JP2003224300A - 窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法

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JP2003224300A JP2003005211A JP2003005211A JP2003224300A JP 2003224300 A JP2003224300 A JP 2003224300A JP 2003005211 A JP2003005211 A JP 2003005211A JP 2003005211 A JP2003005211 A JP 2003005211A JP 2003224300 A JP2003224300 A JP 2003224300A
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Masahiro Kotaki
正宏 小滝
Katsuhide Manabe
勝英 真部
Masaki Mori
正樹 森
Masafumi Hashimoto
雅文 橋本
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Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチングの容易化。 【解決手段】AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体のドライエッチ
ング法であって、AlxGa1 -xN(0≦X≦1)半導体上のエッチ
ングすべき箇所にフォトレジストを形成する工程と、Al
xGa1-xN(0≦X≦1)半導体上及び形成されたフォトレジス
トの上に二酸化珪素(SiO2)膜を形成する工程と、形成
された二酸化珪素(SiO2)膜の上に、さらに、酸化アル
ミニウム(Al2O3 ) 膜を形成する工程と、フォトレジス
を剥離液により除去することで、フォトレジストの形成
された位置に窓の形成された二酸化珪素(SiO2)膜と酸
化アルミニウム(Al2O3 ) 膜からなるパターン化された
マスクを形成する工程と、マスクにより窓のAlxGa1-xN
(0≦X≦1)半導体をドライエッチングすることを特徴と
する半導体のドライエッチング方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、AlxGa1-XN (0≦X
≦1)半導体のドライエッチング方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体は青
色の発光ダイオードや短波長領域の発光素子の材料とし
て注目されており、係る素子を作成する場合には、他の
化合物半導体と同様にメサ、リセス等のエッチング技術
を確立することが必要となっている。 【0003】AlxGa1-XN 半導体は化学的に非常に安定な
物質であり、他のIII −V族化合物半導体のエッチング
液として通常使用される塩酸、硫酸、フッ化水素酸(HF)
等の酸又はこれらの混合液には溶解しないので、これら
の液を用いたウエットエッチングは使用出来ない。 【0004】そこで、本発明者等は、四塩化炭素(CC
l4 )又は2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 )ガスのプラズマ
により、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体をドライエッチン
グする方法を開発した(特開平1-278025号公報、特開平
1-278026号公報) 。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2フッ
化2塩化炭素(CCl2F2 ) は、フロンガス規制の対象とな
り、使用が困難となるという問題がある。 【0006】又、四塩化炭素(CCl4 ) ガスによるプラズ
マエッチングは、2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 ) による
エッチングに比べると、エッチング速度が遅いという問
題があり、加えて、常温で液体のため取扱が難しい。 【0007】更に、炭素を含むガスによるプラズマエッ
チングでは、半導体表面に炭素の関与するポリマーが形
成され、エッチング状態が悪化するという問題も多く報
告されている。 【0008】現在のところ、エッチングの機構は解明さ
れておらず、他の半導体に用いられているエッチングガ
スが、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体に対して、効果的で
あるか否かは、結局、実験によらなければ解明できな
