JP2003225598A - 霧化装置 - Google Patents

霧化装置

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JP2003225598A
JP2003225598A JP2002028140A JP2002028140A JP2003225598A JP 2003225598 A JP2003225598 A JP 2003225598A JP 2002028140 A JP2002028140 A JP 2002028140A JP 2002028140 A JP2002028140 A JP 2002028140A JP 2003225598 A JP2003225598 A JP 2003225598A
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liquid
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tube
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vibrating
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Yoshihiko Momose
嘉彦 百瀬
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微量の液体を効率よく霧化できる霧化装置を
提供すること。 【解決手段】 霧化装置10は、圧電素子を含んで構成
された振動体12と、この振動体12に液体を供給する
液体吐出装置1と、振動体12の圧電素子に電圧を印加
することにより振動体12を振動させる印加装置とを備
え、振動体12は、1つの支点としての腕部13で支持
されている。液体吐出装置1で振動体12に液体を供給
し、この振動体12に印加装置で交流電圧を印加するこ
とにより、振動体12を振動させて液体を霧化させる。
このとき、振動体12から腕部13を介して他の部品等
に伝わる振動エネルギを極力減らすことができるから、
微量の液体を効率よく霧化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、微量の液
体を霧化させる霧化装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、液体を霧化する霧化装置として、圧
電素子を利用した超音波式霧化装置が知られている。超
音波式霧化装置は、例えば、液体が収容される水槽と、
この水槽の底面に設けられ圧電素子を有する振動体とを
備えている。このような超音波式霧化装置は、振動体の
圧電素子に交流電圧を印加することによって振動体を振
動させ、この振動体からの超音波で水槽内の液体を霧化
させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、室
内で使用される芳香剤、消臭剤等のように、微量の液体
を霧化させたい場合がある。この場合、上述した超音波
式霧化装置では、水槽を通して振動エネルギを液体に加
えるため、振動エネルギが散逸することとなり、微量の
液体を霧化させようとしても多くの電力を消費し、効率
が低下していた。
【0004】本発明の目的は、微量の液体を効率よく霧
化できる霧化装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の霧化装置は、次の構成を採用する。すなわ
ち、本発明の霧化装置は、圧電素子を含んで構成された
振動体と、この振動体に液体を供給する供給装置と、前
記振動体の圧電素子に電圧を印加することにより前記振
動体を振動させる印加装置とを備え、前記振動体は、1
つの支点で支持されていることを特徴とする。
【0006】この発明によれば、供給装置で振動体に液
体を供給し、この振動体に例えば交流電圧を印加するこ
とにより、振動体を構成する圧電素子が伸張、収縮を繰
り返して振動体全体が振動し、液体が霧化する。このと
き、振動体を1つの支点で支持したので、振動体から支
点を介して他の部品等に伝わる振動エネルギを極力減ら
すことができる。よって、低電圧で振動体を振動させて
も、振動体に発生する振動エネルギの大部分を液体に加
えることができるから、液体を容易に微粒化すなわち霧
化でき、従来のように水槽を通して振動エネルギを液体
に加えていた場合に比べ、微量の液体を効率よく霧化さ
せることができるうえに、従来のような空だき防止装置
が不要となる。
【0007】本発明の霧化装置では、前記振動体の支点
