JP2003213308A - 鋳鉄系焼結摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

鋳鉄系焼結摺動部材及びその製造方法

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JP2003213308A JP2002007371A JP2002007371A JP2003213308A JP 2003213308 A JP2003213308 A JP 2003213308A JP 2002007371 A JP2002007371 A JP 2002007371A JP 2002007371 A JP2002007371 A JP 2002007371A JP 2003213308 A JP2003213308 A JP 2003213308A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦摩耗特性に優れた鋳鉄系焼結摺動部材を提
供する。 【解決手段】成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削することによっ
て生じる切粉を焼結して焼結合金を作製し、この焼結合
金の摺動表面に四三酸化鉄の被膜を形成して鋳鉄系焼結
摺動部材を製造した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成長ねずみ鋳鉄鋳
物を切削して得られた切粉を使用した鋳鉄系焼結摺動部
材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、炭素が片状黒鉛の形で存在し
ているねずみ鋳鉄が知られている。このねずみ鋳鉄から
作製された鋳物(ねずみ鋳鉄鋳物)は、大きな振動吸収
能と高い熱伝導性を有することから内燃機関用材料とし
て広く用いられている。また、ねずみ鋳鉄は優れた鋳造
性を有することから、流体機械やバルブなど形状が複雑
なものが多い産業機械器具材料としても広く用いられて
いる。さらに、ねずみ鋳鉄鋳物を長時間加熱したり加熱
冷却を繰り返したりすることによってこの鋳物を成長さ
せ、この成長によって生じた多孔質部(ポーラス部)に
潤滑油を含浸させることにより摺動性に優れた含油摺動
部材が得られることが知られており、この含油摺動部材
は軸受や滑り板などの摺動用途に広く用いられている。
【0003】上述した各種用途に使用されるねずみ鋳鉄
鋳物は、荒引き加工、中引き加工、仕上げ加工、場合に
よっては研削加工などの機械加工を経て最終製品とな
る。ねずみ鋳鉄鋳物にこれらの機械加工を施す際には、
各加工工程で鋳鉄の切粉が生じる。このようにして生じ
た切粉の大部分は、通常、廃棄処分されている。
【0004】廃棄処分されるねずみ鋳鉄鋳物の切粉に着
目し、この切粉を積極的に利用した技術として、例えば
特公昭58−21002号公報に開示された技術が知ら
れている。この技術は、ねずみ鋳鉄の粉末(切屑)を4
トン/cm以上の成形圧力で成形して成形品を得、そ
の後、鋳鉄に対して弱脱炭素性雰囲気もしくは中性雰囲
気であるアンモニア分解ガス雰囲気又はドライ水素雰囲
気において上記の成形品を少なくとも1010℃の温度
で焼結し、10kg/mm以上の引張り強さを有する
焼結成形体を製造する技術である。
【0005】また、上記の切粉を使用して軸受などの摺
動用途の焼結成形体を製造する技術としては、例えば特
公昭58−12321号公報に開示された技術が知られ
ている。この技術は、鋳造品を切削又は研削して得られ
た切屑を粉砕することによりねずみ鋳鉄粉末を生成し、
このねずみ鋳鉄粉末90重量%乃至99.5重量%に炭
素粉末0.5重量%乃至10重量%を混合して混合粉末
を作製し、この混合粉末を圧縮成形した後に焼結成形体
を製造する技術である。
【0006】上述したように、特公昭58−21002
号公報に開示された技術によれば、10kg/mm
上の引張り強さを有する焼結成形体が製造されるので、
この技術(製造方法)で製造された焼結成形体は機械部
品として有効に利用され得るものである。しかし、この
焼結成形体には、潤滑性に寄与する遊離黒鉛の含有量が
少ないので、この焼結成形体は摩擦・摩耗等の摺動特性
に劣る。従って、この焼結成形体を軸受などの摺動用部
品として使用するに当たっては、潤滑条件や使用条件な
どを十分に注意しなければならない、という問題があ
る。
