JP2003208044A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JP2003208044A
JP2003208044A JP2002003723A JP2002003723A JP2003208044A JP 2003208044 A JP2003208044 A JP 2003208044A JP 2002003723 A JP2002003723 A JP 2002003723A JP 2002003723 A JP2002003723 A JP 2002003723A JP 2003208044 A JP2003208044 A JP 2003208044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
roller
fixing device
toner
fixing roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002003723A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Ide
敦 井出
Yasunori Mizuguchi
泰範 水口
Toshiya Mikita
俊也 御喜田
Kazuhiro Matsuyama
和弘 松山
Yoshinobu Tateishi
嘉信 立石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002003723A priority Critical patent/JP2003208044A/ja
Publication of JP2003208044A publication Critical patent/JP2003208044A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット防止液を使用することなく、低温
および高温オフセットが生じない安定した定着を行う。 【解決手段】 冷却ローラ37は、定着ローラ27と加
圧ローラ28によって形成される定着部Nの下流側に位
置する第2の定着部N2から熱を吸収するように設定さ
れている。すなわち、冷却ローラ37により熱が吸収さ
れる第2の定着部N2の第2の温度領域T2は、定着部
Nの上流側にある第1の定着部N1における第1の温度
領域T1よりも低い温度領域に設定されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどの画像形成装置に使用される定着
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの画像形成装置に使用される定着装置としては、
熱溶融性のトナー像が形成された記録用紙を、所定温度
に加熱しつつ加圧搬送する一対のローラから構成される
ものが知られている。また、一対のローラとしては、内
部にヒータが設けられた定着ローラと、この定着ローラ
に圧接して設けられる加圧ローラとから構成されたヒー
トローラ方式のものが使用されている。
【0003】このヒートローラ方式の定着装置では、画
像形成によって形成されたトナー像を記録用紙に転写
し、その記録用紙を定着ローラと加圧ローラのニップ部
を通過させ、トナー像を加熱することにより定着するよ
うな構成となっている。このとき、トナー像を加熱する
温度(定着温度)が低すぎる場合には、トナー像が充分
に溶けきらず、トナーのオフセット(低温オフセットと
いう)が生じてしまう。一方、トナー像を加熱する温度
(定着温度)が高すぎる場合には、熱量過多となってト
ナーのオフセット(高温オフセット)が生じることにな
る。
【0004】このようなトナーのオフセットは、モノク
ロタイプの画像形成装置の定着装置に比して、カラータ
イプの画像形成装置の定着装置で、より発生し易い傾向
にある。すなわち、カラータイプの画像形成装置の定着
装置では、トナー像がマゼンタ、シアン、イエローおよ
びブラックなどの複数層から形成されるため、トナー像
が厚くなり、しかもその表面が凹凸になるため、このよ
うなトナー像を十分に加熱して溶融・混色するために
は、熱容量が大きく、しかも多層トナー像の凹凸に対す
る包み込み効果を有するローラから構成される定着ロー
ラが必要とされる。
【0005】したがって、このような定着ローラの表面
は、厚いゴム層から構成されることが多く、これによっ
て離型性が劣り、トナーのオフセット(高温オフセッ
ト)が発生しやすくなる。トナーの高温オフセットを防
止する方法として、一般的には、定着ローラにシリコン
オイルなどのオフセット防止液を塗布する方法が用いら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、シリコンオ
イルなどのオフセット防止液を用いて高温オフセットを
防止する方法では、オフセット防止液を定着ローラに塗
布する塗布機構や、オイルを回収してオイルタンクに回
収するための回収機構などが必要となり、装置が複雑か
