JP2003215841A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2003215841A
JP2003215841A JP2002018550A JP2002018550A JP2003215841A JP 2003215841 A JP2003215841 A JP 2003215841A JP 2002018550 A JP2002018550 A JP 2002018550A JP 2002018550 A JP2002018550 A JP 2002018550A JP 2003215841 A JP2003215841 A JP 2003215841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産ロット毎のトナーの帯電性を一定に保つ
ことが可能となり、それにより常温常湿下での画像特性
の向上と、高温高湿条件下での画像特性が飛躍的に安定
化したトナーの製造方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含
有する重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水
性媒体中で重合して着色粒子を得る重合工程、該着色粒
子を水性媒体で洗浄する洗浄工程及び脱水した着色粒子
を乾燥する乾燥工程を有するトナーの製造にあたり、前
記洗浄工程において、最終洗浄で使用する水性媒体の電
気伝導度A(μS/cm)と、最終洗浄後の脱水により
着色粒子から分離した分離液の電気伝導度B(μS/c
m)が、以下の関係式(1)、(2)及び(3)を満た
す条件でトナーを製造する。 10≦A≦500 (1) 10≦B≦500 (2) 0.5≦A/B≦1.5 (3)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等に用いられるトナーの製造方法に関し、
さらに詳しくは、帯電性にバラツキのないトナーの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法等において、静電荷像を可視
化(現像)するためのトナーとして、熱可塑性樹脂等の
結着樹脂中にカーボンブラック等の着色剤及びその他の
特性付与剤を分散させた組成物が粒状化されたものが広
く使用されている。
【0003】従来から、トナーの製造方法として、熱可
塑性樹脂に、着色剤や荷電制御剤等を加え、混合機で予
備混合した後、加熱混練機中で溶融混練し、樹脂中に着
色剤などを分散せしめ、冷却後、粗粉砕、微粉砕し、そ
の後、所望の粒度が得られるように分級する粉砕法が知
られている。しかしながら、この粉砕法は、製造工程が
複雑であり且つ電気的または磁気的性質が不均一となり
満足のいく特性が得られないことがあり、これに代わる
方法として重合法によるトナーの製造方法が提案されて
いる。
【0004】重合法では、重合性単量体に着色剤やその
他の特性付与剤を加え、均一に分散して重合性単量体組
成物を調製し、この重合性単量体組成物を、分散安定剤
を含有する水性媒体中に添加して重合することにより、
着色剤を含む着色粒子を形成せしめ、次いで、該着色粒
子を洗浄、乾燥することによってトナーを得ている。
【0005】この重合法は、乳化重合、懸濁重合、析出
重合、ソープフリー重合等が挙げられるが、着色剤を均
一に含有させ、帯電性、転写性を向上させることができ
る点から、懸濁重合が一般的に利用されている。この懸
濁重合では、均一な粒径分布を有する微細な着色粒子を
得るために、着色剤などを単量体中に均一に分散させる
ことに加えて、重合性単量体組成物の液滴を水系媒体中
に均一かつ安定に懸濁させることが重要である。
【0006】従来、重合性単量体組成物の液滴を均一か
つ安定に分散させるために、各種分散安定剤が懸濁重合
系に添加されている。これらの分散安定剤の中でも、リ
ン酸カルシウムなどの難水溶性金属化合物がシャープな
粒度分布を有する着色重合体粒子を与えることから、そ
れ単独で、あるいは他の添加剤と併用して用いられてい
る(特開昭63−198075号公報、特開平4−12
7162号公報)。懸濁重合終了後は、分散安定剤とし
て使用した難水溶性金属化合物を除去するために、酸を
加えて洗浄し(酸洗浄)、次いで、水洗を十分に行なっ
た後、濾過、デカンテーション、遠心分離などの適当な
方法で脱水して、着色粒子を回収し、乾燥することによ
ってトナーを得ている。
【0007】このようにして得られたトナーは、常温常
湿下では良好な画像特性が得られるが、高温高湿下で
は、画像濃度が低く、カブリやムラが生じるなど、必ず
しも安定した画像が得られないという問題点があった。
本出願人は、それらの問題点がトナーに残留している金
属イオンの含有量と関連があることを見出し、分散安定
剤である難水溶性金属化合物に由来する金属イオンを1
000ppm以下にすることによって、得られるトナー
が、高温高湿下においても、安定した画像を提供できる
ことを提案した(特開平8−160661号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】重合後の洗浄工程を経
ることによって、残留金属イオン量を1,000ppm
以下にすることは可能であるが、重合毎に、トナーの平
均粒径や粒径分布などの特性が微妙に異なることがある
ので、同じ洗浄工程を経たものでも、生産ロット間で残
留金属イオン量が同じではないものになる。そのため、
トナーの帯電量が製品ロット間で異なってくることがあ
った。洗浄工程で金属陽イオンの総含有量が5mg/リ
ットル未満の水で洗浄し、洗浄排水中の分散安定剤由来
の金属陽イオン総含有量が5mg/リットル未満になっ
た後に、Na,K,Mg2+及びCa2+の総含有
量が10乃至150mg/リットルの水を注水し、脱水
し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥するトナーの製
造方法が提案されている(特開2001−265059
号公報)。しかしながら、この方法は荷電制御剤である