は、振動モードの節に相当する部分であることが望まし
い。この発明によれば、振動体の振動モードにおいて、
節に相当する部分すなわち全く振動しない部分で振動体
を支持したので、振動体から支点を介して他の部品等に
伝わる振動エネルギをさらに低減して、微量の液体をさ
らに効率よく霧化できる。
【0008】本発明の霧化装置では、前記振動体は、梁
状であることが望ましい。この発明によれば、振動体を
梁状、すなわち幅方向に短くかつ長さ方向に長い形状と
したので、振動体のうち支点から長さ方向に所定距離離
れた位置、例えば、最も振幅が大きい部分に液体を供給
することによって、液体に容易に振動エネルギを加える
ことができる。つまり、振動体の幅方向の長さを短くし
ても、液体を容易に霧化できるから、霧化装置の小型化
を図ることができる。
【0009】本発明の霧化装置では、前記振動体は、長
辺と短辺とで構成される矩形平板状とされ、前記長辺部
で支持されていることが望ましい。この発明によれば、
短辺方向で振動体の剛性を確保しながら、長辺方向で十
分な振幅を有する振動モードを生成できるから、液体を
確実に霧化できる。
【0010】本発明の霧化装置では、前記圧電素子は、
前記振動体の表裏面のうち一方の面に設けられているこ
とが望ましい。この発明によれば、振動体の厚みを薄く
できるから、霧化装置の小型化を図ることができる。
【0011】本発明の霧化装置では、前記供給装置は、
前記振動体に直接液体を供給可能とされていることが望
ましい。この発明によれば、低電圧で振動体を僅かに振
動させても、液体に直接振動エネルギを加えることがで
きるからエネルギのロスがないうえに、振動で発生した
熱を液体に加えることができ、微量の液体を効率よく霧
化させることができる。
【0012】本発明の霧化装置では、前記振動体のうち
前記液体が供給される部分には、液体が流れるのを防止
するための処理が施されていることが望ましい。この発
明によれば、例えば、液体を濡れにくくすることによっ
て滴状に保持する処理を振動体に施すことによって、液
体が振動体に供給されてから霧化するまでの間、振動体
表面から流れるのを防止できるから、液体を確実に霧化
できる。
【0013】本発明の霧化装置では、前記液体は、芳香
剤、消臭剤、薬品のうちのいずれかであることが望まし
い。この発明によれば、僅かな量の液体を霧化させるこ
とにより、その効能を果たさせることができる。
【0014】本発明の霧化装置では、前記供給装置は、
前記液体を収容するとともにその先端が前記振動体に前
記液体を滴状に吐出可能な位置に配置された弾性変形可
能なチューブと、このチューブが設けられた基部と、複
数個のボールを前記チューブ上に転動可能に保持するボ
ール保持部を有するリテーナと、前記ボールを前記チュ
ーブに押し付けて前記チューブの一部を圧閉する押圧部
材と、前記押圧部材を前記チューブに沿って移動させる
駆動機構とを備えていることが望ましい。この発明によ
れば、駆動機構で押圧部材をチューブに沿って駆動させ
ることにより、ボールがリテーナに保持された状態で押
圧部材に押されてチューブ上を転動し、一定時間当たり
一定量の液体をチューブ先端から振動体に確実に供給で
きる。
【0015】本発明の霧化装置では、前記駆動機構は、
前記押圧部材に長さ方向先端側で当接された前記振動体
と、印加電圧を調節可能な前記印加装置とを含んで構成
され、前記印加装置で前記振動体を振動させることによ
り、前記押圧部材を連続的に移動させるとともに前記振
動体に滴状に吐出された液体を霧化可能とされているこ
とが望ましい。この発明によれば、押圧部材を駆動させ
る駆動機構として液体を霧化させる振動体を用いたの
で、印加装置の印加周波数を調整するだけで、押圧部材
の駆動と液体の霧化と簡単に切り替えることができる。
よって、押圧部材の駆動に別個の駆動源が必要なくなる
ため、省電力化を図ることができる。
【0016】本発明の霧化装置では、前記チューブの基
端は、前記液体を収容するタンクに接続されていること
が望ましい。この発明によれば、タンクでチューブに常
に液体を供給できるから、液体を振動体に確実に供給で
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図
1は本発明の第1実施形態に係る霧化装置10を示す平
面図、図2は図1における断面図である。また、以下の
説明では、図2中の上側を霧化装置10における「上
側」、下側を「下側」と言う。
【0018】図1及び図2に示す霧化装置10は、振動
を発生させる振動装置11と、この振動装置11に液体
を供給する供給装置としての液体吐出装置1とを備えて
いる。振動装置11は、圧電素子を有して梁状に形成さ
