JP2003204683A - 圧電アクチュエータの検査方法、圧電アクチュエータの調整方法および圧電アクチュエータの検査装置 - Google Patents

圧電アクチュエータの検査方法、圧電アクチュエータの調整方法および圧電アクチュエータの検査装置

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JP2003204683A
JP2003204683A JP2002002858A JP2002002858A JP2003204683A JP 2003204683 A JP2003204683 A JP 2003204683A JP 2002002858 A JP2002002858 A JP 2002002858A JP 2002002858 A JP2002002858 A JP 2002002858A JP 2003204683 A JP2003204683 A JP 2003204683A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電アクチュエータの振動を簡易かつ正確に
検査する。 【解決手段】 正常動作する圧電アクチュエータが駆動
対象を駆動しているときの振動軌跡(以下、「正常振動
軌跡」と称する)が予め測定されている。次いで、検査
対象である圧電アクチュエータが駆動対象を駆動してい
るときの振動軌跡が測定され、そして、この振動軌跡が
正常振動軌跡の一定範囲外であれば、この検査対象であ
る圧電アクチュエータの動作が動作不良であるとされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電アクチュエー
タの振動状態を検査する検査方法、この検査結果に応じ
て圧電アクチュエータの振動状態を調整する調整方法、
および検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子は、電気エネルギーから機械エ
ネルギーへの変換効率や、応答性に優れていることか
ら、圧電素子の圧電効果を利用した各種の圧電アクチュ
エータが開発されている。この圧電アクチュエータとし
ては、長手方向のみに縦振動するものが一般に知られて
いるが、近年では、この縦振動と、長手方向と直交する
幅方向の屈曲振動とが組合わさって振動する圧電アクチ
ュエータが開発されている。この圧電アクチュエータ
は、縦振動の固有振動数と屈曲振動の固有振動数との中
間にあたる周波数の交流電圧が印加されたときに、縦振
動と屈曲振動とを行うようになっている。このように、
圧電アクチュエータが縦振動と屈曲振動の各振動を同時
に行うためには、夫々の固有振動数が規格内に収まって
いる必要がある。そこで、従来から、圧電アクチュエー
タの製造工程において、縦振動の固有振動数と屈曲振動
の固有振動数の夫々を測定し、夫々の測定値が規格内に
収まっているかを判断して、製造された圧電アクチュエ
ータが正常な振動を行うかを判断するといった検査が行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、縦振動
の固有振動数と屈曲振動の固有振動数との夫々を測定す
ることは、技術的に困難であるといった問題があった。
また、従来の検査において、圧電アクチュエータの各固
有振動数が規格内に収まっていても、圧電アクチュエー
タが装置に取り付けられたときに、正常な振動をするか
までは保証されない、といった問題があった。
【0004】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、圧電アクチュエータの振動を簡易かつ正確
に検査することができる圧電アクチュエータの検査方
法、この検査結果に応じて圧電アクチュエータの振動を
調整する圧電アクチュエータの調整方法、および圧電ア
クチュエータの検査装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、良品動作する圧電アクチュエータが振動
により対象物を駆動するときの振動軌跡を正常振動軌跡
として取得する第1の過程と、検査対象である圧電アク
チュエータが振動により前記対象物を駆動するときの振
動軌跡を取得する第2の過程と、前記第1の過程におい
て取得した正常振動軌跡と、前記第2の過程において取
得した振動軌跡とを比較し、両者の振動軌跡のずれが一
定範囲外である場合に、前記検査対象の圧電アクチュエ
ータの動作を動作不良とする第3の過程とを備える圧電
アクチュエータの検査方法を提供する。
【0006】また、上記目的を達成するために、本発明
は、良品動作する圧電アクチュエータが振動により対象
物を駆動するときの振動軌跡を正常振動軌跡として取得
する第1の取得手段と、検査対象である圧電アクチュエ
ータが振動により前記対象物を駆動するときの振動軌跡
を取得する第2の取得手段と、前記第1の過程において
取得した正常振動軌跡と、前記第2の過程において取得
した振動軌跡とを比較し、両者の振動軌跡のずれが一定
範囲外である場合に、前記検査対象の圧電アクチュエー
タの動作が動作不良であることを示す情報を出力する出
力手段とを備える圧電アクチュエータの検査装置を提供
する。
【0007】本発明に係る圧電アクチュエータの検査方
法および圧電アクチュエータの検査装置によれば、良品
動作する圧電アクチュエータが振動により対象物を駆動