アルキルサリチル酸の金属錯体由来の分解生成物や他の
添加物の水中への溶解物の、乾燥後のトナー表面への存
在状態を制御することを目的としたもので、生産ロット
間の安定した帯電量を有するトナーが得られないことが
わかった。
【0009】そこで、本発明の目的は、生産ロット毎の
トナーの帯電性を一定に保つことが可能となり、画像特
性の向上、特に、高温高湿下及び低温低湿下での画像特
性が飛躍的に安定化したトナーの製造方法を提供するこ
とにある。本発明者らは、Na,K,Mg2+及び
Ca2+の総含有量を調製した水による洗浄工程を詳細
に検討した結果、上記4元素のイオン以外のイオンによ
ってもトナーの帯電量が変化すること、そして、上記の
ような特定の金属イオンの含有量ではなく、最終洗浄で
使用する水性媒体の電気伝導度と、その後の脱水に得ら
れる分離液の電気伝導度を調整することによって、安定
した帯電量を有するトナーが得られることを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成させるに到った。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、 (1)少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重
合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水性媒体中
で重合して着色粒子を得る重合工程、該着色粒子を水性
媒体で洗浄・脱水する洗浄工程及び着色粒子を乾燥する
乾燥工程を有するトナーの製造方法であって、前記洗浄
工程において、最終洗浄で使用する水性媒体の電気伝導
度A(μS/cm)と、最終洗浄後の脱水により着色粒
子から分離した分離液の電気伝導度B(μS/cm)
が、以下の関係式(1)、(2)及び(3)を満たすト
ナーの製造方法、 10≦A≦500 (1) 10≦B≦500 (2) 0.5≦A/B≦1.5 (3) が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のトナーの製造方法は、少
なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量
体組成物を、分散安定剤を含有する水性媒体中で重合し
て着色粒子を得る重合工程、該着色粒子を水性媒体で洗
浄・脱水する洗浄工程及び着色粒子を乾燥する乾燥工程
を有し、前記洗浄工程において、最終洗浄で使用する水
性媒体の電気伝導度A(μS/cm)と、最終洗浄後の
脱水により着色粒子から分離した分離液の電気伝導度B
(μS/cm)が、以下の関係式(1)、(2)及び
(3)を満たすことを特徴としている。 10≦A≦500 (1) 10≦B≦500 (2) 0.5≦A/B≦1.5 (3)
【0012】重合工程で着色粒子を得る場合、常法の懸
濁重合や乳化重合を採用することができる。懸濁重合法
においては、重合性単量体に着色剤やその他の添加剤を
添加して攪拌混合し、重合性単量体組成物を作製する。
この重合性単量体組成物を、分散安定剤を添加した水性
分散媒体中に添加して、重合性単量体組成物の分散液滴
が所望の粒子径の範囲になるように攪拌して、懸濁させ
る。次いで、重合開始剤の存在下で、所定の温度になる
ように加熱して、攪拌下に重合する。
【0013】乳化重合法においては、例えば、重合性単
量体とワックスとを含有する重合性単量体組成物をアニ
オン性界面活性剤で乳化させた後、重合して重合体粒子
の分散液を得る。一方、着色剤をアニオン性界面活性剤
で乳化させて、着色剤粒子の分散液を得る。2つの分散
液を混合し、塩基を用いてpHをアルカリ性にして、更
に分散安定剤としてノニオン性界面活性剤を添加した
後、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等を凝集剤と
して添加することによって分散液に含有される粒子を会
合させて、着色粒子を得る方法が挙げられる。乳化重合
法により着色粒子を得る方法では、会合させる2つの粒
子の分散液に含有させる添加剤を変更することで数多く
の組み合わせが存在する。また、会合によって得られた
着色粒子を、着色粒子のガラス転移点以上に加熱するこ
とで塩析を進行させると同時に融着を行なうこともでき
る。上述の重合法のうち、得られるトナーの帯電性を制
御しやすい点から、懸濁重合法が好ましい。重合温度
は、通常、50〜100℃、好ましくは60〜95℃で
ある。
【0014】本発明のトナーの製造方法に使用できる重
合性単量体として、モノビニル単量体、架橋性単量体、
マクロモノマー等を挙げることができる。モノビニル単
量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル
酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸イソボニル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリルアミド等
の(メタ)アクリル酸の誘導体;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン等のモノオレフィン単量体;等が挙げられ
る。モノビニル単量体は、単独で用いても、複数の単量
体を組み合わせて用いても良い。これらモノビニル単量
体のうち、芳香族ビニル単量体単独、芳香族ビニル単量
体と(メタ)アクリル酸の誘導体との併用などが好適に
用いられる。
【0015】モノビニル単量体と共に、架橋性単量体ま
たは架橋性重合体を用いるとホットオフセット改善に有
効である。架橋性単量体は、重合可能な炭素−炭素不飽
和二重結合を2以上有する単量体である。具体的には、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれら
の誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;