【0007】また、特公昭58−12321号公報に開
示された技術では、焼結成形体に潤滑性を付与する目的
で炭素粉末を含有している。しかし、この炭素粉末は焼
結性を阻害する原因となり、この結果、焼結成形体の強
度が弱いという欠点がある。このような欠点をもつ焼結
成形体は摺動用部品としては使用し難い、という問題が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した問題を解決す
るために、本願出願人は先に、特願2001−6002
号(以下「先行技術」という)において、摺動特性に優
れた鋳鉄系焼結摺動部材及びその製造方法を提案した。
この先行技術は、成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削し、この切
削によって得られた切粉を所定の金型内に装填し、この
装填した切粉を3トン/cm以上5トン/cm以下
の範囲内の成形圧力で圧縮成形して圧粉体を形成し、中
性雰囲気または還元性雰囲気において1100℃以上1
150℃以下の範囲の温度で30分間以上90分間以下
の時間内だけ前記圧粉体を焼結して鋳鉄系焼結摺動部材
を製造する方法である。この製造方法によって得られた
鋳鉄系焼結摺動部材は、遊離黒鉛が全体にわたって分散
含有されているので摩擦摩耗特性に優れており、軸受や
滑り板などの摺動用部品に適用できるものである。
【0009】本発明は、上記先行技術を有効に利用する
と共に、先行技術で得られた鋳鉄系焼結摺動部材の摩擦
摩耗特性をさらに向上させた鋳鉄系焼結摺動部材及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の鋳鉄系焼結摺動部材は、(1)成長ねずみ鋳
鉄鋳物を切削することによって生じる切粉を焼結してな
る焼結合金を母材とし、この母材の少なくとも摺動表面
に四三酸化鉄の被膜が形成されていることを特徴とする
ものである。
【0011】ここで、(2)前記四三酸化鉄の被膜は、
2μm以上5μm以下の範囲内の厚さを有するものであ
ってもよい。
【0012】さらに、(3)前記四三酸化鉄の被膜は、
ビッカース硬さ(HmV)が440以上560以下の範
囲内のものであってもよい。
【0013】さらにまた、前記鋳鉄系焼結摺動部材は、
(4)その総体積の7体積%以上15体積%以下の範囲
内の潤滑油が含有されているものであってもよい。
【0014】また、上記目的を達成するための本発明の
鋳鉄系焼結摺動部材の製造方法は、(5)成長ねずみ鋳
鉄鋳物を切削し、(6)この切削によって得られた切粉
を所定の金型内に装填し、(7)この装填した切粉を3
トン/cm以上5トン/cm以下の範囲内の成形圧
力で圧縮成形して圧粉体を形成し、(8)中性雰囲気ま
たは還元性雰囲気において1100℃以上1150℃以
下の範囲内の温度で30分間以上90分間以下の時間内
だけ前記圧粉体を焼結して焼結合金母材を作製し、
(9)この焼結合金母材に水蒸気処理を施して少なくと
も摺動表面に四三酸化鉄の被膜を形成させて鋳鉄系焼結
摺動部材を製造することを特徴とするものである。
【0015】ここで、(10)前記成長ねずみ鋳鉄鋳物
を得るに当たり、ねずみ鋳鉄鋳物のA変態点よりも高
い温度とA変態点よりも低い温度との間で加熱冷却を
繰り返す反覆加熱冷却処理をねずみ鋳鉄鋳物に施すこと
により前記成長ねずみ鋳鉄鋳物を得てもよい。
【0016】さらに、(11)前記切粉を所定の金型内
に装填するに当たり、20メッシュの篩を通過するが5
5メッシュの篩を通過しない切粉を総重量の85重量%
以上97重量%以下の範囲内で前記金型内に装填すると
共に、55メッシュの篩を通過する切粉を総重量の3重
量%以上15重量%以下の範囲内で前記金型内に装填し
てもよい。
【0017】さらにまた、(12)20メッシュの篩を
通過するが55メッシュの篩を通過しない切粉を前記金
型内に装填するに当たり、該切粉の総重量のうち、10
重量%以上90重量%以下の範囲内であって20メッシ
ュの篩を通過するが36メッシュの篩を通過しない切粉
と、10重量%以上90重量%以下の範囲内であって3
6メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過し
ない切粉とを混合して前記金型内に装填してもよい。
【0018】さらにまた、(13)前記水蒸気処理は、
処理温度が450℃以上550℃以下の範囲内であっ
