙上に描かれた模様を抄紙網面に熱融着して固定する
こと、抄紙網上の模様を消去して元の抄紙網に復元し
て同一網の繰り返し使用を可能にすること、という実施
態様に適合するものである。すなわち、描画材は、水に
溶解、乳化又は分散し、熱融着性を有し、かつ転写後で
は水に不溶化又は耐水化する性能を有することを特徴と
するものである。また更に、転写された透き入れ模様を
剥離する工程で用いられる本発明の「剥離剤」にて膨潤
する性能を有することを特徴とするものである。
【0065】描画材は、上記の性能を有していれば特に
限定されないが、具体的に説明すると、例えば、アクリ
ル酸エステル系共重合体、スチレンマレイン酸共重合
体、ポリオレフィン変性化合物、ブタジエン系共重合
体、ポリピロリドン系共重合体、ポリビニル系共重合
体、ポリピリジン系共重合体、ポリスチレンスルホン酸
共重合体、及びアクリル酸系共重合体からなる群から選
ばれる少なくとも1種の水媒系乳化物又は水溶性化合物
が主成分として含有されるものが挙げられる。さらに、
具体的には、アクリル酸エステル系共重合体が20〜6
0重量%の水媒系乳化物、スチレンマレイン酸共重合体
が20〜60重量%の水媒系乳化物、ポリオレフィン変
性化合物が20〜60重量%の水媒系乳化物、ブタジエ
ン系共重合体が20〜60重量%の水媒系乳化物、ポリ
ピロリドン系共重合体が50〜70重量%と窒素系ホル
マリン架橋剤が1〜5重量%の水媒系乳化物、ポリビニ
ル系共重合体が30〜50重量%と窒素系ホルマリン架
橋剤が1〜5重量%の水媒系乳化物、ポリピリジン系共
重合体が20〜50重量%と熱分解性塩が1〜5重量%
の水溶性化合物、スチレンスルホン酸5〜20重量%を
含有する共重合体が20〜50重量%の中性又は弱酸性
水媒系乳化物、及びアクリル酸を5〜20重量%含有す
る共重合体が20〜50重量%の中性又は弱酸性水媒系
乳化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のものが
挙げられる。
【0066】描画材には、描画特性や濡れ性などを改善
するために、本発明の目的や効果を損なわない範囲で、
各種の添加剤を配合することができる。そのような添加
剤としては、粘性や流動性、曳糸性の描画特性改善のた
めに、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル
アミド等の水溶性合成化合物、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)、ヒドロキシエチル(メチル)セルロー
ス、ヒドロキシエチル(メチル)澱粉、カルバミン酸等
の水溶性天然物誘導体、アルギン酸ナトリウム、キトサ
ン、植物ガム、ゼラチン、アルブミン等の水溶性天然物
が挙げられ、0.01〜0.1重量%の範囲で添加され
る。また、濡れ性や延展性の改善のために、例えば、ア
ルキル硫酸エステルナトリウム、オレイン酸硫酸エステ
ルナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(ナトリウムスルホネート)、アルキルナフタレンスル
ホン酸ナトリウム、オレイン酸アミドスルホン酸ナトリ
ウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、アルキルチオエーテル、ポリエレンイ
ミン、ペンタエリスリトールエステル、脂肪酸エタノー
ルアミド、高級アルコール等の非イオン系界面活性剤が
挙げられ、0.001〜0.01%の範囲で添加され
る。さらに、抄紙時に抄紙網上の「透き入れ模様」箇所
から湿紙が正常に剥がれる性能である湿紙剥離性の改善
のために、例えば、水媒系アニオンワックス乳化物、水
溶性アニオンフッ素樹脂、水媒系アニオンポリマーワッ
クス硫化物、水媒系パラフィンワックス乳化物量、水媒
系ポリエチレンワックス乳化物、水媒系ポリエチレン・
ポリアミン脂肪酸混合乳化物、水溶性ステアリン酸金属
錯体化合物の単独或いは複数からなる混合物が挙げら
れ、0.1〜1.0%の範囲で添加される。
【0067】描画材は、上記の如きものであるが、描画
材構成組成に関する技術的思想(例)としては、例え
ば、アクリル酸化合物/誘導体の水媒系乳化物を適用し
た例で示せば、次の表1のようになる。
【0068】
【表1】
【0069】剥離剤 抄紙網の繰り返し使用のための画像消去に用いる、剥離
剤について説明する。既に述べたように、本発明に係る
抄紙網は、コンピュータ機能による画像復元を可能と
し、従来技術のように一旦作製された「透き入れ模様」
