JP2003204796A - 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用 - Google Patents

非ヒト遺伝子改変動物およびその利用

Info

Publication number
JP2003204796A
JP2003204796A JP2002151457A JP2002151457A JP2003204796A JP 2003204796 A JP2003204796 A JP 2003204796A JP 2002151457 A JP2002151457 A JP 2002151457A JP 2002151457 A JP2002151457 A JP 2002151457A JP 2003204796 A JP2003204796 A JP 2003204796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
animal
dna
neurotransmitter
nerve
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002151457A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Konishi
史朗 小西
Shusuke Suzuki
秀典 鈴木
Yuchio Yanagawa
右千夫 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Japan Science and Technology Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2002151457A priority Critical patent/JP2003204796A/ja
Publication of JP2003204796A publication Critical patent/JP2003204796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、神経細胞およびシナプスをその機
能に応じて分離可視化する方法、並びにそのための遺伝
子改変動物に関する。 【解決手段】 本発明は、神経伝達物質の輸送に関連す
るタンパク質、又はペプチド性神経伝達物質をコードす
る遺伝子の発現制御領域と、その制御下におかれるよう
に連結された蛍光タンパク質をコードする遺伝子を含む
DNA、それを導入した非ヒト浦乳動物、およびその利
用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、神経伝達物質の輸
送に関連するタンパク質、あるいはペブチド性神経伝達
物質をコードする遺伝子の発現制御領域と、その制御下
におかれるように連結された蛍光タンパク質をコードす
る遺伝子を含むDNA、それを導入した非ヒト哺乳動
物、およびその利用に関する。
【0002】
【従来の技術】脊椎動物の神経系は、神経細胞、及びグ
リア細胞から構成されている。これらはいずれも神経幹
細胞より分化してくるものと考えられている。このう
ち、神経細胞は細胞体並びに樹状突起と軸策の2種の突
起からなる細胞であり、その機能としては、他の神経細
胞や刺激受容細胞からの刺激を受け、この刺激を統合し
た後に軸策に伝達し、軸策末端の神経終末にあるシナプ
スを介して他の神経細胞や筋あるいは腺細胞などのシナ
プス後細胞に伝達することが挙げられる。神経細胞が伝
達する刺激はシナプス後細胞を興奮させるものと、興奮
を抑制するものに分けられる。シナプス後細胞が有する
細胞膜(シナプス後膜)は、ある一定以上の刺激を受け
ると脱分極性のシナプス反応(興奮性シナプス電位(E
PSP:excitatorypostsynaptic potential))を起こ
し、シナプス後細胞に興奮が伝達される。このような刺
激をシナプス後細胞に伝達する神経細胞を興奮性神経細
胞という。また、逆にシナプス後細胞の興奮を抑制する
働きを有するものを抑制性神経細胞といい、抑制性神経
細胞がシナプス後膜に作用して誘導する電位を抑制性シ
ナプス電位(IPSP:inhibitory postsynaptic pote
ntial)という。代表的な興奮性神経細胞としては、大脳
皮質運動野の錐体細胞や脊髄の運動ニューロンなどが知
られており、抑制性神経細胞としては海馬のバスケット
細胞、小脳皮質のプルキンエ細胞や脊髄のレンショウ細
胞などが知られている。
【0003】これらの神経細胞による神経伝達はいずれ
もシナプスを介して行われ、そのシナプスは刺激を伝達
する手段によって電気シナプスと化学的なシナプスに分
けられる。このうち大部分は神経伝達物質により刺激を
伝達する化学シナプスである。前終末部シナプスには多
数のシナプス小胞が存在し、神経伝達物質による化学伝
達を可能にするための特殊な装置としての役割を果たし
ている。このうちシナプス小胞から細胞外(シナプス間
隙)へ上記した神経伝達物質と呼ばれる物質を分泌する
ことにより、シブプス後膜に電位変化を誘導している。
抑制性神経細胞が有する抑制性シナプスから放出される
神経伝達物質(以下、これを「抑制性神経伝達物質」と
称することがある。)としては、γ−アミノ酪酸(GA
BA)、グリシンなどがあり、また興奮性神経細胞が有
する興奮性シナプスから放出される神経伝達物質(以
下、これを「興奮性神経伝達物質」と称することがあ
る。)としては、グルタミン酸などがある。
【0004】上記した機能の異なる中枢神経系の神経細
胞は、様々な情報を伝達するために複雑に連関して相互
作用しており、その相互作用や動態などを解析すること
は様々な脳機能のメカニズムを明らかにするために必須
である。このような目的を達成するため、これまで中枢
神経系における興奮性及び抑制性神経細胞の分別、同定
方法が試みられてきた。具体的な分別方法としては、例
えば、神経細胞に特異的なマーカーで染色する方法など
が挙げられる。しかし、この方法は抗体などのマーカー
による染色を行うために組織を固定する必要があり、
生体の神経細胞の活動をリアルタイムで解析することは
できなかった。一方、生体内タンパク質をリアルタイム
で観察する方法としては、目的のタンパク質を蛍光タン
パク質との融合タンパク質として生体内で発現させる方
法などが開発されている(以下、これを「蛍光バイオイ
メージング法」と称することがある。)。しかし、神経
伝達物質のうち一部がペブチド性伝達物質であるに過ぎ
ず、また神経伝達物質はシナプス部位に局在しており神
経細胞全体に広く分布するものではないこと等の理由か
ら、現在までに蛍光タンパク質を用いて興奮性、及び抑
制性神経細胞を生体において分離可視化した例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、神経細胞お
よびシナプスをその機能に応じて分離可視化する方法、
並びにそのための遺伝子改変動物に関する。より詳細に
は、神経伝達物質の輸送に関連するタンパク質、あるい
はペプチド性神経伝達物質をコードする遺伝子の発現制
御領域と、その制御下におかれるように連結された蛍光
タンパク質をコードする遺伝子を含むDNAを動物に導
入し、該動物の神経細胞中に発現している蛍光量を指標
として、該神経細胞が抑制性か興奮性かを同定する方法
を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、発現制御領域を含む小
胞性GABA/グリシントランスポーター遺伝子と、緑
色蛍光タンパク質遺伝子を、両タンパク質が融合タンパ
ク質となるように結合したDNAを導入したトランスジ
ェニックマウスを作製し、該マウスの脳組織、あるいは
未固定の脳組織切片において緑色蛍光タンパク質を発現
している細胞を観察したところ、小胞性GABA/グリ
シントランスポーター抗体により染色された細胞と一致
し、抑制性神経細胞全体を興奮性神経細胞と区別して可
視化することができることを見出した。本発明はこれら
の知見に基づいて成されたものである。
【0007】すなわち本発明によれば、次の1〜15が