て、60分間以上90分間以下の時間内で行ってもよ
い。
【0019】さらにまた、(14)前記鋳鉄系焼結摺動
部材に含油処理を施すに当たり、含油率が該鋳鉄系焼結
摺動部材の総体積の7体積%以上15体積%以下の範囲
内になるように該鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を施し
てもよい。
【0020】上記した四三酸化鉄の被膜について説明す
る。
【0021】焼結摺動部材の観点からは、四三酸化鉄の
被膜は少なくとも焼結摺動部材の摺動表面に形成されて
いればよい。しかし、四三酸化鉄による防錆作用を考慮
した場合は、摺動部材の全ての表面に四三酸化鉄の被膜
を形成することが好ましく、これにより、摩擦摩耗特性
の向上に加えて焼結摺動部材に耐蝕性、耐錆性を付与で
きる。
【0022】また、四三酸化鉄の被膜の厚さが2μm未
満の場合は、摺動特性、特に耐摩耗性の向上に効果が認
められにくい。一方、この被膜の厚さが5μmを超えた
場合は、焼結合金母材の多孔部を封孔させる割合が多く
なり、焼結合金母材に含浸される潤滑油の含油率を低下
させるおそれがある。このような観点からは、四三酸化
鉄の被膜は、2μm以上5μm以下の範囲内の厚さを有
するものが好ましい。
【0023】ところで、焼結合金母材の硬さを高めて耐
摩耗性を向上させる技術としては、例えば焼結合金母材
に焼入れを施し、表面硬さを高める技術が知られてい
る。しかし、この技術では、800℃以上の高温で焼入
れをするので、焼結合金母材の組織に大きな変化をもた
らす。一方、水蒸気処理では、450以上550℃以下
の範囲で行われるので、焼結合金母材の組織に影響を及
ぼすことがなく、焼入れと同等の硬さを得ることができ
る。四三酸化鉄の被膜の表面硬さがビッカース硬さ(H
mV)440未満の場合は、耐摩耗性の向上に効果が認
められにくく、一方、四三酸化鉄の被膜の表面硬さがビ
ッカース硬さ560を超えた場合は相手材表面を損傷さ
せる虞がある。このような観点から、四三酸化鉄の被膜
の表面硬さはビッカース硬さ450以上560以下の範
囲内であることが好ましい。
【0024】また、潤滑油を含有させるに際しては、周
知の加熱含浸法や真空含浸法を用いる。潤滑油として
は、エンジン油やマシン油などの鉱油を使用する。
【0025】
【発明の実施の形態】<焼結合金母材の作製>
【0026】炭素(C)2.5〜4.0重量%(2.5
重量%以上4.0重量%以下を表しており、以下同様で
ある)、珪素(Si)0.5〜3.5重量%、マンガン
(Mn)0.2〜1.0重量%、燐(P)0.03〜
0.8重量%、硫黄(S)0.01〜0.12重量%、
残部鉄(Fe)からなるねずみ鋳鉄鋳物に、このねずみ
鋳鉄鋳物のA変態点(723℃)よりも高い温度とA
変態点よりも低い温度との間で加熱冷却を繰り返す反
覆加熱冷却処理を施し、素地中の片状黒鉛を肥大成長さ
せた成長ねずみ鋳鉄鋳物を得る。成長ねずみ鋳鉄鋳物と
しては、素地がオールフェライト組織のものが好まし
い。ここで、素地がオールフェライト組織とは、素地が
フェライト組織だけからなることをいうが、フェライト
組織以外にパーライト組織など他の組織が僅かに存在す
る素地も、ここでいうオールフェライト組織に含まれ
る。
【0027】この成長ねずみ鋳鉄鋳物に荒引き、中引き
及び仕上げの切削加工を施し、この成長ねずみ鋳鉄の切
粉を得る。このようにして得られた切粉の素地中には、
成長によって肥大化した片状黒鉛が多く含まれており、
これらの片状黒鉛が表面に露出している割合は多い。こ
の割合は、一般のねずみ鋳鉄鋳物を切削して得られた切
粉の表面に露出している片状黒鉛の割合よりも多い。
【0028】次に、切削加工の各工程で得られた切粉
を、20メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を
通過しない粒度の切粉と、55メッシュの篩を通過する
粒度の切粉とに選別する。さらに、20メッシュの篩を
通過するが55メッシュの篩を通過しない粒度の切粉
を、20メッシュの篩を通過するが36メッシュの篩を
通過しない粒度の切粉と、36メッシュを通過するが5
5メッシュの篩を通過しない粒度の切粉とに選別する。
【0029】上記のように選別した切粉のうち、20メ
ッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過しない
粒度の切粉は主として焼結合金母材の骨格を形成する。