を保管する必要をなくし、これにより、同一の抄紙網の
繰り返し使用を可能としている。そのためには、一旦抄
紙網上に作製された「透き入れ模様」を消去する必要が
ある。既述したように抄紙は、大量の水の存在の下で行
われるため、「透き入れ模様」は、抄紙作業に耐え得る
耐水性を有していなくてはならない。したがって、従来
技術では、水に不溶な物質である溶剤可溶性物質が適用
され、消去を必要とする場合には、原物質の溶化もしく
は膨潤化が可能な有機溶剤が適用されてきた。しかし、
このことは、今日の労働安全・衛生上の観点からは望ま
しいものではない。この点に着目し、ここでは、前述し
た熱融着性物質からなる水媒系描画材(乾燥画像が熱融
着性を有する)を採用し、併せて、これの熱融着物を膨
潤・軟化剥離する水媒系剥離剤(水媒系消去剤)を採用
した。即ち、本発明で用いる剥離剤は、(1)作業環境
保全・労働衛生安全性のために溶剤系ではなく、水媒系
であること、(2)適用される描画材の基材に対して軟
化もしくは膨潤する作用を有すること、(3)通常の取
扱において、人体に対して安全性が保証されること(皮
膚炎症等の原因物質を含まないこと)、(4)有害蒸散
物質を含まないこと(作業環境の汚染、作業者の呼吸障
害の原因物質を含まないこと)、(5)器物に対する腐
食性がないこと(容器、機械・装置に対する非腐食
性)、(6)被服等の汚染時に対策が容易であること
(水にて容易に除去できる)、(7)廃剤の処分が容易
であること(環境保全諸法の規制に準拠し、PH調整等
の簡易処理にて流出廃棄が可能な範囲の成分構成と含有
量)、(8)有害薬品/危険物取扱法における規制条件
を充たす成分取扱と成分量で構成されること、(9)消
去される画像は溶化することなく剥離され、単純な分離
(ろ過)により廃剤を汚染しないこと((7)と関
連)、(10)解放作業において作用効果の減衰が少な
いこと(当剤に浸漬することになるため、液剤槽は解放
状況にある:(4)と関連)、が必要である。なお、後
述する「参考例」にて、具体例の詳細を開示するが、本
剥離剤を構成する基本となる作用物質として、例えば
「変成橙油=天然植物精油」を適用することを特徴とし
ている。「剥離剤」(消去剤)は、上記の如き技術的思
想に基づき案出したものであり、下記の実施態様例(表
2)に示した組成物である。
【0070】
【表2】
【0071】前記剥離剤は、上記の技術的思想に該当す
るものであって、具体的なものを例示すると、(I)
アネトール、メチルシャピコール、p−メトキシアセト
フェノンを主組成とするアニス油、α−ピネン、β−
ピネン、1−酢酸ボルニル、カンフェン、1−α−フェ
ランドレンを主組成とするアビネス油、d−リモネ
ン、n−デシルアルデヒド、リナロールを主組成とする
オレンジ油、ゲラニオール、d−シトロネラール、ネ
ラール、酢酸ゲラニルを主組成とするシトロネラ油、
d−リモネン、リナロール、テルピネオールを主組成と
する柑橘油、d−リモネン、シトラール、α−オクタ
ナール、β−オクタナール、ピネン、リナロールを主組
成とするレモン油、ピネトール、シトロネラール、オ
イデスモールを主組成とするユーカリ油、等の天然精油
類、又は天然植物から抽出されるテレピン油等の少なく
とも1種1.0〜5.0重量%と、(II)アルキル硫
酸エステルナトリウム、オレイン酸硫酸エステルナトリ
ウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ナトリ
ウムスルホネート)、アルキルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、オレイン酸アミドスルホン酸ナトリウム等の
アニオン系界面活性剤、又はポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、アルキルチオエーテル、ポリエレンイミ
ン、ペンタエリスリトールエステル、脂肪酸エタノール
アミド、高級アルコール等の非イオン系界面活性剤の少
なくとも1種1.0〜10.0重量%と、(III)ア
ルコール類1.0〜10.0重量%、及び(IV)アル
カリ剤0.1〜1.0重量%からなる水溶液又は水媒系
乳化液が挙げられる。
【0072】前記剥離剤は、水媒系であるため、全く
引火性はなく、PH調整剤であるアルカリ剤の使用量
を抑制し、その添加量を0.1〜1.0重量%と設定し
ているため、作業者の皮膚炎症への危険度が極めて低
く、剥離作用基本物質として、天然系精油を主体と
し、柑橘系精油(みかん油、橙油、レモン油、オレンジ
油など)の作用に着目し、その添加量は、1.0〜5.