い。 【0009】又、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体のドライ
エッチングに効果的なガスの報告も、上記の本発明者ら
の開示以外には見当たらない。 【0010】そこで、本発明者等はAlxGa1-XN 半導体の
プラズマエッチングにおいて、他のプラズマガスを用い
てエッチングの実験を重ねた結果、三塩化ホウ素(BC
l3 )がエッチングガスとして最適であることを発見し、
本発明を完成した。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、シリコンを添加した窒化ガリウム系化
合物半導体(AlxGa1-XN, 0≦X≦1)層からなる高キャリ
ア濃度n+層の結晶成長を行う工程と、高キャリア濃度
+層より低濃度の窒化ガリウム系化合物半導体(AlxGa
1-XN, 0≦X≦1)層からなる低キャリア濃度n層の結晶
成長を行う工程と、高キャリア濃度n+層及び低キャリ
ア濃度n層のエッチングすべき箇所の上方にフォトレジ
ストを設ける工程と、高キャリア濃度n+層及び低キャ
リア濃度n層の上方並びにフォトレジストの直上からエ
ッチングマスクを堆積する工程と、フォトレジストを除
去することで、エッチングすべき箇所のみが除去されて
窓が形成されたエッチングマスクを形成する工程と、エ
ッチングマスクにより窓部を高キャリア濃度n+層まで
ドライエッチングする工程とを備えることを特徴とする
窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチング方法であ
る。 【0012】上記エッチングとしては、例えばプラズマ
エッチングを用いることができる。これは、高周波電力
を印加する電極を平行に配置し、その電極に被エッチン
グ物体を配置した平行電極型装置や、高周波電力を印加
する電極を円筒状に配置し、その円筒の断面に平行に被
エッチング物体を配置した円筒電極型装置、その他の構
成の装置を用いて行われる。又、三塩化ホウ素(BCl3 )
ガスをプラズマ状態にするには、上記平行電極型装置や
円筒電極型装置では、電極間に高周波電力を印加するこ
とにより行うものである。 【0013】 【発明の効果】高キャリア濃度n+層までドライエッチ
ングするために、高キャリア濃度n+層及び低キャリア
濃度n層の上方にまずフォトレジストを形成し、その上
にエッチングマスクを堆積することで、アンダーカット
等の窓形状の乱れが防止される。 【0014】尚、後述の実施例で明らかにされるよう
に、フォトレジストの上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 膜を形
成して、フォトレジストを有機溶剤等のフォトレジスト
剥離液によって剥離除去しているので、アンダーカット
等の窓形状の乱れが防止される。 【0015】又、後述の実施例で明らかにされるよう
に、二酸化ケイ素(SiO2 ) と酸化アルミニウム(Al2O3 )
との2層を形成する場合には、酸化アルミニウム(Al2O
3 ) が、マスクとしての実質的な機能を果たす。酸化ア
ルミニウム(Al2O3 )は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べ
て、成膜速度はほぼ同じであるが、ドライエッチングに
よるエッチング速度は、1/3 以下である。従って、エッ
チングに耐え得る厚さのマスク層は、マスクを二酸化ケ
イ素(SiO2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3の厚
さで良く、マスクの形成時間が短縮される。又、半導体
のドライエッチング後にマスクを除去する必要がある
が、最下層に二酸化ケイ素(SiO2 ) を用いた場合には、
マスクをフッ化水素酸(HF)で容易に除去することができ
る。 【0016】更に、後述の実施例で明らかにされるよう
に、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスのプラズマによりAlxGa
1-xN(0≦X≦1)半導体を効率良くエッチングすることが
できた。又、上記プラズマエッチングを行っても、上記
半導体に結晶欠陥を生じないことも判明された。従っ
て、本発明を用いることによりAlxGa1-xN(0≦X≦1)を用
いた素子の製造において、それらの生産性を大きく改善
することができる。 【0017】 【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。 【0018】本実施例方法で使用された半導体は、有機
金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による