れた振動体12と、振動体12を1つの支点で支持する
腕部13と、振動体12の圧電素子に交流電圧を印加す
ることにより振動体12を振動させる印加装置(図示省
略)とを備えている。
【0019】振動体12は、短辺と長辺の比が2対7の
矩形平板状であって、略矩形平板状に形成された本体と
しての補強板121と、この補強板121の表裏面のう
ち一方の面(図2中下側)に設けられた平板状の圧電素
子122とで構成されている。この圧電素子122の両
面には、電極としても機能する金メッキ層およびニッケ
ルメッキ層が形成されている。また、補強板121の長
さ方向両端には、凸部62が一体的に形成されている。
腕部13は、後述するカバー9にねじで取り付けられ振
動体12の長さ方向中央部を支持するものである。
【0020】以上の振動装置11は、印加装置で交流電
圧を印加すると、圧電素子122がその長手方向に伸長
・収縮し、これに伴って補強板121も繰り返し振動す
る。ここで、振動体12の振動数は1MHz〜10MH
zとされている。また、振動体12は、振動モードにお
いて、節に相当する部分で腕部13に支持されており、
腹に相当する部分に液体吐出装置1から液体が供給され
る。
【0021】圧電素子122の図2中下側の面には、液
体を濡れにくくすることによって滴状に保持するフッ素
加工等の処理が全面に亘って施され、液体が流れ落ちる
のを防止している。なお、圧電素子122を形成する材
料としては、特に限定されず、チタン酸ジルコニウム酸
鉛(PZT)、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリ
ウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリ
デン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各
種のものを用いることができる。
【0022】液体吐出装置1は、チューブ100と、こ
のチューブ100が設けられた基部2と、基部2に設け
られて2つのボール5をチューブ100上に転動可能に
保持するリテーナ4と、基部2に設けられて2つのボー
ル5をチューブ100に押し付けてチューブ100の一
部を圧閉する押圧部材としてのロータ3と、基部2に設
けられてロータ3をチューブ100に沿って移動させる
駆動機構6と、リテーナ4、ロータ3および駆動機構6
を覆うカバー9と、基部2に対してカバー9と反対側に
設けられてチューブ100が接続されたタンク8とを有
している。すなわち、基部2とカバー9とでリテーナ4
やロータ3等を収納するための空間が形成されている。
【0023】チューブ100は、内部に液体、ここでは
芳香剤、消臭剤、薬品のうちのいずれかを収容するもの
であって、弾性を有する樹脂、例えばシリコーンゴムで
形成され、その基端がタンク8に接続されている。ま
た、チューブ100の先端には、上方に向かって折れ曲
がったステンレスパイプ101が接続され、その先端は
液体を振動体12の圧電素子122下面に滴状に吐出可
能な距離だけ離れて配置されている。
【0024】基部2は、チューブ100が設置されるチ
ューブガイド溝200が形成された基部本体21と、基
部本体21から上方に向かって立設されてカバー9を支
持する壁部22と、基部本体21に設けられた軸部7と
を備えている。
【0025】基部本体21には、円形状の円形溝220
と、この円形溝220に連通する直線状の2本の直線溝
221,222とが形成されている。直線溝221は、
基部2の外部に通じ、また、直線溝222は、直線溝2
21から所定距離離れて平行に形成され振動装置11ま
で延びている。以上の直線溝221と、円形溝220の
うち直線溝221から直線溝222までの略円形に近い
円弧状の部分と、直線溝222とで、チューブガイド溝
200を構成している。
【0026】軸部7は、基部本体21の円形溝220の
中心に相当する位置に形成された軸孔211に設けられ
ている。軸孔211の周囲で基部本体21の上面には、
上方に突出するリテーナ支持部212が形成され、軸孔
211の基部本体21下面側には、軸孔211より大き
な開口213が形成されている。
【0027】軸部7は円筒状の軸部本体71と、軸部本
体71の下端側に設けられた円形状のフランジ部72
と、軸部本体71の外周面に装着されたボールベアリン
グ73とを有している。ボールベアリング73は、内側
の軸受が軸部本体71上端側に螺合されたねじ74で軸
部本体71に固定され、外側のジャーナルが軸部7の中
心軸を中心として内側部分に対して回転自在とされてい