N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等のビニ
ル基を2個有する化合物、ペンタエリスリトールトリア
リルエーテルやトリメチロールプロパントリアクリレー
ト等のビニル基を3個以上有する化合物等を挙げること
ができる。架橋性重合体は、重合体中に2個以上のビニ
ル基を有する重合体のことであり、具体的には、分子内
に2個以上の水酸基を有するポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル及びポリエチレングリコール等の重
合体と、アクリル酸やメタクリル酸等の不飽和カルボン
酸単量体を縮合反応することにより得られるエステルを
挙げることができる。これらの架橋性単量体及び架橋性
重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。使用量は、モノビニル単量体
100重量部当たり、通常10重量部以下、好ましく
は、0.1〜2重量部である。
【0016】また、モノビニル単量体と共に、マクロモ
ノマーを用いると、保存性と低温定着性とのバランスが
良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の
末端にビニル重合性官能基を有するもので、数平均分子
量が、通常1,000〜30,000のオリゴマーまた
はポリマーである。数平均分子量が小さいものを用いる
と、重合体粒子の表面部分が柔らかくなり、保存性が低
下するようになる。逆に数平均分子量が大きいものを用
いると、マクロモノマーの溶融性が悪くなり、定着性が
低下するようになる。マクロモノマー分子鎖の末端に有
るビニル重合性官能基としては、アクリロイル基、メタ
クリロイル基などを挙げることができ、共重合のしやす
さの観点からメタクリロイル基が好ましい。
【0017】マクロモノマーは、前記モノビニル単量体
を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも高い
ガラス転移温度を有するものが好ましい。本発明に用い
るマクロモノマーの具体例としては、スチレン、スチレ
ン誘導体、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を単独で
または2種以上を重合して得られる重合体、ポリシロキ
サン骨格を有するマクロモノマーなどを挙げることがで
きるが、その中でも、親水性のもの、特にメタクリル酸
エステルまたはアクリル酸エステルを単独でまたはこれ
らを組み合わせて重合して得られる重合体が好ましい。
マクロモノマーを使用する場合、その量は、モノビニル
単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重
量部、好適には0.03〜5重量部、さらに好適には
0.05〜1重量部である。この量が少ないと、マクロ
モノマー使用による効果が現れないことがあり、逆にこ
の量が極端に多くなると定着性が低下することがある。
【0018】着色剤としては、カーボンブラック、チタ
ンブラック、磁性粉、オイルブラック、チタンホワイト
の他、あらゆる顔料および/または染料を用いることが
できる。黒色のカーボンブラックは、一次粒径が20〜
40nmであるものが好適に用いられる。20nmより
小さいとカーボンブラックが凝集してトナー中に均一に
分散せず、カブリの多いトナーになることがある。一
方、40nmより大きいと、カーボンブラック製造時に
生成するベンズピレン等の多環芳香族炭化水素化合物の
量がトナー中に多く残留することがある。
【0019】フルカラートナーを得る場合、通常、イエ
ロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を使用
する。イエロー着色剤としては、アゾ系顔料、縮合多環
系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピ
グメントイエロー3、12、13、14、15、17、
62、65、73、83、90、93、97、120、
138、155、180、181、185および186
等が挙げられる。マゼンタ着色剤としては、アゾ系顔
料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的に
はC.I.ピグメントレッド48、57、58、60、
63、64、68、81、83、87、88、89、9
0、112、114、122、123、144、14
6、149、163、170、184、185、18
7、202、206、207、209、251、C.
I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。シア
ン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物およびその
誘導体、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的
にはC.I.ピグメントブルー2、3、6、15、1
5:1、15:2、15:3、15:4、16、17、
および60等が挙げられる。こうした着色剤の量は、重
合性単量体100重量部に対して、通常1〜10重量部
である。
【0020】重合性単量体組成物には、上記重合性単量
体及び着色剤のほか、帯電制御剤、離型剤、磁性材料等
を添加することができる。帯電制御剤としては、従来か
らトナーに使用されている帯電制御剤を用いることがで
きる。例えば、ボントロンN01(オリエント化学工業
社製)、ニグロシンベースEX(オリエント化学工業社
製)、スピロンブラックTRH(保土ケ谷化学工業社
製)、T−77(保土ケ谷化学工業社製)、ボントロン
S−34(オリエント化学工業社製)、ボントロンE−
81(オリエント化学工業社製)、ボントロンE−84
(オリエント化学工業社製)、COPY CHARGE
NX(クラリアント社製)、COPY CHARGE
NEG (クラリアント社製)等の帯電制御剤が挙げ
られ、また、特開昭63−60458号公報、特開平3