0重量%であり、実用では好ましくは2重量%程度であ
り、剥離効果増強及び液の安定化を目的に安全な界面
活性剤を添加し、その添加量は、1.0〜10.0重量
%であり、実用では好ましくは4.0重量%程度であ
り、剥離効果増強及び液の安定化を目的に、エチルア
ルコール、プロピルアルコール等のアルコール類を添加
し、その添加量は、1.0〜10.0重量%であり、実
用では好ましくは5.0重量%以下であり、「透き入
れ模様」消去は、溶解消去ではなく、膜状に剥離する
「膨潤剥離」であって、剥離された模様は剥離剤中で固
形状況で浮遊するために、これを除去することで剥離剤
液の汚染は少ないという特徴を有している。
【0073】また、剥離剤を上記のような組成にするこ
とにより、上記のような特徴を有しているが、特に、前
記の描画材により形成された「透き入れ模様」を抄紙網
から、描画材に対しての膨潤、軟化作用でもって、消去
・除去でき、その適用において適正な安全性を有するこ
とができる。描画材に対して、溶解ではなく、膜状に剥
離でき、その結果、溶解による消去の場合では廃液の処
分にあたり、環境汚染の懸念が生じるが、膜状剥離であ
れば、剥離物の除去のみにより、剥離剤液自体の汚染は
免れるという特徴を有している。
【0074】さらに、剥離作用基本物質として、天然系
精油などの精油系物質を説明すると、精油系物質におい
ては、水蒸気蒸留による蒸散残留物、水洗遊離油に、格
別の透明性や作用効果を有する製品化適性がある。一
方、一般に精油を適用する場合、濁化したり層分離があ
り、効能において同等であっても、工業製品適性におい
て望ましくはない。
【0075】
【実施例】以下、参考例に基づいてそれがどのような効
果・利点を発揮するかを更に詳しく説明するが、必ずし
もこれらの参考例に限定されるものではない。
【0076】1.[実施例(1)] 描画材の組成構成 既述の描画機構、抄紙網への画像貼着および剥離剤に対
する適性を有する描画材の例を表3及び表4に掲示す
る。
【0077】
【表3】
【0078】[効果例] 効果例を表4に示し、その評
価条件は次のとおりである。 描画機構:「細針壁面液漏流」式 描画針径1.0
mm/外鞘径1.1mm 描画像:直線像(つずら折り、線長10cm、15
本) 液吐出圧:空気圧 0.2kg/cm 描画速度:250mm/分 転写紙:坪量/120g/m(紙層厚:0.20
mm)、転写層;CMC/デキストリン/PVA系
【0079】
【表4】
【0080】上表の数値関係は図20に示され、転写紙
断面における非画像部の部厚(a)と画像形成部の部厚
(b)及び描画層厚(c=b−a)である。
【0081】2.[実施例(2)] 描画材吐出量の制
御 条件は、次のとおり。 描画機構:「細針壁面液漏流」式 空気圧送。 適用描画材:参考例1−1−2の描画材であって、
抄紙網上に形成される模様部分の湿紙の剥離性を付与す
るためにの溌水剤(フツ素系高分子化合物0.5%液:
10g)を参考例1−1−1液に添加したもの。 上記の条件で、下記表5のごとく描画針径、描画速度、
圧送空気圧を変化した。面積を固定した転写紙において
無描画時の転写紙重量と描画時の転写紙重量の差から描
画材吐出量を求めた(描画像は“つずら折り線形模様”
とし、同一画像を適用した)。
【0082】
【表5】
【0083】3.[実施例(3)] 描画像の抄紙網へ
の熱貼着性 条件は次のとおり。 供試する転写紙像:転写紙描画像(描画材と画像層
厚の変化)の適用 描画機構:参考例(1)記載の描画条件、細針壁面
液漏流(空気圧送) 適用描画材:参考例(1)記載の描画材および転写
紙画像の内から抽出 抄紙網:60メッシュ(網目)、ステンレス線材、
平板 貼着方法: 「抄紙網上への着像」の方法 下記に示すように、上記の抄紙網に、の転写紙に描
かれた画像面を当て、設定した熱板温度、圧着力、圧着
時間を変えて抄紙網に貼着する方法による 抄紙網からの媒体「転写紙」の剥離:画像を抄紙網
に残し「転写紙」のみの除去 ※通常の冷水に浸漬す
る。浸漬時間を変えて剥離状況を評価する。
【0084】
【表6】 註:1)供試例:参考例(1)の番号 2)固定状況(判定)基準 抄紙網の画像面を指先で摩擦する +− 画像の一部が固定せず、浮遊する ++− 画像の少しの部分(細線部)が固定せず、浮遊する ++ 概ね良好であるが、強い摩擦に耐えられない +++ 実用に耐える強度を有する(強い摩擦にも耐える) 3)2分間の水浸漬後に強制的に転写紙を剥がしても画像は抄紙網面に 固着している。
【0085】4.[実施例(4)] 抄紙網に貼着され
た画像の水潤摩耗耐性 条件は次のとおり。 供試した抄紙網貼着画像:表6の実施例(3)から