る。軸部7の軸部本体71が軸孔211に挿通されると
ともにフランジ部72が開口213に嵌め込まれること
により、軸部7は基部本体21に固定されている。
【0028】リテーナ4は、円盤状であって、軸部7を
中心として基部2に対し回転可能に設けられている。す
なわち、リテーナ4の中心部分には軸孔41が形成され
ている。リテーナ4の軸孔41にボールベアリング73
に固定されたロータ3の軸部分が遊嵌されており、この
状態で、リテーナ4の下面が基部2のリテーナ支持部2
12上に載置される。これにより、リテーナ4は、基部
2に対してロータ3とともに回転自在となっている。な
お、リテーナ4は、回転して回転検出ばね(図示省略)
を押すことにより、その回転が検出されるようになって
いる。
【0029】リテーナ4は、ボール5を保持するための
2つのボール保持部43A,43Bを有している。ボー
ル保持部43A,43Bは、軸孔41を挟んで互いに1
80度反対側の位置に設けられている。また、これらボ
ール保持部43A,43Bは、軸孔41から等距離、つ
まり、リテーナ4の回転に伴ってチューブガイド溝20
0の円形溝220上を常に通る位置に設けられている。
【0030】ボール保持部43A,43Bは、リテーナ
4のチューブ100上の位置をボール5より僅かに大き
な大きさで切り欠いて形成されている。これにより、ボ
ール5をリテーナ4の切り欠かれた部分の端面で転動可
能に保持するものである。つまり、ボール5はリテーナ
4のボール保持部43A,43Bから水平方向に外れな
いようになっている。なお、ボール5は、ボール保持部
43Aに保持される導入ボール5Aとボール保持部43
Bに保持されるボール5Bとの2種類がある。
【0031】ロータ3は、リテーナ4の上部に設けら
れ、軸部7を中心として基部2に対し回転可能に設けら
れている。すなわち、ロータ3は、リテーナ4と同様
に、その中心部分に軸孔33が形成されている。ロータ
3の軸孔33に基部2のボールベアリング73が圧入さ
れることによって、ロータ3は、基部2に対して上方に
所定間隔離れて回転自在となっている。
【0032】ロータ3は、略円盤状のロータ本体31
と、ロータ本体31の外周部に、例えば圧入により固着
された円環状のリング32とを有している。ロータ本体
31の下面には、リテーナ4のボール保持部43A,4
3Bの上部に相当する位置に円環状の凹部312が形成
されており、この凹部312には、ボール5A,5Bと
の摩擦力を増大させるためにシリコーンゴム等の弾性部
材313が装着されている。
【0033】リング32は、その外周面に沿って断面円
弧状の当接溝321を有している。ロータ3は、凹部3
12に装着された弾性部材313で、リテーナ4のボー
ル保持部43A,43Bに保持されたボール5を上方か
ら押圧して、チューブ100を圧閉するとともに、ロー
タ3の回転によってボール5に回転力を与えて圧閉位置
を移動させるものである。
【0034】駆動機構6は、振動装置11と同様の構造
を有しているが、腕部13が基部2に取り付けられてい
る点、圧電素子122が補強板121の表裏面両方に設
けられている点、補強板121の凸部62がロータ3の
半径方向に対して傾斜して配置されて当接溝321に当
接されている点、および、補強板121の凸部62をロ
ータ3に押し付けるばね部材14を備えている点が異な
る。
【0035】駆動機構6は、ばね部材14で補強板12
1の凸部62をロータ3に押し付けた状態となっている
ため、印加装置(図示省略)で振動体12の圧電素子12
2に交流電圧を印加して振動体12を振動させると、こ
の振動体12が伸長するときに凸部62でリング32に
押圧力を加える。この動作を繰り返すことによって、ロ
ータ3が図1中の矢印E方向に回転する。なお、振動体
12の振動数は270kHz〜300kHzとされてい
る。
【0036】次に、本実施形態の動作について説明す
る。駆動機構6の振動体12に交流電圧を印加すると、
振動体12の押圧力によって、ロータ3が図1中矢印E
の方向に連続的に回転し、ロータ3によって押圧されて
いるボール5A,5Bは、チューブ100上を圧閉しな
がら転動して、チューブ100先端から交互に液体を吐
出させる。吐出された液体は、振動体12表面に滴状に
吐出する。ここで振動装置11を作動させると、振動体
12が振動し、液体が霧化する。
【0037】このとき、各ボール5A,5Bは、リテー
ナ4により180度間隔で保持されているので、2つの
ボール5A,5Bは、チューブ100を一度は区画する
ことになる。したがって、圧閉されたチューブ100内
の空間の容積を計算することにより、収容された液体を
計量できる。
