JP2003227074A - 皮革様シート状物の製造方法 - Google Patents

皮革様シート状物の製造方法

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JP2003227074A
JP2003227074A JP2002030681A JP2002030681A JP2003227074A JP 2003227074 A JP2003227074 A JP 2003227074A JP 2002030681 A JP2002030681 A JP 2002030681A JP 2002030681 A JP2002030681 A JP 2002030681A JP 2003227074 A JP2003227074 A JP 2003227074A
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fiber
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Yasuhiro Saso
康宏 佐相
Takashi Hashimoto
貴史 橋本
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】極細繊維発生型繊維を用いアルカリで1成分を
除去もしくは剥離する工程を含む人工皮革の製法におい
て見られる風合いと物性のアンバランスを改善し、実用
に十分耐えうる皮革様シート状物の製法を提供するこ
と。 【解決手段】主として極細繊維とポリウレタン樹脂から
なる皮革様シート状物を製造するにあたり、以下の4工
程を含む皮革様シート状物の製造方法。 (1)アルカリ性水溶液による処理で極細繊維が発生す
る極細繊維発現型繊維を用いてシートを製造する工程。 (2)極細発生型繊維から構成されるシートをアルカリ
性水溶液で処理し、極細繊維を発生させる工程。 (3)シートに40℃から100℃以下で解離するブロ
ック剤を有するブロックイソシアネートを付与する工
程。 (4)ポリウレタン樹脂をシートに付与する工程。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、優れた強度を持つ
皮革様シート状物の製造方法に関する。さらに詳しく
は、風合いと強度のバランスがとれた皮革様シート状物
を製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、極細繊維を用い、良好な立毛を有
し、優れた柔軟性と品位を持つ、天然皮革に劣らない人
工皮革が知られている。この製法として、例えば、ま
ず、極細繊維発生型の複合繊維の1成分に極細繊維形成
用成分を用い、他成分に有機溶媒で溶解可能な成分を用
いた繊維でフェルトを作成する。次いで、このフェルト
に通常有機溶媒としてジメチルホルムアミドを用いたポ
リウレタン樹脂溶液を付与した後、複合繊維の1成分を
有機溶剤で溶解除去し極細繊維化するか、極細繊維化後
ポリウレタン樹脂の溶液を付与することにより目的とす
るものが得られる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、かかる方法
では、複合繊維の一成分を除去するための有機溶媒やポ
リウレタン樹脂の有機溶媒を必要とする。かかる溶媒
は、環境汚染の可能性を有しており、特に近年は地球環
境保全の観点からかかる有機溶媒を使用しないですむ新
たな製法が強く求められている。このため、極細繊維発
生型の複合繊維の溶解除去成分としてアルカリ可溶型の
ポリマーを用い、この繊維でシートを形成後アルカリ1
成分を処理する手段が検討されている。また、更に一歩
進め、ポリウレタン樹脂を溶液タイプから、水系エマル
ジョンタイプのものを用い、全く溶剤を用いないプロセ
スの検討もなされている。しかるに、アルカリで1成分
を溶解除去したフェルトを用いた場合、これにポリウレ
タン樹脂を付与して得られる皮革様シート状物の風合は
柔軟であるものの、物性が非常に低く、両者のバランス
がとれないという問題があった。 【0004】本発明は、極細繊維発生型繊維を用いアル
カリで1成分を除去もしくは剥離する工程を含む人工皮
革の製法において見られる風合いと物性のアンバランス
を改善し、実用に十分耐えうる皮革様シート状物の製法
を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明の皮革様シート状物の製造方法は、次の通りの構成
を有する。 【0006】すなわち、主として極細繊維とポリウレタ