気相成長により第2図に示す構造に作成された。 【0019】用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH
2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3 ) 3 ) (以下「TMG 」
と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下
「TMA 」と記す) である。 【0020】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
c面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、反
応室内の圧力を 5Torrに減圧し、H2 を流速 0.3liter
/分で反応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板
1を気相エッチングした。 【0021】次に、温度を 800℃まで低下させて、H2
を流速3 liter /分、NH3 を流速 2liter /分、TMA を
7×10-6モル/分で供給して熱処理した。この熱処理に
よりAlN のバッファ層2が約 500Åの厚さに形成され
た。 【0022】次に、TMA の供給を停止して、サファイア
基板1の温度を 600℃に保持し、H 2 を 2.5liter /
分、NH3 を 1.5liter /分、TMG を 1.7×10-5モル/分
で供給し、膜厚約 3μmのGaN 層3を形成した。 【0023】次に、第3図に示すように、GaN 層3の上
に、高周波スパッタリングによりSiO2 層4を5000Åの
厚さに形成した。次に、そのSiO2 層4上にフォトレジ
スト5を塗布して、フォトリソグラフにより、窓Aの部
分のフォトレジストを除去した。 【0024】次に、第4図に示すように、フォトレジス
ト5によって覆われていないSiO2層4をフッ酸系エッチ
ング液で除去した。そして、GaN 層3のエッチング部分
に窓Aの形成されたSiO2 層4とフォトレジスト5の2
重層マスクを形成した。 【0025】次に、第4図に示す構成の試料30を、第
1図に示す平行平板電極型のプラズマエッチング装置に
設置して、GaN 層3の露出部をエッチングした。 【0026】次に、第1図に示すエッチング装置の構成
を説明する。 【0027】第1図に示す平行電極型電極装置におい
て、反応室20を形成するステンレス製の真空容器10
の側壁には、エッチング用のガスを導入する導入管12
が連設されており、その導入管12はガス流速を可変で
きるマスフローコントローラ14を介して三塩化ホウ素
(BCl3 ) を貯蔵したボンベ16に接続されている。そし
て、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスがそのボンベ16からマ
スフローコントローラ14を介して反応室20に導入さ
れる。 【0028】又、反応室20はロータリポンプ15、1
7、拡散ポンプ19、メカニカルブースターポンプ13
により排気されており、反応室20の真空度は、バルブ
18により調整される。 【0029】一方、反応室20内には上下方向に対向し
て、真空容器10から絶縁された電極22と電極24と
が配設されている。そして、電極22は接地され、電極
24には高周波電力が供給される。その高周波電力は周
波数13.56MHzの高周波電源28から整合器26を介して
供給される。 【0030】又、電極24の上には石英板25が載置さ
れており、その石英板25上に、第4図に示す試料30
が載置される。 【0031】係る構成の装置において、プラズマエッチ
ングを行う場合には、まず、石英板25の上に試料30
を載置した後、拡散ポンプ19により反応室20内の残
留ガスを十分に排気して、反応室20の真空度を 5×10
-6Torr程度にする。その後、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガス
が、ボンベ16からマスフローコントローラ14により
流速10cc/分に制御されて、電極24の側から反応室
20に導入された。そして、バルブ18により反応室2
0の真空度は正確に0.04Torrに調整された。 【0032】この状態で、電極24と電極22間に 0.4
4W/ cm2 の密度の高周波電力を供給すると、電極間でグ
ロー放電が開始され、導入された三塩化ホウ素(BCl3 )
ガスは、プラズマ状態となり、試料30のエッチングが
開始された。 【0033】所定時間エッチングを行った後、試料30
を反応室20から取り出し、SiO2層4をフッ化水素酸で