するときの振動軌跡が正常振動軌跡として取得される。
また、検査対象である圧電アクチュエータが振動により
前記対象物を駆動するときの振動軌跡が取得される。そ
して、正常振動軌跡と、検査対象である圧電アクチュエ
ータの振動軌跡とが比較され、両者の振動軌跡のずれが
一定範囲外である場合に、前記検査対象の圧電アクチュ
エータの動作が動作不良であるとされる。
【0008】従って、本発明に係る圧電アクチュエータ
の検査方法および圧電アクチュエータの検査装置によれ
ば、縦振動と屈曲振動の夫々の固有振動数を測定する必
要がなく、検査対象の圧電アクチュエータの一端の振動
軌跡を取得し、これを正常な振動軌跡と比較するだけで
簡単に動作を検査することができる。また、本発明に係
る圧電アクチュエータの検査方法および圧電アクチュエ
ータの検査装置において、振動軌跡の取得には、レーザ
ドップラー振動計などの非接触手法を用いることがで
き、検査対象となる圧電アクチュエータに検査用の電極
などを設ける必要がなく、既に装置に取り付けられた圧
電アクチュエータに対しても簡単に検査することができ
る。
【0009】ところで、圧電アクチュエータの縦振動お
よび屈曲振動の夫々の固有振動数は、圧電アクチュエー
タに加わる負荷に応じて変動する。すなわち、圧電アク
チュエータの製造時に、各固有振動数が規格内に収まっ
ていても、この圧電アクチュエータが駆動対象を駆動す
る時には、圧電アクチュエータに対して駆動対象からの
反発力(負荷)が加わるため、各固有振動数が変動して
しまう。このため、従来の圧電アクチュエータの検査方
法では、装置に取り付けられた圧電アクチュエータが駆
動対象を駆動するときの動作は、保証されていなかっ
た。
【0010】これに対して、本発明に係る圧電アクチュ
エータの検査方法および圧電アクチュエータの検査装置
によれば、取り付けられる装置の駆動対象を圧電アクチ
ュエータが駆動したときの振動軌跡、すなわち、実際の
使用の態様に即した振動軌跡が取得され、この振動軌跡
から検査対象である圧電アクチュエータが良品か否か、
つまり正常な動作をしているか否かが判断されるため、
正常な動作であると判断されれば、この圧電アクチュエ
ータが装置に取り付けられて駆動対象を駆動するときの
動作が保証される。
【0011】ここで、本発明に係る圧電アクチュエータ
の検査方法および圧電アクチュエータの検査装置におい
て、前記正常振動軌跡は、良品動作する複数の圧電アク
チュエータの振動軌跡の夫々を含むべく幅を有し、前記
検査対象である振動軌跡が前記正常振動軌跡に含まれな
い場合に、前記検査対象の圧電アクチュエータの動作を
動作不良とすることが望ましい。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
は、長手方向を有し、当該長手方向に振動する縦振動
と、当該長手方向に直交する幅方向に屈曲する屈曲振動
とが組合わさった振動を発生する圧電アクチュエータの
当該屈曲振動の固有振動数を調整する圧電アクチュエー
タの調整方法において、良品動作する圧電アクチュエー
タが振動により対象物を駆動するときの振動軌跡を正常
振動軌跡として取得する第1の過程と、調整対象である
圧電アクチュエータが振動により前記対象物を駆動する
ときの振動軌跡を取得する第2の過程と、前記第1の過
程において取得した正常振動軌跡と、前記第2の過程に
おいて取得した振動軌跡とを比較し、両者の振動軌跡の
ずれが一定範囲外である場合に、前記調整対象である圧
電アクチュエータの長手方向における重量バランスを調
整する第4の過程とを備える圧電アクチュエータの調整
方法を提供する。
【0013】前記第4の過程において、前記屈曲振動の
固有振動数を上げる場合には、前記重量バランスの偏り
を小さくする一方、前記屈曲振動の固有振動数を下げる
場合には、前記重量バランスの偏りを大きくする。この
前記重量バランスの偏りの調整は、レーザトリミングに
より行われることが好ましく、また、前記重量バランス
の調整は、機械的トリミングにより行われることも好ま
しい。さらに、前記検査対象の圧電アクチュエータは、
前記3の過程における比較の結果に応じた分量だけトリ
ミングされるべき部材を備えることが好ましい。この圧
電アクチュエータの調整方法によれば、前記第3の過程
において、動作不良とされた圧電アクチュエータが正常
な振動軌跡を描くように調整される。
【0014】また、上記目的を達成するために、本発明
は、長手方向を有し、当該長手方向に振動する縦振動
と、当該長手方向に対して屈曲する屈曲振動とが組合わ
さった振動を発生し、長手方向を有する支持部材により
携帯型時計のカレンダー機構に取り付けられた圧電アク
チュエータの前記屈曲振動の固有振動数を調整する圧電
アクチュエータの調整方法において、良品動作する圧電
アクチュエータが振動により対象物を駆動するときの振
動軌跡を正常振動軌跡として取得する第1の過程と、検
査対象である圧電アクチュエータが振動により前記対象
物を駆動するときの振動軌跡を取得する第2の過程と、
前記第1の過程において取得した正常振動軌跡と、前記
第2の過程において取得した振動軌跡とを比較し、両者
の振動軌跡のずれが一定範囲外である場合に、前記支持
部材の長手方向に直交する幅方向をトリミングする第4
の過程とを備える圧電アクチュエータの調整方法を提供
する。このように、支持部材の幅方向が削られると、こ
