JP2003223426A - 情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

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JP2003223426A JP2002020682A JP2002020682A JP2003223426A JP 2003223426 A JP2003223426 A JP 2003223426A JP 2002020682 A JP2002020682 A JP 2002020682A JP 2002020682 A JP2002020682 A JP 2002020682A JP 2003223426 A JP2003223426 A JP 2003223426A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より迅速に、FDTD法により、電磁界を解析す
る。 【解決手段】 パーソナルコンピュータ11−2は、ス
テップS2202において、パーソナルコンピュータ1
1−3においても、電界または磁界を解析するオーバー
ラップ領域の、計算上の所定の時刻における電界の強さ
を演算する。パーソナルコンピュータ11−2は、ステ
ップS2204において、パーソナルコンピュータ11
−3に、オーバーラップ領域の電界の強さを送信する。
パーソナルコンピュータ11−2は、ステップS220
5およびステップS2206において、送信と並列に、
分割された領域のうちの、オーバーラップ領域が除外さ
れた領域の、計算上の時刻における電界の強さおよび磁
界の強さを演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、時
間領域でのマクスウェル方程式の直接的な差分法である
FDTD(Finite Difference Time Domain)法(以下、FDTD
法と称する)により電磁界を解析する情報処理装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、FDTD法は、電磁界の解析の有効な
手法として広く用いられるようになった。FDTD法は、"F
DTD法による電磁界およびアンテナ解析:著者 宇野
亨、コロナ社"などに紹介されている。
【0003】現在までに、FDTD法を用いた基板上の配線
網の過渡シミュレーションや、配線網の電気的特性を抽
出する手法についても研究されている。
【0004】次に、FDTD法について簡単に説明する。
【0005】FDTD法において、ベクトル量である、電界
の強さE、およびベクトル量である、磁界の強さHは、時
間および空間領域でのマックスウェル回転方程式系を解
くYeeアルゴリズム(Yee格子)を用いて計算される。
【0006】図1は、Yee格子を示す図である。
【0007】Yee格子は、x方向の長さがΔxであり、y方
向の長さがΔyであり、z方向の長さがΔzである直方体
である。
【0008】Yee格子の辺上に、ベクトル量である電界
の強さEのx方向の成分Ex、y方向の成分Ey、およびz方向
の成分Ezが配置される。
【0009】Yee格子の面の中央に、面に対して垂直
に、ベクトル量である磁界の強さHのx方向の成分Hx、y
方向の成分Hy、およびz方向の成分Hzが配置される。
【0010】Yee格子において、全ての電界の成分Ex,E
y、およびEzは、式(1)を基に、電界を取り囲む磁界
の成分Hx,Hy、およびHzにより求めることができるよう
に、配置されている。
【0011】
【数1】
【0012】また、Yee格子において、全ての磁界の成
分Hx,Hy、およびHzは、式(2)を基に、磁界を取り囲
む電界の成分Ex,Ey、およびEzにより求めることができ
るように、配置されている。
【0013】
【数2】
【0014】図2は、2次元FDTD法における、磁界の成
分Hzの算出を説明する図である。
【0015】2次元FDTD法において、図2に示す、磁界
の成分Hz1は、磁界の成分Hz1を囲む、電界の成分Ey1,E
y2,Ex1、およびEx2により算出される。
【0016】図3は、2次元FDTD法における、電界の成
分Eyの算出を説明する図である。
【0017】2次元FDTD法において、図3に示す、電界
の成分Ey2は、電界の成分Ey2を挟む、磁界の成分Hz1お
よびHz2により算出される。
【0018】図4は、2次元FDTD法における、電界の成
分Exの算出を説明する図である。
【0019】2次元FDTD法において、図4に示す、電界
の成分Ex2は、電界の成分Ex2を挟む、磁界の成分Hz1お
よびHz3により算出される。
【0020】図5は、FDTD法における、解析における計
算上の時間の経過に対応する、電界の成分および磁界の
成分の計算の順序を示す図である。
【0021】図5に示すように、電界Eが、時刻(n-1)Δ
tにおいて算出されたとき、磁界Hは、時刻(n-1/2)Δtに
おいて算出される。ここで、Δtは、時間刻み幅(刻み
時間)である。続いて、電界Eは、時刻(n)Δtにおいて
算出され、さらに、磁界Hは、時刻(n+1/2)Δtにおいて
算出される。
【0022】このように、使用者により指定された、解
析における計算上の時刻に至るまで、電界Eおよび磁界H
のそれぞれの算出が、時間的に交互に繰り返される。
【0023】また、FDTD法において、時間刻み幅Δtに
対して、式(3)に示す安定条件(Courantの安定条
件)が満たされなければならない。
【0024】
【数3】
【0025】FDTD法において、時間刻み幅Δtに対し
て、式(3)が満たされないとき、算出された結果が発
散してしまうことが一般に知られている。ここで、Vは
光速である。
【0026】また、FDTD法において、解析の対象となる
領域を仮想的な境界(吸収境界)で閉じることにより、
解析の対象の外の影響(反射)を無視できることが、一
般に知られている。
【0027】現在までに、種々の吸収境界条件の方式が
提案されているが、その中でもPML(Perfect Matched La
yer)吸収境界条件の利用が多い。PML吸収境界条件にお
いて、式(4)に示す、真空中の波動インピーダンスz0
と、式(5)に示す、媒質中の波動インピーダンスzと
のマッチングを取る(すなわち、z0=Zが成立する)こと
により、式(6)が満たされるとき、反射を減衰させる
ことができる。
【0028】
【数4】
【数5】
【数6】
【0029】式(6)が成立するとき、垂直入射の場
合、反射波は、0となる。ただし、式(5)および式
(6)において、σ*は、磁気伝導率である。
【0030】吸収境界が無いとき、または、吸収境界が
不完全であるとき、境界面において反射が発生し、解析
の対象となる領域に反射波が戻り、解析の結果に誤差が
含まれることになる。
【0031】FDTD法による解析において、解析の処理に
要する時間が、解析の対象となる領域の大きさに比例し
て増大するため、大規模な配線基板を解析するとき、莫
大な計算時間が必要になるという問題があった。
【0032】そこで、複数のパーソナルコンピュータ
に、FDTD法による解析を実行させ、解析の規模を拡大さ
せるとともに、迅速に結果を求めようとする研究もなさ
れている。
【0033】例えば、FDTD法は中心差分法に基づいてい
るため、電界と磁界が交互に計算され、配置されるとい
う特徴を有する。従って、過渡解析の離散時間の各ステ
ップにおいて、電界の計算に必要な値は、隣り合う過去
の磁界の値のみであり、同時刻の電界の値は、必要とさ
れない。同様に、磁界の計算に必要な値は、隣り合う過
去の電界の値のみであり、同時刻の磁界の値は必要とさ
れない。
【0034】この特性を利用して、高田、安藤、本島、
伊藤、上崎,''新たな分散FDTD法アルゴリズム'',電子
情報通信学会論文誌 C-1,vol.J80,no.2,pp.47-54(19
97年2月)(以下、文献1と称する)においては、個々の
計算機に割り当てる解析領域をオーバーラップさせるこ
とで、計算機間の伝送回数を半分に減らし、アルゴリズ
ムの効率化することが提案されている。
【0035】また、文献1においては、二次元FDTD法に
よる例題の解析に対し、データの伝送用の通信媒体とし
て、低速なシリアル接続通信、または高速なネットワー
クを用い、分散型FDTD法の有効性が検証され、2台のパ
ーソナルコンピュータを接続した計算実験においては、
約2倍の高速化がなされたと報告されている。
【0036】ここで文献1において開示されている、分
散型FDTD法の解析アルゴリズムを簡単に説明する。
【0037】まず、解析する領域を図6に示すように、
領域1およびオーバーラップ領域と、領域2およびオー
バーラップ領域とに分割する。文献1においては、3次
精度の吸収境界条件を用いているため、オーバーラップ
領域の形状が若干異なるが、簡単の為、2次精度のHigd
onの吸収境界条件を用いる。
【0038】図7は、従来の分散型FDTD法の解析アルゴ
リズムを説明する図である。
【0039】解析の処理を実行するパーソナルコンピュ
ータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2におい
て、初期設定が実行されたのち、パーソナルコンピュー
タ1−1は、式(2)を基に、領域1に属する、各Yee
格子における磁界の成分を算出するとともに、これと並
列に、パーソナルコンピュータ1−2は、式(2)によ
り、領域2を基に、各Yee格子における磁界の成分を算
出する。
【0040】図7中の時間TH1は、パーソナルコンピュ
ータ1−1が、領域1の磁界の成分の算出に要する時
間、またはパーソナルコンピュータ1−2が、領域2の
磁界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間を示
す。
【0041】次に、パーソナルコンピュータ1−1は、
式(2)を基に、オーバーラップ領域に属する、各Yee
格子における磁界の成分を算出する。図7中の時間TH2
は、パーソナルコンピュータ1−1が、オーバーラップ
領域の磁界の成分の算出に要する時間を示す。
【0042】パーソナルコンピュータ1−1は、パーソ
ナルコンピュータ1−2に、オーバーラップ領域の磁界
の成分を伝送する。図7中の時間THCは、パーソナルコ
ンピュータ1−1からパーソナルコンピュータ1−2へ
の、オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送に要する時
間を示す。
【0043】次に、パーソナルコンピュータ1−1は、
式(1)を基に、領域1に属する、各Yee格子における
電界の成分を算出するとともに、これと並列に、パーソ
ナルコンピュータ1−2は、式(1)を基に、領域2に
属する、各Yee格子における電界の成分を算出する。
【0044】図7中の時間TE1は、パーソナルコンピュ
ータ1−1が、領域1の電界の成分の算出に要する時
間、またはパーソナルコンピュータ1−2が、領域2の
電界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間を示
す。
【0045】次に、パーソナルコンピュータ1−2は、
式(1)を基に、オーバーラップ領域に属する、各Yee
格子における電界の成分を算出する。図7中の時間TE2
は、パーソナルコンピュータ1−2が、オーバーラップ
領域の電界の成分の算出に要する時間を示す。
【0046】パーソナルコンピュータ1−2は、パーソ
ナルコンピュータ1−1に、オーバーラップ領域の電界
の成分を伝送する。図7中の時間TECは、パーソナルコ
ンピュータ1−2からパーソナルコンピュータ1−1へ
の、オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送に要する時
間を示す。
【0047】領域1の磁界の成分の算出、および領域1
の磁界の成分の算出の処理に戻り、以上の処理が繰り返
され、時間の変化に対応する磁界の成分および磁界の成
分が算出される。
【0048】図8は、従来の分散型FDTD法の処理を説明
するフローチャートである。
【0049】ステップS1において、パーソナルコンピ
ュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2は、
誘電率または透磁率、および停止時刻などを初期設定す
る。
【0050】ステップS2において、パーソナルコンピ
ュータ1−1は、式(2)を基に、領域1に属する、各
Yee格子における磁界の成分を算出し、これに並列に、
パーソナルコンピュータ1−2は、式(2)により、領
域2を基に、各Yee格子における磁界の成分を算出す
る。
【0051】ステップS3において、パーソナルコンピ
ュータ1−1は、式(2)を基に、オーバーラップ領域
に属する、各Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0052】ステップS4において、パーソナルコンピ
ュータ1−1は、パーソナルコンピュータ1−2に、オ
ーバーラップ領域の磁界の成分を伝送する。
【0053】ステップS5において、パーソナルコンピ
ュータ1−1は、式(1)を基に、領域1に属する、各
Yee格子における電界の成分を算出し、これと並列に、
パーソナルコンピュータ1−2は、式(1)を基に、領
域2に属する、各Yee格子における電界の成分を算出す
る。
【0054】ステップS6において、パーソナルコンピ
ュータ1−2は、式(1)を基に、オーバーラップ領域
に属する、各Yee格子における電界の成分を算出する。
【0055】ステップS7において、パーソナルコンピ
ュータ1−1および1−2は、吸収境界条件を計算す
る。
【0056】ステップS8において、パーソナルコンピ
ュータ1−2は、パーソナルコンピュータ1−1に、オ
ーバーラップ領域の電界の成分を伝送する。
【0057】ステップS9において、パーソナルコンピ
ュータ1−1および1−2は、計算を終了するか否かを
判定し、計算を終了しないと判定された場合、ステップ
S2に戻り、磁界の成分および電界の成分の計算の処理
が繰り返される。
【0058】ステップS9において、計算を終了すると
判定された場合、処理は終了する。
【0059】このように、従来の分散型FDTD法におい
て、複数の計算機により、電磁気界の解析が実行され
る。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分散型FDTD法において、オーバーラップ領域のデータ伝
送とFDTD法の解析とが逐次的に行われるため、大量のデ
ータの伝送を必要とする大規模な問題においては、デー
タの伝送に要する時間(時間TECおよび時間THC)を無視
することができず、処理時間が長くなってしまうという
問題点があった。
【0061】すなわち、従来の分散型FDTD法において、
各領域の境界部に位置するYee格子の電界(磁界)の計
算に、隣接するパーソナルコンピュータの過去の磁界
(電界)の値が必要とされる。そのため、各時間ステッ
プにおける電界(磁界)の計算の後に、境界部の電界
(磁界)の値が、隣接するパーソナルコンピュータに伝
送されなければならない。パーソナルコンピュータの間
の伝送の速度は、一般に、パーソナルコンピュータの内
部の伝送の速度に比較して極めて低速なので、パーソナ
ルコンピュータの間の伝送の速度が遅いとき、分散によ
る計算時間の短縮効果が相殺されるという問題があっ
た。
【0062】また、従来の分散型FDTD法において、複数
のパーソナルコンピュータにFDTD解析を実行させること
ができるが、それぞれのパーソナルコンピュータの各ス
テップにおける計算の処理に必要な時間が異なるとき、
それぞれのパーソナルコンピュータの計算の処理に必要
な時間のうち、最も長い時間により、処理時間が決まっ
てしまうという問題があった。
【0063】さらに、並列化されたパーソナルコンピュ
ータの台数が増えたとき、それぞれのパーソナルコンピ
ュータ間でのデータの伝送に必要な時間は、パーソナル
コンピュータ間の接続方法によって、指数関数的に増加
してしまうという問題もあった。
【0064】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、精度を劣化させることなく、複数の情報処
理装置を用いて、より迅速に、FDTD法により、電磁界を
解析できるようにすることを目的とする。
【0065】
【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置
は、分割された領域であって、複数の他の情報処理装置
のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界または
磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算上の
所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少な
くとも一方を演算する第1の演算手段と、オーバーラッ
プ領域を解析する他の情報処理装置への、第1の演算手
段により演算された、計算上の時刻におけるオーバーラ
ップ領域の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一
方の送信を制御する送信制御手段と、送信制御手段によ
り制御された送信と並列に、分割された領域のうちの、
オーバーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻
における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方
を演算する第2の演算手段とを含むことを特徴とする。
【0066】第2の演算手段は、送信制御手段により制
御された送信と並列に、分割された領域のうちの、オー
バーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻にお
ける電界の強さおよび磁界の強さの両方を演算するよう
にすることができる。
【0067】情報処理装置は、自分自身の計算能力に対
応して、分割された解析の対象となる領域の電界および
磁界を解析するようにすることができる。
【0068】情報処理装置は、分割された解析の対象と
なる領域であって、自分自身の計算能力に対応する数の
Yee格子が配置された領域の電界および磁界を解析する
ようにすることができる。
【0069】本発明の情報処理方法は、分割された領域
であって、複数の他の情報処理装置のうちの少なくとも
1つの情報処理装置が、電界または磁界を個々に解析す
るオーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻における
電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算す
る第1の演算ステップと、オーバーラップ領域を解析す
る他の情報処理装置への、第1の演算ステップの処理に
より演算された、計算上の時刻におけるオーバーラップ
領域の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の
送信を制御する送信制御ステップと、送信制御ステップ
の処理により制御された送信と並列に、分割された領域
のうちの、オーバーラップ領域が除外された領域の、計
算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少な
くとも一方を演算する第2の演算ステップとを含むこと
を特徴とする。
【0070】本発明の記録媒体のプログラムは、分割さ
れた領域であって、複数の他の情報処理装置のうちの少
なくとも1つの情報処理装置が、電界または磁界を個々
に解析するオーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻
における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方
