JP2003210166A - 変温動物由来細胞の細胞接着基材 - Google Patents

変温動物由来細胞の細胞接着基材

Info

Publication number
JP2003210166A
JP2003210166A JP2002328721A JP2002328721A JP2003210166A JP 2003210166 A JP2003210166 A JP 2003210166A JP 2002328721 A JP2002328721 A JP 2002328721A JP 2002328721 A JP2002328721 A JP 2002328721A JP 2003210166 A JP2003210166 A JP 2003210166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gly
sequence
cell
cells
pro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002328721A
Other languages
English (en)
Inventor
Sukehito Kurokawa
祐人 黒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2002328721A priority Critical patent/JP2003210166A/ja
Publication of JP2003210166A publication Critical patent/JP2003210166A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリオンやヒト感染性のウイルス等の感染物
質が含有される危険性がなく、変温動物由来細胞を効率
よく増殖させることができる細胞接着基材を提供するこ
とである。 【解決手段】細胞接着性人工ペプチド(X)及び/又は
細胞接着補助人工ペプチド(Y)を用いて、変温動物由
来細胞(A)及び基材(B)を接着させてなることを特
徴とする細胞接着基材を用いる。(X)は、細胞接着シ
グナルを現わす最小アミノ酸配列(sh)を含み、
(Y)は、(sh)を含まないペプチドであって、少な
くとも3個のアミノ酸からなる反復単位が、少なくとも
重合度3で重合したアミノ酸配列(jh)を有するペプ
チドである。(A)としては昆虫細胞が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞接着基材に関
する。さらに詳しくは、変温動物由来細胞と基材とを接
着させてなる細胞接着基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、変温動物由来細胞と基材とを接着
させてなる細胞接着基材として、天然由来のコラーゲン
や絹蛋白質を基材にコーティングしたものに変温動物由
来細胞を接着させてなる細胞接着基材が知られている
(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−243948号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】天然由来のコラーゲン
や絹蛋白質を基材にコーティングしたものに変温動物由
来細胞を接着させてなる細胞接着基材は、天然由来の蛋
白質を用いるため蛋白質中にプリオンやヒト感染性のウ
イルス等の感染物質が含有される危険性があるという問
題点及び細胞接着性が低いという問題点があった。すな
わち、本発明の目的は、天然由来の蛋白質を使用せず、
細胞接着性の高い細胞接着基材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねてきた結果、特定のペプチドを使用することにより
上記目的を達成することを見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明の細胞接着基材の特徴は、変温動物由
来細胞(A)及び基材(B)と、細胞接着性人工ペプチ
ド(X)及び/又は細胞接着補助人工ペプチド(Y)を
用いて、変温動物由来細胞(A)及び基材(B)を接着
させてなる点にある。
【0006】
【発明の実施の形態】細胞接着性人工ペプチド(X)
は、細胞接着シグナルを現わす最小アミノ酸配列(s
h)を有している。なお、「細胞接着シグナルを現わ
す」とは、特定の最小アミノ酸配列(sh)が細胞のイ
ンテグリンレセプターに認識されることを意味する(大
阪府立母子医療センター雑誌、第8巻 第1号、58〜
66頁、1992年)。
【0007】細胞接着シグナルを現わす最小アミノ酸配
列(sh)としては、例えば、「病態生理、第9巻 第
7号、527〜535頁、1990年」や「大阪府立母
子医療センター雑誌、第8巻 第1号、58〜66頁、
1992年」に記載されているもの等が用いられる。こ
れらの最小アミノ酸配列(sh)の中で好ましいもの
は、Arg Gly Asp配列、Leu Asp Val配列、Arg Glu Asp
Val配列(1)、Tyr IleGly Ser Arg配列(2)、Pro A
sp Ser Gly Arg配列(3)、Arg Tyr Val Val Leu Pro
Arg配列(4)、Leu Gly Thr Ile Pro Gly配列(5)、
Arg Asn Ile AlaGlu Ile Ile Lys Asp Ile配列(6)、
Ile Lys Val Ala Val配列(7)、Leu Arg Glu配列、As
p Gly Glu Ala 配列(8)、Gly Val Lys Gly Asp Lys
Gly AsnPro Gly Trp Pro Gly Ala Pro配列(9)、Gly
Glu Phe Tyr Phe Asp Leu Arg Leu Lys Gly Asp Lys
(10)、His Ala Val配列及びTyr Lys Leu Asn Val A
sn Asp Ser配列(11)である。さらに好ましいもの
は、変温動物由来細胞(A)への接着性が高い点で、Ar
g Gly Asp配列、Tyr Ile Gly Ser Arg配列(2)、及び
Ile Lys Val Ala Val配列(7)である。なお、アミノ
酸配列は3文字表記で表し、( )内にアミノ酸配列表
中の対応する配列番号を記載する(以下、同じであ
る。)。
【0008】細胞接着性人工ペプチド(X)は、前記最
小アミノ酸配列(sh)を1分子中に少なくとも1個有
すればよいが、変温動物由来細胞(A)への接着性が高
い点で、1分子中に2〜50個有するものが好ましく、
さらに好ましくは1分子中に3〜30個、特に好ましく
は1分子中に5〜20個有するものである。細胞接着性
人工ペプチド(X)の数平均分子量は、300〜3,0
00,000が好ましく、さらに好ましくは1,000
〜1,000,000、特に好ましくは3,000〜3
00,000である。すなわち、(X)の数平均分子量
の上限は3,000,000が好ましく、さらに好まし
くは1,000,000、特に好ましくは300,00
0であり、同様に下限は300が好ましく、さらに好ま
しくは1,000、特に好ましくは3,000である。
なお、数平均分子量は、SDS−PAGE(SDSポリ
アクリルアミドゲル電気泳動)法で、測定サンプルを水
中で分離し、泳動距離を標準物質と比較することによっ
て求めるものである(以下、同じである。)。
【0009】細胞接着性人工ペプチド(X)としては、
例えば、Arg Gly Asp Ser配列(14)からなるペプチ
ド、Gly Arg Gly Asp Ser配列(15)からなるペプチ
ド、Gly Arg Gly Asp Ser Pro配列(16)からなるペ
プチド、Arg Gly Asp Ser ProAla Ser Ser Lys Pro配列
(17)からなるペプチド、Ala Val Thr Gly Arg GlyA
sp Ser Pro Ala Ser Ala配列(18)からなるペプチ
ド、Pro Gly Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Gl
y Pro Ser配列(19)からなるペプチド、Cys Ser Arg
Ala Arg Lys Gln Ala Ala Ser Ile Lys Val Ala Val S
er Ala Asp Arg配列(20)からなるペプチド、Val Cy
s Glu Pro Gly Tyr Ile Gly Ser Arg CysAsp配列(2
1)からなるペプチド及びこれらの少なくとも一種のペ
プチドからなる重合体等が例示できる。重合体として
は、例えば、(Arg Gly Asp Ser)4配列(22)、(Ar
g Gly Asp Ser)8配列(23)、(Arg Gly Asp Ser)
16配列(24)、(Gly Arg Gly Asp Ser)8配列(2
5)、(Gly Arg Gly Asp Ser Pro)8配列(26)、
(Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ser Lys Pro)4配列
(27)、(Ala Val Thr Gly ArgGly Asp Ser Pro Ala
Ser Ala)4配列(28)、(Pro Gly Ala Ser Ile Lys
Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser)4配列(29)、