つ大型化したり、装置の運搬時にオフセット防止液が漏
れるといった種々の問題があった。
【0007】本発明は、前述した従来の問題に鑑みなさ
れたもので、オフセット防止液を使用することなく、低
温および高温オフセットが生じない安定した定着を行う
ことができる定着装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る定着装置
は、記録用紙上に形成されたトナー像を加熱し、該トナ
ー像を溶融させて記録用紙上に定着させるための定着装
置において、定着ローラおよび該定着ローラに圧接して
定着部を形成する加圧ローラと、前記定着ローラの上流
側に設けられた加熱手段と、前記定着ローラの下流側近
傍に設けられた冷却手段とを備え、前記定着部の上流側
を、第1の温度領域からなる第1の定着部とし、前記定
着部の下流側を、前記第1の温度領域より低い第2の温
度領域からなる第2の定着部としたことを特徴とするも
のである。
【0009】また、前記定着装置において、前記加熱手
段は、内部に熱源を備え、前記定着ローラの表面に当接
して配置された円筒状の加熱ローラから構成することが
可能である。
【0010】また、前記定着装置において、前記冷却手
段は、定着ローラの表面に当接して配置された熱伝導性
の良い冷却ローラから構成することが可能である。
【0011】また、前記冷却手段は、定着ローラの表面
に対して接離可能に設けることが可能である。
【0012】また、前記定着装置において、前記定着ロ
ーラの表面層は、熱容量が少ない部材により構成するこ
とが可能である。
【0013】また、前記定着装置において、前記定着ロ
ーラは、中心部に設けられた芯金と、該芯金の外周に形
成された軟質層と、該軟質層の外周に形成された薄い表
面層とから構成することが可能である。
【0014】また、前記定着装置において、前記加圧ロ
ーラは、円筒状の芯金と、硬質弾性層からなる表面層と
から構成することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る定着装置の実
施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】<全体構成>図1は、本発明に係る定着装
置を適用したデジタルカラー複写機を示す概略構成図で
ある。本発明に係る定着装置を適用したデジタルカラー
複写機1は、図1に示すように、複写機本体の上面に設
けられた原稿台2と、原稿台2に載置される原稿の画像
を読み取るための画像読み取り部3と、画像読み取り部
3によって読み取った原稿画像に対応したトナー像を形
成するための画像形成部4と、画像形成部4で形成され
たトナー像が転写される記録用紙5を給紙するための給
紙機構6等を備えている。
【0017】原稿台2には、原稿台2に対して開閉可能
に支持され、原稿台2の面に対して所定の位置関係をも
った自動原稿送り装置(ADF)7が装着されている。
画像読み取り部3には、自動原稿送り装置7により原稿
台2上に送られてきた原稿の画像を読み取るために、原
稿台2の下方に位置するようにして、原稿台2の下面に
沿って平行に往復移動する原稿走査体8、光学レンズ
9、光電変換素子であるCCDラインセンサ10が設け
られている。
【0018】給紙機構6には、給紙カセット11内に積
載収容されている記録用紙5を1枚ずつ分離して、画像
形成部4に供給する給紙ローラ12が設けられている。
給紙ローラ12によって送られる記録用紙5は、画像形
成部4の手前に配設された一対のレジストローラ13に
より搬送のタイミングが制御され、画像形成部4に搬送
される。画像形成部4の下部には、駆動ローラ14と従
動ローラ15との間に略平行に伸びるように張架された
転写搬送ベルト16が設けられており、給紙機構6から
給送される記録用紙5を静電吸着して搬送するようにな
っている。
【0019】転写搬送ベルト16の下流には、記録用紙
5上に転写されたトナー像を定着するための定着装置1
7、および定着された記録用紙5を排出トレイ18に排
出するための排出ローラ19が設けられている。転写搬
送ベルト16の上方には、第1の画像形成ステーション
Sa、第2の画像形成ステーションSb、第3の画像形
成ステーションSc、および第4の画像形成ステーショ
ンSdが、用紙搬送経路の上流側から順に所定間隔で並
設されている。転写搬送ベルト16は、駆動ローラ14
によって、図中矢印で示す方向に摩擦駆動され、給紙機
構6から給送される記録用紙5を吸着して第1〜第4の
画像形成ステーションSa〜Sdへ順次搬送する。
【0020】第1〜第4の画像形成ステーションSa〜
Sdは、実質的に同一の構成からなっている。すなわ
ち、第1〜第4の画像形成ステーションSa〜Sdに
は、回転駆動される像担持体、例えば、感光体ドラム2
0a〜dが設けられている。各感光体ドラム20a〜d
の周辺には、感光体ドラム20a〜dを夫々一様に帯電
するための複数の帯電器21a〜dと、原稿画像に対応
する静電潜像を形成するためのレーザービームスキャナ