抽出 水潤耐摩耗性試験方法:抄紙は、抄紙網と接触して
同期駆動する吸着担体布により、抄紙網上に形成された
湿紙層を吸着担体布に転移する方法が採られるため、理
想的な抄造条件においては抄紙網と吸着担体布は上下の
力学的作用を受けるのみであるが、現実には、抄紙網と
担体吸収布の駆動速度差があり、摩擦作用は避けられな
い。この実際的問題を想定し、抄紙網に貼着された画像
の耐性(水潤摩耗耐性適性)を評価するために図21に
示すような装置で試験にて評価を行った。
【0086】即ち、直径5cmで120回転/分で回転
するゴム製の摩擦ロール70と支えロール71との間を
抄紙網上に転写された画像を、摩擦ゴムロール70と前
記画像との設定加重を1kgとして、摩擦ロール70と
前記画像との間に研磨剤(0.5%のカオリン分散液)
を散布しながら2kgの引張加重で引き、経過時間つま
り、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間経過時
における減量値を各実施例毎に測定した。その結果を下
記表7に示す。
【0087】
【表7】
【0088】以上の結果から、対照となる抄紙網の磨耗
減量と比較して格別の磨耗現象は認められず、通常の抄
紙における支障がないことが分かった。
【0089】5.[実施例(5)] 「透かし模様」の
精度 実際に「透かし模様紙」を抄造して現出する「透かし模
様」の精度を検証する。評価条件は次のとおり。 描画材:実施例(1)の表3、表4における実施例
1−1−2を使用 描画方法:「細針壁面液漏流」方式を使用 供試用画像の描画:表4の実施例に準じ、その実施
例で適用した転写紙(坪量:120g/m)上に「葛
おり直線模様」を下記のように描画条件を変えて4画像
(画像の線幅、描画材量が異なる)を描いた。 描画条件: 1)液漏流針径:0.5mm(ノズル内壁との間隙:
0.1mm)、液送圧0(加圧なし、自然流下)、描画
速度(描画ロボットの駆動速度):250mm/分、5
00mm/分の2条件 2)液漏流針径:2.0mm(ノズル内壁との間隙:
0.1mm)、液送圧:2.5kg/cm、描画速度
(描画ロボットの駆動速度):250mm/分、500
mm/分の2条件 抄紙網への画像貼着条件:表6の実施例(3)と同
様に、60メッシュ抄紙網(ステンレス線材、平板)に
転写紙画像面を当て、240℃、4.4kg/cm
着、2分にて熱貼着した後、水に浸漬して転写紙の担体
層を分離する方法による。 抄紙条件(TAPPI標準:角型抄紙試験法): 1)原料配合:NBKP:LBKP=1:1(叩解度:
450mlc.s.f) 2)抄紙 :坪量 64.8g/m(紙厚:0.1
3mm) なお、上記、による4種の「透かし模様」は同一の
抄紙網に配置/貼着した。従って、同一条件の下で、4
「透かし模様」が形成される。 「透かし模様」精度の評価:表8に示すように、
「透かし模様」(透かし)部(明部)と非着造(原紙)
部(暗部)の光の透過状況(明度)を比較して、「透か
し模様」部と非着造部とのコントラストを以て精度評価
とした。
【0090】
【表8】
【0091】6.[実施例(6)] 「透き入れ模様」
の剥離剤(処方例と性状) 本発明では、抄紙に作成された「透き入れ模様」を消去
し、同一の抄紙網の繰り返し使用を可能とする。すなわ
ち、コンピュータ/ロボットの機能により同一の画像の
再現が自在にできるため、一旦作成した「透き入れ模
様」を消去しても、同一模様を再現することが可能であ
る。また、「透き入れ模様」作成に当たり、最も重要か
つ煩雑な作業を要する模様の抄紙網への配置も、既に説
明したようにコンピュータの模様配置の演算機能により
模様配置を迅速に再現することができる。剥離剤の処方
例を下記表9に示す。
【0092】
【表9】 注)表中記載の記号の内容 1)活性剤 1 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 2 ヒドロキアルキル−β−アラニン 3 ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 4 ポリオキシエチレン(2)ソルビタンモノラウレート 2)橙油 1 橙搾油(新油) 2 経日橙油(3年間低温保管) 3 新油を水にて洗浄した分離油 4 空気接触新油(解放して10日間放置) 3)助剤 1 イソプロピルアルコール 2 イソプロピルアルコール+エチルアルコール(2:1) 3 アルカリ剤:水酸化ナトリウム 4 アルカリ剤:リン酸2水素ナトリウム
【0093】7.[実施例(7)] 「透き入れ模様」
の剥離剤の効果 実施例(3)の表6で実施した「透き入れ模様」貼着抄
紙網の内、これから抽出した例について、実施例(6)