(Cys Ser Arg Ala Arg LysGln Ala Ala Ser Ile Lys V
al Ala Val Ser Ala Asp Arg)4配列(30)、又は(V
al Cys Glu Pro Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Cys Asp)4
(31)配列からなるペプチド等が挙げられる。該重合
体の重合度は、2〜50が好ましく、さらに好ましくは
3〜30、特に好ましくは4〜20、最も好ましくは4
〜16である。
【00010】細胞接着補助人工ペプチド(Y)は、細
胞接着シグナルを現わす最小アミノ酸配列(sh)を含
まないペプチドであって、少なくとも3個のアミノ酸か
らなる反復単位が、少なくとも重合度3で重合した構造
(アミノ酸配列)(jh)を有するペプチドである。少
なくとも3個のアミノ酸からなる反復単位としては、例
えば、「特表平3−502935号公報、反復単位」や
「Abraham J. Dombら著、Handbook of Biodegradable P
olymers, Harwood Academic Publishers発行, Amsterda
m、1997年、ブロック配列」に記載されているもの等が
用いられる。これらの反復単位のうち、Gly Ala Gly Al
a Gly Ser配列(12)、Gly Val Gly Val Pro配列(1
3)、Gly Pro Pro配列、Gly Ala Gln Gly Pro Ala Gly
ProGly 配列(32)、Gly Ala Pro Gly Ala Pro Gly
Ser Gln Gly Ala Pro Gly Leu Gln配列(33)及びGly
Ala Pro Gly Thr Pro Gly Pro Gln Gly Leu Pro Gly S
er Pro配列(34)が好ましく、変温動物由来細胞
(A)への接着性が高いという観点から、さらに好まし
くはGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(12)、GlyVal Gl
y Val Pro配列(13)及びGly Pro Pro配列、特に好ま
しくはGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(12)である。
【00011】細胞接着補助人工ペプチド(Y)は、反
復単位を少なくとも重合度3で重合した構造(jh)を
有するペプチドであればよいが、変温動物由来細胞
(A)への接着性が高い点で、反復単位を、1分子中に
3〜10,000個有するものが好ましく、さらに好ま
しくは1分子中に10〜3,000個、特に好ましくは
1分子中に30〜1,000個有するものである。細胞
接着補助人工ペプチド(Y)の数平均分子量は、500
〜5,000,000が好ましく、さらに好ましくは
1,500〜1,500,000、特に好ましくは5,
000〜500,000である。すなわち、(Y)の数
平均分子量の上限は5,000,000が好ましく、さ
らに好ましくは1,500,000、特に好ましくは5
00,000であり、同様に下限は500が好ましく、
さらに好ましくは1,500、特に好ましくは5,00
0である。
【0012】細胞接着補助人工ペプチド(Y)として
は、例えば、「特表平3−502935号公報」や「Ab
raham J. Dombら著、Handbook of Biodegradable Polym
ers, Harwood Academic Publishers発行, Amsterdam、1
997年」に記載されているもの等が用いられる。これら
の細胞接着補助人工ペプチド(Y)のうち、1分子中に
Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(12)を約170個有
する数平均分子量約10万のペプチド(a)、1分子中
に(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(35)とGly Al
a Ala Gly Tyr配列(36)とをそれぞれ約18個づつ
有する数平均分子量約10万のペプチド(b)、(Gly
Val Gly Val Pro)8配列(37)と(GlyAla Gly Ala G
ly Ser)8配列(38)とをそれぞれ約11個づつ有す
る数平均分子量約10万のペプチド(c)、(Gly Val
Gly Val Pro)12配列(39)と(Gly Ala Gly Ala Gly
Ser)8配列(38)とをそれぞれ約8個づつ有する数
平均分子量約10万のペプチド(d)、(Gly Val Gly
Val Pro)16配列(40)と(Gly Ala Gly Ala Gly Se
r)8配列(38)とをそれぞれ約7個づつ有する数平均
分子量約10万のペプチド(e)、(Gly Val Gly Val
Pro)8配列(37)と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)6
列(41)とをそれぞれ約12個づつ有する数平均分子
量約10万のペプチド(f)、及び(Gly Val Gly Val
Pro)8配列(37)と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)4
列(42)とをそれぞれ約12個づつ有する数平均分子
量約10万のペプチド(g)が好ましく、さらに好まし
くはペプチド(a)及びペプチド(b)である。
【0013】細胞接着性人工ペプチド(X)及び細胞接
着補助人工ペプチド(Y)は、人工的に製造されるもの
であり、例えば、有機合成法(酵素法、固相合成法及び
液相合成法等)、及び遺伝子組み換え法によって容易に
製造できる。有機合成法に関しては、例えば、「生化学
実験講座1、タンパク質の化学IV(1981年7月1
日、日本生化学会編、株式会社東京化学同人発行)」や
「続生化学実験講座2、タンパク質の化学(下)(昭和
62年5月20日、日本生化学会編、株式会社東京化学
同人発行)」に記載されている方法等が適用できる。
【0014】遺伝子組み換え法に関しては、例えば、
「特表平3−502935号公報」に記載されている方
法等が適用できる。なお、遺伝子組み換え法による場
合、組み換え微生物由来の不純物を含むことがあるた
め、抗ペプチド抗体等を用いたアフィニティ精製等によ
って精製し、ペプチドの純度を80重量%以上にするこ
とが好ましく、さらに好ましくは90重量%以上、特に
好ましくは95重量%以上である。これらのうち、細胞
接着性人工ペプチド(X)及び細胞接着補助人工ペプチ
ド(Y)のアミノ酸配列を容易に設計・製造できるとい
う観点から、遺伝子組み換え法が好ましい。
【0015】有機合成法による細胞接着性人工ペプチド
(X1)としては、例えば、Arg Gly Asp Ser配列(1
4)、Gly Arg Gly Asp Ser配列(15)、Gly Arg Gly
AspSer Pro配列(16)及びArg Gly Asp Ser Pro Ala
Ser Ser Lys Pro配列(17)からなる群より選ばれる
少なくとも1種のアミノ酸配列を有するペプチド等が挙
げられる。有機合成法による細胞接着補助人工ペプチド
(Y1)としては、例えば、GlyAla Gly Ala Gly Ser配
列(12)及び/又はGly Val Gly Val Pro配列(1
3)を有するペプチド等が挙げられる。
【0016】遺伝子組み換え法による細胞接着性人工ペ
プチド(X2)としては、例えば、Arg Gly Asp配列、T
yr Ile Gly Ser Arg配列(2)及びIle Lys Val Ala Va
l配列(7)からなる群より選ばれる少なくとも1種の
アミノ酸配列を有するペプチド等が挙げられる。遺伝子
組み換え法による細胞接着補助人工ペプチド(Y2)と
しては、例えば、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(1
2)、Gly Val Gly Val Pro配列(13)及びGly Ala P
ro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro
配列(43)からなる群より選ばれる少なくとも1種の
アミノ酸配列を有するペプチド等が挙げられる。
【0017】細胞接着性人工ペプチド(X)及び細胞接
着補助人工ペプチド(Y)は、同一分子内にあってもよ
く、すなわち、(X)及び(Y)に換えて、細胞接着シ
グナルを現わす最小アミノ酸配列(sh)と、少なくと
も3個のアミノ酸からなる反復単位を少なくとも重合度
3で重合してなるアミノ酸配列(jh)(細胞接着シグ
ナルを現わす最小アミノ酸配列(sh)を含まない)と
を有するペプチド(Z)を用いることができる。このよ
うな細胞接着性人工ペプチド(X)と細胞接着補助人工
ペプチド(Y)とが同一分子内にあるペプチド(Z)
は、変温動物由来細胞(A)へのペプチドの接着性が高
いという観点から好ましい。
【0018】ペプチド(Z)は、最小アミノ酸配列(s
h)を1分子中に少なくとも1個有すればよいが、変温
動物由来細胞(A)への接着性が高い点で、1分子中に
2個以上有するものが好ましく、さらに好ましくは3個
以上、特に好ましくは5個以上有するものであり、ま
た、50個以下有するものが好ましく、さらに好ましく
は1分子中に30個以下、特に好ましくは1分子中に2
0個以下有するものである。また、ペプチド(Z)は、
アミノ酸配列(jh)を1分子中に少なくとも1個有す