除去して、第5図に示す試料30を得た。そして、エッ
チング深さΔを段差計で測定した。 【0034】上記のようなエッチングをエッチング時間
を色々変化させて行い、エッチング深さΔとエッチング
時間との関係を測定した。その結果を第6図に示す。そ
の測定結果より、エッチング速度は 490Å/分であっ
た。 【0035】又、エッチング面の走査形電子顕微鏡(S
EM)による像を測定した。倍率は5000倍である。エッ
チング部は、第7図(a) に示す像の輪郭を示した第7図
(b)においてWで示された領域である。表面には堆積物
等の異物は見られず、表面の形態は平坦であるのが分か
る。 【0036】又、比較のために、二フッ化二塩化炭素(C
Cl22 ) によるプラズマエッチングによるGaN 層3の
エッチング面のSEM 像を第8図(a) 、第9図(b) に示
す。それぞれ、エッチング面は、輪郭を示した第8図
(b) 、第9図(b) において、領域X 、領域Y の部分であ
る。第8図(a) の像より凹部が現れているのが分かる。
又、第9図(a) の像より、炭素が関与するポリマーが形
成されており、エッチング面が乱れているのが分かる。 【0037】また、三塩化ホウ素によるエッチングの前
後において試料を4.2Kに冷却し、3250Åのヘリウムカド
ミウムレーザを照射して、GaN 層3のエッチング面のフ
ォトルミネッセンス強度を測定した。その結果を第10
図、第11図に示す。第10図はエッチング前の特性で
あり、第11図はエッチング後の特性である。その特性
図において、波形ピーク波長、半値幅、及びフォトルミ
ネッセンス強度に変化が見られなかった。このことか
ら、上記のエッチングによりGaN 層3の結晶性に変化が
ないことが分った。 【0038】又、このエッチングを十分行うと下層のAl
N 層がエッチングされることがわかり、 X=0 以外のAl
xGa1-XN のエッチングにも適用できることが判明した。 【0039】次に、本ドライエッチング方法を用いて発
光ダイオードを製造した。その方法を次に述べる。 【0040】本発明のドライエッチング方法は、例え
ば、第12図に示す構造の発光ダイオード40を製造す
る場合における、電極形成時に使用される。 【0041】第12図において、発光ダイオード40
は、サファイア基板41を有しており、そのサファイア
基板41に500 ÅのAlN のバッファ層42が形成されて
いる。そのバッファ層42の上には、順に、膜厚約4.5
μmのGaN から成る高キャリア濃度n+ 層43と膜厚約
1.5 μmのGaN から成る低キャリア濃度n層44が形成
されており、更に、低キャリア濃度n層44の上に膜厚
約0.25μmのZnドープGaN から成るi層45が形成され
ている。そして、i層45に接続するアルミニウムで形
成された電極47と高キャリア濃度n+ 層43に接続す
るアルミニウムで形成された電極48とが形成されてい
る。 【0042】次に、この構造の発光ダイオード40の製
造方法について説明する。 【0043】上記発光ダイオード40は、有機金属化合
物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長
により製造された。 【0044】用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH
2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3) (以下「TMG 」と
記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下
「TMA」と記す) とシラン(SiH4 ) とジエチル亜鉛(以
下「DEZ 」と記す) である。 【0045】まず、有機洗浄により洗浄したc面を主面
とする単結晶のサファイア基板41をM0VPE 装置の反応
室に載置されたサセプタに装着する。 【0046】次に、常圧でH2 を流速 2liter /分で反
応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板1を気相
エッチングした。 【0047】次に、温度を 400℃まで低下させて、H2
を流速20liter /分、NH3 を流速10liter /分、TMA を
1.8×10-5モル/分で供給してAlN のバッファ層42が
約 500Åの厚さに形成された。 【0048】次に、サファイア基板41の温度を1150℃
に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TM
G を 1.7×10-4モル/分、H2 で0.86ppm まで希釈した
シラン(SiH4 ) を 200ml/分の割合で供給し、膜厚約2.