の支持部材による前記圧電アクチュエータの拘束力が弱
くなり、前記屈曲振動の固有振動数が下がる。これによ
り、屈曲振動の固有振動数を縦振動の固有振動数に近づ
けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。以下の実施形態においては、
検査対象である圧電アクチュエータが腕時計のカレンダ
ー表示機構に取り付けられている場合について例示す
る。
【0016】図1は、腕時計の構成の内、圧電アクチュ
エータが組み込まれたカレンダー表示機構の主要部構成
を示す平面図である。圧電アクチュエータA1は、面内
方向(図の紙面と平行な方向)に伸縮振動する振動板1
0を備えている。この振動板10の一端は、駆動対象と
なるロータ100に当接している。ロータ100は、地
板103に回転自在に支持されるとともに、振動板10
と当接する位置に配置されており、振動板10に生じる
振動によってその外周面が叩かれると、図中矢印で示す
方向に回転駆動されるようになっている。なお、圧電ア
クチュエータA1の詳細な構成については、後述する。
【0017】カレンダー表示機構は、圧電アクチュエー
タA1と連結しており、その駆動力によって駆動され
る。カレンダー表示機構の主要部は、ロータ100の回
転を減速する減速輪列とリング状の日車50から大略構
成されている。また、減速輪列は、日回し中間車40と
日回し車60とを備えている。このような構成の下、振
動板10が面内方向に振動すると、振動板10と当接し
ているロータ100が時計回りに回転させられる。ロー
タ100の回転は、日回し中間車40を介して日回し車
60に伝達され、この日回し車60が日車50を時計回
り方向に回転させる。
【0018】図2は、圧電アクチュエータの構成を示す
図である。同図に示すように、圧電アクチュエータA1
は、図中の左右方向に長く形成された長板状の振動板1
0と、この振動板10を地板103(図1参照)に支持
する支持部材11とを備えている。この支持部材11
は、ステンレス鋼などの金属から形成されるものであ
る。振動板10の長手方向の端部35には、ステンレス
鋼などの金属から形成される突起部36がロータ100
側に向けて突設されており、この突起部36がロータ1
00の外周面に接触している。このような突起部36を
設けることにより、ロータ100との接触面の状態など
を維持するために突起部36に対してのみ研磨などを行
えば良いので、ロータ100との接触部の管理が容易と
なる。また、このような突起部36を設けることによ
り、振動板10の重量バランスにアンバランスさを持た
せ、後に詳述するように当該突起部36が楕円軌道に沿
って移動するようになっている。
【0019】振動板10の長手方向の中央よりもややロ
ータ100側には、支持部材11の一端部37が取り付
けられている。支持部材11の他端部38は、ネジ39
により地板103(図1参照)に支持されている。この
構成の下、支持部材11は、その弾性力によって振動板
10をロータ100側に付勢した状態で支持しており、
これにより振動板10の突起部36はロータ100の側
面に当接させられている。このようにロータ100に当
接させられた突起部36が変位すると、ロータ100と
突起部36との間の摩擦によりロータ100も突起部3
6に伴って移動させられ、図2中矢印で示す方向に回転
駆動されるようになっている。
【0020】図3に示すように、振動板10は、2つの
長方形状の圧電素子30,31の間に、これらの圧電素
子30,31とほぼ同形状であり、かつ圧電素子30,
31よりも肉厚の小さいステンレス鋼などの補強板(補
強部)32を配置した積層構造となっている。このよう
に圧電素子30,31の間に補強板32を配置すること
により、振動板10の過振幅や外力に起因する振動板1
0の損傷を低減することができる。また、補強板32と
しては、圧電素子30,31よりも肉厚の小さいものを
用いることにより、圧電素子30,31の振動を極力妨
げないようにしている。
【0021】上下に配置された圧電素子30,31の面
上には、それぞれ電極33が配置されている。この電極
33を介して圧電素子30,31に電圧が供給されるよ
うになっている。ここで、圧電素子30,31として
は、チタン酸ジルコニウム酸鉛(PZT(商標))、水
晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウムチタン酸鉛、
メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸
鉛((Pb(Zn1/3-Nb2/3)03 1-x-Pb Ti03 x)xは組成によ
り異なる。x=0.09程度)、スカンジウムニオブ酸鉛
((Pb((Sc1/2Nb1/2)1-x Tix)) 03)xは組成により異な
る。x=0.09程度)等の各種のものが用いられる。
【0022】このような構成の振動板10は、駆動回路
から電極33を介して圧電素子30,31に交流電圧が
印加されると、圧電素子30,31が伸縮することによ
って振動するようになっている。その際、図4に示すよ
うに、振動板10が長手方向に伸縮する縦振動で振動す
るようになっており、これにより振動板10は図2中矢
印で示す方向に振動することになる。このように圧電素
子30,31に交流電圧を印加して縦振動を励振する