【0038】なお、単位時間当たりの吐出量は、チュー
ブ100の直径、ボール5A,5Bやチューブガイド溝
200の円形溝220の半径、ロータ3の回転速度によ
り設定される。特に、ロータ3の回転速度は、駆動機構
6の圧電素子122への電圧を制御することにより容易
に調整可能であるため、ある程度の範囲での吐出量の調
整は、駆動機構6の振動体12の振動速度で調整すれば
よい。
【0039】本発明の第1実施形態によれば以下の効果
を奏することができる。 (1) 振動体12、腕部13および印加装置を備えた振
動装置11と、液体吐出装置1とを含んで霧化装置10
を構成したので、液体吐出装置1で振動装置11の振動
体12に液体を供給し、この振動体12に印加装置で交
流電圧を印加することにより、振動体12の補強板12
1に設けられた圧電素子122が伸張、収縮を繰り返し
て振動体12全体が振動し、液体が霧化する。このと
き、振動体12を1つの支点としての腕部13で支持し
たので、振動体12から腕部13を介して他の部品等に
伝わる振動エネルギを極力減らすことができる。よっ
て、低電圧で振動体12を振動させても、振動体12に
発生する振動エネルギの大部分を液体に加えることがで
きるから、液体を容易に微粒化すなわち霧化でき、従来
のように水槽を通して振動エネルギを液体に加えていた
場合に比べ、微量の液体を効率よく霧化させることがで
きるうえに、従来のような空だき防止装置が不要とな
る。
【0040】(2) 振動体12の振動モードにおいて、
節に相当する部分すなわち全く振動しない部分で振動体
12を支持したので、振動体12から支点を介して他の
部品等に伝わる振動エネルギをさらに低減して、微量の
液体をさらに効率よく霧化できる。
【0041】(3) 振動体12を梁状、すなわち短辺方
向に短くかつ長辺方向に長い形状とし、振動体12のう
ち腕部13から長さ方向に所定距離離れた最も振幅の大
きい部分に液体を供給したので、液体に容易に振動エネ
ルギを加えることができる。つまり、振動体12の短辺
方向の長さを短くしても、液体を容易に霧化できるか
ら、霧化装置10の小型化を図ることができる。
【0042】(4) 振動体12を短辺と長辺の比が2対
7の矩形平板状としたので、幅方向で振動体12の剛性
を確保しながら、長さ方向で十分な振幅を有する振動モ
ードを生成できるから、液体を確実に霧化できる。
【0043】(5) 圧電素子122を振動体12の表裏
面のうち一方の面に設けたので、振動体12の厚みを薄
くできるから、霧化装置10の小型化を図ることができ
る。
【0044】(6) 液体吐出装置1で振動体12に直接
液体を供給したので、低電圧で振動体12を僅かに振動
させても、液体に直接振動エネルギを加えることができ
るからエネルギのロスがないうえに、振動で発生した熱
を液体に加えることができ、微量の液体を効率よく霧化
させることができる。
【0045】(7) 振動体12の補強板121の下側に
は、液体が流れるのを防止するため、液体を濡れにくく
することによって滴状に保持する処理が全面に亘って施
されているので、液体が補強板121に供給されてから
霧化するまでの間、振動体12表面から流れるのを防止
できるから、液体を確実に霧化できる。
【0046】(8) 液体を、芳香剤、消臭剤、薬品のう
ちのいずれかとしたので、僅かな量の液体を霧化させる
ことにより、その効能を果たさせることができる。
【0047】(9) チューブ100と、チューブ100
が設けられた基部2と、ボール5A,5Bをチューブ1
00上に転動可能に保持するリテーナ4と、ボール5
A,5Bをチューブ100に押し付けてチューブ100
の一部を圧閉するロータ3と、ロータ3をチューブ10
0に沿って移動させる駆動機構6とを含んで液体吐出装
置1を構成したので、駆動機構6でロータ3をチューブ
100に沿って駆動させることにより、ボール5A,5
Bがリテーナ4に保持された状態でロータ3に押されて
チューブ100上を転動し、一定時間当たり一定量の液
体をチューブ100先端から振動体12に確実に供給で
きる。
【0048】(10) チューブ100の基端をタンク8に
接続したので、タンク8でチューブ100に常に液体を
供給できるから、液体を振動体12に確実に供給でき
る。また、霧化装置10にとタンク8を一体化させたの
で、霧化装置10を携帯して使用できる。
【0049】[第2実施形態]次に本発明の第2実施形
態について、図3を参照して説明する。なお、以下の各
実施形態および変形例において、前記第1実施形態と同
一もしくは同様の構成部品については、同一の符号を用
い、説明を省略あるいは簡略する。図3に示す霧化装置