ユニット(LSU)22a〜dと、感光体ドラム20a
〜d上に形成された静電潜像を夫々現像するための複数
の現像装置23a〜dと、現像された感光体ドラム20
a〜d上のトナー像を記録用紙5へ転写するための複数
の転写ローラ24a〜dと、感光体ドラム20a〜d上
に残留するトナーを除去するための複数のクリーニング
装置25a〜dとが、感光体ドラム20a〜dの回転方
向に沿って順次配置されている。
【0021】また、レーザービームスキャナユニット2
2a〜dは、画像データに応じて変調されたドット光を
発生するための半導体レーザ素子(図示せず)と、半導
体レーザ素子からのレーザービームを主走査方向に偏向
させるためのポリゴンミラー(偏向装置)と、ポリゴン
ミラーにより偏向されたレーザービームを感光体ドラム
20a〜dの表面に結像させるためのfθレンズおよび
ミラーから構成されている。
【0022】第1のレーザービームスキャナユニット2
2aには、カラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素
信号、第2のレーザービームスキャナユニット22bに
は、カラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信
号、第3のレーザービームスキャナユニット22cに
は、カラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素
信号、第4のレーザービームスキャナユニット22dに
は、カラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素
信号が夫々入力される。これにより、色変換された原稿
画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム20a〜
d上に形成される。
【0023】また、現像装置23aには黒色のトナー
(Bk)が、現像装置23bにはシアン色のトナー
(C)が、現像装置23cにはマゼンタ色のトナー
(M)が、現像装置23dにはイエロー色のトナー
(Y)が夫々収容されており、感光体ドラム20a〜d
上の静電潜像は、これら各色のトナーにより現像され
る。これにより、画像形成部4において色変換された原
稿画像情報が各色のトナー像として再現されるようにな
っている。また、第4の画像形成ステーションSdと定
着装置17との間には、転写搬送ベルト16に静電吸着
されている記録用紙5を剥離するための除電器26が設
けられている。
【0024】このような構成からなるデジタルカラー複
写機1では、レジストローラ13により給紙された記録
用紙5が、転写搬送ベルト16に吸着されて第1〜第4
の画像形成ステーションSa〜Sdに順次送られる。そ
して、第1〜第4の画像形成ステーションSa〜Sdに
おいて、前述したように、各色のトナー像が夫々形成さ
れ、該トナー像が転写搬送ベルト16により吸着搬送さ
れる記録用紙5の上に転写される。
【0025】第4の画像形成ステーションSdによる転
写が完了すると、記録用紙5は、除電器26により転写
搬送ベルト16から剥離され、転写されたトナー像を定
着するための定着装置17へ送られる。そして、定着装
置17を通過した記録用紙5は、排出ローラ19によっ
て排紙トレイ上に排出される。
【0026】<定着装置>本発明に係る定着装置17で
は、シリコンオイルなどのオフセット防止液を使用する
ことなく、高温オフセットを防止することができるよう
になっている。一般に、トナー像を定着する状態におい
ては、図6に示すように、記録用紙5とトナーとの間に
は付着力(Ftp)、トナー同士には凝集力(Ft
t)、および定着ローラ表面とトナーとの間には接着力
(Frt)が作用している。
【0027】このように作用する各力F(付着力Ftp
・凝集力Ftt・接着力Frt)と温度Tとの関係は、
図7のように表わされる。すなわち、定着ローラ表面と
トナーとの接着力(Frt)>トナー同士の凝集力(F
tt)>記録用紙5とトナーとの付着力(Ftp)の場
合においては、定着ローラ表面とトナーとの接着力(F
rt)が大きいため、トナーが定着ローラに転写すると
いった低温オフセットが生じる(低温オフセット領
域)。
【0028】また、記録用紙5とトナーとの付着力(F
tp)>定着ローラ表面とトナーとの接着力(Frt)
>トナー同士の凝集力(Ftt)の場合においては、ト
ナー同士の凝集力(Ftt)が小さいために、トナーが
分離して定着ローラに転写するといった高温オフセット
が生じる(高温オフセット領域)。さらに、記録用紙5
とトナーとの付着力(Ftp)>トナー同士の凝集力
(Ftt)>定着ローラ表面とトナーとの接着力(Fr
t)の場合においては、トナーと記録用紙5との付着力
(Ftp)およびトナー同士の凝集力(Ftt)が大き
く、さらに定着ローラ表面とトナーとの接着力(Fr
t)が小さくなり、所望の定着が行なわれる(非オフセ
ット領域)。
【0029】また、トナー自身の粘度および凝集力は、