提供される。 1.神経伝達物質の輸送に関連するタンパク質、又はペ
プチド性神経伝達物質をコードする遺伝子の発現制御領
域と、その制御下におかれるように連結された蛍光タン
パク質をコードする遺伝子を含むDNA。 2.蛍光タンパク質をコードする遺伝子が、神経伝達物
質の輸送に関連するタンパク質、又はペブチド性神経伝
達物質と融合タンパク質となるように連結されているも
のである前記1に記載のDNA。 3.神経伝達物質が、抑制性神経細胞特異的なものであ
る前記1または2に記載のDNA。 4.神経伝達物質が、興奮性神経細胞特異的なものであ
る前記1または2に記載のDNA。 5.神経伝達物質が、GABA又はグリシンであり、該
物質の輸送に関連するタンパク質が、小胞性GABA/
グリシントランスポーター、GABAトランスポータ
ー、又はグリシントランスポーターである前記3に記載
のDNA。 6.神経伝達物質が、グルタミン酸であり、該物質の輸
送に関連するタンパク質が、グルタミン酸トランスポー
ターである前記4に記載のDNA。 7.前記1〜6のいずれかに記載のDNAを導入した非
ヒト遺伝子改変動物。 8.前記1〜6のいずれかに記載のDNAが、宿主細胞
の染色体上の同じ神経伝達物質あるいはその輸送に関連
するタンパク質をコードする遺伝子と相同組換えによっ
て置換されることにより導入されている前記7に記載の
動物。 9.動物が、げつ歯類に属するものである前記7または
8に記載の動物。 10.動物が、マウスである前記9に記載の動物。 11.前記7〜10のいずれかに記載の動物、あるいは
該動物から得られる神経組織について、その神経細胞、
あるいはシナプス中に発現している蛍光タンパク質量を
指標とし、該神経細胞又はシナプスが抑制性又は興奮性
のいずれであるかを同定することを特徴とする神経機能
解析法。 12.前記7〜10のいずれかに記載の動物、あるいは
該動物から得られる神経組織に被検物質を添加し、その
神経細胞、あるいはシナプスに発現している蛍光タンパ
ク質量を指標とし、抑制性又は興奮性神経細胞からの神
経伝達を制御する活性を有する物質を選抜することを特
徴とする神経伝達調節薬のスクリーニング方法。 13.前記7〜10のいずれかに記載の動物、あるいは
該動物から得られる生体試料に被検物質を添加し、その
神経細胞、あるいはシナプスに現れる変化を解析し、抑
制性又は興奮性神経細胞からの神経伝達を制御する活性
を有する物質を選抜することを特徴とする神経伝達調節
薬のスクリーニング法。 14.前記12または13に記載の方法により選抜され
た物質を有効成分とする神経伝達調節薬。 15.前記12または13に記載の方法により選抜され
た物質を製剤化することを特徴とする神経伝達調節剤の
製造方法。
【0008】(1)神経伝達物質の輸送に関連するタン
パク質、あるいはペプチド性神経伝達物質をコードする
遺伝子の発現制御領城 本発明に用いられる神経伝達物質の輸送に関連するタン
パク質とは、興奮性、あるいは抑制性神経細胞に特異的
に存在する神経伝達物質と挙動を共にするものであれば
如何なるものであってもよいが、具体的には、該物質の
細胞内外での輸送を担うタンパク質(以下、これを「ト
ランスポーター」と称することがある。)が好ましく用
いられる。トランスポーターはそれが輸送する神経伝達
物質に対して特異的に作用するものであるので、興奮
性、あるいは抑制性神経細胞に特異的な神経伝達物質の
トランスポーターは上記神経細胞、およびシナプスに特
異的に存在している。また、トランスポーターは神経伝
達物質の合成、あるいは分解酵素などに比べて神経細
胞、およびシナプス全体に広く分布しているため、神経
細胞などのイメージングを行うための標識のターゲット
としては好適である。本発明のトランスポーターは、神
経伝達物質の神経細胞、およびシナプス内での輸送を行
っているもの(以下、これを「小胞性神経伝達物質トラ
ンスポーター」と称することがある。)、神経伝達物質
のシナプス内への再取り込みを行っているもののいずれ
も含むものである。抑制性神経伝達物質トランスポータ
ーとして具体的には、例えば、小胞性GABA/グリシ
ントランスポーター(Vesicular GABA/glycine transpo
rter:以下、これを「VGAT」と称することがあ
る。)、GABAトランスポーター、およびグリシント
ランスポーターなどが挙げられる。また、興奮性神経伝
達物質トランスポーターとしては、グルタミン酸トラン
スポーター、脳特異的ナトリウム依存性無機リン酸コト
ランスポーター I(Brain-specific Na-dependent
inorganic phosphate co-transporter I(BNP
I))などが挙げられる。
【0009】本発明においては、ペブチド性神経伝達物
質も抑制性、あるいは興奮性神経細胞またはシナプスに
特異的なものを用いることができる。ここで、ベプチド
性とは、該ボリペプチドをコードするDNAにより生合
成されているものを意味する。興奮性神経細胞特異的に
存在するものとして、具体的には、サプスタンスP等の
タキキニン類等が挙げられ、また抑制性神経細胞特異的
に存在するものとしては、オピオイドペプチドやソマト
スタチン等が挙げられる。本発明の導入DNAにおける
このようなトランスポーター、あるいはペブチド性神経
伝達物質をコードする遺伝子の発現制御領域(以下、こ
れを単に「発現制御領域」と称することがある。)と
は、これを宿主細胞に導入した場合、その遺伝子の形質
発現に影響を及ぼす領域を意味する。具体的には、プロ
モーター、エンハンサー領域等が挙げられる。本発明の
発現制御領域は、該遺伝子のプロモーター等発現制御領
域のみのDNA断片を用いることも可能であるが、生体
内のトランスポーターやペプチド性神経伝達物質の発現
や動態を該発現制御領域を導入するインピトロ系におい
て再現するために、該発現制御領域を含むゲノムDNA
を用いることが好ましい。このような領域のDNA(以
下、これを「発現制御領域DNA」と称することがあ
る。)を取得するには、BAC、YAC等のゲノムライ
ブラリー等からそれ自体既知の通常用いられる方法によ
り該遺伝子を有するクローンを選抜し、該遺伝子の翻訳
領域(以下、これを「ORF」と称することがある。)
の上流2〜20kb程度を、制限酵素等により切断して
得るか、あるいはポリメラーゼチェインリアクション
(PCR)等により取得する方法等が挙げられる。この
ようなDNAの由来は、これを導入する宿主と同種のも
のが好ましいが、宿主細胞内で導入されたDNAが機能
できるものであればこれに限られるものではない。ま
た、発現制御領域を含むゲノムDNA断片の長さは、遺
伝子によりそれぞれ異なるものであるので、適当な長さ
のDNAを取得して、これの発現制御活性を後述の方法
により解析することにより決定することができる。取得
したDNA断片がこれを導入する宿主体内で発現制御領
域として活性を有するか否かは、取得したDNA断片の
3’下流側にルシフェラーゼ等のリポータ遺伝子DNA
を結合し、これを導入する細胞、またはこれと近似の適
当な細胞等に導入した後に、該細胞内で発現しているリ
ポーター遺伝子DNAがコードするタンパク質の量を解
析することにより確認することができる。
【0010】(2)導入DNAの作製 本発明の発現制御領域DNA断片に蛍光タンパク質をコ
ードする遺伝子(以下、これを「蛍光タンパク質遺伝子
|と称することがある。)が、該発現制御領域の制御下
におかれるように結合したDNA(本明細書中では、こ
れを「導入DNA」と称することがある。)は、これを
適当な宿主に導入することにより、該宿主内で該発現制
御領域の活性化により発現したタンパク質の存在を生体
において観察することができるようなモデル系を作製す
ることができる。蛍光タンパク質としては、観察可能な
蛍光を発するものであれば如何なるものであってもよい
が、生体において特に基質等を加えなくても自家発光を
呈するものがより好ましい。具体的には、緑色蛍光タン
パク質(以下、これを「GFP」と称することがある。
例えば、オワンクラゲのGFPについては、Prasher,D.