また、55メッシュの篩を通過する粒度の切粉では、切
粉中に占める黒鉛量が多い。従って、55メッシュの篩
を通過する切粉を焼結合金母材全体に分散して含有させ
ることにより、この焼結合金母材は、黒鉛等の潤滑性成
分を別途に含有させなくても、潤滑作用を発揮する。
【0030】選別した各粒度の切粉のうち、20メッシ
ュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過しない粒度
の切粉85〜97重量%と、55メッシュの篩を通過す
る粒度の切粉3〜15重量%とを混合して混合粉末を作
製する。ここでは、20メッシュの篩を通過するが55
メッシュの篩を通過しない粒度の切粉のうち、20メッ
シュの篩を通過するが36メッシュの篩を通過しない粒
度の切粉10〜90重量%と、36メッシュを通過する
が55メッシュの篩を通過しない粒度の切粉10〜90
重量%とを混合した切粉85〜97重量%に対し、55
メッシュの篩を通過する粒度の切粉3〜15重量%を混
合した混合粉末になるように作製する。なお、各切粉の
重量%は、作製した混合粉末の総重量に対する割合であ
る。
【0031】このようにして得た混合粉末を金型中に装
填し、3トン/cm以上5トン/cm以下の範囲内
の成形圧力で圧縮成形して圧粉体を作製する。この圧粉
体を、中性雰囲気または還元性雰囲気において1100
℃以上1150℃以下の範囲内の温度で30分間以上9
0分間以下の範囲内の時間だけ焼結して焼結合金母材を
作製する。
【0032】<鋳鉄系焼結摺動部材の製造>
【0033】上記のようにして得た焼結合金母材を加熱
炉内に置き、加熱炉内の温度を450℃以上550℃以
下の範囲内に昇温して、この温度を保持した状態で加熱
炉内に水蒸気を60分間以上90分間以下の時間内で連
続して噴射して焼結合金母材に水蒸気処理を施す。この
水蒸気処理により、焼結合金母材の摺動表面に2μm以
上5μm以下の範囲内の厚さであって、ビッカース硬さ
が440以上560以下の範囲内の四三酸化鉄の被膜を
形成させる。水蒸気処理を施すに当たり、処理温度及び
処理時間は、焼結合金母材の摺動表面に形成される四三
酸化鉄の被膜の巧拙(被膜が一様な厚さを有するか否
か)、焼結合金母材に含有されている遊離炭素(黒鉛)
の脱炭、多孔部の封孔等に影響を及ぼすので重要な要素
となる。このようにして、少なくとも摺動表面に四三酸
化鉄の被膜が形成された鋳鉄系焼結摺動部材が製造され
る。
【0034】上記鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を施す
ことにより、7体積%以上15体積%以下の含油率の鋳
鉄系含油焼結摺動部材が得られる。従って、鋳鉄系含油
焼結摺動部材には、7体積%以上15体積%以下の範囲
内の潤滑油が含有されていることとなる。
【0035】この鋳鉄系焼結摺動部材には、少なくとも
摺動表面には四三酸化鉄の硬質な被膜と、遊離黒鉛と、
多孔部及び遊離黒鉛に含有された潤滑油とが存在するの
で、相手材との摺動においては、先行技術において提案
した鋳鉄系焼結摺動部材に比較して、摩擦摩耗特性の大
幅な向上を図ることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。本発明はこれらの例に何等限定されるものではな
い。
【0037】〔実施例1〕
【0038】3.65重量%の炭素(C)、2.22重
量%の珪素(Si)、0.45重量%のマンガン(M
n)、0.045重量%の燐(P)、0.084重量%
の硫黄(S)、残部鉄(Fe)からなる組成を有し、内
径33mm、外径54mm、長さ203mmの円筒状ね
ずみ鋳鉄鋳物(FC150)を作製した。このねずみ鋳
鉄鋳物のA変態点(723℃)よりも高い温度と低い
温度との間で加熱冷却を繰り返す(A変態点をはさん
で上下する)反復加熱冷却処理によって、ねずみ鋳鉄素
地中の片状黒鉛を肥大成長させると共に、この成長に伴
い片状黒鉛の周囲を多孔質化させた。このようにして成
長ねずみ鋳鉄鋳物を得た。
【0039】上記の成長ねずみ鋳鉄鋳物の表面に生成し
た酸化スケールを除去し、その後、この成長ねずみ鋳鉄
鋳物に荒引き、中引き及び仕上げの切削加工を施し、内
径40mm、外径50mm、長さ40mmの軸受ブッシ
ュを作製した。このようにして成長ねずみ鋳鉄鋳物を切
削加工して軸受ブッシュを作製する際に多量の切粉が生