図8に示すように、トナー自身の温度に反比例する関係
にあり、良好な定着を実現するには、ニップ出口でのト
ナー自身の温度が重要であり、図中の破線内(定着可能
領域)に収まるように制御する必要がある。
【0030】そこで、本発明に係る定着装置17におい
ては、トナー、定着ローラ、記録用紙5の間に作用する
力(Ftp・Ftt・Frt)、およびトナー自身の粘
度・凝集力に注目する。すなわち、加熱作用により一旦
トナーを高温に加熱して記録用紙5とトナーとの付着力
を大きくし、ついで、冷却作用によりトナー自身の温度
を下げて、トナーの粘度および内部凝集力を大きくし、
結果的にニップ出口のトナーと記録用紙5と定着ローラ
表面の関係を、(Ftp>Ftt>Frt)となるよう
に制御して、高温オフセットを防止するものである。
【0031】以下、本発明の実施形態に係る定着装置1
7を、さらに詳しく説明する。図2は定着装置の断面
図、図3は定着装置の定着部を示す拡大図、図4は定着
ローラの表面の温度分布を表す温度分布図、図5は記録
用紙上のトナーが受ける温度を表す温度曲線図である。
【0032】定着装置17には、図2に示すように、表
面に未定着のトナー像38を有した記録用紙5を挟持搬
送するため、定着ローラ27と加圧ローラ28とが設け
られている。定着ローラ27は、中心部から外周部に向
かって、芯金29、中間層30、薄肉の表面層31から
構成されている。芯金29はアルミニウムで形成され、
中間層30はシリコンのスポンジ等の軟質材料で形成さ
れ、表面層31はシリコンゴムで形成されており、特に
表面層31は、低熱容量で熱の伝導効率を高めるように
している。また、加圧ローラ28は、中心部から外周部
に向かって、円筒状の芯金32、薄肉の弾性層33から
構成されている。芯金32はアルミニウムで形成され、
弾性層33はシリコンゴム等で形成されている。
【0033】このように、表面硬度の低い定着ローラ2
7と、表面硬度の高い加圧ローラ28とを圧接させ、定
着ローラ27と加圧ローラ28との当接部(ニップ部)
に、所定の幅の定着部Nが形成されるようになってい
る。
【0034】<加熱手段>定着部Nの上流側には、定着
ローラ27の表面に接するようにして、定着ローラ27
の表面層31を加熱するための加熱手段である加熱装置
34が設けられている。この加熱装置34は、芯部に設
けられた熱源となる加熱ヒータ35と、アルミニウムな
どの熱伝導性の良い金属材料からなる円筒状の加熱ロー
ラ36とからなり、定着ローラ27の表面に圧接して回
転するように構成されている。
【0035】加熱ヒータ35がオン(点灯)となると、
加熱ヒータ35の熱により加熱ローラ36を内面から加
熱し、その表面に伝わる熱を定着ローラ27との当接部
を介して定着ローラ27の表面層31に伝えて、定着ロ
ーラ27の表面層31を加熱する。加熱ローラ36によ
って加熱された定着ローラ27の表面層31は、定着ロ
ーラ27の回転により定着部Nに達する。
【0036】<冷却手段>定着部Nの下流側近傍には、
定着ローラ27の表面に接するようにして、定着ローラ
27の表面から熱を吸収するための冷却手段である冷却
ローラ37が設けられている。この冷却ローラ37は、
アルミニウムなどの熱伝導性の良い材料からなり、定着
ローラ27の表面と圧接している。
【0037】なお、冷却ローラ37は、定着部Nの熱を
吸収するために、定着部Nにできるだけ近接して配置す
ることが好ましい。この場合、図3に示すように、定着
ローラ27と加圧ローラ28とのニップ部(定着部)N
は、湾曲状となり、その排出側においては、記録用紙5
を下方向に向けて送り出すことになる。したがって、記
録用紙5の搬送を妨げることなく、定着部Nの近傍に冷
却ローラ37を配置することができる。
【0038】図3に示すように、冷却ローラ37による
冷却作用は、定着ローラ27と加圧ローラ28によって
形成される定着部Nの下流側に位置する定着部(第2の
定着部という)N2から熱を吸収するように設定されて
いる。すなわち、冷却ローラ37により熱が吸収される
第2の定着部N2の温度領域(第2の温度領域という)
T2は、図4に示すように、定着部Nの上流側にある定
着部(第1の定着部という)N1における温度領域(第
1の温度領域という)T1よりも低い温度領域に設定さ
れることになる。すなわち、(第2の定着部N2におけ
る第2の温度領域T2)<(第1の定着部N1における
第1の温度領域T1)となる。なお、図4に示す曲線B
は、冷却手段を設けていない場合の定着ローラ27の表
面温度を表している。
【0039】第1の定着部N1における温度領域T1
は、形成されるトナー層の粘度や溶融温度等に基づい
て、低温オフセットが生じない溶融温度に設定されてい
る。また、第2の定着部N2における温度領域T2は、
第1の定着部N1において加熱溶融されたトナーを冷却
することにより、トナー像38の剥離や分離などの高温
オフセットが生じない(前記した非オフセット領域に対
応する)溶融温度に設定されている。
【0040】さらに、定着ローラ27は、熱容量の少な