ればよいが、熱に対する安定性の観点から、1分子中に
2個以上有するものが好ましく、さらに好ましくは3個
以上、特に好ましくは5個以上有するものであり、ま
た、50個以下有するものが好ましく、さらに好ましく
は1分子中に30個以下、特に好ましくは1分子中に2
0個以下有するものである。
【0019】ペプチド(Z)において、最小アミノ酸配
列(sh)とアミノ酸配列(jh)との個数の比率
{(jh)/(sh)は、0.2以上が好ましく、さら
に好ましくは0.5以上、特に好ましくは0.8以上で
あり、また、5以下が好ましく、さらに好ましくは2以
下、特に好ましくは1.3以下である。最小アミノ酸配
列(sh)とアミノ酸配列(jh)とは、ペプチド
(Z)のβターン構造の取りやすさ等の観点から、最小
アミノ酸配列(sh)とアミノ酸配列(jh)とが交互
に位置することが好ましい。
【0020】ペプチド(Z)としては、例えば、「特表
平3−502935号公報」や「Abraham J. Dombら
著、Handbook of Biodegradable Polymers, Harwood Ac
ademicPublishers発行, Amsterdam、1997年」等に記載
の(Gly Ala Gly Ala Gly Ser) 9配列(35)とArg Gl
y Asp配列とをそれぞれ約12個づつ有する数平均分子
量約10万のペプチド(h)、(Gly Ala Gly Ala Gly
Ser)9配列(35)とTyrIle Gly Ser Arg配列(2)と
をそれぞれ約13個づつ有する数平均分子量約10万の
ペプチド(i)、(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列
(35)とIle LysVal Ala Val配列(7)とをそれぞれ
約12個づつ有する数平均分子量約10万るペプチド
(j)、(Gly Val Gly Val Pro)8配列(37)と(Gl
y Ala Gly Ala Gly Ser)12配列(44)とArg Gly Asp
配列とをそれぞれ約12個づつ有する数平均分子量約1
0万のペプチド(k)、及び(Gly Ala Pro Gly Pro Pr
o GlyPro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro)2(45)配
列とArg Gly Asp配列とをそれぞれ約6個づつ有する数
平均分子量約5万のペプチド(l)等が挙げられる。
【0021】市場から入手できるペプチド(X)として
は、商品名を記載すると例えば、RGDS[Arg Gly As
p Ser配列(14)を1個含有してなるペプチド、数平
均分子量約400、(株)ペプチド研究所製]、GRG
DS[Gly Arg Gly Asp Ser配列(15)を1個含有し
てなるペプチド、数平均分子量約500、(株)ペプチ
ド研究所製]、RetroNectin(リコンビナン
トヒトフィブロネクチンCH−296)[ヒトフィブロ
ネクチン細胞接着シグナルであるCS1シグナルと細胞
接着ドメインTypeIII及びヘパリン結合ドメイン
IIを1つずつ有する数平均分子量約6万のペプチド、
宝酒造(株)製(Arg Gly Asp Ser配列(14)を約1
個含有)]、及びRGDS−Protein A「Arg
Gly Asp配列をProtein A(IgG結合ドメイ
ン)に挿入した数平均分子量約3万のペプチド、宝酒造
(株)製(Arg Gly Asp Ser配列(14)を約1個含
有)]等が挙げられる。
【0022】市場から入手できるペプチド(Z)として
は、商品名を記載すると例えば、プロネクチンF[1分
子中にArg Gly Asp配列と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)
9配列(35)とを各々約12個有し、遺伝子組み換え
大腸菌により製造される数平均分子量約10万のペプチ
ド、三洋化成工業(株)製]、プロネクチンFプラス
[プロネクチンFをジメチルアミノエチルクロライドと
反応させて水溶性にしたもの、三洋化成工業(株)
製]、プロネクチンL[1分子中にIle Lys Val AlaVal
配列(7)と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(3
5)とを各々約12個有し、遺伝子組み換え大腸菌によ
り製造される数平均分子量約10万のペプチド、三洋化
成工業(株)製]等が挙げられる。なお、市場から入手
できるペプチド(Y)は知られていないが、上記の製造
方法により容易に得ることができる。
【0023】変温動物由来細胞(A)としては、魚類
(例えば、コイ、ナマズ、サケ、マス、サバ及びスズキ
等)、両生類(例えば、カエル、サンショウウオ及びイ
モリ等)、は虫類(例えば、カメ、トカゲ、ヘビ及びワ
ニ等)、原索動物(例えば、ヒゲムシ、ホヤ及びタリア
等)、棘皮動物(例えば、ヒトデ、ナマコ及びウニ
等)、節足動物(例えば、昆虫、甲殻類、クモ、ヤス
デ、ムカデ及びカブトガニ等)、環形動物(例えば、ゴ
カイ、ミミズ、ヒル及びイムシ等)、軟体動物(例え
ば、カイ、イカ及びタコ等)、扁形動物(例えば、渦
虫、吸虫、二生類及び条虫等)、刺胞動物(例えば、ヒ
ドロ虫、鉢虫及び花虫等)、海綿動物(例えば、石灰海
綿類、六放海綿類、四軸海綿類及び珪角海綿類等)及び
原生動物(例えば、鞭毛虫、肉質虫及び胞子虫等)等の
岩波生物学辞典(山田常雄ら編集、株式会社岩波書店発
行)に記載の変温動物からなる群より選ばれる少なくと
も1種の動物に由来する細胞等が挙げられる。
【0024】これらのうち、魚類の細胞、両生類の細
胞、は虫類の細胞及び節足動物の細胞が好ましく、さら
に好ましくは両生類の細胞及び節足動物の細胞、特に好
ましくは節足動物の細胞、さらに特に好ましくは昆虫の
細胞、甲殻類の細胞、クモ類の細胞及びヤスデ類の細
胞、より特に好ましくは昆虫の細胞及び甲殻類の細胞、
最も好ましくは昆虫の細胞である。
【0025】昆虫の細胞としては、カイコ細胞、クワコ
細胞、サクサン細胞、シンジュサン細胞、ヨトウガ細
胞、クワゴマダラヒトリ細胞、ハマキムシ細胞、ショウ
ジョウバエ細胞、センチニクバエ細胞、ヒトスジシマカ
細胞、アゲハチョウ細胞、ワモンゴキブリ細胞及びイラ
クサキンウワバ細胞等が挙げられ、これらのうち、カイ
コ細胞、サクサン細胞、ヨトウガ細胞、イラクサキンウ
ワバ細胞、クワゴマダラヒトリ細胞、ショウジョウバエ
細胞、センチニクバエ細胞、アゲハチョウ細胞及びワモ
ンゴキブリ細胞が好ましく、さらに好ましくはカイコ細
胞、ヨトウガ細胞、イラクサキンウワバ細胞、センチニ
クバエ細胞及びワモンゴキブリ細胞、特に好ましくはカ
イコ細胞、ヨトウガ細胞及びイラクサキンウワバ細胞で
ある。
【0026】カイコ細胞としてはBmN細胞及びBoM
o細胞等が挙げられ、ヨトウガ細胞としてはSf9細胞
及びSf21細胞等が挙げられ、イラクサキンウワバ細
胞としてはTn−5細胞、HIGH FIVE細胞及び
MG1細胞等が挙げられる。変温動物由来細胞(A)の
由来は、細胞が採取できる部位であれば何れでもよい
が、細胞採取し易いという観点から、胚、卵巣、脂肪体
および血球が好ましい。
【0027】変温動物由来細胞(A)は、遺伝子を導入
(組み換え)した変温動物由来細胞であってもよい。細
胞に遺伝子を導入する方法としては、例えば、マイクロ
インジェクション法、リン酸カルシウム法、エレクトロ
ポレーション法、プロトプラスト融合法、DEAEデキ
ストラン法、リポフェクション法、カチオン性物質利用
法、ウイルス法及びパーティクルガン法等の遺伝子工学
キーワードブック(緒方宣邦ら著、株式会社羊土社発
行、2000年)や生物化学実験法45組換えタンパク
質生産法(塚越規弘編著、株式会社学会出版センター、
2001年)に記載の方法等が適用できる。これらのう
ちカチオン性物質利用法及びウイルス法が好ましい。
【0028】基材(B)としては特に制限はなく、細胞
が接着でき、細胞培養ができるものであれば何れも使用
できる。基材(B)の形状としては、細胞培養に一般に
用いられる形状[例えば、細胞培養の技術(日本組織培
養学会編集、株式会社朝倉書店発行、1999年)に記
載の形状]等が使用でき、例えば、板状、穴付きプレー
ト(6穴、24穴、96穴プレート等)、シャーレ、フ
ラスコ、ボトル、ビーズ及びファイバー等が挙げられ
る。基材(B)の材質としては、細胞培養に一般に用い
られる材質[例えば、細胞培養の技術(日本組織培養学
会編集、株式会社朝倉書店発行、1999年)に記載の
材質]等が使用でき、例えば、ガラス、シリコーン、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン、アクリル樹脂及びポリウレタン等が挙げられる。
【0029】本発明の細胞接着基材は、ペプチド(X)
及び/又はペプチド(Y)を、基材(B)の表面に付着
した状態及び/又は基材(B)に練り込まれた状態とす
ることにより生産することができる。ペプチド(X)及
び/又はペプチド(Y)が、基材(B)の表面に付着し
た状態及び/又は基材(B)に練り込んだ状態のうち、
ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)の使用量が少
なくて済むという観点から、基材(B)の表面に付着し
た状態が好ましい。
【0030】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を基材(B)の表面に付着した状態にさせる方法として