C.,et al., Gene, 111, 229-233 (1992) 参照)等が挙
げられる。これらの蛍光タンパク質遺伝子を含むDNA
断片は、PCR等で増幅して取得することもできるし、
市販のものを用いることもできる。本発明の蛍光タンパ
ク質遺伝子は上記(1)に記載した神経伝達物質の輸送
に関連するタンパク質、あるいはペプチド性神経伝達物
質をコードする遺伝子の発現制御領域を含むDNAの
3’下流側に通常の方法を用いて結合する。このとき、
上記発現制御領域DNAと蛍光タンパク質遺伝子DNA
との間には、発現制御領域の固有の遺伝子DNAが挿入
されてもよい。この場合、固有の遺伝子DNAと蛍光タ
ンパク質遺伝子DNAは、お互いの読みとり枠(トリプ
レットコドン)がずれないように結合する。ここで、固
有の遺伝子を含むDNAは、cDNAライブラリー等か
らPCR等の方法により取得したcDNAでもよいし、
ゲノムライプラリー等から取得したゲノムDNAでもよ
い。また、蛍光グンパク質遺伝子の3’下流側にはター
ミネーター等、転写、翻訳に必要な領域を連結させるこ
とが好ましい。転写、翻訳に必要な領域を全て有してい
る断片としては、目的とする発現制御領域、固有のOR
F、ターミネーター等を含むゲノムDNAが最も好まし
い。このゲノムDNAを用いた本発明の導入DNAの作
製方法としては、該ゲノムDNAを適当なゲノムDNA
ライブラリーから取得し、このDNAの適当な位置に蛍
光タンパク質遺伝子DNAを挿入する方法が挙げられ
る。蛍光タンパク質DNAを挿入する位置としては、発
現制御領域の3’下流側で、固有のORFのスタートコ
ドンの5’上流側か、または固有のORFの途中の読み
取り枠がずれない位置等が挙げられる。このような導入
DNAとしては、例えば図1に示すものが挙げられる。
【0011】(3)非ヒト遺伝子改変動物の作製 かくして調製される導入DNAを、ヒト以外の動物生殖
細胞に導入して遺伝子改変動物細胞を作製し、さらにこ
れを発生させることによりヒト以外の遺伝子改変動物を
作製することができる。上記(2)に記載した導入DN
Aの宿主への導入方法としては、該導入DNAが宿主が
有するゲノムDNAの不特定の位置に複数コピー挿入さ
れる方法(以下、これを「トランスジーン法」と称する
ことがある。)と、宿主のゲノム中に存在する導入DN
Aに含まれる遺伝子の相同体と入れ替わるように導入す
る方法(以下これを、「ノックイン法」と称することが
ある。)が挙げられる。以下に各々の方法についてその
導入方法を詳細に説明する。
【0012】(3−1) トランスジーン法による遺伝
子改変動物の作製 本発明で用いるヒト以外の動物生殖細胞は、これらに前
記した導入DNAを導入して発生・成育させることによ
り、発現制御領域の活性により蛍光タンパク質遣伝子を
発現するヒト以外の遺伝子改変動物を作製できるもので
あれば、如何なるものでもよい。ここで、ヒト以外の動
物としては哺乳動物が好ましく、例えば、マウス、ラッ
ト、モルモット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ブタ、イ
ヌ、ネコ等が挙げられる。これらの中で、マウス、ラッ
ト、モルモット等のげっ歯類が好ましく、マウスがより
好ましい。動物生殖細胞としては、卵割前の受精卵が好
ましく用いられる。このような受精卵は、ヒト以外の動
物の雄と雌を交配させることによって得られる。受精卵
は、自然交配によっても得られるが、動物の雌の性周期
を人工的に調節した後、雄と交配させる方法が好まし
い。動物の雌の性周期を人工的に調節する方法として
は、例えば、初めに卵胞刺激ホルモン(妊馬血清性性腺
刺激ホルモン;PMSG)、次いで黄体形成ホルモン
(ヒト繊毛性性腺刺激ホルモン;hCG)を、例えば腹
腔注射等により投与する方法が挙げられる。これらのホ
ルモンの投与量、投与間隔等は、該動物の種類により適
宜決定すればよい。上記の通り動物の雌にホルモン投与
を行って過剰***させ、交配後1日目の卵管から摘出す
ること等によって受精卵を得ることができる。得られた
受精卵は、上記(2)に記載した導入DNAをマイクロ
インジェクション法等により注入して、動物の雌の輸卵
管に人工的に移植、着床させて出産させることにより、
遺伝子改変動物(トランスジェニック動物)を得ること
ができる。また、動物の雌に黄体形成ホルモン放出ホル
モン(LHRH)あるいはその類縁体を投与した後に、
動物の雄と交配させて、受精能を誘起させた偽妊娠雌動
物を作製し、得られた偽妊娠雌動物に受精卵を人工的に
移植、着床する方法も好ましい。LHRHあるいはその
類縁体の投与量等は、ヒト以外の動物の種類によりそれ
ぞれ異なる。さらに、上記のヒト以外の動物の雌の性周
期を人工的に調節して受精卵を取得する方法と、受精能
を誘起させた偽妊娠雌動物にこの受精卵を人工的に移植
・着床させる方法とを、組み合わせて用いるのが好まし
い。上記(2)に記載の導入DNAが導入されたヒト以
外の動物生殖細胞を用いて本発明のヒト以外の遺伝子改
変動物を作製する方法を、マウス受精卵を用いてトラン
スジェニックマウス(以下、これを単に「トランスジェ
ニックマウス」と称することがある。)を作製する場合
を例に挙げてより具体的に説明する。まず、採卵用の雌
マウスに卵胞刺激ホルモン(妊馬血清性性腺刺激ホルモ
ン;PMSG)及び黄体形成ホルモン(ヒト絨毛性性腺
刺激ホルモン;hCG)を投与して過剰***させ、雄マ
ウスと交配して、膣栓確認後に卵管から受精卵を採取す
る。得られた受精卵の雄性前核に前記導入DNAをマイ
クロインジェクション法等により導入して、得られる卵
細胞をWhitten'sの培地等で培養した後、偽妊娠させた
雌マウスの輸卵管に移植して被移植動物を飼育し、出産
させる。生まれた仔マウスから蛍光タンパク質遺伝子を
発現した仔マウスを選択することにより、本発明のトラ
ンスジェニックマウスを得ることができる。上記マウス
の受精卵としては、例えば、C57BL/6、129/
sv、BALB/c、C3H、SJL/Wt等に由来す
るマウスの交配により得られるものを用いることができ
るが、前核段階で細胞質内において雄性前核と雌性前核
が独立したときに識別が可能であること、受精卵を多く
採取できること、また、マイクロインジェクション操作
に好適で産仔の発生率が高いことなどから、C57BL
/6(B6)系マウス同士の交配によって得られるマウ
スの受精卵を用いるのが好ましい。また、導入DNAの
量は100〜3,000コピーが適当であり、導入DN
Aの導入方法としては、マイクロインジェクション法や
エレクトロポレーション法等の通常用いられる方法を挙
げることができる。ここで、上記導入DNAが導入され
た仔マウスの選択は、マウスの尾の先を切り取って、高
分子DNA抽出法(発生工学実験マニュアル、野村達次
監修・勝木元也編、講談社(1987))又はDNAeasy
Tissue Kit(QIAGEN社製)等の市販のキットを用いるこ
とによりゲノムDNAを抽出し、サザンブロット法やP
CR法等の通常用いられる方法により該DNA中の蛍光
タンパク質遺伝子、発現制御領域DNA、あるいは発現
制御領域の固有の遺伝子の存在を確認することによって
行うことができる。また、実際にその個体内で導入され
た蛍光タンパク質遺伝子が発現され、蛍光タンパク質が
生成されていることは、ノーザンブロット法やウェスタ
ンブロット法等の通常用いられる方法により確認するこ
とができるが、本発明においては蛍光の発光量の測定
や、蛍光顕微鏡等による観察によっても行うことができ
る。
【0013】(3−2)ノックイン法による遺伝子改変