と、図5に示すように、振動板10の重量バランスのア
ンバランスさによって振動板10に幅方向の屈曲振動が
誘発されることになる。具体的には、振動板10が縦振
動をした場合、その支点(無負荷時には重心)を中心と
した回転モーメントが作用し、振動板10に図示のよう
な屈曲振動が誘発されるようになっている。このような
縦振動と屈曲振動とが生じ、両者が結合されると、振動
板10の突起部36は、図6に示すように楕円軌道に沿
って移動する。
【0023】また、振動板10に屈曲振動が誘発される
ためには、圧電素子30、31には、縦振動の固有振動
数faと、屈曲振動の固有振動数fbの中間の周波数を
有する交流電圧が印加される必要がある。図7は、振動
板10の振動周波数とインピーダンスとの関係の一例を
示す図である。同図に示すように、縦振動モードのイン
ピーダンスの極小値である固有振動数faと、屈曲振動
モードのインピーダンスの極小値である固有振動数fb
とは、互いに異なる値を有する。そこで、固有振動数f
aと固有振動数fbとの間でインピーダンスが極大値と
なる周波数f1と、屈曲振動モードの固有振動数fbと
の間の周波数fb’にて圧電素子30、31が駆動され
れば、圧電素子30、31が縦振動するとともに、屈曲
振動が誘発される。さらに、圧電素子30、31が屈曲
振動の固有振動数fbに近い周波数fb’にて駆動され
るため、大きな屈曲振動が誘発され、振動板10の突起
部36がより大きな楕円を描くようになる。このよう
に、突起部36が描く楕円が大きくなるため、突起部3
6によりロータ100に加えられる回転力も大きくな
り、駆動効率(圧電素子30、31に投入される電力量
対ロータ100の回転数)が高くなる。
【0024】さて、本実施形態に係る検査装置は、検査
対象となる圧電アクチュエータA1の突起部36が描く
楕円軌道を検出し、この楕円軌道が正常なものであるか
を判断するものである。図8は、本実施形態に係る検査
装置の機能的構成を示すブロック図である。同図に示す
ように、検査装置200は、制御部202を備えてい
る。制御部202は、CPU(Central Processing Uni
t)などの制御手段と、RAM(Random Access Memory)
やROM(Read Only Memory)などの記憶手段を備え、検
査装置200の各部の動作を制御する。表示部208
は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや
液晶ディスプレイを備え、制御部202の制御の下、各
種情報を表示する。
【0025】振動測定部204は、圧電アクチュエータ
A1の突起部36の振動による運動速度を非接触で測定
し、この測定結果を制御部202に出力する。具体的に
は、同図に示すように、振動測定部204は、2つのレ
ーザドップラー振動計300−X、300−Yを備えて
いる。レーザドップラー振動計300−X、300−Y
の夫々は、LD(Laser Diode)などのレーザ光源を備
えている。図9に示すように、レーザドップラー振動計
300−Xは、制御部202から測定開始命令を受け取
ると、振動駆動されている圧電アクチュエータA1の突
起部36に向けてX軸方向からレーザ光Rxを照射す
る。そして、レーザドップラー振動計300は、その戻
り光のドップラーシフト量から突起部36のX軸方向の
運動速度を一定時間毎に検出し、各時間毎にX軸速度信
号として制御部202に順次出力する。
【0026】一方、レーザドップラー振動計300−Y
は、制御部202から測定開始命令を受け取ると、振動
駆動されている圧電アクチュエータA1の突起部36に
向けてX軸方向から2つのレーザ光Ry1、Ry2を照
射する。このレーザ光Ry2は、レーザ光Ry1をビー
ムスプリッタなどで分割することで得られたものであ
り、位相がレーザ光Ry1と同位相となっている。レー
ザドップラー振動計300−Yは、夫々の戻り光を干渉
させて得られる干渉縞(フリンジ)の時間変動から、突
起部36のY軸方向の運動速度を一定時間毎に検出し、
各時間毎にY軸速度信号として制御部202に出力す
る。ここで、レーザドップラー振動計300−X、30
0−Yの夫々の測定時間間隔は、共に等しく設定されて
おり、レーザドップラー振動計300−X、300−Y
の夫々は、略同一時間における突起部36の運動速度を
検出するようになっている。なお、図9において、レー
ザドップラー振動計300−X、300−Yの夫々から
のレーザ光は、突起部36に向けて地板103に対して
略平行に入射するように図示されている。しかしなが
ら、実際には、レーザドップラー振動計300−X、3
00−Yの夫々からのレーザ光が日車50などのカレン
ダー表示機構の各部により遮断されるのを防ぐために、
これらのレーザ光は、地板103に対して斜入射するよ
うになっている。
【0027】図8において、制御部202は、一定時間
毎のX軸速度信号とY軸速度信号との夫々を時間積分
し、各時間毎のX軸変位量とY軸変位量を求め、一定時
間毎のX軸変位量およびY軸変位量から突起部36の振
動軌跡を特定する。記憶部206は、例えば磁気ディス
クや光磁気ディスクなどの記憶装置であり、各種データ
を記憶している。記憶部206が記憶しているデータと
しては、例えば、カレンダー表示機構に組み込まれた圧
電アクチュエータA1の正常振動軌跡から得られる正常