ン樹脂からなる皮革様シート状物を製造するにあたり、
以下の4工程を含んだ方法である。 (1)アルカリ性水溶液による処理で極細繊維が発生す
る極細繊維発現型繊維を用いてシートを製造する工程。 (2)シートに40℃から100℃以下で解離するブロ
ック剤を有するブロックイソシアネートを付与する工
程。 (3)シートをアルカリ性水溶液で処理し、極細繊維を
発生させる工程。 (4)ポリウレタン樹脂をシートに付与する工程。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の皮革様シート状物
の製造方法について詳細に説明する。 【0008】本発明でいう極細繊維発生型繊維とは、2
成分以上の構成成分からなる複合繊維であって、少なく
とも1成分を除去することにより極細繊維を構成(発
生)することができる繊維を言い、代表的には、極細繊
維を構成する1成分が耐アルカリ溶解性を有し、他成分
がそれよりもアルカリ溶解(分解)性が20倍以上、好
ましくは40倍以上異なる成分で構成された複合繊維で
ある。 【0009】かかる極細繊維の形態としては、特公昭4
8−22126号公報等に示されているような高分子相
互配列体繊維、特公昭51−21041号公報、特公昭
60−21904号公報に示された混合紡糸繊維、特開
平9−310230号公報等で示された分割型複合繊維
等、その他、星雲型、多層型、多島中空型などを基本と
し、これらを組み合わせたもの、あるいは変形発展させ
たものなどであり、1成分を除去もしくは剥離すること
で0.3dtex以下の極細繊維が得られるものなどか
ら適宜選択可能である。 【0010】かかる繊維を得るに当たってのポリマー成
分の組み合わせとしては、極細繊維形成用の耐アルカリ
成分には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポ
リエステル、共重合ポリエステル、ナイロン−6、ナイ
ロン−6、6等のポリアミド、共重合ポリアミド等を好
ましく用いることができる。また、アルカリ溶解性成分
には、紡糸性がよくアルカリ水溶液に対する溶解性が高
いものであればよく、特に限定されずに使用可能だが、
例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレートなどと、5−ソディウムスルホイソフタル
酸、ポリエチレングリコール、ドデヂルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、ビスフェノールA化合物、イソフタル
酸、アジピン酸、ドデカジオン酸、シクロヘキシルカル
ボン酸等を5〜20モル%共重合した共重合ポリエステ
ルが好ましい。これらのうち、5−ソディウムスルホイ
ソフタル酸を5〜20モル%共重合したポリエチレンテ
レフタレート共重合体を用いることが好ましい。またこ
れら共重合体は二元のみならず三元以上の多元共重合体
であってもよい。かかるポリマーの組み合わせで従来か
ら知られている方法に従い極細繊維発生型複合繊維を得
る。 【0011】本発明では、この極細発生型複合繊維を用
いてシート化する。シート化するにあたり、その形態と
しては、不織布、織物、編物等を使用することができ、
特に限定されるものではないが、風合いの点で不織布が
好ましい。不織布形成のための手段は適宜の手段が全て
利用可能であり、クロスラッパーで繊維を積層させシー
ト化する方法のみならず、スパンボンド法、メルトブロ
ー法、フラッシュ紡糸法など紡糸直結で直接シート化す
る方法など目的に応じ随意に選択できる。シート化後
は、ニードルパンチ、ウオータージェットパンチなど必
要に応じ繊維絡合処理を行う。 【0012】本発明は、かくして得たシートをアルカリ
性水溶液で処理することで、極細発生型繊維を極細化す
る。ここで言うアルカリ性水溶液とは、水酸化ナトリウ
ム水溶液、水酸化カリウム水溶液、アンモニウム塩水溶
液等をさす。本発明でいうアルカリ性水溶液で処理する
とは、一般的にはこれら水溶液中にシートを浸した後、
シート内のアルカリ水溶液を酢酸などで中和・洗浄し乾
燥することをいう。この際、アルカリ水溶液の濃度、温
度など状況に応じ適宜調整することで、より良好なアル
カリ性水溶液による処理が可能となる。 【0013】また、アルカリ水溶液による処理をシート
の表層のみで行わせることも本発明の1つの好ましい態
様である。すなわち、極細繊維発生を表層近傍にのみ止
めることにより、内部が太い繊維として残るため、表面
タッチが良く腰のある独特なシートが得られる。これを
達成するに当たってはアルカリ水溶液がシート内部全体
に行きわたらないようにするためポリビニルアルコール