動物の作製 ノックイン法により本発明の導入DNAを導入するため
には、上記(2)に記載のDNAに、さらに相同組み換
えのための相同領域を結合することが必要である。相同
領域とは、該導入DNAを導入する動物の発現制御領域
の5’末端のDNA配列と相同の塩基配列を有するDN
A(以下、これを「5’側相同領域DNA」と称す
る。)と、その3’下流に存在するDNA配列と相同の
塩基配列を有するDNA(以下、これを「3’側相同領
域DNA」と称することがある。)を意味する。5’側
相同領域DNAは、(2)に記載のDNAの5’末端が
相同組換えを起こし得る程度に相同性を有していればこ
れに値するので、特に結合する必要はない。3’側相同
領域DNAは、発現制御領域の3’下流側の塩基配列と
相同な塩基配列を有するDNAか、発現制御領域固有の
ORFを挿入したコンストラクトを行った場合には、こ
のORFの3’下流側の塩基配列と相同な塩基配列を有
するDNAを用いる。また、マーカー遺伝子として、ネ
オマイシン耐性(neo)遺伝子やハイグロマイシン耐性
遺伝子等の薬剤耐性遺伝子、あるいは、lacZ(β−
ガラクトシダーゼ遺伝子)やcat(クロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)等のレポータ
ー遺伝子等を、相同組換えのマーカーとして適当なプロ
モーターとともに連結することもできる。ここで、相同
領域は、相同組み換えが誘導されるに充分な長さであれ
ばいかなるものであってもよいが、具体的には例えば
0.5kb以上のものが好ましく用いられる。また、そ
れらのDNA配列はこれを導入する宿主が有する塩基配
列と完全に一致する必要はなく、好ましくは80%以上
の相同性を有するものが用いられる。このようなDNA
断片は、適当なゲノムDNAライブラリー等からPCR
等を用いて取得することができる。導入DNAはこれを
適当なクローニングベクター中で構築して用いることも
できる。ここで、クローニングベクターとしては、pB
S(ストラタジーン社製)、pBluescriptII(ストラタ
ジーン社製)、pBR322(TAKARA社製)、pUC1
8及びpUC19(TAKARA社製)等が挙げられる。ま
た、λフアージ等のバクテリオファージ、モロニー白血
病ウイルスなどのレトロウイルス、ワクシニアウイルス
またはアデノウイルスベクター、バキュロウイルス、ウ
シ乳頭腫ウイルス、へルペスウイルス群のウイルス、ま
たはエプスタイン・バー・ウイルス等の動物ウイルス等
が用いられる。次に、上記の通り構築された導入DNA
を非ヒトES細胞に導入するが、クローニングベクター
を用いて構築した場合には、効率を良くするためにこれ
を直鎖状にしてから導入することが好ましい。直鎖状に
するための切断箇所は転写、翻訳に必要な領域の外部で
あればいずれの場所でもよい。導入の方法としては、例
えば、電気穿孔法(エレクトロポレーション法)、マイ
クロインジェクション法等が挙げられ、中でも電気穿孔
法で行うのが好ましい。非ヒトES細胞としては、既に
樹立され保存されたものを用いてもよく、それ自体公知
の通常用いられる作製方法に準じて新たに樹立して用い
てもよい。非ヒトES細胞を樹立するために用いる非ヒ
ト動物としては、前記した(3−1)に記載したものと
同様の動物を用いることができる。例えば、マウスの場
合には、129系等のES細胞が好ましく用いられ、こ
のうち、E14TG2a株(Hooper M., et al., Natur
e, 326,292-295 (1987))等が好ましく用いられる。か
くして得られるDNAが導入された非ヒトES細胞は、
相同組換えが生じた細胞のみが選択的に培養され得るよ
うな条件下で培養する。このような培養条件は、用いた
非ヒトES細胞に応じて適宜選択すればよく、例えば、
薬剤耐性遺伝子を導入する場合には、選択に用いる薬剤
を種々の濃度で培地に添加して、該遺伝子が導入される
前のES細胞が増殖できなくなるような濃度を検討して
決定すればよい。次いで、上記のように培養された非ヒ
トES細胞から、十分な数のコロニーをピックアップし
て播種しなおし、これらにプロテイナーゼK(Proteina
se K)処理や加熱処理等を行ってDNAを抽出して、遺
伝子型の解析を行い、目的の発現制御領域に相同組換え
が生じた非ヒトES細胞(以下、これを「相同組換え
体」と称することがある。)をさらに確実に選択するこ
とができる。遺伝子型の解析方法としては、導入DNA
の塩基配列からなるプライマーと相同組換えにより削除
されない領域の塩基配列からなるプライマーを用いたP
CRや、導入DNA上もしくは相同組換えにより削除さ
れない領域の塩基配列からなるプローブを用いたサザン
ハイブリダイゼーション法等が挙げられる。ここで用い
られるブライマーあるいはプローブとしては、該ES細
胞のゲノム上の目的とした位置で相同組み換えが生じ、
目的のDNA断片に置換されたことを確認できるような
組み合わせであれば如何なるものであってもよい。この
ようにして得られた相同組換え体は、通常その増殖性は
良好であるが、個体発生できる能力を失いやすいので、
注意深く継代培養することが必要である。培養は、それ
自体公知の通常用いられる方法により行うことができる
が、例えば、STO繊維芽細胞のような適当なフィーダ
ー細胞上でLIF(1〜10,000U/ml)存在下
に炭酸ガス培養器内(好ましくは、5%炭酸ガス、95
%空気または5%酸素、5%炭酸ガス、90%空気)で
約37℃で培養する等の方法で培養することができる。
また、継代時には、例えば、トリプシン/EDTA溶液
(通常0.001〜0.5%トリプシン/0.1〜5m
M EDTA、好ましくは、約0.1%トリプシン/1
mM EDTA溶液を用いる。)処理により単細胞化
し、新たに用意したフィーダー細胞上に播種する方法等
が用いられる。得られた相同組換え体が個体発生できる
能力を安定的に維持できる方法であれば、用いたES細
胞に適した方法や条件を選択すればよい。継代は、通常
1〜3日毎に行なうのが好ましいが、その都度細胞の観
察を行い、形態的に異常な細胞が見受けられた場合は、
その培養細胞は放棄することが望ましい。かくして得ら
れる相同組換え体をクローニングし、その細胞を胚形成
の初期の適当な時期、例えば、8細胞期の非ヒト動物胚
または胚細胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠させ
た該非ヒト動物の子宮に移植する。または、初期胚と共
培養する凝集法を用いてキメラ胚を作製し、これを移植
してもよい。作出された動物は、正常な目的の発現制御
領域をもつ細胞と蛍光タンパク質遺伝子が挿入された細
胞との両者から構成されるキメラ個体(以下、これを
「キメラ動物」と称することがある。)である。このよ
うなキメラ個体と正常個体とを交配することにより得ら
れた個体群(以下、これを「F1」と称することがあ
る。)より、相同染色体上のいずれか1つの目的の発現
制御領域により制御される遺伝子座において蛍光タンパ
ク質が存在する遺伝子型(以下、これを「へテロ型」と
称することがある。)を有する個体を選択し、ヘテロ型
動物を得ることができる。このようにして得られたヘテ
ロ型動物は、通常、該個体同士を交配し、それらの産仔
から、相同染色体上の2つの上記遺伝子座において蛍光
タンパク質遺伝子が存在する遺伝子型(以下、これを
「ホモ型」と称することがある。)を有するホモ型動物
を得ることができる。へテロ型またはホモ型動物の選択
は、例えば、該動物の尾等から抽出したDNAを鋳型と