振動軌跡データテーブルTBL1がある。
【0028】図10は、正常動作する圧電アクチュエー
タA1がカレンダー表示機構に組み込まれている場合の
突起部36の振動軌跡、すなわち、正常振動軌跡の一例
を示す図である。図11は、正常振動軌跡テーブルの構
成を示す概略図である。図10に示すように、正常動作
する圧電アクチュエータA1の振動軌跡は、楕円軌跡と
なる。本実施形態では、正常楕円軌跡には、所定の幅
(図中斜線で示す)が設けられている。この幅は、ロー
タ100を正常に駆動すると見なせ得る振動軌跡が含ま
れるように設定されている。すなわち、圧電アクチュエ
ータの振動軌跡が図正常楕円軌跡に含まれれば、この圧
電アクチュエータは、正常動作するものとされる。
【0029】また、図11に示すように、正常振動軌跡
データテーブルTBL1には、正常振動軌跡のX座標と
Y座標の対応関係が記録されている。ここで、正常振動
軌跡は、楕円を描くから、1つのX座標(図中Xaで示
す)に対応して2つのY座標範囲が存在する場合があ
る。例えば、図9に示すように、X座標としてX座標X
aとX座標Xbの2つの座標を定めると、X座標Xaに
は、Y1a〜Y1a’とY2a〜Y2a’の2つのY座
標範囲が対応する。一方、X座標Xbに対応するY座標
は、Y1b〜Y1b’の1つのY座標範囲である。以下
の説明においては、このY座標範囲を「正常Y座標範
囲」と称する。なお、図10に示す正常振動軌跡は、圧
電アクチュエータA1がカレンダー機構に組み込まれた
場合の例示に過ぎない。すなわち、圧電アクチュエータ
A1が組み込まれる装置毎に、正常振動軌跡が異なるよ
うに設定されても良い。
【0030】さて、このような構成の下、検査装置20
0は、検査対象の圧電アクチュエータA1の振動軌跡を
検出して圧電アクチュエータA1の振動状態を検査す
る。図12は、検査装置200のCPU202の処理動
作手順を示すフローチャートである。同図に示すよう
に、先ず、制御部202は、振動測定部204に対して
測定開始命令を出力する(ステップS1)。振動測定部
204のレーザドップラー振動計300−X、300−
Yの夫々は、測定開始命令を受け取ると、検査対象とな
る圧電アクチュエータA1の突起部36の振動による運
動速度を測定する。すなわち、レーザドップラー振動計
300−Xは、突起部36のX軸方向の変位速度を一定
時間毎に測定し、各時間毎にX軸速度信号を制御部20
2に出力する。また、レーザドップラー振動計300−
Yは、突起部36のY軸方向の変位速度を一定時間毎に
測定し、各時間毎にY軸速度信号を制御部202に出力
する。
【0031】制御部202は、レーザドップラー振動計
300−Xから受け取った各X軸速度信号を時間積分し
て、一定時間毎のX軸変位量を求める一方、レーザドッ
プラー振動計300−Yから受け取った各Y軸速度信号
を時間積分して、一定時間毎のY軸変位量を求め、X軸
変位量とY軸変位量の夫々から検査対象の圧電アクチュ
エータA1の振動軌跡を特定する(ステップS2)、そ
して、制御部202は、この振動軌跡から測定データテ
ーブルTBL2をRAM内に作成する(ステップS
3)。図13は、測定データテーブルTBL2の構成を
示す概略図である。同図に示すように、測定データテー
ブルTBL2には、ステップS2において特定された振
動軌跡が座標情報として記録されている。すなわち、測
定データテーブルTBL2には、振動軌跡のX座標値
(以下、「測定X座標値Xs」という)と、Y座標値
(以下、「測定Y座標値Ysという」)とが対応付けら
れている。
【0032】さて、制御部202は、正常振動軌跡デー
タテーブルTBL11と測定データテーブルTBL2と
から、検査対象の圧電アクチュエータA1が正常な振動
を行っているかを判断すべく次の処理を行う。すなわ
ち、制御部202は、測定データテーブルTBL2から
先頭レコードを取り出す(ステップS4)。次いで、制
御部202は、このレコードに記録されている測定Y座
標値Ysが、正常Y座標範囲に含まれるか否かを判断す
る。具体的には、制御部202は、このレコードの測定
X座標値Xsを、X座標の検索キーとして正常振動軌跡
データテーブルTBL1の各レコードを検索し、該当す
るレコードを抽出する(ステップS5)。そして、制御
部202は、抽出したレコードに記録されている正常Y
座標範囲に、測定Y座標値Ysが含まれるかを判断する
(ステップS6)。この判断の結果が「YES」であれ
ば、制御部202は、ステップS5、S6において処理
したレコードが測定データテーブルTBL2の最後のレ
コードであるかを判断する(ステップS7)。この判断
結果が「NO」であれば、制御部202は、次のレコー
ドを処理すべく、測定データテーブルTBL2から次の
レコードを取り出し(ステップS8)、処理手順をステ
ップS5に戻す。
【0033】ステップS6における判断結果が「NO」
であれば、検査対象の圧電アクチュエータA1の振動動
作は、正常でないため、制御部202は、この圧電アク
チュエータA1が動作不良である旨を表示部208に表
示させる(ステップS9)。また、ステップS7におけ
る判断結果が「YES」であれば、検査対象の圧電アク
チュエータA1の振動動作が正常であるため、制御部2
02は、この圧電アクチュエータA1の動作が正常であ
る旨を表示部208に表示させる(ステップS10)。
【0034】このように、本実施形態の検査装置200