10Aは、振動装置11Aと液体吐出装置1Aとを備
え、振動装置11Aが第1実施形態における液体吐出装
置1の駆動機構6を兼用している点が第1実施形態と異
なる。
【0050】すなわち、振動装置11Aは、振動装置1
1と同様の構造を有しているが、圧電素子122が補強
板121の表裏面両方に設けられており、ロータ3の半
径方向に対して傾斜して配置されて、凸部62が当接溝
321に当接されている。また、腕部13は基部2に取
り付けられ、印加装置は印加電圧を調整可能とされてい
る。
【0051】印加装置で交流電圧を印加して振動体12
を270kHz〜300kHzで振動させると、振動体
12は凸部62でロータ3に連続的に押圧力を加えて、
ロータ3を図1中の矢印E方向に回転させる。なお、こ
の振動数では、振動体12は供給された液体を霧化させ
るが、その霧化量は十分ではない。
【0052】一方、印加装置で交流電圧を印加して振動
体12を3MHz〜5MHzで振動させると、振動体1
2はチューブ100先端から供給された液体を霧化させ
る。なお、この振動数では、振動体12は凸部62でロ
ータ3をほとんど回転させない。
【0053】したがって、霧化装置10Aでは、印加装
置の印加電圧を調整することにより、振動体12を高周
波状態(3MHz〜5MHz)、低周波状態(280k
Hz〜300kHz)と2つの状態を交互に切り替え
て、液体吐出装置1Aを駆動させて振動装置11Aに液
体を供給する動作と、振動装置11Aで供給された液体
を霧化させる動作とを順番に行う。
【0054】このような第2実施形態によれば、第1実
施形態の(1)から(10)の効果の他、以下の効果を奏する
ことができる。 (11) ロータ3を駆動させる駆動機構として振動装置1
1Aを用いたので、例えば、印加装置の印加電圧を調節
するだけで、ロータ3の駆動と液体の霧化と簡単に切り
替えることができる。よって、ロータ3の駆動に別個の
駆動源が必要なくなるため、省電力化を図ることができ
る。
【0055】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、本
発明では、腕部13で振動体12の振動モードの節に相
当する部分を支持したが、これに限らず、振動体の支持
構造を工夫等して、振動モードの腹に相当する部分を支
持してもよい。
【0056】また、本発明では、振動装置11の振動体
12を矩形平板状の梁としたが、この振動体12の形
状、構造は、図示の構成に限らず、例えば、平面形状を
正方形、三角形、円形等としてもよく、また、断面形状
を曲線や波形としてもよい。また、本発明では、振動体
12を長辺と短辺とで構成される矩形平板状としたが、
この短辺と長辺の比は、液体を良好に霧化できる範囲で
任意に定めてよい。
【0057】また、本発明では、振動体12の表裏面の
うち下側の面にのみ圧電素子122を設けて振動装置1
1を構成したが、これに限らず、圧電素子122を上側
の面に設けてもよく、また、両方の面に設けてもよい。
なお、圧電素子122を振動体12の上側の面にのみ設
けた場合には、補強板121下側の面に液体が吐出され
るため、補強板121下側の面にフッ素加工等の表面処
理を施す必要がある。また、圧電素子122を振動体1
2の片面にのみ設けた場合は、振動体12の振動数を1
MHz〜10MHzとし、両面に設けた場合は、振動体
12の振動数を3MHz〜5MHzとするのが望まし
い。また、本発明では、振動体12に液体が流れるのを
防止するためフッ素加工を施したが、これに限らず、液
体が流れ落ちなければ表面処理をしなくてもよい。例え
ば、液体がある程度の粘性を有しているような場合は、
液体が流れるのを防止する処理は不要となる。
【0058】また、本発明では、振動装置11に液体を
供給するためにボールを用いた液体吐出装置1,1Aを
用いたが、液体吐出装置としては、複数の押圧板で順次
チューブを押圧してゆく方式を用いてもよい。また、本
発明では、チューブ100の基端をタンク8に接続した
が、これに限らず、チューブ100に液体を供給できれ
ばどのような構造でもよい。
【0059】また、本発明では、液体を芳香剤、消臭
剤、薬品のうちのいずれかとしたが、これに限らず、液
体であれば何にでも適用できる。また、本発明の霧化装
置は、液体として芳香剤や消臭剤を用いることにより、
自動車用エアコン、家庭用エアコン、空気清浄機、アロ
マテラピー用の装置、香りで目覚める目覚まし時計、香
りを出す携帯電話、香りを出すテレビ、香りを出すアク
セサリー等に利用できる。さらに、洋服ダンス用の防虫
剤、ゴキブリ用の殺虫剤、蚊取り線香の代替品としても
利用できる。
【0060】