は、ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)を物理的
に接触させる方法及び化学的に結合させる方法等が挙げ
られる。
【0031】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を物理的に接触させる方法としては、例えば、ペプチド
(X)及び/又はペプチド(Y)を溶媒(S1)等に溶
解又は分散させた溶液又は分散液を、基材(B)に塗
工、含浸又は混合させる方法等が適用できる。そしてそ
の後、乾燥させることによって、(X)及び/又は
(Y)が付着した細胞接着基材を得ることができる(例
えば、「Esty,A.Biomedical Pro
ducts 1991年」に記載の方法等)。
【0032】溶媒(S1)としては特に制限はないが、
無機塩、有機酸塩、アミノ酸、ビタミン、アルコール、
脂質・糖、酸及び/又は塩基を含有する水溶液、水及び
体液等が使用できる。水溶液中の無機塩、有機酸塩、ア
ミノ酸、ビタミン、アルコール、脂質・糖、酸及び/又
は塩基の含有量は、水溶液の重量に基づいて、0.00
1〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは0.01
〜10重量%である。すなわち、この含有量の上限は5
0重量%が好ましく、さらに好ましくは10重量であ
り、またこの含有量の下限は0.001重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.01重量である。
【0033】無機塩としては、ハロゲン化金属塩、硫酸
金属塩、リン酸金属塩、硝酸金属塩、炭酸金属塩及び過
ハロゲン酸金属等が使用でき、塩化ナトリウム、硫酸ナ
トリウム、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸
鉄、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水
素カリウム、硫酸銅、硫酸鉄、塩化リチウム、臭化ナト
リウム、臭化リチウム過塩素酸ナトリウム及び過塩素酸
リチウム等が挙げられる。有機酸塩としては、蟻酸ナト
リウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム及び酒石酸ナト
リウム等が挙げられる。
【0034】アミノ酸としては、アルギニン、ヒスチジ
ン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルア
ラニン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリ
ン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、プロリン、セリン及びグリシン等が挙げられ
る。ビタミンとしては、コリン、イノシトール、ニコチ
ンアミド、グルタミン、ビタミンA、ビタミンB12及び
ビタミンC等が挙げられる。アルコールとしては、炭素
数1〜4のアルコール等が使用でき、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール及びブタノール等が挙
げられる。脂質・糖としては、脂質、単糖、2糖、オリ
ゴ糖、アミノ糖及び酸性糖等が挙げられる。
【0035】酸としては、無機酸及び炭素数1〜6の有
機酸等が使用でき、塩酸、燐酸、酢酸、蟻酸、フェノー
ル及び硫酸等が挙げられる。塩基としては、無機塩基及
び炭素数2〜6の有機塩基等が使用でき、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア及びトリエチルアミ
ン等が挙げられる。水としては、蒸留水、イオン交換
水、水道水及びイオン交換蒸留水等が挙げられる。体液
としては、血液、血漿、血清及び尿等が挙げられる。こ
れらの溶媒(S1)の中で、無機塩、酸及び/又は塩基
を含有する水溶液及び水が好ましく、さらに好ましくは
無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液である。
【0036】さらに、ペプチド(X)及び/又はペプチ
ド(Y)を培地に溶解又は分散させることにより、その
培地溶液(分散液)を変温動物由来細胞(A)の培地と
して使用し、変温動物由来細胞(A)の培養するととも
に、ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)を基材
(B)の表面に付着させることもできる。この場合、通
常、変温動物由来細胞(A)は基材上で培養されるが、
培地中で培養された変温動物由来細胞(A)が基材に接
着される場合もありうる。
【0037】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を化学的に結合させる方法としては、例えば、N−ヒド
ロキシコハク酸イミド又はカルボジイミド等の存在下
に、基材(B)にペプチド(X)及び/又はペプチド
(Y)をエステル化又はアミド化により固定させ、洗浄
乾燥させる方法等が適用できる。なお、この場合、反応
溶媒を使用してもよく、反応溶媒としては公知のものが
使用でき、例えば、溶媒(S1)及び有機溶剤等が用い
られる。有機溶媒としては、アセトン、エタノール、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド及びテトラヒドロフラン等が挙げられる。
これらのうち好ましくは、水及び有機溶媒である。ペプ
チド(X)及び/又はペプチド(Y)を化学的に結合さ
せる場合、化学反応に関与する官能基としては、カルボ
キシル基、アミノ基及び水酸基等が挙げられる。
【0038】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を基材(B)に練り込まれた状態にさせる方法として
は、成形前の基材(B)の溶液にペプチド(X)及び/
又はペプチド(Y)を投入した混合物を、所定の形状に
成形する方法等が挙げられ、例えば、熱可塑性樹脂(ポ
リエチレン、ポリスチレン及びポリアミド等)を融点温
度以上にして流動可能状態とした後、ペプチド(X)及
び/又はペプチド(Y)を投入し、その混合物を押出成
形や射出成形などで加工する方法や、熱硬化性樹脂(尿
素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ウレタン樹
脂、エボナイト及びシリコーン樹脂等)に、ペプチド
(X)及び/又はペプチド(Y)を投入し、その混合物
を硬化温度以上にして加工する方法等が適用できる。
【0039】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を基材(B)の表面に付着させる場合、ペプチド(X)
及び/又はペプチド(Y)の含有溶液(分散液)中の
(X)及び/又は(Y)の濃度は、(X)及び/又は
(Y)の含有溶液(分散液)の重量に基づいて、0.0
01μg/g〜999mg/gが好ましく、さらに好ま
しくは0.01μg/g〜100mg/g、特に好まし
くは0.1μg/g〜10mg/g、最も好ましくは1
μg/g〜1mg/gである。すなわち、この場合、濃
度の上限は999mg/gが好ましく、さらに好ましく
は100mg/g、特に好ましくは10mg/g、最も
好ましくは1mg/gであり、同様に下限は0.001
μg/gが好ましく、さらに好ましくは0.01μg/
g、特に好ましくは0.1μg/g、最も好ましくは1
μg/gである。
【0040】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を基材(B)の表面に付着させた場合、ペプチド(X)
及び/又はペプチド(Y)の含有量としては、基材
(B)の培養単位面積あたり、0.1ng/cm2〜1
00mg/cm2が好ましく、さらに好ましくは1ng
/cm2〜10mg/cm2、特に好ましくは10ng/
cm 2〜1mg/cm2、最も好ましくは100ng/c
2〜100μg/cm2である。なお、培養単位面積
は、基材(B)の表面のうち、培養される細胞が接着し
得る表面の表面積を意味する。ここで、細胞が入り込ま
ないような微小な凹凸(例えば、1μm以下)は平坦な
表面として取扱うが、培養単位面積を高める目的でリブ
(畝)等が設けてあるものについてはそのリブの表面積
を培養単位面積に含まれる。また、基材(B)の培養単
位面積は、基材メーカーがカタログに記載している基材
の培養単位面積をそのまま適用できる。培養単位面積あ
たりのペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)の含有
量の測定方法は特に限定されないが、例えば、免疫学的
測定法等が利用できる。免疫学的測定法としては、例え
ば、ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)と結合す
る抗体に酵素を標識したもの(以下、酵素標識抗体)を
基材(B)の培養単位面積に反応させ、基材(B)の培
養単位面積に結合した酵素標識抗体の酵素量を測定する
方法等が挙げられる。
【0041】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を基材(B)に練り込ませる場合、ペプチド(X)及び
/又はペプチド(Y)の含有混合物中の(X)及び/又
は(Y)の濃度は、含有混合物の重量に基づいて、0.
