JP2003224300A - 窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法 - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法Info
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Abstract
ング法であって、AlxGa1 -xN(0≦X≦1)半導体上のエッチ
ングすべき箇所にフォトレジストを形成する工程と、Al
xGa1-xN(0≦X≦1)半導体上及び形成されたフォトレジス
トの上に二酸化珪素(SiO2)膜を形成する工程と、形成
された二酸化珪素(SiO2)膜の上に、さらに、酸化アル
ミニウム(Al2O3 ) 膜を形成する工程と、フォトレジス
を剥離液により除去することで、フォトレジストの形成
された位置に窓の形成された二酸化珪素(SiO2)膜と酸
化アルミニウム(Al2O3 ) 膜からなるパターン化された
マスクを形成する工程と、マスクにより窓のAlxGa1-xN
(0≦X≦1)半導体をドライエッチングすることを特徴と
する半導体のドライエッチング方法。
Description
≦1)半導体のドライエッチング方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体は青
色の発光ダイオードや短波長領域の発光素子の材料とし
て注目されており、係る素子を作成する場合には、他の
化合物半導体と同様にメサ、リセス等のエッチング技術
を確立することが必要となっている。 【0003】AlxGa1-XN 半導体は化学的に非常に安定な
物質であり、他のIII −V族化合物半導体のエッチング
液として通常使用される塩酸、硫酸、フッ化水素酸(HF)
等の酸又はこれらの混合液には溶解しないので、これら
の液を用いたウエットエッチングは使用出来ない。 【0004】そこで、本発明者等は、四塩化炭素(CC
l4 )又は2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 )ガスのプラズマ
により、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体をドライエッチン
グする方法を開発した(特開平1-278025号公報、特開平
1-278026号公報) 。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2フッ
化2塩化炭素(CCl2F2 ) は、フロンガス規制の対象とな
り、使用が困難となるという問題がある。 【0006】又、四塩化炭素(CCl4 ) ガスによるプラズ
マエッチングは、2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 ) による
エッチングに比べると、エッチング速度が遅いという問
題があり、加えて、常温で液体のため取扱が難しい。 【0007】更に、炭素を含むガスによるプラズマエッ
チングでは、半導体表面に炭素の関与するポリマーが形
成され、エッチング状態が悪化するという問題も多く報
告されている。 【0008】現在のところ、エッチングの機構は解明さ
れておらず、他の半導体に用いられているエッチングガ
スが、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体に対して、効果的で
あるか否かは、結局、実験によらなければ解明できな
い。 【0009】又、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体のドライ
エッチングに効果的なガスの報告も、上記の本発明者ら
の開示以外には見当たらない。 【0010】そこで、本発明者等はAlxGa1-XN 半導体の
プラズマエッチングにおいて、他のプラズマガスを用い
てエッチングの実験を重ねた結果、三塩化ホウ素(BC
l3 )がエッチングガスとして最適であることを発見し、
本発明を完成した。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、シリコンを添加した窒化ガリウム系化
合物半導体(AlxGa1-XN, 0≦X≦1)層からなる高キャリ
ア濃度n+層の結晶成長を行う工程と、高キャリア濃度
n+層より低濃度の窒化ガリウム系化合物半導体(AlxGa
1-XN, 0≦X≦1)層からなる低キャリア濃度n層の結晶
成長を行う工程と、高キャリア濃度n+層及び低キャリ
ア濃度n層のエッチングすべき箇所の上方にフォトレジ
ストを設ける工程と、高キャリア濃度n+層及び低キャ
リア濃度n層の上方並びにフォトレジストの直上からエ
ッチングマスクを堆積する工程と、フォトレジストを除
去することで、エッチングすべき箇所のみが除去されて
窓が形成されたエッチングマスクを形成する工程と、エ
ッチングマスクにより窓部を高キャリア濃度n+層まで
ドライエッチングする工程とを備えることを特徴とする
窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法であ
る。 【0012】上記エッチングとしては、例えばプラズマ
エッチングを用いることができる。これは、高周波電力
を印加する電極を平行に配置し、その電極に被エッチン
グ物体を配置した平行電極型装置や、高周波電力を印加
する電極を円筒状に配置し、その円筒の断面に平行に被
エッチング物体を配置した円筒電極型装置、その他の構
成の装置を用いて行われる。又、三塩化ホウ素(BCl3 )
ガスをプラズマ状態にするには、上記平行電極型装置や
円筒電極型装置では、電極間に高周波電力を印加するこ
とにより行うものである。 【0013】 【発明の効果】高キャリア濃度n+層までドライエッチ
ングするために、高キャリア濃度n+層及び低キャリア
濃度n層の上方にまずフォトレジストを形成し、その上