い表面層31から構成されており、しかも、加熱手段お
よび冷却手段による作用(加熱作用・冷却作用)が、表
面層31の外表面に作用するとともに、加熱手段と冷却
手段の中間における表面層31の外表面によってトナー
像38の定着を行う構成となっているため、加熱手段に
よる加熱作用と冷却手段による冷却作用が、定着に寄与
する定着ローラ27の表面層31の外表面を介して行な
われることで、定着ローラ27自身の加熱・冷却の反応
時間を速めることができる。このため、定着ローラ27
の表面層31の加熱/冷却を短時間で効率的に行うこと
ができる。
【0041】したがって、図5に示すように、表面に未
定着のトナー像38が形成された記録用紙5が定着部N
を通過するとき、トナー像38は、定着部Nの上流側に
置かれた第1の定着部N1で、第1の温度領域T1によ
って加熱溶融され、その後、第1の定着部N1の下流側
に置かれた第2の定着部N2においては、定着ローラ2
7の表面を介し、冷却ローラ37の冷却作用を受け、ト
ナー像38から熱が奪われることになる。このため、高
温オフセットを防止して安定した定着を行うことができ
る。なお、図5に示す曲線Bは、冷却手段を設けていな
い場合のトナー像38が受ける温度曲線を表している。
【0042】冷却ローラ37は、図3においてPで示す
ように、定着ローラ27の表面に接離可能に設けられて
いる。このため、記録用紙5が定着部を通過し(ニップ
(N)間にない場合)、冷却作用を必要としない場合に
は、冷却ローラ37を定着ローラ27の表面から離間さ
せ、吸熱した熱を表面から放散して、次の冷却に備える
ことができる。なお、冷却ローラ37における熱の放散
時間を短縮するために、冷却ローラ37の表面を冷却す
るための冷却装置を設けるようにしてもよい。
【0043】以上説明したように、本発明に係る定着装
置17によれば、定着部Nの上流側に、定着ローラ27
の表面に接するようにして加熱手段を配置し、定着部N
の下流側近傍に、定着ローラ27の表面に接するように
して冷却手段を配置したことにより、未定着のトナー像
38を形成した記録用紙5が、第1の定着部N1を通過
する際に、低温オフセットが生じない第1の温度領域T
1に設定される温度でトナーが加熱溶融され、ついで、
第2の定着部N2において、冷却手段の冷却作用により
トナーの熱が吸収され、高温オフセットを防止して安定
した定着を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る定着装置は、定着部の上流
側を、第1の温度領域からなる第1の定着部とし、定着
部の下流側を、第1の温度領域より低い第2の温度領域
からなる第2の定着部とし、トナー像が形成された記録
用紙を、第1の定着部および第2の定着部を通過させて
いる。したがって、定着部における熱管理が適切なもの
となり、低温オフセットおよび高温オフセットを防止し
て安定した定着を行うことができる。
【0045】また、加熱手段を、内部に加熱ヒータを備
え、定着ローラの表面に当接して配置された円筒状の加
熱ローラで構成することにより、熱源(加熱ヒータ)に
より加熱ローラを加熱し、この加熱ローラの表面の熱に
より、定着ローラの表面を加熱することができるので、
定着ローラの表面を効率よく加熱することができる。
【0046】また、冷却手段を、定着ローラの表面に当
接して配置された熱伝導性の良い冷却ローラで構成する
ことにより、冷却ローラとの当接面を介して定着ローラ
の表面を冷却して、トナーの熱を効率的に吸収すること
ができる。
【0047】また、冷却ローラを、定着ローラの表面に
対し接離可能に設けることにより、トナー像の定着工程
が終了した際に、冷却ローラを定着ローラの表面から離
間させて冷却ローラの表面から熱を放散し、次の冷却に
備えることができる。
【0048】また、定着ローラの表面層を、熱容量の少
ない部材で構成することにより、定着ローラ自身の加熱
および冷却を効率的(短時間)に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置を適用したデジタルカラ
ー複写機を示す概略構成図である。
【図2】定着装置の断面図である。
【図3】定着装置の定着部を示す拡大図である。
【図4】定着ローラの表面の温度分布を表す温度分布図
である。
【図5】記録用紙上のトナーが受ける温度を表す温度曲
線図である。
【図6】記録用紙とトナーとの間に作用する付着力Ft
p・凝集力Ftt・接着力Frtを示す説明図である。
【図7】記録用紙とトナーとの間に作用する付着力Ft
p・凝集力Ftt・接着力Frtと温度Tとの関係を表
す説明図である。