01μg/g〜999mg/gが好ましく、さらに好ま
しくは0.1μg/g〜100mg/g、特に好ましく
は1μg/g〜10mg/g、最も好ましくは10μg
/g〜10mg/gである。すなわち、この場合、濃度
の上限は999mg/gが好ましく、さらに好ましくは
100mg/g、特に好ましくは10mg/g、最も好
ましくは1mg/gであり、同様に下限は0.01μg
/gが好ましく、さらに好ましくは0.1μg/g、特
に好ましくは1μg/gmg/g、最も好ましくは10
μg/gである。
【0042】ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
を、基材(B)の表面に付着又は基材(B)に練り込ん
だ後、必要に応じて滅菌処理を施してもよい。滅菌方法
としては特に制限はなく、例えば、放射線滅菌、エチレ
ンオキサイドガス滅菌、γ線滅菌、アルコール滅菌、オ
ートクレーブ滅菌及び乾熱滅菌等が挙げられる。
【0043】変温動物由来細胞(A)と基材(B)とを
接着させる方法としては、細胞を基材に接着させる一般
的な方法[例えば、細胞培養の技術(日本組織培養学会
編集、株式会社朝倉書店発行、1999年)、生物化学
実験法45組換えタンパク質生産法(塚越規弘編著、株
式会社学会出版センター、2001年)及び昆虫バイオ
工場(木村滋編著、株式会社工業調査会発行、2000
年)等に記載の方法]等が使用できる。例えば、0.1
〜10,000万cellsの変温動物由来細胞(A)
及び0.001〜100mLの培地を、0.01〜1,
000平方センチメートルの培養単位面積を有する基材
(B)に投入し、0〜60℃の空気や水等の雰囲気下、
1分〜1週間培養して細胞を接着させる方法等が挙げら
れる。なお、ペプチド(X)及び/又はペプチド(Y)
はあらかじめ基材(B)の表面に付着及び/又は基材
(B)に練り込ませておくことが好ましい。
【0044】変温動物由来細胞(A)が基材(B)に接
着したことの確認方法としては、一般的な確認方法[例
えば、細胞培養の技術(日本組織培養学会編集、株式会
社朝倉書店発行、1999年)、生物化学実験法45組
換えタンパク質生産法(塚越規弘編著、株式会社学会出
版センター、2001年)及び昆虫バイオ工場(木村滋
編著、株式会社工業調査会発行、2000年)等に記載
の方法]が使用できる。例えば、血球計数法(コールタ
ーカウンターの使用など)、顕微鏡観察法(計算盤の使
用など)及び染色法(トリパンブルー、エリスロシン−
B、ニグロシン、クリスタルバイオレット、テトラゾリ
ウム塩の使用など)等が挙げられる。本発明の細胞接着
基材において、基材(B)に接着した変温動物由来細胞
(A)の数は、基材(B)の培養単位面積当り、50〜
5,000万cells/cm2が好ましく、さらに好
ましくは500〜500万cells/cm2、特に好
ましくは5,000〜50万cells/cm2であ
る。すなわち、変温動物由来細胞(A)の数の上限は、
5,000万cells/cm2が好ましく、さらに好
ましくは500万cells/cm2、特に好ましくは
50万cells/cm2、また、この下限は50ce
lls/cm2が好ましく、さらに好ましくは500c
ells/cm2、特に好ましくは5,000cell
s/cm2である。
【0045】本発明の細胞接着基材を用いて細胞培養し
細胞を生産する方法としては、例えば、本発明の細胞接
着基材及び培地等を用いて、培地を適時交換しながら細
胞を培養する方法等が挙げられる。なお、基材(B)に
培地と変温動物由来細胞(A)とを接触させて、基材
(B)の表面に変温動物由来細胞(A)を接着させた
後、培地を適時交換して細胞を培養する方法等でもよ
い。本発明の細胞接着基材を用いて細胞培養し細胞を生
産する方法において、細胞培養の条件としては特に制限
はないが例えば、0〜60℃の空気や水等の雰囲気下、
1時間〜1カ月培養する方法などが挙げられる。なお、
培地交換しながら細胞培養することが好ましく、その交
換頻度としては、1〜7日毎が好ましく、さらに好まし
くは1〜3日毎である。本発明の細胞接着基材を用いて
細胞培養し細胞を生産する方法によって得られる変温動
物由来細胞(A)の数は、基材(B)の培養単位面積当
り、100〜1億cells/cm2が好ましく、さら
に好ましくは1,000〜1,000万cells/c
2、特に好ましくは1万〜100万cellsであ
る。すなわち、変温動物由来細胞(A)の数の上限は、
1億cells/cm2が好ましく、さらに好ましくは
1,000万cells/cm2、特に好ましくは10
0万cells/cm2、また、この下限は100ce
lls/cm2が好ましく、さらに好ましくは1,00
0cells/cm2、特に好ましくは1万cells
/cm2である。
【0046】変温動物由来細胞(A)と基材(B)とを
接着させる方法および本発明の細胞接着基材を用いて細
胞培養し細胞を生産する方法において、培地の使用量と
しては、使用する基材(B)の種類などによって異なる
が、基材(B)の培養単位面積当り、0.0003〜3
00mL/cm2が好ましく、さらに好ましくは0.0
03〜30mL/cm2、特に好ましくは0.03〜3
mL/cm2である。すなわち、培地の使用量の上限
は、300mL/cm2が好ましく、さらに好ましくは
30mL/cm2、特に好ましくは3mL/cm2、ま
た、この下限は0.0003mL/cm2が好ましく、
さらに好ましくは0.003mL/cm2、特に好まし
くは0.03mL/cm2である。変温動物由来細胞
(A)と基材(B)とを接着させる方法および本発明の
細胞接着基材を用いて細胞培養し細胞を生産する方法に
おいて、培養に用いられる培地としては、細胞培養に使
用される公知のものが使用でき、例えば、Grace培
地、IPL−41培地、Schneider培地、TC
−100培地、Sf−900II培地、Ex−cell
405培地、Express−Five培地、Dros
ophila培地、MEM培地、DMEM培地、ハムF
−12培地、RPMI培地、及びこれらの培地の混合物
等が挙げられる。
【0047】これらの培地には、抗菌剤(アンホテリシ
ンB、ゲンタマイシン、ペニシリン及びストレプトマイ
シン等)、血清(ヒト血清、ウシ血清、ウマ血清及びヒ
ツジ血清等)等公知の添加剤を含有させることができ
る。抗菌剤を含有する場合、培地中の抗菌剤の濃度は、
培地の容量に基づいて、1ng/L〜100g/Lが好
ましく、さらに好ましくは10ng/L〜10g/Lで
ある。すなわち、この場合、抗菌剤濃度の上限は100
g/Lが好ましく、さらに好ましくは10g/Lであ
り、同様に下限は1ng/Lが好ましく、さらに好まし
くは10ng/Lである。
【0048】血清は含有しない方が好ましいが、血清を
含有する場合、培地中の血清の濃度は、血清由来のウイ
ルス等による感染の危険性を下げるために、培地の全容
量に対して、1×10-6〜50%(v/v)が好まし
く、さらに好ましくは1×10 -6〜10%(v/v)で
あり、特に好ましくは1×10-6〜2%(v/v)であ
る。すなわち、この場合、血清濃度の上限は50%(v
/v)が好ましく、さらに好ましくは10%(v/v)
であり、特に好ましくは2%(v/v)であり、同様に
下限は1×10-6%(v/v)が好ましく、さらに好ま
しくは1×10-6%(v/v)であり、特に好ましくは
1×10-6%(v/v)である。
【0049】細胞接着性人工ペプチド(X)及び/又は
細胞接着補助人工ペプチド(Y)を用いることにより、
変温動物由来細胞(A)、特に昆虫細胞を効率良く基材
(B)に接着させることができるため、有用蛋白質を生
産できるウイルス感染の昆虫細胞を効率良く作製するこ
とができる。このウイルスとしては、昆虫細胞に感染で
きるウイルスで有れば制限なく、バキュロウイルス等が
挙げられる{「生物化学実験法45組換えタンパク質生
産法、塚越規弘編著、株式会社学会出版センター発行、
2001年」や「昆虫バイオ工場、木村滋編著、株式会
社工業調査会発行、2000年」}。ウイルス感染の昆
虫細胞の作製方法としては、例えば、トランスファーベ
クターに発現させたい遺伝子を組込み、昆虫感染性のウ
イルスDNAとともに昆虫細胞にトランスフェクトした
後、プラークアッセイによってウイルス感染昆虫細胞を
選別する方法などが挙げられる{「生物化学実験法45
組換えタンパク質生産法、塚越規弘編著、株式会社学会
出版センター発行、2001年」や「昆虫バイオ工場、
木村滋編著、株式会社工業調査会発行、2000
年」}。
【0050】ウイルス感染の昆虫細胞等の変温動物由来
細胞(A)が生産する有用蛋白質としては、例えば、ワ
クチン、検査・診断薬用の原料、獣医薬、畜産薬、医薬
及び殺虫剤等が挙げられる{「生物化学実験法45組換
えタンパク質生産法、塚越規弘編著、株式会社学会出版
センター発行、2001年」や「昆虫バイオ工場、木村
滋編著、株式会社工業調査会発行、2000年」}。
【0051】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0052】<実施例1>(Sf9細胞と基材との接着
1) (1)ペプチド(Z)の準備 特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に
準じて、Arg Gly Asp配列と(Gly Ala Gly Ala Gly Se
r)9配列(35)とを各々約12個有し、数平均分子量
約10万のペプチド"SLPF"を遺伝子組み換え大腸菌
により製造した。
【0053】(2)SLPFの基材への付着 SLPFの1mgを4.5M過塩素酸リチウム水溶液の
1mLに溶解し、さらに、99.5%の塩化ナトリウム
を0.85重量%で含有する0.02M,pH7.2の
リン酸緩衝液(以下、PBS)で100倍希釈して、S
LPF水溶液(10μg/mL)を作製した。このSL
PF水溶液を24穴のポリスチレンプレート(日本ベク
トン・ディッキンソン株式会社製)に1mL/穴で投入
し25℃で2時間静置させた。その後残存するSLPF
水溶液をアスピレーターで吸引除去し、さらに3mLの
蒸留水で穴を3回洗浄して、SLPF付着量が約1μg
/cm2のSLPF付着基材を作製した。
【0054】(3)Sf9細胞(ウイルス未感染細胞)
の接着 このSLPF付着基材の1穴当たりに1mLのSf−9
00II培地(インビトロジェン株式会社製)及び20
万cells分のSf9細胞(インビトロジェン株式会
社製)液とを投入し28℃で1時間静置させて、Sf9
を基材に接着させて、本発明の細胞接着基材1を得た
(Sf9の接着量:約5万cells/cm2)。
【0055】<実施例2> (Sf9細胞と基材との接着2) (1)ペプチド(X)の準備 Arg Gly Asp Ser配列(14)を有するFibrone
ctin Active Fragment(以下、F
AF、株式会社ペプチド研究所製)をそのまま使用し
た。
【0056】(2)FAFの基材への付着 FAFの1mgをPBSの100mLに溶解し、FAF
水溶液(10μg/mL)を作製した。そのFAF水溶
液を24穴のポリスチレンプレート(日本ベクトン・デ
ィッキンソン株式会社製)に1mL/穴で投入し25℃
で2時間静置させた。その後、残存するFAF水溶液を
アスピレーターで吸引除去し、さらに3mLの蒸留水で
穴を3回洗浄して、FAF付着量が約1μg/cm2
FAF付着基材を作製した。
【0057】(3)Sf9細胞の接着 このFAF付着基材の1穴当たりに1mLのSf−90
0II培地(インビトロジェン株式会社製)及び20万
cells分のSf9細胞(インビトロジェン株式会社
製)液とを投入し28℃で1時間静置させて、Sf9を
基材に接着させて、本発明の細胞接着基材2を得た(S
f9の接着量:約4万cells/cm 2)。
【0058】<実施例3> (Sf9細胞と基材との接着3) (1)ペプチド(Y)の準備 特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に
準じて、(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(35)を
約170個有し、数平均分子量約10万のペプチド"S
LP4"を遺伝子組み換え大腸菌により製造した。
【0059】(2)SLP4の基材への付着 SLP4の1mgを4.5M過塩素酸リチウム水溶液の
1mLに溶解し、さらに、PBSで100倍希釈し、S
LP4水溶液(10μg/mL)を作製した。そのSL
P4水溶液を24穴のポリスチレンプレート(日本ベク
トン・ディッキンソン株式会社製)に1mL/穴で投入
し25℃で2時間静置させた。 その後残存するSLP
4水溶液をアスピレーターで吸引除去し、さらに3mL
の蒸留水で穴を3回洗浄して、SLP4付着量が約1μ
g/cm2のSLP4付着基材を作製した。
【0060】(3)Sf9細胞の接着 このSLP4付着基材の1穴当たりに1mLのSf−9
00II培地(インビトロジェン株式会社製)及び20
万cells分のSf9細胞(インビトロジェン株式会
社製)液とを投入し28℃で1時間静置させて、Sf9
を基材に接着させて、本発明の細胞接着基材3を得た
(Sf9の接着量:約4万cells/cm2)。
【0061】<実施例4> (HIGH FIVEと基材との接着1B)実施例1の
Sf9細胞の代わりにHIGH FIVE(ウイルス未
感染細胞)を使用し、Sf−900II培地の代わりに
Express−Five培地(インビトロジェン株式
会社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、本
発明の細胞接着基材1Bを得た(HIGH FIVEの
接着量:約7万cells/cm2)。
【0062】<実施例5> (HIGH FIVEと基材との接着2B)実施例2の
Sf9細胞の代わりにHIGH FIVE(ウイルス未
感染細胞)を使用し、Sf−900II培地の代わりに
Express−Five培地(インビトロジェン株式
会社製)を使用した以外は、実施例2と同様にして、本
発明の細胞接着基材2Bを得た(HIGH FIVEの
接着量:約5万cells/cm2)。
【0063】<実施例6> (HIGH FIVEと基材との接着3B)実施例3の
Sf9細胞の代わりにHIGH FIVE(ウイルス未