2 μm、キャリア濃度 1.5×1018/ cm3 のGaN から成る
Siドープされた高キャリア濃度n+ 層43を形成した。 【0049】続いて、サファイア基板41の温度を1150
℃に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /
分、TMG を1.7 ×10-4モル/分の割合で供給し、膜厚約
1.5 μm、キャリア濃度 1×1015/ cm3 のGaN から成る
低キャリア濃度n層44を形成した。 【0050】次に、サファイア基板41を1000℃にし
て、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TMG を
1.7×10-4モル/分、DEZ を 1.5×10-4モル/分の割合
で供給して、膜厚 0.2μmのZnドープされたGaN から成
るi層45を形成した。 【0051】このようにして、第13図に示すような多
層構造が得られた。 【0052】次に、第14図に示すように、i層45の
上にフォトレジストを塗布して、フォトリソグラフによ
りエッチングされる部分(窓)にフォトレジストが残る
ようにパターンニングされたフォトレジスト層53を形
成する。 【0053】次に、第15図に示すように、フォトレジ
スト層53及びi層45の表面一様に、圧力5 ×10-3To
rr、高周波電力300W、成膜速度27Å/ 分の条件下でスパ
ッタリングによりSiO2 層51を100 Åの厚さに形成し
た。引続き、そのSiO2 層51上に圧力5 ×10-3Torr、
高周波電力300W、成膜速度26Å/ 分の条件下でスパッタ
リングによりAl2O3 層52を2500Åの厚さに形成した。 【0054】次に、第15図に示す試料をフォトレジス
ト剥離液( 例えばアセトン) 中に浸して、フォトレジス
ト層53と共にフォトレジスト層53の直上のSiO2
51とAl2O3 層52の部分を除去して、第16図に示す
ように窓Aの空けられたSiO2層51とAl2O3 層52とを
形成した。 【0055】次に、第17図に示すように、SiO2 層5
1とAl2O3 層52によって覆われていない部位(窓A)
のi層45とその下の低キャリア濃度n層44と高キャ
リア濃度n+ 層43の上面一部を、真空度0.04Torr、高
周波電力0.44W/cm2 、流速10cc/ 分のBCl3ガスで40分間
エッチングした後、引続き5 分間Arでドライエッチング
した。この時、マスクであるAl2O3 層52もエッチング
される。尚、Al2O3 層52とSiO2 層51の総合の厚さ
は、上記GaN 半導体のエッチングにおいてエッチングに
耐えうる厚さである。又、半導体のエッチングの終了時
には、SiO2 層51が露出することなく、Al2O3 層52
が薄く残っていても良い。 【0056】次に、第18図に示すように、i層45上
に残っているSiO2 層51をフッ化水素酸(HF)で除去し
た。この時、例え、SiO2 層51上にAl2O3 層52が残
っていても、SiO2 層51がi層45から剥離するに伴
ってAl2O3 層52は除去される。この時、下層のGaN 層
はフッ化水素酸により腐食されることがない。 【0057】次に、第19図に示すように、試料の上全
面に、Al層54を蒸着により形成した。そして、そのAl
層54の上にフォトレジスト55を塗布して、フォトリ
ソグラフにより、そのフォトレジスト55が高キャリア
濃度n+ 層43及びi層45に対する電極部が残るよう
に、所定形状にパターン形成した。 【0058】次に、第19図に示すようにそのフォトレ
ジスト55をマスクとして下層のAl層54の露出部を硝
酸系エッチング液でエッチングし、フォトレジスト55
をアセトンで除去し、高キャリア濃度n+ 層43の電極
48、i層45の電極47を形成した。 【0059】このようにして、第12図に示すMIS 構造
の窒化ガリウム系発光素子を製造することができる。本
実施例に係るドライエッチング方法は、フォトレジスト
層の上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 層と酸化アルミニウム(A
l2O3 )層とを形成して、最下層のフォトレジスト層を有
機溶剤等のフォトレジスト剥離液によって剥離除去する
ことで、所定形状のマスクパターンを形成している。こ
のように、フォトレジストを除去することでマスクの窓
を形成しているので、アンダーカット等の窓形状の乱れ
が防止される。 【0060】又、酸化アルミニウム(Al2O3 ) が、マス
クとしての実質的な機能を果たす。酸化アルミニウム(A
l2O3 ) は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べて、成膜速度
はほぼ同じであるが、ドライエッチングによるエッチン
グ速度は、1/3 以下である。従って、エッチングに耐え
得る厚さのマスク層は、マスク層を二酸化ケイ素(Si
O 2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3 の厚さで良
く、マスクの形成時間が短縮される。 【0061】又、半導体のドライエッチング後にマスク
層を除去する必要があるが、酸化アルミニウム(Al2O3 )
だけを容易に除去する剥離液がないので、酸化アルミ
ニウム(Al2O3 ) の単層でマスクを形成することは困難
である。しかし、上記実施例では、最下層に二酸化ケイ
素(SiO2 ) を用いているので、マスクをフッ化水素酸(H
F)で容易に除去することができる。 【0062】このように、二酸化ケイ素(SiO2 ) は、マ
スクの除去を容易にするために使用されているので、上
層の酸化アルミニウム(Al2O3 ) に比べて充分に薄くて
良い。 【0063】又、上記実施例の発光ダイオードは、n層
をi層と接合する側から順に、低キャリア濃度n層と高
キャリア濃度n+ 層との二重層構造としているが、単層
のn層でも良い。更に、i層をn層に接合する側から順