じた。これら多量の切粉を、20メッシュの篩を通過す
るが55メッシュの篩を通過しない切粉と、55メッシ
ュの篩を通過する切粉とに選別した。
【0040】さらに、20メッシュの篩を通過するが5
5メッシュの篩を通過しない切粉を、20メッシュの篩
を通過するが36メッシュの篩を通過しない切粉と、3
6メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過し
ない切粉とに選別した。
【0041】上記のように選別した各粒度の切粉の中か
ら、20メッシュの篩を通過するが36メッシュの篩を
通過しない切粉を総重量の56重量%、36メッシュの
篩を通過するが55メッシュの篩を通過しない切粉を総
重量の36重量%、55メッシュの篩を通過する切粉を
総重量の8重量%、それぞれ計量した。各切粉の組成を
表1に示す。
【表1】
【0042】表1において、−20メッシュは、20メ
ッシュの篩を通過することを表し、+55メッシュは、
55メッシュの篩を通過しないことを表す。なお、以下
の各表においても同様である。
【0043】上記のようにして選別し計量した各切粉を
混合して混合粉末を作製した。ついで、この混合粉末を
直方体状の中空部を有する金型内に装填し、成形圧力4
トン/cmで圧縮成形して圧粉体を作製した。その
後、水素ガス雰囲気(本発明にいう中性雰囲気または還
元性雰囲気の一例である)に調整した加熱炉において、
この圧粉体を1130℃の温度で60分間焼結し、直方
体状の焼結体を得た。このようにして得た焼結体を切削
加工して、一辺が30mm、厚さ5mmの横断面正方形
状の焼結合金母材を作製した。
【0044】ついで、焼結合金母材を加熱炉内に置き、
加熱炉内の温度を480℃に昇温した後、この温度を保
持した状態で加熱炉内に水蒸気を90分間連続して噴射
し、焼結合金母材に水蒸気処理を施した。この水蒸気処
理により、焼結合金母材の表面に厚さ3μmの四三酸化
鉄の被膜が形成された鋳鉄系焼結摺動部材を得た。四三
酸化鉄の被膜はビッカース硬さ(HmV)442であっ
た。また、この鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を施した
ところ、潤滑油の含油率は10.3体積%であった。
【0045】〔実施例2〕
【0046】上記した実施例1と同様にして、成長ねず
み鋳鉄鋳物を切削加工して軸受ブッシュを作製する際に
生じた切粉を、20メッシュの篩を通過するが55メッ
シュの篩を通過しない切粉と、55メッシュの篩を通過
する切粉とに選別した。
【0047】さらに、20メッシュの篩を通過するが5
5メッシュの篩を通過しない切粉を、20メッシュの篩
を通過するが36メッシュの篩を通過しない切粉と、3
6メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過し
ない切粉とに選別した。このようにして選別した各粒度
の切粉の中から、20メッシュの篩を通過するが36メ
ッシュの篩を通過しない切粉を総重量の30重量%、3
6メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過し
ない切粉を総重量の60重量%、55メッシュの篩を通
過する切粉を総重量の10重量%、それぞれ計量した。
各切粉の組成を表2に示す。
【表2】
【0048】上記のようにして選別し計量した各切粉を
混合して混合粉末を形成した。ついで、この混合粉末を
直方体状の中空部を有する金型内に装填し、成形圧力4
トン/cmで圧縮成形して圧粉体を作製した。その
後、実施例1と同様に、水素ガス雰囲気に調整した加熱
炉において、この圧粉体を1130℃の温度で60分間
焼結し、直方体状の焼結体を得た。このようにして得た
焼結体を切削加工して、一辺が30mm、厚さ5mmの
横断面正方形状の焼結合金母材を作製した。
【0049】ついで、焼結合金母材を加熱炉内に置き、
加熱炉内の温度を550℃に昇温した後、この温度を保
持した状態で加熱炉内に水蒸気を60分間連続して噴射
し、焼結合金母材に水蒸気処理を施した。この水蒸気処
理により、焼結合金母材の表面に厚さ5μmの四三酸化
鉄の被膜が形成された鋳鉄系焼結摺動部材を得た。四三
酸化鉄の被膜はビッカース硬さ(HmV)503であっ
た。また、この鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を施した
ところ、潤滑油の含油率は9.6体積%であった。