感染細胞)を使用し、Sf−900II培地の代わりに
Express−Five培地(インビトロジェン株式
会社製)を使用した以外は、実施例3と同様にして、本
発明の細胞接着基材3Bを得た(HIGH FIVEの
接着量:約5万cells/cm2)。
【0064】<比較例1> (Sf9細胞と基材との接着4) (1)コラーゲンの準備 ウシ由来のコラーゲンタイプ1(以下、COL、日本ベ
クトン・ディッキンソン株式会社製、Arg Gly Asp Ser
配列(14)を含む天然蛋白質)をそのまま使用した。
【0065】(2)COLの基材への付着 COLの1mgを0.05N塩酸水溶液の100mLに
溶解し、COL水溶液(10μg/mL)を作製した。
そのCOL水溶液を24穴のポリスチレンプレート(日
本ベクトン・ディッキンソン株式会社製)に1mL/穴
で投入し25℃で2時間静置させた。その後、残存する
COL水溶液をアスピレーターで吸引除去し、さらに3
mLの蒸留水で穴を3回洗浄して、COL付着量が約1
μg/cm2のCOL付着基材を作製した。
【0066】(3)Sf9細胞の接着 このCOL付着基材の1穴当たりに1mLのSf−90
0II培地(インビトロジェン株式会社製)及び20万
cells分のSf9細胞(インビトロジェン株式会社
製)液とを投入し28℃で1時間静置させて、Sf9を
基材に接着させて、比較用の細胞接着基材4を得た(S
f9の接着量:約3万cells/cm 2)。
【0067】<比較例2> (Sf9細胞と基材との接着5) (1)フィブロインの準備 フィブロイン(以下、FIB、和光純薬工業株式会社
製、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(12)を含む天然
蛋白質)をそのまま使用した。
【0068】(2)FIBの基材への付着 FIBの1mgを4.5M過塩素酸リチウム水溶液の1
mLに溶解し、さらに、PBSで100倍希釈し、FI
B水溶液(10μg/mL)を作製した。 そのFIB
水溶液を24穴のポリスチレンプレート(日本ベクトン
・ディッキンソン株式会社製)に1mL/穴で投入し2
5℃で2時間静置させた。その後、残存するFIB水溶
液をアスピレーターで吸引除去し、さらに3mLの蒸留
水で穴を3回洗浄して、FIB付着量が約1μg/cm
2のFIB付着基材を作製した。
【0069】(3)Sf9細胞の接着 このFIB付着基材の1穴当たりに1mLのSf−90
0II培地(インビトロジェン株式会社製)及び20万
cells分のSf9細胞(インビトロジェン株式会社
製)液とを投入し28℃で1時間静置させて、Sf9を
基材に接着させて、比較用の細胞接着基材5を得た(S
f9の接着量:約3万cells/cm 2)。
【0070】<比較例3> (HIGH FIVEと基材との接着4B)比較例1の
Sf9細胞の代わりにHIGH FIVE(ウイルス未
感染細胞)を使用し、Sf−900II培地の代わりに
Express−Five培地(インビトロジェン株式
会社製)を使用した以外は、比較例1と同様にして、本
発明の細胞接着基材4Bを得た(HIGH FIVEの
接着量:約5万cells/cm2)。
【0071】<比較例4> (HIGH FIVEと基材との接着5B)比較例2の
Sf9細胞の代わりにHIGH FIVE(ウイルス未
感染細胞)を使用し、Sf−900II培地の代わりに
Express−Five培地(インビトロジェン株式
会社製)を使用した以外は、比較例2と同様にして、本
発明の細胞接着基材5Bを得た(HIGH FIVEの
接着量:約4万cells/cm2)。
【0072】<評価1A>実施例1〜3及び比較例1〜
2のSf9接着基材について、Sf9の接着性を評価す
るために、これらの基材中の培地をアスピレーターで吸
引除去し、基材の1穴当たりに0.5mLのPBS及び
0.1mLのテトラカラーワン(商品名:生化学工業株
式会社製テトラゾリウム塩)を投入し25℃で4時間静
置させた。なお、テトラカラーワンのテトラゾリウム塩
が細胞内ミトコンドリアのデヒドロゲナーゼにより還元
されて、ホルマザンを生成することにより発色する。そ
の後、分光光度計を用いて450nm(対照波長630
nm)の吸光度を測定し、この値を接着活性とした。こ
れらの結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】<評価1B>実施例4〜6及び比較例3〜
4のHIGH FIVE接着基材について、HIGH
FIVEの接着性を評価するために、これらの基材中の
培地をアスピレーターで吸引除去し、基材の1穴当たり
に0.5mLのPBS及び0.1mLのテトラカラーワ
ンを投入し25℃で4時間静置させた。その後、分光光
度計を用いて450nm(対照波長630nm)の吸光
度を測定し、この値を接着活性とした。これらの結果を
表2に示す。
【0075】
【表2】 表1及び2の結果から、本発明の細胞接着基材は、比較
例に比べて接着活性が極めて高いことが判る。
【0076】<評価2A>実施例1〜3及び比較例1〜
2のSf9接着基材の細胞増殖活性を評価するために、
Sf9接着基材の1穴当たりに1mLのSf−900I
I培地(インビトロジェン株式会社製)を投入し28℃
で3日間静置させてSf9を増殖させた後、培地をアス
ピレーターで吸引除去し、基材の1穴当たりに0.5m
LのPBS及び0.1mLのテトラカラーワン(生化学
工業株式会社製)を投入し25℃で4時間静置させた。
その後、分光光度計を用いて450nm(対照波長63
0nm)の吸光度を測定し、この値を増殖活性とした。
これらの結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】<評価2B>実施例4〜6及び比較例3〜
4のHIGH FIVE接着基材の細胞増殖活性を評価
するために、HIGH FIVE接着基材の1穴当たり
に1mLのExpress−Five培地(インビトロ
ジェン株式会社製)を投入し28℃で3日間静置させて
HIGH FIVEを増殖させた後、培地をアスピレー
ターで吸引除去し、基材の1穴当たりに0.5mLのP
BS及び0.1mLのテトラカラーワンを投入し25℃
で4時間静置させた。その後、分光光度計を用いて45
0nm(対照波長630nm)の吸光度を測定し、この
値を増殖活性とした。これらの結果を表4に示す。
【0079】
【表4】 表3及び4の結果から、本発明の細胞接着基材は、比較
例に比べて細胞増殖性が極めて高いことが判る。
【0080】
【発明の効果】本発明の細胞接着基材は、変温動物由来
細胞(A)を極めて効率良く基材に接着でき、さらに変
温動物由来細胞(A)を効率良く増殖できる。すなわ
ち、本発明の細胞接着基材は、天然由来のコラーゲンや
絹蛋白質等を使用しなくても、細胞接着性が極めて高
い。従って、本発明の細胞接着基材は、プリオンやヒト
感染性のウイルス等の感染物質が含有される危険性があ
る天然由来の蛋白質等を含まないため、極めて安全性が
高い。また、極めて効率よく変温動物由来細胞を増殖さ
せることができる。
【0081】
【配列表】 <110>三洋化成工業株式会社;SANYO CHEMICAL INDUSTRIES,LTD. <120>変温動物由来細胞の細胞接着基材 <130>P5796 <150>特願2001-351232 <151>2001-11-16 <160>45 <210>1 <211>4 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>1 Arg Glu Asp Val 1 <210>2 <211>5 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>2 Tyr Ile Gly Ser Arg 1 5 <210>3 <211>5 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>3 Pro Asp Ser Gly Arg 1 5 <210>4 <211>7 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>4 Arg Tyr Val Val Leu Pro Arg 1 5 <210>5 <211>6 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>5 Leu Gly Thr Ile Pro Gly 1 5 <210>6 <211>10 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>6 Arg Asn Ile Ala Glu Ile Ile Lys Asp Ile 1 5 10 <210>7 <211>5 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>7 Ile Lys Val Ala Val 1 5 <210>8 <211>4 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>8 Asp Gly Glu Ala 1 <210>9 <211>15 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>9 Gly Val Lys Gly Asp Lys Gly Asn Pro Gly Trp Pro Gly Ala Pro 1 5 10 15 <210>10 <211>13 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>10 Gly Glu Phe Tyr Phe Asp Leu Arg Leu Lys Gly Asp Lys 1 5 10 <210>11 <211>8 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>11 Tyr Lys Leu Asn Val Asn Asp Ser 1 5 <210>12 <211>6 <212>PRT <213>Bombyx mori <400>12 Gly Ala Gly Ala Gly Ser 1 5 <210>13 <211>5 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>13 Gly Val Gly Val Pro 1 5 <210>14 <211>4 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>14 Arg Gly Asp Ser 1 <210>15 <211>5 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>15 Gly Arg Gly Asp Ser 1 5 <210>16 <211>6 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>16 Gly Arg Gly Asp Ser Pro 1 5 <210>17 <211>10 <212>PRT <213>Homo sapiens <400>17 Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ser Lys Pro 1 5 10 <210>18 <211>12 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>18 Ala Val Thr Gly Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ala 1 5 10 <210>19 <211>14 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>19 Pro Gly Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser 1 5 10 <210>20 <211>19 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>20 Cys Ser Arg Ala Arg Lys Gln Ala Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser 1 5 10 15 Ala Asp Arg <210>21 <211>12 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>21 Val Cys Glu Pro Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Cys Asp 1 5 10 <210>22 <211>16 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>22 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 1 5 10 15 <210>23 <211>32 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>23 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 1 5 10 15 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 20 25 30 <210>24 <211>64 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>24 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 1 5 10 15 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 20 25 30 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 35 40 45 Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser Arg Gly Asp Ser 50 55 60 <210>25 <211>40 