を演算する第1の演算ステップと、オーバーラップ領域
を解析する他の情報処理装置への、第1の演算ステップ
の処理により演算された、計算上の時刻におけるオーバ
ーラップ領域の磁界の強さおよび電界の強さの少なくと
も一方の送信を制御する送信制御ステップと、送信制御
ステップの処理により制御された送信と並列に、分割さ
れた領域のうちの、オーバーラップ領域が除外された領
域の、計算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強
さの少なくとも一方を演算する第2の演算ステップとを
含むことを特徴とする。
【0071】本発明のプログラムは、コンピュータに、
分割された領域であって、複数の他の情報処理装置のう
ちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界または磁界
を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算上の所定
の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少なくと
も一方を演算する第1の演算ステップと、オーバーラッ
プ領域を解析する他の情報処理装置への、第1の演算ス
テップの処理により演算された、計算上の時刻における
オーバーラップ領域の磁界の強さおよび電界の強さの少
なくとも一方の送信を制御する送信制御ステップと、送
信制御ステップの処理により制御された送信と並列に、
分割された領域のうちの、オーバーラップ領域が除外さ
れた領域の、計算上の時刻における電界の強さおよび磁
界の強さの少なくとも一方を演算する第2の演算ステッ
プとを含む処理を実行させることを特徴とする。
【0072】本発明の情報処理装置および方法、記録媒
体、並びにプログラムにおいては、分割された領域であ
って、複数の他の情報処理装置のうちの少なくとも1つ
の情報処理装置が、電界または磁界を個々に解析するオ
ーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻における電界
の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方が演算され、
オーバーラップ領域を解析する他の情報処理装置への、
演算された、計算上の時刻におけるオーバーラップ領域
の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信
が制御され、送信と並列に、分割された領域のうちの、
オーバーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻
における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方
が演算される。
【0073】
【発明の実施の形態】図9は、本発明に係る計算システ
ムの一実施の形態を示す図である。
【0074】パーソナルコンピュータ11−1乃至11
−Nは、スイッチングハブ12を介し、IEEE(Institut
e of Electrical and Electronic Engineers)802.3aa
に規定する規格、およびTCP(Transmission Control Pr
otocol)/IP(Internet Protocol)に基づくネットワー
クにより接続されている。
【0075】スイッチングハブ12は、パーソナルコン
ピュータ11−1乃至11−Nのいずれかから送信され
た、データなどが格納されているパケットを、パケット
に設定されているアドレスを基に、パーソナルコンピュ
ータ11−1乃至11−Nのいずれか送信する。
【0076】パーソナルコンピュータ11−1は、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−Nのそれぞれの
処理能力を基に、パーソナルコンピュータ11−2乃至
11−Nのそれぞれに、電界の強さまたは磁界の強さの
算出の処理を分配すると共に、計算システム全体の処理
の同期を制御する。
【0077】例えば、算出される電界の強さまたは磁界
の強さがベクトル量であるとき、電界の強さまたは磁界
の強さの算出の処理において、x軸方向、y軸方向、また
はz軸方向の電界の成分または磁界の成分が算出され
る。
【0078】より詳細に説明すれば、パーソナルコンピ
ュータ11−1は、パーソナルコンピュータ11−2乃
至11−Nのそれぞれの所定の単位データの計算に要す
る時間(以下、計算能力とも称する)、およびパーソナ
ルコンピュータ11−2乃至11−N相互間のデータの
伝送速度を基に、パーソナルコンピュータ11−2乃至
11−Nに実行させる、電界の成分または磁界の成分の
算出の処理の領域を決定する。
【0079】パーソナルコンピュータ11−1は、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−Nのそれぞれ
が、解析における計算上の時刻における、電界を計算
し、磁界を計算し、またはデータを伝送するとき、解析
における計算上の所定の時刻に対応する、計算または伝
送の処理が終了したか否かを判定し、パーソナルコンピ
ュータ11−2乃至11−Nのいずれかにおいて、所定
の時刻に対応する、計算または伝送の処理が終了してい
ないとき、パーソナルコンピュータ11−2乃至11−
Nの全てが処理を終了するまで、計算または伝送の処理
を終了したパーソナルコンピュータ11−2乃至11−
Nに待機させ、次の時刻に対応する、計算または伝送の
処理を実行させない。
【0080】パーソナルコンピュータ11−1は、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−Nの全てにおい
て、解析における計算上の所定の時刻に対応する、計算
または伝送の処理が終了したとき、パーソナルコンピュ
ータ11−2乃至11−Nのそれぞれに、次の時刻に対
応する、電界を計算させ、磁界を計算させ、またはデー
タを伝送させる。
【0081】パーソナルコンピュータ11−2は、パー
ソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パーソナル
コンピュータ11−1により決定された領域を対象とし
て、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算し、また
は、計算した結果をパーソナルコンピュータ11−3乃
至11−Nのいずれかに伝送する。
【0082】パーソナルコンピュータ11−3は、パー
ソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パーソナル
コンピュータ11−1により決定された領域を対象とし
て、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算し、また
は、計算した結果をパーソナルコンピュータ11−2、
またはパーソナルコンピュータ11−4乃至11−Nの
いずれかに伝送する。
【0083】パーソナルコンピュータ11−4乃至11
−Nのそれぞれは、パーソナルコンピュータ11−1の
制御に基に、パーソナルコンピュータ11−1により決
定された領域を対象として、電界の強さを計算し、磁界
の強さを計算し、または、計算した結果をパーソナルコ
ンピュータ11−2乃至11−Nのいずれかに伝送す
る。
【0084】以下、パーソナルコンピュータ11−1乃
至11−Nを個々に区別する必要がないとき、単に、パ
ーソナルコンピュータ11と称する。
【0085】図10は、パーソナルコンピュータ11の
構成の例を説明するブロック図である。CPU(Central P
rocessing Unit)31は、各種のアプリケーションプロ
グラムや、OS(Operating System)を実際に実行する。
OSは、例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商
標)2000とすることができる。
【0086】ROM(Read-only Memory)32は、一般的
には、CPU31が使用するプログラムや演算用のパラメ
ータのうちの基本的に固定のデータを格納する。RAM(R
andom-Access Memory)33は、CPU31の実行において
使用するプログラムや、その実行において適宜変化する
パラメータを格納する。これらはCPUバス、またはフロ
ントサイドバスなどから構成されるホストバス34によ
り相互に接続されている。
【0087】ホストバス34は、ブリッジ35を介し
て、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interfac
e)バスなどの外部バス36に接続されている。
【0088】キーボード38は、CPU31に各種の指令
を入力するとき、使用者により操作される。ポインティ
ングデバイス39は、マウスまたはタッチパッドなどか
ら成り、ディスプレイ40の画面上のポイントの指示や
選択を行うとき、使用者により操作される。ディスプレ
イ40は、液晶表示装置またはCRT(Cathode Ray Tub
e)などから成り、各種情報をテキストやイメージで表
示する。HDD(Hard DiskDrive)41は、内蔵されてい
るハードディスクを駆動し、それらにCPU31によって
実行するプログラムや情報を記録または再生させる。
【0089】ドライブ42は、装着されている磁気ディ
スク51、光ディスク52、光磁気ディスク53、また
は半導体メモリ54に記録されているデータまたはプロ
グラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、
インターフェース37、外部バス36、ブリッジ35、
およびホストバス34を介して接続されているRAM33
に供給する。これらのキーボード38乃至ドライブ42
は、インターフェース37に接続されており、インター
フェース37は、外部バス36、ブリッジ35、および
ホストバス34を介してCPU31に接続されている。
【0090】通信ボード43は、例えば、IEEE802.3aa
に規定する規格に基づくNIC(Network Interface Car
d)などからなり、スイッチングハブ12を介して、ネ
ットワークに接続され、CPU31、またはHDD41から供
給されたデータを、所定の方式のパケットに格納して、
ネットワークを介して、送信するとともに、ネットワー
クを介して、受信したパケットに格納されているデータ
をCPU31、RAM33、またはHDD41に出力する。
【0091】通信ボード43は、外部バス36、ブリッ
ジ35、およびホストバス34を介してCPU31に接続
されている。
【0092】図11は、計算コントロールプログラムを
実行するパーソナルコンピュータ11−1、およびFDTD
計算サーバプログラムを実行するパーソナルコンピュー
タ11−2乃至11−Nにより実現される、計算システ
ムの機能の構成を示すブロック図である。
【0093】パーソナルコンピュータ11−1のコント
ロール部71は、入力部72から供給された初期条件な
ど、およびパーソナルコンピュータ11−2乃至11−
Nのそれぞれの処理能力を基に、パーソナルコンピュー
タ11−2乃至11−Nのそれぞれに、主記録部73を
介して、データベース部74から供給された、パーソナ
ルコンピュータ11−2乃至11−Nのそれぞれに計算
させる領域のデータを送信する。
【0094】初期条件には、処理を終了させる、解析に
おける計算上の時刻、または解析における刻み時間Δt
などが含まれる。
【0095】パーソナルコンピュータ11−1のコント
ロール部71は、入力部72から供給された初期条件な
ど、およびパーソナルコンピュータ11−2乃至11−
Nのそれぞれの処理能力を基に、パーソナルコンピュー
タ11−2乃至11−Nのそれぞれに、パーソナルコン
ピュータ11−2乃至11−N相互の論理的な接続に関
する情報を供給する。
【0096】パーソナルコンピュータ11−2乃至11
−N相互の論理的な接続に関する情報は、例えば、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−Nが論理的なバ
スに接続されていることを示す。
【0097】なお、パーソナルコンピュータ11−2乃
至11−N相互の論理的な接続は、バスに限らず、格
子、トリー、またはリングなどいずれのトポロジであっ
てもよい。
【0098】パーソナルコンピュータ11−1のコント
ロール部71は、パーソナルコンピュータ11−2乃至
11−Nの処理の同期を制御する。
【0099】コントロール部71は、パーソナルコンピ
ュータ11−2乃至11−Nから、パーソナルコンピュ
ータ11−2乃至11−Nのそれぞれが計算した結果を
受信し、パーソナルコンピュータ11−2乃至11−N
のそれぞれが計算した結果を主記録部73に供給する。
【0100】入力部72は、パーソナルコンピュータ1
1−1のキーボード38若しくはポインティングデバイ
ス39の操作に対応して初期条件などを取得し、取得し
た初期条件などをコントロール部71に供給する。ま
た、入力部72は、パーソナルコンピュータ11−1の
HDD41に記録されている初期条件などを取得し、取得
した初期条件などをコントロール部71に供給するよう
にしてもよい。
【0101】主記録部73は、コントロール部71から
供給された、パーソナルコンピュータ11−2乃至11
−Nのそれぞれが計算した結果をRAM33に記憶する
か、またはHDD41に記録する。
【0102】主記録部73は、コントロール部71の制
御の基に、計算された結果を出力部75に供給する。
【0103】主記録部73は、データベース部74から
供給された、パーソナルコンピュータ11−2乃至11
−Nのそれぞれに計算させる領域のデータをコントロー
ル部71に供給する。
【0104】データベース部74は、パーソナルコンピ
ュータ11−2乃至11−Nのそれぞれに計算させる領
域のデータを記録し、記録している領域のデータを主記
録部73に供給する。データベース部74が記録してい
る領域のデータは、例えば、計算システムの電磁界の解
析の対象となる領域に対する、Yee格子を記述するデー
タ、領域に対するYee格子の配置を示すデータ、または
領域の各部分の電気磁気的なパラメータ、すなわち、透
磁率若しくは誘電率などを含む。
【0105】なお、Yee格子の大きさは、全て同一とは
限らない。
【0106】出力部75は、コントロール部71の制御
の基に、主記録部73から供給された、計算された結果
をディスプレイ40に表示するか、または所定の方式
で、HDD41に記録する。
【0107】パーソナルコンピュータ11−2の演算部
81−1は、ネットワークを介して、コントロール部7
1から送信された、パーソナルコンピュータ11−2が
計算する領域のデータを受信するとともに、パーソナル
コンピュータ11−2乃至11−N相互の論理的な接続
に関する情報を受信する。
【0108】演算部81−1は、受信したパーソナルコ
ンピュータ11−2が計算する領域のデータを副記録部
82−1に供給する。
【0109】副記録部82−1は、演算部81−1から
供給された、パーソナルコンピュータ11−2が計算す
る領域のデータを、パーソナルコンピュータ11−2の
RAM33に記憶させるか、またはパーソナルコンピュー
タ11−2のHDD41に記録させる。
【0110】演算部81−1は、コントロール部71に
よる同期の制御、パーソナルコンピュータ11−2乃至
11−N相互の論理的な接続に関する情報、副記録部8
2−1により記録された領域のデータ、および演算部8
1−2乃至81−(N−1)のいずれかから供給された
電界の成分または磁界の成分が演算された結果を基に、
解析の対象となる領域のうちの、所定の領域の、解析に
おける計算上の各時刻における、電界の成分および磁界
の成分を演算する。
【0111】演算部81−1は、コントロール部71に
よる同期の制御の基に、ネットワークを介して、解析の
対象となる領域のうちの、後述するオーバーラップ領域
の、解析における計算上の各時刻における、電界の成分
または磁界の成分を演算した結果を、演算部81−2乃
至81−(N−1)のいずれかに伝送する。
【0112】演算部81−1は、解析の対象となる領域
のうちの、所定の領域の、解析における計算上の各時刻
における、電界の成分および磁界の成分を演算した結果
を、副記録部82−1に記録させる。
【0113】副記録部82−1は、演算部81−1から
供給された、解析の対象となる領域のうちの、所定の領
域の、解析における計算上の各時刻における、電界の成
分および磁界の成分を演算した結果を、パーソナルコン
ピュータ11−2のRAM33に記憶させるか、またはパ
ーソナルコンピュータ11−2のHDD41に記録させ
る。
【0114】演算部81−1は、コントロール部71に
よる制御の基に、副記録部82−1から、電界の成分お
よび磁界の成分を演算した結果を読み出し、読み出した
結果をネットワークを介してコントロール部71に供給
する。
【0115】例えば、演算部81−1は、解析における
計算上の予め定めた期間毎に、副記録部11−2から、
電界の成分および磁界の成分を演算した結果を読み出
し、読み出した結果をネットワークを介してコントロー
ル部71に供給する。または、演算部81−1は、所望
する解析における計算上の全ての時刻における、電界の
成分および磁界の成分が演算されたとき、副記録部11
−2から、電界の成分および磁界の成分を演算した結果
を読み出し、読み出した結果をネットワークを介してコ
ントロール部71に供給する。
【0116】パーソナルコンピュータ11−3の演算部
81−2乃至パーソナルコンピュータ11−Nの演算部
81−(N−1)は、ネットワークを介して、コントロ
ール部71から送信された、パーソナルコンピュータ1
1−3乃至パーソナルコンピュータ11−Nのそれぞれ
が計算する領域のデータを受信するとともに、パーソナ
ルコンピュータ11−2乃至11−N相互の論理的な接
続に関する情報を受信する。
【0117】演算部81−2乃至81−(N−1)のそ
れぞれは、受信したパーソナルコンピュータ11−3乃
至パーソナルコンピュータ11−Nのそれぞれが計算す
る領域のデータを副記録部82−2乃至82−(N−
1)のいずれかに供給する。
【0118】副記録部82−2乃至82−(N−1)の
それぞれは、演算部81−2乃至81−(N−1)のい
ずれかから供給された、パーソナルコンピュータ11−
3乃至パーソナルコンピュータ11−Nのそれぞれが計
算する領域のデータを、パーソナルコンピュータ11−
3乃至パーソナルコンピュータ11−NのいずれかのRA
M33に記憶させるか、またはパーソナルコンピュータ
11−3乃至パーソナルコンピュータ11−Nのいずれ
かのHDD41に記録させる。
【0119】演算部81−2乃至81−(N−1)のそ
れぞれは、コントロール部71による同期の制御、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−N相互の論理的
な接続に関する情報、副記録部82−2乃至82−(N
−1)のいずれかにより記録された領域のデータ、およ
び演算部81−1乃至81−(N−1)のいずれかから
供給された電界の成分または磁界の成分が演算された結
果を基に、解析の対象となる領域のうちの、所定の領域
の、解析における計算上の各時刻における、電界の成分
および磁界の成分を演算する。
【0120】演算部81−2乃至81−(N−1)のそ
れぞれは、コントロール部71による同期の制御の基
に、ネットワークを介して、解析の対象となる領域のう
ちの、オーバーラップ領域の、解析における計算上の各
時刻における、電界の成分または磁界の成分を演算した
結果を、演算部81−1乃至81−(N−1)のいずれ
かに伝送する。
【0121】演算部81−2乃至81−(N−1)のそ
れぞれは、解析の対象となる領域のうちの、所定の領域
の、解析における計算上の各時刻における、電界の成分