したサザンブロット法やPCR法によって遺伝子型を解
析することにより行うことができる。PCR法で解析を
行う場合に用いるプライマーとしては、遺伝子型が野生
型、ヘテロ型、及びホモ型の区別を行うことができるよ
うな組み合わせのものであればいかなるものでもよい。
例えば、導入DNAの部分塩基配列またはその相同配列
からなるプライマー、相同組換えによって削除される領
域の部分塩基配列またはその相同配列からなるプライマ
ー、及び相同組換えによって削除されない領域の部分塩
基配列またはその相同配列からなるプライマーを同時に
用いる方法等が挙げられる。
【0014】(4)非ヒト遺伝子改変動物の利用 本発明のヒト以外の遺伝子改変動物は、かくして得られ
る個体を交配し、導入されたDNAが安定に保持される
ことを確認して通常の飼育環境で継代飼育することによ
りその子孫を得ることもできるし、体外受精を繰り返す
ことによりその子孫を得て、系統を維持することもでき
る。本発明の動物には、かくして得られる導入DNAを
有するその子孫等も含まれる。また、かかる動物から得
られる神経組織も本発明の範囲に含まれる。該動物から
得られる神経組織とは、脳や分泌腺、消化管、心臓等の
神経支配を受けている組織であって、これらは後述する
興奮性、あるいは抑制性神経細胞、およびシナプスの同
定や機能解析、並びに神経伝達調節剤のスクリーニング
に用いることができる。
【0015】(4−1)非ヒト遺伝子改変動物を用いた
神経細胞、およびシナプスの機能解析 かくして取得される非ヒ卜遺伝子改変動物、あるいは該
動物から得られる神経組織は、その神経細胞、あるいは
シナプス中に発現している蛍光タンパク質量を指標とし
て、該神経細胞あるいはシナプスがシナプス後細胞に対
して抑制性の機能を有するものか、または興奮性の機能
を有するものであるかを同定することができる。蛍光タ
ンパク質の発現量は、蛍光量として観察、測定すること
ができる。蛍光量の測定の方法は、蛍光顕微鏡等による
可視化やFRET(F1uorescenceResonance Energy Tra
nsfer)等による定量化、二光子励起法、あるいはフロ
ーサイトメトリー等によることができる。神経細胞ある
いはシナプスの機能の同定方法としては、例えば、発現
制御領域およびそのORFとして小胞性GABA/グリ
シントランスポーターを用いた場合には、該トランスポ
ーターは抑制性神経細胞またはシナプスに特異的に存在
するものであるので、ある神経細胞またはシナプスにお
いて蛍光を観察した場合にその神経細胞またはシナプス
は抑制性のものであると同定することができる。逆に、
グルタミン酸トランスポーター等の興奮性神経細胞また
はシナプスに特異的に存在するものを用いた場合には、
蛍光を観察した神経細胞またはシナプスは興奮性のもの
であると同定することができる。また、上記の方法によ
れば、蛍光タンパク質の発現量を定量することも可能で
あるので、本発明の動物に由来するある神経組織に対し
て、電気的、あるいは薬物等の刺激を与え、この刺激に
より抑制性、あるいは興奮性神経細胞またはシナプス中
の蛍光強度の変化を観察することにより、該刺激に対す
る神経細胞あるいはシナプスの機能的あるいは形態的変
化を解析することができる。このような解析によれば、
中枢神経系における興奮性、抑制性神経細胞あるいはシ
ナプスに対する刺激や薬物によって誘発される生理薬理
効果の作用機構や相互作用等が解明される。これらの解
析から得られる知見は、神経伝達や薬理作用のメカニズ
ムの解明につながるものである。
【0016】(4−2)神経伝達調節薬のスクリーニン
グ法 本発明の非ヒト遺伝子改変動物は、興奮性、あるいは抑
制性神経細胞またはシナプスを生体において可視化する
ことができるので、神経細胞あるいはシナプスにおける
神経伝達調節薬のスクリーニングを行うことができる。
本発明のスクリーニング方法は、本発明の非ヒト遺伝子
改変動物を用いて、該動物を被検物質で処理し、該動物
における神経細胞、あるいはシナプスに現れる変化を解
析し、これを無処理の対照動物と比較することにより行
うことができる。被検物質としては、例えば、ペプチ
ド、タンパク、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵
生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液等が
挙げられ、これらの物質は新規な物質であってもよい
し、公知の物質であってもよい。該動物を被検物質で処
理する方法としては、例えば、経口投与、静脈注射等の
通常用いられる公知の方法が挙げられ、試験動物の症
状、被検物質の性質等に合わせて適宜選択すればよい。
また、被検物質の投与量についても、投与方法、被検物
質の性質等に合わせて適宜選択することができる。ま
た、本発明のスクリーニング方法は、本発明の遺伝子改
変動物から得られる神経組織を用いて行うこともでき
る。神経細胞、あるいはシナプスに現れる変化として
は、蛍光タンパク質の発現量や、シナプスの数の変化を
伴う構造的、あるいは形態的な効果等が挙げられる。こ
れらの解析方法は上記の(4−1)に挙げたものと同様
のものを用いることができる。
【0017】(5)神経伝達調節剤の調製方法 上記(4−2)のスクリーニング方法を用いて選択され
た物質は、前記の被検物質から選ばれた物質であって、
神経伝達調節活性を有するため、興奮性、あるいは抑制
性神経細胞またはシナプスの機能異常に起因する種々の
疾患に対する安全で低毒性な予防又は治療薬として用い
ることができる。このような疾患としては、例えば、不
安、抑鬱、てんかん、神経細胞死等の神経疾患等が挙げ
られる。このような予防、または治療薬には、上記スク
リーニング方法により得られた物質から誘導される化合
物も同様に用いることができる。これらの物質を上記疾
患の予防及び/または治療薬として用いる場合には、該
物質を単独で用いることもできるが、薬学的に許容され
得る担体と配合して医薬組成物として用いることもでき
る。このときの有効成分の担体に対する割合は、1〜9
0重量%の間で変動され得る。また、かかる薬剤は種々
の形態で投与することができ、それらの投与形態として
は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、あるいはシロッ
プ剤等による経口投与、または注射剤、点滴剤、リポソ
ーム剤、坐薬剤等による非経口投与を挙げることができ
る。また、その投与量は、症状、年齢、体重等によって
適宜選択することができる。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0019】実施例1 VGAT/EGFP融合DN
A導入マウスの作製 (1)導入DNAの構築 マウスゲノムのBACライブラリー(Genome System In
c.,St.Louis, USA)より、マウスVGAT遺伝子中のエ
クソン1を含むDNA断片(Genbank accession number
: AJ001598; FEBS Lett., 417, 177-183 (1997))を
プローブとしてスクリーニングを行った。このスクリー
ニングによりVGAT遺伝子のエクソン領域を含む2つ
のクローンを取得し、これをクローン1、およびクロー
ン2とした。クローン2をBamHIおよびKpnIで
切断し、得られた約5kbのDNA断片をNotIサイ
トをつぶしたpBSKベクター(STRATAGENE社製)に挿
入した。上記DNA断片は図1のb(BamHI)から
e(KpnI)で示されるExon1、2、および3を