の透き入れ模様の剥離剤の効果を評価した。 剥離効果の試験方法:平皿バットに「透き入れ模
様」貼着抄紙網を入れ、全体が浸るように剥離剤を入れ
る。しかるに、経時毎に貼着模様の状態変化を観察す
る。その結果を表10に示す。
【0094】
【表10】 註 1)実施例(3)の表6から抜粋した供試体(透き
入れ模様貼着網) 註 表中の評価点の基準 0:液を揺らすとき、膨潤し軟化するも網より剥がれな
い。 1:液を揺らすとき、一部が網より剥がれるが分離はな
い。 2:液を揺らすとき、1/2程度の剥離が起こるが剥が
れない部分と分離しない。 3:液を揺らすとき、全体が剥がれる。 4:静置状態で、一部が自力剥離するも、網に残る部分
がある。 5:静置状態で、完全に自力剥離する。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば以下のような効果が得ら
れる。 1.入力された模様画像を自由に変更して更新し蓄積し
ておくことができ、かつ蓄積された多数の透き入れ模様
画像から、描画に必要な読画像のみを自由に読み出して
容易に描画することができるため、描画処理を簡易に行
うことができる。 2.透き入れ模様の描画を3次元ロボットを用いてパソ
コンからの操作で迅速かつ正確に行うことができるとと
もに、透き入れ模様の描画の位置、大きさ、線幅、従っ
て作成される透かし模様の線幅、塗りつぶし処理等を容
易に選択して描画することができる。 3.配置シートに指定したレイアウトに応じた透き入れ
模様の配置位置を予め印刷しておくことにより、透き入
れ模様を描画した転写紙を単に前記描画位置に貼り付け
るだけで、抄紙網上における透き入れ模様の位置決めが
できる。従って、従来のように特殊な技能・経験を要す
ることなく正確に位置決めされた透かし模様紙を製造す
ることができる。
【0096】4.透き入れ模様の抄紙網上におけるレイ
アウトに応じた位置を、抄紙網の寸法応じて自動計算す
るため、透き入れ模様の抄紙網上における位置決めを簡
単かつ正確に行うことができる。 5.配置シート上の透き入れ模様のレイアウトを表示で
きるため、該レイアウトを事前に確認して好ましいレイ
アウトに容易に変更することができる。 6.透き入れ模様を描画した転写紙を抄紙網に固定し
て、透き入れ模様のみを抄紙網に着像して抄紙網面上に
膜状の画像を形成することができるため、従来のように
描画材が抄紙網の内または裏側に回り込むことがなく、
透水性及び透かし模様紙における均等な「地合い」を損
ねるおそれがない。
【0097】7.抄紙網に転写により着像した透き入れ
模様は容易に剥離できるため、抄紙網上の透き入れ模様
を部分的に入れ替えたり、或いは修理することができ
る。 8.格別の技能や経験を要することなく、抄紙網上に容
易にかつ繰り返し透き入れ模様を作成できるので、従来
のように透き入れ模様を形成した抄紙網を保存しておく
必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】透き入れ模様を形成し、その透き入れ模様を抄
紙網に転写する工程をを概略的に示した図である。
【図2】画像処理システムの概略構成図である。
【図3】新規画像のシステムへの取込処理を説明するた
めのフロー図である。
【図4】透き入れ模様ソフトの新規データ作成時におけ
る、画像取込処理を説明するためのフロー図である。
【図5】透き入れ模様ソフトの画像データ選択画面の表
示例である。
【図6】透き入れ模様ソフトの登録済みデータによる描
画処理を説明するためのフロー図である。
【図7】透き入れ模様ソフトの描画用画像処理画面の表
示例である。
【図8】透き入れ模様ソフトのプロッタ用画像処理画面
の表示例である。
【図9】透き入れ模様ソフトの描画用画像処理の描画例
による3次元駆動ロボットの動きを説明するための図で
ある。
【図10】透き入れ模様ソフトの機能を概略的に説明す
る図である。
【図11】透き入れ模様ソフトの環境設定画面の表示例
である。
【図12】透き入れ模様ソフトのファイル内の形成パタ
ーン選択画面の表示例である。
【図13】 透き入れ模様ソフトのプロッタ用画像処理
の均等割付の計算法を説明するための説明図である。
【図14】 描画ノズルの構成及び描画機構を説明する
ための模式図である。
【図15】 他の実施形態の描画ノズルの構成及び描画
機構を説明するための模式図である。
【図16】 描画機構の概略構成図である。
【図17】 圧送空気圧と描画剤の吐出量との関係を説
明する図である。
【図18】 圧送空気圧と描画剤の吐出量との他の関係
を説明する図である。
【図19】 抄紙網及び配置シートの関係を示す斜視図
である、
【図20】 転写紙上に描画材で描画した状態を示す断