【0050】〔比較例1〕
【0051】3.65重量%のC、2.22重量%のS
i、0.45重量%のMn、0.045重量%のP、
0.084重量%のS、残部Feからなり、内径33m
m、外径54mm、長さ203mmの円筒状ねずみ鋳鉄
鋳物(FC150)を作製した。このねずみ鋳鉄鋳物に
荒引き、中引き及び仕上げの各切削加工を施し、内径4
0mm、外径50mm、長さ40mmの軸受ブッシュを
作製した。このようにしてねずみ鋳鉄鋳物を切削加工し
て軸受ブッシュを作製する際には多量の切粉が生じた。
これら多量の切粉を、20メッシュの篩を通過するが5
5メッシュの篩を通過しない粒度の切粉と、55メッシ
ュの篩を通過する粒度の切粉とに選別した。
【0052】さらに、20メッシュの篩を通過するが5
5メッシュの篩を通過しない粒度の切粉を、20メッシ
ュの篩を通過するが36メッシュの篩を通過しない粒度
の切粉と、36メッシュの篩を通過するが55メッシュ
の篩を通過しない粒度の切粉とに選別した。
【0053】上記のように選別した各粒度の切粉の中か
ら、20メッシュの篩を通過するが36メッシュの篩を
通過しない粒度の切粉を総重量の56重量%、36メッ
シュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過しない粒
度の切粉を総重量の36重量%、55メッシュの篩を通
過する粒度の切粉を総重量の8重量%、それぞれ計量し
た。各切粉の組成を表3に示す。
【表3】
【0054】上記のように選別し計量した各切粉を混合
して混合粉末を形成した。ついで、この混合粉末を直方
体状の中空部を有する金型内に装填し、成形圧力4トン
/cmで圧縮成形して圧粉体を作製した。その後、加
熱炉において、この圧粉体を1130℃の温度で60分
間焼結して焼結体を得た。この焼結体を切削加工して、
一辺が30mm、厚さ5mmの横断面正方形状の焼結摺
動部材を製造した。この鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理
を施したところ、潤滑油の含油率は12.3体積%であ
った。
【0055】〔比較例2〕
【0056】実施例1と同様の成分組成であって、同様
の粒度分布の切粉を使用し、かつ同様の条件で焼結した
一辺が30mm、厚さ5mmの横断面正方形状の焼結合
金母材を焼結摺動部材とした。この鋳鉄系焼結摺動部材
に含油処理を施したところ、潤滑油の含油率は12.2
体積%であった。この比較例2の焼結摺動部材は、上記
した先行技術の焼結摺動部材に相当するものである。
【0057】つぎに、上記した実施例1、実施例2、比
較例1、及び比較例2で得た焼結摺動部材について、下
記に示す試験条件により耐荷重試験を行った。
【0058】〔耐荷重試験〕 試験条件 すべり速度 :3m/min 荷重(面圧):10分間毎に30kgf/cmの荷重
(面圧)を累積負荷した。 相手材 :機械構造用炭素鋼(S45C) 試験方法 :スラスト試験で行い、摩擦係数が0.3
に達した時点で試験を中止した。 潤滑方法 :試験開始時に摺動面にグリースを塗布し
た。
【0059】この耐荷重試験の結果を図1に示す。図1
は、累積荷重(面圧)と摩擦係数の推移を示したグラフ
であり、縦軸は摩擦係数を表し、横軸は累積荷重(面
圧)を表す。
【0060】図1に示すように、比較例1の摺動部材で
は、試験開始から比較的安定した摩擦係数で推移した
が、累積荷重が90kgf/cmを超えると摩擦係数
が徐々に上昇し、累積荷重180kgf/cmで摩擦
係数が0.3に達したので試験を中止した。比較例1の
焼結摺動部材が累積荷重180kgf/cmで異常摩
耗に移行した理由は、この焼結摺動部材に含有されてい
る潤滑油が枯渇したからである、と推察される。
【0061】また、比較例2の焼結摺動部材は、試験開
始から徐々に摩擦係数が低下し、累積荷重が210kg
f/cmを超えるあたりから摩擦係数が徐々に上昇し
始め、累積荷重が330kgf/cmで摩擦係数が
0.3に達したので試験を中止した。この比較例2の焼
結摺動部材について、試験後、相手材の表面を観察した
ところ、この焼結摺動部材に含有されている遊離黒鉛の
潤滑被膜が相手材の表面に形成されていることが確認さ
れた。比較例2の焼結摺動部材が比較例1の焼結摺動部
材よりも耐荷重性に優れている理由は、比較例2の焼結
摺動部材に含有されている遊離黒鉛は、比較例1の焼結