−175456号公報、特開平3−243954号公
報、特開平11−15192号公報などの記載に準じて
製造した4級アンモニウム(塩)基含有共重合体や、特
開平1−217464号公報、特開平3−15858号
公報などの記載に準じて製造したスルホン酸(塩)基含
有共重合体を、帯電制御剤(以下、「帯電制御樹脂」と
いう。)として用いることもできる。
【0021】これらの中でも、帯電制御樹脂を使用する
ことが好ましい。帯電制御樹脂は、結着樹脂との相溶性
が高く、無色であり高速でのカラー連続印刷においても
帯電性が安定したトナーを得ることができるので好まし
い。帯電制御樹脂のガラス転移温度は、通常40〜80
℃、好ましくは45〜75℃、さらに好ましくは45〜
70℃である。これよりも低いとトナーの保存性が悪く
なり、逆に高いと定着性が低下することがある。帯電制
御剤の量は、重合性単量体100重量部に対して、通常
0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部
の割合である。
【0022】離型剤としては、例えば、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレ
ンなどの低分子量ポリオレフィンワックス類;キャンデ
リラ、カルナウバ、ライス、木ロウなどの植物系天然ワ
ックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラ
クタムなどの石油系ワックス;フィッシャートロプシュ
ワックスなどの合成ワックス;ペンタエリスリトールテ
トラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミ
テート、ジペンタエリスリトールヘキサミリステートな
どの多官能エステル化合物などが挙げられる。これらは
1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
【0023】これらのうち、合成ワックス(特にフィッ
シャートロプシュワックス)、石油系ワックス、多官能
エステル化合物などが好ましい。多官能エステル化合物
のなかでも示差走査熱量計により測定されるDSC曲線
において、昇温時の吸熱ピーク温度が30〜120℃、
好ましくは40〜100℃、更に好ましくは50〜80
℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、同吸
熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタエリ
スリトールエステルなどの多価エステル化合物が、トナ
ーとしての定着−剥離性バランスの面で特に好ましく、
その中でも、分子量が1000以上であり、スチレン1
00重量部に対し25℃で5重量部以上溶解し、酸価が
10mg/KOH以下のものは定着温度低下に顕著な効
果を示すので更に好ましい。吸熱ピーク温度は、AST
M D3418−82によって測定された値である。上
記離型剤の量は、重合性単量体100重量部に対して、
通常0.5〜50重量部、好ましくは1〜20重量部を
用いる。
【0024】また、磁性材料としては、例えば、マグネ
タイト、γ−酸化鉄、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバ
ルト、ニッケルのような金属等が挙げられる。
【0025】分散安定剤としては、例えば、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸カ
ルシウムなどのリン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チタ
ン等の金属酸化物;などの金属化合物や、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄等の金属水
酸化物;等を挙げることができる。これらの分散安定剤
は、単独で用いても、2種類以上を組み合わせても良
い。これらのうち、金属化合物、特に難水溶性の金属水
酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、重合体粒子
の粒径分布を狭くすることができ、洗浄後の残存量が少
なく、画像を鮮明に再現できるので好ましい。
【0026】難水溶性金属水酸化物のコロイドを含有す
る分散安定剤は、その製法による制限はないが、水溶性
多価金属化合物の水溶液のpHを7以上に調整すること
によって得られる難水溶性の金属水酸化物のコロイド、
特に水溶性多価金属化合物と水酸化アルカリ金属との水
相中の反応により生成する難水溶性の金属水酸物のコロ
イドを用いることが好ましい。
【0027】難水溶性金属水酸化物のコロイドは、その
個数粒径分布において、小粒径側から起算した個数累計
が50%である粒径Dp50が0.5μm以下で、90
%である粒径Dp90が1μm以下であることが好まし
い。コロイドの粒径が大きくなると重合の安定性が崩
れ、またトナーの保存性が低下する。
【0028】分散安定剤は、重合性単量体100重量部
に対して、通常、0.1〜20重量部の割合で使用す
る。この割合が0.1重量部より少ないと、充分な重合
安定性を得ることが困難であり、重合凝集物が生成し易
くなる。逆に、20重量部を超えると、重合後のトナー
粒径が細かくなり過ぎ、実用的でない。
【0029】重合開始剤としては、過硫酸カリウム等の
過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、
2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2
−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ラ
ウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘ
キシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブ
チルパーオキシピバレート、ジ−イソプロピルパーオキ
シジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチル
パーオキシイソブチレート等の過酸化物類などを例示す
ることができる。
【0030】こうした中でも特に、使用される重合性単
量体に可溶な油溶性の重合開始剤を選択することが好ま
しく、必要に応じて水溶性の重合開始剤をこれと併用す
ることもできる。上記重合開始剤は、重合性単量体10
0重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量
部用いる。重合開始剤は、重合性単量体組成物中に予め
添加することができるが、懸濁重合の場合は造粒工程終
了後又は重合反応の途中の懸濁液、乳化重合の場合は乳
化工程終了後又は重合反応の途中の乳化液に直接添加す
ることもできる。
【0031】また、重合に際して、分子量調整剤を添加
することが好ましい。分子量調整剤としては、例えば、
t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ン、n−オクチルメルカプタン、2,2,4,6,6−
ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン
類を挙げることができる。これらの分子量調整剤は、重
合開始前、あるいは重合途中に添加することができる。
分子量調整剤は、重合性単量体100重量部に対して、
通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部の割合で用いられる。
【0032】重合工程で得られた着色粒子の水性分散液
は、続いて洗浄工程に送られる。洗浄工程は、粒子を分
散させるために使用した分散安定剤等の不純物を、粒子
から取り除く洗浄と、着色粒子を水性媒体から分離する
脱水とを含んでいる。乳化重合法により着色粒子を得た
場合は、脱水と水性媒体による洗浄を繰り返し行ないア
ルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる凝集剤を
取り除くことが望ましい。懸濁重合法により着色粒子を
得た場合は、特に難水溶性金属化合物を分散安定剤とし
て使用した場合は、重合後の着色粒子を含有する水性媒
体に酸またはアルカリを添加して、難水溶性金属化合物
を水性媒体に可溶化させて、着色粒子から取り除いた
後、更に水性媒体による洗浄を繰り返し行なうことが望
ましい。この際、難水溶性金属化合物を水性媒体に可溶
化させるために、塩酸や硫酸などの酸、あるいは水酸化
ナトリウムなどのアルカリを、難水溶性金属化合物の種
類によって適宜選択して使用する。例えば、難水溶性金
属化合物として水酸化マグネシウムを用いた場合には、
硫酸を添加して系のpHを酸性にし、水酸化マグネシウ
ムを硫酸マグネシウムに変えて水に可溶化させる。
【0033】本発明のトナーの製造方法では、洗浄工程
において、最終洗浄で使用する水性媒体の電気伝導度A
(μS/cm)と、最終洗浄後の脱水により着色粒子か
ら分離した分離液の電気伝導度B(μS/cm)が、以
下の関係式(1)、(2)及び(3)を満たす必要があ
る。 10≦A≦500 (1) 10≦B≦500 (2) 0.5≦A/B≦1.5 (3) 最終洗浄で使用する水性媒体の電気伝導度Aは、20〜
300μS/cmが好ましく、30〜200μS/cm
が更に好ましい。最終洗浄後の脱水により着色粒子から
分離した分離液の電気伝導度をBは、20〜300μS
/cmが好ましく、30〜200μS/cmが更に好ま
しい。また、これらの電気伝導度の比A/Bは、0.6
〜1.2が好ましく、0.7〜1.1が更に好ましい。
【0034】同じ品種のトナーを製造するにあたり、最
終洗浄後の脱水により着色粒子から分離した分離液の電
気伝導度Bの目標値は、その種類により任意に設定され
る。しかしながら、最終洗浄後の脱水により着色粒子か
ら分離した分離液の電気伝導度Bが10μS/cmより
小さいと、トナーの帯電量が大きくなり、低温低湿環境
下で紙汚れを起こすことがあり、逆に500μS/cm
より大きいと、トナーの帯電量が小さくなり、高温高湿
環境下でカブリを発生することがあるので、前記数値範
囲内とする必要がある。また、最終洗浄で使用する水性
媒体の電気伝導度Aが10μS/cmより小さいと、最
終洗浄後の脱水により着色粒子から分離した分離液の電
気伝導度Bを一定の値にすることができず、その結果、
トナーの帯電量が安定しなくなる。逆に500μS/c
mより大きいと、最終洗浄後の脱水により着色粒子から
分離した分離液の電気伝導度Bを上記範囲内にすること
ができなくなり、その結果、トナーの帯電量が小さくな
り、高温高湿環境下でカブリを発生することがある。更
に、A/Bが0.5よりも小さいと、最終洗浄後の脱水
により着色粒子から分離した分離液の電気伝導度Bを一
定の値にすることができず、その結果トナーの帯電量が
安定しなくなる。一方、1.5より大きいと、最終洗浄
後の脱水により着色粒子から分離した分離液の電気伝導
度Bを上記範囲内にすることができなくなり、その結
果、トナーの帯電量が小さくなり、高温高湿環境下でカ
ブリを発生することがある。
【0035】通常、洗浄工程では、重合工程終了後の、
着色粒子を含有する水性媒体から、分散安定剤などの不
要物を除去するために、通常、洗浄と脱水を繰り返し行
なっている。一連の洗浄工程において、電気伝導度10
μS/cm以下の水性媒体で洗浄して、最終洗浄後の脱
水により着色粒子から分離した分離液の電気伝導度を、
所望の電気伝導度以下とした後に電気伝導度10〜50
0μS/cmで洗浄する方法、電気伝導度10〜500
μS/cmの水性媒体で繰り返し洗浄する方法等が挙げ
られる。これらの方法を採用することにより、得られる
トナーの帯電性にバラツキがなくなり、安定したトナー
の製造が可能になる。この洗浄工程では、多価金属イオ
ンを含有する水性媒体を用いると、トナーの帯電性が安
定するので好ましい。また、この多価金属イオンがマグ
ネシウムイオンであるとより好ましい。
【0036】本発明では、洗浄工程で行なう脱水を、減