などのような増粘剤を加え表面層にコートし表面層の一
部のみを溶解するようにする。増粘剤はその後の適当な
工程で除去する。 【0014】本発明は、アルカリによる処理に先立ち、
ポリウレタン樹脂と繊維との結合コントロールを行う目
的でシートをあらかじめ高鹸化度ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースなどの熱水溶解性ポリ
マーを付与しておくのも推奨できる。 【0015】本発明の方法においては、アルカリ性水溶
液で処理し得られたシートにポリウレタン樹脂を付与す
る。 【0016】本発明に使用するポリウレタン樹脂は、基
本的には特に限定されずに使用可能だが、以下に示すよ
うな、ポリオール成分の一部にポリカーボネートを含む
ポリカーボネートジオールとジイソシアネートと鎖伸長
剤の各成分を適宜組み合わせて反応させて得られるポリ
ウレタン樹脂を用いることが好ましい。ポリカーボネ−
トジオールとして、例えば、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール等のグリコールとジメチルカ
ーボネ−ト、ジフェニルカーボネ−ト、ホスゲンとの反
応により得られる化合物が挙げられる。さらに、このポ
リカーボネートジオールと他のポリオール成分としてポ
リエステルジオール、ポリエーテルジオールなどを組み
合わせた共重合体でもよい。ポリエステルジオールとし
て、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1、5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げ
られ、特に限定されない。ポリエーテルジオールとし
て、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコールな
どが挙げられるが、特に限定はされない。 【0017】本発明で使用するポリウレタン樹脂のジイ
ソシアネート成分としては、例えば4,4'−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、3,3
−ジメトキシ−4、4−フェニレンイソシアネートなど
が挙げられ、特にこれらに限定されない。 【0018】本発明で使用するポリウレタン樹脂の鎖伸
長剤として、例えば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサ
ンジオール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、4,4‘−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げら
れ。これらを単独で使用してもよいし、二種類以上を併
用してもよい。本発明において、ポリウレタン樹脂を極
細化させたシートへ付与、湿式凝固した後乾燥する。ポ
リウレタン樹脂のシートへの付与量は、シート内の繊維
100重量に対して5〜150重量%が好ましく、より
好ましくは10〜100重量%である。付与量が5重量
%未満では得られるシート状物の充実感が不足し、皮革
様の風合いが悪くなる場合がある。一方、付与量が15
0重量%を越えると得られるシート状物は硬くなり、皮
革の風合いが悪くなる場合がある。 【0019】本発明に用いられるポリウレタン樹脂は溶
液タイプのものでも良いが、有機溶媒の使用を最小限に
押さえるという観点ではエマルジョンタイプのものがよ
り好ましい。エマルジョン系の中では強制乳化型、自己
乳化型いずれも良いが、強制乳化型の場合、下記に示す
ノニオン性界面活性剤をポリウレタン樹脂樹脂100重
量部に対し、1〜10重量部の割合で含有するのが好ま
しい。ノニオン性界面活性剤が1部より少ないと、エマ
ルジョンを長期に保存した場合に、相分離が発生し分散
質が分離してクリーム状の沈殿物が発生し、再分散不能
な凝固物が発生するといった保存安定性に問題を生じ
る。ノニオン系界面活性剤が10部より多いと、ゲル化
の感度が不足し加熱してもゲル化に要する時間が多くな
る。 【0020】かかるエマルジョンポリウレタン樹脂に使
用するノニオン系界面活性剤としては、親水基として水
中でイオン解離しない水酸基やポリエーテル単位などを
有している界面活性剤であり、一般に用いられているポ
リエチレングリコール型ノニオン系界面活性剤が挙げら
れる。かかるポリエチレングリコール型ノニオン系界面
活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどの高