および磁界の成分を演算した結果を、副記録部82−2
乃至82−(N−1)のいずれかに記録させる。
【0122】副記録部82−2乃至82−(N−1)の
それぞれは、演算部81−2乃至81−(N−1)のい
ずれかから供給された、解析の対象となる領域のうち
の、所定の領域の、解析における計算上の各時刻におけ
る、電界の成分および磁界の成分を演算した結果を、RA
M33に記憶させるか、またはHDD41に記録させる。
【0123】演算部81−2乃至81−(N−1)のそ
れぞれは、コントロール部71による制御の基に、副記
録部82−2乃至82−(N−1)のいずれかから、電
界の成分および磁界の成分を演算した結果を読み出し、
読み出した結果をネットワークを介してコントロール部
71に供給する。
【0124】なお、計算コントロールプログラム、およ
びFDTD計算サーバプログラムは、例えば、C++言語で記
述することができる。
【0125】また、コントロール部71、および演算部
81−1乃至81−(N−1)における伝送の処理は、
バークレイソケットを基に、実現することができる。
【0126】図12は、パーソナルコンピュータ11−
2およびパーソナルコンピュータ11−3に解析の対象
となる領域を分配する例を説明する図である。
【0127】解析の対象となる領域の外縁には、吸収境
界領域が配置されている。
【0128】パーソナルコンピュータ11−2とパーソ
ナルコンピュータ11−3とに領域を解析させるとき、
解析の対象となる領域は、領域1およびオーバーラップ
領域と、領域2およびオーバーラップ領域とに分割され
る。
【0129】オーバーラップ領域は、領域が分割される
部分の全体に配置される。パーソナルコンピュータ11
−2およびパーソナルコンピュータ11−3の計算の対
象となるオーバーラップ領域は、同一のYee格子からな
る。オーバーラップ領域における、領域1および領域2
が接する方向のYee格子の数は、1である。
【0130】パーソナルコンピュータ11−2は、領域
1およびオーバーラップ領域の電界の成分および磁界の
成分を演算する。パーソナルコンピュータ11−3は、
領域2およびオーバーラップ領域の電界の成分および磁
界の成分を演算する。
【0131】例えば、パーソナルコンピュータ11−2
の所定の単位データの計算に要する時間と、パーソナル
コンピュータ11−3の同一の単位データの計算に要す
る時間との比が、4:5であるとき、パーソナルコンピ
ュータ11−2が計算を実行する領域1およびオーバー
ラップ領域のYee格子の数と、パーソナルコンピュータ
11−3が計算を実行する領域2およびオーバーラップ
領域のYee格子の数との比は、5:4とされる。
【0132】図13は、本発明に係る計算システムの処
理を説明する図である。
【0133】解析の処理を実行するパーソナルコンピュ
ータ11−2およびパーソナルコンピュータ11−3に
おいて、解析の対象となる領域の設定、または透磁率若
しくは誘電率などの設定などの初期設定が実行されたの
ち、パーソナルコンピュータ11−2は、式(2)を基
に、オーバーラップ領域を除いた領域1に属する、各Ye
e格子における磁界の成分を算出するとともに、これと
並列に、パーソナルコンピュータ11−3は、式(2)
を基に、オーバーラップ領域を除いた領域2に属する、
各Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0134】図13中の時間TH1は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、領域1の磁界の成分の算出に要する
時間、またはパーソナルコンピュータ11−3が、領域
2の磁界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間を
示す。
【0135】次に、パーソナルコンピュータ11−2
は、式(2)を基に、オーバーラップ領域に属する、各
Yee格子における磁界の成分を算出する。図13中の時
間TH2は、パーソナルコンピュータ11−2が、オーバ
ーラップ領域の磁界の成分の算出に要する時間を示す。
【0136】パーソナルコンピュータ11−2は、ネッ
トワークを介して、パーソナルコンピュータ11−3
に、オーバーラップ領域の磁界の成分を伝送する。
【0137】オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送の
処理と並列に、パーソナルコンピュータ11−2は、式
(1)を基に、オーバーラップ領域を除いた領域1に属
する、各Yee格子における電界の成分を算出するととも
に、パーソナルコンピュータ11−3は、式(1)を基
に、オーバーラップ領域を除いた領域2に属する、各Ye
e格子における電界の成分を算出する。
【0138】図13中の時間THCは、パーソナルコンピ
ュータ11−2からパーソナルコンピュータ11−3へ
の、オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送に要する時
間を示す。図13中の時間TE1は、パーソナルコンピュ
ータ11−2が、オーバーラップ領域を除いた領域1の
電界の成分の算出に要する時間、またはパーソナルコン
ピュータ11−3が、オーバーラップ領域を除いた領域
2の電界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間を
示す。
【0139】時間THCおよび時間TE1のうち、長い時間
に、パーソナルコンピュータ11−2からパーソナルコ
ンピュータ11−3に、オーバーラップ領域の磁界の成
分を伝送する処理、オーバーラップ領域を除いた領域1
の電界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領
域を除いた領域2の電界の成分を算出する処理が実行さ
れる。
【0140】すなわち、パーソナルコンピュータ11−
2からパーソナルコンピュータ11−3に、オーバーラ
ップ領域の磁界の成分を伝送する処理、オーバーラップ
領域を除いた領域1の電界の成分を算出する処理、およ
びオーバーラップ領域を除いた領域2の電界の成分を算
出する処理の全ての処理が終了したとき、次の処理が実
行される。
【0141】次に、パーソナルコンピュータ11−3
は、パーソナルコンピュータ11−2から送信されたオ
ーバーラップ領域の磁界の成分を基に、オーバーラップ
領域に属する、各Yee格子における電界の成分を算出す
る。図13中の時間TE2は、パーソナルコンピュータ1
1−3が、オーバーラップ領域の電界の成分の算出に要
する時間を示す。
【0142】パーソナルコンピュータ11−3は、パー
ソナルコンピュータ11−2に、オーバーラップ領域の
電界の成分を伝送する。
【0143】オーバーラップ領域の電界の成分の伝送の
処理と並列に、パーソナルコンピュータ11−2は、式
(2)を基に、オーバーラップ領域を除いた領域1に属
する、各Yee格子における磁界の成分を算出するととも
に、パーソナルコンピュータ11−3は、式(2)を基
に、オーバーラップ領域を除いた領域2に属する、各Ye
e格子における磁界の成分を算出する。
【0144】図13中の時間TECは、パーソナルコンピ
ュータ11−3からパーソナルコンピュータ11−2へ
の、オーバーラップ領域の電界の成分の伝送に要する時
間を示す。図13中の時間TH1は、パーソナルコンピュ
ータ11−2が、オーバーラップ領域を除いた領域1の
磁界の成分の算出に要する時間、またはパーソナルコン
ピュータ11−3が、オーバーラップ領域を除いた領域
2の磁界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間を
示す。
【0145】時間TECおよび時間TECのうち、長い時間
に、パーソナルコンピュータ11−3からパーソナルコ
ンピュータ11−2に、オーバーラップ領域の電界の成
分を伝送する処理、オーバーラップ領域を除いた領域1
の磁界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領
域を除いた領域2の磁界の成分を算出する処理が実行さ
れる。
【0146】すなわち、パーソナルコンピュータ11−
3からパーソナルコンピュータ11−2に、オーバーラ
ップ領域の電界の成分を伝送する処理、オーバーラップ
領域を除いた領域1の磁界の成分を算出する処理、およ
びオーバーラップ領域を除いた領域2の磁界の成分を算
出する処理の全ての処理が終了したとき、次の処理が実
行される。
【0147】パーソナルコンピュータ11−2が、次
に、オーバーラップ領域の磁界の成分を計算するとき、
パーソナルコンピュータ11−3から送信された、オー
バーラップ領域の電界の成分が利用される。
【0148】オーバーラップ領域の磁界の成分の算出の
処理から、以上の処理が繰り返され、時間の変化に対応
する磁界の成分および磁界の成分が算出される。
【0149】このようにすることで、オーバーラップ領
域の電界の成分の伝送に要する時間が、オーバーラップ
領域を除いた領域1または領域2の磁界の成分を算出す
る処理に要する時間以下であり、オーバーラップ領域の
磁界の成分の伝送に要する時間が、オーバーラップ領域
を除いた領域1または領域2の電界の成分を算出する処
理に要する時間以下であるとき、全体の処理時間に対す
る、オーバーラップ領域の電界の成分の伝送に要する時
間およびオーバーラップ領域の磁界の成分の伝送に要す
る時間の影響を無視することができる。
【0150】また、オーバーラップ領域の電界の成分の
伝送に要する時間が、オーバーラップ領域を除いた領域
1または領域2の磁界の成分を算出する処理に要する時
間以下であり、オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送
に要する時間が、オーバーラップ領域を除いた領域1ま
たは領域2の電界の成分を算出する処理に要する時間以
下であるとき、オーバーラップ領域の電界の成分の伝送
に要する時間またはオーバーラップ領域の磁界の成分の
伝送に要する時間が長くなることにより、全体の処理時
間が長くなることを防止することができる。
【0151】また、オーバーラップ領域の電界の成分の
伝送に要する時間が、オーバーラップ領域を除いた領域
1または領域2の磁界の成分を算出する処理に要する時
間を越えるか、オーバーラップ領域の磁界の成分の伝送
に要する時間が、オーバーラップ領域を除いた領域1ま
たは領域2の電界の成分を算出する処理に要する時間を
越えても、伝送の処理と並列して、電界または磁界の成
分の算出の処理が実行されるので、伝送の処理が直列に
実行される場合に比較して、全体の処理時間を短くする
ことができる。
【0152】図14は、パーソナルコンピュータ11−
1乃至パーソナルコンピュータ11−3による、初期設
定の処理を説明するフローチャートである。
【0153】ステップS1001において、パーソナル
コンピュータ11−1は、パーソナルコンピュータ11
−1のキーボード38またはポインティングデバイス3
9から供給された信号を基に、例えば、パーソナルコン
ピュータ11−1のHDD41に記録されている、計算コ
ントロールプログラムを起動させる。
【0154】ステップS2001において、パーソナル
コンピュータ11−2は、パーソナルコンピュータ11
−2のキーボード38またはポインティングデバイス3
9から供給された信号、またはネットワークを介して、
パーソナルコンピュータ11−1から供給されたデータ
を基に、例えば、パーソナルコンピュータ11−2のHD
D41に記録されている、FDTD計算サーバプログラムを
起動させる。
【0155】ステップS3001において、パーソナル
コンピュータ11−3は、パーソナルコンピュータ11
−3のキーボード38またはポインティングデバイス3
9から供給された信号、またはネットワークを介して、
パーソナルコンピュータ11−1から供給されたデータ
を基に、例えば、パーソナルコンピュータ11−3のHD
D41に記録されている、FDTD計算サーバプログラムを
起動させる。
【0156】ステップS1002において、パーソナル
コンピュータ11−1のコントロール部71は、ネット
ワークを介して、パーソナルコンピュータ11−2およ
び11−3に、ネットワーク上のアドレスを要求する。
より具体的には、例えば、コントロール部71は、パー
ソナルコンピュータ11−2および11−3宛てに、ネ
ットワーク上のアドレスを要求するパケットを、通信部
43に送信させる。
【0157】ステップS2002において、パーソナル
コンピュータ11−2の演算部81−1は、パーソナル
コンピュータ11−1から送信された、アドレスの要求
を受信する。例えば、パーソナルコンピュータ11−2
の演算部81−1は、パーソナルコンピュータ11−1
から送信された、アドレスの要求を、パーソナルコンピ
ュータ11−2の通信部43に受信させる。
【0158】ステップS2003において、パーソナル
コンピュータ11−2の演算部81−1は、ネットワー
クを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、パー
ソナルコンピュータ11−2のアドレスを送信する。例
えば、演算部81−1は、ネットワークを介して、パー
ソナルコンピュータ11−1宛てに、パーソナルコンピ
ュータ11−2の通信部43に、パーソナルコンピュー
タ11−2の通信部43に対応するIP(Internet Proto
col)アドレスを送信させる。
【0159】ステップS1003において、パーソナル
コンピュータ11−1のコントロール部71は、パーソ
ナルコンピュータ11−2から送信された、パーソナル
コンピュータ11−2のアドレスを受信する。例えば、
パーソナルコンピュータ11−1のコントロール部71
は、パーソナルコンピュータ11−2から送信された、
パーソナルコンピュータ11−2のIPアドレスを、通信
部43に受信させる。
【0160】ステップS3002において、パーソナル
コンピュータ11−3の演算部81−2は、パーソナル
コンピュータ11−1から送信された、アドレスの要求
を受信する。例えば、パーソナルコンピュータ11−3
の演算部81−2は、パーソナルコンピュータ11−1
から送信された、アドレスの要求を、パーソナルコンピ
ュータ11−3の通信部43に受信させる。
【0161】ステップS3003において、パーソナル
コンピュータ11−3の演算部81−2は、ネットワー
クを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、パー
ソナルコンピュータ11−3のアドレスを送信する。例
えば、演算部81−2は、ネットワークを介して、パー
ソナルコンピュータ11−1宛てに、パーソナルコンピ
ュータ11−3の通信部43に、パーソナルコンピュー
タ11−3の通信部43に対応するIPアドレスを送信さ
せる。
【0162】ステップS1004において、パーソナル
コンピュータ11−1のコントロール部71は、パーソ
ナルコンピュータ11−3から送信された、パーソナル
コンピュータ11−3のアドレスを受信する。例えば、
パーソナルコンピュータ11−1のコントロール部71
は、パーソナルコンピュータ11−3から送信された、
パーソナルコンピュータ11−3のIPアドレスを、通信
部43に受信させる。
【0163】データの通信の処理は、コントロール部7
1、演算部81−1乃至81−(N−1)が、通信部4
3に実行させるので、以下、通信の処理の詳細な説明は
省略する。
【0164】ステップS1005において、コントロー
ル部71は、ネットワークを介して、パーソナルコンピ
ュータ11−2および11−3にサンプルデータを送信
する。サンプルデータは、パーソナルコンピュータ11
−2および11−3の計算時間を測定し、パーソナルコ
ンピュータ11−2および11−3の計算能力を明らか
にするためのデータである。
【0165】ステップS2004において、演算部81
−1は、コントロール部71から送信されたサンプルデ
ータを受信する。
【0166】ステップS2005において、演算部81
−1は、受信したサンプルデータを副記録部82−1に
記録させ、記録されているサンプルデータを基に、計算
を実行する。例えば、演算部81−1は、サンプルデー
タを基に、FDTD法により電界の成分または磁界の成分を
算出する。
【0167】ステップS2006において、演算部81
−1は、ステップS2005の処理における、計算に要
した時間(例えば、現実の処理時間またはCPU31の占
有時間など)を、ネットワークを介して、パーソナルコ
ンピュータ11−1に送信する。
【0168】ステップS1006において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された、サンプルデータの計算に要した時間を受信す
る。コントロール部71は、受信したサンプルデータの
計算に要した時間を基に、パーソナルコンピュータ11
−2の計算能力を知ることができる。
【0169】ステップS3004において、演算部81
−2は、コントロール部71から送信されたサンプルデ
ータを受信する。
【0170】ステップS3005において、演算部81
−2は、受信したサンプルデータを副記録部82−2に
記録させ、記録されているサンプルデータを基に、計算
を実行する。例えば、演算部81−2は、サンプルデー
タを基に、FDTD法により電界の成分または磁界の成分を
算出する。
【0171】ステップS3006において、演算部81
−2は、ステップS3005の処理における、計算に要
した時間を、ネットワークを介して、パーソナルコンピ
ュータ11−1に送信する。
【0172】ステップS1007において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された、サンプルデータの計算に要した時間を受信す
る。コントロール部71は、受信したサンプルデータの
計算に要した時間を基に、パーソナルコンピュータ11
−3の計算能力を知ることができる。
【0173】なお、サンプルデータを送信した時刻、サ
ンプルデータの計算に要した時間を受信した時刻、およ
びサンプルデータの計算に要した時間を基に、コントロ
ール部71は、パーソナルコンピュータ11−2および
11−3の通信に要する時間を知ることができる。
【0174】ステップS1008において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された、サンプルデータの計算に要した時間、およびパ
ーソナルコンピュータ11−3から送信された、サンプ
ルデータの計算に要した時間を基に、計算の割り当て、
すなわち計算の対象となる領域の配分を決定する。例え
ば、コントロール部71は、パーソナルコンピュータ1
1−2から送信された、サンプルデータの計算に要した
時間、およびパーソナルコンピュータ11−3から送信
された、サンプルデータの計算に要した時間を基に、パ
ーソナルコンピュータ11−2に処理を実行させるYee
格子の数、およびパーソナルコンピュータ11−3に処
理を実行させるYee格子の数を決定する。
【0175】ステップS1009において、コントロー
ル部71は、ネットワークを介して、パーソナルコンピ
ュータ11−2および11−3に、決定された計算の割
り当てを送信する。
【0176】ステップS2007において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た、計算の割り当てを受信する。
【0177】ステップS3007において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た、計算の割り当てを受信する。
【0178】ステップS1010において、コントロー
ル部71は、主記憶部73を介して、データベース部7
4から、例えば、計算システムの電磁界の解析の対象と
なる領域に対する、Yee格子を記述するデータ、領域に
対するYee格子の配置を示すデータ、または領域の各部