面図である。
【図21】 抄紙網に貼着された画像の耐性を評価する
ための装置を示した模式図である。
【符号の説明】
1・・・パソコン、2・・・ロボット制御手段、3・・・タン
ク、4・・・ノズル、5・・・転写紙、5a・・・透き入れ模
様、6・・・配置シート、7・・・抄紙網、11・・・プロッタ
ー、12・・・切替器、13・・・シーケンサー、14・・・操
作盤、15・・・X軸ロボット制御器、16・・・X−Y軸ロ
ボット制御器16、17・・・X−Y軸ロボット17、1
8・・・Z軸ロボット19、19・・・X軸ロボット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 502055920 静岡県技術コンサルタント事業協同組合 静岡県静岡市大和2丁目5番地の1 (72)発明者 日吉 公男 静岡県富士市大渕2590番地の1静岡県富士 工業技術センター内 (72)発明者 高田 勝己 静岡県富士市大渕2590番地の1静岡県富士 工業技術センター内 (72)発明者 小野田 利行 静岡県富士市久沢223番地株式会社佐野機 械内 (72)発明者 大森 宗春 静岡県富士市中里150番地の1福泉産業株 式会社内 (72)発明者 久保嶋 勝巳 静岡県富士市中里257番地の1 (72)発明者 豊福 正道 静岡県富士市岩本458番地の12 (72)発明者 羽根田 博司 静岡県富士市柚木49番地の10 Fターム(参考) 4L055 AJ10 BD03 CE25 CE90 FA22 GA05 GA45 GA50

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材上に透き入れ模様を形成する工
    程、該透き入れ模様を抄紙網に転写する工程、を備えた
    ことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された透き入れ模様付き
    抄紙網の作製方法において、 前記転写材に透き入れ模様を形成する工程は、 透き入れ模様画像データを形成する工程、形成された透
    き入れ模様画像データを蓄積する工程、蓄積された前記
    画像データを読み出す工程、読み出した画像から描画画
    像を選択する工程、選択された画像を転写材に描画する
    工程、 を備えていることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網
    の作製方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載された透き入れ模様付き抄
    紙網の作製方法において、 抄紙網の面積、透き入れ模様画像間の間隔から意図した
    透き入れ模様画像の抄紙網上の位置情報を算出する工
    程、前記読み出した透き入れ模様画像情報に抄紙網上に
    おける位置情報を付加する工程、前記位置情報に基づき
    前記透き入れ模様画像を表示する工程、及び前記配置情
    報に基づき前記透き入れ模様画像を配置シートに印刷す
    る工程を更に備えたことを特徴とする透き入れ模様付き
    抄紙網の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載された透き入れ模様付き抄
    紙網の作製方法において、 前記表示画像に基づき該画像を転写材上に描画する工程
    は、前記表示された透き入れ模様画像毎に個別の転写材
    に描画することを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の
    作製方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載された透き入れ模様付き抄
    紙網の作製方法において、 前記透き入れ模様画像が描画された転写材を、透き入れ
    模様画像を配置シートに付された配置位置に付着する工
    程を更に備えたことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙
    網の作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された透き入れ模様付き
    抄紙網の作製方法において、 前記配置シートを抄紙網に取り付ける工程、前記透き入
    れ模様を前記抄紙網に熱転写する工程、を更に備えてい
    ることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の作製方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された透き入れ模様付き