級アルコールエチレンオキサイド付加物;脂肪酸ポリエ
チレンオキサイドエステル、多価アルコール脂肪酸エス
テルエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。 【0021】本発明で使用するエマルジョンポリウレタ
ン樹脂は、有機溶剤を含んでいても、有機溶剤を含まな
い完全水系であってもよいが、環境面および回収工程に
よる生産性低下の面から有機溶剤を含まないものが好ま
しく使用される。 【0022】さらに、感熱ゲル化性、保存安定性を損な
うことがない限り、本発明に使用するエマルジョンポリ
ウレタン樹脂に他の樹脂が併用されても差し支えない。
併用可能な樹脂として、例えば、天然ゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン等が挙げ
られる。これらの樹脂は単独で使用しても、複数を併用
して使用してもよい。さらに必要に応じて紫外線吸収
剤、酸化防止剤、着色剤等を添加しても構わない。 【0023】本発明において、エマルジョンポリウレタ
ン樹脂を極細化したシートに付与する場合、シートに希
釈したエマルジョンポリウレタン樹脂液を含浸、または
付与し乾熱凝固する方法、シートにそれを含浸後、湿熱
凝固した後、加熱乾燥する方法、無機塩を溶解させた浴
中または熱水浴中へ浸漬し凝固する方法、これら凝固方
法を組み合わせた方法があるが、特に限定することはな
い。またエマルジョンポリウレタン樹脂液を付与し凝固
する場合、シート内部でのポリウレタン樹脂の分布に差
が生じることから、予めエマルジョンポリウレタン樹脂
液に無機塩を添加する、あるいは増粘剤等を添加する方
法により、ポリウレタン樹脂の分布を制御する処理もあ
る。しかし、これらの処理だけでは、耐水性、耐染色加
工性が低いため、前記基体を好ましくは90℃〜200
℃の範囲で1分から60分、より好ましくは120℃〜
150℃で2分から20分程度熱処理することである。 【0024】本発明は、ポリウレタン樹脂をシートに付
与した後、ブロックイソシアネートを付与する。本発明
で使用するブロックイソシアネートは、末端をブロック
剤でマスキングしたイソシアネート基を有する化合物を
指す。ここでいうブロック剤は、40℃から100℃ま
で解離する化合物であり、具体的には、2−ピリジノー
ル、3−ピリジノール、4−ピリジノール、4−メチル
−2−ピリジノール、4,6−ジメチル−2−ピリジノ
ール、2−クロル−3−ピリジノール、2−ブロム−5
−ピリジノール、3−ニトロ−4−ピリジノール、3−
ニトロ−5−ブロム−4−ピリジノール等のピリジノー
ル誘導体、2−メルカプトピリジン、6−メチル−2−
メルカプトピリジン、2,6−ジメチル−4−メルカプ
トピリジン、5−ニトロ−2−メルカプトピリジン等の
メルカプトピリジン誘導体、2−キノリノール、3−キ
ノリノール、4−キノリノール、8−キノリノール、2
−メチル−4−キノリノール、1−ベンゾ〔f〕キノリ
ノール、5−ベンゾ〔f〕キノリノール、3−メチル−
1−ベンゾ〔f〕キノリノール、4,6−ジクロル−8
−キノリノール、4−ニトロ−8−キノリノール、10
−ベンゾ〔h〕キノリノール等のキノリノール誘導体、
キノリン−2−チオール、キノリン−8−チオール等の
キノリンチオール誘導体、1−イソキノリノール、4−
イソキノリノール、5−イソキノリノール、6−イソキ
ノリノール、8−イソキノリノール、4−ニトロ−8−
イソキノリノール等のイソキノリノール誘導体、3−ヒ
ドロキシピリダジン等のヒドロキシピリダジン誘導体、
2−ピリミジノール、5−ピリミジノール、6−ピリミ
ジノール、2,4−ジメチル−6−ピリミジノール、
4,6−ジメチル−2−ピリミジノール等のピリミジノ
ール誘導体、2−メルカプトピリミジンチオール、2−
メルカプト−4−メチル−ピリミジンチオール等のピリ
ミジンチオール誘導体、ピラジノール、3,6−ジメチ
ルピラジノール等のピラジノール誘導体、3−シンノリ
ノール、4−シンノリノール、8−シンノリノール等の
シンノリノール誘導体、1−ヒドロキシフタラジン等の
ヒドロキシフタラジン誘導体、2−キノキサリノール、
3−メチル−2−キノキサリノール等のキノキサリノー
ル誘導体、2−ヒドロキシ−1,7−ナフチリジン、8
−ヒドロキシ−1,7−ナフチリジン、4−ヒドロキシ
−1,5−ナフチリジン、2−ヒドロキシ−1,5−ナ
フチリジン、8−ヒドロキシ−1,6−ナフチリジン、
2−ヒドロキシ−1,8−ナフチリジン、3−ヒドロキ
シ−2,6−ナフチリジン、4−ヒドロキ−シ−8−ニ