分の電気磁気的なパラメータ、すなわち、透磁率若しく
は誘電率などからなる領域のデータを取得すると共に、
入力部72から、解析の処理を終了させる時刻、または
刻み時間Δtなどを取得し、これらを初期値として、ネ
ットワークを介して、パーソナルコンピュータ11−2
および11−3に送信する。
【0179】ステップS2008において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
たデータを受信する。演算部81−1は、副記録部82
−1に、受信した初期値に含まれる、電磁界の解析の対
象となる領域に対する、Yee格子を記述するデータ、領
域に対するYee格子の配置を示すデータ、または領域の
各部分の電気磁気的なパラメータを記録させる。
【0180】ステップS3008において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
たデータを受信する。演算部81−2は、副記録部82
−2に、受信した初期値に含まれる、電磁界の解析の対
象となる領域に対する、Yee格子を記述するデータ、領
域に対するYee格子の配置を示すデータ、または領域の
各部分の電気磁気的なパラメータを記録させ、処理は終
了する。
【0181】次に、図15および図16のフローチャー
トを参照して、計算コントロールプログラムを実行する
パーソナルコンピュータ11−1、並びにFDTD計算サー
バプログラムを実行するパーソナルコンピュータ11−
2および11−3による、電磁界の解析の処理を説明す
る。
【0182】ステップS1101において、コントロー
ル部71は、ネットワークを介して、開始メッセージを
パーソナルコンピュータ11−2および11−3に送信
する。
【0183】ステップS2101において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0184】ステップS3101において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0185】開始メッセージを受信したとき、ステップ
S2102において、演算部81−1は、副記録部82
−1に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域を除く領域1の磁界の成分を計算する。開始メッセー
ジを受信したとき、ステップS2102の処理と並列し
て、ステップS3102において、演算部81−2は、
副記録部82−2に記録されているデータを基に、オー
バーラップ領域を除く領域2の磁界の成分を計算する。
【0186】オーバーラップ領域を除く領域2の磁界の
成分を計算が終了したとき、ステップS3103におい
て、演算部81−2は、ネットワークを介して、パーソ
ナルコンピュータ11−1に、終了メッセージを送信す
る。
【0187】ステップS1102において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0188】オーバーラップ領域を除く領域1の磁界の
成分を計算が終了したとき、ステップS2103におい
て、演算部81−1は、ネットワークを介して、パーソ
ナルコンピュータ11−1に、終了メッセージを送信す
る。
【0189】ステップS1103において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。
【0190】パーソナルコンピュータ11−2およびパ
ーソナルコンピュータ11−3の双方から終了メッセー
ジを受信したとき、ステップS1104において、コン
トロール部71は、ネットワークを介して、開始メッセ
ージをパーソナルコンピュータ11−2および11−3
に送信する。
【0191】ステップS2104において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0192】ステップS3104において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0193】開始メッセージを受信したとき、ステップ
S2105において、演算部81−1は、副記録部82
−1に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域の磁界の成分を計算する。ステップS2106におい
て、演算部81−1は、ネットワークを介して、オーバ
ーラップ領域の磁界の成分をパーソナルコンピュータ1
1−3に送信する。ステップS3105において、演算
部81−2は、パーソナルコンピュータ11−2から送
信された、オーバーラップ領域の磁界の成分を受信す
る。
【0194】ステップS2106およびステップS31
05の処理と並列して、ステップS2107において、
演算部81−1は、副記録部82−1に記録されている
データを基に、オーバーラップ領域を除く領域1の電界
の成分を計算する。
【0195】ステップS2106、ステップS310
5、およびステップS2107の処理と並列して、ステ
ップS3106において、演算部81−2は、副記録部
82−2に記録されているデータを基に、オーバーラッ
プ領域を除く領域2の電界の成分を計算する。
【0196】ステップS2108において、演算部81
−1は、領域1の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。ステップS3107において、演算部81
−2は、領域2の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。
【0197】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS3108において、演算部81−2は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信する。
【0198】ステップS1105において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0199】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS2109において、演算部81−1は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信する。
【0200】ステップS1106において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。
【0201】パーソナルコンピュータ11−2およびパ
ーソナルコンピュータ11−3の双方から終了メッセー
ジを受信したとき、ステップS1107において、コン
トロール部71は、ネットワークを介して、開始メッセ
ージをパーソナルコンピュータ11−2および11−3
に送信する。
【0202】ステップS3109において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0203】ステップS2110において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0204】開始メッセージを受信したとき、ステップ
S3110において、演算部81−2は、ステップS3
105の処理で受信したオーバーラップ領域の磁界の成
分、および副記録部82−2に記録されているデータを
基に、オーバーラップ領域の電界の成分を計算する。
【0205】なお、処理が繰り返され、2回目以降の処
理におけるステップS3110の処理においては、ステ
ップS3115の処理で受信したオーバーラップ領域の
磁界の成分、および副記録部82−2に記録されている
データを基に、オーバーラップ領域の電界の成分が計算
される。
【0206】ステップS3111において、演算部81
−2は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域の電界の成分をパーソナルコンピュータ11−
2に送信する。
【0207】ステップS2111において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−3から送信され
た、オーバーラップ領域の電界の成分を受信する。
【0208】ステップS3111およびステップS21
11の処理と並列して、ステップS3112において、
演算部81−2は、副記録部82−2に記録されている
データを基に、オーバーラップ領域を除く領域2の磁界
の成分を計算する。
【0209】ステップS3111、ステップS211
1、およびステップS3112の処理と並列して、ステ
ップS2112において、演算部81−1は、副記録部
82−1に記録されているデータを基に、オーバーラッ
プ領域を除く領域1の磁界の成分を計算する。
【0210】オーバーラップ領域を除く領域2の磁界の
成分を計算が終了したとき、ステップS3113におい
て、演算部81−2は、ネットワークを介して、パーソ
ナルコンピュータ11−1に、終了メッセージを送信す
る。
【0211】ステップS1108において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0212】オーバーラップ領域を除く領域1の磁界の
成分を計算が終了したとき、ステップS2113におい
て、演算部81−1は、ネットワークを介して、パーソ
ナルコンピュータ11−1に、終了メッセージを送信す
る。
【0213】ステップS1109において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。
【0214】パーソナルコンピュータ11−2およびパ
ーソナルコンピュータ11−3の双方から終了メッセー
ジを受信したとき、ステップS1110において、コン
トロール部71は、ネットワークを介して、開始メッセ
ージをパーソナルコンピュータ11−2および11−3
に送信する。
【0215】ステップS2114において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0216】ステップS3114において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11から送信された開
始メッセージを受信する。
【0217】開始メッセージを受信したとき、ステップ
S2115において、演算部81−1は、ステップS2
111の処理で受信したオーバーラップ領域の電界の成
分、および副記録部82−1に記録されているデータを
基に、オーバーラップ領域の磁界の成分を計算する。ス
テップS2116において、演算部81−1は、ネット
ワークを介して、オーバーラップ領域の磁界の成分をパ
ーソナルコンピュータ11−3に送信する。ステップS
3115において、演算部81−2は、パーソナルコン
ピュータ11−2から送信された、オーバーラップ領域
の磁界の成分を受信する。
【0218】ステップS2116およびステップS31
15の処理と並列して、ステップS2117において、
演算部81−1は、副記録部82−1に記録されている
データを基に、オーバーラップ領域を除く領域1の電界
の成分を計算する。
【0219】ステップS2116、ステップS311
5、およびステップS2117の処理と並列して、ステ
ップS3116において、演算部81−2は、副記録部
82−2に記録されているデータを基に、オーバーラッ
プ領域を除く領域2の電界の成分を計算する。
【0220】ステップS2118において、演算部81
−1は、領域1の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。ステップS3117において、演算部81
−2は、領域2の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。
【0221】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS3118において、演算部81−2は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS3109に戻り、処
理を繰り返す。
【0222】ステップS1111において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0223】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS2119において、演算部81−1は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS2110に戻り、処
理を繰り返す。
【0224】ステップS1112において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。パーソナルコンピュ
ータ11−2および11−3の双方から終了メッセージ
を受信したとき、手続きは、ステップS1107に戻
り、処理を繰り返す。
【0225】電磁界の解析の処理は、予め設定した、解
析における計算上の時間が経過したとき、終了する。例
えば、コントロール部71は、入力部72から供給され
た初期条件に含まれる、使用者が所望する解析における
計算上の終了時刻、および開始メッセージの送信の処理
と対応する終了メッセージの受信の処理との回数を基
に、電磁界の解析の処理の停止する旨を判定し、パーソ
ナルコンピュータ11−2および11−3に処理を停止
させる。
【0226】例えば、刻み時間Δtを0.1p秒とし、計算
上の終了時刻を5n秒とすることができる。
【0227】このようにすることで、オーバーラップ領
域の電界の成分の伝送、およびオーパラップ領域の磁界
の成分の伝送が比較的低速であっても、より迅速に、FD
TD法により、電磁界を解析することができるようにな
る。
【0228】図17は、本発明に係る計算システムの他
の処理を説明する図である。
【0229】解析の処理を実行するパーソナルコンピュ
ータ11−2およびパーソナルコンピュータ11−3に
おいて、解析の対象となる領域の設定、または透磁率若
しくは誘電率などの設定などの初期設定が実行されたの
ち、パーソナルコンピュータ11−2は、式(1)を基
に、オーバーラップ領域の、各Yee格子における電界の
成分を算出するとともに、これに並列に、パーソナルコ
ンピュータ11−3は、式(1)を基に、オーバーラッ
プ領域の、各Yee格子における電界の成分を算出する。
【0230】図17中の時間TE1は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域の電界の成分の
算出に要する時間、またはパーソナルコンピュータ11
−3が、オーバーラップ領域の電界の成分の算出に要す
る時間のうち、長い時間を示す。
【0231】パーソナルコンピュータ11−2は、パー
ソナルコンピュータ11−3に、オーバーラップ領域の
電界の成分を伝送する。パーソナルコンピュータ11−
3は、パーソナルコンピュータ11−2に、オーバーラ
ップ領域の電界の成分を伝送する。
【0232】パーソナルコンピュータ11−2は、式
(1)を基に、オーバーラップ領域を除いた領域1に属
する、各Yee格子における電界の成分を算出する。パー
ソナルコンピュータ11−3は、式(1)を基に、オー
バーラップ領域を除いた領域2に属する、各Yee格子に
おける電界の成分を算出する。
【0233】図17中の時間TE2は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域を除いた領域1
の電界の成分の算出に要する時間、またはパーソナルコ
ンピュータ11−3が、オーバーラップ領域を除いた領
域2の電界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間
を示す。
【0234】パーソナルコンピュータ11−2は、式
(2)を基に、オーバーラップ領域を除いた領域1に属
する、各Yee格子における磁界の成分を算出する。パー
ソナルコンピュータ11−3は、式(2)を基に、オー
バーラップ領域を除いた領域2に属する、各Yee格子に
おける磁界の成分を算出する。
【0235】図17中の時間TH2は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域を除いた領域1
の磁界の成分の算出に要する時間、またはパーソナルコ
ンピュータ11−3が、オーバーラップ領域を除いた領
域2の磁界の成分の算出に要する時間のうち、長い時間
を示す。
【0236】オーバーラップ領域を除いた領域1に属す
る、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理は、
オーバーラップ領域を除いた領域1に属する、各Yee格
子における電界の成分を算出する処理の後に実行され
る。
【0237】オーバーラップ領域を除いた領域2に属す
る、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理は、
オーバーラップ領域を除いた領域2に属する、各Yee格
子における電界の成分を算出する処理の後に実行され
る。
【0238】オーバーラップ領域を除いた領域1に属す
る、各Yee格子における電界の成分を算出する処理、お
よびオーバーラップ領域を除いた領域1に属する、各Ye
e格子における磁界の成分を算出する処理は、オーバー
ラップ領域を除いた領域2に属する、各Yee格子におけ
る電界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領
域を除いた領域2に属する、各Yee格子における磁界の
成分を算出する処理と並列に実行される。
【0239】パーソナルコンピュータ11−2から、パ
ーソナルコンピュータ11−3に、オーバーラップ領域
の電界の成分を伝送する処理は、パーソナルコンピュー
タ11−3から、パーソナルコンピュータ11−2に、
オーバーラップ領域の電界の成分を伝送する処理と並列
に実行される。
【0240】また、パーソナルコンピュータ11−2か
ら、パーソナルコンピュータ11−3に、オーバーラッ
プ領域の電界の成分を伝送する処理、およびパーソナル
コンピュータ11−3から、パーソナルコンピュータ1
1−2に、オーバーラップ領域の電界の成分を伝送する
処理は、オーバーラップ領域を除いた領域1に属する、
各Yee格子における電界の成分を算出する処理、および
オーバーラップ領域を除いた領域1に属する、各Yee格
子における磁界の成分を算出する処理、並びにオーバー
ラップ領域を除いた領域2に属する、各Yee格子におけ
る電界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領
域を除いた領域2に属する、各Yee格子における磁界の
成分を算出する処理と並列に実行される。
【0241】図17中の時間TECは、パーソナルコンピ
ュータ11−2から、パーソナルコンピュータ11−3
に、オーバーラップ領域の電界の成分を伝送する時間、
またはパーソナルコンピュータ11−3から、パーソナ
ルコンピュータ11−2に、オーバーラップ領域の電界
の成分を伝送する時間のうち、長い時間を示す。
【0242】パーソナルコンピュータ11−2からパー
ソナルコンピュータ11−3に、オーバーラップ領域の
電界の成分を伝送する処理、パーソナルコンピュータ1
1−3からパーソナルコンピュータ11−2に、オーバ
ーラップ領域の電界の成分を伝送する処理、オーバーラ
ップ領域を除いた領域1の電界の成分を算出する処理お
よびオーバーラップ領域を除いた領域1の磁界の成分を
算出する処理、並びにオーバーラップ領域を除いた領域
2の電界の成分を算出する処理およびオーバーラップ領
域を除いた領域2の磁界の成分を算出する処理の全ての
処理が終了したとき、次の処理が実行される。
【0243】次に、パーソナルコンピュータ11−2
は、パーソナルコンピュータ11−3から送信されたオ
ーバーラップ領域の電界の成分を基に、オーバーラップ