は、圧電アクチュエータA1が駆動対象(本実施形態で
は、腕時計のカレンダー表示機構のロータ100)を実
際に駆動させたときの振動軌跡から、この圧電アクチュ
エータが良品かを判断するから、圧電アクチュエータが
良品と判断されれば、圧電アクチュエータが装置に組み
込まれて、駆動対象を駆動するときの動作が保証され
る。また、この検査装置200によれば、縦振動と屈曲
振動の夫々の固有振動数の測定が必要なく、検査装置2
00が検査対象の圧電アクチュエータの一端の振動軌跡
を取得し、これを正常な振動軌跡と比較するだけで簡単
に圧電アクチュエータの動作が検査される。さらに、検
査装置200は、非接触手法であるレーザドップラー振
動計300−X、300−Yを用いて圧電アクチュエー
タA1の振動軌跡を取得するため、圧電アクチュエータ
が装置に組み込まれた状態であっても、簡単に検査する
ことができる。なお、検査される圧電アクチュエータ
は、実際に駆動するであろう駆動対象と同等の対象物を
駆動していれば、実際に装置に組み込まれていなくても
良い。ここで、駆動対象と同等の対象物とは、圧電アク
チュエータが駆動対象から受ける反発力などが略等しく
なるように設計された対象物を意味する。
【0035】ところで、圧電アクチュエータA1の縦振
動の固有振動数faと屈曲振動の固有振動数fbが近け
れば、この圧電アクチュエータA1の振動軌跡は、楕円
に近いものとなる。しかしながら、夫々の固有振動数が
離れていると、圧電アクチュエータA1の振動軌跡が楕
円軌道から反れ、この圧電アクチュエータA1は、正常
な振動を行わない。そこで、上述のステップS2におい
て特定された圧電アクチュエータA1の振動軌跡が楕円
軌道から離れている場合に、屈曲振動の固有振動数fb
を縦振動の固有振動数faに近づければ、この圧電アク
チュエータA1が正常な振動をするように調整すること
ができる。
【0036】具体的には、特定された振動軌跡に応じて
支持部材11の幅を調整する。図14は、支持部材幅W
と屈曲振動の固有振動数fbとの関係の一例を示す図で
ある。同図に示されるように、支持部材幅Wが狭くなる
に従い、支持部材11による圧電アクチュエータA1の
拘束力が小さくなるため、屈曲振動の固有振動数fbも
小さくなる。このように、支持部材幅Wを調整すれば、
屈曲振動の固有振動数fbも調整される。そこで、検査
対象の圧電アクチュエータA1の振動軌跡から、屈曲振
動の固有振動数fbが縦振動の固有振動数よりも大きい
と特定された場合に、支持部材11の幅方向をYAGレ
ーザなどの加工用レーザによりトリミングすれば、屈曲
振動の固有振動数fbを縦振動の固有振動数に近づける
ことができ、圧電アクチュエータA1が正常な振動を行
うようにすることができる。
【0037】ところで、支持部材幅Wをトリミングする
といった固有振動数fbの調整方法では、屈曲振動の固
有振動数fbを上げることはできない。そこで、予め支
持部材11の幅を設計値よりも大きくしておけば、屈曲
振動の固有振動数fbは、縦振動の固有振動数faより
も必ず大きくなる。このようにすることで、圧電アクチ
ュエータA1の振動軌跡に応じて支持部材11の幅方向
をトリミングして、屈曲振動の固有振動数fbを下げる
調整を行えば、屈曲振動の固有振動数fbが縦振動の固
有振動数faに近づくので、圧電アクチュエータA1が
正常動作するように調整することができる。
【0038】<変形例>上述した実施形態は、本発明の
一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変更
可能である。そこで以下に、各種の変形例を説明する。
【0039】(変形例1)上述した実施形態において、
検査装置200が腕時計のカレンダー表示機構に組み込
まれた圧電アクチュエータA1の振動状態を検査する場
合について例示したが、圧電アクチュエータA1が組み
込まれる装置は、これに限定されず、プリンタのインク
ジェットノズルや携帯電話などの任意の電子機器であっ
ても良い。また、検査装置200は、圧電アクチュエー
タA1の突起部36の振動軌跡を測定したが、これに限
らず、圧電アクチュエータA1における振動板10の端
部35の振動軌跡を測定しても良い。
【0040】(変形例2)上述した実施形態に係る検査
装置200においては、支持部材11をトリミングする
ためにレーザ光が用いられたが、これに限らず、例えば
ワイヤーソーやダイシングなどの機械加工装置が用いら
れても良い。また、トリミングされる部材は、支持部材
11に限定されない。さらに説明すると、圧電アクチュ
エータA1の屈曲振動は、振動板10の長手方向におけ
る重量バランスのアンバランスさに起因する回転モーメ
ントによって誘発されるから、その固有振動数fbは、
振動板10の回転モーメントに依存する。すなわち、振
動板10の重量バランスの調整により回転モーメントが
変更されれば、屈曲振動の固有振動数fbも変更され
る。従って、検査装置200は、支持部材11をトリミ
ングするに代えて、重量バランスを増化または減少させ
るように振動板10をトリミングしても良い。
【0041】さらに詳述すると、一般に慣性モーメント
による物体振動の固有振動数は、慣性モーメントが小さ
くなるに従って大きくなる。そこで、検査装置200
は、屈曲振動の固有振動数fbを高める調整をする場合
に、振動板10の重量バランスが小さくすべく突起部3