【図8】トナー自身の粘度および凝集力を表す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 デジタルカラー複写機 2 原稿台 3 画像読み取り部 4 画像形成部 5 記録用紙 6 給紙機構 7 自動原稿送り装置(ADF) 8 原稿走査体 9 光学レンズ 10 CCDラインセンサ 11 給紙カセット 12 給紙ローラ 13 レジストローラ 14 駆動ローラ 15 従動ローラ 16 転写搬送ベルト 17 定着装置 18 排出トレイ 19 排出ローラ 20 感光体ドラム 21 帯電器 22 レーザービームスキャナユニット(LSU) 23 現像装置 24 転写ローラ 25 クリーニング装置 26 除電器 27 定着ローラ 28 加圧ローラ 29 定着ローラの芯金 30 中間層 31 表面層 32 加圧ローラの芯金 33 弾性層 34 加熱装置 35 加熱ヒータ 36 加熱ローラ 37 冷却ローラ 38 トナー像 Sa 第1の画像形成ステーション Sb 第2の画像形成ステーション Sc 第3の画像形成ステーション Sd 第4の画像形成ステーション
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/00 335 H05B 3/00 335 (72)発明者 御喜田 俊也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 松山 和弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 立石 嘉信 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA09 BA27 BA29 BB06 BB14 BB23 BB29 BB33 BB35 3J103 AA02 AA12 AA13 AA14 AA24 BA03 BA12 BA41 FA18 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA05 HA12 HA37 HA53 3K058 AA61 BA18 DA26 GA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用紙上に形成されたトナー像を加熱
    し、該トナー像を溶融させて記録用紙上に定着させるた
    めの定着装置において、 定着ローラおよび該定着ローラに圧接して定着部を形成
    する加圧ローラと、 前記定着ローラの上流側に設けられた加熱手段と、 前記定着ローラの下流側近傍に設けられた冷却手段とを
    備え、 前記定着部の上流側を、第1の温度領域からなる第1の
    定着部とし、 前記定着部の下流側を、前記第1の温度領域より低い第
    2の温度領域からなる第2の定着部としたことを特徴と
    する定着装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、内部に熱源を備え、前
    記定着ローラの表面に当接して配置された円筒状の加熱
    ローラから構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段は、定着ローラの表面に当
    接して配置された熱伝導性の良い冷却ローラから構成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の定着
    装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段は、定着ローラの表面に対
    して接離可能に設けられていることを特徴とする請求項
    1〜3のうちのいずれか1項記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記定着ローラの表面層は、熱容量が少
    ない部材により構成されていることを特徴とする請求項
    1〜4のうちのいずれか1項記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記定着ローラは、中心部に設けられた
    芯金と、該芯金の外周に形成された軟質層と、該軟質層
    の外周に形成された薄い表面層とから構成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1項記載
    の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記加圧ローラは、円筒状の芯金と、硬
    質弾性層からなる表面層とから構成されていることを特
    徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項記載の定着
    装置。
JP2002003723A 2002-01-10 2002-01-10 定着装置 Pending JP2003208044A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003723A JP2003208044A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003723A JP2003208044A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003208044A true JP2003208044A (ja) 2003-07-25