領域の、各Yee格子における磁界の成分を算出するとと
もに、これに並列に、パーソナルコンピュータ11−3
は、パーソナルコンピュータ11−2から送信されたオ
ーバーラップ領域の電界の成分を基に、オーバーラップ
領域の、各Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0244】図17中の時間TH1は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域の磁界の成分の
算出に要する時間、またはパーソナルコンピュータ11
−3が、オーバーラップ領域の磁界の成分の算出に要す
る時間のうち、長い時間を示す。
【0245】オーバーラップ領域の電界の成分の算出の
処理から、以上の処理が繰り返され、時間の変化に対応
する磁界の成分および磁界の成分が算出される。
【0246】このようにすることで、オーバーラップ領
域の電界の成分を伝送に要する時間TECが、時間TE2と時
間TH2との和に比較して短いとき、全体の処理時間に対
する、オーバーラップ領域の電界の成分の伝送に要する
時間の影響を無視することができる。すなわち、オーバ
ーラップ領域の電界の成分の伝送の速度がさらに低速で
あっても、より迅速に、電磁界の解析の処理を実行する
ことができる。
【0247】図18および図19は、1台のパーソナル
コンピュータで電磁界の解析の処理に要した時間、従来
の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュータで
電磁界の解析の処理に要した時間、および本発明に係る
方法により2台のパーソナルコンピュータで電磁界の解
析の処理に要した時間の例を示す図である。
【0248】Yee格子の数が25×100×100であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、5.178秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、5.8848秒であり、本発明に係る方法により2台
のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実行
した場合、処理に要する時間は、5.0438秒であった。
【0249】Yee格子の数が25×150×150であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、10.796秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、10.7152秒であり、本発明に係る方法により2
台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実
行した場合、処理に要する時間は、9.676秒であった。
【0250】Yee格子の数が25×200×200であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、18.637秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、16.1408秒であり、本発明に係る方法により2
台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実
行した場合、処理に要する時間は、14.2606秒であっ
た。
【0251】Yee格子の数が25×250×250であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、28.882秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、23.744秒であり、本発明に係る方法により2台
のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実行
した場合、処理に要する時間は、21.3908秒であった。
【0252】Yee格子の数が25×300×300であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、39.457秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、32.2002秒であり、本発明に係る方法により2
台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実
行した場合、処理に要する時間は、28.4252秒であっ
た。
【0253】Yee格子の数が25×350×350であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、71.443秒であり、
従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュー
タで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要する
時間は、41.778秒であり、本発明に係る方法により2台
のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を実行
した場合、処理に要する時間は、38.1948秒であった。
【0254】Yee格子の数が25×400×400であるとき、
1台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理を
実行した場合、処理に要する時間は、115.777秒であ
り、従来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピ
ュータで電磁界の解析の処理を実行した場合、処理に要
する時間は、54.0614秒であり、本発明に係る方法によ
り2台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理
を実行した場合、処理に要する時間は、47.7446秒であ
った。
【0255】以上の結果から、本発明に係る計算システ
ムは、Yee格子の数が多いほど、従来に比較して、より
迅速に、電磁界の解析の処理を実行できることがわか
る。
【0256】さらに、本発明に係る計算システムは、オ
ーバーラップ領域に属するYee格子の数が多いほど、従
来の分散型FDTD法に比較して、より迅速に、電磁界の解
析の処理を実行できることがわかる。
【0257】図20は、計算コントロールプログラムを
実行するパーソナルコンピュータ11−1、並びにFDTD
計算サーバプログラムを実行するパーソナルコンピュー
タ11−2および11−3による、電磁界の解析の他の
処理を説明するフローチャートである。
【0258】ステップS1201において、コントロー
ル部71は、ネットワークを介して、開始メッセージを
パーソナルコンピュータ11−2および11−3に送信
する。
【0259】ステップS3201において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0260】ステップS2201において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0261】ステップS3202において、演算部81
−2は、副記録部82−2に記録されているデータを基
に、オーバーラップ領域の電界の成分を計算する。
【0262】ステップS2202において、演算部81
−1は、副記録部82−1に記録されているデータを基
に、オーバーラップ領域の電界の成分を計算する。
【0263】ステップS3203において、演算部81
−2は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域の電界の成分をパーソナルコンピュータ11−
2に送信する。
【0264】ステップS2203において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−3から送信され
た、オーバーラップ領域の電界の成分を受信する。
【0265】ステップS2204において、演算部81
−1は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域の電界の成分をパーソナルコンピュータ11−
1に送信する。
【0266】ステップS3204において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−2から送信され
た、オーバーラップ領域の電界の成分を受信する。
【0267】ステップS3203およびステップS22
03の処理、並びにステップS2204およびステップ
S3204の処理と並列して、ステップS3205にお
いて、演算部81−2は、副記録部82−2に記録され
ているデータを基に、オーバーラップ領域を除く領域2
の電界の成分を計算する。
【0268】ステップS3203およびステップS22
03の処理、ステップS2204およびステップS32
04、並びにステップS3205の処理の処理と並列し
て、ステップS2206において、演算部81−1は、
副記録部82−1に記録されているデータを基に、オー
バーラップ領域を除く領域1の電界の成分を計算する。
【0269】ステップS3203およびステップS22
03の処理、並びにステップS2204およびステップ
S3204の処理と並列して、ステップS3206にお
いて、演算部81−2は、副記録部82−2に記録され
ているデータを基に、オーバーラップ領域を除く領域2
の磁界の成分を計算する。
【0270】ステップS3203およびステップS22
03の処理、ステップS2204およびステップS32
04、並びにステップS3205の処理またはステップ
S3206の処理の処理と並列して、ステップS220
7において、演算部81−1は、副記録部82−1に記
録されているデータを基に、オーバーラップ領域を除く
領域1の磁界の成分を計算する。
【0271】ステップS2207において、演算部81
−1は、ステップS2203の処理で受信した、オーバ
ーラップ領域の電界の成分、および副記録部82−1に
記録されているデータを基に、オーバーラップ領域の磁
界の成分を計算する。
【0272】ステップS2207の処理と並列して、ス
テップS3207において、演算部81−2は、ステッ
プS3204の処理で受信した、オーバーラップ領域の
電界の成分、および副記録部82−2に記録されている
データを基に、オーバーラップ領域の磁界の成分を計算
する。
【0273】ステップS2208において、演算部81
−1は、領域1の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。ステップS3208において、演算部81
−2は、領域2の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。
【0274】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS3209において、演算部81−2は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS3201に戻り、処
理を繰り返す。
【0275】ステップS1202において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0276】吸収境界条件を計算が終了したとき、ステ
ップS2209において、演算部81−1は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS2201に戻り、処
理を繰り返す。
【0277】ステップS1203において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。パーソナルコンピュ
ータ11−2および11−3の双方から終了メッセージ
を受信したとき、処理は、ステップS1201に戻り、
開始メッセージの処理から処理を繰り返す。
【0278】電磁界の解析の処理は、予め設定した、解
析における計算上の時間が経過したとき、終了する。
【0279】このようにすることで、オーバーラップ領
域の電界の成分の伝送がより低速であっても、より迅速
に、FDTD法により、電磁界を解析することができるよう
になる。
【0280】図21は、パーソナルコンピュータ11−
2乃至パーソナルコンピュータ11−5に解析の対象と
なる領域を分配する例を説明する図である。
【0281】解析の対象となる領域の外縁には、吸収境
界領域が配置されている。
【0282】オーバーラップ領域1は、領域が分割され
る部分の全体に配置される。オーバーラップ領域2は、
領域が分割される部分の全体に配置される。オーバーラ
ップ領域3は、領域が分割される部分の全体に配置され
る。
【0283】例えば、オーバーラップ領域1乃至オーバ
ーラップ領域3は、解析の対象となる領域に対して、平
行に配置される。
【0284】パーソナルコンピュータ11−2およびパ
ーソナルコンピュータ11−3の計算の対象となるオー
バーラップ領域1は、同一のYee格子からなる。オーバ
ーラップ領域1における、領域1および領域2が接する
方向のYee格子の数は、1である。
【0285】パーソナルコンピュータ11−3およびパ
ーソナルコンピュータ11−4の計算の対象となるオー
バーラップ領域2は、同一のYee格子からなる。オーバ
ーラップ領域2における、領域1および領域3が接する
方向のYee格子の数は、1である。
【0286】パーソナルコンピュータ11−4およびパ
ーソナルコンピュータ11−5の計算の対象となるオー
バーラップ領域3は、同一のYee格子からなる。オーバ
ーラップ領域3における、領域4および領域5が接する
方向のYee格子の数は、1である。
【0287】パーソナルコンピュータ11−2乃至パー
ソナルコンピュータ11−5に解析の対象となる領域を
分配するとき、解析の対象となる領域のうち、領域1お
よびオーバーラップ領域1は、パーソナルコンピュータ
11−2に分配され、オーバーラップ領域1、領域2、
およびオーバーラップ領域2は、パーソナルコンピュー
タ11−3に分配され、オーバーラップ領域2、領域
3、およびオーバーラップ領域3は、パーソナルコンピ
ュータ11−4に分配され、オーバーラップ領域3およ
び領域4は、パーソナルコンピュータ11−5に分配さ
れる。
【0288】パーソナルコンピュータ11−2は、領域
1およびオーバーラップ領域1の電界の成分および磁界
の成分を演算する。
【0289】パーソナルコンピュータ11−3は、オー
バーラップ領域1、領域2、およびオーバーラップ領域
2の電界の成分および磁界の成分を演算する。
【0290】パーソナルコンピュータ11−4は、オー
バーラップ領域2、領域3、およびオーバーラップ領域
3の電界の成分および磁界の成分を演算する。
【0291】パーソナルコンピュータ11−5は、オー
バーラップ領域3および領域4の電界の成分および磁界
の成分を演算する。
【0292】例えば、パーソナルコンピュータ11−2
の所定の単位データの計算に要する時間と、パーソナル
コンピュータ11−3の同一の単位データの計算に要す
る時間と、パーソナルコンピュータ11−4の同一の単
位データの計算に要する時間と、パーソナルコンピュー
タ11−5の同一の単位データの計算に要する時間との
比が、1:2:4:8であるとき、パーソナルコンピュ
ータ11−2が計算を実行する領域1およびオーバーラ
ップ領域1のYee格子の数と、パーソナルコンピュータ
11−3が計算を実行するオーバーラップ領域1、領域
2、およびオーバーラップ領域2のYee格子の数と、パ
ーソナルコンピュータ11−4が計算を実行するオーバ
ーラップ領域2、領域3、およびオーバーラップ領域3
のYee格子の数と、パーソナルコンピュータ11−5が
計算を実行するオーバーラップ領域3および領域4のYe
e格子の数との比は、8:4:2:1とされる。
【0293】図22は、本発明に係る計算システムのさ
らに他の処理を説明する図である。
【0294】解析の処理を実行するパーソナルコンピュ
ータ11−2乃至パーソナルコンピュータ11−5にお
いて、解析の対象となる領域の設定、または透磁率若し
くは誘電率などの設定などの初期設定が実行されたの
ち、パーソナルコンピュータ11−2は、式(1)を基
に、オーバーラップ領域1の、各Yee格子における電界
の成分を算出する。パーソナルコンピュータ11−3
は、式(1)を基に、オーバーラップ領域1およびオー
バーラップ領域2の、各Yee格子における電界の成分を
算出する。
【0295】パーソナルコンピュータ11−4は、式
(1)を基に、オーバーラップ領域2およびオーバーラ
ップ領域3の、各Yee格子における電界の成分を算出す
る。パーソナルコンピュータ11−5は、式(1)を基
に、オーバーラップ領域3の、各Yee格子における電界
の成分を算出する。
【0296】パーソナルコンピュータ11−2におけ
る、オーバーラップ領域1の、各Yee格子における電界
の成分を算出する処理、パーソナルコンピュータ11−
3における、オーバーラップ領域1およびオーバーラッ
プ領域2の、各Yee格子における電界の成分を算出する
処理、パーソナルコンピュータ11−4における、オー
バーラップ領域2およびオーバーラップ領域3の、各Ye
e格子における電界の成分を算出する処理、並びにパー
ソナルコンピュータ11−5における、オーバーラップ
領域3の、各Yee格子における電界の成分を算出する処
理は、並列に実行される。
【0297】図22中の時間TE1は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域1の電界の成分
の算出に要する時間、パーソナルコンピュータ11−3
が、オーバーラップ領域1およびオーバーラップ領域2
の電界の成分の算出に要する時間、パーソナルコンピュ
ータ11−4が、オーバーラップ領域2およびオーバー
ラップ領域3の電界の成分の算出に要する時間、パーソ
ナルコンピュータ11−5が、オーバーラップ領域3の
電界の成分の算出に要する時間のうち、最も長い時間を
示す。
【0298】パーソナルコンピュータ11−2は、パー
ソナルコンピュータ11−3に、オーバーラップ領域1
の電界の成分を伝送する。パーソナルコンピュータ11
−3は、パーソナルコンピュータ11−2に、オーバー
ラップ領域1の電界の成分を伝送する。
【0299】パーソナルコンピュータ11−2からパー
ソナルコンピュータ11−3に伝送されるオーバーラッ
プ領域1の電界の成分は、算出に使用されるYee格子が
異なるため、パーソナルコンピュータ11−3からパー
ソナルコンピュータ11−2に伝送されるオーバーラッ
プ領域1の電界の成分と異なり、パーソナルコンピュー
タ11−2からパーソナルコンピュータ11−3に伝送
されるオーバーラップ領域1の電界の成分と、パーソナ
ルコンピュータ11−3からパーソナルコンピュータ1
1−2に伝送されるオーバーラップ領域1の電界の成分
とは、欠落している値を相補う関係にある。
【0300】パーソナルコンピュータ11−3は、パー
ソナルコンピュータ11−4に、オーバーラップ領域2
の電界の成分を伝送する。パーソナルコンピュータ11
−4は、パーソナルコンピュータ11−3に、オーバー
ラップ領域2の電界の成分を伝送する。
【0301】パーソナルコンピュータ11−3からパー
ソナルコンピュータ11−4に伝送されるオーバーラッ
プ領域2の電界の成分は、算出に使用されるYee格子が
異なるため、パーソナルコンピュータ11−4からパー
ソナルコンピュータ11−3に伝送されるオーバーラッ
プ領域2の電界の成分と異なり、パーソナルコンピュー
タ11−3からパーソナルコンピュータ11−4に伝送
されるオーバーラップ領域2の電界の成分と、パーソナ
ルコンピュータ11−4からパーソナルコンピュータ1
1−3に伝送されるオーバーラップ領域2の電界の成分
とは、欠落している値を相補う関係にある。