6が設けられる端部35付近をトリミングする。また、
検査装置200は、屈曲振動の固有振動数fbを低くす
る調整をする場合に、振動板10の重量バランスが大き
くすべく突起部36が設けられた端部35とは逆の端部
付近をトリミングする。なお、検査装置200が重量バ
ランスを調整すべく、振動板10のどこをトリミングす
るかは任意である。しかしながら、振動板10の電極以
外の部分がトリミングされることが望ましい。また、圧
電アクチュエータA1の製造過程において、例えば銅や
金などの金属を端部35に蒸着させておき、特定された
振動軌跡に応じて、この蒸着部分をレーザ照射などで除
去することにより、重量バランスの調整を行っても良
い。
【0042】(変形例3)上述した実施形態において、
検査装置200は、検査対象の圧電アクチュエータA1
の振動軌跡と、正常振動軌跡とを比較する際に、振動軌
跡の座標が正常振動軌跡に含まれているか否かを判断し
た。これに限らず、検査装置200は、夫々の振動軌跡
を画像データで表し、各画像データ同士を比較するよう
にしても良い。また、圧電アクチュエータA1は、先端
部36がロータ100に対して接触と離脱を繰り返する
ことで、このロータ100を駆動する。従って、先端部
36がロータ100に接触する期間で描く軌跡が正常で
あれば、ロータ100は、正常に駆動される。そこで、
検査装置200は、特定した振動軌跡のうち、ロータ1
00との接触期間に対応する部分だけを、正常振動軌跡
と比較するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電アクチュエータの振動を簡易かつ正確に検査するこ
とができる検査方法、この検査結果に応じて圧電アクチ
ュエータの振動を調整する調整方法、および検査装置が
提供される。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】 腕時計における圧電アクチュエータを備えた
カレンダー表示機構の主要構成を示す平面図である。
【図2】 前記圧電アクチュエータの全体構成を示す平
面図である。
【図3】 前記圧電アクチュエータの構成要素である振
動板を示す側断面図である。
【図4】 前記振動板が縦振動する様子を示す図であ
る。
【図5】 前記振動板が縦振動することにより誘発され
る屈曲振動を説明するための図である。
【図6】 前記圧電アクチュエータの先端部の動作の様
子を示す図である。
【図7】 前記振動板の振動周波数とインピーダンスと
の関係の一例を示す図である。
【図8】 本発明の実施形態に係る検査装置の機能的構
成を示すブロック図である。
【図9】 同振動軌跡の測定を説明するための図であ
る。
【図10】 同正常振動軌跡を示す図である。
【図11】 同正常振動軌跡データテーブルの構成を示
す概略図である。
【図12】 同検査装置により実行される処理手順を示
すフローチャートである。
【図13】 同測定データテーブルの構成を示す概略図
である。
【図14】 支持部材幅と屈曲振動の固有振動数の関係
の一例を示す図である。
【符号の説明】
A1…圧電アクチュエータ、TBL1…正常振動軌跡デ
ータテーブル、TBL2…測定データテーブル、10…
振動板、11…支持部材、35…突起部36…突起部、
30…圧電素子、32…補強板、100…ロータ、20
0…検査装置、202…CPU、204…振動軌跡測定
部、206…記憶部、208…表示部、300−X、3
00−Y…レーザドップラー振動計
フロントページの続き (72)発明者 高城 邦彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F069 AA06 BB40 CC05 DD08 DD30 EE04 EE26 FF07 GG04 GG63 GG72 GG74 GG77 HH09 NN09 QQ03 5D107 AA20 BB06 CC01 DD03 FF01 5H680 AA10 BB04 BB13 BB20 BC02 CC02 DD02 DD15 DD23 DD37 DD63 DD66 DD82 FF26 GG02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良品動作する圧電アクチュエータが振動
    により対象物を駆動するときの振動軌跡を正常振動軌跡
    として取得する第1の過程と、 検査対象である圧電アクチュエータが振動により前記対
    象物を駆動するときの振動軌跡を取得する第2の過程
    と、 前記第1の過程において取得した正常振動軌跡と、前記
    第2の過程において取得した振動軌跡とを比較し、両者
    の振動軌跡のずれが一定範囲外である場合に、前記検査
    対象の圧電アクチュエータの動作を動作不良とする第3
    の過程とを具備することを特徴とする圧電アクチュエー
    タの検査方法。
  2. 【請求項2】 前記正常振動軌跡は、良品動作する複数
    の圧電アクチュエータが描く振動軌跡の夫々を含むべく
    幅を有し、 前記第3の過程において、前記第2の過程において取得
    した振動軌跡が前記正常振動軌跡に含まれない場合に、
    前記検査対象の圧電アクチュエータの動作を動作不良と
    することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエ
    ータの検査方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の過程において、前記第2の過
    程において取得した振動軌跡のうち、前記検査対象であ
    る圧電アクチュエータが前記対象物と接触しているとき
    に描く箇所のみを、前記正常振動軌跡と比較することを
    特徴とする請求項1または2に記載の圧電アクチュエー
    タの検査方法。
  4. 【請求項4】 長手方向を有し、当該長手方向に振動す
    る縦振動と、当該長手方向に直交する幅方向に屈曲する
    屈曲振動とが組合わさった振動を発生する圧電アクチュ
    エータの当該屈曲振動の固有振動数を調整する圧電アク
    チュエータの調整方法において、 良品動作する圧電アクチュエータが振動により対象物を
    駆動するときの振動軌跡を正常振動軌跡として取得する
    第1の過程と、 調整対象である圧電アクチュエータが振動により前記対
    象物を駆動するときの振動軌跡を取得する第2の過程
    と、 前記第1の過程において取得した正常振動軌跡と、前記
    第2の過程において取得した振動軌跡とを比較し、両者
    の振動軌跡のずれが一定範囲外である場合に、前記調整
    対象である圧電アクチュエータの長手方向における重量
    バランスを調整する第4の過程とを具備することを特徴
    とする圧電アクチュエータの調整方法。
  5. 【請求項5】 前記第4の過程において、前記屈曲振動
    の固有振動数を上げる場合には、前記調整対象である圧
    電アクチュエータの長手方向における重量バランスの偏
    りを小さくする一方、前記屈曲振動の固有振動数を下げ
    る場合には、前記調整対象である圧電アクチュエータに
    おける長手方向の重量バランスの偏りを大きくすること
    を特徴とする請求項4に記載の圧電アクチュエータの調
    整方法。
  6. 【請求項6】 前記第4の過程において、前記長手方向
    における重量バランスの偏りの調整は、レーザトリミン
    グにより行われることを特徴とする請求項5に記載の圧
    電アクチュエータの調整方法。
  7. 【請求項7】 前記第4の過程において、前記長手方向
    における重量バランスの偏りの調整は、機械的トリミン
    グにより行われることを特徴とする請求項5に記載の圧
    電アクチュエータの調整方法。
  8. 【請求項8】 長手方向を有し、当該長手方向に振動す
    る縦振動と、当該長手方向に対して屈曲する屈曲振動と
    が組合わさった振動を発生し、長手方向を有する支持部
    材により携帯型時計のカレンダー機構に取り付けられた
    圧電アクチュエータの前記屈曲振動の固有振動数を調整
    する圧電アクチュエータの調整方法において、 良品動作する圧電アクチュエータが振動により対象物を
    駆動するときの振動軌跡を正常振動軌跡として取得する
    第1の過程と、 検査対象である圧電アクチュエータが振動により前記対
    象物を駆動するときの振動軌跡を取得する第2の過程
    と、 前記第1の過程において取得した正常振動軌跡と、前記
    第2の過程において取得した振動軌跡とを比較し、両者
    の振動軌跡のずれが一定範囲外である場合に、前記支持
    部材の長手方向に直交する幅方向をトリミングする第4
    の過程とを具備することを特徴とする圧電アクチュエー
    タの調整方法。
  9. 【請求項9】 前記トリミングは、レーザトリミングに
    より行われることを特徴とする請求項8に記載の圧電ア
    クチュエータの調整方法。
  10. 【請求項10】 良品動作する圧電アクチュエータが振
    動により対象物を駆動するときの振動軌跡を正常振動軌
    跡として取得する第1の取得手段と、 検査対象である圧電アクチュエータが振動により前記対
    象物を駆動するときの振動軌跡を取得する第2の取得手
    段と、 前記第1の過程において取得した正常振動軌跡と、前記
    第2の過程において取得した振動軌跡とを比較し、両者
    の振動軌跡のずれが一定範囲外である場合に、前記検査
    対象の圧電アクチュエータの動作が動作不良であること
    を示す情報を出力する出力手段とを具備することを特徴
    とする圧電アクチュエータの検査装置。
  11. 【請求項11】 前記正常振動軌跡は、良品動作する複
    数の圧電アクチュエータの振動軌跡を含む幅を有し、 前記出力手段は、前記第2の取得手段が取得した振動軌
    跡が前記正常振動軌跡に含まれない場合に、前記検査対
    象の圧電アクチュエータの動作を動作不良とすることを
    特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータの検
    査装置。
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CN112964352A (zh) * 2021-03-22 2021-06-15 天津大学 基于机械臂的超声椭圆振动装置测量***及方法

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