Family

ID=27643245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002003723A Pending JP2003208044A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003208044A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005215422A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2009008762A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2009087611A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Sanyo Electric Co Ltd 積層式電池
JP2021028665A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005215422A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP4574180B2 (ja) * 2004-01-30 2010-11-04 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2009008762A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2009087611A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Sanyo Electric Co Ltd 積層式電池
JP2021028665A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104865808A (zh) 图像形成装置
US6983117B2 (en) Image forming apparatus configured for double sided printing
US20100098468A1 (en) Fusing device and image forming apparatus employing the same
JP2000214655A (ja) 画像形成装置
JPH0934321A (ja) 画像形成装置
US7130570B2 (en) Transfer device
JP5086670B2 (ja) 画像表示媒体作成方法および画像表示媒体形成装置
JP2003208044A (ja) 定着装置
JP2006058646A (ja) 画像形成装置
JP7342575B2 (ja) 画像形成装置
JPH103193A (ja) カラー画像形成装置
JP2005338594A (ja) 定着装置および画像形成装置
US11500313B2 (en) Imaging system including heating element and cooling device
US11226575B2 (en) Imaging device
CN101644905A (zh) 片材排出装置和包括该片材排出装置的图像形成设备
JP2001042672A (ja) 画像形成方法
JP2003091172A (ja) 画像形成装置
JP2004086091A (ja) 転写定着方法、画像形成方法、画像形成装置及び画像形成システム
JP3419200B2 (ja) 画像形成装置
JP2004029565A (ja) 多色画像形成装置および多色画像形成方法
JP2002072701A (ja) 画像形成装置
JP2823734B2 (ja) 電子写真装置
JPH09258588A (ja) 画像形成装置
JP2007304464A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP2003223035A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040728

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Effective date: 20061005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080304

A521 Written amendment

Effective date: 20080402

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20080514

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20081010