【0302】パーソナルコンピュータ11−4は、パー
ソナルコンピュータ11−5に、オーバーラップ領域3
の電界の成分を伝送する。パーソナルコンピュータ11
−5は、パーソナルコンピュータ11−4に、オーバー
ラップ領域3の電界の成分を伝送する。
【0303】パーソナルコンピュータ11−4からパー
ソナルコンピュータ11−5に伝送されるオーバーラッ
プ領域3の電界の成分は、算出に使用されるYee格子が
異なるため、パーソナルコンピュータ11−5からパー
ソナルコンピュータ11−4に伝送されるオーバーラッ
プ領域3の電界の成分と異なり、パーソナルコンピュー
タ11−4からパーソナルコンピュータ11−5に伝送
されるオーバーラップ領域3の電界の成分と、パーソナ
ルコンピュータ11−5からパーソナルコンピュータ1
1−4に伝送されるオーバーラップ領域3の電界の成分
とは、欠落している値を相補う関係にある。
【0304】パーソナルコンピュータ11−2は、式
(1)を基に、オーバーラップ領域1を除いた領域1に
属する、各Yee格子における電界の成分を算出する。パ
ーソナルコンピュータ11−3は、式(1)を基に、オ
ーバーラップ領域1およびオーバーラップ領域2を除い
た領域2に属する、各Yee格子における電界の成分を算
出する。
【0305】パーソナルコンピュータ11−4は、式
(1)を基に、オーバーラップ領域2およびオーバーラ
ップ領域3を除いた領域3に属する、各Yee格子におけ
る電界の成分を算出する。パーソナルコンピュータ11
−5は、式(1)を基に、オーバーラップ領域3を除い
た領域4に属する、各Yee格子における電界の成分を算
出する。
【0306】図22中の時間TE2は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域1を除いた領域
1の電界の成分の算出に要する時間、パーソナルコンピ
ュータ11−3が、オーバーラップ領域1およびオーバ
ーラップ領域2を除いた領域2の電界の成分の算出に要
する時間、パーソナルコンピュータ11−4が、オーバ
ーラップ領域2およびオーバーラップ領域3を除いた領
域3の電界の成分の算出に要する時間、パーソナルコン
ピュータ11−5が、オーバーラップ領域3を除いた領
域4の電界の成分の算出に要する時間のうち、最も長い
時間を示す。
【0307】パーソナルコンピュータ11−2は、式
(2)を基に、オーバーラップ領域1を除いた領域1に
属する、各Yee格子における磁界の成分を算出する。パ
ーソナルコンピュータ11−3は、式(2)を基に、オ
ーバーラップ領域1およびオーバーラップ領域2を除い
た領域2に属する、各Yee格子における磁界の成分を算
出する。
【0308】パーソナルコンピュータ11−4は、式
(2)を基に、オーバーラップ領域2およびオーバーラ
ップ領域3を除いた領域3に属する、各Yee格子におけ
る磁界の成分を算出する。パーソナルコンピュータ11
−5は、式(2)を基に、オーバーラップ領域3を除い
た領域4に属する、各Yee格子における磁界の成分を算
出する。
【0309】図22中の時間TH2は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域1を除いた領域
1の磁界の成分の算出に要する時間、パーソナルコンピ
ュータ11−3が、オーバーラップ領域1およびオーバ
ーラップ領域2を除いた領域2の磁界の成分の算出に要
する時間、パーソナルコンピュータ11−4が、オーバ
ーラップ領域2およびオーバーラップ領域3を除いた領
域3の磁界の成分の算出に要する時間、パーソナルコン
ピュータ11−5が、オーバーラップ領域3を除いた領
域4の磁界の成分の算出に要する時間のうち、最も長い
時間を示す。
【0310】オーバーラップ領域1を除いた領域1に属
する、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理
は、オーバーラップ領域1を除いた領域1に属する、各
Yee格子における電界の成分を算出する処理の後に実行
される。
【0311】オーバーラップ領域1およびオーバーラッ
プ領域2を除いた領域2に属する、各Yee格子における
磁界の成分を算出する処理は、オーバーラップ領域1お
よびオーバーラップ領域2を除いた領域2に属する、各
Yee格子における電界の成分を算出する処理の後に実行
される。
【0312】オーバーラップ領域2およびオーバーラッ
プ領域3を除いた領域3に属する、各Yee格子における
磁界の成分を算出する処理は、オーバーラップ領域2お
よびオーバーラップ領域3を除いた領域3に属する、各
Yee格子における電界の成分を算出する処理の後に実行
される。
【0313】オーバーラップ領域3を除いた領域4に属
する、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理
は、オーバーラップ領域3を除いた領域4に属する、各
Yee格子における電界の成分を算出する処理の後に実行
される。
【0314】オーバーラップ領域1を除いた領域1に属
する、各Yee格子における電界の成分を算出する処理、
およびオーバーラップ領域1を除いた領域1に属する、
各Yee格子における磁界の成分を算出する処理と、オー
バーラップ領域1およびオーバーラップ領域2を除いた
領域2に属する、各Yee格子における電界の成分を算出
する処理、並びにオーバーラップ領域1およびオーバー
ラップ領域2を除いた領域2に属する、各Yee格子にお
ける磁界の成分を算出する処理と、オーバーラップ領域
2およびオーバーラップ領域3を除いた領域3に属す
る、各Yee格子における電界の成分を算出する処理、並
びにオーバーラップ領域2およびオーバーラップ領域3
を除いた領域3に属する、各Yee格子における磁界の成
分を算出する処理と、オーバーラップ領域3を除いた領
域4に属する、各Yee格子における電界の成分を算出す
る処理、およびオーバーラップ領域3を除いた領域4に
属する、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理
とは、並列に実行される。
【0315】パーソナルコンピュータ11−2から、パ
ーソナルコンピュータ11−3に、オーバーラップ領域
1の電界の成分を伝送する処理、パーソナルコンピュー
タ11−3から、パーソナルコンピュータ11−2に、
オーバーラップ領域1の電界の成分を伝送する処理、パ
ーソナルコンピュータ11−3から、パーソナルコンピ
ュータ11−4に、オーバーラップ領域2の電界の成分
を伝送する処理、パーソナルコンピュータ11−4か
ら、パーソナルコンピュータ11−3に、オーバーラッ
プ領域2の電界の成分を伝送する処理、パーソナルコン
ピュータ11−4から、パーソナルコンピュータ11−
5に、オーバーラップ領域3の電界の成分を伝送する処
理、パーソナルコンピュータ11−5から、パーソナル
コンピュータ11−4に、オーバーラップ領域3の電界
の成分を伝送する処理は、並列に実行される。
【0316】また、オーバーラップ領域1乃至オーバー
ラップ領域3の電界の成分を伝送する処理は、オーバー
ラップ領域1を除いた領域1に属する、各Yee格子にお
ける電界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ
領域1を除いた領域1に属する、各Yee格子における磁
界の成分を算出する処理と、オーバーラップ領域1およ
びオーバーラップ領域2を除いた領域2に属する、各Ye
e格子における電界の成分を算出する処理、並びにオー
バーラップ領域1およびオーバーラップ領域2を除いた
領域2に属する、各Yee格子における磁界の成分を算出
する処理と、オーバーラップ領域2およびオーバーラッ
プ領域3を除いた領域3に属する、各Yee格子における
電界の成分を算出する処理、並びにオーバーラップ領域
2およびオーバーラップ領域3を除いた領域3に属す
る、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理と、
オーバーラップ領域3を除いた領域4に属する、各Yee
格子における電界の成分を算出する処理、およびオーバ
ーラップ領域3を除いた領域4に属する、各Yee格子に
おける磁界の成分を算出する処理と並列に実行される。
【0317】図22中の時間TECは、オーバーラップ領
域1乃至オーバーラップ領域3の電界の成分を伝送する
時間のうち、最も長い時間を示す。
【0318】オーバーラップ領域1乃至オーバーラップ
領域3の電界の成分を伝送する処理、オーバーラップ領
域1を除いた領域1に属する、各Yee格子における電界
の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領域1を
除いた領域1に属する、各Yee格子における磁界の成分
を算出する処理、オーバーラップ領域1およびオーバー
ラップ領域2を除いた領域2に属する、各Yee格子にお
ける電界の成分を算出する処理、並びにオーバーラップ
領域1およびオーバーラップ領域2を除いた領域2に属
する、各Yee格子における磁界の成分を算出する処理、
オーバーラップ領域2およびオーバーラップ領域3を除
いた領域3に属する、各Yee格子における電界の成分を
算出する処理、並びにオーバーラップ領域2およびオー
バーラップ領域3を除いた領域3に属する、各Yee格子
における磁界の成分を算出する処理、並びにオーバーラ
ップ領域3を除いた領域4に属する、各Yee格子におけ
る電界の成分を算出する処理、およびオーバーラップ領
域3を除いた領域4に属する、各Yee格子における磁界
の成分を算出する処理の全ての処理が終了したとき、次
の処理が実行される。
【0319】次に、パーソナルコンピュータ11−2
は、記録されているオーバーラップ領域1のデータ、お
よびパーソナルコンピュータ11−3から送信されたオ
ーバーラップ領域1の電界の成分を基に、オーバーラッ
プ領域1の、各Yee格子における磁界の成分を算出す
る。
【0320】パーソナルコンピュータ11−3は、記録
されているオーバーラップ領域1のデータ、およびパー
ソナルコンピュータ11−2から送信されたオーバーラ
ップ領域1の電界の成分を基に、オーバーラップ領域1
に属する、各Yee格子における磁界の成分を算出する。
パーソナルコンピュータ11−3は、記録されているオ
ーバーラップ領域2のデータ、およびパーソナルコンピ
ュータ11−4から送信されたオーバーラップ領域2の
電界の成分を基に、オーバーラップ領域2に属する、各
Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0321】パーソナルコンピュータ11−4は、記録
されているオーバーラップ領域2のデータ、およびパー
ソナルコンピュータ11−3から送信されたオーバーラ
ップ領域2の電界の成分を基に、オーバーラップ領域2
に属する、各Yee格子における磁界の成分を算出する。
パーソナルコンピュータ11−4は、記録されているオ
ーバーラップ領域3のデータ、およびパーソナルコンピ
ュータ11−5から送信されたオーバーラップ領域3の
電界の成分を基に、オーバーラップ領域3に属する、各
Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0322】パーソナルコンピュータ11−5は、記録
されているオーバーラップ領域3のデータ、およびパー
ソナルコンピュータ11−4から送信されたオーバーラ
ップ領域3の電界の成分を基に、オーバーラップ領域3
の、各Yee格子における磁界の成分を算出する。
【0323】パーソナルコンピュータ11−2におけ
る、オーバーラップ領域1の、各Yee格子における磁界
の成分を算出する処理、パーソナルコンピュータ11−
3における、オーバーラップ領域1およびオーバーラッ
プ領域2の、各Yee格子における磁界の成分を算出する
処理、パーソナルコンピュータ11−4における、オー
バーラップ領域2およびオーバーラップ領域3の、各Ye
e格子における磁界の成分を算出する処理、並びにパー
ソナルコンピュータ11−5における、オーバーラップ
領域3の、各Yee格子における磁界の成分を算出する処
理は、並列に実行される。
【0324】図22中の時間TH1は、パーソナルコンピ
ュータ11−2が、オーバーラップ領域1の磁界の成分
の算出に要する時間、パーソナルコンピュータ11−3
が、オーバーラップ領域1およびオーバーラップ領域2
の磁界の成分の算出に要する時間、パーソナルコンピュ
ータ11−4が、オーバーラップ領域2およびオーバー
ラップ領域3の磁界の成分の算出に要する時間、パーソ
ナルコンピュータ11−5が、オーバーラップ領域3の
磁界の成分の算出に要する時間のうち、最も長い時間を
示す。
【0325】オーバーラップ領域1乃至オーバーラップ
領域3の電界の成分の算出の処理から、以上の処理が繰
り返され、時間の変化に対応する磁界の成分および磁界
の成分が算出される。
【0326】図23は、図19に示す、1台のパーソナ
ルコンピュータで電磁界の解析の処理に要した時間、従
来の分散型FDTD法により2台のパーソナルコンピュータ
で電磁界の解析の処理に要した時間、および本発明に係
る方法により2台のパーソナルコンピュータで電磁界の
解析の処理に要した時間に加えて、本発明に係る方法に
より4台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処
理を実行したときの予測される処理時間を示す図であ
る。
【0327】図19に示す結果が求められたときの、2
台のパーソナルコンピュータと同等の処理能力を有する
2台のパーソナルコンピュータを追加し、4台のパーソ
ナルコンピュータが論理的にバス型のネットワークで接
続され、図21に示すように領域が分割され、伝送の要
する時間が、オーバーラップ領域を含まない電界および
磁界の計算に要する時間を超えないとき、本発明に係る
方法により4台のパーソナルコンピュータで電磁界の解
析の処理を実行したときの処理時間は、データの伝送に
要する時間を必要としないので、本発明に係る方法によ
り2台のパーソナルコンピュータで電磁界の解析の処理
を実行したときの処理時間のほぼ1/2になると予測さ
れる。
【0328】図24は、計算コントロールプログラムを
実行するパーソナルコンピュータ11−1、並びにFDTD
計算サーバプログラムを実行するパーソナルコンピュー
タ11−2乃至11−5による、電磁界の解析のさらに
他の処理を説明するフローチャートである。
【0329】ステップS1301において、コントロー
ル部71は、ネットワークを介して、開始メッセージを
パーソナルコンピュータ11−2乃至11−5に送信す
る。
【0330】ステップS2301において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0331】ステップS3301において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−1から送信され
た開始メッセージを受信する。
【0332】ステップS4301において、パーソナル
コンピュータ11−4の演算部81−3は、パーソナル
コンピュータ11−1から送信された開始メッセージを
受信する。
【0333】ステップS5301において、パーソナル
コンピュータ11−5の演算部81−4は、パーソナル
コンピュータ11−1から送信された開始メッセージを
受信する。
【0334】開始メッセージを受信したので、ステップ
S2303において、演算部81−1は、副記録部82
−1に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域1の電界の成分を計算する。
【0335】開始メッセージを受信したので、ステップ
S3302において、演算部81−2は、副記録部82
−2に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域1およびオーバーラップ領域2の電界の成分を計算す
る。
【0336】開始メッセージを受信したので、ステップ
S4302において、演算部81−3は、副記録部82
−3に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域2およびオーバーラップ領域3の電界の成分を計算す
る。
【0337】開始メッセージを受信したので、ステップ
S5302において、演算部81−4は、副記録部82
−4に記録されているデータを基に、オーバーラップ領
域3の電界の成分を計算する。
【0338】ステップS2302の処理、ステップS3
302の処理、ステップS4302の処理、およびステ
ップS5302の処理は、並列に実行される。
【0339】ステップS2303において、演算部81
−1は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域1の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−3に送信する。
【0340】ステップS3303において、演算部81
−2は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域2の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−4に送信する。
【0341】ステップS4303において、演算部81
−3は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域3の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−5に送信する。
【0342】ステップS3304において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−2から送信され
た、オーバーラップ領域1の電界の成分を受信する。
【0343】ステップS4304において、演算部81
−3は、パーソナルコンピュータ11−3から送信され
た、オーバーラップ領域2の電界の成分を受信する。
【0344】ステップS5303において、演算部81
−4は、パーソナルコンピュータ11−4から送信され
た、オーバーラップ領域3の電界の成分を受信する。
【0345】ステップS5304において、演算部81
−4は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域3の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−4に送信する。
【0346】ステップS4305において、演算部81
−3は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域2の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−3に送信する。
【0347】ステップS3305において、演算部81
−2は、ネットワークを介して、計算されたオーバーラ
ップ領域1の電界の成分をパーソナルコンピュータ11
−2に送信する。
【0348】ステップS4306において、演算部81
−3は、パーソナルコンピュータ11−5から送信され
た、オーバーラップ領域3の電界の成分を受信する。
【0349】ステップS3306において、演算部81
−2は、パーソナルコンピュータ11−4から送信され
た、オーバーラップ領域2の電界の成分を受信する。
【0350】ステップS2304において、演算部81
−1は、パーソナルコンピュータ11−3から送信され
た、オーバーラップ領域1の電界の成分を受信する。
【0351】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、並びにステップS5303およびステップS5
304の処理は、並列に実行される。
【0352】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS2305において、演算