摺動部材のそれよりも多く、この遊離黒鉛の潤滑作用と
焼結摺動部材に含有された潤滑油の潤滑作用とが相俟っ
て発揮されたからである、と推察される。
【0062】一方、実施例1及び実施例2の焼結摺動部
材は、試験開始から累積荷重が480kgf/cm
で摩擦係数が0.15以下と安定した値を示した。この
耐荷重試験の結果から、実施例1及び実施例2の焼結摺
動部材は比較例2の焼結摺動部材の1.6倍の耐荷重性
能を有するものであることがわかる。
【0063】つぎに、上記した耐荷重試験の結果を踏ま
え、実施例1、実施例2、及び比較例2の焼結摺動部材
について下記に示す試験条件により耐久試験を行い、耐
摩耗性を比較した。試験結果を表4に示す。
【0064】〔耐久試験〕
【0065】<試験条件1> すべり速度 :5m/min 荷重(面圧):100kgf/cm 試験時間 :10hr 相手材 :機械構造用炭素鋼(S45C) 試験方法 :スラスト試験 潤滑方法 :試験開始時に摺動面にグリースを塗布し
た。
【0066】<試験条件2> すべり速度 :3m/min 荷重(面圧):250kgf/cm 試験時間 :10hr 相手材 :機械構造用炭素鋼(S45C) 試験方法 :スラスト試験 潤滑方法 :試験開始時に摺動面にグリースを塗布し
た。
【表4】
【0067】表4における実施例1、実施例2及び比較
例2の摺動部材の摩耗量とは、各実施例及び比較例の焼
結摺動部材の厚さ5mmが耐久試験によって減少したと
きの減少量をいう。相手材の摩耗量も同様である。
【0068】耐久試験条件1においては、実施例1、実
施例2及び比較例2の焼結摺動部材の摩耗量は極めて少
なく、特に実施例1及び実施例2双方の焼結摺動部材の
摩耗量は零であった。一方、耐久試験条件2において
は、実施例1及び実施例2双方の焼結摺動部材の摩耗量
は極めて少なかった。これに対し、比較例2の焼結摺動
部材は試験開始後30分で異常摩耗を起こしたので摩耗
量の測定はできず、表4にはその摩耗量が記載されてい
ない。
【0069】以上の耐荷重試験及び耐久試験の結果か
ら、実施例1及び実施例2の焼結摺動部材では、その摺
動表面に、四三酸化鉄の硬質の被膜と、遊離黒鉛と、多
孔部及び遊離黒鉛に含有された潤滑油とが存在し、且
つ、潤滑油剤(グリース)が介在しているので、相手材
との摺動の際に低い摩擦係数で安定して摺動して摩耗量
も極めて少ない、ことが判明した。従って、実施例1及
び実施例2の焼結摺動部材は、その使用条件によっては
従来技術及び先行技術の使用条件を大幅に上回り、使用
範囲が大幅に拡大されることとなる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明の鋳鉄系焼結
摺動部材は、成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削することによっ
て生じる切粉を焼結してなる焼結合金母材の少なくとも
摺動表面に四三酸化鉄の被膜が形成されているものであ
り、少なくとも摺動表面には、四三酸化鉄の硬質な被膜
と、遊離黒鉛と、多孔部及び遊離黒鉛に含有された潤滑
油とが存在するので、相手材との摺動において摩擦摩耗
特性を大幅に向上させられる。
【0071】また、本発明の鋳鉄系焼結摺動部材の製造
方法では、成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削することによって
得られる切粉を焼結して焼結合金母材を形成し、その
後、該焼結合金母材に水蒸気処理を施して焼結合金母材
の表面に四三酸化鉄の被膜を形成するので、摩擦摩耗特
性に優れた鋳鉄系焼結摺動部材を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例と比較例の耐荷重試験の結果を比較して
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 37/00 C22C 37/00 E (72)発明者 小田 裕介 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス工 業株式会社藤沢事業場内 Fターム(参考) 4K018 AA24 BA13 BB04 BB08 CA02 DA31 FA28 FA42 KA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削することによ