圧濾過法、加圧濾過法又は遠心分離法の何れか単独で、
又はそれらを組み合わせて行なう。これらの濾過法に用
いることのできる装置としては、減圧濾過法では連続式
ベルトフィルター、加圧濾過法ではフィルタープレス、
遠心分離法では、遠心分離法では濾材を使用するサイホ
ンピーラー型セントリフュージ、濾材を使用しないデカ
ンタ型遠心分離機を挙げることができる。これらの装置
は、それぞれ単独で、あるいは両者を組み合わせて使用
することができる。
【0037】連続式ベルトフィルターは、ドレンネジベ
ルト上に濾布が配置され、ドレンネジベルトの下方に
は、耐摩耗性に優れたスライドプレートを介してバキュ
ームパンが設置された構造を有している。スラリーは、
濾過面の上部より濾布上に供給され、真空作用により濾
過される。濾液は、バキュームパンに集められ、濾液管
より真空タンクへ送られる。濾過されたケーキと濾布
は、ドレンネジベルトと共に走行し、その間に上部より
洗浄水が散布され、ケーキ中の溶解性物質が濾液と共に
排出されるようになっている。脱水ケーキは、ディスチ
ャージロールにより、濾布より剥離される。このような
連続式ベルトフィルターとしては、住友重機工業社製の
イーグルフィルターが挙げられる。
【0038】フィルタープレスは、加圧による濾過、さ
らに、圧搾による脱水が連続して行なえ、脱水ケーキ
に、洗浄水を流すことで連続して、脱水、洗浄工程が行
なえる点に特色がある。このようなフィルタープレスと
しては則武鉄工所製のNR−PF−BL型などがある。
【0039】サイホンピーラー型セントリフュージは、
サイホン機構を備えた遠心濾過機であり、従来の遠心濾
過に真空濾過がプラスされた構造を有している。すなわ
ち、サイホンピーラー型セントリフュージは、濾液をサ
イホン管により吸引することにより濾布下に真空を発生
させ、遠心濾過圧力に加えて、真空濾過圧力を同時に利
用する点に特色がある。また、サイホンピーラー型セン
トリフュージでは、洗浄液の濾過速度の制御やホールド
洗浄ができるため、固形分中の不純物の除去効率が高
い。このようなサイホンピーラー型セントリフュージと
しては、三菱化工機社製のサイホンピーラーセントリフ
ュージHZ−Siなどがある。デカンタ型遠心分離機
は、傾斜壁を備えた外筒を高速回転させて、傾斜壁の小
径側から分離液を排出する遠心分離機であり、濾布等の
濾材を必要としないため濾材の目詰まりや交換の必要が
無いところに特徴がある。このようなデカンタ型遠心分
離機としては、巴工業社製のHigh−Gデカンタなど
がある。
【0040】本発明の方法において、このような濾過装
置を使用して、脱水と水洗を繰り返し行なうことによ
り、金属イオンの残留濃度を1,000ppm以下に効
率よく低減することができる。また、連続式ベルトフィ
ルターとサイホンピーラー型セントリフュージまたはフ
ィルタープレスを併用することによって、残留金属イオ
ン濃度をさらに低減することができる。
【0041】洗浄工程によって脱水された着色粒子は、
次に乾燥工程に送られる。乾燥工程は、脱水のみでは除
くことができない水分を取り除く工程である。着色粒子
の水分量が多くなると、トナーの帯電量が必要とする帯
電量まで上がらなくなり、画質の低下が招くことがある
ので、トナーの水分量はできるだけ少ないことが望まし
い。乾燥工程で使用する乾燥機としては、スプレー乾燥
機、流動乾燥機、棚段式温風乾燥機、真空式乾燥機等が
挙げられるが、着色粒子に付着した水分を減少させる際
に、着色粒子を加熱させると、着色粒子が凝集して、画
質の低下を招くので、比較的低温で乾燥することのでき
る真空式乾燥機が好ましい。真空式乾燥機は着色粒子を
装置内で攪拌できるものが好ましく、このような乾燥機
としては、神鋼パンテック社製SVミキサー、特にSV
−001VTなどのTシリーズ、日本乾燥機社製コニカ
ルブレンダードライヤーが挙げられる。
【0042】本発明の製造方法によって得られるトナー
の体積平均粒径(dv)は、通常、2〜10μm、好ま
しくは2〜9μm、より好ましくは3〜8μmであり、
体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dp)は、通常
1.7以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは
1.3以下である。また、フロー式粒子解析装置による
円形度は、通常、0.90以上、好ましくは0.95以
上である。また、トナーに含有される分散安定剤由来の
残留金属イオンの量は、通常、1,000ppm以下、
好ましくは500ppm以下、より好ましくは300p
pm以下である。
【0043】必要に応じて、本発明の方法によって製造
されるトナーに外添剤を混合して、現像剤とすることが
できる。外添剤としては、無機粒子や有機樹脂粒子が挙
げられる。外添剤として添加するこれらの粒子は、着色
粒子よりも平均粒径が小さい。例えば、無機粒子として
は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロン
チウムなどが挙げられ、有機樹脂粒子としては、メタク
リル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体
粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、
スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、コアがス
チレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体で
形成されたコアシェル型粒子などが挙げられる。これら
のうち、二酸化ケイ素粒子や酸化チタン粒子が好適であ
り、この表面を疎水化処理した粒子が好ましく、疎水化
処理された二酸化ケイ素粒子が特に好ましい。外添剤の
量は、特に限定されないが、トナー100重量部に対し
て、通常、0.1〜6重量部である。外添剤の付着は、
通常、外添剤とトナーとをヘンシェルミキサーなどの混
合機に入れて撹拌して行なう。