トロ−1,5−ナフチリジン等のヒドキシナフチリジン
誘導体、6−ヒドロキシ−1,7−フェナントロリン、
4−クロル−10−ヒドロキシ−1,7−フェナントロ
リン、5−クロル−6−ヒドロキシ−1,7−フェナン
トロリン、2−ヒドロキシ−4−メチル−1,10−フ
ェナントロリン、5−ヒドロキシ−4,7−フェナント
ロリン等のヒドロキシフェナントロリン誘導体、2−ヒ
ドロキシーピリド〔2,3−g〕キノリン、2−ヒドロ
キシーピリド〔3,2−g〕キノリン等のヒドロキシア
ントラゾリン誘導体、1−フェナジノール、2−フェナ
ジノール等のフェナジノール類、2−アクリジノール、
4−アクリジノール等のアクリジノール誘導体、2−ヒ
ドロキシ−s−トリアジン、3−ヒドロキシ−as−トリ
アジン、4−ヒドロキシ−v−トリアジン、3−ヒドロ
キシ−1,2,4−ベンゾトリアジン等のヒドロキシト
リアジン誘導体、5−ヒドロキシ−v−テトラジン、3
−ヒドロキシs−テトラジン等のヒドロキシテトラジン
誘導体、重亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。これらブ
ロック剤の中で重亜硫酸ナトリウムを用いた場合、シー
トの風合、強度のバランスがとれる点で好ましい。 【0025】本発明で使用するブロックイソシアネート
の成分であるイソシアネート基を有する化合物は、例え
ば、トリメチレンジイソシナネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペ
ンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジ
イソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、
2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレン
ジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジ
イソシアネートメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソ
シアネート、例えば1,3−シクロペンタンジイソシア
ネート、1,4−シクロヘキサンジイソシナネート、
1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシ
アナートメチル−3、5,5−トリメチルシクロヘキシ
ルイソシアネート、4,4‘−メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサ
ンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメ
チル)シクロヘキサンなどの脂環族ジイソシアネート、
例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
2,2‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルジイソシアネート、2,4−または
2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合
物、4,4‘−トルイジンジイソシアネート、ジアニシ
ジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテル
ジイソシナネートなどの芳香族ジイソシアネート、1,
3−または1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メ
チルエチル)ベンゼンもしくはその混合物などの芳香脂
肪族ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,
4'、4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイ
ソシアナートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネー
トトルエン等の有機テトライソシアネート等のポリイソ
シアネート単量体、上記ポリイソシアネート単量体から
誘導されたダイマー、トリマー、ビューレット、アロフ
アネートなどの炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量
体から得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環
を有するポリイソシアネートなどが挙げられる。これら