にエッチングマスクを堆積することで、アンダーカット
等の窓形状の乱れが防止される。 【0014】尚、後述の実施例で明らかにされるよう
に、フォトレジストの上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 膜を形
成して、フォトレジストを有機溶剤等のフォトレジスト
剥離液によって剥離除去しているので、アンダーカット
等の窓形状の乱れが防止される。 【0015】又、後述の実施例で明らかにされるよう
に、二酸化ケイ素(SiO2 ) と酸化アルミニウム(Al2O3 )
との2層を形成する場合には、酸化アルミニウム(Al2O
3 ) が、マスクとしての実質的な機能を果たす。酸化ア
ルミニウム(Al2O3 )は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べ
て、成膜速度はほぼ同じであるが、ドライエッチングに
よるエッチング速度は、1/3 以下である。従って、エッ
チングに耐え得る厚さのマスク層は、マスクを二酸化ケ
イ素(SiO2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3の厚
さで良く、マスクの形成時間が短縮される。又、半導体
のドライエッチング後にマスクを除去する必要がある
が、最下層に二酸化ケイ素(SiO2 ) を用いた場合には、
マスクをフッ化水素酸(HF)で容易に除去することができ
る。 【0016】更に、後述の実施例で明らかにされるよう
に、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスのプラズマによりAlxGa
1-xN(0≦X≦1)半導体を効率良くエッチングすることが
できた。又、上記プラズマエッチングを行っても、上記
半導体に結晶欠陥を生じないことも判明された。従っ
て、本発明を用いることによりAlxGa1-xN(0≦X≦1)を用
いた素子の製造において、それらの生産性を大きく改善
することができる。 【0017】 【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。 【0018】本実施例方法で使用された半導体は、有機
金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による
気相成長により第2図に示す構造に作成された。 【0019】用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH
2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3 ) 3 ) (以下「TMG 」
と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下
「TMA 」と記す) である。 【0020】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
c面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、反
応室内の圧力を 5Torrに減圧し、H2 を流速 0.3liter
/分で反応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板
1を気相エッチングした。 【0021】次に、温度を 800℃まで低下させて、H2
を流速3 liter /分、NH3 を流速 2liter /分、TMA を
7×10-6モル/分で供給して熱処理した。この熱処理に
よりAlN のバッファ層2が約 500Åの厚さに形成され
た。 【0022】次に、TMA の供給を停止して、サファイア
基板1の温度を 600℃に保持し、H 2 を 2.5liter /
分、NH3 を 1.5liter /分、TMG を 1.7×10-5モル/分
で供給し、膜厚約 3μmのGaN 層3を形成した。 【0023】次に、第3図に示すように、GaN 層3の上
に、高周波スパッタリングによりSiO2 層4を5000Åの
厚さに形成した。次に、そのSiO2 層4上にフォトレジ
スト5を塗布して、フォトリソグラフにより、窓Aの部
分のフォトレジストを除去した。 【0024】次に、第4図に示すように、フォトレジス
ト5によって覆われていないSiO2層4をフッ酸系エッチ
ング液で除去した。そして、GaN 層3のエッチング部分
に窓Aの形成されたSiO2 層4とフォトレジスト5の2
重層マスクを形成した。 【0025】次に、第4図に示す構成の試料30を、第
1図に示す平行平板電極型のプラズマエッチング装置に
設置して、GaN 層3の露出部をエッチングした。 【0026】次に、第1図に示すエッチング装置の構成
を説明する。 【0027】第1図に示す平行電極型電極装置におい
て、反応室20を形成するステンレス製の真空容器10
の側壁には、エッチング用のガスを導入する導入管12
が連設されており、その導入管12はガス流速を可変で
きるマスフローコントローラ14を介して三塩化ホウ素
(BCl3 ) を貯蔵したボンベ16に接続されている。そし
て、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスがそのボンベ16からマ
スフローコントローラ14を介して反応室20に導入さ
れる。 【0028】又、反応室20はロータリポンプ15、1
7、拡散ポンプ19、メカニカルブースターポンプ13
により排気されており、反応室20の真空度は、バルブ
18により調整される。 【0029】一方、反応室20内には上下方向に対向し
て、真空容器10から絶縁された電極22と電極24と
が配設されている。そして、電極22は接地され、電極
24には高周波電力が供給される。その高周波電力は周
波数13.56MHzの高周波電源28から整合器26を介して