含むものである。このプラスミドをVGATEx1−3
/SKとした。pEGFP−N1ベクター(クロンテッ
ク社製)テンプレートとして、末端にXhoI認識配列
を有するプライマーを用いたPCRにより、両末端にX
hoI制限酵素サイトを有する緑色蛍光タンパク質遺伝
子(EGFP)DNA断片を得た。これを上記のプラス
ミドVGATEx1−3/SKのXhoIサイト(図1
のd)に挿入した。XhoIサイトはExon2中に存
在するのでVGATとEGFPが融合したタンパク質が
発現するような構造となっている。このプラスミドをV
GAT−EGFP/SKとした。さらにクローン1をS
peIおよびNotIで切断し、得られた約1.1kb
のDNA断片を上記VGAT−EGFP/SKのSpe
I/NotIサイトに挿入した。SpeIおよびNot
Iで切断して得られたDNA断片は図1のa(Spe
I)からc(NotI)で示されるVGATのORFの
上流約8kbを含むものであるので、作製されたプラス
ミドは、EGFP遺伝子が途中に挿入されたマウスVG
ATのExon1から3と、その発現制御領域を含むも
のである。ここで得られたブラスミドをKpnIで切断
し、得られた約15kbのDNA断片を導入DNAとし
た。 (2)トランスジェニックマウスの作製 採卵用のC57BL/6系統雌マウスに卵胞刺激ホルモ
ン(妊馬血清性性腺刺激ホルモン:PMSG)及び黄体
形成ホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン:hCG)
をそれぞれ個体あたり約5単位、48時間間隔で腹腔内
投与して過剰***させ、C3H系統雄マウスと交配させ
た。膣栓確認後、交配後1日目の卵管からマウス受精卵
(初期胚)を採取し、上記(1)で得られた導入DNA
(10ng/ml)溶液を、該受精卵の雄性前核にマイ
クロインジェクションした。これを2細胞期までWhitte
n'sの培地中にて37℃で培養し、偽妊娠の雌ICR系
マウスの輸卵管に戻して個体を発生させ、帝王切開によ
り仔マウスを取り出した。得られた仔マウスは、すぐに
仮親につけて離乳期まで育てた。 (3)トランスジェニックマウスのスクリーニング 上記(2)で作製したトランスジェニックマウスについ
て、PCR法を用いてスクリーニングを行った。上記の
方法で作製されたトランスジェニックマウスは、出生後
1ケ月経過したところで、雌8個体、雄17個体の尾の
先を切り取って、高分子DNA抽出法によりゲノムDN
Aを抽出し、エタノール沈澱を行って濃縮した。沈澱と
して得られたDNAはTEバッファー(10mM Tris
-HCl(pH8),1mM EDTA)に再溶解し、PCR
のテンプレートとして用いた。プライマーは、EGFP
の翻訳領域の両末端にあたる配列番号3および配列番号
4に示す塩基配列を有するものを用いた。この結果を図
2に示す。図中、Wは野生型マウスのDNAの結果を示
し、TはトランスジェニックマウスのDNAの結果を示
す。また、左はじのレーンには分子量マーカーを泳動し
た。TのレーンにはEGFPのORFを示す約0.7k
bのバンドが検出され、EGFPを含むDNAが導入さ
れていることが確認された。出生した雌8個体、雄17
個体のうち10組交配して61の産仔を得て、28個体
がEGFP陽性であった。このうち雌2個体、及び雄4
個体の計6系統のFounder を得た。さらにこれらのFoun
der の交配を試みたところF1個体が得られた。また、
交配によりF1個体を得ることができなかった系統は体
外受精によりその系統を維持することとした。
【0020】実施例2 VGAT/EGFP融合DN
A導入マウスの解析 上記実施例1の(3)で取得されたマウスは、GABA
/グリシントランスポーターとEGFPの融合タンパク
質を発現していた。その発現が生体組織のままで観察す
ることが可能であることを確認する目的で、蛍光顕微鏡
による自家蛍光の観察と、固定後の組織標本で抗VGA
T抗体による免疫染色を行い、その結果を比較した。ま
ず、上述したVGAT/EGFP融合DNA導入マウス
から摘出した脳の切片について蛍光顕微鏡(Axioscop
e;Zeiss社製)にB励起フィルター(No.37;Zeis
s社製)を装着して、自家蛍光を観察した。この結果を
図3のAに示す。また、同様の脳切片を、Endocrinolog
y, 137,1423-1428(1996)、Mol. BrainRes.,40, 203-
213(1996)等に記載の通常用いられる公知の方法を用い
て調製した。免疫組織染色は、J. Biol. Chem., 273, 2
7051-27054(1998)に記載の方法に従って行うことと
し、まず、調製した脳切片にマウス抗VGAT抗体(Ch
emicon社製)を反応させ、次いでFITC標識抗ウサギ
IgG抗体を反応させて、蛍光顕微鏡により検出した。
この結果を図3のBに示す。その結果、トラペゾイド体
(Trapezoid body:台形体)において両染色が一致し
(図3/C)、VGAT/EGFP融合DNA導入マウ
スにおいてGABA/グリシン神経細胞が生体のまま同
定可能であることがわかった。
【0021】
【発明の効果】本発明は興奮性、あるいは抑制性神経細
胞、およびシナプスを蛍光バイオイメ−ジングできる方
法を提供するものである。本発明の方法により、生きた
条件下に上記の神経細胞、あるいはシナプスを明瞭に同
定し、可視化することによって、これまでの実験系では
達成できなかった、興奮性、あるいは抑制性シナプスを
高い精度で同定することが可能となる。これによって、
情報伝達の分子機構を解析するための電気生理学的実験
や、興奮性、あるいは抑制性シナプスに作用する各種の
薬物の活性およびその作用機構を調べるための薬理学的
実験が従来に比べて格段に容易に行えるようになり、こ
れらの解析の精度も著しく高まるものである。さらに、
これらの神経細胞、およびシナプスを用いたスクリーニ
ングによれば、不安、抑鬱、てんかん、神経細胞死など
の脳神経疾患の治療薬が提供されるものである。
【0022】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Tecchnology Corporation, and Mitsubishi Chemical Corporation <120> The geneticaly modified animal and the use thereof <130> PC909866 <140> <141> 2002-05-24 <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence : Synthetic <400> 1 ggtgaagttc tacatcgacg tcaag 25 <210> 2 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence : Synthetic <400> 2 gtgtccagtt catcatgcag tggaa 25 <210> 3 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence : Synthetic <400> 3 ccgctcgaga tggtgagcaa gggcga 26 <210> 4 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence : Synthetic <400> 4 ccgctcgagt tacttgtaca gctcgtcca 29
【図面の簡単な説明】