は単独または二種類以上を組み合わせて用いることがで
きる。本発明の所期の効果を得る点で、特に好ましいの
は4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,
4−または2,6−トリレンジイソシアネートおよびそ
れらの混合物である。 【0026】また、ポリイソシアネートのイソシアネー
ト基を活性化し、繊維表面、水酸基、またはウレタン基
との反応を促進するために、適宜の触媒をブロックイソ
シアネート、ポリウレタン樹脂に添加しても構わない。 【0027】該触媒として、例えば、1,4−ジアザ
(2,2、2)ビシクロロクタン、ジブチリンジラウエ
ート、スタンノースオクトエイト、N−メチルモルホリ
ン、N、N、N‘、N’−テトラメチルブタンジアミン
等、これら単独もしくは二種類以上からなる混合物を使
用しても構わない。 【0028】かかるブロックイソシアネートは、溶液も
しくはエマルションもしくはサスペンションの状態で付
与するが、水に分散させる場合に用いる界面活性剤とし
て、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテル
ジスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルキルエステル
スルホン酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、ポ
リオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル等のノニオン系界面活性
剤、あるいはラウリルベタイン、ステアリンベタインの
塩など、アルキルベタイン型の塩、ラウリル−β−アラ
ニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチル
ジ(アミノエチル)グリシンなどのアミノ酸型の両界面
活性剤などがある。これらは単独でまたは二種類以上組
み合わせて用いることができる。これらの中ではノニオ
ン系界面活性剤が好ましい。 【0029】本発明で使用するブロックイソシアネート
化合物は、2種以上の異なるブロックイソシアネートを
併用することも可能である。 【0030】本発明において、シートにブロックイソシ
アネートを付与する場合、その付与量は一概に決め難く
状況に応じて適宜に加減するのがよいが、一つの目安と
してはシートの繊維重量100重量部に対し0.1から
50重量となる。 【0031】かかるブロックイソシアネートをシートに
付与した後、熱処理する。熱処理の加熱温度はブロック
イソシアネートの解離温度によるが、処理温度は40℃
から120℃の範囲、処理時間は1分から30分の範囲
が好ましい。処理温度が40℃より低い場合、ブロック
イソシアネートのブロック剤が解離し難く、120℃よ
り高い場合、染色加工後の製品の発色性が低下してしま
う場合がある。 【0032】本発明に使用するブロックイソシアネート
をシートに付与するに当たり、イソシアネート基の反応
性を高める上で、あらかじめブロックイソシアネートに
従来から知られている触媒を添加しても構わない。添加
する触媒は、例えば、テトラブチルジアミン、トリエチ
レンジアミン、ジブチル錫ジラウレート、錫オクチル酸
などである。 【0033】本発明の皮革様シート状物の製造方法に基
づいて皮革様シートを製造するに当たり、あらかじめポ
リウレタン樹脂にブロックイソシアネートを添加し、ブ
ロックイソシアネート化合物を付与する工程とポリウレ
タン樹脂を付与する工程を一度に行っても構わない。 【0034】また、最終的に得られる皮革様シート状物
の物性と風合いのバランスを考慮し、アルカリ水溶液に
よる処理、ポリウレタン樹脂を付与する工程、ブロック
イソシアネートを付与する工程の順番を適宜入れ替えて
も構わない。 【0035】本発明において、かくして得られたシート
は場合に応じて適宜のスライス機による半裁(1/2ず
つの厚さの2枚になるように厚さ方向と垂直な方向下に
スライス裁断すること)、バッフィングによる起毛、染
色加工等を施し、所望の皮革様シート状物を得ることが
できる。 【0036】 【実施例】本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の
実施例中に示した物性値については、以下の方法に従っ
て測定した。 (1)破断強度 テンシロン強伸度測定機を用いサンプル長さ15cm、
幅は2cm、15cm/minの引っ張り速度で測定
し、破断強度(N/cm)を求めた。 実施例1 5−ソディウムスルホイソフタル酸を8モル%共重合し