供給される。 【0030】又、電極24の上には石英板25が載置さ
れており、その石英板25上に、第4図に示す試料30
が載置される。 【0031】係る構成の装置において、プラズマエッチ
ングを行う場合には、まず、石英板25の上に試料30
を載置した後、拡散ポンプ19により反応室20内の残
留ガスを十分に排気して、反応室20の真空度を 5×10
-6Torr程度にする。その後、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガス
が、ボンベ16からマスフローコントローラ14により
流速10cc/分に制御されて、電極24の側から反応室
20に導入された。そして、バルブ18により反応室2
0の真空度は正確に0.04Torrに調整された。 【0032】この状態で、電極24と電極22間に 0.4
4W/ cm2 の密度の高周波電力を供給すると、電極間でグ
ロー放電が開始され、導入された三塩化ホウ素(BCl3 )
ガスは、プラズマ状態となり、試料30のエッチングが
開始された。 【0033】所定時間エッチングを行った後、試料30
を反応室20から取り出し、SiO2層4をフッ化水素酸で
除去して、第5図に示す試料30を得た。そして、エッ
チング深さΔを段差計で測定した。 【0034】上記のようなエッチングをエッチング時間
を色々変化させて行い、エッチング深さΔとエッチング
時間との関係を測定した。その結果を第6図に示す。そ
の測定結果より、エッチング速度は 490Å/分であっ
た。 【0035】又、エッチング面の走査形電子顕微鏡(S
EM)による像を測定した。倍率は5000倍である。エッ
チング部は、第7図(a) に示す像の輪郭を示した第7図
(b)においてWで示された領域である。表面には堆積物
等の異物は見られず、表面の形態は平坦であるのが分か
る。 【0036】又、比較のために、二フッ化二塩化炭素(C
Cl2F2 ) によるプラズマエッチングによるGaN 層3の
エッチング面のSEM 像を第8図(a) 、第9図(b) に示
す。それぞれ、エッチング面は、輪郭を示した第8図
(b) 、第9図(b) において、領域X 、領域Y の部分であ
る。第8図(a) の像より凹部が現れているのが分かる。
又、第9図(a) の像より、炭素が関与するポリマーが形
成されており、エッチング面が乱れているのが分かる。 【0037】また、三塩化ホウ素によるエッチングの前
後において試料を4.2Kに冷却し、3250Åのヘリウムカド
ミウムレーザを照射して、GaN 層3のエッチング面のフ
ォトルミネッセンス強度を測定した。その結果を第10
図、第11図に示す。第10図はエッチング前の特性で
あり、第11図はエッチング後の特性である。その特性
図において、波形ピーク波長、半値幅、及びフォトルミ
ネッセンス強度に変化が見られなかった。このことか
ら、上記のエッチングによりGaN 層3の結晶性に変化が
ないことが分った。 【0038】又、このエッチングを十分行うと下層のAl
N 層がエッチングされることがわかり、 X=0 以外のAl
xGa1-XN のエッチングにも適用できることが判明した。 【0039】次に、本ドライエッチング方法を用いて発
光ダイオードを製造した。その方法を次に述べる。 【0040】本発明のドライエッチング方法は、例え
ば、第12図に示す構造の発光ダイオード40を製造す
る場合における、電極形成時に使用される。 【0041】第12図において、発光ダイオード40
は、サファイア基板41を有しており、そのサファイア
基板41に500 ÅのAlN のバッファ層42が形成されて
いる。そのバッファ層42の上には、順に、膜厚約4.5
μmのGaN から成る高キャリア濃度n+ 層43と膜厚約
1.5 μmのGaN から成る低キャリア濃度n層44が形成
されており、更に、低キャリア濃度n層44の上に膜厚
約0.25μmのZnドープGaN から成るi層45が形成され
ている。そして、i層45に接続するアルミニウムで形
成された電極47と高キャリア濃度n+ 層43に接続す
るアルミニウムで形成された電極48とが形成されてい
る。 【0042】次に、この構造の発光ダイオード40の製
造方法について説明する。 【0043】上記発光ダイオード40は、有機金属化合
物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長
により製造された。 【0044】用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH
2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3) (以下「TMG 」と
記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下
「TMA」と記す) とシラン(SiH4 ) とジエチル亜鉛(以
下「DEZ 」と記す) である。 【0045】まず、有機洗浄により洗浄したc面を主面
とする単結晶のサファイア基板41をM0VPE 装置の反応
室に載置されたサセプタに装着する。 【0046】次に、常圧でH2 を流速 2liter /分で反
応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板1を気相
エッチングした。 【0047】次に、温度を 400℃まで低下させて、H2
を流速20liter /分、NH3 を流速10liter /分、TMA を
1.8×10-5モル/分で供給してAlN のバッファ層42が
約 500Åの厚さに形成された。 【0048】次に、サファイア基板41の温度を1150℃
に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TM
G を 1.7×10-4モル/分、H2 で0.86ppm まで希釈した
シラン(SiH4 ) を 200ml/分の割合で供給し、膜厚約2.