部81−1は、副記録部82−1に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域1を除く領域1の電界の
成分を計算する。
【0353】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS3307において、演算
部81−2は、副記録部82−2に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域1およびオーバーラップ
領域2を除く領域2の電界の成分を計算する。
【0354】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS4307において、演算
部81−3は、副記録部82−3に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域2およびオーバーラップ
領域3を除く領域3の電界の成分を計算する。
【0355】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS5305において、演算
部81−4は、副記録部82−4に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域3を除く領域4の電界の
成分を計算する。
【0356】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS2306において、演算
部81−1は、副記録部82−1に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域1を除く領域1の磁界の
成分を計算する。
【0357】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS3308において、演算
部81−2は、副記録部82−2に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域1およびオーバーラップ
領域2を除く領域2の磁界の成分を計算する。
【0358】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS4308において、演算
部81−3は、副記録部82−3に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域2およびオーバーラップ
領域3を除く領域3の磁界の成分を計算する。
【0359】ステップS2303およびステップS23
04の処理、ステップS3303乃至ステップS330
6の処理、ステップS4303乃至ステップS4306
の処理、ステップS5303およびステップS5304
の処理と並列して、ステップS5306において、演算
部81−4は、副記録部82−4に記録されているデー
タを基に、オーバーラップ領域3を除く領域4の磁界の
成分を計算する。
【0360】ステップS2307において、演算部81
−1は、ステップS2304の処理で受信したオーバー
ラップ領域1の電界の成分、および副記録部82−1に
記録されているデータを基に、オーバーラップ領域1の
磁界の成分を計算する。
【0361】ステップS3309において、演算部81
−2は、ステップS3304の処理で受信したオーバー
ラップ領域1の電界の成分、ステップS3306の処理
で受信したオーバーラップ領域2の電界の成分、および
副記録部82−2に記録されているデータを基に、オー
バーラップ領域1およびオーバーラップ領域2の磁界の
成分を計算する。
【0362】ステップS4309において、演算部81
−3は、ステップS4304の処理で受信したオーバー
ラップ領域2の電界の成分、ステップS4306の処理
で受信したオーバーラップ領域3の電界の成分、および
副記録部82−3に記録されているデータを基に、オー
バーラップ領域2およびオーバーラップ領域3の磁界の
成分を計算する。
【0363】ステップS5307において、演算部81
−4は、ステップS5303の処理で受信したオーバー
ラップ領域3の電界の成分、および副記録部82−4に
記録されているデータを基に、オーバーラップ領域3の
磁界の成分を計算する。
【0364】ステップS2307の処理、ステップS3
309の処理、ステップS4309の処理、およびステ
ップS5307の処理は、並列に実行される。
【0365】ステップS2308において、演算部81
−1は、領域1の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。ステップS3310において、演算部81
−2は、領域2の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。
【0366】ステップS4310において、演算部81
−3は、領域3の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。ステップS5308において、演算部81
−4は、領域4の吸収境界領域について、吸収境界条件
を計算する。
【0367】ステップS2308の処理、ステップS3
310の処理、ステップS4310の処理、およびステ
ップS5308の処理は、並列に実行される。
【0368】吸収境界条件の計算が終了したとき、ステ
ップS5309において、演算部81−4は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS5301に戻り、処
理を繰り返す。
【0369】吸収境界条件の計算が終了したとき、ステ
ップS4311において、演算部81−3は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS4301に戻り、処
理を繰り返す。
【0370】吸収境界条件の計算が終了したとき、ステ
ップS3311において、演算部81−2は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS3301に戻り、処
理を繰り返す。
【0371】吸収境界条件の計算が終了したとき、ステ
ップS2309において、演算部81−1は、ネットワ
ークを介して、パーソナルコンピュータ11−1に、終
了メッセージを送信し、ステップS2301に戻り、処
理を繰り返す。
【0372】ステップS1302において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−5から送信
された終了メッセージを受信する。
【0373】ステップS1303において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−4から送信
された終了メッセージを受信する。
【0374】ステップS1304において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−3から送信
された終了メッセージを受信する。
【0375】ステップS1305において、コントロー
ル部71は、パーソナルコンピュータ11−2から送信
された終了メッセージを受信する。
【0376】パーソナルコンピュータ11−2乃至11
−5の全てから終了のメッセージを受信したとき、処理
は、ステップS1301に戻り、処理を繰り返す。
【0377】電磁界の解析の処理は、予め設定した、解
析における計算上の時間が経過したとき、終了する。
【0378】このようにすることで、オーバーラップ領
域の電界の成分の伝送がより低速であっても、より迅速
に、FDTD法により、電磁界を解析することができるよう
になる。
【0379】図25は、本発明に係る計算システムの他
の実施の形態を示す図である。
【0380】図9に示す場合と同様の部分には、同一の
番号を付してあり、その説明は省略する。
【0381】パーソナルコンピュータ11−1乃至11
−N、およびパーソナルコンピュータ101−1−1乃
至101−K−Lは、スイッチングハブ12を介し、IE
EE802.3aaに規定する規格、およびTCP/IPに基づくネッ
トワークにより接続されている。
【0382】パーソナルコンピュータ101−1−1
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−2乃至11−N、またはパーソナルコンピュータ1
01−1−2乃至101−1−Mのいずれかに伝送す
る。
【0383】パーソナルコンピュータ101−1−2
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−1乃至11−Nのいずれか、パーソナルコンピュー
タ101−1−1、またはパーソナルコンピュータ10
1−1−3乃至101−1−Mのいずれかに伝送する。
【0384】パーソナルコンピュータ101−1−3乃
至101−1−Mは、パーソナルコンピュータ11−1
の制御に基に、パーソナルコンピュータ11−1により
決定された領域を対象として、電界の強さを計算し、磁
界の強さを計算し、または、計算した結果をパーソナル
コンピュータ11−1乃至11−Nのいずれか、または
パーソナルコンピュータ101−1−1乃至101−1
−Mのいずれかに伝送する。
【0385】パーソナルコンピュータ101−2−1
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−2乃至11−Nのいずれか、またはパーソナルコン
ピュータ101−2−2乃至101−2−Jのいずれか
に伝送する。
【0386】パーソナルコンピュータ101−2−2
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−1乃至11−Nのいずれか、パーソナルコンピュー
タ101−2−1、またはパーソナルコンピュータ10
1−2−3乃至101−2−Jのいずれかに伝送する。
【0387】パーソナルコンピュータ101−2−3乃
至101−2−Jは、パーソナルコンピュータ11−1
の制御に基に、パーソナルコンピュータ11−1により
決定された領域を対象として、電界の強さを計算し、磁
界の強さを計算し、または、計算した結果をパーソナル
コンピュータ11−1乃至11−Nのいずれか、または
パーソナルコンピュータ101−2−1乃至101−2
−Jのいずれかに伝送する。
【0388】パーソナルコンピュータ101−K−1
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−2乃至11−Nのいずれか、またはパーソナルコン
ピュータ101−K−2乃至101−K−Lのいずれか
に伝送する。
【0389】パーソナルコンピュータ101−K−2
は、パーソナルコンピュータ11−1の制御に基に、パ
ーソナルコンピュータ11−1により決定された領域を
対象として、電界の強さを計算し、磁界の強さを計算
し、または、計算した結果をパーソナルコンピュータ1
1−1乃至11−Nのいずれか、パーソナルコンピュー
タ101−K−1、またはパーソナルコンピュータ10
1−K−3乃至101−K−Lのいずれかに伝送する。
【0390】パーソナルコンピュータ101−K−3乃
至101−K−Lは、パーソナルコンピュータ11−1
の制御に基に、パーソナルコンピュータ11−1により
決定された領域を対象として、電界の強さを計算し、磁
界の強さを計算し、または、計算した結果をパーソナル
コンピュータ11−1乃至11−Nのいずれか、または
パーソナルコンピュータ101−K−1乃至101−K
−Lのいずれかに伝送する。
【0391】パーソナルコンピュータ101−1−1乃
至101−K−Lの構成は、図10を参照して説明した
構成と同様なので、その説明は省略する。
【0392】図26は、計算コントロールプログラムを
実行するパーソナルコンピュータ11−1、およびFDTD
計算サーバプログラムを実行するパーソナルコンピュー
タ11−2乃至11−N、パーソナルコンピュータ10
1−1−1乃至101−K−Lにより実現される、計算
システムの機能の他の構成を示すブロック図である。
【0393】図11に示す場合と同様の部分には同一の
番号を付してあり、その説明は省略する。
【0394】パーソナルコンピュータ11−2の演算部
121−1は、ネットワークを介して、コントロール部
71から送信された、パーソナルコンピュータ11−2
が計算する領域のデータを受信するとともに、パーソナ
ルコンピュータ11−2乃至11−N、およびパーソナ
ルコンピュータ101−1−1乃至101−K−L相互
の論理的な接続に関する情報を受信する。
【0395】演算部121−1は、受信したパーソナル
コンピュータ11−2が計算する領域のデータを副記録
部82−1に供給する。
【0396】演算部121−1は、コントロール部71
による同期の制御、パーソナルコンピュータ11−2乃
至11−N、およびパーソナルコンピュータ101−1
−1乃至101−K−L相互の論理的な接続に関する情
報、副記録部82−1に記録された領域のデータ、およ
び演算部121−2乃至121−(N−1)のいずれか
から供給された電界の成分または磁界の成分が演算され
た結果を基に、解析の対象となる領域のうちの、所定の
領域の、解析における計算上の各時刻における、電界の
成分および磁界の成分を演算する。
【0397】演算部121−1は、コントロール部71
による同期の制御の基に、ネットワークを介して、解析
の対象となる領域のうちの、所定の領域の、解析におけ
る計算上の各時刻における、電界の成分または磁界の成
分を演算した結果を、演算部121−2乃至121−
(N−1)のいずれかに伝送する。
【0398】演算部121−1は、解析の対象となる領
域のうちの、所定の領域の、解析における計算上の各時
刻における、電界の成分および磁界の成分を演算した結
果を、副記録部82−1に記録させる。
【0399】演算部121−1は、コントロール部71
による制御の基に、副記録部82−1から、電界の成分
および磁界の成分を演算した結果を読み出し、読み出し
た結果をネットワークを介してコントロール部71に供
給する。
【0400】演算部121−1は、パーソナルコンピュ
ータ101−1−1乃至101−Mのそれぞれに、コン
トロール部71から供給された、パーソナルコンピュー
タ101−1−1乃至101−Mのそれぞれに計算させ
る領域のデータを送信する。
【0401】パーソナルコンピュータ11−3の演算部
121−2乃至パーソナルコンピュータ11−Nの演算
部121−(N−1)は、ネットワークを介して、コン
トロール部71から送信された、パーソナルコンピュー
タ11−3乃至パーソナルコンピュータ11−Nのそれ
ぞれが計算する領域のデータを受信するとともに、パー
ソナルコンピュータ11−2乃至11−N、およびパー
ソナルコンピュータ101−1−1乃至101−K−L
相互の論理的な接続に関する情報を受信する。
【0402】演算部121−2乃至121−(N−1)
のそれぞれは、受信したパーソナルコンピュータ11−
3乃至パーソナルコンピュータ11−Nのそれぞれが計
算する領域のデータを副記録部82−2乃至82−(N
−1)のいずれかに供給する。
【0403】演算部121−2乃至121−(N−1)
のそれぞれは、コントロール部71による同期の制御、
パーソナルコンピュータ11−2乃至11−N、および
パーソナルコンピュータ101−1−1乃至101−K
−L相互の論理的な接続に関する情報、副記録部82−
2乃至82−(N−1)のいずれかにより記録された領
域のデータ、および演算部121−1乃至121−(N
−1)のいずれかから供給された電界の成分または磁界
の成分が演算された結果を基に、解析の対象となる領域
のうちの、所定の領域の、解析における計算上の各時刻
における、電界の成分および磁界の成分を演算する。
【0404】演算部121−2乃至121−(N−1)
のそれぞれは、コントロール部71による同期の制御の
基に、ネットワークを介して、解析の対象となる領域の
うちの、所定の領域の、解析における計算上の各時刻に
おける、電界の成分または磁界の成分を演算した結果
を、演算部121−1乃至121−(N−1)のいずれ
かに伝送する。
【0405】演算部121−2乃至121−(N−1)
のそれぞれは、解析の対象となる領域のうちの、所定の
領域の、解析における計算上の各時刻における、電界の
成分および磁界の成分を演算した結果を、副記録部82
−2乃至82−(N−1)のいずれかに記録させる。
【0406】演算部121−2乃至121−(N−1)
のそれぞれは、コントロール部71による制御の基に、
副記録部82−2乃至82−(N−1)のいずれかか
ら、電界の成分および磁界の成分を演算した結果を読み
出し、読み出した結果をネットワークを介してコントロ
ール部71に供給する。
【0407】演算部121−2乃至121−Nは、パー
ソナルコンピュータ101−2−1乃至101−K−L
のそれぞれに、コントロール部71から供給された、パ
ーソナルコンピュータ101−2−1乃至101−K−
Lのそれぞれに計算させる領域のデータを送信する。
【0408】パーソナルコンピュータ101−1−1の
演算部131−1−1乃至パーソナルコンピュータ10
1−K−Lの演算部131−K−Lは、ネットワークを
介して、演算部121−1乃至121−Nのいずれかか
ら送信された、パーソナルコンピュータ101−1−1
乃至101−K−Lのそれぞれが計算する領域のデータ
を受信するとともに、パーソナルコンピュータ11−2
乃至11−N、およびパーソナルコンピュータ101−
1−1乃至101−K−L相互の論理的な接続に関する
情報を受信する。
【0409】演算部131−1−1乃至131−K−L
のそれぞれは、受信したパーソナルコンピュータ101
−1−1乃至101−K−Lのそれぞれが計算する領域
のデータを副記録部132−1−1乃至132−K−L
のいずれかに供給する。
【0410】演算部131−1−1乃至131−K−L
のそれぞれは、コントロール部71による同期の制御、
パーソナルコンピュータ11−2乃至11−N、および
パーソナルコンピュータ101−1−1乃至101−K
−L相互の論理的な接続に関する情報、副記録部132
−1−1乃至132−K−Lのいずれかにより記録され
た領域のデータ、および演算部131−1−1乃至13
1−K−Lのいずれかから供給された電界の成分または
磁界の成分が演算された結果を基に、解析の対象となる
領域のうちの、所定の領域の、解析における計算上の各
時刻における、電界の成分および磁界の成分を演算す
る。
【0411】演算部131−1−1乃至131−K−L
のそれぞれは、コントロール部71による同期の制御の
基に、ネットワークを介して、解析の対象となる領域の
うちの、所定の領域の、解析における計算上の各時刻に
おける、電界の成分または磁界の成分を演算した結果
を、演算部131−1−1乃至131−K−Lのいずれ
かに伝送する。
【0412】演算部131−1−1乃至131−K−L
のそれぞれは、解析の対象となる領域のうちの、所定の
領域の、解析における計算上の各時刻における、電界の
成分および磁界の成分を演算した結果を、副記録部13
2−1−1乃至132−K−Lのいずれかに記録させ
る。
【0413】演算部131−1−1乃至131−K−L
のそれぞれは、コントロール部71による制御の基に、
副記録部132−1−1乃至132−K−Lのいずれか
から、電界の成分および磁界の成分を演算した結果を読
み出し、読み出した結果をネットワークを介して演算部
121−1乃至121−Nのいずれかに供給する。
【0414】図27は、パーソナルコンピュータ11−
2およびパーソナルコンピュータ11−3、パーソナル
コンピュータ101−1−1および101−1−2、並
びにパーソナルコンピュータ101−2−1および10
1−2−2に解析の対象となる領域を分配する例を説明
する図である。
【0415】解析の対象となる領域の外縁には、吸収境
界領域が配置されている。
【0416】解析の対象となる領域は、領域1およびオ
ーバーラップ領域1と、領域2およびオーバーラップ領