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>25 Gly Arg Gly Asp Ser Gly Arg Gly Asp Ser Gly Arg Gly Asp Ser Gly 1 5 10 15 Arg Gly Asp Ser Gly Arg Gly Asp Ser Gly Arg Gly Asp Ser Gly Arg 20 25 30 Gly Asp Ser Gly Arg Gly Asp Ser 35 40 <210>26 <211>48 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>26 Gly Arg Gly Asp Ser Pro Gly Arg Gly Asp Ser Pro Gly Arg Gly Asp 1 5 10 15 Ser Pro Gly Arg Gly Asp Ser Pro Gly Arg Gly Asp Ser Pro Gly Arg 20 25 30 Gly Asp Ser Pro Gly Arg Gly Asp Ser Pro Gly Arg Gly Asp Ser Pro 35 40 45 <210>27 <211>40 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>27 Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ser Lys Pro Arg Gly Asp Ser Pro Ala 1 5 10 15 Ser Ser Lys Pro Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ser Lys Pro Arg Gly 20 25 30 Asp Ser Pro Ala Ser Ser Lys Pro 35 40 <210>28 <211>48 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>28 Ala Val Thr Gly Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ala Ala Val Thr Gly 1 5 10 15 Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ala Ala Val Thr Gly Arg Gly Asp Ser 20 25 30 Pro Ala Ser Ala Ala Val Thr Gly Arg Gly Asp Ser Pro Ala Ser Ala 35 40 45 <210>29 <211>56 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>29 Pro Gly Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser Pro Gly 1 5 10 15 Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser Pro Gly Ala Ser 20 25 30 Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser Pro Gly Ala Ser Ile Lys 35 40 45 Val Ala Val Ser Ala Gly Pro Ser 50 55 <210>30 <211>76 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>30 Cys Ser Arg Ala Arg Lys Gln Ala Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser 1 5 10 15 Ala Asp Arg Cys Ser Arg Ala Arg Lys Gln Ala Ala Ser Ile Lys Val 20 25 30 Ala Val Ser Ala Asp Arg Cys Ser Arg Ala Arg Lys Gln Ala Ala Ser 35 40 45 Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Asp Arg Cys Ser Arg Ala Arg Lys Gln 50 55 60 Ala Ala Ser Ile Lys Val Ala Val Ser Ala Asp Arg 65 70 75 <210>31 <211>48 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>31 Val Cys Glu Pro Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Cys Asp Val Cys Glu Pro 1 5 10 15 Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Cys Asp Val Cys Glu Pro Gly Tyr Ile Gly 20 25 30 Ser Arg Cys Asp Val Cys Glu Pro Gly Tyr Ile Gly Ser Arg Cys Asp 35 40 45 <210>32 <211>9 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>32 Gly Ala Gln Gly Pro Ala Gly Pro Gly 1 5 <210>33 <211>15 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>33 Gly Ala Pro Gly Ala Pro Gly Ser Gln Gly Ala Pro Gly Leu Gln 1 5 10 15 <210>34 <211>15 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>34 Gly Ala Pro Gly Thr Pro Gly Pro Gln Gly Leu Pro Gly Ser Pro 1 5 10 15 <210>35 <211>54 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>35 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 1 5 10 15 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala 20 25 30 Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser 35 40 45 Gly Ala Gly Ala Gly Ser 50 <210>36 <211>5 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>36 Gly Ala Ala Gly Tyr 1 5 <210>37 <211>40 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>37 Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly 1 5 10 15 Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val 20 25 30 Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro 35 40 <210>38 <211>48 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>38 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 1 5 10 15 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala 20 25 30 Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser 35 40 45 <210>39 <211>60 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>39 Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly 1 5 10 15 Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val 20 25 30 Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly 35 40 45 Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro 50 55 60 <210>40 <211>80 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>40 Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly 1 5 10 15 Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val 20 25 30 Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly 35 40 45 Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val 50 55 60 Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro Gly Val Gly Val Pro 65 70 75 80 <210>41 <211>36 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>41 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 1 5 10 15 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala 20 25 30 Gly Ala Gly Ser 35 <210>42 <211>24 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>42 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 1 5 10 15 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser 20 <210>43 <211>15 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>43 Gly Ala Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro 1 5 10 15 <210>44 <211>72 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>44 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 1 5 10 15 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala 20 25 30 Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser 35 40 45 Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser Gly Ala Gly Ala 50 55 60 Gly Ser Gly Ala Gly Ala Gly Ser 65 70 <210>45 <211>30 <212>PRT <213>Artificial Sequence <400>45 Gly Ala Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly 1 5 10 15 Ala Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Pro 20 25 30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA08 AA21 BB11 CC02 CC08 GA03 GB04 GB05 4B033 NA01 NA02 NA16 NB01 NB12 NB13 NB57 NC04 ND02 NE02 NF06 4B064 AG01 CA10 CA19 CC24 DA20 4B065 AA90X AB01 AC14 BA01 CA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞接着性人工ペプチド(X)及び/又は
    細胞接着補助人工ペプチド(Y)を用いて、変温動物由
    来細胞(A)及び基材(B)を接着させてなることを特
    徴とする細胞接着基材。
  2. 【請求項2】 細胞接着性人工ペプチド(X)を必須構
    成成分として用いてなり、(X)の細胞接着シグナルを
    現わす最小アミノ酸配列(sh)が、アミノ酸3文字表
    記で表わされる、Arg Gly Asp配列、Leu Asp Val配列、
    Arg Glu AspVal配列(1)、Tyr Ile Gly Ser Arg配列
    (2)、Pro Asp Ser Gly Arg配列(3)、Arg Tyr Val
    Val Leu Pro Arg配列(4)、Leu Gly Thr Ile Pro Gl
    y配列(5)、Arg Asn Ile Ala Glu Ile Ile Lys Asp I
    le配列(6)、Ile Lys Val Ala Val配列(7)、Leu A