に低不純物濃度i層と高不純物濃度i層の二重層構造と
しても良い。 【0064】上記のように、n層を二重層構造とするこ
とで、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させるこ
とができた。 【0065】又、i層を二重層構造とすることで、同様
に、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させること
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の具体的な一実施例に係るエッチング方
法を実現するための装置を示した構成図。 【図2】エッチング試料の構成を示した断面図。 【図3】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面
図。 【図4】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面
図。 【図5】エッチング後の試料の断面図。 【図6】エッチング速度を示す測定図。 【図7】(a)は、GaN のエッチング面の表面の結晶構
造を示した顕微鏡写真、(b)はその写真における像の
輪郭を示した平面図。 【図8】(a)は、二フッ化二塩化炭素(CCl22 ) を
用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面の
結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真にお
ける像の輪郭を示した平面図。 【図9】(a)は、 二フッ化二塩化炭素(CCl22 )
を用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面
の結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真に
おける像の輪郭を示した平面図。 【図10】エッチング前におけるGaN のフォトルミネッ
センス強度の周波数特性。 【図11】エッチング後におけるGaN のフォトルミネッ
センス強度の周波数特性。 【図12】本発明方法を用いて製造される発光ダイオー
ドの具体的な構成を示した構成図。 【図13】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図14】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図15】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図16】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図17】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図18】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【図19】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示し
た断面図。 【符号の簡単な説明】 1─サファイア基板 2─バッファ層 3─GaN 層 4─マスク 10─真空容器 12─導入管 14─マスフローコントローラ 16─ボンベ 19─拡散ポンプ 18─コンダクタンスバルブ 22,24─電極 28─高周波電源 40─発光ダイオード 41─サファイア基板 42─バッファ層 43─高キャリア濃度n+ 層 44─低キャリア濃度n層 45─i層 47,48─電極 51─SiO 2 層 52─Al2O3 層 53─フォトレジスト層
フロントページの続き (72)発明者 小滝 正宏 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 真部 勝英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 森 正樹 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 橋本 雅文 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5F004 AA16 BA09 BB13 BB18 CA06 DA11 DA23 DB19 EA03 EA06 EA28 5F041 CA40 CA74 5F045 AA04 AB14 AB17 AC08 AC09 AC12 AC19 AD08 AD10 AD12 AD14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリコンを添加した窒化ガリウム系化合
    物半導体(AlxGa1-XN,0≦X≦1)層からなる高キャリア
    濃度n+層の結晶成長を行う工程と、 前記高キャリア濃度n+層より低濃度の窒化ガリウム系
    化合物半導体(AlxGa1- XN, 0≦X≦1)層からなる低キャ
    リア濃度n層の結晶成長を行う工程と、 前記高キャリア濃度n+層及び前記低キャリア濃度n層
    のエッチングすべき箇所の上方にフォトレジストを設け
    る工程と、 前記高キャリア濃度n+層及び前記低キャリア濃度n層
    の上方並びに前記フォトレジストの直上からエッチング
    マスクを堆積する工程と、 前記フォトレジストを除去することで、エッチングすべ
    き箇所のみが除去されて窓が形成されたエッチングマス
    クを形成する工程と、 前記エッチングマスクにより前記窓部を前記高キャリア
    濃度n+層までドライエッチングする工程とを備えるこ
    とを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体層のエッチ
    ング方法。
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