【図1】VGAT遺伝子発現制御領域、ORF、EGF
P遺伝子を含む導入DNAの構造を示す図である。
【図2】遺伝子改変マウスの遺伝子型をPCRにより解
析した結果を示す電気泳動写真である。
【図3】遺伝子改変マウスの脳切片の、自家蛍光を示す
図(A)、抗マウスVGAT抗体による免疫染色を示す
図(B)、および両方を重ねた図(C)である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月24日(2002.5.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/22 A61P 25/24 25/24 C12Q 1/02 C12Q 1/02 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 Z 33/50 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 鈴木 秀典 東京都文京区小日向1−8−12 (72)発明者 柳川 右千夫 愛知県岡崎市竜美東1丁目8−14 Fターム(参考) 2G045 AA29 AA40 BA13 BB20 CB17 DA12 DA13 DA14 DA36 FA16 FB07 FB12 GC15 4B024 AA11 BA80 CA04 CA07 DA02 EA04 GA11 GA18 HA01 HA11 4B063 QA01 QA18 QQ20 QQ79 QR77 QS28 QX02 4C084 AA17 MA52 MA55 NA14 ZA011 ZA051 ZA061 ZA121 ZC781

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 神経伝達物質の輸送に関連するタンパク
    質、又はペプチド性神経伝達物質をコードする遺伝子の
    発現制御領域と、その制御下におかれるように連結され
    た蛍光タンパク質をコードする遺伝子を含むDNA。
  2. 【請求項2】 蛍光タンパク質をコードする遺伝子が、
    神経伝達物質の輸送に関連するタンパク質、又はペブチ
    ド性神経伝達物質と融合タンパク質となるように連結さ
    れているものである請求項1に記載のDNA。
  3. 【請求項3】 神経伝達物質が、抑制性神経細胞特異的
    なものである請求項1または2に記載のDNA。
  4. 【請求項4】 神経伝達物質が、興奮性神経細胞特異的
    なものである請求項1または2に記載のDNA。
  5. 【請求項5】 神経伝達物質が、GABA又はグリシン
    であり、該物質の輸送に関連するタンパク質が、小胞性
    GABA/グリシントランスポーター、GABAトラン
    スポーター、又はグリシントランスポーターである請求
    項3に記載のDNA。
  6. 【請求項6】 神経伝達物質が、グルタミン酸であり、
    該物質の輸送に関連するタンパク質が、グルタミン酸ト
    ランスポーターである請求項4に記載のDNA。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のDNA
    を導入した非ヒト遺伝子改変動物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のDNA
    が、宿主細胞の染色体上の同じ神経伝達物質あるいはそ
    の輸送に関連するタンパク質をコードする遺伝子と相同
    組換えによって置換されることにより導入されている請
    求項7に記載の動物。
  9. 【請求項9】 動物が、げつ歯類に属するものである請
    求項7または8に記載の動物。
  10. 【請求項10】 動物が、マウスである請求項9に記載
    の動物。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれかに記載の動
    物、あるいは該動物から得られる神経組織について、そ
    の神経細胞、あるいはシナプス中に発現している蛍光タ
    ンパク質量を指標とし、該神経細胞又はシナプスが抑制
    性又は興奮性のいずれであるかを同定することを特徴と
    する神経機能解析法。
  12. 【請求項12】 請求項7〜10のいずれかに記載の動
    物、あるいは該動物から得られる神経組織に被検物質を
    添加し、その神経細胞、あるいはシナプスに発現してい
    る蛍光タンパク質量を指標とし、抑制性又は興奮性神経
    細胞からの神経伝達を制御する活性を有する物質を選抜
    することを特徴とする神経伝達調節薬のスクリーニング
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項7〜10のいずれかに記載の動
    物、あるいは該動物から得られる生体試料に被検物質を
    添加し、その神経細胞、あるいはシナプスに現れる変化
    を解析し、抑制性又は興奮性神経細胞からの神経伝達を
    制御する活性を有する物質を選抜することを特徴とする
    神経伝達調節薬のスクリーニング法。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の方法に
    より選抜された物質を有効成分とする神経伝達調節薬。
  15. 【請求項15】 請求項12または13に記載の方法に
    より選抜された物質を製剤化することを特徴とする神経
    伝達調節剤の製造方法。
JP2002151457A 2001-11-08 2002-05-24 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用 Pending JP2003204796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002151457A JP2003204796A (ja) 2001-11-08 2002-05-24 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-342969 2001-11-08
JP2001342969 2001-11-08
JP2002151457A JP2003204796A (ja) 2001-11-08 2002-05-24 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003204796A true JP2003204796A (ja) 2003-07-22

Family

ID=27666993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002151457A Pending JP2003204796A (ja) 2001-11-08 2002-05-24 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003204796A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006149330A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Gunma Univ 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