【0044】
【実施例】本発明の製造方法を実施例により、さらに詳
細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定され
るものではない。また、以下の実施例は、任意に設定さ
れる乾燥工程直前の脱水で得られる濾液の電気伝導度B
の目標値を200μS/cmとした。なお、部及び%は
特に断りのない限り重量基準である。本発明における物
性の測定方法は、以下のとおりである。 (1)体積平均粒径 トナーの体積平均粒径(dv)及び粒径分布(dv/d
p)はマルチサイザー(ベックマン・コールター社製)
により測定した。このマルチサイザーによる測定は、ア
パーチャー径:100μm、媒体:イソトンII、濃度
10%、測定粒子個数:100,000個の条件で行な
った。 (2)円形度 円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100
(シスメックス(株)製)により、1.5μm〜150
μmの範囲で測定した。
【0045】(3)残留金属イオン量 残留金属イオン量は、誘導結合プラズマ発行分光分析装
置(ICP、セイコー電子社製)を用いて測定した。 (4)画像評価 市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(24枚機)
を改造し、このプリンターの現像装置に評価するトナー
を入れ、温度35℃、湿度80%の高温高湿環境下で、
及び温度10℃、湿度20%の低温低湿環境下で一昼夜
放置後、転写材のコピー用紙に5%印字濃度で印字を行
った。画像評価については、印字初期での転写材の画像
を目視にて観察し、以下の基準で評価した。 ○:画像濃度が高く、転写材に汚れが観察されない。 ×:画像濃度が低く、転写材に汚れが観察された。
【0046】(実施例1)スチレン80.5部およびn
−ブチルアクリレート19.5部からなるコア用重合性
単量体、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東
亜合成化学工業社製、商品名「AA6」、Tg=94
℃)0.3部、ジビニルベンゼン0.5部、t−ドデシ
ルメルカプタン1.2部、カーボンブラック(三菱化学
社製、商品名「#25B」)7部、帯電制御剤(保土ヶ
谷化学工業社製、商品名「スピロンブラックTRH」)
1部、離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサミリ
ステート(吸熱ピーク温度65℃)10部を、メディア
型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行ない、コア用重合性
単量体組成物を得た。
【0047】他方、イオン交換水250部に塩化マグネ
シウム10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水5
0部に水酸化ナトリウム6.2部を溶解した水溶液を攪
拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド分
散液を調製した。生成した上記コロイドの粒径分布をマ
イクロトラック粒径分布測定器(日機装社製)で測定し
たところ、粒径は、Dp50(個数粒径分布の50%累
積値)が0.35μmで、Dp90(個数粒径分布の9
0%累積値)が0.85μmであった。このマイクロト
ラック粒径分布測定器による測定においては、測定レン
ジ=0.12〜704μm、測定時間=30秒、媒体=
イオン交換水の条件で行なった。
【0048】一方、メチルメタクリレート3部と水10
0部を超音波乳化機にて微分散化処理して、シェル用重
合性単量体の水分散液を得た。シェル用重合性単量体の
液滴の粒径は、得られた液滴を1%ヘキサメタリン酸ナ
トリウム水溶液中に濃度3%で加え、マイクロトラック
粒径分布測定器で測定したところ、Dp90が1.6μ
mであった。
【0049】上記により得られた水酸化マグネシウムコ
ロイド分散液に、コア用重合性単量体組成物を投入し、
液滴が安定するまで攪拌し、そこに重合開始剤:t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂
社製、商品名「パーブチルO」)6部添加後、エバラマ
イルダーを用いて15,000rpmの回転数で30分
間高剪断攪拌して、単量体混合物の液滴を造粒した。こ
の造粒した単量体混合物の水分散液を、攪拌翼を装着し
た反応器に入れ、85℃で重合反応を開始させ、重合転
化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単
量体の水分散液に水溶性開始剤(和光純薬社製、商品名
「VA−086」=2,2’−アゾビス(2−メチル−
N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド))
0.3部を溶解した後、それを反応器に入れた。4時間
重合を継続した後、反応液を30℃まで冷却して重合を
停止し、着色粒子の水分散液(スラリー)を得た。
【0050】上記により得たスラリーに、撹拌しながら
硫酸を添加した後、10分間攪拌を継続して、系のpH
を4.5以下にして、分散安定剤の水酸化マグネシウム
を水に可溶性の硫酸マグネシウムとした。次いで、サイ
ホンピーラー型セントリフュージ(三菱化工機社製、機
種名「HZ40Si」)を用いて、酸洗浄したスラリー
を脱水し、更に水洗浄及び脱水を3度繰り返した後、乾
燥を行ない、着色粒子を作製した。得られた着色粒子の
体積平均粒径(dv)は7.2μm、粒径分布(dv/
dp)は1.18、フロー式粒子解析装置による円形度
は0.96であった。酸洗浄後の脱水により得られた分
離液の電気伝導度、3度行なった脱水により得られた分
離液の電気伝導度及び乾燥により得られたトナーの帯電
量及び残留マグネシウムイオン量を表1に示す。表から
も分かるように、最終洗浄で使用した水性媒体の電気伝
導度Aは200μS/cm、最終洗浄後の脱水により着
色粒子から分離した分離液の電気伝導度Bは230μS