たポリエチレンテレフタレートを海成分として30部、
島成分としてポリエチレンテレフタレートが70部から
なる割合で(1)フィラメント中に島成分が36島、平
均繊度が3.8dtexの海島型繊維のステープルを用
いてカード、クロスラッパーを通してウェブを作成した
後、ニードルパンチを施し、不織布を作成した。 【0037】この繊維基体にケン化度95のポリビニル
アルコール水溶液を島成分に対し、30重量部含浸、乾
燥処理した後、180℃の熱処理を施した。熱処理後の
繊維基体に、40℃、10重量%水酸化ナトリウム水溶
液に30分浸漬し海成分を除去した後、水洗、乾燥し
た。次に極細繊維化された基体に、エバファノ−ルAL
−3(日華化学)のブロックイソシアネート液を基体1
00重量部に対し4重量部含浸、乾燥した。次に基体を
水系ポリウレタン樹脂固形分が島成分に対し48重量部
含まれるように12重量%の水系エマルジョンポリウレ
タン樹脂を含浸した直後にスチーム処理し、130℃の
熱処理を5分間施した。 【0038】次に、基体内部のポリビニルアルコールを
100℃の熱水で除去後、スライス機で半裁、バッフィ
ングをし、分散染料を用い液流染色機を用い染色した。 【0039】染色前生機の破断強度は、55.7N/c
m、染色後品の破断強度は49N/cmであった。 【0040】染色後品の風合い、反発性は従来から知ら
れている製造方法で得られる製造物と同等であった。 比較例1 5−ソディウムスルホイソフタル酸を8モル%共重合し
たポリエチレンテレフタレートを海成分として30部、
島成分としてポリエチレンテレフタレートが70部から
なる割合でフィラメント中に島成分が36島含まれる形
態であり、平均繊度が3.8dtexの海島型繊維のス
テープルを用いてカード、クロスラッパーを通してウェ
ブを作成した後、ニードルパンチを施して不織布を作成
した。この繊維基体にポリビニルアルコール水溶液を島
成分に対し、30重量部含浸、乾燥処理した後、180
℃の熱処理を施した。熱処理後の繊維基体を、40℃、
10重量%水酸化ナトリウム水溶液に30分浸漬するこ
とで海成分を除去した後、水洗、乾燥した。 【0041】次に、極細繊維化された基体に水系ポリウ
レタン樹脂樹脂固形分が島成分に対し48重量部含まれ
るよう、12重量%の水系ポリウレタン樹脂樹脂溶液を
含浸した直後にスチーマー処理し、130℃の熱処理を
5分間施した。次に、基体内部のポリビニルアルコール
を100℃の熱水で除去後、スライス機で半裁、バッフ
ィングをし、分散染料を用い液流染色機を用い染色し
た。 【0042】染色前生機の破断強度は58.8N/c
m、染色後品の破断強度は20.4N/cmと非常に低
かった。染色後品の風合いは、従来から知られている製
造方法で得られる製造物に比べて高かったが、反発性は
低かった。 【0043】 【発明の効果】本発明の方法によれば、優れた破断強力
を持ち、かつ従来の製法により得られる製品並の耐久
性、柔軟性を兼ね備えた皮革様シート状物を製造するこ
とができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】主として極細繊維とポリウレタン樹脂から
    なる皮革様シート状物を製造するにあたり、以下の4工
    程を含むことを特徴とする皮革様シート状物の製造方
    法。 (1)アルカリ性水溶液による処理で極細繊維が発生す
    る極細繊維発現型繊維を用いてシートを製造する工程。 (2)極細発生型繊維から構成されるシートをアルカリ
    性水溶液で処理し、極細繊維を発生させる工程。 (3)シートに40℃から100℃以下で解離するブロ
    ック剤を有するブロックイソシアネートを付与する工
    程。 (4)ポリウレタン樹脂をシートに付与する工程。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020530532A (ja) * 2017-08-02 2020-10-22 アルカンターラ エス.ピー.エー.Alcantara S.P.A. スエード様マイクロ繊維不織布の調製のための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020530532A (ja) * 2017-08-02 2020-10-22 アルカンターラ エス.ピー.エー.Alcantara S.P.A. スエード様マイクロ繊維不織布の調製のための方法

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