域1とに分割される。
【0417】オーバーラップ領域1は、領域が分割され
る部分の全体に配置される。パーソナルコンピュータ1
1−2およびパーソナルコンピュータ11−3の計算の
対象となるオーバーラップ領域1は、同一のYee格子か
らなる。オーバーラップ領域1における、領域1および
領域2が接する方向のYee格子の数は、1である。
【0418】パーソナルコンピュータ11−2は、領域
1およびオーバーラップ領域1の電界の成分および磁界
の成分を、自分自身で演算するか、またはパーソナルコ
ンピュータ101−1−1および101−1−2に演算
させる。パーソナルコンピュータ11−3は、領域2お
よびオーバーラップ領域1の電界の成分および磁界の成
分を、自分自身で演算するか、またはパーソナルコンピ
ュータ101−2−1および101−2−2に演算させ
る。
【0419】領域1およびオーバーラップ領域1は、さ
らに、領域1−1およびオーバーラップ領域2と、領域
1−2およびオーバーラップ領域2とに分割される。
【0420】領域2およびオーバーラップ領域1は、さ
らに、領域2−1およびオーバーラップ領域3と、領域
2−2およびオーバーラップ領域3とに分割される。
【0421】オーバーラップ領域2は、領域1およびオ
ーバーラップ領域1が分割される部分の全体に配置され
る。例えば、オーバーラップ領域2は、オーバーラップ
領域1と直交するように、領域1およびオーバーラップ
領域1に対して配置される。
【0422】パーソナルコンピュータ101−1−1お
よびパーソナルコンピュータ101−1−2の計算の対
象となるオーバーラップ領域2は、同一のYee格子から
なる。オーバーラップ領域2における、領域1−1およ
び領域1−2が接する方向のYee格子の数は、1であ
る。
【0423】オーバーラップ領域3は、領域2およびオ
ーバーラップ領域1が分割される部分の全体に配置され
る。例えば、オーバーラップ領域3は、オーバーラップ
領域1と直交するように、領域2およびオーバーラップ
領域1に対して配置される。
【0424】パーソナルコンピュータ101−2−1お
よびパーソナルコンピュータ101−2−2の計算の対
象となるオーバーラップ領域3は、同一のYee格子から
なる。オーバーラップ領域3における、領域2−1およ
び領域2−2が接する方向のYee格子の数は、1であ
る。
【0425】パーソナルコンピュータ101−1−1
は、領域1−1およびオーバーラップ領域2の電界の成
分および磁界の成分を演算する。パーソナルコンピュー
タ101−1−2は、領域1−2およびオーバーラップ
領域2の電界の成分および磁界の成分を演算する。
【0426】領域1およびオーバーラップ領域1の電磁
界を解析する、パーソナルコンピュータ101−1−1
およびパーソナルコンピュータ101−1−2の処理
は、図20のフローチャートを参照して説明した処理と
同様なので、その説明は省略する。
【0427】パーソナルコンピュータ101−2−1
は、領域2−1およびオーバーラップ領域3の電界の成
分および磁界の成分を演算する。パーソナルコンピュー
タ101−2−2は、領域2−2およびオーバーラップ
領域3の電界の成分および磁界の成分を演算する。
【0428】領域2およびオーバーラップ領域1の電磁
界を解析する、パーソナルコンピュータ101−2−1
およびパーソナルコンピュータ101−2−2の処理
は、図20のフローチャートを参照して説明した処理と
同様なのでその説明は省略する。
【0429】領域の電磁界を解析する、パーソナルコン
ピュータ11−2およびパーソナルコンピュータ11−
3の処理は、領域1の電界および磁界の成分をパーソナ
ルコンピュータ101−1−1およびパーソナルコンピ
ュータ101−1−2に算出させ、領域2の電界および
磁界の成分をパーソナルコンピュータ101−2−1お
よびパーソナルコンピュータ101−2−2に算出させ
る点を除き、図20のフローチャートを参照して説明し
た処理と同様なのでその説明は省略する。
【0430】以上のように、複数の情報処理装置を用い
てFDTD法により電磁界を解析する、本発明に係る計算シ
ステムにおいては、処理の時間が、データの伝送の時間
により、長くなってしまうことが防止され、精度を下げ
ることなく、より短時間に、電磁界を解析することがで
きる。
【0431】なお、情報処理装置として、パーソナルコ
ンピュータ11−1乃至11−N、およびパーソナルコ
ンピュータ101−1−1乃至101−K−Lを例示し
たが、パーソナルコンピュータに限らず、ワークステー
ション、汎用電子計算機、またはスーパーコンピュータ
などの他の情報処理装置でもよい。
【0432】また、パーソナルコンピュータ11−1乃
至11−N、およびパーソナルコンピュータ101−1
−1乃至101−K−Lは、IEEE802.3aaに規定する規
格に基づくネットワークにより接続されていると説明し
たが、伝送の方式は、本発明を限定するものではなく、
IEEE802.5に規定する規格に基づくネットワーク、FDDI
(Fiber Distributed Data Interface)、またはUSB(U
niversal Serial Bus)などの伝送の方式であってもよ
い。
【0433】上述した一連の処理は、ハードウェアによ
り実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより
実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコン
ピュータ、または、各種のプログラムをインストールす
ることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば
汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からイ
ンストールされる。
【0434】この記録媒体は、図10に示すように、コ
ンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するた
めに配布される、プログラムが記録されている磁気ディ
スク51(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク
52(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DV
D(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク
53(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、若しくは半
導体メモリ54などよりなるパッケージメディアにより
構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれ
た状態でユーザに提供される、プログラムが記録されて
いるROM32や、HDD41などで構成される。
【0435】なお、上述した一連の処理を実行させるプ
ログラムは、必要に応じてルータ、モデムなどのインタ
フェースを介して、ローカルエリアネットワーク、イン
ターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無
線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされ
るようにしてもよい。
【0436】また、本明細書において、記録媒体に格納
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0437】なお、本明細書において、システムとは、
複数の装置により構成される装置全体を表すものであ
る。
【0438】
【発明の効果】本発明の情報処理装置および方法、記録
媒体、並びにプログラムによれば、分割された領域であ
って、複数の他の情報処理装置のうちの少なくとも1つ
の情報処理装置が、電界または磁界を個々に解析するオ
ーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻における電界
の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方が演算され、
オーバーラップ領域を解析する他の情報処理装置への、
演算された、計算上の時刻におけるオーバーラップ領域
の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信
が制御され、送信と並列に、分割された領域のうちの、
オーバーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻
における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方
が演算されるようにしたので、精度を劣化させることな
く、複数の情報処理装置を用いて、より迅速に、FDTD法
により、電磁界を解析できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Yee格子を示す図である。
【図2】2次元FDTD法における、磁界の成分Hzの算出を
説明する図である。
【図3】2次元FDTD法における、電界の成分Eyの算出を
説明する図である。
【図4】2次元FDTD法における、電界の成分Exの算出を
説明する図である。
【図5】FDTD法における、時間の経過に対応する、電界
の成分および磁界の成分の計算の順序を示す図である。
【図6】領域の分割を示す図である。
【図7】従来の分散型FDTD法の解析アルゴリズムを説明
する図である。
【図8】従来の分散型FDTD法の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図9】本発明に係る計算システムの一実施の形態を示
す図である。
【図10】パーソナルコンピュータ11の構成の例を説
明するブロック図である。
【図11】計算システムの機能の構成を示すブロック図
である。
【図12】パーソナルコンピュータ11−2およびパー
ソナルコンピュータ11−3に解析の対象となる領域を
分配する例を説明する図である。
【図13】本発明に係る計算システムの処理を説明する
図である。
【図14】初期設定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図15】電磁界の解析の処理を説明するフローチャー
トである。
【図16】電磁界の解析の処理を説明するフローチャー
トである。
【図17】本発明に係る計算システムの他の処理を説明
する図である。
【図18】処理時間の例を示す図である。
【図19】処理時間の例を示す図である。
【図20】電磁界の解析の他の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図21】解析の対象となる領域を分配する例を説明す
る図である。
【図22】本発明に係る計算システムのさらに他の処理
を説明する図である。
【図23】予測される処理時間を示す図である。
【図24】電磁界の解析のさらに他の処理を説明するフ
ローチャートである。
【図25】本発明に係る計算システムの他の実施の形態
を示す図である。
【図26】計算システムの機能の他の構成を示すブロッ
ク図である。
【図27】解析の対象となる領域を分配する例を説明す
る図である。
【符号の説明】
11−1乃至11−N パーソナルコンピュータ, 3
1 CPU, 32 ROM, 33 RAM, 41 HDD,
43 通信部, 51 磁気ディスク, 52光ディス
ク, 53 光磁気ディスク, 54 半導体メモリ,
71 コントロール部, 72 入力部, 73 主
記録部, 74 データベース部,75 出力部, 8
1−1乃至81−(N−1) 演算部, 82−1乃至
82−(N−1) 副記録部, 101−1−1乃至1
01−K−L パーソナルコンピュータ, 121−1
乃至121−(N−1) 演算部, 131−1−1乃
至131−K−L 演算部, 132−1−1乃至13
2−K−L 副記録部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 健次 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 浅井 秀樹 静岡県浜松市城北3−5−1 静岡大学内 (72)発明者 渡辺 貴之 静岡県静岡市谷田52−1 静岡県立大学内 Fターム(参考) 5B045 AA07 GG14 5B046 JA10 5B056 BB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の他の情報処理装置とともに、解析
    の対象となる領域を分割して、FDTD法により電界および
    磁界を解析する情報処理装置において、 分割された前記領域であって、前記複数の他の情報処理
    装置のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界ま
    たは磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算
    上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの
    少なくとも一方を演算する第1の演算手段と、 前記オーバーラップ領域を解析する前記他の情報処理装
    置への、前記第1の演算手段により演算された、計算上
    の前記時刻における前記オーバーラップ領域の磁界の強
    さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信を制御する
    送信制御手段と、 前記送信制御手段により制御された送信と並列に、分割
    された前記領域のうちの、前記オーバーラップ領域が除
    外された領域の、計算上の前記時刻における電界の強さ
    および磁界の強さの少なくとも一方を演算する第2の演
    算手段とを含むことを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の演算手段は、前記送信制御手
    段により制御された送信と並列に、分割された前記領域
    のうちの、前記オーバーラップ領域が除外された領域
    の、計算上の前記時刻における電界の強さおよび磁界の
    強さの両方を演算することを特徴とする請求項1に記載
    の情報処理装置。
  3. 【請求項3】 自分自身の計算能力に対応して、分割さ
    れた解析の対象となる前記領域の電界および磁界を解析
    することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 分割された解析の対象となる前記領域で
    あって、自分自身の計算能力に対応する数のYee格子が
    配置された領域の電界および磁界を解析することを特徴
    とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 【請求項5】 複数の他の情報処理装置とともに、解析
    の対象となる領域を分割して、FDTD法により電界および
    磁界を解析する情報処理装置の情報処理方法において、 分割された前記領域であって、前記複数の他の情報処理
    装置のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界ま
    たは磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算
    上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの
    少なくとも一方を演算する第1の演算ステップと、 前記オーバーラップ領域を解析する前記他の情報処理装
    置への、前記第1の演算ステップの処理により演算され
    た、計算上の前記時刻における前記オーバーラップ領域
    の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信
    を制御する送信制御ステップと、 前記送信制御ステップの処理により制御された送信と並
    列に、分割された前記領域のうちの、前記オーバーラッ
    プ領域が除外された領域の、計算上の前記時刻における
    電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算す
    る第2の演算ステップとを含むことを特徴とする情報処
    理方法。
  6. 【請求項6】 複数の他の情報処理装置とともに、解析
    の対象となる領域を分割して、FDTD法により電界および
    磁界を解析する情報処理装置で実行される情報処理用の
    プログラムであって、 分割された前記領域であって、前記複数の他の情報処理
    装置のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界ま
    たは磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算
    上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの
    少なくとも一方を演算する第1の演算ステップと、 前記オーバーラップ領域を解析する前記他の情報処理装
    置への、前記第1の演算ステップの処理により演算され
    た、計算上の前記時刻における前記オーバーラップ領域
    の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信
    を制御する送信制御ステップと、 前記送信制御ステップの処理により制御された送信と並
    列に、分割された前記領域のうちの、前記オーバーラッ
    プ領域が除外された領域の、計算上の前記時刻における
    電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算す
    る第2の演算ステップとを含むことを特徴とするコンピ
    ュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記
    録媒体。
  7. 【請求項7】 複数の他の情報処理装置とともに、解析
    の対象となる領域を分割して、FDTD法により電界および
    磁界を解析する情報処理装置を制御するコンピュータ
    に、 分割された前記領域であって、前記複数の他の情報処理
    装置のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界ま
    たは磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算
    上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの
    少なくとも一方を演算する第1の演算ステップと、 前記オーバーラップ領域を解析する前記他の情報処理装
    置への、前記第1の演算ステップの処理により演算され
    た、計算上の前記時刻における前記オーバーラップ領域
    の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信
    を制御する送信制御ステップと、 前記送信制御ステップの処理により制御された送信と並
    列に、分割された前記領域のうちの、前記オーバーラッ
    プ領域が除外された領域の、計算上の前記時刻における
    電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算す
    る第2の演算ステップとを含む処理を実行させるプログ
    ラム。
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