WO2007083367A1 (ja) * 2006-01-18 2007-07-26 National University Corporation Gunma University 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
JP2012524910A (ja) * 2009-04-23 2012-10-18 カリフォルニア インスティチュート オブ テクノロジー 免疫調節物質の同定方法及びシステム
US10772918B2 (en) 2013-05-10 2020-09-15 California Institute Of Technology Probiotic prevention and treatment of colon cancer
US11331335B2 (en) 2015-06-10 2022-05-17 California Institute Of Technology Sepsis treatment and related compositions methods and systems
US11419887B2 (en) 2010-04-07 2022-08-23 California Institute Of Technology Vehicle for delivering a compound to a mucous membrane and related compositions, methods and systems
US11622973B2 (en) 2007-11-09 2023-04-11 California Institute Of Technology Immunomodulating compounds and related compositions and methods

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006149330A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Gunma Univ 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
WO2007083367A1 (ja) * 2006-01-18 2007-07-26 National University Corporation Gunma University 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
US11622973B2 (en) 2007-11-09 2023-04-11 California Institute Of Technology Immunomodulating compounds and related compositions and methods
JP2012524910A (ja) * 2009-04-23 2012-10-18 カリフォルニア インスティチュート オブ テクノロジー 免疫調節物質の同定方法及びシステム
JP2016014660A (ja) * 2009-04-23 2016-01-28 カリフォルニア インスティチュート オブ テクノロジー 免疫調節物質の同定方法及びシステム
US11419887B2 (en) 2010-04-07 2022-08-23 California Institute Of Technology Vehicle for delivering a compound to a mucous membrane and related compositions, methods and systems
US10772918B2 (en) 2013-05-10 2020-09-15 California Institute Of Technology Probiotic prevention and treatment of colon cancer
US11331335B2 (en) 2015-06-10 2022-05-17 California Institute Of Technology Sepsis treatment and related compositions methods and systems

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107529739B (zh) 表达人特定分子和人Fcγ受体家族的转基因非人动物
CN112715485A (zh) 缺乏lincRNA的非人类动物
Rosenfeld et al. Transgenic mice: applications to the study of the nervous system
EP3420811A1 (en) Non-human model for neurofibromatosis type 1
JP2003204796A (ja) 非ヒト遺伝子改変動物およびその利用
JP5093776B2 (ja) 病態の状態をリアルタイムで観察可能なモデル動物とそれを可能にする遺伝子構築物及びその使用
US7265260B2 (en) Transgenic non-human mammals expressing constitutively activated tyrosine kinase receptors
JP4931153B2 (ja) 糖尿病モデル動物
JP4851041B2 (ja) 細胞内のカルシウムイオンの濃度変化をモニターするトランスジェニック非ヒト哺乳動物
JP7061312B2 (ja) 多系統萎縮症モデル動物
US20120036588A1 (en) Method for observing gad67-positive cell in transgenic animal
JP4872072B2 (ja) 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
KR101055376B1 (ko) 퇴행성 신경계 질환에 대한 저항성을 가지는 ciia 형질전환 마우스
US10251379B2 (en) MMTV-SV40-Spy1A and Spy1A-pTRE transgenic mouse models
KR101670219B1 (ko) Hcn2 유전자 조작을 이용한 우울증상발현 마우스모델 제작과 그의 이용
JP2006314242A (ja) 哺乳動物由来の変異sdhc遺伝子を有する遺伝子組み換え動物
JP6078383B2 (ja) トランスジェニック非ヒト哺乳動物
JP4940477B2 (ja) Oasis遺伝子欠損マウス
JPWO2005090561A1 (ja) マクロファージ系細胞の活性化制御物質のスクリーニング方法
JP2019103471A (ja) 哺乳動物細胞用遺伝子導入ベクター
KR100443425B1 (ko) Srg3 안티센스 rna 단편을 흉선 특이적으로 발현하는 형질전환 동물 및 그의 제조방법
CN108085339A (zh) Mics1心脏特异表达转基因动物的制备方法及应用
WO2007083367A1 (ja) 抑制性ニューロン特異的にレポーター遺伝子を発現する非ヒト哺乳動物
JPH0779773A (ja) 癌細胞株
JP2006325452A (ja) Tzf/tzf−l遺伝子ノックアウト非ヒト哺乳動物、その作製方法、およびその利用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20031031

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040129