    抄紙網の作製方法において、 前記転写材を剥離する工程を更に備えたことを特徴とす
    る透き入れ模様付き抄紙網の作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された透き入れ模様付き
    抄紙網の作製方法において、 前記転写材を剥離する工程は、転写材を水で湿潤させる
    ことで行うことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網の
    作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載された
    透き入れ模様付き抄紙網の作製方法において、 前記転写された透き入れ模様を剥離する工程を更に備え
    た、透き入れ模様付き抄紙網の作製方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載された透き入れ模様付
    き抄紙網の作製方法において、 前記転写された透き入れ模様を剥離する工程は、透き入
    れ模様に剥離剤を適用して透き入れ模様を膨潤すること
    で行う透き入れ模様付き抄紙網の作製方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかの方法で
    作製され透き入れ模様付き抄紙網を用いたことを特徴と
    する抄紙方法。
  12. 【請求項12】 転写材上に透き入れ模様を形成する手
    段、該形成された透き入れ模様を抄紙網に転写する手
    段、を備えたことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網
    の作製装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載された透き入れ模様
    付き抄紙網の作製装置において、 前記転写材に透き入れ模様を形成する手段は、 透き入れ模様画像データを形成する手段、形成された透
    き入れ模様画像データを蓄積する手段、蓄積された前記
    画像データを読み出す手段、読み出した画像から描画画
    像を選択する手段、選択された画像を転写材に描画する
    手段、 を備えていることを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網
    の作製装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載された透き入れ模様付
    き抄紙網の作製装置において、 抄紙網の面積、透き入れ模様画像間の間隔から意図した
    透き入れ模様画像の抄紙網上の位置情報を算出する手
    段、前記読み出した透き入れ模様画像情報に抄紙網上に
    おける位置情報を付加する手段、前記位置情報に基づき
    前記透き入れ模様画像を表示する手段、及び前記配置情
    報に基づき前記透き入れ模様画像を配置シートに印刷す
    る手段を更に備えたことを特徴とする透き入れ模様付き
    抄紙網の作製装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至10のいずれかの方法で
    作製されたことを特徴とする透き入れ模様付き抄紙網。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載された抄紙網を用い
    たことを特徴とする抄紙装置。
  17. 【請求項17】 蓄積された透き入れ模様の画像データ
    に基づき移動制御される透き入れ模様描画手段であっ
    て、 描画材貯留手段、描画材を前記描画材貯留手段からノズ
    ルに供給する手段、該ノズルが転写材に接触したときの
    み開放して転写材上に描画材を供給する手段を備えたこ
    とを特徴とする、転写材に透き入れ画像データに基づく
    透き入れ模様を描画する透き入れ模様描画手段。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載された透き入れ模様
    描画手段であって、 前記転写材上に描画材を供給する手段は、ノズル孔内に
    設けた弁手段、弁を閉成状態に付勢する弾性手段、ノズ
    ルが転写材に接触したときに前記弾性手段の弾発力に抗
    して前記弁を開放する弁作動手段を備えていることを特
    徴とする透き入れ模様描画手段。
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