/cm、その比A/Bは0.87であった。実験は同じ
条件で6回繰り返し実施した。また、サイホンピーラー
型セントリフュージによる洗浄工程での脱水、洗浄の条
件は、下記の通りとした。 濾過面積 :0.25m スラリー供給量:120kg 遠心効果 :2000G 洗浄水の量 :40kg/回 洗浄回数 :3回/ロット 洗浄水の電気伝導度:1〜2回目は2μS/cm、3回
目は200μS/cm
【0051】
【表1】
【0052】上記の着色粒子に、疎水化処理されたコロ
イダルシリカ(日本アエロジル社製、商品名「RX−2
00」)0.6部を混合してトナーを調製した。上記ト
ナーを用いて、印字評価を行なったところ、表からも分
かるように、6回繰り返した実験で得られた全てのトナ
ーにおいて、低温低湿環境下及び高温高湿環境下とも
に、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない鮮明な印字が
得られた。
【0053】(実施例2)洗浄工程において、脱水・洗
浄の条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同
様にしてトナーを得た。 機 種 :HZ40Si 濾過面積 :0.25m スラリー供給量:120kg 遠心効果 :2000G 洗浄水の量 :40kg/回 洗浄回数 :3回/ロット 洗浄水の電気伝導度:1〜3回目は180μS/cm
【0054】洗浄を6回繰り返し実施した結果を表2に
示した。得られたトナーを実施例1と同様に印字評価を
行なったところ、6回繰り返した実験で得られた全ての
トナーにおいて、低温低湿環境下及び高温高湿環境下と
もに、画像濃度が高く、カブリ、ムラのない鮮明な印字
が得られた。
【0055】
【表2】
【0056】(比較例1)洗浄工程において、脱水・洗
浄の条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同
様にしてトナーを得た。但し、最終洗浄後の脱水により
着色粒子から分離した分離液の電気伝導度が実施例1と
同様となるように、スラリーの脱水率の調整を行った。 機 種 :HZ40Si 濾過面積 :0.25m スラリー供給量:120kg 遠心効果 :2000G 洗浄水の量 :40kg/回 洗浄回数 :3回/ロット 洗浄水の電気伝導度:1〜3回目は2μS/cm
【0057】洗浄を6回繰り返し実施した結果を表3に
示した。表からも分かるように、スラリー脱水率を下げ
ることで最終洗浄後の脱水により着色粒子から分離する
分離液の電気伝導度を調整したために、最終洗浄後の脱
水により着色粒子から分離した分離液の電気伝導度のバ
ラツキが大きく、得られたトナーの帯電量のバラツキも
大きかった。また、スラリー脱水率を下げたことで乾燥
時間が延び、乾燥によるトナー凝集が発生する不具合も
生じた。得られたトナーを実施例1と同様に印字評価を
行なったところ、最終洗浄後の脱水により着色粒子から
分離した分離液の電気伝導度が高く、トナーの帯電量が
低いサンプルでは高温高湿下でカブリが発生し、最終洗
浄後の脱水により着色粒子から分離した分離液の電気伝
導度が低く、トナーの帯電量が高いサンプルでは低温低
湿下で紙汚れが発生した。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、トナーを製造するにあ
たり、トナーの洗浄工程において、前記洗浄工程におい
て、最終洗浄で使用する水性媒体の電気伝導度Aを10
〜500μS/cmとし、最終洗浄後の脱水により着色
粒子から分離した分離液の電気伝導度Bを10〜500
μS/cmとし、その比(A/B)を0.5〜1.5に
することによって、生産ロット毎のトナーの帯電性を一
定に保つことが可能となり、それによる画像特性の向上
と、特に高温高湿下及び低温低湿下での画像特性が飛躍
的に安定したトナーの製造方法を提供することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含
    有する重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水
    性媒体中で重合して得られる着色粒子を、該着色粒子を
    水性媒体で洗浄・脱水する洗浄工程及び着色粒子を乾燥
    する乾燥工程を有するトナーの製造方法であって、前記
    洗浄工程において、最終洗浄で使用する水性媒体の電気
    伝導度A(μS/cm)と、最終洗浄後の脱水により着
    色粒子から分離した分離液の電気伝導度B(μS/c
    m)が、以下の関係式(1)、(2)及び(3)を満た
    すトナーの製造方法。 10≦A≦500 (1) 10≦B≦500 (2) 0.5≦A/B≦1.5 (3)
  2. 【請求項2】 洗浄工程での洗浄を電気伝導度が10〜
    500μS/cmの水性媒体で繰り返し行なう請求項1
    記載のトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 洗浄工程で使用する電気伝導度10〜5
    00μS/cmの水性媒体が多価金属イオンを含む請求
    項1または2記載のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 着色粒子を水性媒体から脱水する方法
    が、少なくとも減圧濾過法、加圧濾過法または遠心分離
    法のいずれかの方法を用いる請求項1〜3のいずれかに
    記載のトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 着色粒子を水性媒体から脱水する方法
    が、少なくとも連続式ベルトフィルターによる減圧濾
    過、フィルタープレスによる加圧濾過、サイホンピーラ
    ー型セントリフュージ若しくはデカンタ型遠心分離機に
    よる遠心分離のいずれかを用いる請求項1〜3のいずれ
    かに記載のトナーの製造方法。
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