【発明の効果】このような本発明の霧化装置によれば、
低電圧で振動体を振動させても、振動体に発生する振動
エネルギの大部分を液体に加えることができるから、微
量の液体を効率よく霧化させることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る霧化装置を示す平
面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る霧化装置を示す平
面図である。
【符号の説明】
1,1A…液体吐出装置、2…基部、3…押圧部材とし
てのロータ、4…リテーナ、5,5A,5B…ボール、
6…駆動機構、10,10A…霧化装置、11,11A
…振動装置、12…振動体、100…チューブ、121
…補強板、122…圧電素子。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子を含んで構成された振動体と、
    この振動体に液体を供給する供給装置と、前記振動体の
    圧電素子に電圧を印加することにより前記振動体を振動
    させる印加装置とを備え、 前記振動体は、1つの支点で支持されていることを特徴
    とする霧化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の霧化装置において、 前記振動体の支点は、振動モードの節に相当する部分で
    あることを特徴とする霧化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の霧化装置にお
    いて、 前記振動体は、梁状であることを特徴とする霧化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の霧化装置において、 前記振動体は、長辺と短辺とで構成される矩形平板状と
    され、前記長辺部で支持されていることを特徴とする霧
    化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の霧化
    装置において、 前記圧電素子は、前記振動体の表裏面のうち一方の面に
    設けられていることを特徴とする霧化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の霧化
    装置において、 前記供給装置は、前記振動体に直接液体を供給可能とさ
    れていることを特徴とする霧化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の霧化
    装置において、 前記振動体のうち前記液体が供給される部分には、液体
    が流れるのを防止するための処理が施されていることを
    特徴とする霧化装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の霧化
    装置において、 前記液体は、芳香剤、消臭剤、薬品のうちのいずれかで
    あることを特徴とする霧化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載の霧化
    装置において、 前記供給装置は、前記液体を収容するとともにその先端
    が前記振動体に前記液体を滴状に吐出可能な位置に配置
    された弾性変形可能なチューブと、このチューブが設け
    られた基部と、複数個のボールを前記チューブ上に転動
    可能に保持するボール保持部を有するリテーナと、前記
    ボールを前記チューブに押し付けて前記チューブの一部
    を圧閉する押圧部材と、前記押圧部材を前記チューブに
    沿って移動させる駆動機構とを備えていることを特徴と
    する霧化装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の霧化装置において、 前記駆動機構は、前記押圧部材に長さ方向先端側で当接
    された前記振動体と、印加電圧を調節可能な前記印加装
    置とを含んで構成され、前記印加装置で前記振動体を振
    動させることにより、前記押圧部材を連続的に移動させ
    るとともに前記振動体に滴状に吐出された液体を霧化可
    能とされていることを特徴とする霧化装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の霧化装置
    において、 前記チューブの基端は、前記液体を収容するタンクに接
    続されていることを特徴とする霧化装置。
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