    rg Glu配列、Asp Gly Glu Ala 配列(8)、Gly Val Ly
    s Gly Asp Lys Gly Asn Pro Gly Trp Pro Gly Ala Pro
    配列(9)、Gly Glu Phe Tyr Phe Asp Leu Arg Leu Ly
    s Gly Asp Lys(10)、His Ala Val配列及びTyr Lys
    Leu Asn Val Asn Asp Ser配列(11)からなる群より
    選ばれる少なくとも1種の配列である請求項1記載の細
    胞接着基材。
  3. 【請求項3】 細胞接着補助人工ペプチド(Y)を必須
    構成成分として用いてなり、(Y)のアミノ酸配列が、
    アミノ酸3文字表記で表わされる、Gly AlaGly Ala Gly
    Ser(12)及び/又はGly Val Gly Val Pro(13)
    である請求項1又は2記載の細胞接着基材。
  4. 【請求項4】 変温動物由来細胞(A)が昆虫細胞であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の細胞接着基材。
  5. 【請求項5】 細胞接着性人工ペプチド(X)及び/又
    は細胞接着補助人工ペプチド(Y)を用いて、変温動物
    由来細胞(A)と基材(B)とを接着させることを特徴
    とする細胞接着基材の生産方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の細胞接着基材を用いて
    細胞培養することを特徴とするウイルス感染昆虫細胞の
    生産方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の生産方法で生産されるウ
    イルス感染昆虫細胞を用いることを特徴とする有用蛋白
    質の生産方法。
JP2002328721A 2001-11-16 2002-11-12 変温動物由来細胞の細胞接着基材 Pending JP2003210166A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002328721A JP2003210166A (ja) 2001-11-16 2002-11-12 変温動物由来細胞の細胞接着基材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-351232 2001-11-16
JP2001351232 2001-11-16
JP2002328721A JP2003210166A (ja) 2001-11-16 2002-11-12 変温動物由来細胞の細胞接着基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003210166A true JP2003210166A (ja) 2003-07-29

Family

ID=27667280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002328721A Pending JP2003210166A (ja) 2001-11-16 2002-11-12 変温動物由来細胞の細胞接着基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003210166A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005002106A (ja) * 2003-05-21 2005-01-06 Sanyo Chem Ind Ltd 細胞接着性ポリペプチド
JP2005170810A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Sanyo Chem Ind Ltd 細胞接着性ポリペプチド
US7989160B2 (en) 2006-02-13 2011-08-02 Alethia Biotherapeutics Inc. Polynucleotides and polypeptide sequences involved in the process of bone remodeling
US8168181B2 (en) 2006-02-13 2012-05-01 Alethia Biotherapeutics, Inc. Methods of impairing osteoclast differentiation using antibodies that bind siglec-15
US8221969B2 (en) 2004-04-19 2012-07-17 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Method of producing virus
JP5161581B2 (ja) * 2005-10-28 2013-03-13 株式会社クラレ 細胞培養容器及び細胞培養方法
JP2013135740A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kyocera Medical Corp 医療用材料
US9493562B2 (en) 2012-07-19 2016-11-15 Alethia Biotherapeutics Inc. Anti-Siglec-15 antibodies

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4510512B2 (ja) * 2003-05-21 2010-07-28 三洋化成工業株式会社 細胞接着性ポリペプチド
JP2005002106A (ja) * 2003-05-21 2005-01-06 Sanyo Chem Ind Ltd 細胞接着性ポリペプチド
JP2005170810A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Sanyo Chem Ind Ltd 細胞接着性ポリペプチド
JP4493327B2 (ja) * 2003-12-09 2010-06-30 三洋化成工業株式会社 細胞接着性ポリペプチド
US8221969B2 (en) 2004-04-19 2012-07-17 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Method of producing virus
JP5161581B2 (ja) * 2005-10-28 2013-03-13 株式会社クラレ 細胞培養容器及び細胞培養方法
US8540988B2 (en) 2006-02-13 2013-09-24 Alethia Biotherapeutics Inc. Antibodies that bind polypeptides involved in the process of bone remodeling
US9040246B2 (en) 2006-02-13 2015-05-26 Alethia Biotherapeutics Inc. Methods of making antibodies that bind polypeptides involved in the process of bone remodeling
US8431126B2 (en) 2006-02-13 2013-04-30 Alethia Biotherapeutics Inc. Antibodies that bind polypeptides involved in the process of bone remodeling
US9695419B2 (en) 2006-02-13 2017-07-04 Daiichi Sankyo Company, Limited Polynucleotides and polypeptide sequences involved in the process of bone remodeling
US7989160B2 (en) 2006-02-13 2011-08-02 Alethia Biotherapeutics Inc. Polynucleotides and polypeptide sequences involved in the process of bone remodeling
US9067984B2 (en) 2006-02-13 2015-06-30 Alethia Biotherapeutics Inc. Methods of impairing osteoclast differentiation using antibodies that bind Siglec-15
US8168181B2 (en) 2006-02-13 2012-05-01 Alethia Biotherapeutics, Inc. Methods of impairing osteoclast differentiation using antibodies that bind siglec-15
US8900579B2 (en) 2009-10-06 2014-12-02 Alethia Biotherapuetics Inc. Siglec-15 antibodies in treating bone loss-related disease
US8741289B2 (en) 2009-10-06 2014-06-03 Alethia Biotherapeutics Inc. Siglec 15 antibodies in treating bone loss-related disease
US9388242B2 (en) 2009-10-06 2016-07-12 Alethia Biotherapeutics Inc. Nucleic acids encoding anti-Siglec-15 antibodies
US9617337B2 (en) 2009-10-06 2017-04-11 Daiichi Sankyo Company, Limited Siglec-15 antibodies in treating bone loss-related disease
USRE47672E1 (en) 2009-10-06 2019-10-29 Daiichi Sankyo Company, Limited Methods of impairing osteoclast differentiation using antibodies that bind siglec-15
JP2013135740A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kyocera Medical Corp 医療用材料
US9493562B2 (en) 2012-07-19 2016-11-15 Alethia Biotherapeutics Inc. Anti-Siglec-15 antibodies

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101405384A (zh) 细胞培养用载体
Stewart et al. Adaptation of caddisfly larval silks to aquatic habitats by phosphorylation of H-fibroin serines
Kambe et al. Silk fibroin sponges with cell growth‐promoting activity induced by genetically fused basic fibroblast growth factor
JPS6339583A (ja) 細胞・組織の基体への付着方法
CN103087976A (zh) 一种促进细胞贴壁生长的材料及其制备方法
US4024020A (en) Method of cell culture on polyacrylonitrile surface
CN104080905A (zh) 细胞培养基和方法
JP2003210166A (ja) 変温動物由来細胞の細胞接着基材
Sajjan et al. Structural organization of baculovirus occlusion bodies and protective role of multilayered polyhedron envelope protein
CN109943526A (zh) 一种促间充质干细胞增殖的无血清多肽组合物
Kato et al. The design of polymer microcarrier surfaces for enhanced cell growth
EP1576148B1 (en) Process for coating cell-culture support
CN103348000A (zh) 用于稳定敏感化合物的组合物和方法
US4454227A (en) Method for cultivating insect cells
JP4510512B2 (ja) 細胞接着性ポリペプチド
JPH11243948A (ja) 動物細胞増殖用の細胞培養床基材及びその調製方法
Bhatia et al. Introduction to Pharmaceutical Biotechnology, Volume 3: Animal tissue culture and biopharmaceuticals
JP4231920B2 (ja) ディスク状バイオチップ及びその読取り装置
JPH02181628A (ja) 生物活性部分の基質への固定方法、生きた細胞の基質への固定方法および細胞培養方法
EP4050097A1 (en) Method of producing frozen renal cells and frozen renal cell
JP2002281964A (ja) 細胞生産方法
JP2009082123A (ja) 細胞培養基材の評価方法
JP2006280564A (ja) 金属表面修飾セラミックス系スキャフォールドとその用途
RU2381272C2 (ru) Способ размножения вируса
JP2004135571A (ja) 細胞剥離剤及び細胞シートの製造方法