    って生じる切粉を焼結してなる焼結合金を母材とし、こ
    の母材の少なくとも摺動表面に四三酸化鉄の被膜が形成
    されていることを特徴とする鋳鉄系焼結摺動部材。
  2. 【請求項2】 前記四三酸化鉄の被膜は、2μm以上5
    μm以下の範囲内の厚さを有するものであることを特徴
    とする請求項1に記載の鋳鉄系焼結摺動部材。
  3. 【請求項3】 前記四三酸化鉄の被膜は、ビッカース硬
    さ(HmV)が440以上560以下の範囲内のもので
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳鉄系焼
    結摺動部材。
  4. 【請求項4】 総体積の7体積%以上15体積%以下の
    範囲内の潤滑油が含有されていることを特徴とする請求
    項1,2,又は3に記載の鋳鉄系焼結摺動部材。
  5. 【請求項5】 成長ねずみ鋳鉄鋳物を切削し、 この切削によって得られた切粉を所定の金型内に装填
    し、 この装填した切粉を3トン/cm以上5トン/cm
    以下の範囲内の成形圧力で圧縮成形して圧粉体を形成
    し、 中性雰囲気または還元性雰囲気において1100℃以上
    1150℃以下の範囲内の温度で30分間以上90分間
    以下の時間内だけ前記圧粉体を焼結して焼結合金母材を
    作製し、 この焼結合金母材に水蒸気処理を施して少なくとも摺動
    表面に四三酸化鉄の被膜を形成させることを特徴とする
    鋳鉄系焼結摺動部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記成長ねずみ鋳鉄鋳物を得るに当た
    り、ねずみ鋳鉄鋳物のA変態点よりも高い温度とA
    変態点よりも低い温度との間で加熱冷却を繰り返す反覆
    加熱冷却処理をねずみ鋳鉄鋳物に施すことにより前記成
    長ねずみ鋳鉄鋳物を得ることを特徴とする請求項5に記
    載の鋳鉄系焼結摺動部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記切粉を所定の金型内に装填するに当
    たり、 20メッシュの篩を通過するが55メッシュの篩を通過
    しない切粉を総重量の85重量%以上97重量%以下の
    範囲内で前記金型内に装填すると共に、55メッシュの
    篩を通過する切粉を総重量の3重量%以上15重量%以
    下の範囲内で前記金型内に装填することを特徴とする請
    求項5又は6に記載の鋳鉄系焼結摺動部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 20メッシュの篩を通過するが55メッ
    シュの篩を通過しない切粉を前記金型内に装填するに当
    たり、該切粉の総重量のうち、10重量%以上90重量
    %以下の範囲内であって20メッシュの篩を通過するが
    36メッシュの篩を通過しない切粉と、10重量%以上
    90重量%以下の範囲内であって36メッシュの篩を通
    過するが55メッシュの篩を通過しない切粉とを混合し
    て前記金型内に装填することを特徴とする請求項7に記
    載の鋳鉄系焼結摺動部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記水蒸気処理は、処理温度が450℃
    以上550℃以下の範囲内であって、60分間以上90
    分間以下の時間内で行うことを特徴とする請求項5から
    8までのうちのいずれか一項に記載の鋳鉄系焼結摺動部
    材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を
    施すに当たり、含油率が該鋳鉄系焼結摺動部材の総体積
    の7体積%以上15体積%以下の範囲内になるように該
    鋳鉄系焼結摺動部材に含油処理を施すことを特徴とする
    請求項5から9までのうちのいずれか一項に記載の鋳鉄
    系焼結摺動部材の製造方法。
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JP2016053210A (ja) * 2013-12-26 2016-04-14 Ntn株式会社 圧粉体を用いた機械部品およびその製造方法

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