2 μm、キャリア濃度 1.5×1018/ cm3 のGaN から成る
Siドープされた高キャリア濃度n+ 層43を形成した。 【0049】続いて、サファイア基板41の温度を1150
℃に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /
分、TMG を1.7 ×10-4モル/分の割合で供給し、膜厚約
1.5 μm、キャリア濃度 1×1015/ cm3 のGaN から成る
低キャリア濃度n層44を形成した。 【0050】次に、サファイア基板41を1000℃にし
て、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TMG を
1.7×10-4モル/分、DEZ を 1.5×10-4モル/分の割合
で供給して、膜厚 0.2μmのZnドープされたGaN から成
るi層45を形成した。 【0051】このようにして、第13図に示すような多
層構造が得られた。 【0052】次に、第14図に示すように、i層45の
上にフォトレジストを塗布して、フォトリソグラフによ
りエッチングされる部分(窓)にフォトレジストが残る
ようにパターンニングされたフォトレジスト層53を形
成する。 【0053】次に、第15図に示すように、フォトレジ
スト層53及びi層45の表面一様に、圧力5 ×10-3To
rr、高周波電力300W、成膜速度27Å/ 分の条件下でスパ
ッタリングによりSiO2 層51を100 Åの厚さに形成し
た。引続き、そのSiO2 層51上に圧力5 ×10-3Torr、
高周波電力300W、成膜速度26Å/ 分の条件下でスパッタ
リングによりAl2O3 層52を2500Åの厚さに形成した。 【0054】次に、第15図に示す試料をフォトレジス
ト剥離液( 例えばアセトン) 中に浸して、フォトレジス
ト層53と共にフォトレジスト層53の直上のSiO2 層
51とAl2O3 層52の部分を除去して、第16図に示す
ように窓Aの空けられたSiO2層51とAl2O3 層52とを
形成した。 【0055】次に、第17図に示すように、SiO2 層5
1とAl2O3 層52によって覆われていない部位(窓A)
のi層45とその下の低キャリア濃度n層44と高キャ
リア濃度n+ 層43の上面一部を、真空度0.04Torr、高
周波電力0.44W/cm2 、流速10cc/ 分のBCl3ガスで40分間
エッチングした後、引続き5 分間Arでドライエッチング
した。この時、マスクであるAl2O3 層52もエッチング
される。尚、Al2O3 層52とSiO2 層51の総合の厚さ
は、上記GaN 半導体のエッチングにおいてエッチングに
耐えうる厚さである。又、半導体のエッチングの終了時
には、SiO2 層51が露出することなく、Al2O3 層52
が薄く残っていても良い。 【0056】次に、第18図に示すように、i層45上
に残っているSiO2 層51をフッ化水素酸(HF)で除去し
た。この時、例え、SiO2 層51上にAl2O3 層52が残
っていても、SiO2 層51がi層45から剥離するに伴
ってAl2O3 層52は除去される。この時、下層のGaN 層
はフッ化水素酸により腐食されることがない。 【0057】次に、第19図に示すように、試料の上全
面に、Al層54を蒸着により形成した。そして、そのAl
層54の上にフォトレジスト55を塗布して、フォトリ
ソグラフにより、そのフォトレジスト55が高キャリア
濃度n+ 層43及びi層45に対する電極部が残るよう
に、所定形状にパターン形成した。 【0058】次に、第19図に示すようにそのフォトレ
ジスト55をマスクとして下層のAl層54の露出部を硝
酸系エッチング液でエッチングし、フォトレジスト55
をアセトンで除去し、高キャリア濃度n+ 層43の電極
48、i層45の電極47を形成した。 【0059】このようにして、第12図に示すMIS 構造
の窒化ガリウム系発光素子を製造することができる。本
実施例に係るドライエッチング方法は、フォトレジスト
層の上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 層と酸化アルミニウム(A
l2O3 )層とを形成して、最下層のフォトレジスト層を有
機溶剤等のフォトレジスト剥離液によって剥離除去する
ことで、所定形状のマスクパターンを形成している。こ
のように、フォトレジストを除去することでマスクの窓
を形成しているので、アンダーカット等の窓形状の乱れ
が防止される。 【0060】又、酸化アルミニウム(Al2O3 ) が、マス
クとしての実質的な機能を果たす。酸化アルミニウム(A
l2O3 ) は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べて、成膜速度
はほぼ同じであるが、ドライエッチングによるエッチン
グ速度は、1/3 以下である。従って、エッチングに耐え
得る厚さのマスク層は、マスク層を二酸化ケイ素(Si
O 2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3 の厚さで良
く、マスクの形成時間が短縮される。 【0061】又、半導体のドライエッチング後にマスク
層を除去する必要があるが、酸化アルミニウム(Al2O3 )
だけを容易に除去する剥離液がないので、酸化アルミ
ニウム(Al2O3 ) の単層でマスクを形成することは困難
である。しかし、上記実施例では、最下層に二酸化ケイ
素(SiO2 ) を用いているので、マスクをフッ化水素酸(H
F)で容易に除去することができる。 【0062】このように、二酸化ケイ素(SiO2 ) は、マ
スクの除去を容易にするために使用されているので、上
層の酸化アルミニウム(Al2O3 ) に比べて充分に薄くて
良い。 【0063】又、上記実施例の発光ダイオードは、n層
をi層と接合する側から順に、低キャリア濃度n層と高
キャリア濃度n+ 層との二重層構造としているが、単層
のn層でも良い。更に、i層をn層に接合する側から順
に低不純物濃度i層と高不純物濃度i層の二重層構造と
しても良い。 【0064】上記のように、n層を二重層構造とするこ
とで、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させるこ
とができた。 【0065】又、i層を二重層構造とすることで、同様
に、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させること
ができる。
法を実現するための装置を示した構成図。 【図2】エッチング試料の構成を示した断面図。 【図3】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面
図。 【図4】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面
図。 【図5】エッチング後の試料の断面図。 【図6】エッチング速度を示す測定図。 【図7】(a)は、GaN のエッチング面の表面の結晶構
造を示した顕微鏡写真、(b)はその写真における像の
輪郭を示した平面図。 【図8】(a)は、二フッ化二塩化炭素(CCl2F2 ) を
用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面の
結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真にお
ける像の輪郭を示した平面図。 【図9】(a)は、 二フッ化二塩化炭素(CCl2F2 )
を用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面
の結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真に
おける像の輪郭を示した平面図。 【図10】エッチング前におけるGaN のフォトルミネッ
センス強度の周波数特性。 【図11】エッチング後におけるGaN のフォトルミネッ
センス強度の周波数特性。 【図12】本発明方法を用いて製造される発光ダイオー
ドの具体的な構成を示した構成図。 【図13】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図14】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図15】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図16】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図17】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図18】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図19】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【符号の簡単な説明】 1─サファイア基板 2─バッファ層 3─GaN 層 4─マスク 10─真空容器 12─導入管 14─マスフローコントローラ 16─ボンベ 19─拡散ポンプ 18─コンダクタンスバルブ 22,24─電極 28─高周波電源 40─発光ダイオード 41─サファイア基板 42─バッファ層 43─高キャリア濃度n+ 層 44─低キャリア濃度n層 45─i層 47,48─電極 51─SiO 2 層 52─Al2O3 層 53─フォトレジスト層
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリコンを添加した窒化ガリウム系化合
物半導体(AlxGa1-XN,0≦X≦1)層からなる高キャリア
濃度n+層の結晶成長を行う工程と、 前記高キャリア濃度n+層より低濃度の窒化ガリウム系
化合物半導体(AlxGa1- XN, 0≦X≦1)層からなる低キャ
リア濃度n層の結晶成長を行う工程と、 前記高キャリア濃度n+層及び前記低キャリア濃度n層
のエッチングすべき箇所の上方にフォトレジストを設け
る工程と、 前記高キャリア濃度n+層及び前記低キャリア濃度n層
の上方並びに前記フォトレジストの直上からエッチング
マスクを堆積する工程と、 前記フォトレジストを除去することで、エッチングすべ
き箇所のみが除去されて窓が形成されたエッチングマス
クを形成する工程と、 前記エッチングマスクにより前記窓部を前記高キャリア
濃度n+層までドライエッチングする工程とを備えるこ
とを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチ
ング方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003005211A JP2003224300A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法 |
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JP2003005211A JP2003224300A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法 |
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JP2020013837A (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-23 | 株式会社サイオクス | 構造体および中間構造体 |
-
2003
- 2003-01-14 JP JP2003005211A patent/JP2003224300A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2020013837A (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-23 | 株式会社サイオクス | 構造体および中間構造体 |
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